JP2020162338A - 回転電機 - Google Patents

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JP2020162338A JP2019060587A JP2019060587A JP2020162338A JP 2020162338 A JP2020162338 A JP 2020162338A JP 2019060587 A JP2019060587 A JP 2019060587A JP 2019060587 A JP2019060587 A JP 2019060587A JP 2020162338 A JP2020162338 A JP 2020162338A
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武史 鳥居
Takeshi Torii
武史 鳥居
拓朗 岩瀬
Takuro Iwase
拓朗 岩瀬
三成 石田
Mitsunari Ishida
三成 石田
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Abstract

【課題】冷却水によりロータコアを径方向内側から冷却可能とする。【解決手段】軸方向の第1側(X1)から第2側(X2)に向けて延在する回転軸(12)まわりに回転可能なロータ(30)と、ロータを径方向外側から囲繞するステータ(21)と、ロータと一体に回転し、軸方向の第1側が閉塞された中空部(34A)を有するロータシャフト(34、134)と、ロータシャフトの軸方向の第2側に設けられる軸受(14b)と、ステータに対して回転不能な固定側部材(10)であって、軸受を介してロータシャフトを回転可能に支持し、油路(810、814)及び水路(901〜906)を形成する固定側部材(10)と、中空部と、軸受が位置する空間(92)との間に設けられる第1シール部材(60、61、63)とを含み、水路は、中空部に軸方向の第2側から連通する、回転電機(1、101)が開示される。【選択図】図1

Description

本開示は、回転電機に関する。
ロータシャフトの中空部を油路として用いる回転電機が知られている。
特開2010−239734号公報
しかしながら、上記のような従来技術は、ロータシャフトの中空部を油路として用いるので、ロータコアを径方向内側から冷却できる点で有利であるが、冷媒として油を用いる点で改善の余地がある。冷却用の油は、一般的にオイルクーラで冷却水(例えばLLC:Long Life Coolantを含む水)と熱交換して放熱されるので、冷却水の方が冷却用の油よりも温度が低いためである。
そこで、1つの側面では、本発明は、冷却水によりロータコアを径方向内側から冷却可能とすることを目的とする。
1つの側面では、軸方向の第1側から第2側に向けて延在する回転軸まわりに回転可能なロータコアと、
前記ロータコアを径方向外側から囲繞するステータと、
前記ロータコアと一体に回転し、前記軸方向の第1側が閉塞された中空部を有するロータシャフトと、
前記ロータシャフトの前記軸方向の第2側に設けられる軸受と、
前記ステータに対して回転不能な固定側部材であって、前記軸受を介して前記ロータシャフトを回転可能に支持し、油路及び水路を形成する固定側部材と、
前記中空部と、前記軸受が位置する空間との間に設けられる第1シール部材とを含み、
前記水路は、前記中空部に前記軸方向の第2側から連通する、回転電機が提供される。
1つの側面では、本発明によれば、冷却水によりロータコアを径方向内側から冷却可能とすることが可能となる。
一実施例(実施例1)によるモータの断面構造を概略的に示す断面図である。 冷媒の流れの説明図である。 他の一実施例(実施例2)によるモータの断面構造を概略的に示す断面図である。 他の一実施例(実施例3)によるモータの断面構造を概略的に示す断面図である。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
[実施例1]
図1は、一実施例(実施例1)によるモータ1(回転電機の一例)の断面構造を概略的に示す断面図である。図1には、油路や水路が概略的に図示されている。図2は、冷媒(油及び冷却水)の流れの説明図であり、図1に示した断面図に、冷媒の流れが矢印で模式的に示される。
図1には、モータ1の回転軸12が図示されている。以下の説明において、軸方向とは、モータ1の回転軸(回転中心)12が延在する方向を指し、径方向とは、回転軸12を中心とした径方向を指す。従って、径方向外側とは、回転軸12から離れる側を指し、径方向内側とは、回転軸12に向かう側を指す。また、周方向とは、回転軸12まわりの回転方向に対応する。図1には、軸方向に沿ったX方向が示され、X1側(第1側の一例)とX2側(第2側の一例)が定義されている。また、図1には、実装状態での上下方向の一例が示される。以下では、上下方向は、図1に示した上下方向に対応する。
モータ1は、例えばハイブリッド車両や電気自動車で使用される車両駆動用のモータであってよい。ただし、モータ1は、他の任意の用途に使用されるものであってもよい。
モータ1は、インナロータタイプであり、モータハウジング10(固定側部材の一例)を有する。モータハウジング10は、ステータ21を回転不能に支持する。モータハウジング10は、複数のピースから構成されてよい。本実施例では、一例として、モータハウジング10は、3つのピース10a〜10c(以下、それぞれ、「メインハウジング10a」、「内径側ハウジング10b」、及び「カバーハウジング10c」と称する)からなるが、ピースの数は任意である。
メインハウジング10aは、径方向の中心が開口した筒状の形態であり、径方向で最も外側の外周部を形成するとともに、X1側で軸方向のカバー部を形成する。メインハウジング10aは、図1に示すように、外周部において水路901を形成する。水路901には、X1側から冷却水が供給(例えば図示しないウォーターポンプにより圧送)される。冷却水は、例えばLLCを含む水である。なお、水路901を通って循環する冷却水は、後述の油路801の油を介して、ステータ21を径方向外側から冷却する。
内径側ハウジング10bは、径方向の中心が開口した筒状の形態であり、基本的には(X2側の端部のフランジ部11bを除き)、メインハウジング10aの内側に設けられる。内径側ハウジング10bは、ステータ21の径方向外側の表面を直接的に支持する。内径側ハウジング10bは、径方向外側の表面(外周面)がメインハウジング10aの径方向内側の表面(内周面)に径方向に当接する。
内径側ハウジング10bは、図1に示すように、ステータ21を径方向外側において、メインハウジング10aとの間に油路801を形成する。油路801は、ステータ21の径方向外側に位置し、油路801を流れる油は、ステータ21を径方向外側から冷却する。
また、内径側ハウジング10bは、軸方向のX2側の端部に径方向外側に広がるフランジ部11bを有し、フランジ部11bは、メインハウジング10aの軸方向のX2側の端部と軸方向に当接する。フランジ部11bは、メインハウジング10aの水路901に接続される水路902を形成する。水路902は、軸方向に延在する。
カバーハウジング10cは、軸方向に視て円盤状の形態であり、X2側で軸方向のカバー部を形成する。また、カバーハウジング10cは、X1側に、軸状部位11cと、円環状の突出部11dとを有する。
軸状部位11cは、ロータシャフト34の中空部34Aに挿通される。ロータシャフト34と同心状に回転軸12上に延在する。軸状部位11cの外径r2は、ロータシャフト34の中空部34Aの内径r1よりも小さく、軸状部位11cの径方向外側とロータシャフト34の中空部34Aの径方向内側の間には、円環状の空間90(以下、「シャフト円環状空間90」と称する)が形成される。
円環状の突出部11dは、ロータシャフト34と同心状に回転軸12まわりに延在する。すなわち、突出部11dは、軸状部位11cと同心状に、軸状部位11cを囲繞する態様で設けられる。突出部11dは、軸方向でロータコア32に対向し、径方向でベアリング14bとコイルエンド22Bと間を仕切る態様で形成される。
カバーハウジング10cは、図1に示すように、径方向に延在する水路903、906と、軸方向に延在する水路904、905とを形成する。
水路903は、径方向外側の一端が内径側ハウジング10bの水路902に接続され、径方向内側の他端が水路904に接続される。
水路904(入口側水路部の一例)は、軸状部位11cに形成される。水路904は、軸方向に延在し、X2側の一端が水路903に接続され、X1側の他端が中空部34Aに開口する。
水路905(出口側水路部の一例)は、軸状部位11cに形成される。水路905は、軸方向に延在し、X2側の一端が水路906に接続され、X1側の他端が中空部34Aに開口する。
水路906は、径方向内側の一端が水路905に接続され、径方向外側の他端が図示しない戻り用の水路に接続される。なお、戻り用の水路は、ラジエータ(図示せず)等を介して、上述した水路901に冷却水を吐出するウォーターポンプに連通してよい。
カバーハウジング10cは、図1に示すように、ベアリング14bが位置する空間92(以下、「ベアリング配置空間92」と称する)に連通する油路810及び油路814を形成する。具体的には、カバーハウジング10cは、ベアリング14bに軸方向に対向する領域に、油路810及び油路814を形成する。なお、油路810及び油路814は、カバーハウジング10cに形成される水路903、906に対して、周方向でオフセットした位置に形成される。油路810は、図示しないオイルポンプから吐出される油を、ベアリング配置空間92に供給する。油路814は、油路810よりも下側に位置し、ベアリング配置空間92に供給された油の戻り用の油路を形成する。
モータ1は、モータハウジング10により囲繞される内部空間に、ステータ21やロータ30等を備える。
ステータ21は、ロータ30の径方向外側を囲繞するように設けられる。ステータ21は、径方向外側がモータハウジング10に固定される。ステータ21は、例えば円環状の強磁性体の積層鋼板からなり、ステータ21の内周部には、コイル22が巻回される複数のスロット(図示せず)が形成される。
ロータ30は、ステータ21の径方向内側に配置される。ロータ30は、ロータコア32と、モータ1の回転軸12を画成するロータシャフト34とを備える。ロータコア32は、ロータシャフト34の径方向外側に固定され、ロータシャフト34と一体となって回転する。ロータシャフト34は、モータハウジング10にベアリング14a、14bを介して回転可能に支持される。本実施例では、後述する潤滑構造によって、ベアリング14a、14bは、潤滑油を使用するオープンタイプとすることができる。ただし、変形例では、ベアリング14a、14bの少なくとも一方は、グリス封入タイプであってもよい。ベアリング14aは、径方向で、ロータシャフト34のX1側の端部と、内径側ハウジング10bとの間に設けられる。ベアリング14bは、径方向で、ロータシャフト34のX2側の端部と、カバーハウジング10cの円環状の突出部11dとの間に設けられる。
ロータコア32は、例えば円環状の強磁性体の積層鋼板からなる。ロータコア32の内部には、永久磁石321が埋め込まれてよい。あるいは、永久磁石321は、ロータコア32の外周面に埋め込まれてもよい。なお、永久磁石321が設けられる場合、永久磁石321の配列等は任意である。
ロータコア32の軸方向の両側には、エンドプレート35A、35Bが取り付けられる。エンドプレート35A、35Bは、ロータコア32を支持する支持機能の他、ロータ30のアンバランスの調整機能(切削等されることでアンバランスを無くす機能)を有してよい。
ロータシャフト34は、図1に示すように、中空部34Aを有する。中空部34Aは、軸方向の一端側(X1側)で閉塞され、軸方向の他端側(X2側)で開口する態様で、ロータシャフト34の軸方向の全長にわたり延在する。
ロータシャフト34は、軸方向の一端側(X1側)で動力伝達機構7に連結される。図1には、動力伝達機構7の一部だけが図示されている。動力伝達機構7は、車両の出力軸(図示せず)に接続され、モータ1のロータシャフト34に発生する回転トルクを車両の出力軸に伝達する。動力伝達機構7の構成は任意であり、変速機や減速機構等を含んでよい。
次に、図2を参照して、油及び冷却水の流れを説明する。
冷却水は、X1側から水路901を軸方向に流れ(矢印R1参照)、水路902を介して水路903を通って径方向内側へと流れ(矢印R2参照)、次いで、水路904を通ってX1側に向かって軸方向に流れる(矢印R3参照)。そして、ロータシャフト34の中空部34A内に流入する(矢印R4参照)。ロータシャフト34の中空部34A内に冷却水が満たされた状態で、中空部34A内に冷却水が流入すると(矢印R4参照)、ロータシャフト34の中空部34A内の冷却水の一部は、水路905を通ってロータシャフト34の中空部34A外へと流れ(矢印R5参照)、水路906を通って戻される(矢印R6参照)。水路906を通って戻された冷却水は、例えばラジエータ等を介して冷却され、ウォーターポンプ(図示せず)により再び水路901に吐出される。
このようにして冷却水が循環されると、水路901を通る際に、油路801内の油を冷却でき、当該油を介してステータ21を冷却できる。また、ロータシャフト34の中空部34Aに、中空部34A内の冷却水を新しい冷却水で置換する態様で、新しい冷却水(オイルポンプからの冷却水)を連続的に供給でき、ロータコア32を径方向内側から冷却できる。これにより、磁石冷却性能を効果的に高めることができる。特に、本実施例では、ロータシャフト34の中空部34Aは、比較的大きい内径r1を有するので、軽量化を図るとともに、ロータシャフト34の中空部34Aの内周面と永久磁石321との間の径方向の距離を短くでき(例えば内径r1≒外径r2の場合に比べて短くでき)、磁石冷却性能を効果的に高めることができる。
油は、油路801を周方向に流れ(矢印は図示せず)、ステータ21を冷却する。なお、変形例では、このような油路801を介した冷却が省略されてもよい。
また、本実施例では、油は、油路810を介してベアリング配置空間92に供給され、ベアリング14bの潤滑に供される。従って、本実施例では、ベアリング14bは、グリス封入タイプである必要性がなく、グリス封入タイプである場合の不都合を防止できる。すなわち、ベアリング14bがグリス封入タイプである場合、モータ1の高回転化に対応して、径方向内側のシール部にクリアランスを設けて摩擦を発生させない構造とする傾向があるが、かかる構造では、高温時にグリスがクリアランスに流出するおそれがある。本実施例では、グリス封入タイプでないオープンタイプのベアリング14bを用いることで、このような不都合を防止できる。
このようにして、本実施例では、ロータシャフト34の中空部34Aに冷却水を供給してロータコア32を効率的に冷却することを可能としつつ、ベアリング14bに油を供給できる。
ところで、本実施例のように、ロータシャフト34の中空部34Aに冷却水を供給する場合、ロータシャフト34の中空部34Aとベアリング配置空間92との間のシール性を高めることが有用である。ベアリング配置空間92に冷却水が流入してしまうと、オープンタイプのベアリング14bの機能に影響するためである。
この点、本実施例では、モータ1は、2つの第1シール部材60、61を更に備える。第1シール部材60、61は、ロータシャフト34の中空部34Aとベアリング配置空間92との間に設けられる。これにより、ロータシャフト34の中空部34Aとベアリング配置空間92との間のシール性を高めることができる。
具体的には、第1シール部材60、61は、それぞれ、軸方向に視てリング状の形態であり、径方向外側がロータシャフト34の中空部34Aの内周面に当接し、径方向内側が軸状部位11cに支持される。第1シール部材60、61は、それぞれ、シャフト円環状空間90の軸方向の両端を境界付ける態様で設けられる。
第1シール部材60、61は、軸方向の異なる位置に設けられる。具体的には、第1シール部材60は、軸状部位11cにおける軸方向のX1側端部に設けられ、第1シール部材61は、ロータシャフト34の中空部34Aにおける軸方向のX2側端部に設けられる。換言すると、第1シール部材60は、シャフト円環状空間90の軸方向のX1側をシールし、第1シール部材61は、シャフト円環状空間90の軸方向のX2側をシールする。
第1シール部材60は、ロータシャフト34の中空部34Aから冷却水がシャフト円環状空間90に流入するのを防止するように機能する。また、第1シール部材61は、ベアリング配置空間92から油がシャフト円環状空間90に流入するのを防止するように機能する。
このようにして、本実施例によれば、ロータシャフト34の中空部34Aとベアリング配置空間92との間に、軸方向の両側が第1シール部材60、61でシールされたシャフト円環状空間90が形成される。すなわち、ロータシャフト34の中空部34Aとベアリング配置空間92との間に、冷却水及び油のいずれも存在しない空間(ドライ空間)が形成される。これにより、ロータシャフト34の中空部34Aとベアリング配置空間92との間に、第1シール部材60、61の一方のみが設けられる場合に比べて、シール性を高めることができる。
また、本実施例では、コイルエンド22A、22Bが位置する空間94は、ドライ空間(油が導入されることのない空間)とされる。このため、本実施例では、空間94とベアリング配置空間92との間には、第2シール部材62が設けられる。第2シール部材62は、ベアリング配置空間92から油が空間94に流入するのを防止するように機能する。本実施例では、図1に示すように、第2シール部材62は、径方向でロータシャフト34と円環状の突出部11dとの間に設けられる。第2シール部材62は、軸方向でX1側からベアリング14bに隣接する態様で設けられる。なお、第2シール部材62は、シャフト円環状空間90に連通路700(後述)を介して油が侵入しないように、連通路700よりも軸方向でX2側に設けられる。
また、本実施例では、空間94とベアリング14aとの間には、シール部材64が設けられる。シール部材64は、ベアリング14aが位置する空間98から油が空間94に流入するのを防止するように機能する。この場合、空間98においてベアリング14aの油潤滑が可能であり、ベアリング14bと同様、ベアリング14aをオープンタイプとすることができる。
ところで、本実施例のように、軸方向の両側が第1シール部材60、61でシールされたシャフト円環状空間90が形成される場合、シャフト円環状空間90内の空気の膨張や収縮に起因して、第1シール部材60、61のシール性が低下する場合がありうる。
この点、本実施例では、シャフト円環状空間90は、連通路700を介して、コイルエンド22A、22Bが位置する空間94に連通する。すなわち、ロータシャフト34は、シャフト円環状空間90と、コイルエンド22A、22Bが位置する空間94とを連通させる連通路700を形成する。これにより、シャフト円環状空間90内の空気の膨張や収縮に起因して第1シール部材60、61のシール性が低下する可能性を、効果的に低減できる。
また、本実施例では、ロータシャフト34の中空部34AはX1側(動力伝達機構7が設けられる側)が閉塞されるので、X1側に冷却水用のシール構造が不要となる。また、水路901〜906を含む冷却水用の水路は、動力伝達機構7側からは独立しているので、モータ1を動力伝達機構7から切り離したモジュールとして構成できる。これにより、モータ1を、多様なバリエーションの動力伝達機構7と組み合わせることで、モータ1の汎用性を高めることも可能となる。
また、本実施例では、ステータ21の径方向外側において油路801と水路901とが径方向で隣接するので、油路801内の油を水路901内の冷却水で冷却できる。従って、油路801内の油を別途冷却するためのオイルクーラ(図示せず)を無くすことも可能となりうる。ただし、オイルクーラは別途設けられてもよい。
[実施例2]
図3は、他の一実施例(実施例2)によるモータ101(回転電機の一例)の断面構造を概略的に示す断面図である。図3では、上述した実施例1と同様であってよい構成要素については、同一の参照符号を付して説明を省略する場合がある。
本実施例のモータ101は、上述した実施例1によるモータ1に対して、第1シール部材60、61が第1シール部材63で置換され、かつ、ロータシャフト34がロータシャフト134で置換された点が異なる。
第1シール部材63は、第1シール部材60、61の機能を併せ持つシール部材である。すなわち、第1シール部材63は、ロータシャフト34の中空部34Aから冷却水がベアリング配置空間92に流入するのを防止するように機能するとともに、ベアリング配置空間92から油が中空部34Aに流入するのを防止するように機能する。
ロータシャフト134は、上述した実施例1によるロータシャフト34に対して、連通路700を備えない点が異なる。
本実施例によっても、上述した実施例1と同様の効果が奏される。すなわち、ロータシャフト134の中空部34Aに冷却水を供給してロータコア32を効率的に冷却することを可能としつつ、ベアリング14bに油を供給できる。特に、本実施例によれば、ロータシャフト134の中空部34Aとベアリング配置空間92との間に第1シール部材63が設けられる。これにより、ロータシャフト134の中空部34Aとベアリング配置空間92との間での冷却水及び油の漏れの可能性を低減できる(すなわちシール性を高めることができる)。
[実施例3]
図4は、他の一実施例(実施例3)によるモータ201(回転電機の一例)の断面構造を概略的に示す断面図である。図4では、上述した実施例1と同様であってよい構成要素については、同一の参照符号を付して説明を省略する場合がある。
本実施例のモータ201は、上述した実施例1によるモータ1に対して、油路802〜804が追加され、第2シール部材62及びシール部材64が省略され、かつ、ロータシャフト34がロータシャフト134で置換された点が異なる。
具体的には、内径側ハウジング10bは、コイル22のコイルエンド22A、22Bの径方向外側に、油路802〜804を形成する。油路802〜804は、図示しないオイルポンプから吐出される油を、コイル22のコイルエンド22A、22Bに向けて滴下するように機能する。なお、油路810及び油路814は、上述した油路801や油路802〜804とは独立した別系統であってもよいし、互いに連通し合う同一系統であってもよい。
このように本実施例では、上述した実施例1とは異なり、コイルエンド22A、22Bが位置する空間94はドライ空間でなく、油が流通する空間となる。
従って、本実施例では、コイルエンド22A、22Bが位置する空間94と、ベアリング配置空間92との間をシールする必要性が無くなり、第2シール部材62が省略される。同様に、コイルエンド22A、22Bが位置する空間94と、ベアリング14aが位置する空間98との間をシールする必要性が無くなり、シール部材64が省略される。
また、本実施例では、コイルエンド22A、22Bが位置する空間94から連通路700を介して油がシャフト円環状空間90(軸方向で第1シール部材60、61間の空間)に浸入するのを防止するために、連通路700が省略される。すなわち、ロータシャフト134は、上述した実施例1によるロータシャフト34に対して、連通路700を備えない点が異なる。
本実施例によっても、上述した実施例1と同様の効果が奏される。すなわち、ロータシャフト34の中空部34Aに冷却水を供給してロータコア32を効率的に冷却することを可能としつつ、ベアリング14bに油を供給できる。また、本実施例によれば、油路802〜804を介して油によりコイルエンド22A、22Bを直接的に冷却できる。
なお、本実施例においては、油路801は、油路802に連通する油路であってよい。この場合、水路901を通る冷却水により冷却された油路801内の油を、油路802〜804を介してコイルエンド22A、22Bの冷却に供することができる。これにより、コイルエンド22A、22Bを効率的に冷却できる。
なお、本実施例では、2つの第1シール部材60、61が用いられるが、上述した実施例2と同様に、2つの第1シール部材60、61は、第1シール部材63で置換されてもよい。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
例えば、上述した実施例1(実施例2及び実施例3も同様)では、油路801は、水路901より径方向内側に位置するが、これに限られない。すなわち、油路801は、水路901より径方向外側に位置してもよい。この場合、水路901を通る冷却水によりステータ21を径方向外側から効率的に冷却できる。
<付記>
以上の実施例に関し、更に以下を開示する。なお、以下で記載する効果のうちの、一の形態に対する追加的な各形態に係る効果は、当該追加的な各形態に起因した付加的な効果である。
(1)一の形態は、軸方向の第1側(X1)から第2側(X2)に向けて延在する回転軸(12)まわりに回転可能なロータ(30)と、
前記ロータを径方向外側から囲繞するステータ(21)と、
前記ロータと一体に回転し、前記軸方向の第1側が閉塞された中空部(34A)を有するロータシャフト(34、134)と、
前記ロータシャフトの前記軸方向の第2側に設けられる軸受(14b)と、
前記ステータに対して回転不能な固定側部材(10)であって、前記軸受を介して前記ロータシャフトを回転可能に支持し、油路(810、814)及び水路(901〜906)を形成する固定側部材(10)と、
前記中空部と、前記軸受が位置する空間(92)との間に設けられる第1シール部材(60、61、63)とを含み、
前記水路は、前記中空部に前記軸方向の第2側から連通する、回転電機(1、101、201)である。
本形態によれば、ロータシャフトの中空部に水路を連通させることができるので、冷却水によりロータコアを径方向内側から効率的に冷却できる。また、第1シール部材が設けられるので、軸受が位置する空間に冷却水が流出する可能性を低減できる。この結果、軸受をグリス封入タイプにする必要性を低減できる。
(2)また、本形態においては、好ましくは、前記油路は、前記軸受が位置する空間に開口する。
この場合、軸受をグリス封入タイプではなくオープンタイプにして油により潤滑できる。これにより、グリス封入タイプである場合よりも容易に回転電機の高回転化に対応できる。
(3)また、本形態においては、好ましくは、前記固定側部材は、前記中空部に前記軸方向の第2側から挿通される軸状部位(11c)を有し、
前記第1シール部材は、径方向外側が前記中空部の内周面に当接し、径方向内側が前記軸状部位に支持される。
この場合、固定側部材の軸状部位を利用して第1シール部材を成立させることができる。
(4)また、本形態においては、好ましくは、前記軸状部位に、前記水路の一部を形成する水路部であって前記中空部に開口する入口側水路部(904)及び出口側水路部(905)が形成される。
この場合、軸状部位を利用して、ロータシャフトの中空部に冷却水を供給できる。
(5)また、本形態においては、好ましくは、前記第1シール部材(60、61)は、前記軸方向の異なる位置に複数設けられる。
この場合、ロータシャフトの中空部と、軸受が位置する空間との間のシール性を高めることができる。
(6)また、本形態においては、好ましくは、前記軸受が位置する空間と、前記ステータのコイルエンド(22A、22B)が位置する空間(94)との間に設けられる第2シール部材(62)を更に含む。
この場合、コイルエンドが位置する空間をドライ空間とすることができる。
(7)また、本形態においては、好ましくは、前記第1シール部材(60、61)は、前記軸方向の異なる位置に複数設けられ、
前記ロータシャフトは、前記軸方向で隣り合う前記第1シール部材間の空間(90)と前記コイルエンドが位置する空間との間に連通路(700)を有する。
この場合、第1シール部材間の空間における空気の膨張や収縮に伴う第1シール部材の変形等が防止され、第1シール部材によるシール性を高めることができる。すなわち、第1シール部材間の空間への又はからの空気の出入りが可能となり、第1シール部材間の空間内の圧力の変化に起因した第1シール部材によるシール性の低下を、低減できる。
(8)また、本形態においては、好ましくは、前記ロータシャフトは、前記軸方向の第1側で動力伝達機構(7)に連結される。
この場合、ロータシャフトにおける水路が連通する側とは逆側で動力伝達機構と連結が容易となり、回転電機のモジュール化も容易となる。
(9)また、本形態においては、好ましくは、前記水路は、前記ステータの径方向外側において前記軸方向に延在し、前記軸方向の第2側で径方向内側に延在する。
この場合、水路を通る冷却水は、ステータを直接的に又は間接的に(すなわち油を介して)冷却しつつ、ロータシャフトの中空部内に至ってロータコアを冷却できる。
1、101 モータ
7 動力伝達機構
10 モータハウジング
10a メインハウジング
10b 内径側ハウジング
10c カバーハウジング
11b フランジ部
11c 軸状部位
12 回転軸(回転中心)
14a ベアリング
14b ベアリング
21 ステータ
22 コイル
22A コイルエンド
22B コイルエンド
30 ロータ
32 ロータコア
321 永久磁石
34、134 ロータシャフト
34A 中空部
35A エンドプレート
35B エンドプレート
60 第1シール部材
61 第1シール部材
62 第2シール部材
63 第1シール部材
90 シャフト円環状空間
92 ベアリング配置空間
94 空間
700 連通路
801〜804 油路
810 油路
814 油路
901〜906 水路

Claims (9)

  1. 軸方向の第1側から第2側に向けて延在する回転軸まわりに回転可能なロータコアと、
    前記ロータコアを径方向外側から囲繞するステータと、
    前記ロータコアと一体に回転し、前記軸方向の第1側が閉塞された中空部を有するロータシャフトと、
    前記ロータシャフトの前記軸方向の第2側に設けられる軸受と、
    前記ステータに対して回転不能な固定側部材であって、前記軸受を介して前記ロータシャフトを回転可能に支持し、油路及び水路を形成する固定側部材と、
    前記中空部と、前記軸受が位置する空間との間に設けられる第1シール部材とを含み、
    前記水路は、前記中空部に前記軸方向の第2側から連通する、回転電機。
  2. 前記油路は、前記軸受が位置する空間に開口する、請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記固定側部材は、前記中空部に前記軸方向の第2側から挿通される軸状部位を有し、
    前記第1シール部材は、径方向外側が前記中空部の内周面に当接し、径方向内側が前記軸状部位に支持される、請求項1又は2に記載の回転電機。
  4. 前記軸状部位に、前記水路の一部を形成する水路部であって前記中空部に開口する入口側水路部及び出口側水路部が形成される、請求項3に記載の回転電機。
  5. 前記第1シール部材は、前記軸方向の異なる位置に複数設けられる、請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の回転電機。
  6. 前記軸受が位置する空間と、前記ステータのコイルエンドが位置する空間との間に設けられる第2シール部材を更に含む、請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の回転電機。
  7. 前記第1シール部材は、前記軸方向の異なる位置に複数設けられ、
    前記ロータシャフトは、前記軸方向で隣り合う前記第1シール部材間の空間と前記コイルエンドが位置する空間との間に連通路を有する、請求項6に記載の回転電機。
  8. 前記ロータシャフトは、前記軸方向の第1側で動力伝達機構に連結される、請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の回転電機。
  9. 前記水路は、前記ステータの径方向外側において前記軸方向に延在し、前記軸方向の第2側で径方向内側に延在する、請求項1〜8のうちのいずれか1項に記載の回転電機。
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