JP2020154450A - 情報処理装置およびその制御方法、並びにプログラム - Google Patents

Abstract

【課題】商業印刷の際のワークフローの生成において行われるプリセットの修正時に、プリセットの修正内容や適用範囲を正しく設定する。【解決手段】情報処理装置であって、１または複数のパーツから構成される商材を生成するためのワークフローを設定する際に、前記１または複数のパーツそれぞれに対する設定値の指定を受け付ける設定手段と、パーツに対する設定値として、共通に使用可能な設定値の組が定義されたプリセットを管理する管理手段とを有し、前記設定手段は、前記管理手段にて管理されている第１のプリセットを用いて設定がなされているパーツに対して設定値の変更を受け付けた場合、当該設定値の変更を反映させる範囲の指定を更に受け付ける。【選択図】図２６

Description

本発明は、情報処理装置およびその制御方法、並びにプログラムに関する

商業印刷において、商材を制作するために必要なパーツと、そのパーツ毎に必要となる工程を割り当ててワークフローの作成を行い、注文を受けたジョブを自動処理することが行われている。特許文献１では、複数の処理の順番（ワークフロー生成ルール）を記憶しておき、入力された注文（オーダー）の印刷特性情報に基づいて、処理順（ワークフロー）を生成することが開示されている。また、特許文献２では、プリセットやユーザー定義で設定されている項目の一部を他の設定に変更し、別名で保存することが開示されている。

特開２００５−３１６９０４号公報 特開２０１０−９７４５４号公報

特許文献１では、予め記憶した処理順に基づいて、ワークフローを生成する。これに、特許文献２に開示されている技術を組み合わせると、ワークフロー設定時にプリセットを利用することでまとめて設定を修正することが可能になる。しかしながら、プリセットの修正を適切な範囲に行うことができないという課題がある。

上記課題を解決するために本願発明は以下の構成を有する。すなわち、情報処理装置であって、１または複数のパーツから構成される商材を生成するためのワークフローを設定する際に、前記１または複数のパーツそれぞれに対する設定値の指定を受け付ける設定手段と、パーツに対する設定値として、共通に使用可能な設定値の組が定義されたプリセットを管理する管理手段とを有し、前記設定手段は、前記管理手段にて管理されている第１のプリセットを用いて設定がなされているパーツに対して設定値の変更を受け付けた場合、当該設定値の変更を反映させる範囲の指定を更に受け付ける。

本発明により、商業印刷の際のワークフローの生成において行われるプリセットの修正時に、プリセットの修正内容や適用範囲を正しく設定できる。

本実施形態に係るシステム構成の例を示す図。 本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の例を示す図。 本実施形態に係る情報処理装置のソフトウェア構成の例を示す図。 本実施形態に係るワークフローの設定及び登録処理のフローチャート。 本実施形態に係るワークフロー管理画面の構成例を示す図。 本実施形態に係る新規作成画面の構成例を示す図。 本実施形態に係るワークフロー編集画面の構成例を示す図。 本実施形態に係るワークフロー工程設定画面の構成例を示す図。 本実施形態に係るワークフロー情報テーブルの構成例を示す図。 本実施形態に係る各テーブルの構成例を示す図。 本実施形態に係る各テーブルの構成例を示す図。 本実施形態に係る各テーブルの構成例を示す図。 本実施形態に係る各テーブルの構成例を示す図。 本実施形態に係るプリセット定義処理のフローチャート。 本実施形態に係る面付け設定のＵＩ画面の構成例を示す図。 本実施形態に係るデフォルト値情報テーブルの構成例を示す図。 本実施形態に係る新規プリセット作成のためのダイアログの構成例を示す図。 本実施形態に係るプリセット使用処理のフローチャート。 本実施形態に係る面付け設定のＵＩ画面の構成例を示す図。 本実施形態に係る面付け設定のＵＩ画面の構成例を示す図。 本実施形態に係るプリセット修正の処理のフローチャート。 本実施形態に係る面付け設定のＵＩ画面の構成例を示す図。 本実施形態に係るプリセット情報の更新処理のフローチャート。 本実施形態に係るプリセット修正方法選択ダイアログの構成例を示す図。 本実施形態に係るプリセット修正の適用範囲選択ダイアログの構成例を示す図。 第二の実施形態に係る処理のフローチャート。 第二の実施形態に係る面付け設定のＵＩ画面の構成例を示す図。 第二の実施形態に係る確認ダイアログの構成例を示す図。 第二の実施形態に係る設定の設定使用範囲選択ダイアログの構成例を示す図。 第二の実施形態に各テーブルの構成例を示す図。

以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。

＜第一の実施形態＞
［システム構成］
図１は、本発明の実施形態におけるシステムの構成例を示す図である。本実施形態に係るシステム構成では、情報処理装置１０１、画像形成装置１０２、および後処理装置１０３を含んで構成される。情報処理装置１０１、画像形成装置１０２、および後処理装置１０３はネットワーク１００を介して互いに通信可能に接続される。

画像形成装置１０２は、情報処理装置１０１などから送信される印刷データを解析し、１ページずつドットイメージに変換して印刷する。画像形成装置１０２の印刷方式は特に限定するものではない。画像形成装置１０２から出力された印刷物は、オペレータによるハンドキャリーで後処理装置１０３に渡されたり、ベルトコンベア（不図示）を介して後処理装置１０３に渡されたりする。後処理装置１０３は、渡された印刷物に対して、断裁、クリース、折りや製本や無線綴じなどの後処理加工を施す。複数の後処理装置を用いて、製本した後に断裁することで複数の冊子を作製することも可能である。

なお、図１では情報処理装置１０１、画像形成装置１０２、および後処理装置１０３がそれぞれ１つずつ例示されているが、各装置がいくつ配置されても構わない。例えば、複数の画像形成装置１０２で出力された印刷物を、複数の後処理装置１０３で処理するようにしてもよい。また、ネットワーク１００は、有線／無線は問わず、複数の通信方式を用いてもよい。

［ハードウェア構成］
図２は、本実施形態に係る情報処理装置１０１のハードウェア構成の例を示す図である。ＣＰＵ（Ｃｅｎｔｒａｌ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ）２０１は、ＲＯＭ（Ｒｅａｄ Ｏｎｌｙ Ｍｅｍｏｒｙ）２０２に記憶された各種制御プログラムを読み出して実行することにより、それに対応する各種制御処理を実行する。ＲＡＭ（Ｒａｎｄｏｍ Ａｃｃｅｓｓ Ｍｅｍｏｒｙ）２０３は、ＣＰＵ２０１の主メモリ、ワークエリアなどの一時記憶領域として用いられる。ＨＤＤ（Ｈａｒｄ Ｄｉｓｃ Ｄｒｉｖｅ）２０４は、画像データや各種プログラムを記憶する。キーボード２０５は指示入力手段である入力装置であり、本実施形態に係るアプリケーションに対して制御コマンドの命令やテキスト入力などを指示する。ポインティングデバイス２０６は、キーボード２０５とともに指示入力手段である入力装置であり、本実施形態に係るアプリケーションに対して制御コマンドの命令を指示する。

ディスプレイ２０７は、表示手段である出力装置であり、キーボード２０５やポインティングデバイス２０６から入力されたコマンドや、本実施形態に係るアプリケーションの状態などを表示する。ネットワークＩ／Ｆ２０８は、情報処理装置１０１をネットワーク（ＬＡＮ（Ｌｏｃａｌ Ａｒｅａ Ｎｅｔｗｏｒｋ）やインターネットなど）に接続するためのインターフェースである。情報処理装置１０１は、ネットワークＩ／Ｆ２０８を用いてネットワーク上の他の装置と各種情報を送受信する。なお、図２に示すハードウェア構成は一例であり、他の部位が設けられていてもよい。

図３は、本実施形態に係る情報処理装置１０１のソフトウェア構成の例を示す図である。ワークフロー設定アプリケーション３０１は、情報処理装置１０１にインストールされて動作するプログラムモジュールである。ワークフロー設定アプリケーション３０１は、実行される場合にＲＡＭ２０３にロードされ、ＣＰＵ２０１により実行される。ワークフロー設定アプリケーション３０１は、ＵＩ部３０２、ワークフロー制御部３０３、およびデータ管理部３０４を含んで構成される。ＵＩ部３０２は、グラフィカルユーザーインターフェース（ＧＵＩ）の構築やユーザーからの各種入力操作を受け付けて対応する処理の実行指示を行う。ワークフロー制御部３０３は、ワークフロー設定アプリケーション３０１の各種編集処理（ワークフローの作成、編集、登録など）を実行する。データ管理部３０４は、後述するワークフローデータベース（ＤＢ）３０５にアクセスし、ＵＩやワークフロー制御に関する各種情報の参照を実行する。

本実施形態に係るワークフロー設定アプリケーション３０１が対象とする商材として、ブック、チラシ、名刺などが挙げられる。また、これらの商材を制作するために必要なパーツ（表紙、本文、扉、帯などの部品）と、そのパーツ毎に必要となる工程（面付け、バーコード付与、印刷、折り、無線綴じ、三方断裁など）をワークフローにて割り当てる。

ワークフローＤＢ３０５は、後述するＵＩやワークフロー制御情報を管理するデータベースである。ワークフローＤＢ３０５は、情報処理装置１０１のＨＤＤ２０４に情報を格納する構成だけでなく、ネットワーク１００を介して接続された他の情報処理装置（データベースサーバーなど）を格納先としても構わない。

印刷ジョブ管理アプリケーション３０６は、情報処理装置１０１にインストールされて動作するプログラムモジュールである。印刷ジョブ管理アプリケーション３０６は、オーダーシステム（不図示）でユーザーから印刷物の注文を受信し、ワークフローＤＢ３０５からワークフロー設定アプリケーション３０１が登録したワークフロー情報を取得して注文に対応する印刷ジョブの生成を行う。そして、印刷ジョブ管理アプリケーション３０６は、生成した印刷ジョブを所定の画像形成装置１０２、および後処理装置１０３へ送信する。なお、印刷ジョブ管理アプリケーション３０６とワークフロー設定アプリケーション３０１は１つのアプリケーションとして構成されてもよい。また、印刷ジョブ管理アプリケーション３０６とワークフロー設定アプリケーション３０１を別の情報処理装置１０１にインストールする構成であってもよい。

［ワークフロー作成］
本実施形態に係るワークフローの作成処理に関して説明する。図４は、ワークフロー設定アプリケーション３０１のワークフローの設定及び登録処理を示したフローチャートである。上述したように、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、情報処理装置１０１のＣＰＵ２０１に読み出されて実行されることで動作する。

Ｓ４０１にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、ワークフローの新規作成指示を受信し、新規作成画面を表示する。図５は、ワークフロー設定アプリケーション３０１のワークフロー管理画面５００の一例を示している。ユーザーからワークフロー設定アプリケーション３０１の実行ファイル（不図示）の実行が指示されると、ＲＡＭ２０３にワークフロー設定アプリケーション３０１のプログラムがロードされ、起動する。ＵＩ部３０２は、ディスプレイ２０７にワークフロー管理画面５００を表示する。

ワークフロー管理画面５００は、新規作成ボタン５０１、編集ボタン５０２、削除ボタン５０３、およびワークフローリスト５０４を含んで構成される。ワークフローリスト５０４にはワークフローＤＢ３０５に登録済みのワークフロー情報がリスト表示される。ユーザーからキーボード２０５やポインティングデバイス２０６によって新規作成ボタン５０１が押下されたことをＵＩ部３０２が受信すると、ＵＩ部３０２はワークフロー制御部３０３へ新規作成処理を指示する。そして、ワークフロー制御部３０３は、ＵＩ部３０２を介してディスプレイ２０７に新規作成画面６００を表示する。

Ｓ４０２にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、新規作成画面６００で商材タイプの指定を受信する。図６は、ワークフロー設定アプリケーション３０１の新規作成画面６００の一例を示している。新規作成画面６００は、名称６０１、商材タイプ６０２、およびパーツ６０３を設定するためのコントロールを備える。更に、上記コントロールを用いて設定した内容でワークフローの新規作成の実行を指示するためのＯＫボタン６０４、およびキャンセルするためのキャンセルボタン６０５を備える。

名称６０１は、作成するワークフローを識別する任意の名称を設定するためのテキストボックスである。商材タイプ６０２は、ワークフロー設定アプリケーション３０１が予め定義している商材のタイプを設定するためのリストボックスである。例えば、商材のタイプとして、ブックやマニュアル、名刺といった成果物のタイプがリストされる。商材のタイプは特に限定するものではなく、例えば、画像形成装置１０２や後処理装置１０３が作成可能な製本物に応じて、他のタイプが設定可能であってよい。パーツ６０３は、商材を構成するパーツを設定するためのリストボックスである。パーツの数は、１以上が設定でき、必要に応じてユーザーは増減させる。ＵＩ部３０２は、ユーザーからキーボード２０５やポインティングデバイス２０６によって商材タイプ６０２が指定されたことを受信すると、指定された商材タイプを設定し、Ｓ４０３の処理へ進む。

Ｓ４０３にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、新規作成画面６００でパーツの指定を受信する。パーツ６０３は、商材を構成する表紙、本文、扉、帯といった部品を設定するリストボックスであり、製作する商材に合わせて複数のパーツを設定することができる。図６では、表紙、本文、扉、帯の４つのパーツを設定された状態を示している。ＵＩ部３０２は、ユーザーからキーボード２０５やポインティングデバイス２０６によってパーツ６０３が指定され、新規作成画面６００のＯＫボタン６０４が押下されたことを受信すると、指定されたパーツを設定し、Ｓ４０４の処理へ進む。

Ｓ４０４にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、Ｓ４０３で設定されたパーツに対応するアイコンイメージをワークフロー編集画面７００に表示する。図７（ａ）は、ワークフロー編集画面７００の一例を示す。ワークフロー編集画面７００は、編集したワークフローをワークフローＤＢ３０５に保存するための保存ボタン７０１、ワークフローの編集をキャンセルするためのキャンセルボタン７０２、およびワークフローエリア７０３を含んで構成される。ワークフローエリア７０３は、編集、登録されたワークフローを表示する領域である。ワークフローエリア７０３は、設定したパーツを示すパーツアイコン７０４とパーツ毎のワークフローを示す連結された工程アイコン７０５を表示する。図７（ａ）の例では、面付工程を示す「面」、バーコード工程を示す「Ｂａｒ」、トンボ工程を示す「ト」、印刷工程を示す「印」、無線綴じ工程を示す「綴」、三方断裁工程を示す「断」、カット＆クリース工程を示す「カ＆ク」がそれぞれ連結されて表示されている。なお、図７（ａ）に示す工程は一例であり、他の工程を定義できてもよい。

Ｓ４０４において、ＵＩ部３０２が、Ｓ４０３で設定されたパーツに対応するアイコンイメージを、ワークフローエリア７０３に表示する。例えば、表紙、本文、扉、帯のパーツを設定した場合は、それぞれに対応する４つのアイコンイメージが表示される。図７（ｂ）は、新規作成画面６００でワークフローを新規作成した状態のワークフロー編集画面７００を示している。つまり、新規作成した時点では、各パーツを示すアイコン（表紙７０６、本文７０７、扉７０８、帯７０９）のみが表示された状態となる。

Ｓ４０５にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、ワークフロー工程設定画面でユーザーから各種編集操作を受信する。図８は、ワークフロー工程設定画面８００の一例を示す。工程アイコン８０１は、設定対象のパーツにおける設定したワークフローを表現する一連のアイコンを示す。アイコン８０２は、面付け工程が設定されたことを示すアイコンである。アイコン８０３は、バーコード工程が設定されたことを示すアイコンである。アイコン８０４は、トンボ工程が設定されたことを示すアイコンである。アイコン８０５は、印刷工程が設定されたことを示すアイコンである。アイコン８０６は、無線綴じ工程が設定されたことを示すアイコンである。アイコン８０７は、三方断裁工程が設定されたことを示すアイコンである。

ラベルコントロール８０８は、設定対象としているパーツを示すコントロールである。タブコントロール８０９は、プリプレス、プレス、ポストプレスのカテゴリーの工程を設定するためのコントロールを示す。例えば、プリプレスタブを選択すると、プリプレスカテゴリーの工程を設定するための各種設定コントロールが表示される。工程設定ボタン８１０は、各種工程を設定するための設定ボタンを示す。タブコントロール８０９のうち、プリプレスタブが表示されている場合は、プリプレスカテゴリーで設定可能なバーコード、テキスト、イメージ、トンボ、マークといった工程設定ボタンが表示される。

詳細設定コントロール８１１、８１２、８１３は、各工程の詳細な設定を行うためのコントロールを示し、それぞれ、面付け工程、バーコード工程、トンボ工程の設定を行うためのコントロールである。例えば、面付け工程に対応する詳細設定コントロール８１１には更に、出力用紙サイズや仕上がりサイズなどを設定するためのコントロールが表示される。工程削除ボタン８１４は、設定した工程を解除することを可能にする。

プレビューエリア８１５は、各設定コントロールで設定された設定値を反映した印刷物のプレビューを表示する。プレビュー画像８１６は、バーコードのレイアウトイメージを示している。プレビュー画像８１７は、トンボのレイアウトイメージを示している。プレビュー画像８１８は、ページ番号のみを配置した白紙のページデータを示している。

シート番号８１９は、プレビューエリア８１５に表示されているシート番号を示している。ページ移動ボタン８２０は、プレビューエリア８１５に表示されているシート番号を変更するためのボタンを示す。保存ボタン８２１は、ワークフロー工程設定画面８００で設定した内容を保存するためのボタンである。キャンセルボタン８２２は、ワークフロー工程設定画面８００で設定した内容を破棄するためのボタンである。これらのボタンが押下されると、ワークフロー編集画面７００に戻る。

ＵＩ部３０２は、選択されたパーツに対応するワークフロー工程設定画面８００をディスプレイ２０７に表示する。例えば、「表紙」パーツが選択された場合は「表紙」の工程を設定するためのワークフロー工程設定画面８００が表示される。パーツを新規作成した状態では工程がまだ設定されていない。そのため、ワークフロー工程設定画面８００の初期状態は、各工程が設定されていない状態（工程アイコン８０１が空）で表示されるようにしてもよい。または、例えば、面付け工程が必須の工程であればこの工程が規定値で設定された状態で表示されてもよい。適用された設定値は一時的にＲＡＭ２０３に格納される。

ＵＩ部３０２は、ユーザーからポインティングデバイス２０６によってワークフロー工程設定画面８００を構成するいずれかのコントロールが選択もしくはクリックされたことにより各種編集操作を受信する。

Ｓ４０７にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、全てのパーツに対応するワークフロー工程設定が終了したか否かを判定する。ユーザーにより保存ボタン７０１もしくはキャンセルボタン７０２が押下されたことを検知した場合、ワークフロー制御部３０３はワークフロー編集の終了と判定する。終了していないと判定された場合は（Ｓ４０７にてＮＯ）Ｓ４０５へ戻る。終了したと判定した場合は（Ｓ４０７にてＹＥＳ）Ｓ４０８へ進む。

Ｓ４０８にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、終了時に保存ボタン７０１が押下されたか否かを判定する。保存ボタン７０１による終了の場合は（Ｓ４０８にてＹＥＳ）Ｓ４０９へ進み、キャンセルボタン７０２による終了の場合は（Ｓ４０８にてＮＯ）、編集内容を破棄した上で、本フローチャートの処理を終了する。

Ｓ４０９にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、設定したワークフロー工程の設定内容をワークフロー情報としてワークフローＤＢ３０５へ格納する。図９は、ワークフロー情報テーブル９００の一例を示す。また、図１０（ｃ）、（ｄ）は、ワークフロー情報テーブル９００から参照される各パーツ・工程情報テーブルの一例を示す。これらの情報テーブルによりワークフローの情報が管理されている。図９のワークフロー情報テーブル９００は、ワークフローを一意に識別するためのＩＤ（識別情報）、および、新規作成画面６００で設定された名称、商材タイプ、パーツの情報が格納される。ワークフローを一意に識別するためのＩＤは、システムによって自動に設定される。図１０（ｃ）は、表紙パーツのパーツ・工程情報テーブルを示す。また、図１０（ｄ）は、表紙パーツのパーツ・工程情報テーブルを示す。パーツ・工程情報テーブルに関しては後述する。

Ｓ４０９では、ワークフロー制御部３０３がＲＡＭ２０３で一時的に格納していたワークフローの設定値を、データ管理部３０４を介して図９と図１０（ｃ）、（ｄ）で示した形式に変換してワークフローＤＢ３０５にワークフロー情報として格納する。本工程の後、本処理フローを終了する。

なお、印刷ジョブ管理アプリケーション３０６に対して注文を入力するオーダーシステム（不図示）側で、予め注文の内容と図９のワークフローを一意に識別するためのＩＤとを紐づけて定義しておく構成であってもよい。この構成により、オーダーシステムで受注した注文に対応する印刷ジョブを、ワークフロー設定アプリケーション３０１で設定したワークフローの設定に従って生成することが可能となる。

［プリセット］
続いて、本実施形態に係るプリセットに関して説明する。プリセットとは、予め定義したワークフロー設定のパーツ／工程に対して共通的に使用可能な１または複数の設定値の組を示す。プリセットを利用することで、他のパーツや他の商材で同じ設定が簡単に入力でき、かつ、修正時にまとめて設定を反映することが可能になる等の利点がある。

（プリセット定義）
図１４は、本実施形態に係るプリセットを定義する処理を示すフローチャートである。本処理フローは、例えば、情報処理装置１０１のＣＰＵ２０１がワークフロー設定アプリケーション３０１のプログラムを読み出して実行することで実現される。

Ｓ１４０１にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、設定画面を表示する。図１５（ａ）は、本文パーツのプリプレス工程における面付け設定のワークフロー工程設定画面１５００の構成例を示す。ラベルコントロール１５０１は、編集対象のパーツを示しており、ここでは、本文が対象である旨を示している。タブコントロール１５０２は、ワークフローにおける設定対象の工程として、プリプレス（面付）、プレス（印刷）、ポストプレス（後加工）から編集対象の工程を指定するためのタブコントロールであり、ここでは、プリプレスを編集している状態を示している。工程設定ボタン１５０３は、各種工程を設定するためのボタンである。プリプレスのタブコントロールが選択された状態では、バーコード、テキスト、イメージ、トンボ、マークに対応する工程設定ボタンがそれぞれ表示される。

詳細設定コントロール１５０４は、面付けの詳細設定を行うための設定コントロールである。詳細設定コントロール１５０４に示される各設定項目のデフォルト値は、図１６に示すパーツ毎に合わせて決まるデフォルト値情報テーブル１６００から取得される。詳細設定コントロール１５０４に示される設定項目の例として、出力用紙サイズ（幅）、出力用紙サイズ（高さ）、向き、仕上がりサイズ（幅）、仕上がりサイズ（高さ）、仕上がり向き、面付け（行）、面付け（列）が挙げられる。デフォルト値情報テーブル１６００の各設定は、詳細設定コントロール１５０４の項目となり、パーツ毎に合わせてデフォルト値が定義されている。デフォルト値情報テーブル１６００は、ワークフローＤＢ３０５に格納されている。データ管理部３０４は、デフォルト値情報テーブル１６００を参照し、この値がＵＩ部３０２に渡され表示される。プレビューエリア１５０５には、指定されたページのプレビュー画像が表示される。

Ｓ１４０２にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、設定値が入力されたことを受信する。図１５（ｂ）は、本文パーツのプリプレス工程における面付け設定のワークフロー工程設定画面１５００の表示例を示す。ここでは、面付けの詳細設定コントロール１５０４において、列の値を「１」から「２」に変更し、それに合わせて、出力用紙サイズ、向き、仕上がりサイズ、仕上がり向きの設定を変更した例を示している。上記の設定変更に従い、プレビューエリア１５０５における表示も、プレビュー画像１５１３のように、２面付け（２ＵＰ）となっている。

Ｓ１４０３にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、ワークフロー工程設定画面１５００の新規プリセット保存ボタン１５１２が押下されたことを受信する。これに応答して、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、図１７に示す新規プリセット作成のためのダイアログ１７００を表示し、プリセット名１７０１にて、プリセット名の入力を受け付ける。更に、ＯＫボタン１７０２が押下されると、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、処理をＳ１４０４へ進める。

Ｓ１４０４にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、新たに生成されるプリセットに対応するプリセット情報テーブルをワークフローＤＢ３０５に保存する。図１０（ａ）は、プリセット情報テーブルの一例を示す図である。プリセット情報テーブルは、「プリセット」と「設定値ＩＤ」の２つの項目を含んで構成される。「プリセット」は、プリセット名に対応し、Ｓ１４０３にてプリセット名１７０１で入力された値が格納される。「設定値ＩＤ」は、設定値に対して一意に決まる値である。プリセット情報テーブルは、ＵＩ部３０２からデータ管理部３０４に渡され、データ管理部３０４がワークフローＤＢ３０５に格納する。

Ｓ１４０５は、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、設定値情報テーブルをワークフローＤＢ３０５に保存する。詳細設定コントロール１５０４の各設定項目は、図１０（ｂ）に示す設定値情報テーブルに保存され、プリセット情報テーブルと「設定値ＩＤ」によって紐づけられている。図１０（ｂ）の設定値情報テーブルの設定項目は詳細設定コントロール１５０４に対応し、出力用紙サイズ（幅）、出力用紙サイズ（高さ）、向き、仕上がりサイズ（幅）、仕上がりサイズ（高さ）、仕上がり向き、面付け（行）、および、面付け（列）から構成される。設定情報テーブルもＵＩ部３０２からデータ管理部３０４に渡され、データ管理部３０４がワークフローＤＢ３０５に格納する。

Ｓ１４０６にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、パーツ・工程情報テーブルにプリセット情報テーブルを紐づける。図１０（ｃ）に示すパーツ・工程情報テーブルの「プリセット」項目にプリセット名が記入される。図１０（ａ）に示すプリセット情報テーブルの「プリセット」項目と紐づいている。パーツ・工程情報テーブルには、名称、商材タイプ、パーツ、工程、プリセット、および設定値ＩＤの情報が格納されている。パーツ・工程情報テーブルの「名称」、「パーツ」は、図９のワークフロー情報テーブル９００の名称、各パーツ（パーツ１、パーツ２、パーツ２、パーツ４）と紐づいている。そのため、これらの情報は、プリセット情報テーブル（図１０（ａ））、設定値情報テーブル（図１０（ｂ））、およびワークフロー情報テーブル９００（図９）を関連付ける役割を担っている。パーツ・工程情報テーブルは、ＵＩ部３０２からデータ管理部３０４に渡され、データ管理部３０４がワークフローＤＢ３０５に格納する。そして、本処理フローを終了する。

（プリセット使用）
続いて、定義したプリセットを他のパーツ・工程で使用する流れを説明する。上記における、「本文」パーツ、「面付け」工程にて定義した「Ａ４ ２ＵＰ ｔｏ Ａ３」プリセットを同じワークフローの「表紙」パーツ、「面付け」工程にて使用する例を示す。

図１８はプリセットを使用する処理を示したフローチャートである。本処理フローは、例えば、情報処理装置１０１のＣＰＵ２０１がワークフロー設定アプリケーション３０１のプログラムを読み出して実行することで実現される。

Ｓ１８０１にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、設定画面を表示する。図１９（ａ）は、表紙パーツのプリプレス工程における面付け設定のワークフロー工程設定画面１９００の構成例を示す。ラベルコントロール１９０１は、編集対象のパーツを示しており、ここでは、表紙が対象である旨を示している。コントロール１９０２〜１９０４は、図１５に示したコントロール１５０２〜１５０４と同様である。詳細設定コントロール１９０４に含まれる設定項目１９０６それぞれのデフォルト値も、図１６に示すパーツごとの商材に合わせて決まるデフォルト値情報テーブル１６００から取得される。

Ｓ１８０２にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、プリセットが選択されたことを受信する。図１９（ｂ）は、ワークフロー工程設定画面１９００において、プリセットを選択するプルダウンリスト１９１１が表示されている例を示す。ここでは、面付けに対応する詳細設定コントロール１９０４のプリセットの設定項目にてプルダウンリスト１９１１が表示されている。図１４のＳ１４０４にて保存されたプリセットがプルダウンリスト１９１１に含まれる。プリセットのリスト情報は、データ管理部３０４がワークフローＤＢ３０５にアクセスし、プリセット情報テーブル、パーツ・工程情報テーブルを参照して取得される。これらの情報の中から、該当の工程に合致するプリセット名がＵＩ部３０２に渡され、表示対象としてリスト項目に追加される。

Ｓ１８０３にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、選択されたプリセット（Ａ４ ２ＵＰ ｔｏ Ａ３）のプリセット値情報テーブルの値をワークフロー工程設定画面１９００に表示する。プリセット値情報テーブル（図１０（ａ））は、ワークフローＤＢ３０５に格納されており、データ管理部３０４が読み出す。同じく、ワークフローＤＢ３０５に格納されている設定値ＩＤに紐づく設定値情報テーブル（図１０（ｂ））を、データ管理部３０４が読み出し、ＵＩ部３０２に渡す。そして、ＵＩ部３０２は、ワークフロー工程設定画面１９００の各設定項目に設定値情報テーブルから取得した値を設定する。図２０は、各設定項目が設定された後のワークフロー工程設定画面１９００の表示例を示す。図２０において、設定項目２００１の値が、選択されたプリセットに対応する値となる。このとき、プレビューエリア２００２の内容も更新される。

Ｓ１８０４にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、ワークフロー工程設定画面１９００における保存ボタン２００３が押下されたことを受信する。これに応答して、処理をＳ１８０５へ進める。

Ｓ１８０５にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、パーツ・工程情報テーブルにプリセット値情報テーブルを紐づける。プリセットを設定すると図１０（ｄ）に示す様にパーツ・工程情報テーブルの「プリセット」項目にプリセット名「Ａ４ ２ＵＰ ｔｏ Ａ３」が記入される。一方、設定値ＩＤは空欄（ＮＵＬＬ）となる。「プリセット」項目に「Ａ４ ２ＵＰ ｔｏ Ａ３」を設定することで本パーツ・工程情報テーブルに、図１４のＳ１４０４で定義した図１０（ａ）のプリセット情報テーブルおよび図１０（ｂ）の設定値情報テーブルが紐づけられる。この様に、本文パーツと表紙パーツが共通のプリセット情報テーブルに紐づけられることになる。パーツ・工程情報テーブルは、ＵＩ部３０２からデータ管理部３０４に渡され、データ管理部３０４がワークフローＤＢ３０５に格納する。そして、本処理フローを終了する。

一方、プリセットを設定せずに、つまり、図２０において「プリセット」項目を空欄で保存ボタン２００３が押下された場合、図１１（ａ）および図１１（ｂ）で示す設定値情報テーブルとパーツ・工程情報テーブルがワークフローＤＢ３０５に格納される。パーツ・工程情報テーブルの「プリセット」項目は設定されていないため、この値は空白（ＮＵＬＬ）となり、新たな設定値ＩＤの設定値情報テーブル（図１１（ａ））が作成され、パーツ・工程情報テーブルに紐づけられる。ここでの新たな設定値ＩＤは、「００００２４」である。この場合は、パーツ・工程情報テーブル（図１１（ｂ））にプリセット情報テーブル（図１０（ａ））は紐づけられていない。

上記では、同じワークフローで定義したプリセットを同じワークフローで使用する例を説明した。しかし、これに限定するものではなく、他のワークフローにて使用できる構成であってもよい。

（プリセット修正）
図２１は、ワークフロー設定アプリケーション３０１のプリセット修正の処理を示すフローチャートである。本処理フローは、例えば、情報処理装置１０１のＣＰＵ２０１がワークフロー設定アプリケーション３０１のプログラムを読み出して実行することで実現される。Ｓ２１０１〜Ｓ２１０３の処理は、図１８に示したＳ１８０１〜Ｓ１８０３と同じ処理となるため、説明は省略する。

Ｓ２１０４にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、プリセットの設定値が修正されたことを受信する。図２２は、プリセット名「Ａ４ ２ＵＰ ｔｏ Ａ３」の設定値を修正した例を示す。ここでは、出力用紙サイズ（幅）が「３２９」から「３３９」に変更されている（設定２２０１）。

Ｓ２１０５にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、ワークフロー工程設定画面２２００においてプリセット情報更新ボタン２２０２が押下されたことを受信する。これに応答して、処理をＳ２１０６へ進める。

Ｓ２１０６にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、プリセット情報を更新する。修正された値でプリセット情報テーブル（図１０（ａ））を上書きした場合、このプリセットを利用する全てのパーツ／工程（本文パーツ、表紙パーツ）にこの修正が反映される。これはまとめて修正ができる利点がある一方、修正適用範囲を限定したい場合（例えば、表紙パーツにのみ修正を適用する場合）には対応できない。本工程の処理の詳細を、図２３を用いて説明する。

図２３は、プリセット情報を更新する処理の詳細を示すフローチャートである。本処理は、図２１のＳ２１０６の工程に対応する。

Ｓ２３０１にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、プリセット修正方法選択ダイアログを表示する。図２４は、本実施形態に係るプリセット修正方法選択ダイアログ２４００の一例を示す。プリセット修正方法選択ダイアログ２４００において、「プリセットを修正（本プリセットを利用する全パーツに修正を反映する）」、「プリセットをコピーして修正（プリセットを別名で保存する。修正を反映させるパーツを選択する）」、「値のみ利用（本パーツにのみ修正を反映する。別名のプリセットは追加されない）」の３つの設定２４０１〜２４０３が指定可能である。設定２４０１〜２４０３のうちのいずれかが選択され、適用ボタン２４０４もしくはキャンセルボタン２４０５が押下されると、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、Ｓ２３０２へ処理を進める。

Ｓ２３０２にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、設定２４０１、すなわち、「プリセットを修正（本プリセットを利用する全パーツに修正を反映する）」が選択され、かつ、適用ボタン２４０４が押下されたかを判定する。設定２４０１が選択され、適用ボタン２４０４が押下された場合は（Ｓ２３０２にてＹＥＳ）Ｓ２３０３に進む。そうでなければ（Ｓ２３０２にてＮＯ）Ｓ２３０４に進む。

Ｓ２３０３にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、ベースとなるプリセットを修正する。上記の例では、ワークフロー制御部３０３は、ワークフローＤＢ３０５に格納されているプリセット値情報テーブル（図１０（ａ））を修正し、データ管理部３０４が上書き保存する。ベースとなるプリセットを修正することで、これを利用している全てのパーツ／工程にこの修正が反映される。そして、本処理フローを終了する。

Ｓ２３０４にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、設定２４０２、すなわち、「プリセットをコピーして修正（プリセットを別名で保存する。修正を反映させるパーツを選択する）」が選択され、かつ、適用ボタン２４０４が押下されたかを判定する。設定２４０２が選択され、適用ボタン２４０４が押下された場合は（Ｓ２３０４にてＹＥＳ）Ｓ２３０５に進む。そうでなければ（Ｓ２３０４にてＮＯ）Ｓ２３０８に進む。

Ｓ２３０５にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、選択ダイアログを表示し、プリセットを反映するパーツ／工程の指示を受信する。ここでは、該当するプリセットを利用しているパーツ／工程一覧から修正を反映するパーツ／工程の選択を受け付ける。図２５（ａ）は、本工程において表示される選択ダイアログ２５００の一例を示す。該当するプリセットを利用しているパーツ／工程一覧は、ワークフローＤＢ３０５に格納されている図１０（ａ）のプリセット値情報テーブルのプリセット名「Ａ４ ２ＵＰ ｔｏ Ａ３」に紐づけられたパーツ・工程情報テーブル（図１０（ｃ）、図１０（ｄ）等）から取得することができる。

図２５（ａ）の選択ダイアログ２５００では、一覧２５０１において、注文情報（発注元および商材）と、その中で利用されている他のパーツが表示されている。一覧２５０１において、修正の反映対象となるパーツを選択可能に表示されている。また、コントロール２５０２にて、修正した際の新たなプリセット名が指定可能である。全選択ボタン２５０３は、一覧２５０１に表示されているすべてのパーツを選択する際に押下される。適用ボタン２５０４は、選択ダイアログ２５００にて指定された設定の適用を指示するためのボタンである。キャンセルボタン２５０５は選択ダイアログ２５００にて指定された設定の適用をキャンセルするためのボタンである。プリセットを反映可能な他のパーツは、同じ種類のパーツに限定するものではなく、選択ダイアログ２５００に示すように複数の種類（ここでは、「本文」と「表紙」）を表示してよい。

図２５（ｂ）は、選択ダイアログの別の例を示した図である。選択ダイアログ２５１０では、他の複数のワークフローに対しても同じプリセットが使用されている場合に、それらも一覧２５１１に含めて表示した例である。図２５（ｂ）の選択ダイアログ２５１０では、商材の発注元（顧客）および生成物を識別可能に表示している。

Ｓ２３０６にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、プリセットに別名を付けてコピーする。データ管理部３０４は、ワークフローＤＢ３０５上のプリセット情報テーブル（図１０（ａ））をコピーし、Ｓ２３０５において選択ダイアログ２５００で指定された新プリセット名「Ａ４ ２ＵＰ ｔｏ Ａ３改」を付けて保存する（図１２（ｃ））。このとき、設定値ＩＤ「００００２６」に紐づけられた設定値情報テーブル（図１２（ｄ））が新たに作成されてデータ管理部３０４に格納される。

Ｓ２３０７にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、コピーしたプリセットを選択したパーツ／工程のプリセットとして設定する。「本文」パーツが選択されていた場合は、図１０（ｃ）のパーツ・工程情報テーブルのプリセット項目の値が「Ａ４ ２ＵＰ ｔｏ Ａ３改」に変更される。これにより、Ｓ２３０６にてコピーされたプリセット情報（図１２（ｃ））および設定値情報テーブル（図１２（ｄ））が紐づけられ、出力用紙サイズ（幅）の値に対する「３２９」から「３３９」への変更が反映される。

図２５（ｂ）の選択ダイアログ２５１０における、Ｂ社：折り丁合の「本文」パーツ、「表紙」パーツの例を説明する。選択ダイアログ２５１０の一覧２５１１に表示されているように、Ｂ社：折り丁合の「本文」パーツ、「表紙」パーツも元々「Ａ４ ２ＵＰ ｔｏ Ａ３」プリセットが適用されている。つまり、これらのパーツに対しては、図１３（ａ）、（ｂ）のパーツ・工程情報テーブルの様に、プリセット項目に「Ａ４ ２ＵＰ ｔｏ Ａ３」が設定されている。プリセット名「Ａ４ ２ＵＰ ｔｏ Ａ３」に紐づくプリセット情報テーブル（図１０（ａ））と設定値情報テーブル（図１０（ｂ））の値が設定されていることになる。

この設定の際に、選択ダイアログ２５１０にて、設定２５１２の様に修正の適用範囲として「本文」パーツが選択されて適用ボタン２５０４が押下された場合、図１３（ｃ）に示すパーツ・工程情報テーブルの様に、プリセット項目に「Ａ４ ２ＵＰ ｔｏ Ａ３改」が設定される。上記「本文」パーツにプリセット名「Ａ４ ２ＵＰ ｔｏ Ａ３改」に紐づけられたプリセット情報テーブル（図１２（ｃ））と設定値情報テーブル（図１２（ｄ））の値が設定される。その結果、出力用紙サイズ（幅）の値が「３２９」から「３３９」への修正が反映される。一方、選択ダイアログ２５１０にて、設定２５１２の様に修正の適用範囲として「表紙」パーツが選択されずに適用ボタン２５０４が押下された場合、パーツ・工程情報テーブルは、図１３（ｂ）に示す設定値のままとなり、プリセット項目に対して「Ａ４ ２ＵＰ ｔｏ Ａ３」が設定された状態となる。

この様に、新たなプリセットが設定されたパーツ／工程は、再度、まとめて修正することができる。また、選択していないパーツ／工程は、元のプリセットが設定されたままであるため元プリセットを修正することで、まとめて修正することができる。この様にプリセットの修正をまとめて反映できるという利点が、選択してコピーしたプリセットを利用するパーツ／工程にも、選択せずに元のプリセットを選択しているパーツ／工程にも奏することができる。

Ｓ２３０８にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、設定２４０３、すなわち、「値のみ利用（本パーツにのみ修正を反映する。別名のプリセットは追加されない）」が選択され、かつ、適用ボタン２４０４が押下されたかを判定する。設定２４０３が選択され、適用ボタン２４０４が押下された場合は（Ｓ２３０８にてＹＥＳ）Ｓ２３０９に進む。そうでない場合、すなわち、キャンセルボタン２４０５が押下された場合は（Ｓ２３０８にてＮＯ）本処理フローを終了する。

Ｓ２３０９にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、パーツ／工程でのプリセット設定を解除する。具体的には、図１０（ｄ）に示すパーツ・工程情報テーブルを、図１２（ｂ）の様に修正する。図１２（ｂ）の例の場合、パーツ・工程情報テーブルのプリセットが空欄（ＮＵＬＬ）になり、設定値ＩＤに新たな設定値ＩＤ「００００２５」が設定される。図１２（ａ）に示す設定ＩＤ「００００２５」に紐づけられた設定値情報テーブル（図１２（ａ））は、出力用紙サイズ（幅）の値が「３３９」となっている。本選択では、該当のパーツにのみ修正が反映されて、余計なプリセットが増えない利点がある。そして、本処理フローを終了する。

以上、本実施形態により、商業印刷の際のワークフローの生成において行われるプリセットの修正時に、プリセットの修正内容や適用範囲を正しく設定できる。

＜第二の実施形態＞
本発明の第二の実施形態に関して説明する。なお、第一の実施形態と同一の構成に関しては説明を適宜省略する。第二の実施形態では、パーツ／工程設定の入力時にプリセットとして定義されていないが以前同じ設定をしていた場合には、その設定が再び利用される可能性があると判断してプリセットを自動生成する。その際に設定中のパーツ／工程だけでなく、以前同じ設定をしていたパーツ／工程にも自動生成したプリセットを設定する。

［処理フロー］
図２６は、第二の実施形態に係る処理を示すフローチャートである。本処理フローは、例えば、情報処理装置１０１のＣＰＵ２０１がワークフロー設定アプリケーション３０１のプログラムを読み出して実行することで実現される。

Ｓ２６０１にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、ワークフロー工程設定画面１５００を表示する。本工程は、第一の実施形態にて述べた図１４のＳ１４０１と同じ処理となる。上述したように、図１５（ａ）に示すワークフロー工程設定画面１５００は、表紙パーツのプリプレス工程における面付け設定の画面を示している。

Ｓ２６０２にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、ワークフロー工程設定画面１５００上において設定値が修正され、保存ボタン２７０３が押下されたことを受信する。図２７は、ワークフロー工程設定画面１５００上において、表紙パーツのプリプレス工程における面付け設定を修正した例である（設定２７０２）。図２０の例において、プリセットは選択されていないため空白（ＮＵＬＬ）となっている（設定２７０１）。この状態において、保存ボタン２７０３が押下されることで、修正内容が確定される。

Ｓ２６０３にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、修正した設定値が、プリセットとして定義されておらず、かつ、他のワークフローも含め別のパーツ／工程で同じ設定をしているか否かを判定する。上記条件を満たす場合（Ｓ２６０３にてＹＥＳ）Ｓ２６０４に進む。上記条件を満たさない場合（Ｓ２６０３にてＮＯ）本処理フローを終了する。上記条件を満たすか否かは、同じ設定の設定値情報テーブル（図１０（ｂ）等）があり、かつ、その設定値情報テーブルの設定値ＩＤに紐づけられたプリセット情報テーブル（図１０（ａ）等）が無いことで判断することができる。プリセット定義およびそれに紐づけられた設定値は、プリセット情報テーブルと設定値情報テーブルとしてワークフローＤＢ３０５に格納されている。

Ｓ２６０４にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、確認ダイアログを表示する。図２８は、本実施形態に係る確認ダイアログ２８００の構成例を示す。確認ダイアログ２８００は、プリセットとして定義する場合のプリセット名を入力するためのコントローラ２８０１を含んで構成される。更に、プリセットの生成を指示する適用ボタン２８０２およびキャンセルするためのキャンセルボタン２８０３が設けられる。

Ｓ２６０５にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、プリセットとして定義するか否かを判定する。図２８の確認ダイアログ２８００にて適用ボタン２８０２が押下された場合（Ｓ２６０５にてＹＥＳ）Ｓ２６０６に進み、キャンセルボタン２８０３が押下された場合（Ｓ２６０５にてＮＯ）Ｓ２６０８に進む。

Ｓ２６０６にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、プリセットを定義する。ワークフロー制御部３０３は、図３０（ａ）に示すようなプリセット情報テーブルおよびそれに紐づく図３０（ｂ）に示す設定値情報テーブルを作成する。そして、データ管理部３０４は、生成された各テーブルをワークフローＤＢ３０５に格納する。

Ｓ２６０７にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、パーツ／工程にプリセットを設定する。具体的には、図３０（ｃ）に示すようにパーツ・工程情報テーブルのプリセット項目に、図３０（ａ）のプリセット情報テーブルのプリセット項目の値「２ＵＰ」が設定される。

Ｓ２６０８にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、パーツ／工程に設定値情報テーブルを設定する。具体的には、図３０（ｄ）に示すようにパーツ・工程情報テーブルの設定値ＩＤ項目に、図３０（ｂ）の設定値情報テーブルの設定値ＩＤ項目の値「００００２７」を設定する。ワークフロー制御部３０３は、パーツ・工程情報テーブルおよび設定値情報テーブルを作成する。そして、データ管理部３０４は、生成された各テーブルをワークフローＤＢ３０５に格納する。なお、この処理によってプリセットは定義されない。

Ｓ２６０９にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、他のワークフローも含め同じ設定をしていたパーツ／工程にも定義したプリセットを適用するかを判定する。図２９（ａ）は、本工程にて表示される確認ダイアログ２９００の構成例を示す。ワークフロー設定アプリケーション３０１は、確認ダイアログ２９００を介して入力された指定に基づいて判定を行う。確認ダイアログ２９００は、以前同じ設定をしていた、プリセットを適用可能な他のパーツ／工程の一覧２９０１を含んで構成される。一覧２９０１にて、適用可能なパーツ／工程が選択可能に表示されている。適用ボタン２９０２は、プリセットの適用を指示するためのボタンである。キャンセルボタン２９０３は、プリセットの適用をキャンセルするためのボタンである。また、図２９（ｂ）は以前同じ設定をしていたパーツが複数あった場合の確認ダイアログ２２１０の表示例である。一覧２９１１では、複数の商材に対するパーツの一覧が表示されている。適用ボタン２９０２が押下された場合（Ｓ２６０９にてＹＥＳ）Ｓ２６１０に進み、キャンセルボタン２９０３が押下された場合（Ｓ２６０９にてＮＯ）本処理フローを終了する。

Ｓ２６１０にて、ワークフロー設定アプリケーション３０１は、該当パーツ／工程にプリセットを設定する。図３０（ｅ）に示すように、図２９（ａ）の確認ダイアログ２９００で選択された「本文」パーツのパーツ・工程情報テーブルのプリセット項目に、図３０（ａ）のプリセット情報テーブルのプリセット項目の値「２ＵＰ」を設定する。これにより、図３０（ａ）が示すプリセット情報を「表紙」パーツ、「本文」パーツで共有することが可能となる。そして、本処理フローを終了する。

以上、本実施形態により、第一の実施形態の効果に加え、以前同じ設定をしていたプリセットに対し、再び利用される可能性があるものとしてプリセットを自動生成する。これにより、ユーザーのワークフロー設定の利便性を向上させることができる。

＜その他の実施形態＞
本発明は上述の実施形態の１以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピューターにおける１つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、１以上の機能を実現する回路（例えば、ＡＳＩＣ）によっても実現可能である。

発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。

１０１…情報処理装置、１０２…画像形成装置、１０３…後処理装置、３０１…ワークフロー設定アプリケーション、３０２…ＵＩ部、３０３…ワークフロー制御部、３０４…データ管理部、３０５…ワークフローＤＢ、３０６…印刷ジョブ管理アプリケーション

Claims (9)

1. １または複数のパーツから構成される商材を生成するためのワークフローを設定する際に、前記１または複数のパーツそれぞれに対する設定値の指定を受け付ける設定手段と、
   パーツに対する設定値として、共通に使用可能な設定値の組が定義されたプリセットを管理する管理手段と
   を有し、
   前記設定手段は、前記管理手段にて管理されている第１のプリセットを用いて設定がなされているパーツに対して設定値の変更を受け付けた場合、当該設定値の変更を反映させる範囲の指定を更に受け付けることを特徴とする情報処理装置。
2. 前記範囲として、
   前記第１のプリセットの設定値の変更、
   前記設定値の変更を受け付けたパーツに対する設定値のみの変更、または、
   変更された設定値を用いた新たなプリセットとしての第２のプリセットの生成、の少なくともいずれかが指定可能であることを特徴とする請求項１に記載の情報処理装置。
3. 前記設定手段は、前記範囲として前記第２のプリセットの生成が指定された場合、前記第１のプリセットを用いて設定されていた他のパーツを一覧にて表示し、当該一覧にて示されている他のパーツの中から前記第２のプリセットを用いた設定値の変更を行うパーツの指定を更に受け付けることを特徴とする請求項２に記載の情報処理装置。
4. 前記設定手段は、パーツに対する設定値が変更された際に、当該パーツに設定されている設定値の組と同じ設定値の組を有するプリセットが定義されておらず、かつ、当該設定値の組が他のパーツに設定されている場合、当該設定値の組を用いた新たなプリセットとしての第３のプリセットを生成するか否かの指定を更に受け付けることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか一項に記載の情報処理装置。
5. 前記設定手段は、前記第３のプリセットの生成が指定された場合、前記第３のプリセットとして定義される前記設定値の組を用いて設定されていた他のパーツを一覧にて表示し、当該一覧にて示されている他のパーツの中から前記第３のプリセットを用いた設定値の変更を行うパーツの指定を更に受け付けることを特徴とする請求項４に記載の情報処理装置。
6. 前記他のパーツは、前記商材を構成する他のパーツであることを特徴とする請求項３乃至５のいずれか一項に記載の情報処理装置。
7. 前記他のパーツは、前記商材とは異なる商材を構成するパーツであることを特徴とする請求項３乃至６のいずれか一項に記載の情報処理装置。
8. １または複数のパーツから構成される商材を生成するためのワークフローを設定する際に、前記１または複数のパーツそれぞれに対する設定値の指定を受け付ける設定工程と、
   パーツに対する設定値として、共通に使用可能な設定値の組が定義されたプリセットを管理する管理工程と
   を有し、
   前記設定工程において、前記管理手段にて管理されている第１のプリセットを用いて設定がなされているパーツに対して設定値の変更を受け付けた場合、当該設定値の変更を反映させる範囲の指定を更に受け付けることを特徴とする制御方法。
9. コンピューターを、
   １または複数のパーツから構成される商材を生成するためのワークフローを設定する際に、前記１または複数のパーツそれぞれに対する設定値の指定を受け付ける設定手段、
   パーツに対する設定値として、共通に使用可能な設定値の組が定義されたプリセットを管理する管理手段
   として機能させ、
   前記設定手段は、前記管理手段にて管理されている第１のプリセットを用いて設定がなされているパーツに対して設定値の変更を受け付けた場合、当該設定値の変更を反映させる範囲の指定を更に受け付けることを特徴とするプログラム。

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