JP2020177113A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像の定着に用いられる部材のクリーニングに用いられるトナーの消費量を低減する。【解決手段】画像形成装置(100)において、シートを搬送する搬送手段(400)と、シートに画像を形成する画像形成手段(230)と、シートを挟持した状態で回転する回転体対(32,31)と、シート上のトナー像を加熱する発熱体(33)とを有し、トナー像をシートに定着させる定着手段(30)と、シートの画像を読み取る読取手段(44)と、クリーニング処理を実行する制御手段(100A)とを備え、第1パターン画像が形成されたシートを用いて回転体対の付着物をクリーニングし、ニップ部通過後のシートの第1パターン画像によって特定される領域において付着物の付着箇所を検出し、検出結果に応じて第1パターン画像よりも小さい第2パターン画像を、次回のクリーニング動作に用いるシートに形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、シートに画像を形成する画像形成装置に関する。
電子写真方式や静電記録方式の画像形成装置では、従来、感光体や中間転写体などの像担持体に形成されたトナー像が用紙に転写される。用紙に転写されたトナー像は、加圧及び加熱されて用紙に定着された後、最終印刷物として画像形成装置の本体から排出される。このような画像形成装置として、用紙の表面に画像を形成した後に、装置内で用紙を反転させ、用紙の裏面に対しても画像を形成できる両面印刷機構を有しているものが一般的となっている。また、両面印刷機構として、スイッチバック機構を採用することで省スペース化を実現した画像形成装置が主流となっている。
ところで、これらの画像形成装置では、印刷枚数が多くなると、定着工程を行う加圧ローラ等にトナーや紙粉等が付着して、用紙に形成される画像の品質不良が発生することがある。これに対して、特許文献1では、加圧ローラに付着したトナーや紙粉などを除去するクリーニングを行う画像形成装置が開示されている。特許文献1では、高印字率のパターンが形成された用紙を作成し、パターン形成面が加圧ローラ側と当接するように用紙を搬送して、トナーや紙粉を用紙に付着させてクリーニングを行っている。
特開2013−109377号公報
印刷枚数や紙種によって、トナーや紙粉の付着による加圧ローラの汚れ度合いは異なる。例えば、加圧ローラの汚れ度合いが大きい場合、1回のクリーニングでは、汚れを十分に除去することが出来ないおそれがある。このような場合、再度クリーニングを行うこととなるが、従来は、1回目と同じパターンが形成された用紙によって2回目のクリーニングを行っていた。そのため、クリーニングが不要な箇所にも高印字率のパターン画像が印刷され、無駄なトナーを消費してしまうといった課題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、画像の定着に用いられる部材のクリーニングに用いられるトナーの消費量を低減することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、画像形成装置において、シートを搬送する搬送手段と、シートにトナー像を付着させて画像を形成する画像形成手段と、シートを挟持した状態で回転する回転体対と、シート上のトナー像を加熱する発熱体とを有し、前記画像形成手段により付着されたトナー像をシートに定着させる定着手段と、シートの画像を読み取る読取手段と、前記回転体対をクリーニングするクリーニング処理を実行する制御手段と、を備え、前記制御手段は、クリーニング処理を開始すると、所定のパターン画像が形成されたクリーニングシートを前記回転体対のニップ部に向かって通過させ、前記回転体対の付着物を当該クリーニングシートに付着させるクリーニング動作を実行し、第1パターン画像が形成された第1クリーニングシートを用いるクリーニング動作において、前記ニップ部を通過した後の前記第1クリーニングシートの画像データを前記読取手段に読み取らせ、前記読取手段が読み取った画像データのうち、前記第1パターン画像によって特定される領域において前記付着物が付着した付着箇所を検出し、検出結果に応じて、前記画像形成手段に、前記付着箇所を含み、かつ、前記第1パターン画像よりも小さい第2パターン画像を、次回のクリーニング動作に用いるシートに対して形成させる、ことを特徴とする。
本発明によれば、加圧ローラのクリーニングに用いられるトナーの消費量を低減することができる。
実施例1に係る画像形成装置の概略断面図。 実施例1に係る定着器の概略断面図。 実施例1に係る画像形成装置の制御ブロック図。 実施例1に係る1回目のクリーニング動作で用いられるクリーニングシートを示す図。 (a)実施例1に係るクリーニング後のクリーニングシートの一例を示す図、(b)読取画像における明度分布と加圧ローラの長手方向の位置との関係を示す図、(c)加圧ローラの長手方向における汚染トナーの付着位置を示す図。 (a)実施例1に係る加圧ローラにおける汚染トナーの分布図、(b)2回目のクリーニング動作におけるクリーニングパターンの一例を示す図。 実施例1に係るクリーニング処理の実行手順を示すフローチャート。 実施例1に係る画像形成装置の他の形態を示す概略断面図。 実施例2に係る1回目のクリーニング動作で用いられるクリーニングシートを示す図。 実施例2に係るクリーニング後のクリーニングシートの一例を示す図。 実施例2に係る加圧ローラにおける汚染トナーの分布図。 実施例2に係る2回目のクリーニング動作におけるクリーニングパターンの一例を示す図。 実施例3に係るクリーニング処理の実行手順を示すフローチャート。
以下、本発明を実施するための例示的な形態について図面を参照して説明する。
<実施例1>
まず、本開示の実施例1に係る画像形成装置の全体構成の概略について説明する。図1は、本実施例に係る画像形成装置の概略断面図である。本実施例に係る画像形成装置は、電子写真方式の画像形成手段230を備えるプリンタ100であって、着脱可能な画像形成部であるプロセスステーション(プロセスカートリッジ)5Y,5M,5C,5Kを備える。4個のプロセスカートリッジ5Y,5M,5C,5Kは、それぞれが、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)のトナー(現像剤)による画像を形成する点で相違するものの、画像形成に係る構造は同一である。したがって、以下の説明においては、プロセスカートリッジ5Yを例に挙げて説明を行う。プロセスカートリッジ5Yは、トナーが収容されるトナー容器23Y、感光体1Y、帯電ローラ2Y、現像ローラ3Y、感光体1Y表面の不要なトナーを除去するクリーニングブレード4Y、不要なトナーが収容される廃トナー容器24Yを有する。プロセスカートリッジ5Yの下方に配置された露光装置7Yは、画像データに応じた画像信号に基づき感光体1Yを露光する。
感光体1Yはドラム状の回転可能な部材であって、感光体1Yの表面は、回転過程で帯電ローラ2Yにより所定の極性及び所定の電位に一様に帯電される。帯電された感光体1Yは、露光装置7Yにより露光され、感光体1Yの表面には、イエローの色成分像に対応した静電潜像が形成される。帯電ローラ2Yは、感光体1Yの回転に伴って従動回転する。感光体1Y上に形成された静電潜像は、現像ローラ3Yにより現像される。現像ローラ3Yには、トナー容器23Yからイエローのトナーが供給され、現像ローラ3Yによって感光体1Y上の静電潜像に対応したイエローのトナー像が現像される。トナー容器23Yに収容されたトナーは、負に帯電した非磁性一成分トナーであり、静電潜像の現像は、非磁性一成分接触現像方式によって行われる。また、現像ローラ3Yには不図示の電源により電圧が印加されており、この電圧により現像が行われる。
中間転写ベルトユニットは、中間転写ベルト8、駆動ローラ9、二次転写対向ローラ10、ベルト用クリーニングブレード21、ベルト用トナーボックス22から構成される。また中間転写ベルトユニットには、中間転写ベルト8の内側であって感光体1Yに対向する位置に一次転写ローラ6Yが設けられている。駆動ローラ9は不図示のモータによって回転し、駆動ローラ9の回転に伴って、中間転写ベルト8が図1中の矢印A方向に回動される。また、中間転写ベルト8の回動に伴って二次転写対向ローラ10が従動回転する。感光体1Yは、図1中の矢印方向に回転する。一次転写ローラ6Yには、不図示の電源により正極性の一次転写バイアスが印加される。この電圧により、感光体1Y上のトナー像は、順次、中間転写ベルト8上に一次転写され、YMCKの4色のトナー像が重畳された状態で二次転写ローラ11まで搬送される。感光体1Yのクリーニングブレード4Yは、感光体1Yに圧接して設けられ、中間転写ベルト8に一次転写されずに感光体1Y表面に残った残留トナー及びその他の感光体1Y上の残留物を除去する。また、ベルト用クリーニングブレード21は、駆動ローラ9に張架された中間転写ベルト8に圧接して設けられている。ベルト用クリーニングブレード21は、後述する二次転写においてシートPに二次転写されずに中間転写ベルト8表面に残った残留トナー及びその他の中間転写ベルト8上の残留物を除去する。本実施例においては、画像形成部及び中間転写ベルトユニットが協働して画像形成手段230として機能する。
給搬送装置12は、シートPが収納された給送カセット13からシートPを給送する給送ローラ14と、給送されたシートPを搬送路50に向けて搬送する搬送ローラ対15とを有する。そして、給搬送装置12から搬送されたシートPは、レジストレーションローラ対16によって二次転写ローラ11に搬送される。二次転写ローラ11には、不図示の電源により電圧が印加されている。そして、中間転写ベルト8からシートPへの二次転写過程において、二次転写ローラ11に正極性のバイアスを印加することにより、搬送されたシートPに、中間転写ベルト8上のトナー像が転写される。トナー像が転写されたシートPは、定着手段30に搬送される。定着手段30は、定着ヒータ33と定着ヒータ33の温度を測定するサーミスタ331を内蔵した定着フィルム31と、定着フィルム31に圧接可能に設けられた加圧ローラ32を備えたフィルム加熱方式の定着器である。定着フィルム31と加圧ローラ32とによって形成される定着ニップ部Nを通過することにより、シートPが加熱及び加圧され、シートPにトナー像が定着される。トナー像が定着されたシートPは、排出ローラ対20によって、プリンタ100の機外へ排出される。プリンタ100は、シートPの両面に対して画像形成可能であり、また、両面印刷の際にシートPが通過する両面搬送路51上に画像読取手段44を備える。画像読取手段44には、シートPのスキャン画像を取得するスキャン機能が実装されている。
シートPの両面に対して画像形成を行う場合、定着手段30を通過したシートPの後端が両面フラッパ40を通過した後で、両面フラッパ40のポジションが両面搬送路51の方向に切り替えられる。また、排出ローラ対20の回転方向を決定する不図示の反転クラッチにより、排出ローラ対20の回転方向が両面搬送路51の方向に切り替えられる。これにより、シートPの搬送方向が反転され、シートPは排出ローラ対20から両面搬送路51に搬送される反転搬送動作が行われる。両面搬送路51では、シートPが、両面搬送ローラ対41と本体合流ローラ対43によってレジストレーションローラ対16まで搬送される。レジストレーションローラ対16以降は、シートPの表面に画像形成を行うときと同一の処理が実行され、シートPは定着手段30を通過後、プリンタ100の機外へ排出される。本実施例においては、給搬送装置12、両面フラッパ40、排出ローラ対20、両面搬送ローラ対41、本体合流ローラ対43、レジストレーションローラ対16が協働してシート搬送手段400として機能する。
画像読取手段44は、不図示の発光素子とCIS(Contact Image Sensor)などの受光素子を有し、シートPに対して加圧ローラ32の長手方向全域をスキャンすることができる。画像読取手段44は、両面搬送路51を搬送されるシートPの画像を時系列のデジタル画素信号として光電読み取りする。画像読取手段44によって読み取られたデジタル画素信号は、記憶手段140(図3参照)にスキャン画像データとして記憶される。画像読取手段44によってシートPの表面をスキャンする時は、前述したシートPの両面に対して画像形成を行う場合と同様に、まず、両面搬送路51へシートPを搬送する。そして、シートPが両面搬送ローラ対41を通過したタイミングで、画像読取手段44によってシートPの表面の読み取りが開始される。なお、シートPが両面搬送路51に搬送されると、シートPに画像が形成されたときとは、搬送方向の上下が入れ替わることとなる。したがって、画像読取手段44が読み取ったシートPの画像は、シートPに画像が形成されたときとはシートPの搬送方向の上流と下流とが入れ替わったものとなる。画像読み取りが完了したシートPは、再度、搬送路50を搬送され、排出ローラ対20によってプリンタ100の機外に排出される。
次に、プリンタ100に搭載されている定着手段30の全体構成の概略を説明する。図2は定着手段30の概略断面図である。図2においては、説明の便宜上、定着手段30の配設状態を、図1中に記載されたものに対し右方向に90度回転させて示している。定着手段30は、定着フィルム31と、加圧ローラ32と、定着ヒータ33と、ヒータホルダ34と、加圧ステー35と、入り口ガイド36とを有する。定着フィルム31は、基層311の外周面上に弾性層312と表層313が積層され、エンドレスのフィルム状に形成された部材である。弾性層312は、シートPに対するトナーTの定着性の向上や光沢度の均一化を目的として、シリコーンゴムなどの耐熱性を有する弾性材料で構成される。表層313は、シートPとの分離性向上、及び、トナーTの層が分断して生じるオフセット現象の抑制を目的として、フッ素樹脂等の耐熱性を有する離型性の良い材料で構成される。表層313の厚みは、定着手段30を通過するシートPの累計の枚数(通紙枚数)の増加に伴い減少していく。したがって、表層313は、所定の通紙枚数のシートPが通過できるように、あらかじめ設定された寿命を全う出来る厚みに設計される。
加圧ローラ32は、芯軸部321と、少なくとも1層以上の弾性層322と、表層323とを有する。弾性層322は、定着ニップ部Nの幅を確保するために、シリコーンゴムあるいはフッ素ゴムなどの耐熱性を有する弾性材料で構成される。表層323は、トナーTや紙粉などの付着物による汚れを防止するために、フッ素樹脂等の耐熱性を有する離型性の良い材料で構成される。本実施例では、加圧ローラ32は、外径25mmを採用しているため、加圧ローラ32の外周長、すなわち、加圧ローラ32の円周の長さは、1周当たりおよそ78.5mmである。定着ヒータ33は、定着フィルム31の内周面と接触しながら定着フィルム31を急速加熱する板状の発熱体である。定着ヒータ33の温度は、定着ヒータ33の基板裏面に当接された状態で設けられている温度検知手段としてのサーミスタ331により検知される。そして、後述する定着制御手段122(図3)により、サーミスタ331の検知信号に基づいて定着ヒータ33が所定の目標温度になるように不図示の通電発熱抵抗層への通電が制御される。ヒータホルダ34は、定着ヒータ33を保持している。加圧ステー35は、剛性を有する部材で構成され、不図示の加圧手段から受けた加圧力を、ヒータホルダ34を介して加圧ローラ32に付与する。この加圧力により、定着フィルム31と加圧ローラ32とによって形成される回転体対の間に所定幅の定着ニップ部Nが形成される。
次に、定着手段30における定着プロセスについて説明する。加圧ローラ32は、不図示の駆動手段によって、矢印R1方向に回転駆動される。そして、定着フィルム31は、加圧ローラ32の回転に伴い、矢印R2方向に従動回転する。定着ヒータ33は、サーミスタ331の検知信号に基づいて急速昇温され、定着フィルム31を加熱する。定着ヒータ33が所定の目標温度に制御された状態において、シートPが入り口ガイド36に沿って定着ニップ部Nに案内され、定着フィルム31と加圧ローラ32とにより挟持された状態で矢印D方向に搬送される。定着フィルム31と加圧ローラ32とによる搬送過程において、シートPには熱と圧力が加えられて、未定着のトナーTが定着される。
プリンタ100において画像形成動作を繰り返すことにより、定着手段30の通紙枚数が増えると、加圧ローラ32に対してトナーTや紙粉等の付着物が付着していく場合がある。本実施例における汚染トナーは、トナーTや紙粉等の加圧ローラ32の付着物である。一般的に、加圧ローラ32の表面温度は、定着フィルム31よりも相対的に低くなるため、定着手段30を通過するシートPのトナーTや紙粉等が付着しやすいためである。加圧ローラ32の汚染トナーの付着量が多くなると、シートPが定着ニップ部Nを搬送される過程で、加圧ローラ32から汚染トナーが分離してシートPに付着し、汚染トナーによる画像不良が発生する場合がある。汚染トナーの量が更に多くなると、シートPが加圧ローラ32から分離しづらくなり、この結果、シートPが加圧ローラ32に巻付く、いわゆる巻付きジャムが発生する場合がある。
これに対して、シートによる巻きつきジャムの発生の防止を目的として、シートを定着ニップ部に圧接通過させて加圧ローラに付着した汚染トナーを取り除く、いわゆるクリーニングが従来から行われている。従来のクリーニングにおいては、高印字率の画像パターンが形成されたクリーニング用のシート(以後、「クリーニングシート」という)を予め作成しておき、クリーニングシートを定着ニップ部に圧接通過させる。これにより、クリーニングシートによって加圧ローラの汚染トナーが吸着されることで、加圧ローラのクリーニングを行っていた。しかしながら、従来、汚染トナーが十分に除去されたかどうかは、出力されたクリーニングシートを、プリンタのユーザが目視によって確認した上で操作を行い、次回以降のクリーニングを行うかどうかを判断していた。従来においては、クリーニングシートを目視にて確認するという工程をユーザに強いていたために、クリーニングの生産性が低下するという問題があった。また、2回目以降のクリーニングを行う際にも1回目と同様の画像パターンが形成されたクリーニングシートを作成していたため、トナーを大量に消費するという問題も発生していた。
このような問題に対して、本実施例では、制御手段100Aが、クリーニングシートに対する汚染トナーの付着状況に基づいて、次回以降のクリーニング動作の要否を判断する。次に、図3を参照して本実施例に係るプリンタ100全体の動作を制御する制御手段100Aの構成について説明する。制御手段100Aは、CPU、RAM、ROM、HDDなどのハードウェアを有して構成される。制御手段100Aは、ジョブ制御手段110、プリンタ制御手段120、画像信号処理手段130、記憶手段140、ネットワーク制御手段150を含む。制御手段100A、及び、ジョブ制御手段110、プリンタ制御手段120、画像信号処理手段130、ネットワーク制御手段150は、ROMやHDDからRAMにロードされたプログラムをCPUが実行することにより実現される。
ジョブ制御手段110は、プリンタ100が実行する画像形成処理やクリーニング処理などの実行を統括的に制御する。また、ジョブ制御手段110は、画像形成ジョブ実行に際し、設定される情報である印刷条件情報を取得する条件情報取得手段111を含む。条件情報取得手段111は、印刷条件情報として、例えば、印刷ページ数や両面印刷の要否等を取得し、これらの情報に基づいて通紙枚数を算出する。
プリンタ制御手段120は、画像読取制御手段121、定着制御手段122、搬送制御手段123、画像形成制御手段124を含み、ジョブ制御手段110からの実行命令を取得して、プリンタ100において画像形成やクリーニングを行う各部を制御する。画像読取制御手段121は、クリーニング処理の実行命令に従って、シートPが両面搬送ローラ対41を通過したタイミングで、画像読取手段44にシートPの読取を実行させる。クリーニング処理において、画像読取手段44によって読み取られたシートPの画像は、ジョブ制御手段110に入力され、ジョブ制御手段110によって記憶手段140に記憶される。定着制御手段122は、定着手段30による定着動作を制御する。具体的には、シートPにトナー像を定着させる際、定着制御手段122は、定着フィルム31と加圧ローラ32とを当接させ、定着ヒータ33を昇温させる(図2参照)。また、定着制御手段122は、サーミスタ331(図2)の検知信号に基づいて定着ヒータ33が所定の目標温度になるように不図示の通電発熱抵抗層への通電を制御する。搬送制御手段123は、シート搬送手段400によるシートPの搬送を制御する。具体的に、搬送制御手段123は、シートPの搬送位置や、両面フラッパ40のポジション切り替え、排出ローラ対20の回転方向の制御等を実行する。画像形成制御手段124は、画像形成手段230による画像形成動作を制御する。
画像信号処理手段130は、画像分析手段131、画像描画手段132を含み、画像読取手段44によって読み取られた画像の分析や、画像形成手段230に形成させる画像を生成する。画像分析手段131は、画像読取手段44によって読み取られたクリーニングシートの画像を分析し、クリーニングシートの画像に汚染トナーの画像が含まれているか否かを判定する。画像描画手段132は、本実施例におけるパターン画像であるクリーニングパターンを生成する。画像形成手段230は、シートにクリーニングパターンを形成して、クリーニングシートを作成する。また、画像分析手段131によって汚染トナーの画像が含まれていると判定された場合、画像描画手段132は、次回のクリーニング動作に用いるクリーニングシートに生成する。このとき、画像描画手段132は、汚染トナーと判定された画像の領域が含まれるように次回のクリーニング動作に用いるクリーニングパターンを生成する。
記憶手段140は、HDDなどの不揮発性の記憶領域であって、画像形成ジョブの情報や、クリーニング処理の情報などを記憶する。ネットワーク制御手段150は、プリンタ100のI/F70を介してネットワークに接続し、ネットワークを介して情報処理端末との画像情報やデバイス情報の送受信を実行する。本実施例に係る制御手段100Aはこのような構成により、クリーニングシートによる汚染トナーの吸着状況に基づいて、次回以降のクリーニング動作の要否を判断する。次に、本実施例に係るクリーニング処理の流れについて、図4から図7を参照して説明する。
まず、画像分析手段131による汚染トナーの有無を判定する方法について説明する。図4は、クリーニングパターンTT1が形成されたクリーニングシートPP1の一例を示す図である。クリーニングシートPP1は、クリーニング処理の実行に際し、1回目のクリーニング動作で用いられるクリーニングシートである。本実施例における第1クリーニングシートは、1回目のクリーニング動作で用いられるクリーニングシートであり、第1パターン画像は、1回目のクリーニング動作で用いられるクリーニングシートに形成されるクリーニングパターンである。図4に示すように、クリーニングパターンTT1は、加圧ローラ32に対するクリーニングシートPP1の巻きつきを防ぐ目的で、平行四辺形に形成されている。汚染トナーは、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)のトナーが混ざりあったプロセスブラックとなることが多い。これに対して本実施例では、クリーニングパターンTT1として、イエロー(Y)、マゼンタ(M)から成るレッド(R)のベタ画像を印刷している。なお、クリーニングパターンTT1の画像の色は、レッド(R)に限られないものの、ブラック(K)の単色や、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)を混色させたプロセスブラックは避ける方が望ましい。
また、シート搬送方向に直交する幅方向の各位置におけるクリーニングパターンTT1の長さL1は、加圧ローラ32の円周以上の長さに相当する78.5mmとしている。また、加圧ローラ32の長手方向にクリーニングパターンTT1が当接するように、シートPに対して印刷可能な全幅にクリーニングパターンTT1が形成されている。このようなクリーニングパターンTT1の形状により、加圧ローラ32の周面全体に対してクリーニングを行うことができる。
図5(a)は、クリーニング後のクリーニングシートの一例を示す図、図5(b)及び(c)は、汚染トナーの検出結果の一例を示す図である。ここでは、1回目のクリーニング動作実施後のクリーニングシートPP1を図5(a)に例示して説明を行う。以後、説明のために、加圧ローラ32に対するクリーニング前のクリーニングシートの画像データを「前画像データ」、クリーニング後のクリーニングシートの画像データを「後画像データ」とする。画像分析手段131は、クリーニングパターンTT1が印刷されている領域を後画像データから絞り込んだ後、絞り込んだ領域、すなわち、クリーニングパターンTT1が印刷されている領域をデジタル画素信号から明度情報に変換する。なお、明度以外にも、RGB色情報、色相、彩度、濃度ヒストグラム、色度、カラーコードなどの情報に変換してもよい。
図5(b)は、クリーニングシートPP1の一端を原点にとり、図5(a)の実線A−A´を検知位置としたときの後画像データにおける明度分布と、加圧ローラ32の長手方向の位置と、の関係を例示した図である。本実施例では、後画像データにおける汚染トナーの付着箇所を「付着箇所DT」とする(図5、図6参照)。本実施例における第1画像データが加圧ローラ32に対するクリーニング前のクリーニングシートの画像データであり、第2画像データが加圧ローラ32に対するクリーニング後のクリーニングシートの画像データである。
まず、画像分析手段131は、前画像データのクリーニングパターンTT1の明度情報に基づいて、付着箇所DTの有無を判定するための明度の閾値を決定する。次に、画像分析手段131は、後画像データにおいてクリーニングパターンTT1によって特定される領域の明度情報が閾値以上又は閾値以下のいずれかであるかを判定する。このとき、画像分析手段131は、明度情報が閾値以下の箇所を、汚染トナーが付着した付着箇所DTであると判定し、明度情報が閾値以上の箇所を、汚染トナーが付着していない箇所であると判定する。したがって、画像分析手段131が付着箇所DTを検出する範囲は、クリーニングパターンTT1が印刷された領域、換言すると、後画像データにおいてクリーニングパターンTT1によって特定される領域である。
図5(c)は、図5(a)の加圧ローラ32の長手方向における汚染トナーの付着位置の分布を示す図である。図5(c)では、図5(b)の情報に基づいて、付着箇所DTである位置は1、付着箇所DTではない位置を0として、加圧ローラ32の長手方向の汚染トナーの付着箇所DTの分布を表している。画像分析手段131は、図5(a)の実線A−A´からクリーニングパターンTT1の搬送方向全幅にわたって検知位置を移動させ、明度情報が閾値以上又は閾値以下のいずれかであるかを判定する。これにより、画像分析手段131は、クリーニングパターンTT1が印刷された全域に対して明度情報が閾値以上又は閾値以下のいずれかであるかを判定することができる。そして、画像分析手段131は、判定結果に基づいて、クリーニングパターンTT1の搬送方向の長さ分だけ付着箇所DTの分布を積算して、加圧ローラ32の長手方向における汚染トナーの付着度合いを判断する(図6(a)参照)。
図6(a)は、加圧ローラ32の長手方向における汚染トナーの付着度合いを示す図である。図6(a)に示す図は、クリーニングパターンTT1の搬送方向の長さ分だけ付着箇所DTの分布を積算して得ることができる。図6(a)においては、加圧ローラ32の長手方向の位置であって、クリーニングシートPP1の長手方向のどの位置に付着箇所DTが有るかを判断できる。図6(a)において、付着箇所DTとして検知された位置に相当する加圧ローラ32の長手方向の位置には、汚染トナーが付着している可能性があるため、再度クリーニング動作をする必要がある。
再度クリーニング動作を行う場合、本実施例では、トナーの消費量を削減してクリーニングパターンを形成する。次に、再度クリーニング動作を行う際に、画像描画手段132によってクリーニングパターンTT2を作成するときの方法について説明する。画像描画手段132は、図6(a)の付着箇所DTの分布の情報に基づいて、クリーニングパターンTT2を作成する。本実施例に係る第2パターン画像とは、2回目のクリーニング動作で用いられるクリーニングシートに形成されるクリーニングパターンである。ここで、画像描画手段132は、必要な部分にのみクリーニングパターンTT1と同じ画像成分を有するイエロー(Y)、マゼンタ(M)から成るレッド(R)のベタ画像を印刷してクリーニングパターンTT2A〜Cを作成する。すなわち、クリーニング不要な部分にはトナーが印刷されないようにして、クリーニングパターンTT2A〜Cが作成される。このように、2回目のクリーニング動作で用いられるクリーニングシートには、1回目のクリーニング動作後、汚染トナーが残留している可能性のある箇所にのみ1回目のクリーニングパターンと同じ画像成分を有するクリーニングパターンが形成される。したがって、トナーの消費量を削減することが可能となる。
図6(b)は、2回目のクリーニング動作で用いられるクリーニングシートに形成されたクリーニングパターンTT2A〜Cを示す図である。クリーニングパターンTT2A〜Cは、図6(a)において、付着箇所DTがあると判定された加圧ローラ32の長手方向の位置に対応するように形成される。また、シート搬送方向に直交する幅方向の各位置におけるクリーニングパターンTT2A〜Cのシート搬送方向の長さは、クリーニングパターンTT1と同じ長さである。クリーニングパターンTT2A〜Cは、それぞれ、付着箇所DTが発生している部分の加圧ローラ32の長手方向の位置及び、シート搬送方向(図6(b)の矢印D)に直交する幅方向における付着箇所DTの端部から所定の長さSの領域に形成される。付着箇所DTの端部から所定の長さSの領域を設けることにより、搬送時に幅方向におけるクリーニングシートの位置ずれが発生した場合であっても、クリーニングパターンTT2が加圧ローラ32に付着した汚染トナーの位置を通過することが可能となる。なお、本実施例では、所定の長さSを、シート搬送方向に直交する幅方向における付着箇所DTの端部から5mmとしているが、所定の長さSは5mmに限定されるものではなく搬送精度に応じて変更してもよい。また、図6(b)では、付着箇所DTが発生している箇所を黒枠で囲んで表示しているものの、実際のクリーニングパターンTT2には、これらの黒枠は表示されない。
次に、本実施例に係るクリーニング処理の流れについて説明する。図7は、本実施例に係るクリーニング処理の実行手順を示すフローチャートである。本処理は、プリンタ100に対して加圧ローラ32のクリーニングを実行するクリーニング処理の実行命令がジョブ制御手段110に入力されたことをトリガーとして開始される。クリーニング処理の実行命令は、ユーザが操作するプリンタ100のオペレーションパネル(不図示)や、ネットワークを介して接続された情報処理端末から入力される。クリーニング処理の実行命令が入力されると、ジョブ制御手段110は、1回目のクリーニング動作に用いるクリーニングシートPP1を作成する(S701)。
なお、本実施例におけるクリーニング動作とは、クリーニングシートを作成し、クリーニングを行った上でクリーニングシートの画像データを読み取り、画像分析を行って付着箇所DTの有無を判定するまでの一連の動作のことを指す。また、本実施例におけるクリーニング処理とは、クリーニング処理の実行命令がジョブ制御手段110に入力されたことをトリガーとして開始され、図7に示す一連の動作が終了するまでの一連の動作のことを指す。クリーニングシートPP1を作成するにあたり、ジョブ制御手段110は、画像描画手段132に図4に示すようなクリーニングパターンTT1を作成するための画像パターンを生成させる。なお、図4において、矢印Dで示される方向が、クリーニングパターンTT1定着時のシート搬送方向であり、矢印Rで示される方向が、画像読取手段44によってクリーニングシートPP1に対する画像読み取りが行われる方向である。
ここでは、クリーニングシートPP1はA4サイズのシートであると仮定して説明を行う。クリーニングパターンTT1が形成されたクリーニングシートPP1は、定着手段30で加熱及び加圧された後、反転搬送動作によって両面搬送路51側に導かれる。クリーニングシートPP1に対しては、両面搬送路51において、両面搬送ローラ対41を通過したタイミングで、画像読取手段44による画像読取が開始される(S702)。このとき、クリーニングシートPP1は、クリーニングパターンTT1が形成された面が画像読取手段44に対向するように両面搬送路51内を搬送される。S702では、加圧ローラ32に対するクリーニング前のクリーニングシートPP1の画像データが読み取られる。
画像読取手段44によって画像データが読み取られたクリーニングシートPP1は、本体合流ローラ対43により、レジストレーションローラ対16まで搬送される。レジストレーションローラ対16を通過後、クリーニングシートPP1は、クリーニングパターンTT1が形成された面が加圧ローラ32側になった状態で定着ニップ部Nを通過することで、加圧ローラ32のクリーニングを行う(S703)。S703の実行に際し、定着制御手段122は、クリーニングパターンTT1形成時よりも速度を減速し、かつ、高温でクリーニングシートPP1が定着ニップ部Nを通過するように、定着手段30を制御する。加圧ローラ32に汚染トナーが付着している場合、クリーニングシートPP1に汚染トナーを付着させることで加圧ローラ32の汚染トナーを除去することができる。なお、加圧ローラ32に汚染トナーが付着していない場合、又は、汚染トナーの付着度合いが軽微な場合、汚染トナーはクリーニングシートPP1に付着しない。
定着ニップ部Nの通過後、クリーニングシートPP1は、反転搬送動作によって両面搬送路51に導かれる。加圧ローラ32のクリーニングから1回目の反転搬送動作時には、クリーニングパターンTT1が形成された面が画像読取手段44とは対向しないように両面搬送路51をクリーニングシートPP1が搬送される。そのため、反転搬送されたクリーニングシートPP1は、両面搬送ローラ対41と本体合流ローラ対43によってレジストレーションローラ対16まで搬送された後、定着手段30を通過し、反転搬送動作によって両面搬送路51に導かれる。このとき、クリーニングパターンTT1が形成された面が画像読取手段44とは対向するように両面搬送路51をクリーニングシートPP1が搬送される。そして、両面搬送ローラ対41を通過したタイミングで、画像読取手段44による画像読取が開始される(S704)。
S704では、加圧ローラ32に対するクリーニング後のクリーニングシートPP1の画像データが読み取られる。次に、画像分析手段131は、前画像データ及び後画像データを、それぞれ、クリーニングパターンTT1が形成された領域に絞り込み、デジタル画素信号から明度情報に変換する。そして、画像分析手段131は、図5(a〜c)から図6(a)にて説明したように、画像分析を行って(S705)、加圧ローラ32に対する汚染トナーの付着の有無を判定する(S706)。
S706において、画像分析手段131は、後画像データの明度情報において前画像データの明度情報から変化した箇所がある場合に、後画像データに汚染トナーの付着箇所DTが有ると判定する。画像分析手段131によって後画像データに付着箇所DTが有ると判定された場合(S706/Y)、ジョブ制御手段110は、次回のクリーニング動作を行う必要ありと判定する。ジョブ制御手段110は、画像分析手段131の分析結果に基づいて、加圧ローラ32の長手方向のどの位置に汚染トナーが付着しているかを把握し、画像描画手段132に次回のクリーニング動作に用いるクリーニングシートPP2を作成させる。画像描画手段132は、付着箇所DTの領域を含むようにクリーニングシートPP2に形成されるクリーニングパターンTT2A〜C(図6(b)参照)を生成する。画像形成制御手段124は、画像描画手段132によって生成されたクリーニングパターンTT2A〜Cが形成されるように画像形成手段230にクリーニングシートPP2を作成させる(S707)。S707の処理の後、ジョブ制御手段110は、再度S702からの一連の動作を実行する。
S705において、画像分析手段131は、後画像データの明度情報に前画像データの明度情報から変化した箇所がない場合に、後画像データには付着箇所DTがないと判定する。画像分析手段131によって後画像データには付着箇所DTがないと判定された場合(S706/N)、ジョブ制御手段110は、次回のクリーニング動作を行う必要なしと判断し、クリーニング処理を終了する。なお、画像読取手段44で読み取られたクリーニングシートPP1は、搬送路50を搬送され、排出ローラ対20によって、プリンタ100の機外へと排出される。
本実施例では、画像読取手段44として、両面搬送路51でシートの画像を読み取る位置に配置した構成で説明を行った。しかし、画像読取手段44の個数は1個に限定されるものではなく、図8に示す様に、画像読取手段44及び第2画像読取手段45を設ける構成としてもよい。このような構成により、S703において加圧ローラ32のクリーニングを行った後、1回の反転搬送動作によってクリーニング後のクリーニングシートPP1の画像読み取りを行うことができ、反転搬送動作の回数を削減することができる。
また、本実施例では、前画像データと後画像データとを比較して後画像データにおける付着箇所DTの有無を判定した。しかし、以下に示すような画像分析方法によって付着箇所DTの有無を判定する場合には、後画像データのみで付着箇所DTの有無を判定可能であるため、必ずしも前画像データを必要としない。例えば、第1の方法として、画像分析手段131は、クリーニングパターンTT1を形成するために画像形成手段230で用いられるCMYKデータをRGBデータに変換する。そして、変換して得られたRGBデータに基づいて付着箇所DTの有無を判定するための明度の閾値を設定し、図5(a〜c)及び図6(a)で説明したようにして付着箇所DTの有無を判定してもよい。また、第2の方法として、画像分析手段131は、後画像データのうち、クリーニングパターンTT1によって特定される領域において、周波数の変化を測定する。そして、予め定めた閾値以上の周波数変化が測定された箇所を汚染トナーの境界として検知し、汚染トナーの境界内の領域を付着箇所DTと判定することによって付着箇所DTの有無を判定することができる。
さらに、本実施例では、クリーニングパターンとしてシートに形成される画像がベタ画像であるクリーニングシートを例に説明を行った。しかし、ベタ画像以外にも、シート搬送方向に直交する幅方向の各位置におけるクリーニングパターンの長さを、加圧ローラ32の円周以上の長さに相当する78.5mmとして、平行四辺形の枠線をクリーニングパターンとして形成してもよい。このとき、加圧ローラ32の長手方向に枠線内のクリーニングシートが当接するように、シートPに対して印刷可能な全幅に枠線が印刷される。クリーニングパターンを枠線とすることで、クリーニング処理実行に際し消費されるトナーの量をさらに削減することが可能となる。なお、クリーニングパターンとして枠線を用いる場合、画像分析手段131は、前画像データ及び後画像データにおいて、枠線の内部の領域をクリーニングパターンが印刷されている領域として、デジタル画素信号から明度情報に変換する。
加えて、本実施例では、1度クリーニング動作に用いられたクリーニングシートはプリンタ100の機外に排出される構成を例に説明を行った。例えば、クリーニングシートとして用いられたシートが裏抜けしにくいシートであるときには、1回目のクリーニング動作で用いたシートの裏面に、2回目のクリーニング動作で用いるクリーニングパターンを形成してもよい。このようにすることで、クリーニング動作に用いられるクリーニングシートの枚数を削減することが可能となる。
そして、本実施例では、A4サイズのシートを用いてクリーニング動作を行う例について説明を行った。しかし、長手方向における加圧ローラのサイズに好適なサイズのシートを用いてクリーニング動作を行ってもよい。このとき、シート搬送方向に直交する幅方向の各位置におけるクリーニングパターンの長さを、加圧ローラ32の円周の一周分に相当する78.5mmとする。なお、シート搬送方向に直交する幅方向の各位置におけるクリーニングパターンの長さは、加圧ローラ32の円周以上の長さであってもよい。また、加圧ローラの長手方向の長さを、シート搬送方向に直交する幅方向におけるクリーニングパターンの幅の長さとすることで、加圧ローラの周面全体に対してクリーニングを行うことができる。
また、定着手段30において加圧ローラ32に代わるものとして、シートを加圧する加圧フィルムを有するプリンタに対して、本実施例を適用することができる。さらに、本実施例の説明においては、加圧ローラ32に対するクリーニングを例に説明を行ったが、クリーニングパターンTT1が定着フィルム31に当接するようにクリーニングシートPP1を搬送するようにしてもよい。このような場合、定着フィルム31に対しても本実施例と同様にしてクリーニングを行うことができる。
<実施例2>
次に、本開示の実施例2について説明する。本実施例に係るプリンタ100の構成は実施例1と同じであるため、重複する説明を省略する。また、本実施例に係るクリーニング処理においては、クリーニングパターン及び汚染トナーの有無判定を行う対象範囲が、実施例1と異なるため、実施例1と同じ動作を行う箇所については重複する説明を省略する。
まず、本実施例に係るクリーニングパターンであるクリーニングパターンTT3について説明する。図9は、本実施例に係るクリーニング処理において、1回目のクリーニング動作で用いられるクリーニングシートPP3の一例を示す図である。図9に示すように、実施例1と同様に、加圧ローラ32に対するクリーニングシートPP3の巻きつきを防ぐ目的で、クリーニングパターンTT3は、平行四辺形に形成されている。また、クリーニングパターンTT3の画像の色として、本実施例では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)から成るレッド(R)のベタ画像を印刷している。クリーニングパターンTT3の画像の色としてはレッド(R)に限られないものの、ブラック(K)の単色や、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C)を混色させたプロセスブラックは避ける方が望ましい。また、シート搬送方向に直交する幅方向の各位置におけるクリーニングパターンTT3の長さL2は、加圧ローラ32の円周の2周分、すなわち、円周の2倍以上に相当する158mmとしている。また、加圧ローラ32の長手方向にクリーニングパターンTT3が当接するように、シートPに対して印刷可能な全幅にクリーニングパターンTT3が形成されている。このようなクリーニングパターンTT3の形状により、加圧ローラ32の周面全体に対し、2周分のクリーニングを行うことができる。
本実施例では、画像分析手段131による汚染トナーの有無を判定する方法及び画像描画手段132による2回目のクリーニング動作に用いるクリーニングパターンの作成方法は、実施例1と同じである。図10は、クリーニング動作後のクリーニングシートPP3の加圧ローラ汚れの一例を示した図である。図10中、破線で囲った箇所が、クリーニングパターンTT3の搬送方向における加圧ローラ32の2周目部分である。すなわち、クリーニングパターンTT3を2分割したと仮定した場合、図10中、破線で囲っていない箇所が、クリーニングシートPP3が定着手段30を通過する前半部分である。また、図10中、破線で囲った箇所が、クリーニングシートPP3が定着手段30を通過する後半部分である。
本実施例においても実施例1と同様に、画像分析手段131は、画像読取手段44で読み取った前画像データのクリーニングパターンTT3の明度情報に基づいて付着箇所DTの有無を判定するための明度の閾値を決定する。そして、画像分析手段131は、実施例1と同様に後画像データにおいてクリーニングパターンTT3によって特定される領域の明度情報が閾値以上又は閾値以下のいずれかであるかを判定する。このとき、画像分析手段131は、明度情報が閾値以下である箇所を付着箇所DT、明度情報が閾値以上である箇所を汚染トナーが付着していない箇所であると判定する。
次に、画像分析手段131は、実施例1と同様に、第3クリーニングパターンTT3の搬送方向全幅にわたって検知位置を移動させ、明度情報が閾値以上又は閾値以下のいずれかであるかを判定した結果を積算する。このようにして、第3クリーニングパターンTT3の搬送方向の長さ分だけ付着箇所DTの分布を積算して、加圧ローラ32の長手方向における汚染トナーの付着度合いを判断する(図11参照)。図11は、本実施例に係る加圧ローラ32の長手方向における汚染トナーの付着度合いを示す図である。本実施例では、クリーニングパターンTT3のうち、加圧ローラ32の2周目以降が当接する領域において付着箇所DTの有無を判定し、加圧ローラ32の1周目が当接する領域については付着箇所DTの有無を判定しない。図10において、付着箇所DTとして検知された位置に相当する加圧ローラ32の長手方向の位置には、汚染トナーが付着している可能性があるため、再度クリーニング動作をする必要がある。このとき、シートの搬送方向に直交する幅方向において、1周目の領域(破線で囲われていない箇所)に付着箇所DTがあっても、2周目の領域(破線で囲った箇所)において、1周目において付着箇所DTがあった位置に付着箇所DTがないことがある。このような場合、加圧ローラ32の汚染トナーは、クリーニングシートPP3の1周目の領域によりクリーニングされたと判断することができる。したがって、S706で画像分析手段131によって、2周目の領域に付着箇所DTが発生していないと判定された場合、ジョブ制御手段110は、クリーニング処理を終了することができる(図7参照)。これにより、クリーニング処理に用いられるシートの削減や、クリーニング時間の短縮を図る事ができる。
S706で、画像分析手段131によって、2周目の領域に付着箇所DTが発生していると判定された場合、画像描画手段132は、図11の付着箇所DTの分布の情報に基づいて、クリーニングパターンTT4を作成する(S707:図7参照)。図12は、本実施例に係る2回目のクリーニング動作で用いられるクリーニングシートに形成されたクリーニングパターンTT4を示す図である。本実施例においては、必要な部分にのみクリーニングパターンTT3と同じ画像成分を有するイエロー(Y)、マゼンタ(M)から成るレッド(R)のベタ画像を印刷してクリーニングパターンTT4を作成する。すなわち、クリーニング不要な部分にはトナーが印刷されないようにして、クリーニングパターンTT4が作成される。このようにすることで、トナーの消費量を削減することができる。クリーニングパターンTT4は、付着箇所DTが発生している部分の加圧ローラ32の長手方向の位置及びシート搬送方向(図12:矢印D)に直交する幅方向における付着箇所DTの端部から所定の長さSの領域に形成される。また、シート搬送方向に直交する幅方向の各位置におけるクリーニングパターンTT4のシート搬送方向の長さは、クリーニングパターンTT3と同じ長さである。このように、付着箇所DTの端部から所定の長さSの領域を設けることにより、搬送時に幅方向におけるクリーニングシートの位置ずれが発生した場合であっても、クリーニングパターンTT4が加圧ローラ汚れの位置を通過することが可能となる。また、2回目のクリーニング動作で用いられるクリーニングシートには、1回目のクリーニング動作後、汚染トナーが残留している可能性のある箇所にのみ1回目のクリーニングパターンと同じ画像情報を有するクリーニングパターンが形成される。したがって、トナーの消費量を削減することが可能となる。
また、位置関係を示すため、図12においては、クリーニングシートPP3が定着手段30を通過するときに加圧ローラ32の2周目のクリーニングが行われる領域において付着箇所DTが発生している箇所を黒枠で囲んで表示している。しかし、実際のクリーニングパターンTT4には、これらの黒枠は表示されない。以上説明したように、本実施例では、クリーニングを加圧ローラ32の2周以上できる大きさにクリーニングパターンTT3及びクリーニングパターンTT4を形成する。これにより、クリーニングパターンTT3の内、加圧ローラ2周目以降の範囲において汚染トナーの検知することができるため、クリーニングに用いるシートの削減や、クリーニング時間の短縮が可能となる。
<実施例3>
次に、本開示の実施例3について説明する。本実施例に係るプリンタ100の構成は実施例1と同じであるため、重複する説明を省略する。本実施例は、加圧ローラ32に対する汚染トナーの付着状況を予測し、次回のクリーニング処理を実行するタイミングを決定する。また、本実施例における画像分析手段131による汚染トナーの有無を判定する方法及び画像描画手段132による2回目のクリーニング動作に用いるクリーニングパターンの作成方法は、実施例1と同じである。
実施例1及び実施例2においては、クリーニングシートに付着する汚染トナーがなくなるまで、繰り返しクリーニング動作を行うことによって、加圧ローラ32の汚染トナーに起因する画像不良を回避している。ところで、紙種によってシートに含まれる紙粉の種類や量、シートに対するトナーの定着状態が変化し、さらには、定着手段30の通紙枚数によっても加圧ローラ32の表面状態が変化する。これにより、加圧ローラ32に付着する汚染トナーの蓄積状況は、定着手段30の通紙枚数や紙種によって異なることとなる。しかしながら、同一の構成を持つプリンタにおいて、例えば、モノクロ印刷のみを実行する、又は、A4のシートに対してのみ印刷を実行するなど、使用状況が似ている場合が起こりうる。このような場合、同一構成のプリンタにおいて使用状況が似ているときには、汚染トナーの蓄積状況などの加圧ローラ32に対する汚染トナーの挙動も似ることとなる。
そこで、本実施例では、次回のクリーニング処理を実行するまでの通紙枚数を、クリーニング動作を繰り返した回数に応じて増減する。これにより、例えば、加圧ローラ32に汚染トナーが付着しておらずクリーニング動作が1回目で終了した場合は、クリーニング処理を行う必要がなかったと判断することができる。そこで、クリーニング動作が1回目で終了した場合には、次回クリーニング処理を実行するまでの定着手段30の通紙枚数を増やしてもよいと推測できる。一方、クリーニング動作を繰り返した回数が2回以上の場合においては、次回クリーニング処理を実行するまでの定着手段30の通紙枚数を減らすことで、画像不良が発生する前にクリーニング処理を実行することが可能となる。また、クリーニング動作の繰り返し回数が多い程、加圧ローラ32にたくさんの汚染トナーが付着していると考えることができる。そのため、本実施例では、クリーニング動作の繰り返し回数が多い程、次回クリーニング処理の実行までの定着手段30の通紙枚数を減らすようにする。すなわち、加圧ローラ32に対する汚染トナーの付着度合いに応じて次回のクリーニング処理を実行するまでの定着手段30の通紙枚数を増減させることで、最適なタイミングでクリーニング処理を行うことができる。
次に、本実施例に係るクリーニング処理の流れについて図13を参照して説明する。図13は、本実施例に係るクリーニング処理の流れを示すフローチャートである。本実施例では、1回のクリーニング処理実行時におけるクリーニング動作の繰り返し回数をカウントし、クリーニング動作の繰り返しカウントkに応じて、次回のクリーニング処理実施までの定着手段30の通紙枚数を決定することを特徴とする。本処理は、プリンタ100に対して加圧ローラ32のクリーニングを実行するクリーニング処理の実行命令がジョブ制御手段110に入力されたことをトリガーとして開始される。クリーニング処理の実行命令が入力されると、ジョブ制御手段110は、1回目のクリーニング動作に用いるクリーニングシートPP1を作成する(S711)。また、ジョブ制御手段110は、クリーニング動作の繰り返しカウントkの初期値として、k=1をセットする(S712)。
クリーニングシートPP1を作成するにあたり、ジョブ制御手段110は、画像描画手段132にクリーニングパターンTT1(図4参照)を作成するための画像パターンを生成させる。クリーニングパターンTT1が形成されたクリーニングシートPP1(図4参照)は、定着手段30で加熱及び加圧された後、反転搬送動作によって両面搬送路51側に導かれる。クリーニングシートPP1に対しては、両面搬送路51において、両面搬送ローラ対41を通過したタイミングで、画像読取手段44による画像読取が開始される(S713)。このとき、クリーニングシートPP1は、クリーニングパターンTT1が形成された面が画像読取手段44に対向するように両面搬送路51内を搬送される。S713では、加圧ローラ32に対するクリーニング前のクリーニングシートPP1の画像データ(前画像データ)が読み取られる。
画像読取手段44によって画像データが読み取られたクリーニングシートPP1は、本体合流ローラ対43により、レジストレーションローラ対16まで搬送される。レジストレーションローラ対16を通過後、クリーニングシートPP1は、クリーニングパターンTT1が形成された面が加圧ローラ32側になった状態で定着ニップ部Nを通過することで、加圧ローラ32のクリーニングを行う(S714)。S714の実行に際し、定着制御手段122は、クリーニングパターンTT1形成時よりも低速かつ高温でクリーニングシートPP1が定着ニップ部Nを通過するように、定着手段30を制御する。定着ニップ部Nの通過後、クリーニングシートPP1に対しては、反転搬送動作が繰り返し行われ、クリーニングパターンTT1が形成された面が画像読取手段44とは対向するように両面搬送路51をクリーニングシートPP1が搬送される。そして、両面搬送ローラ対41を通過したタイミングで、画像読取手段44による画像読取が開始される(S715)。
S715では、加圧ローラ32に対するクリーニング後のクリーニングシートPP1の画像データ(後画像データ)が読み取られる。次に、画像分析手段131は、実施例1及び実施例2と同様、図5(a〜c)から図6(a)にて説明したように、画像分析を行って(S716)、加圧ローラ32に対する汚染トナーの付着の有無を判定する(S717)。S717において、画像分析手段131は、実施例1及び実施例2と同様に、後画像データの明度情報において前画像データの明度情報から変化した箇所がある場合に、後画像データに汚染トナーの付着箇所DTが有ると判定する。
画像分析手段131によって後画像データに付着箇所DTが有ると判定された場合(S717/Y)、ジョブ制御手段110は、次回のクリーニング動作を行う必要ありと判定する。ジョブ制御手段110は、画像分析手段131の分析結果に基づいて、画像描画手段132に次回のクリーニング動作に用いるクリーニングシートPP2を作成させる。画像描画手段132は、付着箇所DTの領域を含むようにクリーニングシートPP2に形成されるクリーニングパターンTT2A〜C(図6(b)参照)を生成する。画像形成制御手段124は、画像描画手段132によって生成されたクリーニングパターンTT2A〜Cが形成されるように画像形成手段230にクリーニングシートPP2を作成させる(S718)。ジョブ制御手段110は、クリーニングシートPP2が作成されると、繰り返しカウントkを1インクリメントする(S719)。S719の処理の後、ジョブ制御手段110は、再度S713からの一連の動作を実行する。
S717において、画像分析手段131は、後画像データの見度情報に前画像データの明度情報から変化した箇所がない場合に、後画像データには付着箇所DTがないと判定する。画像分析手段131によって後画像データには付着箇所DTがないと判定された場合(S717/N)、ジョブ制御手段110は、次回のクリーニング動作を行う必要なしと判断する。ジョブ制御手段110は、クリーニング動作を行う必要なしと判断すると、繰り返しカウントkの値を記憶手段140に記憶し、クリーニング処理を終了する。なお、画像読取手段44で読み取られたクリーニングシートPP1は、搬送路50を搬送され、排出ローラ対20によって、プリンタ100の機外へと排出される。このように、本実施例に係るクリーニング処理においては、クリーニング処理を1回実行するにあたり、クリーニング動作を何回繰り返したかが記録される。
表1は、クリーニング動作の繰り返しカウントk及び次回クリーニング処理実行までの定着手段30の通紙枚数n´の設定情報を示す表である。表1に示す繰り返しカウントkと次回クリーニング処理実行までの定着手段30の通紙枚数n´との関係を示すデータテーブルは、予め記憶手段140に記憶されている。
Figure 2020177113
表1において、n´は、前回のクリーニング処理実行から今回のクリーニング処理実行までの定着手段30の通紙枚数である。本実施例において、ジョブ制御手段110は、表1のデータテーブルに基づいて次回のクリーニング処理実行までに、定着手段30を通過させるシートの枚数(通紙枚数n´)を決定する。そして、画像形成処理実行にあたり、条件情報取得手段111に、印刷ページ数や両面印刷の要否等の情報を取得させ、ジョブ制御手段110は、これらの情報に基づいて定着手段30の通紙枚数がn´に到達したか否か判断する。ジョブ制御手段110は、定着手段30の通紙枚数がn´に到達したと判断したときに、図13において説明したようにしてクリーニング処理を実行する。本実施例では、プリンタ100における初回のクリーニング処理の実行までの定着手段30の通紙枚数nの値、すなわち、nの初期値をn=5000として説明を行う。
n=5000のとき、前回のクリーニング処理実行時におけるクリーニング動作の繰り返しカウントkが1回の場合(k=1)、次回クリーニング処理実行までの通紙枚数n´は、5000+5000/2=7500枚となる。また、クリーニング動作の繰り返しカウントkが2回の場合(k=1)、次回クリーニング処理実行までの通紙枚数n´は、5000−5000/4=3750枚となる。さらに、クリーニング動作の繰り返しカウントkが3回の場合(k=1)、次回クリーニング処理実行までの通紙枚数n´は、5000−5000/3≒3333枚となる。そして、クリーニング動作の繰り返しカウントkが4回の場合(k=1)、次回クリーニング処理実行までの通紙枚数n´は、5000−5000/2=2500枚となる。このように、本実施例においては、クリーニング動作の繰り返し回数が多いほど、次回クリーニング処理を実行するまでの通紙枚数が減らされることとなる。なお、通紙枚数が割り切れない場合は小数点以下を繰り上げて通紙枚数を算出する。また、プリンタ100に対して初めてクリーニング処理を実行するまでの定着手段30の通紙枚数がnの初期値となるものの、初期値として予め定めた値を用いてもよい。
なお、定着手段30の通紙枚数がn´に到達する前に、画像不良が発生した場合には、ユーザの操作入力に基づいてクリーニング処理を実行してもよい。このとき、nの初期値はユーザがクリーニング処理の実行するための操作を行った時点における定着手段30の通紙枚数とする。また、繰り返しカウントkと次回クリーニング処理実行までの通紙枚数n´との関係は、表1に示す設定に限られず、通紙枚数n´の増減を重みづけするように設定してもよい。
以上説明したように、本実施例では、加圧ローラ32に対する汚染トナーの付着状況に応じてクリーニング動作を実行し、次回クリーニング処理を行うために設定される定着手段30の通紙枚数をクリーニング動作の繰り返し回数に応じて増減させる。このようにすることで、本実施例では、加圧ローラ32に対するクリーニング処理を自動化し、最適なタイミングで加圧ローラ32の汚染トナーを除去することが可能となる。
100 プリンタ(画像形成装置)/400 搬送手段/230 画像形成手段/30 定着手段/44,45 読取手段/N 定着ニップ部(ニップ部)/P シート/T トナー(トナー像)/32 加圧ローラ,31 定着フィルム(回転体対)/33 定着ヒータ(発熱体)/TT1,TT3 クリーニングパターン(第1パターン画像)/PP1,PP3 クリーニングシート(第1クリーニングシート)/DT 付着箇所/100A 制御手段

Claims (6)

  1. シートを搬送する搬送手段と、
    シートにトナー像を付着させて画像を形成する画像形成手段と、
    シートを挟持した状態で回転する回転体対と、シート上のトナー像を加熱する発熱体とを有し、前記画像形成手段により付着されたトナー像をシートに定着させる定着手段と、
    シートの画像を読み取る読取手段と、
    前記回転体対をクリーニングするクリーニング処理を実行する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    クリーニング処理を開始すると、所定のパターン画像が形成されたクリーニングシートを前記回転体対のニップ部に向かって通過させ、前記回転体対の付着物を当該クリーニングシートに付着させるクリーニング動作を実行し、
    第1パターン画像が形成された第1クリーニングシートを用いるクリーニング動作において、前記ニップ部を通過した後の前記第1クリーニングシートの画像データを前記読取手段に読み取らせ、
    前記読取手段が読み取った画像データのうち、前記第1パターン画像によって特定される領域において前記付着物が付着した付着箇所を検出し、
    検出結果に応じて、前記画像形成手段に、前記付着箇所を含み、かつ、前記第1パターン画像よりも小さい第2パターン画像を、次回のクリーニング動作に用いるシートに対して形成させる、
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. シート搬送方向に直交する幅方向の各位置における前記第1パターン画像のシート搬送方向の長さは、前記回転体対の円周以上の長さであって、
    前記幅方向の各位置における前記第2パターン画像のシート搬送方向の長さは、前記第1パターン画像の長さと同じである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記第1クリーニングシートを用いるクリーニング動作において、前記ニップ部を通過する前の前記第1クリーニングシートの画像データである第1画像データと、前記ニップ部を通過した後の前記第1クリーニングシートの画像データである第2画像データと、を前記読取手段に読み取らせ、前記第1画像データと前記第2画像データとを比較して、前記第2画像データにおいて、前記第1パターン画像によって特定される領域において前記付着箇所を検出する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. シート搬送方向に直交する幅方向の各位置における前記第1パターン画像のシート搬送方向の長さは、前記回転体対の円周の2倍以上であって、
    前記制御手段は、
    前記第1パターン画像によって特定される箇所を、前記ニップ部を先に通過する前半部分と、前記ニップ部を後に通過する後半部分とに2分割し、前記後半部分の画像データにおいて前記付着箇所を検出する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記回転体対によって搬送されたシートの枚数に応じて、クリーニング処理を実行し、1度のクリーニング処理におけるクリーニング動作の繰り返し回数が多いほど、次回のクリーニング処理を実行するまでの前記シートの枚数を少なくする、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記クリーニング動作において、前記第1パターン画像を前記第1クリーニングシートに定着させるときよりも、前記第1パターン画像が形成された前記第1クリーニングシートを前記クリーニング動作において前記ニップ部に通過させる際の前記発熱体の温度を高くし、かつ、前記回転体対の回転を減速させる、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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