JP2020190672A - 光学デバイス、光学デバイスの制御方法、および画像表示装置 - Google Patents

光学デバイス、光学デバイスの制御方法、および画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高精細、かつ、安定した画像品質の投射画像が得られる光学デバイスを提供すること。【解決手段】入射した映像光を、映像光の入射角度に応じて屈折させて出射する光学部、および光学部を支持する保持部を含む可動部と、可動部を揺動させるアクチュエーターと、アクチュエーターにカップリングコンデンサー、およびアンプを介して駆動信号を印加する駆動回路と、を有する光学デバイスの制御方法であって、中間電位の電圧Vbを第1の時間印加してから、第2の電圧Vcを上底とし、第3の電圧Vaを下底とする台形波を印加することを特徴とする。【選択図】図8A

Description

本発明は、光学デバイス、光学デバイスの制御方法、および光学デバイスを備えた画像表示装置に関する。
従来、液晶パネル等の光変調装置の解像度よりも投射される画像の解像度を高くするために、光変調装置から出射された映像光の軸をずらす技術が知られていた。
例えば、特許文献1の投射型表示装置では、映像光の光軸を1/2画素ずらすための光路変更板を備えていた。詳しくは、光路変更板をプラス側に所定角度傾けた状態と、マイナス側に所定角度傾けた状態とを反復するように駆動制御することで、投射画像の解像度を高めていた。この際、画像品質を確保するためには、プラス/マイナスの所定角度状態における維持時間を長くする必要があるため、特許文献1では、光路変更板を駆動するための駆動信号に工夫をしていた。詳しくは、駆動信号における低電位と高電位とを切り替える間の信号波形を正弦波とすることで、電流を正負に変動させていた(図8参照)。なお、当該駆動信号は、図8の波形図からすると、正弦波の高電位側の最大振幅を基準電位としているものと推測される。
しかし、特許文献1の駆動方法では、正弦波部分の影響で光路変更板が一瞬逆側に振れてしまうため、映像光がぶれてしまうという問題があった。この問題を鑑み、発明者等は、特許文献2の画像表示装置のように、駆動信号として台形波を用いることを提案している。これによれば、低電位と高電位とを切り替える際に、正負の変動は生じない。
特開2011−158589号公報 特開2016−71232号公報
しかしながら、特許文献2の台形波による駆動信号を用いることで、特許文献1の駆動信号よりも、ぶれの少ない高品質な画像を得ることが可能となったが、駆動信号の基準電位については考慮されていなかった。
例えば、特許文献1のように高電位基準の駆動信号を用いた場合、DAコンバーターを含む波形生成回路からの信号をアンプで増幅する際に、アンプ前段のカップリングコンデンサーと、アンプの入力インピーダンスによる過渡応答時間の間、直流バイアスの影響により、光路変更板の動作に偏りが発生してしまうという課題があった。この現象は、台形波の駆動信号を用いた場合でも、同様に発生するため、光路変更板の動作の偏りにより、画像品質が劣化してしまうという課題があった。
上記の課題を解決するために、本願の光学デバイスの制御方法は、入射した映像光を、映像光の入射角度に応じて屈折させて出射する光学部、および光学部を支持する保持部を含む可動部と、可動部を揺動させるアクチュエーターと、アクチュエーターにカップリングコンデンサー、およびアンプを介して駆動信号を印加する駆動回路と、を有する光学デバイスの制御方法であって、アクチュエーターに第1の電圧を第1の時間印加してから、第2の電圧と第3の電圧とを、周期的に印加して可動部を揺動させること、を含み、第2の電圧は、可動部を揺動させている時に加える電圧の最大の電圧であり、第3の電圧は、可動部を揺動させている時に加える電圧の最小の電圧であり、第1の電圧は、第2の電圧と第3の電圧の中間値の電圧であることを特徴とする。
上記光学デバイスの制御方法において、カップリングコンデンサーの容量と、アンプの入力インピーダンスを含む抵抗との時定数をτとした時に、第1の時間は時定数τの3倍以上の時間であることが好ましい。
上記光学デバイスの制御方法では、駆動信号によるアクチュエーターの駆動を終了した後、または、アクチュエーターの駆動を待機している状態において、アクチュエーターに第1の電圧を印加することが好ましい。
上記光学デバイスの制御方法において、アクチュエーターに周期的に印加される信号波形は、第2の電圧を上底とし、第3の電圧を下底とする台形波であることが好ましい。
本願の光学デバイスは、入射した映像光を、映像光の入射角度に応じて屈折させて出射する光学部、および光学部を支持する保持部を含む可動部と、可動部を揺動させるアクチュエーターと、アクチュエーターに駆動信号を印加する駆動回路と、を有し、駆動回路は、カップリングコンデンサー、およびアンプを介してアクチュエーターに駆動信号を印加し、駆動回路は、アクチュエーターに第1の電圧を第1の時間だけ印加してから、第2の電圧と第3の電圧を周期的に印加して可動部を揺動させ、第2の電圧は、可動部を揺動させている時に加える電圧の最大の電圧であり、第3の電圧は、可動部を揺動させている時に加える電圧の最小の電圧であり、第1の電圧は、第2の電圧と第3の電圧の中間値の電圧であることを特徴とする。
本願の画像表示装置は、上記光学デバイスと、光学デバイスから出射される映像光を拡大投射する投射光学系とを、備えることを特徴とする。
実施形態に係るプロジェクターの概略構成図。 映像光の画素ずらしによる画像表示位置のシフト状態図。 プロジェクターの電気的な構成を示す回路ブロック図。 駆動回路の回路ブロック図。 光路シフトデバイスの斜視図。 光路シフトデバイスの平面図。 図6のA−A部の断面図。 駆動信号と光路シフトデバイスの軌跡を示す図。 図8Aの時間軸を伸長した図。 従来の駆動信号と光路シフトデバイスの軌跡を示す図。 図9Aの時間軸を伸長した図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては、各層や各部位を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部位の縮尺を実際とは異ならしめている。
実施形態
1)プロジェクターの概要
図1は、本実施形態に係るプロジェクターの光学的な構成を示す説明図である。まず、本実施形態に係るプロジェクター1の構成について説明する。
画像表示装置としてのプロジェクター1は、LCD方式のプロジェクターである。プロジェクター1は、外部から入力される映像信号に基づき、スクリーン101に映像を表示する装置である。プロジェクター1は、光源102、ミラー104a,104b,104c、ダイクロイックミラー106a,106b、液晶表示素子108R,108G,108Bと、ダイクロイックプリズム110、光路シフトデバイス2、投射光学系112などから構成されている。
光源102としては、例えば、ハロゲンランプ、水銀ランプ、発光ダイオード(LED)、レーザー光源等が挙げられる。また、光源102としては、白色光が出射するものが用いられる。光源102から出射された光は、例えば、ダイクロイックミラー106aによって赤色光(R)とその他の光とに分離される。赤色光は、ミラー104aで反射された後、液晶表示素子108Rに入射する。その他の光は、ダイクロイックミラー106bによってさらに緑色光(G)と青色光(B)とに分離される。緑色光は、ダイクロイックミラー106bで反射した後、液晶表示素子108Gに入射する。青色光は、ダイクロイックミラー106bを透過した後、ミラー104b,104cで反射した後、液晶表示素子108Bに入射する。
液晶表示素子108R,108G,108Bは、それぞれ、空間光変調器として用いられる。これらの液晶表示素子108R,108G,108Bは、それぞれR,G,Bの光の三原色に対応する透過型の空間光変調器であり、例えば縦1080行、横1920列のマトリクス状に配列した画素を備える。各画素では、入射光に対する透過光の光量が調整され、各液晶表示素子108R,108G,108Bにおいて全画素の光量分布が協調制御される。このような液晶表示素子108R,108G,108Bによってそれぞれ空間的に変調された光は、ダイクロイックプリズム110で合成され、ダイクロイックプリズム110からフルカラーの映像光LLとして出射される。そして、出射された映像光LLは、光路シフトデバイス2を経由した後、投射光学系112によって拡大されてスクリーン101に投射される。
光学デバイスとしての光路シフトデバイス2は、ダイクロイックプリズム110と投射光学系112との間に配置されている。プロジェクター1は、光路シフトデバイス2によって映像光LLの光路を入射角度に応じてシフトさせることにより、液晶表示素子108R,108G,108Bの解像度よりも高い解像度の画像をスクリーン101に投射する。例えば、液晶表示素子108R,108G,108Bがフルハイビジョンであれば、4Kの画像を表示する。なお、光路シフトのことを「画素ずらし」ともいう。
2)画素ずらしの概要
図2は、映像光の画素ずらしによる画像表示位置のシフト状態を示す図である。
ここでは、画素ずらしによる高解像度化の原理について図2を用いて説明する。
光路シフトデバイス2は、映像光LLを透過させる光学部としての光路変更板30(図5)を有しており、透光性の板状部材である光路変更板30の姿勢を変更することで、屈折を利用して映像光LLの光路をシフトさせる。
プロジェクター1は、このような光路のシフトを利用して、映像光LLの光路を一方側にシフトさせた場合の画像表示位置P1と、映像光LLの光路を他方側にシフトさせた場合の画像表示位置P2とに交互に画像を表示する。画像表示位置P1,P2は、スクリーン101上で画素Pxの対角方向Kに半画素分ずれた位置である。なお、半画素とは、画素Pxの半分のことである。このような画素ずらしを行うことにより、見かけ上の画素が増加し、スクリーン101に投影される画像を高解像度化することができる。なお、画像表示位置P1,P2のずれ量としては、半画素分に限定されず、例えば、画素Pxの1/4であってもよいし、3/4であってもよい。また、斜めにずらすことに限定するものではなく、上下方向や、左右方向にずらすことでも良い。上下、左右方向であっても、投射画像を高解像度化することができる。
3)回路ブロック構成
図3は、プロジェクターの電気的な構成を示す回路ブロック図である。
プロジェクター1は、制御回路120、画像信号処理回路121、駆動回路122などから構成されている。
制御回路120は、MCU(Micro Controller Unit)であり、液晶表示素子108R,108G,108Bに対するデータ信号の書き込み動作、光路シフトデバイス2における光路シフト動作、画像信号処理回路121におけるデータ信号の発生動作を含むプロジェクター1の動作を制御する。制御回路120には、不揮発性メモリー、ROM、RAMなどから構成された記憶部120mが附属しており、記憶部120mには、駆動信号DSの駆動波形データや、プロジェクター1の動作を制御するための様々なプログラムおよび付随するデータが記憶されている。
画像信号処理回路121は、外部装置から供給される画像信号VidをR,G,Bの光の三原色ごとに分離するとともに、それぞれの液晶表示素子108R,108G,108Bの動作に適したデータ信号Rv,Gv,Bvに変換する。変換されたデータ信号Rv,Gv,Bvは、それぞれ液晶表示素子108R,108G,108Bに供給され、それに基づいて液晶表示素子108R,108G,108Bが表示駆動される。画像信号処理回路121は、例えばDSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の回路によって構成されてもよい。
駆動回路122は、光路シフトデバイス2を駆動するための駆動信号DSを生成する回路である。駆動回路122は、画像信号処理回路121から入力される同期信号SAに基づいて、駆動信号DSを生成し、光路シフトデバイス2に供給する。駆動回路122は、例えばDSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の回路によって構成されてもよい。
図4は、駆動回路の回路ブロック図である。
駆動回路122は、波形生成部131、ゲイン調整部132、増幅部133などを備え、これらによって駆動信号DSの生成、および駆動信号DSの波形調整を行う。
波形生成部131は、D/Aコンバーターを備えており、画像に同期した矩形状の同期信号SAに基づいて、台形状の駆動信号を生成する。具体的には、同期信号SAをトリガーとして、記憶部120mのデジタルデータからなる駆動波形データをD/Aコンバーターでアナログ信号に変換して出力する。このように、D/Aコンバーターを使うことにより、変換クロック周波数を変えることで、台形波など、所望の波形を生成することができる。詳しくは、駆動波形データを変更することにより、矩形波、正弦波、台形波や、これらの波形を組み合せた波形も生成できる。また、後述する中間電位も生成することができる。
ゲイン調整部132は、デジタルポテンショメータを備えており、波形生成部131が生成した台形状の信号の振幅を調整し、駆動信号DKとして出力する。駆動信号DKは、増幅前のひな形となるベース駆動信号である。好適例において、ゲイン調整部132は、インターフェースとしてI2Cバスを備えており、制御回路120からの制御信号で電気的に抵抗値を変更可能な構成となっている。
ゲイン調整部132と、増幅部133との間には、インターフェース回路が設けられている。インターフェース回路は、コンデンサーC、抵抗Rなどから構成されている。コンデンサーCの一端はゲイン調整部132の出力部と接続し、他端は増幅部133のオペアンプOPに接続している。抵抗Rの一端はコンデンサーCの他端と接続し、他端はグランド電位に接続されている。
増幅部133は、アンプとしてのオペアンプOPを備えており、インターフェース回路を介して入力される信号を増幅し、駆動信号DSとして光路シフトデバイス2のアクチュエーター6に供給する。なお、増幅部133は、好適例としてオペアンプOPを用いた非反転増幅回路を採用しているが、入力信号を駆動信号DSとして増幅可能な回路であれば他の増幅回路を用いても良い。
ここで、インターフェース回路における抵抗Rの抵抗値をR、コンデンサーCの容量をCとした場合、この回路構成における時定数τはR×Cと考えられるが、実際は異なっている。詳しくは、抵抗Rだけではなく、オペアンプOPの入力インピーダンスも考慮する必要があるからである。
このため、本明細書では、時定数を決める抵抗値は、抵抗Rと、当該入力インピーダンスとを複合した抵抗値Rxとしている。よって、時定数τはRx×Cであるものとして説明する。なお、抵抗値Rxは、プロジェクターの仕様に応じて、回路構成や、コンデンサーCの容量など、使用する部品が異なるため、製品ごとに異なる値となる。
4)光路シフトデバイスの構成
図5は、本実施形態に係る光路シフトデバイスの斜視図である。
次に、光路シフトデバイス2の構成について説明する。
光路シフトデバイス2は、可動部3、支持部4、アクチュエーター6などから構成されている。なお、図5において、光路シフトデバイス2のZ軸プラス方向にダイクロイックプリズム110(図1)が位置し、Z軸マイナス方向に投射光学系112(図1)が位置する配置となっている。換言すれば、図5の紙面の上方から、映像光が光路シフトデバイス2の光路変更板30に入射して、紙面の裏面にある投射光学系112(図1)に向かって出射される配置となっている。
可動部3は、光学部としての光路変更板30と、光路変更板30を保持する保持枠31などから構成されている。光路変更板30は、好適例において略正方形の白板ガラスを用いている。強度に優れた白板ガラスを採用することで、可動部3全体の剛性が高まるため、光路変更板30において偏向される光の偏向ムラを抑制することができる。なお、白板ガラスに限定するものではなく、光透過性を有し、映像光を屈折可能な材料であれば良く、ホウケイ酸ガラス、石英ガラスなどの各種ガラス材料を用いても良い。または、水晶、サファイアなどの各種結晶材料、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂などの各種樹脂材料を用いても良い。なお、光路変更板30の形状は、略正方形に限定するものではなく、映像光を屈折可能な形状であれば良く、長方形や、菱形、楕円形状であっても良い。
保持枠31は、金属製の額縁状をなした保持フレームであり、光路変更板30の外周縁を支持することで、表裏面を露出した状態の光路変更板30を収納している。好適例において保持枠31の材質はステンレスを用いており、光路変更板30は接着剤により保持枠31に固定されて、一体化している。保持枠31の一つの頂点部分には、フランジ状に突出した部位である第1軸部31aが形成されている。第1軸部31aにはネジ穴が形成されており、ネジ21により支持部4に固定されている。第1軸部31aの対角線上の頂点部分にも、同様の突出部位である第2軸部31bが形成されている。第2軸部31bにはネジ穴が形成されており、ネジ22により支持部4に固定されている。なお、保持枠31は、外周縁のすべてを支持する額縁状の部材に限られず、光路変更板30の少なくとも一部を支持する部材であればよい。保持枠31は、本発明の「保持部」の一例に相当する。
支持部4は、保持枠31よりも一回り大きい額縁状をなした樹脂製の支持部材である。支持部4には、可動部3、アクチュエーター6などが取付けられている。可動部3は、光路変更板30を主体とする本体部分が支持部4の中央の穴に収納され、可動部3の対角部分から耳状に突出した第1軸部31aと、第2軸部31bとで、支持部4に取付けられている。ここで、第1軸部31aと第2軸部31bとを結ぶ対角線が揺動軸Jとなり、可動部3は揺動軸Jを中心にして、矢印Mで示された回動方向に姿勢を変えることができる。換言すれば、略正方形の可動部3は、揺動軸Jに沿って支持部4に固定されているため、揺動軸Jと交差する対角線上に位置する対角部は揺動軸Jを中心に揺動可能となっている。これにより、可動部3は、初期状態では傾きゼロのフラット状態となっているが、駆動状態では、矢印Mのプラス方向に所定角度傾くことと、マイナス方向に所定角度傾くことを繰り返す。なお、本明細書において、この反復運動のことを揺動ともいう。
アクチュエーター6は、支持部4における揺動可能側の一方の対角部に配置されている。アクチュエーター6は、磁石61、磁石枠63、コイル62、コイル枠64などから構成されている。ここで、磁石61、磁石枠63は可動部3の保持枠31に取付けられている。コイル62、コイル枠64は、支持部4に取付けられている。
5)アクチュエーターの構成
図6は、光路シフトデバイスの平面図である。図7は、図6のA−A部の断面図である。次に、図6、図7を用いて、アクチュエーター6の構成について説明する。
図7に示すように、保持枠31におけるアクチュエーター6側の頂点部分は、L字状に折り返されて、磁石枠63の取付け部となるフランジ部31cが形成されている。フランジ部31cには、磁石枠63が固定されている。磁石枠63には、磁石61が取付けられている。磁石枠63は、鉄などの金属から構成されており、バックヨークとして機能する。
磁石61は、棒状の磁石61aと、磁石61bとをZ軸に沿って重ねた構成となっている。磁石61aは、図7の奥行方向に長い棒状の磁石である。その長さは、図6に寸法Fで示されている。磁石61aは、N極をコイル62側に向けて配置されている。磁石61bも、磁石61aと同じ長さの棒状磁石であるが、S極をコイル62側に向けて配置されている。好適例として、磁石61は、ネオジム磁石を用いている。なお、ネオジム磁石に限定するものではなく、所期の磁力を有する永久磁石であれば良く、サマリウムコバルト磁石、フェライト磁石、アルニコ磁石であっても良い。
支持部4には、コイル枠64、コイル62が、この順番で取付けられている。詳しくは、コイル枠64にはコイル62が取付けられており、コイル枠64はコイル62が磁石61と間隙を持って向かい合うように、支持部4に固定されている。コイル枠64は、鉄などの金属から構成されており、バックヨークとして機能する。
図6のD視は、コイルの巻線軸方向からコイル62を観察する視点である。D視において、コイル62は、角丸長方形をなした空芯コイルである。なお、角丸長方形のことをトラック形状ともいう。コイル62の長辺方向の長さは、磁石61aと略同じである。
図7に示すように、コイル枠64には、コイル62の巻線位置の案内となる突出部64aが形成されており、突出部64aを囲うようにコイル62が配置されている。突出部64aの磁石61側は、中空となっている。可動部3が傾いていない初期状態では、コイル62の長辺62aが磁石61aと向かい合い、長辺62bが磁石61bと向かい合うように配置されている。
このような構成において、コイル62に通電すると、コイル62に電流が流れることで発生する磁界が、磁石61a、磁石61bと反発、または引き合うことにより、可動部3における磁石61側の頂点部と、対角の頂点部とが略Z軸に沿って往復運動することにより、可動部3全体が揺動軸Jを中心にして揺動する。
本実施形態では、可動部3に磁石61を配置した、所謂「ムービングマグネット型」を採用している。これにより、通電時にコイル62で発生する熱が可動部3や光路変更板30に伝わり難くなるため、熱による共振周波数の変化や、光路変更板30の撓み等を抑制することができる。
6)従来の光路シフトデバイスの駆動制御方法
図9Aは、従来の駆動信号と光路シフトデバイスの軌跡を示す図である。図9Bは、図9Aの時間軸を伸長した図である。
ここでは、従来の駆動方法で光路シフトデバイス2を駆動した場合の軌跡について、図9A、図9Bを主体に、適宜、図4を交えて説明する。なお、図9Aの波形Wを示す波形図において、横軸は時間t、縦軸は電圧Vを表している。
駆動信号DKbは従来の駆動信号である。なお、図4において増幅部133から出力される駆動信号DSではなく、図9Aの駆動信号DKbはゲイン調整部132から出力される増幅前のベース信号の波形図を示している。駆動信号DKbは、基準電位となる電圧Vcの期間と、波形Wの期間とを合せた信号である。
波形Wは、高電位側の電圧Vcを上底、低電位側の電圧Vaを下底とした、台形波である。なお、電圧Vcは第2の電圧に相当し、電圧Vaは第3の電圧に相当する。以下の説明において、台形の脚に相当する直線部分を脚部としている。
波形Wは、電圧Vcから電圧Vaまで脚部で立下り、電圧Vaを一定時間維持した後、電圧Vaから電圧Vcまで脚部で立上り、電圧Vcを一定時間維持する。これが1周期であり、これを繰り返す台形波である。従来の駆動方法では、波形Wが印加される前の基準電圧は、高電位側の電圧Vcまたは低電位側の電圧Vaとなっていた。
図9Aの軌跡Uoは、光路シフトデバイス2を駆動した際に、可動部3の測定ポイントP(図6)における揺動時の振幅をレーザー変位計を用いて時間軸で測定した軌跡データである。軌跡Uoの縦軸は変位量δを示している。
理想的な軌跡Uoは、波形Wの台形波を逆位相とした軌跡である。前述の通り、光路シフトデバイス2は光路変更板30を反復運動させる装置であるため、プラス側の変位量δbと、マイナス側の変位量δaの間において、台形波状の軌跡となることが望ましい。
これに対して、可動部3の軌跡Uoは、変位量δbからプラス側にはみ出していた。また、マイナス側では、変位量δaに達しておらず、全体に波形がプラス側にシフトしていた。さらに、台形の上底、下底に相当する部分の軌跡に、オーバーシュートや、アンダーシュートによる波打ちが観察されていた。
図9Bは、図9Aの時間軸を伸長したグラフであり、駆動開始後における立上り状況をマクロに測定した図である。波形W、軌跡Uoは、図9Aと同一である。
図9Bの軌跡Uoに示すように、立上り直後から時間tdの間、全体に波形がプラス側にシフトしていることが解る。詳しくは、立上り直後において変位量δbからプラス側に大きくはみ出した後、時間経過に伴い徐々に変位量δbに近づいている。また、マイナス側においても立上り直後は、変位量δaに達していないが、同様に、時間が経過すると変位量δaに近づいている。時間tdになると、軌跡Uoが変位量δaと、変位量δbとの間に収まり、駆動が安定して来ることが解る。発明者等の実験結果では時間tdは約2秒であった。つまり、従来の駆動方法では、人間の視覚で認識されてしまうレベルの軌跡の乱れが生じていた。
7)本実施形態に係る光路シフトデバイスの駆動制御方法
図8Aは、本実施形態に係る駆動信号と光路シフトデバイスの軌跡を示す図であり、図9Aに対応している。図8Bは、図8Aの時間軸を伸長した図であり、図9Bに対応している。なお、図8A、図8Bの縦軸、横軸の単位は、図9Aと同じである。
ここでは、本実施形態の特徴ある駆動方法について、図8A、図8Bを主体に、適宜、図9A、図9Bを交えて説明する。
図8Aの波形Wは、図9Aの波形Wと同一の台形波である。図9Aの従来の駆動方法との相違点は、波形Wが印加される前の基準電圧が、中間電位の電圧Vbとなっていることである。なお、第1の電圧としての電圧Vbは、低電位側の電圧Vaと高電位側の電圧Vcとの中間値の電圧である。つまり、本実施形態の駆動信号DKaは、基準電圧となる中間電位の電圧Vbの期間と、波形Wの期間とを合せた駆動信号となっている。また、第1の時間としての中間電位の電圧Vbの印加時間は、時定数τの3倍以上としている。なお、駆動信号DKaにおいて最小の電圧は電圧Vaであり、最大の電圧は電圧Vcである。
図8Aに示すように、この駆動方法での可動部3の軌跡Uaは、最初の1周期において台形の上底、下底に相当する部分の軌跡に、オーバーシュートや、アンダーシュートによる波打ちが観察されるが、それ以降の軌跡は略台形波状となっている。なお、1周期程度の軌跡の乱れは極僅かな時間であり、人間の視覚では認識困難なため許容範囲である。例えば、波形Wを60Hzとした場合、1周期は約16.7msと短いため認識困難である。さらに、2周期以降は軌跡Uaが変位量δaと変位量δbとの間に略収まっており、全体に波形がプラス側にシフトしていた従来の軌跡Uo(図9A)に比べて、大幅に改善している。これは、図8Bの時間を伸長したグラフで見ると顕著であり、この駆動方法による可動部3の軌跡Uaは、変位量δaと変位量δbとの間で略理想的な反復運動ができていることが解る。
このように、本実施形態の駆動信号DKaを用いた駆動方法によれば、従来の駆動信号DKbでの駆動に比べて、軌跡の乱れを大幅に改善することができる。まず、その理由説明に先立ち、従来の駆動信号DKbによる軌跡の乱れの原因について説明する。
前述の通り、従来の駆動信号DKbは、高電位側の電圧Vcを基準電圧としていた。図4に示すように、駆動信号DKbは、カップリング用のコンデンサーCに印加される。この際、コンデンサーCには最初に直流成分の電圧Vcが印加されるため、コンデンサーCの電位は直流成分の電圧Vcのバイアスを受けた状態となっている。
続いて、台形波の波形Wが印加されるが、コンデンサーCの電位が台形波の中間電位に安定するまでの間は、直流バイアスの影響が残ってしまっていた。この過渡応答時間においては、増幅部133で増幅された駆動信号DSにも、直流バイアスが掛った状態となっていた。このため、図9Bの軌跡Uoに示すように、立上り直後から時間tdの間、全体に波形がプラス側にシフトしてしまっていた。この過渡応答に要する時間tdは、コンデンサーCと複合抵抗Rxとの時定数τの約3倍であった。なお、前述の通り、複合抵抗値Rxは、抵抗Rと、オペアンプOPの入力インピーダンスとを複合した抵抗値である。
これに対して、本実施形態の駆動信号DKaは、中間電位の電圧Vbを基準電圧としているため、コンデンサーCの電位は中間電位で安定した状態となっている。続いて印加される台形波の波形Wの中間電位も、電圧Vbとなっているため、直流バイアスの影響を受けずに、略理想的な反復駆動を行うことができる。さらに、中間電位の電圧Vbの印加時間を時定数τの3倍以上としているため、コンデンサーCの電位を中間電位でより確実に安定させることができる。
上述した通り、本実施形態に係る光路シフトデバイス2、およびその制御方法によれば、以下の効果を得ることができる。
制御回路120は、駆動回路122を用いて、光路シフトデバイス2を駆動制御する。詳しくは、駆動回路122は、基準電圧として中間電位の電圧Vbを印加した後、波形Wの台形波を印加する駆動信号DKaを用いている。これにより、予めコンデンサーCの電位を波形Wの中間電位と同じ電圧Vbで安定状態としてから、台形波の波形Wで光路シフトデバイス2を駆動するため、直流バイアスの影響により軌跡の乱れが発生していた従来の駆動制御方法と異なり、可動部3を略理想的な軌跡で駆動制御することができる。
よって、従来の駆動信号による制御方法よりも、より理想的な軌跡を実現した駆動信号、および駆動制御方法を提供することができる。
さらに、中間電位の電圧Vbを印加する時間を時定数τの3倍以上としたことにより、台形波の波形Wを印加する前に、コンデンサーCの電位を中間電位でより確実に安定させることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、上述した実施形態に種々の変更や改良などを加えることが可能である。変形例を以下に述べる。
変形例1
図8Aを用いて説明する。
上述の実施形態では、好適例として、台形波の波形Wの前に、中間電位の電圧Vbを印加するものとして説明したが、これに限定するものではなく、光路シフトデバイス2の駆動を終了した後、または、駆動を待機している状態においても、中間電位の電圧Vbを印加しても良い。例えば、1つの映像投射が終了し、光路シフトデバイス2の駆動も終了した後であっても、次の映像の投射がいつ始まるかは分からないため、駆動終了後も中間電位の電圧Vbを印加しておけば、直ぐに光路シフトデバイス2を安定駆動することができる。待機状態においても同様であり、プロジェクター1の電源がオンとなっている間は、常に中間電位の電圧Vbを基準電圧として印加することが好ましい。
変形例2
上述の実施形態では、駆動信号DKaを用いて光路シフトデバイス2を駆動する事例について説明したが、光路シフトデバイス2の駆動に限定するものではない。この駆動方法を、反復運動を行うデバイス、装置にも適用しても良い。特に、カップリングコンデンサーを介して信号伝達を行う回路構成のデバイス、装置に好適である。本願に係る駆動方法を、これらのデバイスや、装置に適用した場合であっても、直流バイアスの影響を受けずに、所期の反復運動を行うことができる。
変形例3
上述の実施形態では、波形Wとして台形波の波形を用いるものとして説明したが、最大の電圧と最小の電圧を周期的に印加するものであればよく、例えば波形Wとして正弦波や三角波の波形を用いてもよい。
変形例4
上述の実施形態では、より確実にコンデンサーCの電位を中間電位で安定させるために、中間電位の電圧Vbの印加時間を時定数τの3倍以上としたが、中間電位の電圧Vbの印加時間を時定数τの2倍程度としてもよい。
変形例5
上述の実施形態では、光路シフトデバイス2の光路変更板30として、光透過性を有するガラスを用いるとして説明したが、ガラスに限らず、光反射性を有するミラーであってもよい。このような場合には、実施形態の光学デバイスを光走査用の光学デバイスや、光スイッチ、光アッテネーター等としても利用することができる。
変形例6
上述の実施形態では、空間光変調器として、透過型の液晶表示素子を用いる構成を例に挙げて説明したが、空間光変調器は、LCOS(Liquid crystal on silicon, LCoSは登録商標)等の反射型の液晶表示素子や、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)等を用いる構成であっても良い。また、画像表示装置としては、プロジェクターに限定されず、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、ヘッドアップディスプレイ(HUD)等にも適用可能である。
以下に、実施形態から導き出される内容を記載する。
本願に係る光学デバイスの制御方法は、入射した映像光を、映像光の入射角度に応じて屈折させて出射する光学部、および光学部を支持する保持部を含む可動部と、可動部を揺動させるアクチュエーターと、アクチュエーターにカップリングコンデンサー、およびアンプを介して駆動信号を印加する駆動回路と、を有する光学デバイスの制御方法であって、アクチュエーターに第1の電圧を第1の時間印加してから、第2の電圧と第3の電圧とを、周期的に印加して可動部を揺動させること、を含み、第2の電圧は、可動部を揺動させている時に加える電圧の最大の電圧であり、第3の電圧は、可動部を揺動させている時に加える電圧の最小の電圧であり、第1の電圧は、第2の電圧と第3の電圧の中間値の電圧であることを特徴とする。
この制御方法によれば、基準電圧として中間電位の電圧Vbを印加した後、波形Wの台形波を印加している。これにより、予めコンデンサーCの電位を波形Wの中間電位と同じ電圧Vbで安定状態としてから、台形波の波形Wで光路シフトデバイス2を駆動するため、直流バイアスの影響により可動部3の動作に偏りが発生していた従来の駆動制御方法と異なり、可動部3を略理想的な軌跡で駆動制御することができる。
よって、従来の駆動信号による制御方法よりも、より理想的な軌跡を実現した駆動信号、および駆動制御方法を提供することができる。
上記制御方法において、カップリングコンデンサーの容量と、アンプの入力インピーダンスを含む抵抗との時定数をτとした時に、第1の時間は時定数τの3倍以上の時間であることが好ましい。
これにより、台形波の波形Wを印加する前に、コンデンサーCの電位を中間電位で充分に安定させた状態とすることができる。
上記制御方法において、駆動信号によるアクチュエーターの駆動を終了した後、または、アクチュエーターの駆動を待機している状態において、アクチュエーターに第1の電圧を印加することが好ましい。
また、アクチュエーターに周期的に印加される信号波形は、第2の電圧を上底とし、第3の電圧を下底とする台形波であることが好ましい。
これにより、駆動終了後や、待機時においても、中間電位の電圧Vbが印加されているため、直ぐに光路シフトデバイス2を安定駆動することができる。
本願の光学デバイスは、入射した映像光を、映像光の入射角度に応じて屈折させて出射する光学部、および光学部を支持する保持部を含む可動部と、可動部を揺動させるアクチュエーターと、アクチュエーターに駆動信号を印加する駆動回路と、を有し、駆動回路は、カップリングコンデンサー、およびアンプを介してアクチュエーターに駆動信号を印加し、駆動回路は、アクチュエーターに第1の電圧を第1の時間だけ印加してから、第2の電圧と第3の電圧を周期的に印加して可動部を揺動させ、第2の電圧は、可動部を揺動させている時に加える電圧の最大の電圧であり、第3の電圧は、可動部を揺動させている時に加える電圧の最小の電圧であり、第1の電圧は、第2の電圧と第3の電圧の中間値の電圧であることを特徴とする。
制御回路120は、駆動回路122を用いて、光路シフトデバイス2を駆動制御する。詳しくは、駆動回路122は、基準電圧として中間電位の電圧Vbを印加した後、波形Wの台形波を印加する駆動信号DKaを用いている。これにより、予めコンデンサーCの電位を波形Wの中間電位と同じ電圧Vbで安定状態としてから、台形波の波形Wで光路シフトデバイス2を駆動するため、直流バイアスの影響により軌跡の乱れが発生していた従来の駆動制御方法と異なり、可動部3を略理想的な軌跡で駆動制御することができる。
よって、従来の光路シフトデバイスよりも、より理想的な軌跡を実現した光路シフトデバイス2を提供することができる。
本願の画像表示装置は、上記光学デバイスと、光学デバイスから出射される映像光を拡大投射する投射光学系とを、備えることを特徴とする。
プロジェクター1は、光路シフトデバイス2、および投射光学系112を備えている。また、光路シフトデバイス2を駆動制御する制御回路120、駆動回路122も備えている。よって、直流バイアスの影響により、人間の視覚で認識されてしまうレベルの軌跡の乱れが生じていた従来の画像表示装置とは異なり、高精細、かつ、安定した画像品質の投射画像を得ることが可能なプロジェクター1を提供することができる。
1…プロジェクター、2…光路シフトデバイス、3…可動部、4…支持部、6…アクチュエーター、30…光路変更板、31…保持枠、112…投射光学系、120…制御回路、122…駆動回路、131…波形生成部、132…ゲイン調整部、133…増幅部、C…コンデンサー、R…抵抗、Rx…複合抵抗、OP…オペアンプ、DK…駆動信号、DKa…本願の駆動信号、DKb…従来の駆動信号、DS…駆動信号、Va…第3の電圧、Vb…第1の電圧、Vc…第2の電圧、Ua…本願の軌跡、Uo…従来の軌跡。

Claims (6)

  1. 入射した映像光を、前記映像光の入射角度に応じて屈折させて出射する光学部、および前記光学部を支持する保持部を含む可動部と、前記可動部を揺動させるアクチュエーターと、前記アクチュエーターにカップリングコンデンサー、およびアンプを介して駆動信号を印加する駆動回路と、を有する光学デバイスの制御方法であって、
    前記アクチュエーターに第1の電圧を第1の時間印加してから、第2の電圧と第3の電圧とを、周期的に印加して前記可動部を揺動させること、を含み、
    前記第2の電圧は、前記可動部を揺動させている時に加える電圧の最大の電圧であり、
    前記第3の電圧は、前記可動部を揺動させている時に加える電圧の最小の電圧であり、
    前記第1の電圧は、前記第2の電圧と前記第3の電圧の中間値の電圧であることを特徴とする光学デバイスの制御方法。
  2. 前記カップリングコンデンサーの容量と、前記アンプの入力インピーダンスを含む抵抗との時定数をτとした時に、前記第1の時間は前記時定数τの3倍以上の時間であることを特徴とする請求項1に記載の光学デバイスの制御方法。
  3. 前記駆動信号による前記アクチュエーターの駆動を終了した後、または、前記アクチュエーターの駆動を待機している状態において、前記アクチュエーターに前記第1の電圧を印加することを特徴とする請求項1または2に記載の光学デバイスの制御方法。
  4. 前記アクチュエーターに周期的に印加される信号波形は、
    前記第2の電圧を上底とし、前記第3の電圧を下底とする台形波であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学デバイスの制御方法。
  5. 入射した映像光を、前記映像光の入射角度に応じて屈折させて出射する光学部、および前記光学部を支持する保持部を含む可動部と、
    前記可動部を揺動させるアクチュエーターと、
    前記アクチュエーターに駆動信号を印加する駆動回路と、を有し、
    前記駆動回路は、カップリングコンデンサー、およびアンプを介して前記アクチュエーターに前記駆動信号を印加し、
    前記駆動回路は、前記アクチュエーターに第1の電圧を第1の時間だけ印加してから、第2の電圧と第3の電圧を周期的に印加して前記可動部を揺動させ、
    前記第2の電圧は、前記可動部を揺動させている時に加える電圧の最大の電圧であり、
    前記第3の電圧は、前記可動部を揺動させている時に加える電圧の最小の電圧であり、
    前記第1の電圧は、前記第2の電圧と前記第3の電圧の中間値の電圧であることを特徴とする光学デバイス。
  6. 請求項5に記載の光学デバイスと、
    前記光学デバイスから出射される映像光を拡大投射する投射光学系とを、備えることを特徴とする画像表示装置。
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