JP2020059940A - 針布用基布及びそれを備えた針布 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造性を向上させると共に、製造者が使用環境等に合わせて最適な性質を選択及び製造することが可能な針布用基布及びそれを備えた針布を提供する。【解決手段】シート積層体を備え、前記シート積層体は、ゴム素材により形成される第一シート体と、樹脂素材又は金属箔の少なくとも何れか一方により形成される第二シート体と、を有することを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、針布用基布及びそれを備えた針布に関るものである。
針布は、金属ワイヤーを切断して作製した複数の針を、ゴム引布を貫通させ、植えつけたもので、紡績業におけるカーディング(繊維の方向を揃えて、ゴミを取り除く作業)や織物の起毛(表面の繊維を毛羽立たせること)、動物の整毛・起毛に使用されるスリッカーブラシと呼ばれるブラシに用いられてきた。
ゴム引布は、ゴムシートと布地を貼りあわせたもので、針布においては、基布と呼ぶ。
この基布は、従来から、綿布などの布地にゴムを塗り付け加硫し固めたものや綿布などの布地にゴムシートを貼りつけたものが用いられてきた。植針工程や用途の環境に応じて、布目の方向、糸の太さ、繊維の材質を変えて、1〜7層の布地が貼り重ねられている。このようなゴムシートと布を使用した基布の構造と針布の製造方法は100年以上前から変わっていない。
基布に関する発明として、例えば特許文献1には、織布とシリコンゴムシート等の耐熱シートとが、交互に積層された基布が記載されている。この基布は、200〜300℃の温度条件下での織物の羽毛整理加工において、熱的老化を抑制し、整毛効果の維持や針倒れ、起毛のムラの発生の防止することを目的としている。
特開平3−199429号公報
このような従来の基布において、製造上、以下のような問題点があった。
例えば、植針の際、基布を構成する布層の糸にワイヤーの先端が衝突することによりワイヤーが基布を貫通できずに折れ曲がる脱針と呼ぶ現象が発生する。脱針に至らずとも、植針位置のずれや植針角度の狂いが確率的に発生する。
ここで、植針とは、具体的には、基布に対して、略コの字型に成型したワイヤーを列方向に等間隔、段方向に等間隔に植えつける工程のことであり、植針を行なう装置を植針機と呼ぶ。
なお、ここでは、植針した針布の金属ワイヤーと並行方向を列方向、左右とし、その垂直方向を段方向、上下と称する。
さらに詳述すれば、植針とは、例えば、幅50〜1000mm、長さ20〜100m厚さ1.5〜2mm程度の基布に、直径0.25〜0.5mmの金属ワイヤーを、端から10〜20mm、2〜4mm、10〜20mmの略コの字型に成型したものを横に2〜4mm間隔、縦に1〜2mm間隔で、開口針と呼ぶ針を用いて開けた穴に貫通させる工程である。
そして、これまで、開口針により空けられた穴に挿通されたワイヤーは、糸の閉じようとする圧力によって、ワイヤーが強く固定されると考えられてきた。
しかし、本発明者は、多数の植針跡を拡大し観察した結果、ワイヤーは、糸を貫通しておらず、糸と糸の隙間をこじ開けていることを発見した。
また、本発明者は、繰り返し試行の結果、ワイヤーの保持力は、基布のゴムの特性と厚みに大きく関係していることを発見した。
即ち、本発明者は、布地を1〜数層貼りあわせることによるワイヤーの保持力の増加は、布地を貼りあわせた接着剤の粘性や弾力性によるものであり、糸の隙間には、ワイヤーを固定する圧力はほとんどなく、ワイヤーを基布に強固に固定するためには、布地は有効ではなく、ゴムの質と厚みを変える方が効果的であることを発見した。
上述したように、基布を貫通させたワイヤーを基布に強固に固定させるために、ゴムの弾力から生じる圧力が必要とされる。また、ゴムの弾力は、繊維のカーディングや布の起毛の際、強い力が加わった場合に、力を逃がし、繊維を保護し、ワイヤーの変形を防ぐ。さらに、ゴムの弾力としなやかさは、ペットのブラシとして使用する際、ペットの負担を緩和する。
このように、針布にとってゴムの弾力は重要な特性である。
一方、植針機を用いた植針では、基布を送りながら順次植針されていくが、基布の振動防止及び植針位置固定のため、基布に大きな張力がかけられる。この時、ゴムの伸縮は、基布の歪みを生じさせ、正確な植針の障害となる。また、繊維業のカーディングと起毛の際にも、それらの装置から針布がずれないように、基布に大きな張力がかけられる。この時にも、ゴムの伸縮は、作業の障害となる。
このように、ゴムの弾力に伴う伸縮性は、針布の製造上・使用上の障害となる。綿布などの布地が、ゴムに張り付けられているのは、この伸縮を抑える目的である。
この目的のために、布地の糸は細すぎてはならず、布地の目は疎であってはならない。また、布地は変形するため、基布を製造する段階において、ゴムと布地との積層は熟練技術を必要とする。
さらに、従来の基布として使用されているゴム引布を製造する製造所は限られ、供給が不安定であり、基布が高価である要因になっている。
また、従来の基布の品質は、布地の種類の制約を受けることから、多様な針布の製造の障害となっている。
以上のような実状が、基布の製造の合理化を困難にしている。その結果、針布用の基布の製造コストを高いものにしている。
本発明は上記のような実状に鑑みてなされたものであり、製造性を向上させると共に製造者が使用環境等に合わせて最適な性質を選択及び製造することが可能な針布用基布及びそれを備えた針布を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は、シート積層体を備え、
前記シート積層体は、ゴム素材により形成される第一シート体と、樹脂素材又は金属箔の少なくとも何れか一方により形成される第二シート体と、を有していることを特徴とする。
本発明によれば、シート積層体を、ゴム素材により形成される第一シート体と、樹樹脂素材又は金属箔の少なくとも何れか一方により形成される第二シート体と、を有していることによって、針布用基布の製造性が向上する。
第一シート体のようなゴム素材により形成されるシート体は、様々な用途に利用され、製造所が多く、生産量も多く、種類も多様である。最も適したゴムシートを安定して低コストで入手することが可能である。
第二シート体のような樹脂素材又は金属箔により形成されるシート体は、様々な分野で多種多様に利用されており、多様な応用技術が確立している上、布地と比較して、多様な製品が低コストで生産されている。
そして、別々に製造された第一シート体と第二シート体とを貼り合わせることによって、目的にあった品質の基布が低コストで安定した製造が可能となる。
また、樹脂素材又は金属箔により形成される第二シート体は、布地の糸のような強固な部分がないため、植針の際、基布が原因となる前述の脱針や、植針位置のずれ、植針角度の狂いを生じさせることが極端に減少し、本来の植針位置に、正確に植針することが可能となる。その結果、針布の整毛や起毛の性能が確保される。
さらに、特に樹脂素材により形成される第二シート体は、直接的な加工が容易であり、その技術も確立している。例えば、表面にエッチングや凹凸を施す、スリットを設ける等の加工により、伸縮の方向や程度の調整が可能となる他、厚さの変更や別の材料を含浸等により、その特性を容易に変化させることが可能である。
本発明の好ましい形態では、前記第二シート体は、複数の層により形成されていることを特徴とする。
このような構成とすることで、ゴム素材により形成される第一シート体の、無駄な伸縮を抑制することが可能となる。
本発明の好ましい形態では、前記シート積層体は、単一の前記第一シート体と単一の前記第二シート体とで構成されている。
このような構成とすることで、製造工程が単純化され、針布用基布の製造性がさらに向上する。
本発明の好ましい形態では、前記シート積層体は、複数の前記第一シート体と単一の前記第二シート体と、により構成され、前記複数の第一シート体は、前記第二シート体の両面に設けられていることを特徴とする。
このような構成とすることで、繊維業のカーディングと起毛の際に、ゴムの高い摩擦係数により、これらを行う装置から針布がずれることを防止でき、針布の、装置への安定した装着に貢献する。また、動物用のスリッカーブラシの場合も同様に、針布のブラシ本体への装着の安定性を高めることができる。
また、本発明は、前述した本発明の針布用基布と、この針布用基布に植針されている複数の針と、を備える針布を提供するものである。
前記複数の針は、前述の如く、ワイヤーを略コ字状に成型し、前記針布用基布に植針されている。
このような構成とすることで、複数の針が針布用基布に強固に固定されることから、ブラッシングの最中に複数の針が抜け落ちる心配が無くなる。
本発明の好ましい形態では、前記複数の針は、前記針布用基布に千鳥状に植針されている。
このような構成とすることで、針布に植針されている複数の針の目が細かくなり、整毛及び起毛の性能が向上する。
本発明の好ましい形態では、前記複数の針は、前記針布用基布の列方向に同一間隔で植針されることにより、前記列方向と略平行な列方向針部を形成し、
前記列方向針部は、前記針布用基布の段方向において、複数設けられ、
前記複数の列方向針部は、その両端が、前記段方向において一段おきに、一直線上に揃うように設けられることを特徴とする。
通常、ワイヤーを略コ字状に成型する際、2ケ所の角は、成型用機器の異なる部位で成型される。また、植針された略コ字状の針の左右両側の部分は、それぞれの中央部で40〜60度に折り曲げることが多い。この作業も、左右別々に、成型用機器の異なる部位で成型される。このため、略コ字状の針において、左右両側の部分を、全く同じ角度かつ同じ形状に成型することは、困難である。
このような実情に基づき、上述したような構成、即ち一段おきに列方向針部の両端を揃えることで、略コ字状の針を千鳥状に植針しつつ、略コ字状の針の内の同一側の端部を、段方向に一直線上に並べることが可能となる。
従来の針布では、列方向針部の各列は、その端部をずらしつつ四段植針して元の端位置に戻るという四段サイクルが採用されてきた。本発明では、上述したような構成により、一段おきに元の端位置に戻るという二段サイクルとなる。
本発明によれば、製造性を向上させると共に、製造者が使用環境等に合わせて最適な性質を選択及び製造することが可能な針布用基布及びそれを備えた針布を提供することができる。これにより、針本体が整然と並べられた針布となり、ブラッシングの性能がさらに向上する。
本発明の実施形態に係る針布用基布を示す図であって、(a)概略斜視図、(b)XX´断面の部分拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る針布用基布を示す図であって、(a)植針開始時の表面図、(b)YY´断面の部分拡大断面図である。 本発明の実施形態に係る針布を示す図であって、(a)部分拡大側面図、(b)部分拡大正面図である。 本発明の実施形態に係る針布を示す図であって、(a)概略斜視図、(b)表面図、(c)裏面図である。 従来の針布を示す図あって、(a)表面図、(b)裏面図である。 本発明の実施形態に係る針布の変更例を示す図であって、(a)部分拡大側面図、(b)部分拡大正面図である。
以下、図1〜図6を用いて、本発明の実施形態に係る針布について説明する。
なお、以下に示す実施形態は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではない。また、これらの図において、符号1は、本実施形態に係る針布用基布を示し、符号2は、本実施形態に係る針布を示す。
図1に示すように、針布用基布1は、略長方形状のシート積層体Sを備えている。
シート積層体Sは、その表面に設けられた第一シート体S1と、その裏面に設けられた第二シート体S2と、により構成されている。
第一シート体S1は、ゴム素材で形成されている。
ゴム素材としては、例えば、天然ゴムやシリコンゴム、ウレタン、NBRクロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム等が挙げられる。
第二シート体S2は、複数の層により形成されている。
詳述すれば、第二シート体S2は、樹脂素材で形成された樹脂シート層S2aと、金属箔で形成された金属箔層S2bにより形成されている。
樹脂シート層S2aの素材としては、例えば、ポリプロピレンやポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレートといった熱可塑性樹脂、メラニン樹脂・ポリエステル樹脂・エポキシ樹脂といった熱硬化性樹脂等が挙げられる。
金属箔層S2bの素材としては、例えば、アルミやチタン、ニッケル、インバー、パーマロイ、ステンレス等、種々の金属材料が挙げられる。
特に、樹脂シート層S2aは、短繊維の細い糸で作られた糸の間隔が疎であるスフ織物に、ポリエチレン等の樹脂にラミネート加工を施したシートを使用することが好ましい。
このようにすることで、スフ織物の強度の不足をポリエチレンで補い、スフ織物の伸縮性をポリエチレンで抑える効果をもたらす。そして、このようなシートは、汎用性が高く、種類が多い上、低価格で安定的に入手可能である。
なお、第二シート体S2は、必ずしも、樹脂シート層S2aと金属箔層S2bとにより形成されている必要はなく、樹脂シート層S2aのみを複数枚積層したものや、金属箔層S2bのみを複数枚積層したものを第二シート体S2としても良い。
また、単一の樹脂シート層S2aや、単一の金属箔層S2bを、第二シート体S2としても良い。
さらに、本実施形態では、単一の第一シート体S1と、単一の第二シート体S2と、により構成された針布用基布1を示すが、使用目的等に応じて、各シート体にガラスクロスやカーボンクロス等の層を積層しても良い。これにより、引張り強度を増加させることが可能となる。
また、第二シート体S2の表面に、さらに、ゴム素材のシート体を積層する、若しくはゴム塗料を塗布することでシート体を形成及び積層しても良い。これにより、繊維業のカーディングと起毛の際に、ゴムの高い摩擦係数により、これらを行う装置から針布がずれることを防止でき、針布の、装置への安定した装着に貢献する。また、動物用のスリッカーブラシの場合も同様に、針布のブラシ本体への装着の安定性を高めることができる。
第二シート体S2は、図1(b)に示すように、金属箔層S2bが形成されていない表面において、第一シート体S1の一表面と接着されている。
なお、第一シート体S1と第二シート体S2との接着は、公知の接着剤や粘着剤を用いて行われる。
なお、第一シート体S1の厚みは、第二シート体S2の厚みと比較して倍程度に構成されているがこれに限定されず、使用環境等に合わせて、適宜変更可能である。
また、第一シート体S1の枚数は、1枚に限られず、複数枚積層されていても良い。
次に、図2〜図4を用いて、針布2を作製する手順について説明する。
なお、本実施形態において、植針した針nの基布当接部n1と並行方向を列方向、左右とし、その垂直方向を段方向、上下と称する。
まず、複数の金属ワイヤー製の針nを針布用基布1に植針するための植針穴Hの穿設を行う。
図2(a)に示すように、針布用基布1の長辺方向に平行に、穴の間隔を3mmとして植針穴Hを2箇所設ける。なお、図2(b)に示すように、各植針穴Hに、植針面に下した垂線に対して5〜10°の傾斜が付いている。
次に、金属ワイヤーを所定の長さに切断し、略コ字状に成型することで針nを作製する。そして、針nの左右両先端を、上述した2箇所の植針穴Hに挿通させる。
なお、針nは、略コ字状であることで、針布用基布1の面方向と平行な、基布当接部n1と、針布用基布1の面方向と垂直な、一対の針本体n2と、により構成されている。また金属ワイヤーの素材としては、ステンレスや鋼鉄等が好適に用いられる。
次に、図3(a)に示すように、一対の針本体n2を、左右両先端共に、先端から約5mmの位置で折り曲げる。折り曲げ角は45°とする。この状態で、針布用基布1から一対の針本体n2の先端までの距離は約15mmとなる。
また、図3(b)に示すように、針nは、基布当接部n1が、第二シート体S2の金属箔層S2b表面に当接することで、針布用基布1から抜け落ちないように構成されている。
次に、植針位置を6mmずらしながら、列方向へ15回植針を繰り返す。これにより、図4(c)に示すように、複数の基布当接部n1が列方向と略平行な、列方向針部Nが形成される。なお、図4(c)において、列方向針部Nは、破線の四角枠で囲われて示されている。
そして、次の段において、植針の開始位置を、前の段における植針の開始位置から1.5mmずらして、列方向針部Nを形成する。
次に、この段方向の2段分の植針を12回繰り返すと図4に示すような針布2が作製される。
即ち、複数の針nは、千鳥状に植針されており、詳述すれば、図4(c)に示すように、複数の列方向針部Nは、その両端が、段方向において一段おきに、一直線上に揃うように設けられている。
なお、図4(b)は針布2の表面図であるが、針本体n2の折り曲げた箇所から先端までは、省略している。
図5は、ゴム素材により形成されるシート体と布地とにより構成される従来の基布S´に、従来の植針方法により針nを植針した、従来の針布2´を示す図である。
なお、図4同様、図5(a)は針布2´の表面図であるが、針本体n2の折り曲げた箇所から先端までは、省略している。図5(b)は、針布2´の裏面図である。
即ち、従来の針布2´は、4段ごとに列方向針部Nの両端が揃う構成となっている。この場合、段方向において、左側の針本体n2と右側の針本体n2とが、一直線上に交互に並ぶこととなり、針布2と比較して、針本体n2の位置、傾き、形状が整然と揃わず、整毛や起毛の性能に劣る。
一方、針布2は、2段ごとに列方向針部Nの両端が揃う構成となっていることから、針本体n2が整然とした並びとなり、良好な整毛、起毛の性能を発揮することができる。
なお、本実施形態では、針布2の製造工程として、第一シート体S1と、樹脂シート層S2aと金属箔層S2bとにより形成される第二シート体S2と、を積層及び接着した後、針nを植針する工程を示したが、工程は、これに限られず、例えば、第一シート体S1と樹脂シート層S2aとを積層及び接着し、これに針nを植針した後、金属箔層S2bを樹脂シート層S2aに積層及び接着する工程としても良い。さらに、この工程の後、樹脂シート層S2aの表面に、ゴム素材のシート体を積層する、若しくはゴム塗料を塗布することでシート体を形成及び積層する工程を加えても良い。
本発明は、前記実施形態により、以下のような効果を奏する。
即ち、シート積層体Sが、ゴム素材により形成される第一シート体S1と、樹脂素材で形成された樹脂シート層S2aと金属箔で形成された金属箔層S2bとにより形成される第二シート体S2と、により構成されていることで、針布用基布1の製造性が向上すると共に、製造者は、使用環境等に合わせて最適な性質の針布用基布1を製造することが可能となる。
また、第二シート体S2が、複数の層により形成されていることで、第一シート体S1の、無駄な伸縮を抑制することが可能となる。
また、シート積層体Sが、単一の第一シート体S1と単一の第二シート体S2と、から構成されていることで、製造工程が単純化され、針布用基布1の製造性がさらに向上する。
また、針布2において、複数の針nが、略コ字状に成型され、針布用基布1に植針されていることで、複数の針nが針布用基布1に強固に固定されることから、ブラッシングの最中に複数の針nが抜け落ちる心配が無くなる。
また、複数の針nが、針布用基布1に千鳥状に植針されていることで、針布2に植針されている複数の針nの目が細かくなり、ブラッシングの性能が向上する。
また、列方向針部Nの両端が、段方向において一段おきに、一直線上に揃うように設けられることで、針nを千鳥状に植針しつつ、一対の針本体n2の内の同一側の端部を、段方向に一直線上に並べることが可能となる。これにより、針本体n2が整然と並べられた針布となり、整毛、起毛の性能がさらに向上する。
なお、上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や寸法等は一例であって、設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、図6に示すように、第一シート体S1を裏面、第二シート体S2を表面として、複数の針nを植針し、針布2を製造しても良い。
1 針布用基布
S シート積層体
S1 第一シート体
S2 第二シート体
S2a 樹脂シート層
S2b 金属箔層
2 針布
n 針
n1 基布当接部
n2 針本体
N 列方向針部
H 植針穴

Claims (8)

  1. シート積層体を備え、
    前記シート積層体は、ゴム素材により形成される第一シート体と、樹脂素材又は金属箔の少なくとも何れか一方により形成される第二シート体と、を有することを特徴とする針布用基布。
  2. 前記第二シート体は、複数の層により形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の針布用基布。
  3. 前記シート積層体は、単一の前記第一シート体と単一の前記第二シート体と、により構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の針布用基布。
  4. 前記シート積層体は、複数の前記第一シート体と単一の前記第二シート体と、により構成され、前記複数の第一シート体は、前記第二シート体の両面に設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の針布用基布。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の針布用基布と、この針布用基布に植針されている複数の針と、を備えることを特徴とする針布。
  6. 前記複数の針は、略コ字状に成型され、前記針布用基布に植針されていることを特徴とする、請求項5に記載の針布。
  7. 前記複数の針は、前記針布用基布に千鳥状に植針されていることを特徴とする、請求項5又は6に記載の針布。
  8. 前記複数の針は、前記針布用基布の列方向に同一間隔で植針されることにより、前記列方向と略平行な列方向針部を形成し、
    前記列方向針部は、前記針布用基布の段方向において、複数設けられ、
    前記複数の列方向針部は、その両端が、前記段方向において一段おきに、一直線上に揃うように設けられることを特徴とする、請求項7に記載の針布。

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