JP2020183086A - インキ飛散防止カバー - Google Patents

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Abstract

【課題】清掃作業の負担が軽減できるインキ飛散防止カバーを提供する。【解決手段】連続搬送されるシートにインキを転写する印刷機に付設される。ドクターブレード6の上流側に位置するように、ドクターブレード6に取り付けられるカバー本体80を備える。カバー本体80は、折り曲げられる第1付着部82および第2付着部を有している。刃先に当てて折り曲げられた状態で、第1付着部82がドクターブレード6の一方の面に付着され、第2付着部が他方の面に付着される。張出垂下部84によって版胴4の端部が被覆され、垂下部81によって版胴4の端部の近傍の空間SSが被覆される。【選択図】図6A

Description

開示する技術は、グラビア印刷機に付設されるインキ飛散防止カバーに関する。
グラビア印刷機では、回転する版胴の外周面に形成されている版面にインキを付着させ、ドクターブレードで版面から過剰なインキを掻き取った後、連続搬送されるシートに版面を圧着させる。そうすることにより、適量のインキをシートに転写し、印刷が行われる。
印刷の高速化により、ドクターブレードで掻き取られたインキが、版胴の端部で飛散し、印刷したシートや、版胴の端部の周辺がインキで汚れるという問題が発生するようになってきている。このようなインキ汚れを防止する工夫も提案されている。
例えば、特許文献1には、長方形のポリエステル製フィルムの自由端側に板状のマグネットを取り付けたインク跳ね防止部材が開示されている。そのインク跳ね防止部材は、版胴の周方向のうち、ドクターブレードから離れる側(ドクターブレードの下流側)に、自由端側が張り出すようにして、版胴の各端部と対向しているドクターブレードの刃先側に固定している。そうすることにより、ドクターブレードで掻き取った後の版胴の外周面にインクが跳ねて付着するのを防止している。
また、特許文献2には、矩形帯形状のシートの中程に、側縁から切り込みを形成したインキ飛散防止カバーが開示されている。そのインキ飛散防止カバーは、版胴の各端部と対向しているドクターブレードの刃先部分をその切り込みに差し込み、テープで接着してドクターブレードに固定している。
そうすることにより、インキ飛散防止カバーは、版胴の周方向のうち、ドクターブレードに近づく側(ドクターブレードの上流側)、およびドクターブレードから離れる側(ドクターブレードの下流側)の双方に張り出すように構成されている。
特開平11−33451号公報 特許第6183765号公報
特許文献1のインク跳ね防止部材は、ドクターブレードの下流側だけをカバーしているので、ドクターブレードの上流側へは、インキが飛散する。そのため、版胴の端面や版胴を支持しているシャフトなどにインキが付着し、インキ汚れが発生する。乾燥固化したインキ汚れは取れ難く、溶剤を用いて、拭き取りを繰り返す等しなければ、除去できない。
その点、特許文献2のインキ飛散防止カバーであれば、ドクターブレードの上流側もカバーできるので、そのようなインキ汚れについても防止できる。
ところが、特許文献2のインキ飛散防止カバーの場合、後述するように、ドクターブレードの下側に形成される隙間を通じて、版胴の端部の周辺にインキが飛散する。そのため、インキ汚れ防止の観点からは、改善の余地がある。
そこで、開示する技術の主たる目的は、版胴の端部の周辺へのインキ汚れが効果的に防止でき、清掃作業の負担軽減が実現できるインキ飛散防止カバーを提供することにある。
開示する技術は、回転する版胴の外周面に付着した過剰なインキをドクターブレードで掻き取った後、連続搬送されるシートに適量のインキを転写して印刷する印刷機に付設されるインキ飛散防止カバーに関する。
前記インキ飛散防止カバーは、前記版胴の周方向のうち、前記ドクターブレードに近づく側に位置するように、前記版胴の端部と対向する前記ドクターブレードの所定部位に取り付けられる可撓性のカバー本体を備える。
前記カバー本体は、前記版胴に合わせて所定の長さに形成された垂下部と、前記垂下部の一方の端部との境界線に沿って折り曲げられる第1付着部と、前記第1付着部に側方から切り込むことによって形成され、前記境界線に沿って第1付着部から独立して折り曲げられる第2付着部と、前記垂下部の一方の側部に連なって前記第2付着部よりも側方に張り出す張出垂下部と、を有している。
そして、前記カバー本体が前記ドクターブレードの刃先に当てて折り曲げられた状態で、前記第1付着部が前記ドクターブレードの一方の面に付着され、かつ、前記第2付着部が前記ドクターブレードの他方の面に付着されることにより、前記張出垂下部によって前記版胴の端部が被覆され、かつ、前記垂下部によって前記版胴の端部の近傍の空間が被覆されるようになっている。
すなわち、このインキ飛散防止カバーによれば、版胴の周方向のうち、ドクターブレードに近づく側、つまり版胴の外周面に過剰なインキが付着している、ドクターブレードよりも上流側において、版胴の端部と対向するドクターブレードの所定部位に取り付けられる可撓性のカバー本体を備える。従って、版胴の端部の外周面は、カバー本体によって覆われるので、そこに付着したインキの多くは、カバー本体を伝って飛散することなく滴下する。
そして、そのカバー本体は、ドクターブレードの刃先に当てて折り曲げられた状態で、第1付着部および第2付着部が、ドクターブレードを間に挟んだ状態でその両面に付着される。従って、カバー本体は、ドクターブレードに強固に取り付けられるので、ドクターブレードが揺動しても、適正な位置に長期間安定して位置決めできる。
更に、張出垂下部によって版胴の端部が被覆され、垂下部によって版胴の端部の近傍の空間が被覆されるので、版胴の端部でインキが飛散しても、その周辺へのインキ汚れが効果的に防止できる。
前記インキ飛散防止カバーはまた、前記張出垂下部の上縁部が、張り出すほど前記ドクターブレードから離れるように傾斜している、としてもよい。
通常、印刷中のドクターブレードは、所定幅で揺動するように構成されている。そのため、版胴の端部との接触を避けるために、カバー本体を取り付けたドクターブレードの下側には、所定幅の隙間を設ける必要がある。この隙間を通じて、版胴の端部の周辺にインキが飛散する。
それに対し、張出垂下部の上縁部が上述したように傾斜していると、その隙間が形成されても、三角形状となる。それにより、開口面積を小さくできるし、ドクターブレードの揺動に伴って隙間が大小に変化しても、隙間を通じてインキが飛散するのを効果的に防止できる。従って、版胴の端部周辺へのインキ汚れがよりいっそう防止できる。
前記インキ飛散防止カバーはまた、前記カバー本体が、前記第2付着部との境界部分から前記張出垂下部の上縁部に沿って張り出すとともにその上縁部に沿って折り曲げられる切片部を更に有している、としてもよい。
このような切片部が有ると、隙間を通じてインキが飛散するのを更に効果的に防止できる。従って、版胴の端部周辺へのインキ汚れが更にいっそう防止できる。
前記インキ飛散防止カバーはまた、前記カバー本体が、前記垂下部を前記版胴に沿わせる垂下補助部を更に有している、としてもよい。
そうすれば、ドクターブレードで掻き取られたインキがカバー本体を伝って滴下し易くなるので、版胴の端部からのインキの飛散を抑制できる。
開示する技術を適用したインキ飛散防止カバーによれば、版胴の端部の周辺へのインキ汚れが効果的に防止できるので、清掃作業の負担軽減が実現できる。
実施形態のインキ飛散防止カバーが付設される印刷機の基本的な構成を示す概略図である。 軸方向に垂直な方向から見た版胴およびドクターブレードを示す概略図である。 従来の飛散防止カバーを説明するための概略斜視図である。 印刷時における従来の飛散防止カバーの要部を示す概略斜視図である。 本実施形態の飛散防止カバー(カバー本体)を示す概略平面図である。 カバー本体のドクターブレードへの取り付け過程を説明するための図である。 カバー本体がドクターブレードに取り付けられた状態を示す概略斜視図である。 本実施形態の飛散防止カバーが印刷機に付設されている状態を示す概略斜視図である。 印刷時における本実施形態の飛散防止カバーの要部を示す概略斜視図である。
以下、開示する技術の実施形態を図1等に基づいて詳細に説明する。ただし、以下の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物あるいはその用途を制限するものではない。説明で用いる「軸方向」は、軸J1が延びる方向を意味する。同様に、「周方向」は、軸J1を中心とする円周の方向を意味する。
<印刷機>
図1に、グラビア印刷機(単に印刷機1ともいう)の要部を、簡略化して例示する。本実施形態のインキ飛散防止カバー8は、このような印刷機1に付設される。印刷機1には、インキパン2、ファニッシャロール3、版胴4、圧胴5、ドクターブレード6などが備えられている。
インキパン2は、印刷時にインキを貯留するトレイ状の容器である。インキが不足すると、図外のインキ供給装置からインキパン2にインキが供給される。それにより、印刷中は、所定量のインキがインキパン2に保持される。印刷時には、ファニッシャロール3、版胴4、および圧胴5は、滴下するインキが回収できるように、インキパン2の上方に配置される。
ファニッシャロール3、版胴4、および圧胴5の各々は、いずれも横長な円柱状の部材からなる。これらはいずれも、図外の支持部材により、略水平方向に延びる軸J1〜J3を中心に回転自在に軸支されている。版胴4の各端面の中心からは、小径のシャフト4aが突出しており、版胴4は、これらシャフト4aを介して軸支されている。
ファニッシャロール3の下部は、インキに浸漬される。版胴4は、ファニッシャロール3の斜め上方に配置され、版胴4の下横部の外周面がファニッシャロール3の上横部の外周面に圧接される。圧胴5は、版胴4の上方に配置され、印刷対象である帯状のシートWを間に挟み込んだ状態で、圧胴5の下部の外周面が版胴4の上部の外周面に圧接される。
図2に示すように、版胴4の外周面の両端部を除く部分には、印刷模様を構成する凹溝が形成された印刷面4bが設けられている。換言すれば、版胴4の各端部の突端側には、印刷面4bの無い非印刷領域4cが設けられている。版胴4の各端部の角部は、面取り加工によって所定の曲率で丸められている。
印刷時には、版胴4は、図1に矢印で示す方向(図例では反時計回り)に、軸J1を中心に所定の速度で回転駆動される。それに連動して、ファニッシャロール3および圧胴5も、それぞれ軸J2、J3を中心に回転する。
ファニッシャロール3は、版胴4から独立して回転駆動される。ファニッシャロール3の回転速度は、適量のインキを飛散させることなくインキ溜まり(版胴4とファニッシャロール3との接触部位に形成されるインキの溜まり)に供給するため、例えば、マイナス10%〜20%等、版胴4の回転数よりも所定量小さく設定されるのが一般的である。版胴4の回転に合わせて、シートWが連続搬送される。
ドクターブレード6は、帯板形状を有する刃物状の部材からなる。ドクターブレード6は、版胴4に沿って延びるように、ブレードホルダー7を介して図外の支持部材に支持されている。図2に示すように、ドクターブレード6は、版胴4よりも長く、その両端部は、版胴4の両端部よりも外方に位置している。
印刷時には、版胴4の外周面のうち、ファニッシャロール3との圧接部位から圧胴5との圧接部位に向かって回転している側の所定部位に、所定の角度で、その刃先が圧接するように、ドクターブレード6は位置決めされる。
そうすることにより、ファニッシャロール3によって版胴4の外周面に付着された過剰なインキは、ドクターブレード6によって掻き取られる。そうして、適量になったインキが、連続搬送されるシートWに転写されて印刷が行われる。
図2に、二点鎖線で示すように、刃先の摩耗の偏りを抑制するため、印刷時のドクターブレード6は、軸方向に、所定の幅Hで、連続して揺動するように構成されている。
<インキ飛散防止カバー>
図1に示すように、ドクターブレード6で掻き取られたインキは、下方に滴下し、インキパン2に回収される。版胴4の回転数が高くなると、版胴4の端部で、ドクターブレード6で掻き取られたインキがその周辺に飛散するようになる。
版胴4の周方向のうち、ドクターブレード6に近づく側(ドクターブレード6の上流側ともいう)において、版胴4の端部の外方、特にその中心側にインキが飛散すると、版胴4の端面やシャフト4aなどにインキが付着する。
このようなインキ汚れは、印刷中は除去できない。そのため、蓄積して乾燥固化する。乾燥固化したインキ汚れは取れ難く、溶剤を用いて、拭き取りを繰り返す等しなければ、除去できない。従って、清掃作業の負担が大きく、生産効率の向上を妨げる要因ともなっている。
(従来のインキ飛散防止カバーの問題点)
そのため、上述したように、特許文献2にインキ飛散防止カバーが提案されている。ところが、そのインキ飛散防止カバーの場合、ドクターブレードの下側に大きな隙間が形成されるため、その隙間を通じてインキが飛散する。
図3Aに、そのインキ飛散防止カバー100を例示する。そのインキ飛散防止カバー100は、略長方形のシートからなり、側縁の中程に、切り込み部101が形成されている。その切り込み部101をドクターブレード6の上方に位置させた状態で、版胴4の各端部と対向しているドクターブレード6の刃先部分が、その切り込み部101に差し込まれる。そうして、両面テープで切り込み部101をドクターブレード6の上面に接着することで、インキ飛散防止カバー100がドクターブレード6に固定されている。
上述したように、印刷時のドクターブレード6は、所定の幅Hで軸方向に揺動する。そのため、インキ飛散防止カバー100が切れたり位置ずれしたりしないように、切り込み部101が形成されている。すなわち、ドクターブレード6が最も軸方向の内側に揺動しても、ドクターブレード6の刃先のうち、インキ飛散防止カバー100がその下方に潜り込んでいる部分が、版胴4に接触する範囲に入り込まないように、切り込み部101が形成されている。
そのため、図3Bに示すように、ドクターブレード6における切り込み部101が位置している部位の下側には、軸方向に延びる大きな隙間Gが形成されている。ドクターブレード6の揺動に対応するため、その隙間Gは常に存在し、揺動に応じて大小に変化する。
インキ飛散防止カバー100は、ドクターブレード6に近づく側、つまりドクターブレード6の上流側だけでなく、ドクターブレード6から離れる側(ドクターブレード6の下流側ともいう)もカバーしている。そのため、インキ飛散防止カバー100は、細長い形状となっている。
そのような形状の中程に偏って位置する切り込み部101のみを介して、インキ飛散防止カバー100がドクターブレード6に固定されるため、切り込み部101を小さくすることも困難であり、隙間Gが大きくなることは避けられない。そのため、ドクターブレード6で掻き取られて、その下面を伝うインキや、版胴4の端部から飛散するインキが、その隙間Gを通じて飛び出し、版胴4の端面やシャフト4aに付着する。
そこで、本実施形態のインキ飛散防止カバー8は、このような版胴4の端部の周辺へのインキ汚れが効果的に防止できるように工夫されている。
(インキ飛散防止カバー)
図4に、そのインキ飛散防止カバー8の主体となるカバー本体80を例示する。カバー本体80は、プラスチック、金属、紙などの可撓性を有するシート状の素材を用いて所定形状に形成されている。
通常、1つの印刷機1に対して2つのカバー本体80,80が用いられる。これらカバー本体80,80は、版胴4の端部の各々と対向するドクターブレード6の所定部位に、線対称状(左右対称状)に取り付けて使用される。
カバー本体80は、垂下部81、第1付着部82、第2付着部83、張出垂下部84、および切片部85を有している。これら各部は、互いに連なっており、一体に構成されている。
垂下部81は、版胴4のサイズに合わせて形成された所定の長さを有する細長い矩形の部分からなる。具体的には、垂下部81は、版胴4の外周のうち、ドクターブレード6の上流側において、版胴4の端部から横に張り出すのに適当な幅bと、ドクターブレード6との接触部位から版胴4の下端までの円弧よりも短い長さaとを有している。例えば、垂下部81は、5〜10cmの幅で15〜25cmの長さに形成すればよい。
第1付着部82は、垂下部81の長手方向の一方の端部に連なる矩形の部分からなる。第1付着部82は、垂下部81との境界線Lに沿って折り曲げられるように構成されている。第1付着部82の幅は、垂下部81と同じであり、その長さcは、少なくともドクターブレード6の横幅よりも小さい。例えば、第1付着部82は、3〜8cmの長さに形成すればよい。
第2付着部83は、第1付着部82に、その側方から切り込むことによって形成されている。具体的には、その切り込みは、第1付着部82の側縁から境界線Lと平行に延びて、第1付着部82の幅方向における略中間部位に至る第1切込部83aと、第1切込部83aの突端から略垂直に延びて、境界線Lに至る第2切込部83bとで構成されている。
それにより、第2付着部83は、第1付着部82よりも小さい略矩形に形成されていて、境界線Lに沿って第1付着部82から独立して折り曲げられるように構成されている。例えば、第2付着部83は、第1付着部82の形状に合わせて、第1切込部83aを1〜3cmの範囲、第2切込部83bを0.5〜5cmの範囲で形成すればよい。
張出垂下部84は、垂下部81の一方の側部に連なって第2付着部83よりも側方に張り出す部分であり、垂下部81に連続して一体に形成されている。例えば、張出垂下部84の張出幅dは、垂下部84と同様に、5〜10cmとすればよい。
図例のカバー本体80では、張出垂下部84の上縁部84a(境界線Lに連なる縁部)は斜めに形成されており、境界線Lが有る方の張出垂下部84の端部(基端部)は、境界線Lから離れるほど幅が大きくなっている。例えば、その基端部は、約45°の傾斜角で形成すればよい。
切片部85は、第2付着部83との境界部分から張出垂下部84の上縁部84aに沿って台形状に張り出す部分からなる。切片部85は、第1付着部82および第2付着部83から独立して、張出垂下部84の上縁部84aに沿って折り曲げられるように構成されている。
カバー本体80は、図5Aに矢印で示すように、第1付着部82は、境界線Lに沿って折り曲げられ、第2付着部83は、境界線Lに沿って、第1付着部82と同じ方向に折り曲げられる。切片部85は、上縁部84aに沿って、第1付着部82および第2付着部83と同じ方向に、これらよりも大きく折り曲げられる。
そして、図5Bに示すように、カバー本体80の境界線Lの部分が、ドクターブレード6の刃先6aに当てられる。そうして、折り曲げられた第1付着部82は、ドクターブレード6の上面6b(ドクターブレード6の下流側に臨む面)に付着される。折り曲げられた第2付着部83は、ドクターブレード6の下面6c(ドクターブレード6の上流側に臨む面)に付着される。
これらの付着の方法は、両面テープを用いてもよいし、接着剤を用いてもよい。シート状のマグネットであれば、カバー本体80を容易に脱着できるので、扱い易い。要は、第1付着部82および第2付着部83が、ドクターブレード6に安定して付着すればよい。付着部位を、図5Bに破線で例示する。
図6Aに、カバー本体80が、ドクターブレード6の一端側において適正部位に取り付けられている状態を示す。ドクターブレード6の他端側にも、カバー本体80は線対称状に取り付けられる(便宜上、カバー本体80の設置箇所を一端側または他端側ともいう)。
垂下部81および張出垂下部84は、ドクターブレード6の上流側に位置しており、張出垂下部84によって版胴4の端部が被覆され、かつ、垂下部81によって版胴4の端部の近傍の空間(サイドスペースSS)が被覆されている。
版胴4の端部の角は丸められているので、版胴4の端部における外周面(非印刷領域4c)と端面4dとの境界部位に沿って延びる周縁には、その全周にわたって曲面Rが存在している(図6Bに、版胴4の外周面におけるその曲面Rと平面との境界線Kを二点鎖線で示す)。図5Bに示すように、境界線Lにおける第1付着部82と第2付着部83との境界を境界点P1で示す。また、境界線Lと張出垂下部84の上縁部84aとの境界を境界点P2で示す。
図6Bに、印刷時の状態を例示する。図6Bの上図は、ドクターブレード6が版胴4に対して他端側に限界まで揺動した時の状態を示している。図6Bの下図は、ドクターブレード6が版胴4に対して一端側に、隙間がほとんど生じることがない、限界まで揺動した時の状態を示している。
図6Bの上図に示すように、ドクターブレード6が版胴4に対して他端側に揺動した時には、境界線Kは、境界点P1よりも他端側に位置するように、カバー本体80はドクターブレード6に位置決めするのが好ましい。それにより、カバー本体80がドクターブレード6の刃先で切れたり位置ずれしたりしないようにできる。
また、図6Bの下図に示すように、ドクターブレード6が版胴4に対して一端側に揺動した時には、境界線Kは、境界点P2よりも一端側に位置するように、カバー本体80はドクターブレード6に位置決めするのが好ましい。それにより、ドクターブレード6が揺動しても、版胴4の端部とカバー本体80との間に、隙間がほとんど生じなくできる。
例示するインキ飛散防止カバー8の場合、版胴4の端面4dは、境界点P2よりも一端側に位置しなければならない。
図6Aに示すように、垂下部81を版胴4の外周面に沿わせるために、カバー本体80の下端部には、垂下補助部86を設けるのが好ましい。垂下部81が湾曲して、版胴4の外周面に沿うようにすれば、ドクターブレード6で掻き取られたインキは、飛散し難くなり、垂下部81に沿って滴下し易くできる。従って、版胴4の端部からのインキの飛散を抑制できる。
垂下補助部86の具体例としては、例えば、シート状の錘やマグネットが挙げられる(図6Aでは、シート状の錘を例示)。版胴4の素材が鉄等の磁性体であれば、吸引もできるマグネットを利用してもよい。垂下補助部86は、垂下部81に沿って延びる湾曲した板バネであってもよい。
図6Bに示すように、カバー本体80は、ドクターブレード6の上下両面に確りと付着されているので、ドクターブレード6に安定して固定できる。適正な位置に設置すれば、隙間Gを無くすことができる。張出垂下部84の上縁部84aは傾斜しているため、ドクターブレード6の下側に隙間Gが形成されても三角形になる。
図6Bの上図に示すように、ドクターブレード6が他端側に最も揺動した時には、その隙間Gはほぼ完全に無くなる。従って、ドクターブレード6によって掻き取られたインキは、張出垂下部84または垂下部81を伝って滴下する。
図6Bの下図に示すように、ドクターブレード6が一端側に最も揺動した時でも、本実施形態の場合、隙間Gは形成されない。ドクターブレード6が、更に一端側に揺動すれば隙間Gは形成されるが、その場合でも、その隙間Gは三角形状であるため、徐々に大きくなっていき、最も一端側に揺動した時でも、矩形の隙間Gに比べると略半分の大きさである。
すなわち、例示するインキ飛散防止カバー8では、隙間Gが形成されないし、隙間Gが形成されても僅かなので、隙間Gを通じたサイドスペースSSへのインキの飛散が効果的に防止できる。
しかも、ドクターブレード6で掻き取られたインキは、その下面を伝ってカバー本体80にも付着して垂れ落ちるが、張出垂下部84の上縁部84aが傾斜しているため、インキが張出垂下部84の裏面側を伝って滴下し易くなっている。
すなわち、インキは、張出垂下部84の上縁部84aに沿って伝わり易いので、インキが付着した版胴4と僅かな隙間を隔てて対向している張出垂下部84の表面ではなく、図6Bに示すように、張出垂下部84の裏面側を伝って滴下し易い。それにより、版胴4の端部でインキの付着量が大きくばらつくのも抑制できる。
ドクターブレード6が揺動しても、切片部85が有るので、インキが張出垂下部84の裏面側を伝って、よりいっそう滴下し易くなる。
このように、例示するインキ飛散防止カバー8によれば、ドクターブレード6で掻き取ったインキが、サイドスペースSSへ飛散することを、ほとんど防止できる。従って、版胴4の端面やシャフト4aのインキ汚れが効果的に防止できるので、清掃作業の負担軽減が実現できる。
なお、開示する技術にかかるインキ飛散防止カバーは、上述した実施形態に限定されず、それ以外の種々の構成をも包含する。図例のカバー本体80の形状は例示である。仕様に応じて、変更できる。
例えば、第1付着部82および第2付着部83の大きさや形状は、ドクターブレード6に確りと取り付けることができれば、自由に変更できる。
張出垂下部84の上縁は、傾斜しているのが好ましいが、境界線Lと略平行であっても、湾曲していてもよい。切片部85は省略してもよい。
1 印刷機
4 版胴
6 ドクターブレード
8 インキ飛散防止カバー
80 カバー本体
81 垂下部
82 第1付着部
83 第2付着部
84 張出垂下部
85 切片部
86 垂下部補助部
L 境界線
G 隙間

Claims (4)

  1. 回転する版胴の外周面に付着した過剰なインキをドクターブレードで掻き取った後、連続搬送されるシートに適量のインキを転写して印刷する印刷機に付設されるインキ飛散防止カバーであって、
    前記版胴の周方向のうち、前記ドクターブレードに近づく側に位置するように、前記版胴の端部と対向する前記ドクターブレードの所定部位に取り付けられる可撓性のカバー本体を備え、
    前記カバー本体は、
    前記版胴に合わせて所定の長さに形成された垂下部と、
    前記垂下部の一方の端部との境界線に沿って折り曲げられる第1付着部と、
    前記第1付着部に側方から切り込むことによって形成され、前記境界線に沿って第1付着部から独立して折り曲げられる第2付着部と、
    前記垂下部の一方の側部に連なって前記第2付着部よりも側方に張り出す張出垂下部と、
    を有し、
    前記カバー本体が前記ドクターブレードの刃先に当てて折り曲げられた状態で、前記第1付着部が前記ドクターブレードの一方の面に付着され、かつ、前記第2付着部が前記ドクターブレードの他方の面に付着されることにより、前記張出垂下部によって前記版胴の端部が被覆され、かつ、前記垂下部によって前記版胴の端部の近傍の空間が被覆される、インキ飛散防止カバー。
  2. 請求項1に記載のインキ飛散防止カバーにおいて、
    前記張出垂下部の上縁部が、張り出すほど前記ドクターブレードから離れるように傾斜している、インキ飛散防止カバー。
  3. 請求項2に記載のインキ飛散防止カバーにおいて、
    前記カバー本体が、前記第2付着部との境界部分から前記張出垂下部の上縁部に沿って張り出すとともにその上縁部に沿って折り曲げられる切片部を更に有している、インキ飛散防止カバー。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載のインキ飛散防止カバーにおいて、
    前記カバー本体が、前記垂下部を前記版胴に沿わせる垂下補助部を更に有している、インキ飛散防止カバー。
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