JP2020153347A - 風力発電装置 - Google Patents

風力発電装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020153347A
JP2020153347A JP2019054951A JP2019054951A JP2020153347A JP 2020153347 A JP2020153347 A JP 2020153347A JP 2019054951 A JP2019054951 A JP 2019054951A JP 2019054951 A JP2019054951 A JP 2019054951A JP 2020153347 A JP2020153347 A JP 2020153347A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wind
wind speed
power generator
wind power
nacelle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019054951A
Other languages
English (en)
Inventor
矢澤 義昭
Yoshiaki Yazawa
義昭 矢澤
淳一 杉野
Junichi Sugino
淳一 杉野
啓 角谷
Hiromu Kakuya
啓 角谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2019054951A priority Critical patent/JP2020153347A/ja
Priority to TW109100853A priority patent/TWI771642B/zh
Publication of JP2020153347A publication Critical patent/JP2020153347A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A90/00Technologies having an indirect contribution to adaptation to climate change
    • Y02A90/10Information and communication technologies [ICT] supporting adaptation to climate change, e.g. for weather forecasting or climate simulation
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/70Wind energy
    • Y02E10/72Wind turbines with rotation axis in wind direction

Landscapes

  • Wind Motors (AREA)
  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)

Abstract

【課題】風力発電装置の発電効率の向上と疲労荷重の低減を目的とし、ライダーを用いて高速、高精度、高信頼の風況予測機能を、風車の限られたデータ処理のリソースによって実現する。【解決手段】タワーと、タワーに設けられたナセルと、ナセルに接続されたブレードを有する風力発電装置であって、ナセルに風速を検出するドップラーライダーと、制御装置を有し、ドップラーライダーは、レーザービームを複数方向に出射し、各レーザービームに沿って複数の計測距離の風速を所定の計測時間に計測する機能を有し、制御装置は、ドップラーライダーによって計測した風速データの中から一部を選択したデータセットを入力して風力発電装置の位置での風速を予測する風速予測機能を具備する。【選択図】図1

Description

本発明は、風力発電装置に関する。
風力発電装置は、風速や風向等の風況によって、その稼働効率や、信頼性、寿命等が影響を受ける。そのため、風況予測は重要な課題である。
本技術分野の背景技術として特許文献1がある。特許文献1では、前方風速計測器を備える風力発電装置の運転制御方法であって、前方風速計測器により、風力発電装置の前方遠隔位置における風速を計測するステップと、少なくとも前方風速計測器の変位に基づいて前方風速計測器による計測が行われる前方遠隔位置を特定するステップと、計測された風速と、特定された前方遠隔位置とに基づいて風力発電装置を制御するステップとを備える点が開示されている。
特開2013−148058号公報
特許文献1に記載のように、前方風速計測器であるナセル搭載のドップラーライダー(以下ライダーと呼ぶ)は、そこから出射されるレーザービームのドップラーシフトから風力発電装置の前方の風況を計測する。風力発電装置の位置での計測値をそのまま制御する方法に比べて、前方風速計測器による前方の風速計測値が風速に従って風力発電装置の位置に到達すると仮定してこれを制御に使うことで制御精度の向上が期待できる。しかしながら、実際の風況は遠方から風力発電装置に到達する間にそのまま伝搬するわけではない。風力発電装置近傍ではローター自身や風車タワーのために風況は複雑に変化し、変化の仕方も風速や時刻によって一様ではない。そこで機械学習を使うことによって、ライダーで計測した遠方風速からローター直前の風速を予測する手法も提案されている。しかしながら、実際の風力発電装置に予測システムを実装する際の制限、特に記憶装置の容量や演算規模、制御応答時間などについては考慮されておらず、最適な精度、速度、コストで風況予測を実現できる予測システムの確立が求められている。
加えて、洋上に設置された風力発電装置では風と波浪に起因する風力発電装置のタワー傾斜が風速計測に与える影響を除くことが重要である。風速の計測値はタワー傾斜によって静的影響と動的影響を受ける。ここで静的影響とは、タワーが鉛直方向から外れて傾斜することによりライダーから出射されるレーザービームの方向がずれて風速の水平成分が正しく計測できなくなることであり、動的影響とは、タワー傾斜角の変動に伴って風に対してナセルに取り付けられたライダーが相対的に移動するために風速計測値が変動することである。特許文献1では静的影響については記載されているが、動的影響については有効な補正方法が示されておらず、解決手段が求められている。
本発明は、上記背景技術及び課題に鑑み、その一例を挙げるならば、タワーと、タワーに設けられたナセルと、ナセルに接続されたブレードを有する風力発電装置であって、ナセルに風速を検出するドップラーライダーと、制御装置を有し、ドップラーライダーは、レーザービームを複数方向に出射し、各レーザービームに沿って複数の計測距離の風速を所定の計測時間に計測する機能を有し、制御装置は、ドップラーライダーによって計測した風速データの中から一部を選択したデータセットを入力して風力発電装置の位置での風速を予測する風速予測機能を具備する。
本発明によれば、最適な精度、速度、コストで風況予測を実現できる風力発電装置を提供できる。
実施例1における風力発電装置の風速予測の機能構成図である。 実施例1における風力発電装置の風速予測を説明する図である。 実施例2おける風力発電装置の風速予測に用いるデータセットの例を示す図である。 実施例2おける風力発電装置の風速予測に用いるデータセットの具体例を示す図である。 実施例2おける異なる入力データセットに対する誤差と予測時間の例を示す図である。 実施例3における風力発電装置の傾斜の影響を示す図である。 実施例3における風力発電装置における傾斜の影響を示す図である。 実施例3におけるフィルタ構成による遅延時間の違いを示す図である。 実施例4における風力発電装置の傾斜の状況を示す図である。 実施例5における風力発電装置の風速予測の機能構成図である。 実施例6における風力発電装置の風速予測の機能構成図である。 従来の風力発電装置の風速予測の機能構成図である。
以下、本発明の実施例につき、図面を用いて説明する。なお、以下では、風力発電装置は風車と記す。
まず、本実施例の前提となる、従来の風車における風速予測による制御の信号の流れについて説明する。図12は従来の風車の風速予測の機能構成図である。図12において、風車10は、風車10の回転数ωgをフィードバック(FB)制御8に入力して得られるFB制御信号θFBと、ライダー5によって計測された風速信号VLによって制御される。FB制御だけで制御される風車に比べて、ライダー計測信号を使うことで精度の高い風車制御が可能になる。
これに対して、図1は、本実施例における風車の風速予測の機能構成図である。図1において、風車10は、風車10の回転数ωgをフィードバック(FB)制御8に入力して得られるFB制御信号θFBと、フィードフォワード(FF)制御7の出力であるFF制御信号θFFによって制御される。ここで、ライダー5によって計測された風速信号VLが予測システム6に入力され、予測システム6では、学習と予測を行い、風速予測信号VPを出力する。そして、FF制御7は風速予測信号VPが入力されてFF制御信号θFFを出力する。これにより、FB制御8だけで制御される風車に比べて、ライダー計測信号によるFF制御7を使うことでより精度の高い風車制御が可能になる。
ここで、高精度の風車制御の実現を目的として実際の風車に予測システムを実装する際には、種々の制限、特に記憶装置の容量や予測における演算規模、さらには制御応答時間などを考慮する必要がある。以下詳細について説明する。
図2は、本実施例における風車の風速予測を説明する図である。本実施例における風車は、図2(a)に示すように、風況計測装置としてライダー5を備えた風力発電装置であって、少なくとも一本のブレード1と、ブレード1が取り付けられるハブ2、ハブが取付けられたナセル3と、ナセル3を支持するタワー4によって構成される。ブレード1が風を受けることで、ブレード1及びハブ2で構成されるローターが回転してナセル3内に設置された発電機によって発電が行われる。風車に到達する風況を予測する手段としてライダー5がナセル3とライダー計測値を使って風車位置の風況を予測する学習器と予測器からなる風況予測システムが設置される。なお、図2(a)では風の向き20に対してナセル3がブレード1の風上になるようなダウンウィンド型を示したが、ナセルがブレードの風下になるようなアップウィンド型の構成であっても構わない。ライダー5は4つのLOS(Line of Sight)21、22、23、24に沿ってレーザービームを出射し、計測距離R1からR5について各LOSに沿った風速を計測する。ここでLOSや計測距離の数についてはライダーの仕様として異なる値であっても構わない。
図2(b)は、予測における入力値と出力値の、位置と時刻の関係の一例を示す。風速予測の精度を向上するためには入力する一定の風況データ数を確保する必要がある。一方で風車に接続されたFF制御、FB制御、予測システムは、コストや設置場所などの観点から予測システムに入力するデータ数に制限がある。この制限に対応するため、図2(b)に入力データの設定例を例示した。ライダー5からは異なる方向のLOS21、22、23、24に計測用のレーザービームが出射される。ここで出射されるレーザービームは、出射方向として1以上の任意の数でよい。また出射方法は連続あってもパルスであってもよい。図2(a)では各複数の計測距離をR1、R2、R3、R4、R5の5点としたが任意の設定でよい。ここでレーザービームは4方向としたので各計測距離について4つの計測値が得られ、レーザービーム出射角度を考慮した4ビームの平均から4ビームの中心方向の風速を求めることができる。
図2(b)において、計測距離R1からR5に対して横方向にライダーで計測するタイミングを示す。白丸はライダーによる計測点、黒丸は予測に使うライダー計測点、黒四角は予測点である。図2(b)の計測点は4ビーム中心の値を示している。4ビーム中心の計測値は時間間隔Δtごとに予測システムに向けて出力される。図2(b)では、5つの特定距離とΔtごと5つの時刻での合計25点の計測点を使って距離R1、時刻t+tの風速予測値を得ている。ここで、VR5は測定距離R5での風速、時刻t0は現在時刻とすると、t1=(R5−R1)/VR5はt0から未来に向けての時間であり、したがってt0+t1は風速を予測する時刻である。
予測に使うライダー計測点は、風車におけるFF制御、FB制御、予測システムの構成、風車の設置された場所、風車が運転される季節等によって風車運転の管理者が設定する必要がある。そこで図1に示すように、予測システム6に入力するデータセットを規定する計測距離、計測時刻等のパラメータを設定するパラメータ設定ユーザインターフェース11を設けて、ここから設定する。また、設定パラメータの確認、予測値の確認、予測値と実測値の比較等の表示機能を有する表示ユーザインターフェース12を設ければ予測に関連するパラメータの妥当性について確認することが可能になる。
これにより、ナセル搭載のライダーで計測された前方風況を使って導出した短期未来の風車位置風速予測に基づいて制御信号を生成することで風車のブレード角制御等に対する応答遅延を減少させ制御効果が向上する。具体的には風速予測に基づいて風車のヨー制御、ブレードピッチ制御、トルク制御等を実施することで発電効率が向上し、風車ブレードの疲労荷重が減少して風車の信頼性・寿命を改善できる。
なお、図1で示した、各機能は、ハードウェアとしては一般的な情報処理装置である、制御装置(CPU)と記憶装置を有する装置によって実現される。すなわち、図1における、予測システム6、FF制御7、FB制御8は、記憶装置に格納されたプログラムをCPUが実行することによりそれらの機能を実行する。また、パラメータ設定ユーザインターフェース11は、ユーザからのパラメータ等のデータを入力する装置であり、キーボードやタッチパネル等である。また、表示ユーザインターフェース12は、モニタ等の表示装置である。なお、パラメータ設定ユーザインターフェース11と表示ユーザインターフェース12はタッチパネル等の一体形式としてもよい。
以上のように、本実施例によれば、風車のブレード角度などの制御応答時間を確保して最適な制御が可能となり、風車の発電効率と信頼性を向上できる。また、学習器、予測器、制御器について限られた風車での設備、すなわち、限られた記憶容量、演算速度など、を使って最適な精度、速度、コストで風況予測を実現できる風力発電装置を提供できる。
本実施例は、風速予測に用いるライダー計測点の決め方、すなわち入力データセットの規定法について説明する。
図3は、本実施例における風車の風速予測に用いるデータセットの例を示す図である。(a)は、入力点を1点とした場合である。すなわち、計測距離R2の時刻tの1点を使って距離R1、時刻t+tの風速予測値を得ている。ここで、VR2を測定距離R2での風速とすると、t1=(R2−R1)/VR2である。この場合、入力データ数が1点であるため記憶容量や演算について予測システムに与える負荷は最も少ないが予測精度を向上するには不利である。(b)は、時刻tにおける異なる計測距離R1、R2、R3、R4、R5における5つの計測距離の風速を入力し、距離R1、時刻t+tの風速予測値を得ている。すなわち、t1=(R5−R1)/VR5である。この場合、1時刻のみの風況の空間分布情報を予測システムに送っており、時間変化情報が予測システムに送れられないので、予測精度の向上にはやや不利である。(c)は、ある時刻におけるR5における1点の風速と別時刻のR2における1点の風速を入力値としている。ここではR5の風速を使って風況は風速に乗って平行移動するという仮定でR2の測定時刻t =(R5−R2)/VR5を決めている。この場合、風況の空間変化と時間変化の情報を入力できるので予測精度向上の点で有利だが2点の間の時間間隔tの設定により精度に差が生ずる。予測システムにおいては時間間隔設定の演算の負荷が増加する。(d)は、時刻と計測距離が異なる4点を入力している。この場合、空間変化と時間変化の情報を入力できるので予測精度向上の点で比較的有利である。
図4は、図3(d)の入力データパターンを採用した場合の具体例である。図4(a)は、2点の計測距離をR1=50m、R2=80mとし、2点の計測時刻の間隔を5秒(s)としている。予測時刻と現在時刻tとの差tは実施例1の記載と同様でt =(R2−R1)/VR2=(80−50)/VR2である。風速VR2が10m/sの場合、tは3sとなる。このtの時間内に風車位置での予測をし、それに基づいてブレードピッチ角の制御を開始する。図4(b)は、点の計測距離をR6=240m、R5=200mとし(以下、240&200mと略す)、2点の計測時刻の間隔を5sとしたときの入力データパターンを示す。風速VR6が10m/sの場合、t=(R6−R1)/VR6=(240−50)/10=19sとなる。予測に用いる風速の計測距離を増加するとより先の未来の風速を予測でき、風車の制御のための時間に余裕が生まれるが予測の誤差が大きくなる。この関係を図5に示す。
図5において、5種類の入力データパターン(80&50m、160&50m、160&120m、240&120m、240&200m)に対して平均絶対予測誤差(MAE)(棒グラフ)と予測時間(折れ線)の関係を図5(a)に示す。また、同じ入力データパターンに対して平均パーセント誤差(MAPE)(棒グラフ)と予測時間(折れ線)の関係を図5(b)に示す。予測時間については計測距離(遠方側)の風速(HWS)を10m/sと20m/sの2ケースについて示している。図5から、計測距離が増大すると予測時間が増加して制御における時間的余裕が確保できる一方で誤差が増加することがわかる。そのため、時間的余裕を優先するか、誤差低減を優先するかを、図1に示した、予測システム6に入力するデータセットを規定する計測距離、計測時刻等のパラメータをユーザインターフェース11で設定することで選択できるようにする。
このように、予測システムに入力するライダー計測値のパターン(計測距離、計測時刻、データ数)を最適化するためのユーザインターフェースを備えることで、風車性能、天候状況、風車設置場所などに特有のパラメータを柔軟に入力、変更することが可能になる。すなわち、ライダー計測点パターン(距離と時刻)を、天候、風車性能などに応じて任意に変化させることができる。
本実施例は、風車のタワー傾斜が風速計測に与える影響を考慮した実施例について説明する。
図6は、本実施例における風車の傾斜の影響を示す図である。図6(a)に示すように、浮体構造16に設置された風車は風の他に波によって傾斜してナセルに搭載されたライダー5が移動する。そのため、水平方向風速HWSを求めるのに傾斜の影響を除く補正が必要である。補正には静的補正と動的補正があり、静的補正は傾斜によってライダーから出射されるレーザービームの角度変化に対応するものである。傾斜角が与えられればHWSを計算することができる。動的補正は、タワー傾斜角の変動に伴ってライダーが相対的に移動するために風速計測値が変動することを補正するものである。
本実施例では動的補正についての方法を提供するものである。図6(b)は風速計測値にタワー傾斜(τ)が与える動的影響を示している。ここでτは実測値に対してローパスフィルタ処理した後の値を示している。ローパスフィルタの必要性と設計については本実施例の後半に示す。異なる計測距離(50m、80m、120m、160m、200m)のライダー計測による風速の時間変化と傾斜の時間変化を重ねて示している。このグラフから各計測距離において風速が同相で変化していることと傾斜角変化の位相が一致していることから、この変化は風況の空間的移動によるものではなく傾斜によるものであることがわかる。風速の同相変化分すなわち傾斜(τ)によるライダーの周速度ω17は、図6(a)に示すように傾斜角がτのとき、ω=(dτ/dt)Lτで表すことができる。ここでLτは、ライダーの周速度を計算する際の傾斜の腕の長さである。すなわち、浮体構造16と風車10の重心からナセル3までの距離である。ライダーの計測値から得られてHWSに上記ωを加えることによって動的補正をすることが可能になる。動的補正を導入することによって振動による風速変動を除くことができ、予測の精度を向上することができる。
先に述べたように図6(b)ではτをローパスフィルタ処理した後の値をプロットしている。順序が逆になるが、図7(a)にローパスフィルタ前の実測値と、ローパスフィルタ処理後の値を合わせて示す。ローパスフィルタはディジタルフィルタを使い、その構成はIIR(Infinite Impulse Response)とし、バイクワッド形式のフィルタを縦続型(cascade form)に接続(接続数を次元と呼ぶ)して次元を変えて(1次元と5次元)フィルタ特性を検討した。図7(a)のローパスフィルタ処理前のプロット(フィルタなし)を見ると±2.5程度の傾斜角センサのノイズによるばらつきがある。動的補正のために図6(a)で示したライダーの移動速度を求めるにはτの時間微分dτ/dtがタワー振動による移動速度を反映するようにフィルタを設計する必要がある。図7(b)に傾斜角の時間微分の計算値を示す。図6(b)で用いたフィルタは5次元である。このような構成のフィルタを用いて処理したτから(dτ/dt)×Lτをもとめて風速計測値を動的に補正することによりタワー傾斜の影響を除いて、風速の予測誤差を低減することが可能になる。
図8は、本実施例におけるフィルタ構成による遅延時間の違いを示す図である。図8に示すように、フィルタの次元が大きくなるに従い、遅延時間も大きくなるので、その遅延時間も考慮して予測することで、より風速予測の精度が向上する。
以上のように、本実施例によれば、風車の傾斜角の動的補正によりライダー計測された風速と実際の風速との乖離が減少して風速予測の精度が向上する。
実施例3で説明した動的補正において、Lτは重要なパラメータとなるがその導出は運転状況に応じて変える必要がある。図6(a)では浮体構造16と風車10の重心からナセル3までの距離をLτとして示しているが、実際には図9に示す様にタワーのベンディングを含めた腕の長さはLτ’となる。そこで風車構造や風車の運転環境に応じたLτを与えるために実施例1、2と同様のユーザインターフェースを設けることで適切な値を入力することができる。
本実施例では、より具体的な、予測システムに入力する風速と傾斜角のデータセットパターンを規定するユーザインターフェースを含む風速予測の機能構成について説明する。
図10は、本実施例における風速予測の機能構成図である。図10において、図1と同じ機能の構成については同じ符号を付し、その説明は省略する。図10において、予測システム6は学習器14と予測器13から構成され、それぞれに対してライダー5からの風速と、傾斜角センサ15からの傾斜角の計測値が入力される。ここで、予測システム6は、学習器14と予測器13を分離することにより、予測モデルを出力する学習器とリアルタイム予測値を出力する予測器の所要時間の不整合を調整することができる。
前記実施例では、ライダーの計測結果をもとに風速を予測するとして説明したが、ライダーは、そこから出射されるレーザービームのドップラーシフトから前方の風速を計測するため、雨や霧等の環境下では、その影響をうけて正確な計測できないという問題がある。本実施例では、その対策について説明する。
図11は、本実施例における風速予測の機能構成図である。図11において、図10と同じ機能の構成については同じ符号を付し、その説明は省略する。図11において、ナセルに設置された例えば3杯式の従来型風速計18を設け、従来型風速計18の風速信号VAと予測システム6の風速予測信号VPがFF制御7に入力されるように構成する。そして、雨や霧の場合は、FF制御7の入力を従来型風速計18の出力に切り替えることで風車運転を継続する。これにより、風車位置の予測風速の代わりに、現在の風速値を使うのでブレードピッチ角の応答遅延には対応できないが、運転は継続できる。
以上実施例について説明したが、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。また、上記の各構成、機能は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、各構成、機能をソフトウェアで実現する場合、各機能を実現するプログラム、データ、ファイル等の情報は、メモリのみならず、ハードディスク等の記録装置、または、ICカード等の記録媒体におくことができるし、必要に応じて無線ネットワーク等を介してダウンロードし、インストロールすることも可能である。
1:ブレード、2:ハブ、3:ナセル、4:タワー、5:ライダー、6:予測システム、7:フィードフォワード(FF)制御、8:フィードバック(FB)制御、10:風力発電装置(風車)、11:パラメータ設定ユーザインターフェース、12:表示ユーザインターフェース、13:予測器、14:学習器、15:傾斜角センサ、16:浮体構造、17:振動によるライダーの周速度、18:従来型風速計、20:風車に向かう風の向き、21、22、23、24:ライダーから出射されるレーザービームのLOS(Line of Sight)

Claims (6)

  1. タワーと、前記タワーに設けられたナセルと、前記ナセルに接続されたブレードを有する風力発電装置であって、
    前記ナセルに風速を検出するドップラーライダーと、制御装置を有し、
    前記ドップラーライダーは、レーザービームを複数方向に出射し、各レーザービームに沿って複数の計測距離の風速を所定の計測時間に計測する機能を有し、
    前記制御装置は、前記ドップラーライダーによって計測した風速データの中から一部を選択したデータセットを入力して前記風力発電装置の位置での風速を予測する風速予測機能を具備することを特徴とする風力発電装置。
  2. 請求項1に記載の風力発電装置であって、
    前記風速予測機能への入力値のデータセットを規定するために1つあるいは複数の計測距離と、1つあるいは複数の計測時刻を指定するユーザインターフェースを具備することを特徴とする風力発電装置。
  3. タワーと、前記タワーに設けられたナセルと、前記ナセルに接続されたブレードを有する風力発電装置であって、
    前記ナセルに風速を検出するドップラーライダーと、制御装置を有し、
    前記ドップラーライダーは、レーザービームを複数方向に出射し、各レーザービームに沿って複数の計測距離の風速を所定の計測時間に計測する機能を有し、
    さらに、前記タワーの傾斜角を計測する傾斜角センサを有し、
    前記制御装置は、前記傾斜角センサで計測した傾斜角データを使って同時刻に計測した風速を補正することを特徴とする風力発電装置。
  4. 請求項3に記載の風力発電装置であって、
    前記制御装置は、前記傾斜角による前記レーザービームの傾きと、傾斜角速度から求めた前記ナセル位置の周速度よって、前記ドップラーライダーが計測した風速を補正して前記風力発電装置の位置の水平風速を計算して予測することを特徴とする風力発電装置。
  5. 請求項4に記載の風力発電装置であって、
    前記制御装置は、前記タワーの傾斜角の計測値をフィルタ処理する機能と該フィルタ処理による遅延を補正するために前記傾斜角について予測をする機能を具備することを特徴とする風力発電装置。
  6. 請求項4に記載の風力発電装置であって、
    前記傾斜角速度からナセル位置の周速度を計算するための傾斜の実効的な腕の長さを指定するユーザインターフェースを具備することを特徴とする風力発電装置。
JP2019054951A 2019-03-22 2019-03-22 風力発電装置 Pending JP2020153347A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019054951A JP2020153347A (ja) 2019-03-22 2019-03-22 風力発電装置
TW109100853A TWI771642B (zh) 2019-03-22 2020-01-10 風力發電裝置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019054951A JP2020153347A (ja) 2019-03-22 2019-03-22 風力発電装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020153347A true JP2020153347A (ja) 2020-09-24

Family

ID=72558257

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019054951A Pending JP2020153347A (ja) 2019-03-22 2019-03-22 風力発電装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2020153347A (ja)
TW (1) TWI771642B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113446159A (zh) * 2021-06-24 2021-09-28 浙江运达风电股份有限公司 一种基于机载式激光测风雷达的风电机组净空控制方法
CN115013258A (zh) * 2022-07-06 2022-09-06 华北电力大学 一种风电机组机前风速智能软测量方法、装置及服务器
CN116517791A (zh) * 2023-05-30 2023-08-01 中电投新疆能源化工集团哈密有限公司 基于激光测风雷达的多环境适用风速综合监控***及方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5697101B2 (ja) * 2012-01-23 2015-04-08 エムエイチアイ ヴェスタス オフショア ウィンド エー/エス 風力発電装置及びその運転制御方法
JP6151030B2 (ja) * 2012-02-02 2017-06-21 三菱重工業株式会社 風力発電装置及びその運転制御方法
CN105569923B (zh) * 2016-01-13 2019-01-15 湖南世优电气股份有限公司 一种大型风电机组的雷达辅助载荷优化控制方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113446159A (zh) * 2021-06-24 2021-09-28 浙江运达风电股份有限公司 一种基于机载式激光测风雷达的风电机组净空控制方法
CN113446159B (zh) * 2021-06-24 2022-06-10 浙江运达风电股份有限公司 一种基于机载式激光测风雷达的风电机组净空控制方法
CN115013258A (zh) * 2022-07-06 2022-09-06 华北电力大学 一种风电机组机前风速智能软测量方法、装置及服务器
US11789034B1 (en) 2022-07-06 2023-10-17 North China Electric Power University Intelligent soft measurement method for wind speed in front of wind turbine
CN116517791A (zh) * 2023-05-30 2023-08-01 中电投新疆能源化工集团哈密有限公司 基于激光测风雷达的多环境适用风速综合监控***及方法
CN116517791B (zh) * 2023-05-30 2024-02-02 中电投新疆能源化工集团哈密有限公司 基于激光测风雷达的多环境适用风速综合监控***及方法

Also Published As

Publication number Publication date
TWI771642B (zh) 2022-07-21
TW202035860A (zh) 2020-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10294923B2 (en) Damping oscillations in a wind turbine
TWI771642B (zh) 風力發電裝置
EP3597907B1 (en) System and method for controlling thrust and/or tower loads of a wind turbine
US7452185B2 (en) Blade-pitch-angle control device and wind power generator
CA2704988C (en) Wind-turbine-dynamic-characteristics monitoring apparatus and method therefor
JP2005083308A (ja) ブレードピッチ角度制御装置及び風力発電装置
US10767620B2 (en) Water current power generation systems
CN108843497B (zh) 风力发电机组的偏航控制方法和设备
JP6581435B2 (ja) 風力発電システム
US20230003193A1 (en) Control of a multi-rotor wind turbine system using local mpc controllers
JP2005325742A (ja) ブレードピッチ角度制御装置及び風力発電装置
US12012935B2 (en) Controlling noise emissions from individual blades of a wind turbine
KR20130106287A (ko) 풍차 제어 장치 및 그 방법 및 풍력 발전 시스템
EP4381190A1 (en) Controlling offshore wind turbines regarding a damping action
KR20100032756A (ko) 풍력 발전기의 피치 제어 시스템 및 방법을 실행하는 프로그램 기록매체
WO2020098892A1 (en) Wind turbine noise masking
JP2019120199A (ja) 風力発電装置およびその制御方法
US11313353B2 (en) Controlling a wind turbine using control outputs at certain time stages over a prediction horizon
KR20120031337A (ko) 풍력터빈의 발전량 향상 시스템 및 그 방법
CN114687937A (zh) 用于风力发电机组的变桨控制方法和装置
JP2019183734A (ja) ウィンドファーム並びにその運転方法及び制御装置
WO2022153525A1 (ja) 風向補正装置、モデル生成装置、補正方法、モデル生成方法、及びプログラム
KR20240017370A (ko) 해상 풍력 터빈의 해상 상태 추정
CN117028161A (zh) 风力发电机组叶片净空检测***、方法、设备及存储介质