JP2020203414A - 液体噴射装置、液体噴射装置の制御方法 - Google Patents

液体噴射装置、液体噴射装置の制御方法 Download PDF

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敏雄 中田
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Abstract

【課題】液体を供給する圧力の変動を低減できる液体噴射装置、液体噴射装置の制御方法を提供する。【解決手段】液体を噴射する液体噴射部41と、液体供給源101を着脱するように構成される保持部102と、液体供給源101から液体を液体噴射部41に供給する液体供給流路110と、液体供給源101内の液体を供給圧力に加圧して供給する供給機構170と、供給機構170により加圧された液体を貯留する貯留部120と、貯留部120内の液体に外部から圧力を作用させる圧力機構150と、液体供給流路110における貯留部120と液体噴射部41との間に設けられ、液体噴射部41に供給される液体の圧力を供給圧力より低い調整圧力に調整する液圧調整機構280と、液体供給源101に収容される液体の残量RAが所定値VPとなった場合に、圧力機構150を駆動して貯留部120内の液体を加圧させる制御部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、プリンターなどの液体噴射装置、液体噴射装置の制御方法に関する。
例えば特許文献1のように、液体噴射部の一例である記録ヘッドから液体の一例であるインクを吐出して印刷する液体噴射装置の一例であるプリンターがある。プリンターは、液体供給源の一例であるインクタンクから記録ヘッドにインクを供給する液体供給流路の一例であるインク供給路を備える。インク供給路には、貯留部の一例であるサブタンクが設けられる。プリンターは、空になったインクタンクが交換される間、サブタンク内のインクにより印字を継続していた。
特開2005−96152号公報
例えば、液体供給源内の液体を加圧して液体噴射部に供給する場合、貯留部内の液体は十分に加圧されていないことがある。そのため、液体の供給を液体供給源から貯留部に切り替えると、液体を供給する圧力が大きく変動してしまう虞があった。
上記課題を解決する液体噴射装置は、液体をノズルから噴射する液体噴射部と、前記液体を収容する液体供給源を着脱するように構成される保持部と、前記保持部に装着された前記液体供給源から前記液体を前記液体噴射部に供給するように構成される液体供給流路と、前記液体を前記ノズルから噴射可能に前記液体供給源内の前記液体を供給圧力に加圧して前記液体供給流路を介して前記液体噴射部に向かって供給するように構成される供給機構と、前記液体供給流路に設けられ、前記供給機構により加圧された前記液体を貯留するように構成される貯留部と、前記貯留部内の前記液体に外部から圧力を作用させるように構成される圧力機構と、前記液体供給流路における前記貯留部と前記液体噴射部との間に設けられ、前記液体噴射部に供給される前記液体の圧力を前記ノズルから噴射可能でかつ前記供給圧力より低い調整圧力に調整する液圧調整機構と、前記液体供給源に収容される前記液体の残量が所定値となった場合に、前記圧力機構を駆動して前記貯留部内の前記液体を加圧させる制御部と、を備える。
上記課題を解決する液体噴射装置の制御方法は、液体をノズルから噴射する液体噴射部と、前記液体を収容する液体供給源から前記液体を前記液体噴射部に供給するように構成される液体供給流路と、前記液体を前記ノズルから噴射可能に前記液体供給源内の前記液体を供給圧力に加圧して前記液体供給流路を介して前記液体噴射部に向かって供給するように構成される供給機構と、前記液体供給流路に設けられ、前記供給機構により加圧された前記液体を貯留するように構成される貯留部と、前記貯留部内の前記液体に外部から圧力を作用させるように構成される圧力機構と、前記液体供給流路における前記貯留部と前記液体噴射部との間に設けられ、前記液体噴射部に供給される前記液体の圧力を前記ノズルから噴射可能でかつ前記供給圧力より低い調整圧力に調整する液圧調整機構と、を備える液体噴射装置の制御方法であって、前記液体供給源に収容される前記液体の残量が所定値となった場合に、前記圧力機構により前記貯留部内の前記液体を加圧する。
液体噴射装置の一実施形態を示す斜視図。 液体噴射装置の内部構成を概略的に示す側面図。 液体噴射装置及び液体供給装置の構成を示す模式図。 貯留部及び圧力機構を示す断面図。 図4において5−5線で切断した断面図。 供給ルーチンを示すフローチャート。 印刷ルーチンを示すフローチャート。 貯留部の変更例を示す断面図。 貯留部の別の変更例を示す断面図。
以下、液体噴射装置、液体噴射装置の制御方法の一実施形態について図を参照しながら説明する。液体噴射装置は、例えば、用紙等の媒体に液体の一例であるインクを噴射することによって、文字、写真等の画像を印刷するインクジェット式のプリンターである。
図1に示すように、液体噴射装置10は、一対の脚部11と、脚部11上に組み付けられる筐体12とを備える。液体噴射装置10は、ロール体に巻き重ねた媒体Mを筐体12内に向けて繰り出す繰出部13と、筐体12から排出される媒体Mを案内する案内部14と、案内部14に案内される媒体Mをロール体に巻き取る巻取部15とを備える。液体噴射装置10は、巻取部15に巻き取られる媒体Mにテンションを付与するテンション付与機構16と、ユーザーによって操作される操作パネル17とを備える。
液体噴射装置10は、使用場所に設置された状態で、幅、奥行及び高さとして所定の長さを有する。液体噴射装置10が水平面上に設置されているとして、重力の方向をZ軸で示す。このとき、液体噴射装置10の幅方向及び奥行方向は、実質的に水平となる。液体噴射装置10の奥行方向をY軸で示す。液体噴射装置10の幅方向は、Y軸及びZ軸と交差するX軸で示す。そのため、X軸、Y軸及びZ軸は、それぞれ幅、奥行及び高さの長さを示す座標軸となる。
図2に示すように、液体噴射装置10は、媒体Mを支持する支持台20と、媒体Mを搬送する搬送部30とを備える。液体噴射装置10は、媒体Mに印刷する印刷部40と、液体噴射装置10の動作を制御する制御部60とを備える。液体噴射装置10は、印刷部40に液体を供給する液体供給装置100を備える。制御部60は、例えばCPU、メモリーなどを含んで構成される。制御部60は、メモリーに記憶されるプログラムをCPUが実行することにより、液体噴射装置10及び液体供給装置100を制御する。
支持台20は、幅方向に延びるように設けられる。本実施形態において、液体噴射装置10の幅方向は、媒体Mの幅方向と一致する。媒体Mは、支持台20上において、奥行方向とは反対方向に搬送される。そのため、媒体Mの搬送方向は、奥行方向の反対方向となる。
搬送部30は、奥行方向において支持台20よりも奥に位置する第1搬送ローラー対31と、支持台20よりも手前に位置する第2搬送ローラー対32とを備える。搬送部30は、第1搬送ローラー対31及び第2搬送ローラー対32を駆動させる搬送モーター33を備える。第1搬送ローラー対31及び第2搬送ローラー対32が搬送モーター33に駆動されることにより、第1搬送ローラー対31及び第2搬送ローラー対32に挟み込まれた媒体Mが支持台20の表面に沿って搬送方向に搬送される。
印刷部40は、液体をノズル44から噴射する液体噴射部41を備える。本実施形態の印刷部40は、幅方向に延びるように設けられたガイド軸42と、ガイド軸42に案内されることによって幅方向に往復移動するように構成されたキャリッジ43とを備える。
印刷部40は、キャリッジ43をガイド軸42に沿って移動させるためのキャリッジモーター45を備える。キャリッジ43は、キャリッジモーター45の駆動に伴い移動する。すなわち、本実施形態の液体噴射装置10は、液体噴射部41が媒体Mに対して走査するシリアルタイプである。液体噴射装置10は、液体噴射部41が幅方向において長尺に設けられるラインタイプとして構成されてもよい。
図3に示すように、液体噴射部41は、液体を噴射するノズル44を1又は複数有する。液体噴射部41は、ノズル44と通じる個別液室411と、振動板412により個別液室411と区画された収容部413と、収容部413に収容されたアクチュエーター414とを備える。液体噴射部41は、供給された液体を一時貯留し、複数の個別液室411に液体を供給する共通液室415を備える。
アクチュエーター414は、例えば、駆動電圧が印加された場合に収縮する圧電素子である。アクチュエーター414の収縮に伴って振動板412を変形させた後、駆動電圧の印加を解除すると、容積が変化した個別液室411内の液体がノズル44から液滴として噴射される。
液体噴射装置10は、液体供給装置100の構成として、液体供給流路110、貯留部120、開閉弁140及び圧力機構150を備える。液体供給流路110は、液体供給源101に収容される液体を液体噴射部41に供給するように構成される。液体供給流路110は、液体噴射部41と、液体噴射部41に対する液体の供給源となる液体供給源101とを接続する。液体供給流路110は、例えばチューブを含んで構成される。
貯留部120は、液体を貯留するように構成される。貯留部120は、液体供給流路110に設けられる。貯留部120は、液体供給流路110において、液体供給源101と液体噴射部41との間に位置する。貯留部120は、液体供給源101から供給される液体を貯留する。そのため、貯留部120は、液体が供給される方向において、液体供給源101よりも下流に位置する。
貯留部120は、可撓性部材121で形成されてもよい。本実施形態の貯留部120は、可撓性を有する可撓性部材121で形成される袋体122と、液体供給流路110に接続される接続体123とを有する。液体供給源101から供給される液体は、接続体123を通じて袋体122に貯留される。袋体122は、貯留する液体の量に応じて膨らんだり萎んだりする。すなわち、袋体122においては、膨らんだり萎んだりすることによってその容積が変化する。
本実施形態においては、貯留部120に対して液体供給源101側から加圧されることによって液体が供給され、液体供給源101に貯留される液体の残量RAが限界値VLになった場合に、貯留部120から液体噴射部41に液体が供給される。
限界値VLは、例えば0又は僅少であり、所定値VPよりも少ない。所定値VPは、1つの画像を印刷するために必要と見込まれる量である。残量RAが限界値VLとなると、液体供給源101から液体噴射部41に液体の供給ができなくなる。そのため、限界値VLは、液体供給源101の交換が必要となる量である。
印刷を開始する時点の残量RAが所定値VP以上ある場合は、液体噴射部41で消費された分の液体が液体供給源101から供給される。液体供給源101の残量RAが限界値VLより大きい間、袋体122は、膨らんだ状態で維持され、貯留部120に貯留される液体の量はほぼ変動しない。
貯留部120は、液体供給源101から液体が供給される間、所定値VP以上の液体を貯留するように構成してもよい。本実施形態の貯留部120は、袋体122が最大まで膨らんでいる場合、所定値VP以上の液体を貯留している。こうすると、画像の印刷途中に液体供給源101の液体が尽きたとしても、貯留部120に貯留される液体を用いることにより、その画像の印刷を継続できる。これにより、印刷を中断するおそれが低減される。また、印刷を中断することによる色ムラなどの印刷品質の低下を抑制できる。
開閉弁140は、液体供給流路110を開閉するように構成される。開閉弁140は、液体供給流路110に設けられる。開閉弁140は、液体供給流路110において貯留部120よりも液体供給源101側に設けられる。そのため、開閉弁140は、液体供給流路110において、貯留部120と液体供給源101との間に位置する。開閉弁140が開くと、液体供給源101から貯留部120に向かう液体の流動が可能となる。開閉弁140が閉じると、液体供給源101から貯留部120に向かう液体の流動が遮断される。
開閉弁140は、例えば、ソレノイドによってバルブを開閉させる電磁弁でもよいし、電動モーターによってバルブを開閉させる電動弁でもよい。開閉弁140は、流体圧シリンダーによってバルブを開閉させる流体圧弁でもよいし、その他の制御弁でもよい。
圧力機構150は、貯留部120内の液体に外部から圧力を作用させるように構成される。圧力機構150は、可撓性部材121を介して貯留部120内に圧力を作用させるように構成されてもよい。圧力機構150は、貯留部120内に外部から負圧を作用させ、貯留部120の容積を大きくするように可撓性部材121を変位させてもよい。
本実施形態の圧力機構150は、貯留部120外を減圧することにより、貯留部120の容積を大きくするように袋体122を膨らませる。袋体122が膨らむと、貯留部120内の圧力が小さくなる。このようにして、圧力機構150は、貯留部120外から貯留部120内に負圧を作用させる。圧力機構150は、例えばばね、レバーなどの機械要素によって可撓性部材121を変位させることにより、貯留部120内に外部から負圧を作用させるように構成されてもよい。
圧力機構150は、貯留部120を収容する圧力室151を有する収容体152と、圧力室151内を減圧する貯留ポンプ153とを備えてもよい。圧力機構150は、貯留ポンプ153によって圧力室151内を減圧することにより、貯留部120内に外部から負圧を作用させる。圧力室151内を減圧すると、袋体122が膨らむ。これにより、貯留部120外から貯留部120内に負圧が作用する。膨らんだ袋体122は、圧力室151を形成する収容体152の内壁154に接触する。貯留部120が所定値VP以上の液体を貯留する場合、袋体122を形成する可撓性部材121が内壁154に接触する。
本実施形態の圧力機構150は、圧力室151内を加圧することもできる。圧力室151内を加圧すると、袋体122が萎む。圧力機構150は、圧力室151内を減圧及び加圧することにより、貯留部120内の圧力を調整する。圧力機構150は、圧力室151を大気に開放するように構成されてもよい。
圧力機構150は、収容体152の外部に位置する貯留ポンプ153と圧力室151とを接続する圧力調整流路155を備えてもよい。貯留ポンプ153は、圧力調整流路155を通じて圧力室151を加圧したり減圧したりする。貯留ポンプ153は、収容体152の内部に位置してもよい。
液体噴射装置10は、液体供給流路110を減圧するように構成される排出機構50を備える。排出機構50は、液体供給流路110を減圧することにより、液体供給流路110において貯留部120よりも液体噴射部41側から液体供給流路110内の液体を排出させるように構成される。
本実施形態の排出機構50は、液体噴射部41のノズル44を覆うことが可能なキャップ51と、キャップ51内を吸引する吸引ポンプ52とを備える。キャップ51は、液体噴射部41に接触することにより、液体噴射部41をキャッピングする。キャッピングとは、ノズル44が開口する空間を形成することである。キャッピングは、ノズル44の乾燥を抑制するためなどに行われる。
キャップ51が液体噴射部41をキャッピングした状態で吸引ポンプ52を駆動すると、ノズル44に負圧が作用し、ノズル44から液体が強制的に排出される。これを吸引クリーニングという。すなわち、本実施形態の排出機構50は、液体噴射部41を通じて液体供給流路110を減圧することにより、液体噴射部41から液体供給流路110内の液体を排出させる。
吸引クリーニングをすると、液体噴射部41内及び液体供給流路110内における気泡、異物などが液体とともに排出される。そのため、排出機構50は、液体噴射装置10をメンテナンスするために、液体供給流路110を減圧する。
排出機構50は、液体噴射部41から排出された廃液を回収するための廃液タンク53を備えてもよい。こうすると、例えば吸引クリーニングによってキャップ51に排出された廃液を廃液タンク53により回収できる。廃液タンク53は、排出された廃液を直接回収してもよい。
排出機構50は、キャップ51内の圧力を調整するレギュレーター54を備えてもよい。レギュレーター54は、キャッピング時において、キャップ51内の圧力が所定の圧力、例えば−2kPaから+2kPaとなるようにキャップ51内と大気とを通じさせる。すなわち、レギュレーター54は、キャップ51内に空気を取り入れることにより、キャップ51内の圧力が所定の圧力となるように調整する。レギュレーター54は、ノズル44に負圧を作用させる場合に閉弁し、キャップ51内と大気とを通じさせる場合に開弁する大気開放弁であってもよい。
液体噴射装置10は、開閉弁140により液体供給流路110を閉じた状態で排出機構50により液体供給流路110を減圧するメンテナンス動作を実行するように構成される。開閉弁140により液体供給流路110を閉じた状態で排出機構50により液体供給流路110を減圧すると、液体供給流路110において開閉弁140よりも下流となる部分に負圧が蓄積される。液体供給流路110に負圧を蓄積すると、液体供給流路110内の気泡の容積が大きくなる。これにより、液体供給流路110内の気泡を排出しやすくなる。
本実施形態においては、液体供給流路110に負圧を蓄積した状態で開閉弁140を開くことにより、ノズル44から液体を排出する。このように、排出機構50が液体供給流路110を減圧することによって生じる負圧を蓄積した上で、蓄積された負圧によりノズル44から液体供給流路110内の液体を勢いよく排出させる動作のことを、一般的にチョーククリーニングと呼ぶ。チョーククリーニングは、液体噴射装置10をメンテナンスするために実行される。チョーククリーニングを実行すると、液体噴射部41内及び液体供給流路110内の気泡、異物などが液体とともに排出される。チョーククリーニングは、主に液体供給流路110内の気泡、異物などを排出する目的で実行される。
本実施形態の液体噴射装置10は、チョーククリーニングを実行する場合、まず開閉弁140を閉じる。次に、排出機構50により液体噴射部41側から液体供給流路110を減圧する。これにより、液体供給流路110において開閉弁140よりも液体噴射部41寄りとなる部分、すなわち、液体供給流路110において開閉弁140よりも下流となる部分に負圧が蓄積される。次に、開閉弁140を開く。その結果、排出機構50の減圧によってノズル44から勢いよく液体が排出される。
メンテナンス動作において、開閉弁140により液体供給流路110を閉じた状態で排出機構50により液体供給流路110を減圧すると、貯留部120も減圧される。排出機構50の減圧により貯留部120内に負圧が作用すると、貯留部120から液体が流れ出ることがある。この場合、液体供給流路110内の気泡、異物などを排出するために、貯留部120に貯留される液体を排出することになる。そのため、メンテナンスに伴う液体の消費量が大きくなる。
排出機構50の減圧により貯留部120から液体が流れ出ると、液体供給流路110に負圧を蓄積しにくくなる。特に、貯留部120が可撓性部材121により形成される場合、排出機構50による減圧が貯留部120内に作用すると、貯留部120の容積が小さくなるように可撓性部材121が変位する。この場合、液体供給流路110に十分な負圧を蓄積しようとすると、可撓性部材121が変位することに伴い貯留部120内の液体の大部分が流れ出ることになる。すなわち、こうした状態でチョーククリーニングを実行すると、貯留部120に貯留される液体の大部分が排出されるため、液体の消費量が大きくなりやすい。
液体噴射装置10は、メンテナンス動作において、液体の消費量を低減するように動作する。制御部60は、メンテナンス動作において、排出機構50の減圧により貯留部120内に作用する負圧以上の負圧を貯留部120内に作用させるように圧力機構150を制御する。このとき、排出機構50の減圧により貯留部120内に作用する負圧とは、例えば大気圧に対して−50kPaである。制御部60は、メンテナンス動作において、−50kPa以上の負圧として例えば−60kPaの負圧を貯留部120内に作用させるように圧力機構150を制御する。すなわち、圧力機構150は、排出機構50の減圧により貯留部120内に作用する圧力よりも小さい圧力を貯留部120内に外部から作用させる。こうすると、排出機構50の減圧によって貯留部120から液体が流れ出るおそれが低減される。
本実施形態の圧力機構150は、メンテナンス動作において、排出機構50の減圧によって可撓性部材121が変位しないように貯留部120内に外部から負圧を作用させる。例えば、圧力機構150は、メンテナンス動作において、可撓性部材121が収容体152の内壁154に接触するように圧力室151を減圧する。こうすると、メンテナンス動作において、貯留部120に貯留される液体の量を所定値VP以上に維持できる。
圧力機構150は、空の貯留部120に液体を充填する際、圧力室151に気体を送出することにより貯留部120内を加圧する。貯留部120内を加圧すると、貯留部120内の空気が排出される。これにより、貯留部120に液体を充填可能となる。圧力機構150は、液体供給源101内の液体の量が少なくなると、貯留部120内を加圧し始めることにより貯留部120から液体を供給できるように動作する。
次に、本実施形態の液体供給装置100について説明する。
液体供給装置100は、液体を収容する液体供給源101を着脱するように構成される保持部102を備える。液体供給流路110は、保持部102に装着された液体供給源101から液体を液体噴射部41に供給するように構成される。
液体供給源101は、液体を収容可能な構成であればよく、例えば、交換可能なカートリッジタイプとしてもよいし、液体を補充可能なタンクタイプとしてもよい。液体供給源101は、液体噴射装置10が用いる液体の種類の数に対応するように設けられる。
液体供給装置100は、液体供給源101に収容される液体の残量RAを取得する残量取得部103を備えてもよい。残量取得部103は、光学センサーにより液体供給源101に収容されている液体を検出してもよい。本実施形態の残量取得部103は、液体供給源101が有するプリズム104に向けて発光する発光部105と、プリズム104から戻る光を受光する受光部106と、を備える。プリズム104は、例えば三角プリズムである。プリズム104に入射した光は、液体供給源101に収容される液体の量によって進行方向が変化する。
具体的には、液体供給源101に液体が十分収容されている場合は、プリズム104と液体が接触する面積が大きい。そのため、プリズム104に入射した光は、プリズム104を透過するように液体内を進行し、受光部106に戻る光は少ない。液体供給源101に収容される液体が少なくなって液体からプリズム104が露出する場合は、プリズム104と液体とが接触する面積が小さい。そのため、プリズム104に入射した光は、プリズム104内を進行するように反射し、受光部106へ至る。したがって、液体からプリズム104が露出する場合に受光部106が受光する受光量は、プリズム104が液体に隠れる場合に比べて大きい。
残量取得部103は、受光部106が受光する受光量を制御部60に出力する。制御部60は、受光部106が受光する受光量に基づき、液体供給源101に収容される液体の残量RAが所定値VP以下、もしくは限界値VL以下であるか否かを判定する。
本実施形態の液体供給流路110は、第1液体流路111及び第2液体流路112を有する。第1液体流路111は、液体供給源101と貯留部120とを接続する。第2液体流路112は、貯留部120と液体噴射部41とを接続する。第1液体流路111及び第2液体流路112は、貯留部120の接続体123に接続される。
液体供給流路110は、液体を流すことのできる流路であればよい。液体供給流路110は、例えば、弾性変形可能なチューブにより形成されてもよいし、硬質の樹脂材料からなる流路形成部材により形成されてもよい。液体供給流路110は、溝が形成された流路形成部材にフィルム部材を貼り付けることによって形成されてもよい。
液体供給装置100は、液体噴射部41に向けて液体を供給する供給機構170を備えてもよい。供給機構170は、液体をノズル44から噴射可能に液体供給源101内の液体を供給圧力に加圧する。供給機構170は、加圧した液体を、液体供給流路110を介して液体噴射部41に向かって供給するように構成される。
供給機構170は、液体供給流路110に設けられる。供給機構170は、液体供給流路110において、液体供給源101と貯留部120との間に位置する。そのため、貯留部120は、供給機構170により加圧された液体を貯留する。本実施形態の供給機構170は、第1液体流路111に設けられる。液体供給源101の液体は、供給機構170により、貯留部120を経由して液体噴射部41に供給される。
本実施形態の供給機構170は、容積ポンプ171と、第1規制弁172及び規制弁の一例である第2規制弁173とを備える。第1規制弁172は、液体供給流路110において容積ポンプ171よりも上流に位置する。第2規制弁173は、液体供給流路110において容積ポンプ171よりも下流に位置する。本実施形態の第1規制弁172及び第2規制弁173は、液体供給流路110において上流から下流への液体の流動を許容し、下流から上流に向かう液体の流動を規制する一方向弁である。第1規制弁172及び第2規制弁173は、液体供給流路110における貯留部120と液体供給源101との間に設けられ、貯留部120から液体供給源101に向かう液体の流れを規制する。第1規制弁172及び第2規制弁173は、開閉弁140と同様に、液体供給流路110を開閉するように構成されてもよい。
容積ポンプ171は、可撓性を有する可撓膜174を往復運動させることにより、液体に圧力を与えるように構成される。容積ポンプ171は、可撓膜174によって区切られたポンプ室175と負圧室176とを有する。容積ポンプ171は、負圧室176を減圧するための減圧部177と、可撓膜174をポンプ室175側に向けて押し付ける押付部材178とを備える。押付部材178は、負圧室176内に設けられる。
減圧部177が負圧室176を減圧すると、可撓膜174は、ポンプ室175の容積が大きくなるように変位する。このとき、液体供給源101から液体がポンプ室175に引き込まれる。減圧部177による負圧室176の減圧を停止すると、可撓膜174は、押付部材178に押し付けられることにより、ポンプ室175の容積が小さくなるように変位する。このとき、ポンプ室175から液体が押し出される。すなわち、本実施形態の容積ポンプ171は、ダイヤフラムポンプで構成される。
供給機構170は、押付部材178が可撓膜174を介してポンプ室175内の液体を押し付けることにより、液体を加圧する。これにより、供給機構170は、液体噴射部41に向けて液体を供給する。供給機構170が液体を加圧する加圧力は、押付部材178の押付力により設定される。
液体供給装置100は、第1フィルター部210、第2フィルター部220、第3フィルター部230、スタティックミキサー250、液体貯留部260、脱気機構270及び液圧調整機構280を備えてもよい。第1フィルター部210、第2フィルター部220、第3フィルター部230、スタティックミキサー250、液体貯留部260、脱気機構270及び液圧調整機構280は、液体供給流路110に設けられ、貯留部120と液体噴射部41との間に位置する。本実施形態においては、上流から順に、第1フィルター部210、スタティックミキサー250、液体貯留部260、脱気機構270、第2フィルター部220、液圧調整機構280、第3フィルター部230が第2液体流路112に設けられる。
第1フィルター部210、第2フィルター部220及び第3フィルター部230においては、使用時間が増大するに連れて捕集された異物が増加する。そのため、液体噴射装置10は、第1フィルター部210、第2フィルター部220及び第3フィルター部230のうち、少なくとも1つを交換可能に構成されてもよい。例えば、図2に示すように、第1フィルター部210は、筐体12のカバー18を開いたときに、筐体12から露出する位置に設けられてもよい。
図3に示すように、第1フィルター部210は、異物を捕集する第1フィルター211と、第1フィルター211よりも上流に位置する第1上流側フィルター室212と、第1フィルター211よりも下流に位置する第1下流側フィルター室213とを有する。第1上流側フィルター室212は、第1下流側フィルター室213よりも下方に位置する。第1上流側フィルター室212は、略円錐形状もしくは略円錐台形状に設けられる。第1フィルター211は、第1上流側フィルター室212の底面を構成するように、略円盤状に形成される。第1上流側フィルター室212の高さは、第1フィルター211の直径よりも小さくしてもよい。
第2フィルター部220は、異物を捕集する第2フィルター221と、第2フィルター221よりも上流に位置する第2上流側フィルター室222と、第2フィルター221よりも下流に位置する第2下流側フィルター室223とを有する。
第3フィルター部230は、異物を捕集する第3フィルター231と、第3フィルター231よりも上流に位置する第3上流側フィルター室232と、第3フィルター231よりも下流に位置する第3下流側フィルター室233とを有する。
第1フィルター211、第2フィルター221及び第3フィルター231は、液体が通過可能な濾過面積が、液体供給流路110の流路断面積よりも大きくなるように形成されてもよい。第1フィルター211、第2フィルター221及び第3フィルター231としては、例えば、網目状体、多孔質体、微細な貫通孔を形成した多孔板などを用いることができる。第1フィルター211、第2フィルター221及び第3フィルター231は、それぞれ異なる種類、及び異なる形状のフィルターを用いてもよい。
網目状体のフィルターとしては、金網、樹脂製の網、メッシュフィルター、金属繊維などがある。金属繊維のフィルターとしては、ステンレスの細線をフェルト状にしたフェルトフィルター、ステンレスの細線を圧縮焼結させた金属焼結フィルターなどがある。多孔板のフィルターとしては、エレクトロフォーミング金属フィルター、電子線加工金属フィルター、レーザービーム加工金属フィルターなどがある。
スタティックミキサー250は、液体の流れる方向においてその液体の流れを分割する構成を複数備える。スタティックミキサー250は、スタティックミキサー250を流れる液体を分割したり転換したり反転したりすることによって、液体中の濃度の偏りを低減させる。
液体貯留部260は、液体を貯留する加圧室261と、加圧室261の壁面の一部を構成する弾性膜262と、加圧室261の容積を小さくする方向に弾性膜262を押し付ける第1押付部材263とを有する。第1押付部材263により、加圧室261に貯留される液体が加圧される。
液体貯留部260は、加圧室261に貯留される液体を、液体噴射部41に液体を供給する際に供給機構170により加圧される供給圧力よりも低い圧力で加圧する。液体噴射部41に液体を供給する際に供給機構170により加圧される供給圧力とは、例えば30kPaである。そのため、液体貯留部260は、加圧室261に貯留される液体を、例えば10kPaで加圧する。詳しくは、第1押付部材263に押し付けられた弾性膜262によって加圧室261に貯留される液体に作用する圧力は、液体供給源101から液体噴射部41に向けて液体を供給するために供給機構170が作用させる圧力よりも低くなっている。このため、液体供給源101からの液体の供給圧力が液体貯留部260まで低下していない場合には、第1押付部材263の押付力に抗して、加圧室261の容積が大きくなる方向に弾性膜262が変位する。
脱気機構270は、液体を一時貯留する脱気室271と、脱気膜272により脱気室271と区画された排気室273と、排気室273を外部に通じさせる排気路274とを備える。
脱気膜272は、気体を通過させるが液体を通過させない性質を有する。脱気膜272として、例えば、ポリテトラフルオロエチレンを特殊延伸加工して作られるフィルムに、0.2ミクロン程度の微細な孔を多数形成したものを採用できる。脱気室271に気体を含む液体が流入すると、気体のみが脱気膜272を通過して排気室273に入る。排気室273に入った気体は、排気路274を通じて外部に排出される。これにより、脱気室271に貯留された液体に混入する気泡、溶存ガスが除去される。
脱気機構270において、排気室273は、脱気室271よりも上方に位置してもよい。液体に混入する気泡、溶存ガスは、液体中において浮き上がり易い。そのため、排気室273が脱気室271よりも上方に位置する場合、液体に混入する気泡、溶存ガスを除去しやすくなる。
脱気機構270は、排気室273を減圧する減圧ポンプ275を備えてもよい。減圧ポンプ275は、排気路274を通じて排気室273を減圧することにより、脱気室271に貯留された液体に混入する気泡、溶存ガスを除去する。例えば、ばねなどの部材を用いることによって、脱気室271の圧力よりも排気室273の圧力を低くできる場合には、減圧ポンプ275を設けなくてもよい。本実施形態では、供給機構170の加圧により、脱気室271の圧力が排気室273の圧力よりも高くなる。
本実施形態の液圧調整機構280は、第2フィルター部220よりも下流側の位置に、第2フィルター部220と一体で設けられている。液圧調整機構280は、連通孔281を介して第2下流側フィルター室223と通じる液室282と、連通孔281を開閉可能な弁体283とを備える。液圧調整機構280は、基端側が第2下流側フィルター室223に収容されるとともに先端側が液室282に収容される受圧部材284を備える。
液圧調整機構280の液室282は、液体を貯留可能とされる。液室282の壁面の一部は、撓み変位可能な可撓壁285により形成される。弁体283は、例えば、第2下流側フィルター室223内に位置する受圧部材284の基端部分に取り付けられたゴム又は樹脂などの弾性体であればよい。
液圧調整機構280は、第2下流側フィルター室223に収容される第2押付部材286と、液室282に収容される第3押付部材287とを備える。第2押付部材286は、受圧部材284を介して連通孔281を閉塞する方向に弁体283を押し付ける。第3押付部材287は、可撓壁285が液室282の容積を小さくする方向に撓み変位することによって、可撓壁285が受圧部材284を押したときに受圧部材284を押し返す。
液室282の内圧が低下することによって、可撓壁285が受圧部材284を押す力が第2押付部材286及び第3押付部材287の押付力を上回った場合に、弁体283は連通孔281を開放する。連通孔281が開放されることにより第2下流側フィルター室223から液室282に液体が流入すると、液室282の内圧が上昇する。その結果、液室282の内圧が正圧まで上昇する前に、第2押付部材286及び第3押付部材287の押付力によって弁体283が連通孔281を閉塞する。こうして、液室282の内圧は、第2押付部材286及び第3押付部材287の押付力に応じた負圧の範囲に保持される。
液室282の内圧は、液体噴射部41からの液体の排出に伴って低下する。弁体283は、液室282の外圧である大気圧と液室282の内圧との差圧に応じて自律的に連通孔281を開閉する。そのため、液圧調整機構280は差圧弁である。差圧弁は、減圧弁又は自己封止弁とも呼ばれる。液圧調整機構280は、液体噴射部41に供給される液体の圧力をノズル44から噴射可能でかつ供給圧力より低い調整圧力に調整する。調整圧力は、例えば−1kPaである。
液圧調整機構280には、強制的に連通孔281を開いて液体を液体噴射部41に供給する開弁機構290を付加してもよい。例えば、開弁機構290は、可撓壁285により液室282と区画された収容室291に収容された加圧袋292と、加圧袋292内に気体を流入させる加圧流路293とを備える。
開弁機構290は、加圧流路293を通じて流入する気体により加圧袋292が膨張し、可撓壁285を液室282の容積を小さくする方向に撓み変位させることによって、強制的に連通孔281を開放する。液体供給装置100は、連通孔281が開放された状態で液体供給源101から液体噴射部41に液体を加圧供給することにより、液体噴射部41から液体を流出させる加圧クリーニングができる。
液体供給装置100は、減圧ポンプ275を備える場合、開弁機構290と脱気機構270とで減圧ポンプ275を共用するように構成されてもよい。例えば、加圧流路293を排気路274に接続するとともに、減圧ポンプ275を加圧と減圧の両方の駆動が可能な構成にしてもよい。この場合、排気路274に逆止弁187を設けてもよい。こうした構成において、減圧ポンプ275が加圧駆動することによって加圧袋292に気体を送出し、減圧ポンプ275が減圧駆動することによって排気室273を減圧してもよい。
次に、貯留部120及び圧力機構150について説明する。
貯留部120は、液体供給源101の数に対応するように設けられる。すなわち、貯留部120は、液体噴射装置10が用いる液体の種類の数に対応するように設けられる。例えば、1つの液体供給源101に対して1つの貯留部120が設けられてもよいし、1つの液体供給源101に対して2つの貯留部120が設けられてもよい。
図4に示すように、本実施形態において、貯留部120は、複数設けられる。圧力機構150の収容体152は、複数の圧力室151を有する。そのため、収容体152は、複数の貯留部120を収容するように構成される。収容体152は、1つの圧力室151を有するように構成されてもよい。この場合、複数の貯留部120に対応するように、収容体152が複数設けられる。
収容体152において、複数の圧力室151は、鉛直方向に並ぶように位置する。本実施形態の収容体152は、6つの圧力室151を有する。そのため、収容体152は、6つの貯留部120を収容できるように構成される。
複数の圧力室151は、収容体152に設けられるスリット156によってそれぞれの空間が繋がるように構成される。そのため、貯留ポンプ153が1つの圧力室151を減圧すると、その他の圧力室151も減圧される。貯留ポンプ153が1つの圧力室151を加圧すると、その他の圧力室151も加圧される。圧力機構150は、圧力室151ごとに貯留ポンプ153を備えてもよい。この場合、圧力室151ごとに圧力を調整できる。圧力機構150は、貯留ポンプ153が収容体152の圧力室151に気体を送出することにより貯留部120内を加圧し、貯留ポンプ153が収容体152の圧力室151から気体を排出することにより貯留部120内に負圧を作用させる。
圧力室151を形成する収容体152の内壁154は、貯留部120の容積が大きくなるように変位した可撓性部材121と接触するように配置されてもよい。こうすると、可撓性部材121が過剰に変位することを抑制できる。すなわち、袋体122が過剰に膨らむことを抑制できる。これにより、過剰に変位することによる可撓性部材121の損傷を低減できる。
図5に示すように、貯留部120は、貯留部120内に液体を導入するための導入孔124と、貯留部120外に液体を導出するための導出孔125とを有してもよい。本実施形態の導入孔124及び導出孔125は、接続体123に設けられ、袋体122内において開口する。導入孔124から導入された液体は、貯留部120内を経由して導出孔125から導出される。
接続体123は、導入孔124と導出孔125とを繋ぐ接続路126を有してもよい。こうすると、袋体122が完全に萎んだ状態でも、導入孔124から接続路126を通じて導出孔125に液体を流動させることができる。
貯留部120は、第1液体流路111と接続される導入管127と、第2液体流路112と接続される導出管128とを有してもよい。本実施形態の導入管127及び導出管128は、接続体123に設けられる。導入管127の一端に導入孔124が開口する。導出管128の一端に導出孔125が開口する。導入管127及び導出管128は、独立して設けられてもよい。
袋体122は、2枚の可撓性部材121が接着されることによって形成されてもよい。可撓性部材121は、例えば矩形状のシートとして設けられる。可撓性部材121の縁部分は、可撓性部材121同士が接着される接着部分129とされる。可撓性部材121は、接着剤により接着されてもよいし、熱又は溶剤によって溶着されてもよい。接続体123は、接着部分129に挟み込まれるように位置し、接着部分129と接着される。
本実施形態において、扁平状の袋体122は、X軸及びY軸の平面において扁平となるような平置きの状態で配置される。袋体122は、Y軸及びZ軸の平面において扁平となるような縦置きの状態で配置されてもよいし、Z軸及びX軸の平面において扁平となるような縦置きの状態で配置されてもよい。
次に、図6に示すフローチャートを参照し、液体噴射装置10の制御方法について説明する。この供給ルーチンは、印刷を開始する命令が入力されたタイミングで実行される。制御部60は、液体噴射装置10の電源が投入されたときに図6に示す供給ルーチンを実行し、印刷の開始命令を待って図7に示す印刷ルーチンを実行してもよい。
図6に示すように、ステップS101において、制御部60は、供給機構170を駆動する。ステップS102において、制御部60は、供給機構170を駆動してから所定時間が経過したか否かを判断する。所定時間とは、液体供給源101から貯留部120に液体を供給し、貯留部120を液体で満たすのに必要な時間である。所定時間が経過していない場合、ステップS102はNOになり、制御部60は、所定時間が経過するまで待機する。
所定時間が経過すると、ステップS102がYESになる。制御部60は、処理をステップS103に移行し、液体供給源101に収容される液体の残量RAが限界値VL以下であるか否かを判断する。残量RAが限界値VL以下である場合、ステップS103はYESになり、制御部60は、処理をステップS104に移行する。
ステップS104において、制御部60は、例えば操作パネル17に液体供給源101の交換を促す表示をし、残量RAが限界値VLであることを報知する。ステップS105において、制御部60は、供給機構170の駆動を停止して供給ルーチンを終了する。
ステップS103において、残量RAが限界値VLより大きい場合は、ステップS103がNOになる。制御部60は、処理をステップS106に移行し、印刷ルーチンを実行する。
次に、図7に示すフローチャートを参照し、印刷ルーチンについて説明する。
ステップS201において、制御部60は、残量RAが所定値VP以下であるか否かを判断する。残量RAが所定値VP以下である場合は、ステップS201がYESになり、制御部60は、処理をステップS202に移行する。ステップS202において、制御部60は、圧力機構150を駆動して予備加圧を行う。ステップS203において、制御部60は、印刷を開始し、処理をステップS209に移行する。
ステップS201において残量RAが所定値VPより大きい場合は、ステップS201がNOになり、制御部60は、処理をステップS204に移行する。ステップS204において、制御部60は、印刷を開始する。
ステップS205において、制御部60は、ステップS201と同様に残量RAが所定値VP以下であるか否かを判断する。残量RAが所定値VP以下である場合は、ステップS205がYESになり、制御部60は、処理をステップS206に移行する。ステップS206において、制御部60は、圧力機構150を駆動して予備加圧を行い、処理をステップS209に移行する。
ステップS205において、残量RAが所定値VPより大きい場合は、ステップS205がNOになり、制御部60は、処理をステップS207に移行する。ステップS207において、制御部60は、印刷が終了したか否かを判断する。印刷が終了していない場合は、ステップS207がNOになり、制御部60は、処理をステップS205に移行する。印刷が終了した場合は、ステップS207がYESになり、制御部60は、処理をステップS208に移行する。ステップS208において制御部60は、供給機構170の駆動を停止し、印刷ルーチンを終了する。
ステップS209において、制御部60は、残量RAが限界値VL以下であるか否かを判断する。残量RAが限界値VLより多い場合は、ステップS209がNOになり、制御部60は、処理をステップS210に移行する。ステップS210において制御部60は、印刷が終了したか否かを判断する。印刷が終了していない場合は、ステップS210がNOになり、制御部60は、処理をステップS209に移行する。印刷が終了した場合は、ステップS210がYESになり、制御部60は、処理をステップS211に移行する。ステップS211において制御部60は、供給機構170の駆動を停止し、印刷ルーチンを終了する。
ステップS209において、残量RAが限界値VL以下である場合には、ステップS209がYESになり、制御部60は、処理をステップS212に移行する。ステップS212において、制御部60は、圧力機構150を駆動して貯留部120を主加圧する。ステップS213において、制御部60は、供給機構170の駆動を停止する。ステップS214において、ステップS104と同様に残量RAが限界値VLであることを報知する。
ステップS215において、制御部60は、印刷が終了したか否かを判断する。印刷が終了していない場合は、ステップS215がNOになり、制御部60は、印刷が終了するまで待機する。印刷が終了した場合は、ステップS215がYESになり、制御部60は、印刷ルーチンを終了する。
本実施形態の作用について説明する。
制御部60は、供給機構170を駆動し、液体供給源101から貯留部120に向かって液体を供給する。液体供給源101の残量RAが所定値VPより大きい場合、圧力機構150は、貯留ポンプ153の駆動を停止して圧力室151を大気に開放する。貯留部120には、最大量の液体が貯留される。すなわち、貯留部120には、所定値VP以上の液体が貯留される。
液体供給源101の残量RAが限界値VLになると、液体供給源101から液体を供給できなくなる。液体供給源101から液体が供給されない状態で貯留部120から液体噴射部41に液体を供給すると、貯留部120に貯留されている液体の量は、所定値VPよりも小さくなっていることがある。そのため、制御部60は、印刷開始時に残量RAが限界値VL以下である場合には、印刷を開始せずに液体供給源101の交換や液体の補給を促す。
残量RAが限界値VLより大きく、液体供給源101から液体を供給可能な状態では、貯留部120には、所定値VP以上の液体が貯留されている。印刷開始時に貯留部120に所定値VP以上の液体が貯留されていれば、印刷途中で残量RAが限界値VLになっても、貯留部120内の液体により印刷を完了できる。
印刷などにより液体噴射部41において液体が消費されると、液体供給源101から液体が供給され、残量RAが減少する。制御部60は、液体供給源101に収容される液体の残量RAが所定値VPとなった場合に、圧力機構150を駆動して貯留部120内の液体を加圧させる。この加圧を予備加圧といい、予備加圧によって貯留部120内の液体に加える圧力を予備圧力という。印刷開始時に残量RAが所定値VP以下である場合は、制御部60は、予備加圧を行ってから印刷を開始してもよい。
残量RAが所定値VPとなった場合に、圧力機構150により貯留部120内の液体に加えられる圧力は、供給機構170が液体を加圧する供給圧力である30kPaより低く、液圧調整機構280が調整する調整圧力より高くてもよい。本実施形態の圧力機構150は、25kPaで貯留部120内の液体を予備加圧する。これにより、貯留部120内の液体を加圧する状態でも液体供給源101から貯留部120に液体の供給を続けることができる。
残量RAが所定値VPになり、圧力機構150を駆動して貯留部120内の液体を加圧させた後も液体供給源101から液体が供給されると、残量RAは限界値VLになる。制御部60は、残量RAが限界値VLとなった場合に、圧力機構150により貯留部120内の液体に加える圧力を、供給圧力と同じ圧力にしてもよい。すなわち、圧力機構150は、貯留部120内の液体を30kPaに加圧してもよい。この加圧を主加圧という。
予備圧力を供給圧力まで上げるのに要する時間は、ポンプ室175の容積を液体噴射部41における1秒当たりの液体の消費量で割った時間よりも短い時間としてもよい。これにより、ポンプ室175の液体が貯留部120に供給され、貯留部120に所定値VP以上の液体が貯留されている間に、貯留部120内の液体を供給圧力で加圧できる。予備圧力を供給圧力まで上げるのに要する時間は、膨らんだ状態の袋体122の容積を液体噴射部41における1秒当たりの液体の消費量で割った時間よりも短い時間としてもよい。
複数の圧力室151が個別に加圧可能である場合、制御部60は、残量RAが限界値VLとなった場合に貯留部120内の液体に加える圧力を、供給圧力より高い圧力にしてもよい。例えば、制御部60は、限界値VLとなった液体供給源101から液体が供給されていた貯留部120を40kPaに加圧してもよい。
第1液体流路111には、第2規制弁173が設けられている。圧力機構150が貯留部120を供給圧力以上に加圧しても、第2規制弁173により貯留部120から液体供給源101に向かう液体の流れが規制される。制御部60は、残量RAが限界値VLとなった場合に、供給機構170の駆動制御を停止する。これにより液体供給源101の交換が可能になる。
本実施形態の効果について説明する。
(1)制御部60は、液体供給源101に収容される液体の残量RAが所定値VPとなった場合に圧力機構150を駆動して貯留部120内の液体を加圧させる。そのため、液体供給源101に収容される液体の残量RAがさらに減少して液体の供給を貯留部120に変更する場合でも、液体を供給する圧力の変動を低減できる。
(2)制御部60は、液体供給源101に収容される液体の残量RAが限界値VLとなった場合に、貯留部120内の液体に供給圧力と同じか高い圧力を加える。貯留部120内の液体は、予め加圧されているため、液体供給源101内の残量RAが限界値VLになって貯留部120から液体噴射部41に液体を供給する場合に、液体を供給するのに必要な供給圧力に速やかに加圧できる。
(3)液体供給源101に収容される液体の残量RAが所定値VPとなった場合に、貯留部120内の液体に加えられる圧力は、供給圧力より低い。そのため、液体供給源101からの液体供給を行いながら、貯留部120内の液体を加圧することができる。
(4)液体供給源101に収容される液体の残量RAが所定値VPとなった場合に、貯留部120内の液体に加えられる圧力は、調整圧力より高い。そのため、液圧調整機構280は、液体噴射部41に供給される液体の圧力調整を安定して行うことができる。
(5)液体供給源101と貯留部120との間の液体供給流路110には、第2規制弁173が設けられる。そのため、供給機構170の駆動が停止されても、第2規制弁173と液体噴射部41との間の液体供給流路110の圧力の低下が抑制される。したがって、貯留部120内の液体を液体噴射部41に供給しながら液体供給源101を交換できる。
(6)圧力機構150は、残量RAが所定値VPより大きいときは貯留ポンプ153の駆動を停止し、残量RAが所定値VPになると貯留ポンプ153を駆動して貯留部120内の液体を加圧する。そのため、例えば残量RAに関係なく貯留ポンプ153を駆動する場合に比べ、貯留ポンプ153の駆動時間が短くなり、貯留ポンプ153に求める耐久性を低くできる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・図8に示すように、貯留部120は、その壁の一部が可撓性部材121により形成される構成としてもよい。この貯留部120は、液体を貯留する貯留室120Aを有する。圧力機構150は、貯留ポンプ153と、可撓性部材121を挟んで貯留室120Aと隣り合うように位置する圧力調整室158と、貯留ポンプ153及び圧力調整室158を接続する圧力調整流路155とを有する。
貯留ポンプ153が圧力調整室158から気体を排出すると、貯留部120の容積を大きくするように可撓性部材121が変位する。このようにして、圧力機構150は、可撓性部材121を介して貯留部120内に負圧を作用させる。貯留ポンプ153が圧力調整室158に気体を送出すると、貯留部120の容積を小さくするように可撓性部材121が変位する。このようにして、圧力機構150は、貯留部120内を加圧する。
・図9に示すように、貯留部120は、可撓性部材121により形成されなくともよい。貯留部120は、例えば、剛性を有するケースとして構成されてもよい。この貯留部120は、液体を貯留する貯留室120Aを有する。貯留部120は、貯留可能な液体の最大量よりも少ない量の液体を貯留する。そのため、貯留室120Aには、液体が存在する領域と、気体が存在する領域とがある。
圧力機構150は、貯留部120外に位置する貯留ポンプ153と、貯留ポンプ153及び貯留室120Aを接続する圧力調整流路155とを有する。圧力調整流路155は、貯留室120Aにおける上部の空間に通じる。すなわち、圧力調整流路155は、貯留室120Aにおいて気体が存在する領域と通じる。貯留ポンプ153が貯留室120Aから気体を排出すると、貯留部120内に負圧が作用する。このようにして、圧力機構150は、貯留部120内に外部から負圧を作用させる。圧力機構150が貯留室120Aに気体を送出すると、貯留部120内が加圧される。
・圧力機構150は、残量RAが所定値VPよりも大きい間、供給圧力より高い圧力で貯留部120を加圧して袋体122を押し潰し、袋体122の対向する内面同士を接触させた状態にしてもよい。すなわち、貯留部120に貯留される液体の量である貯留量を最小にしてもよい。貯留量を最小にすることで、液体が貯留部120に滞留する時間が短くなり、貯留部120内で液体中の成分が沈降する虞を低減できる。圧力機構150は、残量RAが供給値になった場合に、貯留部120の加圧を解除もしくは貯留部120を減圧して液体供給源101から貯留部120に液体を供給させ、貯留量を最大にしてもよい。供給値は、所定値VPより大きく、例えば所定値VPの2倍であってもよいし、3倍であってもよい。制御部60は、貯留部120に液体を貯留する状態で液体供給源101に収容される液体の残量RAが所定値VPとなった場合に、圧力機構150を駆動して貯留部120内の液体を加圧してもよい。
・容積ポンプ171は、チューブポンプで構成されてもよい。この場合、供給機構170は、第1規制弁172及び第2規制弁173を備えない構成としてもよい。
・制御部60は、残量RAが限界値VLとなった場合に、開閉弁140を閉弁し、貯留部120から液体供給源101に向かう液体の流れを開閉弁140によって規制させてもよい。すなわち、開閉弁140は、規制弁として機能させてもよい。
・残量RAが所定値VPとなった場合に、圧力機構150は、貯留部120内の液体に調整圧力と同じ圧力を加えてもよい。残量RAが限界値VLとなった場合に、圧力機構150は、貯留部120内の液体に供給圧力より小さい圧力を加えてもよい。貯留部120は、液圧調整機構280より高い位置に設けてもよい。貯留部120内の液体は、水頭により液圧調整機構280へ送られてもよい。
・液体噴射装置10は、液体供給源101内の液面の位置を検出する液面検出センサーを備え、液面検出センサーの検出結果に基づいて残量RAを取得してもよい。液体噴射装置10は、液体供給源101が有する記憶部から残量RAを示す情報を取得してもよい。制御部60は、記憶部に記憶された情報と、液体噴射装置10が消費した液体の量と、に基づいて液体供給源101に収容される液体の残量RAが所定値VP以下、もしくは限界値VL以下であるか否かを判定してもよい。
・袋体122は、1枚の可撓性部材121により形成されてもよい。
・媒体Mは、金属フィルム、プラスチックフィルム及び布帛などでもよい。
・液体噴射部41が噴射する液体はインクに限らず、例えば機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体などでもよい。例えば、液体噴射部41が液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材または画素材料などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射してもよい。
以下に、上述した実施形態及び変更例から把握される技術的思想及びその作用効果を記載する。
(A)液体噴射装置は、液体をノズルから噴射する液体噴射部と、前記液体を収容する液体供給源を着脱するように構成される保持部と、前記保持部に装着された前記液体供給源から前記液体を前記液体噴射部に供給するように構成される液体供給流路と、前記液体を前記ノズルから噴射可能に前記液体供給源内の前記液体を供給圧力に加圧して前記液体供給流路を介して前記液体噴射部に向かって供給するように構成される供給機構と、前記液体供給流路に設けられ、前記供給機構により加圧された前記液体を貯留するように構成される貯留部と、前記貯留部内の前記液体に外部から圧力を作用させるように構成される圧力機構と、前記液体供給流路における前記貯留部と前記液体噴射部との間に設けられ、前記液体噴射部に供給される前記液体の圧力を前記ノズルから噴射可能でかつ前記供給圧力より低い調整圧力に調整する液圧調整機構と、前記液体供給源に収容される前記液体の残量が所定値となった場合に、前記圧力機構を駆動して前記貯留部内の前記液体を加圧させる制御部と、を備える。
この構成によれば、制御部は、液体供給源に収容される液体の残量が所定値となった場合に圧力機構を駆動して貯留部内の液体を加圧させる。そのため、液体供給源に収容される液体の残量がさらに減少して液体の供給を貯留部に変更する場合でも、液体を供給する圧力の変動を低減できる。
(B)液体噴射装置において、前記制御部は、前記残量が前記所定値になり、前記圧力機構を駆動して前記貯留部内の前記液体を加圧させた後、前記残量が前記所定値より少ない限界値となった場合に、前記圧力機構により前記貯留部内の前記液体に加える圧力を、前記供給圧力と同じか高い圧力にしてもよい。
この構成によれば、制御部は、液体供給源に収容される液体の残量が限界値となった場合に、貯留部内の液体に供給圧力と同じか高い圧力を加える。貯留部内の液体は、予め加圧されているため、液体供給源内の残量が限界値になって貯留部から液体噴射部に液体を供給する場合に、液体を供給するのに必要な供給圧力に速やかに加圧できる。
(C)液体噴射装置は、前記残量が前記所定値となった場合に、前記圧力機構により前記貯留部内の前記液体に加えられる圧力は、前記供給圧力より低くてもよい。
この構成によれば、液体供給源に収容される液体の残量が所定値となった場合に、貯留部内の液体に加えられる圧力は、供給圧力より低い。そのため、液体供給源からの液体供給を行いながら、貯留部内の液体を加圧することができる。
(D)液体噴射装置は、前記残量が前記所定値となった場合に、前記圧力機構により前記貯留部内の前記液体に加えられる圧力は、前記調整圧力より高くしてもよい。
この構成によれば、液体供給源に収容される液体の残量が所定値となった場合に、貯留部内の液体に加えられる圧力は、調整圧力より高い。そのため、液圧調整機構は、液体噴射部に供給される液体の圧力調整を安定して行うことができる。
(E)液体噴射装置は、前記液体供給流路における前記貯留部と前記液体供給源との間に前記貯留部から前記液体供給源に向かう前記液体の流れを規制する規制弁を備え、前記制御部は、前記残量が前記所定値より少ない限界値となった場合に、前記供給機構の駆動制御を停止してもよい。
この構成によれば、液体供給源と貯留部との間の液体供給流路には、規制弁が設けられる。そのため、供給機構の駆動が停止されても、規制弁と液体噴射部との間の液体供給流路の圧力の低下が抑制される。したがって、貯留部内の液体を液体噴射部に供給しながら液体供給源を交換できる。
(F)液体噴射装置の制御方法は、液体をノズルから噴射する液体噴射部と、前記液体を収容する液体供給源から前記液体を前記液体噴射部に供給するように構成される液体供給流路と、前記液体を前記ノズルから噴射可能に前記液体供給源内の前記液体を供給圧力に加圧して前記液体供給流路を介して前記液体噴射部に向かって供給するように構成される供給機構と、前記液体供給流路に設けられ、前記供給機構により加圧された前記液体を貯留するように構成される貯留部と、前記貯留部内の前記液体に外部から圧力を作用させるように構成される圧力機構と、前記液体供給流路における前記貯留部と前記液体噴射部との間に設けられ、前記液体噴射部に供給される前記液体の圧力を前記ノズルから噴射可能でかつ前記供給圧力より低い調整圧力に調整する液圧調整機構と、を備える液体噴射装置の制御方法であって、前記液体供給源に収容される前記液体の残量が所定値となった場合に、前記圧力機構により前記貯留部内の前記液体を加圧する。この方法によれば、上記液体噴射装置と同様の効果を奏することができる。
(G)液体噴射装置の制御方法は、前記残量が前記所定値になり、前記圧力機構により前記貯留部内の前記液体を加圧した後、前記残量が前記所定値より少ない限界値となった場合に、前記圧力機構により前記貯留部内の前記液体に加える圧力を、前記供給圧力と同じか高い圧力にしてもよい。この方法によれば、上記液体噴射装置と同様の効果を奏することができる。
(H)液体噴射装置の制御方法は、前記残量が前記所定値となった場合に、前記圧力機構により前記貯留部内の前記液体に加えられる圧力は、前記供給圧力より低くてもよい。この方法によれば、上記液体噴射装置と同様の効果を奏することができる。
(I)液体噴射装置の制御方法は、前記残量が前記所定値となった場合に、前記圧力機構により前記貯留部内の前記液体に加えられる圧力は、前記調整圧力より高くてもよい。この方法によれば、上記液体噴射装置と同様の効果を奏することができる。
(J)液体噴射装置の制御方法において、前記液体噴射装置は、前記液体供給流路における前記貯留部と前記液体供給源との間に前記貯留部から前記液体供給源に向かう液体の流れを規制する規制弁をさらに備え、前記残量が前記所定値より少ない限界値となった場合に、前記供給機構の駆動制御を停止してもよい。この方法によれば、上記液体噴射装置と同様の効果を奏することができる。
10…液体噴射装置、11…脚部、12…筐体、13…繰出部、14…案内部、15…巻取部、16…テンション付与機構、17…操作パネル、18…カバー、20…支持台、30…搬送部、31…第1搬送ローラー対、32…第2搬送ローラー対、33…搬送モーター、40…印刷部、41…液体噴射部、42…ガイド軸、43…キャリッジ、44…ノズル、45…キャリッジモーター、50…排出機構、51…キャップ、52…吸引ポンプ、53…廃液タンク、54…レギュレーター、60…制御部、100…液体供給装置、101…液体供給源、102…保持部、103…残量取得部、104…プリズム、105…発光部、106…受光部、110…液体供給流路、111…第1液体流路、112…第2液体流路、120…貯留部、120A…貯留室、121…可撓性部材、122…袋体、123…接続体、124…導入孔、125…導出孔、126…接続路、127…導入管、128…導出管、129…接着部分、140…開閉弁、150…圧力機構、151…圧力室、152…収容体、153…貯留ポンプ、154…内壁、155…圧力調整流路、156…スリット、158…圧力調整室、170…供給機構、171…容積ポンプ、172…第1規制弁、173…第2規制弁、174…可撓膜、175…ポンプ室、176…負圧室、177…減圧部、178…押付部材、187…逆止弁、210…第1フィルター部、211…第1フィルター、212…第1上流側フィルター室、213…第1下流側フィルター室、220…第2フィルター部、221…第2フィルター、222…第2上流側フィルター室、223…第2下流側フィルター室、230…第3フィルター部、231…第3フィルター、232…第3上流側フィルター室、233…第3下流側フィルター室、250…スタティックミキサー、260…液体貯留部、261…加圧室、262…弾性膜、263…第1押付部材、270…脱気機構、271…脱気室、272…脱気膜、273…排気室、274…排気路、275…減圧ポンプ、280…液圧調整機構、281…連通孔、282…液室、283…弁体、284…受圧部材、285…可撓壁、286…第2押付部材、287…第3押付部材、290…開弁機構、291…収容室、292…加圧袋、293…加圧流路、411…個別液室、412…振動板、413…収容部、414…アクチュエーター、415…共通液室、M…媒体、RA…残量、VL…限界値、VP…所定値。

Claims (10)

  1. 液体をノズルから噴射する液体噴射部と、
    前記液体を収容する液体供給源を着脱するように構成される保持部と、
    前記保持部に装着された前記液体供給源から前記液体を前記液体噴射部に供給するように構成される液体供給流路と、
    前記液体を前記ノズルから噴射可能に前記液体供給源内の前記液体を供給圧力に加圧して前記液体供給流路を介して前記液体噴射部に向かって供給するように構成される供給機構と、
    前記液体供給流路に設けられ、前記供給機構により加圧された前記液体を貯留するように構成される貯留部と、
    前記貯留部内の前記液体に外部から圧力を作用させるように構成される圧力機構と、
    前記液体供給流路における前記貯留部と前記液体噴射部との間に設けられ、前記液体噴射部に供給される前記液体の圧力を前記ノズルから噴射可能でかつ前記供給圧力より低い調整圧力に調整する液圧調整機構と、
    前記液体供給源に収容される前記液体の残量が所定値となった場合に、前記圧力機構を駆動して前記貯留部内の前記液体を加圧させる制御部と、
    を備えることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記制御部は、前記残量が前記所定値になり、前記圧力機構を駆動して前記貯留部内の前記液体を加圧させた後、前記残量が前記所定値より少ない限界値となった場合に、前記圧力機構により前記貯留部内の前記液体に加える圧力を、前記供給圧力と同じか高い圧力にすることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記残量が前記所定値となった場合に、前記圧力機構により前記貯留部内の前記液体に加えられる圧力は、前記供給圧力より低いことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記残量が前記所定値となった場合に、前記圧力機構により前記貯留部内の前記液体に加えられる圧力は、前記調整圧力より高いことを特徴とする請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の液体噴射装置。
  5. 前記液体供給流路における前記貯留部と前記液体供給源との間に前記貯留部から前記液体供給源に向かう前記液体の流れを規制する規制弁を備え、
    前記制御部は、前記残量が前記所定値より少ない限界値となった場合に、前記供給機構の駆動制御を停止することを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 液体をノズルから噴射する液体噴射部と、
    前記液体を収容する液体供給源から前記液体を前記液体噴射部に供給するように構成される液体供給流路と、
    前記液体を前記ノズルから噴射可能に前記液体供給源内の前記液体を供給圧力に加圧して前記液体供給流路を介して前記液体噴射部に向かって供給するように構成される供給機構と、
    前記液体供給流路に設けられ、前記供給機構により加圧された前記液体を貯留するように構成される貯留部と、
    前記貯留部内の前記液体に外部から圧力を作用させるように構成される圧力機構と、
    前記液体供給流路における前記貯留部と前記液体噴射部との間に設けられ、前記液体噴射部に供給される前記液体の圧力を前記ノズルから噴射可能でかつ前記供給圧力より低い調整圧力に調整する液圧調整機構と、
    を備える液体噴射装置の制御方法であって、
    前記液体供給源に収容される前記液体の残量が所定値となった場合に、前記圧力機構により前記貯留部内の前記液体を加圧することを特徴とする液体噴射装置の制御方法。
  7. 前記残量が前記所定値になり、前記圧力機構により前記貯留部内の前記液体を加圧した後、前記残量が前記所定値より少ない限界値となった場合に、前記圧力機構により前記貯留部内の前記液体に加える圧力を、前記供給圧力と同じか高い圧力にすることを特徴とする請求項6に記載の液体噴射装置の制御方法。
  8. 前記残量が前記所定値となった場合に、前記圧力機構により前記貯留部内の前記液体に加えられる圧力は、前記供給圧力より低いことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の液体噴射装置の制御方法。
  9. 前記残量が前記所定値となった場合に、前記圧力機構により前記貯留部内の前記液体に加えられる圧力は、前記調整圧力より高いことを特徴とする請求項6〜請求項8のうち何れか一項に記載の液体噴射装置の制御方法。
  10. 前記液体噴射装置は、前記液体供給流路における前記貯留部と前記液体供給源との間に前記貯留部から前記液体供給源に向かう液体の流れを規制する規制弁をさらに備え、
    前記残量が前記所定値より少ない限界値となった場合に、前記供給機構の駆動制御を停止することを特徴とする請求項6〜請求項9のうち何れか一項に記載の液体噴射装置の制御方法。
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