JP2020174454A - 電力変換装置 - Google Patents

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祥吾 木皿
Shogo Kisara
祥吾 木皿
英一郎 繁原
Eiichiro Shigehara
英一郎 繁原
洋介 長内
Yosuke Osanai
洋介 長内
考弘 岡田
Takahiro Okada
考弘 岡田
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Abstract

【課題】簡易な構成によりスイッチング素子のオフ状態を解除すると共に、制御部からの異常な制御信号に起因して発生した過電流によってスイッチング素子がオフ状態でラッチされた場合でも、制御部からの制御信号によりオフ状態のラッチが誤って解除される可能性をより低減する。
【解決手段】ドライバICは、スイッチング素子に過電流が発生すると、スイッチング素子をオフすると共にマイコンから特定周波数の駆動信号を受信するまでオフ状態をラッチする。ECU(マイコン)は、オフ状態のラッチを解除するに際して、特定周波数の駆動信号として電力変換装置の電力変換に用いられる所定周波数とは異なる周波数の駆動信号を生成して駆動部に送信する。
【選択図】図3

Description

本発明は、スイッチング素子を有する電力変換装置に関する。
従来、この種の電力変換装置としては、スイッチング素子のスイッチングにより交流負荷を駆動するものにおいて、低周波PWM制御パルスと三角波信号との比較により高周波PWM制御パルスを発生させてスイッチング素子に出力する高周波PWMパルス出力回路を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、さらに、スイッチング素子に接続された電流検出抵抗により過電流が検知されたときに高周波PWMパルス出力回路から出力されるデューティを強制的に0%に設定してスイッチング素子をオフとすると共にこの状態をラッチする過電流保護ラッチ回路と、低周波PWM制御パルスを入力すると共にそのデューティが所定時間以上0%であるときに過電流保護ラッチ状態を解除する過電流保護ラッチ解除回路と、を備える。過電流保護ラッチ状態を解除するための信号として、低周波PWM制御入力信号を兼用するから、特別な解除信号を設けることなく、簡単な回路構成で過電流保護ラッチ状態の解除を実施することができると共に、過電流保護ラッチ状態を解除した時に直ちに過電流が流れないようにすることができるとしている。
特開平5−091746号公報
スイッチング素子をスイッチングするドライバICにPWM信号を出力するマイクロコンピュータ(マイコン)の異常に起因して当該スイッチング素子に過電流が発生した場合には、過電流保護ラッチ状態を維持する必要がある。しかしながら、上述した電力変換装置では、スイッチング素子がオフ固定となる状態においてラッチが解除されることから、異常なマイコンからの制御信号により過電流保護ラッチ状態が誤って解除され、過電流が再発するおそれがある。
本発明の電力変換装置は、簡易な構成によりスイッチング素子のオフ状態を解除すると共に、制御部からの異常な制御信号に起因して発生した過電流によってスイッチング素子がオフ状態でラッチされた場合でも、制御部からの制御信号によりオフ状態のラッチが誤って解除される可能性をより低減することを主目的とする。
本発明の電力変換装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の電力変換装置は、
スイッチング素子を有する電力変換装置であって、
前記スイッチング素子を駆動信号に基づいてスイッチングする駆動部と、
所望の電力変換が行なわれるように所定周波数の駆動信号を生成して前記駆動部に出力する制御部と、
を備え、
前記駆動部は、前記スイッチング素子に過電流が発生すると、前記スイッチング素子をオフすると共に前記制御部から特定周波数の駆動信号を入力するまでオフ状態をラッチし、
前記制御部は、前記オフ状態のラッチを解除するに際して、前記特定周波数の駆動信号として前記電力変換に用いられる前記所定周波数とは異なる周波数の駆動信号を生成して前記駆動部に出力する、
ことを要旨とする。
この本発明の電力変換装置では、駆動部は、スイッチング素子に過電流が発生すると、スイッチング素子をオフすると共に制御部から特定周波数の駆動信号を入力するまでオフ状態をラッチする。一方、制御部は、オフ状態のラッチを解除するに際して、特定周波数の駆動信号として電力変換装置の電力変換に用いられる所定周波数とは異なる周波数の駆動信号を生成して駆動部に出力する。スイッチング素子のオフ状態のラッチを解除するための信号として、駆動信号を用いるから、専用の解除信号を用いることなく、簡易な構成によりスイッチング素子のオフ状態のラッチを解除することができる。また、制御部からの異常な制御信号に起因してスイッチング素子に過電流が発生し、スイッチング素子がオフ状態でラッチされた場合でも、通常の制御で用いられる制御信号ではオフ状態のラッチは解除されないから、制御部からの制御信号によりオフ状態のラッチが誤って解除される可能性をより低減することができる。
本発明の一実施例としての電力変換装置を含む動力出力装置10の構成の概略を示す構成図である。 トランジスタT,ドライバIC50およびECU60の構成の概略を示す構成図である。 ECU60により実行されるモータ駆動制御処理の一例を示すフローチャートである。 過電流の発生によりトランジスタがオフラッチされてから当該オフラッチが解除されるまでの様子を示すタイムチャートである。 デューティが0%のPWM信号の出力によりオフラッチを解除する比較例において、過電流の発生により昇圧コンバータのトランジスタがオフラッチされた後に昇圧動作,降圧動作を行なったときのオフラッチ解除の様子を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての電力変換装置を含む動力出力装置10の構成の概略を示す構成図である。動力出力装置10は、本実施例では、走行用の動力源として電動車両に搭載されるものであり、モータ12と、バッテリ14と、パワーコントロールユニット(以下、「PCU」という)20と、リレー16と、電子制御ユニット(以下、ECUという)60とを備える。
モータ12は、永久磁石が埋め込まれたロータと、三相コイルが巻回されたステータと、を有する同期発電電動機として構成されている。このモータ12は、図示しないが、ロータが電動車両の駆動輪にデファレンシャルギヤを介して連結された駆動軸に接続されている。
バッテリ14は、ニッケル水素二次電池やリチウムイオン二次電池として構成されている。
PCU20は、バッテリ14の電力を変換してモータ12に供給するものであり、図1,図2に示すように、インバータ22と、昇圧コンバータ24と、平滑コンデンサ32,34と、ドライバIC50(図2参照)とを備える。
インバータ22は、モータ12と高電圧系電力ライン31とに接続されている。このインバータ22は、図1に示すように、6つのトランジスタT11〜T16と、6つのダイオードD11〜D16と、を備える。トランジスタT11〜T16は、それぞれ、高電圧系電力ライン31の正極母線と負極母線とに対して、ソース側とシンク側になるように、2個ずつペアで配置されている。6つのダイオードD11〜D16は、それぞれ、トランジスタT11〜T16に逆方向に並列接続されている。トランジスタT11〜T16の対となるトランジスタ同士の接続点の各々には、モータ12の三相コイル(U相,V相,W相)の各々が接続されている。したがって、インバータ22に電圧が作用しているときに、ECU60によって、パルス幅変調信号(PWM信号)により対となるトランジスタT11〜T16のオン時間の割合(デューティ比)が調節されることにより、三相コイルに回転磁界が形成され、モータ12が回転駆動される。
昇圧コンバータ24は、インバータ22が接続された高電圧系電力ライン31と、リレー16を介してバッテリ14が接続された低電圧系電力ライン33と、に接続されている。この昇圧コンバータ24は、2つのトランジスタT21,T22と、2つのダイオードD21,D22と、リアクトルLと、を備える昇降圧チョッパ回路として構成されている。トランジスタT21は、高電圧系電力ライン31の正極母線に接続されている。トランジスタT22は、トランジスタT21と、高電圧系電力ライン31および低電圧系電力ライン33の負極母線と、に接続されている。2つのダイオードD21,D22は、それぞれ、トランジスタT21,T22に逆方向に並列接続されている。リアクトルLは、トランジスタT21,T22同士の接続点と、低電圧系電力ライン33の正極母線と、に接続されている。昇圧コンバータ24は、ECU60によって、PWM信号によりトランジスタT21,T22のオン時間の割合(デューティ比)が調節されることにより、低電圧系電力ライン33の電力を昇圧して高電圧系電力ライン31に供給したり、高電圧系電力ライン31の電力を降圧して低電圧系電力ライン33に供給したりする。
平滑コンデンサ32は、高電圧系電力ライン31の正極母線と負極母線とに接続されている。また、平滑コンデンサ34は、低電圧系電力ライン33の正極母線と負極母線とに接続されている。
トランジスタT11〜T16およびT21,T22(以下、まとめてトランジスタTともいう)は、図2に示すように、ゲートGとコレクタCとエミッタEとセンスエミッタEsとを有するセンス機能付きの絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)として構成されている。
ドライバIC50は、トランジスタT11〜T16,T21,T22のそれぞれに対して設けられる。各ドライバIC50は、図2に示すように、ECU60に接続される入力端子p1と、トランジスタTのゲートGに接続される出力端子q1と、トランジスタTのセンスエミッタEsに接続される入力端子p2と、ECU60に接続される出力端子q2とを有する。また、ドライバIC50は、その機能ブロックとして、駆動信号出力部52と、過電流保護部54と、ラッチ解除部56と、周波数検知部58とを有する。駆動信号出力部52は、ECU60から入力端子p1を介して入力されるPWM信号を出力端子q1を介してゲートGへ供給する。過電流保護部54は、トランジスタTのセンスエミッタEsに入力端子p2を介して接続され当該トランジスタTに過電流が流れていることを検出する図示しない過電流検出素子(センス抵抗)を有する。そして、トランジスタTに過電流が流れたときに駆動信号出力部52に遮断信号を出力して駆動信号出力部52からゲートGへのPWM信号の供給を遮断(オフ)すると共にラッチ解除部56からラッチ解除信号を入力するまで当該遮断の状態をラッチ(オフラッチ)する。また、過電流保護部54は、トランジスタTに過電流が流れていないときにはローレベルの過電流通知信号(ローレベル信号)を出力端子q2を介してECU60へ出力し、トランジスタTに過電流が流れているときにはハイレベルの過電流通知信号(ハイレベル信号)を出力端子q2を介してECU60へ出力する。周波数検知部58は、ECU60から入力端子p1を介して入力されるPWM信号の周波数を測定すると共に測定した周波数が予め定められた周波数(ラッチ解除用周波数F’)と一致したときにラッチ解除部56から過電流保護部54へラッチ解除信号を出力させるものである。
ECU60とドライバIC50との間には、PWM信号が通過するPWM信号線72と、過電流通知信号が通過する過電流通知信号線74とが接続されている。さらに、各信号線72,74には、高電圧系に配置されるドライバIC50と低電圧系に配置されるECU60との絶縁性を確保するためにアイソレータ62,64が設けられている。
ECU60は、CPUやROM,RAM,入出力ポート等を含むマイクロコンピュータとして構成される。ECU60には、モータ12のロータの回転位置を検出する回転位置検出センサ12aからのモータ12のロータの回転位置やモータ12の各相コイルに取り付けられた図示しない電流センサからの相電流が入力ポートを介して入力されている。また,バッテリ14の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧やバッテリ14の出力端子に接続された図示しない電流センサからの充放電電流、バッテリ14に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度、平滑コンデンサ32,34の端子間に取り付けられた図示しない電圧センサからのコンデンサ電圧なども入力されている。一方、ECU60からは、インバータ22のトランジスタT11〜T16へのPWM信号や昇圧コンバータ24のトランジスタT21,T22へのPWM信号、リレー16への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、ECU60は、回転位置検出センサ32aからのモータ12のロータの回転位置に基づいてモータ12の回転数Nmも演算している。
次に、実施例の電力変換装置の動作、特にモータ12を駆動制御する際の動作について説明する。ここで、実施例の電力変換装置は、インバータ22と、ドライバIC50と、ECU60と、が該当する。
図3は、ECU60のCPUにより実行されるモータ駆動制御処理の一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、数msec毎)に繰り返し実行される。
モータ駆動制御処理では、ECU60は、まず、例えばアクセル操作量に基づいて設定されるモータ12のトルク指令Tm*を入力する(ステップS100)。続いて、ドライバIC50から入力される過電流通知信号がハイレベル信号であるか否かを判定する(ステップS110)。上述したように、ドライバIC50は、トランジスタTに過電流が発生していないときにはECU60へローレベルの過電流通知信号を通知し、トランジスタTに過電流が発生しているときにはECU60へハイレベルの過電流通知信号を通知する。そして、ECU60へハイレベルの過電流通知信号を通知しているときには、ECU60からPWM信号を入力しても、入力したPWM信号のトランジスタT(ゲートG)への供給を遮断している。すなわち、トランジスタTをオフラッチしている。
過電流通知信号がハイレベル信号でなくローレベル信号であると判定すると、トランジスタTに過電流は発生していないと判断し、入力したトルク指令Tm*でモータ12が駆動制御されるように駆動制御用周波数Fを用いてPWM信号を生成すると共に生成したPWM信号を対応するトランジスタTを駆動するドライバIC50に対してPWM信号線72を介して出力して(ステップS120)、本ルーチンを終了する。ここで、駆動制御用周波数Fは、例えば、モータ12からの磁気騒音やモータ配線からの放射ノイズを低減しつつ、トランジスタTのスイッチングによる発熱も考慮して最適な周波数が設定される。
一方、過電流通知信号がハイレベル信号であると判定すると、トランジスタTに過電流が発生したと判断し、フェールセーフ判定を行なうと共に(ステップS130)、フェールセーフ判定の判定結果からオフラッチの解除が必要があるか否か、即ちインバータ22を動作させる必要があるか否かを判定する(ステップS140)。オフラッチの解除が必要な場合としては、例えば、インバータ22のいずれかのトランジスタTに過電流が発生したが、短絡故障には至っておらず動作を再開することができると判断される場合や、インバータ22のいずれかのトランジスタTに短絡故障が発生したがそのトランジスタTの除く正常なトランジスタTにより構成される2相でモータ12を駆動することができると判断される場合などが該当する。オフラッチの解除が必要でないと判定すると、PWM信号の出力を停止して(ステップS150)、本ルーチンを終了する。
一方、オフラッチの解除が必要であると判定すると、ラッチ解除用周波数F’を用いてPWM信号を生成すると共に生成したPWM信号を対応するトランジスタTのドライバIC50に出力して(ステップS150)、本ルーチンを終了する。ここで、ラッチ解除用周波数F’は、駆動制御用周波数Fとして用いられない周波数領域の周波数、例えば、磁気騒音が適正範囲を超える領域の周波数や、放射ノイズが適正範囲を超える域の周波数が定められる。ECU60からラッチ解除用周波数F’のPWM信号を入力したドライバIC50は、周波数検知部58でラッチ解除用周波数F’を検知すると共にラッチ解除部56で過電流保護部54から駆動信号出力部52への遮断信号の出力を停止することにより、トランジスタTのオフラッチを解除する。また、ドライバIC50は、トランジスタTに過電流が再発していなければ、ローレベルの過電流通知信号をECU60に通知する。したがって、次に、本ルーチンが実行された際に、ステップS100において過電流通知信号はローレベル信号であると判定され、ECU60は、ステップS100で入力したトルク指令Tm*に基づいて駆動制御用周波数FのPWM信号を生成すると共に生成したPWM信号を対応するトランジスタTのドライバIC50に出力する(ステップS120)。これにより、インバータ22の動作が再開されることとなる。
図4は、過電流の発生によりトランジスタがオフラッチされてから当該オフラッチが解除されるまでの様子を示すタイムチャートである。図示するように、ECU60は、モータ12を駆動制御するに際して、トルク指令Tm*に基づいて駆動制御用周波数FのPWM信号を生成して対応するドライバIC50に出力する。ドライバIC50は、駆動制御用周波数FのPWM信号を入力してトランジスタTをスイッチングすると共に当該トランジスタTを流れる電流(センス電流)を監視する(時刻t0〜t5)。そして、ドライバIC50は、センス電流が過電流検出閾値に達したと判定すると(時刻t6)、トランジスタTをオフしてオフ状態をラッチ(オフラッチ)すると共にECU60へ出力する過電流通知信号をハイレベルとする。ECU60は、ドライバIC50からハイレベルの過電流通知信号を入力すると、フェールセーフ判定を行ない、フェールセーフ判定の結果、オフラッチの解除が必要と判断すると(時刻t7)、ラッチ解除用周波数F’のPWM信号を生成してドライバIC50に出力する。ドライバIC50は、ECU60からラッチ解除用周波数F’のPWM信号を入力すると、オフラッチを解除すると共にECU60へ出力する過電流通知信号をローレベルとする(時刻t8)。ECU60は、ドライバIC50からローレベルの過電流通知信号を入力すると、時刻t0〜t5と同様に、トルク指令Tm*に基づいて駆動制御用周波数FのPWM信号を生成して対応するドライバIC50に出力することにより、モータ12の駆動制御を再開する(時刻t8〜t12)。
ここで、ECU60からドライバIC50にラッチ解除用周波数F’のPWM信号を出力することによりオフラッチを解除する場合に代えて、特開平3−249826号公報に記載のように、デューティが0%のPWM信号を出力することによりオフラッチを解除する場合を考える。この場合、ECU60の何らかの異常によりインバータ22のトランジスタTに過電流が発生してトランジスタTがオフラッチされた後、ECU60がモータ12を非動作状態とする場合、ドライバIC50にはデューティが0%のPWM信号が出力される。これにより、トランジスタTのオフラッチは、ECU60から出力されるデューティが0%のPWM信号によって誤って解除されてしまう。本実施例では、通常のモータ12の駆動制御(インバータ22の動作)で用いられるPWM信号ではオフラッチは解除されないから、ECU60からのPWM信号によりオフラッチが誤って解除される可能性をより低減することができる。
また、ラッチ解除用周波数F’のPWM信号によるトランジスタTのオフラッチの解除は、昇圧コンバータ24にも同様に適用することができる。この場合、オフラッチを解除するためのPWM信号の周波数として、昇圧コンバータ24の昇降圧動作で用いられる周波数(駆動制御用周波数F)とは異なる周波数(ラッチ解除用周波数F’)が用いられる。
図5は、デューティが0%のPWM信号の出力によりオフラッチを解除する比較例において、過電流の発生により昇圧コンバータのトランジスタがオフラッチされた後に昇圧動作,降圧動作を行なったときのオフラッチ解除の様子を示す説明図である。昇圧コンバータ24の昇圧動作は、ECU60からトランジスタT22(下アームトランジスタ)のドライバIC50に昇圧に必要なデューティのPWM信号を出力すると共に、ECU60からトランジスタT21(上アームトランジスタ)のドライバIC50にデューティが0%のPWM信号を出力することにより行なわれる。また、昇圧コンバータ24の降圧動作(モータ12の回生動作)は、ECU60から上アームトランジスタのドライバIC50に降圧に必要なデューティのPWM信号を出力すると共に、ECU60から下アームトランジスタのドライバIC50にデューティが0%のPWM信号を出力することにより行なわれる。ECU60の何らかの異常により昇圧コンバータ24の上アームトランジスタに過電流が発生して上アームトランジスタがオフラッチされた後、ECU60が昇圧コンバータ24を昇圧動作する場合、上アームトランジスタのドライバCI50にはデューティが0%のPWM信号が出力される。これにより、上アームトランジスタのオフラッチは、ECU60から出力されるデューティが0%のPWM信号によって解除されてしまう。同様に、ECU60の何らかの異常により昇圧コンバータ24の下アームトランジスタに過電流が発生して下アームトランジスタがオフラッチされた後、ECU60が昇圧コンバータ24を降圧動作する場合、下アームトランジスタのドライバIC50にはデューティが0%のPWM信号が出力される。これにより、下アームトランジスタのオフラッチは、ECU60から出力されるデューティが0%のPWM信号によって解除されてしまう。本実施例では、通常の昇圧コンバータ24の動作で用いられるPWM信号ではオフラッチは解除されないから、ECU60からのPWM信号によりオフラッチが誤って解除される可能性をより低減することができる。
以上説明した本実施例の電力変換装置では、ドライバIC50は、トランジスタTに過電流が発生すると、トランジスタTをオフ(シャットダウン)すると共にECU60からラッチ解除用周波数F’のPWM信号を入力するまでオフ状態をラッチする。ECU60マイコン)は、オフ状態のラッチを解除するに際して、ラッチ解除用周波数F’のPWM信号としてインバータ22や昇圧コンバータ24の通常の制御に用いられる駆動制御用周波数Fとは異なる周波数のPWM信号を生成してドライバIC50に送信する。このように、オフ状態のラッチを解除するための信号として、PWM信号を用いるから、専用の解除信号を用いる必要がない。したがって、専用の解除信号を用いた場合に必要となる信号線やアイソレータの追加が不要となり、簡易な構成によりオフ状態のラッチを解除することができる。また、ECU60の異常なPWM信号に起因してトランジスタTに過電流が発生しトランジスタTがオフ状態でラッチされた場合でも、通常の制御に用いられるPWM信号ではオフ状態のラッチは解除されないから、オフ状態のラッチが誤って解除される可能性をより低減することができる。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、トランジスタT11〜T16,T21,T22が「スイッチング素子」に相当し、ドライバIC50が「駆動部」に相当し、ECU60が「制御部」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、電力変換装置の製造産業に利用可能である。
10 動力出力装置、12 モータ、14 バッテリ、16 リレー、20 パワーコントロールユニット(PCU)、22 インバータ、24 昇圧コンバータ、31 高電圧系電力ライン、32,34 平滑コンデンサ、33 低電圧系電力ライン、50 ドライバIC、52 駆動信号出力部、54 過電流保護部、56 ラッチ解除部、58 周波数検知部、60 電子制御ユニット(ECU)、72 PWM信号線、74 過電流通知信号線、76,78 アイソレータ、T11〜T16,T21,T22,T トランジスタ、D11〜D16,D21,D22 ダイオード、L リアクトル、G ゲート、C コレクタ、E エミッタ、Es センスエミッタ、p1,p2 入力端子、q1,q2 出力端子。

Claims (1)

  1. スイッチング素子を有する電力変換装置であって、
    前記スイッチング素子を駆動信号に基づいてスイッチングする駆動部と、
    所望の電力変換が行なわれるように所定周波数の駆動信号を生成して前記駆動部に出力する制御部と、
    を備え、
    前記駆動部は、前記スイッチング素子に過電流が発生すると、前記スイッチング素子をオフすると共に前記制御部から特定周波数の駆動信号を入力するまでオフ状態をラッチし、
    前記制御部は、前記オフ状態のラッチを解除するに際して、前記特定周波数の駆動信号として前記電力変換に用いられる前記所定周波数とは異なる周波数の駆動信号を生成して前記駆動部に出力する、
    電力変換装置。
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