JP2020088028A - 熱電変換素子、熱電変換システム、及びそれらを用いる発電方法 - Google Patents

熱電変換素子、熱電変換システム、及びそれらを用いる発電方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明では、温度差がなくても発電でき、また安価な材料からかつ/又は容易に製造できる熱電変換素子及び熱電変換システムを提供する。また本発明では、それらを用いる発電方法を提供する。【解決手段】p型半導体部10及びn型半導体部20、並びにp型及びn型半導体部のpn接合界面に形成されている空乏層30を有し、かつp型及びn型半導体部の少なくとも一方が縮退半導体である、熱電変換素子を提供する。また、上記の熱電変換素子が2又はそれよりも多く、電気的に直列に接続されている、熱電変換システムを提供する。また、上記の熱電変換素子又は熱電変換システムを100℃以上の温度に加熱して、発電を行わせる、発電方法を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、熱電変換素子、熱電変換システム、及びそれらを用いる発電方法に関する。
自動車及び航空機などの内燃機関では、化石燃料の燃焼によって得られたエネルギーを利用している。現状、内燃機関のエネルギー効率は、約30%に過ぎず、大半は熱エネルギーとして放出されている。この熱エネルギーを有効利用するために、ゼーベック効果を利用した様々な熱電材料が研究されている。
このようなゼーベック効果を利用した熱電材料は、温度差に基づく起電力の相違を利用して発電を行うものであるが、このような熱電材料を用いて発電モジュールを組み立てた場合、熱伝導などによって温度差が小さくなり、発電量が低下してしまうことが懸念される。このため、温度差を維持するための冷却装置等が必要となり、モジュールが複雑化してしまう。
これに対して、特許文献1では、各半導体部の間に温度差がなくても発電できる半導体単結晶を提案している。この特許文献1の半導体単結晶では、n型半導体部とp型半導体部とこれらの間に真性半導体部とを有し、かつ真性半導体部が、n型半導体部及びp型半導体部よりも小さいバンドギャップを有するとしている。また、特許文献1では、具体的な半導体単結晶として、チョクラルスキー法等の結晶成長法を用いて製造したBaAuSi46−y等のクラスレート化合物を挙げている。
国際公開第2015/125823号
上記のように、特許文献1では、各半導体部の間に温度差がなくても発電できる半導体単結晶を提案しており、またこのような半導体単結晶として、チョクラルスキー法等の結晶成長法で製造されたBaAuSi46−y等のクラスレート化合物を挙げている。
本発明では、温度差がなくても発電でき、また安価な材料からかつ/又は容易に製造できる熱電変換素子を提供する。また本発明では、この熱電変換素子を用いる熱電変換システム及び発電方法を提供する。
本件発明者らは、上記の課題について検討した結果、下記の本発明に想到した。
〈態様1〉
p型及びn型半導体部、並びに前記p型及びn型半導体部のpn接合界面に形成されている空乏層を有し、かつ
前記p型及びn型半導体部の少なくとも一方が縮退半導体である、
熱電変換素子。
〈態様2〉
前記p型及びn型半導体部の両方が縮退半導体である、態様1に記載の熱電変換素子。
〈態様3〉
前記p型半導体部、前記n型半導体部、及び前記空乏層を構成する材料自体のバンドギャップが略同一である、態様1又は2に記載の熱電変換素子。
〈態様4〉
前記p型半導体部が、p型ドーパントでドープされたシリコンであり、かつ
前記n型半導体部が、n型ドーパントでドープされたシリコンである、
態様1〜3のいずれか一項に記載の熱電変換素子。
〈態様5〉
前記p型ドーパントが、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、パラジウム、及びそれらの組み合わせからなる群より選択され、かつ
前記n型ドーパントが、リン、アンチモン、ヒ素、チタン、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、
態様1〜4のいずれか一項に記載の熱電変換素子。
〈態様6〉
前記p型半導体部が、p型ドーパントとしてのリンでドープされたシリコンであり、かつ
前記n型半導体部が、n型ドーパントとしてのホウ素でドープされたシリコンである、
態様1〜5のいずれか一項に記載の熱電変換素子。
〈態様7〉
態様1〜6のいずれか一項に記載の熱電変換素子が2又はそれよりも多く、電気的に直列に接続されている、熱電変換システム。
〈態様8〉
態様1〜6のいずれか一項に記載の熱電変換素子、又は態様7に記載の熱電変換システムを100℃以上の温度に加熱して、発電を行わせる、発電方法。
本発明の熱電変換素子及び熱電変換システムは、温度差がなくても発電でき、また安価な材料からかつ/又は容易に製造できる。
図1は、本発明の熱発電素子の1つの態様を示す図である。 図2は、本発明の熱発電素子の他の1つの態様を示す図である。 図3は、本発明の熱発電素子の他の1つの態様を示す図である。 図4は、p型及びn型半導体部のいずれもが縮退半導体ではない従来の半導体素子を示す図である。 図5は、本発明の熱発電システムの1つの態様を示す図である。 図6は、本発明の熱発電システムの他の1つの態様を示す図である。 図7は、実施例の熱発電素子の周囲温度と起電力との関係を示す図である。 図8は、実施例の熱発電素子の周囲温度ごとの、電圧と電流の関係を示す図である。 図9は、実施例の熱発電素子の周囲温度と起電力との関係を示す図である。
〈熱電変換素子〉
上記のように、特許文献1では、各半導体部の間に温度差がなくても発電できる半導体単結晶を提案しており、またこのような半導体単結晶として、チョクラルスキー法等の結晶成長法で製造されたBaAuSi46−y等のクラスレート化合物を挙げている。
この特許文献1では、このような半導体単結晶では、各半導体部の間の真性半導体部におけるバンドギャップが、0.4eV以下であることが好ましいとしており、また、上記のクラスレート化合物を構成する元素の組成を変化させることによって、このような半導体単結晶のバンドギャップの状態を、この特許文献1の図2、図7、及び図9で示すような状態にしている。
具体的には、特許文献1では、各半導体部の間の真性半導体部におけるバンドギャップが、p型及びn型半導体部におけるバンドギャップよりも小さくなっている状態(特許文献1の図2)、各半導体部の間の真性半導体部におけるバンドギャップが、n型半導体部におけるバンドギャップよりも小さくなっている状態(特許文献1の図7)、各半導体部の間の真性半導体部におけるバンドギャップが、及びp型半導体部におけるバンドギャップよりも小さくなっている状態(特許文献1の図9)を示している。
これに対して、本発明の熱電変換素子は、p型及びn型半導体部、並びにp型及びn型半導体部のpn接合界面に形成されている空乏層を有し、かつp型及びn型半導体部の少なくとも一方、好ましくはp型及びn型半導体部の両方が縮退半導体である。
このような本発明の熱電変換素子は、温度差がなくても発電できる。
理論に限定されるものではないが、本発明の熱電変換素子によって、温度差がなくても発電できるのは、p型及びn型半導体部、並びにp型及びn型半導体部のpn接合界面に形成されている空乏層を有し、かつp型及びn型半導体部の少なくとも一方が縮退半導体であることによって、空乏層におけるバンドギャップの大きさが、p型半導体部において電子−正孔対を励起(生成)するためのエネルギーの大きさ、及びn型半導体部において電子−正孔対を励起(生成)するためのエネルギーの大きさの少なくとも一方よりも小さくなっていることによると考えられる。
そのため、素子全体が均一温度で加熱された場合でも、空乏層(真性半導体部分)での電子励起確率が、縮退したp型及びn型半導体部での電子励起確率よりも大きくなり、空乏層のキャリア密度が相対的に大きくなる。このようにして空乏層で生成されたキャリア、すなわち電子及び空孔は、エネルギーの低いn型及びp型半導体側にそれぞれ拡散していくことになる。このように空間的な電荷分離が起こることにより、電圧が発生する。
具体的には例えば、本発明の熱電変換素子においてp型及びn型半導体部の両方が縮退半導体である場合、図1で示すように、空乏層30におけるバンドギャップの大きさ(矢印32で示す)を、p型半導体部10において電子−正孔対を励起するためのエネルギーの大きさ(矢印14で示す)、及びn型半導体部20において電子−正孔対を励起するためのエネルギーの大きさ(矢印24で示す)よりも小さくすることができ、それによって本発明の熱電変換素子によって、温度差がなくても発電できると考えられる。
ここで、この本発明の熱電変換素子では、図1に示すように、p型半導体部10、n型半導体部20、及び空乏層30を構成する材料自体のバンドギャップの大きさは、それぞれの矢印12、22、及び32で示すように、略同一である。しかしながら、この本発明の熱電変換素子では、p型半導体部10及びn型半導体部20の両方が縮退半導体であること、すなわちp型半導体部10においてフェルミ準位50が価電子バンド70内にあり、かつn型半導体部20においてフェルミ準位50が伝導バンド80内にあることによって、p型半導体部10において電子−正孔対を励起するためのエネルギーの大きさ(矢印14で示す)、及びn型半導体部20において電子−正孔対を励起するためのエネルギーの大きさ(矢印24で示す)を大きくすることができる。これによって、本発明の熱電変換素子では、空乏層30におけるバンドギャップの大きさ(矢印32で示す)が、p型半導体部10において電子−正孔対を励起するためのエネルギーの大きさ(矢印14で示す)、及びn型半導体部20において電子−正孔対を励起するためのエネルギーの大きさ(矢印24で示す)よりも小さくなっている。
同様に例えば、本発明の熱電変換素子においてp型半導体部10のみが縮退半導体である場合、すなわちp型半導体部10においてフェルミ準位50が価電子バンド70内にあり、かつn型半導体部20においてフェルミ準位50がバンドギャップ内にある場合、図2で示すように、空乏層30におけるバンドギャップの大きさ(矢印32で示す)を、p型半導体部10において電子−正孔対を励起するためのエネルギーの大きさ(矢印14で示す)よりも小さくすることができ、それによって本発明の熱電変換素子によって、温度差がなくても発電できると考えられる。
同様に例えば、本発明の熱電変換素子においてn型半導体部30のみが縮退半導体である場合、すなわちp型半導体部10においてフェルミ準位50がバンドギャップ内にあり、かつn型半導体部20においてフェルミ準位50が伝導バンド内にある場合、図3で示すように、空乏層30におけるバンドギャップの大きさ(矢印32で示す)を、n型半導体部20において電子−正孔対を励起するためのエネルギーの大きさ(矢印24で示す)よりも小さくすることができ、それによって本発明の熱電変換素子によって、温度差がなくても発電できると考えられる。
なお、参考までに、p型及びn型半導体部のいずれもが縮退半導体ではない半導体素子400の場合、図4で示すように、空乏層30におけるバンドギャップの大きさ(矢印32で示す)は、p型半導体部10及びn型半導体部20において電子−正孔対が励起するためのエネルギーの大きさ、すなわちp型半導体部10及びn型半導体部20を構成する材料のバンドギャップの大きさ(それぞれ矢印12及び22で示す)と実質的に同じになる。
本発明の熱電変換素子では、p型半導体部、n型半導体部、及び空乏層を構成する材料自体のバンドギャップが略同一であってよい。
したがって、本発明の熱電変換素子では、p型半導体部、n型半導体部、及び空乏層30がいずれも同一の半導体材料、例えばシリコン(バンドギャップ:約1.2eV)で形成されており、p型及びn型半導体部がp型及びn型のドーパントでドープされていてよい。すなわち、本発明の熱電変換素子では、p型半導体部が、p型ドーパントでドープされたシリコンであり、かつn型半導体部が、n型ドーパントでドープされたシリコンであってよい。
このp型ドーパントは、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、パラジウム、及びそれらの組み合わせからなる群より選択することができ、またn型ドーパントは、リン、アンチモン、ヒ素、チタン、及びそれらの組み合わせからなる群より選択することができる。
好ましくは、本発明の熱電変換素子では、p型半導体部が、p型ドーパントとしてのリンでドープされたシリコンであり、かつn型半導体部が、n型ドーパントとしてのホウ素でドープされたシリコンである。
本発明の熱電変換素子は任意の方法で製造することができ、特に半導体技術分野で公知の方法によって製造することができる。
したがって例えば、本発明の熱電変換素子は、p型ドーパントによってドープされているシリコン粉末、及びn型ドーパントによってドープされているシリコン粉末を提供し、それらを積層して堆積させ、そして放電プラズマ焼結(SPS:Spark Plasma Sintering)等の焼結方法で焼結してpn接合を形成することによって得ることができる。
また、例えば本発明の熱電変換素子は、p型ドーパントによってドープされているシリコン基板にn型ドーパントを拡散させること、又はn型ドーパントによってドープされているシリコン基板にp型ドーパントを拡散させることによって得ることができる。
〈熱電変換システム〉
本発明の熱電変換システムでは、本発明の熱電変換素子が2又はそれよりも多く、電気的に直列に接続されている。
本発明の熱電変換システムによれば、本発明の熱電変換素子が2又はそれよりも多く、電気的に直列に接続されていることによって、大きい電圧の電流を得ることができる。ただし、本発明の熱電変換素子は、2又はそれよりも多く、電気的に並列に接続して用いることもできる。
熱電変換システムにおける電気的な直列の接続は、任意の様式で行うことができ、例えば図5に示すように、熱電変換システム1000は、本発明の本発明の熱電変換素子100が直接に積層されている構成を有することができ、また図6に示すように、熱電変換システム2000は、本発明の本発明の熱電変換素子100が電極150及び/又は導電線160を介して直列に接続されている構成を有することができる。
〈発電方法〉
本発明の発電方法では、本発明の熱電変換素子、又は本発明の熱電変換システムを、50℃以上の温度に加熱して、発電を行わせる。
この温度が高いことによって大きい電圧の電力を発生させることができ、例えばこの温度は、100℃以上、150℃以上、200℃以上、250℃以上、300℃以上、350℃以上、400℃以上、450℃以上、又は500℃以上であってよい。また、熱電変換素子又は熱電変換システムの劣化を抑制するために、この温度は、1000℃以下、950℃以下、900℃以下、850℃以下、800℃以下、750℃以下、700℃以下、650℃以下、600℃以下、550℃以下、又は500℃以下であってよい。
また、本発明の発電方法で発電をするための熱源としては、内燃機関からの廃熱、モーターからの廃熱、バッテリーからの廃熱、インバーターからの廃熱、工場からの廃熱、発電所からの廃熱等を利用することができる。
自動車等の輸送手段において本発明の発電方法で発電を実施する場合、ガソリン又はディーゼルエンジンのようなエンジン、電気自動車又はハイブリット車用のモーター、電気自動車又はハイブリット車用のバッテリー、電気自動車又はハイブリット車用のインバーターからの廃熱等を利用することができる。これらの場合において、本発明の熱電変換素子熱電変換システムは、ボンネット、バルクヘッド、アンダーボデー、エンジンオイル流路、冷却水流路等に配置することができる。
〈熱電変換素子の製造〉
p型ドーパントとしてのホウ素によってドープされているp型シリコン(ホウ素ドープ濃度:6.5×1019cm、比抵抗:1.7mΩ・cm)、及びn型ドーパントとしてのリンによってドープされているn型シリコン(リンドープ濃度:7.4×1019cm、比抵抗:1.0mΩ・cm)を、それぞれ粉砕して粉末状にした。
得られたp型シリコン及びn型シリコンの粉末を、放電プラズマ焼結用カーボンダイ内に、上部がp型シリコンの粉末であり、かつ下部がn型シリコンの粉末になるようにして、積層し、放電プラズマ焼結を行って、p型及びn型半導体部、並びにこれらp型及びn型半導体部のpn接合界面に形成されている空乏層を有する焼結体を得た。
この焼結体から、pn接合界面を含むように、長さ10mm、幅5mm、及び厚さ1.5の試料を切り出し、これを実施例の熱電変換素子とした。
この熱電変換素子について、サーマルマッピングによりゼーベック係数を測定したところ、p型半導体部分において−0.1275μV/Kであり、n型半導体部分において0.1275μV/Kであり、それらの間でゼーベック係数が連続的に変化していた。
〈熱電変換素子による発電〉
上記のようにして得た実施例の熱電変換素子を、室温から500℃の温度の雰囲気に配置し、それぞれの温度における起電力を測定した。結果を図7に示している。また、それぞれの温度における電流と電圧との関係を測定した。結果を図8に示している。
実施例の熱電変換素子は、図7及び8から明らかなように、周囲温度の上昇に伴って起電力を発生させ、500℃の温度では約6.0mVの起電力を発生させた。
なお、この実施例では、雰囲気における温度の不均一性及び測定装置による誤差による影響を確認するために、実施例の熱電変換素子のp型半導体部分とn型半導体部分とを逆にして評価装置に取り付けて、すなわち実施例の熱電変換素子を逆にして評価装置に取り付けて評価を行った。それによれば、いずれの場合にも、周囲温度の上昇に伴って起電力を発生させ、500℃の温度では約6.0mVの起電力を発生させた。したがって、実施例の熱熱電変換素子による発電が、雰囲気における温度の不均一性、測定装置による誤差等によって生じているものではないことが確認された。
上記のとおり、実施例の熱電変換素子1つあたりの起電力は500℃の温度で約6.0mVである。このことは、内部抵抗を考慮しない場合、実施例の熱電変換素子10,000個を直列に接続することによって、60Vの起電力を発生させることができることを意味しており、したがってこの実施例の熱熱電変換素子の有用性を示している。
また、上記のようにして得た実施例の熱電変換素子を、室温から600℃の温度の雰囲気に配置し、それぞれの温度における起電力を測定した。結果を図7に示している。
この結果からは、熱電変換素子を、500℃から600℃に上昇させたときには、起電力が更に大きくなり、600℃の温度では約12.0mVの起電力を発生させたことが示されている。
10 p型半導体部分
12、22、32 材料自体のバンドギャップ
14、24 バンドギャップ
20 n型半導体部分
30 空乏層
50 フェルミ準位
70 価電子バンド
80 伝導バンド
100、200、300 本発明の熱電変換素子
400 p型及びn型半導体部のいずれもが縮退半導体ではない従来の半導体素子
1000、2000 本発明の熱電変換システム

Claims (8)

  1. p型及びn型半導体部、並びに前記p型及びn型半導体部のpn接合界面に形成されている空乏層を有し、かつ
    前記p型及びn型半導体部の少なくとも一方が縮退半導体である、
    熱電変換素子。
  2. 前記p型及びn型半導体部の両方が縮退半導体である、請求項1に記載の熱電変換素子。
  3. 前記p型半導体部、前記n型半導体部、及び前記空乏層を構成する材料自体のバンドギャップが略同一である、請求項1又は2に記載の熱電変換素子。
  4. 前記p型半導体部が、p型ドーパントでドープされたシリコンであり、かつ
    前記n型半導体部が、n型ドーパントでドープされたシリコンである、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱電変換素子。
  5. 前記p型ドーパントが、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、パラジウム、及びそれらの組み合わせからなる群より選択され、かつ
    前記n型ドーパントが、リン、アンチモン、ヒ素、チタン、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の熱電変換素子。
  6. 前記p型半導体部が、p型ドーパントとしてのリンでドープされたシリコンであり、かつ
    前記n型半導体部が、n型ドーパントとしてのホウ素でドープされたシリコンである、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱電変換素子。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱電変換素子が2又はそれよりも多く、電気的に直列に接続されている、熱電変換システム。
  8. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の熱電変換素子、又は請求項7に記載の熱電変換システムを100℃以上の温度に加熱して、発電を行わせる、発電方法。
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