JP2020055808A - 過酢酸製剤を用いる農園芸用病害防除方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カンキツかいよう病などの細菌病、イチゴうどんこ病などの糸状菌病などの、果樹または野菜の病害に対して、高い防除効果を示し、環境汚染を引き起こすことなく、また作物に薬害を生じさせることもない、人畜に安全な農園芸用病害防除方法を提供すること。【解決手段】有効成分として過酢酸を0.01wt%〜2wt%含有する過酢酸製剤を用いて、病原菌による果樹または野菜の病害を予防または治療することを特徴とする、農園芸用病害防除方法。【選択図】なし

Description

本発明は、有効成分として過酢酸を用いる農園芸用病害防除方法であり、有用作物の病害の防除方法に関する。
果樹や野菜などの有用作物の病害には様々なものがあり、例えば、カンキツかいよう病は、Xanthomonas campestris pv. citriによって引き起こされる。この病原菌が感染すると、葉、果実、緑枝に褐色の病斑が形成され、落葉も助長される。カンキツの中でも、ネーブルオレンジやレモンが最も弱く、他の中晩柑橘類も弱く、感染すると大きな病斑が形成されるため、特に果実に病斑ができると商品価値が著しく損なわれてしまう。
カンキツかいよう病に対して有効な薬剤は少なく、水酸化銅(II)(コサイド3000)が主に使われている。しかし、予防的な効果しか無く、感染後の治療に有効な薬剤は知られていない。また、カンキツかいよう病は、台風などの強風で枝や葉が擦れ合った傷口から感染しやすいため、防風垣や防風ネットで枝や葉が傷付くのを物理的に防ぐ方法も行われている。しかし、あらかじめコサイド3000を処理し、また防風ネットなどの物理的な措置を施すことは、急な天候不順による台風などに対処する方法としては難しく、カンキツ栽培の現場では、台風などで感染したあとで、効果的な治療ができる薬剤が強く望まれている。
さらに、キャベツ黒斑細菌病は、Pseudomonas cannabina pv. alisalensisによって引き起こされる。春や秋に温暖で雨が多いと発生し易く、菌が感染すると、葉の表面に小斑点ができ、やがて拡大して淡褐色〜黒褐色の不整形の病斑となる。このためキャベツの商品価値が著しく損なわれてしまう。病原菌は土壌中に存在し水媒伝染を行うため、台風や大雨の雨滴で容易に感染する。
キャベツ黒斑細菌病に対しては、塩基性硫酸銅水和剤、カスガマイシン・銅水和剤、オキシテトラサイクリン・ストレプトマイシン水和剤、オキソリニック酸・カスガマイシン水和剤、オキソリニック酸水和剤が使用されている。しかし、銅剤や抗生物質剤では、コスト、作物残留性や薬剤耐性菌の問題がある。
イチゴうどんこ病は、糸状菌Sphaerotheca aphanis var. aphanisによって引き起こされる。この菌が感染すると、葉や果実の表面に白色粉状の菌叢が形成され、果実では果色が悪くなり、味が低下して商品価値が失われる。いちご栽培の主流であるハウスで促成栽培するいちごで多く発生し、経済的に多大な損失となっている。
防除に有効な薬剤として、脱メチル化阻害剤(DMI剤)(またはエルゴステロール生合成阻害剤=EBI剤)やストロビルリン系剤、またはジーファイン水和剤とサンクリスタル乳剤を混用したものが散布使用されている。しかし、DMI剤やストロビルリン系剤に関しては、耐性菌が出現しやすいといったこともあり、こうした薬剤とは殺菌メカニズムが異なる防除薬剤が強く望まれている。
過酢酸製剤は、過酸化水素と酢酸を適切に混合し、それらの化学平衡反応により形成された過酢酸を用いるもので、基本的に過酢酸、過酸化水素、酢酸および水を含む。その酸化作用から殺菌用途に用いられてきた過酸化水素よりも有効であること、有機物存在下でも塩素のように殺菌力が低下しないこと、また、酵素やDNAのような生体必須分子を非可逆的に酸化変性させる殺菌メカニズムから耐性菌が出現しにくいこと等の特徴を有する。
このような特徴から、過酢酸製剤は、飲料用PETボトルの殺菌剤、医療用内視鏡の消毒剤、納豆菌などを扱う食品工場での除菌洗浄剤として、用途・使用量が拡大してきている。また、2016年10月には、食肉・鶏肉・野菜の殺菌に用いることができる食品添加物として認可されている。
また、過酢酸製剤の特徴として、使用後の処理の容易さも挙げられる。過酢酸製剤は、経時変化的に、あるいはpH調整などによって、水、酸素および生分解の容易な酢酸(塩)になる。そうした面からも、環境面や健康面で取扱いの容易な殺菌剤と考えられている。
上記のような特徴を有する過酢酸製剤を農業分野に適用する試みが行われている。例えば、浸種前や催芽前および催芽後のイネ種子を、過酢酸濃度200〜1000ppmで60分〜24時間浸漬処理し、イネ種子伝染性の病害を防除する方法や、トマト青枯病に対し、100ppmの過酢酸を土壌潅注して防除する方法が報告されている(特許文献1)。
また、イネなどの種子や根、殻、果実、花などの農産物に対し、過酢酸などの過酸化物をエネルギー源に暴露して発生する発生期原子状酸素を作用させて微生物を殺菌する方法(特許文献2)が報告されているが、過酢酸を病原菌の殺菌に直接用いる技術ではない。
特開平7−258005号公報 特公表2005−514169号公報
農園芸作物の栽培に当り、作物の病害に対して、多数の薬剤が使用されているが、その防除効果が不十分であったり、薬剤耐性の病原菌の出現によりその使用が制限されたり、また作物に薬害や汚染を生じたり、あるいは人畜や水産動植物などに対する毒性が強かったりすることから、必ずしも満足すべき防除薬剤とは言い難いものが少なくない。また、特に、細菌性病害に対する有効な薬剤は少ない。従って、かかる欠点の少ない安全にかつ省力的に使用出来る薬剤の開発が強く要望されている。本発明は、これまで防除困難であった、細菌病としてカンキツかいよう病およびキャベツ黒斑細菌病、ならびに、糸状菌病としてイチゴうどんこ病などの病害に対して、高い防除効果を示し、環境汚染を引き起こすことなく、また作物に薬害を生じさせることのない、人畜に安全な農園芸用病害防除方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意努力の結果、カンキツかいよう病およびキャベツなどアブラナ科植物黒斑細菌病などの細菌病、ならびに、イチゴうどんこ病などの糸状菌病などの病害に対して高い防除効果を示し、環境汚染を引き起こすことなく、また作物に薬害を生じさせることのない、人畜に安全で確実な農園芸用病害防除方法を見出し、本発明に到った。すなわち、本発明は次の構成からなる。
1.有効成分として過酢酸を0.01wt%〜2wt%含有する過酢酸製剤を用いて、
病原菌による果樹または野菜の病害を予防または治療することを特徴とする、
農園芸用病害防除方法。
2.前記病害が細菌病である農園芸用病害防除方法。
3.前記細菌病が、カンキツかいよう病、アブラナ科植物黒斑細菌病、またはコンニャク腐敗病である農園芸用病害防除方法。
4.前記病害が糸状菌病である農園芸用病害防除方法。
5.前記糸状菌病が、うどんこ病である農園芸用病害防除方法。
6.前記果樹または野菜がカンキツ類、バラ科植物またはアブラナ科植物である農園芸用病害防除方法。
7.前記過酢酸製剤を果樹または野菜に散布または塗布することを特徴とする農園芸用病害防除方法。
本発明は、飲料用ペットボトルの殺菌で長年用いられ、また食肉・鶏肉・野菜の殺菌用の食品添加物としても認可された過酢酸製剤を使用しているため、安全性の面できわめて優れたものである。有効成分である過酢酸の殺菌効果が高いことは、古くから知られているが、本発明では、植物に薬害を生じることのない濃度で、果樹または野菜の病害の防除に有効な濃度を見出して完成させたものである。
また、強力な酸化剤である過酢酸の殺菌メカニズムは、その酸化作用によるたんぱく質やDNAの不可逆的な変性であるとされ、従来の防除薬剤の作用機作とは大きく異なると考えられる。そのため、本発明は、各種の果樹または野菜の細菌病または糸状菌病の病害の防除に関し、新たな作用機作を有する防除方法を提供するものである。
さらに、過酢酸は有機物などと接触して、短時間で最終的には水、酸素および酢酸に分解するため、作物残留性が無いという特徴を有する。このことから本発明は、各種の細菌病または糸状菌病の病害の防除に関し、人畜や環境に対して安全で、使用後の処理が容易な防除方法を提供するものである。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な形態で実施することができる。
本発明における過酢酸製剤は、例えば、過酢酸を含有する過酢酸製剤を、水などで希釈することによって、有効成分として過酢酸を0.01wt%〜2wt%含有する過酢酸製剤を得ることができる。
本発明における「果樹または野菜」としては、ダイダイ、カワノナツダイダイ、レモン、オレンジ、ユズ、ウンシュウミカン、ポンカン、ナツミカン、ライム、カボス、スダチなどのミカン属、キンカン属、カラタチ属などのミカン科などのカンキツ類;
イチゴ、モモ、リンゴ、ナシ、などのバラ科植物;
キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、カブ、ハクサイなどのアブラナ科植物;
ブドウ科植物;カキノキ科植物;スイカ、メロン、などのウリ科植物;
ツツジ科植物;マタタビ科植物;ミソハギ科植物;スグリ科植物;
レタスなどのキク科植物;トマト、ナス、ピーマン、ジャガイモなどのナス科植物;
サトイモ、コンニャクなどのサトイモ科植物;
パセリなどのセリ科植物;ソラマメなどのマメ科植物;ネギなどのヒガンバナ科植物;
ホウレンソウなどのヒユ科植物;などの果樹または野菜(一部、畑作物、花きや花木も含む)があげられ、カンキツ類、バラ科植物、アブラナ科、ナス科、サトイモ科植物であることが好ましい。
本発明における、果樹または野菜の病害の種類としては、細菌病、糸状菌病、ファイトプラズマ、マイコプラズマ様微生物、ウイルス、ウイロイド、昆虫などによる病害があげられるが、本発明の過酢酸製剤による防除できる病害は、細菌病または糸状菌病によるものが好ましい。
本発明における果樹または野菜の細菌病としては、
カンキツかいよう病(Xathomonas campestris pv. citri)、モモせん孔細菌病またはスモモ黒斑病(Xathomonas campestris pv. pruni)などのXanthomonas属細菌病;
カンキツ褐斑細菌病またはナシ花腐細菌病(Pseudomonas syringae pv. syringae)、スモモかいよう病(Pseudomonas syringae pv. morsprunorum)、キウイフルーツかいよう病(Pseudomonas syringae pv. actinidiae)、ウメ(またはスモモ)かいよう病(Pseudomonas syringae pv. morsprunorum)、ヤマモモこぶ病(Pseudomonas syringae pv. myricae)などのPseudomonas属細菌病;
ナシさび色胴枯病(Erwinia chrysanthemi pv.syringae)、パイナップル花樟病(Erwinia ananas)などのErwinia属細菌による病害;
モモ根頭がんしゅ病、ブドウ根頭がんしゅ病などのAgrobacterium属細菌による病害;
キャベツ黒斑細菌病(Pseudomonas syringae pv. maculicolaもしくはPseudomonas cannabina pv. alisalensis)、キュウリ斑点細菌病(Pseudomonas syringae pv. lachrymans)、などのPseudomonas属細菌病;
トマト(または、ナス、ピーマン、ダイコン、カブ、キュウリ、カボチャ、イチゴ、シソ、シュンギクなど)青枯病(Ralstnia solanacearum)などのRalstonia属細菌病;
トマトかいよう病(Clavibacter michiganensis subsp. michiganensis)、などのClavibacter属細菌病;
トマト(またはダイコン、ハクサイ、カリフラワー、タマネギ、ニンジンなど)軟腐病(Erwinia carotovora subsp. carotovora)などのErwinia属細菌病;
キャベツ(またはカリフラワー、ダイコン、カブ、ハクサイなど)黒腐病(Xanthomonas campestris pv. campestris)などのXanthomonas属細菌による病害;
コンニャク腐敗病(Erwinia carotovora subsp. cartovora);
斑点細菌病;葉枯細菌病;腐敗病;萎黄病;根頭がんしゅ病;首腐病;首垂細菌病;などがあげられるが、これらに限定されない。
本発明の農園芸用病害防除方法における細菌病としては、Xanthomonas属細菌病、Pseudomonas属細菌病、Ralstonia属細菌病、Clavibacter属細菌病であるのが好ましく、カンキツかいよう病、キャベツ黒斑細菌病などのアブラナ科植物黒斑細菌病またはコンニャク腐敗病であるのが好ましい。また、作物の種類としては、カンキツ類、バラ科植物、アブラナ科植物、ブドウ科植物、ナス科植物、サトイモ科植物、ウリ科植物、キク科植物であるのが好ましい。
本発明における果樹または野菜の糸状菌病としては、具体的に、
イチゴうどんこ病(Sphaerotheca aphanis var. aphanis)、キュウリうどんこ病(Sphaerotheca cucurbitae)、モモうどんこ病またはウメうどんこ病(Sphaerotheca pannosa var. persicae)などのSphaerotheca属菌による病害;
リンゴうどんこ病(Podosphaera leucotricha)などのPodosphaera属菌によるうどんこ病、
カキうどんこ病Phyllactinia kakikoraなどのPhyllactinia属菌によるうどんこ病、
ブドウうどんこ病(Uncinula necator)、
トマトうどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、ニンジンうどんこ病(Erysiphe heraclei)などのErysiphe属菌によるうどんこ病、
トウガラシうどんこ病、ナスうどんこ病など、Oidiopsis sicuraなどのOidiopsis属菌によるうどんこ病、
ハクサイ(またはキャベツ、ダイコン、カブなど)うどんこ病Oidium Sp.属菌によるうどんこ病、
Podosphaera属菌によるうどんこ病などのうどんこ病;
カンキツ苗疫病やカンキツすそ腐病(Phytophthora citrophthora)などのPhytophthora属菌による病害;
ブドウべと病(Plasmopara viticola);
リンゴ(またはナシ、ウメ、カキ、オウトウなど)炭疽病(Glomerella cingulata)などのGlomerella属菌などによる炭疽病;
ナシ腐らん病(Valsa ceratosperma)などのDiaporthales属菌病;
リンゴがんしゅ病(Nectria cinnabarina)などのボタンタケHypocreales目菌病;
リンゴ胴腐病(Botryosphaeria berengeriana)などのDothiadeales目菌病;
環紋葉枯病(Grovesinia puruni);
リンゴ灰星病(Monilinia fructicola)などのMonilinia属菌病;
リンゴ黒星病(Venturia inaequalis)などのVenturia属菌病;
リンゴ赤星病(Gymnosporangium yamadea)などのGymnosporangium属菌病;
カンキツ黒腐病(Alternaria citri)などのAlternaria属菌病;
カキ角斑落葉病(Cercospora kaki)などのCercospora属菌による病害;
カンキツそうか病(Elsinoe fawcetti)などのElsinoe属菌による病害;
カンキツ黄斑病(Mycosphaerella horii)などのMycosphaerella属菌による病害;
カンキツ緑かび病(Penicillium digitatum)、リンゴ青かび病(Penicillium expansum)などのPenicillium属菌による病害;
ナシ縮葉病(Taphrina bullata)などのTaphrina属菌による病害;
カンキツ赤衣病、またはリンゴ赤衣病(Erythricium salmonicolor);
モモ黒かび病またはオウトウ黒かび病(Rhizopus stolonifer);
カンキツすす点病またはリンゴすす点病(Zygophiala jamaicensis);
カンキツ灰色かび病またはリンゴ灰色かび病(Botrytis cinerea);
カンキツ白紋羽病またはリンゴ白紋羽病(Rosellinia necatrix);
などがあげられるがこれらに限定されない。これらのうち、糸状菌病としては、うどんこ病が好ましい。
上記の糸状菌病の他に、クワ裏うどんこ病、ツツジ褐斑病、キュウリ黒星病、キャベツ黒斑病、モチノキ黒紋病、インゲンマメすすかび病、リンゴ輪紋病、カンキツ黒点病、ブドウさび病、スギ褐色葉枯病、イチゴ萎黄病、トマト萎凋病、ナス半身萎凋病、トマト疫病、クワすす病、メロン菌核病、アスパラガス茎枯病、ジャガイモ粉状そうか病、モモ灰星病、イチョウペスタロチア病、タマネギべと病、ナシ枝枯病、マツこぶ病、モモ胴枯病、サクラてんぐ巣病、ダイズ白絹病、イチゴ根腐病、ショウガ根茎腐敗病、シャクヤク根黒斑病、イチョウ赤衣病、ハナズオウ角斑病、デイゴ裏角斑病、スイカズラ黄褐斑病、シイノキ黄色胴枯病、サトイモ汚斑病、さつまいもかいよう病、ナス褐色円星病、ツタ褐色円斑病、ユキヤナギ褐点病、ヒサカキ褐紋病、ミツバ株枯病、ほうれんそう株腐病、ウメ環紋葉枯病、キク花枯病、カーネーション茎腐病、ヒノキ黒粒葉枯病、ぶどう黒とう病、ナンテン紅斑病、ビワごま色斑点病、ショウガ根茎腐敗病、サクラ材質腐朽病、シャリンバイ紫斑病、モモ縮葉病、ケヤキ白星病、カリン白かび斑点病、カエデすすかび斑点病、リンゴすす斑病、レタスすそ枯病、キュウリつる枯病、ビワ灰斑病、チューリップ葉腐病、カリン斑点病、ハクサイ白斑病、ヤナギ葉さび病、ツツジ花腐菌核病、ネズミモチ斑紋病、シャクヤク斑葉病、マツ皮目枝枯病、ナラ円星病、カシ紫かび病、アスパラガス紫紋羽病、チャもち病、シャクナゲ葉斑病、イチゴ輪斑病、などの糸状菌病があげられる。
本発明の過酢酸製剤は、有効成分として過酢酸を0.01wt%〜2wt%含有する過酢酸製剤であることが好ましく、0.025wt%〜0.2wt%含有する過酢酸製剤であることがより好ましい。また、有効成分である過酢酸の濃度が1wt%〜15wt%の過酢酸製剤を、希釈して調製することが好ましい。このような過酢酸製剤を希釈して用いるのが好ましい。
本発明の過酢酸製剤は、液状製剤、固形製剤、半固形製剤の形態があげられるが、過酢酸が分解したり、媒体や容器と反応しない状態であれば特に限定されない。形態としては、液状製剤であるのが好ましく、液状製剤としては、例えば、液剤、乳剤、フロアブル(ゾル)剤、エマルション剤、油剤などがあげられ、通常、水で希釈した液剤であるのが好ましい。
本発明の過酢酸製剤は、上記のようにして得られた過酢酸製剤を、そのまま、あるいは高い濃度の過酢酸を含む過酢酸製剤の場合は、原液として、過酢酸濃度が適切になるよう水などで希釈して用いることが好ましい。過酢酸製剤による殺菌効果は、過酢酸の濃度と処理時間、温度、また殺菌対象とする病害細菌や糸状菌の種類に依存するため、それらを勘案して適切な媒体、濃度、供給量、処理時間、タイミング(処理開始時期、処理回数、処理日数間隔など含む)などを設定することができる。
また、対象となる農作物に薬害を生じさせないよう、処理条件を適切に設定する必要がある。薬害は、植物の葉や茎、枝、果実など部位によっても異なるため、これらも勘案して適切な媒体、濃度、供給量、処理時間、タイミング(処理開始時期、処理回数、処理日数間隔など含む)などを設定する必要ことができる。
また、本発明における農作物への適用方法においては、過酢酸製剤が細菌や糸状菌に接触する必要がある。したがって、過酢酸製剤が細菌や糸状菌に接触できる方法であれば、特に限定されないが、簡便な方法としては、過酢酸製剤を農作物の病害が発生している部位に付着させることが好ましい。病害が発生しそうな部位の場合、病害を予防することができる(予防効果)。また、すでに病害が発生している(もしくは、病原菌が付着している)部位の場合、病害を治療することができる(治療効果)。またこれらを合わせた防除効果が期待できる。過酢酸製剤を付着させる方法は、特に限定するものではなく、噴霧器による散布、あるいはブラシによる塗布、根や茎付近の土壌処理など、適宜適切な手段を用いればよい。
過酢酸製剤または過酢酸製剤を希釈した液体(溶液、分散液)を散布する具体的な処理方法としては、例えば、スプレー、シャワー、スプリンクラー、ミスト機などの人力式または動力式の噴霧機または散布機などを使用して過酢酸製剤を枝葉、茎、幹、花、果実、根などの植物表面に散布する方法があげられる。
過酢酸製剤を塗布する具体的な処理方法としては、例えば、樹木、枝葉、果実などに過酢酸製剤を塗布する方法があげられる。過酢酸製剤はそのまま塗布してもよいが、予め、液体媒体を用いて希釈または溶解しておき、得られた希釈液を塗布してもよい。塗布に用いる器具としては、ブラシ、ローラー、スポンジ、布、コテなどが使用できるが、樹木、枝葉や果実などの表面を傷つけないものが好ましい。
また、本発明の過酢酸製剤を液状製剤の状態で、土壌処理を行うこともできる。具体的な処理方法としては、例えば、噴霧機、散布機または潅注機などの機器を使用して、植物の根が分布している土壌に過酢酸製剤を散布または潅注させる方法があげられる。噴霧機および散布機としては、散布処理であげたものと同様の機器があげられる。過酢酸製剤はそのまま用いてもよいが、予め、液体媒体を用いて希釈、溶解または分散させておき、得られた希釈液または分散液を噴霧機、散布機または潅注機などの機器に入れて利用に供してもよい。
その他の補助剤としては、例えば、粉砕助剤、粉末化助剤、結合助剤、滑助剤、乳化剤、界面活性剤、増粘剤、pH調整剤、塗布剤用補助剤、消泡剤、溶解助剤または懸濁分散助剤などがあげられ、具体的には、糖類、リグニンスルホン酸塩やアルギン酸塩その他の塩類、ポリビニルアルコール、カルボシキメチルセルロース、ステアリン酸、アラビアゴム、有機ベントナイト、フェニルキシリルエタン、ポリエチレングリコール、酢酸ビニル、ワセリンなどがあげられる。これらは、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。ただし、作物への影響の少ないものを用いることが好ましい。
本発明の過酢酸製剤を作物に用いて、病害の予防または治療などの防除を行おうとする際に、処理開始時期、処理回数、処理日数間隔などの処理のタイミングとしては、適当な日を基準とし、1日〜数日間、1週間間隔、1ヶ月間隔、2ヶ月間隔など、適した処理回数と処理日数間隔で使用することが可能である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
[実施例1]カンキツかいよう病に対する治療効果
過酢酸製剤は、過酢酸濃度10wt%のオキシペール100(登録商標、保土谷化学工業株式会社製)を用意した。対照薬剤として、市販のコサイド3000(登録商標、水酸化第二銅46.1wt%、デュポン株式会社製)を用意した。カンキツは、川野なつだいだい(樹齢9年生、ポット栽培、樹高1.5〜3m)の品種を用意した。
カンキツかいよう病菌は、YP液体培地で28℃、約48時間培養し、培養液を200倍希釈して接種源とした。カンキツかいよう病菌を、肩掛け噴霧器を用いて、上記カンキツに2回接種した(1回目;5月14日、2回目;6月2日)。
試験は、各条件5樹で実施した。前記過酢酸製剤は、水で150倍(過酢酸濃度0.067wt%)および75倍(過酢酸濃度0.133wt%)に希釈して用いた。コサイド3000は、2000倍希釈(水酸化第二銅0.023wt%)し、クレフノン(炭酸カルシウム水和剤、炭酸カルシウム95wt%)を200倍加用して用いた。処理は、肩掛け噴霧器を用いて1樹当り1L散布した。過酢酸製剤は、接種1日後(5月15日および6月3日)と接種7日後(5月21日および6月9日)の2条件で行った。コサイド3000は、接種前日(5月13日および6月1日)に処理した。
調査は7月15日に実施した。1樹あたり、春葉100葉を無作為に選び、発病度を調査した。発病度および防除価の計算方法は以下の通りである。
<カンキツの発病度および防除価の計算方法>
表1のように、カンキツの葉あたりの発病数に応じて0〜4の段階の発病程度とし、それぞれの葉数を計数し、各発病程度の指数を定義した。
Figure 2020055808
続いて、表1の値を用いて、下式のように発病度および防除価を計算した。結果を表2に示す。
発病度=(n1+3×n2+5×n3+7×n4)÷(7×調査数)×100
防除価=〔1−(処理区の発病度)÷(無処理区の発病度)〕×100
Figure 2020055808
表2の結果から、菌接種後の処理において、本発明の過酢酸製剤は、従来品と同程度の防除価を示し、カンキツかいよう病の防除に有効であり、治療効果があることが示された。なお、薬害の調査も行い、過酢酸製剤・75倍希釈・接種1日後で5樹のうち2樹で葉に褐色のシミが見られたが、問題の無い程度であった。
[実施例2]カンキツかいよう病に対する実用試験
実施例1と同じ過酢酸製剤を用意した。対照薬剤として、市販のバリダシン液剤5(バリダマイシン濃度5.0wt%、住友化学株式会社製)を用いた。カンキツは、レモン(品種:アレンユーレカ)(樹齢26年生、露地栽培)を用意した。
試験は圃場で行い、各条件3樹で実施した。過酢酸製剤は、水で150倍(過酢酸濃度0.067wt%)および75倍(過酢酸濃度0.133wt%)に希釈して用いた。バリダシン液剤5は、500倍に希釈(バリダマイシン濃度0.01wt%)して用いた。処理は、動力噴霧器を用いて1樹あたり5L散布し、4月27日、5月14日、6月24日、7月15日の4回実施した。
調査は7月30日に実施した。1樹あたり春枝10枝、各枝10葉の計100葉について調査し、実施例1と同様の方法で発病度および防除価を調査した。結果を表3に示す。
Figure 2020055808
表3の結果から、本発明の過酢酸製剤は、カンキツかいよう病の防除に有効であることが示された。
[実施例3]イチゴうどんこ病に対する実用試験
実施例1と同じ過酢酸製剤を用意した。対照薬剤として、サンヨール(登録商標、米澤化学株式会社、ドデシルベンゼンスルホン酸ビスエチレンジアミン銅錯塩(II)(DBEDC)20.0wt%)を用意した。イチゴの品種は、とちおとめを用いた。
試験は露地で行い、各条件22株/区(4.3m)を3連制で行った。過酢酸製剤は、水で150倍に希釈(過酢酸濃度0.067wt%)して用いた。サンヨールは、500倍に希釈(DBEDC濃度0.04wt%)して用いた。処理は、手動式散布器を用いて10aあたり200Lとなるように散布し、4月8日、同17日、同23日、5月8日、同15日、同22日、同29日、6月4日、同12日、同18日の10回実施した。
調査は8月25日に実施した。各区18株の上位の展開した3複葉について、全小葉の発病度および防除価を調査した。発病度および防除価の計算方法は以下の通りである。
<イチゴの発病度の計算方法>
表4のように、イチゴの葉あたりの発病数に応じて0および4段階の発病程度とし、それぞれの葉数を計数し、各発病程度の指数を定義した。
Figure 2020055808
続いて、表4の値を用いて、下式のようにして発病度を計算した。防除価の計算方法は前記と同じである。結果を表5に示す。
発病度=(n1+2×n2+3×n3+4×n4)÷(4×調査数)×100
Figure 2020055808
表3の結果から、本発明の過酢酸製剤はイチゴうどんこ病の防除に有効であることが示された。なお、薬害の調査も行ったが、薬害は認められなかった。
[実施例4]キャベツ黒斑細菌病に対する防除(予防および治療)効果
実施例1と同じ過酢酸製剤を用意した。対照薬剤として、アグリマイシン100水和剤(登録商標、ファイザー株式会社製、オキシテトラサイクリン1.5wt%、ストレプトマイシン硫酸塩18.8wt%)を用意した。キャベツの品種は、爽月を用いた(播種:6月24日、定植7月15日)。
試験は露地で行い、各条件42株/区(9.0m)を2反復で行った。過酢酸製剤は、水で100倍に希釈(過酢酸濃度0.1wt%)して用いた。アグリマイシン100水和剤は2000倍に希釈して用いた。
8月3日15時に、黒斑細菌病細菌の懸濁液を10aあたり100Lの割合となるよう動力噴霧器を用いて接種した。薬剤処理試験は、動力器を用いて10aあたり250Lとなるように、接種前散布(8月3日6時)したものおよび接種後散布(8月6日6時)したものを各1回行った。
調査は8月12日に実施した。各区全株について発病度および防除価を調査した。発病度および防除価の計算方法は以下の通りである。
<キャベツの発病度の計算方法>
表6のように、キャベツの発病数に応じて0および4段階の発病程度とし、それぞれの株数を計数し、各発病程度の指数を定義した。
Figure 2020055808
続いて、株数にそれぞれ対応する指数(表6)を掛けた値を用いて、下式のようにして発病度を計算した。防除価の計算方法は前記と同じである。結果を表7に示す。
発病度=(n1+2×n2+3×n3+4×n4)÷(4×調査数)×100
Figure 2020055808
表7の結果から、本発明の過酢酸製剤はキャベツ黒斑細菌病の防除に有効であることが示された。なお、薬害の調査も行ったが、薬害は認められなかった。
[実施例5] ナスうどんこ病に対する実用試験
実施例1と同じ過酢酸製剤を用意した。対照薬剤として、トリフミン乳剤(登録商標、日本曹達株式会社、トリフミゾール15.0wt%)を用意した。ナスの品種は、絹皮水ナスを用いた。
試験は露地で行い、各条件24〜27株/区(6m)を3連制で行った。過酢酸製剤は、水で300倍に希釈(過酢酸濃度0.033wt%)して用いた。トリフミン乳剤は2000倍に希釈(トリフミゾール濃度0.0075wt%)して用いた。処理は、手動式散布器を用いて10aあたり250Lとなるように散布し、8月13日、同22日、9月1日の3回実施した。
調査は9月8日に実施した。各区全株を20葉/株あて、中上位の発病度および防除価を調査した。発病度および防除価の計算方法は以下の通りである。
<ナスの発病度の計算方法>
表6のように、ナスの葉あたりの発病数に応じて0および4段階の発病程度とし、それぞれの葉数を計数し、各発病程度の指数を定義した。
Figure 2020055808
続いて、表8の値を用いて、下式のようにして発病度を計算した。防除価の計算方法は前記と同じである。結果を表5に示す。
発病度=(n1+2×n2+3×n3+4×n4)÷(4×調査数)×100
Figure 2020055808
表3の結果から、本発明の過酢酸製剤はナスうどんこ病の防除に有効であることが示された。なお、薬害の調査も行ったが、薬害は認められなかった。
[実施例6] コンニャク腐敗病に対する実用試験
実施例1と同じ過酢酸製剤を用意した。対照薬剤として、アタッキン水和剤(登録商標、日本曹達株式会社、ストレプトマイシン硫酸塩18.8wt%、チオファネートメチル50.0wt%)を用意した。コンニャクの品種は、みやままさり(2年生)を用いた。
試験は圃場で行い、各条件36株/区(4.8m)を3連制で行った。腐敗病菌をコンニャクの種球に接種した翌日(6月18日)、10倍または100倍に希釈した過酢酸製剤(過酢酸濃度1.0wt%および0.1wt%)を、手動式散布器を用いて、平置きしたコンニャクの種いもに1mあたり300mLの散布量で散布した。アタッキンは30倍に希釈(ストレプトマイシン硫酸塩0.63wt%、チオファネートメチル1.67wt%)して、平置きした種いもに1mあたり150mLの散布量で散布した。調査は、7月21日、同28日、8月4日、同10日、同18日に行い、腐敗病による発病倒伏株数、不出芽株数を調査し、発病株率を算出した(不出芽株は、8月18日に株を掘り上げ、腐敗病であることを確認)。防除価は、8月18日の発病株率から算出した。薬害は、薬剤処理後に乾いた種いもや収穫した球茎を肉眼で確認した。結果を表10に示す。
Figure 2020055808
表10の結果から、本発明の過酢酸製剤は対照薬剤と同等のコンニャク腐敗病に対する防除効果が認められ、実用性が認められた。なお、薬害は認められなかった。
本発明は、カンキツかいよう病などの細菌病、イチゴうどんこ病などの糸状菌病などの、果樹または野菜の病害に適用する防除方法として、作物に薬害を生じることなくこれら防除困難な病害を防除(予防または治療)し、また環境に優しく使用後の処理も容易な方法として有効である。

Claims (7)

  1. 有効成分として過酢酸を0.01wt%〜2wt%含有する過酢酸製剤を用いて、
    病原菌による果樹または野菜の病害を予防または治療することを特徴とする、
    農園芸用病害防除方法。
  2. 前記病害が細菌病である、請求項1に記載の農園芸用病害防除方法。
  3. 前記細菌病が、カンキツかいよう病、アブラナ科植物黒斑細菌病、またはコンニャク腐敗病である、請求項2に記載の農園芸用病害防除方法。
  4. 前記病害が糸状菌病である、請求項1に記載の農園芸用病害防除方法。
  5. 前記糸状菌病が、うどんこ病である、請求項4に記載の農園芸用病害防除方法。
  6. 前記果樹または野菜がカンキツ類、バラ科植物またはアブラナ科植物である、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の農園芸用病害防除方法。
  7. 前記過酢酸製剤を果樹または野菜に散布または塗布することを特徴とする、
    請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の農園芸用病害防除方法。
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