JP2020138839A - 集材装置 - Google Patents

集材装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020138839A
JP2020138839A JP2019035237A JP2019035237A JP2020138839A JP 2020138839 A JP2020138839 A JP 2020138839A JP 2019035237 A JP2019035237 A JP 2019035237A JP 2019035237 A JP2019035237 A JP 2019035237A JP 2020138839 A JP2020138839 A JP 2020138839A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winch
wire
tower body
collecting device
felled tree
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019035237A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7138893B2 (ja
Inventor
全宏 上田
Masahiro Ueda
全宏 上田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ueda Giken Sangyou Co Ltd
Original Assignee
Ueda Giken Sangyou Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ueda Giken Sangyou Co Ltd filed Critical Ueda Giken Sangyou Co Ltd
Priority to JP2019035237A priority Critical patent/JP7138893B2/ja
Publication of JP2020138839A publication Critical patent/JP2020138839A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7138893B2 publication Critical patent/JP7138893B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Catching Or Destruction (AREA)
  • Conveying And Assembling Of Building Elements In Situ (AREA)

Abstract

【課題】急峻な山林や樹木の植栽密度の高い地域であっても装置の設置が容易に且つ迅速に行え、しかも倒木や岩石などの障害物の多い場所であっても効率的に集材できる可搬式の集材装置を提供する。【解決手段】タワー本体1と、タワー本体1の先端部から送り出され、自由端側が伐倒木に固定される第1ワイヤーW1及び第2ワイヤーW2と、第1ワイヤーW1及び第2ワイヤーW2の巻き取り及び繰り出しを行う第1ウインチ41及び第2ウインチ42と、タワー本体1と第1支持柱31との間に張り渡される第3ワイヤーW3と、タワー本体1と第2支持柱32との間に張り渡される第4ワイヤーW4と、第3ワイヤーW3及び第4ワイヤーW4の巻き取り及び繰り出しを行う第3ウインチ43及び第4ウインチ44とを備える。そして、第1ウインチ41〜第4ウインチ44とによって伐倒木の向き及び移動方向を調整し所望位置まで伐倒木を移動させる。【選択図】図1

Description

本発明は集材装置に関するものである。
これまで伐採された木材を集材位置まで搬送する手段として、ヘリコプターによる集材、ワイヤー等の架線を用いた集材などが用いられてきたが、ヘリコプターによる集材は費用が高いため、一般材よりも価格の安い間伐材などの集材には適さない。また、ワイヤー等の架線を用いた集材は、架設・撤去・張り替えなどに多くの労力が必要となる。
そこで、タワーを有する自走式のタワーヤーダーを用いた架線集材が提案されている。タワーヤーダーを用いた架線集材は、集材地にタワーヤードを自走移動させ、タワーと伐採地の樹木等の先柱との間にワイヤーを張り渡し、当該ワイヤーに懸架した搬器に伐採木を固定保持させた後、搬器を移動させて伐採木を集材地に集めるものである(例えば特許文献1を参照)。
しかしながら、タワーヤーダーを用いた架線集材では、タワーヤーダーが集材地まで移動可能な作業車道を開設する必要があり初期費用がかかる。また、急峻な山林では作業車道を造ることができずタワーヤーダーを用いることができる地域が限定される。
そこで本発明者は、作業車道を必要とせず、急峻な山林でも所望の位置に設置可能な可搬式の架線集材装置を開発し提案した(特許文献2)。
特開2015−214419号公報 特開2018−184298号公報
前記提案の架線集材装置によれば、従来は機器による集材が困難であった場所でも集材が可能となったが、その後の本発明者による更なる実地試験等の結果、樹木の植栽密度の高い地域などでは装置の設置に時間と労力のかかることがあることがわかった。
そこで、本発明の目的は、急峻な山林や樹木の植栽密度の高い地域であっても装置の設置が容易に且つ迅速に行え、しかも倒木や岩石などの障害物の多い場所であっても効率的に集材できる可搬式の集材装置を提供することにある。
前記目的を達成する本発明に係る可搬式の集材装置は、伐倒木を所望位置まで移動させる可搬式の集材装置であって、所望位置に立設可能で根元部を中心に揺動自在のタワー本体と、前記タワー本体の先端部から送り出され、自由端側が伐倒木に直接的又は間接的に固定される第1ワイヤー及び第2ワイヤーと、第1ワイヤー及び第2ワイヤーの巻き取り及び繰り出しを行う第1ウインチ及び第2ウインチと、前記タワー本体と前記タワー本体の周囲に存在する第1支持柱との間に張り渡される第3ワイヤーと、前記タワー本体と前記タワー本体の周囲に存在する第2支持柱との間に張り渡される第4ワイヤーと、第3ワイヤー及び第4ワイヤーの巻き取り及び繰り出しを行う第3ウインチ及び第4ウインチとを備え、第1ウインチ及び/又は第2ウインチと、第3ウインチ及び/又は第4ウインチとによって伐倒木の向き及び移動方向を調整し所望位置まで伐倒木を移動させることを特徴とする。
前記構成の集材装置において、第1ウインチ〜第4ウインチが前記タワー本体に対して取り外し可能である構成としてもよい。
また前記構成の集材装置において、第1ウインチ〜第4ウインチが直流モーターで駆動するものである構成としてもよい。
また前記構成の集材装置において、第1ウインチ〜第4ウインチの各々が複数個の直流モーターで駆動するものである構成としてもよい。
また前記構成の集材装置において、遠隔操作機器をさらに備え、前記遠隔操作機器によって第1ウインチ〜第4ウインチの巻き取り及び繰り出しを操作する構成としてもよい。
本発明の集材装置は、急峻な山林や樹木の植栽密度の高い地域であっても装置の設置が容易に且つ迅速に行える。また、倒木や岩石などの障害物の多い場所であっても効率的に集材できる。これにより集材にかかる費用と労力を軽減させることができる。
本発明に係る集材装置の使用状態を示す斜視図である。 タワー本体を左側から見た図である。 第1ウインチの構造を説明する図である。 固定具の説明図である。 図1の集材装置を前側から見た図である。 本発明に係る集材装置を用いた集材方法を説明するための平面図である。 本発明の集材装置を用いて伐倒木を台車に積載する状態図である。 本発明に係る集材装置を用いた他の集材方法を説明するための平面図である。
以下、本発明に係る集材装置について図に基づきさらに詳しく説明するが本発明はこれらの例に何ら限定されるものではない。なお、各図における前後方向、左右方向、上下方向は各図に示す各方向をいうものとする。
(第1実施形態)
図1に、本発明に係る集材装置Tの使用状態を示す斜視図を示す。本発明の集材装置Tは可搬式であって、後述のタワー本体1、第1ウインチ41〜第4ウインチ44、第1ワイヤーW1〜第4ワイヤーW4などの各部品が、例えば図1に示す仮設の単軌条台車(以下、「台車」と記すことがある。)5に乗せられて所望の集材場所まで搬送され、当該場所において組み立てられて使用される。
本発明の集材装置Tは、タワー本体1と、タワー本体1に対して取り外し可能に設けられた第1ウインチ41〜第4ウインチ44と、これら第1ウインチ41〜第4ウインチ44によって巻き取り及び繰り出しが行われる第1ワイヤーW1〜第4ワイヤーW4とを備える。以下、各部品について説明する。
(タワー本体)
図2(a)に左側から見た図を示す。タワー本体1は円筒状の金属製ポールからなる。タワー本体1の上端部にはクランプCL1及びクランプCL2によって輪状体15及び輪状体16が取り外し可能に装着されている。そして輪状体15,16の各々には、滑車11と滑車12及び滑車13と滑車14がそれぞれ取り外し可能に取り付けられている。なお図2では、輪状体15,16及び滑車11〜14が分かり易いようにタワー本体1に比べて実際よりも大きく描かれている。
タワー本体1の下端部にはタワー本体1が挿通可能な貫通孔17aが形成された止め板17が取り付けられている。タワー本体1は集材場所まで搬送された後、下端部が地面に十数cm程度打ち込まれ立設される。後述する集材作業ではタワー本体1に最大で数百kgもの荷重がかかる。止め板17は大きな荷重がタワー本体1に加わったときでも地中に沈み込まないようにするためのものであって、タワー本体1が所定位置に立設された後、地表と接触している止め板17の上部にクランプCL3が取り付けられて、止め板17がタワー本体1に沿って上方へ移動することが阻止される。これにより止め板17がタワー本体1の沈み込みに対する抵抗体となりタワー本体1の沈み込みが抑制される。
またタワー本体1に大きな荷重が加わるとタワー本体1に歪みが生じるおそれもある。タワー本体1の強度を高めるためにはポールの材質を強靱なものにしたりポールの肉厚を厚くするといった対応が考えられる。ただし、このような対応ではコストが格段に上がる、あるいは重量が重くなり急峻な山での搬送には向かないといった新たな課題が生じることもある。そこでこのような場合には、図2(b)に示すように、タワー本体1のポールよりも長手方向に短い補助ポール1Sを準備し、この補助ポール1Sを必要によりタワー本体1にクランプCL4〜CL6を用いて接続しタワー本体1の歪みに対する補強を行うようにしてもよい。このような補助ポール1Sによる補強によれば、コストの増加は低く抑えられるとともに、集材場所まではタワー本体1と補助ポール1Sとを別体として搬送可能となるので搬送作業に大きな負担は生じない。
(第1ウインチ,第2ウインチ)
タワー本体1の上部には第1ウインチ41及び第2ウインチ42が取り外し可能に設けられる。第1ウインチ41及び第2ウインチ42のワイヤードラム416(図3に図示)には、第1ワイヤーW1及び第2ワイヤーW2が巻き取り及び繰り出し可能に巻装されている。第1ウインチ41及び第2ウインチ42から引き出された第1ワイヤーW1及び第2ワイヤーW2は、タワー本体1に沿って上方に昇って滑車11及び滑車12によって方向転換され、その先端のそれぞれにはフックFを介して伐倒木TRを固定するための固定具9a,9b(以下、総称して「固定具9」と記すことがある。)が取り付けられている。第1ウインチ41及び第2ウインチ42から引き出される第1ワイヤーW1及び第2ワイヤーW2の長さは、引き寄せる伐倒木TRの大きさや山林地形などを考慮し適宜決定すればよいが、通常、50m〜200m程度である。
図3に第1ウインチ41の構造図を示す。なお第2ウインチ42は同じケース411内に第1ウインチ41と左右対称に同じ構造で取り付けられている。また後述の第3ウインチ43と第4ウインチ44は、第1ウインチ41と第2ウインチと同様の構造である。
略直方体形状のケース411内の前後方向中央部で且つ上下方向上部に駆動軸412が取り付けられている。駆動軸412の左側端部はケース411内に位置し、右側端部はケース411の右側面に形成された貫通孔(不図示)から外側に突出している。駆動軸412の左端部にはウォームホイール415が固定されており、駆動軸412の右端部にはワイヤードラム416及びワイヤードラム416の左右両端に設けられたワイヤードラム416よりも大径の一対のガイド円板417a,417bが固定されている。ワイヤードラム416にはワイヤW1が巻き付けられている。
ケース411内には2個の直流のモーターM1,M2(第2ウインチ42のモーターを含めると合計4個)が前後方向に対称に配置されている。上方に突出したモーターM1,M2の出力軸413にはウォーム414が取り付けられている。そしてウォーム414はウォームホイール415の外周の略左右対称位置において歯合している。
このような構造の第1ウインチ41において、モーターM1,M2に直流電圧が印加されると、モーターM1,M2の出力軸413は同一方向に回転する。これにより2つのウォーム414が回転してウォームホイール415が回転される。そして駆動軸412及び駆動軸412に固定されているワイヤードラム416が回転しワイヤーW1が繰り出し又は巻き取られる。一方、モーターM1,M2に逆極性の直流電流が印加されると、モーターM1,M2の出力軸413の回転方向が先ほどと逆方向となり、ワイヤードラム416が逆回転してワイヤW1は巻き取り又は繰り出される。なお、伐倒木TRを移動させることが可能であればモーターは1個であっても構わないし3個以上であっても構わない。
第1ウインチ41及び第2ウインチ42はそれぞれ2個の直流モーターM1,M2により独立して駆動する。その動力源はバッテリーとするのが望ましい。この場合、伐倒木TRの台車5による搬出の際に、台車5は駆動モーターによってブレーキをかけながら安全速度で山林を下るのでその際に生じる電気を前記のバッテリーに蓄えるようにすれば、第1ウインチ41〜第4ウインチ44の駆動電力はほぼ賄うことができる。
また、第1ウインチ41〜第4ウインチ44の各々の駆動及び停止は、作業者の手元のリモートコントローラー(遠隔操作機器)RCによって操作される。
(固定具)
図4に、第1ワイヤーW1及び第2ワイヤーW2の先端に取り付けられる固定具9の構造図を示す。固定具9は、L字状の本体フレーム91と、本体フレーム91の長手部911に移動可能に取り付けられた移動フレーム92と、移動フレーム92に支持された挟持用のネジ部材93とを備える。本体フレーム91の短手部912の先端部には伐倒木TRを挟持するため挟持部913が形成されている。また長手部911の略中央部にはフックFが取り付けられる取り付け部914が設けられている。移動フレーム92は、本体フレーム91の長手部911を挿通可能な貫通孔924を有する基部921と、内周面に雌ネジが螺刻されネジ部材93が螺入する貫通孔925を有する支持部922と、基部921と支持部922とを繋ぐ接続部923とを有する。ネジ部材93は先端に尖形状部931を有し、尖形状部931とネジ部932との間に鍔状部933を有する。
固定具9を伐倒木TRに固定する場合には、本体フレーム91の挟持部913と移動フレーム92のネジ部材93との間が伐倒木TRの直径以上となるように移動フレーム92を本体フレーム91の長手部に沿って移動させる。次いで、本体フレーム91の挟持部913と移動フレーム92のネジ部材93との間に伐倒木TRを位置させた後、移動フレーム92を伐倒木TRに近づける方向に移動させる。そして、ネジ部材93を伐倒木TRに近づく方向に回転させて、ネジ部材93の尖形状部931を伐倒木TRに食い込ませて鍔状部933と本体フレーム91の挟持部913との間で伐倒木TRを強固に挟持する。急傾斜などの伐採地においては作業性等の点でネジ部材93の締め付け及び緩めにはインパクトレンチが好適に使用される。
(第3ウインチ,第4ウインチ)
タワー本体1の下部には第3ウインチ43及び第4ウインチ44が取り外し可能に設けられる。第3ウインチ43から引き出された第3ワイヤーW3は、タワー本体1に沿って上方に昇って滑車13によって方向転換され、その先端はタワー本体1よりも後方に位置する第1支持柱としての樹木31に巻き付き固定される。第4ウインチ44から引き出された第4ワイヤーW4についても、タワー本体1に沿って上方に昇って滑車14によって方向転換され、その先端はタワー本体1よりも後方に位置する第2支持柱としての樹木32に巻き付き固定される。第1支持柱及び第2支持柱としての樹木31,32は、図5において、タワー本体1を中心として左右方向に対称な位置となるよう選定するのが望ましい。なお、第3ワイヤーW3及び第4ワイヤーW4の先端を巻き付けるのに適当な樹木がない場合には第1支持柱及び第2支持柱として人工柱を設けてもよい。
第3ワイヤーW3及び第4ワイヤーW4は、第3ウインチ43及び第4ウインチ44で巻き取られることによって張力が生じてタワー本体1の立設状態を支持する。ここで、第3ウインチ43及び第4ウインチ44で第3ワイヤーW3及び第4ワイヤーW4をさらに巻き取り及び/又は繰り出しを行うことによってタワー本体1の立設角度を調整することができる。すなわち、第3ウインチ43及び第4ウインチ44によって第3ワイヤーW3及び第4ワイヤーW4をさらに巻き取ればタワー本体1は下端を中心として後方に傾斜し、反対に第3ワイヤーW3及び第4ワイヤーW4を第3ウインチ43及び第4ウインチ44から繰り出せばタワー本体1は下端を中心として前方に傾斜する。また、第3ワイヤーW3を第3ウインチ43で巻き取り、第4ワイヤーW4を第4ウインチ44から繰り出せば、タワー本体1は下端を中心として右側に傾斜し、反対に、第3ワイヤーW3を第3ウインチ43から繰り出し、第4ワイヤーW4を第4ウインチ44で巻き取れば、タワー本体1は下端を中心として左側に傾斜する。
(搬送)
本発明の可搬式の集材装置Tは、前述のように、図1に示す台車5などによって所望位置まで搬送され、当該位置において組み立てられて使用される。また、使用後は各部品に分解されて台車5によって撤去される。加えて、この台車5は、本発明の集材装置Tによって引き寄せられた伐倒木を積載して土場まで搬送する。台車5について簡単に説明しておく。
台車5は、内蔵された複数の駆動車輪でレールユニット6に設けられた単レール61を圧接しながら自走する。台車5の走行及び停止は作業者による遠隔操作で行われると共に、台車5が所定位置、例えば複数個が連接されたレールユニット6の最端部に達すると自動停止するように設定されている。
1つのレールユニット6は数m程度の長さを有し、伐倒木TRが集積されトラック等で輸送される土場から集材地域まで長手方向に複数個連接されることによって単軌条路が形成される。レールユニット6は、上下方向に所定距離隔てて平行に配置された断面円形状の単レール61及び下フレーム62と、単レール61と下フレーム62との間に長手方向に所定間隔で設けられた鉛直材63と「ハ」字状に設けられた斜材64とを有する。そして、単レール61を跨ぐように台車5が取り付けられる。
レールユニット6は鉛直に設置する必要があるところ、レールユニット6の設置地域は山林などの傾斜地であるため、地面に打ち込んだ支持杭65に下フレーム62を固定し、下フレーム62を中心としてレールユニット6を揺動させてレールユニット6の角度が鉛直となるように調整した後固定される。地盤強度が弱い場合などには補助杭を地面にさらに打ち込んで支持杭65と接続して補強される。レールユニット6は長手方向に連接可能であって延長距離に制限はない。したがって、例えばループ状にレールユニット6を設置することも可能となり、この場合には複数の台車5を同時に走行させることができる。レールユニット6及び支持杭65は可搬可能であって、集材作業が終了すれば撤去し次の集材作業地域に搬送され設置される。
(集材方法,斜面下から上への引き上げ)
次に、このような構成の集材装置Tを用いた集材方法について図6を用いて説明する。図6は集材地域に設置された集材装置Tの平面図である。なお、この図では第1ウインチ41〜第4ウインチ44及び滑車11〜14等は省略している。またこの図に示す集材は伐倒木TRを斜面の下から上に引張り上げる場合あるいは比較的平坦地において伐倒木を引き寄せる場合を想定したものである。また、前後方向、左右方向は図6に記載の方向をいうものとする。
図1及び図6に示すように、山林の所定位置にタワー本体1を立設し、タワー本体1の上端部及び下端部に第1ウインチ41〜第4ウインチ44を取り付ける。そして、第3ウインチ43によってタワー本体1と第1支持柱である樹木31との間に第3ワイヤーW3を張り渡すとともに、第4ウインチ44によってタワー本体1と第2支持柱である樹木32との間に第4ワイヤーW4を張り渡してタワー本体1を下端部を支点として傾き変化自在に立設する。次いで、第1ウインチ41及び第2ウインチ42から第1ワイヤーW1及び第2ワイヤーW2を繰り出して、第1ワイヤーW1及び第2ワイヤーW2の先端に取り付けられた固定具9a,9bを伐倒木TRの長手方向両端部にそれぞれ取り付ける。
次いで、第1ウインチ41及び第2ウインチ42を駆動させて第1ワイヤーW1及び第2ワイヤーW2を巻き取ってタワー本体1の方向に伐倒木TRを引き寄せる。この際に、第1ウインチ41及び第2ウインチ42を個別に駆動させることによって伐倒木TRの体勢を所望の体勢にすることが可能となる。これにより、伐倒木TRの移動経路上に移動の障害となる樹木や岩石等がある場合には、障害物を避けるように伐倒木TRの体勢を変えて伐倒木TRを円滑に移動させることができる。
図6の平面図を用いて具体的に説明すると、引き寄せ方向に対して長手方向が略垂直方向となっている伐倒木TRを引き寄せる場合、第1ウインチ41及び第2ウインチ42を駆動させて第1ワイヤーW1及び第2ワイヤーW2を同じ速度で巻き取ると、伐倒木TRは当初の体勢(図6において破線で示す。)のままタワー本体1の方向に引き寄せられる(図6(a))。
一方、第1ワイヤーW1を第2ワイヤーW2よりも速い速度で巻き取ると、伐倒木TRは第1ワイヤーが取り付けられている端部側が引き寄せ方向先頭となって、最終的に伐倒木TRの長手方向が引き寄せ方向と略平行となる体勢にすることもできる(図6(b))。また、上下方向に見た場合には伐倒木TRの第1ワイヤーが取り付けられている端部側が上方に持ち上げられた体勢となる。引き寄せ方向に対する伐倒木TRの角度は第1ワイヤーW1と第2ワイヤーW2との巻き取り速度差及び巻き取り時間によって調整可能である。なお、第2ワイヤーW2を第1ワイヤーW1よりも速い速度で巻き取った場合にも、伐倒木TRの回転方向が逆となって第2ワイヤーが取り付けられている端部側が引き寄せ方向先頭となるだけで、前記と同様に、最終的に伐倒木TRの長手方向が引き寄せ方向と略平行となる体勢にすることもできる。
また伐倒木TRをタワー本体1の方向に引き寄せる際に、第3ウインチ43及び第4ウインチ44を駆動させて第3ワイヤーW3及び第4ワイヤーW4の巻き取り及び繰り出しを行ってタワー本体1の傾きを変化させることで伐倒木TRを引き寄せる道筋を左右方向に変えることも可能となる(図6(c))。図6(c)では、第3ウインチ43から第3ワイヤーW3を繰り出すとともに第4ウインチ44に第4ワイヤーW4を巻き取ってタワー本体1を前側から見て左方向に傾斜させた場合である。これにより伐倒木TRは図6(a),(b)の場合と比べて前側から見てタワー本体1の根元よりも左側の道筋を引き寄せられる。
このように、第1ウインチ41〜第4ウインチ44の各々の駆動及び停止による第1ワイヤーW1〜第4ワイヤーW4の巻き取り及び繰り出しによって伐倒木TRを所望の体勢及び道筋で引き寄せることができるようになる。そして図7に示すように、タワー本体1の近傍まで引き寄せられた伐倒木TRは第1ワイヤーW1及び第2ワイヤーW2によって台車5の上方に吊り下げ移動され、第3ウインチ43及び第4ウインチ44で第3ワイヤーW3及び第4ワイヤーW4の巻き取り及び繰り出しを行ってタワー本体1の立設角度を調整して台車5の上面に積み込まれる。
伐倒木TRが台車5に積まれると伐倒木TRから固定具9a,9bは外されて次の伐倒木TRの位置まで再び移動される。そして、前記と同様にして伐倒木TRの長手方向両端部に固定具9a,9bが固定されて、次の伐倒木TRがタワー本体1の方向に引き寄せられて台車5に積み込まれる。台車5に所定本数の伐倒木TRが積載されると所定の土場まで台車5で搬送される。この一連の集材作業が繰り返し行われ、集材可能な伐倒木がすべて集められると、集材装置Tは分解されて次の集材場所に搬送され組み立てられて新たに集材作業が行われる。
(集材方法,斜面上から下への引き寄せ)
図8に示す集材は伐倒木TRを斜面の上から下に引き寄せる場合を想定したものである。前後方向、左右方向は図8に記載の方向をいうものとする。
伐倒木TRを斜面上から下に引き寄せる場合は、斜面下から上に引き上げる場合と異なって、伐倒木TRは自重によって斜面を滑り落ち易いので伐倒木TRに大きな力を加える必要はなく、むしろ伐倒木TRが所望の方向に所望の速度で滑り落ちるように制御することが重要となる。
図8に基づき説明すると、まず伐倒木TRよりも斜面上側に位置する支持柱としての樹木33にワイヤー34を巻き付けて滑車35を取り付ける。支持柱として適当な樹木がない場合には人工柱を設置すればよい。そして、第1ウインチ41から第1ワイヤーW1を繰り出して滑車35によって方向転換して第1ワイヤーW1の先端に取り付けられた固定具9aを伐倒木TRの前端部に取り付ける。また、第2ウインチ42から第2ワイヤーW2を繰り出して第2ワイヤーW2の先端に取り付けられた固定具9bを伐倒木TRの後端部に取り付ける(図8(a))。基本的に、第2ウインチ42による第2ワイヤーW2の巻き取りによって伐倒木TRの移動方向を制御し、第1ウインチ41による第1ワイヤーW1の繰り出しによって伐倒木TRの移動速度(滑落速度)を制御する。勿論、個別具体的には第1ウインチ41と第2ウインチ42とによる第1ワイヤーW1と第2ワイヤーW2の巻き取り及び/又は繰り出しを協動させることによって伐倒木TRを所定方向に所定速度で移動させる。
なお、ワイヤーW1,W2及び伐倒木TRが他の樹木等とできるだけ接触しないようにするためには、タワー本体1と第1ワイヤーW1、樹木33、伐倒木TR、第2ワイヤーW2とで形成される閉ループ内に樹木なとの障害物がないようにするのが好ましく、図8では前記の閉ループ内に樹木36が位置しないように第2ワイヤーW2を樹木36の右側面に接触させて伐倒木TRの方向に方向転換させている。
次に、第2ウインチ42を駆動させて第2ワイヤーW2を巻き取る。これにより、伐倒木TRの後端側がタワー本体1の方向に向く(図8(b))。このとき、第1ウインチ41は停止した状態とする。これにより、第2ウインチ42によって第2ワイヤーW2が巻き取られて伐倒木TRに斜面下方向の力が加わっても伐倒木TRの前端部が第1ワイヤーW1で維持されているので伐倒木TRが斜面を滑り落ちることはない。
そして、第2ウインチ42による第2ワイヤーW2の巻き取りと、第1ウインチ41による第1ワイヤーW1の繰り出しとを協調させて伐倒木TRをタワー本体1の方向に引き寄せる(図8(c))。
なお、図8に示した実施形態では、伐倒木TRよりも斜面上側に位置する支持柱としての樹木33にワイヤー34を巻き付けて滑車35を取り付けて第1ワイヤーW1の方向を転換していたが、伐倒木TRと周囲の樹木等の位置関係から、伐倒木TRよりも斜面上側に位置する複数本の樹木(支持柱)に滑車を設けて第1ワイヤーW1の方向を複数回転換させた後、第1ワイヤーW1の先端を固定具9aを介して伐倒木TRの前端部に取り付けるようにしても構わない。
またこの図の実施形態の場合、伐倒木TRをタワー本体1の方向に引き寄せた後、第1ワイヤーW1及び第2ワイヤーW2の先端の固定具9a,9bを外して次の伐倒木TRの所まで移動させる際に、固定具9bを固定具9aに連結し第1ウインチ41によって第1ワイヤーW1を巻き取ることによって固定具9a,9bを次の伐倒木TRの近傍まで作業者の人手によらず移動させることが可能となる。
以上、本発明に係る集材装置の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する限りにおいて種々の変更及び追加が可能である。
本発明の集材装置は、急峻な山林や樹木の植栽密度の高い地域であっても装置の設置が容易に且つ迅速に行える。また、倒木や岩石などの障害物の多い場所であっても効率的に集材できる。これにより集材にかかる費用と労力を軽減させることができる。
T 集材装置
1 タワー本体
5 台車
6 レールユニット
9,9a,9b 固定具
31 樹木(第1支持柱)
32 樹木(第2支持柱)
41 第1ウインチ
42 第2ウインチ
43 第3ウインチ
44 第4ウインチ
61 単レール
62 下フレーム
63 鉛直材
64 斜材
65 支持杭
412 駆動軸
414 ウォーム
415 ウォームホイール
416 ワイヤードラム
M1,M2 直流モーター
W1 第1ワイヤー
W2 第2ワイヤー
W3 第3ワイヤー
W4 第4ワイヤー
RC リモートコントローラー(遠隔操作機器)
TR 伐倒木

Claims (5)

  1. 伐倒木を所望位置まで移動させる可搬式の集材装置であって、
    所望位置に立設可能で根元部を中心に揺動自在のタワー本体と、
    前記タワー本体の先端部から送り出され、自由端側が伐倒木に直接的又は間接的に固定される第1ワイヤー及び第2ワイヤーと、
    第1ワイヤー及び第2ワイヤーの巻き取り及び繰り出しを行う第1ウインチ及び第2ウインチと、
    前記タワー本体と前記タワー本体の周囲に存在する第1支持柱との間に張り渡される第3ワイヤーと、
    前記タワー本体と前記タワー本体の周囲に存在する第2支持柱との間に張り渡される第4ワイヤーと、
    第3ワイヤー及び第4ワイヤーの巻き取り及び繰り出しを行う第3ウインチ及び第4ウインチと
    を備え、
    第1ウインチ及び/又は第2ウインチと、第3ウインチ及び/又は第4ウインチとによって伐倒木の向き及び移動方向を調整し所望位置まで伐倒木を移動させることを特徴とする集材装置。
  2. 第1ウインチ〜第4ウインチが前記タワー本体に対して取り外し可能である請求項1に記載の集材装置。
  3. 第1ウインチ〜第4ウインチが直流モーターで駆動するものである請求項1又は2に記載の集材装置。
  4. 第1ウインチ〜第4ウインチの各々が複数個の直流モーターで駆動するものである請求項3に記載の集材装置。
  5. 遠隔操作機器をさらに備え、
    前記遠隔操作機器によって第1ウインチ〜第4ウインチの巻き取り及び繰り出しを操作する請求項1〜4のいずれかに記載の集材装置。
JP2019035237A 2019-02-28 2019-02-28 集材装置 Active JP7138893B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019035237A JP7138893B2 (ja) 2019-02-28 2019-02-28 集材装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019035237A JP7138893B2 (ja) 2019-02-28 2019-02-28 集材装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020138839A true JP2020138839A (ja) 2020-09-03
JP7138893B2 JP7138893B2 (ja) 2022-09-20

Family

ID=72264408

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019035237A Active JP7138893B2 (ja) 2019-02-28 2019-02-28 集材装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7138893B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7492944B2 (ja) 2020-09-24 2024-05-30 Jfeテクノリサーチ株式会社 水素チャージ方法及び水素脆化特性評価方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50141373U (ja) * 1974-05-12 1975-11-20
JPS5273458A (en) * 1975-12-13 1977-06-20 Hitachi Zosen Corp Derrick loading system
JPS52147856A (en) * 1976-06-01 1977-12-08 Taisei Setsukei Koumu Kk Derrick device
US4355727A (en) * 1980-01-25 1982-10-26 The United States Of America As Represented By The Secretary Of Agriculture Intermediate support for a skyline logging system
JPS62153285U (ja) * 1986-03-20 1987-09-29
JPH06239589A (ja) * 1993-02-10 1994-08-30 Kobelco Kenki Eng Kk タワーヤーダの無線操縦装置
JP2018184298A (ja) * 2017-04-25 2018-11-22 上田技研産業株式会社 架線集材装置及びそれを用いた集材方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5273458B2 (ja) 2008-11-17 2013-08-28 株式会社アクシス 不織布製買物袋、並びにこれと同様の材質からなる製品
US8972858B2 (en) 2012-04-19 2015-03-03 Savant Systems, Llc Configuration interface for a programmable multimedia controller

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50141373U (ja) * 1974-05-12 1975-11-20
JPS5273458A (en) * 1975-12-13 1977-06-20 Hitachi Zosen Corp Derrick loading system
JPS52147856A (en) * 1976-06-01 1977-12-08 Taisei Setsukei Koumu Kk Derrick device
US4355727A (en) * 1980-01-25 1982-10-26 The United States Of America As Represented By The Secretary Of Agriculture Intermediate support for a skyline logging system
JPS62153285U (ja) * 1986-03-20 1987-09-29
JPH06239589A (ja) * 1993-02-10 1994-08-30 Kobelco Kenki Eng Kk タワーヤーダの無線操縦装置
JP2018184298A (ja) * 2017-04-25 2018-11-22 上田技研産業株式会社 架線集材装置及びそれを用いた集材方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7492944B2 (ja) 2020-09-24 2024-05-30 Jfeテクノリサーチ株式会社 水素チャージ方法及び水素脆化特性評価方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7138893B2 (ja) 2022-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6732221B2 (ja) 架線集材装置及びそれを用いた集材方法
JP2010163795A (ja) 後方台車、後方台車の移動方法及びトンネルの構築方法並びにその方法により構築されたトンネル
JP2011219226A (ja) 索道装置
CN105790165B (zh) 井口电缆拖拽车
JP7138893B2 (ja) 集材装置
JP5306801B2 (ja) コンクリートの運搬設備
CN210682854U (zh) 地震电缆分段托盘式机械绕线机
CN117163118A (zh) 一种利用专用运输小车安装盘柜的施工方法
JP2007252352A (ja) 稲の育苗箱の搬送装置
JP2659170B2 (ja) ポール柱地上組立装置
CN111013796B (zh) 道路施工垃圾快速运输车
JP6277058B2 (ja) タワーヤーダ及びタワーヤーダによる集材方法
JP2010247920A (ja) 自走車と搬送装置それらを用いた伐採材の搬出方法
KR101471867B1 (ko) 굴삭기를 이용한 집재장치
CN220723381U (zh) 接触网砼柱横卧板安装辅助装置
CN113001556A (zh) 一种集材机器人
CN1863701A (zh) 支承绕线筒的设备
JPH07304594A (ja) 架線式集材装置およびその集材方法
CN219136097U (zh) 一种管道中部抓取运输平台
CN212388547U (zh) 建筑打桩机
CN217437599U (zh) 一种车载用装料装置
JP6738779B2 (ja) 杭打機及び杭打機の姿勢変更方法
CN218661541U (zh) 一种多功能的梁柱搬运车
CN211731419U (zh) 一种具有gps定位机构的智能化建材输送设备
CN217681572U (zh) 一种陡峭岩石坡面锚杆钻孔操作平台爬行车

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220830

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220830

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7138893

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150