JP2020093262A - 中空部品の製造方法および製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】軸方向へ開口部および底部を有する冷間後方押出によって製造された中空部品の底部の近傍の内径が、中間部の内径よりも小さくなる形状精度不良を低減する。【解決手段】パンチ金型11とダイ金型12を用いて冷間後方押出加工を行うことにより、開口部2および底部3を有する中空部品1を製造する。冷間後方押出加工の完了点の前3〜10mmの領域で加工速度を3mm/sec以下まで減速した後、完了点までに加工速度を80mm/sec以上に高める。【選択図】図4

Description

本発明は、中空部品の製造方法および製造装置に関する。
例えば、内径ギヤ付きシャフトや中空シャフト部品には、冷間鍛造によって製造された中空部品が用いられる。図1は、中空部品の一例を示す断面図である。
中空部品1は、軸方向の一端に開口部2を有するとともに軸方向の他端に底部3を有する有底中空部品である。中空部品1は、冷間鍛造による後方押出加工(以下、「冷間後方押出加工」という。)により製造される。冷間鍛造は、一般に、後工程として切削工程を必要とする熱間鍛造に比べて、製品の形状精度が高く、最終製品の形状、または、それに近い形状が得られる加工方法である。中空部品1は、特に側壁4の内面に高い形状精度を要求される。
図2は、中空部品1に発生する形状精度不良を部分的かつ模式的に示す説明図である。
中空部品1を、一般的に多用されるクランクモーションを用いる冷間後方押出加工により製造すると、図2に示すように、中空部品1の内径が中空部品1の軸方向へ変化する形状精度不良が発生する。具体的には、中空部品1の底部3の近傍の内径d1が、中間部5の内径d2よりも小さくなる。すなわち、底部3の近傍の側壁4の肉厚が、中間部5の肉厚よりも大きくなる。
中空部品1にこのような形状精度不良が発生すると、それを除去するために、中空部品1の内壁を切削や研削等によって仕上げる必要があり、中空部品1の製造コストが上昇している。
特許文献1には、トルクセンサ等に用いられる、少なくとも浅い部分と深い部分とで、形状が異なる複数段の孔を先端面に有するシャフトを、低コストでかつ高精度に製造する方法が開示されている。
この方法は、素材の先端面に、その表面側が大径側となるように円錐状の下孔を予め設けておき、複数段の孔の形状に対応した雄型のパンチを下孔に押し込んで複数段の孔を成形する方法である。
特許文献2には、鋸切断またはせん断加工等による切断面の角部にバリが形成されることが多い円柱状素材に、面取り加工やショットブラスト加工等を行うことなく、少なくとも筒部の内面に疵を生じさせないカップ状部材の成形方法が開示されている。
この方法は、棒材を切断して形成された円柱状素材を用いて予備成形用鍛造型により予備成形体を成形した後、成形用鍛造型により予備成形体を軸方向へ圧縮し、外周側の素材を圧縮方向と反対方向へ押し出し、円柱状素材の角部が底壁に配置されるカップ状部材を得る方法である。
特許第3775072号明細書 特開2016−68107号公報
特許文献1に開示された発明は、複数段の孔を先端面に有するシャフトを製造するものであり、中空部品1を製造するものではない。このため、特許文献1に開示された発明に基づいて、複数段の孔の形状に対応した雄型のパンチを用いても、中空部品1の形状精度を高めることはできない。
特許文献2に開示された発明は、角部にバリが形成された素材を用いる場合に複数の成形工程によって円柱状素材の角部を底壁とするものであり、中空部品1の底部3の近傍の内径d1が中間部5の内径d2よりも小さくなることを解決できない。
このように、従来の技術では、中空部品1の底部3の内径が、中間部5の内径よりも小さくなることを防ぐことはできない。
本発明は、従来の技術が有するこの課題に鑑みてなされたものであり、冷間後方押出加工により製造される中空部品1の底部3の近傍の内径d1が、中間部5の内径d2よりも小さくなることを防止できる製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
本発明は以下に列記の通りである。
(1)パンチ金型とダイ金型とを用いた冷間後方押出加工により、有底中空部品を製造する方法であって、
前記パンチ金型および前記ダイ金型のプレス方向における相対的な移動速度を加工速度とし、前記パンチ金型および前記ダイ金型による塑性加工が完了する点を完了点とするとき、
前記加工速度を、前記完了点から10mm前の位置〜前記完了点から3mm前の位置までの領域において3mm/sec以下に低減し、その後、前記完了点までに80mm/sec以上に上昇させる、
中空部品の製造方法。
(2)前記加工速度をサーボプレス機または油圧プレス機により制御する、上記(1)の中空部品の製造方法。
(3)冷間後方押出加工により、ブランクから有底中空部品を製造する装置であって、
前記ブランクを収容するダイ金型と、
前記ブランクを圧縮して、前記ダイ金型内に流動させるパンチ金型と、
緩衝機構を介して前記パンチ金型を支持するパンチ収容金型と、
前記パンチ収容金型と、前記ダイ金型とのプレス方向における相対的な位置を移動させるプレス機と、
前記プレス機による前記移動を制御する制御部と、を備え、
前記パンチ金型および前記ダイ金型のプレス方向における相対的な移動速度を加工速度とし、前記パンチ金型および前記ダイ金型による塑性加工が完了する点を完了点とし、前記プレス機による前記移動を停止する点を下死点とするとき、
前記制御部は、前記加工速度を、前記完了点から10mm前の位置〜前記完了点から3mm前の位置までの領域において3mm/sec以下に低減し、その後、前記完了点までに80mm/sec以上に上昇させ、前記パンチ金型および前記ダイ金型が前記完了点に到達した後、前記緩衝機構が収縮する間に、前記プレス機による前記移動を減速させ、下死点で停止させる、
中空部品の製造装置。
(4)冷間後方押出加工により、ブランクから有底中空部品を製造する装置であって、
前記ブランクを収容するダイ金型と、
前記ブランクを圧縮して、前記ダイ金型内に流動させるパンチ金型と、
緩衝機構を介して前記ダイ金型を支持するダイ収容金型と、
前記ダイ収容金型と、前記パンチ金型とのプレス方向における相対的な位置を移動させるプレス機と、
前記プレス機による前記移動を制御する制御部と、を備え、
前記パンチ金型および前記ダイ金型のプレス方向における相対的な移動速度を加工速度とし、前記パンチ金型および前記ダイ金型による塑性加工が完了する点を完了点とし、前記プレス機による前記移動を停止する点を下死点とするとき、
前記制御部は、前記加工速度を、前記完了点から10mm前の位置〜前記完了点から3mm前の位置までの領域において3mm/sec以下に低減し、その後、前記完了点までに80mm/sec以上に上昇させ、前記パンチ金型および前記ダイ金型が前記完了点に到達した後、前記緩衝機構が収縮する間に、前記プレス機による前記移動を減速させ、下死点で停止させる、
中空部品の製造装置。
本発明における「中空部品」としては、内径ギヤ付きシャフトや中空シャフト部品などが例示される。
本発明により、冷間後方押出加工により製造される前記中空部品の底部の近傍の内径が、中間部の内径よりも小さくなることを防止でき、中空部品の形状精度を高めることができる。
図1は、中空部品の一例を示す断面図である。 図2は、中空部品に発生する形状精度不良を模式的に示す説明図である。 図3(a)は、クランクモーション30spmおよびパンチ径20mmの条件での冷間後方押出加工により中空部品を製造したときの、加工深さ17mmでの被加工材の温度分布例を示す説明図であり、図3(b)は、同様の条件での冷間後方押出加工により中空部品を製造したときの、加工深さ50mmでの被加工材の温度分布例を示す説明図である。 図4(a)〜図4(c)は、本発明に係る製造装置を経時的かつ模式的に示す説明図である。 図5(a)〜図5(c)は、本発明に係る別の製造装置を経時的かつ模式的に示す説明図である。
図1,2も参照しながら、本発明を説明する。
図1,2に示す中空部品1の底部3の近傍の内径d1が小さくなる原因は、(1)冷間後方押出加工による塑性加工が進行するにつれて、特に被加工材の底部の温度が上昇すること(原因1)、および、(2)被加工材の底部の弾性回復の影響を大きく受けること(原因2)である。これらについて説明する。
(1)原因1
図3(a)は、クランクモーション30spmおよびパンチ径20mmの条件での冷間後方押出加工により中空部品1を製造したときの、加工深さ17mmでの被加工材6の温度分布例を示す説明図であり、図3(b)は、同様の条件での冷間後方押出加工により中空部品1を製造したときの、加工深さ50mmでの被加工材6の温度分布例を示す説明図である。
図3(a)に示すように、加工途中の加工深さ17mmでは、被加工材6の底部の近傍7の温度は300℃である。これに対し、図3(b)に示すように、加工完了時の加工深さ50mmでは、被加工材6の底部の近傍7の温度は500℃である。このように、加工の進行に伴って被加工材6の底部の近傍7の温度が大幅に上昇することが分かる。
そこで、本発明では、冷間後方押出加工で用いられるパンチ金型およびダイ金型のプレス方向における相対的な移動速度を「加工速度」とし、パンチ金型およびダイ金型による塑性加工が完了する点を「完了点」とするとき、加工速度を、完了点から10mm前の位置〜完了点から3mm前の位置までの領域において3mm/sec以下に低減する。これにより、加工を停止する程度の伝熱・冷却過程を経ることができ、被加工材6の底部の近傍7の温度の上昇を抑制する。
(2)原因2
冷間後方押出加工は、パンチ金型およびダイ金型のプレス方向における相対的な位置を移動して、ブランクを圧縮する。このとき、パンチ金型およびダイ金型との接触により金型が破損するのを防止するため、通常は、プレス機に内蔵された制御装置によって、完了点付近でパンチ金型およびダイ金型のプレス方向における相対的な移動速度が低減される。このことが、底部の弾性回復の影響を大きくしている原因である。
そこで、本発明では、3mm/sec以下に低減した加工速度を、完了点までに80mm/sec以上に上昇させる。これにより、金型とブランクの境界である加工部の摺動状況を変化させることができる。その結果、完了点近くで減速される場合に比べて、ブランク内径を拡大し、底部3の弾性回復の影響を小さくすることができ、加工速度を高めた位置以降の底部3の近傍7の内径を拡大することができる。
このように、本発明では、加工速度を、前記完了点から10mm前の位置〜前記完了点から3mm前の位置までの領域において3mm/sec以下に低減し、その後、前記完了点までに80mm/sec以上に上昇させことにより、中空部品1の底部3の近傍の内径が小さくなることを抑制できる。
加工速度をこのように制御するには、サーボプレス機、油圧プレス機または後述する本発明に係る製造装置10,20を用いることによって、加工モーションを制御すればよい。
以下、本実施形態に係る製造装置10を説明する。
図4(a)〜図4(c)は、本発明に係る製造装置10を経時的かつ模式的に示す説明図である。
図4(a)〜図4(c)に示すように、製造装置10は、冷間後方押出加工により、ブランク14から中空部品1を製造する装置である。製造装置10は、パンチ金型11と、ダイ金型12と、パンチ収容金型13を備える。中空部品1は、軸方向の一端に開口部2を有するとともに軸方向の他端に底部3を有する有底中空部品である。
パンチ金型11は、ダイ金型12に収容されたブランク14を圧縮して、ダイ金型12内に流動させる。
パンチ収容金型13は、緩衝機構15を介してパンチ金型11を支持する。パンチ収容金型13と、ダイ金型12とのプレス方向における相対的な位置は、プレス機(図示省略)によってプレス方向に移動される。また、パンチ収容金型13と、ダイ金型12とのプレス方向における相対的な位置の移動速度は、制御部(図示省略)によって制御される。
緩衝機構15としては、油圧シリンダー、ガス圧シリンダー、ばね等などが例示される。
以下の説明において、パンチ金型11およびダイ金型のプレス方向における相対的な移動速度を加工速度とし、パンチ金型11およびダイ金型12による塑性加工が完了する点を完了点とし、パンチ収容金型13と、ダイ金型12とのプレス方向における相対的な位置の移動を停止する点(パンチ収容金型13と、ダイ金型12とのプレス方向における相対的な位置が最も近づく点)を下死点とする。
加工開始後、完了点に到達するまでの間、パンチ金型11とパンチ収容金型13とのプレス方向における相対的な位置関係は、基本的に変動しないため、上記の加工速度は、プレス機による、パンチ収容金型13とダイ金型12とのプレス方向における相対的な位置の移動速度と一致する。
図4(a)に示すように、製造装置10は、ブランク14がダイ金型12に収容された待機状態から、プレス機(図示省略)によって、パンチ収容金型13をプレス方向に移動させ、パンチ金型11をブランク14に接触させる。このとき、制御部(図示省略)は、パンチ金型11がブランク14に接触する前に、所定の加工速度に達するように制御する。パンチ金型11がブランク14に接触した後、後方押出加工が開始する。
次に、図4(b)に示すように、製造装置10は、プレス機(図示省略)によって、パンチ収容金型13をプレス方向に移動させ、パンチ収容金型13と、ダイ金型12とのプレス方向における相対的な位置を近づける。このとき、パンチ収容金型13と同期して移動するパンチ金型11が、ダイ金型12内に収容されたブランク14を圧縮して、ブランク14の一部がダイ金型12内に流動する。これによって、後方押出加工が行われる。そして、パンチ金型11の一部が、ダイ金型12の一部に接触した時点で、パンチ金型11およびダイ金型12による塑性加工が完了する。
このとき、制御部(図示省略)は、加工速度を、完了点から10mm前の位置〜前記完了点から3mm前の位置までの領域において3mm/sec以下に低減する。この領域における加工速度は、2mm/sec以下に低減することが好ましく、1mm/sec以下に低減することがより好ましい。また、完全に停止させてもよい。特に、1.5秒以上停止させることが好ましい。
制御部(図示省略)は、3mm/sec以下に低減した加工速度を、完了点までに80mm/sec以上に上昇させる。この領域における加工速度は、100mm/sec以上に上昇させることが好ましく、150mm/sec以上に上昇させることがより好ましい。この領域における加工速度は、プレス機の制約から300mm/sec以下とする。
次に、図4(c)に示すように、パンチ金型11およびダイ金型12が完了点に到達後の製造装置10において、緩衝機構15が収縮する。これによって、パンチ金型11とダイ金型12との接触時の応力が緩和され、金型の破損を防止することが可能となる。そして、制御部(図示省略)は、緩衝機構15が収縮している間に、プレス機によるパンチ収容金型13の移動を減速させ、下死点で停止させる。
次に、他の実施形態に係る製造装置20を説明する。
図5(a)〜図5(c)は、他の実施形態に係る製造装置20を経時的かつ模式的に示す説明図である。
図5(a)〜図5(c)に示すように、製造装置20は、冷間後方押出加工により、ブランク24から中空部品1を製造する装置である。製造装置20は、パンチ金型21と、ダイ金型22と、ダイ収容金型23を備える。中空部品1は、軸方向の一端に開口部2を有するとともに軸方向の他端に底部3を有する有底中空部品である。
パンチ金型21は、ダイ金型22に収容されたブランク24を圧縮して、ダイ金型22内に流動させる。
ダイ収容金型23は、緩衝機構25を介してダイ金型22を支持する。ダイ収容金型23と、パンチ金型21とのプレス方向における相対的な位置は、プレス機(図示省略)によって移動される。また、ダイ収容金型23と、パンチ金型21とのプレス方向における相対的な位置の移動速度は、制御部(図示省略)によって制御される。
緩衝機構25としては、油圧シリンダー、ガス圧シリンダー、ばね等などが例示される。
以下の説明において、パンチ金型21およびダイ金型22のプレス方向における相対的な移動速度を加工速度とし、パンチ金型21およびダイ金型22による塑性加工が完了する点を完了点とし、ダイ収容金型23と、パンチ金型21とのプレス方向における相対的な位置の移動を停止する点(ダイ収容金型23と、パンチ金型21とのプレス方向における相対的な位置が最も近づく点)を下死点とする。
加工開始後、完了点に到達するまでの間、ダイ金型22とダイ収容金型23とのプレス方向における相対的な位置関係は、基本的に変動しないため、上記の加工速度は、プレス機による、ダイ収容金型23とパンチ金型21とのプレス方向における相対的な位置の移動速度と一致する。
図5(a)に示すように、製造装置20は、ブランク24がダイ金型22に収容された待機状態から、プレス機(図示省略)によって、パンチ金型21をプレス方向に移動させ、パンチ金型21をブランク24に接触させる。このとき、制御部(図示省略)は、パンチ金型21がブランク24に接触する前に、所定の加工速度に達するように制御する。パンチ金型21がブランク24に接触した後、後方押出加工が開始する。
次に、図4(b)に示すように、製造装置20は、プレス機(図示省略)によって、パンチ金型21をプレス方向に移動させ、ダイ収容金型23と、パンチ金型21とのプレス方向における相対的な位置を近づける。このとき、パンチ金型21が、ダイ金型22内に収容されたブランク24を圧縮して、ブランク24の一部がダイ金型22内に流動する。これによって、後方押出加工が行われる。そして、パンチ金型21の一部が、ダイ金型22の一部に接触した時点で、パンチ金型21およびダイ金型22による塑性加工が完了する。
このとき、制御部(図示省略)は、加工速度を、完了点から10mm前の位置〜前記完了点から3mm前の位置までの領域において3mm/sec以下に低減する。この領域における加工速度は、2mm/sec以下に低減することが好ましく、1mm/sec以下に低減することがより好ましい。また、完全に停止させてもよい。特に、1.5秒以上停止させることが好ましい。
制御部(図示省略)は、3mm/sec以下に低減した加工速度を、完了点までに80mm/sec以上に上昇させる。この領域における加工速度は、100mm/sec以上に上昇させることが好ましく、150mm/sec以上に上昇させることがより好ましい。この領域における加工速度は、プレス機の制約から300mm/sec以下とする。
次に、図5(c)に示すように、パンチ金型21およびダイ金型22が完了点に到達後の製造装置20において、緩衝機構25が収縮する。これによって、パンチ金型21とダイ金型22との接触時の応力が緩和され、金型の破損を防止することが可能となる。そして、制御部(図示省略)は、緩衝機構25が収縮している間に、プレス機によるダイ収容金型23の移動を減速させ、下死点で停止させる。
図4,5に示す本発明に係る製造装置10,20と、クランクモーション30,15spmの従来例の製造装置を用い、表1に示す加工モーションで図1に示す中空部品1を製造し、中空部品1の形状精度を判定した。パンチ金型の径は18mmとし、中空部の孔深さは50mmとした。ブランクとして,S45C球状化焼鈍材を適用した。
表1の「形状精度結果」の欄では、内径差が0.5×(30SPMクランクモーションの内径差)よりも小さい場合を評価A(最良)とし、内径差が0.9×(30SPMクランクモーションの内径差)よりも小さく、0.5×(30SPMクランクモーションの内径差)以上である場合をB(良好)、内径差が0.9×(30SPMクランクモーションの内径差)以上である場合を評価C(不良)とした。
Figure 2020093262
表1に示すように、本発明例によれば、従来例よりも、冷間後方押出加工により製造される上記中空部品の底部の近傍の内径が、中間部の内径よりも小さくなることを低減できる。
1 中空部品
2 開口部
3 底部
4 側壁
5 中間部
10 本実施形態に係る製造装置
11 パンチ金型
12 ダイ金型
13 パンチ収容金型
14 ブランク
15 緩衝機構
20 製造装置
21 パンチ金型
22 ダイ金型
23 ダイ収容金型
24 ブランク
25 緩衝機構

Claims (4)

  1. パンチ金型とダイ金型とを用いた冷間後方押出加工により、有底中空部品を製造する方法であって、
    前記パンチ金型および前記ダイ金型のプレス方向における相対的な移動速度を加工速度とし、前記パンチ金型および前記ダイ金型による塑性加工が完了する点を完了点とするとき、
    前記加工速度を、前記完了点から10mm前の位置〜前記完了点から3mm前の位置までの領域において3mm/sec以下に低減し、その後、前記完了点までに80mm/sec以上に上昇させる、
    中空部品の製造方法。
  2. 前記加工速度をサーボプレス機または油圧プレス機により制御する、
    請求項1に記載の中空部品の製造方法。
  3. 冷間後方押出加工により、ブランクから有底中空部品を製造する装置であって、
    前記ブランクを収容するダイ金型と、
    前記ブランクを圧縮して、前記ダイ金型内に流動させるパンチ金型と、
    緩衝機構を介して前記パンチ金型を支持するパンチ収容金型と、
    前記パンチ収容金型と、前記ダイ金型とのプレス方向における相対的な位置を移動させるプレス機と、
    前記プレス機による前記移動を制御する制御部と、を備え、
    前記パンチ金型および前記ダイ金型のプレス方向における相対的な移動速度を加工速度とし、前記パンチ金型および前記ダイ金型による塑性加工が完了する点を完了点とし、前記プレス機による前記移動を停止する点を下死点とするとき、
    前記制御部は、前記加工速度を、前記完了点から10mm前の位置〜前記完了点から3mm前の位置までの領域において3mm/sec以下に低減し、その後、前記完了点までに80mm/sec以上に上昇させ、前記パンチ金型および前記ダイ金型が前記完了点に到達した後、前記緩衝機構が収縮する間に、前記プレス機による前記移動を減速させ、下死点で停止させる、
    中空部品の製造装置。
  4. 冷間後方押出加工により、ブランクから有底中空部品を製造する装置であって、
    前記ブランクを収容するダイ金型と、
    前記ブランクを圧縮して、前記ダイ金型内に流動させるパンチ金型と、
    緩衝機構を介して前記ダイ金型を支持するダイ収容金型と、
    前記ダイ収容金型と、前記パンチ金型とのプレス方向における相対的な位置を移動させるプレス機と、
    前記プレス機による前記移動を制御する制御部と、を備え、
    前記パンチ金型および前記ダイ金型のプレス方向における相対的な移動速度を加工速度とし、前記パンチ金型および前記ダイ金型による塑性加工が完了する点を完了点とし、前記プレス機による前記移動を停止する点を下死点とするとき、
    前記制御部は、前記加工速度を、前記完了点から10mm前の位置〜前記完了点から3mm前の位置までの領域において3mm/sec以下に低減し、その後、前記完了点までに80mm/sec以上に上昇させ、前記パンチ金型および前記ダイ金型が前記完了点に到達した後、前記緩衝機構が収縮する間に、前記プレス機による前記移動を減速させ、下死点で停止させる、
    中空部品の製造装置。
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