JP2020125721A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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勇喜 野瀬
Yuki Nose
勇喜 野瀬
悠人 池田
Yuto Ikeda
悠人 池田
中村 好孝
Yoshitaka Nakamura
好孝 中村
啓一 明城
Keiichi Myojo
啓一 明城
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Abstract

【課題】燃料導入処理による影響を考慮してデポジットカウンタを増減させることができる内燃機関の制御装置を提供する。【解決手段】制御装置は、気筒内での燃焼を停止させた状態で内燃機関のクランク軸を回転させながら燃料噴射を実施することで前記触媒装置に未燃の燃料を含む混合気を導入する燃料導入処理を実行して前記触媒装置で熱を発生させる昇温制御部と、燃料噴射を行う度に、加算量を積算して筒内燃料噴射弁におけるデポジットの堆積量の指標値であるデポジットカウンタを更新するカウンタ演算部と、を備えている。制御装置では、カウンタ演算部が、筒内燃料噴射弁から燃料を噴射して燃料導入処理を実施しているときには、筒内燃料噴射弁から燃料を噴射して気筒内で燃焼させているときの通常筒内噴射用加算量ΔDIよりも大きなフューエルカット筒内噴射用加算量ΔFCinjDを積算してデポジットカウンタを更新する。【選択図】図3

Description

この発明は筒内燃料噴射弁を備えた内燃機関の制御装置に関するものである。
特許文献1には、燃料の噴射態様に応じて筒内燃料噴射弁におけるデポジットの堆積量の指標値であるデポジットカウンタを増減させる内燃機関の制御装置が記載されている。
また、特許文献2には、排気に含まれる粒子状物質を捕集するフィルタと、排気通路におけるフィルタよりも上流側の部分に設置された触媒装置と、を備える内燃機関の排気浄化装置が記載されている。なお、以下の部分では粒子状物質のことをPM(PM:Particulate Matter)と称する。特許文献2の内燃機関では、フィルタに堆積したPMを燃焼させて除去するフィルタ再生制御を下記の態様で行っている。すなわち、特許文献2の内燃機関では、車両の惰性走行中に、点火装置の火花放電を停止した状態で燃料噴射を実施して、未燃の混合気を触媒装置に導入するようにしている。未燃の混合気が導入されると、その混合気が触媒装置内で燃焼して触媒装置の温度(以下、触媒温度と記載する)が上昇する。こうして触媒温度が高くなると、触媒装置から流出してフィルタに流入するガスの温度も高くなる。そして、その高温のガスの熱を受けてフィルタの温度がPMの発火点以上となると、フィルタに堆積したPMが燃焼する。
なお、上記のように、未燃の混合気を触媒装置に導入する燃料導入処理を実行して触媒装置で熱を発生させ、触媒装置で発生した熱を、排気通路を流れるガスを媒体にして下流側に移送する昇温制御は、フィルタに堆積したPMを燃焼させる目的以外で実行することも考えられる。例えば、排気通路における触媒装置よりも下流側の部分に配置された装置を昇温させるために昇温制御を実行することが考えられる。また、触媒温度の低下により触媒装置の排気浄化能力が低下した場合に、昇温制御を実行し、触媒装置の上流側で発生させた熱を触媒装置の下流側に移送して触媒装置全体を速やかに昇温させることによって触媒装置の排気浄化能力を回復することも考えられる。
特開2008−309081号公報 米国特許出願公開第2014/0041362号明細書
ところで、上記のような燃料導入処理を行っているときには、燃料を含んだ混合気が燃焼しないまま気筒を通り抜けるため、筒内燃料噴射弁に燃料が付着する。そのため、デポジットカウンタによって的確に筒内燃料噴射弁におけるデポジットの堆積量を推定するためには、燃料導入処理による影響を考慮してデポジットカウンタを増減させる必要がある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するための内燃機関の制御装置は、排気通路に触媒装置が配置されており、筒内燃料噴射弁を備えた内燃機関に適用される。この制御装置は、気筒内での燃焼を停止させた状態で前記内燃機関のクランク軸を回転させながら燃料噴射を実施することで前記触媒装置に未燃の燃料を含む混合気を導入する燃料導入処理を実行して前記触媒装置で熱を発生させる昇温制御部と、燃料噴射を行う度に、加算量を積算して前記筒内燃料噴射弁におけるデポジットの堆積量の指標値であるデポジットカウンタを更新するカウンタ演算部と、を備えている。この制御装置では、前記カウンタ演算部が、前記筒内燃料噴射弁から燃料を噴射して前記燃料導入処理を実施しているときには前記筒内燃料噴射弁から燃料を噴射して前記気筒内で燃焼させているときよりも大きな前記加算量を積算して前記デポジットカウンタを更新する。
燃料導入処理では混合気を燃焼させずにそのまま触媒装置に導入するため、燃料の噴射量が多すぎると、触媒装置で燃焼しきれなかった燃料を含んだ混合気が触媒装置をすり抜けてしまう。そのため、燃料導入処理のときの噴射量は、気筒内で燃焼させるときの噴射量よりもかなり少なくなっている。ポート燃料噴射弁に比べて高い圧力で燃料を噴射する筒内燃料噴射弁は、ポート燃料噴射弁に比べて微少な噴射を行いにくく、燃料導入処理において筒内燃料噴射弁から燃料を噴射すると、噴射口の周囲に燃料が付着し、デポジットが堆積しやすい。
上記構成によれば、筒内燃料噴射弁から燃料を噴射して燃料導入処理を実施しているときには、筒内燃料噴射弁から燃料を噴射して気筒内で燃焼させているときよりもデポジットカウンタが増大しやすくなる。そのため、筒内燃料噴射弁から燃料を噴射して燃料導入処理を実施した場合にはデポジットが堆積しやすいという実情を反映させたかたちで、デポジットカウンタを増減させることができる。すなわち、上記構成によれば、燃料導入処理による影響を考慮してデポジットカウンタを増減させることができるようになる。
実施形態の制御装置と、同制御装置の制御対象である内燃機関の構成を示す模式図。 デポジットカウンタの更新を行うルーチンにおける処理の流れを示すフローチャート。 燃料の噴射態様毎の加算量の大きさを比較して示すグラフ。
以下、内燃機関の制御装置の一実施形態を、図1〜図3を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、内燃機関10は、ピストン11を収容する気筒12が設けられたシリンダブロック13と、シリンダブロック13に固定されたシリンダヘッド14と、を備えている。なお、内燃機関10は、車両に搭載される車載内燃機関であり、4つの気筒12を備えた直列四気筒内燃機関であるが、図1では1つの気筒12のみを図示している。
各気筒12に収容されたピストン11は、コネクティングロッド15を介してクランク軸16に連結されている。コネクティングロッド15及びクランク軸16は、気筒12内でのピストン11の往復運動をクランク軸16の回転運動に変換するクランク機構を構成する。
各気筒12には、気筒12への空気の導入路である吸気通路17と、気筒12内での燃焼により生じた排気の排出路である排気通路26と、が接続されている。シリンダヘッド14には、吸気通路17における気筒12への接続部分となる吸気ポート20と、排気通路26における気筒12への接続部分となる排気ポート27と、が形成されている。
また、シリンダヘッド14には、吸気ポート20に対して気筒12を開閉する弁である吸気バルブ21と、排気ポート27に対して気筒12を開閉する弁である排気バルブ28と、が設けられている。さらに、シリンダヘッド14には、吸気ポート20内に燃料を噴射するポート燃料噴射弁22と、気筒12内に燃料を噴射する筒内燃料噴射弁23と、が各気筒12に対して1つずつ設けられている。すなわち内燃機関10は、4つのポート燃料噴射弁22と、4つの筒内燃料噴射弁23とを備えている。また、シリンダヘッド14には、気筒12内に導入された混合気を火花放電により点火する点火装置24が各気筒12に対して1つずつ設けられている。
吸気通路17には、吸気通路17を流れる空気の流量である吸入空気量を検出するエアフロメータ18が設けられている。なお、吸気通路17を流れる空気の温度は、内燃機関10が吸入する空気の温度である。すなわちエアフロメータ18は内燃機関10が吸入する空気の温度である吸気温度と、吸入空気量とを検出する。さらに、吸気通路17におけるエアフロメータ18よりも下流側の部分には、吸入空気量を調整するための弁であるスロットルバルブ19が設けられている。一方、排気通路26には、排気中のCO、HCを酸化すると同時にNOxを還元する三元触媒を担持した触媒装置29が設置されている。また、排気通路26における触媒装置29よりも下流側の部分には、PMを捕集するフィルタ30が設置されている。なお、フィルタ30にも触媒装置29と同様の三元触媒が担持されている。さらに、排気通路26における触媒装置29よりも上流側の部分には、排気通路26を流れるガスの酸素濃度を、すなわち混合気の空燃比を検出する空燃比センサ31が設置されている。また、排気通路26における触媒装置29とフィルタ30との間の部分には、触媒装置29から流出したガスの温度を検出する温度センサ32が設置されている。
内燃機関10の制御装置100は、制御のための演算処理を実行する演算処理回路と、制御用のプログラムやデータを記憶したメモリと、を有したマイクロコンピュータとして構成されている。制御装置100には、上述のエアフロメータ18、空燃比センサ31、温度センサ32の検出信号が入力されている。また、制御装置100には、クランク軸16の回転位相を検出するクランク角センサ34、車両の走行速度である車速を検出する車速センサ35、及びアクセルペダル36の操作量であるアクセル開度を検出するアクセルポジションセンサ37の検出信号が入力されている。そして、制御装置100は、これらセンサの検出結果に基づき、スロットルバルブ19の開度、ポート燃料噴射弁22及び筒内燃料噴射弁23の燃料噴射の量や時期、点火装置24の火花放電の実施時期である点火時期などを制御することで、車両の走行状況に応じて内燃機関10の運転状態を制御している。なお、制御装置100は、クランク角センサ34の検出信号からクランク軸16の回転速度である機関回転速度を算出している。
内燃機関10の燃焼運転中の制御装置100は、内燃機関10の運転状況、すなわち機関回転速度、吸入空気量などに応じて、ポート噴射モード、筒内噴射モード、及び噴き分けモードの中から噴射モードを選択して燃料噴射制御を行っている。ポート噴射モードでは要求される量の燃料のすべてをポート燃料噴射弁22により噴射し、筒内噴射モードでは要求される量の燃料のすべてを筒内燃料噴射弁23により噴射する。そして、噴き分けモードでは、要求される量の燃料の一部をポート燃料噴射弁22により、残りの燃料を筒内燃料噴射弁23により噴射する。
内燃機関10では、排気通路26に設けられたフィルタ30に排気中のPMを捕集している。捕集したPMがフィルタ30に堆積していくと、やがてフィルタ30に目詰まりが生じるおそれがある。フィルタ30に堆積したPMを燃焼させて除去するには、フィルタ30の温度を、PMが燃焼し得る温度すなわちPMの発火点以上の温度にするとともに、フィルタ30に酸素を供給する必要がある。
そこで、制御装置100は、フィルタ30に堆積したPMを燃焼させて除去するフィルタ再生処理を実行する。フィルタ再生処理の一環として制御装置100は、まず、フィルタ30をPMの発火点以上まで昇温させる昇温制御を実行する。昇温制御は、制御装置100に設けられた昇温制御部101によって実行される。
昇温制御においては、昇温制御部101は、まず、点火装置24による火花点火を停止して気筒12内での燃焼を停止させた状態で、燃料噴射を実施することで、燃料を含む混合気を気筒12内で燃焼させずに排気通路26に導入する燃料導入処理を実施する。こうした燃料導入処理により排気通路26に未燃の混合気を導入すると、その混合気が触媒装置29内で燃焼するようになる。なお、燃料導入処理では、噴射した燃料が触媒装置29をすり抜けて下流側に排出されないように、触媒装置29において全て反応し得る量の燃料を噴射する。そのため、燃料導入処理における空燃比は理論空燃比よりもリーンな値になっている。
こうして昇温制御部101は燃料導入処理を実行して触媒装置29で熱を発生させる。そして、昇温制御部101は、触媒装置29で発生した熱を排気通路26を流れるガスを媒体にして下流側に移送する。こうして触媒装置29で発生させた熱をフィルタ30に移送することによりフィルタ30の温度がPMの発火点以上になると、フィルタ30に堆積したPMを燃焼させることができるようになる。
なお、昇温制御での燃料導入処理では、気筒12内での燃焼を停止させた状態で、ピストン11の昇降によるポンプ作用により気筒12内の混合気を排気通路26に送り出す必要がある。そのため、昇温制御は、外部の動力でクランク軸16の回転を維持可能な状況のもとで行う必要がある。車両の惰性走行中には、気筒12内での燃焼を停止させても、車輪から動力伝達によりクランク軸16の回転を維持できる。よって、昇温制御部101は、例えば、こうした車両の惰性走行中に燃料を噴射して昇温制御を実行する。また、内燃機関10の他にモータが駆動源として搭載されたハイブリッド車両では、気筒12内での燃焼を停止させた状態でモータの動力でクランク軸16を回転できるものがある。こうしたハイブリッド車両では、昇温制御部101は、モータの動力でクランク軸16を回転させながら燃料導入処理を実施することが可能である。
昇温制御が完了している状態で、ピストン11の昇降によるポンプ作用により、空気がフィルタ30に送り込まれると、フィルタ30に酸素が供給されることによってPMが燃焼する。すなわち、制御装置100が実行するフィルタ再生処理は、燃料導入処理による昇温制御と、その後のフィルタ30への酸素の供給とを含んでいる。
ところで、昇温制御の完了とは、昇温制御によってフィルタ30の温度が目標とする温度まで昇温され、昇温制御による目的が達せられた状態のことである。そのため、例えば、車両が停止してクランク軸16が回転しなくなることによってフィルタ30の温度が目標とする温度に達する前に昇温制御が中断されている状態は、昇温制御は停止しているものの、昇温制御による目的が達せられた状態ではないため昇温制御が完了した状態ではない。
筒内燃料噴射弁23は噴射口が設けられている先端部が気筒12内に露出しており、燃料が付着することによってデポジットが堆積しやすい。そのため、制御装置100では、燃料の噴射態様に応じてデポジットカウンタDCTを増減させ、このデポジットカウンタDCTを指標値として筒内燃料噴射弁23におけるデポジットの堆積量を推定している。このデポジットカウンタDCTの更新は、制御装置100に設けられているカウンタ演算部102によって実行される。
カウンタ演算部102は、各気筒12に対してポート燃料噴射弁22又は筒内燃料噴射弁23から燃料を噴射する度に、各気筒12の筒内燃料噴射弁23におけるデポジットの堆積量の指標値であるデポジットカウンタDCTに、加算量を積算する。こうして気筒12毎に燃料噴射が行われる度に加算量を積算し、筒内燃料噴射弁23毎にデポジットカウンタDCTを更新する。
ところで、上述のような燃料導入処理を行っているときには、燃料を含んだ混合気が燃焼しないまま気筒12を通り抜けるため、筒内燃料噴射弁23に燃料が付着しやすい。そのため、デポジットカウンタDCTによって的確に筒内燃料噴射弁23におけるデポジットの堆積量を推定するためには、燃料導入処理による影響を考慮してデポジットカウンタDCTを増減させる必要がある。
以下の部分では、図2及び図3を参照して、制御装置100のカウンタ演算部102が実行するデポジットカウンタDCTの更新について詳しく説明する。
図2は、デポジットカウンタDCTの更新を行うルーチンにおける処理の流れを示すフローチャートである。このルーチンは、燃料噴射が行われる度に、制御装置100のカウンタ演算部102によって実行される。
図2に示すように、カウンタ演算部102は、このルーチンを開始すると、まずステップS100の処理において燃料導入処理の実行中か否かを判定する。カウンタ演算部102は、ステップS100の処理において燃料導入処理の実行中ではないと判定した場合(ステップS100:NO)、すなわち気筒12内で燃焼させるための通常の燃料噴射を実行している場合には、処理をステップS300へと進める。そして、カウンタ演算部102は、ステップS300の処理においてポート噴射実行中であるか否かを判定する。すなわち、ステップS300の処理では、今回の燃料噴射がポート燃料噴射弁22による燃料噴射であるか否かを判定する。
カウンタ演算部102は、ステップS300の処理においてポート噴射実行中であると判定した場合(ステップS300:YES)には、処理をステップS310へと進める。そして、カウンタ演算部102は、ステップS310の処理において、デポジットカウンタDCTに加算量として通常ポート噴射用加算量ΔPFIを加算してその和を新たなデポジットカウンタDCTにすることによって、デポジットカウンタDCTを更新する。
なお、図3に示すように、通常ポート噴射用加算量ΔPFIは、正の値であり、通常ポート噴射用加算量ΔPFIを加算して更新することにより、デポジットカウンタDCTの値は増大する。通常ポート噴射用加算量ΔPFIの大きさは、ポート燃料噴射弁22から気筒12内で燃焼させるための燃料を噴射することによる筒内燃料噴射弁23におけるデポジットの堆積の進行の度合いを模擬すべく、実験などの結果に基づいて設定されている。
一方で、カウンタ演算部102は、図2に示すように、ステップS300の処理においてポート噴射実行中ではないと判定した場合(ステップS300:NO)、すなわち今回の燃料噴射が筒内燃料噴射弁23による燃料噴射である場合には、処理をステップS320へと進める。そして、カウンタ演算部102は、ステップS320の処理において、デポジットカウンタDCTに加算量として通常筒内噴射用加算量ΔDIを加算してその和を新たなデポジットカウンタDCTにすることによって、デポジットカウンタDCTを更新する。
図3に示すように、通常筒内噴射用加算量ΔDIは、負の値であり、通常筒内噴射用加算量ΔDIを加算して更新することにより、デポジットカウンタDCTの値は減少する。通常筒内噴射用加算量ΔDIも実験などの結果に基づいて設定されている。通常筒内噴射用加算量ΔDIが負の値なのは、筒内燃料噴射弁23から気筒12内で燃焼させるための燃料を噴射すると、筒内燃料噴射弁23に堆積しているデポジットが噴射される燃料によって吹き飛ばされ、デポジットの堆積量が減少することを反映させているためである。
また、カウンタ演算部102は、図2に示すように、ステップS100の処理において燃料導入処理の実行中であると判定した場合(ステップS100:YES)には、処理をステップS200へと進める。そして、カウンタ演算部102は、ステップS200の処理においてポート噴射実行中であるか否かを判定する。
カウンタ演算部102は、ステップS200の処理においてポート噴射実行中であると判定した場合(ステップS200:YES)には、処理をステップS210へと進める。そして、カウンタ演算部102は、ステップS210の処理において、デポジットカウンタDCTに加算量としてフューエルカットポート噴射用加算量ΔFCinjPを加算してその和を新たなデポジットカウンタDCTにすることによって、デポジットカウンタDCTを更新する。
図3に示すように、フューエルカットポート噴射用加算量ΔFCinjPは、正の値であり、通常ポート噴射用加算量ΔPFIよりも大きい。フューエルカットポート噴射用加算量ΔFCinjPを加算して更新することにより、デポジットカウンタDCTの値は増大する。フューエルカットポート噴射用加算量ΔFCinjPの大きさも、実験などの結果に基づいて設定されている。フューエルカットポート噴射用加算量ΔFCinjPの大きさが通常ポート噴射用加算量ΔPFIよりも大きいのは、燃料導入処理においては燃料の噴射量自体は少ないものの、燃焼が行われないため、筒内燃料噴射弁23に付着した燃料が残留し続け、デポジットの堆積が進行しやすいためであると考えられる。
一方で、カウンタ演算部102は、図2に示すように、ステップS200の処理においてポート噴射実行中ではないと判定した場合(ステップS200:NO)、すなわち今回の燃料噴射が筒内燃料噴射弁23による燃料噴射である場合には、処理をステップS220へと進める。そして、カウンタ演算部102は、ステップS220の処理において、デポジットカウンタDCTに加算量としてフューエルカット筒内噴射用加算量ΔFCinjDを加算してその和を新たなデポジットカウンタDCTにすることによって、デポジットカウンタDCTを更新する。
図3に示すように、フューエルカット筒内噴射用加算量ΔFCinjDは、正の値であり、フューエルカットポート噴射用加算量ΔFCinjPよりもさらに大きい。そして、いずれも筒内燃料噴射弁23からの燃料噴射による加算量であるものの、通常筒内噴射用加算量ΔDIは負の値であり、フューエルカット筒内噴射用加算量ΔFCinjDは正の値になっている。すなわち、カウンタ演算部102は、筒内燃料噴射弁23から燃料を噴射して燃料導入処理を実施しているときには筒内燃料噴射弁23から燃料を噴射して気筒12内で燃焼させているときよりも大きな加算量を積算してデポジットカウンタDCTを更新する。
そのため、筒内燃料噴射弁23からの燃料噴射であっても、気筒12内で燃焼させるための通常の燃料噴射を実行している場合と、燃料導入処理を実行している場合とでは、デポジットカウンタDCTの増減の挙動は全く逆になっており、燃料導入処理を実行している場合にはデポジットカウンタDCTが大きく増大する。
なお、フューエルカット筒内噴射用加算量ΔFCinjDの大きさも、実験などの結果に基づいて設定されている。フューエルカット筒内噴射用加算量ΔFCinjDの大きさが、フューエルカットポート噴射用加算量ΔFCinjPよりも大きいのは、ポート燃料噴射弁22に比べて高い圧力で燃料を噴射する筒内燃料噴射弁23は、ポート燃料噴射弁22に比べて微少な噴射を行いにくいためであると考えられる。燃料導入処理において筒内燃料噴射弁23から燃料を噴射すると、噴射口の周囲に燃料が付着しやすく、特にデポジットが堆積しやすくなるものと考えられる。
こうしてステップS210、ステップS220、ステップS310、ステップS320のいずれかの処理を実行すると、カウンタ演算部102は、このルーチンを終了する。このように、カウンタ演算部102は、燃料の噴射態様に応じて筒内燃料噴射弁23におけるデポジットの堆積量の指標値であるデポジットカウンタDCTを増減させる。
本実施形態の作用及び効果について説明する。
上記構成によれば、筒内燃料噴射弁23から燃料を噴射して気筒12内で燃焼させているときにはデポジットカウンタDCTは減少するが、筒内燃料噴射弁23から燃料を噴射して燃料導入処理を実施しているときにはデポジットカウンタDCTは大きく増大する。すなわち、筒内燃料噴射弁23から燃料を噴射して燃料導入処理を実施しているときには、筒内燃料噴射弁23から燃料を噴射して気筒12内で燃焼させているときよりもデポジットカウンタDCTが増大する。そのため、筒内燃料噴射弁23から燃料を噴射して燃料導入処理を実施した場合にはデポジットが堆積しやすいという実情を反映させたかたちで、デポジットカウンタDCTを増減させることができる。
すなわち、上記構成によれば、燃料導入処理による影響を考慮してデポジットカウンタDCTを増減させることができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、燃料導入処理において、点火装置24の火花放電を停止した状態で燃料噴射を行うことで、排気通路26に未燃の混合気を導入していた。なお、点火装置24の火花放電により気筒12内の混合気の点火が可能な時期は、圧縮上死点付近の期間に限られている。すなわち、火花放電を実行しても気筒12内での混合気が燃焼しない期間が存在する。したがって、そうした火花放電を実行しても気筒12内での混合気が燃焼しない期間に点火装置24の火花放電を実行しつつ、燃料噴射を行うことでも、未燃の混合気を排気通路26に導入する燃料導入処理は実現できる。
・上記実施形態では、フィルタ30に堆積したPMを燃焼浄化するために昇温制御を行うようにしていた。それ以外の目的で触媒装置29を昇温する場合にも、上記実施形態での昇温制御を採用することができる。例えば、触媒温度が低下して触媒装置29の排気浄化能力が低下したときに、同排気浄化能力を回復するために昇温制御を行うことが考えられる。また、排気通路26における触媒装置29よりも下流側の部分に配置された装置を昇温させるために昇温制御を実行することも考えられる。このようにフィルタ再生処理以外の目的で昇温制御を実施する場合には、触媒装置29よりも上流側にフィルタ30が配設されていてもよい。
・上述したように、筒内燃料噴射弁23からの燃料噴射であっても、気筒12内で燃焼させるための通常の燃料噴射を実行している場合と、燃料導入処理を実行している場合とでは、デポジットカウンタDCTの増減の挙動が全く逆になっており、このことがデポジットカウンタDCTによるデポジットの堆積量の推定精度に与える影響は大きい。
そのため、少なくとも、筒内燃料噴射弁23から燃料を噴射して燃料導入処理を実施しているときには筒内燃料噴射弁23から燃料を噴射して気筒12内で燃焼させているときよりも大きな加算量を積算してデポジットカウンタを更新する構成を採用すれば、こうした構成を採用しない場合と比較して堆積量の推定精度が向上する。そのため、例えば、フューエルカットポート噴射用加算量ΔFCinjPの大きさを通常ポート噴射用加算量ΔPFIよりも大きくする構成を省略してもよい。すなわち、ポート燃料噴射弁22から燃料噴射を行った場合には、同一の加算量によってデポジットカウンタDCTを更新するようにしてもよい。また、ポート燃料噴射弁22を備えておらず、筒内燃料噴射弁23のみを備える内燃機関に、筒内燃料噴射弁23から燃料を噴射して燃料導入処理を実施しているときには筒内燃料噴射弁23から燃料を噴射して気筒12内で燃焼させているときよりも大きな加算量を積算してデポジットカウンタを更新する構成を採用することもできる。
10…内燃機関、11…ピストン、12…気筒、13…シリンダブロック、14…シリンダヘッド、15…コネクティングロッド、16…クランク軸、17…吸気通路、18…エアフロメータ、19…スロットルバルブ、20…吸気ポート、21…吸気バルブ、22…ポート燃料噴射弁、23…筒内燃料噴射弁、24…点火装置、26…排気通路、27…排気ポート、28…排気バルブ、29…触媒装置、30…フィルタ、31…空燃比センサ、32…温度センサ、34…クランク角センサ、35…車速センサ、36…アクセルペダル、37…アクセルポジションセンサ、100…制御装置、101…昇温制御部、102…カウンタ演算部。

Claims (1)

  1. 排気通路に触媒装置が配置されており、筒内燃料噴射弁を備えた内燃機関に適用され、
    気筒内での燃焼を停止させた状態で前記内燃機関のクランク軸を回転させながら燃料噴射を実施することで前記触媒装置に未燃の燃料を含む混合気を導入する燃料導入処理を実行して前記触媒装置で熱を発生させる昇温制御部と、
    燃料噴射を行う度に、加算量を積算して前記筒内燃料噴射弁におけるデポジットの堆積量の指標値であるデポジットカウンタを更新するカウンタ演算部と、を備えた内燃機関の制御装置であり、
    前記カウンタ演算部が、前記筒内燃料噴射弁から燃料を噴射して前記燃料導入処理を実施しているときには前記筒内燃料噴射弁から燃料を噴射して前記気筒内で燃焼させているときよりも大きな前記加算量を積算して前記デポジットカウンタを更新する内燃機関の制御装置。
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