JP2020075303A - ノズルおよびブラスト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 種々の被処理構造に対して好適な加工性能を発揮し得るノズルおよび当該ノズルを備えたブラスト装置を提供する。【解決手段】 一実施形態におけるノズル6は、投射材Mの導入路63と、投射材Mの噴射孔62Aと、導入路63と噴射孔62Aを繋ぐ噴射路64Aと、を備えている。このノズル6において、噴射路64Aの軸X2Aは、第1の二次元平面に投影した場合、および、第1の二次元平面に直交する第2の二次元平面に投影した場合のいずれにおいても曲線部分を含む。【選択図】 図2

Description

本発明は、投射材を噴射するためのノズルおよび当該ノズルを備えたブラスト装置に関する。
従来、金属やセラミック等のワーク(加工物)の表面研削、バリの除去、あるいは梨地加工等のために、投射材をワークの表面に噴射するブラスト処理が実施されている(例えば特許文献1参照)。
また、近年では、金属3Dプリンタが実用化されている。例えばレーザー焼結法等を利用した金属3Dプリンタの場合、粉末状の金属材料にレーザーを照射する動作を繰り返すことにより金属物品が形成される。金属3Dプリンタを用いれば、従来では実現が困難であった複雑な内部形状を有する金属物品を作製することが可能となる。
特開2004−351522号公報
例えば、屈曲した管路の内面にブラスト処理を施すに際して、ノズルが長尺であると、管路の内部までノズルを到達させることが困難な場合がある。また、屈曲した管路においては、投射材を管路の全面に当てるべくノズルを回転させることが困難な場合もある。特に、上述の金属3Dプリンタで作製される複雑な内部形状を有する物品においては、これらの問題が顕著となり得る。
一方で、ノズルを短くすると、ブラストホース等を介して供給される投射材をノズル内で十分に加速できない。投射材の加速が不十分であると、ワークに対する所望の加工性能を得られない可能性がある。
そこで、本発明は、種々の被処理構造に対して好適な加工性能を発揮し得るノズルおよび当該ノズルを備えたブラスト装置を提供することを目的の一つとする。
一実施形態におけるノズルは、投射材の導入路と、投射材の噴射孔と、導入路と噴射孔を繋ぐ噴射路と、を備えている。このノズルにおいて、噴射路の軸は、第1の二次元平面に投影した場合、および、第1の二次元平面に直交する第2の二次元平面に投影した場合のいずれにおいても曲線部分を含む。
噴射路の軸は、噴射孔において、導入路の軸に対して30°以上かつ60°以下の角度で傾いてもよい。また、噴射路の少なくとも一部は、螺旋状であってもよい。この場合において、噴射路の少なくとも一部は、導入路の軸からの距離が噴射孔に近づくほど大きくなる螺旋状であってもよい。
上記ノズルは、一対の噴射孔と、導入路と一対の噴射孔をそれぞれ繋ぐ一対の噴射路と、を備えてもよい。この場合において、一対の噴射路の少なくとも一部が二重螺旋を構成してもよい。さらに、一対の噴射孔は、いずれも導入路の軸からずれており、かつ導入路の軸を中心とした位相が互いにずれた位置に設けられてもよい。
上記ノズルは、導入路と、噴射孔と、噴射路とを含む回転体と、回転体を回転可能に保持するホルダと、をさらに備えてもよい。この場合において、噴射孔は、回転体の回転軸から離れた位置にあり、かつ回転軸を中心とした周方向の速度成分を有するように投射材を噴射してもよい。さらに、回転体は、噴射孔から投射材を噴射するときの反力により回転してもよい。
ホルダは、回転体が挿入された中空形状であってもよい。この場合において、ホルダの内面および回転体の外面の一方が周方向に沿う環状の凹部を有し、他方が凹部に挿入された凸部を有し、凸部と凹部により回転体が回転軸の方向に抜け止めされてもよい。さらに、回転体は、回転体の外面とホルダの内面の間に形成される隙間と、導入路とを連通する連通路をさらに備えてもよい。
一実施形態におけるブラスト装置は、上記した各構成のノズルと、当該ノズルに投射材を供給する供給装置と、を備えている。
本発明によれば、種々の被処理構造に対して好適な加工性能を発揮し得るノズルおよび当該ノズルを備えたブラスト装置を提供することができる。
図1は、第1実施形態に係るブラスト装置の概略的な構成を示す図である。 図2は、同実施形態に係るノズルの軸に沿う概略的な縦断面図である。 図3は、同実施形態に係るノズルが備える一対の噴射路の概略的な斜視図である。 図4は、同実施形態に係るノズルにおける一対の噴射路の形状を説明するための模式図である。 図5は、第2実施形態に係るノズルの軸に沿う概略的な縦断面図である。 図6は、同実施形態に係るノズルの概略的な外観図である。
本発明のいくつかの実施形態につき、図面を参照しながら説明する。各実施形態においては、圧縮空気により投射材を噴射する空気式のブラスト装置とそのノズルを開示する。ただし、各実施形態において開示するノズルの構成は、湿式などの他の方式のブラスト装置に適用することもできる。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るブラスト装置1の概略的な構成を示す図である。ブラスト装置1は、圧縮機2と、供給装置3と、ジョイント管4と、ホース5と、ノズル6とを備えている。ブラスト装置1は、投射材を回収するための集塵機や、ブラスト処理を実施するための加工室などをさらに備えてもよい。
圧縮機2と供給装置3は、ジョイント管4により接続されている。ホース5は、例えば耐圧性および可撓性に優れた構造を有しており、供給装置3に接続されている。ノズル6は、ホース5の先端に取り付けられている。
圧縮機2は、空気を所定の圧力に圧縮する。この圧縮空気は、ジョイント管4を介して供給装置3に送られる。供給装置3は、タンク31と、供給路32と、スクリュー33とを備えている。
タンク31には、投射材Mが収容されている。供給路32は、ジョイント管4およびホース5に接続されている。スクリュー33が回転駆動されると、タンク31内の投射材Mが供給路32に供給される。この投射材Mは、圧縮機2からの圧縮空気とともにホース5に送られる。ホース5に送られた投射材Mは、ノズル6から噴射される。投射材Mは特に限定されず、例えば金属、セラミック、プラスチック、砂、あるいはドライアイス等の粒状体を用いることができる。
図2は、ノズル6の軸X1に沿う概略的な縦断面図である。ノズル6は、例えば図示した外形を、軸X1を中心に回転させて得られる外形を有している。ノズル6は、ホース5に挿入するための挿入部60と、挿入部60よりも大径の先端部61とを備えている。挿入部60と先端部61は、軸X1に沿って並んでいる。
本実施形態においては、挿入部60と先端部61が金属材料で一体的に形成されている場合を想定する。ただし、挿入部60と先端部61が別々に形成され、ねじ止めなどの適宜の方法で連結されてもよい。
挿入部60は、外周面に複数の溝60aを有している。ホース5とノズル6は、例えば図示したように挿入部60をホース5内に挿入し、かつホース5の外周面を環状のクランプ7にて押圧することにより、互いに連結することができる。クランプ7は、ホース5を介して各溝60aと対向している。この場合、ホース5が各溝60aの形状に応じて湾曲し、挿入部60の少なくとも溝60aが設けられていない部分(挿入部60の外周面における凸部)と密着する。これにより、挿入部60の外周面とホース5の内面との間が密閉される。
なお、ホース5とノズル6を連結する構成は、図2の例に限られない。例えば、ホース5とノズル6は、作業者が指で操作するトリガを有したブラストガンにそれぞれ連結されてもよい。
先端部61は、外面において、第1噴射孔62Aと、第2噴射孔62Bとを有している。先端部61の外面は、例えば全体的に球面状である。このように、先端部61の外面が挿入部60から離れるに連れて先細る形状であれば、ノズル6を管路等に挿入しやすい。また、当該外面が球面状であれば、ノズル6が管路の屈曲部分等に引っ掛かりにくくなる。ただし、先端部61の外面は、少なくとも一部に平面を含んでもよいし、曲率の異なる複数の曲面を含んでもよい。
ノズル6は、ホース5により供給される投射材Mが導入される導入路63と、この導入路63と第1噴射孔62Aを繋ぐ第1噴射路64Aと、導入路63と第2噴射孔62Bを繋ぐ第2噴射路64Bとを備えている。図2においては、図示した断面よりも紙面奥側に位置する各噴射路64A,64Bの形状を破線で示し、当該断面よりも紙面手前側に位置する各噴射路64A,64Bの形状を二点鎖線で示している。
図2の例において、導入路63は、第1部分631と、第2部分632とを有している。第1部分631は、ホース5に挿入された挿入部60の端面に開口している。第2部分632は、軸X1に沿う方向において、第1部分631と各噴射路64A,64Bの間に位置する。
第1部分631は、第2部分632に向けて先細る形状を有している。一例として、第1部分631は、軸X1を中心とした円錐の一部に相当する形状である。第2部分632は、軸X1と直交する方向における幅が一様である。一例として、第2部分632は、軸X1を中心とした円柱状である。
図2の例においては、第1部分631の軸X1に沿う幅W1が、第2部分632の軸X1に沿う幅W2よりも大きい。ただし、幅W1と幅W2が同じであってもよいし、幅W1が幅W2より小さくてもよい。
第1噴射路64Aは、第1開口65Aを通じて第2部分632に繋がっている。第2噴射路64Bは、第2開口65Bを通じて第2部分632に繋がっている。
各噴射路64A,64Bの軸X1に沿う幅W3は、例えば、幅W1と幅W2の合計よりも小さい。ただし、幅W3が当該合計以上であってもよい。また、第1噴射路64Aの幅と、第2噴射路64Bの幅とが異なってもよい。
図3は、第1噴射路64Aおよび第2噴射路64Bの概略的な斜視図である。各噴射路64A,64Bは、いずれも内面が滑らかな曲面である3次元形状を有している。本実施形態において、各噴射路64A,64Bは、二重螺旋を構成する。具体的には、各噴射路64A,64Bは、いずれも軸X1(図2参照)の周りで渦巻いており、かつ互いに交わらない。
図3の例においては、第1噴射路64Aの第1開口65Aと、第2噴射路64Bの第2開口65Bとが、いずれも半円状である。これにより、開口65A,65Bを極力大きくでき、開口65A,65B近傍での圧力損失を抑制できる。ただし、これら開口65A,65Bは、半円状以外の形状であってもよい。
第1開口65Aの面積は、第1噴射孔62Aの面積よりも大きい。例えば、第1噴射路64Aは、第1開口65Aから中間部に向けて滑らかに横断面積(後述の軸X2Aと直交する断面の面積)が減少し、第1噴射孔62Aの近傍で横断面積が滑らかに増大する形状を有している。第1噴射路64Aの横断面の形状は、第1開口65Aの近傍では半円状であるが、中間部や第1噴射孔62Aにおいては円形(正円形や楕円形を含む)である。
同様に、第2開口65Bの面積は、第2噴射孔62Bの面積よりも大きい。例えば、第2噴射路64Bは、第2開口65Bから中間部に向けて滑らかに横断面積(後述の軸X2Bと直交する断面の面積)が減少し、第2噴射孔62Bの近傍で横断面積が滑らかに増大する形状を有している。第2噴射路64Bの横断面の形状は、第2開口65Bの近傍では半円状であるが、中間部や第2噴射孔62Bにおいては円形(正円形や楕円形を含む)である。
各噴射路64A,64Bは、上述の軸X1に関して、互いに回転対称な形状であってもよい。この場合、各噴射路64A,64Bの設計が容易になるとともに、各噴射孔62A,62Bにおける投射材Mの噴射条件を揃えることができる。
ここで、図2に示すように、第1噴射路64Aの軸(第1噴射路64Aの各横断面における中心を繋ぐ線分)をX2A、第2噴射路64Bの軸(第2噴射路64Bの各横断面における中心を繋ぐ線分)をX2Bと定義する。図2における軸X2A,X2Bの形状は、図3に示したような三次元形状を有する噴射路64A,64Bの軸X2A,X2Bを、平面(断面)に投影したものに相当する。
第1噴射孔62Aの近傍において、軸X2Aは、軸X1に対して鋭角である角度θ1で傾いている。投射材Mは、この角度θ1の方向を主方向として、第1噴射孔62Aから噴射される。例えばノズル6を用いたブラスト処理の効率の観点から、角度θ1は、30°以上かつ90°以下の範囲で定めることが好ましく、40°以上かつ60°以下の範囲で定めればより好ましい。一例として、角度θ1は45°である。
なお、角度θ1をより具体的に定義すると、第1噴射孔62Aにおける軸X2Aの位置OAと軸X1とを含む平面に投影された軸X2Aに関して、位置OAにおける軸X2Aの接線と軸X1とが成す角度ということができる。
例えば、第2噴射孔62Bの近傍についても同様に、軸X2Bが軸X1に対して角度θ1で傾いている。ただし、第1噴射孔62Aの近傍において軸X2Aが軸X1に対し傾く角度と、第2噴射孔62Bの近傍において軸X2Bが軸X1に対し傾く角度とは、互いに異なってもよい。
図2の例においては、位置OA,OBが同一平面内にある。また、図2の例においては、第1開口65Aにおける軸X2Aの位置PAと、第2開口65Bにおける軸X2Bの位置PBも、位置OA,OBと同一平面内にある。ただし、位置OA,OB,PA,PBの少なくとも一つが同一平面内になくてもよい。
図4は、軸X1に沿って見た各噴射路64A,64Bの形状を説明するための模式図である。この図においては、軸X1と直交する平面に投影された各噴射孔62A,62B、各噴射路64A,64B、各開口65A,65B、および各軸X2A,X2Bを示している。
図4の例において、各軸X2A,X2B(各噴射路64A,64B)は、いずれも軸X1の周りを1周(360°)渦巻いている。さらに、各噴射孔62A,62Bは、各開口65A,65Bより軸X1から離れた位置にある。これにより、各噴射路64A,64Bは、それぞれ噴射孔62A,62Bに向かうに連れて軸X1からの距離が大きくなるような螺旋状となる。ただし、各軸X2A,X2Bは、軸X1の周りを360°超過または360°未満渦巻く形状であってもよい。また、各軸X2A,X2Bの一部が、例えば直線状などの螺旋状ではない部分を含んでもよい。
各噴射孔62A,62Bは、軸X1からずれており、かつ軸X1を中心とした位相が互いにずれた位置に設けられている。図4の例においては、各噴射孔62A,62Bの位相が180°ずれているが、各噴射孔62A,62Bの位相は他の角度でずれてもよい。
図4の例においては、第1噴射孔62Aと第1開口65Aがいずれも軸X1の左側の領域に位置し、かつ軸X1Aの一部が軸X1の右側の領域を通っている。同様に、第2噴射孔62Bと第2開口65Bがいずれも軸X1の右側の領域に位置し、かつ軸X1Bの一部が軸X1の左側の領域を通っている。
図4の平面では、第1噴射孔62Aの近傍において、軸X2Aが軸X1を中心とした半径方向RAに対し角度θ2で傾いている。角度θ2をより具体的に定義すると、軸X1と直交する平面に投影された軸X2Aに関して、位置OAにおける軸X2Aの接線と、軸X1および位置OAを繋ぐ直線とが成す角度ということができる。
例えば、第2噴射孔62Bの近傍についても同様に、軸X2Bが半径方向に対して角度θ2で傾いている。ただし、第1噴射孔62Aの近傍において軸X2Aが半径方向に対して傾く角度と、第2噴射孔62Bの近傍において軸X2Bが半径方向に対して傾く角度とは、互いに異なってもよい。
角度θ2は、例えば90°以下であるが、他の角度であってもよい。投射材Mの噴射時においてノズル6に加わるモーメントを低減する必要がある場合には、角度θ2を45°以下程度に小さい角度、好ましくは0°としてもよい。
ノズル6は、例えば金属3Dプリンタにて作製することができる。この場合、従来の機械加工では作製が困難な、図2ないし図4に示した螺旋状の噴射路64A,64Bを実現できる。ただし、ノズル6の作製方法は、3Dプリンタを用いる方法に限られない。
以上の本実施形態においては、各噴射路64A,64Bの軸X1A,X1Bが曲線部分を含んでいる。この場合、各噴射路64A,64Bの長さを、図2に示した各噴射路64A,64Bの幅W3よりも大きくできる。
仮に、各噴射路64A,64Bが軸X1に沿う直線状であると、各噴射路64A,64Bの長さが幅W3と同等になる。この場合、投射材Mを各噴射路64A,64B内で十分に加速するためには、幅W3を大きくしなければならない。しかしながら、幅W3が大きいと、屈曲した管路等の複雑な被処理構造にブラスト処理を施すに際して、ノズル6を当該被処理構造の奥まで到達させることが困難となり得る。
これに対し、本実施形態においては、幅W3を小さく抑制しつつも各噴射路64A,64Bの長さを大きくし、好適な速度に投射材Mを加速できる。したがって、複雑な被処理構造に対して良好にブラスト処理を施すことができる。
しかも、本実施形態においては、図2に示した断面(第1の二次元平面)および図4に示した平面(第2の二次元平面)のいずれにおいても、投影された各噴射路64A,64Bの軸X1A,X1Bが曲線部分を含んでいる。これにより、一方の二次元平面においてのみ軸X1A,X1Bが曲線部分を含む場合よりも各噴射路64A,64Bの長さを大きくでき、投射材Mの加速を一層促進できる。
また、本実施形態においては、各噴射路64A,64Bが螺旋状である。この場合、各噴射路64A,64B内において、投射材Mおよび流体(本実施形態では圧縮空気)が滑らかに進行方向を変えるので、各噴射路64A,64B内での圧力損失を抑制できる。さらに、ノズル6内で2本の噴射路64A,64Bを効率的に配置できる。
しかも、螺旋状である各噴射路64A,64Bは、それぞれ軸X1からの距離が噴射孔62A,62Bに近づくほど大きくなる。これにより、各噴射路64A,64Bの曲率が噴射孔62A,62Bに近い位置ほど小さくなるので、噴射孔62A,62Bに近づくにつれて高速となる投射材Mの加速が妨げられにくい。
各噴射孔62A,62Bは、互いに軸X1を中心とした位相がずれた位置に設けられている。これにより、各噴射孔62A,62Bから異なる方向に投射材Mが噴射されるので、ブラスト処理を効率化できる。
以上の他にも、本実施形態からは種々の好適な効果を得ることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。第1実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
図5は、第2実施形態に係るノズル160の軸X1に沿う概略的な縦断面図である。ノズル160は、軸X1(回転軸)を中心に回転可能な回転体161と、クランプ7によりホース5に連結されるホルダ162とを備えている。回転体161およびホルダ162は、例えば図示した外形を、軸X1を中心に回転させて得られる外形を有している。
図6は、図5に示すノズル160の外観図である。図6において、軸X1の左側の領域には回転体161の外観を示している。また、図6において、軸X1の右側の領域にはホルダ162の外観を示している。
回転体161は、第1実施形態における挿入部60と先端部61に相当する部分であり、図5に示すように第1噴射孔62Aと、第2噴射孔62Bと、導入路63と、第1噴射路64Aと、第2噴射路64Bとを備えている。また、導入路63は、第1部分631と、第2部分632とを有している。
図5の例において、ホルダ162は、回転体161の挿入部60が挿入された円筒形状(中空形状)を有している。回転体161の外周面とホルダ162の内周面との間には、隙間が設けられている。ホルダ162は、外周面に設けられた複数の溝60aを有している。さらに、ホルダ162は、軸X1の周方向に沿って内周面に設けられた環状の第1凸部P1および第2凸部P2を有している。
回転体161は、軸X1の周方向に沿って外周面に設けられた環状の第1凹部R1および第2凹部R2を有している。第1凸部P1は、第1凹部R1に挿入されている。第2凸部P2は、第2凹部R2に挿入されている。第1凸部P1の先端は、第1凹部R1を除く挿入部60の外周面よりも軸X1に近い位置にある。これにより、回転体161が軸X1の方向に抜け止めされる。
なお、図5の例においては、凸部P1,P2および凹部R1,R2がいずれも軸X1に沿う方向および軸X1を中心とした半径方向に対して傾く2つの面で構成されている。ただし、凸部P1,P2および凹部R1,R2の形状はこの例に限られない。
凸部P1,P2は、必ずしも環状である必要はない。例えば、周方向において分断された複数の凸部が凹部R1,R2のそれぞれに対して設けられてもよい。また、凸部および凹部は2つずつではなくより多く設けられてもよいし、一対のみ設けられてもよい。また、凸部P1,P2が回転体161の外面に設けられ、凹部R1,R2がホルダ162の内面に設けられてもよい。
回転体161は、複数の第1連通路C1と、複数の第2連通路C2とを有している。これら連通路C1,C2は、回転体161(挿入部60)の外周面とホルダ162の内周面の間に形成される隙間と、導入路63とを連通する。
図5および図6の例において、第1連通路C1は、一端が第1凹部R1に開口するとともに、他端が第1部分631に開口している。また、第2連通路C2は、一端が第2凹部R2に開口するとともに、他端が第2部分632に開口している。複数の第1連通路C1は、周方向において一定間隔で設けられている。同様に、複数の第2連通路C2は、周方向において一定間隔で設けられている。
連通路C1,C2の軸は、例えば直線状である。連通路C1,C2の軸は、回転体161の内周面の開口が外周面の開口よりも先端部61側に位置するように、軸X1に対して鋭角で傾いている。この鋭角は、一例では45°であるが、他の角度であってもよい。
以上の構成においては、回転体161が軸X1を中心として回転可能である。図2および図4に示したように噴射孔62A,62Bが軸X1から離れた位置にあり、かつ噴射孔62A,62Bにおいて軸X2A,X2Bが軸X1および半径方向RAの各々に対して傾いている場合を想定する。この場合、噴射孔62A,62Bからは、軸X1を中心とした周方向の速度成分を有するように投射材Mが噴射される。回転体161は、この噴射時の反力(モーメント)により、軸X1を中心として回転する。
噴射時に回転体161が回転することにより、投射材Mがノズル160の周囲において広範囲に噴射される。これにより、被処理構造の内面全体に対して良好にブラスト処理を施すことができる。
また、作業者が手動でノズル160を回転させる必要がないため、作業効率も格段に向上する。投射材Mの噴射時の反力を利用しているために、回転体161を回転させるためのモータ等を設ける必要もない。
なお、回転体161の外周面とホルダ162の内周面の間に、投射材Mの欠片等の異物が入り込むこともあり得る。これに対し、本実施形態においては、連通路C1,C2を設けているため、異物が入り込んだとしても除去が容易である。例えば、投射材Mを噴射せずに流体(例えば圧縮空気)だけをノズル160に送り込む空運転を実施し、連通路C1,C2から上記隙間に高圧の空気を送り込めば、異物を除去することができる。このとき、噴射孔62A,62Bを塞いでノズル160内部の圧力を高めてもよい。
連通路C1,C2がそれぞれ凹部R1,R2に開口している場合、凹部R1,R2に入り込んだ異物をより精度よく除去できる。また、連通路C1,C2が図5に示すように軸X1に対して傾いている場合、通常運転時の投射材Mが連通路C1,C2に入り込みにくくなる。
本実施形態に係るノズル160は、例えば金属3Dプリンタにて作製することができる。この場合、回転体161とホルダ162を同時に形成できる。一方で、回転体161とホルダ162を別々に形成する場合は、ホルダ162内に回転体161を挿入するための工夫が必要であるため、製造に手間とコストがかかる。
以上の第1および第2実施形態は、本発明の範囲を各実施形態にて開示した構成に限定するものではない。本発明は、各実施形態に開示した構成を種々の態様に変形して実施することができる。
例えば、上記各実施形態ではノズル6が2本の噴射路64A,64Bを備える場合を例示した。しかしながら、ノズル6は、噴射路を1本のみ備えてもよいし、3本以上備えてもよい。また、噴射路の形状は、その軸が3次元的な曲線部分を含む形状であれば、螺旋状に限られない。
1…ブラスト装置、2…圧縮機、3…供給装置、4…ジョイント管、5…ホース、6,160…ノズル、7…クランプ、62A,62B…噴射孔、63…導入路、64A,64B…噴射路、65A,65B…開口、161…回転体、162ホルダ、X1…導入路(ノズル)の軸、X2A,X2B…噴射路の軸、M…投射材。

Claims (11)

  1. 投射材を噴射するためのノズルであって、
    前記投射材の導入路と、
    前記投射材の噴射孔と、
    前記導入路と前記噴射孔を繋ぐ噴射路と、を備え、
    前記噴射路の軸は、第1の二次元平面に投影した場合、および、前記第1の二次元平面に直交する第2の二次元平面に投影した場合のいずれにおいても曲線部分を含む、
    ノズル。
  2. 前記噴射路の軸は、前記噴射孔において、前記導入路の軸に対して30°以上かつ60°以下の角度で傾いている、
    請求項1に記載のノズル。
  3. 前記噴射路の少なくとも一部は、螺旋状である、
    請求項1または2に記載のノズル。
  4. 前記噴射路の少なくとも一部は、前記導入路の軸からの距離が前記噴射孔に近づくほど大きくなる螺旋状である、
    請求項3に記載のノズル。
  5. 一対の前記噴射孔と、
    前記導入路と一対の前記噴射孔をそれぞれ繋ぐ一対の前記噴射路と、を備え、
    一対の前記噴射路の少なくとも一部が二重螺旋を構成する、
    請求項3または4に記載のノズル。
  6. 前記一対の噴射孔は、いずれも前記導入路の軸からずれており、かつ前記導入路の軸を中心とした位相が互いにずれた位置に設けられている、
    請求項5に記載のノズル。
  7. 前記導入路と、前記噴射孔と、前記噴射路とを含む回転体と、
    前記回転体を回転可能に保持するホルダと、をさらに備え、
    前記噴射孔は、前記回転体の回転軸から離れた位置にあり、かつ前記回転軸を中心とした周方向の速度成分を有するように前記投射材を噴射し、
    前記回転体は、前記噴射孔から前記投射材を噴射するときの反力により回転する、
    請求項1ないし6のうちいずれか1項に記載のノズル。
  8. 投射材を噴射するためのノズルであって、
    回転体と、
    前記回転体を回転可能に保持するホルダと、を備え、
    前記回転体は、
    前記投射材の導入路と、
    前記投射材の噴射孔と、
    前記導入路と前記噴射孔を繋ぐ噴射路と、を備え、
    前記噴射孔は、前記回転体の回転軸からずれた位置にあり、かつ前記回転軸を中心とした周方向の速度成分を有するように前記投射材を噴射し、
    前記回転体は、前記噴射孔から前記投射材を噴射するときの反力により回転する、
    ノズル。
  9. 前記ホルダは、前記回転体が挿入された中空形状であり、
    前記ホルダの内面および前記回転体の外面の一方は、前記周方向に沿う環状の凹部を有し、
    前記ホルダの内面および前記回転体の外面の他方は、前記凹部に挿入された凸部を有し、
    前記凸部と前記凹部により前記回転体が前記回転軸の方向に抜け止めされる、
    請求項8に記載のノズル。
  10. 前記回転体は、前記回転体の外面と前記ホルダの内面の間に形成される隙間と、前記導入路とを連通する連通路をさらに備える、
    請求項9に記載のノズル。
  11. 請求項1ないし10のうちいずれか1項に記載のノズルと、
    前記ノズルに前記投射材を供給する供給装置と、
    を備えるブラスト装置。
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