JP2020050374A - ヒートシールロール用シール刃 - Google Patents
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Abstract
【課題】接合部分の剥離等のシール不良の発生を防ぐことができ、かつ煩雑な温度制御の必要のないヒートシールロール用シール刃について提案すること。【解決手段】互いに逆方向に回転する対向配置された一対のヒートシールロールの、その胴周面に、該周方向に等間隔でかつロールの軸方向に沿って複数、配置されるものであって、重ね合わせた包装用フィルムどうしを上記ヒートシールロール間に挟持し加圧、加熱の下で、該包装用フィルムどうしを融着させてシーするためのシール刃であって、前記ヒートシールロールのいずれか少なくとも一方の胴周面に設けた前記シール刃に対し、その表面の、少なくともヒートシールロールの回転方向の前方側の側縁近傍の位置に、ロール軸方向に沿って延び、かつ深さが重ね合わせた前記包装用フィルムの厚みよりも浅い条溝を設けたこと。【選択図】図2
Description
本発明は、包装用フィルムにヒートシールを施すヒートシールロールに取り付けられるシール刃に関し、とくには粉状物や粒状物を含む液状の被包装物(以下、粘稠状のものを含めて単に「液状被包装物」と言う。)を順次に絞り出しながら、該絞り出し位置をヒートシールする、所謂、夾雑物含有液状被包装物を液中シールするのに好適に用いられるシール刃に関する。
プラスチックフィルム等の包装用フィルムからなる包装袋内に液状被包装物を自動的に充填し、ヒートシールとくに液中シールを施して包装する充填包装機については、特許文献1および特許文献2に記載されているような自動充填機がよく知られている。
これらの文献に開示の自動充填機は、例えば、ベースフィルム層とシーラント層とを具える積層フィルムからなる長尺の包装用フィルムを、長手方向に沿って上方から下方へ連続的に走行させながら、前記シーラント層が向かい合せになるように幅方向に半折りし、その重なり合うフィルム両側縁どうしを縦シールロールによって縦方向に連続的にヒートシールして、縦シール部を形成して該フィルムを筒状とし、次いで該筒状の包装用フィルム内に充填ノズルを介して液状の被包装物を供給しつつ、該包装用フィルムの幅方向に沿って延びる一対の横シールロールのその表面(胴周面)に設けたヒートシール刃によって、液状の被包装物を絞り出しながら所定の間隔で横シール部を形成することで連続的に包装体が製造されるように構成されているものである。
このような横シールロールでは、一対のロールが互いに逆方向に回転することで、それぞれのロール表面に設けられたヒートシール刃の対向する表面同士が、まず回転方向の前方側の部分で、包装用フィルムを挟持した状態で加熱することでヒートシールを開始し、さらに前記一対の横シールロールの回転に伴って、対向配置された対のヒートシール刃どうしが同期して回転することにより、充填された被包装物を上方側へ絞り出し、そして前記対向するヒートシール刃の協働位置が、回転方向の後方側端縁に達することで、包装用フィルムへの横シールが行われること(一般に、「液中シール」と言われる。)になる。
前記自動充填包装機においては、いわゆる「液中シール」と言われている方法、即ち、一対の横シールロールのシール刃によってフィルム間に挟まれている液状被包装物をロールによって絞り出しながら横シール部を形成する方法であるため、該横シール部内には、必然的に被包装物が介在することになり、一部がその横シール部分に滞留し残留して噛み込まれやすくなる。とくに、液状被包装物中にコショウやゴマなどの粉・粒状の夾雑物が含まれていると、前記横シール部の内部に噛み込まれた該夾雑物によって、該横シール部の融着接合が阻害され、接合部の剥離が生じ、ひいては液洩れが発生するという問題点があった。
さらに、自動充填包装機の高速化に伴ってヒートシール刃と包装用フィルムとの接触時間が短くなり、とくにヒートシール刃の回転方向の前方側端部分および後方側端部分の熱が不足し、これらの部分と接触する包装用フィルム部分にヒートシール不良が発生するという問題点があった。この問題点に対しては、従来、ヒートシール刃の回転方向の前方側の端部および後方側の端部の表面温度を上げる方法で対処している。しかし、この方法については、例えば充填される被包装物の温度や夾雑物の有無、包装用フィルムの種類等によって、シール刃からの抜熱量が変化することから、ヒートシールロールに内蔵されるヒーターの温度設定が難しく、煩雑な加熱制御が必要とされるという問題があった。
そこで、本発明の目的は、一対のヒートシールロールによって被包装物を絞り出しながらヒートシール部を形成する(液中シール)にあたり、とくに液状被包装物に粉状物や粒状物(以下、単に「夾雑物」と言う。)を含有している場合でも、該液状被包装物を効果的に絞り出して噛み込みを阻止することができると共に、たとえ絞り出すことができなかった夾雑物があっても、接合部分の剥離等のシール不良(液洩れ)の発生を防ぐことができ、かつ煩雑な温度制御の必要のないヒートシールロール用シール刃について提案することにある。
上記目的を達成するため鋭意検討した結果、発明者らは、以下に述べる要旨構成に係る本発明に想到した。
即ち、本発明は、互いに逆方向に回転する対向配置された一対のヒートシールロールの、その胴周面に、該周方向に等間隔でかつロールの軸方向に沿って複数、配置されるものであって、重ね合わせた包装用フィルムどうしを上記ヒートシールロール間に挟持し加圧、加熱の下で、該包装用フィルムどうしを融着させてシーするためのシール刃であって、
前記ヒートシールロールのいずれか少なくとも一方の胴周面に設けた前記シール刃に対し、その表面の、少なくともヒートシールロールの回転方向の前方側の側縁近傍の位置に、ロール軸方向に沿って延び、かつ深さが重ね合わせた前記包装用フィルムの厚みよりも浅い条溝を設けたことを特徴とする。
即ち、本発明は、互いに逆方向に回転する対向配置された一対のヒートシールロールの、その胴周面に、該周方向に等間隔でかつロールの軸方向に沿って複数、配置されるものであって、重ね合わせた包装用フィルムどうしを上記ヒートシールロール間に挟持し加圧、加熱の下で、該包装用フィルムどうしを融着させてシーするためのシール刃であって、
前記ヒートシールロールのいずれか少なくとも一方の胴周面に設けた前記シール刃に対し、その表面の、少なくともヒートシールロールの回転方向の前方側の側縁近傍の位置に、ロール軸方向に沿って延び、かつ深さが重ね合わせた前記包装用フィルムの厚みよりも浅い条溝を設けたことを特徴とする。
なお、本発明においては、
(1)前記条溝の深さが300μm以下であること、
(2)前記条溝が、前記シール刃表面の、ヒートシールロールの回転方向の前方側の側縁の近傍位置の他、後方側の側縁近傍の位置および中央部にもそれぞれ設けられていること、
(3)前記条溝が、シール刃表面の、ヒートシールロールの回転方向の前方側の側縁の近傍位置にのみ設けられていること、
(4)前記シール刃表面の、ヒートシールロールの回転方向の前方側の側縁の近傍位置に設けられた前記条溝は、その外縁部と隣接する前記シール刃の前方側の側縁との距離が、0.5〜3.0mmとなる位置に設けられていること、
(5)ヒートシールロールの回転方向の中央部に設けられた前記条溝は、その回転方向の中央から、前記前方側の側縁部側および後方側の側縁部側にそれぞれ0.5〜3.0mm離れた位置にあること、
(6)当該シール刃は、粉状物や粒状物を含む液状被包装物を液中シールする夾雑物シールに用いられるものであること、
がより好ましい解決手段となる。
(1)前記条溝の深さが300μm以下であること、
(2)前記条溝が、前記シール刃表面の、ヒートシールロールの回転方向の前方側の側縁の近傍位置の他、後方側の側縁近傍の位置および中央部にもそれぞれ設けられていること、
(3)前記条溝が、シール刃表面の、ヒートシールロールの回転方向の前方側の側縁の近傍位置にのみ設けられていること、
(4)前記シール刃表面の、ヒートシールロールの回転方向の前方側の側縁の近傍位置に設けられた前記条溝は、その外縁部と隣接する前記シール刃の前方側の側縁との距離が、0.5〜3.0mmとなる位置に設けられていること、
(5)ヒートシールロールの回転方向の中央部に設けられた前記条溝は、その回転方向の中央から、前記前方側の側縁部側および後方側の側縁部側にそれぞれ0.5〜3.0mm離れた位置にあること、
(6)当該シール刃は、粉状物や粒状物を含む液状被包装物を液中シールする夾雑物シールに用いられるものであること、
がより好ましい解決手段となる。
本発明では、互いに逆方向に回転する一対のヒートシールロールのそれぞれの胴周面に、周方向に等間隔に設けられたシール刃表面の、少なくとも回転方向の前方側の側縁近傍の位置に、該ヒートシールロールの軸方向に沿って条溝を設け、該条溝によって該シール刃の、回転方向の前方側の側縁近傍の位置におけるシール幅(ヒートシールロールの回転方向長さ)を狭幅にすると共に、該条溝を重なり合う包装用フィルムの厚みよりも浅い条溝とした点に特徴がある。
これによれば、シール刃の回転方向の前方側の側縁部(以下、「エッジ部」と言う。)における挟持力(押圧力)を高めることができるため、該エッジ部によって充填される被包装物を効果的に絞り出すことができ、ひいては、ヒートシール部分への粉粒状被包装物の噛み込みを抑制することができる。
また、本発明によれば、従来のような煩雑な温度制御を行う必要がなく、広幅なシール刃表面に条溝を形成するだけで、前記エッジ部の押圧力を十分に高めることができ、ひいてはヒートシール部の、被包装物充填スペース側端縁(以下、「シールエッジ」とも言う。)のおけるヒートシール強度が高まり、シール不良(液洩れ)の発生を抑制して安定したシールを行うことができる。
また、本発明では、前記条溝の深さを重なり合う包装用フィルム厚みよりも浅く、とくに300μm以下とすることで、該条溝部分においても、重ね合わせた包装用フィルムどうしを挟持して加圧および加熱し、高い強度で完全に融着接合させることができる。
また、本発明によれば、液状被包装物中に粉・粒状物(夾雑物)が含まれているような場合にも、前記シール刃のエッジ部において該夾雑物を絞り出すことができると共に、たとえ絞り出すことができなかった夾雑物があっても、該夾雑物は、前記エッジ部における高い押圧力によって細かく粉砕されると共に、粉砕した夾雑物内に溶融した包装用フィルムの樹脂が浸透してヒートシール部内に固く封じ込められることになるため、ヒートシール部の接合が阻害されることがなく、剥離等によってシール不良(液洩れ)が発生することがない。
本発明によれば、前記条溝を、さらにシール刃表面のロール回転方向の後方側の側縁近傍および/または中央部にも設けることで、回転方向の前方側の側縁近傍の位置のみならず、後方側の側縁近傍および中央部におけるシール幅(ヒートシールロールの回転方向長さ)が狭幅になり、挟持力(押圧力)が高くなってヒートシール部全体のシール強度を高めることができる。そのため、たとえヒートシール部内に夾雑物が噛み込まれたとしても、その夾雑物は、細かく粉砕等されると共に、包装用フィルムの溶融した樹脂が浸透した状態(含浸)でヒートシール部内に固く封じ込められているため、例えば、自動充填機等によって連続的に製造された包装袋を、ヒートシール部の包装用フィルムの走行方向中央位置でカットして一袋または複数袋ずつに分離しても夾雑物に起因した液漏れ等が発生したり、カット位置から夾雑物が食み出るようなこともない。
また、本発明によれば、前記シール刃表面の回転方向の前方側の側縁近傍の位置に設けられる条溝を、その外縁部と隣接する前記前方側の側縁との距離が0.5〜3.0mmとなる位置に設けること、すなわち、シール刃表面の前記エッジ部に形成されるシール刃部分のロール回転方向の幅を0.5〜3.0mmの狭幅なものとすることで、包装用フィルムに対する挟持力(押圧力)を高めて、充填される被包装物および夾雑物の絞り出しと、夾雑物の粉砕とを効果的に行うことができると共に、形成されるヒートシール部のシールエッジのヒートシール強度を十分に高めて、液漏れ等のシール不良の発生を有効に抑制することがきる。
さらに、前記シール刃の回転方向中央部に設ける条溝を、シール刃の中央位置からシールロールの前方側の側縁部側および後方側の側縁部側のそれぞれ0.5〜3.0mm離れた位置に設ければ、これら2つの条溝間に形成されるシール刃中央部のシール刃部分を狭幅とすることができ、該シール刃中央部における挟持力(押圧力)を高めることができる。
以下、この発明の実施の一形態を、図面に示すところに基づいて説明する。
本発明のヒートシールロール用シール刃は、縦型充填包装機や横型充填包装機、多列充填包装機等の各種の充填包装機に設けられるヒートシールロールのシール刃として利用することができ、ここでは図1に示す縦型充填包装機1の横シールロール用のシール刃として設けた場合を代表例として説明する。
本発明のヒートシールロール用シール刃は、縦型充填包装機や横型充填包装機、多列充填包装機等の各種の充填包装機に設けられるヒートシールロールのシール刃として利用することができ、ここでは図1に示す縦型充填包装機1の横シールロール用のシール刃として設けた場合を代表例として説明する。
充填包装機1は、フィルムロールRから連続的に繰り出されて走行する1枚の長尺の包装用フィルムFを上方から下方へ連続的に走行させながら、その走行中にガイドロッド2で案内しつつ包装用フィルムFをそのシーラント層が互いに向い合せになるように幅方向に折り返し、図では包装用フィルムFの左端部に位置するその両側端部同士を重ね合わせ、その重ね合わされた両側端部同士を1対の縦シールロール3によって包装用フィルムFの長手方向(縦方向)に連続的に加圧および加熱して縦シール部4を形成し、これにより包装用フィルムFを筒状に形成するものである。
図示しないタンクから図示しないポンプおよび供給路を介して供給された被包装物Mは、上記1対の縦シールロール間を上方から下方へ貫通している充填ノズル5によって、筒状に形成した包装用フィルムF’の内側へ連続的に、または所定量ずつ間欠的に充填される。その後、充填後の筒状に形成された包装用フィルムF’は、長手方向に一定間隔をおいて、1対の第1横シールロール6a、6bによって全幅にわたり加熱しつつ加圧されて互いに溶着されることで、間欠的に横シール部7が形成される。その後、第2横シールロール8で横シール部7を再押圧して該シールを確実なものとし、これにより多数の包装体Wが包装用フィルムFの長手方向へつながった状態で連続的に製袋される。なお、包装体Wは、図に示すように第2横シールロール8の下流側に設けた切断機構12によって横シール部7の中央位置を切断することにより、一袋ずつもしくは複数袋ずつにしてもよい。
ここで、1対の第1横シールロール6a、6bは、図2に拡大側面図を示したように、相互に平行に対向配置され、互いに逆方向に回転駆動するように構成されている。各第1横シールロール6a、6bは、それぞれヒーターが内蔵されると共に、周方向に等間隔で軸線方向に延在するシール刃9が配設されている。なお、図では第1横シールロール6a、6bにそれぞれ4本のシール刃9が設けられているが、該シール刃9の本数は、シールピッチや充填速度等の包装条件に合わせて適宜変更することができる。
2本の第1横シールロール6a、6bは、同期して回転駆動し、これに基づいて対向するシール刃9同士が当接し合って第1横シールロール6a、6b間を走行する筒状の包装用フィルムF’を挟持すると共に、当該位置を加熱および加圧して包装用フィルムF’の内面側に位置する前記シーラント層どうしを融着接合させることで横シール部7が形成される。
なお、図2では、一実施形態として1対の第1横シールロール6a、6bのそれぞれの周面に設けた4つのシール刃9に対して、後述する条溝10a、10bを設けた場合を示しているが、本発明では、1対の第1横シールロール6a、6bのいずれか一方のシール刃9のみに条溝10a、10bを設けてもよく、この場合も同様の作用効果が期待できる。
図3に第1横シールロール6aの部分拡大斜視図を示す。
図に示す実施形態のシール刃9は、第1横シールロール6aの周面に、その軸線方向に沿って延在している。シール刃9の表面には、その両側縁9a、9bの近傍位置に、横シールロール6aの軸線方向に延在して凹形の条溝10a、10bが設けられ、条溝10a、10bによって、シール刃9表面が3つの帯状のシール刃部分11a、11b、11cに分割されている。なお、図に示す実施形態は、シール刃9表面に二本の条溝10a、10bを設けたものであるが、本発明では横シールロール6aの回転方向の、少なくとも前方側の側縁近傍の位置に条溝10aを設ければよく、また条溝10aと条溝10bとの間に複数本の条溝を設けて、シール刃9表面をさらに複数のシール刃部分に分割してもよい。
図に示す実施形態のシール刃9は、第1横シールロール6aの周面に、その軸線方向に沿って延在している。シール刃9の表面には、その両側縁9a、9bの近傍位置に、横シールロール6aの軸線方向に延在して凹形の条溝10a、10bが設けられ、条溝10a、10bによって、シール刃9表面が3つの帯状のシール刃部分11a、11b、11cに分割されている。なお、図に示す実施形態は、シール刃9表面に二本の条溝10a、10bを設けたものであるが、本発明では横シールロール6aの回転方向の、少なくとも前方側の側縁近傍の位置に条溝10aを設ければよく、また条溝10aと条溝10bとの間に複数本の条溝を設けて、シール刃9表面をさらに複数のシール刃部分に分割してもよい。
図3に示す第1横シールロール6aによって筒状の包装用フィルムF’を挟持してヒートシールすると、まず図4(a)に示すように、筒状の包装用フィルムF’は、シール刃9の、横シールロール6a、6bの回転方向の前方側の側縁部(エッジ部分)に対向して位置するシール刃部分11a同士によって挟持される。これにより、横シールロール6a、6bの回転に伴って、包装用フィルムF’内に充填された液状の被包装物が絞り出され、該絞り出し位置の包装用フィルムF’がシール刃部分11aによる加熱および加圧によって融着接合される。
このとき、シール刃部分11aは、条溝10aを介して回転方向に狭幅に区画形成されているため、条溝を形成していない広幅なシール刃に比べて挟持力(押圧力)が高く、液状の被包装物を効果的に絞り出すことができると共に、その高い押圧下で包装用フィルムF’どうしを融着接合することで、横シール部7の包装用フィルムF’の走行方向下流側のシールエッジのシール強度を高めることができる。
前記シール刃部分11aによる絞り出しによって排出された液状の被包装物は、図4(b)に示すように、一対の横シールロール6a、6bの回転に伴い、シール刃9のロール回転方向の中央部に対向して位置するシール刃部分11bを介して上方へ絞り出された後、さらに図4(c)に示すように、横シールロール6a、6bの回転方向の後方側の側縁部(エッジ部分)において、対向して位置する狭幅のシール刃部分11c同士の高い押圧力によって絞り出されることになる。なお、シール刃部分11cは、シール刃部分11aと同様に、条溝10bを介してロール回転方向に狭幅に区画形成されているため、挟持力(押圧力)が高く、横シール部7の走行方向上流側のシールエッジのシール強度を高めることができる。
また、このシール刃9によれば、液状被包装物中に、ゴマや胡椒等の粒状の夾雑物が含まれていたとしても、該夾雑物を、一対のシール刃9の狭幅なシール刃部分11aどうしの高い押圧力によってしごき出すことができると共に、たとえ夾雑物が噛み込まれたとしても、該夾雑物は、シール刃部分11aによって細かく粉砕されると共に、粉砕した夾雑物の間に、溶融した包装用フィルムF’のシーラント樹脂が浸透して含浸した状態となって横シール部7内に固く封じ込められるため、該夾雑物によって横シール部7の接合が阻害されることがなく、液漏れ等のシール不良が発生することがない。
なお、条溝10aは、図5に示すようにその縁部と隣接するシール刃9の前方側の側縁縁9aとの距離L(シール刃部分11aの回転方向長さ)が、0.5〜3.0mmとなるように設ける。これにより、シール刃9の、エッジ部分に位置する帯状のシール刃部分11aを狭幅に形成することができ、包装用フィルムFに対する挟持力を有効に高めて、被包装物を効果的に絞り出すことができる。同様に、条溝10bを、その縁部と隣接するシール刃9の後方側縁9bとの距離(シール刃部分11bの回転方向長さ)が、1.0〜3.0mmとなるように形成してもよく、その場合には、シール刃部分11aとシール刃部分11bによって、横シール部7の、被包装物の充填スペース側の境界となるシールエッジ部分の強度を高めることができ、シール不良の発生をより効果的に防止することができる。
なお、液状の被包装物を充填包装する包装袋においては、該包装袋を囲繞するヒートシール部の、被包装物の充填スペースに隣接するシールエッジが、少なくとも0.5mmの長さで帯状に連続して形成されていれば、包装袋として必要とされる十分なシール強度を付与することができ、さらに該シール強度は、シールエッジの長さが3.0mmを超えると、長さに関係なく一定となるため、本発明では、前記距離Lを0.5〜3.0mmの範囲とすることが好ましく、より好ましくは1.0〜2.0mmとする。
また、条溝10aおよび条溝10bの最大深さは、シール刃9どうしの当接によってヒートシールする複数枚の包装用フィルムFのトータル厚み以下である、300μm以下、好ましくは30μm以上、200μm以下、より好ましくは40μm以上、160μm以下とし、これによれば、重なり合う包装用フィルムFどうしを、該条溝10a、10b部分においても表裏からしっかりと挟持して加熱、加圧することができるため、完全に融着接合させることができ、ヒートシール部のシール強度を高めることができる。
本発明のシール刃9の他の実施形態を図6に示す。このシール刃9では、その両側縁9a、9bの近傍位置に、横シールロール6a、6bの軸線方向に延在して、条溝10a、10bを有すると共に、シール刃9のロール回転方向の中央位置から両側縁9a、9b側に離間した位置にそれぞれ条溝10c、10dが設けられ、シール刃9表面は、該4つの条溝10a、10b、10c、10dによって5つの帯状のシール刃部分11a、11b、11c、11d、11eに分割された状態になっている。
このシール刃9を具えてなる一対の横シールロール6a、6bによって、包装用フィルムF’を挟持して加熱および加圧すると、上記実施形態と同様に、シール刃9のエッジ部に位置する狭幅のシール刃部分11a、11cによる高い押圧力によって、充填された液状の被包装物が絞り出され、横シール部7内への被包装物および夾雑物の噛み込みを抑制することができると共に、横シール部7の被包装物の充填スペース側のシールエッジを高いシール強度で融着接合させることができる。
しかも、本実施形態のシール刃9では、条溝10aと10bとの間に、さらに条溝10cおよび条溝10dを設けて、シール刃9のロール回転方向中央部のシール刃部分11bを狭幅にしている。このシール刃9をそれぞれ具える一対の横シールロール6a、6bによって包装用フィルムF’を挟持して加熱および加圧すると、シール刃部分11b同士の当接によって横シール部7中央部のシール強度を高めることができる。また、横シール部7内に夾雑物が噛み込まれていたとしても、該夾雑物は、シール刃部分11bによる高い挟持力によって細かく粉砕され、さらに包装用フィルムF’の溶融したシーラント樹脂の浸透による含浸によって横シール部7内に固く封じ込められた状態になり、例えば、図1の切断機構12によって横シール部7を、包装用フィルムF’の走行方向中央位置で切断しても、横シール部7に噛み込まれた夾雑物が飛び出すことや、該夾雑物に起因して液漏れ等が発生することがない。
1 充填包装機
2 ガイドロッド
3 縦シールロール
4 縦シール部
5 充填ノズル
6a、6b 第1横シールロール
7 横シー部
8 第2横シールロール
9 シール刃
9a、9b 側縁
10a、10b、10c、10d 条溝
11a、11b、11c、11d、11e シール刃部分
12 切断機構
R フィルムロール
F、F’ 包装用フィルム
2 ガイドロッド
3 縦シールロール
4 縦シール部
5 充填ノズル
6a、6b 第1横シールロール
7 横シー部
8 第2横シールロール
9 シール刃
9a、9b 側縁
10a、10b、10c、10d 条溝
11a、11b、11c、11d、11e シール刃部分
12 切断機構
R フィルムロール
F、F’ 包装用フィルム
Claims (7)
- 互いに逆方向に回転する対向配置された一対のヒートシールロールの、その胴周面に、該周方向に等間隔でかつロールの軸方向に沿って複数、配置されるものであって、重ね合わせた包装用フィルムどうしを上記ヒートシールロール間に挟持し加圧、加熱の下で、該包装用フィルムどうしを融着させてシーするためのシール刃であって、
前記ヒートシールロールのいずれか少なくとも一方の胴周面に設けた前記シール刃に対し、その表面の、少なくともヒートシールロールの回転方向の前方側の側縁近傍の位置に、ロール軸方向に沿って延び、かつ深さが重ね合わせた前記包装用フィルムの厚みよりも浅い条溝を設けたことを特徴とするヒートシールロール用シール刃。 - 前記条溝の深さが300μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のヒートシール用シール刃。
- 前記条溝が、前記シール刃表面の、ヒートシールロールの回転方向の前方側の側縁の近傍位置の他、後方側の側縁近傍の位置および中央部にもそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のヒートシールロール用シール刃。
- 前記条溝が、シール刃表面の、ヒートシールロールの回転方向の前方側の側縁の近傍位置にのみ設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のヒートシールロール用シール刃。
- 前記シール刃表面の、ヒートシールロールの回転方向の前方側の側縁の近傍位置に設けられた前記条溝は、その外縁部と隣接する前記シール刃の前方側の側縁との距離が、0.5〜3.0mmとなる位置に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒートシールロール用シール刃。
- ヒートシールロールの回転方向の中央部に設けられた前記条溝は、その回転方向の中央から、前記前方側の側縁部側および後方側の側縁部側にそれぞれ0.5〜3.0mm離れた位置にあることを特徴とする請求項3に記載のヒートシールロール用シール刃。
- 当該シール刃は、粉状物や粒状物を含む液状被包装物を液中シールする夾雑物シールに用いられるものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のヒートシールロール用シール刃。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113135324A (zh) * | 2021-05-18 | 2021-07-20 | 江西威尔高电子科技有限公司 | 一种pcb板检验后打包出厂设备 |
JP2021193036A (ja) * | 2020-06-08 | 2021-12-23 | 株式会社悠心 | 固形物含有被包装物の充填包装体 |
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2018
- 2018-09-26 JP JP2018180312A patent/JP2020050374A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021193036A (ja) * | 2020-06-08 | 2021-12-23 | 株式会社悠心 | 固形物含有被包装物の充填包装体 |
JP7212959B2 (ja) | 2020-06-08 | 2023-01-26 | 株式会社悠心 | 固形物含有被包装物の充填包装体 |
CN113135324A (zh) * | 2021-05-18 | 2021-07-20 | 江西威尔高电子科技有限公司 | 一种pcb板检验后打包出厂设备 |
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