JP2020159141A - 壁構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】建築物の壁構造において、剛性を確保しながら、遮音性能を向上させる。【解決手段】階層構造の建築物の各階を少なくとも2つの区画に隔てる壁構造であって、2つの区画にそれぞれ面する1対の仕上材と、1対の仕上材間の空間で壁構造の壁幅方向Zに延び、建築物の構造材をなす鉄骨部材12と、壁構造の上部および下部で壁幅方向Zに延びるランナーと、ランナーに支持されて高さ方向に延び、1対の仕上材に接合されるスタッド4と、を備え、スタッド4は、壁幅方向Zから見て鉄骨部材12と干渉する領域を少なくとも含む切り欠き部44を有する壁構造を提供する。【選択図】図5

Description

本発明は、壁構造に関する。
板状集合住宅のような階層構造の建築物としては、構造を鉄筋コンクリート構造とし、戸境壁のような壁構造で各階を複数の専有部分に隔てているものが知られている。特許文献1には、内部に建築物の構造材をなす鉄骨部材を収めた壁構造(戸境壁)が記載されている。この壁構造によれば、鉄骨部材を壁構造の内部に収めることで、壁構造の剛性を確保するとともに、専有部分内の空間を広く確保して専有部分の機能性や美観を向上させている。
特開2017−223075号公報
ところで、特に集合住宅においては壁構造の遮音性能の向上が求められており、発明者らは鉄骨部材が収められた壁構造について、遮音性能に関する試験を実施した。この試験によれば、一方の専有部分で発生した騒音による振動が、壁構造の面内において鉄骨部材が配置されている箇所においてより大きく伝達されることがわかった。
そこで、本発明は、剛性を確保しながら、遮音性能を向上させることができる壁構造を提供することを目的とする。
本発明のある観点によれば、壁構造は、階層構造の建築物の各階を少なくとも2つの区画に隔てる壁構造であって、前記2つの区画にそれぞれ面する1対の仕上材と、前記1対の仕上材間の空間で前記壁構造の壁幅方向に延び、前記建築物の構造材をなす鉄骨部材と、前記壁構造の上部および下部で前記壁幅方向に延びるランナーと、前記ランナーに支持されて高さ方向に延び、前記1対の仕上材に接合されるスタッドと、を備え、前記スタッドは、前記壁幅方向から見て前記鉄骨部材と干渉する領域を少なくとも含む切り欠き部を有する。
上記壁構造において、前記鉄骨部材には、耐火被覆が施工されていなくてもよい。
上記壁構造において、前記鉄骨部材は、一対のフランジとウェブとを有し、前記ウェブの主面が前記高さ方向に沿うように配置されたH形鋼であり、前記切り欠き部は、前記スタッドと前記フランジとが干渉する領域を含んでよい。
上記壁構造において、前記切り欠き部と前記フランジとの間には、弾性変形可能なスペーサーが配置されていてよい。
上記壁構造において、前記スタッドはリップ溝形鋼であり、前記切り欠き部は、前記スタッドの長手方向と交差する方向に形成された一対の切断線と、前記切断線間の部位を折り曲げることによって形成される折り曲げ部と、を有してよい。
上記壁構造において、前記仕上材は、石膏ボード、ロックウール板、けい酸カルシウム板、ALC板、およびGRC板のうちの少なくとも1つの耐火板を含んでもよい。
上記の構成によれば、壁構造の内部に鉄骨部材が配置されていることによって、壁構造の剛性を確保することができる。また、スタッドに切り欠き部を設けることによって、スタッドと鉄骨部材の一部とが直接接触しなくなるため、スタッドから鉄骨部材への固体伝搬音が低減され、壁構造の遮音性能を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態に係る階層構造の建築物の斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る階層構造の建築物の側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る階層構造の建築物の正面図である。 本発明の第1の実施形態に係る壁構造の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る壁構造における梁間鉄骨部材とスタッドの拡大斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る壁構造における梁間鉄骨部材とスタッドの断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る壁構造のスタッドの製造方法を説明する図である。 本発明の第2の実施形態に係る壁構造における梁間鉄骨部材とスタッドの断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る壁構造における梁間鉄骨部材とスタッドの断面図である。 図9のX−X線断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る壁構造の断面図である。 本発明の他の実施形態に係る壁構造の断面図である。 本発明の他の実施形態に係る壁構造の断面図である。 比較例の壁構造の断面図である。 第1の実施形態の壁構造と比較例の遮音性能に関する試験の結果を示すグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1、図2および図3は、本発明の第1の実施形態に係る階層構造の建築物10の斜視図、側面図および正面図である。建築物10は、壁構造1を有する。壁構造1は、専有部分Pに面する仕上材6を有しているが、図1および図2には、その一部のみ示す。また、図1では、壁構造1を構成する鋼製下地材2の図示を省略している。
本実施形態の建築物10は、桁行方向Xを長手方向とするとともに、梁間方向Zを短手方向とし、上方から見て矩形状をなす板状集合住宅である。なお、建築物10は、集合住宅に限ることはなく、病院やオフィスとして用いられてもよい。
建築物10は、階層構造の各階を区切るスラブ11と、梁間方向Zに延びる複数の梁間鉄骨部材12と、桁行方向Xに延びる複数の桁行鉄骨部材13と、高さ方向Yに延びるとともに梁間鉄骨部材12および桁行鉄骨部材13が接合される複数のコンクリート柱14と、を有する。
建築物10では、階層構造の各階で、住居等の区画である専有部分P(区画)が桁行方向Xに並んでいる。桁行方向Xに隣り合う専有部分P同士の間には、建築物10の各階を少なくとも2つの専有部分Pに隔てる戸境壁として機能する壁構造1が配置されている。
コンクリート柱14は、建築物10の外周に沿って配置されている。コンクリート柱14は、断面略矩形状等の鉄筋コンクリートによって形成されている。コンクリート柱14は、必要に応じて、その内部に単一H形鋼又はクロスH形鋼等の鉄骨柱を内蔵した鉄骨鉄筋コンクリートによって形成されてもよい。コンクリート柱14は、各々の専有部分Pの四隅に配置されている。
本実施形態において、梁間鉄骨部材12および桁行鉄骨部材13はH形鋼である。
梁間鉄骨部材12は、階層構造の各階の上部で梁間方向Zに延び、その両端が一対のコンクリート柱14にそれぞれ接続されている。梁間鉄骨部材12は、コンクリート柱14に接続されていることで、建築物10の構造材をなす。
図4は、本発明の実施形態に係る壁構造1の断面図である。図5は、本発明の実施形態に係る壁構造1における梁間鉄骨部材12と鋼製下地材2(スタッド4)の拡大斜視図である。なお、図5においては、梁間鉄骨部材12は二点鎖線で示している。なお、図3に示した建築物10の正面図と、図4の断面図との視点は同じである。また、以下では図4および図5に示された壁厚方向X、高さ方向Y、および壁幅方向Zを用いて説明するが、これらの方向は上記で図1〜図3に示した桁行方向X、高さ方向Y、および梁間方向Zにそれぞれ対応する。
図4に示されるように、壁構造1は、両側の区画Pにそれぞれ面する少なくとも一対の仕上材6と、少なくとも一対の仕上材6をそれぞれ支持する鋼製下地材2と、鋼製下地材2の間に配置された梁間鉄骨部材12と、を有している。上述の通り、本実施形態において梁間鉄骨部材12はH形鋼である。なお、鋼製下地材2と仕上材6との間に、敷目板などを介在させてもよい。
鋼製下地材2は、例えば、JIS A 6517で定められた規格に基づいて組み立てることができる。鋼製下地材2は、壁構造1の上端および下端で壁幅方向Zに延びるレール状のランナー3と、ランナー3に支持されて高さ方向Yに延び、仕上材6に接合されるスタッド4と、を有している。鋼製下地材2は、スタッド4に設けられた貫通穴を貫通してスタッド4の振れを防止する鋼製の振れ止め(図示せず)をさらに有してもよい。
なお、本実施形態のランナー3は、梁間鉄骨部材12に直接取り付けられているが、これに限ることはなく、例えば所定の接続用部材を介して梁間鉄骨部材12に取り付けてもよい。
ここで、両側の仕上材6をそれぞれ支持するスタッド4は、壁厚方向Xに離間して配置されている。スタッド4同士の中心間距離は、要求される遮音性能等に応じて適宜設定することができる。本実施形態の壁構造1は、例えば全体の厚さが約200mmから約400mmとなるように形成されている。この場合、壁厚方向Xでのスタッド4同士の中心間距離は約140mmから340mmになる。
一対の仕上材6は、隔てられた2つの専有部分Pにそれぞれ面している。仕上材6は、例えば略平板状等に成形された石膏ボード、ロックウール板、けい酸カルシウム板、ALC板(高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリート板)又はGRC板(セメントモルタルとガラス繊維との複合板)等、所定の断熱性能を発揮する耐火板である。仕上材6は、複数の耐火板の積層構造とすることができる。この場合、同じ種類の耐火板を重ねてもよいし、互いに異なる種類の耐火板を重ねてもよい。仕上材6は、例えば、ねじによって鋼製下地材2に接合されている。
上述のように、壁構造1において、梁間鉄骨部材12は、一対の仕上材6の間の空間で壁幅方向Zに延びている。梁間鉄骨部材12は、一対の仕上材6の間に配置されることによって、専有部分Pから視認されない。また、本実施形態において、梁間鉄骨部材12は、フランジ16がスラブ11と平行をなし、ウェブ17が仕上材6と平行をなすように配置されている。なお、本実施形態において、梁間鉄骨部材12には、吹付けロックウール耐火被覆材や、巻付け耐火被覆材などの耐火被覆は施工されていない。梁間鉄骨部材12に耐火被覆が施工されていないことによって、耐火被覆材の材料コストおよび施工コストを抑制することができる。
図5に示されるように、スタッド4は、例えば厚さ0.8mm程度の薄鋼板によって形成され、断面(X−Z断面)において溝形の長尺部材である。スタッド4は、壁幅方向Zに直交し高さ方向Yに延びる底面41と、底面41の壁厚方向Xの両端に接し壁厚方向Xに直交する一対の側面42A,42Bと、一対の側面42A,42Bのそれぞれの端部から互いに接近する方向に突出するリップ部43とから形成されるリップ溝形鋼である。仕上材6(図5には示されていない)は、一方の側面42Bに接合される。
ここで、スタッド4は、壁幅方向Zから見て、梁間鉄骨部材12と干渉する領域を少なくとも含む切り欠き部44を有している。
本実施形態において、梁間鉄骨部材12とスタッド4とは、壁厚方向Xについて互いに干渉するように配置されている。より具体的には、梁間鉄骨部材12を構成するH形鋼は、フランジ16の幅方向の端面16bがスタッド4の1対の側面42A,42Bの中間付近に位置するように配置されている。この干渉を解消するためにスタッド4には切り欠き部44が形成される。
図6に示されるように、切り欠き部44は、壁幅方向Zから見てフランジ16の主面16Aと平行となるように形成された1対の側部45と、壁幅方向Zから見てフランジ16の端面16Bと平行となるように形成された端部46と、を有している。壁幅方向Zから見た場合、切り欠き部44は、1対の側部45と端部46とによって溝形をなしている。
切り欠き部44の側部45とフランジ16との間の間隔S1は、10mm以上が好ましく、20mm以上がより好ましい。端部46とフランジ16との間の間隔S2は、5mm以上が好ましく、10mm以上がより好ましい。
次に、切り欠き部44の形成方法について説明する。
図7に示されるように、切り欠き部44の形成方法は、スタッド4に切断線C1,C2を形成する切断工程と、切断工程によって除去可能となった部位42Cを除去する除去工程と、折り曲げ部41Aを折り曲げる折り曲げ工程と、を有する。
図7(a)に示されるように、切断工程では、スタッド4の一方のリップ部43から側面42A、および底面41の一部にかけて、高さ方向Y(スタッド4の延びる方向)と直交する方向に1対の第1切断線C1を形成する。次いで、図7(b)に示されるように、スタッド4の側面42Aと底面41との境界付近に第2切断線C2を形成する。
図7(c)に示されるように、除去工程では、切断線C1,C2によって囲まれたリップ部43から側面42Aにかけての部位42Cを除去する。この時点で、底面41には1対の切断線C1に挟まれた領域(折り曲げ部41A)が残っている。
図7(d)に示されるように、折り曲げ工程では、上記の折り曲げ部41Aを、1対の切断線C1のそれぞれの終点を結ぶ線で折り曲げて、底面41に1対の側部45および端部46を有する切り欠き部44を形成する。
なお、折り曲げ部41Aの形状は、図7に示したような矩形状に限ることはない。例えば折り曲げ部41Aを更に切断して、三角形状としてもよい。また、図7(c)に示すように折り曲げ部41Aを折り曲げることなく、さらなる切断線を形成することによって除去する構成としてもよい。
以上で説明したような本発明の第1の実施形態によれば、壁構造1の内部に梁間鉄骨部材12が配置されていることによって、壁構造1の剛性を確保することができる。スタッド4に切り欠き部44を設けることによって、梁間鉄骨部材12とスタッド4との干渉が避けられ、壁厚方向についてスタッド4同士の中心間距離を小さくすることができる。これにより、梁間鉄骨部材12の強度を維持したまま、専有部分Pの容積を拡大することができる。スタッド4を分割することなく、スタッド4に切り欠き部44を設けて梁間鉄骨部材12とスタッド4との干渉を避ける構造とすることによって、壁構造1全体の部品点数を減らして施工を容易とすることができる。
また、スタッド4に切り欠き部44を設けることによって、スタッド4と梁間鉄骨部材12の下側のフランジ16(梁間鉄骨部材12の一部)との間に隙間が生じるため、スタッド4から梁間鉄骨部材12への固体伝搬音が低減され、壁構造1の遮音性能を向上させることができる。
また、火災時にスタッド4が軸方向(高さ方向Y)に熱膨張した場合においても、切り欠き部44がスタッド4の軸方向の変形を吸収することによって、スタッド4が壁厚方向Xに膨らむように変形するのを抑制することができる。
また、壁構造1の施工時において、仕上材6をスタッド4に接合する際、スタッド4が僅かに壁構造1の壁厚方向Xの内側に向かって変形することがある。本実施形態の壁構造1では、スタッド4が変形する際にフランジ16の壁厚方向Xの端面16bが折り曲げ部41Aに接触することによって、スタッド4の変形が抑制される。これにより、仕上材6をスタッド4に接合する際にスタッド4が過度に変形するのを防止して、仕上材6の固定を容易とすることができる。
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態に係る壁構造1Bの断面図である。なお、本実施形態の構成は、図8に示す切り欠き部付近の構成以外では第1の実施形態と同様であるため、重複した詳細な説明は省略する。
本実施形態の壁構造1Bでは、フランジ16と切り欠き部44との間に、スペーサー48が配置されている。スペーサー48は、ロックウール、セラミックウールなどの弾性変形可能なシート状の吸音材料によって形成されている。スペーサー48は、その厚さが、フランジ16と切り欠き部44との間の間隔と同じか、僅かに大きくなるように形成されている。
図示されている例において、スペーサー48は、複数の部分に分割されている。具体的には、スペーサー48は、フランジ16の主面16Aと側部45との間に配置されている第1スペーサー48Aと、フランジ16の端面16Bと端部46との間に配置されている第2スペーサー48Bと、を含む。
なお、スペーサー48を構成する材料は、弾性材料であれば上記したものに限ることはなく、例えばフェルト、ゴムなどの採用も可能である。また、接着剤や粘着剤などの物質を塊状としたものをスペーサーとして使用してもよい。
また、スペーサー48は、必ずしも配置する必要はない。また、第1スペーサー48A、第2スペーサー48Bのうちいずれか一方を配置する構成としてもよい。
上記第2の実施形態の壁構造1Bによれば、第1の実施形態の効果に加えて、弾性変形可能なスペーサー48をフランジ16と切り欠き部44との間に配置することによって、スタッド4と梁間鉄骨部材12との隙間によって生じるがたつきを抑制することができる。また、第1の実施形態の壁構造1と同様に、仕上材6をスタッド4に接合する際にスタッド4が過度に変形するのを防止することができる。
(第3の実施形態)
図9は、本発明の第3の実施形態に係る壁構造1Cのスタッド4Cの側面図である。図10は、図9のX−X線断面図である。なお、本実施形態の構成は、図9および図10に示す切り欠き部付近の構成以外では第1の実施形態と同様であるため、重複した詳細な説明は省略する。
図9および図10に示されるように、本実施形態の切り欠き部44Cは、スタッド4Cの側面42Aに対して傾斜した1対の斜め切断線49によって形成される三角形状である。このように、切り欠き部44の形状は、壁幅方向Zから見て矩形状とする必要はなく、また、必ずしもフランジ16の形状に合わせなくてもよい。
本実施形態のスタッド4Cには、補強部材50が取り付けられている。補強部材50は、切り欠き部44Cが形成されている部位を補強するように配置されている。図示された例において、補強部材50は、スタッド4Cの底面41および側面42Bに外側から嵌合する溝形鋼である。補強部材50の底面50aがスタッド4Cの側面42Bに接し、側面50bはスタッド4Cのリップ部43および底面41にそれぞれ接する。補強部材50とスタッド4Cとは、例えば、溶接、ねじ、または接着によって接合される。
なお、本実施形態における補強部材50の構成は一例であり、スタッド4Cに切り欠き部44Cを形成することによって強度が相対的に低下した部分を補強することができれば、他にも様々な構成の補強部材を用いることが可能である。例えば、スタッド4Cに内側から嵌合する溝形鋼を補強部材として配置してもよい。また、鋼材に限らず、例えばスタッド4Cの内側に嵌合する木材などの補強部材を用いてもよい。
上記第3の実施形態の壁構造1Cによれば、切り欠き部44Cを三角形状とすることによって、切り欠き部44Cを容易に形成することができる。
また、スタッド4Cを補強部材50で補強することによって、加工性を優先した切り欠き部44Cの形状を採用しながら、スタッド4の強度を確保することができる。
(第4の実施形態)
図11は、本発明の第4の実施形態に係る壁構造1Dの断面図である。なお、本実施形態の構成は、図11に示す壁構造以外では第1の実施形態と同様であるため、重複した詳細な説明は省略する。
図11に示されるように、本実施形態の壁構造1Dは、梁間鉄骨部材12のウェブ17の両面に接し、壁幅方向Zに延びるように配置されている吸音材7を有している。
吸音材7は、例えばセラミックウールによって形成されている。セラミックウールは、セラミックファイバーを積層し、ニードル加工をしたフェルト状断熱材をブランケット状に製造したものである。なお、吸音材7としては、セラミックウールに限ることはなく、例えばグラスウール、ロックウールも用いることができる。
なお、吸音材7の配置箇所は、これに限ることはなく、例えば、梁間鉄骨部材12の下方の鋼製下地材2間に配置してもよい。また、吸音材7をウェブ17の片面のみに設置してもよい。
上記第4の実施形態の壁構造1Dによれば、梁間鉄骨部材12に接する吸音材7を配置することによって、梁間鉄骨部材12を介して伝達される音の入射エネルギーを吸収することができ、壁構造1Dの遮音性能をさらに向上させることができる。
(他の実施形態)
図12および図13は、本発明の他の実施形態に係る壁構造の断面図である。上記の実施形態では、スタッドに形成される切り欠き部が矩形状や三角形状である例について説明したが、切り欠き部の形状はこれらの例には限られない。例えば、図12に示されるように、切り欠き部の形状はスタッド4の側面42Aに対して垂直な切断線49Aと、側面42Aに対して傾斜した切断線49Bとによって形成される不等辺の三角形状であってもよい。あるいは、図13に示されるように、切り欠き部44の形状は円弧状の切断線49Cによって形成される半円形状であってもよい。
(実施例)
以下、本発明の実施形態の壁構造の遮音性能を比較するために実施した試験について説明する。
図14は、試験における比較例に係る壁構造の断面図である。図15は、本発明の第1の実施形態に係る壁構造1と、図14に示す比較例に係る壁構造との遮音性能を比較するために実施した試験の結果を示すグラフである。図14に示されるように、比較例の壁構造100は、スタッド4に切り欠き部44(図4参照)を形成することなく、スタッド4を切断部Aで切断し、フランジ16の上下にランナー3を設置したうえで、スタッド4とフランジ16とを固定した形態である。比較例の壁構造100では、スタッド4とフランジ16とは、ランナー3を介して切断部Aで互いに接触している。
図15の横軸は1/3オクターブバンド中心周波数(Hz)であり、縦軸は音響透過損失(dB)である。試験では、壁構造1の片側に所定の周波数の音源を配置し、壁構造1の反対側で受音したときの音響透過損失を測定した。試験は、JIS A 1416(実験室における建築部材の空気音遮断性能の測定方法)に記載されているような測定方法で行った。
図15のグラフに示されるように、第1の実施形態に係る壁構造1では、1/3オクターブバンド中心周波数が50Hz、63Hz、および80Hzのいずれの帯域でも、比較例に係る壁構造に比べて音響透過損失が大きくなっている。つまり、これらの周波数帯域では、壁構造1でスタッド4に切り欠き部44を設けたことによって遮音性能が向上している。なお、1/3オクターブバンド中心周波数が50Hz、63Hz、および80Hzという周波数帯域は、可聴周波数帯域の中では比較的低い帯域であるが、低周波数帯域の固体伝搬音は高周波数帯域の固体伝搬音よりも顕著に体感される傾向があることから、本発明の実施形態に係る壁構造1では体感的に有意な遮音性能の向上が実現されているといえる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、各種の変形例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
具体的には、例えば、上記実施形態では、梁間鉄骨部材12をH形鋼としたが、建築物10の構造材として使用することができれば、これに限ることはない。例えば、梁間鉄骨部材12として、角形鋼管、円形鋼管等の鋼管を採用することもできる。梁間鉄骨部材12として鋼管を採用する場合、吸音材7は、鋼管の内側に配置してもよい。また、梁間鉄骨部材12として、コンクリート充填鋼管構造(CFT;Concrete Filled Steel Tube)を採用してもよい。梁間鉄骨部材12をH形鋼、角形鋼管、円形鋼管、およびコンクリート充填鋼管構造のうち少なくとも1つとすることによって、鉄骨部材の建築物の構造材としての強度を確保することができる。
1,1B,1C,1D…壁構造、2…鋼製下地材、3…ランナー、4,4C…スタッド、6…仕上材、7…吸音材、10…建築物、11…スラブ、12…梁間鉄骨部材、13…桁行鉄骨部材、14…コンクリート柱、16…フランジ、17…ウェブ、41…底面、41a…折り曲げ部、42…側面、43…リップ部、44…切り欠き部、45…側部、46…端部、48…スペーサー、49…切断線、50…補強部材、C…切断線、P…専有部分、X…桁行方向、Y…高さ方向、Z…梁間方向。

Claims (6)

  1. 階層構造の建築物の各階を少なくとも2つの区画に隔てる壁構造であって、
    前記2つの区画にそれぞれ面する1対の仕上材と、
    前記1対の仕上材間の空間で前記壁構造の壁幅方向に延び、前記建築物の構造材をなす鉄骨部材と、
    前記壁構造の上部および下部で前記壁幅方向に延びるランナーと、
    前記ランナーに支持されて高さ方向に延び、前記1対の仕上材に接合されるスタッドと、
    を備え、
    前記スタッドは、前記壁幅方向から見て前記鉄骨部材と干渉する領域を少なくとも含む切り欠き部を有する壁構造。
  2. 前記鉄骨部材には、耐火被覆が施工されていない、請求項1に記載の壁構造。
  3. 前記鉄骨部材は、一対のフランジとウェブとを有し、前記ウェブの主面が前記高さ方向に沿うように配置されたH形鋼であり、
    前記切り欠き部は、前記スタッドと前記フランジとが干渉する領域を含む、請求項1又は請求項2に記載の壁構造。
  4. 前記切り欠き部と前記フランジとの間には、弾性変形可能なスペーサーが配置されている、請求項3に記載の壁構造。
  5. 前記スタッドはリップ溝形鋼であり、
    前記切り欠き部は、前記スタッドの長手方向と交差する方向に形成された一対の切断線と、前記切断線間の部位を折り曲げることによって形成される折り曲げ部と、を有する請求項3又は請求項4に記載の壁構造。
  6. 前記仕上材は、石膏ボード、ロックウール板、けい酸カルシウム板、ALC板、およびGRC板のうちの少なくとも1つの耐火板を含む、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の壁構造。
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