JP2020051924A - 車輪回転検出装置 - Google Patents

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隼人 久保田
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雄介 神谷
浩 大渕
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Abstract

【課題】演算負荷の増大を抑制することができる車輪回転検出装置を提供する。【解決手段】本発明は、車両の車輪Wに接続される電動モータ9のロータ91の電動モータ9のステータ92に対する回転角度位置に基づいて、車輪Wの回転に関する車輪回転情報を検出する車輪回転検出装置において、回転角度位置を示す実角度位置を逐次取得する取得部10と、取得部10により取得された実角度位置と当該回転角度位置を評価する評価角度位置との比較結果に基づいて、車輪回転情報を導出する情報導出部51と、取得部10により過去に取得された実角度位置に基づいて、評価角度位置を設定する設定部52と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車輪回転検出装置に関する。
モータの回転角度位置(回転角)を検出する手段としては、例えばレゾルバが挙げられる。レゾルバは、モータの回転角度位置を検出して、アナログ信号で出力する。レゾルバの出力信号は、R/Dコンバータによりデジタル信号に変換され、演算ICにより回転角度位置を示す角度情報(実角度位置)に変換され、ECUに入力される。角度情報は、分解能に対応した所定範囲内(例えば0〜360°×自然数)の値で表現される。例えば特開2014−171322号公報には、レゾルバを用いた回転位置検出装置が記載されている。
特開2014−171322号公報
例えば、従来の回転位置検出装置では、回転方向を精度良く検出するために、ロータが一周回った場合に回転角度位置が0°に戻らないように、角度情報を補正していた。例えば、角度情報が所定範囲の上限値を超えた場合、その後受信する角度情報に所定範囲の上限値(嵩上げ値)を加算する。これにより、前回の角度情報から今回の角度情報との間の回転が、正方向であれば角度情報の値が増大し、その逆方向の回転であれば角度情報の値が減少するようになり、回転方向が検出できる。
しかしながら、上記のように、取得した角度情報を補正する回転位置検出装置では、一周回る毎に検出結果に嵩上げ値が加算されることとなり、演算の桁数及び表現範囲が増大し、演算負荷が増大し、演算精度の悪化が生じるおそれがある。これは、車輪の回転検出精度及び車両の動き出し判定精度に影響する。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、演算負荷の増大を抑制することができる車輪回転検出装置を提供することを目的とする。
本発明の車輪回転検出装置は、車両の車輪に接続される電動モータのロータの前記電動モータのステータに対する回転角度位置に基づいて、前記車輪の回転に関する車輪回転情報を検出する車輪回転検出装置において、前記回転角度位置を示す実角度位置を逐次取得する取得部と、前記取得部により取得された前記実角度位置と当該回転角度位置を評価する評価角度位置との比較結果に基づいて、前記車輪回転情報を導出する情報導出部と、前記取得部により過去に取得された前記実角度位置に基づいて、前記評価角度位置を設定する設定部と、を備える。
本発明によれば、取得した実角度位置に対する比較基準となる評価角度位置が、過去の実角度位置に基づいて設定される。つまり、角度情報である実角度位置は補正されず、評価する基準・閾値となる評価角度位置が補正される。これにより、角度情報を取得した際のそのままの値で評価角度位置と比較でき、演算範囲が所定範囲を大きく超えることはなく、演算負荷の増大を抑制することができる。
本実施形態の車輪回転検出装置の構成図である。 本実施形態の評価角度位置を説明するための説明図である。 本実施形態の評価角度位置を説明するための説明図である。 本実施形態の評価角度位置を説明するための説明図である。 本実施形態の車輪回転情報の導出の流れを説明するためのフローチャートである。 本実施形態の車輪回転情報の導出の流れを説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、説明に用いる各図は概念図であり、各部の形状は必ずしも厳密なものではない。本実施形態の車輪回転検出装置1は、図1に示すように、車両の車輪Wに接続される電動モータ9のロータ91の電動モータ9のステータ92に対する回転角度位置に基づいて、車輪Wの回転に関する車輪回転情報(例えば回転角度位置、回転方向、及び車両状態等)を検出する装置である。電動モータ9は、車輪Wに対して設けられたモータジェネレータであって、車輪Wに駆動力を付与する機能と、車輪Wに回生制動力を付与する機能(発電機能)とを有している。電動モータ9のロータ91の回転は、車輪Wの回転と連動している。電動モータ9及び車輪回転検出装置1は、例えばハイブリッド車両や電気自動車等に搭載されている。
車輪回転検出装置1は、レゾルバ2と、R/Dコンバータ3と、回転検出IC4と、ECU5と、車輪速度センサ6と、を備えている。車輪速度センサ6は、各車輪Wに設けられた車輪Wの回転速度を検出するセンサである。車輪速度センサ6の検出結果は、ECU5に送信される。一方、レゾルバ2は、電動モータ9に対して設けられる回転角度センサであって、公知の構成を有している。
R/Dコンバータ3は、レゾルバ2の検出信号をデジタル信号に変換する装置である。回転検出IC4は、入出力ポート、処理回路、及び通信回路等を備える集積回路である。回転検出IC4は、レゾルバ2の検出信号及びロータへの励磁信号に基づいて、電動モータ9のロータ91の回転角度位置を示す実角度位置(デジタル信号)を算出する。回転検出IC4は、CANを介して実角度位置をECU5に送信する。当該送信の周期は、サンプリング周期や通信周期により決まる。レゾルバ2、R/Dコンバータ3、及び回転検出IC4は、回転角度位置を示す実角度位置を逐次取得する回転検出装置(「取得部」に相当する)10を構成しているといえる。
実角度位置は、0度以上360度未満の範囲内で変化する回転角度位置に対応して、所定範囲内で変化するように設定された値である。本実施形態の所定範囲は、0度以上1440度未満であり、回転検出装置10が回転角度位置を表現できる表現範囲である。実角度位置は、0〜360度の範囲に対して4倍の分解能で演算された値といえる。回転検出装置10は、一定の周期で、実角度位置を演算し各部に送信する。なお、回転検出装置10及び車輪速度センサ6は、ECU5の他に、電動モータ9を制御するハイブリッドECU(図示せず)にも回転情報を送信する。
ECU5は、車両状態(車両の動き出し等)を検出する電子制御ユニットであって、CPUやメモリ等を備えている。ECU5は、車輪Wの回転検出に関して、機能として、情報導出部51と、設定部52と、制限部53と、を備えている。ECU5は、一定の周期で、回転検出装置10から実角度位置(デジタル信号)を受信する。
情報導出部51は、回転検出装置10により取得された実角度位置と回転角度位置を評価する評価角度位置との比較結果に基づいて、車輪回転情報を導出するように構成されている。本実施形態の車輪回転情報は、回転角度位置、回転方向、及び車両状態(走行中/停車中)である。情報導出部51の処理については後述する。
設定部52は、回転検出装置10により過去に取得された実角度位置に基づいて、評価角度位置を設定するように構成されている。設定部52は、回転検出装置10により過去に取得された実角度位置を基準角度位置に設定し、基準角度位置から所定角度だけ進角させた進角角度位置、及び基準角度位置から所定角度だけ遅角させた遅角角度位置を評価角度位置に設定する。以下、評価角度位置として設定された、過去の実角度位置を基準に所定角度だけ進角させた角度位置を「進角閾値」と称し、過去の実角度位置を基準に所定角度だけ遅角させた角度位置を「遅角閾値」と称する。本実施形態の所定角度は、車両の走行状態を判定するために必要な変化角度に設定されている。例えば、車輪速度センサ6が検出できる最小変化角度に相当する変化角度に設定してもよいし、あるいは車輪速度センサ6が検出できる最小変化角度よりも小さい変化角度に設定してもよい。
図2に示すように、設定部52は、車両起動後(又は停車後)、最初に受信した実角度位置又は過去の実角度位置に基づく値(初期値)を基準角度位置として、最初の進角閾値及び遅角閾値を設定する。そして、設定部52は、次回以降に受信した実角度位置が、進角閾値より大きくなった場合、又は遅角閾値未満となった場合、当該閾値を跨いで取得された実角度位置を次の閾値の基準(すなわち基準角度位置)に設定する。例えば図3に示すように、設定部52は、進角閾値より大きい実角度位置を受信すると、当該実角度位置を基準角度位置として更新し、更新後の基準角度位置に基づいて次の進角閾値及び遅角閾値を設定する。
このように、設定部52は、今回取得した実角度位置が進角角度位置より大きい場合、又は今回取得した実角度位置が遅角角度位置未満である場合、当該今回取得した実角度位置を次回以降の基準角度位置に設定する。また、例えば図4に示すように、今回取得した実角度位置が進角角度位置以下でかつ遅角角度位置以上である場合、設定部52は、基準角度位置を変更せず、各閾値を維持する。
ここで、情報導出部51は、進角閾値より大きい実角度位置を受信した場合、基準の実角度位置から一方向にレゾルバ2のロータが所定角度(例えばレゾルバ2のステータの一歯分)以上回転したと判断できるため、「車輪Wが前進方向に回転している」すなわち「車両が前方に動き出している(走行中)」と判定する。また、同様に、情報導出部51は、遅角閾値未満の実角度位置を受信した場合、レゾルバ2のロータが他方向に所定角度以上回転したと判断できるため、「車両が後方に動き出している(走行中)」と判定する。反対に、情報導出部51は、遅角閾値以上で進角閾値以下の実角度位置を受信した場合、「走行していない(停車中)」と判定する。このように、情報導出部51は、受信した実角度位置に基づいて、車輪回転情報として車両の動き出し情報(停車中/走行中)を導出する。情報導出部51は、レゾルバ2の検出結果に基づいて、走行判定(動き出し判定)を実行している。
ここで、車輪速度センサ6は、車両が所定の閾速度以下で走行している場合、構成上、回転検出精度が低下してしまう。例えば、車両が停車状態から動き出した場合、車輪速度センサ6は、停車中のパルス信号から走行中のパルス信号に切り替える。しかし、この動き出しの際、閾速度以下の低速走行時では、信号出力の構成上、走行中のパルス信号が停車中のパルス信号と重なる場合があり、この場合、フィルタを介してECU5が受信した信号は、停車中のパルス信号と同様の信号となり、ECU5は停車中と判定してしまう。
したがって、本実施形態の車輪回転検出装置1では、車速が閾速度以下である際は、レゾルバ2の検出結果に基づく車両動き出し情報を利用して、車両の動き出しを判定する。より具体的に、車速が閾速度以下である場合、レゾルバ2による走行判定及び車輪速度センサ6による走行判定が実行され、両走行判定の少なくとも一方で、「走行中」と判定された場合にECU5は「走行中」と認識する。一方、車速が閾速度より大きい場合、レゾルバ2による走行判定は行わず、車輪速度センサ6による走行判定が行われる。
上記のように、ECU5は、サンプリングタイム等に基づき、周期的及び離散的に実角度位置を受信する。本実施形態のレゾルバ2による走行判定では、実角度位置の受信間隔である一定時間の間に変化する回転角度が、所定範囲の上限値(ここでは1440°)の半分より大きくなると、回転方向を正確に検出することが困難となり、例えばレゾルバ2の一歯分以上回転したか否かの判定も困難となる。上記一定時間の間に変化する回転角度は、車速に依存する。したがって、n回目に受信した実角度位置とn+1回目に受信した実角度位置との回転角度の差が720°より大きくなるような車速で車両が走行している場合、レゾルバ2による走行判定は禁止される。
つまり、制限部53は、車輪の回転速度が所定速度以上である場合に、情報導出部51による車輪回転情報の導出を禁止又は情報導出部51による導出結果を無効化するように構成されている。この所定速度(例えば所定回転数[rpm])は、回転検出装置10による実角度位置の取得間隔(ECU5が受信する実角度位置の受信間隔)に基づいて設定されている。所定速度は、当該間隔の間に所定範囲の半分の角度(720°)を進む又は戻る回転速度となる。この所定速度は、車速に換算すると、車輪速度センサ6の検出精度が低下する閾速度よりも高い速度である(所定速度の車速換算値>閾速度)。つまり、レゾルバ2による走行判定は、回転速度が所定速度未満である場合には成立するため、車速が閾速度以下である場合は当然に成立する。本実施形態では、ECU5は、車速が閾速度以下の際に、レゾルバ2による走行判定を実行する。つまり、停車状態での走行判定では、車輪速度センサ6だけでなく、レゾルバ2からの角度情報によっても実行される。
ここで、レゾルバ2による走行判定の流れを、図5及び図6を参照して説明する。つまり、車速が閾速度以下である際のレゾルバ2による車輪回転検出について説明する。ECU5は、最初の走行判定を開始しようとする場合、仮閾値更新許可を「可」とする(S101)。そして、ECU5は、回転検出装置10から実角度位置Ang(n)を受信すると(S102)、仮閾値更新許可が「可」であるか否かを判定する(S103)。仮閾値更新許可が「可」である場合(S103:Yes)、ECU5は、仮進角閾値Prt1(n)を基準角度に所定角度αを加算した角度に設定し、仮遅角閾値Prt2(n)を基準角度から所定角度αを減算した角度に設定する(S104)。
基準角度は、車両が起動した後(又は停車状態となった後)で初回の判定(比較)がされる前は、最初に受信した実角度位置又は過去の受信記録に基づく値(初期値)に設定される。初回のフローについては、各閾値を設定するための処理といえる。実質的な走行判定は、閾値が設定されてから、例えば受信2回目以降で行われる。ただし、例えば過去の実角度位置に基づき基準角度位置が設定されている場合、受信1回目から走行判定することもできる。以下、受信2回目以降(n≧2)として説明する。
ECU5は、仮閾値を設定すると、続いて、前回の実角度位置Ang(n−1)と今回の実角度位置Ang(n)との差の絶対値が720°より大きいか否かを判定する(S106)。これは、前回の受信と今回の受信との間で、実角度位置が0°又は1440°を跨いだか否かを判定している。実角度位置が0°又は1440°を跨いだ場合、単純な値の差は720°よりも大きくなる。上記のとおり、前提として、レゾルバ2による走行判定は、一定時間(受信間隔)における実回転量が720°以下となる車速で行われているため、単純な減算による差が720°より大きい場合は、前回と今回の間で実角度位置が0°又は1440°を跨いで、今回の実角度位置の値が飛躍(1440°→0°又は0°→1440°)したと判定できる。
例えば1400°から100°への変化や、200°から1300°への変化など、実角度位置の変化が飛躍すると、進角閾値及び遅角閾値がそのままでは比較対象としての役割が維持できない。そこで、ECU5は、実角度位置が0°又は1440°を跨いだ場合、それに応じて、対応する閾値も変動させる。なお、例えば、実角度位置が1340°から200°進むと実角度位置は100°となり、実角度位置が100°から200°戻ると実角度位置は1340°となる。
ここで、実角度位置が増える回転方向を正方向とし、減る回転方向を逆方向とする。例えば1400°から100°に変化した場合、正方向の回転の場合、140°回転したこととなり(実回転量)、逆方向の回転の場合、1300°回転したこととなるがこれは前提に反する。つまり、正方向に回転したことが分かる。ここで、前回値から今回値を引く単純な減算による差は、1300°となり、正の値となる。このように、実角度位置が正方向に1440°を跨いだ場合、前回値から今回値を引く単純な減算による差は、正の値で且つ絶対値が720°より大きくなる。
一方、例えば200°から1300°に変化した場合、正方向の回転の場合、1100°回転したこととなり前提に反し、逆方向の回転の場合、340°回転したこととなる(実回転量)。つまり、逆方向に回転したことが分かる。ここで、前回値から今回値を引く単純な減算による差は、−1100°となり、負の値となる。このように、実角度位置が逆方向に0°を跨いだ場合、前回値から今回値を引く単純な減算による差は、負の値で且つ絶対値が720°より大きくなる。このように、ECU5は、連続する2つの受信値から、実角度位置が0°又は1440°を跨いだか否かと、どちらの方向で跨いだかを判定することができる。
実角度位置が正方向に1440°を跨いだ場合(S107:Yes)、進角閾値Thr1(n)として、仮進角閾値Prt1(n)から1440°(上限値)を減算した値を設定する(S108)。これは、この場合、今回の実角度位置の値が、境界を超えて、表現上1440°小さくなるからである。そして、今回受信した実角度位置Ang(n)が進角閾値Thr1(n)より大きい場合(S111:Yes)、ECU5は、走行フラグをONにし、走行中と判定する(S114)。ECU5は、前進中と判定してもよい。
一方、実角度位置が逆方向に0°を跨いだ場合(S107:No)、遅角閾値Thr2(n)として、仮遅角閾値Prt2(n)に1440°(上限値)を加算した値を設定する(S109)。これは、この場合、今回の実角度位置の値が、境界を超えて、表現上1440°大きくなるからである。そして、今回受信した実角度位置Ang(n)が遅角閾値Thr2(n)未満である場合(S112:Yes)、ECU5は、走行フラグをONにし、走行中と判定する(S114)。ECU5は、後進中と判定してもよい。
実角度位置が0°又は1440°を跨いでいない場合(S106:No)、ECU5は、仮進角閾値Prt1(n)をそのまま進角閾値Thr1(n)に設定し、仮遅角閾値Prt2(n)をそのまま遅角閾値Thr2(n)に設定する(S110)。そして、今回受信した実角度位置Ang(n)が進角閾値Thr1(n)より大きいか、又は実角度位置Ang(n)が遅角閾値Thr2(n)未満である場合(S113:Yes)、ECU5は、走行フラグをONにし、走行中と判定する(S112)。なお、ECU5は、実角度位置が進角閾値より大きければ前進中と判定でき、遅角閾値未満であれば後進中と判定できる。
ECU5は、走行フラグをONにすると(S112)、基準角度を今回受信した実角度位置Ang(n)に設定し(S115)、仮閾値更新許可を「可」とする(S116)。したがって、ECU5は、次に実角度位置を受信した場合(S102)、仮閾値更新許可が「可」であるため(S103:Yes)、更新された基準角度と所定角度αとに基づいて仮閾値を設定する(S104)。つまり、ECU5は、過去に取得した実角度位置、すなわち閾値を超えた実角度位置を基準として、新たな閾値を設定する。
反対に、今回の実角度位置Ang(n)が遅角閾値Thr2(n)より大きく且つ進角閾値Thr1(n)より小さい場合(S111:No)(S112:No)(S113:No)、ECU5は、仮閾値更新許可を「否」として(S117)、次の受信を待つ。そして、次に実角度位置を受信した場合(S102)、仮閾値更新許可が「否」であるため(S103:No)、仮進角閾値Prt1(n)は変更なく前回の進角閾値Thr1(n)に設定され、仮遅角閾値Prt2(n)も変更なく前回の遅角閾値Thr2(n)に設定される(S105)。ECU5による上記のフローの実行は、例えば実角度位置の受信毎に実行される。
このように、設定部52は、進角角度位置(進角閾値)を評価角度位置に設定している場合、前回取得した実角度位置と今回取得した実角度位置との間に、所定範囲の上限値(ここでは1440°)が介在(存在)するか否かを判定し、当該間に上限値が介在すると判定した場合、進角閾値から上限値を減算した角度位置に基づいて評価角度位置(進角閾値)に設定する。また、設定部52は、遅角角度位置(遅角閾値)を評価角度位置に設定している場合、前回取得した実角度位置と今回取得した実角度位置との間に、所定範囲の下限値(ここでは0°)が介在するか否かを判定し、当該間に下限値が介在すると判定した場合、遅角閾値に上限値を加算した角度位置に基づいて評価角度位置(遅角閾値)に設定する。本実施形態のように、進角閾値及び遅角閾値の両方が評価角度位置に設定されている場合、設定部52は、前回取得した実角度位置と今回取得した実角度位置との間に、所定範囲の下限値又は上限値が介在するか否か(下限値又は上限値を経由したか否か)を判定し、判定結果に応じて上記閾値の補正を行う。
なお、設定部52は、基準角度位置に所定角度を加算した値(進角閾値)が所定範囲の上限値を超える場合、例えば、実角度位置が上限値を跨ぐまでは、当該進角閾値をそのままの演算値(上限値を超える値)又は上限値に設定する。同様に、設定部52は、基準角度位置から所定角度を減算した値(遅角閾値)が所定範囲の下限値を下回る場合、例えば、実角度位置が下限値を跨ぐまでは、当該遅角閾値をそのままの演算値(負の値)又は下限値に設定する。
ECU5は、例えばブレーキECUを兼ねており、情報導出部51が導出した動き出し情報に基づいて、ブレーキ制御(例えばホイールシリンダの液圧制御)を走行時用と停車時用とで切り替える。ECU5は、車輪速度センサ6に基づく走行判定及びレゾルバ2に基づく走行判定の少なくとも一方で「走行中」と判定されると、走行中であると認識し、走行時用の制御を実行する。また、ECU5は、動き出し情報に基づいて、坂道時の制動力制御を走行時用と停車時用と切り替えてもよい。なお、ECU5は、別のECU(例えばブレーキECUやハイブリッドECU等)に車輪回転情報を送信するように構成されてもよい。
本実施形態によれば、取得した実角度位置に対する比較基準となる評価角度位置が、過去の実角度位置に基づいて設定される。つまり、角度情報である実角度位置は補正されず、評価する基準・閾値となる評価角度位置が補正される。これにより、角度情報を取得した際のそのままの値で評価角度位置と比較でき、演算範囲が所定範囲を大きく超えることはなく、演算負荷の増大を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、進角閾値及び遅角閾値が設定されているため、車輪Wの回転方向にかかわらず、車輪回転情報を導出することができる。また、基準角度位置に対して進角閾値及び/又は遅角閾値が設定されることで、基準角度位置に対して所定角度分の遊びができ、例えば車両の揺れ、演算誤差、検出誤差、又は通信誤差等の検出値の揺れによる誤検出が抑制され、より確実に回転の有無(車両動き出しの有無)を検出することができる。
また、本実施形態によれば、閾値を跨いで検出された実角度位置が次回以降の基準角度位置に設定されるため、連続的に車輪回転情報を導出することができる。また、例えば走行中と判定されてから、停車した場合でも、引き続き閾値が設定されているため、スムーズに車輪回転情報を導出することができる。
また、本実施形態によれば、実角度位置が上限値又は下限値を跨いだか否かで閾値を変動させるため、状況に即した回転検出が可能となる。また、車輪回転検出装置1が制限部53を有するため、確実に回転検出できる状況以外での車輪回転情報の導出が防止される。
<その他>
本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、評価角度位置は、進角閾値及び遅角閾値の何れか一方であってもよい。評価角度位置が進角閾値のみの場合、前進(正方向)のみの走行判定を可能として、例えば、設定部52は、前回の実角度位置に対して今回の実角度位置が減少した場合、その今回の実角度位置を基準角度位置に設定し、前回の実角度位置に対して今回の実角度位置が増大した場合、上記実施形態同様、進角閾値と実角度位置とを比較する。そして、ECU5は、比較の結果、実角度位置が進角閾値を超えた場合、前進中と判定し、当該実角度位置を次の基準角度位置に設定する。一方、比較の結果、実角度位置が進角閾値以下である場合、ECU5は、前進していないと判定し、基準角度位置及び進角閾値を変更しない。同様に、評価角度位置が遅角閾値のみの場合は、後進(逆方向)のみの走行判定を可能として、例えば、設定部52は、前回の実角度位置に対して今回の実角度位置が増大した場合、その今回の実角度位置を基準角度位置に設定し、前回の実角度位置に対して今回の実角度位置が減少した場合、上記実施形態同様、遅角閾値と実角度位置とを比較する。そして、ECU5は、比較の結果、実角度位置が遅角閾値未満となった場合、走行中と判定し、当該実角度位置を次の基準角度位置に設定する。一方、比較の結果、実角度位置が遅角閾値以上である場合、ECU5は、後進していないと判定し、基準角度位置及び進角閾値を変更しない。このような構成であっても、車輪回転情報を導出することができる。つまり、評価角度位置は、進角閾値及び遅角閾値の少なくとも一方であればよい。
また、基準角度位置は、進角閾値又は遅角閾値を跨いだ回の実角度位置ではなく、当該跨いだ回から所定回数後の実角度位置に設定してもよい。また、ECU5は、他のECU(例えばブレーキECUやハイブリッドECU)を兼ねていてもよく、またはそれぞれ通信可能な別個のECUであってもよい。また、ECU5はマイクロコンピュータでもよい。また、車輪回転検出装置1は、回転検出装置10として、レゾルバ2が用いられることで、極低車速域での車輪Wの回転をより精度良く検出でき、特に動き出し情報の導出に対して好ましいが、回転検出装置10として別のセンサが用いられても良い。また、所定範囲の上限値は、360°の4倍に限らず、何倍であってもよい。また、所定角度は、所定範囲の上限値の半分未満の値で設定でき、当該設定により回転検出の確実性と感度とのバランスを調整することができる。
1…車輪回転検出装置、10…回転検出装置(取得部)、2…レゾルバ、3…R/Dコンバータ、4…回転検出IC、5…ECU、51…情報導出部、52…設定部、53…制限部、6…車輪速度センサ、9…電動モータ、91…ロータ、92…ステータ。

Claims (5)

  1. 車両の車輪に接続される電動モータのロータの前記電動モータのステータに対する回転角度位置に基づいて、前記車輪の回転に関する車輪回転情報を検出する車輪回転検出装置において、
    前記回転角度位置を示す実角度位置を逐次取得する取得部と、
    前記取得部により取得された前記実角度位置と前記回転角度位置を評価する評価角度位置との比較結果に基づいて、前記車輪回転情報を導出する情報導出部と、
    前記取得部により過去に取得された前記実角度位置に基づいて、前記評価角度位置を設定する設定部と、
    を備える車輪回転検出装置。
  2. 前記設定部は、前記取得部により過去に取得された前記実角度位置を基準角度位置とし、前記基準角度位置から所定角度だけ進角させた進角角度位置及び前記基準角度位置から所定角度だけ遅角させた遅角角度位置の少なくとも一方を前記評価角度位置に設定する請求項1に記載の車輪回転検出装置。
  3. 前記設定部は、今回取得した前記実角度位置が前記進角角度位置より大きい場合、又は今回取得した前記実角度位置が前記遅角角度位置未満である場合、当該今回取得した前記実角度位置を次回以降の前記基準角度位置に設定する請求項2に記載の車輪回転検出装置。
  4. 前記実角度位置は、0度以上360度未満の範囲内で変化する前記回転角度位置に対応して、所定範囲内で変化するように設定された値であり、
    前記設定部は、
    前記進角角度位置を前記評価角度位置に設定している場合、前回取得した前記実角度位置と今回取得した前記実角度位置との間に、前記所定範囲の上限値が介在するか否かを判定し、当該間に前記上限値が介在すると判定した場合、前記進角角度位置から前記上限値を減算した角度位置に基づいて前記評価角度位置に設定し、
    前記遅角角度位置を前記評価角度位置に設定している場合、前回取得した前記実角度位置と今回取得した前記実角度位置との間に、前記所定範囲の下限値が介在するか否かを判定し、当該間に前記下限値が介在すると判定した場合、前記遅角角度位置に前記上限値を加算した角度位置に基づいて前記評価角度位置に設定する請求項2又は3に記載の車輪回転検出装置。
  5. 前記車輪の回転速度が所定速度以上である場合に、前記情報導出部による前記車輪回転情報の導出を禁止又は前記情報導出部による導出結果を無効化する制限部を備え、
    前記所定速度は、前記取得部による前記回転角度位置の取得間隔に基づいて設定されている請求項1〜4の何れか一項に記載の車輪回転検出装置。


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