JP2020094106A - 噴霧用組成物 - Google Patents

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Kyoko Fukuzumi
京子 福積
信也 菅原
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信也 菅原
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Abstract

【課題】均一な組成で噴霧することができ、かつ、使用者がむせにくい噴霧用組成物を提供する。【解決手段】安息香酸エステルと、ノニオン性界面活性剤と、アルコールと、水とを含み、均一相を形成する、噴霧用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、噴霧用組成物に関する。より詳細には、本発明は、均一な組成で噴霧することができ、かつ、使用者がむせにくい噴霧用組成物に関する。
従来、安息香酸エステルを殺虫剤、害虫忌避剤、芳香剤、消臭剤等として含む、噴霧用組成物が開発されている。しかしながら、安息香酸エステルは、水よりも比重が大きく、分離すると容器内に沈降する。そのため、このような噴霧用組成物は、均一な組成で噴霧することが難しい。そこで、特許文献1には、エタノールと少量の水を配合し、界面活性剤で均一化した定量噴霧型のエアゾール剤が提案されている。
特許第6086815号公報
しかしながら、特許文献1に記載のエアゾール剤は、水を多く含む場合に安息香酸エステルが溶けにくく、沈降しやすい。特許文献1に記載のエアゾール剤は、特に低温条件において、内容物が分離しやすい。そのため、特許文献1に記載のエアゾール剤は、均一な組成で噴霧することが難しい。さらに、不均一な組成で噴霧された粒子は、含まれる有効成分に濃度差ができやすい。この場合、使用者等は、噴霧された粒子を吸い込むと、むせやすい。
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、均一な組成で噴霧することができ、かつ、使用者がむせにくい噴霧用組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明には、以下の構成が主に含まれる。
(1)安息香酸エステルと、ノニオン性界面活性剤と、アルコールと、水とを含み、均一相を形成する、噴霧用組成物。
このような構成によれば、噴霧用組成物は、たとえば、ポンプ容器に充填してポンプ噴射を行ったり、圧縮ガスとともにエアゾール容器に充填してエアゾール噴射を行うことができる均一相を形成しており、均一な組成で噴霧されやすい。この際、噴霧用組成物は、使用者等をむせさせにくい。
(2)20℃における透過度が50%以上である、(1)記載の噴霧用組成物。
このような構成によれば、噴霧用組成物は、透過度が高く、温度変化に対する安定性が高く、より均一な均一相が形成されている。そのため、噴霧用組成物は、より均一な組成で噴霧されやすい。
(3)前記安息香酸エステルの比重は、水の比重よりも大きい、(1)または(2)記載の噴霧用組成物。
このような構成によれば、噴射された粒子(以下、噴射物という)は、揮発しやすいアルコールが気化することによって、噴射物中で安息香酸エステルが分離する。この場合、分離した安息香酸エステルは、比重が水の比重よりも大きいため、下層に移行しやすくなる。その結果、安息香酸エステルは、カーペット、畳、布団などの敷物や、ソファ、イスなどの置物、カーテン、衣類などの布製品などの噴射対象にしみ込みやすく、安息香酸エステルの効果が発揮されやすい。
(4)前記ノニオン性界面活性剤のHLBは、7〜18である、(1)〜(3)のいずれかに記載の噴霧用組成物。
このような構成によれば、噴霧用組成物は、安息香酸エステル、アルコールおよび水が均一相を形成しやすい。そのため、噴霧用組成物は、より均一な組成で噴霧されやすい。
(5)前記ノニオン性界面活性剤の含有量(質量%)は、前記安息香酸エステルの含有量(質量%)の2倍以上である、(1)〜(4)のいずれかに記載の噴霧用組成物。
このような構成によれば、噴霧用組成物は、安息香酸エステルを可溶化させやすく、均一相を形成しやすい。
(6)前記アルコールの含有量は、前記噴霧用組成物中、0.1〜40質量%である、(1)〜(5)のいずれかに記載の噴霧用組成物。
このような構成によれば、噴霧用組成物は、アルコールの含有量が少なくても均一相を形成することができ、さらに引火性が低い。そのため、噴霧用組成物は、火気に対する安全性が優れる。
(7)前記水の含有量は、前記噴霧用組成物中、50〜99.5質量%である、(1)〜(6)のいずれかに記載の噴霧用組成物。
このような構成によれば、噴霧用組成物は、引火性が低い。そのため、噴霧用組成物は、火気に対する安全性が優れる。
本発明によれば、均一な組成で噴霧することができ、かつ、使用者がむせにくい噴霧用組成物を提供することができる。
<噴霧用組成物>
本発明の一実施形態の噴霧用組成物は、安息香酸エステルと、ノニオン性界面活性剤と、アルコールと、水とを含む。また、噴霧用組成物は、均一相を形成する。以下、それぞれについて説明する。
(安息香酸エステル)
安息香酸エステルは、殺虫剤、害虫忌避剤、芳香剤、消臭剤等の有効成分として配合される。
安息香酸エステルは特に限定されない。一例を挙げると、安息香酸エステルは、安息香酸ベンジル(比重:1.12)、安息香酸アミル(比重:0.99)、安息香酸イソアミル(比重:0.99)、安息香酸ヘキシル(比重:0.98)、安息香酸シクロヘキシル(比重:1.04)、安息香酸−3−ヘキセニル(比重:1.00)等である。これらの中でも、安息香酸エステルは、比重が水の比重よりも大きいものを用いることが好ましく、特に、安息香酸ベンジルであることが好ましい。安息香酸エステルは、併用されてもよい。水の比重よりも、比重の大きな安息香酸エステルを用いる場合、噴射された粒子(以下、噴射物という)は、揮発しやすいアルコールが気化することによって、噴射物中で安息香酸エステルが分離する。この場合、分離した安息香酸エステルは、比重が水の比重よりも大きいため、下層に移行しやすくなる。その結果、安息香酸エステルは、カーペット、畳、布団などの敷物や、ソファ、イスなどの置物、カーテン、衣類などの布製品などの噴射対象にしみ込みやすく、安息香酸エステルの効果が発揮されやすい。
安息香酸エステルの含有量は特に限定されない。一例を挙げると、安息香酸エステルの含有量は、噴霧用組成物中、0.01質量%以上であることが好ましく、0.05質量%以上であることがより好ましい。また、安息香酸エステルの含有量は、噴霧用組成物中、5質量%以下であることが好ましく、3質量%以下であることがより好ましい。安息香酸エステルの含有量が上記範囲内であることにより、噴霧用組成物は、均一相を形成しやすく、安息香酸エステルの効果が得られやすい。
安息香酸エステルとして、水よりも比重が大きい(20℃における比重1.001〜1.3程度)ものを用いる場合、安息香酸エステルは、噴霧用組成物が容器に充填された状態で分離すると、容器底部に沈降しやすい。ところで、容器には、噴霧用組成物をポンプバルブやエアゾールバルブに取り込むためのチューブが設けられる場合がある。このようなチューブは、一般に、容器の内底面に先端の開口が配置され、この開口から噴霧用組成物が取り込まれる。そのため、安息香酸エステルが分離して容器底部に沈降している場合、チューブからは、安息香酸エステルを多く含む不均一な噴霧用組成物が取り込まれやすい。これに対し、本実施形態の噴霧用組成物は、均一相を形成している。その結果、噴霧用組成物は、均一な組成で噴霧されやすい。
(ノニオン性界面活性剤)
ノニオン性界面活性剤は、安息香酸エステルや香料等の油剤を噴霧用組成物中に可溶化させて均一相を形成するために配合される。
ノニオン性界面活性剤は特に限定されない。一例を挙げると、ノニオン性界面活性剤は、POE(30)硬化ヒマシ油、POE(40)硬化ヒマシ油、POE(60)硬化ヒマシ油、POE(80)硬化ヒマシ油、POE(100)硬化ヒマシ油などのポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノヤシ油脂肪酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタンなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、モノステアリン酸POEグリセリル、モノオレイン酸POEグリセリルなどのポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステルなどのエーテル・エステル型;POEモノラウレート、POEモノステアレート、POEモノオレエートなどのポリオキシエチレン脂肪酸エステル、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノミリスチン酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸デカグルセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、モノリノール酸デカグリセリルなどのポリグリセリン脂肪酸エステルなどのエステル型等である。これらの中でも、ノニオン性界面活性剤は、安息香酸エステルを噴霧用組成物中に可溶化しやすく、均一相を形成しやすい点から、エーテル・エステル型であることが好ましく、特にポリオキシエチレン硬化ヒマシ油であることが好ましい。ノニオン性界面活性剤は、併用されてもよい。
ノニオン性界面活性剤のHLBは特に限定されない。一例を挙げると、ノニオン性界面活性剤のHLBは、7以上であることが好ましく、8以上であることがより好ましい。また、ノニオン性界面活性剤のHLBは、18以下であることが好ましく、17以下であることがより好ましい。ノニオン性界面活性剤のHLBが上記範囲内であることにより、噴霧用組成物は、安息香酸エステルを噴霧用組成物中に可溶化しやすく、均一相を形成しやすい。そのため、噴霧用組成物は、より均一な組成で噴霧されやすい。
ノニオン性界面活性剤の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、ノニオン性界面活性剤の含有量は、噴霧用組成物中、0.05質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。また、ノニオン性界面活性剤の含有量は、噴霧用組成物中、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。ノニオン性界面活性剤の含有量が上記範囲内であることにより、噴霧用組成物は、より均一な組成を形成しやすい。特に、ノニオン性界面活性剤の含有量(質量%)は、安息香酸エステルの含有量(質量%)の2倍以上となるよう含有されていることが好ましく、2.3倍以上となるよう含有されていることがより好ましい。このような含有量が採用されることにより、噴霧用組成物は、アルコールの含有量が40質量%以下、好ましくは35質量%以下である場合であっても、安息香酸エステルを可溶化しやすい。そのため、得られる噴霧用組成物は、火気に対する安全性がより高くなる。
(アルコール)
アルコールは、安息香酸エステルを可溶化し、均一相を形成するために配合される。
アルコールは特に限定されない。一例を挙げると、アルコールは、エタノール、イソプロパノール等の炭素数が2〜3個の1価アルコール等である。
アルコールの含有量は特に限定されない。一例を挙げると、アルコールの含有量は、噴霧用組成物中、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。また、アルコールの含有量は、噴霧用組成物中、40質量%以下であることが好ましく、35質量%以下であることがより好ましい。アルコールの含有量が上記範囲内であることにより、噴霧用組成物は、上記したノニオン性界面活性剤によって均一相が形成されやすい。また、噴霧用組成物は、引火性が低い。そのため、噴霧用組成物は、火気の対する安全性が優れる。また噴射物は、アルコールの気化により安息香酸エステルが分離して下層に移行しやすくなり、床面などで効果を発揮しやすい。
(水)
水は、噴霧用組成物において上記した安息香酸エステル等を可溶化するための溶媒として、また、噴霧用組成物の火気への安全性を高めるために配合される。
水は特に限定されない。一例を挙げると、水は、精製水、イオン交換水、生理食塩水、滅菌水等である。
水の含有量は特に限定されない。一例を挙げると、水の含有量は、噴霧用組成物中、50質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましい。また、水の含有量は、噴霧用組成物中、99.5質量%以下であることが好ましく、98質量%以下であることがより好ましい。水の含有量が上記範囲内であることにより、噴霧用組成物は、安息香酸エステル等を可溶化させやすく、かつ、上記したノニオン性界面活性剤によって均一相が形成されやすい。また、噴霧用組成物は、引火性が低くなる。そのため、噴霧用組成物は、安全性が優れる。
(任意成分)
本実施形態の噴霧用組成物は、上記成分以外に、適宜任意成分を含んでもよい。一例を挙げると、任意成分は、水溶性高分子、多価アルコール、有効成分(ただし安息香酸エステルを除く)、油分、粉体等である。
・水溶性高分子
水溶性高分子は、噴霧用組成物の粘度等を調整して噴霧粒子の大きさを調整し、使用者の吸入を防止したりするために配合され得る。水溶性高分子は特に限定されない。一例を挙げると、水溶性高分子は、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のセルロース系多糖類;カラギーナン、キサンタンガム、アラビアゴム、トラガントゴム、カチオン化グアガム、グアガム、ジェランガム、ローカストビーンガム等のガム質;ポリエーテルウレタン、ゼラチン、デキストラン、カルボキシメチルデキストランナトリウム、デキストリン、ペクチン、デンプン、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、アルギン酸ナトリウム、変性ポテトスターチ、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー等である。
水溶性高分子が配合される場合、水溶性高分子の含有量は、噴霧用組成物中、0.01質量%以上であることが好ましく、0.02質量%以上であることがより好ましい。また、水溶性高分子の含有量は、噴霧用組成物中、2質量%以下であることが好ましく、1質量%以下であることがより好ましい。水溶性高分子の含有量が上記範囲内であることにより、噴霧用組成物は、適宜に拡がって広範囲に噴霧でき、使用者が吸引することもない。
・多価アルコール
多価アルコールは、安息香酸エステルの析出を防止する、引火性を低くして火気への安全性を高くする等の目的で配合され得る。
多価アルコールは特に限定されない。一例を挙げると、多価アルコールは、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、ソルビトールなどの2〜6価アルコールである。
多価アルコールが配合される場合、多価アルコールの含有量は、噴霧用組成物中、0.1質量%以上であることが好ましく、0.5質量%以上であることがより好ましい。また、多価アルコールの含有量は、噴霧用組成物中、20質量%以下であることが好ましく、15質量%以下であることがより好ましい。多価アルコールの含有量が上記範囲内であることにより、噴霧用組成物は、均一相を形成しつつ組成物の引火点を高くして火気への安全性を高くする。
・有効成分
有効成分は特に限定されない。一例を挙げると、有効成分は、天然香料、合成香料等の各種香料;バラエキス、ユリエキス、ツバキエキス、ユーカリエキス、セージエキス、茶エキス、ローヤルゼリーエキス等の各種抽出液や濃縮したエキス;レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、パントテン酸カルシウム、アスコルビン酸ナトリウム、dl−α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、トコフェロール、ニコチン酸トコフェロールおよびこれらの混合物等のビタミン類;アスコルビン酸、α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等の酸化防止剤;グリシン、アラニン、ロイシン、セリン、トリプトファン、システイン、メチオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アルギニン等のアミノ酸;安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化クロルヘキシジン、パラクロルメタクレゾール等の殺菌消毒剤;l−メントール、カンフル、ハッカ油等の清涼剤;酸化亜鉛、アラントインヒドロキシアルミニウム、タンニン酸、クエン酸、乳酸等の収斂剤;アラントイン、グリシルレチン酸、グリチルリチン酸ジカリウム、アズレンなどの抗炎症剤;ラウリル酸メタクリレート、フェニル酢酸メチル、ゲラニルクロトレート、ミリスチン酸アセトフェノン、酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジル、緑茶エキス等の消臭剤;ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、エチルヘキシルトリアゾン、オキシベンゾン、ヒドロキシベンゾフェノンスルホン酸、ジヒドロキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤等である。
有効成分が配合される場合、有効成分の含有量は、噴霧用組成物中、0.01質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。また、有効成分の含有量は、噴霧用組成物中、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下であることがより好ましい。有効成分の含有量が上記範囲内であることにより、噴霧用組成物は、有効成分を配合することによる効果が得られやすい。
・油分
油分は、安息香酸エステルの溶媒等として配合され得る。
油分は特に限定されない。一例を挙げると、油分は、流動パラフィン、スクワレン、スクワラン、イソパラフィンなどの炭化水素油;アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、乳酸セチル、ステアリン酸イソセチル、セトステアリルアルコール、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸ジエトキシエチル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル油;メチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリグリセロール変性シリコーン等のシリコーンオイル;ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール等の高級アルコール;イソステアリン酸等の液体脂肪酸;アボカド油、マカダミアナッツ油、シア脂、オリーブ油、ツバキ油等の油脂;ミツロウ、ラノリンロウ等のロウ類;等である。
油分が配合される場合、油分の含有量は、噴霧用組成物中、0.01質量%以上であることが好ましく、0.1質量%以上であることがより好ましい。また、油分の含有量は、噴霧用組成物中、10質量%以下であることが好ましく、8質量%以下であることがより好ましい。油分の含有量が上記範囲内であることにより、噴霧用組成物は、安息香酸ベンジルとともに油相を形成しやすく、安息香酸ベンジルを配合しやすい。
噴霧用組成物を調製する方法は特に限定されない。一例を挙げると、噴霧用組成物は、アルコールに安息香酸ベンジル、界面活性剤を添加して溶解させ、さらに水を添加して調製する。有効成分、水溶性高分子、多価アルコール、油分等は溶解性に応じて適宜アルコールや水に溶解させる。
得られた噴霧用組成物は、容器本体内において、均一相を形成する。本実施形態の噴霧用組成物は、20℃における透過度が50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましい。なお、本実施形態において、透過度は、たとえば、色彩色差計(CT−200、コニカミノルタ(株)製)を使用し、水の透過度を100%として測定することができる。透過度が上記範囲内であることにより、噴霧用組成物は、温度変化しても組成物の透過度の変化が小さく、より均一な均一相が形成されている。そのため、噴霧用組成物は、より均一な組成で噴霧されやすい。
本実施形態の噴霧用組成物は、たとえば、ポンプ機構により加圧され噴射されるポンプ噴射を行ったり、噴射剤の圧力により噴射されるエアゾール噴射を行うことができる。
・ポンプ噴射を行う場合
本実施形態の噴霧用組成物は、開口を有する容器本体に充填される。容器本体の開口にはポンプ機構を有するポンプバルブが取り付けられ、ポンプバルブを操作するための噴射部材が装着されることによりポンプ製品が製造される。噴霧用組成物は、容器本体内からチューブを介してポンプバルブ内に導入され、ポンプ機構により加圧され、噴射部材の噴射孔から霧状に噴射される。なお、ポンプ機構は、蓄圧式でもよく、直圧式でもよい。
・エアゾール噴射を行う場合
本実施形態の噴霧用組成物は、開口を有する耐圧性の容器本体に充填される。容器本体の開口にはエアゾールバルブが取り付けられ、エアゾールバルブから窒素などの噴射剤が充填され、さらに、エアゾールバルブに噴射部材が装着されることによりエアゾール製品が製造される。噴霧用組成物は、容器本体内からチューブを介してエアゾールバルブ内に導入され、噴射剤の圧力により加圧され、噴射部材の噴射孔から霧状に噴射される。
噴射剤は特に限定されない。一例を挙げると、噴射剤は、窒素、空気、酸素、水素、二酸化炭素、亜酸化窒素等の圧縮ガスである。これらの中でも、噴射剤は、安定した噴霧状態が得られやすい点から、水に対する溶解性が低い窒素、空気、水素であることが好ましい。なお、容器本体内の圧力は噴射剤により0.2〜1.0MPaに調整されることが好ましい。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。本発明は、これら実施例に何ら限定されない。
(実施例1)
以下の表1に示される処方(単位:質量%)にしたがい、噴霧用組成物を調製し、得られた噴霧用組成物60gを透明なガラス製容器に充填し、キャップを取り付けた。
(実施例2〜14、比較例1〜7)
表1〜表2に示される処方に変更した以外は、実施例1と同様の方法により、それぞれの噴霧用組成物を作製した。
Figure 2020094106
Figure 2020094106
実施例1〜14および比較例1〜7の噴霧用組成物に関し、以下の評価方法により、20℃、5℃および45℃における外観を評価した。結果を表1〜表2に示す。
<外観>
噴霧用組成物を充填したガラス容器を、20℃、5℃、45℃に調整された恒温室にて12時間保管した。恒温室からガラス容器を取り出し、噴霧用組成物の透過度を測定した。
(評価基準)
◎:噴霧用組成物は、透明かつ均一で透過度が80%以上であった。
○:噴霧用組成物は、半透明かつ均一で透過度が50〜79%であった。
×:噴霧用組成物は、白濁し透過度が49%以下であった。
××:噴霧用組成物は、容器の底部に油滴が沈降した。
<使用感>
実施例1〜14および比較例1〜7の噴霧用組成物100gを、それぞれアルミニウム製耐圧容器に充填し、エアゾールバルブを取り付けた。エアゾールバルブから窒素を充填して容器内の圧力を0.8MPaに調整し、エアゾール製品を製造した。20℃に調整したエアゾール製品を使って、試験者10人にカーペットに向かって3秒間噴射してもらい、使用感を評価した。
(評価基準)
〇:10人全員がむせなかった。
△:噴射開始直後にむせた試験者が1人いた。
×:噴射開始直後にむせた試験者が2人以上いた。
表1または表2に示されるように、本発明の噴霧用組成物は、20℃だけでなく、5℃および45℃においても均一であり、温度による変化は小さく、ほとんどが透明であり、安定であった。そのため、このような噴霧用組成物を充填したエアゾール製品は、噴霧用組成物を均一な組成のまま噴霧することができ、試験者はむせなかった。
一方、ノニオン性界面活性剤の中でも特許文献1に記載させているポリオキシエチレンセチルエーテルを使用した比較例1、2の噴霧用組成物は、20℃では半透明であったが、5℃においては白濁した。また、比較例3、4、6、7の噴霧用組成物は、20℃、5℃および45℃のすべての評価温度にて白濁した。アルコールを含んでいない比較例5の噴霧用組成物は、すべての評価温度にて容器の底部に油滴が沈降し、不均一であった。そのため、20℃で白濁する比較例3、4の噴霧用組成物および不均一な比較例5の噴霧用組成物を充填したエアゾール製品は、噴霧用組成物を均一な組成のまま噴霧することができず、噴射開始直後に試験者がむせやすかった。

Claims (7)

  1. 安息香酸エステルと、ノニオン性界面活性剤と、アルコールと、水とを含み、
    均一相を形成する、噴霧用組成物。
  2. 20℃における透過度が50%以上である、請求項1記載の噴霧用組成物。
  3. 前記安息香酸エステルの比重は、水の比重よりも大きい、請求項1または2記載の噴霧用組成物。
  4. 前記ノニオン性界面活性剤のHLBは、7〜18である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の噴霧用組成物。
  5. 前記ノニオン性界面活性剤の含有量(質量%)は、前記安息香酸エステルの含有量(質量%)の2倍以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の噴霧用組成物。
  6. 前記アルコールの含有量は、前記噴霧用組成物中、0.1〜40質量%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の噴霧用組成物。
  7. 前記水の含有量は、前記噴霧用組成物中、50〜99.5質量%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の噴霧用組成物。
JP2018231783A 2018-12-11 2018-12-11 噴霧用組成物 Pending JP2020094106A (ja)

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