JP2020157523A - インモールドラベル容器成形用金型及びインモールドラベル容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来よりも酸素バリア性を高めたインモールドラベル容器を成形可能なインモールドラベル容器成形用金型を提供する。【解決手段】金型200は、底壁と、周壁と、フランジと、周壁の外周面に一体化されたインモールドラベルとを備えるインモールドラベル容器を射出成形するためのものである。前記金型は、第1キャビティ面20aを有する第1型20と、第2キャビティ面30aを有する第2型30とを備え、第1キャビティ面と第2キャビティ面との間でキャビティが形成される。第1型の第1キャビティ面は、周壁の外周面に対応する周壁外キャビティ面22と、フランジの裏面に対応するフランジ裏キャビティ面23と、周壁外キャビティ面とフランジ裏キャビティ面との間に設けた短絡キャビティ面25とを含む。短絡キャビティ面は、キャビティにおける周壁に対応する周壁キャビティ部の厚さをフランジ裏キャビティ面へと次第に厚くするように構成される。【選択図】図6

Description

本発明は、インモールドラベル容器成形用金型及びインモールドラベル容器に関し、更に詳しくは、金型で容器を射出成形する際にインモールドラベルを挿入し、射出成形と同時に容器の周壁上にインモールドラベルを熱融着してなるインモールドラベル容器を射出成形するための金型と、そのような金型で成形可能なインモールドラベル容器に関する。
容器を射出成形する際にフィルム状のインモールドラベルを容器の周壁の外周面上に熱融着するインモールド成形は、ラベルを容器に後付けするよりも製造工程が効率的であるなどのために一般的に行われている。インモールド成形された容器はインモールドラベル容器と呼ばれており、一般に、底壁と、筒状の周壁と、周壁の上端から外周側に突き出るフランジとを備える。容器のフランジで囲まれた上端開口は開放し、この上端開口には別途蓋が設けられる。インモールドラベルは、容器に対して容器内外間の酸素透過を低下させる酸素バリア性を付与することができ、この性能は特に容器の内容物が食品等である場合に重要となる。
図13は、従来の固定型120と可動型130の型開状態を概略的に示す断面図である。以下、図13〜図17に基づく説明について、別途指定しない限り、左右方向は図13〜図17の紙面に基づくものとする。固定型120と可動型130は軸線Hに同心状に水平配置され、左方に固定的に配置された固定型120に対して可動型130が進退して型閉及び型開が行われる。固定型120は固定型キャビティ面120aを有し、可動型130は可動型キャビティ面130aを有する。固定型キャビティ面120aは、容器の底壁の外側面に対応する底壁外キャビティ面121と、周壁の外周面に対応する周壁外キャビティ面122と、フランジの裏面に対応するフランジ裏キャビティ面123とを含む。可動型キャビティ面130aは、容器の底壁の内側面に対応する底壁内キャビティ面131と、周壁の内周面に対応する周壁内キャビティ面132と、フランジの表面に対応するフランジ表キャビティ面133とを含む。インモールド成形においては、筒状に巻かれた状態のラベル110が図13に示すように固定型120に挿入され、周壁外キャビティ面122上にセットされる。次いで可動型130を固定型120に近付けて型閉する。固定型120の固定型キャビティ面120aと可動型130の可動型キャビティ面130aとの間には、キャビティが形成される。キャビティに溶融樹脂を充填することにより、ラベルが容器の周壁の外周面上に一体化され、インモールドラベル容器が射出成形される。この射出成形時において、ラベル110は固定型120の周壁外キャビティ面122上にセットされる。この時、ラベル110の右端部110aは周壁外キャビティ面122よりも可動型130側に配置される。ラベル110の右端部110aはキャビティへの充填樹脂によりフランジ裏キャビティ面123上へと折り曲げられ、フランジの裏面を覆うようにされる。しかしながら、この際、以下のような問題があった。
図14は、固定型120と可動型130とを型閉した時の、フランジのキャビティを概略的に示す部分拡大断面図である。また、図14は、キャビティへの樹脂充填前の状態を示している。図14中、Caはキャビティにおける容器の周壁に対応する周壁キャビティ部であり、Cbは容器のフランジに対応するフランジキャビティ部である。フランジキャビティ部Cbは周壁キャビティ部Caの右端部から半径方向外側に延びる。なお、キャビティは容器の底壁に対応する図示しない底壁キャビティ部も含む。
図15は、図14の状態から周壁キャビティ部Ca及びフランジキャビティ部Cbを含むキャビティに樹脂を充填した状態を示す部分拡大断面図である。図14の状態で、ラベル110の右端部110aは、固定型120の周壁外キャビティ面122から外れ、フランジ裏キャビティ面123から長さL1だけ右方のフランジキャビティ部Cbに突出している。この突出長さL1は、型閉状態の可動型130のフランジ表キャビティ面133までの長さに設定される。ラベル110の右端部110aは、溶融樹脂の充填によってフランジキャビティ部Cb側に押される。そのため、図15に示すようにフランジ側である半径方向外側に折れ曲がり、フランジ裏キャビティ面123上に配される。これにより、ラベル110の右端部110aが成形された容器のフランジの裏面に来る。
しかしながら、前記フランジ裏キャビティ面123の半径方向に沿う長さL2(図14参照)がラベル110の右端部110aの前記突出長さL1よりも長い場合、図15に示すようにラベル110はフランジ裏キャビティ面123の半径方向外側端124には達しない。そのため、容器のフランジの裏面の半径方向外側にラベル110で覆われていない部分が残る。この場合、フランジの裏面においてラベル110から外れる半径方向外側部分から酸素の透過を許すため、容器の酸素バリア性が低下してしまう。これを防ぐため、ラベル110の右端部110aの突出長さをフランジ裏キャビティ面123の半径方向長さL2よりも長くすることが考えられる。
図16は、ラベル110の右端部110aの突出長さを、図14の突出長さL1よりも長い突出長さL1’に設定した場合を示す部分拡大断面である。ここで、ラベル110の右端部110aの突出長さとは、ラベル110の右端部110aのフランジ裏キャビティ面123からの突出長さのことである。図16は、固定型120と可動型130の型閉直前の状態を示す部分拡大断面図であり、ラベル110の右端が可動型130に接した時点を示す。図17は、図16の状態から型閉した状態を示す部分拡大断面図である。図16に示すように、突出長さがL1よりも長いL1’に設定されたラベル110の場合、固定型120と可動型130が型閉となる直前でラベル110の右端が可動型130のフランジ表キャビティ面133に接し、可動型130によりラベル110の右端が左方に押されつつ型閉となる。そのため、図17に示すようにラベル110が座屈したり、あるいは半径方向内外にランダムに折れ曲がるなどしてラベル110に皺が生じ得る。そのため、従来の固定型120と可動型130には、固定型120のフランジ裏キャビティ面123上にラベル110の右端部110aをより行き渡らせる点、及び、成形される容器のフランジの裏面をインモールドラベルでより覆う点で制限があった。
特開2003−173144号公報(特許文献1)には、インモールドラベルのフランジ対応部分に予め切れ目やミシン目を入れることで、容器の射出成形時にラベルが容器のフランジの裏面を覆い易くする技術が提案されている。
特開2003−173144号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるラベルでは、フランジ対応部分が射出成形時に半径方向外側のみならず半径方向内側にも折れ曲がり易く、ラベルのフランジ対応部分全体をフランジ裏面に首尾良く配することが難しく、また、容器のフランジの裏面に来るラベル部分の切れ目が広がって隙間ができ、酸素バリア性が損なわれるという問題がある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来よりも酸素バリア性を高めたインモールドラベル容器を成形可能なインモールドラベル容器成形用金型を提供することにある。
かかる課題を解決することのできる一の本発明のインモールドラベル容器成形用金型は、底壁と、周壁と、前記周壁の軸方向における前記底壁とは反対側の端から外周側に突き出るフランジと、前記周壁の外周側に一体化されたインモールドラベルとを備えるインモールドラベル容器を射出成形するための金型であって、前記金型は、第1キャビティ面を有する第1型と、第2キャビティ面を有する第2型とを備え、前記第1キャビティ面と前記第2キャビティ面との間で前記インモールドラベル容器を成形するためのキャビティが形成され、前記第1型の前記第1キャビティ面は、前記周壁の外周面に対応する周壁外キャビティ面と、前記フランジにおける前記軸方向の前記底壁側の裏面に対応するフランジ裏キャビティ面と、前記周壁外キャビティ面と前記フランジ裏キャビティ面との間に設けた短絡キャビティ面とを含み、前記短絡キャビティ面は、前記キャビティにおける前記周壁に対応する周壁キャビティ部の厚さを前記フランジ裏キャビティ面へと次第に厚くするように構成されるものである。
また、上記課題を解決することができる一のインモールドラベル容器は、底壁と、周壁と、前記周壁の軸方向における前記底壁とは反対側の端から外周側に突き出るフランジと、前記周壁の外周面に一体化されたインモールドラベルとを備えるインモールドラベル容器であって、前記周壁の外周面と前記フランジにおける前記軸方向の前記底壁側の裏面との間に、前記周壁の厚さを前記フランジへと次第に厚くする厚肉部を備えるものである。
本発明によれば、容器の酸素バリア性を高めることができるインモールドラベル容器成形用金型を提供することができる。
本発明によれば、容器の酸素バリア性を高めることができるインモールドラベル容器を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るインモールドラベル容器の正面図である。 図2は、図1の囲みA部分の拡大断面図である。 図3は、図3は厚肉部の変形例を示す図2と同様の断面図である。 図4は、本発明に係るインモールドラベル容器成形用金型が取り付けられる射出成形装置を概略的に示す一部断面側面図である。 図5は、本発明に係るインモールドラベル容器成形用金型を含むインモールド成形システムを概略的に示す全体図である。 図6は、固定型(第1型)と可動型(第2型)の型開状態を概略的に示す断面図である。 図7は、型閉状態にある固定型と可動型を概略的に示す断面図である。 図8は、図7の囲みA’の部分の拡大断面図である。 図9は、図8の状態からキャビティに溶融樹脂を充填した状態を示す部分拡大断面図である。 図10は、固定型と可動型の型閉直前の状態を示す部分拡大断面図であり、ラベルの可動型側端が可動型に接した時点を示す。 図11は、固定型と可動型の型閉状態でかつ樹脂充填前の状態を示す部分拡大断面図である。 図12は、図11の状態から樹脂を充填した状態を示す部分拡大断面図である。 図13は、従来の固定型と可動型の型開状態を概略的に示す断面図である。 図14は、従来の固定型と可動型の型閉状態でかつ樹脂充填前の状態を示す部分拡大断面図である。 図15は、図14の状態から樹脂を充填した状態を示す部分拡大断面図である。 図16は、従来の固定型と可動型の型閉直前の状態を示す部分拡大断面図であり、図14のラベルより突出長さが長くされたラベルの右端が可動型に接した時点を示す。 図17は、図16の状態から型閉した状態を示す部分拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明するが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲及び均等の範囲内で適宜変更等が可能である。
図1は、本発明の一実施形態に係るインモールドラベル容器(以下、単に「容器」ともいう。)1の正面図である。容器1は、一例として円板状の底壁2と、底壁2の周縁から円筒状に延びる周壁3と、周壁3の軸線Bに沿う軸方向における底壁2とは反対側の端(上端)から軸線Bに対する半径方向外側に突出するフランジ4とを備える。以下の容器1の説明について、別途指定しない限り、上下方向は図1〜図3の紙面に基づくものとする。容器1はフランジ4に囲まれた開放する上端開口を有する。周壁3は上方へと径がわずかに拡大する。図1に示す容器1の周壁3の外周面3aとフランジ4の裏面(下面)4aの全域には、インモールドラベル(以下、単に「ラベル」ともいう。)10が容器1の射出成形時に一体に熱融着されている。底壁2の形状としては、円板状に限られない。また、周壁3は、底壁2から筒状に延びる。この筒状には円筒状の筒のみならず矩形状の筒も含まれる。換言すれば、筒状には、断面円形状のみならず、断面矩形状、断面楕円形状、断面長円形状、断面多角形状、断面が直線と曲線とからなる環状等も含まれる。周壁3の形状は、ラベル10が皺などを生じずに一体的に成形できる形状とされてよい。本例においては、周壁3の傾斜角度は、ラベル10の強度等を考慮した、射出成形時にラベル10が皺を生じにくい角度にされる。
図2は、図1の囲みA部分の軸線Bに沿う断面拡大図である。容器1は、周壁3の外周面3aとフランジ4の裏面4aとの間に次のような厚肉部5を有する。すなわち、厚肉部5は、周壁3の半径方向の厚さがフランジ4付近の厚肉部5にかかると厚くなり始める。また、厚肉部5は、上方へと次第に厚さが厚くなりながらフランジ4の裏面4aに至るように形成される。この厚肉部5は、後述する本発明に係る金型における短絡キャビティ面25によって成形される部分である。本実施形態において、厚肉部5の外周面5aは、周壁3の外周面3aと、フランジ4の裏面4aとを、軸線Bに沿う断面において直線状に繋ぐ面である。更に詳しくは、図2を参照して、厚肉部5の断面形状は、厚肉部5の外周面5aと、仮想延長面3a’と、仮想延長面4a’とで囲まれた三角形となる。仮想延長面3a’は、厚肉部5が無いと仮定した場合における周壁3の外周面3aをフランジ4へと延長した面である。仮想延長面4a’は、厚肉部5が無いと仮定した場合におけるフランジ4の裏面4aを周壁3へと延長した面である。本実施形態では、仮想延長面3a’の長さは、仮想延長面4a'の長さよりも長い。周壁3の外周面3aと厚肉部5の外周面5aとの接続部を5bとし、厚肉部5の外周面5aとフランジ4の裏面4aとの接続部を5cとする。接続部5bから厚肉部5の外周面5aを経由した接続部5cまでの長さは、接続部5bから仮想延長面3a’及び仮想延長面4a’を経由した接続部5cまでの長さより短い。このため、容器1では厚肉部5が設けられているため、ラベル10は、周壁3の外周面3aから厚肉部5の外周面5aを介してフランジ4の裏面4aへと至るように厚肉部5で短絡させることができる。図2の例では、ラベル10は容器1のフランジ4の裏面4aの全域を覆い、更にフランジ4の半径方向外側の端面4cの下方半部をも覆っている。これにより容器1の酸素バリア性が高められている。なお、ラベル10がフランジ4の裏面4aの全域を覆っていなくても、周壁3の外周面3aとフランジ4の裏面4aとの間を厚肉部5の外周面5aで短絡させることができるため、ラベル10によりフランジ4の裏面4aをより広く半径方向外側に覆うことが可能となる。また、厚肉部5により容器1の周壁3とフランジ4との間の部分の強度が高まる。なお、図2における厚肉部5の外周面5aとフランジ4の裏面4aとの接続部5cは、仮想延長面3a’と仮想延長面4a'の接続部Pとフランジ4の裏面4aの半径方向における外側端4bとの間の中間点よりも半径方向外側に来る。
図3は、厚肉部5の変形例を示す断面図であり、図2と同様の拡大断面図である。図2と実質的に共通する部分は同じ参照番号を用いる。図3に示すように、厚肉部5’の外周面5’aは、半径方向内側に僅かに凹状に窪む湾曲状の断面形状となる。換言すれば、厚肉部5’の外周面5’aは、上記の接続部P側に僅かに凹状に窪む湾曲状の断面形状となる。そのため、厚肉部5’は周壁3の外周面3aからなだらかに半径方向に沿う厚さが厚くなり、フランジ4の裏面4aへとなだらかに繋がる。本例において、ラベル10’は、周壁3の外周面3aから厚肉部5’の外周面5’aを介してフランジ4の裏面4aへと至る。ラベル10’の末端10dは、フランジ4の裏面4aにおける外側端4bから半径方向内側にわずかに離れた位置に来る。厚肉部5’が無いと仮定した場合のラベル10’の末端10d’の位置は、フランジ4の仮想延長面4a’上の略中間部となる。周壁3の外周面3aと厚肉部5’の外周面5’aとの接続部を5’bとし、厚肉部5’の外周面5’aとフランジ4の裏面4aとの接続部を5’cとする。接続部5’bから厚肉部5’の外周面5’aを経由した接続部5’cまでの長さは、接続部5’bから仮想延長面3a’及び仮想延長面4a’を経由した接続部5’cまでの長さより短い。そのため、ラベル10’の末端10dの位置は、厚肉部5’が無いと仮定した場合のラベル10’の末端10d’の位置よりも半径方向外側となる。このため、本例における容器1では厚肉部5’が設けられているため、ラベル10’は、周壁3の外周面3aから厚肉部5’の外周面5’aを介してフランジ4の裏面4aへと至るように厚肉部5’で短絡させることができる。
本発明に係る容器において、厚肉部の外周面の断面形状は、図2に示す直線状や図3に示す凹湾曲状に限定されるものではなく、例えば、一つ又は複数の直線及び/又は一つ又は複数の凹湾曲線を組み合わせて全体的に図2の直線状や図3の凹湾曲状に近い断面となればよい。このような外周面断面を有する厚肉部は後述する本発明の金型における短絡キャビティ面25により成形される。短絡キャビティ面25は、後述するように射出成形時にラベル10が皺を生じることなく短絡キャビティ面25上に沿って配されるような断面形状とされる。換言すれば、厚肉部の外周面の断面形状は、射出成形時にラベル10が皺を生じることなく沿うことができる短絡キャビティ面25の断面形状に対応する。
図4は、本発明に係るインモールドラベル容器成形用金型200(以下、単に「金型」ともいう。)で容器1を射出成形する射出成形機100を概略的に示す一部断面側面図である。なお、本発明に係るインモールドラベル容器成形用金型200は、射出成形機100に着脱自在に取り付けられる。金型200は、第1型としての固定型20と、第2型としての可動型30とからなる。図4は、固定型20と可動型30の型閉状態を示している。型閉状態において固定型20と可動型30間には、容器1を射出成形するための空間であるキャビティCが形成される。以下、射出成形機100の説明において、図4の紙面に基づく左右方向は、金型200を型閉、型開する型開閉方向である。射出成形機100は、本発明に係る金型200と共にインモールドラベル容器射出成形システム201を構成する。射出成形機100は、固定型20と可動型30間のキャビティCに対して溶融した成形材料を射出する射出装置40と、射出装置40を固定型20に対して前後進させる移動装置50と、固定型20に対して可動型30を前後方向に移動させて型開及び型閉させる型締装置60と、型開状態の可動型30から成形品である容器1を取り出すエジェクタ装置70とを備える。射出装置40、移動装置50、型締装置60、及びエジェクタ装置70は射出成形機100の基台101における上部フレーム102上に配置される。射出装置40及び移動装置50の説明においては、成形材料の充填時のスクリュの移動方向を前方として、成形材料の計量時のスクリュの移動方向を後方として説明する。型締装置60及びエジェクタ装置70の説明においては、型閉時の可動型の移動方向を前方とし、型開時の可動型の移動方向を後方として説明する。
射出装置40は、固定型20に向けて延びるシリンダ41と、シリンダ41の内部にシリンダ41と同心状に配置され、周囲にフライトが螺旋状に設けられたスクリュ42と、シリンダ41の外周側にその周囲を取り囲んで配置されたバンド状等のヒータ43と、シリンダ41及びスクリュ42の後方側に配置されたモーターボックス44とを備える。図示は省略するが、モーターボックス44内には、スクリュ42を中心軸線周りに回転させる計量モーターや、スクリュ42を前後方向に変位させる射出モーター等が配置されている。計量モーターは、スクリュ42を回転させてシリンダ41内の成形材料を溶融すると共にシリンダ41を前方に送る。シリンダ41の後部には、成形材料をシリンダ41内に投入するためのホッパーが取り付けられ得る供給口41aが設けられる。また、シリンダ41の先端部には、径が縮小して後述する固定プラテン61に当接するノズル45が設けられる。供給口41aからシリンダ41内に導入された成形材料は、ヒータ43で加熱溶融されると共に、スクリュ42により前方へと搬送される。シリンダ41の先端に所定量の溶融樹脂が蓄積されると、ノズル45から、固定型20に設けられた通路20b(図6等参照)を通じてキャビティCへと射出される。
移動装置50は、例えば射出装置40のモーターボックス44の下部等に設けられ、後述する固定プラテン61に対して射出装置40を進退させることができる。移動装置50は、一例として、射出装置40に固定される液圧シリンダ53と、一端が固定プラテン61に固定され、他端が液圧シリンダ53内に収容されるピストンロッド54とから構成される。射出装置40は、上部フレーム102上に固定されたリニアガイド51に対してスライドベース52を介して移動可能とされる。移動装置50により、射出装置40を金型200側に接近又は離隔させることができ、これにより例えば、射出装置40のノズル45を所定の圧力で固定プラテン61に押し付けることが可能になる。
型締装置60は、固定型20が着脱自在に固定される固定プラテン61と、可動型30が着脱自在に固定される可動プラテン62と、可動プラテン62を前後に移動させるプラテン移動機構63とを備える。プラテン移動機構63は、上部フレーム102上に配置されたリヤプラテン64と、リヤプラテン64の背面に設けた型締モーター65と、型締モーター65の回転運動を前後方向の直線運動に変換する運動変換機構66と、運動変換機構66に伝達された力を増大させて可動プラテン62に伝えるトグル機構67とを備える。トグル機構67は、リヤプラテン64及び運動変換機構66の出力部と可動プラテン62とをつなぐ複数のリンク67a〜67cを、ピンで揺動可能に接続してなる。図4中の参照番号68は、固定プラテン61とリヤプラテン64とを連結する複数本のタイバーである。
エジェクタ装置70は、エジェクタモーター73と、エジェクタモーター73の回転運動を直線運動に変換する運動方向変換機構72と、運動方向変換機構72により進退する可動部材71とを含む。型開状態の可動型30に保持された状態の成形品である容器1は、本明細書において可動型30の一部として説明するストリッパ30Bにより、可動部材71を介して前方に押し出され、後述する容器取り出しユニット90(図5参照)の吸盤91に容器1を吸引される。
図5は、本発明に係る金型200にラベル10を供給するユニットと、前記金型200から成形品である容器1を取り出して次工程に搬出するユニットとを含むインモールド成形システムを概略的に示す全体図である。インモールド成形システムは上述した射出成形機100を含む。なお、図5において射出成形機100の一部のみ示される。インモールド成形システムの一部は、特開2010−99914号公報等に開示されている。固定型20は型締装置60の固定プラテン61に固定され、可動型30は可動プラテン62に固定される。可動プラテン62が既述したプラテン移動機構63によって前後に移動することにより、可動型30が前後方向における型開位置と型閉位置との間を移動可能となる。インモールド成形システムは、固定型20のキャビティ部に筒状に巻かれた状態のラベル10を供給するためのラベル供給ユニット80と、金型200で成形、冷却された後の成形品であるインモールドラベル容器1を可動型30から取り出して次工程に搬送するための容器取り出しユニット90とを含む。本発明に係る金型200はラベル供給ユニット80と共にインモールドラベル容器成形システム202を構成する。
ラベル供給ユニット80は、後述する可動型30のコア30Aと外形がほぼ同じ疑似コア81と、疑似コア81を、軸線Fを中心に旋回させるためのアーム82と、疑似コア81を金型の軸線B’に沿って水平移動させる移動機構83とを備える。疑似コア81は図5の実線で示されるラベル受け取り位置にて図示しないラベルフィーダからラベル10を受け取り、疑似コア81の外周面に筒状に巻く。この状態の疑似コア81は、次いで、アーム82によって軸線Fを中心に旋回され、軸線B’と同心位置に移動する。次いで、疑似コア81は移動機構83により前方に移動し、ラベル10を固定型20のキャビティ部へ受け渡す。
容器取り出しユニット90は、容器1を底壁2から吸引可能な吸盤91と、吸盤91を軸線Gを中心に旋回させるためのアーム92と、吸盤91を金型の軸線B’に沿って水平移動させる移動機構93とを備える。金型で成形、冷却された後の成形品である容器1は可動型30に保持された状態で型開位置まで移動する。この型開位置にて既述したエジェクタ装置70が作動する。これにより、可動型30の一部である後述するストリッパ30Bが前方に移動して容器1を前方に押し出す。この容器1が図5に破線で示される吸盤91に受け渡される。この吸盤91が容器1と共に移動機構93によって前方に移動する。次いで、吸盤91は、アーム92により軸線Fを中心に旋回され、実線で示す放出位置に移動する。この放出位置で容器1が搬送機構等に放出される。
図6は、型開状態にある固定型20と可動型30の拡大断面図である。固定型20と可動型30は軸線B’に対して同心状に配列される。固定型20は第1キャビティ面としての固定型キャビティ面20aを有する。固定型キャビティ面20aは、容器1の底壁2の外側面に対応する底壁外キャビティ面21と、周壁3の外周面3aに対応する周壁外キャビティ面22と、フランジ4の裏面4aに対応するフランジ裏キャビティ面23と、フランジ4の半径方向外側の端面4cにおけるフランジ裏キャビティ面23側半部に対応するフランジ端キャビティ面24と、厚肉部5の外周面5aに対応する短絡キャビティ面25とからなる。参照番号26は固定型20の可動型30側端面である。短絡キャビティ面25は、短絡キャビティ面25が無いと仮定した場合に、周壁外キャビティ面22とフランジ裏キャビティ面23との間に存在する角部を除去して両者間を短絡させる面であると言える。周壁外キャビティ面22は軸線B’に対する径が短絡キャビティ面25へとわずかに拡大し、断面が傾斜する。短絡キャビティ面25も軸線B’に対する径がフランジ裏キャビティ面23へと次第に拡大し、断面が傾斜する。両者の拡大する割合は、短絡キャビティ面25の方が大きく、従って、断面の傾斜は短絡キャビティ面25の方が急である。
可動型30は、第2キャビティ面としての可動型キャビティ面30aを有する。可動型キャビティ面30aは、容器1の底壁2の内側面に対応する底壁内キャビティ面31と、周壁3の内周面に対応する周壁内キャビティ面32と、フランジ4の表面に対応するフランジ表キャビティ面33と、フランジ4の端面4cにおけるフランジ表キャビティ面33側半部に対応するフランジ端キャビティ面34とを有する。また、可動型30は、コア30Aと、コア30Aの後端部の周囲に配置されるストリッパ30Bとから構成される。コア30Aには、底壁内キャビティ面31と、周壁内キャビティ面32とが設けられる。ストリッパ30Bには、フランジ表キャビティ面33と、フランジ端キャビティ面34とが設けられる。参照番号35は固定型20との接離面である。この接離面35が固定型20の可動型30側端面26に接することにより、固定型20と可動型30が型閉状態となる。本実施形態においては、固定型20と可動型30にそれぞれフランジ端キャビティ面24、34を設ける構成としたが、これに限定されない。固定型20と可動型30のいずれか一方のみにフランジ端キャビティ面24、34を設けるようにしてもよい。
図7は、型閉状態にある固定型20と可動型30を概略的に示す断面図である。固定型20及び可動型30は、型閉状態で、固定型キャビティ面20aと可動型キャビティ面30a間に容器1の形状に対応する空間であるキャビティCが形成される。このキャビティCに射出装置40から固定型20の通路20bを介して溶融樹脂が充填され、容器1が成形される。キャビティCは、容器1の底壁2に対応する底壁キャビティ部C2と、容器1の周壁3に対応する周壁キャビティ部C3と、フランジ4に対応するフランジキャビティ部C4とを含む。短絡キャビティ面25は、周壁キャビティ部C3の半径方向に沿う厚さをフランジ裏キャビティ面23へと次第に厚くするように構成される。
本実施形態において、短絡キャビティ面25は図2に示す厚肉部5を成形するための面である。厚肉部5は、ほぼ断面直線状の外周面5aを有する。このような厚肉部5を成形するため、短絡キャビティ面25は、軸線B’に沿う断面がほぼ直線状となる。図示はしないが、短絡キャビティ面の断面は半径方向内側に凸となる湾曲線状とすることができる。このような断面形状の短絡キャビティ面により、図3に示す厚肉部5’を成形することができる。厚肉部5’は、断面凹湾曲線状の外周面5’aを有する。短絡キャビティ面は、これらの例に限定されるものではない。短絡キャビティ面25は、射出成形時にラベル10が皺を生じることなく短絡キャビティ面25に沿って配置されるような断面形状であればよい。短絡キャビティ面25の断面は、例えば、一つ又は複数の直線及び/又は一つ又は複数の凸湾曲線を組み合わせて、全体的に図2の直線状や図3の凹湾曲状に近い断面とすることができる。
図6を参照して、型開時の固定型20のキャビティ部にはラベル供給ユニット80により筒状に巻かれた状態のラベル10が挿入、配置される。この際、ラベル10は、固定型20の周壁外キャビティ面22に吸気や静電吸着を利用して密着するようにセットされる。このラベルセット状態において、ラベル10の底壁外キャビティ面21側の端部は一般に固定型20の底壁外キャビティ面21に接するが、底壁外キャビティ面21から離れている場合もある。更にラベルセット状態において、ラベル10はフランジ裏キャビティ面23側の端部まで周壁外キャビティ面22に沿う断面直線状の筒形状を保ち、これによりラベル10のフランジ裏キャビティ面23側の部分10bは短絡キャビティ面25から離れている。ラベル10のフランジ裏キャビティ面23側の部分(以下、「ラベル端部」と呼ぶ。)10bは、セット状態のラベル10における周壁外キャビティ面22のフランジ裏キャビティ面23側の端22aよりもフランジ裏キャビティ面23側にある部分をいう。
次に、本発明に係る金型200を用いてインモールドラベル容器1を成形する工程について説明する。以下、本発明の利点等を分かり易く説明するため、図13〜図17に示す従来の固定型120及び可動型130は、短絡キャビティ面25が設けられていない点を除き図6〜12に示す本発明における固定型20及び可動型30と同じ寸法であるとする。型開状態の固定型20にラベル供給ユニット80によって筒状に巻かれた状態のラベル10が図6に示すようにセットされる。次いで、型締装置60により可動型30を前進させると、図7に示すように固定型20と可動型30が型閉状態となる。
図8は、図7の囲みA’の部分の拡大断面図である。図8は、固定型20と可動型30の型閉時点であって溶融樹脂をキャビティCに充填する前の状態を示す。本実施形態では、ラベル10における固定型20のフランジ裏キャビティ面23から可動型30側に突出する長さは、L1に設定される。この長さL1は、図14に示す、従来の固定型120にセットされたラベル110におけるフランジ裏キャビティ面123から可動型130側に突出する長さL1と同じである。換言すれば、ラベル10の突出長さL1は、型閉時点の可動型30のフランジ表キャビティ面33までの長さに設定される。そのため、成形後の容器1において、ラベル10がフランジ4を覆う範囲は、図2の拡大断面にて例示する範囲とは異なる。図8における符号L3は、ラベル端部10bの断面長さである。長さL1は長さL3の一部である。図8における符号L4は、短絡キャビティ面25の断面長さである。本実施形態において、ラベル端部10bの長さL3は、短絡キャビティ面25の断面長さL4よりも大きい(L3>L4)。
図9は、図8の状態からキャビティCに溶融樹脂を充填した状態を示す部分拡大断面図である。溶融樹脂は、射出装置40のシリンダ41のノズル45から固定型20の通路20bを介してキャビティCに充填される。周壁キャビティ部C3からフランジキャビティ部C4に流入する樹脂により、ラベル10のラベル端部10bは、半径方向外側の短絡キャビティ面25側へと折り曲げられ、短絡キャビティ面25及びフランジ裏キャビティ面23に沿うように配される。図9において、仮想延長面22’は、短絡キャビティ面25が無いと仮定した場合における周壁外キャビティ面22をフランジキャビティ部C4側へと延長した面である。仮想延長面23’は、短絡キャビティ面25が無いと仮定した場合におけるフランジ裏キャビティ面23を周壁キャビティ部C3側へと延長した面である。また、周壁外キャビティ面22と短絡キャビティ面25との接続部を22aとし、短絡キャビティ面25とフランジ裏キャビティ面23との接続部を22bとする。接続部22aから短絡キャビティ面25を経由した接続部22bまでの長さは、接続部22aから仮想延長面22’及び仮想延長面23’を経由した接続部22bまでの長さより短い。そのため、ラベル10の末端10eの位置は、短絡キャビティ面25が無いと仮定した場合のラベル10の末端10eの位置よりも半径方向外側となる。このため、本例における容器1では短絡キャビティ面25が設けられているため、ラベル10は、周壁外キャビティ面22から短絡キャビティ面25を介してフランジ裏キャビティ面23へと至るように短絡キャビティ面25で短絡させることができる。このように、本発明に係る金型200では、ラベル10を、短絡キャビティ面25を介してフランジ裏キャビティ面23へと短絡させることができる。そのため、ラベル10、110のフランジ裏キャビティ面23、123からの突出長さL1が同じであっても、図9及び図15に示すように、本発明の金型200では、従来の金型に比べ、容器1のフランジ4をラベル10でより広く半径方向外側へと覆うことが可能となる。上記したようにL3>L4のため、ラベル端部10bは、短絡キャビティ面25の全域に亘り、更にフランジ裏キャビティ面23の一部に沿うように配置される。このように、本発明に係る金型200では、ラベル10を、短絡キャビティ面25を介してフランジ裏キャビティ面23へと短絡させることができる。そのため、ラベル10、110のフランジ裏キャビティ面23、123からの突出長さL1が同じであっても、図9及び図15に示すように、本発明の金型200では、従来の金型に比べ、容器1のフランジ4をラベル10でより広く半径方向外側へと覆うことが可能となる。以上のようにして、インモールドラベル10が周壁3上に一体化されたインモールドラベル容器1が成形される。容器1において、短絡キャビティ面25に対応する部分が厚肉部5となって現れる。
次に、図10〜図12により、上述した図7及び図8に基づく実施形態よりもラベル10の突出長さをL1よりも長くした実施形態を説明する。図10は、固定型20と可動型30が型閉となる直前の状態を示す部分拡大断面図である。本実施形態では、ラベル10における固定型20のフランジ裏キャビティ面23から可動型30側に突出する長さは、L1’に設定される。長さL1’は、図16に示す、従来の固定型120にセットされたラベル110におけるフランジ裏キャビティ面123から可動型130側に突出する長さL1’と同じである。L1’は上記したL1よりも長い。突出長さL1’は、従来の固定型120のフランジ裏キャビティ面123の半径方向に沿う長さL2よりも長い。図10の型閉直前の時点で、ラベル10の可動型30側端は可動型30のフランジ表キャビティ面33に接する。この時点では固定型20の可動型30側端面26と可動型30のストリッパ30Bの前端面35との間にわずかにクリアランスが存在する。図11は、固定型20と可動型30が型閉した時点を示す部分拡大断面図である。図11の時点は、キャビティCに溶融樹脂を充填する前である。可動型30が図10の時点から図11の型閉時点まで移動することにより、可動型30のフランジ表キャビティ面33がラベル10の可動型30側端を前方に押す。これにより、ラベル10のラベル端部10bが、周壁外キャビティ面22のフランジ裏キャビティ面23側の端22aから折り曲げられる。この際、ラベル端部10bは、元々わずかに傾いていた側である短絡キャビティ面25側の空間に逃がされる形となる。従来の金型では、ラベル110の突出長さをL1’とした場合、図17に示すようにラベル110は座屈した。これに対し、本発明の金型200では、ラベル10の突出長さを同じL1’とした場合でもラベル10が座屈するようなことはない。
図12は、図11の状態からキャビティCに溶融樹脂を充填した状態を示す部分拡大断面図である。図11の状態から溶融樹脂が周壁キャビティ部C3及びフランジキャビティ部C4に充填されると、図12に示すようにラベル10のラベル端部10bは、短絡キャビティ面25、フランジ裏キャビティ面23及びフランジ端キャビティ面24に沿って配される。これにより、容器1のフランジ4を従来よりも広く覆うことが可能となる。本実施形態では、ラベル10はフランジ4の端面4cの約半分を覆うが、端面4cの全域あるいは大部分を覆ってもよく、あるいは端面4cを覆わなくてもよい。以上の工程を経て、インモールドラベル容器1が成形される。
以上より、本発明に係るインモールドラベル容器成形用金型200では、短絡キャビティ面25により、ラベル10を周壁外キャビティ面22からフランジ裏キャビティ面23へと短絡させることができる。そのため、ラベル10によって容器1のフランジ4をより広く覆うことが可能となり、容器1の酸素バリア性を高めることができる。更に、固定型20にセットするラベル10の可動型30側への高さを高く設定することができ、これによっても容器1のフランジ4をより広く覆うことが可能となる。
本発明に係る金型を使用してインモールドラベル容器を成形する方法は以下のようになる。
底壁と、周壁と、前記周壁の軸方向における前記底壁とは反対側の端から外周側に突き出るフランジと、前記周壁の外周面に一体化されたインモールドラベルとを備えるインモールドラベル容器を射出成形するための金型にして、
前記金型が、第1キャビティ面を有する第1型と、第2キャビティ面を有する第2型とを備え、前記第1キャビティ面と前記第2キャビティ面との間で前記インモールドラベル容器を成形するためのキャビティが形成され、
前記第1型の前記第1キャビティ面は、前記周壁の外側面に対応する周壁外キャビティ面と、前記フランジの前記底壁側の面に対応するフランジ裏キャビティ面と、前記周壁外キャビティ面と前記フランジ裏キャビティ面との間に設けた短絡キャビティ面とを含み、
前記第2型の前記第2キャビティ面は、前記フランジの前記底壁とは反対側の面に対応するフランジ表キャビティ面を含み、
前記短絡キャビティ面は、前記周壁キャビティ部の厚さを前記フランジ裏キャビティ面へと次第に厚くするように構成される金型を使用してインモールドラベル容器を成形する方法であって、
型開状態の第1型の周壁外キャビティ面上に筒状のラベルをセットする工程にして、前記ラベルの一部を前記フランジ裏キャビティ面より前記可動型側に突出させる工程と、
前記キャビティに樹脂を充填して、前記ラベルを第1型の周壁外キャビティ面から短絡キャビティ面を介してフランジ裏キャビティ面へと配置する工程とを含む。
1 インモールドラベル容器
2 底壁
3 周壁
3a 周壁の外周面
4 フランジ
4a フランジの裏面
4c フランジの端面
5 厚肉部
10 インモールドラベル
10b ラベルのフランジ裏キャビティ面側の部分(ラベル端部)
20 固定型(第1型)
20a 固定型キャビティ面(第1キャビティ面)
22 周壁外キャビティ面
22a 周壁外キャビティ面の右端
23 フランジ裏キャビティ面
25 短絡キャビティ面
30 可動型(第2型)
30a 可動型キャビティ面(第2キャビティ面)
30A コア
30B ストリッパ
40 射出装置
50 移動装置
60 型締装置
61 固定プラテン
62 可動プラテン
70 エジェクタ装置
80 ラベル供給ユニット
90 ラベル取り出しユニット
100 射出成形機
200 インモールドラベル容器成形用金型
201 インモールドラベル容器射出成形システム
202 インモールドラベル容器成形システム
C キャビティ
C3 周壁キャビティ部
C4 フランジキャビティ部

Claims (6)

  1. 底壁と、周壁と、前記周壁の軸方向における前記底壁とは反対側の端から外周側に突き出るフランジと、前記周壁の外周面に一体化されたインモールドラベルとを備えるインモールドラベル容器を射出成形するための金型であって、
    前記金型は、第1キャビティ面を有する第1型と、第2キャビティ面を有する第2型とを備え、前記第1キャビティ面と前記第2キャビティ面との間で前記インモールドラベル容器を成形するためのキャビティが形成され、
    前記第1型の前記第1キャビティ面は、前記周壁の外周面に対応する周壁外キャビティ面と、前記フランジの前記底壁側の面に対応するフランジ裏キャビティ面と、前記周壁外キャビティ面と前記フランジ裏キャビティ面との間に設けた短絡キャビティ面とを含み、
    前記短絡キャビティ面は、前記キャビティにおける前記周壁に対応する周壁キャビティ部の厚さを前記フランジ裏キャビティ面へと次第に厚くするように構成されることを特徴とするインモールドラベル容器成形用金型。
  2. 前記短絡キャビティ面は、前記周壁外キャビティ面の軸線に沿う断面が直線状又は内周側に凸となる湾曲状である請求項1に記載のインモールドラベル容器成形用金型。
  3. 底壁と、周壁と、前記周壁の軸方向における前記底壁とは反対側の端から外周側に突き出るフランジと、前記周壁の外周面に一体化されたインモールドラベルとを備えるインモールドラベル容器であって、
    前記周壁の外周面と前記フランジの前記軸方向における前記底壁側の面との間に、前記周壁の厚さを前記フランジへと次第に厚くする厚肉部を備えることを特徴とするインモールドラベル容器。
  4. 前記インモールドラベルは、前記周壁の外周面から、前記厚肉部の外周面を介して前記フランジの裏面に亘って配置され、
    前記インモールドラベルの前記フランジ側の末端は、前記厚肉部が無い場合の前記インモールドラベルの前記フランジ側の末端よりも、前記フランジの外周側に配置されることを特徴とする請求項3に記載のインモールドラベル容器。
  5. 前記インモールドラベルが前記フランジの前記裏面の全域を覆うことを特徴とする請求項3又は4に記載のインモールドラベル容器。
  6. 前記厚肉部の外周面は、前記周壁の軸線に沿う断面が直線状又は内周側に凹となる湾曲状である請求項3〜5のいずれか1項に記載のインモールドラベル容器。
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