JP2020068648A - モータ制御装置及び空調機 - Google Patents

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佐理 前川
武至 柴山
Takeshi Shibayama
武至 柴山
正樹 金森
Masaki Kanamori
正樹 金森
直仁 神谷
Naohito Kamiya
直仁 神谷
圭一 石田
Keiichi Ishida
圭一 石田
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Abstract

【課題】大型の回路部品を用いることなく、実用的なレベルで力率を改善できるモータ制御装置を提供する。【解決手段】実施形態のモータ制御装置は、単相交流電源より供給される交流電圧を整流するダイオードブリッジ回路と、このダイオードブリッジ回路の出力端子に入力端子が接続されるバレーフィル回路と、このバレーフィル回路を介して供給される電圧によりモータを駆動するインバータ回路と、このインバータ回路への通電指令を生成するため、前記モータに印加する電圧の振幅又は位相を、前記単相交流電源周波数の2倍周波数に基づいて電流制御する同期制御部とを備える。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、モータを駆動するインバータ回路を備えてなる制御装置及び空調機に関する。
例えば永久磁石同期モータ等の交流モータを駆動するためには、電力変換器であるインバータを用いて直流電源を3相交流電力に変換する必要がある。そして、インバータを用いるシステムには、商用交流電源から直流電力を得るための電源装置が搭載されている。
交流から直流を得る電源装置を構成する回路としては、例えばダイオード整流回路や力率改善回路,所謂PFC等が一般的に知られている。ダイオード整流回路は、交流電圧を整流し直流電圧へ変換する。ダイオード整流器で整流された電圧は、交流電圧と同様に振幅が大きく変動するため、平滑コンデンサを接続して電圧を平滑する。
しかしながら、上記の構成では、整流器は平滑コンデンサよりも交流電圧が大きい場合にのみダイオードが導通するため、交流電源から整流器に流れ込む電流の波形は、交流電圧のピーク付近だけ振幅を持つことになり力率が悪化する。そこで、PFC回路をダイオード整流回路と平滑コンデンサの間に接続して力率を改善する。このようにして得られた直流電源をインバータに供給し、3相交流電流を制御してモータを駆動する。特許文献1は、ダイオード整流器を用いた際に力率の改善を図る、別の技術の一例を示している。
ところが、PFC回路を適用すると、リアクトル等の磁性部品により回路が大型化する問題がある。これに対し、例えば非特許文献1に示すように、直流部の平滑用電解コンデンサに替えて、小容量のフィルムコンデンサを用いた電解コンデンサレスインバータと称される方式が提案されている。この方式では、直流部の電圧が系統交流電圧の2倍周波数で変動することから、モータの出力を上記2倍周波数で変動させる制御を適用してダイオードブリッジの導通角を改善し、電流波形を正弦波に近付けて力率を改善している。
特開2002−51589号公報
平成12年電気学会全国大会論文集Vol.4,p1591,長岡技術科学大学 高橋 勲,「高入力力率のダイオード整流回路を持つPMモータのインバータ制御法」
非特許文献1の回路構成では、大型の電解コンデンサやPFC回路に必要であったリアクトル無しで力率を改善できる。しかしながら、モータの出力制御が難しいため、例えばIEC61000−3−2等の規格を満たすような実用的なレベルでの力率改善,すなわち電流高調波を低減することが難しいという問題がある。
そこで、大型の回路部品を用いることなく、実用的なレベルで力率を改善できるモータ制御装置及び空調機を提供する。
実施形態のモータ制御装置は、単相交流電源より供給される交流電圧を整流するダイオードブリッジ回路と、
このダイオードブリッジ回路の出力端子に入力端子が接続されるバレーフィル回路と、
このバレーフィル回路を介して供給される電圧によりモータを駆動するインバータ回路と、
このインバータ回路への通電指令を生成するため、前記モータに印加する電圧の振幅又は位相を、前記単相交流電源周波数の2倍周波数に基づいて電流制御する同期制御部とを備える。
第1実施形態であり、モータ制御装置の構成を示す機能ブロック図 弱め界磁制御部の構成を示す図 バレーフィル回路の基本動作を説明する図(その1) バレーフィル回路の基本動作を説明する図(その2) バレーフィル回路の基本動作を説明する電圧波形図 交流電圧VACの波形を示す図 電解コンデンサのみを用いた場合の電源電流IACの波形を示す図 バレーフィル回路を設けた場合の電源電流IACの波形を示す図 低速運転時の電圧VDC,Vdqの波形を示す図 中速運転時の電圧VDC,Vdqの波形を示す図 高速運転時の電圧VDC,Vdqの波形を示す図本実施形態の構成による各部の動作波形を示 図11に相当する電圧VDC,Vdqの波形を、より広い時間範囲で示す図 図10に相当する電圧VDC,Vdqの波形を、より広い時間範囲で示す図 図9に相当する電圧VDC,Vdqの波形を、より広い時間範囲で示す図 交流電源の電流を高速フーリエ変換した結果を示す図 第2実施形態であり、モータ駆動制御装置を空気調和機の圧縮機モータに適用した場合を示す図 第3実施形態であり、モータ制御装置の構成を示す機能ブロック図
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について、図1から図15を参照しながら説明する。図1は、本実施形態のモータ制御装置の構成を示す。モータ1は、3相の永久磁石同期モータや誘導モータなどであるが、本実施形態では永久磁石同期モータとする。単相の交流電源2は、装置全体に交流電力を供給するもので、100V又は200V系である。ダイオードブリッジ回路3は、交流電源2に接続されて両極性の交流を整流し、単極性の直流に変換する。
ダイオードブリッジ回路3の正極側端子,負極側端子にそれぞれ接続される正側電源線4p,負側電源線4n間には、バレーフィル回路5が接続されている。負側電源線4nと正側電源線4pとの間には、順方向の第1ダイオードD1及び第1コンデンサC1からなる第1直列回路6と、第2コンデンサC2及び順方向の第2ダイオードD2からなる第2直列回路7とが接続されている。第1直列回路6,第2直列回路7それぞれの共通接続点間には、抵抗R1及び順方向の第3ダイオードD3からなる第3直列回路8が接続されている。以上がバレーフィル回路5を構成している。尚、コンデンサC1及びC2は、何れも電解コンデンサである。バレーフィル回路5は、直流部の平滑コンデンサである第1及び第2コンデンサC1及びC2の充電量を調整することで、ダイオードブリッジ回路3の導通角を調整し力率を改善する。
バレーフィル回路5の後段には、インバータ回路10が接続されている。インバータ回路10は、スイッチング素子である例えば6個のNチャネルMOSFET11を3相ブリッジ接続して構成されている。インバータ回路10の各相出力端子は、モータ1の各相巻線の一端に接続されている。
電流検出器12は例えばシャント抵抗であり、バレーフィル回路5とインバータ回路10との間における負側電源線4nに挿入されている。尚、この構成に替えて、電流検出器をインバータ回路10の各相出力端子部に配置したり、インバータ回路10の下アーム側にそれぞれシャント抵抗を配置しても良い。電流検出器12は、検出した電流を電圧信号に変換して制御部21に出力する。電圧検出器13は、交流電源2の交流電圧を検出して制御部21に出力する。位置センサ14は、モータ1のロータ回転位置を検出し、位置信号を制御部21に出力する。
制御部21の電流検出・座標変換部22は、電流検出器12により検出された電流から3相電流を抽出し、それらを更に、ベクトル制御に用いるd,q軸座標の電流Id,Iqに変換する。速度・位置検出部23は、位置センサ14により与えられる位置信号からモータ速度ωと回転位置θとを検出する。または、位置センサ14を用いることなく、モータ1の電圧・電流から位置及び速度を推定する構成を採用しても良い。フィルタ24は、速度・位置検出部23により検出されたモータ速度ωから、交流電源周波数の2倍周波数成分を除去するローパスフィルタである。
速度制御部25は、外部より入力される速度指令ωRefと、フィルタ24から入力される速度ωLPFとの差を例えばPI演算することでq軸電流指令振幅IqRefを生成する。q軸電流指令振幅IqRefは、q軸電流制御パラメータに相当する。電源位相検出部26は、電圧検出器13により入力される交流電圧Vacから交流電源位相θACを検出する。
出力電圧演算部27は、電流・電圧制御部28より入力されるdq軸の電圧Vd,Vqよりインバータ出力電圧Vdqを(1)式で演算してフィルタ29に出力する。
フィルタ29は、電圧Vdqと、共に入力される例えばバレーフィル回路5の出力側で検出される直流電圧VDCとについて、交流電源周波数の2倍周波数成分を除去した電圧平均値VdqLPF,VDCLPFを出力する。弱め界磁制御部30は、電圧平均値VDCLPFにインバータ出力電圧平均値VdqLPFが一致するように弱め界磁制御を行い、d軸電流指令値IqRefを生成する。
図2に弱め界磁制御部30の構成を示す。減算器30a及び積分器30bにより、直流電圧VDCLPFとインバータ出力電圧VdqLPFとの差分値を積分演算する。積分器30bに示す「Ki_AFR」は積分ゲインである。また、d軸電流Idは、極性が正を示す期間は流す必要が無いので、リミッタ30cにおいて最大値をゼロとするように制限している。また,速度フィードバック値に用いられる前述のフィルタ24は、モータ出力が電源周波数の影響で変動するのに伴い速度も変動するので、この影響をq軸電流指令値IqRefに反映させないように、電源周波数の2倍周波数を除去している。
電流・電圧制御部28は、入力される電源位相θAC,dq軸電流指令IdRef,IqRef,dq軸電流Id,Iqから、dq軸の電圧Vd,Vqを演算して出力する。その演算の詳細については後述する。変調制御部31は,dq軸電圧指令Vq,Vdを、3相のスイッチング信号U+,U−,V+.V−,W+,W−に変換し,インバータ回路10を構成する各FET11へのゲート信号として出力する。速度制御部25,電源位相検出部26,電流・電圧制御部28及び後述する係数演算部35は、同期制御部38を構成している。
次に、本実施形態の作用について説明する。先ず、バレーフィル回路5の基本動作について図3から図5を参照しながら説明する。図3に示すように、交流電圧VACが正又は負に大きい時には、電圧VACにより第1及び第2コンデンサC1及びC2を充電するモードとなる。このとき,第1及び第2ダイオードD1及びD2はオフし、第3ダイオードD3がオンしている。また、同時に負荷であるモータ1側にも電力が供給されている。このとき、直流電圧は交流電圧VACを整流した値と同じ大きさとなる。
第1及び第2コンデンサC1及びC2は、第3ダイオードD3を介して直列に接続された状態で充電されるため、各コンデンサC1,C2の端子間電圧Vc1,Vc2は、(2)式及び図5に示すように電源電圧VACの実効値VACrmsの(√2)/2倍となる。この期間を第1の期間と称する。
次に、交流電圧VACの大きさが小さくなり、第1及び第2コンデンサC1及びC2の充電電圧である(1)式の電圧を下回るとダイオードブリッジ回路3がオフし、更にバレーフィル回路5の第1及び第2ダイオードD1及びD2がオン,第3ダイオードD3がオフする。この結果,第1及び第2コンデンサC1及びC2に充電された電圧Vc1,Vc2が、図4に示すように負荷側に供給される。この期間を第2の期間と称する。この結果、直流電圧VDCは、図5に示すように、充電されたコンデンサ電圧Vc1,Vc2に等しい一定の値となる。
第1の期間中は、交流電源2からダイオードブリッジ回路3を介して負荷に電力が供給されるので、仮に負荷が交流電源2と同期した交流負荷であるとすれば、交流電源2の力率が高くなる。また、この期間中に同時に発生するコンデンサC1及びC2への充電電流は、力率を低下させる要因となるが、第3ダイオードD3に直列に接続された抵抗R1により充電電流を制限することで力率の低下を抑制できる。
第2の期間中は、充電したコンデンサC1及びC2から負荷へ電力を供給するので、ダイオードブリッジ回路3は導通せず電源電流がゼロとなり、力率もゼロとなる。しかし、交流電源の1周期で考えると、大部分の電力はダイオードブリッジ回路3が導通している第1の期間に供給されるため、1周期に亘る力率は改善する。また、電源電圧VACが低下している間の負荷への電力供給も可能である。
図6は交流電圧VAC,の波形であり、図7は電解コンデンサのみを用いた場合の電源電流IACの波形である。ダイオードブリッジ回路3のダイオードが導通する僅かな期間だけ電流が流れるため、電源高調波が多く含まれ力率が低くなる。図8はバレーフィル回路5を設けた場合であり、前記ダイオードの導通角が増えたことで電源電流の高調波が低減し、力率が改善されている。
次に、制御部21について説明する。一般的なモータ制御では、速度指令値に基づいて電流指令値が決まり、検出したモータ電流に基づき電圧指令値を生成し、変調制御部31でスイッチング信号を生成する。本実施形態の制御部21によるモータ制御が通常の制御と異なるのは、電源電圧VDCが大きく変動した際に、その変動に合わせてモータ1の出力を制御することで電源の力率を改善する点である。
電流・電圧制御部28では、q軸電流指令値IqRefとq軸電流Iqとから、q軸側PI制御部32qにおけるPI制御演算により電圧振幅VampPIを演算する。また、d軸電流指令値IdRefとd軸電流Idとから、d軸側PI制御部32dにおけるPI制御演算により電圧位相θVPIを演算する。更に、dq軸の干渉を防止するため、非干渉項演算部33により(3),(4)式で非干渉項VampFF,θVFFを求め、加算器34d,34qにより電圧振幅VamppI,電圧位相θVPIにそれぞれ加算する。
そして、加算器34dの加算結果が電圧位相指令値θVとなる
加えて、電源位相検出部26で得られた電源位相θACを用いて、係数演算部35及び乗算器36が(5)式の演算を行い最終的な電圧振幅指令値Vampを生成する。尚、係数演算部35により演算される係数は、交流電源2の周波数の2倍値に相当する「sinθAC」の項を有している。
尚、(5)式中の「+0.45」はオフセット値であり、その値の設定については後述する。dq軸電圧演算部37は、演算された電圧振幅指令Vamp,電圧位相指令値θVから、dq軸の電圧指令Vd,Vqを(6)式で求める。
Vd=−Vampsinθ
Vq=Vampcosθ …(6)
以上のようにして得られた電圧指令Vd,Vqを変調制御部31に入力することで、インバータ回路5に出力する各スイッチング信号が生成される。
本実施形態の構成では、最終的に出力される制御量が電圧振幅指令Vampであり,その振幅の大きさを交流電源の位相θACに応じて変化させるので、バレーフィル回路5により変動する直流電圧VDCを、インバータ回路10の出力電圧Vdqが超過しないよう確実に制御できる。図9〜図11は、それぞれ高速運転時(高変調率時),中速運転時(中変調率時),低速運転時(低変調率時)の電圧VDC,Vdqの波形を示している。
(5)式により電圧振幅Vampを交流電源位相θACに応じて変化させているため、低変調率時は脈動成分が少なく、変調率が高くなるのに伴い脈動成分を増加させて行き、最大変調率時には、VDC≒Vdqとなるように制御されている。尚、(5)式中の「+0.45」は、変調率が最大となった場合にVDC≒Vdqとなるように調整されたオフセット値である。
このようにして生成された電圧振幅指令Vampに基づきインバータ回路10のスイッチングを制御することで、モータ1の出力を正弦波状に変動させ、交流電源2に同期した動きにして力率を改善すると共に、変動する直流電圧VDCに応じたインバータ回路10の出力電圧の制御を可能としている。
図12〜図14は、図11〜図9に相当する電圧VDC,Vdqの波形を、より長い時間範囲で示す図である。駆動条件の異なる状態において、インバータ出力電圧Vdqが変動する直流電圧VDC以下に収まるように制御されており、交流電源電流IACも正弦波状となっている。図15は最大負荷時の電源電流のFFT結果を示しており、高調波IEC61000−3−2の規格内に収まっている。
以上のように本実施形態によれば、交流電源2より供給される交流電圧を整流するダイオードブリッジ回路3と、ダイオードブリッジ回路3の出力端子に入力端子が接続されるバレーフィル回路5と、バレーフィル回路5を介して供給される電圧によりモータ1を駆動するインバータ回路10と、インバータ回路10への通電指令を生成するため、交流電源周波数の2倍周波数に基づいてモータ1に印加する電圧の振幅を電流制御する同期制御部38とを備える。これにより、ダイオードブリッジ回路3により整流された電圧に生じる電源周波数の影響を排除することができ、力率を改善し、高調波成分を低減できる。
そして、バレーフィル回路5に抵抗R1を備えることで、コンデンサC1及びC2への充電電流を制限して力率の低下を抑制できる。また、電源電圧VACのゼロクロス点近傍で発生する歪みを改善して高調波を低減できる。
また、制御部21は、モータ1の回転速度ωを検出する速度・位置検出部23と、与えられた速度指令値ωRefと回転速度ωとの差に基づいてq軸電流指令値Iqrefを生成する速度制御部25と、インバータ出力電圧Vdqと直流電源電圧VDCとに基づいてd軸電流指令値Idrefを生成する弱め界磁制御部30とを備える。同期制御部38は、電圧Vdqと、直流電源電圧VDCと、交流電源2の2倍周波数とに基づいて得られる電圧制御項である(5)式右辺の第2項を、q軸電流指令値Iqrefとq軸電流Iqとの差に応じて生成される電圧制御項VampPIに乗じることで電圧の振幅を電流制御する。
より具体的には、同期制御部38は、電圧振幅指令値Vampを、電圧振幅VampPI及び非干渉制御項演算により得られる非干渉項VampFFと、(5)式右辺の第2項との演算により生成する。これにより、モータ1に印加する電圧を、交流電源2に同期して制御できる。
(第2実施形態)
図16は第2実施形態であり、第1実施形態のモータ制御装置を空気調和機の圧縮機モータに適用した場合を示す。ヒートポンプシステム41を構成する圧縮機42は、圧縮部43とモータ44を同一の鉄製密閉容器45内に収容して構成され、モータ44のロータシャフトが圧縮部43に連結されている。そして、圧縮機42、四方弁46、室内側熱交換器47、減圧装置48、室外側熱交換器49は、熱伝達媒体流路たるパイプにより閉ループを構成するように接続されている。尚、圧縮機42は、例えばロータリ型の圧縮機であり、モータ44は、例えば3相IPM(Interior Permanent Magnet)モータである。また、モータ44はブラシレスDCモータである。空気調和機40は、上記のヒートポンプシステム41を有して構成されている。
暖房時には、四方弁46は実線で示す状態にあり、圧縮機42の圧縮部43で圧縮された高温冷媒は、四方弁46から室内側熱交換器47に供給されて凝縮し、その後、減圧装置48で減圧され、低温となって室外側熱交換器49に流れ、ここで蒸発して圧縮機42へと戻る。一方、冷房時には、四方弁46は破線で示す状態に切り替えられる。このため、圧縮機42の圧縮部43で圧縮された高温冷媒は、四方弁46から室外側熱交換器49に供給されて凝縮し、その後、減圧装置8で減圧され、低温となって室内側熱交換器47に流れ、ここで蒸発して圧縮機42へと戻る。そして、室内側、室外側の各熱交換器47,49には、それぞれファン50,51により送風が行われ、その送風によって各熱交換器47,49と室内空気、室外空気の熱交換が効率良く行われるように構成されている。そして、モータ44を第1実施形態のモータ駆動装置によって駆動制御する。
以上のように構成される第2実施形態によれば、空気調和機40におけるヒートポンプシステム41を構成する圧縮機42のモータ44を、実施形態のモータ駆動制御装置により駆動制御することで、空気調和機40の運転効率を向上させることができる。
(第3実施形態)
図17に示す第3実施形態は、制御部61の構成が第1実施形態と相違しており、フィルタ29及び弱め界磁制御部30は削除されている。フィルタ62は、d軸電流Idと、速度制御部25より出力されるq軸電流指令値IqRefPIとから交流電源2の2倍周波数の成分をそれぞれ除去し、d軸電流平均値IdLPF,q軸電流指令平均値IqRefLPFを出力する。尚、q軸電流指令値IqRefPIは、第1実施形態のq軸電流指令値IqRefと同じであり、名称のみが異なる。
電流・電圧制御部63は、入力される直流電圧VDC,電源位相θAC,d軸電流平均値IdLPF,q軸電流指令平均値IqRefLPF,q軸電流Iqとから、dq軸の電圧Vd,Vqを演算して出力する。その演算の詳細については後述する。
次に、第3実施形態の作用について説明する。第2実施形態は、モータ1が高速運転状態となった場合等、インバータ回路10の変調率が1.0に達した場合に適用される。出力電圧振幅Vampに替えて直流電圧VDCを用いるため、電流・電圧制御部63は、電圧位相θvのみを制御する。
速度制御の結果得られるq軸電流指令値IqRefPIは、PI制御部32qにおいてq軸電流Iqと比較されてPI制御等が行われ、電圧位相θVPIが出力される。非干渉項演算部64は、d軸電流平均値IdLPF,q軸電流指令平均値IqRefLPFから、電圧位相の非干渉制御項θVFFを(7)式により演算する。
更に、電圧位相θVPIに非干渉制御項θVFFを加え、電源位相検出部26で得られた位相θACを用いて加算項演算部65が演算した加算項を加算器66で加えて(8)式の演算を行い最終的な電圧位相θvを生成する。
θv=θVPI+θVFF+θampsin(θAC−θoffset) …(8)
尚、(8)式右辺第3項の「θamp」は係数であり、「θoffset」は第1実施形態のオフセット値「0.45」に相当する位相制御のオフセット値である。速度制御部25,電源位相検出部26,電流・電圧制御部63及び加算項演算部65は、同期制御部67を構成している。
以上のように第3実施形態によれば、インバータ回路10への通電指令を生成するため、交流電源周波数の2倍周波数に基づいてモータ1に印加する電圧の位相θvを電流制御する同期制御部67を備える。同期制御部67は、出力電圧Vdqと、直流電源電圧VDCと、単相交流電源の2倍周波数とに基づいて得られる位相制御項である(8)式の第3項を、q軸電流指令値IqRefとq軸電流Iqとの差に応じて生成される位相制御項θVPIと、d軸電流指令値IdRefとd軸電流Idとの差に応じて生成される位相制御項θVFFとに加算することで、位相θvを電流制御する。このように、電圧位相θvを交流電源2の位相θACに応じて変化させるように制御するので、モータ1の出力を正弦波状に変動させて交流電源2に同期させた駆動状態とすることで力率を改善できる。
(その他の実施形態)
抵抗素子R1は、必要に応じて設ければ良い。
(5)式中のオフセット値は、「0.45」に限ることはない。
第2実施形態の空調機に、第3実施形態の構成を適用しても良い。
スイッチング素子はMOSFETに限ることなく、その他IGBT,パワートランジスタ、SiC,GaN等のワイドギャップ半導体等を使用しても良い。
空調機に限ることなく、その他の製品等に適用しても良い。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1はモータ、2は交流電源、3はダイオードブリッジ回路、5はバレーフィル回路、6〜8は第1〜第3直列回路、10はインバータ回路、12は電流検出器、13は電圧検出器、14は位置センサ、21は制御部、23は速度・位置検出部、25は速度制御部、28は電流・電圧制御部M38は同期制御部、40は空気調和機、D1〜D3は第1〜第3ダイオード、C1及びC2は第1及び第2コンデンサを示す。

Claims (5)

  1. 単相交流電源より供給される交流電圧を整流するダイオードブリッジ回路と、
    このダイオードブリッジ回路の出力端子に入力端子が接続されるバレーフィル回路と、
    このバレーフィル回路を介して供給される電圧によりモータを駆動するインバータ回路と、
    このインバータ回路への通電指令を生成するため、前記モータに印加する電圧の振幅又は位相を、前記単相交流電源周波数の2倍周波数に基づいて電流制御する同期制御部とを備えるモータ制御装置。
  2. 前記バレーフィル回路は、前記ダイオードブリッジ回路の正極側端子に一端が接続された第1コンデンサと、前記ダイオードブリッジ回路の負極側端子にアノードが接続された第1ダイオードとが直列に接続された第1直列回路と、
    前記正極側端子にカソードが接続された第2ダイオードと、前記負極側端子に一端が接続された第2コンデンサとが直列に接続された第2直列回路と、
    前記第1コンデンサの他端と前記第2コンデンサの他端との間に接続される抵抗素子及び第3ダイオードからなる第3直列回路とを備える請求項1記載のモータ制御装置。
  3. 前記モータに通電される電流を検出してd軸電流及びq軸電流を求める電流変換部と、
    前記モータの回転速度を検出する速度検出部と、
    与えられた速度指令値と、前記回転速度との差に基づいてq軸電流指令値を生成する速度制御部と、
    d軸電圧Vd及びq軸電圧Vqのベクトル和である電圧Vdqと、直流電源電圧VDCとに基づいてd軸電流指令値を生成する弱め界磁制御部とを備え、
    前記同期制御部は、前記電圧Vdqと、前記直流電源電圧VDCと、前記単相交流電源の2倍周波数とに基づいて得られる電圧制御項を、前記q軸電流指令値と前記q軸電流との差に応じて生成される電圧制御項に乗じることで、前記電圧の振幅を電流制御する請求項1又は2記載のモータ制御装置。
  4. 前記モータに通電される電流を検出してd軸電流及びq軸電流を求める電流変換部と、
    前記モータの回転速度を検出する速度検出部と、
    与えられた速度指令値と、前記回転速度との差に基づいてq軸電流指令値を生成する速度制御部とを備え、
    前記同期制御部は、前記電圧Vdqと、前記直流電源電圧VDCと、前記単相交流電源の2倍周波数とに基づいて得られる位相制御項を、前記q軸電流指令値と前記q軸電流との差に応じて生成される位相制御項に加算することで、前記電圧の位相を電流制御する請求項1又は2記載のモータ制御装置。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載のモータ制御装置によって駆動される圧縮機用モータを備え、
    前記モータ制御装置によって圧縮機を駆動することで空調運転を行う空調機。
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