JP2020193583A - Valve timing control device of internal combustion engine - Google Patents
Valve timing control device of internal combustion engine Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020193583A JP2020193583A JP2019098985A JP2019098985A JP2020193583A JP 2020193583 A JP2020193583 A JP 2020193583A JP 2019098985 A JP2019098985 A JP 2019098985A JP 2019098985 A JP2019098985 A JP 2019098985A JP 2020193583 A JP2020193583 A JP 2020193583A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- control device
- timing control
- combustion engine
- internal combustion
- valve timing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Valve Device For Special Equipments (AREA)
Abstract
Description
本発明は、内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。 The present invention relates to a valve timing control device for an internal combustion engine.
例えば、特許文献1に記載された従来のバルブタイミング制御装置は、ハウジングが、内周面に内方へ突出した複数のシューを有する円筒状のハウジング本体と、該ハウジング本体の軸方向の両端開口を閉止するフロントプレート及びリアプレートと、を有し、前記ハウジング本体とフロントプレート及びリアプレートが複数のボルトによって共締め固定されている。
For example, in the conventional valve timing control device described in
前記ハウジングの各構成部材を共締め固定する前記各ボルトの頭部は、その軸方向の投影(外径全体)がフロントプレートを介して前記シューの軸方向の一端面の投影面積の範囲内に入るように配置されている。つまり、シューの突出長さが大きくなっているため、ハウジング本体内に相対回転可能に収容されたベーンロータのロータ部の外径の大きさが制約されてしまう。この結果、スペースの有効活用が制限されるおそがあった。 The head of each bolt that fastens and fixes each component of the housing together has its axial projection (entire outer diameter) within the projected area of one axial end surface of the shoe via the front plate. It is arranged to enter. That is, since the protruding length of the shoe is large, the size of the outer diameter of the rotor portion of the vane rotor rotatably housed in the housing body is restricted. As a result, the effective use of space was limited.
本発明は、前記従来の技術的課題に鑑みて案出されたもので、従動回転体のロータ部の外径を大きき取ることが可能な内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供することを一つの目的としている。 The present invention has been devised in view of the above-mentioned conventional technical problems, and one of the present inventions is to provide a valve timing control device for an internal combustion engine capable of increasing the outer diameter of the rotor portion of a driven rotating body. It has two purposes.
本発明の好ましい態様によれば、ハウジング本体に有する各シューの内端部の先端面と従動回転体のロータ部の外周面との接触部は、軸方向において少なくとも一部がボルトの頭部と重なる位置にあることを特徴としている。 According to a preferred embodiment of the present invention, at least a part of the contact portion between the tip end surface of the inner end portion of each shoe of the housing body and the outer peripheral surface of the rotor portion of the driven rotating body is the head of the bolt in the axial direction. It is characterized by being in an overlapping position.
本発明の一つの態様によれば、従動回転体のロータ部の外径を大きくすることが可能になる。 According to one aspect of the present invention, it is possible to increase the outer diameter of the rotor portion of the driven rotating body.
以下、本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、内燃機関のバルブタイミング制御装置を吸気弁側に適用したものを示している。 Hereinafter, embodiments of the valve timing control device for an internal combustion engine according to the present invention will be described with reference to the drawings. In this embodiment, the valve timing control device of the internal combustion engine is applied to the intake valve side.
図1は本発明の第1実施形態に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置を断面して示す全体構成図、図2は本実施形態のバルブタイミング制御装置に適用される油圧回路と、フロントプレートを外してベーンロータが最遅角側に相対回転した状態を示す正面図、図3はバルブタイミング制御装置の主要部品を分解して示す斜視図、図4はフロントプレートを外したバルブタイミング制御装置を示し、ベーンロータが最進角側に相対回転した状態を示す正面図である。 FIG. 1 is an overall configuration diagram showing a cross section of a valve timing control device for an internal combustion engine according to a first embodiment of the present invention, and FIG. 2 shows a hydraulic circuit and a front plate applied to the valve timing control device of the present embodiment. A front view showing a state in which the vane rotor is removed and rotated relative to the most retarded angle side, FIG. 3 is a perspective view showing the main parts of the valve timing control device disassembled, and FIG. 4 shows a valve timing control device with the front plate removed. , It is a front view which shows the state which the vane rotor rotated relative to the most advanced angle side.
バルブタイミング制御装置は、図1〜図4に示すように、機関のクランクシャフトにより図外のタイミングチェーンを介して回転駆動されるタイミングスプロケット(以下、スプロケットという。)1と、スプロケット1に対して相対回転可能に設けられた吸気側のカムシャフト2と、スプロケット1とカムシャフト2との間に配置されて、該両者1,2の相対回転位相を変更する位相変更機構3と、該位相変更機構3を最遅角側の相対回転位置でロックさせるロック機構4と、位相変更機構3を作動させる油圧回路5と、を備えている。
As shown in FIGS. 1 to 4, the valve timing control device is for a timing sprocket (hereinafter referred to as a sprocket) 1 and a
スプロケット1は、円環状に形成されて、外周にタイミングチェーンが巻回される歯車部1aが設けられている。また、スプロケット1は、後述するハウジング本体6aと一体に設けられている。スプロケット1は、駆動回転体の一部を構成している。
The
カムシャフト2は、図外のシリンダヘッド上に複数のカム軸受を介して回転自在に支持されている。このカムシャフト2は、外周面の回転軸方向の所定位置に図外の吸気弁をバルブスプリングのばね力に抗して開作動させる回転カムが気筒毎に設けられている。また、カムシャフト2の一端部2aの内部軸心方向には、後述するカムボルトとして機能するバルブボディ27が螺着される雌ねじ孔2bが形成されている。
The
図5は図4に示すバルブタイミング制御装置の要部拡大図、図6は図4のA−A線断面図である。 5 is an enlarged view of a main part of the valve timing control device shown in FIG. 4, and FIG. 6 is a cross-sectional view taken along the line AA of FIG.
位相変更機構3は、図1〜図5に示すように、スプロケット1と一体に設けられ、内部に作動室を有するハウジング6と、ハウジング6内に相対回転可能に収容された従動回転体であるベーンロータ7と、ハウジング6の作動室内に形成された複数(本実施形態ではそれぞれ4つ)の遅角作動室9と進角作動室10と、を備えている。ハウジング6は、スプロケット1と共に駆動回転体を構成している。
As shown in FIGS. 1 to 5, the
4つの遅角作動室9と進角作動室10は、後述するハウジング本体6aの内周面に突設された4つのシュー8a〜8dと、後述するベーンロータ7のベーン15a〜15dとによって仕切られている。
The four
ハウジング6は、ハウジング本体6aと、ハウジング本体6aの軸方向の一端側に設けられて、該一端開口部を閉塞するフロントプレート11と、ハウジング本体6aの軸方向の他端側に設けられて、該他端開口部を閉塞するリアプレート12と、を有している。
The
ハウジング本体6aは、圧粉金属を焼結して成形されたいわゆる焼結金属材によってほぼ円筒状に形成されて、スプロケット1と一体に設けられている。また、ハウジング本体6aは、内周面に複数(本実施形態では4つ)のシュー8a〜8dが突設されている。
The
この各シュー8a〜8dは、図2、図4及び図5に示すように、ハウジング本体6aの回転中心Xから径方向外側に延びた径方向長さLが従来のものに比較して短く形成されている。また、各内端部8eの各先端面8fは、後述するロータ部14の円形状の外周面14cに倣って円弧状に形成されており、この外周面14cにメタルタッチ状態に接触(摺動)してシール機能を発揮するようになっている。
As shown in FIGS. 2, 4 and 5, each of the
また、各シュー8a〜8dは、内部軸方向に複数(本実施形態では4つ)のボルト挿入孔8gがそれぞれ貫通形成されている。この各ボルト挿入孔8gは、その形成位置が内端部8eの先端面8f寄りになっていると共に、内径がほぼ均一径のストレート孔になっている。
Further, each of the
フロントプレート11は、例えば鉄系金属によって円盤状に形成されて、中央に比較的大径な挿入孔11aが貫通形成されている。このフロントプレート11は、挿入孔11aを除く内周面とベーンロータ7の対向する一側面との間で各遅角、進角作動室9,10内をいわゆるサイドシールによってシールするようになっている。また、フロントプレート11は、外周部の周方向のほぼ等間隔位置に複数(本実施形態では4つ)のボルト挿入孔11bが貫通形成されている。なお、各ボルト挿入孔11bは、ほぼ均一内径のストレート孔に形成されている。
The
また、フロントプレート11は、挿入孔11aの外側孔縁に円環状の突起部11cが一体に設けられている。この突起部11cは、円周方向の所定位置に後述する捩りコイルばね41の軸方向外側の一端部41aが係り止めされる長溝11dが切欠形成されている。
Further, the
リアプレート12は、フロントプレート11と同径の鉄系金属によって円盤状に形成され、その肉厚はフロントプレート11よりも僅かに大きく形成されている。このリアプレート12は、中央にカムシャフト2の一端部2aが軸方向から摺動可能に挿入される挿入孔12aが貫通形成されている。また、リアプレート12は、挿入孔12aを除く内周面とベーンロータ7の対向する他側面との間のサイドクリアンランスで各遅角、進角作動室9,10内をシールするようになっている。また、リアプレート12は、外周部の周方向のほぼ等間隔位置に後述するボルト13の雄ねじ部13cが螺着される4つの雌ねじ孔12bが貫通形成されている。なお、リアプレート12は、ハウジング本体6a側の内側面の所定位置に、後述するロック穴19が設けられている。
The
ハウジング本体6a(スプロケット1)とフロントプレート11及びリアプレート12は、図6にも示すように、各ボルト挿入孔11bや各ボルト挿入孔8gを挿入して先端部が雌ねじ孔1cに螺着する4本のボルト13によって回転軸方向から共締め固定されている。
As shown in FIG. 6, the
この各ボルト13は、一般的な平ボルトが用いられており、頭部13aと、この頭部13aの中央に一体に有する軸部13bと、該軸部13bの先端部外周に形成されて、リアプレート12の雌ねじ孔12bに螺着可能な雄ねじ部13cと、を備えている。
A general flat bolt is used for each of the
頭部13aは、平坦な低頭型であって、外面中央に回転工具が挿入される工具穴13dが形成されている。また、この頭部13aは、軸部13bとの付け根部に締め付け剛性を確保するための環状凸部13eを一体に有している。
The
この各頭部13aは、図5及び図6に示すように、それぞれの直径長さ(外径長さ)L1が後述するベーンロータ7の各ベーン15a〜15dの径方向長さ(突出長さ)L2よりも大きく形成されている。
As shown in FIGS. 5 and 6, each of the
また、ボルト13は、締め付け時に頭部13aの軸部13b側の座面13fがフロントプレート11のボルト挿入孔11bの孔縁周囲の着座面11eに着座するようになっている。座面13f(頭部13a)は、直径が各遅角作動室9や各進角作動室10の径方向長さ(各遅角作動室9や各進角作動室10の外径と内径の差)よりも長く形成されている。
Further, when the
ベーンロータ7は、ハウジング本体6aと同じく焼結金属によって一体に形成されている。ベーンロータ7は、図1〜図5に示すように、ロータ部14と、該ロータ部14の外周面14cの円周方向のほぼ90°の等間隔位置に放射状に突設された複数(本実施形態では4つ)のベーン15a〜15dと、から構成されている。
The
ロータ部14は、各シュー8a〜8dの突出長さ(径方向長さ)Lが短くなった分、外径(直径)長さL3が比較的大径な円筒状に形成されている。つまり、ロータ部14の外径長さL3は、各シュー8a〜8dの突出長さLが従来のものよりも短く設定されていることから、この短くなった分だけ従来のものよりも大径に形成されている。
The
ロータ部14は、中央の内部軸方向にカムシャフト2の雌ねじ孔2bと連続するカムボルト挿通孔14aが貫通形成されている。また、ロータ部14は、回転軸方向の一端面(カムシャフト2と反対側の前端面)に後述する捩りコイルばね41の軸方向の一部を収容する円形状の収容溝14bが形成されている。この収容溝14bは、内径が捩りコイルばね41の外径より大きく形成されて、内部で捩りコイルばね41の自由な拡縮変形を許容している。
The
各ベーン15a〜15dは、ロータ部14の外径が大きくなったことに伴いその径方向の突出長さL2がボルト頭部13aの外径長さL1よりも短くなっている。
In each of the
捩りコイルばね41は、外側の一端部41aがフロントプレート11の長溝11dの孔縁に係り止めされている。一方、内側の他端部41bは、ロータ部14の収容溝14bの底面に形成された図外の切欠溝穴に係り止めされている。この捩りコイルばね41は、ベーンロータ7をハウジング6に対して進角側の相対回転方向へ付勢している。このばね力によって、ベーンロータ7は、例えば機関始動時における負の交番トルクによる遅角側への急激な相対回転を抑制されるようになっている。
The outer end 41a of the
そして、図2、図4〜図6に示すように、各ボルト13がハウジング本体6aに対して各プレート11,12を共締め固定した状態では、ボルト13の頭部13aの一部が、各シュー8a〜8dの各先端面8fとロータ部14の外周面14cとの接触部である接触面(メタルタッチ面)Sに軸方向において重なるようになっている。
Then, as shown in FIGS. 2, 4 to 6, when the
すなわち、頭部13aは、ロータ部14側の一部が該ロータ部14の外周面14cとシュー8dの先端面8fとの接触面Sよりも径方向内側に位置するように設定されている。したがって、ボルト13の締結トルクは、図6の矢印で示すように、頭部13aからフロントプレート11の各ボルト挿入孔11b周囲の着座面11eを介して各シュー8a〜8dの各ボルト挿入孔8gの前端面側の孔縁周囲にほぼ均一に作用する。なお、このボルト13の締結トルクは、ロータ部14のフロントプレート11側の一側面とこれに対向するフロントプレート11の内側面との間にサイドクリアランスが存在することから、前記一側面に作用することはない。
That is, the
カムボルト挿通孔14aは、後述するバルブボディ27の軸部が挿入されるようになっていると共に、内周面に2つの第1、第2環状油路32、33が軸方向に並列に設けられている。このロータ部14は、カムボルト挿通孔14aに軸部が挿入されたバルブボディ27の締め付けトルクによってカムシャフト2の一端部2aに固定されている。
The cam
フロントプレート11側の第1環状油路32は、後述する遅角通路孔17の径方向内側の一端開口と4つの遅角ポート34とを連通している。
The first
リアプレート12側の第2環状油路33(環状油路)は、後述する進角通路孔18の径方向内側の一端開口と4つの進角ポート35とを連通している。また、第2環状油路33は、ロータ部14の内部軸方向に形成された後述するロック解除油路24の径方向内側の一端開口と一つのロックポート36とを連通している。
The second annular oil passage 33 (annular oil passage) on the
各ベーン15a〜15dは、ロータ部14の大径化に伴ってその分、径方向の突出長さが比較的短く形成されて、それぞれが各シュー8a〜8dの間に配置されている。また、1つの第1ベーン15a以外の3つのベーン15b〜15dは、円周方向の巾がほぼ同一に設定されて比較的薄肉に形成されている。第1ベーン15aは、周方向の幅が大きく形成されて内部にロック機構4の一部が設けられている。
Each of the
各ベーン15a〜15dの外周面にそれぞれ形成されたシール溝には、ハウジング本体6aの内周面との間をシールするシール部材16がそれぞれ設けられている。
また、各シュー8a〜8dの各先端面8fは、前述したように、ロータ部14の外周面14cに接触しながらメタルシールするようになっている。したがって、この特別なシール部材が不要になることから、コストの低減化が図れると共に、製造、組立作業能率の向上も図れる。
Further, as described above, each
また、ベーンロータ7は、図2に示すように、遅角側(反時計方向)へ相対回転すると、第1ベーン15aの一側面が対向する一つのシュー8aの対向側面に当接する。これによって、ベーンロータ7は、最大遅角側の回転位置が規制されるようになっている。また、ベーンロータ7は、図4に示すように、進角側(時計方向)へ相対回転すると、同じく第1ベーン15aの他側面が対向する他のシュー8の対向側面に当接する。これによって、ベーンロータ7は、最大進角側の回転位置が規制されるようになっている。
Further, as shown in FIG. 2, when the
各ベーン15a〜15dの正逆回転方向の両側面と各シュー8a〜8dの両側面との間には、前述した各遅角作動室9と各進角作動室10が設けられている。各遅角作動室9と各進角作動室10は、ロータ部14の内部に第1、第2環状油路32,33からほぼ径方向外側に向かってそれぞれ4つの遅角通路孔17と進角通路孔18が形成されている。この各遅角通路孔17と各進角通路孔18は、それぞれ断面形状が円形状に形成されていると共に、後述するそれぞれ4つの遅角ポート34及び進角ポート35を介して油圧回路5にそれぞれに連通している。
The
ロック機構4は、ハウジング6に対してベーンロータ7を最遅角側の回転位置(図2に示す位置)に保持するものである。
The
ロック機構4は、図1〜図3に示すように、リアプレート12の内側面に形成されたロック穴19と、ベーンロータ7の第1ベーン15aの内部軸方向に形成されたピン収容孔20に進退動可能に設けられたロックピン21と、該ロックピン21をロック穴19方向へ付勢するコイルスプリング22と、供給された油圧によってロックピン21をコイルスプリング22のばね力に抗してロック穴19から後退移動させて係合を解除する解除用受圧室23と、該解除用受圧室23に油圧を供給するロック解除油路24と、から主として構成されている。
As shown in FIGS. 1 to 3, the
ロック穴19は、リアプレート12の内側面のベーンロータ7の最遅角側の相対回転位置に対応した位置に形成されている。また、ロック穴19の内周面には、穴構成部19aが圧入固定されている。この穴構成部19aは、耐摩耗性の例えば鉄系金属材によって円環状に形成され、内径がロックピン21の小径な先端部の外径よりも大径に形成されている。
The
また、解除用受圧室23は、ロック穴19の底面に形成された小径な溝部とロックピン21の後述する小径な先端面との間の空間によってよって形成されている。ロック解除油路24は、リアプレート12の内側面に円周方向へ沿った長溝状に形成され、一端がロック穴19に開口し、他端が一つの進角作動室10に開口している。
Further, the release pressure receiving chamber 23 is formed by a space between a small-diameter groove formed on the bottom surface of the
ロックピン21は、例えば鉄系金属材によって形成され、小径な先端部がロック穴19(穴構成部19a)に対して挿入あるいは抜け出すようになっている。つまり、ロックピン21は、コイルスプリング22のばね力によって先端部がロック穴19の内部に挿入してベーンロータ7をハウジング6に対してロックする。または、ロック穴19から抜け出てロックを解除するようになっている。
The
ロックピン21は、ロック解除油路24から解除用受圧室23内に供給された所定以上の油圧を受けると後退移動してロック穴19から抜け出してロックが解除されるようになっている。
When the
油圧回路5は、図1及び図2に示すように、カムシャフト2の軸受ジャーナル部やカムシャフト2の内部軸方向に形成された供給通路25bと、該供給通路25bの上流側に設けられて、吐出通路25aから供給通路25bに作動油圧を吐出するオイルポンプ25と、ロータ部14の内部軸方向に設けられて、機関運転状態に応じて各遅角通路孔17と各進角通路孔18の流路を切り換える制御弁である電磁切換弁26と、該電磁切換弁26の流路の切り換えによって、各遅角、進角作動室9、10のいずれか一方の作動油をオイルパン51に排出する排出通路43と、を備えている。
As shown in FIGS. 1 and 2, the
供給通路25bは、上流部がオイルポンプ25の吐出通路25aと連通している一方、下流側がカムシャフト2の雌ねじ孔2bの先端部に形成された油室2cに連通している。
The upstream portion of the
オイルポンプ25は、一般的な例えばベーンタイプあるいはトロコイドタイプのものが用いられている。
As the
図7は本実施形態に供される電磁切換弁26の分解斜視図である。
FIG. 7 is an exploded perspective view of the
電磁切換弁26は、図1、図2及び図7に示すように、ベーンロータ7をカムシャフト2の一端部2aに軸方向から固定するカムボルトであるバルブボディ27と、該バルブボディ27の内部軸方向に貫通形成されたバルブ孔27a内に収容配置されたスリーブ28と、該スリーブ28の外周面とバルブ孔27aの内周面との間に配置されたスプール弁29と、該スプール弁29を図1の左方向へ付勢するバルブスプリング30と、スプール弁29をバルブスプリング30のばね力に抗して他方向へ押し出す電磁アクチュエータ31と、から主として構成されている。
As shown in FIGS. 1, 2 and 7, the
バルブボディ27は、例えば鉄系金属材によって内部中空状の円筒状に形成されており、内部軸方向に貫通形成されたバルブ孔27aと、外周面が六角面に形成された頭部27bと、ロータ部14のカムボルト挿通孔14aに挿通する軸部27cと、該軸部27cの先端部外周に形成されて、カムシャフト2の雌ねじ孔2bに螺着する雄ねじ部27dと、から構成されている。
The
頭部27bは、軸部27cの付け根部にフランジ部27eを有し、バルブボディ27がカムシャフト2に締結された状態では、フロントプレート11の挿入孔11a内にフランジ部27eが配置されている。また、フランジ部27eは、着座面がロータ部14のカムボルト挿通孔14aの開口縁側の周面に着座している。
The
軸部27cは、軸方向のほぼ頭部27b寄りの位置に遅角ポート34が周壁の十字径方向へ4つ貫通形成されている。また、軸部27cの各遅角ポート34の先端部寄り側部には、進角ポート35が周壁の十字径方向へ4つ貫通形成されている。なお、各遅角ポート34と各進角ポート35は、それぞれの内径が同じ大きさに形成されている。
The
各遅角ポート34と各進角ポート35は、図1に示すように、それぞれの内側開口がバルブ孔27aに臨み、外側開口が各遅角通路孔17と各進角通路孔18にそれぞれ第1、第2環状油路32,33を介して径方向から連通している。
As shown in FIG. 1, each
また、軸部27cの先端部の内周には、円環状の環状溝27fが形成されている。この環状溝27fは、バルブ孔27aの内周面の内径よりも大径に形成されて、内端に径方向に沿った段差面27gが形成されている。
An
スリーブ28は、例えば、合成樹脂材あるいは金属材によって一体に形成されており、中実な円柱状のスリーブ本体28aと、該スリーブ本体28aの軸方向の一端部に一体に有するフランジ部28bと、から構成されている。
The
スリーブ本体28aは、内部に一体に設けられた仕切壁37によって第1油通路38と第2油通路39が仕切られている。また、このスリーブ本体28aのフランジ部28b側の内部には、バルブ収容凹部40が形成されている。つまり、スリーブ本体28aの中実な内部を切り欠いて第1、第2油通路38,39が軸方向に沿って形成されている。
The
仕切壁37は、軸直角方向の断面が十字形状に形成されて、中央軸部を中心として図外の4つの仕切部によって構成されている。また、仕切壁37のバルブ収容凹部40と軸方向で反対側の端部には、第1油通路38の軸方向端部を閉塞する第1端壁28dが一体に設けられている。また、バルブ収容凹部40側の端部には、第2油通路39の軸方向端部を閉塞する第2端壁2が一体に設けられている。さらに、仕切壁37の第2端壁2側の中心位置には、中央軸部を延長した形でバルブ収容凹部40方向へ突出した突部が設けられている。
The
第1油通路38と第2油通路39は、スリーブ本体28aの軸方向に沿って並行に形成されて、十字状の仕切壁37を介して互いに径方向の対称位置、つまり180°の対称位置に2つずつ形成されている。また、各油通路38,39は、仕切壁37によってそれぞれが断面扇状に形成されている。
The first oil passage 38 and the second oil passage 39 are formed in parallel along the axial direction of the
第1油通路38は、スリーブ本体28aの第1端壁28d付近に矩形状の第1開口孔38aが貫通形成されている。この第1開口孔38aは、スプール弁29の後述する連通孔29eを介して各遅角ポート34あるいは各進角ポート35及びロックポート36に適宜連通するようになっている。
In the first oil passage 38, a rectangular
第2油通路39は、スリーブ本体28aの第2端壁2付近に矩形状の第2開口孔39aが貫通形成されている。この第2開口孔39aは、スプール弁29の後述する他の連通孔29eを介して各遅角ポート34あるいは各進角ポート35及びロックポート36に適宜連通するようになっている。
The second oil passage 39 is formed with a rectangular
また、第2油通路39の第2端壁2と反対側の端部には、排出口39bが形成されている。この排出口39bは、後述する筒状部材50を介して排出通路43に連通している。
Further, a discharge port 39b is formed at an end portion of the second oil passage 39 opposite to the
また、第1端壁28dは、第1油通路38側の内面に該第1油通路38から第1開口孔38aに作動油を案内する第1傾斜面が形成されている。一方、第2端壁2は、第2油通路39側の内面に第1筒状通路から第2油通路39へ作動油を案内する第2傾斜面が形成されている。
Further, the
さらに、各遅角ポート34は、スプール弁29が図1の最大左方向の移動位置に保持されている状態では、スプール弁29のいずれかの各連通孔29eと後述する筒状部材50の各排出用孔50cを介して排出通路43に連通している。
Further, in each
フランジ部28bは、図1に示すように、環状溝27fの内部に配置されている。また、フランジ部28bは、バルブスプリング30の軸方向の一端部が弾持されるスプリングリテーナ42とバルブシート46との間に軸方向から挟み込まれるように配置されている。
As shown in FIG. 1, the
つまり、スプリングリテーナ42は、図7に示すように、金属プレートで円環状に形成されて、外周部42aが軸方向に沿って断面ほぼL字形状に折曲形成されていると共に、中央に大径な挿入孔42bが貫通形成されている。外周部42aは、外周面が環状溝27fの内周面に圧入されていると共に、環状の前端壁42cが環状溝27fの段差面27gに軸方向から当接している。
That is, as shown in FIG. 7, the
組み付け後において、フランジ部28bの外周面とスプリングリテーナ42の外周部42aとの間に、例えば0.4mm程度の径方向クリアランスが形成されている。また、フランジ部28bの前端面と該前端面と軸方向から対向するバルブシート46の対向面との間には、約0.02mm程度の軸方向クリアランスが形成されている。これらの各クリアランスの存在によって、スリーブ28全体が、バルブボディ27に対して径方向及び軸方向へ僅かに移動可能に保持されている。
After assembly, a radial clearance of, for example, about 0.4 mm is formed between the outer peripheral surface of the
バルブ収容凹部40には、逆止弁44が収容配置されている。この逆止弁44は、図1及び図9に示すように、弁体45と、該弁体45が離着座するバルブシート46と、弁体45をバルブシート46方向へ付勢するチェックスプリング47と、から構成されている。
A
弁体45は、プレート状の金属材を縦断面U字形のカップ状に形成されていると共に、外径がバルブ収容凹部40の内径よりも十分小さく形成されて、両者間に比較的大きな隙間が形成されている。
The
バルブシート46は、円板プレート状に形成されて、弁体45の方向へ膨出変形した中央部位に通路孔46aが貫通形成されている。また、外周部46bは、環状溝27fの内周側に軸方向から挿入配置されている。
The
弁体45は、球面状の先端部45aがバルブシート46の通路孔46aの孔縁に離着座して通路孔46aを開閉するようになっている。
In the
チェックスプリング47は、弁体45を通路孔46aの孔縁に着座する方向へ付勢している。そのばね力は、通路孔46aから弁体45に作用する所定の作動油圧によって圧縮変形して弁体45を後退移動させて通路孔46aを開く程度の大きさに設定されている。
The
また、環状溝27fには、バルブシート46よりも先端側の内周に形成された円環溝27hに濾過フィルタ49が嵌合固定されている。この濾過フィルタ49は、中央部のフィルタ部49aを通過する作動油内の塵等を捕集するようになっている。
Further, in the
スプール弁29は、図7に示すように、ほぼ円筒状に形成されて、内周面がスリーブ本体28aの外周面を軸方向へ摺動可能に設けられている。また、スプール弁29は、軸方向の両端部と該両端部の間に所定間隔で4つの第1ランド部29a〜第4ランド部29dが設けられている。この各ランド部29a〜29dのそれぞれの間には、遅角ポート34と第1油通路38、並びに進角ポート35と第2油通路39を適宜連通させるそれぞれ4つの連通孔29eが径方向に貫通形成されている。
As shown in FIG. 7, the
各連通孔29eは、スプール弁29の周壁を径方向からほぼクロス状に貫通して形成されている。また、この各連通孔29eが位置するスプール弁29の外周面には、3つの第1グルーブ溝29fが形成されている。また、連通孔29eが位置する内周面には、3つの第2グルーブ溝29gがそれぞれ形成されている。この各第2グルーブ溝29gは、各連通孔29eの外側開口に臨んで形成されている。また、第2グルーブ溝29gは、その軸方向の幅長さが隣接する各ランド部29a〜29d間まで大きく形成されている。この大きな幅の第2グルーブ溝29gによって、スプール弁29の所定移動範囲の間において、スリーブ28の第1開口孔38aと各連通孔29eとの連通を確保するようになっている。
Each
バルブスプリング30は、軸方向の一端部が前述したようにスプリングリテーナ42の前端壁42cに弾接している。一方、軸方向の他端部は、スプール弁29のカムシャフト2側に位置する第1ランド部29a側の軸方向端面に弾接して、スプール弁29を電磁アクチュエータ31方向へ付勢している。
One end of the
スプール弁29の第4ランド部29d側の軸方向端面には、図1中、電磁アクチュエータ31から右方向への押圧力を受けてこれをスプール弁29に伝達する筒状部材50が設けられている。
A
この筒状部材50は、円筒状の金属プレート材を折り返し状に折曲されて、外径が軸方向で大小径状に形成されており、スプール弁29側の大径筒部50aと、電磁アクチュエータ31側の小径筒部50bと、を有している。
The
大径筒部50aは、折り返された軸方向の一端部がスプール弁29の軸方向端面に軸方向から当接し、他端縁がバルブ孔27aの頭部27b側に固定されたストッパリング52に軸方向から弾接している。これによって、スプール弁29は、筒状部材50を介して図1中、最大左方向の移動が規制されている。
The large-
小径筒部50bは、有底状に形成されて、底壁50dの先端面に電磁アクチュエータ31のプッシュロッド61が軸方向から当接している。また、小径筒部50bは、先端部の周壁に第2油通路39内を通った作動油を外部に排出する複数の排出用孔50cが径方向に沿って貫通形成されている。この各排出用孔50cは、小径筒部50bの円周方向の90°位置に等間隔で4つ設けられている。
The small-
ストッパリング52は、中央にドレン孔52aが貫通形成されている。このドレン孔52aは、筒状部材50の各排出用孔50cを介して第2油通路39と排出通路43とを連通している。
The
電磁アクチュエータ31は、図1に示すように、合成樹脂材のケーシング53と、該ケーシング53の内部に磁性材のボビン54を介して収容された環状のコイル55と、該コイル55の外周を取り囲むように配置された磁性材の筒状部材56と、ボビン54の内周側に配置固定された磁性材の一対の第1、第2固定鉄心57、58と、を備えている。
As shown in FIG. 1, the
また、電磁アクチュエータ31は、両固定鉄心57、58の内周面に当接配置された非磁性材のスリーブ59と、該スリーブ59の内部に軸方向へ摺動可能に有する円柱状の可動鉄心60と、該可動鉄心60の先端部に設けられたプッシュロッド61と、前側の第1固定鉄心57の前端側に固定された磁性材である保持プレート62と、を備えている。
Further, the
ケーシング53は、筒状部53aと、該筒状部53aの後端部に一体に有し、コントロールユニットであるECU63に電気的に接続されるコネクタ部53bと、を備えている。
The
筒状部53aは、有底の薄肉円筒状に形成されて、前端に開口部が形成されていると共に、内周面には筒状部材56が固定されている。
The
コネクタ部53bは、ほぼ全体がケーシング53内に埋設された一対の端子片の各一端部がコイル55に接続されている。一方、外部に露出した各他端部53eが、ECU63側の雄コネクタの端子に接続されている。
Each end of the pair of terminal pieces of the
プッシュロッド61は、円柱軸状に形成されて、軸方向の先端面に鋼球状の押圧部61aがインサート成形されている。この押圧部61aは、筒状部材50の小径筒部50bの底面に軸方向から当接するようになっている。また、このプッシュロッド61は、後端部から先端部の内部軸心方向に図外の空気抜き孔が貫通形成されている。
The
保持プレート62は、円盤状に形成されて、内周部に可動鉄心60方向へ凹んだ円環凹部を有している。この円環凹部の中央には、プッシュロッド61の先端部が摺動可能に挿入される挿入孔62aが貫通形成されている。
The holding
コイル55は、ECU63からの通電により励磁され、この励磁によって可動鉄心60とプッシュロッド61を、図1の右方向へ移動させる。これによって、プッシュロッド61は、スプール弁29をバルブスプリング30のばね力に抗して右方向へ移動させるようになっている。
The
なお、スプール弁29は、コイル55への非通電時にはバルブスプリング30のばね力で図1の最大左方向位置(第1移動位置)に移動制御される。
The
また、スプール弁29は、コイル55への通電中における通電量に応じて、図1中、右方向の中間移動位置(第2移動位置、保持位置)と最大右方向位置(第3移動位置)に移動制御される。
Further, the
ECU63は、内部のコンピュータが図外のクランク角センサ(機関回転数検出)やエアーフローメータ、機関水温センサ、機関温度センサ、スロットルバルブ開度センサおよびカムシャフト2の現在の回転位相を検出するカム角センサなどの各種センサ類からの情報信号を入力して現在の機関運転状態を検出している。
In the
また、ECU63は、前述のように、電磁アクチュエータ31のコイル55への通電を遮断してスプール弁29を第1移動位置に制御する。あるいは、コイル55へパルス信号を出力して通電量(デューティ比)を制御して、第2移動位置、第3移動位置となるように連続的に可変制御するようになっている。
〔本実施形態の作用〕
以下、本実施形態に供されるバルブタイミング制御装置の作用を説明する。
Further, as described above, the
[Operation of this embodiment]
Hereinafter, the operation of the valve timing control device provided in the present embodiment will be described.
機関停止状態になると、オイルポンプ25も停止されて吐出通路25aから作動油が供給されないと共に、ECU63からコイル55への通電もなく非通電状態となる。
When the engine is stopped, the
したがって、スプール弁29は、バルブスプリング30のばね力で最大左方向の第1移動位置に保持されている。
Therefore, the
このとき、逆止弁44は、弁体45がチェックスプリング47のばね力によってバルブシート46に着座して通路孔46aを閉塞している。
At this time, in the
次に、機関が始動されると、オイルポンプ25も駆動して吐出通路25aから作動油を圧送する。この始動初期の作動油によって、弁体45が、チェックスプリング47のばね力に抗して後退移動して、バルブシート46から離間しつつ通路孔46aを開く。このとき、弁体45は、油圧によって突部に突き当たるまで最大に後退移動して供給作動油の十分な流量を確保する。
Next, when the engine is started, the
このため、吐出通路25aから供給通路25b内に流入した作動油は、濾過フィルタ49を通って各第1油通路38に流入する。さらに、ここから第1開口孔38aとスプール弁29の第2グルーブ溝29gと連通孔29e及び第1グルーブ溝29f、第1環状油路32を通って各遅角ポート34に流入し、各遅角通路孔17から各遅角作動室9内に供給される。
Therefore, the hydraulic oil that has flowed from the
同時に、スプール弁29は、各進角ポート35と第1グルーブ溝29fを連通させている。このため、各進角作動室10の作動油は、各進角通路孔18と第2環状油路33、各進角ポート35を通って第2開口孔39aから第2油通路39に流入する。さらに、ここから筒状部材50内を通って各排出用孔50cから排出通路43を介してオイルパン51内に排出される。
At the same time, the
したがって、ベーンロータ7は、最遅角の相対回転位置に維持されていることから、吸気弁のバルブタイミングが遅角側に制御された状態になる。これによって、機関の始動性が良好になる。
Therefore, since the
また、この時点では、ロック解除油路24が、進角作動室10と連通した状態になっている。このため、解除用受圧室23は、進角作動室10と第2油通路39を介して外部(オイルパン51)に開放状態になっている。このため、ロックピン21は、先端部がロック穴19内に挿入して、ベーンロータ7をロックした状態となる。したがって、カムシャフト2に発生する交番トルクによるベーンロータ7のばたつきなどを抑制できる。
Further, at this point, the unlocking
次に、機関運転状態の変化に伴って、ECU63からコイル55への通電量が大きくなると、スプール弁29は、図1中、第2移動位置まで僅かに右方向へ移動する。
Next, when the amount of energization from the
この状態では、中央側の第2ランド部29bと第3ランド部29cによって遅角ポート34と進角ポート35が塞がれて(閉止されて)、各遅角作動室9や各進角作動室10の作動油の供給あるいは排出が停止される。したがって、各遅角作動室9内に作動油が保持された状態になると共に、各進角作動室10や解除用受圧室23からの作動油の排出もない。
In this state, the
これにより、ベーンロータ7は、バルブタイミングが最遅角と最進角の間の中間位相位置に制御される。これにより、各吸気弁は、開閉タイミングが遅角、進角の中間特性になって、定常運転時の機関回転の安定化と燃費の向上が図れる。
As a result, the valve timing of the
なお、この状態でも、ロックピン21は、先端部がロック穴19内に挿入してベーンロータ7をロックした状態が維持される。これにより、前述と同じくベーンロータ7のばたつきなどを抑制できる。
Even in this state, the state in which the tip of the
続いて、コイル55への通電量がさらに大きくなると、スプール弁29は、さらに図1中、最大右方向へ移動する(第3移動位置)。この状態では、スプール弁29は、第3ランド部29cが遅角ポート34を開いて、該遅角ポート34が第1グルーブ溝29fと連通孔29e、第2グルーブ溝29gを介して第2油通路39とを連通させる。
Subsequently, when the amount of electricity supplied to the
このため、各遅角作動室9内の作動油は、各遅角通路孔17から各遅角ポート34を通ってグルーブ溝29f、29gと連通孔29eを通って筒状部材50の内部に流入する。ここに流入した作動油は、さらに筒状部材50の各排出用孔50cを通って排出通路43からオイルパン51内へ速やかに排出される。
Therefore, the hydraulic oil in each retard
同時に、スプール弁29は、第2グルーブ溝29f、29gと連通孔29eを介して第1油通路38と各進角ポート35とを連通させる。
At the same time, the
したがって、オイルポンプ25から圧送された作動油は、供給通路25bの油圧によって予め押し開かれた逆止弁44を介して各第1油通路38に流入する。この作動油は、スプール弁29の各グルーブ溝29f、29gと各連通孔29eから各進角ポート35及び第2環状油路33を通って各進角通路孔18に流入し、ここから各進角作動室10に供給される。
Therefore, the hydraulic oil pumped from the
これにより、各遅角作動室9の内圧が低下すると共に、各進角作動室10の内圧が上昇する。
As a result, the internal pressure of each retard
また、進角作動室10に供給された作動油は、ロック解除油路24に流入し、ここから解除用受圧室23に供給される。そして、この解除用受圧室23内の油圧が高くなると、ロックピン21が、コイルスプリングのばね力に抗して後退移動してロック穴19とのロック状態が解除される。これによって、ベーンロータ7は、回転規制が解除されてフリーな状態になる。
Further, the hydraulic oil supplied to the advance
よって、ベーンロータ7は、まず、ロックピン21によるロックが解除されることによって、フリーな状態、つまり、相対回転可能状になる。
Therefore, the
したがって、ベーンロータ7は、各進角作動室10の油圧の上昇に伴って図2に示す位置から、時計方向へ回転して図4に示す最大進角側へ相対回転する。これによって、吸気弁は、開閉タイミングが最進角位相特性になって排気弁とのバルブオーバーラップが大きくなり、吸気充填効率が高くなって機関の出力トルクの向上が図れる。
Therefore, the
そして、本実施形態では、各構成部材を組み立てる場合は、ベーンロータ7を、ハウジング本体6a内に収容した状態で、各ボルト13によってフロントプレート11とハウジング本体6a及びリアプレート12を共締め固定する。
Then, in the present embodiment, when assembling each component, the
つまり、ハウジング本体6aに対してリアプレート12やフロントプレート11を位置決めしつつ各ボルト13の軸部13bを、フロントプレート11側から各ボルト挿入孔11b、に挿入すると共に、リアプレート12の雌ねじ孔12bに雄ねじ部13cを軽く螺着する。その後、頭部13aの工具穴13dに工具の先端を挿入して回転操作して、雌ねじ孔12bに所定の締結トルクで締め付ける。
That is, while positioning the
そうすると、ボルト13は、頭部13aの座面13fがフロントプレート11の着座面11eに所定圧力で着座して、両プレート11、12と各シュー8a〜8d(ハウジング本体6a)の三者を強固に結合する。
Then, in the
本実施形態では特に、各ボルト13の締結トルクが、頭部13aからフロントプレート11の着座面11eを介して各シュー8a〜8dの各先端面8fとロータ部14の外周面14cとの間の接触面Sの近傍に作用する。これにより、各シュー8a〜8dの内端部8eに軸方向から荷重が掛かっていることから、各シュー8a〜8dの強度が高くなる。したがって、回転中のロータ部14が、径方向に移動していずれかのシュー8a〜8dの先端面8fに強く圧接したとしても、シュー8a〜8dの撓み変形を抑制できる。
In this embodiment, in particular, the fastening torque of each
すなわち、各シュー8a〜8dの径方向のほぼ中央にボルト挿入孔8gが形成されている場合には、以下の技術的課題が発生する。
That is, when the
つまり、各シュー8a〜8dの各先端面8fとロータ部14の外周面14cとの接触面Sとボルト13との間の距離が離れている場合には、各内端部8eが各ボルト13による締結トルクが十分に作用しないおそれがある。このため、各内端部8eの強度(剛性)が十分に得ることができない可能性がある。
That is, when the contact surface S between each
したがって、ベーンロータ7が、例えばカムシャフト2に発生する交番トルクを受けて振動してロータ部14の外周面14cで各シュー8a〜8dを径方向へ押し付けると、該各シュー8a〜8dが撓み変形し、あるいはスリップしてしまう可能性がある。つまり、各シュー8a〜8dの各先端面8fが撓み変形若しくはスリップした状態で各ボルト13による締付トルクによって保持されてしまい、接触面Sでのシール性能が低下して、隣接する遅角作動室9と進角作動室10間で作動油の置換流動が発生するおそれがある。これによって、ベーンロータ7は、相対回転位置の制御が不安定になり、制御精度が低下してしまうおそれがある。
Therefore, when the
これに対して、本実施形態では、ボルト13の配設位置を、各シュー8a〜8dとロータ部14との接触面S側に寄せたことによって、この接触面Sが、締結時における頭部13aの軸方向の投影範囲に配置されることになる。
On the other hand, in the present embodiment, the arrangement position of the
これによって、ボルト13の締結力による各シュー8a〜8dの接触面S付近の強度が高くなる。このため、前述にように、たとえ交番トルクによる振動などが発生しても、各シュー8a〜8dの撓み変形や接触面Sでのスリップの発生が抑制される。この結果、接触面Sでのシール性能の低下が抑制されて、ベーンロータ7の相対回転位置の制御精度の低下を抑えられる。
As a result, the strength of each
また、接触面Sが円弧状に形成されていることから、この接触面Sにロータ部14から掛かる荷重に対する強度が向上する。
Further, since the contact surface S is formed in an arc shape, the strength against the load applied to the contact surface S from the
さらに、ボルト13は、頭部13a形状が平坦な平ボルトであることから、締め付けトルクが頭部13aの座面13fから着座面11e全体に作用する。このため、この締め付けトルクが、各シュー8a〜8dの内端部8eに対して掛かり易くなる。
Further, since the
しかも、本実施形態では、各シュー8a〜8dの突出長さLを従来に比較して短くしたため、その分、ロータ部14の外径長さL3を大きくすることが可能になる。これによって、ロータ部14の収容溝14bの内径の大径化が図れ、例えば捩りコイルばね41などの収容スペースを十分に確保することができる。
Moreover, in the present embodiment, since the protruding length L of each
また、各シュー8a〜8dの突出長さLの短尺化できることによって、バルブタイミング制御装置全体の小型を図ることができる。
Further, since the protrusion length L of each
さらに、電磁切換弁26は、ロータ部14の内部中央に配置されて、各遅角作動室9や各進角作動室10の近傍になっていることから、各遅角、進角作動室9、10への作動油の給排速度が速くなって、ベーンロータ7の相対回転位相の変換応答性が向上する。
〔第2実施形態〕
図8は本発明の第2実施形態を示し、基本構造は第1実施形態と同じであるが、各ボルト13をそれぞれ皿ボルトとしたものである。
Further, since the
[Second Embodiment]
FIG. 8 shows a second embodiment of the present invention, and the basic structure is the same as that of the first embodiment, but each
すなわち、各ボルト13は、頭部13aの座面13f側が円錐テーパ状に形成されている。一方、フロントプレート11のボルト挿入孔11bの内周面が頭部13aの座面13f形状に倣ってほぼ円錐テーパ状に形成されている。また、頭部13aは、軸方向の投影範囲内に各シュー8a〜8dの各先端部8fとロータ部14の外周面14cとの間の接触面Sの一部が入っていることなどは第1実施形態と同じである。
That is, each
したがって、この第2実施形態も第1実施形態と同じ作用効果が得られる。
〔第3実施形態〕
図9A,Bは第3実施形態を示し、基本構造は第1、第2実施形態と同じであるが、各シュー8a〜8dに有するボルト挿入孔8gの形状を変更したものである。
Therefore, the same effect as that of the first embodiment can be obtained in this second embodiment.
[Third Embodiment]
9A and 9B show the third embodiment, and the basic structure is the same as that of the first and second embodiments, but the shape of the
すなわち、各ボルト挿入孔8gは、第1、第2実施形態のような、円形孔ではなく、各シュー8a〜8dの各先端面8fの円周方向のほぼ中央位置から径方向外側へ向かって切り欠かれたU字形状に形成されている。つまり、このボルト挿入孔8gは、先端面8f側の開口部8hからシュー8a〜8dの径方向外側に向かってU字溝状に形成されている。
That is, each
また、このボルト挿入孔8gは、ハウジング本体6aとシュー8a〜8dを焼結成形する際に一緒に成形されるようになっている。
Further, the
この実施形態によれば、ボルト挿入孔8gが、開口部8hによって内側へ開放されていることから、ロータ部14の外径を大きくすることによってボルト挿入孔8gが接触面Sに寄ったとしても、各シュー8a〜8dの先端部に極端な薄肉部ができないよう、内径を開放し強度を高めることが可能である。
According to this embodiment, since the
また、前述のように、各ボルト挿入孔8gを、孔開け加工するのではなく、ハウジング本体6aの焼結成形時に一緒に成形できるので、この成形作業が容易になる。
Further, as described above, each
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、電磁切換弁26を、ロータ部14の内部中央に設けるのではなく、エンジンのシリンダブロックなどに形成されているものに適用することが可能である。
The present invention is not limited to the configuration of each of the above-described embodiments. For example, the
また、駆動回転体としては、スプロケットの他にタイミングプーリに適用することも可能である。 Further, as the drive rotating body, it can be applied to a timing pulley in addition to the sprocket.
ボルト13は、頭部13aの形状が平ボルト、皿ボルト以外の形状であっても良く、頭部13aの外径長さL1は接触面Sの一部に重なる大きさであれば良い。
The
さらに、各実施形態では、バルブタイミング制御装置を排気弁側に適用することも可能であり、この場合、捩りコイルばね41によってベーンロータ7を進角側へ付勢する付勢力をさらに強くすることも可能である。
Further, in each embodiment, the valve timing control device can be applied to the exhaust valve side, and in this case, the urging force for urging the
また、捩りコイルばね41を設けないバルブタイミング制御装置に適用することも可能である。
It can also be applied to a valve timing control device that does not have a
また、各実施形態では、ロータ部14の外周面14cと各シュー8a〜8dの各先端面8fとの間の接触面Sでシールするものを示したが、各先端面8fにシール部材を設けてシールするものにも適用することが可能である。つまり、接触部は、各先端面8fと外周面14cのメタルタッチのもの場合以外に、各先端面8fにシール部材を設けて、このシール部材が外周面14cに接触するものも含む。
Further, in each embodiment, the one that seals with the contact surface S between the outer
以上説明した実施形態に基づく内燃機関のバルブタイミング制御装置としては、例えば、以下に述べる態様のものが考えられる。 As the valve timing control device for the internal combustion engine based on the embodiment described above, for example, the one described below can be considered.
その一つの態様として、筒状に形成された内周面に径方向の内方へ突出した複数のシューを有するハウジング本体と、前記ハウジング本体の回転軸方向の開口部を閉塞するプレートと、前記複数のシューの内部軸方向に有するボルト挿入孔に挿入されて、前記ハウジング本体とプレートとを固定するボルトと、を有し、クランクシャフトからの回転力が伝達される駆動回転体と、
カムシャフトに取り付けられ、外周面が前記複数のシューの内端部の先端面と接触するロータ部と、前記ロータ部の外周面から径方向の外側へ延びて前記複数のシューとの間を複数の作動室に分ける複数のベーンと、を有する従動回転体と、
を備え、
前記複数のシューの内端部の先端面と前記ロータ部の外周面との接触部は、軸方向において少なくとも一部が前記ボルトの頭部と重なる位置にある。
As one aspect thereof, a housing body having a plurality of shoes protruding inward in the radial direction on an inner peripheral surface formed in a tubular shape, a plate that closes an opening in the rotation axis direction of the housing body, and the above. A drive rotating body having a bolt inserted into a bolt insertion hole having in the internal axial direction of a plurality of shoes to fix the housing body and the plate, and transmitting a rotational force from a crankshaft.
A plurality of rotor portions attached to a camshaft whose outer peripheral surface contacts the tip surfaces of the inner end portions of the plurality of shoes and the plurality of shoes extending radially outward from the outer peripheral surface of the rotor portion. A driven rotating body having multiple vanes, which is divided into working chambers,
With
The contact portion between the tip end surface of the inner end portion of the plurality of shoes and the outer peripheral surface of the rotor portion is at a position where at least a part thereof overlaps with the head of the bolt in the axial direction.
この発明の態様によれば、シューの径方向の突出長さ(内端部)を短く形成することによって、前記接触部が径方向外側の位置になるため、その分、ロータ部の外径を大きくすることができる。 According to the aspect of the present invention, by forming the shoe's radial protrusion length (inner end portion) to be shorter, the contact portion is located at the radial outer position, so that the outer diameter of the rotor portion is increased accordingly. Can be made larger.
さらに好ましくは、前記ボルトの頭部と該頭部が着座する前記プレートの着座面及び前記接触部が軸方向において重なる位置に配置されている。 More preferably, the head of the bolt, the seating surface of the plate on which the head is seated, and the contact portion are arranged at positions where they overlap in the axial direction.
ボルトの締結トルクは、頭部からプレートの着座面を介して接触部の近傍に作用する。このため、各シューの各内周端に対して軸方向から荷重が掛かっていることから、各シューの強度が高くなる。したがって、回転中のロータ部が、径方向に移動してシューの内端部(先端面)に圧接したとしてもシューの撓み変形が抑制できる。 The bolt fastening torque acts from the head to the vicinity of the contact portion via the seating surface of the plate. Therefore, since a load is applied to each inner peripheral end of each shoe from the axial direction, the strength of each shoe is increased. Therefore, even if the rotating rotor portion moves in the radial direction and presses against the inner end portion (tip surface) of the shoe, the bending deformation of the shoe can be suppressed.
さらに好ましくは、前記シューの径方向の内端部は、先端面が前記ロータ部の外周面に倣って凹状円弧面になっている。 More preferably, the inner end portion of the shoe in the radial direction has a concave arcuate surface whose tip surface follows the outer peripheral surface of the rotor portion.
ロータ部の外周面との当接面が円弧状になっているので、この当接面に掛かる荷重に対する強度が向上する。 Since the contact surface with the outer peripheral surface of the rotor portion is arcuate, the strength against the load applied to the contact surface is improved.
さらに好ましくは、前記シューの内端部の先端面は、前記ロータ部の外周面に直接接触するようになっている。 More preferably, the tip surface of the inner end portion of the shoe is in direct contact with the outer peripheral surface of the rotor portion.
この発明の態様では、従来のシール部材を廃ししたシールレス構造であるから、前記シューの先端面とロータ部の外周面との間のクリアランスが小さくなっている。したがって、ロータ部の外周面とシューの先端面が接触し易くなるが、請求項1の発明からして、シューの変形を十分に抑制できる。
In the aspect of the present invention, since the sealless structure eliminates the conventional seal member, the clearance between the tip surface of the shoe and the outer peripheral surface of the rotor portion is small. Therefore, the outer peripheral surface of the rotor portion and the tip surface of the shoe are likely to come into contact with each other, but from the invention of
さらに好ましくは、前記ボルトは、前記プレートの着座面に当接する前記頭部の座面が平坦な平ボルトである。 More preferably, the bolt is a flat bolt having a flat seating surface of the head that abuts on the seating surface of the plate.
平ボルトであると、締め付けにおいて、この締め付けトルクが頭部の座面全体に作用することから、この締め付けトルクがシューの内端部に対してトルク荷重が掛かり易くなる。 In the case of a flat bolt, since this tightening torque acts on the entire seat surface of the head during tightening, the tightening torque tends to apply a torque load to the inner end portion of the shoe.
さらに好ましくは、前記ボルトは、皿ボルトである。 More preferably, the bolt is a countersunk bolt.
さらに好ましくは、前記シューは、前記ボルトの軸部が挿入されるボルト挿入孔を有し、前記ボルト挿入孔は、一部が径方向内側に開放されている。 More preferably, the shoe has a bolt insertion hole into which the shaft portion of the bolt is inserted, and the bolt insertion hole is partially opened inward in the radial direction.
ボルト挿入孔の一部が径方向内側へ開放されていることから、シューの先端部の薄肉が回避され、強度を高めることができる。 Since a part of the bolt insertion hole is opened inward in the radial direction, thinning of the tip of the shoe can be avoided and the strength can be increased.
さらに好ましくは、前記ロータ部は、前記ハウジング本体に対して前記ロータ部を回転方向に付勢する捩りコイルばねが配置される凹部を有し、前記凹部は、前記シューと前記ロータ部の接触部よりも径方向の内側にある。 More preferably, the rotor portion has a recess in which a torsion coil spring for urging the rotor portion in the rotational direction is arranged with respect to the housing body, and the recess is a contact portion between the shoe and the rotor portion. It is inside in the radial direction.
前記ロータ部の外径を大きく形成できるので、捩りコイルばねの配置スペースを大きくとることができる。 Since the outer diameter of the rotor portion can be made large, it is possible to take a large space for arranging the torsion coil spring.
さらに好ましくは、前記ボルトの頭部の座面の直径は、前記シューと前記ベーンによって仕切られる前記作動室の径方向の長さよりも長く形成されている。 More preferably, the diameter of the seating surface of the head of the bolt is formed to be longer than the radial length of the working chamber separated by the shoe and the vane.
ロータ部の外径を大きくすることによって、各作動室の径方向長さが小さくなってボルトの頭部の外径とほぼ同じ大きさになっている。 By increasing the outer diameter of the rotor portion, the radial length of each operating chamber is reduced to be substantially the same as the outer diameter of the bolt head.
さらに好ましくは、前記ボルトの頭部の直径は、前記ベーンの径方向長さよりも長くなっている。 More preferably, the diameter of the head of the bolt is longer than the radial length of the vane.
さらに好ましくは、前記ロータ部の内部の回転軸方向に、前記各作動室の給排通路の切換を行う電磁切換弁が設けられている。 More preferably, an electromagnetic switching valve for switching the supply / discharge passages of the operating chambers is provided in the direction of the rotation axis inside the rotor portion.
各作動室の近傍に電磁切換弁が設けられていることから、前記ロータ部の大径化に伴って各作動室の容積が小さくなっても、該各作動室に対する油圧の給排速度が速くなって、ベーンロータの相対回転位相の変換応答性が向上する。 Since an electromagnetic switching valve is provided in the vicinity of each operating chamber, even if the volume of each operating chamber becomes smaller due to the increase in diameter of the rotor portion, the hydraulic pressure supply / discharge speed to each operating chamber is high. As a result, the conversion responsiveness of the relative rotation phase of the vane rotor is improved.
別の好ましい態様としては、少なくとも軸方向の一端が開放された筒状のハウジング本体と、前記ハウジング本体の一端開口を閉止するプレートと、前記ハウジング本体と前記プレートを締結するボルトと、を有し、クランクシャフトからの回転力が伝達されるハウジングと、
前記ハウジングの内部に配置されて、カムシャフトの回転軸方向の一端部に取り付けられるロータ部を有する従動回転体と、
前記ハウジングと前記ロータ部が径方向で接触する接触部分の少なくとも一部が、軸方向において前記ボルトの頭部と重なる投影範囲に位置している。
Another preferred embodiment includes a tubular housing body having at least one end open in the axial direction, a plate that closes one end opening of the housing body, and a bolt that fastens the housing body and the plate. , The housing to which the rotational force from the crankshaft is transmitted, and
A driven rotating body arranged inside the housing and having a rotor portion attached to one end portion in the rotation axis direction of the camshaft.
At least a part of the contact portion where the housing and the rotor portion are in radial contact is located in a projection range that overlaps the head of the bolt in the axial direction.
1…タイミングスプロケット(駆動回転体)、2…カムシャフト、2a…一端部、3…位相変更機構、4…ロック機構、5…油圧回路、6…ハウジング、6a…ハウジング本体、7…ベーンロータ、8a〜8d…シュー、8e…内端部、8f…先端面、8g…ボルト挿入孔、8h…開口部、9…遅角作動室、10…進角油圧室、11…フロントプレート、11b…ボルト挿入孔、12…リアプレート、12b…雌ねじ孔、13…ボルト、13a…頭部、13b…軸部、13c…雄ねじ部、13f…座面、14…ロータ部、14b…収容溝(凹部)、14c…外周面、15a〜15d…ベーン、26…電磁切換弁(制御弁)、27…バルブボディ(カムボルト)、L…シューの突出長さ、L1…ボルト頭部の直径長さ、L2…ベーンの突出長さ、L3…ロータ部の外径長さ、S…接触面(接触部)。 1 ... Timing sprocket (driving rotating body), 2 ... Camshaft, 2a ... One end, 3 ... Phase change mechanism, 4 ... Lock mechanism, 5 ... Hydraulic circuit, 6 ... Housing, 6a ... Housing body, 7 ... Vane rotor, 8a ~ 8d ... shoe, 8e ... inner end, 8f ... tip surface, 8g ... bolt insertion hole, 8h ... opening, 9 ... retard operating chamber, 10 ... advance hydraulic chamber, 11 ... front plate, 11b ... bolt insertion Hole, 12 ... Rear plate, 12b ... Female screw hole, 13 ... Bolt, 13a ... Head, 13b ... Shaft, 13c ... Male screw, 13f ... Seat surface, 14 ... Rotor, 14b ... Storage groove (recess), 14c ... outer peripheral surface, 15a to 15d ... vane, 26 ... electromagnetic switching valve (control valve), 27 ... valve body (cam bolt), L ... shoe protrusion length, L1 ... bolt head diameter length, L2 ... vane Projection length, L3 ... Outer diameter length of rotor portion, S ... Contact surface (contact portion).
Claims (12)
カムシャフトに取り付けられ、外周面が前記複数のシューの内端部の先端面と接触するロータ部と、前記ロータ部の外周面から径方向の外側へ延びて前記複数のシューとの間を複数の作動室に分ける複数のベーンと、を有する従動回転体と、
を備え、
前記複数のシューの内端部の先端面と前記ロータ部の外周面との接触部は、軸方向において少なくとも一部が前記ボルトの頭部と重なる位置にあることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 A housing body having a plurality of shoes protruding inward in the radial direction on an inner peripheral surface formed in a tubular shape, a plate that closes an opening in the rotation axis direction of the housing body, and an internal axial direction of each shoe. A drive rotating body that has a bolt that is inserted into the bolt insertion hole of the housing and fixes the housing body and the plate, and that transmits the rotational force from the crankshaft.
A plurality of rotor portions attached to a camshaft whose outer peripheral surface contacts the tip surfaces of the inner end portions of the plurality of shoes and the plurality of shoes extending radially outward from the outer peripheral surface of the rotor portion. A driven rotating body having multiple vanes, which is divided into working chambers,
With
A valve of an internal combustion engine, characterized in that at least a part of a contact portion between the tip end surface of the inner end portion of the plurality of shoes and the outer peripheral surface of the rotor portion overlaps the head of the bolt in the axial direction. Timing control device.
前記ボルトの頭部と該頭部が着座する前記プレートの着座面及び前記接触部が軸方向において重なる位置に配置されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 In the valve timing control device for an internal combustion engine according to claim 1.
A valve timing control device for an internal combustion engine, characterized in that the head of the bolt, the seating surface of the plate on which the head is seated, and the contact portion are arranged at positions where they overlap in the axial direction.
前記シューの径方向の内端部は、先端面が前記ロータ部の外周面に倣って凹状円弧面になっていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 In the valve timing control device for an internal combustion engine according to claim 2.
A valve timing control device for an internal combustion engine, wherein the inner end portion in the radial direction of the shoe has a concave arc surface whose tip surface follows the outer peripheral surface of the rotor portion.
前記シューの内端部の先端面は、前記ロータ部の外周面に直接接触することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 In the valve timing control device for an internal combustion engine according to claim 3.
A valve timing control device for an internal combustion engine, characterized in that the tip end surface of the inner end portion of the shoe directly contacts the outer peripheral surface of the rotor portion.
前記ボルトは、前記プレートの着座面に当接する前記頭部の座面が平坦な平ボルトであることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 In the valve timing control device for an internal combustion engine according to claim 2.
The valve timing control device for an internal combustion engine, wherein the bolt is a flat bolt having a flat seating surface of the head that abuts on the seating surface of the plate.
前記ボルトは、皿ボルトであることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 In the valve timing control device for an internal combustion engine according to claim 2.
The valve timing control device for an internal combustion engine, wherein the bolt is a countersunk bolt.
前記シューは、前記ボルトの軸部が挿入されるボルト挿入孔を有し、
前記ボルト挿入孔は、一部が径方向内側に開放されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 In the valve timing control device for an internal combustion engine according to claim 2.
The shoe has a bolt insertion hole into which the shaft portion of the bolt is inserted.
A valve timing control device for an internal combustion engine, wherein a part of the bolt insertion hole is opened inward in the radial direction.
前記ロータ部は、前記ハウジング本体に対して前記ロータ部を回転方向に付勢する捩りコイルばねが配置される凹部を有し、
前記凹部は、前記シューと前記ロータ部の接触部よりも径方向の内側にあることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 In the valve timing control device for an internal combustion engine according to claim 2.
The rotor portion has a recess in which a torsion coil spring for urging the rotor portion in the rotational direction is arranged with respect to the housing body.
A valve timing control device for an internal combustion engine, wherein the recess is inside the contact portion between the shoe and the rotor portion in the radial direction.
前記ボルトの頭部の座面の直径は、前記シューと前記ベーンによって仕切られる前記作動室の径方向の長さよりも長く形成されていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 In the valve timing control device for an internal combustion engine according to claim 2.
A valve timing control device for an internal combustion engine, characterized in that the diameter of the seat surface of the head of the bolt is formed to be longer than the radial length of the working chamber partitioned by the shoe and the vane.
前記ボルトの頭部の直径は、前記ベーンの径方向長さよりも長いことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 In the valve timing control device for an internal combustion engine according to claim 2.
A valve timing control device for an internal combustion engine, characterized in that the diameter of the head of the bolt is longer than the radial length of the vane.
前記ロータ部の内部の回転軸方向に、前記各作動室の給排通路の切換を行う電磁切換弁が設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 In the valve timing control device for an internal combustion engine according to claim 9.
A valve timing control device for an internal combustion engine, characterized in that an electromagnetic switching valve for switching the supply / discharge passages of each operating chamber is provided in the direction of the rotation axis inside the rotor portion.
前記ハウジングの内部に配置されて、カムシャフトの回転軸方向の一端部に取り付けられるロータ部を有する従動回転体と、
前記ハウジングと前記ロータ部が径方向で接触する接触部分の少なくとも一部が、軸方向において前記ボルトの頭部と重なる投影範囲に位置していることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。 It has a tubular housing body with at least one end open in the axial direction, a plate that closes one end opening of the housing body, and a bolt that fastens the housing body and the plate, and has a rotational force from the crankshaft. Is transmitted to the housing and
A driven rotating body arranged inside the housing and having a rotor portion attached to one end portion in the rotation axis direction of the camshaft.
A valve timing control device for an internal combustion engine, characterized in that at least a part of a contact portion in which the housing and the rotor portion are in radial contact is located in a projection range that overlaps with the head of the bolt in the axial direction.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019098985A JP2020193583A (en) | 2019-05-28 | 2019-05-28 | Valve timing control device of internal combustion engine |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019098985A JP2020193583A (en) | 2019-05-28 | 2019-05-28 | Valve timing control device of internal combustion engine |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020193583A true JP2020193583A (en) | 2020-12-03 |
Family
ID=73546041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019098985A Pending JP2020193583A (en) | 2019-05-28 | 2019-05-28 | Valve timing control device of internal combustion engine |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020193583A (en) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1113431A (en) * | 1997-06-24 | 1999-01-19 | Aisin Seiki Co Ltd | Valve opening/closing time control device |
JP2006250063A (en) * | 2005-03-11 | 2006-09-21 | Aisin Seiki Co Ltd | Valve opening/closing timing controller |
JP2016200030A (en) * | 2015-04-08 | 2016-12-01 | 株式会社デンソー | Valve timing adjusting device |
-
2019
- 2019-05-28 JP JP2019098985A patent/JP2020193583A/en active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1113431A (en) * | 1997-06-24 | 1999-01-19 | Aisin Seiki Co Ltd | Valve opening/closing time control device |
JP2006250063A (en) * | 2005-03-11 | 2006-09-21 | Aisin Seiki Co Ltd | Valve opening/closing timing controller |
JP2016200030A (en) * | 2015-04-08 | 2016-12-01 | 株式会社デンソー | Valve timing adjusting device |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP7157826B2 (en) | Control valve used in valve timing control device for internal combustion engine and valve timing control system for internal combustion engine | |
WO2021106893A1 (en) | Valve timing adjusting device | |
CN113614333A (en) | Working oil control valve and valve timing adjusting device | |
JP2006291944A (en) | Valve opening/closing timing control device | |
JP6581475B2 (en) | solenoid valve | |
JP2019007515A (en) | Hydraulic control valve | |
JP4163700B2 (en) | Valve timing control device for internal combustion engine | |
JP2001055914A (en) | Valve timing control device for internal combustion engine | |
JP2018059415A (en) | Hydraulic control valve and valve timing control device of internal combustion engine | |
US6935291B2 (en) | Variable valve timing controller | |
JP2020193583A (en) | Valve timing control device of internal combustion engine | |
JP2016035291A (en) | Solenoid valve, and solenoid valve and electromagnetic actuator for use in valve timing control device of internal combustion engine | |
JP7064922B2 (en) | Control valves used in internal combustion engine valve timing control devices and internal combustion engine valve timing control devices | |
JP6775032B2 (en) | Hydraulic control valve and valve timing control device for internal combustion engine | |
JP4000127B2 (en) | Valve timing control device for internal combustion engine | |
JP7068495B2 (en) | Solenoid valve and valve timing controller for internal combustion engine | |
JP2003106113A (en) | Valve timing control device of internal combustion engine | |
WO2018101155A1 (en) | Valve timing control device for internal combustion engine | |
JP3817067B2 (en) | Valve timing control device for internal combustion engine | |
WO2023210130A1 (en) | Control valve and valve timing control device for internal combustion engine using said control valve | |
JP2021038708A (en) | Control valve of valve timing controller of internal combustion engine and valve timing controller of internal combustion engine | |
JP2019007516A (en) | Hydraulic control valve and valve timing control device | |
WO2023042527A1 (en) | Valve timing control device for internal combustion engine | |
WO2019167377A1 (en) | Valve timing control device for internal combustion engine | |
WO2023166962A1 (en) | Control valve and valve timing control device for internal combustion engine to which control valve is applied |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20220114 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20221026 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20221101 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20230418 |