JP2020067535A - レジストパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
Description
で表される単量体単位(A)と、下記一般式(II):
で表される単量体単位(B)とを有する共重合体、および、溶剤を含むポジ型レジスト組成物を用いてレジスト膜を形成する工程と、前記レジスト膜を露光する工程と、露光された前記レジスト膜を現像する工程とを含み、前記現像を、ハイドロフルオロカーボンと、前記ハイドロフルオロカーボンとの沸点の差が絶対値で25℃以下であるフッ素系溶剤とを含む現像液を用いて行うことを特徴とする。このように、ハイドロフルオロカーボンと、ハイドロフルオロカーボンとの沸点の差が絶対値で25℃以下であるフッ素系溶剤とを含む現像液を使用すれば、上記単量体単位(A)および単量体単位(B)を有する共重合体をポジ型レジストとして使用して解像度に優れるレジストパターンを形成することができる。
なお、本発明において、「沸点」は、圧力(絶対圧)1atmの環境下、蒸留法で測定することができる。
ここで、本発明のレジストパターン形成方法は、電子線などの電離放射線や紫外線などの短波長の光の照射により主鎖が切断されて低分子量化する、主鎖切断型のポジ型レジストを用いるものである。そして、本発明のレジストパターン形成方法は、特に限定されることなく、例えば、半導体、フォトマスク、モールドなどの製造プロセスにおいてレジストパターンを形成する際に用いることができる。
本発明のレジストパターン形成方法は、以下に詳述するポジ型レジスト組成物を用いる。具体的には、本発明のレジストパターン形成方法は、所定の単量体を用いて形成した、フッ素原子を含有する共重合体を含む所定のポジ型レジスト組成物を用いてレジスト膜を形成する工程(レジスト膜形成工程)と、レジスト膜を露光する工程(露光工程)と、露光されたレジスト膜を現像する工程(現像工程)とを含み、任意に、現像されたレジスト膜をリンスする工程(リンス工程)を更に含む。さらに、本発明のレジストパターン形成方法は、現像工程を、ハイドロフルオロカーボンと、当該ハイドロフルオロカーボンとの沸点の差が絶対値で25℃以下であるフッ素系溶剤とを含む現像液を用いて行うことを特徴とする。
レジスト膜形成工程では、レジストパターンを利用して加工される基板などの被加工物の上に、ポジ型レジスト組成物を塗布し、塗布したポジ型レジスト組成物を乾燥させてレジスト膜を形成する。
ここで、ポジ型レジスト組成物の塗布方法及び乾燥方法としては、特に限定されることなく、レジスト膜の形成に一般的に用いられている方法を用いることができる。そして、本発明のパターン形成方法では、以下のポジ型レジスト組成物を使用する。
ポジ型レジスト組成物は、以下に詳述するフッ素原子を含有する所定の共重合体と、溶剤とを含み、任意に、レジスト組成物に配合され得る既知の添加剤を更に含有する。
本発明のレジストパターン形成方法にて使用するポジ型レジスト組成物に含有される共重合体は、下記式(I):
で表される単量体単位(A)と、
下記式(II):
で表される単量体単位(B)とを有する。
また、フルオロアルコキシアルキル基としては、例えば、フルオロエトキシメチル基およびフルオロエトキシエチル基などが挙げられる。
更に、フルオロアルコキシアルケニル基としては、例えば、フルオロエトキシビニル基などが挙げられる。
そして、共重合体は、重量平均分子量(Mw)が、20000以上であることが好ましく、30000以上であることがより好ましく、45000以上であることが更に好ましく、100000以下であることが好ましく、60000以下であることがより好ましく、50000以下であることが更に好ましい。共重合体の重量平均分子量(Mw)が上記下限値以上であれば、共重合体を用いて形成したポジ型レジストの弾性を向上させることができるので、レジストパターンの倒れの発生を更に抑制することが可能である。また、共重合体の重量平均分子量(Mw)が上記上限値以下であれば、感度を向上させることができる。
なお、共重合体の「重量平均分子量(Mw)」は、ゲル浸透クロマトグラフィーを使用し、標準ポリスチレン換算値として測定することができる。
なお、共重合体の「数平均分子量(Mn)」は、上述した「重量平均分子量(Mw)」と同様に、ゲル浸透クロマトグラフィーを使用し、標準ポリスチレン換算値として測定することができる。
なお、本発明において、「分子量分布(Mw/Mn)」とは、数平均分子量(Mn)に対する重量平均分子量(Mw)の比を指す。
そして、上述した単量体単位(A)および単量体単位(B)を有する共重合体は、例えば、単量体(a)と単量体(b)とを含む単量体組成物を重合させた後、得られた共重合体を回収し、任意に精製することにより調製することができる。
なお、共重合体の組成、分子量分布、重量平均分子量および数平均分子量は、重合条件および精製条件を変更することにより調整することができる。具体的には、例えば、共重合体の組成は、重合に使用する単量体組成物中の各単量体の含有割合を変更することにより調整することができる。また、重量平均分子量および数平均分子量は、重合温度を高くすれば、小さくすることができる。更に、重量平均分子量および数平均分子量は、重合時間を短くすれば、小さくすることができる。また、精製を行えば、分子量分布を小さくすることができる。
なお、重合物の精製は、複数回繰り返して実施してもよい。
溶剤としては、上述した共重合体を溶解可能な溶剤であれば特に限定されることはなく、例えば特許第5938536号公報に記載の溶剤などの既知の溶剤を用いることができる。中でも、適度な粘度のポジ型レジスト組成物を得てポジ型レジスト組成物の塗工性を向上させる観点からは、溶剤としては、アニソール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、酢酸ヘキシルまたは酢酸イソアミルを用いることが好ましい。
露光工程では、レジスト膜形成工程で形成したレジスト膜に対し、電離放射線や光を照射して、所望のパターンを描画する。
なお、電離放射線や光の照射には、電子線描画装置やレーザー描画装置などの既知の描画装置を用いることができる。
現像工程では、露光工程で露光されたレジスト膜と、現像液とを接触させてレジスト膜を現像し、被加工物上にレジストパターンを形成する。
ここで、レジスト膜と現像液とを接触させる方法としては、特に限定されることなく、現像液中へのレジスト膜の浸漬やレジスト膜への現像液の塗布等の既知の手法を用いることができる。
本発明のレジストパターン形成方法で使用する現像液は、ハイドロフルオロカーボンと、当該ハイドロフルオロカーボンとの沸点の差が絶対値で25℃以下であるフッ素系溶剤とを含むことを必要とする。なお、現像液は、所望の効果が得られる範囲内であれば、上記ハイドロフルオロカーボンおよびフッ素系溶剤以外の溶剤を含んでいてもよいが、上記ハイドロフルオロカーボンおよびフッ素系溶剤のみからなることが好ましい。
ここで、ハイドロフルオロカーボンとしては、特に限定されることなく、例えば、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロペンタン、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロヘキサン、1,1,1,2,2,3,4,5,5,5−デカフルオロペンタン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロヘキサン等が挙げられる。中でも、得られるレジストパターンの解像度を更に向上させる観点からは、ハイドロフルオロカーボンとしては、炭素数5以上6以下のハイドロフルオロカーボンが好ましく、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフルオロペンタン(CF3CFHCFHCF2CF3)がより好ましい。
なお、上述したようなハイドロフルオロカーボンは、例えば、三井・デュポンフロロケミカル社製のバートレルXF(登録商標)等として市販されている。
フッ素系溶剤としては、ハイドロフルオロカーボンとの沸点の差が絶対値で25℃以下の任意のフッ素系溶剤を用いることができる。中でも、得られるレジストパターンの解像度を更に向上させる観点からは、フッ素系溶剤としては、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテルおよびパーフルオロカーボンからなる群より選択される少なくとも一種を用いることが好ましく、ハイドロフルオロエーテルを用いることがより好ましい。
なお、上述したようなハイドロクロロフルオロカーボンは、例えば、AGC社製のアサヒクリンAK−225等として市販されている。
なお、上述したようなハイドロフルオロエーテルは、例えば、3M社製のNovec(登録商標)7100およびNovec(登録商標)7200等として市販されている。
なお、上述したようなパーフルオロカーボンは、例えば、3M社製のPF−5052等として市販されている。
なお、得られるレジストパターンの解像度を更に向上させる観点からは、フッ素系溶剤の沸点βは、ハイドロフルオロカーボンの沸点αよりも大きいことが好ましい。
また、現像液中における、ハイドロフルオロカーボンとフッ素系溶剤との含有比(ハイドロフルオロカーボン:フッ素系溶剤)は、質量基準で、10:90〜90:10であることが好ましく、40:60〜60:40であることがより好ましい。ハイドロフルオロカーボンとフッ素系溶剤との含有比が上記範囲内であれば、より明瞭なパターンを効率的に形成することができる。
なお、現像時の現像液の温度は、特に限定されないが、例えば21℃以上25℃以下とすることができる。また、現像時間は、例えば、30秒以上4分以下とすることができる。
任意に実施されるリンス工程では、現像工程で現像されたレジスト膜と、リンス液とを接触させて、現像されたレジスト膜をリンスし、被加工物上にレジストパターンを形成する。現像工程の後にリンス工程を実施すれば、現像されたレジスト膜に付着したレジストの残渣を効果的に除去することができる。
ここで、現像されたレジスト膜とリンス液とを接触させる方法としては、特に限定されることなく、リンス液中へのレジスト膜の浸漬やレジスト膜へのリンス液の塗布等の既知の手法を用いることができる。
リンス液としては、現像されたレジスト膜に付着したレジストの残渣を除去可能なものであれば、特に限定されることなく、任意のリンス液を用いることができる。
具体的には、リンス液としては、例えば、温度25℃において輪環法を用いて測定した表面張力が17mN/m以下であるリンス液を用いることができる。そして、表面張力が17mN/m以下であるリンス液としては、例えば、CF3CFHCFHCF2CF3(表面張力:14.1mN/m)、CF3CF2CHCl2(表面張力16.2mN/m)、CClF2CF2CHClF(表面張力16.2mN/m)、CF3CF2CF2CF2OCH3(表面張力13.6mN/m)、C8F18(表面張力13.6mN/m)、C4F9OC2H5(表面張力13.6mN/m)、C2F5CF(OCH3)C3F7(表面張力15.1mN/m)およびこれらの混合物等のフッ素系溶剤が挙げられる。中でも、リンス液としては、CF3CFHCFHCF2CF3またはCF3CF2CF2CF2OCH3(メチルノナフルオロブチルエーテル)が好ましく、CF3CF2CF2CF2OCH3がより好ましい。
なお、リンス時のリンス液の温度は、特に限定されないが、例えば21℃以上25℃以下とすることができる。また、リンス時間は、例えば、5秒以上3分以下とすることができる。
なお、実施例および比較例において、共重合体の重量平均分子量、数平均分子量および分子量分布は、下記の方法で評価した。
得られた共重合体についてゲル浸透クロマトグラフィーを用いて重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)を測定し、分子量分布(Mw/Mn)を算出した。
具体的には、ゲル浸透クロマトグラフ(東ソー製、HLC−8220)を使用し、展開溶媒としてテトラヒドロフランを用いて、共重合体の重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)を標準ポリスチレン換算値として求めた。そして、分子量分布(Mw/Mn)を算出した。
<共重合体の調製>
[重合物の合成]
単量体(a)としてのα−クロロアクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(ACAPFP)3.0gおよび単量体(b)としてのα−メチルスチレン(AMS)3.476gと、重合開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル0.00551gと、溶媒としてのシクロペンタノン1.620gとを含む単量体組成物をガラス容器に入れ、ガラス容器を密閉および窒素置換して、窒素雰囲気下、78℃の恒温槽内で6時間撹拌した。その後、室温に戻し、ガラス容器内を大気解放した後、得られた溶液にテトラヒドロフラン(THF)10gを加えた。そして、THFを加えた溶液を、メタノール300g中に滴下し、重合物を析出させた。その後、析出した重合物を含む溶液をキリヤマ漏斗によりろ過し、白色の凝固物(重合物)を得た。得られた重合物の重量平均分子量(Mw)は46772であり、数平均分子量(Mn)は29853であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.567であった。また、得られた重合物は、α−クロロアクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル単位を50mol%、α−メチルスチレン単位を50mol%含んでいた。
[重合物の精製]
次いで、得られた重合物を100gのTHFに溶解させ、得られた溶液をTHF150gとメタノール(MeOH)850gとの混合溶媒に滴下し、白色の凝固物(α−メチルスチレン単位およびα−クロロアクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル単位を含有する共重合体)を析出させた。その後、析出した共重合体を含む溶液をキリヤマ漏斗によりろ過し、白色の共重合体を得た。そして、得られた共重合体について、重量平均分子量、数平均分子量および分子量分布を測定した。その結果、重量平均分子量は49486であり、数平均分子量は36136であり、分子量分布は1.369であった。
なお、得られた共重合体は、α−クロロアクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル単位とα−メチルスチレン単位とを50モル%ずつ含んでいた。
<ポジ型レジスト組成物の調製>
得られた共重合体を溶剤としての酢酸イソアミルに溶解させ、共重合体の濃度が11質量%および2質量%であるレジスト溶液(ポジ型レジスト組成物)をそれぞれ調製した。
そして、共重合体の濃度が11質量%であるレジスト溶液からなるポジ型レジスト組成物を使用し、以下のようにしてレジストパターンを形成して、共重合体のEthおよびγ値を評価した。また、共重合体の濃度が2質量%であるレジスト溶液からなるポジ型レジスト組成物を使用し、以下のようにしてレジストパターンを形成して、レジストパターンの解像度を評価した。結果を表1に示す。
<レジストパターンの形成および評価>
[Ethおよびγ値]
スピンコーター(ミカサ製、MS−A150)を使用し、濃度11質量%のポジ型レジスト組成物を直径4インチのシリコンウェハ上に厚さ500nmになるように塗布した。そして、塗布したポジ型レジスト組成物を温度160℃のホットプレートで5分間加熱して、シリコンウェハ上にレジスト膜を形成した。そして、電子線描画装置(エリオニクス社製、ELS−S50)を用いて、電子線の照射量が互いに異なるパターン(寸法500μm×500μm)をレジスト膜上に複数描画し、レジスト用現像液として、ハイドロフルオロカーボン(三井・デュポンフロロケミカル社製、バートレルXF(登録商標)、CF3CFHCFHCF2CF3、沸点:55℃)とハイドロフルオロエーテル(3M社製、Novec(登録商標)7100、CF3CF2CF2CF2OCH3、沸点:61℃)との混合溶液(CF3CFHCFHCF2CF3:CF3CF2CF2CF2OCH3(質量比)=80:20)を用いて温度23℃で1分間の現像処理を行った後、リンス液としてメチルノナフルオロブチルエーテル(3M社製、Novec(登録商標)7100、表面張力:13.6mN/m)を用いて10秒間リンスした。なお、電子線の照射量は、4μC/cm2から200μC/cm2の範囲内で4μC/cm2ずつ異ならせた。次に、描画した部分のレジスト膜の厚みを光学式膜厚計(SCREENセミコンダクタソリューション社製、ラムダエース)で測定し、電子線の総照射量の常用対数と、現像後のレジスト膜の残膜率(=現像後のレジスト膜の膜厚/シリコンウェハ上に形成したレジスト膜の膜厚)との関係を示す感度曲線を作成した。
そして、得られた感度曲線(横軸:電子線の総照射量の常用対数、縦軸:レジスト膜の残膜率(0≦残膜率≦1.00))について、残膜率0.20〜0.80の範囲において感度曲線を二次関数にフィッティングし、得られた二次関数(残膜率と総照射量の常用対数との関数)上の残膜率0の点と残膜率0.50の点とを結ぶ直線(感度曲線の傾きの近似線)を作成した。また、得られた直線(残膜率と総照射量の常用対数との関数)の残膜率が0となる際の、電子線の総照射量Eth(μC/cm2)を求めた。なお、Ethの値が小さいほど、ポジ型レジストとしての共重合体を少ない照射量で良好に切断して現像液に溶解させることができる(即ち、レジストパターンを効率的に形成し得る)ことを示す。
また、下記の式を用いてγ値を求めた。なお、下記の式中、E0は、残膜率0.20〜0.80の範囲において感度曲線を二次関数にフィッティングし、得られた二次関数(残膜率と総照射量の常用対数との関数)に対して残膜率0を代入した際に得られる総照射量の対数である。また、E1は、得られた二次関数上の残膜率0の点と残膜率0.50の点とを結ぶ直線(感度曲線の傾きの近似線)を作成し、得られた直線(残膜率と総照射量の常用対数との関数)に対して残膜率1.00を代入した際に得られる総照射量の対数である。そして、下記式は、残膜率0と1.00との間での上記直線の傾きを表している。なお、γ値の値が大きいほど、感度曲線の傾きが大きく、明瞭なパターンを良好に形成し得ることを示す。
スピンコーター(ミカサ社製、MS−A150)を使用し、濃度2質量%のポジ型レジスト組成物を直径4インチのシリコンウェハ上に塗布した。次いで、塗布したポジ型レジスト組成物を温度160℃のホットプレートで5分間加熱して、シリコンウェハ上に厚さ50nmのレジスト膜を形成した。そして、電子線描画装置(エリオニクス社製、ELS−S50)を用いて、レジスト膜を最適露光量(Eop)で露光して、パターンを描画した。その後、レジスト用現像液として、ハイドロフルオロカーボン(三井・デュポンフロロケミカル社製、バートレルXF(登録商標)、CF3CFHCFHCF2CF3、沸点:55℃)とハイドロフルオロエーテル(3M社製、Novec(登録商標)7100、CF3CF2CF2CF2OCH3、沸点:61℃)との混合溶液(CF3CFHCFHCF2CF3:CF3CF2CF2CF2OCH3(質量比)=80:20)を用いて温度23℃で1分間の現像処理を行った。その後、リンス液としてメチルノナフルオロブチルエーテル(3M社製、Novec(登録商標)7100、表面張力:13.6mN/m)を用いて10秒間リンスしてレジストパターンを形成した。なお、最適露光量(Eop)は、それぞれ、上記で測定したEthの約2倍の値を目安として、適宜設定した。また、レジストパターンのライン(未露光領域)とスペース(露光領域)は、それぞれ18nm、20nm、25nm、30nm(即ち、ハーフピッチ18nm、20nm、25nm、30nm)とした。
そして、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)を用いて倍率100,000倍で観察し、パターンが形成しているハーフピッチを解像度とした。
レジストパターンの形成および評価の際に、レジスト用現像液として、CF3CFHCFHCF2CF3:CF3CF2CF2CF2OCH3(質量比)が、60:40の混合溶液(実施例2)、40:60の混合溶液(実施例3)、および、20:80の混合溶液(実施例4)を用いた以外は実施例1と同様にして、共重合体およびポジ型レジスト組成物の調製、並びに、レジストパターンの形成および評価を行った。結果を表1に示す。
レジストパターンの形成および評価の際に、ハイドロフルオロエーテルとしてNovec(登録商標)7100に替えてNovec(登録商標)7200(3M社製、CF3CF2CF2CF2OC2H5、沸点:76℃)を用いた以外はそれぞれ実施例1〜4と同様にして、共重合体およびポジ型レジスト組成物の調製、並びに、レジストパターンの形成および評価を行った。結果を表1に示す。
レジストパターンの形成および評価の際に、レジスト用現像液として、ハイドロフルオロカーボン(三井・デュポンフロロケミカル社製、バートレルXF(登録商標)、CF3CFHCFHCF2CF3、沸点:55℃)を単独で使用した以外は実施例1と同様にして、共重合体およびポジ型レジスト組成物の調製、並びに、レジストパターンの形成および評価を行った。結果を表1に示す。
レジストパターンの形成および評価の際に、レジスト用現像液としてハイドロフルオロエーテル(3M社製、Novec(登録商標)7100、CF3CF2CF2CF2OCH3、沸点:61℃)を単独で使用した以外は実施例1と同様にして、共重合体およびポジ型レジスト組成物の調製、並びに、レジストパターンの形成および評価を行った。結果を表1に示す。
レジストパターンの形成および評価の際に、レジスト用現像液としてハイドロフルオロエーテル(3M社製、Novec(登録商標)7200、CF3CF2CF2CF2OC2H5、沸点:76℃)を単独で使用した以外は実施例1と同様にして、共重合体およびポジ型レジスト組成物の調製、並びに、レジストパターンの形成および評価を行った。結果を表1に示す。
レジストパターンの形成および評価の際に、ハイドロフルオロエーテルとしてNovec(登録商標)7100に替えてNovec(登録商標)7300(3M社製、CF3CF2CF(OCH3)C3F7、沸点:98℃)を用いた以外は比較例2と同様にして、共重合体およびポジ型レジスト組成物の調製、並びに、レジストパターンの形成および評価を行おうとしたが、電子線照射部分が現像液に溶解せず、レジストパターンの形成および評価ができなかった。結果を表1に示す。
レジストパターンの形成および評価の際に、ハイドロフルオロエーテルとしてNovec(登録商標)7100に替えてNovec(登録商標)7300(3M社製、CF3CF2CF(OCH3)C3F7、沸点:98℃)を用いた以外はそれぞれ実施例1〜4と同様にして、共重合体およびポジ型レジスト組成物の調製、並びに、レジストパターンの形成および評価を行った。結果を表1に示す。
なお、比較例8では、電子線照射部分が現像液に溶解せず、レジストパターンの形成および評価ができなかった。
以下のようにして調製した共重合体を使用した以外は、それぞれ実施例1〜8および比較例1〜8と同様にして、共重合体およびポジ型レジスト組成物の調製、並びに、レジストパターンの形成および評価を行った。結果を表2に示す。
なお、比較例12および比較例16では、電子線照射部分が現像液に溶解せず、レジストパターンの形成および評価ができなかった。
<共重合体の調製>
[重合物の合成]
単量体(a)としてのα−クロロアクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(ACAPFP)3.0gおよび単量体(b)としての4−フルオロ−α−メチルスチレン(4FAMS)3.235gと、重合開始剤としてのアゾビスイソブチロニトリル0.00521gとを含む単量体組成物をガラス容器に入れ、ガラス容器を密閉および窒素置換して、窒素雰囲気下、78℃の恒温槽内で6時間撹拌した。その後、室温に戻し、ガラス容器内を大気解放した後、得られた溶液にテトラヒドロフラン(THF)10gを加えた。そして、THFを加えた溶液を、メタノール300g中に滴下し、重合物を析出させた。その後、析出した重合物を含む溶液をキリヤマ漏斗によりろ過し、白色の凝固物(重合物)を得た。得られた重合物の重量平均分子量(Mw)は38837であり、数平均分子量(Mn)は22658であり、分子量分布(Mw/Mn)は1.714であった。また、得られた重合物は、α−クロロアクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル単位を50mol%、4−フルオロ−α−メチルスチレン単位を50mol%含んでいた。
[重合物の精製]
次いで、得られた重合物を100gのTHFに溶解させ、得られた溶液をTHF50gとメタノール(MeOH)950gとの混合溶媒に滴下し、白色の凝固物(4−フルオロ−α−メチルスチレン単位およびα−クロロアクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル単位を含有する共重合体)を析出させた。その後、析出した共重合体を含む溶液をキリヤマ漏斗によりろ過し、白色の共重合体を得た。そして、得られた共重合体について、重量平均分子量、数平均分子量および分子量分布を測定した。その結果、重量平均分子量は47603であり、数平均分子量は36477であり、分子量分布は1.305であった。
なお、得られた共重合体は、α−クロロアクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル単位と4−フルオロ−α−メチルスチレン単位とを50モル%ずつ含んでいた。
また、表2より、所定の現像液を用いた実施例9〜16では、比較例9〜16と比較し、解像度に優れるレジストパターンを形成できることが分かる。
Claims (6)
- 下記一般式(I):
で表される単量体単位(A)と、
下記一般式(II):
〔式(II)中、R2は、アルキル基であり、R3は、アルキル基、ハロゲン原子またはハロゲン化アルキル基であり、pは、0以上5以下の整数であり、R3が複数存在する場合、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。〕
で表される単量体単位(B)とを有する共重合体、および、溶剤を含むポジ型レジスト組成物を用いてレジスト膜を形成する工程と、
前記レジスト膜を露光する工程と、
露光された前記レジスト膜を現像する工程と、
を含み、
前記現像を、ハイドロフルオロカーボンと、前記ハイドロフルオロカーボンとの沸点の差が絶対値で25℃以下であるフッ素系溶剤とを含む現像液を用いて行う、レジストパターン形成方法。 - 前記ハイドロフルオロカーボンが、CF3CFHCFHCF2CF3である、請求項1に記載のレジストパターン形成方法。
- 前記フッ素系溶剤が、ハイドロクロロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテルおよびパーフルオロカーボンからなる群より選択される少なくとも一種である、請求項1または2に記載のレジストパターン形成方法。
- 前記フッ素系溶剤が、CF3CF2CHCl2、CClF2CF2CHClF、CF3CF2CF2CF2OCH3、CF3CF2CF2CF2OC2H5およびC8F18からなる群より選択される少なくとも一種である、請求項1〜3の何れかに記載のレジストパターン形成方法。
- 前記現像液は、前記ハイドロフルオロカーボンと前記フッ素系溶剤との含有比(ハイドロフルオロカーボン:フッ素系溶剤)が、質量基準で、40:60〜60:40である、請求項1〜4の何れかに記載のレジストパターン形成方法。
- 前記単量体単位(A)が、α−クロロアクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル単位であり、
前記単量体単位(B)が、α−メチルスチレン単位または4−フルオロ−α−メチルスチレン単位である、請求項1〜5の何れかに記載のレジストパターン形成方法。
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