JP2020123707A - コイル部品、電子機器、及びコイル部品の製造方法 - Google Patents

コイル部品、電子機器、及びコイル部品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】導線が十分な長さで接合されているかを確認できるようにすること。【解決手段】基体部と、前記基体部の一部に巻回される導線から形成される周回部と、前記基体部の一部の表面に金属板から形成され、前記周回部から引き出される前記導線と接続される端子電極と、前記導線の端部と前記金属板の一部とが接合され、前記導線と前記端子電極とを電気的に接続する接合部と、を備え、前記導線の先端における断面である先端面は前記接合部から露出している、コイル部品。【選択図】図1

Description

本発明は、コイル部品、電子機器、及びコイル部品の製造方法に関する。
周回部を形成する導線と金属板からなる端子電極とを電気的に接続するために、導線の端部と金属板の一部とを接合したコイル部品が知られている(例えば、特許文献1から3)。
特開2008−10752号公報 特開2018−41852号公報 特開2018−56399号公報
特許文献1から3に記載のコイル部品では、導線と金属板とが接合された接合部に導線が十分な長さで接合されているかを確認することができない。導線が十分な長さで接合されていない場合、導線と端子電極との間の電気的接続及び機械的接続において信頼性が低下してしまう。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、導線が十分な長さで接合されているかを確認できるようにすることを目的とする。
本発明は、基体部と、前記基体部の一部に巻回される導線から形成される周回部と、前記基体部の一部の表面に金属板から形成され、前記周回部から引き出される前記導線と接続される端子電極と、前記導線の端部と前記金属板の一部とが接合され、前記導線と前記端子電極とを電気的に接続する接合部と、を備え、前記導線の先端における断面である先端面は前記接合部から露出している、コイル部品である。
上記構成において、前記導線の先端部は前記接合部から突出している構成とすることができる。
上記構成において、前記導線の先端部は、前記接合部が設けられている前記基体部の表面を平面視したときに前記基体部に重なる範囲に収まって前記接合部から突出している構成とすることができる。
上記構成において、前記導線の前記先端面は前記溶接部の表面と同一面になっている構成とすることができる。
上記構成において、前記端子電極は、前記導線を係止する係止部を有する構成とすることができる。
上記構成において、前記基体部は巻芯部と前記巻芯部の軸方向における端部に設けられる鍔部とを含むコアであり、前記端子電極は前記鍔部に配置され、前記導線は前記巻芯部に巻回されて前記周回部を形成するとともに前記巻芯部から前記鍔部に配置される前記端子電極に引き出され、前記接合部は前記鍔部上に形成される構成とすることができる。
本発明は、上記に記載のコイル部品と、前記コイル部品が実装される回路基板と、を備える電子機器である。
本発明は、金属板本体と前記金属板本体から伸びる接合爪とを有する端子金属板を基体部に配置する工程と、前記基体部の一部に導線を巻回して周回部を形成する工程と、前記導線の先端部が前記接合爪よりも外側に位置するような状態として、前記導線と前記接合爪を接合して前記導線と前記端子金属板とを電気的に接続する接合部を形成する工程と、を備える、コイル部品の製造方法である。
上記構成において、前記接合部を形成する工程の後、前記導線の前記接合部から突出している先端部の一部又は全部を切断する工程を備える構成とすることができる。
上記構成において、前記導線の先端部が前記接合爪よりも外側に位置する状態となるように、前記端子金属板が有する係止爪で前記導線を係止する工程を備える構成とすることができる。
本発明によれば、導線が十分な長さで接合されているかを確認することができる。
図1は、本願発明の第1の実施形態に係るコイル部品を示す図である。 図2は、本願発明の第2の実施形態に係るコイル部品を示す斜視図である。 図3(a)は、図2のコイル部品を矢印F1側から見た図、図3(b)は、矢印F2側からみた図である。 図4(a)及び図4(b)は、図2のコイル部品の鍔部での断面図である。 図5は、図2のコイル部品の端子金属板を説明するための図である。 図6は、接合部の一例を示す図である。 図7(a)及び図7(b)は、本願発明の第2の実施形態に係るコイル部品の製造方法を説明するための図(その1)である。 図8(a)及び図8(b)は、本願発明の第2の実施形態に係るコイル部品の製造方法を説明するための図(その2)である。 図9は、本願発明の第3の実施形態に係るコイル部品を示す斜視図である。 図10は、図9のコイル部品の接合部を説明するための図である。 図11は、本願発明の第2の実施形態に係るコイル部品を備える電子機器を示す図である。
以下、適宜図面を参照し、本願発明の実施形態について説明する。複数の図面において共通する構成要素には当該複数の図面を通じて同一の参照符号が付されている。各図面は、説明の便宜上、必ずしも正確な縮尺で記載されているとは限らない点に留意されたい。
図1は、本願発明の第1の実施形態に係るコイル部品500を示す図である。図1のように、コイル部品500は、基体部1と、周回部2と、端子電極4と、接合部5と、を備える。周回部2は、導線3が基体部1の一部に巻回されて形成されている。端子電極4は、金属板6からなり、基体部1の一部の表面に設けられている。接合部5は、導線3の端部と金属板6の一部とが接合されて形成され、導線3と端子電極4とを電気的に接合する。導線3の先端における断面である先端面7は接合部5から露出している。先端面7は導線3の先端の断面であり、導線3の断面形状とほぼ同一の形状、または導線3の断面の痕跡として視認することができる。また、導線3と金属板6とが異なる成分の材料で形成される場合は、成分の違いから先端面7を識別することができる。
このように、導線3の先端における断面である先端面7が接合部5から露出していることで、導線3が接合部5に十分な長さで接合されていることを確認できる。
図2、図3(a)及び図3(b)、並びに、図4(a)及び図4(b)を参照して、本願発明の第2の実施形態に係るコイル部品600について説明する。図2は、本願発明の第2の実施形態に係るコイル部品600を示す斜視図である。図3(a)は、コイル部品600を図2の矢印F1側から見た図であり、図3(b)は、コイル部品600を図2の矢印F2側から見た図である。なお、図3(a)及び図3(b)では、巻芯部12を明示するために周回部30の一部の図示を省略している。図4(a)は、コイル部品600の鍔部14での断面図、図4(b)は、鍔部16での断面図である。図2、図3(a)及び図3(b)、並びに、図4(a)及び図4(b)のように、コイル部品600は、ドラムコア10と、周回部30と、端子電極40、42、44、46と、接合部70、72、74、76と、を備えるコモンモードフィルタである。
ドラムコア10は、巻芯部12と、巻芯部12の軸方向の一方の端部に設けられた鍔部14と、巻芯部12の軸方向の他方の端部に設けられた鍔部16と、を備える。巻芯部12は、例えば断面形状が略長方形形状をしているが、六角形又は八角形などの多角形形状であってもよいし、円形状又は楕円形状などであってもよい。鍔部14及び16は、例えば凹部を有する直方体形状をしている。ドラムコア10は、例えばNi−Znフェライト材料で形成されるが、その他の材料で形成される場合でもよい。例えば、ドラムコア10は、Mn−Zn系のフェライト材料、Fe−Si−Cr系、Fe−Si−Al系、又はFe−Si−Cr−Al系などの軟磁性合金材料、Fe又はNiなどの磁性金属材料、アモルファス磁性金属材料、或いはナノ結晶磁性金属材料で形成される場合でもよい。
コイル部品600の寸法は、例えば長さが3.2mm、幅が2.5mm、高さが2.5mmである。ここで、コイル部品600の長さとは、ドラムコア10の巻芯部12の軸方向(図2のX方向)の寸法であり、幅とは、X方向と直交し且つ実装面と平行な方向(図2のY方向)の寸法であり、高さとは、X方向及びY方向と直交する方向(図2のZ方向)の寸法である。ドラムコア10の寸法は、例えば長さ(図2のX方向の寸法)が3.0mm、幅(図2のY方向の寸法)が2.5mm、高さ(図2のZ方向の寸法)が1.6mmである。ドラムコア10の巻芯部12は、例えば幅(図2のY方向の寸法)が1.6mm、高さ(図2のZ方向の寸法)が0.8mmである。
周回部30は、2本の導線32及び34を備える。導線32は、巻芯部12に巻回され、その一端が端子電極40に電気的に接続され、他端が端子電極46に電気的に接続されている。導線34は、巻芯部12に巻回され、その一端が端子電極42に電気的に接続され、他端が端子電極44に電気的に接続されている。導線32は、導線34上で巻芯部12に巻回されている。導線32及び34は、例えば銅からなる芯線36の周面がポリアミドイミドからなる絶縁被膜38で覆われた構造をしている。芯線36は、銅以外の金属で形成されてもよく、例えば銀、パラジウム、又は銀パラジウム合金で形成されてもよい。絶縁被膜38は、ポリアミドイミド以外の絶縁材料で形成されてもよく、例えばポリエステルイミド又はポリウレタンなどの樹脂材料で形成されてもよい。導線32及び34の直径は、例えば0.05mmである。導線32及び34は、互いに同じ周回数だけ巻芯部12に巻回される。
鍔部14は、下面14A、上面14B、端面14C、端面14D、側面14E、及び側面14Fを有する。鍔部16は、下面16A、上面16B、端面16C、端面16D、側面16E、及び側面16Fを有する。下面14A及び下面16Aは、コイル部品600が回路基板に実装される際に回路基板と対向する面となる。側面14F及び側面16Fは、巻芯部12が接続する面である。
鍔部14の端面14Cには凹部18が形成され、端面14Dには凹部20が形成されている。凹部18及び20は、端面14C及び14Dの上下方向の中央をまたぐ位置に形成されている。凹部18及び20は、例えば端面14C及び14Dからテーパ面を介して底面部分に繋がるように形成されている。凹部18及び20のテーパ面及び底面は、それぞれ端面14C及び14Dの一部と考えられる。端面14C及び14Dのテーパ面の角度は、導線32及び34が引き出される方向などに応じて適宜設定される。鍔部14に形成された凹部18及び20と同様に、鍔部16にも端面16Cに凹部22が形成され、端面16Dに凹部24が形成されている。鍔部14及び16の厚みは、例えば0.6mmである。凹部18、20、22、24の深さは例えば0.5mmであり、底面部の幅は例えば0.7mmである。
端子電極40及び42は、鍔部14に設けられている。端子電極44及び46は、鍔部16に設けられている。端子電極40は端子金属板50からなり、端子電極42は端子金属板52からなる。端子電極44は端子金属板54からなり、端子電極46は端子金属板56からなる。端子金属板50、52、54、56は、Snめっきが施されたリン青銅板であるが、例えば黄銅板又はタフピッチ銅板など、その他の金属を用いてもよい。
端子金属板50は、鍔部14の下面14Aから側面14Eを経由して上面14Bまで延在し且つ端面14Cに設けられた凹部18に延在して鍔部14に取り付けられている。端子金属板52は、鍔部14の下面14Aから側面14Eを経由して上面14Bまで延在し且つ端面14Dに設けられた凹部20に延在して鍔部14に取り付けられている。同様に、端子金属板54は、鍔部16の下面16Aから側面16Eを経由して上面16Bまで延在し且つ端面16Dに設けられた凹部24に延在して鍔部16に取り付けられている。端子金属板56は、鍔部16の下面16Aから側面16Eを経由して上面16Bまで延在し且つ端面16Cに設けられた凹部22に延在して鍔部16に取り付けられている。
図5を参照して、端子金属板50について説明する。図5は、コイル部品600の端子金属板50を説明するための図である。なお、端子金属板52、54、56は端子金属板50と同じ構造をしているため、端子金属板50についてのみ説明し、端子金属板52、54、56については説明を省略する。
図5のように、端子金属板50は、金属板本体60と、金属板本体60から伸びた係止爪62と、係止爪62と間隔を空けて配置されて金属板本体60から伸びた接合爪64と、を備える。金属板本体60は、一端側が鍔部14の下面14Aに押し付けられ、他端側が上面14Bに押し付けられて、鍔部14の表面に取り付けられる。係止爪62及び接合爪64は、端面14Cに設けられた凹部18内に配置される。係止爪62は、金属板本体60との間で導線32を挟んで係止するために設けられている。接合爪64は、導線32と例えば溶接などによって接合されて、導線32と端子金属板50とを電気的に接続するために設けられている。
図2、図3(a)及び図3(b)、並びに、図4(a)及び図4(b)のように、導線32の一方の端部と端子金属板50の接合爪64とが例えば溶接などにより接合されている。これにより、玉状の接合部70が形成され、この接合部70によって導線32と端子電極40が電気的に接続されている。導線32の他方の端部と端子金属板56の接合爪64とが例えば溶接などにより接合されている。これにより、玉状の接合部76が形成され、この接合部76によって導線32と端子電極46が電気的に接続されている。同様に、導線34の一方の端部と端子金属板52の接合爪64とが接合されて玉状の接合部72が形成され、この接合部72によって導線34と端子電極42が電気的に接続されている。導線34の他方の端部と端子金属板54の接合爪64とが接合されて玉状の接合部74が形成され、この接合部74によって導線34と端子電極44が電気的に接続されている。接合部70、72、74、76は、レーザー溶接又はアーク溶接などの溶接により形成される場合は溶接部である。
導線32は、周回部30と接合部70との間に位置する部分が端子金属板50の係止爪62が曲げ加工された係止部90と端子金属板50の金属板本体60からなる土台部80との間に挟まれて係止されている。また、導線32は、周回部30と接合部76との間に位置する部分が端子金属板56の係止爪62が曲げ加工された係止部96と端子金属板56の金属板本体60からなる土台部86との間に挟まれて係止されている。
同様に、導線34は、周回部30と接合部72との間に位置する部分が端子金属板52の係止爪62が曲げ加工された係止部92と端子金属板52の金属板本体60からなる土台部82との間に挟まれて係止されている。また、導線34は、周回部30と接合部74との間に位置する部分が端子金属板54の係止爪62が曲げ加工された係止部94と端子金属板54の金属板本体60からなる土台部84との間に挟まれて係止されている。
導線32は、一方の先端の断面である先端面32aから所定の長さ部分が接合部70から突出し、且つ、他方の先端の断面である先端面32bから所定の長さ部分が接合部76から突出している。すなわち、導線32の一方の先端面32aは接合部70から露出し、他方の先端面32bは接合部76から露出している。同様に、導線34は、一方の先端の断面である先端面34aから所定の長さ部分が接合部72から突出し、他方の先端の断面である先端面34bから所定の長さ部分が接合部74から突出している。よって、導線34の一方の先端面34aは接合部72から露出し、他方の先端面34bは接合部74から露出している。導線32、34の接合部70、72、74、76から突出している部分の長さは、0.05mm以上が画像処理する上では好ましい。また、コイル部品の小型化のためには、この長さは短い方が好ましく、0.3mm以下とすることが好ましい。
図6は、接合部70の一例を示す図である。なお、接合部72、74、76は接合部70と同じ構造をしているため、接合部70についてのみ説明し、接合部72、74、76については説明を省略する。図6のように、接合部70は、土台部80上に半球形状となって形成されている。なお、半球形状とは完全に半球形の場合に限られず、半球形に近い形状をしている場合も含むものである。半球形状をした接合部70から導線32の先端部が突出することで、突出する部分の長さがコイル部品の寸法に影響し難くなる。また、導線32の先端部を画像処理する場合の接合部70の反射の影響を小さくでき、導線32の先端部の突出する長さが短くても検出され易くなる。
このように、コイル部品600では、導線32の先端面32a及び32bが接合部70及び76から露出しているため、導線32が十分な長さで接合部70及び76に接合されていることを目視及び画像識別による検査装置での検査で確認できる。同様に、導線34の先端面34a及び34bが接合部72及び74から露出しているため、導線34が十分な長さで接合部72及び74に接合されていることを目視及び画像識別による検査装置での検査で確認できる。従来は、接合部に導線の先端面が内包されており、外部からの目視は出来なかったため、実際に接合部の中で接合されている導線の長さを確認することができなかった。このため、従来は導線と端子電極との電気的接続及び機械的接続の程度を検査できず、信頼性を高めることができなかった。コイル部品600のように、導線32の先端面32a及び32bが接合部70及び76から露出している構造によって、導線32と端子電極40及び46との電気的接続及び機械的接続の信頼性を向上させることができ、導線34の先端面34a及び34bが接合部72及び74から露出している構造によって、導線34と端子電極42及び44との電気的接続及び機械的接続の信頼性を向上させることができる。
図3(a)のように、好適には、導線32の先端部は接合部70及び76から突出している。これにより、導線32が十分な長さで接合部70及び76に接合されていることの確認が容易となる。導線34についても同様である。
図3(a)のように、好適には、導線32の先端部は、接合部70及び76が設けられているドラムコア10の表面を平面視したときにドラムコア10に重なる範囲に収まって接合部70及び76から突出している。これにより、導線32の先端部が他の部材に接触することを抑制できる。導線34についても同様である。
次に、コイル部品600の製造方法について説明する。まず、ドラムコア10を形成する。例えば、Ni−Znフェライト材にバインダーを混合し、この混合材を成形金型により圧縮成形してドラム型をした成形体を得る。必要に応じて、この成形体に対してバリ取りを行ってもよい。この成形体を所定の焼成温度で焼結することで、巻芯部12と鍔部14及び16とを有するドラムコア10が得られる。次いで、ドラムコア10の鍔部14に端子金属板50及び52を曲げ加工及びかしめなどによって装着して配置する。ドラムコア10の鍔部16に端子金属板54及び56を曲げ加工及びかしめなどによって装着して配置する。導線34をドラムコア10の巻芯部12の外周面に必要な回数だけ巻回し、導線32を導線34の外側で巻芯部12に必要な回数だけ巻回して周回部30を形成する。導線32と導線34は同じ回数で巻回される。導線32の端部を端子金属板50及び56上に引き出し、導線32と端子金属板50及び56とを電気的に接続させるための接合を行う。同様に、導線34の端部を端子金属板52及び54上に引き出し、導線34と端子金属板52及び54とを電気的に接続させるための接合を行う。
図7(a)から図8(b)を参照して、コイル部品600の製造方法を詳しく説明する。図7(a)から図8(b)は、コイル部品600の製造方法を説明する図である。なお、図7(a)から図8(b)では、導線32の端子金属板50に接合する一方の端部近傍を図示して説明するが、導線32の他方の端部近傍及び導線34の両方の端部近傍も同じであるため、ここでは説明を省略する。
図7(a)のように、金属板本体60と金属板本体60から伸びる係止爪62及び接合爪64とを有する端子金属板50をドラムコア10の鍔部14に曲げ加工などを行って配置する。ドラムコア10の巻芯部12に導線32及び34を巻回して周回部30を形成する。導線32の一方の端部側をクランプなどの冶具100を用いて端子金属板50の金属板本体60上に引き出す。次いで、導線32のうちの金属板本体60と接合爪64とで挟まれる部分の絶縁被膜38を除去して芯線36を露出させる。絶縁被膜38の除去は、例えばレーザー光を照射することで行うことができる。
図7(b)のように、常温で係止爪62及び接合爪64の両方に曲げ加工を施し、導線32を金属板本体60と係止爪62及び接合爪64とで挟んで固定する。
図8(a)のように、導線32の先端部が接合爪64よりも外側に位置する状態となるように、導線32を切断する。導線32の切断は一般的に行われている方法を用いることができる。導線32は、例えば端子金属板50と係止爪62及び接合爪64の曲げ加工に用いる冶具とを用いて押し切りによって切断してもよい。この場合、係止爪62及び接合爪64の曲げ加工と導線32の切断を一度に行えるため、製造工程を削減できる。
図8(b)のように、導線32の先端部が接合爪64よりも外側に位置している状態で、導線32と接合爪64を接合する。これにより、接合部70が形成され、この接合部70によって導線32と端子金属板50とが電気的に接続される。導線32と接合爪64との接合は、レーザー溶接又はアーク溶接などの溶接によって行うことができるが、例えば熱圧着接合、超音波接合、又は半田接合など、その他の方法を用いてもよい。一例として、接合爪64にレーザー光を照射して接合爪64を溶融させることで、導線32と接合爪64とを接合させることができる。接合爪64が溶融することで溶融部分が盛り上がり、全体的に丸みを帯びた溶接部である接合部70が形成される。導線32の先端部が接合爪64よりも外側に位置している状態で導線32と接合爪64を接合するため、導線32の先端面32aから所定の長さ部分が接合部70から突出する。その後、導線32の接合部70から突出している先端部の一部を切断して導線32の先端部が接合部70から突出する長さを短くし、導線32の先端部がドラムコア10に重なる範囲に収まって接合部70から突出するようにしてもよい。
なお、本実施形態における製造方法では、導線32のうちの接合爪64に対応する部分の絶縁被膜38を除去する場合を例に示したが、絶縁被膜38の材料によっては絶縁被膜38を除去する工程を行わなくてもよい。
コイル部品600の製造方法によれば、図8(a)及び図8(b)のように、導線32の先端部が接合爪64よりも外側に位置するような状態として、導線32と接合爪64とを接合して導線32と端子金属板50を電気的に接続する接合部70を形成する。これにより、導線32と接合爪64を接合する前において、接合爪64に対する導線32の位置を目視又は画像識別による検査装置にて確認することができる。よって、導線32が十分な長さで接合部70に溶接されることを確認しながら接合を確実に実施することができる。
接合部70を形成した後に、導線32の接合部70から突出している先端部の一部を切断して、導線32の先端部が接合部70から突出する長さを短くしてもよい。例えば、導線32の先端部がドラムコア10に重なる範囲に収まって接合部70から突出するように、導線32の先端部の一部を切断してもよい。これにより、導線32の先端部が他の部材に接触することを抑制できる。なお、図8(a)の導線32の切断において、導線32の先端部がドラムコア10に重なる範囲に収まって接合部70から突出するように、予め導線32を短く切断してもよい。
図7(b)のように、好適には、端子金属板50は接合爪64の他に接合爪64とは別個に金属板本体60から伸びた係止爪62を備え、導線32の先端部が接合爪64よりも外側に位置するよう状態となるように、係止爪62で導線32を係止する。これにより、導線32と接合爪64との接合の前後において、接合爪64に対して導線32の位置が動くことを効果的に抑制できる。
図9は、本願発明の第3の実施形態に係るコイル部品700を示す斜視図である。図10は、コイル部品700の接合部70を説明するための図である。図9及び図10のように、コイル部品700では、導線32の先端部が接合部70及び76から突出していない。導線32の一方の先端面32aは接合部70の表面と同一面になっている。導線32の他方の先端面32bも同様に接合部76の表面と同一面になっているが、ここでは図示を省略する。また、導線34も導線32と同様に、先端部が接合部72及び74から突出してなく、先端面34a及び34bが接合部72及び74の表面と同一面になっているが、ここでは図示を省略する。コイル部品700のその他の構成は、コイル部品600と同じであるため説明を省略する。
コイル部品700では、図10のように、導線32の先端面32aが接合部70の表面と同一面になっている。導線32の先端面32aと接合部70の表面との材質は異なるため、同一面となっていても、この2つは色の違いや、表面の凹凸や反射の違い、などに基づいて区別できる。よって、この場合でも、導線32が十分な長さで接合部70に接合されていることを目視及び画像識別による検査装置での検査で確認できる。また、導線32の先端部が他の部材に接触することを効果的に抑制できる。
導線32の先端面32aが接合部70の表面と同一面になっている構成は、図8(b)のように接合部70を形成した後に、導線32の接合部70から突出している先端部の全てを切断することで得られる。したがって、導線32の先端面32aと接合部70の表面とが同一面とは、完全に同一面である場合に限られず、導線32の切断での製造誤差程度の段差を有する場合も含むものである。
図11は、本願発明の第2の実施形態に係るコイル部品600を備える電子機器800を示す図である。図11のように、電子機器800は、回路基板102と、回路基板102に実装されたコイル部品600と、を備える。コイル部品600は、端子電極40、42、44、46が(図11では端子電極40及び46のみを図示)半田106によって回路基板102の電極104に接合されることで、回路基板102に実装されている。
電子機器800は、コイル部品600が回路基板102に実装されている。これにより、導線32及び34が十分な長さで接合部70、72、74、76に接合されていることを確認できるコイル部品600を有する電子機器800を得ることができる。すなわち、電子機器800は、接合部の不良が抑制されたコイル部品が実装された電子機器とすることができ、信頼性が高められた電子機器とすることができる。
なお、電子機器800は、回路基板102にコイル部品600が実装されている場合を例に示したが、コイル部品700が実装されている場合でもよい。
第2の実施形態及び第3の実施形態では、コイル部品がコモンモードフィルタである場合を例に示したが、この場合に限られる訳ではない。コイル部品は、例えばシングルライン用のコイル部品など、その他のコイル部品であってもよい。基体部として、巻芯部12の両端に鍔部14及び16が設けられたドラムコア10の場合を例に示したが、この場合に限られず、例えば巻芯部の一方の端部にのみ鍔部が設けられたコア(Tコア)の場合でもよいし、コア以外の場合でもよい。
以上、本願発明の実施形態について詳述したが、本願発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本願発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 基体部
2 周回部
3 導線
4 端子電極
5 接合部
6 金属板
7 先端面
10 ドラムコア
12 巻芯部
14、16 鍔部
18、20、22、24 凹部
30 周回部
32、34 導線
32a、32b、34a、34b 先端面
36 芯線
38 絶縁被膜
40、42、44、46 端子電極
50、52、54、56 端子金属板
60 金属板本体
62 係止爪
64 接合爪
70、72、74、76 接合部
80、82、84、86 土台部
90、92、94、96 係止部
500、600、700 コイル部品
800 電子機器

Claims (10)

  1. 基体部と、
    前記基体部の一部に巻回される導線から形成される周回部と、
    前記基体部の一部の表面に金属板から形成され、前記周回部から引き出される前記導線と接続される端子電極と、
    前記導線の端部と前記金属板の一部とが接合され、前記導線と前記端子電極とを電気的に接続する接合部と、を備え、
    前記導線の先端における断面である先端面は前記接合部から露出している、コイル部品。
  2. 前記導線の先端部は前記接合部から突出している、請求項1記載のコイル部品。
  3. 前記導線の先端部は、前記接合部が設けられている前記基体部の表面を平面視したときに前記基体部に重なる範囲に収まって前記接合部から突出している、請求項2記載のコイル部品。
  4. 前記導線の前記先端面は前記溶接部の表面と同一面になっている、請求項1記載のコイル部品。
  5. 前記端子電極は、前記導線を係止する係止部を有する、請求項1から4のいずれか一項記載のコイル部品。
  6. 前記基体部は巻芯部と前記巻芯部の軸方向における端部に設けられる鍔部とを含むコアであり、
    前記端子電極は前記鍔部に配置され、
    前記導線は前記巻芯部に巻回されて前記周回部を形成するとともに前記巻芯部から前記鍔部に配置される前記端子電極に引き出され、
    前記接合部は前記鍔部上に形成される、請求項1から5のいずれか一項記載のコイル部品。
  7. 請求項1から6のいずれか一項記載のコイル部品と、
    前記コイル部品が実装される回路基板と、を備える電子機器。
  8. 金属板本体と前記金属板本体から伸びる接合爪とを有する端子金属板を基体部に配置する工程と、
    前記基体部の一部に導線を巻回して周回部を形成する工程と、
    前記導線の先端部が前記接合爪よりも外側に位置するような状態として、前記導線と前記接合爪を接合して前記導線と前記端子金属板とを電気的に接続する接合部を形成する工程と、を備える、コイル部品の製造方法。
  9. 前記接合部を形成する工程の後、前記導線の前記接合部から突出している先端部の一部又は全部を切断する工程を備える、請求項8記載のコイル部品の製造方法。
  10. 前記導線の先端部が前記接合爪よりも外側に位置する状態となるように、前記端子金属板が有する係止爪で前記導線を係止する工程を備える、請求項8または9記載のコイル部品の製造方法。
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