JP2020104999A - シート処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高速でかつ多様なシートに対応した整合が可能なシート処理装置を提供する。【解決手段】後処理装置は、シートの表面に接して、処理トレイ25の規制ストッパ29に向けてシートを整合させる掻き込みローラ33と、処理トレイ25に集積されたシートをシート幅方向に整合するシフト整合機構35と、排紙ローラ28により搬送されてくるシートのシート幅方向の位置を検出するシート側端検出センサとを備えている。シフト整合機構35は、処理トレイ25に集積されたシートを整合する際、シート側端検出センサが検出したシート幅方向の位置となるように整合する。これにより、シートのシート幅方向への移動を低減でき、また、シートをシート幅方向へ移動する際、掻き込みローラ33とシートとの間の抵抗が生じ難くでき、高速でかつ多様なシートに対応したシート束の整合が可能となる。【選択図】図2
Description
本発明は、搬送されてくるシートを集積手段に集積してシート束を形成するシート処理装置に関する。
従来、画像形成装置などから排出されるシートに対して処理を施すシート処理装置において、処理を施すために画像形成装置から排出されるシートを一時的に集積していく際、排出されるシートごとに端部に整合部材を作用させて幅方向を整列させる整合板による整合方法が知られている。整合板は、画像形成装置からシートが排出されてくる位置とシート幅とに基づき、画像形成装置より排出されてくるシートを受け入れる時の待機位置を決定している。
画像形成装置からシートが排出されてくる位置は、装置の設置状況、給紙トレイのセット位置、搬送中の搬送ずれなどの影響により不安定であり、整合板の待機位置はあらかじめシートの端部から所定量(例えば20mm程度)の余裕を持った位置に設定している。この整合板の待機位置をよりシートの端部に対して近づけて処理時間の短縮を行うため、排出されてくるシートのサイドエッジを検出して整合板の待機位置を決定する方法が提案されている(特許文献1参照)。この特許文献1のものは、排出されてくるシートの端部を搬送路上に設けられたサイドエッジ検出手段で検出し、検出したシートの端部の位置情報をもとに整合板の待機位置を制御している。
また、幅方向の整合は整合板で行う一方で、搬送方向の整合を行う方法として、シートを集積していく際、最上位のシートに対して作用する整合ベルトで突き当て部材に向けてシートを搬送して、搬送方向の整合を行う方法が知られている。このように搬送方向を整合ベルトで整合し、幅方向を整合板で整合するものにおいては、シート束の最上位以外のシートは、次シートが上部に重ねられた際の整合動作によって整合ベルトとの直接の接触がなくなるため精度よく整合されるものの、最上位のシートを整合板で幅方向に移動させる際、整合ベルトとシートとの間で生じる抵抗による影響がある。従って、シート束の最上位のシート(束最終シート)の整合性が低下することが課題となっており、特に綴じ処理を行う場合に改善が望まれている。この最上位のシートの整合性が低下する課題に対し、最上位以外のシートの整合板による整合回数(A)より、最上位シートの整合回数(B)を多くする((A)<(B))ように制御することで整列性を向上させる方法が提案されている(特許文献2参照)。
しかしながら、近年、需要が増している高速化の中で、整合回数を増やすことには処理時間の面から制約があり、あまり好ましくはない。また、薄紙などの多様な坪量への対応や、再生紙などの多様な表面性のシートへの対応が求められているが、整合板が作用した際に座屈しやすい薄紙や、シート同士の摩擦が大きく移動困難である再生紙などのシートに対しては、整合回数を増やすことによる整合性への改善効果が十分でないという問題もある。特に綴じ処理を施す場合は、シートの整合性が重要視されるため、最上位のシートの整合性の改善は、高速でかつ多様なシートに対して有効な手法で実施することが望まれる。
そこで本発明は、高速でかつ多様なシートに対応した整合が可能なシート処理装置を提供することを目的とするものである。
本シート処理装置は、シートを搬送するシート搬送手段と、前記シート搬送手段により搬送されてくるシートを突き当てる突き当て部を有し、シートを前記突き当て部に突き当てつつ集積してシート束を形成する集積手段と、シートの表面に接して、前記突き当て部に向けた突き当て方向にシートを整合させる突き当て整合手段と、前記突き当て整合手段により整合する方向に交差するシート幅方向に移動可能であり、前記集積手段に集積されたシートを前記シート幅方向に整合する幅方向整合手段と、前記シート搬送手段により搬送されてくるシートのシート幅方向の位置を検出する幅方向検出手段と、を備え、前記幅方向整合手段は、前記集積手段に集積されたシートを整合する際、前記幅方向検出手段が検出したシート幅方向の位置となるように整合することを特徴とする。
本発明によると、幅方向整合手段が搬送されてくるシートのシート幅方向の位置となるように集積手段に集積されたシートを整合するので、集積するシートのシート幅方向への移動を低減することができる。また、シートをシート幅方向へ移動する際、突き当て整合手段と集積するシートとの間の抵抗が生じ難くすることができる。従って、高速でかつ多様なシートに対応したシート束の整合を可能とすることができる。
[画像形成システム]
図1に本発明に係る画像形成システムの全体構成を示す。同図の画像形成システムは画像形成装置Aとシート処理装置である後処理装置Bとで構成され、画像形成装置Aで画像形成したシートを後処理装置Bで一時的に部揃え収納してステープル綴じした後にスタックトレイに収納する。そして、画像形成装置Aにおいて画像形成条件と共に後処理(仕上げ処理)モードを設定することで、後処理装置Bは、設定された後処理モードに応じて仕上げ処理した後にシートをスタックトレイに収納するよう構成されている。以下、画像形成装置A及び後処理装置Bについて説明する。
図1に本発明に係る画像形成システムの全体構成を示す。同図の画像形成システムは画像形成装置Aとシート処理装置である後処理装置Bとで構成され、画像形成装置Aで画像形成したシートを後処理装置Bで一時的に部揃え収納してステープル綴じした後にスタックトレイに収納する。そして、画像形成装置Aにおいて画像形成条件と共に後処理(仕上げ処理)モードを設定することで、後処理装置Bは、設定された後処理モードに応じて仕上げ処理した後にシートをスタックトレイに収納するよう構成されている。以下、画像形成装置A及び後処理装置Bについて説明する。
[画像形成装置]
画像形成装置Aは、シート上に静電印刷機構で画像を形成する場合を示し、給紙部2と画像形成部3と排紙部4とで構成されている。装置ハウジング1には画像形成するシートを収納した給紙部2が内蔵され、この給紙部2は、装置ハウジング1に着脱自在で給紙カセット2a、2b、2cによって構成されており、給紙カセット2a、2b、2cは各シートサイズに対応している。
画像形成装置Aは、シート上に静電印刷機構で画像を形成する場合を示し、給紙部2と画像形成部3と排紙部4とで構成されている。装置ハウジング1には画像形成するシートを収納した給紙部2が内蔵され、この給紙部2は、装置ハウジング1に着脱自在で給紙カセット2a、2b、2cによって構成されており、給紙カセット2a、2b、2cは各シートサイズに対応している。
画像形成部3は、給紙部2から搬送されてくるシートへデータ処理部9から転送された画像データに従って画像形成する。図示の画像形成部3は静電印刷機構を示し、感光ドラム8に静電潜像を形成するビーム投光器と、静電潜像にトナーインクを付着する現像器10と、転写チャージャ11とクリーナとで構成されている。これらの具体的な構成と動作については広く知られているために、詳細な説明については省略する。
そして、給紙部2からレジストローラ7に搬送されたシートに感光ドラム8に形成した画像インク(トナー像)を転写チャージャ11で転写する。転写チャージャ11の下流側には定着ローラ12が配置されシート上の画像を加熱定着して排紙部4に搬送する。排紙部4は装置ハウジング1に配置された排紙口13と、排紙ローラ15とで構成される。デュープレックスパス14は、画像形成部3から画像形成されるシートを表裏反転してレジストローラ7に循環搬送し、シートの裏面側に画像形成部3で画像形成し排紙部4から排紙口13に搬出する。
なお、データ処理部9は、画像読取ユニット5が読み取った画像データ、或いは外部のネットワーク、コンピュータ入力装置などから送られた画像データを設定された画像形成条件に応じて前述のビーム投光器に電気信号として送信する。
図示の装置は、画像形成装置Aと一体な画像読取ユニット5と、このユニットに原稿シートを給送する原稿自動給送装置19とを備えている。画像読取ユニット5は、原稿シートを載置するプラテン16と、このプラテンに沿って移動する読取キャリッジ17とで構成されて、プラテン16上の原稿をキャリッジでスキャニングして画像データに変換するスキャナ装置で構成されている。また原稿自動給送装置19は、給紙トレイ20にセットした原稿をプラテン16に自動的に給送するユニットとして画像読取ユニット5に一体に取り付けられている。
なお、画像形成装置Aは上記の静電印刷機構以外にも、インクジェット画像形成方式、オフセット印刷方式、シルク印刷方式などの種々の画像形成機構が採用可能である。
[後処理装置]
本発明に係わる後処理装置Bは、図1に示すように画像形成装置Aから搬送されてくる画像形成済のシートが搬入されると、シートを集積手段としての処理トレイ25に部揃えして収納した後、仕上げの後処理(ステープル綴じ処理、ジョグ区分け処理、折り処理等)を施し、処理したシート(束)をスタックトレイ30に収納する。
本発明に係わる後処理装置Bは、図1に示すように画像形成装置Aから搬送されてくる画像形成済のシートが搬入されると、シートを集積手段としての処理トレイ25に部揃えして収納した後、仕上げの後処理(ステープル綴じ処理、ジョグ区分け処理、折り処理等)を施し、処理したシート(束)をスタックトレイ30に収納する。
図2は、後処理装置Bの詳細を示しており、装置ハウジング21と、このハウジングに配置された排紙経路22と、排紙経路22から搬送されたシートを一時的に収納する処理トレイ25と、後処理されたシートを積載収納するスタックトレイ30とで構成されている。
以下、本発明に係わる後処理装置Bについて説明していく。排紙経路22は、装置ハウジング21を横断する略水平方向に直線状に形成されており、入口側には画像形成装置Aの排紙口13に連結する搬入口23が設けられて、画像形成装置Aから搬送されてくるシートを処理トレイ25に案内するよう構成されている。
排紙経路22には、搬入ローラ26と搬送ローラ27と排紙ローラ28とを順次配置して構成されるシート搬送手段が設けられ、図2では示されていないがローラ駆動モータ53に連結されて、シートを搬入口23から排紙口24に向けて搬送する。また、排紙経路22には、搬入口側に搬入センサSe1が、排紙口側に排紙センサSe2が配置され、これらのセンサは、シートの先端と後端をそれぞれ検出すると、後述する制御CPU50に検出信号を出力する。
[処理トレイ]
図2に示すように、排紙口24の下流側には段差Dxを置いた下方に集積手段としての処理トレイ25が配置されている。処理トレイ25は、シートの排紙方向での後端部が支持されたシートを積載するシート積載台25aを備えて、スタックトレイ30との間で排紙口24から搬送されたシートを略水平方向にブリッジ支持するように配置されている。
図2に示すように、排紙口24の下流側には段差Dxを置いた下方に集積手段としての処理トレイ25が配置されている。処理トレイ25は、シートの排紙方向での後端部が支持されたシートを積載するシート積載台25aを備えて、スタックトレイ30との間で排紙口24から搬送されたシートを略水平方向にブリッジ支持するように配置されている。
処理トレイ25には、シートの排紙方向(図2では右から左の方向)での後端部を位置規制する突き当て部としての規制ストッパ29と綴じ手段としてのステープルユニット31とが配置されている。よって、排紙経路22から排出されるシートは、排紙された方向とは反対の方向(図2で右方向)に反転搬送されて、排紙口24の下方に配置されている処理トレイ25に収納される。ステープルユニット31は、反転搬送によりシート積載台25a上に積載され部揃えされたシート束をステープル針で綴じ処理する。
[シフト整合機構]
処理トレイ25には、図4に示すように、排紙口24から搬送されてくるシートの搬送方向と直交する方向に進退して位置決めする幅方向整合手段であるシフト整合機構35が配置されている。図3は、シフト整合機構35を平面図で示しており、シフト整合機構35は、排紙口24から処理トレイ25に搬入されたシートのセンターを基準に位置合わせを行うために、処理トレイ25上のシートの左側縁と係合する左整合板35Lと、シートの右側縁と係合する右整合板35Rとを備える。
処理トレイ25には、図4に示すように、排紙口24から搬送されてくるシートの搬送方向と直交する方向に進退して位置決めする幅方向整合手段であるシフト整合機構35が配置されている。図3は、シフト整合機構35を平面図で示しており、シフト整合機構35は、排紙口24から処理トレイ25に搬入されたシートのセンターを基準に位置合わせを行うために、処理トレイ25上のシートの左側縁と係合する左整合板35Lと、シートの右側縁と係合する右整合板35Rとを備える。
この左整合板35L及び右整合板35Rはそれぞれ処理トレイ25のシート積載台25aに形成されているガイド溝(図示せず)に嵌合支持され、シートの搬送方向と交差する方向(以下、シート幅方向という)にスライドして移動可能となっている。また、処理トレイ25の底部には前記ガイド溝に沿って一組のプーリ対55を配置して、それぞれのプーリ対55にはベルト56が架け渡されている。さらに、各ベルト56には、左整合板35L及び右整合板35Rがそれぞれ固定されている。また、各プーリ対55の一方のプーリには、シフトモータMZ1,MZ2がそれぞれ連結されている。
このような構成で左右一対形成されている左整合板35Lと右整合板35Rとは、それぞれのシフトモータMZ1,MZ2の駆動でシート幅方向に往復移動する。このとき、左右のシフトモータMZ1,MZ2を同期させて反対方向に同一量回転駆動させることで、処理トレイ25上に搬入されたシートをセンター基準で整合することが可能となる。
左整合板35Lと右整合板35Rとは、装置の起動時には、予め設定されたホームポジションHpに位置しており、この位置にはポジションセンサが配置されている。そして、後述する制御CPU50(図5参照)が画像形成装置Aから画像形成されるシートのサイズ情報を受信すると、制御CPU50は、この情報に基づいてシフトモータMZ1,MZ2の駆動を制御して、左整合板35L及び右整合板35Rを所定のシートが受け入れ可能な受け入れ位置に移動させて、シートの受け入れ状態とする。
一方、制御CPU50は、シフト整合機構35を整合動作させるときには、左整合板35L及び右整合板35Rを整合位置に移動させる。左整合板35L及び右整合板35Rが整合位置にあるときは、左整合板35L及び右整合板35Rはシートと当接してシートを幅寸法に統一して整合する。
[シート搬送機構]
図1及び図2に示すように、処理トレイ25には、排紙口24からシートをシート積載台25a上に搬送する反転ローラ32と、シート積載台25a上のシートを規制ストッパ29に突き当てるように送る突き当て整合手段である掻き込みローラ33とが配置されている。反転ローラ32は、排紙口24から搬送されてくるシートを排紙方向に搬送した後、次に逆方向にスイッチバックして送る正逆転ローラで構成されている。
図1及び図2に示すように、処理トレイ25には、排紙口24からシートをシート積載台25a上に搬送する反転ローラ32と、シート積載台25a上のシートを規制ストッパ29に突き当てるように送る突き当て整合手段である掻き込みローラ33とが配置されている。反転ローラ32は、排紙口24から搬送されてくるシートを排紙方向に搬送した後、次に逆方向にスイッチバックして送る正逆転ローラで構成されている。
このような反転ローラ32は、互いに圧接離間する上部ローラ32aと下部ローラ32bとで構成されており、下部ローラ32bはシート積載台25aに埋設されて固定されているのに対して、上部ローラ32aは不図示の昇降アームによって昇降可能となるように装置ハウジング21に取り付けられている。
この昇降アーム(不図示)は、昇降モータ54(図5参照)に連結されている。そして、上部ローラ32aは、反転ローラ駆動モータ57(図5参照)に連結されて、反転ローラ駆動モータ57の正逆転に応じて排紙方向又は逆方向(反排紙方向)に回動する。
そして、後述する制御CPU50は、排紙センサSe2からのシート先端検知信号の発生からシート先端がローラニップ間に進入するまでの間は、上部ローラ32aを離間した上昇位置に位置させ、シート先端がローラニップ間に進入した後は、上部ローラ32aを下部ローラ32bと圧接する作動位置に下降させる。これと共に、上部ローラ32aをシート後端が排紙口24から搬送するまでは排紙方向に回転し、その後には反排紙方向に回転する。これにより、排紙経路22から搬送されたシートはスタックトレイ30に向けた排紙方向に進み、シート後端が排紙口24から処理トレイ25上に進入した後は規制ストッパ29に向けた反排紙方向(突き当て方向)に進む。
よって、制御CPU50は、排紙センサSe2でシート先端を検出した後、シート先端がローラニップ間に進入したタイミングで、上方に待機している上部ローラ32aを下方のニップ位置に降下させ、下部ローラ32bと圧接した状態で排紙方向に所定量回転し、その後に反排紙方向に回転する。この制御は、排紙センサSe2によって、シート先端を検出した信号とシート後端を検出した信号とに基づき、信号の検出より所定時間遅延させたタイミングで制御される。
突き当て整合手段としての掻き込みローラ33は、排紙口24の排紙ローラ28と一体に回転するベルト部材で構成され、排紙ローラ28からシート積載台25a上の最上シートの上に垂れ下がるように配置されている。そして排紙ローラ28と同一方向に回転し、搬送されてくるシートの表面に接して、そのシートに規制ストッパ29に向かって突き当てる搬送力を付与する。これ以外の掻き込みローラ33としては、エンドレスベルトに限らず、上下に揺動するローラ構造、パドル構造など種々の機構を採用可能である。
そして、処理トレイ25で後処理されたシート(束)は、反転ローラ駆動モータ57の排紙方向への回転による反転ローラ32の動作によりスタックトレイ30に送出される。
[スタックトレイ]
スタックトレイ30は、排紙方向の下流側が高く上流側が低くなるように傾斜させたシート積載面30aを備えて、シート積載面30a上に排出されたシート(シート束)を積載収納する。本実施形態では、スタックトレイ30には、排紙口24から処理トレイ25に搬送されて後処理されたシートが導入されているが、排紙口24から排出されたシートが直接導入される場合もある。
スタックトレイ30は、排紙方向の下流側が高く上流側が低くなるように傾斜させたシート積載面30aを備えて、シート積載面30a上に排出されたシート(シート束)を積載収納する。本実施形態では、スタックトレイ30には、排紙口24から処理トレイ25に搬送されて後処理されたシートが導入されているが、排紙口24から排出されたシートが直接導入される場合もある。
スタックトレイ30は、装置ハウジング21に垂直方向に取り付けられるガイドレール34に昇降可能に支持されるトレイ載台30cに固定されており、トレイ載台30cを駆動装置(図示しない)によって上下に移動させることで昇降する。このとき、スタックトレイ30の高さ位置は、シート積載面30a又はシート積載面30a上に積載収納されたシート面の位置が下部ローラ32bの高さ位置より一定の段差Dだけ低い位置となるように、図示しないセンサの検出信号に基づいて上記駆動装置が制御される。
[排出整合機構]
スタックトレイ30の上方には、反転ローラ32から排出されたシートをその幅方向に整合する排出整合機構38が設けられている。排出整合機構38は、処理トレイ25へ導入されるシートの幅方向に移動可能な右整合部材38R及び左整合部材38Lを有する点では上述のシフト整合機構35と同様であるが、排出整合機構38の右整合部材38R及び左整合部材38Lは、これ以外にも、処理トレイ25で後処理されたシート(シート束)のスタックトレイ30へのガイド及びスタックトレイ30に集積したシートの抑えや幅寄せを行う。
スタックトレイ30の上方には、反転ローラ32から排出されたシートをその幅方向に整合する排出整合機構38が設けられている。排出整合機構38は、処理トレイ25へ導入されるシートの幅方向に移動可能な右整合部材38R及び左整合部材38Lを有する点では上述のシフト整合機構35と同様であるが、排出整合機構38の右整合部材38R及び左整合部材38Lは、これ以外にも、処理トレイ25で後処理されたシート(シート束)のスタックトレイ30へのガイド及びスタックトレイ30に集積したシートの抑えや幅寄せを行う。
[後処理制御部の構成]
次に、後処理装置Bの制御部の構成を、図5を用いて説明する。後処理装置Bの制御手段である制御CPU50は、ROM51に記憶されているプログラムを実行して、画像形成されたシートを部揃えして後処理(例えばステープル綴じ)を施し、綴じ処理したシート(シート束)をスタックトレイ30に搬出する等、後処理装置Bの動作全体を制御する。制御CPU50は、画像形成装置Aの本体制御部45からシートサイズ(シート幅方向の長さも含む)情報と、シート性状(紙厚さ、材質、カール度合い)情報と、給紙経路情報、搬送経路情報、ジョブ終了信号等を受信すると、RAM52に記憶されている制御データに基づき後処理動作を制御する。
次に、後処理装置Bの制御部の構成を、図5を用いて説明する。後処理装置Bの制御手段である制御CPU50は、ROM51に記憶されているプログラムを実行して、画像形成されたシートを部揃えして後処理(例えばステープル綴じ)を施し、綴じ処理したシート(シート束)をスタックトレイ30に搬出する等、後処理装置Bの動作全体を制御する。制御CPU50は、画像形成装置Aの本体制御部45からシートサイズ(シート幅方向の長さも含む)情報と、シート性状(紙厚さ、材質、カール度合い)情報と、給紙経路情報、搬送経路情報、ジョブ終了信号等を受信すると、RAM52に記憶されている制御データに基づき後処理動作を制御する。
制御CPU50は、ROM51に記憶されているプログラムを実行することで、排紙制御部50a、シート整合制御部50b、後処理実行制御部50c及びシート束搬出制御部50dとして機能する。排紙制御部50aは、上流の画像形成装置Aから搬送されたシートを排紙経路22に受け入れる制御を実行し、即ち、排紙経路22に搬入されたシートを排紙ローラ28で排紙口24に向けて搬送するようにローラ駆動モータ53を制御する。また、排紙制御部50aは、シートが排紙口24から搬送されたときには上部ローラ32aを待機位置に待機させ、シート先端が通過した後に上部ローラ32aを下部ローラ32bに圧接させて、この反転ローラ32を排紙方向へ回転させた後、シート後端が排紙センサSe2を通過したタイミングで反転ローラ32の搬送方向を反転する。この動作は、反転ローラ32の昇降モータ54と反転ローラ駆動モータ57の正逆回転を制御することで達成される。この場合、排紙制御部50aは、本体制御部45からの指令に応じて、排紙ローラ28で排紙口24に向けての搬送スピード及び反転ローラ32による搬送スピードが高速となるよう、ローラ駆動モータ53と反転ローラ駆動モータ57の回転を高速に切り替えて高速搬送モードとすることができる。
シート整合制御部50bは、シフトモータSM1,SM2の駆動を制御することで、右整合部材38R及び左整合部材38Lをシート幅方向へ移動位置を制御する。また、シート整合制御部50bは、シフトモータMZ1,MZ2の駆動を制御して、シフト整合機構35の左整合板35L及び右整合板35Rをシート幅方向へ移動位置を制御する。また、シート整合制御部50bは、本体制御部45からの指示に応じて、排紙経路22からのシートをスタックトレイ30に直接導入するか、又は処理トレイ25に搬送されて後処理されたシートをスタックトレイ30に導入するよう、反転ローラ32の昇降動作と回転動作を制御すると共に、シフトモータSM1,SM2と角度制御モータMdの動作を制御する。
後処理実行制御部50cは、ステープルユニット31によるステープル綴じ、パンチ穿孔、スタンプ捺印などの後処理を実行する後処理手段を制御する。この場合、後処理実行制御部50cは本体制御部45からのジョブ終了信号によって最後のシート(シート束の再上位となるシート)が処理トレイ25に搬入されたことを認識すると、そのシートを幅方向で整合した後、後処理手段のドライブモータに起動信号を送信する。この信号を受けて、後処理手段は動作(例えば綴じ動作等)を実行し、その動作終了後にエンド信号をシート束搬出制御部50dに送る。
シート束搬出制御部50dは、後処理手段からのエンド信号を受けて反転ローラ32で処理トレイ25上のシート束に圧接し、スタックトレイ30の方向に反転ローラ駆動モータ57を駆動する。この動作により、処理トレイ25上のシート束は下流側のスタックトレイ30に収納される。
[整合動作の制御]
上記構成による後処理装置Bにおいて、本発明は排紙口24から送出されるシートの中心線C(図6参照)が搬送方向と平行となるようにシフト整合機構35及び排出整合機構38による整合動作を制御するものである。
上記構成による後処理装置Bにおいて、本発明は排紙口24から送出されるシートの中心線C(図6参照)が搬送方向と平行となるようにシフト整合機構35及び排出整合機構38による整合動作を制御するものである。
図6に示すように、排紙口24から送出されるシートを処理トレイ25に向けて搬送する途中には搬送されるシートの側端部の位置、つまりシートのシート幅方向の位置を検出するための幅方向検出手段としてのシート側端検出センサSe100が備えられている。シート側端検出センサSe100は、例えば発光と受光とによりシートの側端部を検出する。これにより、制御CPU50は、通過するシートの端部の位置を認識し、中心線Cからの位置を特定可能に構成されている。なお、シート側端検出センサSe100の情報は、制御CPU50に伝達され、その情報に基づきシフト整合機構35の位置制御が実施される。
以下、処理トレイ25に搬入されるシートによって形成されるシート束の整列性について図7を用いて説明する。図7はシートが処理トレイ25に搬入されていく状態を示した模式図であり、シートは規制ストッパ29の方向に反転ローラ32の回転駆動によって搬送されていく。反転ローラ32によって所定量搬送されたシートは、突き当て整合手段としての掻き込みローラ33に到達し、最終的にシート端が規制ストッパ29に到達する位置まで搬入される。掻き込みローラ33は、シート端が規制ストッパ29に到達した後も回転動作を継続し、シート端を規制ストッパ29の位置に保持する。
その後、規制ストッパ29まで搬入されたシートは、シフト整合機構35によってシート幅方向における整合位置に移動する。このシフト整合機構35によるシート幅方向の整合移動の際も、掻き込みローラ33は回転駆動をしながらシートの上面に接した状態でシートを規制ストッパ29の位置に保持し続ける。そのため、シート幅方向の整合位置に移動されるシートは、掻き込みローラ33の抵抗を受けながら移動することになり、若干の傾きが生じる可能性があることが知られている。
ここで生じる傾きは、後続して処理トレイ25に搬送されてくる後続シートがシフト整合機構35によってシート幅方向に整合される際、後続シートが重ねられたことにより、整合移動の抵抗となっていた掻き込みローラ33の抵抗が解消されることによって、後続シートの整合動作時に傾きが解消される。
しかしながら、シート束の最上位となるシートは、後続シートが重ねられず、掻き込みローラ33の抵抗が解消されないため、傾きが生じていた場合に傾きが解消され難いという問題がある。本実施形態では、シート束を形成する最上位のシートに対しての整合動作時の整列性の品位を向上させるため、シート束の最上位に位置するシートにおけるシート幅方向の整合動作時に、シフト整合機構35による最上位のシートの移動を極力低減するようにシート束の最上位となるシートの搬送制御を行う。以下、シート束の最上位となるシートの搬送制御について、図8に示すフローチャートに基づいて説明する。
まず、排紙口24から送出されるシートの側端部(シートサイドエッジ)の位置を搬送路の途中に設けられたシート側端検出センサSe100で検出する(S01)。次に処理トレイ25上に既に搬送された既積載シートが存在するか否かを判断し(S02)、存在しない場合(S02のNo)、つまり、現在搬送しているシートがシート束を形成する1枚目のシートの場合は、処理トレイ25にシートを掻き込み搬送する(S05)。その後、処理トレイ25に掻き込まれたシートをシフト整合機構35でシート幅方向に対して整合処理を行う(S06)。
一方、上記ステップS02において、処理トレイ25上に既に積載シートがあると判断された場合は(S02のYes)、現在搬送しているシートが処理トレイ25上で構成されるシート束の最上位となる最終シートか否かの判断を行う(S03)。搬送しているシートが最終シートでないと判断された場合は(S03のNo)、上記ステップS05へ遷移し、上述と同様の処理を経て、搬送終了となる。
一方、上記ステップS03で搬送しているシートが最終シートであると判断された場合(S03のYes)、処理トレイ25の既積載シート束を、ステップS01で検出された、現在搬送している最終シートの側端部の位置(シートサイドエッジの位置)と、処理トレイ25の既積載シート束の側端部(シートサイドエッジ)の位置とが同一となるように、シフト整合機構35によって処理トレイ25上の既積載シート束をシート幅方向に移動させる(S04)。つまり、シフト整合機構35によって、最上位のシート以外のシートからなる既積載シート束の側端部を、最終シートの側端部の位置となるように整合する。
その後、処理トレイ25上の既積載シート束の側端部の位置と搬送しているシートの側端部の位置とが同一となった状態で、搬送している最終シートを処理トレイ25に搬送する(S05)。ここで、処理トレイ25上の既積載シート束と搬送される最終シートの側端部とは同一位置であるため、処理トレイ25に最終シートが掻き込まれた時点で、最終シートの端部はほぼ整列された状態となっている。最後にシフト整合機構35により整合処理を実施する(S06)が、処理トレイ25上のシート束はすでにほぼ整列された状態であるため、最上位に搬送された最終シートはシフト整合機構35による整合移動は最小限となる。
以上のように、シフト整合機構35が搬送されてくるシートのシート幅方向の位置となるように処理トレイ25に集積されたシート(既積載シート束)を整合するので、集積する(搬送している)シートのシート幅方向への移動を低減することができる。また、シートをシート幅方向へ移動する際、掻き込みローラ33と集積するシートとの間の抵抗が生じ難くすることができる。従って、高速でかつ多様なシートに対応したシート束の整合を可能とすることができる。
なお、本実施の形態においては、シート束の最上位に位置する最終シートの場合のみ、シート側端検出センサSe100による検出位置に処理トレイ25上の既積載シート束を移動する例を紹介した。しかしながら、搬送されるシートの側端部と既積載シート束の側端部とを同一にしておく処理は最終シートに限らず、処理トレイ25に搬送される2枚目以降のシートであれば、何れのシートから適用してもよい。
また、処理トレイ25に積載されたシートは、ステープルユニット31によって綴じ処理が施される場合がある。綴じ処理を施す場合は、綴じ処理を施さない場合に比べて、シート束の整列性能が重要視される傾向がある。そのため、搬送されるシートの側端部と既積載シート束の側端部とを同一とする本実施の形態に係る処理を、綴じ処理を施す場合にだけ適用してもよい。
また、本実施の形態において、処理トレイ25へのシートの搬送では、まず、反転ローラ32によってシートが規制ストッパ29に向けて搬送され、反転ローラ32によってシートは掻き込みローラ33に受け渡される。このシートが掻き込みローラ33に受け渡される前に、シフト整合機構35によるシートの整合処理を実施すれば、掻き込みローラ33の影響を受けることなくシートの整合が可能となる。そのため、シート側端検出センサSe100によってシートの側端部を検出し、既積載シート束の側端部を移動させた後、反転ローラ32から掻き込みローラ33にシートが受け渡されるまでに、整合処理を行うことも有効である。
この際、シフト整合機構35による整合の場合は、シフト整合機構35の作用する領域を掻き込みローラ33を挟んで整合可能な大きさに拡張する必要がある。また、専用の整合機構を新たに構成して実現する方法も考えられる。さらに、整合動作を実施する際は、反転ローラ32のシートへの作用を軽減又は無くすために反転ローラ32をシート面から離間する手段や、反転ローラ32が作用した状態で反転ローラ32ともシフト移動する機構を設けることで掻き込みローラ33にシートが受け渡される前の整合処理を実現することができる。
また、搬送されるシートの側端部をシート側端検出センサSe100によって検出する際、例えばシートの搬送方向の先端側と後端側との2か所など、シート搬送方向の異なる複数箇所でシートの側端部の位置を検出し、シートの傾きを認識した上で、既積載シート束の移動位置を決定するようにすることも有効である。即ち、シート束を整合する際、搬送するシートの側端部の位置を、シートの傾きを含めて認識し、シフト整合機構35によるシートの移動量が最も少なくなるシート幅方向の位置に、処理トレイ25の既積載シート束を移動しつつ整合することで、移動による乱れを低減でき、シート束の整合性の品質向上を実現することができる。
25…処理トレイ(集積手段):26…搬入ローラ(シート搬送手段):27…搬送ローラ(シート搬送手段):28…排紙ローラ(シート搬送手段):29…規制ストッパ(突き当て部):31…ステープルユニット(綴じ手段):33…掻き込みローラ(突き当て整合手段):35…シフト整合機構(幅方向整合手段):B…後処理装置(シート処理装置):Se100…シート側端検出センサ(幅方向検出手段)
Claims (5)
- シートを搬送するシート搬送手段と、
前記シート搬送手段により搬送されてくるシートを突き当てる突き当て部を有し、シートを前記突き当て部に突き当てつつ集積してシート束を形成する集積手段と、
シートの表面に接して、前記突き当て部に向けた突き当て方向にシートを整合させる突き当て整合手段と、
前記突き当て整合手段により整合する方向に交差するシート幅方向に移動可能であり、前記集積手段に集積されたシートを前記シート幅方向に整合する幅方向整合手段と、
前記シート搬送手段により搬送されてくるシートのシート幅方向の位置を検出する幅方向検出手段と、を備え、
前記幅方向整合手段は、前記集積手段に集積されたシートを整合する際、前記幅方向検出手段が検出したシート幅方向の位置となるように整合する、
ことを特徴とするシート処理装置。 - 前記幅方向整合手段は、前記幅方向検出手段が検出した、前記集積手段に集積されるシート束の最上位となるシートのシート幅方向の位置となるように、前記最上位のシート以外のシートを整合する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシート処理装置。 - 前記集積手段に集積されたシート束に綴じ処理を行う綴じ手段を備え、
前記幅方向整合手段は、前記綴じ手段により前記綴じ処理を実行する場合に、前記集積手段に集積されたシートを、前記幅方向検出手段が検出したシート幅方向の位置となるように整合する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のシート処理装置。 - 前記幅方向整合手段は、前記突き当て整合手段によるシートの整合を行っていない状態で、前記集積手段に集積されたシートの整合を行う、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のシート処理装置。 - 前記幅方向検出手段は、前記シート搬送手段により搬送されてくるシートにおけるシート搬送方向の異なる複数箇所でシート幅方向の位置を検出し、
前記幅方向整合手段は、前記集積手段に集積されたシートを整合する際、前記複数箇所で検出したシート幅方向の位置のうち、前記集積手段に集積されたシートの移動量が最も少なくなるシート幅方向の位置となるように整合する、
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のシート処理装置。
Priority Applications (1)
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ID=71448065
Family Applications (1)
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JP2018246777A Pending JP2020104999A (ja) | 2018-12-28 | 2018-12-28 | シート処理装置 |
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JP (1) | JP2020104999A (ja) |
-
2018
- 2018-12-28 JP JP2018246777A patent/JP2020104999A/ja active Pending
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