JP2020076887A - 画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】粉体を用いて樹脂層を加飾する画像形成方法において、粉体がトナー画像へ付着しても剥離しやすいことがある。【解決手段】記録媒体上に樹脂層を形成する工程と、記録媒体上に粉体を供給する工程と、を有する、樹脂層と粉体とが接触してなる加飾画像を形成する画像形成方法であって、前記樹脂層の粘弾性測定において、周波数1Hzかつ昇温速度3℃/分の条件にて30℃から100℃まで測定した際の90℃における貯蔵弾性率G’(1)が1.0×103Pa以上1.0×106Pa以下である画像形成方法。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成方法に関する。
近年、オンデマンド印刷市場において、特色印刷、高付加価値印刷の需要が高まっている。中でも、メタリック印刷やパール印刷、質感付与に関する要望は特に大きく、多種多様な検討が行われてきた。
例えば金属光沢画像を形成する方法としては、トナー画像を利用して金属箔・樹脂箔を転写する方法(特許文献1)や、光輝性顔料を含むトナーを用いた方法(特許文献2)等が検討されている。その中でも粉体をトナー画像に付着させる方法においては、金属光沢を有する粉体を付着させることで金属光沢を有する画像が得られている(特許文献3)。
特開平01−200985号公報 特開2014−157249号公報 特開2013−178452号公報
しかしながら、特許文献3のように粉体を用いて樹脂層を加飾する画像形成方法において、粉体がトナー画像へ付着しても剥離しやすいことがある。
本発明は上記課題を解決するためのものであり、粉体で加飾された画像において、粉体が剥離しにくい画像形成方法を提供することを目的とする。
上記課題は以下の手段により解決されるものである。
[1]記録媒体上に樹脂層を形成する工程と、記録媒体上に粉体を供給する工程と、を有する、樹脂層と粉体とが接触してなる加飾画像を形成する画像形成方法であって、前記樹脂層の粘弾性測定において、周波数1Hzかつ昇温速度3℃/分の条件にて30℃から100℃まで測定した際の90℃における貯蔵弾性率G’(1)が1.0×10Pa以上1.0×10Pa以下である画像形成方法。
[2]前記樹脂層の粘弾性測定において、前記貯蔵弾性率G’(1)が1.3×10Pa以上7.0×10Pa以下である、[1]に記載の画像形成方法。
[3]前記樹脂層の粘弾性測定において、周波数1Hzかつ昇温速度3℃/分の条件にて30℃から100℃まで測定した際の40℃における貯蔵弾性率G’(2)が1.0×10Pa以上である、[1]または[2]に記載の画像形成方法。
[4]前記樹脂層を軟化させる工程をさらに有する、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の画像形成方法。
[5]前記樹脂層を軟化させる工程は、前記樹脂層を加熱することにより行われる、[4]に記載の画像形成方法。
[6]前記粉体を供給する工程は、軟化した前記樹脂層の表面に粉体を供給することにより行われる、[4]または[5]に記載の画像形成方法。
[7]前記樹脂層の表面に供給された粉体を配向させる工程を含む、[6]に記載の画像形成方法。
[8]前記粉体の配向は、前記粉体が供給された樹脂層の表面の摺擦により行われる、[7]に記載の画像形成方法。
[9]前記粉体が供給された樹脂層の表面を摺擦する工程は、樹脂製画像と、前記樹脂層の表面に接して配置された摺擦部材と、のいずれかまたは双方を、前記樹脂製画像と前記摺擦部材との間に相対速度差が生じるように移動させることにより行われる、[8]に記載の画像形成方法。
[10]前記粉体は粉体粒子を含む、[1]〜[9]のいずれか1項に記載の画像形成方法。
[11]前記粉体粒子の表面の算術平均高さSaは8nm以上250nm以下である、[10]に記載の画像形成方法。
[12]前記粉体粒子は扁平形粒子である、[10]または[11]に記載の画像形成方法。
[13]前記粉体粒子は金属粒子である、[10]〜[12]のいずれか1項に記載の画像形成方法。
[14]前記樹脂層はトナー粒子により構成された樹脂層である、[1]〜[13]のいずれか1項に記載の画像形成方法。
[15]記録媒体と、前記記録媒体上に形成された樹脂層とを含む樹脂製画像が有する前記樹脂層を軟化する工程と、前記樹脂層の表面に粉体を供給する工程と、を有する加飾画像を形成する画像形成方法において、前記樹脂層の粘弾性測定において、周波数1Hzかつ昇温速度3℃/分の条件にて30℃から100℃まで測定した際の90℃における貯蔵弾性率G’(1)が1.0×10Pa以上1.0×10Pa以下である画像形成方法。
本発明によれば、粉体で加飾された画像において、粉体が剥離しにくい画像形成方法を提供することができる。
図1Aは、記録媒体とその上に配置されている樹脂層とを含む樹脂製画像を模式的に示す図である。図1Bは、軟化した樹脂層に粉体を供給した状態を模式的に示す図である。図1Cは、粉体粒子を配向させて加飾画像を得た状態を模式的に示す図である。図1Dは、粉体粒子を配向させて加飾画像を得た別の状態を模式的に示す図である。図1Eは、粉体粒子を配向させて加飾画像を得た別の状態を模式的に示す図である。 図2は、本発明の一実施形態の画像形成装置の構成を模式的に示す図である。 図3は、本発明の一実施形態の画像形成装置における表面処理部の構成を模式的に示す図である。
本発明の一実施形態は、記録媒体上に樹脂層を形成する工程と、記録媒体上に粉体を供給する工程と、を有する、樹脂層と粉体とが接触してなる加飾画像を形成する画像形成方法であって、前記樹脂層の粘弾性測定において、周波数1Hzかつ昇温速度3℃/分の条件にて30℃から100℃まで測定した際の90℃における貯蔵弾性率G’(1)が1.0×10Pa以上1.0×10Pa以下である画像形成方法に関する。
[記録媒体]
上記記録媒体は、その上に樹脂層が配置されるものであれば特に制限されない。記録媒体の例には、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙またはコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、プラスチックフィルム、樹脂製フィルム、布などの各種が含まれる。記録媒体の色は特に制限されない。
[樹脂層]
上記樹脂層は樹脂を含む層であり、粘弾性測定において、周波数1Hzかつ昇温速度3℃/分の条件にて30℃から100℃まで測定した際の90℃における貯蔵弾性率G’(1)が1.0×10Pa以上1.0×10Pa以下であれば特に制限されない。
樹脂層は、粘弾性測定において、周波数1Hzかつ昇温速度3℃/分の条件にて30℃から100℃まで測定した際の90℃における貯蔵弾性率G’(1)が1.0×10Pa以上1.0×10Pa以下であることが好ましく、1.3×10Pa以上7.0×10Pa以下であることがさらに好ましい。
貯蔵弾性率G’(1)が1.0×10Pa以下である場合、加熱によって樹脂層は適度に軟らかくなり、粉体粒子の表面の凹凸の内部に樹脂が入り込めるため、樹脂と粉体粒子との接触面積を増やすことができ、粉体粒子の付着性を良好とすることができる。貯蔵弾性率G’(1)が1.3×10以上である場合、軟化した樹脂層が適度な固さを有し、樹脂層が崩れにくいことによって、樹脂層色の濃度差が生じにくく、下地である記録媒体が見えにくくなる。
また、樹脂層は、粉体付与後、冷却されて再固化したときに、粉体が剥離しにくいという観点から、粘弾性測定において、周波数1Hzかつ昇温速度3℃/分の条件にて30℃から100℃まで測定した際の40℃における貯蔵弾性率G’(2)が1.0×10Pa以上であることが好ましく、1.5×10Pa以下であることが好ましい。
樹脂は、熱可塑性を有する公知の種々の樹脂から適宜に選ぶことができる。熱可塑性樹脂の例には、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂、オレフィン系樹脂などのビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、非晶性ポリエステル樹脂、ポリアミド系樹脂、カーボネート樹脂、ポリエーテル、ポリ酢酸ビニル系樹脂が含まれる。特に、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂またはポリエステル樹脂が好ましい。樹脂は、これらの中から樹脂層のG’(1)が1.0×10〜1.0×10Paとなるように適宜選択すればよい。
前述した熱可塑性樹脂は、1種類を単独で使用してもよいし、2種類以上を併用してもよい。たとえば、樹脂は、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂およびポリエステル樹脂を含むものが好ましく、スチレン−(メタ)アクリル系共重合体樹脂および結晶性ポリエステル樹脂を含むものがさらに好ましい。
結晶性ポリエステル樹脂は、ポリエステル樹脂であって、示差走査熱量測定(DSC)において、階段状の吸熱変化ではなく、明確な吸熱ピークを有する樹脂をいう。明確な吸熱ピークとは、具体的には、示差走査熱量測定(DSC)において、昇温速度10℃/分で測定した際に、吸熱ピークの半値幅が15℃以内であるピークのことを意味する。
また、前記のような結晶性ポリエステル樹脂は、その構成成分が100%ポリエステル構造からなるポリマー以外にも、ポリエステルを構成する成分と他の成分とを共に重合してなるポリマー(共重合体)も意味する。但し、後者の場合には、ポリマー(共重合体)を構成するポリエステル以外の他の構成成分が50質量%以下である。
非晶性ポリエステル樹脂は、ポリエステル樹脂であって、示差走査熱量測定(DSC)を行った時に、融点を有さず、比較的高いガラス転移温度(Tg)を有する樹脂である。
なお、多価カルボン酸と多価アルコールとの重縮合によって得られたポリエステル樹脂に、さらにモノカルボン酸、および/またはモノアルコールを加えて、重合末端のヒドロキシル基、および/またはカルボキシル基をエステル化し、ポリエステル樹脂の酸価を調整してもよい。モノカルボン酸の例には、酢酸、無水酢酸、安息香酸、トリクロル酢酸、トリフルオロ酢酸、無水プロピオン酸等が含まれる。モノアルコールの例には、メタノール、エタノール、プロパノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、トリフルオロエタノール、トリクロロエタノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、フェノールなどが含まれる。
樹脂層は、乾式および湿式の電子写真方式やインクジェット法などの公知の画像形成方法によって記録媒体上に形成することができる。
これらのうち、樹脂層は、電子写真方式で形成されたトナー画像からなる層であり、記録媒体に定着されたトナーにより構成された樹脂層であることが好ましい。
また、樹脂層は、記録媒体に定着された複数種のトナーにより構成された樹脂層であることが好ましい。複数種のトナーにより樹脂層を構成することで、トナー画像と粉体との組み合わせで、様々な加飾画像を形成することができる。上記複数種のトナーは、たとえば、含有する色材により呈される色が異なる複数種のトナー粒子を含むものとすることができる。トナー粒子の例には、ブラックトナー粒子、ホワイトトナー粒子、クリアトナー粒子、シアントナー粒子、イエロートナー粒子、マゼンダトナー粒子などが含まれる。
トナー粒子は、トナー母体粒子に外添剤を添加し混合して製造することができる。トナー母体粒子の製造方法の例には、粉砕法、乳化重合凝集法、懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化凝集法等が含まれる。これらのうちで、トナー母体粒子の製造方法としては、乳化凝集法、乳化重合凝集法が好ましい。
特に、本発明の一実施形態において用いられるトナー母体粒子は、水系媒体中に着色剤微粒子が分散されてなる分散液と、水系媒体中に樹脂微粒子が分散されてなる分散液とを混合して、着色剤微粒子および樹脂微粒子を凝集、融着させる工程を経ることにより得られるものであること、すなわち乳化凝集法などの製造方法により得られるものであることが好ましい。このような製造方法が好ましい理由は、トナー母体粒子に含有される着色剤の分散液における着色剤微粒子の分散性に優れ、さらに、着色剤微粒子と樹脂微粒子とを凝集、融着させた場合においても、着色剤微粒子が優れた分散性を保持したままトナー母体粒子を形成することができるためである。
また、トナー母体粒子の粒径は、画質を向上させる目的で小径であることが好ましいが、トナー母体粒子の個数平均粒径は2〜8μmの範囲であることが、帯電性、流動性、付着性を好適にでき、ひいては、現像、転写、クリーニングが困難とならず好ましい。なお、トナー母体粒子の粒径は、4〜7μmの範囲であれば、上記観点からさらに好ましい。
トナー母体粒子は、たとえば、上記で説明したような樹脂を含有し、着色剤および離型剤を含有することが好ましい。また、トナー母体粒子は荷電制御剤、磁性体を含んでもよい。以下、着色剤、離型剤、外添剤、荷電制御剤、磁性体をそれぞれ説明する。
着色剤は、公知の着色剤が使用できる。具体的には、イエロートナーに含有される着色剤の例には、C.I.ソルベントイエロー19、同44、同77、同79、同81、同82、同93、同98、同103、同104、同112、同162、C.I.ピグメントイエロー14、同17、同74、同93、同94、同138、同155、同180、同185などが含まれる。これらは1種単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。マゼンタトナーに含有される着色剤の例には、C.I.ソルベントレッド1、同49、同52、同58、同63、同111、同122、C.I.ピグメントレッド5、同48:1、同53:1、同57:1、同122、同139、同144、同149、同166、同177、同178、同222などが含まれる。これらは1種単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。シアントナーに含有される着色剤の例には、C.I.ピグメントブルー15:3などが含まれる。ブラックトナーに含有される着色剤の例には、カーボンブラック、磁性体、チタンブラックなどが含まれる。カーボンブラックの例には、チャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラックなどが含まれる。
着色剤の含有量は、樹脂100質量部に対して、1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは2〜9質量部である。
離型剤は、公知の種々のワックスを用いることができる。ワックスの例には、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの分枝鎖状炭化水素ワックス、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、ベヘン酸ベヘネート、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが含まれる。また、これらの離型剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
離型剤の含有量は、樹脂100質量部に対して1〜30質量部であることが好ましく、2〜20質量部がより好ましい。
外添剤は、流動性や帯電性を制御する目的で、従来公知の金属酸化物粒子を使用することができ、外添剤の例には、シリカ粒子、チタニア粒子、アルミナ粒子、ジルコニア粒子、酸化亜鉛粒子、酸化クロム粒子、酸化セリウム粒子、酸化アンチモン粒子、酸化タングステン粒子、酸化スズ粒子、酸化テルル粒子、酸化マンガン粒子、および酸化ホウ素粒子等が含まれる。これらは、単独でもまたは2種以上を併用してもよい。
また、スチレン、メタクリル酸メチルなどの単独重合体やこれらの共重合体等の有機微粒子を外添剤として使用してもよい。
クリーニング性や転写性をさらに向上させるために外添剤として滑剤を使用することも可能である。滑剤の例には、ステアリン酸の亜鉛、アルミニウム、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、オレイン酸の亜鉛、マンガン、鉄、銅、マグネシウム等の塩、パルミチン酸の亜鉛、銅、マグネシウム、カルシウム等の塩、リノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩、リシノール酸の亜鉛、カルシウム等の塩等の高級脂肪酸の金属塩が含まれる。
これら外添剤の添加量は、トナー粒子全体に対して0.1〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。
トナー母体粒子に外添剤を添加する方法は特に限定されない。トナー母体粒子に外添剤を添加する方法の例には、乾燥済みのトナー母体粒子に外添剤を粉体で添加して混合する乾式法などが含まれる。外添剤の混合装置としては、タービュラーミキサー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、V型混合機などの公知の種々の混合装置を使用することができる。たとえば、ヘンシェルミキサーを用いる場合は、攪拌羽根の先端の周速を好ましくは30〜80m/sとし、20〜50℃で10〜30分程度攪拌混合する。
荷電制御剤は、摩擦帯電により正又は負の帯電を与えることのできる物質であれば特に限定されず、公知の種々の正帯電制御剤及び負帯電制御剤を用いることができる。荷電制御剤の含有量は、樹脂100質量部に対して0.01〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜10質量部である。
磁性体は公知の種々の磁性体を用いることができる。磁性体の例には、鉄、ニッケル、コバルトなどの強磁性金属、これら強磁性金属を含む合金、フェライト、マグネタイトなどの強磁性金属の化合物、強磁性金属を含まないが熱処理することにより強磁性を示す合金などが含まれる。熱処理することにより強磁性を示す合金の例には、マンガン−銅−アルミニウム、マンガン−銅−スズなどのホイスラー合金、二酸化クロムなどが含まれる。
トナー母体粒子の粒径は、画質を向上させる目的で小径であることが好ましいが、トナー母体粒子の個数平均粒径は2〜8μmの範囲であることが、帯電性、流動性、付着性を好適にでき、ひいては、現像、転写、クリーニングが困難とならず好ましい。なお、トナー母体粒子の粒径は、4〜7μmの範囲であれば、上記観点から更に好ましい。
トナー粒子の体積基準メジアン径(D50)は、「マルチサイザー3(ベックマン・コールター社製)」に、データ処理用のコンピューターシステムを接続した装置を用いて測定、算出することができる。測定手順としては、トナー粒子0.02gを、界面活性剤溶液20ml(トナー粒子の分散を目的として、例えば界面活性剤成分を含む中性洗剤を純水で10倍希釈した界面活性剤溶液)で馴染ませた後、超音波分散を1分間行い、トナー粒子分散液を作製する。このトナー粒子分散液を、サンプルスタンド内のISOTON II(ベックマン・コールター社製)の入ったビーカーに、測定濃度5〜10%になるまでピペットにて注入し、測定機カウントを25000個に設定して測定する。なお、マルチサイザー3のアパーチャー径は100μmのものを使用する。測定範囲1〜30μmの範囲を256分割しての頻度数を算出し、体積積算分率が大きい方から50%の粒子径を体積基準のメジアン径(D50)とする。
トナー母体粒子の平均円形度は帯電の立ち上がりや流動性の観点からより球形に近い方がよい点から、0.945以上が好ましい。
トナー母体粒子の円形度は、トナー粒子を界面活性剤水溶液に湿潤させ、超音波分散を1分間行い、分散した後、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(Sysmex社製)を用い、測定条件HPF(高倍率撮像)モードにて、HPF検出数3000〜10000個の適正濃度で測定を行う。この範囲であれば、再現性のある測定値が得られる。円形度は下記式で算出される。
円形度=(粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
また平均円形度は、各粒子の円形度を足し合わせ、測定した全粒子数で割った算術平均値である。
[現像剤]
現像剤は、トナー粒子とキャリア粒子とを、混合装置を用いて混合することで製造することができる。混合装置の例には、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー、V型混合器が含まれる。キャリア粒子およびトナー粒子の合計に対するトナー粒子の比率(トナー濃度)は4.0〜8.0質量%であることが好ましい。トナー粒子の比率が4.0〜8.0質量%であることで、トナーの帯電量が適切となり、初期および連続印字後の画質がより良好となる。
[記録媒体上に樹脂層を形成する工程]
記録媒体上に樹脂層を形成する工程は、上記記録媒体上に樹脂層を形成することができれば特に制限されない。記録媒体上に樹脂層を形成する工程は、後述する記録媒体上に粉体を供給する工程の前に行われても後に行われてもよい。
樹脂層は、乾式および湿式の電子写真方式やインクジェット法などの公知の画像形成方法によって記録媒体上に形成することができる。これらのうち、樹脂層は、電子写真方式で形成されたトナー画像からなる層であり、記録媒体に定着されたトナー粒子により構成された樹脂層であることが好ましい。
[記録媒体上に粉体を供給する工程]
記録媒体上に粉体を供給する工程は、上記記録媒体上に粉体を供給することができれば特に制限されない。記録媒体上に粉体を供給する工程は、記録媒体上に樹脂層を形成する工程の前に行われても後に行われてもよい。
記録媒体上に粉体を供給する工程が記録媒体上に樹脂層を形成する工程の後に行われる場合、粉体は軟化した樹脂層に接着されることが好ましい。この場合、トナー画像と粉体との組み合わせで様々な加飾画像を形成するという観点からは、トナー粒子は、たとえば、含有する色材により呈される色が異なる複数種のトナー粒子、または熱特性が異なる複数種のトナー粒子とすることができる。トナー粒子の例には、ブラックトナー粒子、ホワイトトナー粒子、クリアトナー粒子、シアントナー粒子、イエロートナー粒子、マゼンタトナー粒子などが含まれる。
また、記録媒体上に粉体を供給する工程が記録媒体上に樹脂層を形成する工程の後に行われる場合、軟化した樹脂層に粉体を接着させるという観点から、トナーの付着量の下限は、例えば、0.5g/m以上が好ましく、トナーの付着量の上限は15.0g/m以下であることが好ましく、10.0g/m未満であることがさらに好ましい。
記録媒体上に粉体を供給する工程が記録媒体上に樹脂層を形成する工程の前に行われる場合、粉体の上に樹脂層が形成されることによって粉体は記録媒体上に固定される。この場合、粉体による加飾効果をより発揮させるという観点からは、トナー粒子は光透過性が高いことが好ましく、粉体の色調を維持したメタリック画像を得たい場合はクリアトナー、粉体の色調を調整したメタリック画像を得たい場合はシアントナー、マゼンタトナー、イエロートナーなどのカラートナーから所望の色調のものを選択することが好ましい。また、複数種類のトナーを混合することも可能である。
粉体の上に樹脂を供給する場合のトナーの付着量は、粉体を固定するという観点から0.5g/m以上が好ましく、トナーによる光の散乱、光の吸収などを抑制し、メタリック感を有する加飾画像を得るという観点から、15.0g/m以下が好ましく、10.0g/m未満がさらに好ましい。
[樹脂層を軟化させる工程]
本実施形態の画像形成方法は、樹脂層を軟化させる工程を含んでもよい。樹脂層を軟化させる方法の例には、樹脂層を加熱すること、樹脂層に軟化剤を付与すること、加熱と軟化剤の付与とを併用することが含まれるが、これらに限定されない。これらのうちで、粉体が剥離しにくいという観点からは樹脂層を軟化させる方法は加熱が好ましい。樹脂層を軟化させる工程は、樹脂層の表面に粉体を供給する工程の後に行われてもよいし、前に行われてもよいし、同時に行われてもよい。
加熱は、樹脂層を軟化させることができれば特に制限されない。加熱は、記録媒体の温度が当該記録媒体に変形が生じる温度より低くなるように、または粉体の温度が当該粉体に劣化、変色もしくは変形が生じる温度よりも低い温度となるように行う。加熱は、粉体が供給された後に行われてもよいし、粉体が供給される前に行われてもよいし、粉体の供給と同時に行われてもよい。加熱は、たとえば、ホットプレートを用いて、記録媒体の裏面から加熱することにより行われたり、光熱変換により行われたり、光異性化により行われたりする。
加熱は、粉体が供給された後に行われてもよいし、粉体が供給される前に行われてもよいし、粉体の供給と同時に行われてもよい。
加熱温度は樹脂層が軟化すれば特に制限されず、所望の加飾効果に応じて任意に調整されればよく、樹脂層を十分に軟化させる程度でも、樹脂層が接着能を持ちはじめる程度でもよい。加熱温度は、たとえば、90℃〜170℃が好ましい。また、加熱温度は、樹脂層の貯蔵弾性率G’が1.0×10〜1.0×10Paとなる温度であることが好ましい。
軟化剤は、樹脂層を軟化させることができれば特に制限されない。軟化剤の例には、有機溶剤、アルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、またはそれらを含む溶液などが含まれ、具体的には、アジピン酸イソブチル、テトラヒドロフラン、またはそれらを含む溶液などが含まれる。軟化剤を樹脂層の表面に付与すると、樹脂層を構成する樹脂が部分的に溶解するか、または、樹脂が膨潤することにより、樹脂層が軟化すると考えられる。
軟化剤の付与は、軟化剤を樹脂層の表面に付与できれば特に制限されない。軟化剤を付与する方法の例には、スプレー塗布、インクジェット方式、ディスペンサーによる塗布などが含まれる。軟化剤は、粉体を供給する前に付与されてもよいし、粉体を供給した後に付与されてもよいし、粉体の供給と同時に付与されてもよい。上記軟化剤の付与量は、特に制限されず、樹脂層、粉体、所望の加飾効果等に応じて任意に調整されればよく、樹脂層を十分に軟化させる程度でも、樹脂層が接着能を持ちはじめる程度でもよい。
軟化剤は所定の膜厚になるように調整されて供給されてもよい。供給された軟化剤の膜厚は、たとえば、0.1μm〜10μmが好ましく、0.5μm〜5μmがさらに好ましく、1μm〜3μmがさらに好ましい。
[樹脂層の表面に粉体を供給する工程]
本実施形態の画像形成方法は、樹脂層の表面に粉体を供給する工程を含んでもよい。
[粉体]
粉体は、樹脂層の表面に供給され、樹脂層および粉体に応じた加飾効果を奏する。粉体は粉体粒子が集合したものである。粉体粒子の例には、金属粒子、樹脂粒子、熱応答性材料を含む粒子、磁性粒子、非磁性粒子などが含まれる。粉体は、たとえば、メタリック感のある加飾効果を得たい場合、金属粒子を含むものであることが好ましい。また、粉体粒子は異なる2種以上の材料からなるものであってもよい。粉体粒子の形状は、球形粒子であってもよいし、非球形粒子であってもよい。粉体は、合成品であってもよいし市販品であってもよい。粉体は、異なる二種以上の粉体粒子の混合品であってもよい。なお、粉体はトナーではない。
非球状粉体の算術平均高さSaは、VK−X200Series(キーエンス製)を用いて表面の算術平均高さSa値を算出することにより得られる。対象となる粉体を対物レンズ150倍で撮影する。一つの粒子を基準に面傾き補正を行う。傾き補正した粒子の10μm×10μmの領域を選択し、表面の算術平均高さSaの計測を行う。なお、計測する領域は粒子の大きさによって適宜変更が可能である。
粉体には、ほぼ平滑な表面性を持つものからかなり凹凸感のあるものまで、表面の算術平均高さSaは様々であるが、粉体粒子の表面の算術平均高さSaは8nm以上250nm以下であることが好ましい。
粉体粒子の表面の算術平均高さSaが8nm以上であると、粉体粒子の表面積が大きくなり、加熱により軟化した樹脂層との接触面積が大きくなり、粉体粒子の接着性をより高めることができる。粉体粒子の表面の算術平均高さSaが250nm以下であると、加熱により軟化した樹脂が粉体粒子の表面の凹凸の内部に入り込みやすくなり、粉体粒子の表面のうち、より広い範囲が樹脂層と接触できるので、粉体粒子の接着性をより高めることができる。粉体粒子の表面の算術平均高さSaは、10nm以上200nm以下であることがより好ましい。
金属粒子は、金属および/または金属酸化物を含む粒子であれば特に制限されない。また、金属粒子は、被覆されていてもよい。たとえば、金属粒子は、当該金属とは異なる金属、金属酸化物または樹脂で被覆されたものでもよいし、樹脂またはガラス等の表面を金属、金属酸化物で被覆したものでもよい。また、金属粒子は金属酸化物粒子であってもよく、当該金属酸化物とは異なる金属酸化物、金属または樹脂で被覆されたものでもよい。また、金属粒子は、金属または金属酸化物を板状に延展させて粉砕したものやそれを種々の材料で被覆したもの、フィルムやガラスに金属または金属酸化物を蒸着または湿式コーティングしたものでもよい。メタリック画像を得るためには、金属粒子は金属または金属酸化物を含有することが好ましいが、金属または金属酸化物の含有量は0.2wt%から100wt%が好ましい。
上記非球形粒子は、球形粒子以外の粒子である。球形粒子は、その断面形状または投影形状の平均円形度が0.970以上である粒子である。なお、当該平均円形度は、公知の方法によって求めることができ、あるいはカタログ値であってもよい。
非球形粒子は、扁平な粒子形状を有する扁平形粒子であることが、樹脂層の表面に沿って粉体粒子を配向させる観点から好ましい。非球形粒子の「扁平な粒子形状」とは、非球形粒子における最大長さを長径、当該長径に直交する方向における最大長さを短径、長径および短径の両方に直交する方向の最少長さを厚み、とするときに、厚みに対する短径の比率(短径/厚み)が5以上である形状であることを意味する。
上記扁平な粒子形状は、粉体粒子を記録媒体の表面に対して配向させるという観点から、長径が10μm以上100μm以下であることが好ましく、短径が10μm以上100μm以下であることが好ましい。
上記扁平な粒子形状は、厚みが0.2μm以上3.0μm以下の粒子であることが好ましく、1.0μm以上2.0μm以下であることがより好ましい。扁平な粒子形状の厚みが0.2μm以上であると、樹脂層の表面に沿って配向した粉体が所望の外観を呈しやすくなる。上記扁平な粒子形状の厚みが3.0μm以下であると、画像をこすったときに粉体はがれにくくなる。
なお、粉体粒子の長径、短径、および厚みは走査型電子顕微鏡を用いて以下のように測定する。カーボンテープに対して接触面積が大きくなるように粉体粒子を接着させて測定試料とする。カーボンテープの表面に対して真上から走査型電子顕微鏡で粉体粒子を観察することで長径および短径を測定する。一方、厚みは、カーボンテープの表面に対して真横から走査型電子顕微鏡で粉体粒子を観察することで測定する。
上記非球形粒子の例には、サンシャインベビー クロムパウダー、オーロラパウダー、パールパウダー(いずれも株式会社GGコーポレーション製)、ICEGEL ミラーメタルパウダー(株式会社TAT製)、ピカエース MCシャインダスト 、エフェクトC(株式会社クラチ製、「ピカエース」は同社の登録商標)、PREGEL マジックパウダー、ミラーシリーズ(有限会社プリアンファ製、「PREGEL」は同社の登録商標)、Bonnailシャインパウダー(株式会社ケイズプランイング製、「BON NAIL」は同社の登録商標)、メタシャイン(日本板硝子株式会社製、同社の登録商標)、エルジーneo(尾池工業株式会社製、同社の登録商標)、アストロフレーク(日本防湿工業株式会社製、岡崎一の登録商標)、アルミニウム顔料(東洋アルミニウム株式会社製)が含まれる。また、球形の粉体の例には、高精度ユニビーズ(ユニチカ製)、ファインスフィア(日本電気硝子株式会社製、「ファインスフィア」は同社の登録商標)等が含まれる。
上記熱応答性材料は、熱による刺激をきっかけに膨張、収縮、変形などの形状の変化、顕色、消色、変色などの色の変化を起こす材料である。熱応答性材料を含む粒子の例には、熱膨張性マイクロカプセル、感温カプセルなどが含まれる。熱膨張性マイクロカプセルの例には、マツモトマイクロスフェアー(松本油脂製薬株式会社製)、クレハマイクロスフェアー(株式会社クレハ製)などが、感温カプセルの例には、感温染料カプセル(株式会社日本カプセルプロダクツ製)などが含まれる。
上記粉体の供給は、公知の手段を用いることができ、たとえば、特許文献3記載されている粉末供給手段を用いることができる。
[樹脂層の表面に供給された粉体を配向させる工程]
本実施形態の画像形成方法は、樹脂層の表面に供給された粉体を配向させる工程を含んでいてもよい。
図1A〜図1Eを用いて配向の一例について説明する。図1Aは、記録媒体Sとその上に配置されている樹脂層100とを含む樹脂製画像110を模式的に示す図である。図1Bは、図1Aの状態の樹脂層100を軟化させて粉体を供給した状態を模式的に示す図である。図1Bに示されているように、粉体を供給した状態では粉体粒子200の方向は無秩序である。
図1Cは、図1Bの状態から、例えば摺擦によって粉体粒子200を配向させて加飾画像を得た状態を模式的に示す。図1Cに示されているように、摺擦によって粉体粒子200を配向させると、余分な粉体粒子200が取り除かれるとともに、粉体粒子200の向きが樹脂層の表面に対して揃い、これによって加飾画像が得られる。図1Cの状態で、粉体粒子200が金属粒子である場合、得られる加飾画像は、例えば、ミラー調またはパール調となる。
図1Dは、図1Bの状態から、例えば摺擦によって粉体粒子200を配向させて加飾画像を得た別の状態を模式的に示す。図1Dの状態は、図1Cと比べて、例えば、樹脂層がより柔らかく、粉体粒子の一部が樹脂層に埋まっている状態である。図1Dの状態で、粉体粒子200が金属粒子である場合、得られる加飾画像は、例えば、ミラー様またはパール様グリッター調となる
図1Eは、図1Bの状態から、例えば摺擦によって粉体粒子200を配向させて加飾画像を得た別の状態を模式的に示す。図1Eの状態は、図1Cと比べて、例えば、樹脂層がより柔らかく、粉体粒子がより多く樹脂層に埋まっている状態である。図1Eの状態で、粉体粒子200が金属粒子である場合、得られる加飾画像は、例えば、グリッター調となる。
配向は、供給された粉体の向きを樹脂層の表面に対して揃えるようにする工程であり、粉体の向きを少なくともある程度、樹脂層の表面に対して揃えることができれば、当該工程は特に制限されない。配向は、たとえば、摺擦すること、粉体を供給した樹脂層の表面に送風すること、粉体が磁性粒子を含むものであれば、記録媒体の裏から磁力を使って粉体を引き寄せることによって行うことができる。
上記摺擦は、粉体が供給された樹脂層の表面に接触した摺擦部材を当該表面に対して相対的に移動させることを意味する。摺擦には押圧が伴うことが、樹脂層の表面に粉体を配向させる観点、および、樹脂層に対する粉体の接着を強める観点から好ましい。「押圧」とは、樹脂層の表面に対して交差する方向(たとえば垂直方向)に樹脂層の表面を押すことを意味する。
上記摺擦は、摺擦の速度が遅すぎると樹脂層の表面に沿う粉体の配向が不十分となり、速すぎると粉体の付着が不十分となることがあり、樹脂層の表面に沿う粉体の配向が不十分となり、最終画像における所期の外観の明瞭さが低下することがある。樹脂層の表面における粉体の付着と配向とを十分に行う観点から、樹脂層の表面に対する摺擦部材の相対的な速度差は、5mm/秒〜500mm/秒であることが好ましく、70mm/秒〜130mm/秒であることがより好ましい。
上記摺擦は、樹脂層の表面に対する摺擦部材の接触幅が、狭すぎると摺擦部材が樹脂層の表面に沿って移動する際に粉体の向きのばらつきが生じやすく、樹脂層に付着する粉体の配向が不十分になることがあり、接触幅が広すぎると、記録媒体の搬送が難しくなる。樹脂層の表面に付着する粉体の所期の配向性および記録媒体の搬送性を十分に実現する観点から、接触幅は、樹脂層に対する摺擦部材の移動方向の長さで、1mm〜200mmであることが好ましい。
上記摺擦は、押圧力が低すぎると、粉体の付着強度が弱くなることがあり、高すぎると、樹脂層自体が乱れることがあり、また、樹脂製画像を搬送する際のトルクが高くなることがある。樹脂製画像の搬送の円滑な実現かつ省力化の観点、樹脂層に形成されている画像の保持の観点、および、粉体の付着強度を高める観点から、押圧力は、樹脂層の表面に対して1〜30kPaであるが好ましく、7〜13kPaであることがより好ましい。
上記摺擦部材は、樹脂層の表面を押圧しながら樹脂層に対して相対的に異なる方向へ移動自在に構成されていればよい。
上記摺擦部材は、回転部材であってもよいし、往復運動する部材または固定されている部材のような非回転部材であってもよい。摺擦部材は、略水平な表面を有する樹脂層の表面に接して水平方向に、当該表面に対して相対的に移動可能な部材であってもよいし、略水平な表面を有する樹脂層の表面に接して、当該表面に対して垂直な方向を回転軸として相対的に回転する部材であってもよいし、上記樹脂層の表面に接する回転自在なローラであってもよい。
上記摺擦部材は、樹脂層を押圧しながらその表面が樹脂層の表面に対して相対的に移動自在に構成される。摺擦部材による摺擦は、たとえば、樹脂層が形成された記録媒体が搬送されているときに、固定された摺擦部材で摺擦することによって、あるいは、搬送されているときに、搬送速度よりも遅い速度で回転するローラで摺擦することによって、あるいは、搬送されているときに搬送方向とは逆の方向に回転するローラで摺擦することによって、あるいは、搬送方向に対してその回転軸が斜めとなる向きに配置された回転自在なローラで摺擦することによって、あるいは、樹脂層が形成された記録媒体の表面上を往復運動する部材で摺擦することによって、あるいは、樹脂層が形成された記録媒体の表面に垂直な方向を回転軸として回転する部材で摺擦することによって行うことが可能である。
上記摺擦部材は、柔軟性を有することが好ましい。摺擦部材の柔軟性は、たとえば、押圧時に、樹脂層の表面の形状に追従可能な程度に摺擦部材の表面が変形する程度の柔らかさ(変形追従性)である。このような柔軟性を有する摺擦部材の例には、スポンジおよびブラシが含まれる。
[画像形成装置]
本発明の別の実施形態に係る画像形成装置について図2を用いて説明する。画像形成装置1は、図2に示されるように、樹脂製画像形成部60と表面処理部70とを有する。樹脂製画像形成部60は、記録媒体とその上に配置されている樹脂層とを含む樹脂製画像を作製する部分である。表面処理部70は、樹脂製画像形成部60で形成された樹脂製画像の表面を処理して加飾する部分である。
樹脂製画像形成部60は、公知のカラープリンタと同様の構成を有している。樹脂製画像形成部60は、画像読取部、画像形成部、用紙搬送部、給紙部、データ受付部、制御部および定着部27を有する。
画像読取部は、光源11、光学系12、撮像素子13、および画像処理部14を有する。
画像形成部は、イエロー(Y)トナーからなる画像を形成する画像形成部、マゼンタ(M)トナーからなる画像を形成する画像形成部、シアン(C)トナーからなる画像を形成する画像形成部、ブラック(K)トナーからなる画像を形成する画像形成部、および、中間転写ベルト26を有する。なお、Y、M、CおよびKは、トナーの色を表している。
画像形成部は、回転体としての感光体ドラム21、ならびにその周囲に配置された帯電部22、光書込部23、現像装置24およびドラムクリーナー25を有している。中間転写ベルト26は、複数のローラにより巻回され、走行可能に支持されている。
用紙搬送部は、送り出しローラ31、さばきローラ32、搬送ローラ33、ループローラ34、レジストローラ35、排紙ローラ36および用紙反転部37を備える。給紙部は、記録媒体Sを収容している複数の給紙トレイ41、42、43を有する。
制御部は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、およびROM(Read Only Memory)を有する。CPUは、ROMに記憶されたプログラムにしたがって、画像読取部、画像形成部、用紙搬送部、給紙部、および表面処理部を制御し、演算結果などをRAMに記憶する。また、制御部は、外部から受信された印刷データを解析して、ビットマップ形式の画像データを生成し、画像データに基づく画像を記録媒体S上に形成する制御を行う。上記プログラムには、表面処理部における軟化剤供給量を調整するためのプログラム、および、摺擦条件を設定するためのプログラムが含まれている。
また、制御部は、不図示の通信部を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で、各種データの送受信を行う。制御部は、例えば、外部の装置から送信された画像データ、または、データ受付部が受け付けた、形成すべき加飾画像に関する入力されたデータを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて記録媒体Sに画像を形成させる。通信部は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
樹脂製画像形成部60によって形成された樹脂製画像は、表面処理部70に搬送され加飾される。
図3に示されるように、表面処理部70は、軟化剤供給手段として軟化剤供給部97、粉体供給手段として粉体供給部98、摺擦ローラ74、ヒータ75、および粉体回収部99を有する。
ヒータ75は、例えば、軟化剤供給部97の前の位置、軟化剤供給部97に対向する位置、粉体供給部98に対向する位置、摺擦ローラ74に対向する位置、摺擦ローラ74の後の位置などに設けられる。ヒータ75は、例えばホットプレートである。ヒータ75は、加熱により、樹脂層を軟化させたり、プロセス速度を上げたり、樹脂製画像の表面に供給された熱応答性材料を加熱するなどの種々の目的のために、記録媒体、粉体の耐熱性に配慮した範囲で用いられることがある。
軟化剤供給部97は、記録媒体Sと、その上に配置されている樹脂層100とを含む樹脂製画像110の表面に軟化剤90を供給する。軟化剤供給部は軟化剤を供給することができれば特に制限されない。軟化剤供給部の例には、スプレー、インクジェット、ディスペンサーなどが含まれる。
粉体供給部98は、樹脂製画像110に粉体を供給する。粉体供給手段は、公知の手段を用いることができ、例えば特許文献3に記載されている粉末供給手段を用いることができる。
粉体供給部98は、粉体粒子200を収容するための容器98aと、容器98aの開口部まで粉体粒子200を搬送するための搬送スクリュー98bと、粉体粒子200を容器98aから取り出すためのブラシローラ98cと、ブラシローラ98cに保持される粉体粒子200を弾き飛ばすためのフリッカー98dとを有する。粉体粒子200は、例えば前述した扁平な粒子形状を有する非球形粉体である。
容器98aの開口部は、ブラシローラ98cに保持される粉体粒子200の量を規制するために、ブラシローラ98cのブラシの先端に接触する大きさに形成されている。フリッカー98dは、板状の部材であり、ブラシローラ98cと接触する位置に配置されている。ブラシローラ98cへのフリッカー98dの食い込み量は、例えば粉体粒子200の供給量やブラシの偏摩耗などを考慮して決めることができ、ブラシローラ98cのブラシ毛長やブラシ密度は、例えば粉体粒子200の供給量やそのボタ落ちなどを考慮して決めることができる。
フリッカー98dは、ブラシローラ98cと接触する位置に固定されていてもよいが、ブラシローラ98cの停止時にフリッカー98dがブラシローラ98cから離間するように、フリッカー98dが移動可能に構成されていてもよい。
摺擦部材である摺擦ローラ74は、記録媒体Sの搬送方向と垂直な方向であり、かつ紙面に対して垂直な方向に回転軸を有し、図中の矢印の方向へ回転自在に構成されており、付勢部材(不図示)により付勢されるように構成されている。摺擦ローラ74は、例えば、円筒状の芯金と、その外周面上に配置されている樹脂製のスポンジなどの弾性層とを有している。摺擦ローラ74の軸方向の長さは、記録媒体Sの幅よりも長い。
なお、摺擦部材は図3においては摺擦ローラ74として示されているが、摺擦部材は摺擦ができれば特に制限されず、往復運動する部材であってもよいし、樹脂製画像の表面に対して垂直な方向を回転軸として回転する部材であってもよいし、固定されている部材であってもよい。
粉体回収部99は、例えば、粉体供給部98から供給された粉体200のうちの余剰の粉体粒子200を吸引するための集粉器である。集粉器は、記録媒体Sの搬送路から適当な高さの位置で吸引口が開口するように配置されており、例えば、粉体200を吸引するが記録媒体Sを吸引しない適度な出力で運転するように構成されている。
なお、樹脂層を形成する工程の前に、粉体を供給する工程を有する実施態様に用いる画像形成装置は、樹脂製画像形成部の前に粉体を供給する装置を有する。
以下、本実施形態の具体的な実施例を比較例とともに説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
1. 現像剤の作製
本実施形態における樹脂層は、「AccurioPressC2060」(コニカミノルタ株式会社製、「AccurioPress」は同社の登録商標)の改造機に現像剤を収容し、記録媒体上に出力することで形成した。当該現像剤の作製に用いられる、コア粒子用ビニル樹脂粒子分散液1〜4、結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液C1、着色粒子分散液、シェル層用非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液S1、S2を以下のように調製した。
[コア粒子用ビニル樹脂粒子分散液1の調製]
(第1段重合)
撹拌装置、温度センサー、冷却管および窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ラウリル硫酸ナトリウム8質量部およびイオン交換水3000質量部を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。昇温後、過硫酸カリウム10質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた溶液を添加し、再度液温を80℃として、下記単量体の混合液を1時間かけて滴下した。
スチレン 480.0質量部
n−ブチルアクリレート 250.0質量部
メタクリル酸 68.0質量部
上記混合液の滴下後、80℃にて2時間加熱、撹拌することにより単量体の重合を行い、ビニル樹脂粒子分散液(1−a)を調製した。
(第2段重合)
撹拌装置、温度センサー、冷却管及び窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ポリオキシエチレン(2)ドデシルエーテル硫酸ナトリウム7質量部をイオン交換水3000質量部に溶解させた溶液を仕込み、98℃に加熱した。加熱後、上記第1段重合により調製したビニル樹脂粒子分散液(1−a)を固形分換算で80質量部と、下記単量体、連鎖移動剤及び離型剤を90℃にて溶解させた混合液とを添加した。
スチレン 285.0質量部
n−ブチルアクリレート 95.0質量部
メタクリル酸 20.0質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート(連鎖移動剤) 1.5質量部
ベヘン酸ベヘニル(離型剤、融点73℃) 151.0質量部
循環経路を有する機械式分散機クレアミックス(登録商標)(エム・テクニック社製)により、1時間の混合分散処理を行い、乳化粒子(油滴)を含む分散液を調製した。この分散液に、過硫酸カリウム6質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた重合開始剤の溶液を添加し、この系を84℃にて1時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行って、ビニル樹脂粒子分散液(1−b)を調製した。
(第3段重合)
上記第2段重合により得られたビニル樹脂粒子分散液(1−b)にさらにイオン交換水400質量部を添加し、よく混合した後、過硫酸カリウム11質量部をイオン交換水400質量部に溶解させた溶液を添加した。さらに、82℃の温度条件下で、下記単量体及び連鎖移動剤の混合液を1時間かけて滴下した。
スチレン 454.8質量部
2−エチルヘキシルアクリレート 143.2質量部
メタクリル酸 52.0質量部
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 8.0質量部
滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌することにより重合を行った後、28℃まで冷却し、コア粒子用ビニル樹脂粒子分散液1を調製した。当該分散液中のビニル樹脂1の重量平均分子量(Mw)は30,000であった。また、分散液中のビニル樹脂粒子は、体積基準のメジアン径が235nmであった。
[コア粒子用ビニル樹脂粒子分散液2の調製]
ビニル樹脂粒子分散液(1−b)において、ベヘン酸ベヘニルを190.0質量部へ変更した以外は同様にして、ビニル樹脂粒子分散液(2−b)を調製し、コア用ビニル樹脂粒子分散液2を調製した。当該分散液中のビニル樹脂2の重量平均分子量(Mw)は31,000であった。また、分散液中のビニル樹脂粒子は、体積基準のメジアン径が230nmであった。
[コア粒子用ビニル樹脂粒子分散液3の調製]
ビニル樹脂粒子分散液(1−b)において、n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート(連鎖移動剤)を0.75質量部、かつベヘン酸ベヘニルを88.0質量部へ、またコア粒子用ビニル樹脂粒子分散液1においてn−オクチル−3−メルカプトプロピオネート(連鎖移動剤)を4.0質量部へ変更した以外は同様にして、コア用ビニル樹脂粒子分散液3を調製した。当該分散液中のビニル樹脂3の重量平均分子量(Mw)は37,000であった。また、分散液中のビニル樹脂粒子は、体積基準のメジアン径が240nmであった。
[コア粒子用ビニル樹脂粒子分散液4の調製]
ビニル樹脂粒子分散液(2−b)において、n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート(連鎖移動剤)を3.0質量部へ、またコア粒子用ビニル樹脂粒子分散液2においてn−オクチル−3−メルカプトプロピオネート(連鎖移動剤)を16.0質量部へ変更した以外は同様にして、コア用ビニル樹脂粒子分散液4を調製した。当該分散液中のビニル樹脂4の重量平均分子量(Mw)は25,000であった。また、分散液中のビニル樹脂粒子は、体積基準のメジアン径が220nmであった。
[結晶性ポリエステル樹脂の合成およびその分散液C1の調製]
(結晶性ポリエステル樹脂の合成)
両反応性単量体を含む、下記のスチレン・アクリル重合セグメント(StAc)の原料単量体およびラジカル重合開始剤を滴下ロートに入れた。
スチレン 36.0質量部
n−ブチルアクリレート 13.0質量部
アクリル酸 2.0質量部
ジ−t−ブチルパーオキサイド(重合開始剤) 7.0質量部
また、下記の結晶性ポリエステル重合セグメント(CPEs)の原料単量体を、窒素ガス導入管、脱水管、撹拌器および熱電対を装備した四つ口フラスコに入れ、170℃に加熱し溶解させた。
テトラデカン二酸 440質量部
1,4−ブタンジオール 153質量部
次いで、撹拌下でスチレン・アクリル重合セグメント(StAc)の原料単量体を90分間かけて滴下し、60分間熟成を行った後、減圧下(8kPa)にて未反応の原料単量体を除去した。なお、このとき除去された原料単量体の量は、上記の仕込みの原料単量体に対してごく微量であった。その後、エステル化触媒としてチタンテトラブトキサイド(Ti(O−n−Bu))を0.8質量部投入し、235℃まで昇温し、常圧下(101.3kPa)にて5時間、さらに減圧下(8kPa)にて1時間反応を行った。
次いで、200℃まで冷却した後、減圧下(20kPa)にて1時間反応させ、結晶性ポリエステル樹脂(ハイブリッド結晶性ポリエステル樹脂)を得た。得られた結晶性ポリエステル樹脂は、酸価20.9、重量平均分子量(Mw)が25,200、融点(Tm)が74.9℃、再結晶化温度(Rc)が69.7℃であった。
(結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液C1の調製)
上記で得られた、結晶性ポリエステル樹脂72質量部をメチルエチルケトン72質量部に、70℃で30分撹拌し、溶解させた。次に、この溶解液に、25質量%の水酸化ナトリウム水溶液2.5質量部を添加した。この溶解液を撹拌器を有する反応容器に入れ、撹拌しながら、70℃に温めた水252質量部を70分間にわたって滴下混合した。滴下の途中で容器内の液は白濁化し、全量滴下後に均一に乳化状の状態を得た。
次いで、この乳化液を70℃で保温したまま、ダイヤフラム式真空ポンプ「V−700」(BUCHI社製)を使用し、15kPa(150mbar)に減圧下で3時間撹拌することでメチルエチルケトンを蒸留除去し、結晶性ポリエステル樹脂の水系分散液C1を調製した。粒度分布測定器にて測定した結果、上記分散液に含まれる粒子は、体積平均粒径が220nmであった。
[シェル層用非晶性ポリエステル樹脂の合成およびその分散液S1の調製]
(シェル層用非晶性ポリエステル樹脂の合成)
両反応性単量体を含む、下記のスチレン・アクリル重合セグメント(StAc)の原料単量体およびラジカル重合開始剤を滴下ロートに入れた。
スチレン 80.0質量部
n−ブチルアクリレート 20.0質量部
アクリル酸 10.0質量部
ジ−t−ブチルパーオキサイド(重合開始剤) 16.0質量部
また、下記の非晶性ポリエステル重合セグメント(APEs)の原料単量体を、窒素導入管、脱水管、撹拌器および熱電対を備えた四つ口フラスコに入れ、170℃に加熱し溶解させた。
ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物 200.0質量部
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物 85.7質量部
テレフタル酸 66.9質量部
フマル酸 47.4質量部
撹拌下で、滴下ロートに入れた混合液を四つ口フラスコへ90分かけて滴下し、60分間熟成を行った後、減圧下(8kPa)にて未反応の単量体を除去した。その後、エステル化触媒としてチタンテトラブトキサイド(Ti(O−n−Bu))を0.4質量部投入し、235℃まで昇温して、常圧下(101.3kPa)にて5時間、さらに減圧下(8kPa)にて1時間、反応を行った。次いで200℃まで冷却し、減圧下(20kPa)にて反応を行った後、脱溶剤を行い、シェル層用非晶性ポリエステル樹脂s1(ハイブリッド非晶性ポリエステル樹脂)を得た。得られたシェル層用非晶性ポリエステル樹脂は、重量平均分子量(Mw)が25,000であり、ガラス転移点(Tg)が60℃であった。
(シェル層用非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液S1の調製)
上記で得られた、シェル層用非晶性ポリエステル樹脂72質量部をメチルエチルケトン72質量部に、70℃で30分撹拌し、溶解させた。次に、この溶解液に、25質量%の水酸化ナトリウム水溶液3.0質量部を添加した。この溶解液を撹拌器を有する反応容器に入れ、撹拌しながら、70℃に温めた水252質量部を70分間にわたって滴下混合した。滴下の途中で容器内の液は白濁化し、全量滴下後に均一に乳化状の状態を得た。
次いで、この乳化液を70℃で保温したまま、ダイヤフラム式真空ポンプ「V−700」(BUCHI社製)を使用し、15kPa(150mbar)に減圧下で3時間撹拌することでメチルエチルケトンを蒸留除去し、非晶性ポリエステル樹脂の水系分散液S1を調製した。上記粒度分布測定器にて測定した結果、上記分散液に含まれる粒子は、体積平均粒径が92nmであった。
[シェル層用スチレン・アクリル樹脂の合成およびその分散液S2の調製]
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、ドデシル硫酸ナトリウム5.0質量部およびイオン交換水2500質量部を入れ、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
次いで、過硫酸カリウム(KPS)15.0質量部をイオン交換水300質量部に溶解させた水溶液を添加し、再度液温80℃とした。その後、スチレン(St)840.0質量部、n−ブチルアクリレート(BA)288.0質量部、メタクリル酸(MAA)72.0質量部およびn−オクチルメルカプタン15質量部からなる単量体混合液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃にて2時間加熱、撹拌することにより重合を行い、スチレン・アクリル樹脂粒子の分散液S2を調製した。上記粒度分布測定器にて測定した結果、上記分散液に含まれる粒子は、体積平均粒径が110nmであった。
[着色剤粒子分散液の調製]
ラウリル硫酸ナトリウム90質量部をイオン交換水1600質量部に添加した溶液を撹拌しながら、銅フタロシアニン(C.I.ピグメントブルー15:3)420質量部を徐々に添加した。撹拌装置クレアミックス(登録商標)(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤粒子分散液を調製した。当該分散液中の着色剤粒子は、体積基準のメジアン径が110nmであった。
[トナー1の製造]
撹拌装置、温度センサーおよび冷却管を取り付けた反応容器に、コア粒子用ビニル樹脂粒子分散液1を321質量部(固形分換算)、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム塩を樹脂比で1質量%(固形分換算)およびイオン交換水2000質量部を投入した。室温(25℃)下、5モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。さらに、着色剤粒子分散液30質量部(固形分換算)を投入し、塩化マグネシウム60質量部をイオン交換水60質量部に溶解させた溶液を、撹拌下、30℃において10分間かけて添加した。3分間放置した後、60分間かけて80℃まで昇温し、液温が80℃に到達した後、粒径の成長速度が0.01μm/分となるように撹拌速度を調整し、コールターマルチサイザー3(コールター・ベックマン社製)により測定した体積基準のメジアン径が6.0μmになるまで成長させた。
次いで、シェル層用非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液S1の37質量部(固形分換算)を30分間かけて投入し、分散液(反応液)の上澄みが透明になった時点で、塩化ナトリウム190質量部をイオン交換水760質量部に溶解させた水溶液を添加して、粒径の成長を停止させた。
さらに、80℃の状態で加熱撹拌することにより、粒子の融着を進行させ、トナーの平均円形度の測定装置「FPIA−3000」(Sysmex社製)を用いて平均円形度が0.970になった時点で2.5℃/分の冷却速度で30℃に冷却した。
次いで、固液分離し、脱水したトナーケーキをイオン交換水に再分散し固液分離する操作を3回繰り返して洗浄したのち、40℃で24時間乾燥させることにより、トナー母体粒子を得た。
得られたトナー母体粒子100質量部に、疎水性シリカ粒子(個数平均一次粒径:12nm、疎水化度:68)0.6質量部、疎水性酸化チタン粒子(個数平均一次粒径:20nm、疎水化度:63)1.0質量部およびゾルゲルシリカ(数平均一次粒子径=110nm、)1.0質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機社製)により回転翼周速35mm/秒、32℃で20分間混合した。混合後、45μmの目開きのふるいを用いて粗大粒子を除去し、トナー1(トナー粒子1)を得た。なお、当該トナー1の体積基準のメジアン径は、5.9μmであった。
(トナー2の製造)
撹拌装置、温度センサーおよび冷却管を取り付けた反応容器に、コア粒子用ビニル樹脂粒子分散液1を285質量部(固形分換算)、結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液C1を36質量部(固形分換算)、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム塩を樹脂比で1質量%(固形分換算)およびイオン交換水2000質量部を投入した。室温(25℃)下、5モル/Lの水酸化ナトリウム水溶液を添加してpHを10に調整した。さらに、着色剤粒子分散液30質量部(固形分換算)を投入し、塩化マグネシウム60質量部をイオン交換水60質量部に溶解させた溶液を、撹拌下、30℃において10分間かけて添加した。3分間放置した後、60分間かけて80℃まで昇温し、液温が80℃に到達した後、粒径の成長速度が0.01μm/分となるように撹拌速度を調整し、コールターマルチサイザー3(コールター・ベックマン社製)により測定した体積基準のメジアン径が6.0μmになるまで成長させた。
次いで、シェル層用非晶性ポリエステル樹脂粒子分散液S1の37質量部(固形分換算)を30分間かけて投入し、分散液(反応液)の上澄みが透明になった時点で、塩化ナトリウム190質量部をイオン交換水760質量部に溶解させた水溶液を添加して、粒径の成長を停止させた。
さらに、80℃の状態で加熱撹拌することにより、粒子の融着を進行させ、トナーの平均円形度の測定装置「FPIA−3000」(Sysmex社製)を用いて平均円形度が0.970になった時点で2.5℃/分の冷却速度で30℃に冷却した。
次いで、固液分離し、脱水したトナーケーキをイオン交換水に再分散し固液分離する操作を3回繰り返して洗浄したのち、40℃で24時間乾燥させることにより、トナー粒子を得た。
得られたトナー粒子100質量部に、疎水性シリカ粒子(個数平均一次粒径:12nm、疎水化度:68)0.6質量部、疎水性酸化チタン粒子(個数平均一次粒径:20nm、疎水化度:63)1.0質量部およびゾルゲルシリカ(数平均一次粒子径=110nm、)1.0質量部を添加し、ヘンシェルミキサー(三井三池化工機社製)により回転翼周速35mm/秒、32℃で20分間混合した。混合後、45μmの目開きのふるいを用いて粗大粒子を除去し、トナー2(トナー粒子2)を得た。なお、当該トナー粒子2の体積基準のメジアン径は、6.0μmであった。
[トナー3〜10の製造]
トナー1またはトナー2の製造において、コア粒子用ビニル樹脂粒子分散液の種類や添加量(固形分換算)と、結晶性ポリエステル樹脂粒子分散液の添加量(固形分換算)と、シェル層用樹脂粒子分散液の種類や添加量(固形分換算)を表1に記載のように変更したこと以外は、トナー1またはトナー2と同様にしてトナー3〜10(トナー粒子3〜10)を製造した。
Figure 2020076887
[現像剤1〜10の作製]
上記で作製したトナー1〜10(トナー粒子1〜10)のそれぞれに対し、シリコーン樹脂で被覆したキャリア粒子(体積基準のメジアン径=60μmのフェライトキャリア)を加えることで現像剤1〜10を作製した。具体的には、トナー濃度が6質量%となるように、キャリア粒子とトナー粒子とを混合して現像剤1〜10を作製した。
2. 画像の作製および評価
2−1. 画像の作製
「AccurioPressC2060」(コニカミノルタ株式会社製、「AccurioPress」は同社の登録商標)の改造機に現像剤を収容し、当該改造機を用いて2cm×2cmの正方形のパッチ画像を上記の記録媒体上に形成し、記録媒体上に当該パッチ画像を有するトナー画像(樹脂層)を出力した。なお、記録媒体は、ニューカラーR ゆき(リンテック社製)を使用した。
上記トナー画像が形成された記録媒体を、95℃に設定したホットプレートで10秒間加熱し、樹脂層を軟化させた。軟化した樹脂層を、粉体を付着させたスポンジローラーで押圧し、トナー画像に粉体を供給した。摺擦は、記録媒体が搬送されているときに搬送方向とは逆の方向に回転するローラで摺擦することで行った。具体的には、粉体を付着させたスポンジローラーで、トナー画像を押圧し、ローラーを回転させることで行った。押圧時および摺擦時の圧力は、約10kPaである。粉体供給後または摺擦後、刷毛によって樹脂層に接着しなかった粉体を画像の表面から除去し、加飾画像を得た。
なお、加飾には、以下の粉体1〜7を用いた。
・粉体1・・・金属粒子であり、扁平形粒子である粒子からなる試作品(パウダーテック社製)
・粉体2・・・ユニコーンパウダー(coconail社製)
・粉体3・・・金属粒子であり、扁平形粒子である粒子からなる試作品(パウダーテック社製)
・粉体4・・・
・粉体5・・・メタシャインME2025PSS2金属粒子であり、扁平形粒子である粒子からなる試作品(パウダーテック社製)(日本板硝子社製)
・粉体6・・・メタシャインME2025PS(日本板硝子社製)
・粉体7・・・UBS−0010E(ユニチカ社製)
2−2. 評価
(粉体の表面の算術平均高さSa)
粉体の領域1(表)および領域2(裏)の算術平均高さSaはVK−X200Series(キーエンス社製)を用いて測定した。具体的には、粉体の領域1(表)、粉体の領域2(裏)のそれぞれについて、対物レンズ150倍で撮影し、一つの粒子を基準に面傾き補正を行った。面傾き補正した粒子の10μm×10μmの領域を選択し、Saを計測した。なお、計測する領域は粒子の大きさによって適宜変更した。粉体の表面の算術平均高さSaの測定結果を以下の表2に示す。なお、粉体1〜6は金属粒子であり、扁平形粒子である粒子からなる粉体であり、粉体7は球形粒子からなる粉体である。
Figure 2020076887
(トナー1〜10の貯蔵弾性率G’の測定)
上記のトナー1〜10のそれぞれを0.2g計量し、圧縮成形機で25MPaの圧力を印可して加圧成型を行い、直径10mmの円柱状ペレットを作製した。
レオメーター(TA INSTRUMENT社製:ARES G2)を使用し、円柱状ペレットの上に直径8mmのパラレルプレートを、下に直径25mmのパラレルプレートをセットし、周波数1Hzの条件で昇温して貯蔵弾性率G’の測定を行った。サンプルセットを100℃にて行い、ギャップを一度1.4mmにセットした後にプレート間からはみ出したサンプルの掻き取りを行った後に1.1mmにギャップをセットし、軸方向力をかけつつ30℃まで冷却し、10分静置した。その後、軸方向力を加えるのをやめて、周波数1Hzかつ昇温速度3℃/分の条件において、30℃から100℃まで貯蔵弾性率G’の測定を行った。この際の90℃における貯蔵弾性率G’を貯蔵弾性率G’(1)とした。
また、軸方向力を加えるのをやめて、周波数1Hzかつ昇温速度3℃/分の条件において、30℃から100℃まで貯蔵弾性率G’の測定を行った。この際の40℃における貯蔵弾性率G’を貯蔵弾性率G’(2)とした。
なお、測定条件の詳細は以下のようにした。
周波数:1Hz
昇温速度:3℃/分
軸方向力:0g
感度:10g
初期歪み:0.01%
歪み調節:30.0%
最小歪み:0.01%
最大歪み:10.0%
最小トルク:1g・cm
最大トルク:80g・cm
サンプリング間隔:1.0℃/pt
(テープ剥離性(メンディングテープ剥離法))
得られた加飾画像の定着強度を、メンディングテープ剥離法により評価した。以下、メンディングテープ剥離法について説明する。
1)得られた加飾画像について、キーエンス製デジタルマイクロスコープVHX−6000を用いて倍率100倍で写真を撮影し、株式会社ニレコ製LUSEX−APにて二値化処理を行い、加飾画像中において粉体によって覆われている部分と、粉体によって覆われていない部分とを区別した。これにより、粉体による加飾画像の隠ぺい率を以下のように算出した。
粉体による加飾画像の隠ぺい率(%)={(加飾画像中の粉体によって覆われている部分の面積)/(加飾画像の面積)}×100
2)「メンディングテープ」(住友3M社製:NO.810−3−12)を加飾画像に軽く貼り付けた。
3)1kPaの圧力でテープの上を3.5回、底面が5cm×5cmの重りで往復し擦り付けた。
4)180℃の角度、200gの力でテープを剥がすことで剥離試験を行った。
5)剥離試験後の加飾画像について、キーエンス製デジタルマイクロスコープVHX−6000を用いて倍率100倍で写真を撮影し、株式会社ニレコ製LUSEX−APにて二値化処理を行った。これにより、粉体による加飾画像の剥離後の隠ぺい率を上記と同様に算出した。
6)はがれ率を以下のように算出した。
はがれ率[%]=100−{(粉体による加飾画像の剥離試験後の隠ぺい率/粉体による加飾画像の隠ぺい率)}×100
はがれ率が5%以下を◎とし、はがれ率が5%超11%未満を○とし、はがれ率が11%以上を×とした。
(官能評価)
最終画像の外観を、熟練の技術者10名によって目視で観察し、以下のように判定した。以下の実施例および比較例のいずれの判定も、全員一致した。
・グリッター調(粉体粒子がランダムに樹脂層の内部に一部が押し込まれた状態で配向しており、目視で乱反射が認められ、像の投影が実質的に認められない状態)
・シアンパール様グリッター調(粉体粒子は、ランダムに樹脂層の内部に一部が押し込まれた状態で配向したものと、樹脂層の表面に沿って配向したものとがあるため、目視で、乱反射によるグリッター調のみとはならず、パール調による濁り観および光沢が僅かに認められる状態)
・不均一なグリッター調(画像がこすれ、樹脂層色の濃度差が生じたり、下地である記録媒体が見えたりする不均一な状態)
・マット調(球形粒子が付着しているため下地画像の光沢感はなく、光沢度が低い状態)
Figure 2020076887
表3から明らかなように、樹脂層の貯蔵弾性率G’(1)が1.0×10Pa以上1.0×10Pa以下である実施例1〜16は、この範囲の上限を超えて、G’(1)が1.10×10Paである比較例1〜3と比べて、テープは剥離評価が良好であった。
樹脂層の貯蔵弾性率G’(1)が1.3×10Pa以上7.0×10Pa以下の範囲である実施例1は、その他の条件を同様にし、当該範囲の上限を超えてG’(1)がそれぞれ9.91×10Pa、7.80×10Paである実施例12、13と比べて、テープ剥離評価が良好であった。
また、実施例1は、当該範囲の下限を下回り、G’(1)がそれぞれ1.22×10Pa、1.24×10Paである実施例14、15と比べて、グリッター調の画像が得られ、最終画像目視評価が良好であった。
樹脂層の貯蔵弾性率G’(2)が1.0×10Pa以上である実施例1、9〜11は、その他の条件をほぼ同様にし、当該範囲よりG’(2)が低く、9.83×10Paである実施例16と比べて、テープ剥離評価が良好であった。
摺擦を行った実施例1は、その他の条件を同様にし、摺擦を行わなかった実施例8と比べて、テープ剥離性評価が良好であった。
粉体粒子の表面の算術平均高さSaが8nm以上250nm以下である実施例1〜4は、その他の条件を同様にし、Saが当該範囲の上限を超えて268nmである実施例5、Saが当該範囲の下限を下回り7nmである実施例6と比べて、テープ剥離評価が良好であった。
本発明によれば、粉体で加飾された画像において、粉体が剥離しにくい画像形成方法を提供することができる。本発明によれば、画像を加飾する画像形成方法のさらなる普及が期待される。
1 画像形成装置
11 光源
12 光学系
13 撮像素子
14 画像処理部
21 感光体ドラム
22 帯電部
23 光書込部
24 現像装置
25 ドラムクリーナー
26 中間転写ベルト
27 定着部
31 送り出しローラ
32 さばきローラ
33 搬送ローラ
34 ループローラ
35 レジストローラ
36 排紙ローラ
37 用紙反転部
41〜43 給紙トレイ
60 樹脂製画像形成部
70 表面処理部
74 摺擦ローラ
75 ヒータ
90 軟化剤
97 軟化剤供給部
98 粉体供給部
98a 容器
98b 搬送スクリュー
98c ブラシローラ
98d フリッカー
99 粉体回収部
100 樹脂層
110 樹脂製画像
200 粉体粒子
S 記録媒体

Claims (15)

  1. 記録媒体上に樹脂層を形成する工程と、
    記録媒体上に粉体を供給する工程と、
    を有する、樹脂層と粉体とが接触してなる加飾画像を形成する画像形成方法であって、
    前記樹脂層の粘弾性測定において、周波数1Hzかつ昇温速度3℃/分の条件にて30℃から100℃まで測定した際の90℃における貯蔵弾性率G’(1)が1.0×10Pa以上1.0×10Pa以下である画像形成方法。
  2. 前記樹脂層の粘弾性測定において、前記貯蔵弾性率G’(1)が1.3×10Pa以上7.0×10Pa以下である、請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記樹脂層の粘弾性測定において、周波数1Hzかつ昇温速度3℃/分の条件にて30℃から100℃まで測定した際の40℃における貯蔵弾性率G’(2)が1.0×10Pa以上である、請求項1または2に記載の画像形成方法。
  4. 前記樹脂層を軟化させる工程をさらに有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  5. 前記樹脂層を軟化させる工程は、前記樹脂層を加熱することにより行われる、請求項4に記載の画像形成方法。
  6. 前記粉体を供給する工程は、軟化した前記樹脂層の表面に粉体を供給することにより行われる、請求項4または5に記載の画像形成方法。
  7. 前記樹脂層の表面に供給された粉体を配向させる工程を含む、請求項6に記載の画像形成方法。
  8. 前記粉体の配向は、前記粉体が供給された樹脂層の表面の摺擦により行われる、請求項7に記載の画像形成方法。
  9. 前記粉体が供給された樹脂層の表面を摺擦する工程は、樹脂製画像と、前記樹脂層の表面に接して配置された摺擦部材と、のいずれかまたは双方を、前記樹脂製画像と前記摺擦部材との間に相対速度差が生じるように移動させることにより行われる、請求項8に記載の画像形成方法。
  10. 前記粉体は粉体粒子を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  11. 前記粉体粒子の表面の算術平均高さSaは8nm以上250nm以下である、請求項10に記載の画像形成方法。
  12. 前記粉体粒子は扁平形粒子である、請求項10または11に記載の画像形成方法。
  13. 前記粉体粒子は金属粒子である、請求項10〜12のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  14. 前記樹脂層はトナー粒子により構成された樹脂層である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  15. 記録媒体と、前記記録媒体上に形成された樹脂層とを含む樹脂製画像が有する前記樹脂層を軟化する工程と、前記樹脂層の表面に粉体を供給する工程と、を有する加飾画像を形成する画像形成方法において、
    前記樹脂層の粘弾性測定において、周波数1Hzかつ昇温速度3℃/分の条件にて30℃から100℃まで測定した際の90℃における貯蔵弾性率G’(1)が1.0×10Pa以上1.0×10Pa以下である画像形成方法。
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