JP2020187389A - 移動体軌跡分析装置、移動体軌跡分析プログラム、および移動体軌跡分析方法 - Google Patents

移動体軌跡分析装置、移動体軌跡分析プログラム、および移動体軌跡分析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高精度かつ短時間に、移動体の軌跡の中から特定の属性の軌跡を抽出できる、移動体軌跡分析装置を提供する。【解決手段】所定の領域における移動体の軌跡を取得する取得部と、当該領域における移動体の軌跡の基準となる基準軌跡パターンからの、取得された移動体の軌跡のズレ量を算出する演算部と、取得された移動体の軌跡の中から、算出されたズレ量が所定の閾値以上の軌跡を、特定の属性の軌跡として抽出する抽出部と、を有する。【選択図】図12

Description

本発明は、移動体軌跡分析装置、移動体軌跡分析プログラム、および移動体軌跡分析方法に関する。
近年、各種センサーを用いて、人の動作または状態を認識する技術が提案されている。さらに、認識された動作または状態のデータを蓄積し、蓄積されたデータを解析することにより、人の行動パターンや状態変化を得る技術が開発されている。
介護の分野においては、非接触センサーを用いて、被介護者等が移動する軌跡を、被介護者等に意識させることなく、継続的に取得することにより、被介護者等の運動機能や認知機能の変化を解析することが望まれている。また、マーケティング分野においては、商業施設のフロア内における顧客の軌跡を取得し、顧客の行動の傾向等を解析して、マーケティングに活かせるようにすることが望まれている。
このような要望に対応するためには、センサーから取得された人の軌跡の中から、解析対象となる、被介護者や顧客等といった属性の軌跡を正確に抽出することが求められる。
下記特許文献1には、次の技術が開示されている。移動する対象を連続的に撮影することで得られた画像データから対象の移動軌跡を求める。目的地までの移動軌跡から、所定の単位時間毎に、速度vを求めるとともに、当該速度vの方向と、直前に求めた速度の方向とがなす角度θを求め、単位時間毎のv・cosθの平均値Xを算出する。そして、平均値Xを動作要素指標として統計的処理をすることで、移動軌跡が内部者のものか外部者のものかを判別する。
特開2005−275912号公報
しかし、上記先行技術文献に開示された先行技術は、判別対象となる軌跡が、目的地までの軌跡であって、かつ比較的長い時間の軌跡でないと、軌跡の属性を高精度に判別できないという問題がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものである。すなわち、高精度かつ短時間に、移動体の軌跡の中から特定の属性の軌跡を抽出できる、移動体軌跡分析装置、移動体軌跡分析プログラム、および移動体軌跡分析方法を提供することを目的とする。
本発明の上記課題は、以下の手段によって解決される。
(1)所定の領域における移動体の軌跡を取得する取得部と、前記所定の領域における前記移動体の軌跡の基準となる基準軌跡パターンからの、取得された前記移動体の軌跡のズレ量を算出する演算部と、取得された前記移動体の軌跡の中から、算出された前記ズレ量が所定の閾値以上の前記軌跡を、特定の属性の軌跡として抽出する抽出部と、を有する移動体軌跡分析装置。
(2)取得された前記移動体の軌跡を平滑化処理することにより、前記基準軌跡パターンを生成する生成部をさらに有する、上記(1)に記載の移動体軌跡分析装置。
(3)前記生成部は、前記取得部により前記移動体の軌跡が取得されたときに、取得された前記移動体の軌跡を平滑化処理して前記基準軌跡パターンを生成し、前記演算部は、取得された前記移動体の軌跡の、生成された前記基準軌跡パターンからの前記ズレ量を算出する、上記(2)に記載の移動体軌跡分析装置。
(4)前記生成部は、前記取得部により取得された、複数の前記移動体の軌跡に基づいて前記基準軌跡パターンを生成し、前記生成部により生成された前記基準軌跡パターンを記憶する記憶部をさらに有し、前記演算部は、前記取得部により前記移動体の軌跡が取得されたときに、取得された前記移動体の軌跡の、前記移動体の軌跡が取得される前に生成され、前記記憶部に記憶された前記基準軌跡パターンからのズレ量を算出する、上記(2)に記載の移動体軌跡分析装置。
(5)前記取得部は、前記移動体が撮影された画像データから前記移動体の軌跡を取得する、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の移動体軌跡分析装置。
(6)前記演算部は、前記取得部により取得された前記移動体の軌跡における前記移動体の軌跡の速度をさらに算出し、前記抽出部は、算出された前記ズレ量と前記軌跡の速度とに基づいて、取得された前記移動体の軌跡の中から、前記特定の属性の軌跡を抽出する、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の移動体軌跡分析装置。
(7)所定の領域における移動体の軌跡を取得する手順(a)と、前記所定の領域における前記移動体の軌跡の基準となる基準軌跡パターンからの、取得された前記移動体の軌跡のズレ量を算出する手順(b)と、取得された前記移動体の軌跡の中から、算出された前記ズレ量が所定の閾値以上の前記軌跡を、特定の属性の軌跡として抽出する手順(c)と、を有する処理を、コンピューターに実行させるための移動体軌跡分析プログラム。
(8)前記処理は、前記手順(a)において取得された前記移動体の軌跡を平滑化処理することにより、前記基準軌跡パターンを生成する手順(d)をさらに有する、上記(7)に記載の移動体軌跡分析プログラム。
(9)前記手順(d)は、前記手順(a)において前記移動体の軌跡が取得されたときに、取得された前記移動体の軌跡を平滑化処理して前記基準軌跡パターンを生成し、前記手順(b)は、取得された前記移動体の軌跡の、生成された前記基準軌跡パターンからのズレ量を算出する、上記(8)に記載の移動体軌跡分析プログラム。
(10)前記手順(d)は、前記手順(a)において取得された、複数の前記移動体の軌跡に基づいて前記基準軌跡パターンを生成し、前記処理は、前記手順(d)において生成された前記基準軌跡パターンを記憶部に記憶させる手順(e)をさらに有し、前記手順(b)は、前記移動体の軌跡が取得されたときに、取得された前記移動体の軌跡の、前記移動体の軌跡が取得される前に生成され、前記記憶部に記憶された前記基準軌跡パターンからの前記ズレ量を算出する、上記(8)に記載の移動体軌跡分析プログラム。
(11)前記手順(a)は、前記移動体が撮影された画像データから前記移動体の軌跡を取得する、上記(7)〜(10)のいずれかに記載の移動体軌跡分析プログラム。
(12)前記処理は、取得された前記移動体の軌跡における前記移動体の速度を算出する手順(f)をさらに有し、前記手順(c)は、手順(c)において算出された前記ズレ量と前記軌跡の速度とに基づいて、取得された前記移動体の軌跡の中から、前記特定の属性の軌跡を抽出する、上記(7)〜(11)のいずれかに記載の移動体軌跡分析プログラム。
(13)所定の領域における移動体の軌跡を取得する段階(a)と、前記所定の領域における前記移動体の軌跡の基準となる基準軌跡パターンからの、取得された前記移動体の軌跡のズレ量を算出する段階(b)と、取得された前記移動体の軌跡の中から、算出された前記ズレ量が所定の閾値以上の前記軌跡を、特定の属性の軌跡として抽出する段階(c)と、を有する移動体軌跡分析方法。
移動体の軌跡の、基準となる基準軌跡パターンからのズレ量を算出し、当該ズレ量が所定の閾値以上の軌跡を、特定の属性の軌跡として抽出する。これにより、高精度かつ短時間に、移動体の軌跡の中から特定の属性の軌跡を抽出できる。
見守りシステムの全体構成を示す図である。 ケア対象者の部屋のベッド周辺に設置された検出部の例を示す図である。 検出部の概略構成を示すブロック図である。 平滑化処理におけるフィルタリング処理について説明するための説明図である。 平滑化処理後の移動体の軌跡のグラフである。 基準軌跡パターンからのズレ量を説明するための説明図である。 移動体の軌跡毎に算出された、軌跡の各座標の基準との距離の合計値の例を示す図である。 各移動体の軌跡の各座標の基準との距離の合計値のグラフである。 管理サーバーの概略構成を示すブロック図である。 情報管理者端末の概略構成を示すブロック図である。 ケアスタッフ端末の概略構成を示すブロック図である。 検出部の動作を示すフローチャートである。 移動体の軌跡の座標ごとの基準との距離の合計値と、移動体の軌跡の各座標における速度とにそれぞれ閾値を設けた場合のケア対象者の軌跡の範囲の一の例を示す説明図である。 移動体の軌跡の座標ごとの基準との距離の合計値の閾値を、移動体の軌跡の各座標における速度の平均値の大きさに応じて変化させた場合のケア対象者の軌跡の範囲を示す説明図である。 移動体の軌跡の座標ごとの基準との距離の合計値と、移動体の軌跡の各座標における速度とにそれぞれ閾値を設けた場合のケア対象者の軌跡の範囲の他の例を示す説明図である。 複数の移動体の軌跡の平滑化処理を説明するための説明図である。 移動体の軌跡の、記憶された基準軌跡パターンとの距離を基準との距離として算出する方法を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る移動体軌跡分析装置、移動体軌跡分析プログラム、および移動体軌跡分析方法について説明する。なお、図面において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
(第1実施形態)
(全体構成)
図1は、見守りシステム1の全体構成を示す図である。図2は、ケア対象者の部屋のベッド60周辺に設置された検出部10の例を示す図である。以下、実施形態に係る移動体軌跡分析装置が見守りシステムの一部として適用される場合を例として説明する。しかし、移動体軌跡分析装置は、店舗内等に設置されたカメラから取得した画像データに基づいて移動体の軌跡を分析する、マーケティングシステムの一部としても適用され得る。移動体には、ケア対象者70、ケアスタッフ80、顧客、および店員等の人が含まれる。
図1に示すように、見守りシステム1は、複数の検出部10、管理サーバー20、情報管理者端末30、および1つ以上のケアスタッフ端末40を備える。これらは、有線や無線によって、LAN(Local Area Network)、電話網またはデータ通信網等のネットワーク50を介して、相互に通信可能に接続される。ネットワーク50は、通信信号を中継するリピーター、ブリッジ、ルーターまたはクロスコネクト等の中継機を備えてもよい。図1に示す例では、ケアスタッフ端末40は、検出部10、管理サーバー20、および情報管理者端末30と、アクセスポイント51を含む無線LAN等(例えばIEEE802.11規格に従ったLAN)のネットワーク50によって、相互に通信可能に接続されている。
見守りシステム1は、ケア対象者70(対象者)に応じて適宜な場所に配設される。ケア対象者70(見守り対象者)は、例えば、病気や怪我等によって看護を必要とする患者、高齢による身体能力の低下等によって介護を必要とする被介護者、または一人暮らしの独居者等である。特に、早期発見および早期対処を可能にする観点から、ケア対象者70は、例えば異常状態等の所定の不都合な事象がその者に生じた場合に、その発見を必要としている者であり得る。このため、見守りシステム1は、ケア対象者70の種類に応じて、病院、老人福祉施設および住戸等の建物に好適に配設される。図1に示す例では、見守りシステム1は、複数のケア対象者70が入居する複数の部屋(居室)やケアステーション(ナースステーションともいう)を含む複数の部屋を備える施設の建物に配置されている。
検出部10は、ケア対象者70の観察領域(所定の領域)であるそれぞれの居室に配置される。図1に示す例では、4つの検出部10がケア対象者70であるAさん、Bさん、CさんおよびDさんの居室A、居室B、居室Cおよび居室Dにそれぞれ配置されている。検出部10の観察領域にはベッド60が含まれている。ケア対象者70に対して介護または支援等の対応(ケア)を行うケアスタッフ(スタッフ)80は、それぞれ携帯端末であるケアスタッフ端末40を持ち歩いている。ただし、見守りシステム1が備える各構成の位置や個数等は、図1に示す例に限定されない。例えば、管理サーバー20は、ケアステーションに配置されなくてもよく、ネットワーク50に接続されている外部のサーバーユニットであってもよい。また情報管理者端末30を省略し、管理サーバー20またはケアスタッフ端末40がその機能を担ってもよい。
(検出部10)
図3は、検出部10の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、検出部10は、制御部11、通信部12、カメラ13、および体動センサー14を備え、これらはバスによって、相互に接続されている。検出部10は、移動体軌跡分析装置を構成する。制御部11および通信部12は、取得部を構成する。制御部11は、演算部、抽出部、生成部、および記憶部を構成する。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、およびRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の記憶装置により構成され、プログラムにしたがって検出部10の各部の制御および演算処理を行う。なお、制御部11は、記憶装置として、さらにHDD(Hard Disk Drive)を備えてもよい。制御部11の作用の詳細については後述する。
通信部12は、ネットワーク50を介して、例えば、管理サーバー20、情報管理者端末30またはケアスタッフ端末40等の、他の装置と通信するためのインターフェース回路(例えばLANカード等)である。
カメラ13は、例えば居室の天井、または壁の上部に配置され、観察領域としてケア対象者70のベッド60を含む居室全体を撮影し、居室全体を俯瞰した画像(画像データ)を出力する。以下、カメラ13により撮影された画像を、単に「撮影画像」とも称する。撮影画像にはケア対象者70やケアスタッフ80を含む画像が含まれる。カメラ13は近赤外線カメラであるが、これに換えて可視光カメラを用いてもよく、これらを併用してもよい。撮影画像には、静止画および動画を含む。以下、撮影画像は、1fpsの動画、または当該動画の各フレームの画像であるものとして説明する。
体動センサー140は、ベッド60に対してマイクロ波を送受信してケア対象者70の体動(例えば呼吸動)によって生じたマイクロ波のドップラシフトを検出する。これにより、体動センサー140は、ケア対象者70の呼吸動作に伴う胸部の体動(胸部の上下動)を検出する。体動センサー140は、胸部の体動における周期の乱れや、予め設定された閾値以下である胸部の体動における振幅を検知することにより、微体動異常を検知する。
制御部11の作用について説明する。
制御部11は、カメラ13が撮影した撮影画像から、移動体の軌跡を演算により取得する。移動体には人、歩行器等が含まれる。制御部11は、移動体の軌跡を、例えば次のような演算により取得する。制御部11は、撮影画像から、背景差分法または時間差分法により人のシルエット(以下、「人シルエット」と称する)を検出するとともに、当該人シルエットが含まれる矩形領域(以下、「人矩形」と称する)を撮影画像のフレーム毎に検出する。人矩形は、撮影画像と人矩形の正解ラベルとの組み合わせの教師データを用いて学習させたニューラルネットワークを用いて検出されてもよい。制御部11は、撮影画像の各フレームから検出された人矩形の移動を追跡するトラッキング処理を行う。トラッキング処理は、公知の方法を利用できる。例えば、トラッキング処理は、時系列で隣接する複数のフレームで重なっている人矩形を同一人の人矩形と判断することで行われ得る。トラッキング処理を行うことで、撮影画像の時系列で隣接するフレームからそれぞれ複数の人矩形が検出されたとしても、各フレームの複数の人矩形について、同一の人の人矩形をそれぞれ関連付けることができる。制御部11は、関連付けされた人矩形の中心の、複数のフレームにおける移動として、移動体の軌跡を算出することで取得し得る。なお、制御部11は、複数のフレームにおける人シルエットの重心の移動として、移動体の軌跡を算出することで取得してもよい。
制御部11は、基本的な移動体の軌跡として、移動体の軌跡の基準となる基準軌跡パターンを、移動体の軌跡を平滑化処理することにより生成し得る。
図4は、平滑化処理におけるフィルタリング処理について説明するための説明図である。図5は、平滑化処理後の移動体の軌跡のグラフである。
図4には、平滑化処理前の移動体の軌跡のグラフと、その部分拡大図(破線の矩形の部分)とが示されている。部分拡大図における各点は、1fpsの各フレームに対応する。移動体の軌跡のグラフは、横軸が観察領域におけるx座標であり、縦軸が観察領域におけるy座標である。座標(x,y)は、観察領域における、互いに直交する座標として任意に設定され得る。制御部11は、撮影画像上の移動体の軌跡の座標(人矩形の中心の座標)を、観察領域における実際の座標(x,y)に変換する。これにより、移動体の軌跡におけるカメラ13のレンズの歪特性の影響を除外できる。
制御部11は、移動体の軌跡に含まれる任意の注目点(x,y)を中心として100mm四方の領域内にあり、かつ、注目点の前後5秒以下の全ての座標の、注目点を含めた平均値を算出し、算出された座標を注目点の座標と置換する。そして、移動体の軌跡の全ての座標を注目点として走査するフィルタリング処理により平滑化処理を行う。具体的には、図4における部分拡大図に示すように、注目点(x,y)を中心として100mm四方の領域内にあり、かつ、注目点の前後5秒以下の全ての座標は、(xi−5,yi−5)、(xi−4,yi−4)、(xi−3,yi−3)、(xi−2,yi−2)、(xi−1,yi−1)、(xi+1,yi+1)、(xi+2,yi+2)、(xi+3,yi+3)、(xi+4,yi+4)、(xi+5,yi+5)である。ここで、x,yの添え字のマイナス符号は注目点に対して過去を表し、過去に遡るに従い、添え字の数字の絶対値が大きくなる。x,yの添え字のプラス符号は注目点に対し未来を表し、未来へ進むに従い添え字の数字の絶対値が大きくなる。注目点の前後5秒以下の座標の数の合計が10になるのは、撮影画像が1fpsの動画であるからである。従って、下記式により、注目点の座標が置換される。なお、注目点の座標は、注目点の前後5秒以下の座標および注目点の座標の中央値に置換されてもよい。
=mean(xi−5,xi−4,xi−3,…,x,…,xi+4,xi+5
=mean(yi−5,yi−4,yi−3,…,y,…,yi+4,yi+5
なお、撮影画像のフレームレート(fps)に依らず、注目点の前後それぞれ5つの座標の平均値または中央値により注目点が置換されることで平滑化処理がなされ得る。例えば、撮影画像が5fpsの動画である場合は、注目点の座標が、注目点の前後1秒以下の移動体の軌跡の座標(注目点の前後それぞれ5つの座標)の平均値または中央値に置換されることで、平滑化処理がされてもよい。
制御部11は、撮影画像のフレームをカメラ13から受信して、当該フレームにおいて人矩形の中心を算出することで移動体の軌跡を取得する毎に、移動体の軌跡の平滑化処理をして基準軌跡パターンを生成し得る。
なお、平滑化処理としては、上述の平均値や中央値を用いる方法の他、加重平均、指数平滑化、または微分等を用いる方法が考えられる。平滑化処理としてどのような演算によるフィルタリングを行うかは、後述する、移動体の軌跡の中からケア対象者70の軌跡を特定の属性の軌跡として抽出する際の、抽出精度の観点から、実験により決定し得る。
図5に示すように、平滑化処理により移動体の軌跡のグラフの凹凸が低減されて滑らかになっている。平滑化処理後の移動体の軌跡は、基準軌跡パターンとして用いられる。
制御部11は、取得した移動体の軌跡の、基準軌跡パターンからのズレ量を算出する。具体的には、制御部11は、撮影画像のフレームをカメラ13から受信し、受信したフレームにおいて人矩形の中心を算出することで移動体の軌跡の座標を取得する毎に、移動体の軌跡の平滑化処理をして基準軌跡パターンを生成し得る。そして、取得した軌跡の座標と、当該軌跡の座標を注目点として平滑化処理により得られた、当該注目点に対応する基準軌跡パターンの座標との距離(以下、単に「基準との距離」とも称する)を、移動体の軌跡の、基準軌跡パターンからのズレ量として算出する。基準軌跡パターンからのズレ量は、基準との距離の合計値、基準との距離の平均値、または基準との距離の中央値であってもよい。なお、ある注目点について平滑化処理をするためには、図4に示す平滑化処理の例においては、注目点(人矩形の中心の座標)を算出するためのフレームを取得後、さらに5つのフレームを取得する必要がある。従って、ある注目点について平滑化処置を行うタイミングは、当該注目点を算出するためのフレームを取得してから5秒後となり得る。すなわち、当該注目点を算出するためのフレームが取得された後、5つのフレームが取得されたタイミングとなり得る。
制御部11は、移動体の軌跡の全ての座標について、基準との距離を算出する。さらに、制御部11は、移動体の軌跡の全ての座標についての基準との距離の合計値(和)を算出する。
図6は、基準軌跡パターンからのズレ量を説明するための説明図である。
図6のA、Bは、それぞれ基準軌跡パターンが破線で示されており、移動体の軌跡が実線で示されている。図のAは、基準との距離が比較的短い例を示している。図6のBは、基準との距離が比較的長い例を示している。
図7は、移動体の軌跡毎に算出された、基準との距離の合計値の例を示す図である。基準との距離の合計値は、後述する、移動体の軌跡の中からケア対象者70の軌跡を特定の属性の軌跡として抽出する際の判断に用いられる。
図8は、各移動体の軌跡の、基準との距離の合計値のグラフである。
図8の例においては、基準との距離の合計値が所定の閾値以上の移動体の軌跡のグラフがグレーの棒グラフで示されている。また、基準との距離の合計値が所定の閾値未満の移動体の軌跡のグラフが白抜きの棒グラフで示されている。所定の閾値は、グレーの線で示されている。
制御部11は、基準との距離の合計値が所定の閾値以上の移動体の軌跡を、特定の属性の軌跡として抽出する。特定の属性は、例えば、入居者であるケア対象者70である。特定の属性以外の属性は、例えば、ケアスタッフ80である。所定の閾値は、移動体の軌跡の中からケア対象者70の軌跡を特定の属性の軌跡として抽出する際の抽出精度の観点から実験により適当な値に設定し得る。図8の例においては、所定の閾値は300に設定されている。
基準との距離の合計値が比較的大きい場合は、移動体の軌跡の基準軌跡パターンからのズレ量が比較的大きい場合である。このような場合は、移動体の軌跡のふらつき度合が比較的大きく、歩行の安定性が比較的低下していると考えられるケア対象者70の可能性が高い。従って、基準との距離の合計値が比較的大きい移動体の軌跡を、特定の属性の軌跡として抽出できる。
なお、制御部11は、基準との距離の合計値を算出せずに、移動体の軌跡のいずれか一つの座標について、基準との距離が所定の閾値を超えた場合に、当該移動体の軌跡を、特定の属性の軌跡として抽出してもよい。
制御部11は、移動体の軌跡を、ケア対象者70の軌跡と、ケア対象者70以外の軌跡とを識別可能な識別情報とともに、管理サーバー20へ送信する。なお、上述した、撮影画像に基づくケア対象者70の軌跡の抽出の処理および当該抽出の処理に後続する処理の全部または一部を、管理サーバー20で行うようにしてもよい。その場合、制御部11は、管理サーバー20への撮影画像の送信のみを行い得る。
制御部11は、ケア対象者70の行動を認識する。この認識する行動には、ベッド60から起き上がる「起床」、ベッド60から離れる「離床」、および床面等に転倒する「転倒」が含まれる。
制御部11は、起床、離床、転倒の認識は、検出した人シルエットからケア対象者70の姿勢(例えば立位、座位および横臥等)、およびベッド60等の居室内の設置物との相対的な位置から、起床、離床、転倒、および転落の別を認識する。これらの認識は、制御部11のCPUが処理するプログラムにより行ってもよく、組み込み型の処理回路により行うようにしてもよい。また、これに限られず管理サーバー20側でこれらの認識の全部またはほとんどの処理を行うようにし、制御部11では管理サーバー20への撮影画像の送信のみを行うようにしてもよい。制御部11は、いずれかの行動(イベント)を認識した場合、その行動が発生した旨の通知をイベント通知として管理サーバー20等に送信する。
(管理サーバー20)
図9は、管理サーバー20の概略構成を示すブロック図である。管理サーバー20は、制御部21、通信部22、およびデータベース23を備える。管理サーバー20は、ケア対象者70用の居室と同じ建物内に設けられてもよく、遠隔地に設けられてネットワークを介して接続可能であってもよい。例えば、管理サーバー20は、インターネット等のネットワーク上に配置された複数のサーバーによって仮想的に構築されるクラウドサーバーであってもよい。各構成は、バスによって、相互に通信可能に接続されている。データベース23は、記憶部として機能し、撮影画像、ケア対象者70の軌跡、イベントリスト、その他ケア対象者70やケアスタッフ80に関する各種情報を記憶する。その他の制御部21、および通信部22は、検出部10の各構成と同様の機能を有するため、詳細な説明を省略する。
管理サーバー20は、検出部10からイベント通知を受信すると、イベントの種類およびイベントを発生させたケア対象者70の基本情報を含むイベント通知を情報管理者端末30へ送信する。管理サーバー20は、さらに撮影画像を情報管理者端末30へ送信し得る。
(情報管理者端末30)
図10は、情報管理者端末の概略構成を示すブロック図である。情報管理者端末30は、いわゆるPC(Personal Computer)であり、制御部31、通信部32、表示部33、および入力部34を備え、これらはバスにより相互に接続される。
制御部31は、検出部10の制御部11と同様の構成として、CPU、RAM、ROM等を備える。
通信部32は、イーサネット(登録商標)等の規格による有線通信のネットワークインターフェースや、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11等の規格による無線通信のインターフェース等の各種ローカル接続向けのインターフェースであり、ネットワーク50に接続した各端末との通信を行う。
表示部33は、例えば液晶ディスプレイであり、イベント通知、撮影画像、およびケア対象者70の軌跡を含む各種情報を表示する。
入力部34は、キーボード、テンキー、マウス等を備えており、各種情報の入力を行う。
情報管理者端末30は、情報管理者90用の端末として用いられ、情報管理者90に施設内の各種情報を表示し、指示等の入力を受け付ける。ここで、情報管理者90は、複数のケアスタッフ80を統括する管理者である。情報管理者90は1つの施設だけでなく、複数の施設で働くケアスタッフ80を統括的に管理するようにしてもよい。なお、情報管理者90は、ケアディレクターとも呼ばれ得る。
表示部33および入力部34は、管理サーバー20から受信したイベント通知、撮影画像、およびケア対象者70の軌跡等を表示したり、各種の操作画面を表示して操作画面を通じて各種の操作を受け付けたりする。
ケアスタッフ80または技術スタッフ等は、情報管理者端末30を通じて、検出部10を各部屋(居室)に取り付けたときに、部屋番号と検出部10の対応付けをしたり、ベッド60等の居室内の設置物の位置情報、すなわち、天井のカメラ13による上方視の輪郭情報の校正、指定を行ったりする。また、入院または入居しているケア対象者70の名前、ID番号等の識別情報の各部屋番号への対応付けも行う。
(ケアスタッフ端末40)
図11は、ケアスタッフ端末40の概略構成を示すブロック図である。ケアスタッフ端末40は、制御部41、無線通信部42、表示部43、入力部44、および音声入出力部45を備え、これらはバスにより相互に接続される。制御部41は、検出部10の制御部11と同様の構成として、CPU、RAM、ROM等を備える。無線通信部42により、Wi−Fi、Bluetooth(登録商標)等の規格を用いた無線通信が可能であり、アクセスポイント51を経由して、または直接的に各装置と無線通信する。表示部43、および入力部44は、タッチパネルであり、液晶等で構成される表示部43の表示面に、入力部44としてのタッチセンサーを重畳させたものである。表示部43、入力部44によって、ケアスタッフ80に対して、各種指示が表示される。また、表示部43、入力部44によって、イベントリストに含まれる複数のイベントを一覧表示した各種の操作画面を表示したり、操作画面を通じて各種の操作を受け付けたりする。音声入出力部45は、例えばスピーカーとマイクであり、無線通信部42を介して他のケアスタッフ端末40との間でケアスタッフ80による音声通話を可能にする。ケアスタッフ端末40は、見守りシステム1のユーザーインターフェースとして機能する機器であり、例えば、タブレット型コンピューター、スマートフォンまたは携帯電話等の、持ち運び可能な通信端末機器によって構成できる。
なお、検出部10、管理サーバー20、情報管理者端末30およびケアスタッフ端末40は、上記の構成要素以外の構成要素を含んでもよく、あるいは、上記の構成要素のうちの一部を含まなくてもよい。
見守りシステムの動作について説明する。
図12は、検出部10の動作を示すフローチャートである。本フローチャートは、検出部10の制御部11によりプログラムに従い実行され得る。
制御部11は、撮影画像に基づいて、移動体の軌跡を算出することで取得する(S101)。なお、制御部11は、管理サーバー20等により算出された移動体の軌跡を通信部12により受信することで取得してもよい。
制御部11は、移動体の軌跡を平滑化処理することにより、基準軌跡パターンを生成する(S102)。
制御部11は、移動体の軌跡の座標ごとの基準との距離を算出する(S103)。
制御部11は、移動体の軌跡の座標ごとの基準との距離の合計値を、移動体の軌跡の基準軌跡パターンからのズレ量として算出する(S104)。なお、制御部11は、移動体の軌跡の座標ごとの基準との距離の平均値を、移動体の軌跡の基準軌跡パターンからのズレ量として算出してもよい。
制御部11は、移動体の軌跡の基準軌跡パターンからのズレ量が所定の閾値以上かどうか判断する(S105)。制御部11は、移動体の軌跡の基準軌跡パターンからのズレ量が所定の閾値以上でないと判断した場合は(S105:NO)、当該移動体の軌跡がケア対象者70以外の軌跡と判断する(S108)。
制御部11は、移動体の軌跡の基準軌跡パターンからのズレ量が所定の閾値以上であると判断した場合は(S105:YES)、当該移動体の軌跡がケア対象者70の軌跡と判断する(S106)。
制御部11は、ケア対象者70の軌跡と判断した移動体の軌跡を、ケア対象者70の軌跡として抽出する(S107)。
制御部11は、移動体の軌跡を、ケア対象者70の軌跡と、ケア対象者70以外の軌跡とを識別可能な識別情報とともに、管理サーバー20等へ送信する。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。本実施形態と第1実施形態とで異なる点は次の点である。第1実施形態は、移動体の軌跡の座標ごとの基準との距離の合計値が所定の閾値以上の移動体の軌跡をケア対象者70の軌跡として抽出する。一方、本実施形態は、移動体の軌跡の座標ごとの基準との距離の合計値と、移動体の軌跡の各座標における速度(瞬間速度)の平均値とに基づいてケア対象者70の軌跡を抽出する。その他の点については、本実施形態は、第1実施形態と同様であるので、重複する説明は省略する。
制御部11は、撮影画像の複数のフレーム間の移動体の軌跡(座標)の移動距離(変位)と、撮影画像のフレームレートである1fpsとに基づいて、移動体の軌跡の各座標における速度を算出し得る。
図13は、移動体の軌跡の座標ごとの基準との距離の合計値と、移動体の軌跡の各座標における速度とにそれぞれ閾値を設けた場合のケア対象者70の軌跡の範囲の一の例を示す説明図である。
図13に示すように、移動体の軌跡の座標ごとの基準との距離の合計値が所定の閾値以上で、かつ移動体の軌跡の各座標における速度の平均値または中央値が所定の閾値以下の範囲内となる移動体の軌跡が、ケア対象者70の軌跡と判断されて抽出される。移動体の軌跡の座標ごとの基準との距離とともに、移動体の軌跡の各座標における速度を、ケア対象者70の軌跡の判断において考慮するのは、ケアスタッフ80は歩行速度が比較的速く、ケア対象者70は歩行速度が比較的遅いと考えられるからである。また、例えば、重い荷物を持って移動しているためにバランスを崩しているが歩くのが速いケアスタッフ80を、ケア対象者70の軌跡と誤って抽出することを防止するためである。速度の平均値に対する所定の閾値は、移動体の軌跡の中からケア対象者70の軌跡を特定の属性の軌跡として抽出する際の抽出精度の観点から実験により適当な値に設定し得る。
図14は、移動体の軌跡の座標ごとの基準との距離の合計値の閾値を、移動体の軌跡の各座標における速度の平均値の大きさに応じて変化させた場合のケア対象者70の軌跡の範囲を示す説明図である。
図14の例においては、移動体の軌跡の各座標における速度が高いほど移動体の軌跡の座標ごとの基準との距離の合計値の閾値を非直線的に高くしている。速度の平均値等の大きさに応じて変化させた、基準との距離の合計値に対する所定の閾値は、移動体の軌跡の中からケア対象者70の軌跡を特定の属性の軌跡として抽出する際の抽出精度の観点から実験により適当な値に設定し得る。
図15は、移動体の軌跡の座標ごとの基準との距離の合計値と、移動体の軌跡の各座標における速度とにそれぞれ閾値を設けた場合のケア対象者70の軌跡の範囲の他の例を示す説明図である。
図15の例においては、移動体の軌跡の座標ごとの基準との距離の合計値と、移動体の軌跡の各座標における速度とにそれぞれ閾値を設ける点は図13の例と同様である。しかし。図15の例においては、図13の例と異なり、基準との距離の合計値に対する所定の閾値を、移動体の軌跡の各座標における速度の平均値の大きさに応じて変化させるとともに、速度の平均値に対する所定の閾値を、基準との距離の合計値の大きさに応じて変化させている。速度の平均値の大きさに応じて変化させた、基準との距離の合計値に対する所定の閾値、および、基準との距離の合計値の大きさに応じて変化させた、速度の平均値に対する所定の閾値は、移動体の軌跡の中からケア対象者70の軌跡を特定の属性の軌跡として抽出する際の抽出精度の観点から実験によりそれぞれ適当な値に設定し得る。
(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。本実施形態と第1実施形態とで異なる点は次の点である。第1実施形態は、移動体の軌跡が取得されたときに、取得された軌跡に平滑化処理をすることで基準軌跡パターンを算出して、基準との距離を算出する。一方、本実施形態は、複数の移動体の軌跡の平滑化処理により基準軌跡パターンを算出して記憶し、その後に取得された移動体の軌跡の、記憶された基準軌跡パターンとの距離を、基準との距離として算出する。その他の点については、本実施形態は、第1実施形態と同様であるので、重複する説明は省略する。
図16は、複数の移動体の軌跡の平滑化処理を説明するための説明図である。
図16に示すグラフにおいては、複数の移動体の軌跡と、当該複数の移動体の軌跡に対する平滑化処理後の軌跡とが示されている。複数の移動体の軌跡の各座標はグレーのグラフで示されている。複数の移動体の軌跡に対する平滑化処理後の軌跡の各座標は、黒のグラフで示されている。なお、複数の移動体の軌跡が比較的乖離していないのは、当該軌跡が居室の動線の軌跡であるからである。
図16に示す表において、移動体の軌跡のx座標が、−0.5以上で1.5未満の軌跡(軌跡ID)のyの平均値が0.94である。この場合、−0.5以上で1.5未満の中央の値であるx=1と、−0.5以上で1.5未満のxに対応するyの平均値であるy=0.94が、基準軌跡パターンの座標として算出される(丸数字1で示す箇所を参照)。同様に、移動体の軌跡のx座標が、1.5以上で2.5未満の軌跡(軌跡ID)のyの平均値が1.76である。この場合、1.5以上で2.5未満の中央の値であるx=2と、1.5以上で2.5未満のxに対応するyの平均値であるy=1.76が、基準軌跡パターンの座標として算出される(丸数字2で示す箇所を参照)。このように、本実施形態では、複数の移動体の軌跡の各座標に基づく平滑化処理により基準軌跡パターンが算出される。なお、複数の移動体の軌跡は、同一人の軌跡であっても、複数人の軌跡であってもよい。
図17は、移動体の軌跡の、記憶された基準軌跡パターンとの距離を基準との距離として算出する方法を示す説明図である。
図17において、丸数字3で示す表は、複数の移動体の軌跡に基づいて基準軌跡パターンが算出された後に取得された移動体の軌跡(以下、「新たに取得された軌跡」と称する)の座標を示している。丸数字4で示す表は、基準軌跡パターンの座標を示している。丸数字5で示す表は、新たに取得された軌跡の座標毎の基準軌跡パターンとの距離を示している。例えば、新たに取得された軌跡の座標(x,y)=(1.1,2.1)と基準軌跡パターンとの距離(基準との距離)は、1.14と算出される(丸数字6で示す箇所を参照)。また、新たに取得された軌跡の座標(x,y)=(2.5,0.7)と基準軌跡パターンとの距離(基準との距離)は、2.47と算出される(丸数字7で示す箇所を参照)。
上述した実施形態は以下の効果を奏する。
移動体の軌跡の、基準となる基準軌跡パターンからのズレ量を算出し、当該ズレ量が所定の閾値以上の軌跡を、特定の属性の軌跡として抽出する。これにより、高精度かつ短時間に、移動体の軌跡の中から特定の属性の軌跡を抽出できる。また、移動体に含まれる個人を特定せずに、特定の属性の軌跡を検出できる。また、特定の属性の移動体の軌跡を、当該特定の属性の移動体に含まれるケア対象者等に移動の軌跡が検出されていることを意識させることなく検出できるため、高齢者のADL(Activities of Daily Living)を適切に把握できる。また、移動体にビーコン等のID発信器を持たせることが困難または負担となる商業施設や、介護施設において、特定の属性の移動体の軌跡を高精度に検出できる。
さらに、取得された移動体の軌跡を平滑化処理することにより、基準軌跡パターンを生成する。これにより、より高精度に、移動体の軌跡の中から特定の属性の軌跡を抽出できる。
さらに、移動体の軌跡が取得されたときに、取得された移動体の軌跡を平滑化処理して基準軌跡パターンを生成し、移動体の軌跡の、生成された基準軌跡パターンからのズレ量を算出する。これにより、取得された移動体の軌跡ごとに基準軌跡パターンを生成することで、移動体の歩容をより正確に把握できるため、移動体の軌跡の中から特定の属性の軌跡をより高精度に抽出できる。
さらに、取得された、複数の移動体の軌跡に基づいて基準軌跡パターンを生成して記憶するとともに、移動体の軌跡が取得されたときに、取得された移動体の軌跡の、移動体の軌跡が取得される前に生成され、記憶された基準軌跡パターンからのズレ量を算出する。これにより、過去の複数の移動体の軌跡の蓄積データから基準軌跡パターンを予め生成しておくことで、基準軌跡パターンを算出するための演算時間を低減できるため、より短時間に、移動体の軌跡の中から特定の属性の軌跡を抽出できる。
さらに、移動体が撮影された画像データから移動体の軌跡を取得する。これにより、移動体の軌跡を取得するための設備を不要にできる。
さらに、移動体の軌跡における移動体の軌跡の速度をさらに算出し、基準軌跡パターンからの当該軌跡のズレ量と当該軌跡の速度とに基づいて、移動体の軌跡の中から、特定の属性の軌跡を抽出する。これにより、さらに高精度に、移動体の軌跡の中から特定の属性の軌跡を抽出できる。
以上に説明した見守りシステムの構成は、上述の実施形態の特徴を説明するにあたって主要構成を説明したのであって、上述の構成に限られず、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。また、一般的な見守りシステムが備える構成を排除するものではない。
例えば、検出部は店舗内等に設置され、カメラから取得した画像データに基づいて移動体の軌跡を取得し、当該軌跡の平滑化処理により基準軌跡パターンを算出し、当該軌跡の座標ごとの基準との距離の合計値をズレ量として算出し、ズレ量が所定の閾値以上の軌跡を、取得された軌跡の中から顧客の軌跡として抽出してもよい。
また、移動体の軌跡を、超音波センサーや、移動体に含まれるショッピングカート等に設置された加速度センサーにより取得してもよい。
また、上述した実施形態に係る見守りシステム1における処理は、上記のフローチャートのステップ以外のステップを含んでもよく、あるいは、上述したステップのうちの一部を含まなくてもよい。また、ステップの順序は、上述した実施形態に限定されない。さらに、各ステップは、他のステップと組み合わされて一つのステップとして実行されてもよく、他のステップに含まれて実行されてもよく、複数のステップに分割されて実行されてもよい。
また、上述した実施形態に係る見守りシステム1における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウエア回路、またはプログラムされたコンピューターのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、例えば、USBメモリやDVD(Digital Versatile Disc)−ROM等のコンピューター読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、一機能としてその検出部等の装置のソフトウエアに組み込まれてもよい。
1 見守りシステム、
10 検出部、
11 制御部、
12 通信部、
13 カメラ、
20 管理サーバー、
21 制御部、
22 通信部、
23 データベース、
30 情報管理者端末、
40 ケアスタッフ端末、
70 ケア対象者、
80 ケアスタッフ。

Claims (13)

  1. 所定の領域における移動体の軌跡を取得する取得部と、
    前記所定の領域における前記移動体の軌跡の基準となる基準軌跡パターンからの、取得された前記移動体の軌跡のズレ量を算出する演算部と、
    取得された前記移動体の軌跡の中から、算出された前記ズレ量が所定の閾値以上の前記軌跡を、特定の属性の軌跡として抽出する抽出部と、
    を有する移動体軌跡分析装置。
  2. 取得された前記移動体の軌跡を平滑化処理することにより、前記基準軌跡パターンを生成する生成部をさらに有する、請求項1に記載の移動体軌跡分析装置。
  3. 前記生成部は、前記取得部により前記移動体の軌跡が取得されたときに、取得された前記移動体の軌跡を平滑化処理して前記基準軌跡パターンを生成し、
    前記演算部は、取得された前記移動体の軌跡の、生成された前記基準軌跡パターンからの前記ズレ量を算出する、請求項2に記載の移動体軌跡分析装置。
  4. 前記生成部は、前記取得部により取得された、複数の前記移動体の軌跡に基づいて前記基準軌跡パターンを生成し、
    前記生成部により生成された前記基準軌跡パターンを記憶する記憶部をさらに有し、
    前記演算部は、前記取得部により前記移動体の軌跡が取得されたときに、取得された前記移動体の軌跡の、前記移動体の軌跡が取得される前に生成され、前記記憶部に記憶された前記基準軌跡パターンからのズレ量を算出する、請求項2に記載の移動体軌跡分析装置。
  5. 前記取得部は、前記移動体が撮影された画像データから前記移動体の軌跡を取得する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の移動体軌跡分析装置。
  6. 前記演算部は、前記取得部により取得された前記移動体の軌跡における前記移動体の軌跡の速度をさらに算出し、
    前記抽出部は、算出された前記ズレ量と前記軌跡の速度とに基づいて、取得された前記移動体の軌跡の中から、前記特定の属性の軌跡を抽出する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の移動体軌跡分析装置。
  7. 所定の領域における移動体の軌跡を取得する手順(a)と、
    前記所定の領域における前記移動体の軌跡の基準となる基準軌跡パターンからの、取得された前記移動体の軌跡のズレ量を算出する手順(b)と、
    取得された前記移動体の軌跡の中から、算出された前記ズレ量が所定の閾値以上の前記軌跡を、特定の属性の軌跡として抽出する手順(c)と、
    を有する処理を、コンピューターに実行させるための移動体軌跡分析プログラム。
  8. 前記処理は、
    前記手順(a)において取得された前記移動体の軌跡を平滑化処理することにより、前記基準軌跡パターンを生成する手順(d)をさらに有する、請求項7に記載の移動体軌跡分析プログラム。
  9. 前記手順(d)は、前記手順(a)において前記移動体の軌跡が取得されたときに、取得された前記移動体の軌跡を平滑化処理して前記基準軌跡パターンを生成し、
    前記手順(b)は、取得された前記移動体の軌跡の、生成された前記基準軌跡パターンからのズレ量を算出する、請求項8に記載の移動体軌跡分析プログラム。
  10. 前記手順(d)は、前記手順(a)において取得された、複数の前記移動体の軌跡に基づいて前記基準軌跡パターンを生成し、
    前記処理は、前記手順(d)において生成された前記基準軌跡パターンを記憶部に記憶させる手順(e)をさらに有し、
    前記手順(b)は、前記移動体の軌跡が取得されたときに、取得された前記移動体の軌跡の、前記移動体の軌跡が取得される前に生成され、前記記憶部に記憶された前記基準軌跡パターンからの前記ズレ量を算出する、請求項8に記載の移動体軌跡分析プログラム。
  11. 前記手順(a)は、前記移動体が撮影された画像データから前記移動体の軌跡を取得する、請求項7〜10のいずれか一項に記載の移動体軌跡分析プログラム。
  12. 前記処理は、取得された前記移動体の軌跡における前記移動体の速度を算出する手順(f)をさらに有し、
    前記手順(c)は、手順(c)において算出された前記ズレ量と前記軌跡の速度とに基づいて、取得された前記移動体の軌跡の中から、前記特定の属性の軌跡を抽出する、請求項7〜11のいずれか一項に記載の移動体軌跡分析プログラム。
  13. 所定の領域における移動体の軌跡を取得する段階(a)と、
    前記所定の領域における前記移動体の軌跡の基準となる基準軌跡パターンからの、取得された前記移動体の軌跡のズレ量を算出する段階(b)と、
    取得された前記移動体の軌跡の中から、算出された前記ズレ量が所定の閾値以上の前記軌跡を、特定の属性の軌跡として抽出する段階(c)と、
    を有する移動体軌跡分析方法。
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