JP2020070687A - 鋼管杭の施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬質の支持層が杭頭から50m以上の大深度に存在する場合でも、鋼管杭の先端側を容易に貫入させて確実に根入れし得る鋼管杭の施工方法を提供する。【解決手段】鋼管矢板1を硬質支持層Ghに到達するまで地中へ埋入させると共に、ケリーバ2に取り付けたドリリングバケットによって鋼管矢板1内の土砂を排出する第一工程と、ドリリングバケットに代えてケリーバ2の下端にエアスイベル機構4を介して、拡径式ハンマビット51を備えたダウンザホールハンマ5を取り付け、エアスイベル機構4とエアーコンプレッサー6との間にエアーホース7を接続する第二工程と、ダウンザホールハンマ5を鋼管杭内に挿入して着底させ、硬質支持層Ghを所定深度まで拡径掘削し、鋼管矢板1の先端側を硬質支持層Gh内へ嵌入させる第三工程と、ダウンザホールハンマ5を抜出した鋼管矢板1内にコンクリートを打設する第四工程と、を順次経る。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば鋼管矢板による橋梁基礎の外周部形成等、特に大口径の鋼管杭を大深度に建て込む場合に好適な施工方法に関する。
一般的に、大口径の鋼管矢板を用いて橋梁基礎、岸壁、護岸等の水域に臨んだ擁壁を構築する場合、クレーンで吊支したバイブロハンマの起振力によって鋼管矢板を地中に打ち込む振動工法、鋼管矢板の内側に挿通配置させたオーガスクリューやドリリングバケットで先端側を掘削しつつ、当該鋼管矢板を自重と圧入又は軽打によって地中に沈設する中堀り工法、油圧ハンマ、ディーゼルハンマ、ドロップハンマ等で鋼管矢板の頭部を打撃して地中に打ち込む打撃工法、鋼管矢板に油圧による静圧をかけて地中に圧入する圧入工法等が採用されている(非特許文献1,2)。
しかしながら、礫層や岩盤等よりなる硬質の支持層が管頭から50m以上の大深度に存在し、その支持層内に鋼管矢板の先端側を貫入させる根入れを要する場合、何れの工法でも先端が支持層に到達するまでは該鋼管矢板を継ぎ足しつつ建て込みできるが、以降の支持層への根入れが極めて困難であった。これは、振動工法、打撃工法、圧入工法等では、鋼管矢板が長くなることで、地盤に対する摩擦抵抗が増大することに加え、鋼管矢板全体としての剛性が低下するため、振動工法での起振力、打撃工法での打撃力、圧入工法での圧入力が支持層に貫入し得るほど充分には作用しないことによる。一方、オーガスクリューによる中堀り工法では、大深度に対応して該オーガスクリューを継ぎ足しながら掘削するが、やはり長くなるほど該オーガスクリュー自体の剛性が低下するため、硬い支持層の掘削が困難になる。また、ドリリングバケットによる中堀り工法では、該ドリリングバケットはクレーンに昇降及び回転可能に保持されるケリーバの下端に取り付けられ、大深度に対応して該ケリーバを継ぎ足しながら掘削するが、細いケリーバが長くなることで剛性を失って曲がりや捩れ、振れを生じるため、ドリリングバケットに加える回転力及び押圧力が不足して硬い支持層を掘削できなくなる。
インターネット・ウエブ・一般社団法人 鋼管杭・鋼管矢板技術協会 鋼管矢板とは 検索日:2017年7月31日、http//www.jaspp.com/koukanyaita/construction.html インターネット・ウエブ・橋梁設計研修〜杭基礎の計画と設計〜(杭基礎の種類)平成23年8月30日 株式会社四電技術コンサルタント 池田 豊 検索日:2017年7月31日、http//www.kenji.net/kensyu_jisseki/h23/images/kuikiso_syurui.pdf
本発明は、上述の事情に鑑みて、鋼管矢板を含む鋼管杭の施工方法として、硬質の支持層が杭頭から50m以上の大深度に存在する場合でも、該支持層内に鋼管杭の先端側を容易に貫入させて確実に根入れし、もって高支持強度で高耐力の大深度建込施工を可能にする手段を提供することを目的としている。
上記目的を達成するための手段を図面の参照符号を付して示せば、請求項1の発明に係る鋼管杭の施工方法は、鋼管杭(鋼管矢板1)を先端が硬質支持層Ghに到達するまで地中へ埋入させると共に、アースドリル掘削機Mに保持されるケリーバ2の下端に取り付けたドリリングバケット3の回転及び昇降操作により、該鋼管杭内の土砂を排出する第一工程と、鋼管杭内の土砂の略全量を排出後、前記ドリリングバケット3を取り外したケリーバ2の下端にエアスイベル機構4を介して、拡径式ハンマビット51を備えたダウンザホールハンマ5を取り付けると共に、該エアスイベル機構4と圧縮エアー供給源(エアーコンプレッサー6)との間にダウンザホールハンマ作動用のエアーホース7を接続する第二工程と、ケリーバ2に取り付けたダウンザホールハンマ5を鋼管杭内に挿入して着底させ、該ダウンザホールハンマ5の作動によって硬質支持層Ghを所定深度まで拡径掘削すると共に、その拡径掘削に伴って鋼管杭の先端側を硬質支持層Gh内へ自重で嵌入させる第三工程と、鋼管杭の先端側が硬質支持層Gh内の所定深度に達したのち、ダウンザホールハンマ5を抜出した該鋼管杭内にコンクリートCを打設する第四工程と、を順次経ることを特徴としている。
請求項2の発明は、上記請求項1の鋼管杭の施工方法において、エアスイベル機構4は、上下端をケリーバ2及びダウンザホールハンマ5に同心状に連結させる軸体4aに、外周にエアホース接続口41を有する筒体4bが相対回転自在に気密に外嵌し、該軸体4aと筒体4bとの間に構成された環状流路40に、エアホース接続口41と軸体4b側のエアー送給路42とが連通すると共に、筒体4b外側の周方向に等配する複数箇所に、半径方向に出退作動する突っ張り具43が設けられてなる構成としている。
請求項3の発明は、上記請求項1又は2の鋼管杭の施工方法において、硬質支持層Ghが杭頭位置から50m以上の深さdにあることを特徴としている。
請求項4の発明は、上記請求項1〜3のいずれかの鋼管杭の施工方法において、第一工程は、鋼管杭をバイブロハンマVの起振力で地中に打ち込んだのち、該鋼管杭内の土砂をドリリングバケット3によって排出するものであることを特徴としている。
請求項5の発明は、上記請求項1〜4のいずれかの鋼管杭の施工方法において、鋼管杭が相互の継手1aを介して連結しつつ複数本を順次並列に打ち込む鋼管矢板1である構成としている。
請求項6の発明は、上記請求項5の鋼管杭の施工方法において、複数本の鋼管矢板1を環状に配列するように水上から水底地盤に順次打込んで橋梁基礎10の外周壁体10aを形成するものとしている。
以下に、本発明の効果について、図面を参照して具体的に説明する。本発明に係る鋼管杭の施工方法では、第一工程において鋼管杭(鋼管矢板1)を先端が硬質支持層Ghに到達するまで地中に建込むと共に、該鋼管杭内の土砂をケリーバ2の下端に取り付けたドリリングバケット3によって排出するが、次の第二工程において、該ドリリングバケット3に代えて、拡径式ハンマビット51を備えたダウンザホールハンマ5をエアスイベル機構4を介してケリーバ2に取り付ける。そして、第三工程において、該ダウンザホールハンマ5を作動させることにより、硬質支持層Ghを所定深度まで拡径掘削し、これ伴って鋼管杭の先端側を支持層Gh内へ自重で嵌入させるから、従来では困難であった硬質支持層Ghに対する該鋼管杭の根入れを能率よく容易に且つ確実に行うことができる。そして、第四工程において、ダウンザホールハンマ5を抜出した該鋼管杭内にコンクリートCを打設することで、高強度の杭を構築できる。なお、ダウンザホールハンマ5は、作動に回転を伴うが、ケリーバの下端に対してエアスイベル機構4を介して取り付けられているから、圧縮エアー供給源(エアーコンプレッサー6)からエアーホース7を通して送給される作動用の圧縮エアーを支障なく導入できる。
請求項2の発明によれば、エアスイベル機構4は、ケリーバ2及びダウンザホールハンマ5に同心状に連結させる軸体4aに、外周にエアホース接続口41を有する筒体4bが相対回転自在に気密に外嵌する構造であるが、この筒体4aに半径方向に出退作動する複数の突っ張り具43が設けられており、これら突っ張り具43を鋼管杭の内周面に当接又は近接するように張出させることで、該鋼管杭内でダウンザホールハンマ5を揺動しない安定姿勢に保持できるから、該ダウンザホールハンマ5による高い掘削能率を確保できる。
請求項3の発明によれば、硬質支持層Ghが杭頭位置から50m以上の深さdにある大深度施工において、従来では極めて困難であった該硬質支持層Ghに対する鋼管杭の根入れを能率よく容易に且つ確実に行うことができる。
請求項4の発明によれば、第一工程は、鋼管杭をバイブロハンマVの起振力で地中に打ち込んだのち、該鋼管杭内の土砂をドリリングバケット3によって排出することから、高い施工能率が得られる。
請求項5の発明によれば、鋼管杭が相互の継手1aを介して連結しつつ複数本を順次並列に打ち込む鋼管矢板1であるが、大深度施工でも各鋼管矢板1を硬質支持層Ghに容易に確実に根入れして高耐力の壁体を構築できる。
請求項6の発明によれば、複数本の鋼管矢板1を環状に配列するように水上から水底地盤に順次打込んで橋梁基礎10の外周壁体10aを形成する場合に、硬質支持層Ghが大深度に位置しても、確実に根入れして高耐力の外周壁体10aを構築できる。
本発明に係る鋼管杭の施工方法を橋梁基礎施工に適用した一実施形態における第一工程のバイブロハンマによる鋼管矢板の打込み状況を示す縦断側面図である。 同第一工程のドリリングバケットによる鋼管矢板内の土砂の排出状況を示す縦断側面図である。 同第一実施形態における第三工程のダウンザホールハンマによる硬質支持層の掘削状況を示す縦断側面図である。 同ダウンザホールハンマのケリーバに対する取付部に介在させるエアースイベル機構を示し、(a)は平面図、(b)は要部縦断正面図である。 同エアースイベル機構を介したケリーバとダウンザホールハンマとの連結部分を示す展開斜視図である。 鋼管矢板内に装填したダウンザホールハンマによる硬質支持層の掘削状況を拡大して示す縦断側面図である。 同橋梁基礎施工を示し、(a)は第四工程の鋼管矢板内へコンクリートを打設した状態を示す縦断側面図、(b)は橋梁基礎の外周壁体を構成する鋼管矢板の井筒範列を示す平面図、(c)は橋梁基礎に橋脚を構築した状態の正面図である。
本発明に係る鋼管杭の施工方法は、既述のように、次の第一工程〜第四工程を順次経ることを特徴としている。
〔第一工程〕・・・鋼管杭を先端が硬質支持層に到達するまで地中へ埋入させると共に、アースドリル掘削機に保持されるケリーバの下端に取り付けたドリリングバケットの回転及び昇降操作により、該鋼管杭内の土砂を排出する。
〔第二工程〕・・・鋼管杭内の土砂の略全量を排出後、前記ドリリングバケットを取り外したケリーバの下端にエアスイベル機構を介して、拡径式ハンマビットを備えたダウンザホールハンマを取り付けると共に、該エアスイベル機構と圧縮エアー供給源との間にダウンザホールハンマ作動用のエアーホースを接続する。
〔第三工程〕・・・ケリーバに取り付けたダウンザホールハンマを鋼管杭内に挿入して着底させ、該ダウンザホールハンマの作動によって硬質支持層を所定深度まで拡径掘削すると共に、その拡径掘削に伴って鋼管杭の先端側を硬質支持層内へ自重で嵌入させる。
〔第四工程〕・・・鋼管杭の先端側が硬質支持層内の所定深度に達したのち、ダウンザホールハンマを抜出した該鋼管杭内にコンクリートを打設する。
以下に、本発明の鋼管杭の施工方法を橋梁基礎施工に適用した一実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。この橋梁基礎施工では、図1で示すように、水域にある施工位置において、その水面上から鋼管杭として複数本の鋼管矢板1を水底地盤に順次並列に建て込むことにより、橋梁基礎の外周壁体を構築するものである。しかして、水底地盤Gは上部から順次、土泥層Gm、砂や砂礫の堆積層Gs、粗大礫層や岩盤からなる硬質支持層Ghより構成されており、その硬質支持層Ghの杭頭位置からの深さdが50m以上の大深度にある。また、鋼管矢板1における鋼管口径は1〜2m程度である。なお、図中のWは水層を示す。
この実施形態の施工方法では、その第一工程において、まず図1で示すように、水上に浮かべた300t積み程度の平台船S上に、ブームB及びフロントフレームFを備えてアースドリル掘削機を構成し得る60〜65t級のクローラクレーンMが搭載され、そのブームBによって吊持されたバイブロハンマーVによって鋼管矢板1の頂部を把持し、該鋼管矢板1をバイブロハンマーVの起振力によって水底地盤Gに打ち込む。このとき、該鋼管矢板1は、先端が硬質支持層Ghに到達するまで、複数本を溶接で同心状に連結して継ぎ足してゆく。そして、該鋼管矢板1の先端が硬質支持層Ghに到達した時点で、バイブロハンマーVを鋼管矢板1から離脱させて平台船S上に降ろし、図2に示すように、クローラクレーンMの前方へ張出させたフロントフレームFの先端にヨークYを取り付けてアースドリル掘削機仕様とする。このヨークYは、ケリーバ駆動装置KDと、その下位にあって一対のホースリールHrを設置したロータリーテーブルRTとからなり、該ロータリーテーブルRTには油圧用及び電気配線用のロータリーカップリング(図示省略)が設けてある。
次に、このアースドリル掘削機仕様としたクローラクレーンMにおいて、角筒状のケリーバ2をスイベルジョイントJを介してブームBで吊支してヨークYに上下動可能に挿通させると共に、該ケリーバ2の下端にドリリングバケット3を取り付け、図2に示すように、先に硬質支持層Ghまで到達させた鋼管矢板1内に該ドリリングバケット3を挿入する。そして、ケリーバ2を介して該ドリリングバケット3の回転及び昇降操作を反復することにより、鋼管矢板1内の土砂を該ドリリングバケット3内へ掻き入れて外部へ排出するが、掻き入れ位置が深くなるのに対応してケリーバ2を継ぎ足しつつ、鋼管矢板1内の最低部まで排土する。
かくして硬質支持層Ghまで到達させた鋼管矢板1内の排土が終了すれば、第二工程として、該鋼管矢板1から抜出したドリリングバケット3をケリーバ2から取り外し、そのケリーバ2の下端に、図3に示すように、エアスイベル機構4を介してダウンザホールハンマ5を取り付けると共に、平台船S上に搭載している圧縮エア供給源のエアコンプレッサー6とエアスイベル機構4との間に、ホースリール8を介してダウンザホールハンマ作動用のエアホース7を接続する。
ここで、エアスイベル機構4は、図4(a)(b)に示すように、略丸軸状の軸体4aに、略短円筒状の筒体4bが上下の軸受44及びシールリング45を介して相対回転自在で気密に外嵌している。そして、該軸体4aと筒体4bとの間に環状流路40が構成され、筒体4bの周面に開口するエアホース接続口41が該環状流路40に連通すると共に、軸体4b側の軸方向に沿うエアー送給路42が半径方向の通気孔42aを介して該環状流路40に連通している。
エアスイベル機構4の軸体4aは、上端側が角筒部47をなし、その対向壁の中間部に各々ピン挿通孔47aが貫設される共に、下端側が外周円形の連結用筒部48を構成し、該連結用筒部48の内側が下方に開放した六角穴48aとなり、エアー送給路42が該六角穴48aの内底に連通している。そして、連結用筒部48には一対のピン挿通孔48bが平行に貫設されており、各ピン挿通孔48bは六角穴48aの対向内側面に設けた半円形溝部48cに臨んでいる。また、筒体4bの上端にはフランジ部46が形成されており、該フランジ部46上の径方向両側位置に、各々油圧シリンダ43aによって半径方向に出退作動する突っ張り具43が設けられている。なお、突っ張り具43は、略矩形板状で、外面側が筒体4bの周方向に沿う円弧面になっている。
図5に示すように、上記構成のエアスイベル機構4では、ケリーバ2のピン挿通孔2aを有する下端部を角筒部47に挿嵌し、側方から連結ピン21を該ケリーバ2及び角筒部47の両ピン挿通孔2a,47aを通して貫入させることにより、該ケリーバ2に対して同軸状に相対回転不能に連結される。なお、角筒部47の上端近傍には位置決め用のフランジ部47bが形成されており、ケリーバ2の下端部を角筒部47に挿嵌した際に、該フランジ部47bにケリーバ2側のフランジ部(図示省略)が当接することで、ケリーバ2及び角筒部47の両ピン挿通孔2a,47aが合致するように設定されている。
一方、エアスイベル機構4は、ダウンザホールハンマ5に対し、その上端軸部5aの頂面に突設された六角軸部52を連結用筒部48の六角穴48aに挿嵌し、側方から一対の連結ピン22を該連結用筒部48の両ピン挿通孔48b,48bに貫入させることにより、同軸状に相対回転不能に連結される。なお、ダウンザホールハンマ5の六角軸部52には、その対向側面に各々横方向の半円形溝部52aが形成されており、該六角軸部52をエアスイベル機構4の六角穴48aに挿嵌した際に、両者の半円形溝部48c,52aが合わさって円孔を構成し、その円孔に連結ピン22が挿嵌することで、六角軸部52は六角穴48aから抜出不能となる。
エアホース7は、その下端側をエアスイベル機構4のエアホース接続口41に接続するが、図5に示すように、まずエアホース接続口41にエルボ管71を螺挿固着し、ホース下端に止着したアダプター72を該エルボ管71に螺合接続する。なお、ダウンザホールハンマ5の六角軸部52の端面には圧縮エアー導入口50が開口しており、該エアホース7を通して供給される圧縮エアーがエアスイベル機構4の環状流路40及びエアー送給路42を経て該圧縮エアー導入口50よりダウンザホールハンマ5に供給される。
上述のように第二工程でケリーバ2にエアスイベル機構4を介してダウンザホールハンマ5を取り付けたのち、第三工程として、図3に示すように、該ダウンザホールハンマ5を鋼管矢板1内に挿入して硬質支持層Gh上に着底させ、該ダウンザホールハンマ5の作動によって硬質支持層Ghを掘削する。しかして、図6に示すように、ダウンザホールハンマ5はハンマーケーシング50の下端側に拡径式ハンマビット51を装着したものであり、該ハンマビット51を縮径状態で鋼管矢板1の下端より下方突出させ、掘削方向に回転させることにより、地盤との摩擦抵抗で該ハンマビット51の複数個のビッドヘッド51aが自動的に拡径状態に変位する。従って、その拡径掘削に伴って鋼管矢板1が自重で先端側を硬質支持層Gh内へ進入して根入れされる。
このダウンザホールハンマ5による硬質支持層Ghを掘削では、ケリーバ2と一体に回転させながら圧縮エアーをハンマーケーシング50内に供給することにより、内部のピストン(図示省略)がハンマービッド51の頂端を打撃し、これに伴うビッドヘッド51aの回転打撃作用によって硬質支持層Ghの礫や岩盤を破砕してゆく。しかして、大深度施工では細いケリーバ2が長くなって揺動し易いが、図6に示すように、エアスイベル機構4に付設された一対の突っ張り具43,43を張出作動させて鋼管矢板1内で突っ張らせることで、ケリーバ2の揺動が防止されるから、該鋼管矢板1でダウンザホールハンマ5が安定姿勢に保持され、もって硬質支持層Ghを能率よく迅速に掘削できる。また、ダウンザホールハンマ5はケリーバ2の下端に対してエアスイベル機構4を介して取り付けられるから、該エアスイベル機構4の非回転側である筒体4bにエアーホース7を接続して、エアーコンプレッサー6から供給される作動用の圧縮エアーを該エアーホース7を通して支障なく導入できる。
このダウンザホールハンマ5による掘削で鋼管矢板1の硬質支持層Ghに対する所定深度(通常1〜2m程度)の根入れが完了すれば、該鋼管矢板1内からダウンザホールハンマ5を抜出し、第四工程として、図7(a)に示すように、該鋼管矢板1内にコンクリートCを打設して硬化させる。このコンクリートCは鋼管矢板1の少なくとも根入れ部分(硬質支持層Ghへの貫入部分)を超える高さまで打設し、コンクリートCの打設層より上位には土砂Saを充填すればよい。なお、その土砂Saとして、第一工程でドリリングバケット3にて掘削排土したものを埋め戻す形で用いてもよい。
橋梁基礎施工では、図7(b)に示すように、鋼管矢板1の複数本を相互に継手1aにて連結してゆく形で、各々上述の第一〜第四工程を経て順次並列に建て込んで井筒に配列することにより、橋梁基礎10の外周壁体10aを形成したのち、この外周壁体10aの内側を所定深さまで排土し、その排土した内側に鉄筋を配して底盤コンクリートを打設し、この底盤上に図7(c)の如く鉄筋コンクリートの橋脚を構築する。しかして、外周壁体10aは相互に連結した各鋼管矢板1が硬質支持層Ghに根入れしているため、橋梁基礎として極めて高耐力になっている。
鋼管矢板1の継手1aは、詳細な図示を省略しているが、各鋼管矢板1の外周両側に長手方向に沿って予め設けてある継手部を、隣接する鋼管矢板1,1同士で互いに係合して一体化させるものであり、従来より知られる種々の継手形態を採用できる。その代表的な継手形態としては、縦方向の切れ目がある鋼管からなる継手部同士を係合させるP−P型、同様の鋼管からなる継手部とT形鋼からなる継手部とを係合させるP−T型、対向配置する一対の山形鋼からなる継手部とT形鋼からなる継手部とを係合させるL−T型等がある。また、外周壁体10aを構築する鋼管矢板1の井筒配列は、図7(b)で例示した小判形に限らず、円形や矩形等の他の種々の環状形態を採用できる。
なお、ダウンザホールハンマ5としては、拡径式ハンマビット51を備えるものであれば、特に制約なく既存のものを使用できる。その拡径式ハンマビット51におけるビッドヘッド51aの数と形態についても特に制約はない。また、エアスイベル機構4における突っ張り具43は、実施形態のように径方向両側の一対とする以外に、周方向に等配する3つ又は4つとしてもよく、該突っ張り具43の形状についても種々設定できる。
本発明では、第一工程において鋼管矢板1を先端が硬質支持層Ghに到達するまで地中へ埋入させる手段として、実施形態で例示したバイブロハンマVの起振力を利用する振動工法に限らず、例えば、鋼管矢板1の内側に挿通配置させたオーガスクリューやドリリングバケットで先端側を掘削しつつ、当該鋼管矢板1を自重と圧入又は軽打によって地中に沈設する中堀り工法、油圧ハンマ、ディーゼルハンマ、ドロップハンマ等で鋼管矢板1の頭部を打撃して地中に打ち込む打撃工法、鋼管矢板1に油圧による静圧をかけて地中に圧入する圧入工法等も採用可能である。ただし、施工能率の面からは、例示したバイブロハンマVを用いる振動工法が推奨される。なお、実施形態では第一工程におけるバイブロハンマVによる鋼管矢板1の打込みにアースドリル掘削機となるクローラクレーンMを用いているが、該バイブロハンマVによる打込み施工をアースドリル掘削機とは別のクローラクレーンにて行ってもよい。
本発明の鋼管杭の施工方法は、実施形態で例示した橋梁基礎施工に限らず、鋼管矢板による岸壁、突堤、防波堤、河川護岸、道路擁壁等の施工、更には通常の鋼管杭(単管形態)による様々な建造物の杭基礎の施工にも適用でき、とりわけ杭頭位置から50m以上の深さにある硬質支持層Ghへの根入れを要する大深度施工に好適である。
1 鋼管矢板(鋼管杭)
1a 継手
2 ケリーバ
3 ドリリングバケット
4 エアスイベル機構
4a 軸体
4b 筒体
40 環状流路
41 エアホース接続口
42 エアー送給路
43 突っ張り具
5 ダウンザホールハンマ
51 拡径式ハンマビット
6 エアコンプレッサー(圧縮空気供給源)
10 橋梁基礎
10a 外周壁体
C コンクリート
d 硬質支持層の杭頭位置からの深さ
Gh 硬質支持層
M クローラクレーン(アースドリル掘削機)
V バイブロハンマ

Claims (6)

  1. 鋼管杭を先端が硬質支持層に到達するまで地中へ埋入させると共に、アースドリル掘削機に保持されたケリーバの下端に取り付けたドリリングバケットの回転及び昇降操作により、該鋼管杭内の土砂を排出する第一工程と、
    前記鋼管杭内の土砂の略全量を排出後、前記ドリリングバケットを取り外したケリーバの下端にエアスイベル機構を介して、拡径式ハンマビットを備えたダウンザホールハンマを取り付けると共に、該エアスイベル機構と圧縮エアー供給源との間にダウンザホールハンマ作動用のエアーホースを接続する第二工程と、
    前記ケリーバに取り付けたダウンザホールハンマを前記鋼管杭内に挿入して着底させ、該ダウンザホールハンマの作動によって硬質支持層を所定深度まで拡径掘削すると共に、その拡径掘削に伴って鋼管杭の先端側を硬質支持層内へ自重で嵌入させる第三工程と、
    前記鋼管杭の先端側が硬質支持層内の所定深度に達したのち、ダウンザホールハンマを抜出した該鋼管杭内にコンクリートを打設する第四工程と、
    を順次経ることを特徴とする鋼管杭の施工方法。
  2. 前記エアスイベル機構は、上下端をケリーバ及びダウンザホールハンマに同心状に連結させる軸体に、外周にエアホース接続口を有する筒体が相対回転自在に気密に外嵌し、該軸体と筒体との間に構成された環状流路に、前記エアホース接続口と軸体側のエアー送給路とが連通すると共に、筒体外側の周方向に等配する複数箇所に、半径方向に出退作動する突っ張り具が設けられてなる請求項1に記載の鋼管杭の施工方法。
  3. 硬質支持層が杭頭位置から50m以上の深さにある請求項1又は2に記載の鋼管杭の施工方法。
  4. 前記第一工程は、鋼管杭をバイブロハンマの起振力で地中に打ち込んだのち、該鋼管杭内の土砂を前記バケットによって排出するものである請求項1〜3のいずれかに記載の鋼管杭の施工方法。
  5. 前記鋼管杭が相互の継手を介して連結しつつ複数本を順次並列に打ち込む鋼管矢板である請求項1〜4のいずれかに記載の鋼管杭の施工方法。
  6. 複数本の鋼管矢板を環状に配列するように水上から水底地盤に順次打込んで橋梁基礎の外周壁体を形成する請求項5に記載の鋼管杭の施工方法。
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