JP2020056930A - 光通信装置、及び光回路基板搭載方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光ファイバと光回路基板との軸ずれの少ない実装を容易に行う。【解決手段】通信用の光ファイバ100が接続される光通信装置10aであって、光ファイバ100に対して信号光を入出力する入出力部と入出力部に対して信号光を送受信する送受信部とを備える光回路基板5と、送受信部を制御する制御回路が組み込まれた電気回路基板2と、光ファイバ100の位置を固定するベース基材17とで構成され、光回路基板5とベース基材17とは、光ファイバ100の光軸に平行な第1接合層及び第2接合層を介して配設され、第1接合層及び第2接合層は、重畳領域を有して対向する2つの金属パターンを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、光通信装置、及び光回路基板搭載方法に関する。
光通信用モジュールは、シリコンフォトニクス技術を用いて作製されたICチップ(以下、SiPチップという。)を用いることが多い。このような光通信用モジュールは、例えば、WDM(Wavelength Division Multiplexing)のような多波長を扱うSFP+(Small Form-Factor Pluggable Plus)以下程度の小型の装置に使用される。
一般に、光通信用モジュールは、TOSA(Transmitter Optical SubAssembly)、ROSA(Receiver Optical SubAssembly)やBOSA(Bi-directional Optical SubAssembly)と呼ばれる光学モジュールを基板に三次元実装するのが一般的である。例えば、特許文献1には、光送受信モジュールと送受信回路とをFPC(Flexible Printed Circuits)基板で接続した光トランシーバが開示されている。
特許文献1に記載の光送受信モジュールは、比較的大きなものである。これに対して、SiP(Silicon Photonics)チップは、光学部品をモノリシックに作り込んだものであり、非常に小型である。したがって、特許文献1の技術にSiPチップを適用することが考えられる。しかしながら、光軸が光ファイバの同軸中心で固定されるため、SiPチップ(光回路基板)の位置精度、特に、軸ズレ対策が必要であるという問題点があった。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、光ファイバと光回路基板との軸ずれの少ない実装を容易に行うことができる光通信装置、及び光回路基板搭載方法を提供することを課題とする。
前記目的を達成するために、第1発明は、通信用の光ファイバ(100)が接続される光通信装置(10a,20b)であって、前記光ファイバに対して信号光を入出力する入出力部(21a,22)と該入出力部に対して信号光を送受信する送受信部(23,43)とを備える光回路基板(5)と、前記光ファイバの位置を固定するベース基材(17)とで構成され、前記光回路基板と前記ベース基材とは、前記光ファイバの光軸に平行な複数の接合層(15a,15b)を介して配設され、前記複数の接合層は、重畳領域を有して対向する2つの金属パターン(11a,11b,12a,12b)を備え、隣接する2つの接合層の金属パターン(11a,11b)の内側形状(11c,11d)は、前記対向する2つの金属パターンで一致することを特徴とする。なお、括弧内の符号や文字は、実施形態において付した符号等であって、本発明を限定するものではない。
また、第2発明は、通信用の光ファイバ(100)の位置を固定するベース基材(3,17)に、該光ファイバの信号光を入出力する入出力部を有する光回路基板(5)を搭載する光回路基板搭載方法であって、
前記光回路基板の裏面に、前記光ファイバの光軸に平行な複数の第1金属パターンを形成すると共に、前記ベース基材の上面に前記光軸に平行な複数の第2金属パターンを形成する第1工程(SP1)と、前記第1金属パターンと、前記第2金属パターンとを重畳領域を有して対向させる第2工程(SP2)と、前記対向したベース基材及び光回路基板を加熱し、前記第1金属パターン及び前記第2金属パターンを溶融する第3工程(SP3)と、前記加熱されたベース基材及び光回路基板を冷却する第4工程(SP4)とを有し、前記複数の第1金属パターンの内、何れか隣接する金属パターンの形状と、対応する前記第2金属パターンの形状とが一致することを特徴とする。なお、括弧内の符号や文字は、実施形態において付した符号等であって、本発明を限定するものではない。
前記光回路基板の裏面に、前記光ファイバの光軸に平行な複数の第1金属パターンを形成すると共に、前記ベース基材の上面に前記光軸に平行な複数の第2金属パターンを形成する第1工程(SP1)と、前記第1金属パターンと、前記第2金属パターンとを重畳領域を有して対向させる第2工程(SP2)と、前記対向したベース基材及び光回路基板を加熱し、前記第1金属パターン及び前記第2金属パターンを溶融する第3工程(SP3)と、前記加熱されたベース基材及び光回路基板を冷却する第4工程(SP4)とを有し、前記複数の第1金属パターンの内、何れか隣接する金属パターンの形状と、対応する前記第2金属パターンの形状とが一致することを特徴とする。なお、括弧内の符号や文字は、実施形態において付した符号等であって、本発明を限定するものではない。
本発明によれば、光ファイバと光回路基板との軸ずれの少ない実装を容易に行うことができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
(第1実施形態)
(構成の説明)
図1は、本発明の第1実施形態である光通信装置の内部構造を示す平面図であり、図2は、本発明の第1実施形態である光通信装置の内部構造を示す断面図である。
光通信装置10aは、通信用の光ファイバ100を接続するものであり、筐体1の内部に、内部モジュール20aを内包する。つまり、光通信装置10aは、筐体1と、レセプタクル保持部6と、内部モジュール20aと、台座4,16とを備えて構成される。台座4,16は、筐体1に取り付けられており、内部モジュール20aを支持する。
(構成の説明)
図1は、本発明の第1実施形態である光通信装置の内部構造を示す平面図であり、図2は、本発明の第1実施形態である光通信装置の内部構造を示す断面図である。
光通信装置10aは、通信用の光ファイバ100を接続するものであり、筐体1の内部に、内部モジュール20aを内包する。つまり、光通信装置10aは、筐体1と、レセプタクル保持部6と、内部モジュール20aと、台座4,16とを備えて構成される。台座4,16は、筐体1に取り付けられており、内部モジュール20aを支持する。
図3は、本発明の第1実施形態である光通信装置の内部モジュールの斜視図であり、図4は、内部モジュールを分解した分解図である。
内部モジュール20aは、電気回路基板2と、ベース部材3と、光回路基板としてのSiPチップ5と、レセプタクル7と、レンズアダプタ9と、光結合素子としてのレンズ8とを備える光通信装置である。ここで、ベース部材3とレセプタクル7とレンズアダプタ9とでベース基材17を構成する。なお、光ファイバ100(図1)は、ピグテイル型(同軸型)のもので構わない。
内部モジュール20aは、電気回路基板2と、ベース部材3と、光回路基板としてのSiPチップ5と、レセプタクル7と、レンズアダプタ9と、光結合素子としてのレンズ8とを備える光通信装置である。ここで、ベース部材3とレセプタクル7とレンズアダプタ9とでベース基材17を構成する。なお、光ファイバ100(図1)は、ピグテイル型(同軸型)のもので構わない。
電気回路基板2は、SiPチップ5とワイヤで接続されるPCB(Print Circuit Board)である。電気回路基板2は、SiPチップ5が出力する電気信号の位相を検出してシリアルデジタル信号に変換したり、外部から入力したシリアルデジタル信号をSiPチップ5に出力したりする回路を有している。電気回路基板2は、光ファイバ100やレンズ8の光軸に平行な縦方向に長く、幅方向に短い略矩形状である。電気回路基板2は、レンズアダプタ9の側に凹部2aが形成されている。電気回路基板2は、外部装置に接続される端子2bが設けられている。
レセプタクル7は、光ファイバ100のプラグが差し込まれる回転体状の金属部材である。レセプタクル7は、円筒部材7aの両側面に外径が異なる円筒部材7b,7cが同軸状に延在したものである。レンズアダプタ9は、レンズ8が組み込まれている円筒状の金属部材である。レンズ8は、SiPチップ5の入出力部と光ファイバ100の入出力端とを空間的に光学結合させるものである。
レンズアダプタ9は、本体部9aの両側面に円柱状の凹部9b,9cが同軸状に形成されている。円筒部材7bは、光ファイバ100のプラグが差し込まれる。円筒部材7cは、レンズアダプタ9の凹部9cに挿通又は嵌合し、端面7dがレンズアダプタ9の凹部端面9dと当接する。
ベース部材3は、半田付けによってSiPチップ5を搭載し、電気回路基板2の一部を支持する金属部材である。ベース部材3は、略半円柱状の金属部材であり、レンズアダプタ9の凹部9bに挿通又は嵌合する凸部3bが形成されている。また、ベース部材3は、上面3aに半田付けを行うための金属パターン12a,12b(図6)が形成されている。
ベース部材3の凸部3bは、レンズアダプタ9の凹部9bに挿通又は嵌合する。また、レセプタクル7の円筒部材7cは、レンズアダプタ9の凹部9cに挿通又は嵌合する。また、レセプタクル7は、光ファイバ100のプラグが差し込まれ、レンズアダプタ9は、レンズ8が組み込まれている。また、ベース基材17は、ベース部材3とレンズアダプタ9とレセプタクル7とで連結されている。このため、ベース部材3又はベース基材17は、光ファイバ100及びレンズ8の位置を固定している。
SiPチップ5は、光ファイバ100が入出力する光信号を送受信する入出力部、及び送受信部が形成された光回路基板である。SiPチップ5は、後記する光回路基板搭載方法で、ベース部材3の上面3aであって、電気回路基板2の凹部2aに配設される。
図5は、本発明の第1実施形態である光通信装置で使用される光回路基板の表面を示す図である。
光回路基板としてのSiPチップ5は、例えば、一芯双方向通信モジュールの光回路であり、入出力部としてのスポットサイズ変換器21a,21b及び波長合分波器22と、送受信部としてのフォトダイオード23及びレーザダイオード43と、レーザダイオード43を駆動制御する駆動制御回路44と、フォトダイオード23の出力電流を電圧に変換するトランスインピーダンスアンプ41と、モニタ用フォトダイオード42と、複数の電極パッド26,・・・,26を備え、これらがSi基板(不図示)の表面に形成されたものである。
光回路基板としてのSiPチップ5は、例えば、一芯双方向通信モジュールの光回路であり、入出力部としてのスポットサイズ変換器21a,21b及び波長合分波器22と、送受信部としてのフォトダイオード23及びレーザダイオード43と、レーザダイオード43を駆動制御する駆動制御回路44と、フォトダイオード23の出力電流を電圧に変換するトランスインピーダンスアンプ41と、モニタ用フォトダイオード42と、複数の電極パッド26,・・・,26を備え、これらがSi基板(不図示)の表面に形成されたものである。
スポットサイズ変換器21aは、レンズ8(図1,2,3)とシリコン細線導波路24との間を結合するものである。入出力部としてのスポットサイズ変換器21aの光軸は、光ファイバ100及びレンズ8の光軸と一致している。なお、シリコン細線導波路24は、コア材をシリコンとし、クラッド材を石英とする光導波路であり、石英光導波路に比べて光の経路を鋭く曲げることができる。
波長合分波器22は、シリコン細線導波路24により構成され、波長分割フィルタとして使用される。波長合分波器22は、スポットサイズ変換器21aに入射したレーザ光をフォトダイオード23に導く。また、波長合分波器22は、スポットサイズ変換器21bに入射したレーザ光をスポットサイズ変換器21aに導く。つまり、スポットサイズ変換器21a及び波長合分波器22は、信号光を入出力する入出力部として機能する。
レーザダイオード43は、スポットサイズ変換器21bにレーザ光(信号光)を照射する送信部である。トランスインピーダンスアンプ41は、フォトダイオード23が出力する電流信号を電圧信号に変換する。モニタ用フォトダイオード42は、レーザダイオード43の発光強度をモニタする。電極パッド26,・・・,26は、電気回路基板2と接続するためのパッドである。
ところで、SiPチップ5は、1本の光ファイバ100で、双方向通信を行うため、フォトダイオード23が入射する光の波長と、光ファイバ100の他端に設けられているレーザダイオードが発光した光の波長とは、異なるように設定されている。
図6は、本発明の第1実施形態である光通信装置で使用される光回路基板の裏面を示す図であり、図7は、本発明の第1実施形態である光通信装置で使用されるベース部材の平面図である。
光回路基板としてのSiPチップ5の裏面には、光軸に平行に2本の金属パターン11a,11bが形成されている。また、ベース部材3の上面3aにも光軸に平行に金属パターン12a,12bが形成されている。金属パターン11a,11b及び金属パターン12a,12bは、矩形状であり、光軸方向に平行に長く形成されている。なお、金属パターン11a,11bは、例えば、蒸着による金メッキであり、金属パターン12a,12bは、蒸着による金錫メッキである。また、金錫メッキの組成比は、例えば、Au79:Sn21が好ましい。金メッキは、通常、数μmの厚さで形成されるので問題無いが、蒸着の場合は可能な限り厚く(0.8μm程度)形成するのがよい。なお、金属パターン11a,11bを蒸着による金錫メッキとし、金属パターン12a,12bを蒸着による金メッキとしても構わない。
光回路基板としてのSiPチップ5の裏面には、光軸に平行に2本の金属パターン11a,11bが形成されている。また、ベース部材3の上面3aにも光軸に平行に金属パターン12a,12bが形成されている。金属パターン11a,11b及び金属パターン12a,12bは、矩形状であり、光軸方向に平行に長く形成されている。なお、金属パターン11a,11bは、例えば、蒸着による金メッキであり、金属パターン12a,12bは、蒸着による金錫メッキである。また、金錫メッキの組成比は、例えば、Au79:Sn21が好ましい。金メッキは、通常、数μmの厚さで形成されるので問題無いが、蒸着の場合は可能な限り厚く(0.8μm程度)形成するのがよい。なお、金属パターン11a,11bを蒸着による金錫メッキとし、金属パターン12a,12bを蒸着による金メッキとしても構わない。
金属パターン11aと金属パターン11bとの間隔はaであり、金属パターン12aの間隔もaである。つまり、金属パターン11aと金属パターン12bとの間隔は等しくされている。また、金属パターン11a及び金属パターン11bの幅はcであり、金属パターン12a及び金属パターン12bの幅はbである。つまり、金属パターン11a及び金属パターン11bの幅cと金属パターン12a及び金属パターン12bの幅bとは、同一であってもよく、異なっていてもよい。言い換えれば、金属パターン11aと金属パターン12aとが光軸に平行に重畳し、金属パターン11bと金属パターン12bとが光軸に平行に重畳すれば構わない。
金属パターン11a及び金属パターン11bの長さL1は、SiPチップ5の光軸方向の長さと同程度である。また、L1>>aが好ましい。金属パターン12a及び金属パターン12bの長さL2は、金属パターン11a及び金属パターン11bの長さL1に等しいか、長さL1よりも長くする。
また、金属パターン11aと金属パターン11bとの内側の形状(11c,11d)と、金属パターン12aと金属パターン12bとの内側の形状(12c,12d)とは、直線でなくても、互いに一致していれば構わない。言い換えれば、金属パターン11aと金属パターン11bとの間隔と、金属パターン12aと金属パターン12bとの間隔が互いに一致していれば構わない。また、金属パターン11aと金属パターン11bとの内側の形状(11c,11d)と、金属パターン12aと金属パターン12bとの内側の形状(12c,12d)との間隔が光軸方向に一定(a)であることが好ましい。
(光回路基板搭載方法)
図8は、光回路基板をベース基材に搭載する搭載方法を示す図である。
本実施形態では、光回路基板としてのSiPチップ5を、ベース基材17の一部であるベース部材3に搭載する搭載方法に特徴があるので、以下、光回路基板搭載方法について説明する。
製造者は、まず、SiPチップ5の裏面に金錫の、金属パターン(第1金属パターン)11a,11bを蒸着すると共に、ベース部材3の上面3aに金の金属パターン(第2金属パターン)12a,12bを蒸着する(SP1)。この蒸着位置は、SiPチップ5が電気回路基板2の凹部2aに配置される位置とする。SP1の後、製造者は、ベース部材3の金属パターン12a,12bと、SiPチップ5の金属パターン11a,11bとを対向して重ね合わせる(SP2)。なお、金属パターン12a,12bと金属パターン11a,11bとは、若干、位置ズレていたり、傾斜したりしていても構わない。
図8は、光回路基板をベース基材に搭載する搭載方法を示す図である。
本実施形態では、光回路基板としてのSiPチップ5を、ベース基材17の一部であるベース部材3に搭載する搭載方法に特徴があるので、以下、光回路基板搭載方法について説明する。
製造者は、まず、SiPチップ5の裏面に金錫の、金属パターン(第1金属パターン)11a,11bを蒸着すると共に、ベース部材3の上面3aに金の金属パターン(第2金属パターン)12a,12bを蒸着する(SP1)。この蒸着位置は、SiPチップ5が電気回路基板2の凹部2aに配置される位置とする。SP1の後、製造者は、ベース部材3の金属パターン12a,12bと、SiPチップ5の金属パターン11a,11bとを対向して重ね合わせる(SP2)。なお、金属パターン12a,12bと金属パターン11a,11bとは、若干、位置ズレていたり、傾斜したりしていても構わない。
SP2の後、製造者は、ベース部材3及びSiPチップ5をリフローで加熱する(SP3)。このとき、加熱温度は、例えば、280℃であり、リフロー雰囲気は、例えば、窒素水素(4%未満でできるだけ高めがよい)を用いる。これにより、酸化が防止される。なお、コレット等を用いて、SiPチップ5をベース部材3の上面3aに押し付けたりしない。
これにより、金属パターン12a,12bと金属パターン11a,11bとの界面で共晶半田が形成される。つまり、組成比Au79:Sn21の金属パターン12a,12bの溶融物に金属パターン11a,11bの金が加わり、理想的なAu80:Sn20の濡れ性の良い共晶半田が形成される。この共晶半田は、AuとSnとの組成比が上下方向に連続的に変化している領域なので、組成比連続領域14a,14bと呼ぶ。
SiPチップ5は、溶融状態の共晶半田(組成比連続領域14a,14b)の表面張力と自重とによるセルフアライメント効果で、ベース部材3の金属パターン12a,12bの位置とSiPチップ5の金属パターン11a,11bの位置とが一致するように移動する。
SP3において、金属パターン12a,12bの位置と金属パターン11a,11bの位置とが一致した後、ベース部材3及びSiPチップ5が冷却される(SP4)。つまり、溶融状態の組成比連続領域14a,14bが冷却され、固体状態の組成比連続領域14c,14dが形成される。ここで、金属パターン11aと組成比連続領域14cと金属パターン12aとで、接合層15aと呼び、金属パターン11bと組成比連続領域14dと金属パターン12bとで、接合層15bと呼ぶものとする。
前記したように、内部モジュール20aは、ベース部材3が光ファイバ100及びレンズ8の位置を固定している。また、金属パターン11a,11bの長さL1と、金属パターン11aと金属パターン11bとの間隔aとの関係がL1>>aにされている。このため、内部モジュール20aを作製したときにおいて、SiPチップ5は、光ファイバ100及びレンズ8の光軸に対して平行かつ軸線上に自動的に調整されていることになる。
(効果の説明)
以上説明したように、第1実施形態の光通信装置10aは、内部モジュール20aを構成要素とする。この内部モジュール20aは、ベース3の上面3aに間隔aの2本の金属パターン11a,11bが形成され、SiPチップ5の上面3aに間隔aの2本のAuSnの金属パターン12a,12bが形成されている。なお、金属パターン11a,11bは、Auであり、金属パターン12a,12bは、組成比Au79:Sn21の合金である。
以上説明したように、第1実施形態の光通信装置10aは、内部モジュール20aを構成要素とする。この内部モジュール20aは、ベース3の上面3aに間隔aの2本の金属パターン11a,11bが形成され、SiPチップ5の上面3aに間隔aの2本のAuSnの金属パターン12a,12bが形成されている。なお、金属パターン11a,11bは、Auであり、金属パターン12a,12bは、組成比Au79:Sn21の合金である。
金属パターン11a,11bと金属パターン12a,12bとを重ね合わせた状態で、ベース部材3及びSiPチップ5をリフロー炉で加熱すると、溶融状態の共晶半田(組成比連続領域14a,14b)が形成される。このとき、金属パターン12a,12bと金属パターン11a,11bとが若干、位置ズレや傾斜があっても、セルフアライメント効果で位置が修正される。
一方、ベース部材3は、光ファイバ100及びレンズ8の位置を固定している。また、金属パターン11a,11bは、長さL1の方が間隔aよりも非常に長く(L1>>a)形成されている。このため、内部モジュール20aは、SiPチップ5の位置が光ファイバ100及びレンズ8の光軸に対して平行かつ軸線上に配設されたものになる。これにより、SiPチップ5実装時の調整が不要になり、実装の簡素化や時短の効果も得られる。
なお、表面実装型のレンズアダプタは、比較的大きいので、光軸調整後、YAGレーザ発振器を用いた溶接固定が必要となる。このため、ある程度の周辺領域と、溶接固定に耐えうる素材を用いなければならない。一方、本実施形態の内部モジュール20aでは、レセプタクル7とベース部材3に搭載されたSiPチップ5とをレンズアダプタ9を介して連結している。これにより、内部モジュール20aは、小型化及び実装の簡素化が図られている。
(第2実施形態)
図9は、本発明の第2実施形態である光通信装置で使用されるベース部材の平面図である。
前記第1実施形態の内部モジュール20aでは、矩形状の金属パターン12a,12bをベース部材3の上面3aに形成した。本実施形態では、第1実施形態の金属パターン12a,12bと同様の矩形状金属パターンに、複数の楕円形状の半田溜13a,13bを設けた金属パターン12e,12fを使用する。なお、半田溜13a,13bの形状は、楕円形状や円形でなく、矩形状でも構わない。
図9は、本発明の第2実施形態である光通信装置で使用されるベース部材の平面図である。
前記第1実施形態の内部モジュール20aでは、矩形状の金属パターン12a,12bをベース部材3の上面3aに形成した。本実施形態では、第1実施形態の金属パターン12a,12bと同様の矩形状金属パターンに、複数の楕円形状の半田溜13a,13bを設けた金属パターン12e,12fを使用する。なお、半田溜13a,13bの形状は、楕円形状や円形でなく、矩形状でも構わない。
第1実施形態では、金錫の蒸着や金めっきを用いて説明したが、一般的には、金錫ペレットを接合部に載置して、金属パターン(この場合、両方金仕上げ)を共晶半田する。この場合、金錫ペレットは、ある程度、大きさや厚みの制限を受ける。そこで、半田溜13a,13bに余分な金錫を流すことにより、適切な金錫厚を確保する。前記第1実施形態に対し、本第2実施形態では、SiPチップ5の搭載方法の自由度向上を期待することができる。例えば、様々なチップに対応することが可能となる。また、半田溜13a,13bのパターンがSiPチップ5からはみ出て見えるので、SiPチップ5をベース部材3に載置する目安にすることができる。
(変形例)
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のような種々の変形が可能である。
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のような種々の変形が可能である。
(1)前記各実施形態の金属パターン11a,11b,12a,12b,12e,12fは、光軸方向に平行な矩形状のパターンであったが、光軸方向に垂直なパターンを追加しても構わない。この追加によって、光軸方向に垂直な方向の位置決めだけでなく、光軸方向の位置決めも行うことができる。また、金属パターン11a,11b,12a,12b,12e,12fは、2本だけでなく、3本以上にすることもできる。
(2)前記第1実施形態では、金錫メッキを用い、前記第2実施形態では、金錫ペレットを用いたが、より一般的な錫−鉛の半田ペーストを用いることもできる。
(3)前記各実施形態の金属パターンや接合層は、2本であったが3本以上でも構わない。つまり、隣接する2つの接合層の金属パターンの内側形状(11c,11d)は、前記対向する2つの金属パターンで一致すれば構わない。
1 筐体
2 電気回路基板
3 ベース部材
5 SiPチップ(光回路基板)
6 レセプタクル保持部
7 レセプタクル
8 レンズ(光結合素子)
9 レンズアダプタ
10a,10b 光通信装置
11a,11b 金属パターン(第1金属パターン)
12a,12b,12e,12f 金属パターン(第2金属パターン)
13a,13b 半田溜
14a,14b 組成比連続領域(溶融状態)
14c,14d 組成比連続領域(固体状態)
15a,15b 接合層
17 ベース基材
20a 内部モジュール(光通信装置)
21a,21b スポットサイズ変換器(入出力部)
24 シリコン細線導波路
100 光ファイバ
2 電気回路基板
3 ベース部材
5 SiPチップ(光回路基板)
6 レセプタクル保持部
7 レセプタクル
8 レンズ(光結合素子)
9 レンズアダプタ
10a,10b 光通信装置
11a,11b 金属パターン(第1金属パターン)
12a,12b,12e,12f 金属パターン(第2金属パターン)
13a,13b 半田溜
14a,14b 組成比連続領域(溶融状態)
14c,14d 組成比連続領域(固体状態)
15a,15b 接合層
17 ベース基材
20a 内部モジュール(光通信装置)
21a,21b スポットサイズ変換器(入出力部)
24 シリコン細線導波路
100 光ファイバ
Claims (7)
- 通信用の光ファイバが接続される光通信装置であって、
前記光ファイバに対して信号光を入出力する入出力部と該入出力部に対して信号光を送受信する送受信部とを備える光回路基板と、
前記光ファイバの位置を固定するベース基材とで構成され、
前記光回路基板と前記ベース基材とは、前記光ファイバの光軸に平行な複数の接合層を介して配設され、
前記複数の接合層は、重畳領域を有して対向する2つの金属パターンを備え、
隣接する2つの接合層の金属パターンの内側形状は、前記対向する2つの金属パターンで一致する
ことを特徴とする光通信装置。 - 請求項1に記載の光通信装置であって、
前記隣接する接合層の間隔は、前記光軸の方向に一定である
ことを特徴とする光通信装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の光通信装置であって、
前記複数の接合層は、対向する前記金属パターンの間に組成比連続領域が形成されている
ことを特徴とする光通信装置。 - 請求項3に記載の光通信装置であって、
前記ベース基材に接合する金属パターンは、前記組成比連続領域に連続する部材を溜め込む半田溜が形成されている
ことを特徴とする光通信装置。 - 請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の光通信装置であって、
前記光ファイバと前記入出力部とを光学結合させる光結合素子をさらに備え、
ベース基材は、前記光ファイバを保持するレセプタクルと、前記光結合素子を保持するレンズアダプタと、前記金属パターンを接合するベース部材との連結により構成されている
ことを特徴とする光通信装置。 - 請求項5に記載の光通信装置であって、
前記入出力部と前記光ファイバ及び前記光結合素子とが光学結合されるように配置される
ことを特徴とする光通信装置。 - 通信用の光ファイバの位置を固定するベース基材に、該光ファイバの信号光を入出力する入出力部を有する光回路基板を搭載する光回路基板搭載方法であって、
前記光回路基板の裏面に、前記光ファイバの光軸に平行な複数の第1金属パターンを形成すると共に、前記ベース基材の上面に前記光軸に平行な複数の第2金属パターンを形成する第1工程と、
前記第1金属パターンと、前記第2金属パターンとを重畳領域を有して対向させる第2工程と、
前記対向したベース基材及び光回路基板を加熱し、前記第1金属パターン及び前記第2金属パターンを溶融する第3工程と、
前記加熱されたベース基材及び光回路基板を冷却する第4工程とを有し、
前記複数の第1金属パターンの内、何れか隣接する金属パターンの形状と、対応する前記第2金属パターンの形状とが一致する
ことを特徴とする光回路基板搭載方法。
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