JP2020119425A - 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2020119425A
JP2020119425A JP2019012101A JP2019012101A JP2020119425A JP 2020119425 A JP2020119425 A JP 2020119425A JP 2019012101 A JP2019012101 A JP 2019012101A JP 2019012101 A JP2019012101 A JP 2019012101A JP 2020119425 A JP2020119425 A JP 2020119425A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
log
information
user
event
information indicating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019012101A
Other languages
English (en)
Inventor
広明 近藤
Hiroaki Kondo
広明 近藤
憲 稲本
Ken Inamoto
憲 稲本
由起 中原
Yuki Nakahara
由起 中原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2019012101A priority Critical patent/JP2020119425A/ja
Publication of JP2020119425A publication Critical patent/JP2020119425A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Information Transfer Between Computers (AREA)
  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
  • Telephonic Communication Services (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

【課題】ユーザのグループで共用される機器に対する個々のユーザの使用状況をより的確に推定する。【解決手段】ログ蓄積部は、ユーザのグループで共用される第1機器の動作状況を示す動作情報を含む第1ログと、前記第1機器に対応する第2機器に表れる個々のユーザに係るイベントを示すイベント情報を含む第2ログと、を蓄積し、ログ分析部は、前記イベント情報に基づいて、前記個々のユーザが前記第1機器を使用可能とする使用可能期間を推定し、前記使用可能期間における前記動作状況を示す動作情報に当該使用可能期間に係るユーザを示すユーザ識別情報を付加して結合ログを生成する。【選択図】図5

Description

本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラム、例えば、テレビジョン放送番組の視聴動向を分析するための情報処理システムに関する。
テレビジョン放送番組の視聴情報は、特別な機器を用いずにテレビジョン受信機をインターネットに接続して視聴した番組やCM(Commercial Advertisement;広告番組)を特定できる情報を所定のサーバ装置に送り、視聴動向その他の調査、調査結果に基づく広告の配信などに用いられることがある。視聴情報には、テレビジョン受信機が受信した受信時間や放送番組を示す情報が含まれる。テレビジョン受信機は、通例、各世帯において共用されるため、視聴情報は、世帯ごとの視聴状態を示すが、必ずしも個人ごとの視聴状態を示すとは限らない。
特許文献1に記載のコンピュータシステムでは、TVサービスを使用するTV加入者のアカウントに関連するIPアドレスをサーバが受け取り、TVサービスが提供するTVコンテンツを表示するために、TV加入者が使用するセットトップボックスにIPアドレスが関連付けられる。サーバは、IPアドレスを含む、TV視聴についての情報を受け取り、TV視聴のTVログを保持する。IPアドレスは、TV加入者に対応する家庭のコンピュータなどのインターネット機器にも関連付けられ、インターネットネットコンテンツを見るために、コンピュータは、ウェブブラウザを使用する。サーバは、そのIPアドレスに関連する家庭内のウェブ閲覧活動についての情報を受け取り、そのインターネットログを保持し、TVログ内のエントリをインターネットログ内のエントリに関連付けて記憶する。
特表2013−543710号公報
そこで、ユーザが個人で所有する携帯電話機が、その位置を示す位置情報や接続中の基地局装置を示す接続情報をサーバ装置に提供することが考えられる。サーバ装置は、携帯電話機から受信した情報に基づいて、ユーザが在宅しているか否かを推定する。しかしながら、情報提供に対するメリットを受ける機会が限られている反面、携帯電話機からは各種の情報を定期的にサーバ装置に送信することに対する抵抗感をユーザに抱かせるおそれがある。
位置情報等の収集に対して、より多くのメリットをもたらすサービスをユーザに提供することも考えられるが、そもそもユーザがサービスを希望しないことがある。また、ユーザが携帯電話機を自宅に置いたまま外出するなどの場合には、ユーザが外出中であるか否かなど、その活動状況を的確に判定できないことがある。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、ユーザのグループで共用される機器に対する個々のユーザの使用状況をより的確に推定することができる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラムを提供する。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、本発明の一態様は、ユーザのグループで共用される第1機器の動作状況を示す動作情報を含む第1ログと、前記第1機器に対応する第2機器に表れる個々のユーザに係るイベントを示すイベント情報を含む第2ログと、を蓄積するログ蓄積部と、前記イベント情報に基づいて、前記個々のユーザが前記第1機器を使用可能とする使用可能期間を推定し、前記使用可能期間における前記動作状況を示す動作情報に当該使用可能期間に係るユーザを示すユーザ識別情報を付加して結合ログを生成するログ分析部と、を備える情報処理装置である。
本実施形態によれば、ユーザのグループで共用される機器に対する個々のユーザの使用状況をより的確に推定することができる。
本実施形態に係る情報処理システムの一例の概要を示す説明図である。 本実施形態に係るコンテンツ提示機器、各ユーザの生活状況および各ユーザの推定視聴状況の例を示す図である。 本実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る情報処理装置の機能構成例を示す概略ブロック図である。 本実施形態に係る音声入力装置の動作例を示す図である。 本実施形態に係る音声入力装置の機器ログの第1例を示す図である。 本実施形態に係る音声入力装置の機器ログの第2例を示す図である。 本実施形態に係る情報端末装置の動作例を示す図である。 本実施形態に係る情報端末装置の機器ログの例を示す図である。 本実施形態に係るコミュニケーションロボットの動作の例を示す図である。 本実施形態に係るコミュニケーションロボットの機器ログの例を示す図である。 本実施形態に係る情報端末装置の機器ログの第2例を示す図である。 本実施形態に係る結合ログの第1例を示す図である。 本実施形態に係る結合ログの第2例を示す図である。 本実施形態に係る結合ログの第3例を示す図である。 本実施形態に係る結合ログの第4例を示す図である。 本実施形態に係る結合ログの第5例を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(システム概要)
まず、本実施形態に係る情報処理システムの概要について説明する。本実施形態に係る情報処理システムは、1名以上のユーザからなるグループで共用されうる機器の動作期間と、その機器を個々のユーザが使用可能とする使用可能期間を推定し、推定した使用可能期間を示す情報を、その機器の動作情報に付加する。動作期間と個々のユーザの使用可能期間から、そのユーザに係る動作期間を特定することで、ユーザごとの機器の使用状況の調査や分析を可能とする。
以下の説明では、グループで共用される機器を第1機器、個々のユーザの活動状態に係るイベントを取得する機器を第2機器と呼ぶことがある。本願では、「共用」とは、特定の個人の専用ではなく、その他の者も使う可能性があることを意味し、必ずしも、複数のユーザが同時に使用することを意味するものではない。
図1に示す例では、ユーザA1、A2をメンバとする世帯HMにおいて第1機器が所有され、第1機器はコンテンツ提示機器40であり、第2機器は情報端末装置30である場合を仮定する。コンテンツ提示機器40は、例えば、テレビジョン受信機であり、情報端末装置30は、例えば、音声対話機能を有する携帯電話機である。コンテンツ提示機器40は、いずれかのユーザから受け付けた操作に応じてコンテンツの提示を開始し、その後、受け付けた他の操作に応じてコンテンツの提示を終了する。図2の第1行のコンテンツ提示機器40が、ある1日のうちコンテンツを提示する期間の例を示す。「ON」の文字が付された2つの期間が、それぞれコンテンツ提示期間を示す。
情報端末装置30は、音声対話機能において、いずれかのユーザの発話内容を取得し、発話内容から個々のユーザの生活状況やその変化に係るイベントを取得する。生活状況として、コンテンツ提示機器40の使用可能とする状況または使用不能とする状況とが区分される。図2の第2、4行の例では、ユーザA1、A2それぞれの1日の生活状況が、睡眠中、覚醒中および外出中に区分されている。そのうち、生活状況が睡眠中である時間帯と覚醒中である時間帯とを合わせた時間帯が、在宅中である時間帯に相当する。この例では、情報端末装置30は、睡眠中から覚醒中への変化(起床)に対応したイベント、覚醒中から外出中への変化(外出)に対応したイベント、外出中から覚醒中への変化(帰宅)に対応したイベント、覚醒中から睡眠中への変化(就寝)に対応したイベントを、それぞれ取得することができればよい。この例では、各ユーザの覚醒中の時間帯が、コンテンツ提示機器40の可能期間となる。従って、コンテンツ提示期間のうち、個々のユーザの覚醒中の期間と重複する期間が、そのユーザが、コンテンツ提示機器40が提示するコンテンツを視聴可能とする期間(以下、推定視聴期間)として推定される。それ以外の期間は、そのコンテンツを視聴不能とする期間(以下、視聴不能期間)として推定される。従って、本実施形態によれば、ユーザA1、A2で共用されるコンテンツ提示機器40について、ユーザごとの動作期間として推定視聴期間における動作状況を分析対象とすることができる。個々のユーザの使用状況として、例えば、使用頻度、特定コンテンツの視聴の有無、コンテンツの嗜好、などの調査や分析を行うことができる。
そこで、本実施形態に係る情報処理システムは、第1機器の動作状況を示す動作情報を含む第1ログと、個々のユーザの第2機器に表れるイベントを示すイベント情報を含む第2ログを取得し、取得した第1ログと第2ログを対応付けて蓄積する。また、情報処理システム1は、イベント情報に基づいて、第2機器のユーザが第1機器を使用可能とする使用可能期間を推定し、第1ログにおいて使用可能期間に係る動作情報に第2機器のユーザを示すユーザ識別情報を付加する。上記の推定視聴期間が、使用可能期間に相当する。
(システム構成)
次に、本実施形態に係る情報処理システム1の構成例について説明する。図3は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す概略ブロック図である。
図3は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す概略ブロック図である。
情報処理システム1は、情報処理装置10と、IoT(Internet of Things)機器20と、情報端末装置30と、コンテンツ提示機器40と、を含んで構成される。図3に示す例では、IoT機器20の個数、情報端末装置30の個数は、それぞれ2台、1台であるが、少なくとも1台以上あれば任意である。以下の説明では、2台のIoT機器20をIoT機器20−1、20−2と呼んで互いに区別することがある。
2台のIoT機器20、情報端末装置30およびコンテンツ提示機器40は、1グループのユーザが使用する連携機器の例である。本願では、グループとは、コンテンツ提示機器40を共用する1名以上、より一般的には2名以上のユーザを含む集合を指す。1つのグループは、主に住居が共通である者の集合である。1つのグループは、家族や親族からなる世帯に限られず、例えば、社団、学校、企業、その他の組織や団体に属する者の一部または全部からなる集団であってもよい。連携機器のうち、第1機器(例えば、コンテンツ提示機器40)以外の連携機器には、特定のユーザの専用であり、その特定のユーザ以外のユーザにより使用されない機器が含まれてもよい。例えば、情報端末装置30は、あるユーザ(例えば、ユーザA1)の専用であってもよい。
これらの連携機器は、予め情報処理システム1に登録されてもよいし、登録されていなくてもよい。以下の説明では、主に連携機器が登録されている場合を例にする。登録された連携機器を登録機器と呼ぶことがある。連携機器は、1つのグループのうち少なくとも1名の登録ユーザと対応付けて登録されてもよい。
情報処理装置10は、ネットワークを経由してIoT機器20−2、情報端末装置30およびコンテンツ提示機器40とそれぞれ各種のデータを無線または有線で送信ならびに受信可能に接続される。ネットワークは、例えば、インターネット、公衆無線ネットワークなどの広域ネットワークを含む。ネットワークは、さらにLAN(Local Area Network;構内通信ネットワーク)や専用回線を含んで構成されてもよい。
情報処理装置10は、コンテンツ提示機器40の動作状況を示す動作情報を含む第1ログと、第2機器(例えば、IoT機器20−1、20−2、情報端末装置30のいずれか、またはそれらの組)に表れるイベントを示すイベント情報を含む第2ログと、を対応付けて蓄積する。情報処理装置10は、イベント情報に基づいて、第2機器のユーザがコンテンツ提示機器40を使用可能とする使用可能期間を推定し、第1ログに、使用可能期間における第2機器のユーザを示すユーザ識別情報を付加して結合ログを生成する。結合ログは、コンテンツ提示機器40の動作期間であるコンテンツ提示期間のうち、ユーザごとの視聴期間である推定視聴期間を示す。結合ログは、個々のユーザの推定視聴期間におけるコンテンツ提示機器40の動作状況の分析に用いることができる。活用システムUSは、結合ログを用いて個々のユーザの使用状況として、例えば、使用頻度、特定コンテンツの視聴の有無、コンテンツの嗜好、などの調査や分析を行う。活用システムUSは、情報処理装置10の一部として構成されてもよいし、情報処理装置10とは別個に構成されてもよい。
IoT機器20−1、20−2および情報端末装置30は、それぞれイベントを示すイベント情報の取得対象とする機器である。イベントは、その機器に表れる事象を意味する。イベントは、機器の動作もしくは状態の変化、その変化をもたらすユーザの操作もしくは行動、機器の動作もしくは状態に影響する環境などが該当する。本願では、主に個々のユーザの活動状況として、コンテンツ提示機器40を使用可能であるか否か、もしくは、その変化に対応するイベントが該当する。イベントの具体例については、後述する。
IoT機器20−1、20−2および情報端末装置30は、自器に表れるイベントを示すイベント情報が取得され次第もしくは所定期間(例えば、10分〜1日)ごとに情報処理装置10に送信する。
IoT機器20−1は、情報端末装置30を経由して情報処理装置10にイベント情報を送信してもよい。その場合には、IoT機器20−1は、情報端末装置30と接続できれば、情報処理装置10と接続できなくてもよい。IoT機器20−2および情報端末装置30は、それぞれ情報処理装置10に直接イベント情報を送信する。
IoT機器20−1、20−2の少なくとも一方(例えば、IoT機器20−1)は、例えば、音声入力装置である。音声入力装置は、ユーザが発話した音声を示す音声データに対する音声認識結果を用いて対話型の入力操作を実現する。音声入力装置は、収音した音声信号に対する発話内容で指示された処理を実行し、その動作や発話内容を示すイベント情報を生成する。音声入力装置は、スマートスピーカ、AI(Artificial Intelligence)スピーカなどとも呼ばれる。IoT機器20−1、20−2は、専用の音声入力装置に限られず、音声認識結果を用いた対話型の入力操作を実現する機能を所定のアプリケーションソフトウェア(以下、アプリ、と呼ぶ)を実行して実現することができる機器であってもよい。以下の説明では、アプリ等のプログラムに記述された命令(コマンド)で示される処理を行うことを、「プログラムを実行する」と呼ぶ。IoT機器20−1、20−2は、必ずしも音声認識処理を実行する音声認識部を備えていなくてもよい。IoT機器20−1、20−2は、収音した音声データをネットワークに接続された音声認識サーバ装置(図示せず)に送信する。音声認識サーバ装置は、IoT機器20−1、20−2から受信した音声データに対して音声認識処理を実行する音声認識部を備え、音声認識結果である発話内容を示す認識結果情報を、音声データに対する応答としてIoT機器20−1、20−2に送信する。IoT機器20−1、20−2は、音声認識サーバ装置から認識結果情報を受信する。
なお、IoT機器20−1、20−2または音声認識サーバ装置が備える音声認識部は、入力される音声データに対して公知の話者認識処理を行い、認識結果であるユーザを示すユーザ識別情報を定めてもよい。音声認識部は、定めたユーザ識別情報を認識結果情報と対応付けて出力する。但し、音声認識部には、予め個々のユーザのユーザ識別情報と音響特徴量とを対応付けて記憶しておく。音声認識部は、入力される音声データから音響特徴量を算出し、記憶された音響特徴量のうち、算出した音響特徴量に最も近似する音響特徴量を特定し、特定した音響特徴量に対応するユーザ識別情報を定める。個々のユーザの発話特性を示す音響特徴量として、例えば、スペクトログラム(いわゆる、声紋)、ケプストラムなどが利用可能である。
IoT機器20−1、20−2は、受信した音声認識結果情報が示す発話内容をコマンドとして指示される処理を実行する。なお、以下の説明では、コマンドで指示される処理を実行することを、「コマンドを実行する」と呼ぶことがある。IoT機器20−1、20−2は、ユーザが発話した音声に反応して、発話音声を出力するコミュニケーションロボットとして構成されてもよい。音声認識結果を用いた対話型の入力操作は、ユーザに対する不快感が比較的少ないので、ユーザに対するマーケティングへの活用に対する理解が得られる可能性が高い。また、多くのユーザから得られたデータサンプルが集積されているため、導入コストが比較的低いうえ、ユーザの発話に応じた各種機能やサービスを直ちに提供することができる。
IoT機器20−1、20−2は、必ずしも音声入力装置でなくてもよい。IoT20−1、20−2の一部は、例えば、生活家庭用電気機械器具、いわゆる生活家電であってもよい。生活家電は、白物家電とも呼ばれる。生活家電は、例えば、調理機、空調機(エアコン)、冷蔵庫などである。生活家電は、音声入力装置による操作もしくは制御対象となってもよい。
なお、IoT機器20−1、20−2は、例えば、その周囲のユーザの状況を検出するセンサ、そのユーザを撮像するカメラであってもよい。かかるセンサ、カメラの設置は、セキュリティ監視を目的とする場合が通例であるが、ユーザに対する不快感や提供されたデータの副次的利用に対する抵抗感をユーザに抱かせ、各種マーケティングへの活用に対する同意を得るのが困難になりがちである。セキュリティ監視において、有事の際以外には、得られたデータに対するユーザに対するフィードバックの機会が限られる。加えて、普及率が低いためデータサンプルの集積が限られており、導入コストが比較的高くなりがちである。
情報端末装置30は、例えば、携帯電話機(いわゆるスマートフォンを含む)、タブレット端末装置、パーソナルコンピュータ(PC:Personal Computer)、腕時計型端末装置をはじめとするウェアラブルデバイスなどのいずれであってもよい。情報端末装置30も、一種のIoT機器である。情報端末装置30は、所定のアプリがインストールされ、そのアプリを実行してユーザの発話による音声データを用いた対話型の入力操作を実現してもよい。
IoT機器20−1、20−2、情報端末装置30は、それぞれ自装置に表れるイベントを示すイベント情報を直接または間接的に情報処理装置10に送信する。図3に示す例では、IoT機器20−1は、情報端末装置30を経由してイベント情報を送信する。IoT機器20−2は、自器に接続されるネットワークを経由してイベント情報を送信する。
コンテンツ提示機器40は、映像と音声の一方または両方を含むコンテンツを提示する機器である。「提示」とは、音声の再生と映像の表示の一方または両方を意味する。「視聴」とは、ユーザが再生された音声を受聴することと、表示された映像を観視することの一方または両方を意味する。本願では、「視聴」が、コンテンツ提示機器40の機能や動作としての「提示」を意味することがある。コンテンツ提示機器40は、例えば、テレビジョン受信機、ラジオ受信機などである。コンテンツ提示機器40は、必ずしも放送番組の提示を主機能として有する機器でなくてもよい、コンテンツ提示機器40は、例えば、ラジオ放送の受信機能を有する音声入力装置、テレビジョン放送の受信機能を有する携帯電話機、タブレット端末装置、PCなどであってもよい。コンテンツ提示機器40が提示可能とするコンテンツは、必ずしも放送番組に限られない。提示可能なコンテンツは、インターネットを経由して、コンテンツ提示機器40からの要求に応じて要求先のサーバ装置から提供されるネットワークコンテンツ、または提供元のサーバ装置から提供されるネットワークコンテンツであってもよい。以下の説明では、コンテンツ提示機器40が、主にテレビジョン受信機である場合を例にする。
(ハードウェア構成)
次に、本実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成例について説明する。図4は、本実施形態に係る情報処理装置10のハードウェア構成例を示す概略ブロック図である。
情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)102、記憶媒体104、ドライブ部106、入力部108、出力部110、ROM(Read Only Memory)112、RAM(Random Access Memory)114、補助記憶部116、およびインタフェース部118を含んで構成される。
CPU102、ドライブ部106、入力部108、出力部110、ROM112、RAM114、補助記憶部116、およびインタフェース部118は、バスBS(母線)を用いて相互に接続される。
CPU102は、例えば、ROM112に記憶されたプログラムや各種のデータを読み出し、当該プログラムを実行して、情報処理装置10の動作を制御する。
記憶媒体104は、各種のデータを記憶する。記憶媒体104は、例えば、光磁気ディスク、フレキシブルディスク、フラッシュメモリなどの可搬記憶媒体である。
ドライブ部106は、例えば、記憶媒体104からの各種データの読み出しと、記憶媒体104への各種データの書き込みの一方または両方を行う。
入力部108は、ユーザの操作を受け付け、受け付けた操作に応じて操作信号を生成し、生成した操作信号をCPU102に出力する入力装置である。入力部108は、例えば、例えば、マウス、キーボードなどが該当する。本願では、入力される操作信号が示す情報に従って動作することを、単に「操作に応じて動作する」と呼ぶことがある。
出力部110は、例えば、ディスプレイなどの表示部、スピーカなどの再生部である。
ROM112は、例えば、CPU102が実行するためのプログラムを記憶する。
RAM114は、例えば、CPU102で用いられる各種データ、プログラムを一時的に保存する。
補助記憶部116は、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリなどの記憶媒体である。なお、以下の説明では、各種データ、プログラムを記憶可能とする記憶媒体を「記憶部」と総称する。
インタフェース部118は、他の機器との間で各種のデータを有線または無線で接続し入力および出力可能とする。インタフェース部118は、有線または無線でネットワークNWに接続する通信モジュールを備え、ネットワークNWに接続されたさらに他の機器との間で各種のデータを送信および受信可能とする。
なお、IoT機器20−1、20−2、情報端末装置30、コンテンツ提示機器40も、それぞれ図4に例示された情報処理装置10と同様のハードウェア構成の全体もしくは一部を有していてもよい。
(機能構成)
次に、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成例について説明する。
図5は、本実施形態に係る情報処理装置10の機能構成例を示す概略ブロック図である。
情報処理装置10は、以下の各機能部を備える。より具体的には、情報処理装置10は、コンテンツ提供部122、アクセスログ蓄積部124、機器ログ蓄積部126、登録ユーザ情報管理部128、外部データ取得部130、ログ分析部140、結合ログ保存部142およびリクエスト受信部144を含んで構成される。CPU102は、記憶部に予め記憶されたプログラムを読み出し、読み出したプログラムを実行して、各機能部の機能を実現してもよい。なお、情報処理装置10は、後述するように、これらの機能部全ての機能を有していなくてもよい。即ち、情報処理装置10は、これらの機能部のうち一部を有し、他の一部の機能を有さず、他の一部の機能を他の1個または複数のサーバ装置が備えてもよい。また、アクセスログ蓄積部124と機器ログ蓄積部126を、「ログ蓄積部LC」と総称する。
コンテンツ提供部122は、連携機器に対して各種のコンテンツを示すコンテンツデータを提供する。コンテンツデータの送信により、オンデマンドのネットワークサービスが提供される。提供可能とするコンテンツは、例えば、ウェブページなどのウェブコンテンツ、音声データ、映像データ、連携機器が使用する各種のプログラム、設定値などである。プログラムは、API(Application Programming Interface)、そのAPIに対応するソフトウェアライブラリなどが対象となりうる。一度に提供されるコンテンツデータは、必ずしも単一のデータファイルに格納されていなくてもよく、複数のデータファイルに区分されていてもよいし、イメージファイルとして格納されてもよい。
コンテンツ提供部122は、例えば、連携機器から受信するアクセス情報で指示されるコンテンツを特定し、特定したコンテンツを示すコンテンツデータを、アクセス情報に対する応答として、連携機器に送信する。
連携機器は、ユーザの操作、当該連携機器が備える各種センサのセンサ条件等をトリガとして、アクセス情報をコンテンツ提供部122に送信する。連携機器は、例えば、ユーザの操作を受け付け、受け付けた操作でコンテンツの取得が指示されるとき、指示されるコンテンツを示すアクセス情報をコンテンツ提供部122に送信する。操作は、手動操作に限られず、音声認識結果を用いた対話型の入力操作も含まれうる。
連携機器は、センサが検出したセンサ情報が所定の検出条件(センサ条件)を満たすとき、その検出条件に対応付けて予め設定したコンテンツを示すアクセス情報をコンテンツ提供部122に送信してもよい。センサ情報は、センサの種別によって異なりうる。センサ情報は、例えば、温度、湿度、圧力、設置される連携機器の消費電力などのいずれであってもよい。
コンテンツ提供部122は、連携機器からアクセス情報を受信するごとに、そのアクセス情報をアクセスログ蓄積部124に順次出力し、記憶させる。
アクセスログ蓄積部124は、コンテンツ提供部122から入力されるアクセス情報を順次記憶する。アクセスログ蓄積部124には、受信したアクセス情報が累積してなるアクセスログが蓄積される。アクセスログの例については、後述する。なお、アクセス情報が示すコンテンツ要求情報の送信、そのトリガの発生は、一種のイベント(事象)に該当する。従って、アクセス情報も一種のイベント情報といえる。
機器ログ蓄積部126は、連携機器からイベント情報を受信するごとに、受信したイベント情報を記憶する。イベント情報が示すイベントは、例えば、ユーザ操作により指示された連携機器の機能、機器の動作状態などが含まれる。機器ログ蓄積部126には、蓄積した1以上のイベント情報が累積して形成される機器ログが形成される。
機器ログには、センサ情報が含まれてもよい。センサ情報は、連携機器自体の動作状態もしくは動作環境を示す一種のイベント情報である。機器ログ蓄積部126は、連携機器からセンサ情報を受信するごとに、受信したセンサ情報を記憶する。センサ情報は、上述したように連携機器が備える各種センサが検出した情報である。センサ情報は、上記で例示した、温度、湿度、圧力、設置される連携機器の消費電力などが該当する。連携機器は、一定の時間間隔で計測されたセンサ情報を機器ログ蓄積部126に送信してもよいし、計測されたセンサ情報が所定のセンサ条件を満足する時点において機器ログ蓄積部126にセンサ情報を送信してもよい。
なお、分析対象とするイベントは、2個以上のイベント情報に対応付けられてもよい。例えば、コンテンツ提示機器40におけるテレビジョン放送の視聴期間は、少なくとも電源投入を示すイベント情報と、電源断を示すイベント情報とを用いて特定される。本願では、イベントが表れることを、「イベントが生じる」、「イベントが発生する」、などと呼ぶことがある。機器の動作状況を示すイベント情報を「動作情報」と呼ぶことがある。
本実施形態では、ログ蓄積部LCにおいて、コンテンツ提示機器40の動作状況を示す動作情報を含む第1ログと、個々のユーザの活動状況に関するイベントを示すイベント情報を含む第2ログが対応付けて蓄積される。第1ログとして、コンテンツ提示機器40の機器ログとアクセスログの一方または両方が含まれうる。第2ログとして、そのコンテンツ提示機器40と登録ユーザが共通である他の連携機器に表れるイベント情報を含む機器ログが含まれうる。そのイベント情報には、センサ情報が含まれうる。
登録ユーザ情報管理部128は、登録ユーザごとの登録ユーザ情報を記憶する。登録ユーザ情報は、登録ユーザごとのユーザID、ユーザ名、認証情報ならびに属性情報が含まれる。認証情報として、登録ユーザを認証するための情報、例えば、パスワードが設定される。属性情報には、例えば、ユーザの属性として、生年月日、性別、地域などが含まれる。登録ユーザ情報管理部128は、個々のユーザIDごとの連携機器の機器IDを含む保有機器情報、機器IDごとの機器の特性を示す機器特性情報を記憶してもよい。保有機器情報により、例えば、第1ログに係るコンテンツ提示機器40と第2ログに係る他の連携機器との対応関係か表される。ユーザIDは、個々のユーザを一意に識別できる情報であれば、いかなる種別の情報、例えば、独自に生成した番号、個人番号、電子メールアドレスなどであってもよい。機器IDは、個々の連携機器を一意に識別できる情報であれば、いかなる種別の情報、例えば、MAC(Media Access Control)アドレス、製造番号などであってもよい。また、ユーザの所定の操作に応じてリセットすることが可能な広告識別子や、ソフトウェアにより製造番号と現在時刻の情報を、例えば、一方向性関数を用いてハッシュ化して得られるほぼ一意な識別子でもよい。この識別子をリセットする際には、再登録した機器IDとユーザIDが必要となる。登録ユーザ情報には、さらに広告IDを含み、個々の広告IDがユーザIDと対応付けられてもよい。広告IDは、広告の配信先となるユーザもしくは機器を識別するための識別情報である。登録ユーザ情報は、個々のユーザの特定や連携機器からのログインに用いられる。
外部データ取得部130は、ログ分析処理に用いられる外部データを取得する。外部データは、情報処理装置10が主体的に取得せずに、情報処理装置10の外部から提供されるデータである。外部データは、例えば、番組情報である。番組情報は、主に機器ログからテレビジョン放送の放送番組の視聴状況の分析する際に用いられる。外部データ取得部130は、例えば、放送事業者、調査事業者などの機器から個々の番組に係る番組情報を受信する。
ログ分析部140は、保有機器情報を参照して、登録ユーザごとに第1ログと、その第1ログに対応する第2ログとを特定し、特定した第1ログと第2ログをログ蓄積部LCから読み取る。登録ユーザは、上記のようにユーザのグループに対応する。ログ分析部140は、第2ログを構成するイベント情報から、個々のユーザがコンテンツ提示機器40をそれぞれ使用可能とする使用可能期間を推定する。その後、ログ分析部140は、推定した使用可能期間に係る連携機器のユーザを示すユーザ識別情報を第1ログに付加して、結合ログを生成する。ログ分析部140は、その使用可能期間に係るユーザ識別情報を、第1ログを構成するイベント情報と同様の形式で正規化して結合ログを生成する。ログ分析部140は、生成した結合ログを結合ログ保存部142に保存する。各種ログの例、ログ分析部140における処理例については後述する。
結合ログ保存部142は、ログ分析部140が生成した結合ログを保存する。
リクエスト受信部144は、活用システムUSから結合ログ要求情報(リクエスト)を受信し、結合ログ要求情報で指示される結合ログを結合ログ保存部142から読み出す。リクエスト受信部144は、読み出した結合ログを、結合ログ要求情報に対する応答として活用システムUSに送信する。
活用システムUSは、例えば、リクエスト受信部144から受信した結合ログが示すコンテンツ提示機器40の動作期間とユーザごとの使用可能期間に基づいて、ユーザごとのユーザ別動作期間を推定する。活用システムUSは、例えば、ユーザ別動作期間における特定のコンテンツの視聴の有無、コンテンツの視聴時間帯、視聴コンテンツのジャンルの傾向などを分析するための分析装置であってもよい。また、活用システムUSは、予め取得した広告データ群から、特定のユーザの分析結果に基づいて配信対象とする広告データを選択する広告配信システムであってもよい。広告配信システムは、例えば、機器情報を参照して、当該ユーザ専用の連携機器を特定し、特定した連携機器に選択した広告データを送信する。
図5に示す例では、活用システムUSが情報処理装置10と別個であるが、その一部または全部が情報処理装置10の一部として一体化して構成されてもよい。
(各種ログの例)
次に、第2機器として用いられる連携機器からの各種ログの例について説明する。
図6は、本実施形態に係る連携機器の第1例として音声入力装置の動作例を示す図である。図6は、代表的なユーザの活動状況のケースごとに検出音声と動作との予め設定された対応関係を例示する。検出音声の欄には、そのケースの判定に用いられる発話内容の例が表され、動作の欄には、判定したケースに応じた動作例が表されている。また、鍵かっこで括られている部分は、その発話内容を示す音声データを合成し、合成した音声データで示される音声を再生することを示す。
第2行は、外出時における第1動作例を示す。この例において、音声入力装置は、ユーザの発話音声から「行ってきます。」との発話内容を取得するとき、所定の気象情報サーバ装置に、その時点および設置地域における気象予報情報要求を送信し、その応答として気象予報情報を受信する。ここで、音声入力装置は、その日の夕方から夜間における気象予報情報として「雨」を示す情報を特定する。そして、予め設定した定型文に特定した情報を代入し、「行ってらっしゃい。今日の天気は夜から雨です。」との合成音声を再生する。
第3行は、外出時における第2動作例を示す。この例において、音声入力装置は、ユーザの発話音声から「行ってきます。後はよろしく。」との発話内容を取得するとき、宅内における照明装置に消灯を示す照明制御情報を送信する。照明装置は、音声入力装置から消灯を示す照明制御情報を受信するとき、点灯中の照明を消灯する。
第4行は、帰宅時における動作例を示す。この例において、音声入力装置は、ユーザの発話音声から「ただいま。」との発話内容を取得するとき、居間に設置された照明装置に点灯を示す照明制御情報を送信する。居間の照明装置は、音声入力装置から点灯を示す照明制御情報を受信するとき、消灯中の照明を点灯する。音声入力装置は、外出後からその時点までの構内に設置された構内通話装置(いわゆる、インターフォン)からの受話の有無を確認し、その確認結果を示す発話内容の例として「留守中は誰も来ませんでした。」との音声データを合成し、合成した音声データが示す音声を再生する。
第5行は、就寝時における動作例を示す。この例において、音声入力装置は、ユーザの発話音声から「おやすみ。」との発話内容を取得するとき、「おやすみ。」との発話内容を示す音声データを合成し、合成した音声データが示す音声を再生する。また、音声入力装置は、宅内における照明装置に宅内における照明装置に消灯を示す照明制御情報を送信する。照明装置は、音声入力装置から消灯を示す照明制御情報を受信するとき、点灯中の照明を消灯する。
第6行は、起床時における動作例を示す。この例において、音声入力装置は、ユーザの発話音声から「おはよう。」との発話内容を取得するとき、「おはようございます。今朝のニュースです。」との発話内容を示す音声データを合成し、合成した音声データが示す音声を再生する。音声入力装置は、さらに情報提供サーバ装置に、その時点におけるニュース要求情報を送信し、その応答としてニュース情報を取得する。音声入力装置は、取得したニュース情報を示す音声データを合成し、合成した音声データが示す音声を再生する。
音声入力装置は、それぞれのケースにおいて生じたイベントを示すイベント情報を生成し、情報処理装置10に送信する。
図7は、本実施形態に係る連携機器の機器ログの第1例を示す図である。図7に示す機器ログL04は、音声入力装置に表れるイベントを示すイベント情報を順次累積して形成される動作履歴を示す。個々のイベント情報は、ログID(logID)、機器ID(device)、時刻情報(time)、実行中動作情報(Current)、入力情報(Input)、出力情報(Output)およびユーザ識別情報(UserInfo)を含んで構成される。ログIDは、個々のイベント情報を識別するための識別情報である。図7に示す例では、ログIDは、時刻の昇順に設定されている。機器IDは、イベントが表れた連携機器を示す識別情報である。但し、図7では、機器IDの欄に音声入力装置の名称として「スピーカ01」と記述されている。時刻は、機器ログ蓄積部126がイベント情報を受信した時刻を示す。この時刻は、機器IDで示される音声入力装置にそのイベントが表れた時刻に相当し、年月日時分で表される。実行中動作情報として、その時点において実行中の他の動作である実行中動作を示すコマンドが記述される。実行中の他の動作が存在しない場合には、実行中動作情報の欄が空欄となる。入力情報は、音声入力装置に生ずるイベントとして、入力される音声データの発話内容を示す。発話内容は、発話内容タグ<voice>…</voice>で括られた部分に記述される。出力情報は、音声入力装置に生ずるイベントとして、音声入力装置の動作を示すコマンドと出力される音声データの発話内容の少なくともいずれかを示す。コマンドは、コマンドタグ<command>…</command>で括られた部分に記述される。ユーザ識別情報は、入力される音声データから認識される話者であるユーザを示す。
より具体的には、ログID「1」に係るイベントとして、2018年9月24日5時44分に、「起床時」における動作が記述されている。ここで、発話内容として「おはよう」を示す認識された話者であるユーザA1の音声の発話内容の取得、「おはようございます。今朝のニュースです。」との発話内容を有する音声の出力と、コマンド「News」で指示される処理の実行が示される。コマンド「News」は、所定の情報提供サーバ装置に、その時点におけるニュース要求情報を送信し、その応答としてニュース情報を取得する処理と、取得したニュース情報を発話内容として示す音声データを合成し、合成した音声データを自装置の再生部に出力することを示す。再生部は、入力される音声データに基づく音声を再生するためのスピーカを含んで構成される。ログ分析部140は、このイベントに基づいて、ユーザA1がコンテンツ提示機器40を利用可能とする使用可能期間の開始と判定することができる。
ログID「2」に係るイベントとして、2018年9月24日5時45分における、「起床時」での動作が記述されている。ここで、実行中の動作がコマンド「News」で指示される処理であり、発話内容として「おはよう」を示す認識された話者であるユーザA2の音声の発話内容の取得、「おはようございます。引き続き、今朝のニュースを流します。」との発話内容を示す音声データの再生部への出力と、コマンド「News」で指示される処理の実行が示される。別の観点では、音声入力装置は、コマンド「News」で指示される処理が実行中であるため、この処理が実行されていない場合とは異なる発話内容「引き続き、今朝のニュースを流します。」を示す音声データを選択する。音声入力装置は、選択した音声データに基づく音声を再生することで、そのコマンドで指示される音声によるニュース情報のユーザA2への提供を繰り返し実行する。ログ分析部140は、このイベントに基づいて、ユーザA2のコンテンツ提示機器40を利用可能とする使用可能期間の開始と判定することができる。
ログID「4」におけるコマンド「PowerOff−MyLight」は、認識された話者に対応付けられた照明装置に消灯を示す照明制御情報の送信を示す。そこで、音声入力装置には、話者と照明装置との関係を示す照明制御データを予め記憶しておき、照明制御データを参照して、認識された話者に対応する照明装置を制御対象とする照明装置として特定する。ログ分析部140は、外出を示すログID「4」に係るイベントに基づいて、ユーザA2のコンテンツ提示機器40を利用可能とする使用可能期間の終了と判定することができる。
ログID「5」、「6」に係るコマンド「PowerOn−MyLight」は、話者に対応付けられた照明装置に点灯を示す照明制御情報の送信を示す。ログID「6」に係る出力情報の欄では記述が省略されているが、「今からおすすめの番組が放送されます。」との発話内容の出力に先立ち、音声入力装置は、情報処理装置10から推薦番組情報を受信する。音声入力装置は、受信した推薦番組情報が示す推薦番組のうち、その時点において放送中である放送中推薦番組、または、その時点から所定時間後(例えば、5〜20分)までの間に放送が開始される放送予定推薦番組の有無を判定する。そして、放送中推薦番組または放送予定推薦番組の少なくともいずれかが存在するとき、音声入力装置は、「今からおすすめの番組が放送されます。」との発話内容を示す音声を再生する。放送中推薦番組と放送予定推薦番組が存在しないとき、音声入力装置は、「今からおすすめの番組が放送されます。」との発話内容を示す音声を再生しない。
ログ分析部140は、帰宅を示すログID「5」、「6」に係るイベントに基づいて、それぞれユーザA1、A2のコンテンツ提示機器40を利用可能とする使用可能期間の開始と判定することができる。
ログID「7」に係るコマンド「WaitAnswer」は、入力情報として取得された発話内容に対する回答とする音声データの、その入力情報に係る話者からの待ち受けを示すコマンドである。つまり、音声入力装置は、ユーザA1の「おやすみ」との発話内容を示す音声データに対し、ユーザA1からの回答とする音声データの入力を所定時間待ち受ける。待ち受け時間は、ユーザA1の「おやすみ」との発話内容の取得後、例えば、5〜20秒である。ログID「8」に係るイベントとして、ユーザA1からの音声データの入力の待ち受け期間中に、発話内容として「のー」(いいえ)を示す音声データの取得と、「わかりました。おやすみなさい。」との発話内容を示す音声の出力が示される。
ログ分析部140は、就寝を示すログID「7」、「8」に係るイベントに基づいて、ユーザA1がコンテンツ提示機器40を利用可能とする使用可能期間の終了と判定することを示す。
よって、図7に示す機器ログL04を第2ログとして参照して、ログ分析部140は、ユーザA1が2018年9月24日5時44分に起床、2018年9月24日7時46分に外出、2018年9月24日18時5分に帰宅、2018年22時3分に就寝と判定できる。ログ分析部140は、この判定結果から、2018年9月24日5時44分から7時46分までの時間帯と、2018年9月24日18時5分から22時3分までの時間帯を、ユーザA1によるコンテンツ提示機器40の使用可能時間として判定することができる。
また、ログ分析部140は、ユーザA2が2018年9月24日5時45分に起床、2018年9月24日10時3分に外出、2018年9月24日13時4分に帰宅、2018年23時5分に就寝と判定できる。ログ分析部140は、この判定結果から、2018年9月24日5時45分から10時3分までの時間帯と、2018年9月24日13時4分から23時5分までの時間帯を、ユーザA2によるコンテンツ提示機器40の使用可能時間として判定することができる。
なお、図7に示す例では、音声入力装置が、ユーザの発話による音声データに基づいて在宅判断、就寝判断を行う場合を掲げたが、音声入力装置は、音声、生活音、その他の音を示す音声データの検出状況に基づいて在宅判断や就寝判断を行ってもよい。
例えば、音声入力装置は、図8に示す機器ログL06のログID「4b」に示すように、昼間(例えば、6時から18時までの間)において所定の検出期間(例えば、5〜20分)以上継続して音声入力を検出しなくなるとき、その旨を示す入力情報をイベント情報の一部として情報処理装置10に送信する。音声入力装置は、例えば、入力される音声データが示すレベル値が所定の検出閾値よりも小さいとき、音声入力を検出しないと判定し、その検出閾値以上であるとき、音声入力を検出したと判定する。また、「検出しなくなる」とは、検出した状態から、検出しない状態に変化することを意味する。音声入力装置は、その時点までに在宅中(もしくは、覚醒中)と判定されるユーザ、または外出を判定できなかったユーザを外出と推定し、推定したユーザを示すユーザ識別情報をイベント情報に含めてもよい。
ログ分析部140は、そのユーザ識別情報で示されるユーザについて、そのイベント情報の時刻よりも所定の期間前の時点において、外出、つまり、使用可能期間の終了と推定してもよい。ログID「4b」に示す例において、所定の期間が10分である場合には、使用可能期間の終了時刻は、2018年9月24日9時53分となる。
ログ分析部140は、その後、ログID「5」に示すように、そのユーザについて帰宅に係るイベント情報を取得する場合、新たな使用可能期間の開始を判定するとともに、推定した使用可能期間の終了を、使用可能期間の終了として確定してもよい。
音声入力装置は、ログID「9b」に示すように、夜間(例えば、20時から翌日4時までの間)において所定の期間(例えば、5〜20分)以上継続して音声入力を検出しなくなるとき、その旨を示す入力情報をイベント情報の一部として情報処理装置10に送信する。音声入力装置は、その時点までに在宅中(もしくは、覚醒中)と判定されるユーザ、または就寝を判定できなかったユーザを就寝と推定し、推定したユーザを示すユーザ識別情報をイベント情報に含める。
ログ分析部140は、そのユーザ識別情報で示されるユーザについて、そのイベント情報の時刻よりも所定の期間前の時点において、就寝、つまり、使用可能期間の終了と推定してもよい。ログID「9b」に示す例において、所定の期間が10分である場合には、使用可能期間の終了時刻は、2018年9月24日22時55分となる。
ログ分析部140は、その後、図7のログID「5」に示すように、そのユーザについて起床に係るイベント情報を取得する場合、新たな使用可能期間の開始を判定するとともに、推定した使用可能期間の終了を確定してもよい。
図9は、本実施形態に係る連携機器の第2例として情報端末装置30の動作例A08を示す図である。図9に例示される動作は、所定のアプリを実行して実現される。図9は、代表的なユーザの活動状況のケースごとに、検出方法と動作との対応関係を例示する。例えば、第2行の「外出時1」に対応する検出方法は、情報端末装置30が自宅に設置された基地局装置(アクセスポイント)により提供される無線構内ネットワーク(WLAN:Wireless Local Area Network)でアクセス可能とする通信範囲の圏外になることをもって、ユーザが外出と判定する手法である。情報端末装置30は、所定のWLAN規格に従って無線通信を行う通信インタフェースを備え、その動作状況として通信範囲の圏外にあるか否かを判定する。情報端末装置30は、例えば、通信インタフェースを用いて受信した参照信号の受信電力強度が、所定の検出強度以下であるとき圏外にあると判定し、所定の検出強度を超えるとき圏内にあると判定する。所定のWLAN規格は、例えば、IEEE802.11に規定される無線通信規格である。また、WLANに限られず、パーソナルエリアネットワーク(PAN:Personal Area Network)が用いられてもよい。WPAN規格として、例えば、IEEE802.15.1に規定される無線通信規格に規定される通信方式が利用可能である。
第3行の「外出時2」に対応する検出方法は、情報端末装置30が、自装置の記憶部に予め記憶された予定表情報を参照し、現時刻が予定表情報に記述された外出時刻から所定時間(例えば、3〜10分)前に達したと判定するとき、外出を促すための発話内容を有する音声を出力し、その応答となる発話内容を取得するとき、外出と判定する手法である。「そろそろ出発の時間ですね。…」との発話内容は、ユーザに外出を促すための発話内容の一例である。その応答となる発話内容は、音声出力後に入力されるユーザの発話による音声データに対して音声認識処理を実行して得られる。
第4行の「外出時3」に対応する検出方法は、情報端末装置30が、自装置の加速度センサが検出した加速度が、所定の加速度の検出閾値(例えば、0.3〜1.0m/s)以上となる時間が所定時間(例えば、1〜3分)以上継続するとき、外出と判定する手法である。
情報端末装置30は、外出と判定するとき、自装置の動作モードを宅内モードから外出モードに変更する。情報端末装置30は、宅内モードでは音声対話処理を実行するが、外出モードでは音声対話処理を停止する。音声対話処理は、主にユーザの発話による音声データから認識される発話内容をコマンドとして指示される動作もしくはその発話内容に対する応答としての発話内容を有する音声の再生を指す。また、外出と判定された時点以降の期間は、そのユーザの使用可能期間外となる。
第5行の「帰宅時」に対応する検出方法は、情報端末装置30が自宅のWLANの通信範囲の圏内にあることをもって、ユーザが帰宅と判定する手法である。情報端末装置30は、動作状況として所定のWLAN規格で規定された参照信号の受信電力強度が、所定の第1検出強度を超え、かつ、受信信号で所定時間ごとに搬送される報知情報に含まれる基地局IDが、予め設定され自宅に設置された基地局装置の基地局ID(例えば、SSID:Service Set ID)と合致するとき、自宅のWLANの通信範囲の圏内にあると判定する。情報端末装置30は、帰宅と判定するとき、自装置の動作モードを外出モードから宅内モードに変更する。その後、情報端末装置30は、音声対話処理を再開する。帰宅と判定された時点以降から、そのユーザに対する使用可能期間が開始しうる。
第6行の「就寝時」に対応する検出方法は、情報端末装置30が、夜間(例えば、20時から翌日4時)において自装置の加速度センサが検出した加速度が、所定の加速度の第2検出閾値(例えば、0.01m/s)以下となる時間が所定時間(例えば、1〜3分)以上継続するとき、就寝と判定する手法である。なお、第6行に示す例では、就寝と判定された場合における動作が規定されていないが、これには限られない。情報端末装置30は、動作モードを標準モードから、より消費電力が少ない節電モードに変更してもよい。就寝と判定された時点以降の期間は、そのユーザの使用可能期間外となる。
第7行の「起床時」に対応する検出方法は、(1)情報端末装置30は、朝(例えば、午前5時から8時)において自装置の加速度センサが検出した加速度が、所定の加速度の第2検出閾値(例えば、0.01m/s)を超える時間が所定時間(例えば、1〜3分)以上継続するとき、または(2)情報端末装置30が、朝において充電停止と判定するとき、起床と判定する手法である。情報端末装置30は、自装置の充電器から情報端末装置30に格納される電池に印加される電圧が、所定の電圧(例えば、満充電電圧、リチウムイオン電池の場合3.6V)以上となるとき充電停止と判定することができる。情報端末装置30は、就寝時から起床時までの時間を睡眠時間として計測し、起床を検出するとき、発話内容として計測した睡眠時間を案内するための「今日の睡眠時間は…です」との発話内容を有する音声を再生してもよい。起床と判定された時点以降から、そのユーザに対する使用可能期間が開始しうる。
図10は、本実施形態に係る情報端末装置の機器ログの第1例を示す図である。図10に示す機器ログL10は、2台の情報端末装置30が所定のアプリを実行して表れるイベントを示すイベント情報を順次累積して形成される動作履歴を示す。機器ログL10は、機器ログL04、L06と同様の構成を有するが、実行中動作情報の項目が含まれていない。第2列に示す機器IDの欄に記述された「アプリ01」、「アプリ02」は、それぞれユーザA1、A2が使用する別個の情報端末装置30が実行するアプリの名称である。第3列に示す時刻情報として、それぞれのイベントが表れた時刻として、ユーザの活動状況を判定した時刻が記述される。第4列に示す入力情報として、各情報端末装置30のケースの判定結果として「起床検出」、「外出検出」、「帰宅検出」または「就寝検出」を示す。第5列に示す出力情報として、判定結果に応じて出力した音声の発話内容と実行した動作を示すコマンドが記述される。但し、コマンドは、リンクタグ<link>…</link>で括られた部分に記述される。リンクタグは、本来は参照先のデータの所在の記述に用いられるが、この例では、コマンドの記述に用いられる。第6列には、それぞれのユーザを示すユーザ識別情報として「A1」または「A2」が記述される。それぞれの情報端末装置30には、そのユーザのユーザ識別情報を予め記憶しておき、イベント情報に含めて情報処理装置10に送信してもよい。
図10に示す機器ログL10を第2ログとして参照して、ログ分析部140は、ユーザA1が2018年9月24日5時44分に起床、2018年9月24日7時46分に外出、2018年9月24日18時5分に帰宅、2018年22時3分に就寝と判定できる。ログ分析部140は、この判定結果から、2018年9月24日5時44分から7時46分までの時間帯と、2018年9月24日18時5分から22時3分までの時間帯を、ユーザA1のコンテンツ提示機器40の使用可能時間として判定することができる。
また、ログ分析部140は、ユーザA2が2018年9月24日5時45分に起床、2018年9月24日10時3分に外出、2018年9月24日13時4分に帰宅、2018年23時5分に就寝と判定できる。ログ分析部140は、この判定結果から、2018年9月24日5時45分から10時3分までの時間帯と、2018年9月24日13時4分から23時5分までの時間帯を、ユーザA2のコンテンツ提示機器40の使用可能時間として判定することができる。
図11は、本実施形態に係る連携機器の第3例としてコミュニケーションロボット(以下、ロボット)の動作例A12を示す図である。図11は、代表的なユーザの活動状況のケースごとに、検出方法と動作との対応関係を例示する。第2、4、6、8行の検出方法の欄に記載の「検出音声「…」」とは、入力された音声データに基づく発話内容が鍵かっこ(「」)で囲まれる…となるとき、そのケースが生じたと判定することを示す。ロボットは、その音声データに対する話者認識処理を行って特定した話者を、ユーザとして認識する。ロボットは、認識したユーザを示すユーザ識別情報を、そのイベント情報に含める。
第3行に記載の検出方法は、ロボットが備えるカメラが撮像した画像を示す画像データ(以下、撮像画像データ)に対して画像認識処理を行い、玄関の開放とユーザの自宅からの退出を検出するとき、退出したユーザの外出を判定する手法である。ロボットは、退出したユーザを示すユーザ識別情報をそのイベント情報に含める。
第5行に記載の検出方法は、撮像画像データに対して画像認識処理を行い、玄関の開放とユーザの進入を検出するとき、そのユーザの帰宅を判定する手法である。ロボットは、進入したユーザを示すユーザ識別情報をそのイベント情報に含める。
第7行に記載の検出方法は、撮像画像データに対して画像認識処理を行い、ユーザのベッドへの入床を検出するとき、そのユーザの就寝を判定する手法である。ロボットは、入床したユーザを示すユーザ識別情報をそのイベント情報に含める。
第9行に記載の検出方法は、撮像画像データに対して画像認識処理を行い、ユーザのベッドからの起床を検出するとき、または、就寝と判定後、所定時間(例えば、4〜6時間)以上経過後、初めて予め登録されたユーザの顔を検出するとき、そのユーザの起床を判定する手法である。ロボットは、起床したユーザを示すユーザ識別情報をそのイベント情報に含める。
なお、第3列の動作の欄に記載の「音声出力「…」」とは、そのケースが判定されるとき、ロボットが、鍵かっこ(「」)で囲まれる…との発話内容を有する音声を再生したことを示す。
図12は、本実施形態に係るコミュニケーションロボットの機器ログの例を示す。図12に示す機器ログL14は、ロボットに生じたイベントを示すイベント情報を順次累積して形成される動作履歴を示す。機器ログL14は、機器ログL06と同様の構成を有する。第2列に示す機器IDの欄に記述された「ロボ01」は、ロボットの名称である。第3列に示す時刻情報として、それぞれのイベントが表れた時刻として、ユーザの活動状況を判定した時刻が記述される。第5列に示す入力情報として、各情報端末装置30のケースの判定結果として「起床検出」、「外出検出」、「帰宅検出」、「就寝検出」または入力された音声データから認識された発話内容を示す。発話内容は、鍵カッコで括って表される。
第6列に示す出力情報として、判定結果に応じて出力した音声の発話内容と実行した動作を示すコマンドが記述される。但し、コマンドは、コマンドタグ<command>…</command>で括られた部分に記述される。リンクタグは、本来は参照先のデータの所在の記述に用いられるが、この例では、コマンドの記述に用いられる。第7列に示すユーザ識別情報として、それぞれのユーザを示すユーザ識別情報として「A1」または「A2」が記述される。
図12に示す機器ログL14を第2ログとして参照して、ログ分析部140は、ユーザA1が2018年9月24日5時44分に起床、2018年9月24日7時46分に外出、2018年9月24日18時5分に帰宅、2018年22時3分に就寝と判定できる。ログ分析部140は、この判定結果から、2018年9月24日5時44分から7時46分までの時間帯と、2018年9月24日18時5分から22時3分までの時間帯を、ユーザA1のコンテンツ提示機器40の使用可能時間として判定することができる。
また、ログ分析部140は、ユーザA2が2018年9月24日5時45分に起床、2018年9月24日10時3分に外出、2018年9月24日13時4分に帰宅、2018年23時5分に就寝と判定できる。ログ分析部140は、この判定結果から、2018年9月24日5時45分から10時3分までの時間帯と、2018年9月24日13時4分から23時5分までの時間帯を、ユーザA2のコンテンツ提示機器40の使用可能時間として判定することができる。
なお、ユーザごとの使用可能時間の判定に用いる機器ログでは、コンテンツ提示機器40を使用可能な状態であるか否か、または、使用可能な状態から使用不能な状態への変化と使用不能な状態から使用可能な状態の変化を示すイベント情報が含まれていればよい。例えば、機器ログL04、L06、L10、L14では、それぞれ出力情報(Output)が省略されてもよい。図13に示す機器ログL16は、機器ログL10から出力情報が省略されたものに相当する。従って、連携機器は、必ずしも出力される音声の発話内容をイベント情報に含めることを要しない。
(結合ログの生成)
次に、ログ分析部140の処理例として結合ログの生成例について説明する。ログ分析部140は、第2ログに基づいて判定したユーザごとの使用可能期間に関する情報を追加して、結合ログを生成する。ログ分析部140は、結合ログを構成する各時点のイベント情報の形式を所定の共通の形式を有するように正規化する。
より具体的には、ログ分析部140は、第1ログを構成する動作情報ごとに、その動作情報と対応付けられた時刻情報が示す時刻が、使用可能期間内となるユーザを示すユーザのユーザ識別情報を追加する。
例えば、図14に示す結合ログL18は、コンテンツ提示機器40の動作履歴を示す機器ログ(以下、視聴ログ)に対して、機器ログL14(図12)から得られたユーザ識別情報を追加して得られたログである。この例では、視聴ログ、機器ログが、それぞれ、第1ログ、第2ログに相当する。
結合ログL18は、ログID(logId)、機器ID(device)、時刻情報(time)、番組名情報(Title)、放送局情報(Broadcaster)およびユーザ識別情報(Userinfo)を含み、これらをログIDごとに対応付けて構成される。
結合ログL18のうち、ユーザ識別情報を除き、ログID、機器ID、時刻情報、番組名情報および放送局情報の組を累積して形成される部分が、コンテンツ提示機器40の機器ログに相当する。
機器IDの欄に記述された「テレビ01」は、コンテンツ提示機器40の名称であり、コンテンツ提示機器40がテレビジョン受信機であることを示す。番組名情報は、その時点でコンテンツ提示機器40が受信した放送番組の番組名を示す。コンテンツ提示機器40は、放送局からの受信信号から分離される制御信号から、その時点における放送番組の番組名情報を抽出する。放送局情報は、その時点において番組を受信した放送局を示す情報である。放送局情報として、放送局の名称、放送チャネルの番号など放送局を一意に特定できる情報が利用可能である。コンテンツ提示機器40は、番組名情報を含めずに動作情報を情報処理装置10に送信してもよい。番組名情報を取得する際、ログ分析部140は、例えば、外部データ取得部が取得した番組情報(図示せず)を参照してもよい。番組情報は、放送番組ごとに放送局情報、放送時間情報および番組名情報を対応付けて含む。ログ分析部140は、番組情報に含まれる放送局情報と放送時間情報と、動作情報に含まれる放送局情報と時刻情報とを照合し、番組情報に含まれる放送局情報と動作情報に含まれる放送局情報が一致し、かつ、番組情報に含まれる放送時間情報が示す放送時間帯に動作情報に含まれる時刻情報が示す時刻に係る放送番組を特定し、その放送番組の番組名情報を抽出する。番組情報には、放送番組ごとに番組名情報の他、放送された内容や宣伝された商品の情報、CMの内容、出演者といった関連情報が放送された放送時間情報と対応付けて含まれていることがある。放送された内容として、放送番組をより細分化した単位であるコーナの名称(コーナー名)、コーナの内容自体、コーナで宣伝された商品の情報、コーナでの出演者名など)、CMの内容として、企業名、ブランド名、出演者名などが含まれてもよい。そこで、ログ分析部140は、番組名情報に代えて、または、番組名情報とともに関連情報を対応付けて含めて、結合ログを形成してもよい。
第2行のログID「1」について、ログ分析部140は、2018年9月24日5時44分はユーザA1の使用可能時間内であるが、ユーザA2の使用可能時間外と判定する。従って、ログ分析部140は、ログ「1」のイベント情報にユーザA1のユーザ識別情報を追加する。
第3行のログID「2」について、ログ分析部140は、2018年9月24日5時45分はユーザA1、A2それぞれの使用可能時間内であると判定する。従って、ログ分析部140は、ログ「2」のイベント情報にユーザA1、A2それぞれのユーザ識別情報を追加する。
第6行のログID「5」について、ログ分析部140は、2018年9月24日9時5分はユーザA2の使用可能時間内であるが、ユーザA1の使用可能期間外と判定する。従って、ログ分析部140は、ログ「5」のイベント情報にユーザA2のユーザ識別情報を追加する。
第7行のログID「6」について、ログ分析部140は、2018年9月24日10時5分は、ユーザA1の使用可能期間外であるとともに、ユーザA2の使用可能期間外と判定する。従って、ログ分析部140は、ログ「6」のイベント情報にユーザ識別情報を追加しない。
なお、ログ分析部140は、いずれかのユーザの使用可能時間の終了時におけるコンテンツ提示機器40の動作状況を示し、その時点が使用可能時間内である他のユーザのユーザ識別情報を含むイベント情報をさらに追加した結合ログを生成してもよい。例えば、ログ分析部140は、結合ログL18に対し、ログID「4b」に示すイベント情報として、その直前のログID「4」に示す動作状況と同一の動作状況を示し、2018年9月24日7時46分において使用可能時間内であるユーザA2のユーザ識別情報を含んだイベント情報を追加して結合ログL20を生成する(図15)。このログID「4b」により、ログID「4」の動作状況の継続中に、ユーザA1がコンテンツ提示機器40を使用可能でなくなり、ユーザA2がコンテンツ提示機器40の使用可能時間内であることが、2018年9月24日9時4分に表れるその直後のイベントに係るログID「5」を参照しなくても判定可能となる。
図16に示す結合ログL22は、視聴ログに対して、機器ログL14(図12)から得られたユーザ識別情報を追加して得られた結合ログの他の例である。結合ログL20は、ログ分析部140により各1名のユーザごとに分別してイベントを示すイベント情報を集積してなる。結合ログL20では、機器IDが省略されている以外には、結合ログL18と実質的に同様の情報を含む。結合ログL20は、ログID(logId)、ユーザID(UserID)、時刻情報(time)、番組名情報(Title)および放送局情報(Broadcaster)を含み、それらをログIDごとに集積してなる。ユーザIDの欄に個々のユーザのユーザ識別情報が記述される。結合ログL22のうち、ログID「11」〜「14」がユーザA1に係るイベント情報の集合であり、ログID「15」〜「18」がユーザA2に係るイベント情報の集合である。ユーザごとにイベント情報が分別されるので、ユーザ毎のコンテンツ提示機器40の使用状況の分析に便利である。
ログID「11」のイベント情報は、ログID「1」のイベント情報に相当する。ログID「12」のイベント情報と、それと同一時刻に係るログID「15」のイベント情報を統合した情報が、ログID「2」のイベント情報に相当する。
なお、ログID「6」のように該当するユーザが存在しないイベント情報は、結合ログL20では省略されているが、ログ分析部140は、そのユーザに対する動作の停止を示すイベント情報を含めてもよい。よって、ユーザごとの使用可能時間の終了を示す情報が結合ログL20に含まれることになる。
ある1つのグループにおいて共用される第1機器は、コンテンツ提示機器40に代えて、またはコンテンツ提示機器40とともに他の種類の機器であってもよい。図17に例示される結合ログL24は、第1機器として、テレビジョン受信機と冷蔵庫から取得される機器ログから生成される。
但し、ユーザA1の使用可能期間が2018年9月24日5時44分から7時5分までであり、ユーザA2の使用可能期間が2018年9月24日5時44分から10時10分までであることを仮定する。従って、ユーザA1、A2両者のユーザ識別情報が、2018年9月24日5時44分から7時4分までのイベントのイベント情報であるログID「1」〜「4」に対応付けて記述される。また、ユーザA2のユーザ識別情報が、2018年9月24日7時5分から10時9分までのイベントのイベント情報であるログID「5」〜「9」に対応付けて記述され、ユーザA1のユーザ識別情報は記述されない。
結合ログL24は、ログID(logID)、機器ID(device)、時刻情報(time)、イベント種別情報(action)、追加イベント情報(actionInfo)、およびユーザ識別情報(UserInfo)を含み、これらをログIDごとに対応付けて構成される。機器IDの欄には、テレビジョン受信機の名称を示す「テレビ01」または冷蔵庫の名称を示す「冷蔵庫01」が記述されている。イベント種別情報は、その連携機器に表れたイベントの種別を示す情報である。例えば、ログID「1」、「7」にそれぞれ対応する「PowerOn」、「PowerOff」は、それぞれ電源オン(動作開始)、電源オフ(動作停止)を示す。ログID「2」、「9」、「10」にそれぞれ対応する「DTV」は、テレビジョン番組の受信、番組コンテンツ(つまり、テレビジョン放送番組を構成する映像、音声、テキストの少なくともいずれか)の提示を示す。
イベントの種別によっては、イベント種別情報に追加イベント情報が含まれうるか否かが異なりうる。例えば、ログID「1」、「7」、「8」にそれぞれ対応するイベント種別情報「PowerOn」、「PowerOff」、「PowerOn」、に対しては、追加イベント情報は設定されていない。これに対して、ログID「2」、「9」、「10」にそれぞれ対応するイベント種別情報「DTV」に対しては、追加イベント情報として、放送チャネル「1028」、「1024」、「1024」が記述されている。つまり、これらのイベント情報は、それぞれ時刻情報が示す時刻における放送チャネル「1028」、「1024」、「1024」での放送局からの受信信号の受信、受信した受信信号に基づく番組コンテンツの提示を示す。
ログID「3」、「5」にそれぞれ対応するイベント種別情報「Open」は、扉の開放を示す。ログID「4」、「6」にそれぞれ対応するイベント種別情報「Close」は、扉の閉鎖を示す。また、ログID「3」、「4」にそれぞれ対応する追加イベント情報「Refrigerator」は、「冷蔵室」を示す。ログID「5」、「6」にそれぞれ対応する追加イベント情報「Freezer」は、「冷凍室」を示す。例えば、ログID「3」に係るイベントは、冷蔵室の扉の開放を示す。ログID「6」に係るイベントは、冷凍室の扉の閉鎖を示す。従って、テレビジョン受信機等のコンテンツ提示機器40に限らず、冷蔵庫等の生活家電についてもユーザごとの使用状況の分析が可能となる。
なお、ログ分析部140は、同一のユーザの連携機器に対する操作により所定の短い時期間(例えば、1〜3分)内に逐次に生じうる所定の種別の複数のイベントからなるイベント群については、そのイベント群に係るユーザが共通であると判定してもよい。これら複数のイベントは、相互に因果関係を有するイベントであればよい。ここで、ログ分析部140は、イベント群の期間内に、その連携機器の使用の可否が少なくとも1名のユーザについて変化する場合であっても、使用可能期間が、その期間の全体を含むユーザをその連携機器の使用を可能とする使用可能ユーザとして特定してもよい。ログ分析部140は、特定したユーザを示すユーザ識別情報を、そのイベント群のイベント情報のそれぞれに付加する。例えば、ログID「5」に係る2018年9月24日7時5分は、ユーザA1、A2の冷蔵庫の使用可能期間内であるのに対し、ログID「6」に係る2018年9月24日7時6分は、ユーザA2の冷蔵庫の使用可能期間内であるが、ユーザA1の冷蔵庫の使用可能期間外である。また、冷凍庫の扉の開放から冷凍庫の扉の閉鎖までの期間は1分間である。従って、ログ分析部140は、この1分間を使用可能期間として含むユーザA2を冷凍庫の扉の開放、閉鎖に係るユーザとして特定し、そのユーザA2のユーザ識別情報を、ログID「5」、「6」それぞれに係るイベント情報に含める。これにより、使用可能期間内であるが複数のイベント間の関連性により、使用する可能性がないユーザが排除されるので、より正確な使用状況が記録される。
なお、機器ログには、連携機器が自律的に送信したイベント情報に限られず、機器ログ蓄積部126が送信するイベント要求情報の受信に応じて連携機器が送信したイベント情報が含まれてもよい。連携機器は、特段の操作がなされない場合であっても、イベント要求情報の受信時における動作状況をイベントとして示すイベント情報を機器ログ蓄積部126に送信する。機器ログ蓄積部126は、所定の連携機器に対して所定の時間間隔(例えば、5〜15分)でイベント要求情報を送信してもよい(ポーリング)。例えば、図17に示すログID「10」に係るイベント情報は、放送チャネルが「1024」の番組コンテンツの提示中を示す。この時点(2018年9月24日10時10分)は、ユーザA1、A2ともに使用可能期間外である。そのため、連携機器に対して操作がなされていなくても、その時点までに使用を開始したユーザA2の使用終了を示すイベントを含む情報が結合ログに含まれる。図17では図示されていないが、機器ログ蓄積部126は、ユーザA2の使用可能期間内であるが、ユーザA1の使用可能期間外である時刻(例えば、2018年9月24日7時10分)においてテレビジョン受信機に動作要求情報を送信する場合を仮定する。その場合、機器ログ蓄積部126は、テレビジョン受信機から、その時刻における動作状況を示す動作情報を取得することができる。このとき、ログ分析部140は、その時刻が使用可能期間内であるユーザとしてユーザA2を特定し、ユーザA2のユーザ識別情報をその動作情報に含め、ユーザA1のユーザ識別情報を含めない。そのため、連携機器に対して操作がなされていなくても、その時点までに使用可能期間外となったユーザA2の使用終了を示す動作情報が結合ログに含まれる。
図18に示す結合ログL26は、テレビジョン受信機と冷蔵庫から取得される機器ログから得られた結合ログの他の例である。結合ログL24は、結合ログL22(図16)と同様に各1名のユーザごとに分別してイベントを示すイベント情報を集積してなる。結合ログL24では、機器IDが省略されている以外には、結合ログL22と実質的に同様の情報を含む。結合ログL23は、ログID(logId)、ユーザID(UserID)、時刻情報(time)、イベント種別情報(action)および追加イベント情報(actionInfo)を含み、それらをログIDごとに番組名情報(Title)および放送局情報(Broadcaster)を含み、それらをログIDごとに集積してなる。結合ログL24のうち、ログID「101」〜「104」がユーザA1に係るイベント情報の集合であり、ログID「105」〜「114」がユーザA2に係るイベント情報の集合である。ここで、ログID「114」に係るイベント情報は、ユーザA2による放送チャネル「1024」で放送される番組の視聴の終了を示す。
このイベント情報を生成する際、ログ分析部140は、ログID「10」に係るイベント情報と共通の動作状況であるその直前のログID「09」に係るイベント情報とを比較して、ログID「10」に係るイベント情報においてユーザA2のユーザ識別情報が削除されたことを検出する。そして、ログ分析部140は、ユーザA2について、そのイベントに係る動作状況での使用の停止を示すイベント情報を、ログID「114」に係るイベント情報として生成する。ログID「114」に係るイベント種別情報の欄に記述された「DTV abort」は、テレビジョン番組の受信停止を示す。なお、ログ分析部140は、機器ログ蓄積部126は、ユーザA2の使用可能期間内であるが、ユーザA1の使用可能期間外である時刻(2018年9月24日10時10分)についても、ユーザA1による放送チャネル「1024」で放送される番組の視聴の終了を示すイベント情報を結合ログL26に含めてもよい。
なお、上述の説明では、第2機器として主に音声認識結果を用いた対話型の入力操作機能を有する連携機器の機器ログを用いて、第1機器としてコンテンツ提示機器40等、グループで共用される機器の使用可能期間を判定する場合を例にしたが、これには限られない。ログ分析部140は、使用可能期間の判定において、使用可能な状況であるか否かの判断に有用なイベント情報を取得できれば、いかなる機種の連携機器の機器ログやアクセスログが用いられてもよいし、センサログが用いられてもよい。
また、機器ログ蓄積部126は、ネットワークNWを経由して直接またはネットワークNWに接続可能な連携機器を経由して間接的に、他の機器からの動作情報やセンサ情報を集約してもよい。
より具体的には、枕に装着した圧力センサは、所定時間間隔(例えば、5〜15分)でその表面に加わった圧力を計測し、計測した圧力を示すセンサ情報を、情報端末装置30を経由して機器ログ蓄積部126に送信する。機器ログ蓄積部126は、計測された圧力を示すセンサ情報を累積し、センサログとして蓄積する。ログ分析部140は、センサログを参照して得られる圧力が所定の圧力の検出閾値以上であるか否かにより、その枕のユーザが睡眠中か否か、つまり、使用可能期間内であるか否かを判定してもよい。なお、情報端末装置30は、圧力センサからのセンサ情報が示す圧力の時系列から公知の手法を用いて睡眠の質を判定してもよい。情報端末装置30は、そのユーザの起床を判定するとき、判定した睡眠の質を示す発話内容を含む音声を再生してもよい。
また、第2機器として、空気清浄器、空調機などの生活家電は、ユーザによる操作に応じた操作信号を情報端末装置30とWLANまたはPANを経由して受け付け、操作信号で指示される命令に従って動作する生活家電が適用されてもよい。その場合、第2機器は、情報端末装置30との接続状況を示すイベント情報を情報処理装置10に送信する。そこで、情報処理装置10のログ分析部140は、第2機器20から受信したイベント情報に基づいて、第2機器が情報端末装置30との接続の確立をもって、情報端末装置30のユーザの帰宅を判断してもよいし、接続の解除をもって、そのユーザの外出を判断してもよい。
ログ分析部140は、複数の種別のログを用いる場合には、それぞれのログを用いて上述の手法を用いて使用可能期間を推定してもよい。推定される使用可能期間(以下、推定使用可能期間)は、使用したログによって異なりうるが、複数のログからそれぞれ推定された推定使用可能期間が、2以上のログ間で重複する期間が生じうる。推定使用可能期間が重複するログの数(以下、重複数)が多いほど、使用可能期間である確度が高くなる傾向がある。そこで、ログ分析部140は、それぞれの推定使用可能期間のうち、重複数が所定の数(例えば、2)以上となる区間を使用可能期間とし、その他の区間を使用不能期間として定めてもよい。
なお、上記の説明では、ユーザの活動状況を、「外出」、「睡眠」、「覚醒」のいずれかの区分に判定する場合を例にしたが、これには限られない。使用可能期間の判定に有用な区分であれば、それ以外の区分、例えば、「入浴中」、「用便中」などが採用されてもよい。「入浴中」、「用便中」などの区分にかかる時間帯は、使用可能期間から除外され、使用不能期間に含まれる。ログ分析部140は、「入浴中」否かの判定に、例えば、浴室に設置された入浴監視装置(いわゆる、入浴見守りセンサ)が取得するセンサ情報からなる第2センサログを用いる。入浴監視装置は、例えば、浴室への人物の入室または退室を検出する人感センサと、入室者の重量(体重)を検出する重量センサと接続され、人感センサから入室または退出を示す入退出情報と、重量センサから検出した重量を示す重量情報とを所定時間間隔(例えば、1〜3分)で取得する。入浴監視装置は、入室を示す入退出情報の取得後、退室を示す入退室情報の取得までの入浴時間の期間内に取得した重量情報に基づいて入室したユーザを特定する。入浴監視装置は、例えば、取得した重量情報が示す検出重量が予め設定されたユーザごとの体重と比較し、検出重量に最も体重が近似するユーザを特定する。入浴監視装置は、入退出情報と入浴中に特定したユーザを示すユーザ識別情報とを示すセンサ情報を、直接または間接的に機器ログ蓄積部126に送信する。機器ログ蓄積部126は、入浴監視装置から受信したセンサ情報を累積し、第2センサログとして蓄積する。ログ分析部140は、第2センサログを参照して得られる所定時間間隔ごとのセンサ情報から入浴中に特定されたユーザと、そのユーザについて入浴中の時間帯を判定し、それ以外の時間帯は入浴中ではないと判定することができる。
ログ分析部140は、「用便中」であるか否かの判定に、例えば、洗面所に設置された健康状態判定装置が取得するセンサ情報からなる第3センサログを用いる。健康状態判定装置は、例えば、便器に設置された重量センサと接続され、重量センサから検出された重量を示す重量情報を所定時間間隔(例えば、1〜3分)に取得する。健康状態判定装置は、取得した重量情報が示す重量が所定の重量閾値よりも大きいとき、いずれかの人物の在室状態として在室と判定し、重量閾値以下であるとき、人物の不在と判定する。健康状態判定装置は、重量情報が示す検出重量が予め設定されたユーザごとの体重と比較し、検出重量に最も体重が近似するユーザを特定する。健康状態判定装置は、在室と判定した期間内において特定したユーザを示すユーザ識別情報を示すセンサ情報を、直接または間接的に機器ログ蓄積部126に送信する。機器ログ蓄積部126は、健康状態判定装置から受信したセンサ情報を累積し、第3センサログとして蓄積する。ログ分析部140は、第3センサログを参照して得られる所定時間間隔ごとのセンサ情報から在室中に特定されたユーザと、そのユーザの在室中の時間帯において用便中と判定し、それ以外の時間帯において用便中ではないと判定することができる。
(視聴分析の例)
次に、本実施形態に係る活用システムUSによる番組視聴分析の例について説明する。
視聴分析において、活用システムUSは、例えば、特定の時間帯において放送される放送番組の個人視聴率を算出する。活用システムUSは、放送番組ごとに放送チャネル、放送時間および関連情報(例えば、番組名、ジャンル)を含み、これらを対応付けてなる番組情報を外部データ取得部130とログ分析部140を経由して取得する。活用システムUSは、コンテンツ提示機器40ごとの結合ログに含まれる動作情報とユーザ識別情報からユーザごとの視聴期間と放送チャネルを特定する。活用システムUSは、番組情報を参照して、ユーザごとに特定した放送チャネルと視聴期間を一部または全部に含む放送番組を特定する。を示す視聴期間情報を特定する。活用システムUSは、特定した放送番組ごとにユーザ数を順次累算(インクリメント)して視聴者数を算出する。
活用システムUSは、その時間帯における、その他の放送チャネルで放送される放送チ番組についても、同様の手法を用いて視聴者数を算出する。そして、活用システムUSは、その時間帯における放送チャネルごとの視聴者数の放送チャネル間の総和を全視聴者数として算出し、算出した全視聴者数に対する特定のチャネルで放送される放送番組の視聴者数の割合を個人視聴率として算出することができる。
また、活用システムUSは、所定の時間間隔(例えば、10〜60分)の時間帯ごとに、所定の放送チャネルを示す放送局情報に対応付けられ、その時間帯を含む視聴時間を示す視聴時間情報に係るコンテンツ提示機器40ごとに、視聴人数を累積して総視聴者数として算出するとともに、1ずつ累算して総視聴台数として計数してもよい。活用システムUSは、時間帯ごとの総視聴者数と総視聴台数を図示する視聴分析情報を生成してもよい。
(広告配信の例)
次に、本実施形態に係る活用システムUSによる広告配信の例について説明する。
活用システムUSは、所定の広告番組について算出した総視聴者数が、所定の目標視聴者数よりも少ない場合、その広告番組に関連する広告データを配信すると判定してもよい。個々の広告番組も放送番組の一種として特定可能である。広告データは、例えば、広告番組と同様の映像と音声を含んでもよいし、広告番組とは別個の映像ならびに音声であるが、共通の商品、サービスその他の案内情報を含む映像と音声を含んでもよい。活用システムUSは、予め登録された登録ユーザのうち、その広告番組を視聴していないユーザそれぞれの情報端末装置30に広告データを、ネットワークを経由して送信する。活用システムUSには、予めユーザごとのユーザIDとそのユーザの情報端末装置30の機器IDまたは広告IDを含み、それらを対応付けてなるユーザ登録情報を設定しておく。活用システムUSは、ユーザ登録情報が示す登録ユーザのうち、番組情報が示すその広告番組の放送時間が、結合ログから特定されるユーザごとの視聴時間の一部または全部を含まないユーザを送信先ユーザとして定める。活用システムUSは、ユーザ登録情報を参照し、特定したユーザを示すユーザIDに対応付けられた情報端末装置30の機器IDまたは広告IDを送信先として特定することができる。
活用システムUSは、所定のジャンル(例えば、旅行)の放送番組を視聴した視聴者のそれぞれの情報端末装置30に、そのジャンルに関連する情報を含む所定の広告データを送信してもよい。活用システムUSは、番組情報を参照して、取得した結合ログからユーザごとにその放送番組とその放送時間の一部または全部を含む視聴時間に係るユーザを特定する。活用システムUSは、ユーザ登録情報を参照して、特定したユーザを示すユーザIDに対応付けられた機器IDまたは広告IDが示す情報端末装置30を送信先として特定することができる。
以上に説明したように、本実施形態に係る情報処理方法は、ユーザのグループで共用される第1機器(例えば、コンテンツ提示機器40)の動作状況を示す動作情報を含む第1ログと、第1機器に対応する第2機器(例えば、IoT機器20)に表れる個々のユーザに係るイベントを示すイベント情報を含む第2ログと、を蓄積するログ蓄積部LCを備える、情報処理システム1における情報処理方法であって、第1ステップと、第2ステップを有する。第1ステップは、イベント情報に基づいて、個々のユーザが第1機器を使用可能とする使用可能期間を推定する。第2ステップは、使用可能期間における動作状況を示す動作情報に当該使用可能期間に係るユーザを示すユーザ識別情報を付加する。
この構成によれば、1名以上のユーザからなるグループで共用される第1機器について、その動作状況を示す動作情報のうち、使用可能期間内の動作情報に、その使用可能期間に係るユーザを示すユーザ識別情報を付加されて構成される結合ログが得られる。従って、第1機器のユーザごとの使用状況の分析が可能となる。ひいては、分析結果に基づいてユーザごとの活動傾向や嗜好に応じた各種の情報やサービスの提供を可能とする。
また、第1ステップは、個々のユーザが第1機器を使用可能になる所定の第1イベントの時刻である第1時刻と、当該ユーザが第1機器を使用不能になる所定の第2イベントの時刻である第2時刻とに基づいて当該ユーザの使用可能期間を推定する。
この構成によれば、ユーザごとの使用可能期間の推定に、第2機器において第1機器を使用可能になる契機を示す第1イベントと、第1機器を使用不能になる契機を示す第2イベントを検出すればよい。そのため、複雑な処理や構成を伴わずにユーザごとの使用可能期間が推定される。
また、第2ステップは、第2時刻の直前の動作情報が示す動作状況の、第2時刻での停止を示す動作情報を生成する第3ステップと、第3ステップにおいて生成された動作情報に第2時刻に係るユーザを示すユーザ識別情報を付加する第4ステップと、を有する。
この構成によれば、使用可能期間の終期である第2時刻において、その使用可能期間に係るユーザによる第1機器の使用終了を示す情報が結合ログに含まれる。そのため、結合ログを用いて第1機器の使用状況を分析する際、そのユーザの使用終了を確実に判定することができる。
また、第1ステップは、複数の第2ログのそれぞれに基づいて個々のユーザが第1機器を使用可能とするログ別使用可能期間を推定する第5ステップと、ログ別使用可能期間が重複する第2ログの数が所定数以上である期間を使用可能期間として推定する第6ステップと、を有する。
この構成によれば、複数の第2ログを用いて個々のユーザの使用可能期間を、より確実に判定することができる。
また、ログ蓄積部LCは、所定時間ごとに前記動作情報の要求を示す動作情報要求を前記第1機器に送信するステップを有し、第2ステップは、使用可能期間内における動作情報に、当該使用可能期間に係るユーザを示すユーザ識別情報を付加するステップを含む。
この構成によれば、ログ蓄積部LCは、動作状況が変化しなくても第1機器から所定時間ごとに動作情報を取得することができる。第2ログから判定された第1時刻または第2時刻から、所定時間以内の時刻を使用可能期間の開始時刻または終了時刻とする分析が可能となる。
また、第2ステップは、使用可能期間が互いに因果関係を有する複数の所定の動作状況が表れる期間をいずれも含むユーザを示すユーザ識別情報を、当該複数の所定の動作状況のそれぞれを示す動作情報に付加するステップを有する。
この構成によれば、その動作状況のそれぞれの時刻がいずれも使用可能期間内となるユーザが、それらの動作状況に係るユーザとして特定され、一部の時刻のみ使用可能期間内となるユーザが除外される。そのため、それらの動作状況に係るユーザとして、より可能性が高いユーザに限定される。
また、第1機器は、少なくとも映像と音声の一方を含むコンテンツを提示可能とするコンテンツ提示機器40であり、動作情報は、コンテンツの提示開始または提示終了を示す。
この構成によれば、コンテンツ提示機器によるコンテンツの提示時間と、ユーザごとの使用可能期間を示す結合ログが取得される。そのため、結合ログを用いたユーザごとのコンテンツの提示期間に相当する視聴期間の分析が可能となる。
また、第2機器は、入力される音声データに基づいて動作を制御し、第1ステップは、イベント情報が、音声データの所定期間以上の非検出を示すとき、使用可能期間の終了を推定するステップを含む。
この構成によれば、入力される音声データが所定期間以上検出されないことをもって、第1機器の使用可能期間の終了と推定することができる。そのため、ユーザに対して特段の操作を要求せずに、第2機器の不使用をもって、その第1機器の使用可能期間を判定することができる。
また、第1ステップは、グループごとの第1機器と第2機器を示す保有機器情報を参照して、第1機器に対応する第2機器を特定するステップを含む。
この構成によれば、第1機器に対応する第2機器を特定することで、第2機器に係るユーザを第1機器の使用可能期間の判定対象のユーザとして確実に特定することができる。
また、ログ蓄積部LCが、第1機器と第2機器のいずれか一方から、動作情報とイベント情報を取得する。
この構成によれば、第1機器と第2機器、または第1ログと第2ログとの対応関係を示す情報を予め設定しなくても、動作情報を含む第1ログとイベント情報を含む第2ログを対応付けて取得することができる。また、事前に設定すべき情報を減らすことで、個々のユーザを特定する情報が流出する可能性を低減することができる。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
例えば、機器ログ蓄積部126は、動作情報とセンサ情報を含めた機器ログを蓄積してもよいし、機器ログとは別個に1以上のセンサ情報が順次累積してなるセンサログを蓄積してもよい。また、情報処理装置10は、機器ログ蓄積部126とは別個に、センサ情報を蓄積するセンサログ蓄積部(図示せず)を備えてもよい。その場合には、機器ログ蓄積部126は、センサ情報を蓄積しなくてもよい。
なお、第2機器(例えば、IoT機器20−1)は、第1機器を経由して情報処理装置10に送信してもよい。第1機器は、第2機器から受信したイベント情報を、自装置の動作状況を示す動作情報と対応付けて情報処理装置10に送信してもよい。その場合には、登録ユーザ情報管理部128には、第1機器の機器IDと第2機器の機器IDとの対応関係を示す保有機器情報を設定しておかなくてもよい。個々のユーザを識別できれば、必ずしもユーザIDを要しないため、登録ユーザ情報管理部128が省略されてもよい。
情報処理システム1は、情報処理装置10に代え、複数のサーバ装置からなるサーバ群(図示せず)を備えてもよい。複数のサーバ装置は、それぞれ、図4に示すハードウェア構成を備え、サーバ群全体として情報処理装置10が備える機能部を分担する。複数のサーバ群は、相互にネットワークを経由して各種のデータを送信および受信可能に接続される。例えば、サーバ群は、3個のサーバ装置を備える。3個のサーバ装置のうち第1サーバ装置は、コンテンツ提供部122、アクセスログ蓄積部124、機器ログ蓄積部126および登録ユーザ情報管理部128を備える。第2サーバ装置は、外部データ取得部130とログ分析部140を備える。第3サーバ装置は、結合ログ保存部142およびリクエスト受信部144を備える。
サーバ群を構成するサーバ装置の個数と、各サーバ装置が備える機能部の組み合わせは、これには限られない。例えば、第1サーバ装置は、コンテンツ提供部122およびアクセスログ蓄積部124を備え、機器ログ蓄積部126と登録ユーザ情報管理部128が省略されてもよい。サーバ群は、さらに第4サーバ装置を含み、第4サーバ装置は、機器ログ蓄積部126と登録ユーザ情報管理部128を備えてもよい。
第2サーバ装置は、さらに第1サーバ装置の機能部を備えた単一のサーバ装置として構成され、第1サーバ装置が省略されてもよい。第2サーバ装置は、さらに第3サーバ装置の機能部を備えた単一のサーバ装置として構成され、第3サーバ装置が省略されてもよい。
また、サーバ群は、活用システムUSの一部または全部を含んで構成されてもよい。第3サーバ装置は、活用システムUSを構成する1個以上のサーバ装置の機能部と同様の機能部を備えてもよい。その場合には、当該機能部が結合ログ要求情報を送信する処理と、リクエスト受信部144が省略されてもよい。
また、サーバ群において、アクセスログ蓄積部124を備えるサーバ装置、機器ログ蓄積部126を備えるサーバ装置は、別個であってもよい。ログ蓄積部LCは、機器の種別ごとに独立なログ蓄積部(以下、機器別機器ログ蓄積部)を含んで構成されてもよい。個々の機器別機器ログ識別部は、1個のサーバ装置として構成されてもよい。機器別機器ログ識別部は、その機種の機器に表れるイベントを示すイベント情報を、その機器から受信し、累積してなるログを蓄積する。これらの機器別機器ログ蓄積部のいずれか1つが第1ログを蓄積する第1機器別機器ログ蓄積部であり、その他の1つが第2ログを蓄積する第2機器別機器ログ蓄積部となる。
第1機器別機器ログ蓄積部には、予め機器登録情報を設定しておき、受信した動作情報の送信元である第1機器に対応する第2機器を特定し、特定した第2機器のイベント情報の要求情報を、第2機器別機器ログ蓄積部に送信してもよい。第2機器別機器ログ蓄積部は、第1機器別機器ログ蓄積部から受信した要求情報で指示される第2機器から受信したイベント情報を読み出し、読み出したイベント情報を要求情報に対する応答として第1機器別機器ログ蓄積部に送信する。
また、第2機器別機器ログ蓄積部に、予め機器登録情報を設定しておき、受信したイベント情報の送信元の第2機器に対応する第1機器の機器識別情報を特定してもよい。第2機器別機器ログ蓄積部は、受信したイベント情報と特定した機器識別情報とを対応付けて第1機器別機器ログ蓄積部に送信する。
第1機器別機器ログ蓄積部は、第2機器別機器ログ蓄積部から受信したイベント情報と、第1機器から受信した動作情報を対応付けて記憶して、それぞれ第2ログ、第1ログを形成する。ログ分析部140は、第2機器別機器ログ蓄積部から第1ログと第2ログを読み出す。
また、第1機器は、自器と対応する第2機器が取得したイベント情報に対するイベント情報要求情報を、第2機器別機器ログ蓄積部に送信してもよい。第2機器別機器ログ蓄積部は、第1機器からイベント情報要求情報を受信するとき、蓄積したイベント情報のうち、受信したイベント情報要求情報で指示されるイベント情報を読み出す。第1機器は、読み出したイベント情報をイベント情報要求情報に対する応答情報として送信する。第1機器には、予め個々のユーザのユーザ識別情報と、分析用に用いられる分析用識別情報とを対応付けてなる変換テーブルを設定しておく。第1機器は、変換テーブルを参照して、第2機器別機器ログ蓄積部から受信したイベント情報に対応付けて取得したユーザ識別情報に対応する分析用識別情報を特定し、取得した機器識別情報を特定した分析用識別情報に置き換え、置き換えにより更新されたイベント情報を自器の動作状況を示す動作情報と対応付けて第1機器別機器ログ蓄積部に送信する。第1機器別機器ログ蓄積部は、第1機器から受信した動作情報と検出情報を対応付けて記憶して、それぞれ第1ログ、第2ログを形成する。ログ分析部140は、第1機器別機器ログ蓄積部から第1ログ、第2ログを読み出し、個々のユーザの識別情報として分析用識別情報を用いることができる。ユーザ識別情報は、個人情報の一環としてみなされうるが、分析用識別情報はユーザ登録の対象とならないため、個人情報としてみなされない。従って、分析用識別情報を用いることで、個人情報が用いられる機会を回避することができるため、収集目的外の使用を回避するとともに、必要以上に流通される機会を制限することで個人情報の保護が図られる。
なお、上記の例では、個々のユーザを特定する際、個々のユーザを特定するためのユーザ識別情報としてユーザIDを用いる場合を例にしたが、一意にユーザを直接または間接的に特定する(例えば、個々のユーザが個人で使用し、基本的に複数ユーザ間で共用されない機器を特定することも含む)ことができれば、これには限られない。ユーザIDに代えて、個々のユーザについてそれぞれ異なる情報が用いられればよい。例えば、ユーザIDに代えて、そのユーザが使用する機器の機器ID、メールアドレス、ユーザ名、その機器を配信先とする広告の広告ID、その機器を提供先とするアプリのアプリID、その機器で実行しているブラウザがあるウェブサイトにアクセス時に、そのウェブサイトから一意に割り振られ、以降のアクセスで用いられるクライアントIDなどが利用可能である。
なお、情報処理装置10、IoT機器20、情報端末装置30、コンテンツ提示機器40、上記のサーバ装置は、それぞれコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。
また、情報処理装置10、IoT機器20、情報端末装置30、コンテンツ提示機器40、上記のサーバ装置の一部または全部は、それぞれLSI(Large Scale Integration)等の集積回路を含んで実現されてもよい。情報処理装置10、IoT機器20、情報端末装置30、コンテンツ提示機器40、上記のサーバ装置の一部の各機能ブロックは個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
1…情報処理システム、10…情報処理装置、20…IoT機器、30…情報端末装置、40…コンテンツ提示機器、102…CPU、104…記憶媒体、106…ドライブ部、108…入力部、110…出力部、112…ROM、114…RAM、116…補助記憶部、118…インタフェース部、122…コンテンツ提供部、124…アクセスログ蓄積部、126…機器ログ蓄積部、128…登録ユーザ情報管理部、130…外部データ取得部、140…ログ分析部、142…結合ログ保存部、144…リクエスト受信部

Claims (14)

  1. ユーザのグループで共用される第1機器の動作状況を示す動作情報を含む第1ログと、前記第1機器に対応する第2機器に表れる個々のユーザに係るイベントを示すイベント情報を含む第2ログと、を蓄積するログ蓄積部と、
    前記イベント情報に基づいて、前記個々のユーザが前記第1機器を使用可能とする使用可能期間を推定し、
    前記使用可能期間における前記動作状況を示す動作情報に当該使用可能期間に係るユーザを示すユーザ識別情報を付加して結合ログを生成するログ分析部と、
    を備える情報処理装置。
  2. ユーザのグループで共用される第1機器の動作状況を示す動作情報を含む第1ログと、前記第1機器に対応する第2機器に表れる個々のユーザに係るイベントを示すイベント情報を含む第2ログと、を蓄積するログ蓄積部と、
    前記イベント情報に基づいて、前記個々のユーザが前記第1機器を使用可能とする使用可能期間を推定し、
    前記使用可能期間における前記動作状況を示す動作情報に当該使用可能期間に係るユーザを示すユーザ識別情報を付加して結合ログを生成するログ分析部と、
    を備える情報処理システム。
  3. ユーザのグループで共用される第1機器の動作状況を示す動作情報を含む第1ログと、前記第1機器に対応する第2機器に表れる個々のユーザに係るイベントを示すイベント情報を含む第2ログと、を蓄積するログ蓄積部を備える、情報処理システムにおける情報処理方法であって、
    前記イベント情報に基づいて、前記個々のユーザが前記第1機器を使用可能とする使用可能期間を推定する第1ステップと、
    前記使用可能期間における前記動作状況を示す動作情報に当該使用可能期間に係るユーザを示すユーザ識別情報を付加する第2ステップと、
    を有する情報処理方法。
  4. 前記第1ステップは、
    前記個々のユーザが前記第1機器を使用可能になる所定の第1イベントの時刻である第1時刻と、当該ユーザが前記第1機器を使用不能になる所定の第2イベントの時刻である第2時刻とに基づいて当該ユーザの前記使用可能期間を推定する
    請求項3に記載の情報処理方法。
  5. 前記第2ステップは、
    前記第2時刻の直前の動作情報が示す動作状況の前記第2時刻における停止を示す動作情報を生成する第3ステップと、
    前記第3ステップにおいて生成された前記動作情報に前記第2時刻に係るユーザを示すユーザ識別情報を付加する第4ステップと、を有する
    請求項4に記載の情報処理方法。
  6. 前記第1ステップは、
    複数の前記第2ログのそれぞれに基づいて前記個々のユーザが前記第1機器を使用可能とするログ別使用可能期間を推定する第5ステップと、
    前記ログ別使用可能期間が重複する前記第2ログの数が所定数以上である期間を前記使用可能期間として推定する第6ステップと、を有する
    請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の情報処理方法。
  7. 前記第2ステップは、
    前記使用可能期間が互いに因果関係を有する複数の所定の動作状況が表れる期間をいずれも含むユーザを示すユーザ識別情報を、当該複数の所定の動作状況のそれぞれを示す動作情報に付加するステップを有する
    請求項3から請求項6のいずれか一項に記載の情報処理方法。
  8. 前記第1機器は、少なくとも映像と音声の一方を含むコンテンツを提示可能とするコンテンツ提示機器であり、
    前記動作情報は、前記コンテンツの提示開始または提示終了を示す
    請求項3から請求項7のいずれか一項に記載の情報処理方法。
  9. 前記第2機器は、入力される音声データに基づいて動作を制御し、
    前記第1ステップは、
    前記イベント情報が、前記音声データの所定期間以上の非検出を示すとき、前記使用可能期間の終了を推定するステップを含む
    請求項3から請求項8のいずれか一項に記載の情報処理方法。
  10. 前記第2機器は、無線通信を行う通信部を備え、
    前記イベントとして、前記第2機器が所定の基地局装置が提供する無線ネットワークの通信範囲内であるか否かを判定し、
    前記第1ステップは、
    前記第2機器が前記通信範囲内である期間に基づいて、前記使用可能期間を推定するステップを含む
    請求項3から請求項9のいずれか一項に記載の情報処理方法。
  11. 前記第2機器は、加速度を検出する検出部を備え、
    前記第1ステップは、
    前記イベント情報が示す前記加速度の情報に基づいて、前記使用可能期間を推定するステップを含む
    請求項3から請求項10のいずれか一項に記載の情報処理方法。
  12. 前記第1ステップは、
    前記グループごとの前記第1機器と前記第2機器を示す保有機器情報を参照して、前記第1機器に対応する前記第2機器を特定するステップを含む
    請求項3から請求項11のいずれか一項に記載の情報処理方法。
  13. 前記ログ蓄積部が、
    前記第1機器と前記第2機器のいずれか一方から、前記動作情報と前記イベント情報を取得する
    請求項3から請求項11のいずれか一項に記載の情報処理方法。
  14. ユーザのグループで共用される第1機器の動作状況を示す動作情報を含む第1ログと、前記第1機器に対応する第2機器に表れる個々のユーザに係るイベントを示すイベント情報を含む第2ログと、を蓄積するログ蓄積部を備える、情報処理システムにおける情報処理装置のコンピュータに、
    前記イベント情報に基づいて、前記個々のユーザが前記第1機器を使用可能とする使用可能期間を推定する第1ステップと、
    前記使用可能期間における前記動作状況を示す動作情報に当該使用可能期間に係るユーザを示すユーザ識別情報を付加する第2ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
JP2019012101A 2019-01-28 2019-01-28 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラム Pending JP2020119425A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019012101A JP2020119425A (ja) 2019-01-28 2019-01-28 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019012101A JP2020119425A (ja) 2019-01-28 2019-01-28 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020119425A true JP2020119425A (ja) 2020-08-06

Family

ID=71890935

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019012101A Pending JP2020119425A (ja) 2019-01-28 2019-01-28 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020119425A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113672533A (zh) * 2021-08-03 2021-11-19 维沃移动通信有限公司 ***检测方法、装置、电子设备及存储介质
JP7329209B1 (ja) 2022-06-17 2023-08-18 グリー株式会社 情報処理システム、情報処理方法およびコンピュータプログラム

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012037783A (ja) * 2010-08-10 2012-02-23 Yahoo Japan Corp 情報家電システム、情報取得方法及びプログラム
JP2016200782A (ja) * 2015-04-14 2016-12-01 シャープ株式会社 音声認識システム
JPWO2015064072A1 (ja) * 2013-10-30 2017-03-09 パナソニックIpマネジメント株式会社 情報提供システム、特定情報生成装置、および特定情報生成方法
JP2017195484A (ja) * 2016-04-20 2017-10-26 パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカPanasonic Intellectual Property Corporation of America 操作者推定方法、操作者推定装置及び操作者推定プログラム
JP2018049321A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 ヤフー株式会社 推定装置、推定方法および推定プログラム
JP2019012964A (ja) * 2017-06-30 2019-01-24 株式会社Jvcケンウッド 機器設定システム、共用機器、機器設定方法および機器設定プログラム

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012037783A (ja) * 2010-08-10 2012-02-23 Yahoo Japan Corp 情報家電システム、情報取得方法及びプログラム
JPWO2015064072A1 (ja) * 2013-10-30 2017-03-09 パナソニックIpマネジメント株式会社 情報提供システム、特定情報生成装置、および特定情報生成方法
JP2016200782A (ja) * 2015-04-14 2016-12-01 シャープ株式会社 音声認識システム
JP2017195484A (ja) * 2016-04-20 2017-10-26 パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカPanasonic Intellectual Property Corporation of America 操作者推定方法、操作者推定装置及び操作者推定プログラム
JP2018049321A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 ヤフー株式会社 推定装置、推定方法および推定プログラム
JP2019012964A (ja) * 2017-06-30 2019-01-24 株式会社Jvcケンウッド 機器設定システム、共用機器、機器設定方法および機器設定プログラム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113672533A (zh) * 2021-08-03 2021-11-19 维沃移动通信有限公司 ***检测方法、装置、电子设备及存储介质
JP7329209B1 (ja) 2022-06-17 2023-08-18 グリー株式会社 情報処理システム、情報処理方法およびコンピュータプログラム
JP2023184000A (ja) * 2022-06-17 2023-12-28 グリー株式会社 情報処理システム、情報処理方法およびコンピュータプログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10154295B2 (en) Method and system for analysis of sensory information to estimate audience reaction
US11711576B2 (en) Methods and apparatus to count people in an audience
US10942872B2 (en) Peripheral device, communication system, central control device, communication method, and recording medium recording communication program
JP7393526B2 (ja) イベントクリップを提供するための、方法、電子装置、サーバシステム、およびプログラム
JP5843401B2 (ja) コンテンツ情報提供装置、コンテンツ情報提供システム、コンテンツ情報提供方法及びコンテンツ情報提供プログラム
CN110087131A (zh) 电视***中的电视控制方法及主控终端
CN106842972A (zh) 一种智能家居设备的预测控制方法及***
WO2016186440A1 (ko) 멀티모달 정보를 이용하여 사용자의 정보를 획득하는 셋톱박스, 이를 이용한 관리 서버 및 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체
JP2020119425A (ja) 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラム
KR20160111284A (ko) 멀티모달 정보를 기반으로 상황 인지 기능을 수행하여 사용자 인터페이스와 사용자 경험을 스스로 학습하고 개선하는 셋톱박스, 촬영 장치, 그리고 이를 이용한 방법 및 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체
US20160309224A1 (en) Identification of an appliance user
JP2020119424A (ja) 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラム
JP2005332404A (ja) コンテンツ提供システム
JP3638591B2 (ja) コンテンツ提供システム
JP3696869B2 (ja) コンテンツ提供システム
JP2011253244A (ja) コミュニケーション支援システム
JP2020170449A (ja) 情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法およびプログラム
CN115167162A (zh) 到访信息提醒方法及***
JP2006067229A (ja) 放送広告視聴調査システムとそのモニタ装置及びセンタ装置
CN114764222A (zh) 计算机可读存储介质、智能面板及其消息推送方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210922

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220823

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20230307