JP2020179951A - シート給送装置、画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents

シート給送装置、画像読取装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡素な構成で、生産性の向上を可能とするシート給送装置、画像読取装置及び画像形成装置を提供する。【解決手段】繰出し回転体(103)は積載部から給送方向にシートを繰り出し、給送回転体(104)は繰出し回転体の下流でシートを給送する。分離部材(105)は、給送回転体との間に形成する分離部においてシートを分離する。搬送手段(106)は、給送方向において分離部の下流に設けられ、シートを給送方向に搬送する。第1駆動源は、繰出し回転体及び前記給送回転体を連動して回転させる。第2駆動源は、第1駆動源とは独立に設けられ搬送手段を駆動する。制御手段は、分離部より上流でシートを検知する第1検知手段(S2)及び分離部より下流でシートを検知する第2検知手段(S1)による第1シート(P1)の後端の検知結果に基づいて、第2シート(P2)の給送を開始する。【選択図】図4

Description

本発明は、シートを給送するシート給送装置並びにシート給送装置を備えた画像読取装置及び画像形成装置に関する。
複写機や複合機に設置されて原稿画像を読み取る画像読取装置や、単独で使用される画像読取装置の生産性(処理性能)は、単位時間当たりに画像情報を読み取り可能なシートの枚数によって表される。画像読取装置の生産性を向上させるためには、イメージセンサによる走査速度の向上だけでなく、読取対象のシートを効率的に搬送することが求められる。
特許文献1には、原稿の分離を行う分離ニップより下流に設けられた第1のセンサと、分離ニップより上流に設けられた第2のセンサとを用いて次の原稿の給送タイミングを決定する原稿送り装置(第2実施形態)が記載されている。この装置は、2つのセンサのいずれかが原稿を検知している状態から原稿を検知していない状態に変化した場合に、次の原稿の給送を開始可能であると判断する。
特開2010−202359号公報
しかし、上記文献の第2実施形態によると、原稿テーブルから原稿を送り出すピックアップローラと、分離ニップを構成する給送ベルトとの駆動を独立させるために、給送モータ及びピックアップモータが設けられている。従って、複数のモータを配置することによるコストの増加や構成の複雑化が生じていた。
そこで、本発明は、簡素な構成で、生産性の向上を可能とするシート給送装置、画像読取装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、シートが積載される積載部と、前記積載部から給送方向にシートを繰り出す繰出し回転体と、前記給送方向において前記繰出し回転体の下流に設けられ、前記給送方向にシートを給送する給送回転体と、前記給送回転体に当接し、前記給送回転体との間に形成する分離部においてシートを分離する分離部材と、前記給送方向において前記分離部の下流に設けられ、シートを前記給送方向に搬送する搬送手段と、前記給送方向において前記繰出し回転体より下流かつ前記分離部より上流の第1検知位置でシートを検知する第1検知手段と、前記給送方向において前記分離部より下流かつ前記搬送手段より上流の第2検知位置でシートを検知する第2検知手段と、前記繰出し回転体及び前記給送回転体を連動して回転させる第1駆動源と、前記第1駆動源とは独立して設けられ、前記搬送手段を駆動する第2駆動源と、前記第2駆動源により前記搬送手段を駆動して第1シートの搬送を行っている途中で、前記給送方向における前記第1シートの後端が前記第1検知位置を通過したことを前記第1検知手段の検知結果が示した場合、又は、前記第1シートの後端が前記第2検知位置を通過したことを前記第2検知手段の検知結果が示した場合に、前記第1駆動源により前記繰出し回転体及び前記給送回転体を駆動して前記積載部に積載されている第2シートの給送を開始する制御手段と、を備えた、ことを特徴とするシート給送装置である。
本発明によれば、簡素な構成で、生産性の向上を可能とすることができる。
実施例1に係る画像読取装置の概略図。 実施例1に係る画像読取装置の制御構成を示すブロック図。 実施例1に係るADFの給送動作について説明するための模式図(a〜d)。 実施例1に係るADFの給送動作について説明するための模式図(a〜c)。 実施例1におけるセンサの配置について説明するための模式図。 実施例1に係る画像読取装置の制御方法を示すフローチャート。 実施例2に係る画像読取装置の概略図。 画像読取装置を備えた画像形成装置の概略図。
以下、本発明を実施するための例示的な形態について、図面を参照しながら説明する。
実施例に係る画像読取装置1Sについて説明する。図1に示すように、画像読取装置1Sは、原稿Pを給送する自動原稿給送装置(Auto Document Feeder。以下、ADFとする)100と、ADF100を開閉可能に支持する本体部215とを備えている。ADF100は、本実施例のシート給送装置である。本体部215には、読取手段の例である表面読取ユニット210が配置され、ADF100には、読取手段の他の例である裏面読取ユニット117が配置されている。裏面読取ユニット117は、表面読取ユニット210と同じくCCD方式のイメージセンサを用いることができる。これに代えて、等倍光学系を構成するレンズアレイを介して原稿からの反射光をCMOS等のラインセンサに結像するコンタクトイメージセンサ(CIS)を裏面読取ユニット117として用いてもよい。
本実施例の画像読取装置1Sは、本体部215が画像形成装置の装置本体に固定されることで画像形成装置の一部を構成することが可能である。ただし、以下で説明する画像読取装置1Sを、画像形成装置とは独立した画像読取装置として使用することも可能である。
本体部215は、プラテンガラス216と、原稿Pをプラテンガラス216からすくい上げるジャンプ台217と、原稿台ガラス218と、表面読取ユニット210と、を有している。表面読取ユニット210は、原稿の画像面に光を照射するランプ219と、原稿からの反射散乱光を結像レンズ225に導くミラー220と、撮像素子としてのCCDラインセンサ226とを備えた箱状のユニットである。表面読取ユニット210はキャリッジ223に支持され、キャリッジ223は、タイミングベルト228を介して駆動モータM10に接続されている。これにより、表面読取ユニット210は、駆動モータM10の駆動力によってプラテンガラス216及び原稿台ガラス218の下方で副走査方向(図内左右方向)に移動可能である。
ADF100は、原稿トレイ101と、繰出しローラ103と、給送ローラ104と、分離ローラ105と、レジストレーションローラ(以下、レジローラとする)106と、を備える。また、ADF100は、搬送ローラ115と、リードローラ108と、プラテンガイドローラ110と、リード排出ローラ111と、排出ローラ対113と、排出トレイ114と、を備えている。以下、原稿トレイ101からADF100の内部を通って排出トレイ114に向かう搬送路に沿った方向を、原稿Pの給送方向又は搬送方向とする。
原稿トレイ101は本実施例の積載部であり、繰出しローラ103は本実施例の繰出し回転体である。給送ローラ104は本実施例の給送回転体であり、分離ローラ105は本実施例の分離部材である。また、レジローラ106は、本実施例の搬送手段である。
上記のローラ部材の内、繰出しローラ103及び給送ローラ104は、本実施例の第1駆動源である給送モータM1によって駆動されて互いに連動して回転する。レジローラ106及び搬送ローラ115は本実施例の第2駆動源である搬送モータM2によって回転駆動される。リードローラ108、プラテンガイドローラ110及びリード排出ローラ111は、搬送モータM3によって回転駆動される。排出ローラ対113は搬送モータM4によって回転駆動される。また、レジローラ106には、これに従動回転する従動ローラ107が当接しており、原稿を挟持して搬送するレジストレーションローラ対(以下、レジローラ対とする)122が構成されている。同様に、搬送ローラ115、リードローラ108、及びリード排出ローラ111には、それぞれ従動ローラ116、109、112が当接しており、原稿を挟持して搬送する搬送ローラ対が構成されている。
繰出しローラ103(ピックアップローラとも呼ばれる)は、原稿トレイ101の上方に配置されている。繰出しローラ103は、上下方向に揺動可能なアーム151に軸支されている。アーム151は、昇降モータM5(図2)によって駆動されるカム機構によって揺動し、繰出しローラ103を昇降させる。昇降モータM5は、繰出し回転体を積載部に対して相対移動させて積載部に積載されたシートに対して当接及び離間させる移動手段の例である。原稿の給送を行わない場合、繰出しローラ103はホームポジションである上方位置に退避して、原稿のセット作業を阻害しないようになっている。ADF100による給送動作が開始されると、繰出しローラ103は下降して原稿トレイ101に積載された原稿の最上位の原稿Pの上面に当接し、最上位の原稿を給送ローラ104へ向けて繰出すことが可能な状態となる。
給送ローラ104は、繰出しローラ103と共にギヤ列又はベルト伝動機構等の駆動伝達部を介して給送モータM1に連結されており、給送モータM1の駆動力によって繰出しローラ103と連動して回転する。なお、本実施例の給送回転体(給送ローラ104)及び繰出し回転体(繰出しローラ103)はローラ部材であるが、これらの一方又は両方を、例えば無端ベルト状の回転部材に置き換えてもよい。この場合、給送モータM1の駆動力はベルト状の回転部材を張架するローラ部材に入力される。
分離ローラ105は、ADF100の枠体に固定された軸にトルクリミッタを介して連結され、給送ローラ104との間に分離部としての分離ニップを形成している。トルクリミッタのトルク値は、分離ニップに1枚だけ原稿Pが進入しているときは分離ローラ105が給送ローラ104に連れ回り、分離ニップに2枚以上の原稿Pが入り込んでいる場合は回転せずに摩擦力によって原稿同士を滑らせるような値に設定される。これにより、給送ローラ104に接触している最上位の原稿Pのみが搬送される。
なお、分離ローラ105は分離部材の一例である。駆動力が入力されない分離ローラ105に代えて、原稿Pの給送に逆らう方向(カウンター方向)の駆動力が入力されるリタードローラを用いても良い。また、分離ローラ105又はリタードローラに変えて、給送ローラ104に当接する摩擦パッドによって原稿Pの分離を行うようにしてもよい。
また、ADF100には、原稿Pの状態を検知するための検知手段として、以下のセンサが配置されている。原稿セットセンサS10は、原稿トレイ101にセットされた原稿Pの有無を検知する。本実施例の第1検知手段である分離前センサS2は、原稿給送方向において分離ニップより上流の位置(第1検知位置)で原稿Pを検知する。本実施例の第2検知手段である分離後センサS1は、原稿給送方向において分離ニップより下流の位置(第2検知位置)で原稿Pを検知する。本実施例の第3検知手段である搬送センサS3は、原稿給送方向においてレジローラ106と搬送ローラ115との間の位置(第3検知位置)で原稿Pを検知する。リードセンサS4は、原稿給送方向においてリードローラ108の上流側の近傍位置で原稿Pを検知する。
以上の各センサは、検知位置におけるシートの有無に応じて検知信号が変化する任意の検知方式を使用可能であり、例えばシートに向けて光を発し、シートからの反射光を検知する光学センサ(フォトリフレクタ)を用いることができる。また、シートに押圧されて揺動するフラグを検知する光学センサ(フォトインタラプタ)を用いてもよい。この内、フォトリフレクタの方が、先行するシートの後端が通過してから次のシートを検知可能となるまでに必要な時間(復帰時間)が短いため、ADF100の生産性向上を図る上でより有利である。
なお、ADF100には、原稿トレイ101における給送方向の原稿位置を規制する原稿突き当て部150(シャッタ部材)が配置されている。原稿突き当て部150は、繰出しローラ103がホームポジションにあるときは、原稿トレイ101に積載されている原稿Pの給送方向における先端に当接し、原稿Pが分離ニップに進入することを規制する。また、原稿突き当て部150は、繰出しローラ103の下降に連動して上方に退避し、繰出しローラ103によって繰り出される原稿Pが分離ニップに到達することを許容する。
上記の原稿セットセンサS10の検知位置は、原稿給送方向に関して、原稿突き当て部150の規制位置(繰出しローラ103がホームポジションにあるときの原稿Pに対する当接面の位置)よりも上流である。また、分離前センサS2の検知位置は、原稿給送方向に関して、原稿突き当て部150の規制位置よりも下流である。
(画像読取動作)
画像読取装置1Sによる画像読取動作について説明する。画像読取装置1Sは、原稿トレイ101に積載された原稿PをADF100により1枚ずつ給送しながら画像情報を読み取る流し読みモードと、原稿台ガラス218に静置された原稿から画像情報を読み取る固定読みモードとを選択的に実行可能である。流し読みモードは、例えば原稿トレイ101に積載された原稿Pを原稿セットセンサS10が検出している場合に選択される。
流し読みモードの画像読取動作では、繰出しローラ103が退避位置(上方位置)から下降して原稿トレイ101の上の最上位の原稿Pに当接し、原稿Pを繰り出す。原稿Pは、給送ローラ104と分離ローラ105との間の分離ニップ(分離部)において1枚ずつに分離される。分離ニップを通過した原稿Pは、レジローラ対122のニップ部を介してさらに搬送される。本実施例では、原稿Pの先端(給送方向の下流端)を停止状態のローラ対に突き当てることによる原稿Pの斜行補正は行わない。従って、通常は、レジローラ106が回転駆動されている状態で原稿Pがレジローラ対122に受け渡され、レジローラ106によって搬送ローラ115に向けて搬送される。本実施例では、読取ユニット(117,210)によって読み取られた画像データに対して画像処理を施すことで、原稿の斜行に起因する画像データの傾きを除去する処理(デジタル斜行補正)を行う。
なお、デジタル斜行補正を行うか否かに関わらず、レジローラ対122において原稿Pの斜行補正を行う構成としてもよい。この場合、給送ローラ104が原稿Pの先端を停止状態のレジローラ対122のニップ部に突き当てて原稿Pを撓ませることで、原稿Pの先端がレジローラ106の軸線方向(シート幅方向)に倣うようにして斜行が補正される。その後、レジローラ106が回転を開始すると、原稿Pは搬送ローラ115へ向けて搬送される。
搬送ローラ115は、湾曲した搬送路を介してリードローラ108へ向けて原稿Pを搬送する。リードローラ108は、原稿Pを本体部215のプラテンガラス216とプラテンガイドローラ110との間を介してリード排出ローラ111へ向けて搬送する。このとき、プラテンガラス216を通過する原稿Pの表面(第1面)の画像情報が、表面読取ユニット210のCCDラインセンサ226にて読み取られる。リード排出ローラ111は、表面読取ユニット210の読取位置を通過した原稿Pを排出ローラ対113へ向けて搬送し、排出ローラ対113は原稿Pを排出トレイ114に排出する。このとき、裏面読取ユニット117が原稿Pの裏面(第2面)の画像情報を読み取る。なお、表面読取ユニット210及び裏面読取ユニット117が画像情報の読取を開始するタイミングは、リードセンサS4の検知信号に基づいて決定される。
なお、固定読みモードは、例えば原稿台ガラス218に原稿Pが載置されていることを本体部215のセンサが検出した場合に実行される。固定読みモードの場合、原稿台ガラス218に原稿Pが静置されている状態で、表面読取ユニット210が原稿台ガラス218に沿って移動しながら原稿Pを光学的に走査する。そして、CCDラインセンサ226によって電子信号へと変換された画像情報は、流し読みモードの場合と同じく画像形成装置1の制御基板へと転送される。
(ADFの制御構成)
図2はADF100の制御構成を示すブロック図である。本実施例の制御手段であるADF制御部200は、中央処理装置(CPU)201及びメモリ202を有する。CPU201は、メモリ202に格納されたプログラムを読み出して実行し、画像読取装置1Sの動作を制御する。これにより、CPU201は、ADF100に設けられた各種センサから入力される信号に基づいて、ドライバーIC204、205、206、207、208を介してADF100に設けられた各種モータを駆動制御する。各種センサには、原稿セットセンサS10、分離後センサS1、分離前センサS2、搬送センサS3、リードセンサS4が含まれる。各種モータには、給送モータM1、搬送モータM2〜M4、昇降モータM5が含まれる。
メモリ202は、ランダムアクセスメモリ(RAM)等の揮発性の記憶装置及び読取専用メモリ(ROM)又はハードディスクドライブ(HDD)等の不揮発性の記憶装置を含む。メモリ202は、プログラム及びデータの保管場所となると共に、CPU201がプログラムを実行する際の作業スペースとなる。メモリ202は、シート給送装置を所定の制御方法に従って制御するためのプログラムを格納している非一過性の記憶媒体の例である。また、CPU201は、画像読取装置1Sの本体部215のCPUとシリアル通信を行い、本体部215との間でデータの授受を行うようになっている。なお、制御部200の搭載部位はADF100の筐体内である必要はなく、画像読取装置1Sの本体部に搭載されていてもよく、画像読取装置1Sが取り付けられる画像形成装置の筐体内に搭載されてもよい。
(給送動作)
次に、流し読みモードにおいてADF100が複数枚の原稿を給送する際の給送タイミングについて、図3及び図4の各図を用いて説明する。一般的に、ADF100が複数枚の原稿を順に給送する場合、原稿同士の衝突によるジャムやシート端部のダメージを回避するために、先行する原稿と後続する原稿との間に間隔を開けて搬送する必要がある。
まず、1枚目の原稿P1(第1シート)が給送される過程について説明する。なお、図3及び図4の各図では、各センサ(S1〜S3、S10)が検知位置にシート材が存在することを検知している状態(ON状態)にあることを、各センサを表す三角形の内部を黒色とすることで表している。また、各センサがシート材を検知していない状態(OFF状態)にあることを、各センサを表す三角形の内部を白色とすることで表している。
図3(a)は原稿P1が原稿トレイ101上の最上位の原稿としてセットされた状態を示す。繰出しローラ103はホームポジションにあり、原稿Pの位置は原稿突き当て部150によって規制されている。給送動作の開始指令がADF制御部200に入力されると、昇降モータM5の駆動によって繰出しローラ103が下降し、原稿P1の上面に当接した状態で停止する。また、給送モータM1によって繰出しローラ103及び給送ローラ104が回転駆動されることで、原稿P1は分離ニップへ向けて搬送を開始される。
図3(b)は原稿P1の先端が分離ニップを通過して分離後センサS1の検知位置に到達し、続けて搬送されている状態を示す。上述した通り、原稿P1と共に、原稿P1の下に重なっている原稿(以下、次原稿P2とする)が分離ニップに入り込んだとしても、分離ローラ105が次原稿P2に付与する摩擦力によって原稿P1のみが搬送される。
原稿P1の先端が分離後センサS1の検知位置に到達することで分離後センサS1がONになると、昇降モータM5の駆動によって繰出しローラ103が再び上昇して原稿P1から離間する。この時点では、給送モータM1による繰出しローラ103及び給送ローラ104の回転駆動が継続している。従って、繰出しローラ103は回転を継続しているが原稿P1へ搬送力を与えない状態となり、給送ローラ104からの搬送力によって原稿P1の搬送が継続される。なお、シート先端が分離ニップを通過した後も繰出しローラ103を原稿P1に当接させた状態を維持するようにしてもよい。しかし、その場合は原稿P1と次原稿P2との間に生じる摩擦力が大きくなり、次原稿P2が原稿P1と共に分離ニップを通過して搬送されること(重送)や、坪量の小さい(薄い)シート材がダメージを受ける可能性に注意する必要がある。本実施例では分離後センサS1がONになった時点で繰出しローラ103を原稿P1から離間させるため、このような不都合は回避される。
また、原稿P1の先端がレジローラ106に到達する前に(例えば分離後センサS1がONになった時点で)、搬送モータM2によるレジローラ106の回転駆動が開始される。レジローラ106の搬送速度(周速)は、給送ローラ104の搬送速度(周速)以上に設定されている。レジローラ106の搬送速度が給送ローラ104の搬送速度以上に設定されているため、原稿P1は主にレジローラ106から受ける搬送力によって搬送されている。また、給送ローラ104と給送ローラ104を支持する軸部材との間にはワンウェイクラッチが設置されており、レジローラ106と給送ローラ104の速度差はワンウェイクラッチが滑ることで吸収される。
図3(c)は原稿P1の先端がレジローラ対122のニップ位置を通過し、さらに搬送センサS3の検知位置に到達した状態を示す。原稿P1の先端が搬送センサS3の検知位置に到達して搬送センサS3がONになると、給送モータM1は停止する。原稿P1はレジローラ106によって引き続き搬送されて、分離ニップから引き抜かれる。
図3(d)はレジローラ106(及びその下流の搬送ローラ115)によって原稿P1がさらに搬送された状態を示す。繰出しローラ103は、原稿P1によって搬送センサS3がONになった後、かつ、原稿P1の後端が繰出しローラ103の当接位置を通過した後に、昇降モータM5の駆動によって再びホームポジションから下降して次原稿P2に当接する。ただし、繰出しローラ103の当接位置とは、給送方向に関して、ホームポジションから下降した繰出しローラ103が原稿トレイ101上の原稿に当接する場所の位置である。繰出しローラ103が下降する時点では給送モータM1は停止状態のままであり、繰出しローラ103及び給送ローラ104の回転駆動は開始されていない。
原稿P1の後端が繰出しローラ103の当接位置を通過するタイミングは、搬送センサS3が原稿P1の先端を検知したタイミングからの経過時間と、原稿P1の給送方向の長さに関する情報(サイズ情報)とに基づいて予測される。原稿P1のサイズ情報は、例えば、原稿トレイ101に設置されたサイズ検知センサによって取得される。なお、繰出しローラ103と繰出しローラ103を支持する軸部材との間にはワンウェイクラッチが設置されている。従って、実際には原稿P1の後端が繰出しローラ103の当接位置を通過する前に繰出しローラ103が下降して原稿P1に当接したとしても、ワンウェイクラッチが滑ることで繰出しローラ103が空転するため、原稿P1の搬送に影響を与えない。
次に、原稿P1(第1シート)に後続して給送される原稿(第2シート)である次原稿P2を給送する動作について説明する。
次原稿P2の給送を開始する直前の状態において、次原稿P2の先端の位置は確定しない。これは、原稿P1と次原稿P2との間で発生する摩擦力によって、原稿P1を給送している間に次原稿P2が給送方向の下流に移動してしまう(連れ送りが生じる)場合があるためである。また、次原稿P2の連れ送りの程度は、原稿P1、P2の材質、原稿同士の対向面に印刷された画像の有無及び面積、原稿P1、P2がそれまで置かれていた環境条件(例えば湿度)等の様々な要因に影響を受ける。そのため、次原稿P2の給送を開始する直前の状態における次原稿P2の先端の位置を繰り返し確認すると、主に原稿突き当て部150の規制位置から分離ニップまでの範囲に分散していることが観察される。また、原稿間に働く摩擦力が特に強い場合等には、次原稿P2の先端が分離ニップよりも給送方向の下流にあることもある。
図4(a、b)は、次原稿P2の連れ送りの程度が小さい場合(a)及び連れ送りの程度が比較的大きい場合(b)における、次原稿P2の給送を開始する直前の状態の様子を表している。連れ送りの程度が小さければ、次原稿P2の先端は原稿突き当て部150の規制位置と略一致する。連れ送りの程度が大きくなる程、次原稿P2の先端は分離ニップに向かって原稿突き当て部150の規制位置から給送方向の下流側に移動した状態となる。
ここで、本実施例の分離前センサS2は、給送方向に関して繰出しローラ103の当接位置より下流かつ分離ニップより上流の検知位置(第1検知位置)で原稿を検知するように配置されている。そのため、図4(a)に示すように次原稿P2の先端が分離前センサS2の検知位置よりも上流にあるときは、原稿P1の後端が分離前センサS2の検知位置を抜けた時点で分離前センサS2がOFFになる。一方、図4(b)に示すように次原稿P2の先端が分離前センサS2の検知位置よりも下流にあるときは、原稿P1の後端が分離前センサS2の検知位置を抜けた後も分離前センサS2がONのままとなる。つまり、次原稿P2の連れ送りの程度を、分離前センサS2の検知信号に基づいて判断することができる。
原稿P1を給送している途中で分離前センサS2がONからOFFに切り替わったときは、次原稿P2の連れ送り量が少なく、図4(a)のように次原稿P2の先端は少なくとも分離前センサS2の検知位置より上流にあることが分かる。従って、ADF制御部200は原稿P1を給送している途中で分離前センサS2がONからOFFに切り替わったときには次原稿P2の給送を開始可能と判断し、給送モータM1による繰出しローラ103及び給送ローラ104の駆動を開始させる。給送モータM1の駆動開始時点では原稿P1の後端はまだ分離ニップを通過していないが、レジローラ106の搬送速度が給送ローラ104の搬送速度以上に設定されているため、先行する原稿P1の搬送が影響を受けることを考慮する必要はない。つまり、繰出しローラ103及び給送ローラ104によって給送を開始された次原稿P2の先端が原稿P1の後端に衝突することを考慮する必要はない。
一方、図4(b)のように連れ送りによって次原稿P2の先端が分離ニップに近い位置まで移動している場合、通常であれば原稿P1の後端が分離前センサS2の検知位置を通過するタイミングを経過しても分離前センサS2はONのままとなる。しかし、この段階では、原稿P1の搬送が遅れているために分離前センサS2がONのままになっている可能性がある。この場合に給送モータM1の駆動を開始したとすると、原稿P1の後端部と次原稿P2の先端部とが重なった状態で次原稿P2の給送が開始されることになり、搬送不良や画像読取結果に異常が発生する可能性がある。給送動作の安定性を確保するため、分離前センサS2がONの状態のとき、原稿P1の後端が分離前センサS2の検知位置を通過する予測タイミングが経過しても給送モータM1による繰出しローラ103及び給送ローラ104の駆動を開始しない。ただし、上記の予測タイミングとは、分離後センサS1等のセンサが原稿P1の先端を検知することで原稿の位置が確定した時刻、レジローラ106の搬送速度、及び、原稿のサイズ情報から算出される理論上の通過タイミングである。
その後、給送モータM1が停止している状態でレジローラ106による原稿P1の搬送が継続されると、図4(c)に示すように、原稿P1の後端が分離後センサS1の検知位置を通過して分離後センサS1がONからOFFに切り替わる。すると、原稿P1の後端と次原稿P2の先端とが離れていることが確定するため、ADF制御部200は次原稿P2の給送を開始可能と判断し、給送モータM1による繰出しローラ103及び給送ローラ104の駆動を開始する。これにより、次原稿P2の給送が開始される。
次原稿P2の給送が開始された後は、図3(a〜d)を用いて説明した動作によって次原稿P2が給送される。その後、分離前センサS2又は分離後センサS1のどちらかが次原稿P2の後端の通過を検知した際に、次原稿P2の次の原稿の給送が開始される。以下、原稿トレイ101に積載された原稿が給送されるまで、同様の動作が繰り返し行われる。
このように、本実施例では、第1検知手段としての分離前センサS2及び第2検知手段としての分離後センサS1の検知結果に基づいて、以下のようにしてシートの給送動作が行われる。
・繰出し回転体(103)を積載部(101)に積載された第1シート(P1)に当接させている状態で、第1駆動源(M1)の駆動を開始して第1シート(P1)の給送を開始する(図3(a))。
・第1シート(P1)の先端が第2検知位置に到達した際に、移動手段(M5)により繰出し回転体を第1シート(P1)から離間させる(図3(b))。
・第1シート(P1)の先端が搬送手段に到達した後に、第1駆動源の駆動を停止させる(図3(c))。
・第1シート(P1)の後端が繰出し回転体の位置を通過した後であって第1検知位置に到達する前に、移動手段により繰出し回転体を積載部に積載された第2シート(P2)に当接させる(図3(d))。
・その後、第1シート(P1)の後端が第1検知位置を通過したことを第1検知手段の検知結果が示した場合(図4(a))、又は、第1シート(P1)の後端が第2検知位置を通過したことを第2検知手段の検知結果が示した場合(図4(c))に、第1駆動源の駆動を開始して第2シート(P2)の給送を開始する。
これにより、例えば分離後センサS1のみを用いて次原稿P2の給送可否を判断する場合に比べて、図4(a)に示すような状況では次原稿P2の給送開始タイミングが早まるため、原稿P1と次原稿P2の搬送間隔を短縮することができる。
また、例えば分離前センサS2のみを用いて次原稿P2の給送可否を判断する場合に比べて、図4(b)に示すような状況で次原稿P2の給送が開始されて搬送不良等が生じることを防ぐことができる。即ち、分離前センサS2及び分離後センサS1の検知結果に基づいて次原稿P2の給送可否を判断することにより、給送動作の安定性を確保しつつ、原稿P1と次原稿P2の間隔を短縮して画像読取装置の生産性向上が可能となる。
そして、本実施例では第1駆動源としての給送モータM1によって繰出しローラ103及び給送ローラ104が連動して回転する構成としている。このため、繰出しローラ103及び給送ローラ104のそれぞれに対応する2つの駆動源を設ける構成に比べて構成を簡素化し、製造コストを低減すると共に制御を簡単なものとすることができる。つまり、駆動源を共通化した簡素な構成であっても、画像読取装置の生産性向上が可能となっている。
(レジローラの搬送速度について)
なお、レジローラ106の搬送速度は一定である必要はない。複数枚の原稿を順に給送する場合に、搬送センサS3が各原稿の先端を検知したタイミングに基づいて、原稿の先端がリードローラ108に到達するタイミングが一定間隔に近付くようにレジローラ106の搬送速度を調整すると好適である。つまり、搬送手段の例であるレジローラ106は、給送方向においてレジローラよりも下流の所定位置(本実施例ではリードローラ108)に原稿が到達する間隔が一定の間隔に近付くように搬送速度を変更される。レジローラ106の搬送速度は、例えば読取ユニット(117、210)によって原稿画像を読み取る際の一定の搬送速度(搬送モータM3に駆動される各ローラの周速)を基準にして変更される。
上述したように、本実施例では分離ニップよりも上流の分離前センサS2の検知結果に基づいて次原稿の給送を開始できるため、原稿トレイ101から原稿が給送される間隔を短縮可能である。これに加えてレジローラ106の搬送速度を変更することで、原稿の搬送間隔を画像の読み取りを実行可能な最小の間隔に近づけることが可能となるため、画像読取装置の生産性向上に貢献する。
そして、レジローラ106の搬送速度を変更する構成において、原稿の先端がレジローラ106に到達してから給送モータM1の駆動を停止するまでの期間に亘って、レジローラ106の搬送速度が常に給送ローラ104の搬送速度よりも大きいと好適である。言い換えると、レジローラ106の搬送速度を変更する際の最小値が、給送ローラ104の搬送速度よりも大きいと好適である。このような構成により、給送を開始された次原稿P2の先端が原稿P1の後端に衝突することをより確実に回避することができる。
また、レジローラ106の平均搬送速度は、給送ローラ104の搬送速度に対して10%以上(より好ましくは、20%以上)大きい速度であると好適である。このような速度設定により、分離ニップでは搬送速度を小さめにして重送を抑制しつつ、原稿の先端がレジローラ106に到達した後は原稿の搬送を加速して、読取ユニットによる読取位置への到達タイミングを早めることができる。
(センサの配置例)
図5は分離後センサS1、分離前センサS2、原稿突き当て部150、レジローラ106の位置関係を表す模式図である。以下、分離ニップの位置とは、給送ローラ104及び分離ローラ105が接触している範囲の、給送方向における中央位置を指すものとする。同様に、レジローラ対122のニップ部の位置(レジニップの位置)とは、レジローラ106及び従動ローラ107が接触している範囲の、給送方向における中央位置を指すものとする。
分離後センサS1の検知位置は、給送方向に関して分離ニップに近いほど、図4(c)に示すような状況で次原稿P2の給送が開始されるタイミングが早くなるため、生産性を向上させる点では有利である。一方で、分離後センサS1の検知位置が分離ニップに近過ぎると、連れ送りによって次原稿P2の先端が分離ニップを僅かにでも超えてしまったときに搬送不良が発生する可能性がある。そこで、本実施例では、分離後センサS1の検知位置を、分離ニップとレジニップの間の中央位置よりも給送方向の上流側に設定している。また、分離後センサS1の検知位置は、分離ローラ105の給送方向における下流側の端部位置よりも下流側に設定している。これにより、分離後センサS1のセンサ本体(発光部、受光部、駆動回路)及びその周辺構成(コネクタ等)が、分離ローラ105又はその周辺構成(ローラを支持する軸やトルクリミッタ)と干渉しないように配置される。
分離前センサS2の検知位置は、給送方向に関して原稿突き当て部150の規制位置より下流かつ分離ニップより上流の範囲に設定される。特に、分離前センサS2の検知位置は、給送方向に関して原稿突き当て部150の規制位置及び分離ニップの両方から適度に離れている(例えば、両者の略中間位置)と好適である。原稿突き当て部150の規制位置に近すぎると、連れ送りが僅かに生じただけで、図4(a)で説明したような分離前センサS2の検知結果に基づく次原稿P2の給送開始が行われなくなり、生産性向上の利点が得にくくなる。一方、分離ニップに近すぎると、連れ送りが生じにくい状況であっても、分離ニップの近くまで原稿P1の後端が到達しない限り分離前センサS2の検知結果に基づく次原稿P2の給送開始が行われなくなり、結果として生産性向上の利点が得にくくなる。
なお、レジローラ106の搬送速度が給送ローラ104の搬送速度より大きい場合、生産性向上の観点から、レジローラ106は分離ニップに近い位置に配置すると好適である。例えば、給送方向に関して、分離ニップと、レジローラ106の下流側の搬送ローラ115(図1)との間の中央位置よりも分離ニップに近い位置に配置する。
(制御方法)
図6は本実施例に係るADF100の制御方法を表すフローチャートである。本処理の各ステップS101〜S110は、ADF制御部200のCPU201がメモリ202からプログラムを読み出して実行することによって実現される。また、本処理は、ADF制御部200に対して給送動作の開始指令が入力された場合に実行される。
まず、CPU201はS101で原稿セットセンサS10の検知信号をチェックし、原稿トレイ101に積載された原稿の有無を判断する。トレイ上に少なくとも1枚の原稿が有ると判断したときは、S102で昇降モータM5により繰出しローラ103を下降させる。その後、S103で給送モータM1の駆動を開始する。これにより、繰出しローラ103及び給送ローラ104が回転を開始し、原稿トレイ101の上の最上位の原稿の給送が開始される(図3(a)参照)。S101でトレイ上に原稿が無いと判断したときは処理を終了する。
S104で分離後センサS1の検知信号をチェックしながら分離後センサS1がOFFからONに切り替わるまで待機する。分離後センサS1がOFFからONに切り替わる(つまり、給送対象の原稿の先端が分離後センサS1の検知位置に到達する)と、S105に進んで昇降モータM5により繰出しローラ103を上昇させる。これにより、繰出しローラ103は原稿から離間し(図3(b)参照)、原稿の重送や薄いシートのダメージが抑制される。
次に、S106で搬送センサS3の検知信号をチェックしながら搬送センサS3がOFFからONに切り替わるまで待機する。搬送センサS3がOFFからONに切り替わる(つまり、原稿の先端が搬送センサS3の検知位置に到達する)と、S107に進んで給送モータM1を停止させる。これにより給送ローラ104への駆動力の入力は停止するが、搬送モータM2によって駆動されているレジローラ106に引き抜かれるようにして原稿の搬送が継続される(図3(c)参照)。
次に、S108では、S106で搬送センサS3がOFFからONに切り替わった時刻を基準にして、所定時間(原稿の後端が繰出しローラ103の当接位置を通過するための所要時間)が経過したか否かを判断する。所定時間が経過したと判断した場合(つまり、現在の時刻が、原稿の後端が分離前センサS2の検知位置を通過する予測タイミングである場合)、S109で昇降モータM5により繰出しローラ103を下降させる。これにより、繰出しローラ103は原稿トレイ101の上の最上位の原稿(通常は現在給送中の原稿の次の原稿)に当接する(図3(d)参照)。
また、S110、S111では、分離前センサS2のOFFからONへの変化、及び、分離後センサS1のOFFからONへの変化を監視しながら待機する。いずれかの条件がYESとなった場合(つまり、分離前センサS2及び分離後センサS1のいずれかが原稿の後端の通過を検知した場合。図4(a、c)参照)、ループを抜けてS112の処理に進む。S112では、原稿セットセンサS10の検知信号をチェックして、原稿トレイ101に次の原稿が有るか否かを判断する。S112で次の原稿が有ると判断される間、S103に戻ってS103〜S111の処理を繰り返す。S112で次の原稿が無いと判断した場合、処理を終了する。
次に、実施例2に係る画像読取装置について図7を用いて説明する。本実施例は、ADF100の原稿トレイ101が昇降可能である点で実施例1と異なっている。その他の実施例1と同様の構成及び作用を有する要素には、実施例1と共通の符号を付して説明を省略する。
原稿トレイ101は、昇降モータM6に連結されたリフト板152に支持されており、昇降モータM6がリフト板152を回動させることで昇降可能に構成されている。昇降モータM6は、繰出し回転体を積載部に対して相対移動させて積載部に積載されたシートに対して当接及び離間させる移動手段の他の例である。また、原稿トレイ101が回動範囲の上限位置にあることを検知する上限センサ及び原稿トレイ101が回動範囲の下限位置にあることを検知する下限センサが設けられている。上限センサは、原稿トレイ101に積載された原稿の上面が繰出しローラ103に当接する位置にあることを検知するシート面センサを兼ねたものとすることができる。また、原稿突き当て部153は、ADF100の枠体に対して固定されている突き当て壁である。
原稿トレイ101に原稿がセットされた状態で給送動作の開始指令が入力されると、ADF制御部200は昇降モータM6により原稿トレイ101の上昇を開始させる。その後、上限センサが最上位の原稿を検知してからさらに所定量、原稿トレイ101が上昇した後に昇降モータM6が停止し、繰出しローラ103により原稿の給送を開始可能な状態となる。原稿の給送を繰り返すことで上限センサが原稿を検知していない状態に変化すると、再び昇降モータM6により原稿トレイ101を所定量上昇させる。原稿トレイ101の上に原稿が無くなったことを原稿セットセンサS10が検知すると、昇降モータM6により原稿トレイ101を下降させ、原稿トレイ101が下限位置に到達したことを下限センサが検知すると下降を停止させる。
その他、分離前センサS2及び分離後センサS1を用いて原稿の搬送間隔を制御する方法は実施例1と同様である。また、本実施例においても、繰出しローラ103及び給送ローラ104は、共通の駆動源である給送モータM1によって連動して回転駆動される。従って、実施例1と同様に、簡単な構成で生産性を向上可能である。
(画像形成装置)
上記実施例1又は2で説明した画像読取装置1Sは、画像形成装置の装置本体に取り付けられた画像読取装置として好適に用いることができる。図8は画像読取装置1Sが装置本体2の上部に取り付けられた画像形成装置1を示す概略図である。画像読取装置1Sは、原稿から画像情報を読み取って装置本体2の制御基板に転送する。装置本体2は、画像読取装置1Sから受信した画像情報や、ネットワークを介して接続された外部のコンピュータから受信した画像情報に基づいて記録材Sに画像を形成する。原稿又は記録材Sとして用いられるシートには、普通紙及び厚紙等の紙、オーバーヘッドプロジェクタ用シート等のプラスチックフィルム、封筒やインデックス紙等の特殊形状のシート、並びに布が含まれる。
まず、画像形成装置1の全体構成について説明する。図8に示すように、画像形成装置1の装置本体2には、電子写真方式の画像形成部3が搭載されている。本実施例の画像形成部3はタンデム型中間転写方式の構成であり、4つの画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kと、中間転写体としての中間転写ベルト23と、を備えている。
画像形成ユニット10Yは、電子写真プロセスによってイエローのトナー像を形成する。即ち、感光体である感光ドラム11が回転し、帯電装置12がドラム表面を一様に帯電させる。レーザスキャナ13は、画像情報に基づいて変調されたレーザ光を感光ドラム11に照射し、ドラム表面に静電潜像を書き込む。現像装置14は感光ドラム11に帯電したトナー粒子を供給し、ドラム表面の静電潜像をトナー像に現像する。このトナー像は、一次転写ローラ15によって中間転写ベルト23へと一次転写される。中間転写ベルト23へと転写されずに感光ドラム11に残留した転写残トナー等の付着物は、ドラムクリーナ16によって除去される。以上のプロセスは各画像形成ユニット10Y〜10Kにおいて並行して進められ、イエロー・マゼンタ・シアン・ブラックの各色のトナー像が形成される。
中間転写ベルト23は、二次転写内ローラ18を含む複数のローラに巻回され、感光ドラム11の回転方向に沿った方向(図中時計回り方向)に回転駆動される。画像形成ユニット10Y〜10Kにおいて形成された各色のトナー像は、互いに重なり合うように一次転写され、中間転写ベルト23の上にフルカラーのトナー像が形成される。このトナー像は、中間転写ベルト23の回転により、二次転写内ローラ18とこれに対向する二次転写ローラ19との間に形成される二次転写部に搬送される。
画像形成装置1は、記録材Sを給送するシート給送装置としてカセット給送部4及び手差し給送部5を備えている。カセット給送部4は複数のシート収納庫6を有し、給送ユニット7によっていずれかのシート収納庫6から記録材Sを1枚ずつレジストレーションローラ17へ向けて給送する。また、装置本体2の側部に設けられた手差し給送部5は、給送ユニット8によって1枚ずつレジストレーションローラ17へ向けて記録材Sを給送する。給送ユニット7、8は、シート収納庫6又は手差しトレイから記録材Sを送り出す給送ローラ等の給送回転体と、給送回転体によって搬送される記録材Sに重なる他の記録材Sに摩擦力を付与して重送を防ぐ分離ローラ又は分離パッド等の分離部材とを含む。
レジストレーションローラ17は、画像形成部3によるトナー像の形成動作と同期を取って二次転写部に記録材Sを送り込む。二次転写部において中間転写ベルト23からトナー像を二次転写された記録材Sは、定着装置21に搬送される。定着装置21は、記録材Sを挟持して搬送しながらシート上のトナー像に熱及び圧力を付与することで、トナー像を記録材Sに定着させる。両面印刷の場合、定着装置21を通過した記録材Sは反転パス26に案内され、スイッチバック搬送によって第1面と第2面とが反転した状態で再び画像形成部3に給送され、第2面に画像を形成される。片面印刷の場合、及び両面印刷における第2面の画像形成が終了した場合、定着装置21を通過した記録材Sは排出ローラ25によって装置本体2から排出される。
以上説明した画像形成部3はシートに画像を形成する画像形成手段の一例であり、直接転写方式の電子写真ユニットや、インクジェット方式又はオフセット印刷方式等の他の画像形成手段を用いてもよい。また、画像形成装置には、複写機、ファクシミリ及び複数の機能を備えた複合機、商業印刷機等が含まれる。
また、実施例1、2で説明したシート給送装置の構成は、ADF以外のシート給送装置(例えば、上記画像形成装置のカセット給送部4)にも適用可能である。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1:画像形成装置/1S:画像読取装置/100:シート給送装置(ADF)/101:積載部(原稿トレイ)/103:繰出し回転体(繰出しローラ)/104:給送回転体(給送ベルト)/105:分離部材(分離ローラ)/106:搬送手段(レジストレーションローラ)/117、210:読取手段(裏面読取ユニット、表面読取ユニット)/S1:第2検知手段(分離後センサ)/S2:第1検知手段(分離前センサ)/S3:第3検知手段(搬送センサ)/M1:第1駆動源(給送モータ)/M2:第2駆動源(搬送モータ)/M5、M6:移動手段(昇降モータ)

Claims (10)

  1. シートが積載される積載部と、
    前記積載部から給送方向にシートを繰り出す繰出し回転体と、
    前記給送方向において前記繰出し回転体の下流に設けられ、前記給送方向にシートを給送する給送回転体と、
    前記給送回転体に当接し、前記給送回転体との間に形成する分離部においてシートを分離する分離部材と、
    前記給送方向において前記分離部の下流に設けられ、シートを前記給送方向に搬送する搬送手段と、
    前記給送方向において前記繰出し回転体より下流かつ前記分離部より上流の第1検知位置でシートを検知する第1検知手段と、
    前記給送方向において前記分離部より下流かつ前記搬送手段より上流の第2検知位置でシートを検知する第2検知手段と、
    前記繰出し回転体及び前記給送回転体を連動して回転させる第1駆動源と、
    前記第1駆動源とは独立して設けられ、前記搬送手段を駆動する第2駆動源と、
    前記第2駆動源により前記搬送手段を駆動して第1シートの搬送を行っている途中で、前記給送方向における前記第1シートの後端が前記第1検知位置を通過したことを前記第1検知手段の検知結果が示した場合、又は、前記第1シートの後端が前記第2検知位置を通過したことを前記第2検知手段の検知結果が示した場合に、前記第1駆動源により前記繰出し回転体及び前記給送回転体を駆動して前記積載部に積載されている第2シートの給送を開始する制御手段と、を備えた、
    ことを特徴とするシート給送装置。
  2. 前記第1シートの後端が前記第1検知位置を通過したことを前記第1検知手段の検知結果が示してから前記第2シートの給送開始後に前記第2シートの先端が前記搬送手段に到達するまでの期間において、前記搬送手段の搬送速度は前記給送回転体の搬送速度以上である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記第1シート及び前記第2シートを含む複数枚のシートを給送する場合に、前記給送方向において前記搬送手段よりも下流の所定位置をシートが通過する間隔が一定間隔に近付くように、前記搬送手段による前記第1シートの搬送速度を変更するように構成され、
    前記期間における前記搬送手段の搬送速度の最小値が、前記期間における前記給送回転体の搬送速度よりも大きくなるように前記第1駆動源及び前記第2駆動源を制御する、
    ことを特徴とする請求項2に記載のシート給送装置。
  4. 前記制御手段は、前記給送方向における前記第1シートの先端が前記搬送手段に到達した後、かつ、前記第1シートの後端が前記第2検知位置を通過する前に、前記第1駆動源による前記繰出し回転体及び前記給送回転体の駆動を停止する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  5. 前記給送方向において前記搬送手段よりも下流の第3検知位置でシートを検知する第3検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記第1シートの給送を開始した後、前記第1シートの先端が前記第3検知位置に到達したことを前記第3検知手段の検知結果が示した場合に前記第1駆動源による前記繰出し回転体及び前記給送回転体の駆動を停止する、
    ことを特徴とする請求項4に記載のシート給送装置。
  6. 前記繰出し回転体及び前記積載部を相対移動させることで、前記繰出し回転体を前記積載部に積載されたシートに対して当接及び離間させる移動手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記繰出し回転体を前記積載部に積載された前記第1シートに当接させている状態で、前記第1駆動源の駆動を開始して前記第1シートの給送を開始し、
    前記第1シートの先端が前記第2検知位置に到達した場合に、前記移動手段により前記繰出し回転体を前記第1シートから離間させ、
    前記第1シートの先端が前記搬送手段に到達した後に、前記第1駆動源の駆動を停止させ、
    前記第1シートの後端が前記繰出し回転体の位置を通過した後であって前記第1検知位置に到達する前に、前記移動手段により前記繰出し回転体を前記積載部に積載された前記第2シートに当接させ、
    その後、前記第1シートの後端が前記第1検知位置を通過したことを前記第1検知手段の検知結果が示した場合、又は、前記第1シートの後端が前記第2検知位置を通過したことを前記第2検知手段の検知結果が示した場合に、前記第1駆動源の駆動を開始して前記第2シートの給送を開始する、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  7. 前記移動手段は、前記繰出し回転体を昇降させる昇降モータを含む、
    ことを特徴とする請求項6に記載のシート給送装置。
  8. 前記移動手段は、前記積載部を昇降させる昇降モータを含む、
    ことを特徴とする請求項6に記載のシート給送装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシート給送装置と、
    前記シート給送装置によって給送されるシートから画像情報を読み取る読取手段と、を備える、
    ことを特徴とする画像読取装置。
  10. 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のシート給送装置と、
    記録材に画像を形成する画像形成手段と、を備える、
    ことを特徴とする画像形成装置。
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