JP2020045849A - パルセーションダンパー - Google Patents

パルセーションダンパー Download PDF

Info

Publication number
JP2020045849A
JP2020045849A JP2018175850A JP2018175850A JP2020045849A JP 2020045849 A JP2020045849 A JP 2020045849A JP 2018175850 A JP2018175850 A JP 2018175850A JP 2018175850 A JP2018175850 A JP 2018175850A JP 2020045849 A JP2020045849 A JP 2020045849A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
damper
pulsation damper
connector
diaphragm
pulsation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018175850A
Other languages
English (en)
Inventor
秀幸 柳屋
Hideyuki Yanagiya
秀幸 柳屋
真 吉田
Makoto Yoshida
真 吉田
真 須藤
Makoto Sudo
真 須藤
哲志 夏目
Tetsushi Natsume
哲志 夏目
大輔 柏木
Daisuke Kashiwagi
大輔 柏木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikoki Corp
Denso Corp
Original Assignee
Fujikoki Corp
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikoki Corp, Denso Corp filed Critical Fujikoki Corp
Priority to JP2018175850A priority Critical patent/JP2020045849A/ja
Publication of JP2020045849A publication Critical patent/JP2020045849A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】小型でありながら、ダイヤフラムダンパーの十分な機能を確保でき、組付性に優れ、コストを低減できるパルセーションダンパーを提供する。【解決手段】ケース17内に収容されるパルセーションダンパー10は、内部に気体を封入した第1のダイヤフラムダンパー12と、内部に気体を封入した第2のダイヤフラムダンパー15と、第1のダイヤフラムダンパー12に取り付けてなり、雌部13gを形成した第1対向面を備えた第1連結体13と、第2のダイヤフラムダンパー15に取り付けてなり、雄部14iを形成した第2対向面を備えた第2連結体14と、を備え、第1対向面と第2対向面とを対向させて相対的に変位させることにより、第1連結体13の前記雌部13gと第2連結体14の雄部14iとが係合される。【選択図】図7

Description

本発明は、パルセーションダンパーに関し、特に燃料ポンプに生じる脈動を効果的に低減することのできるパルセーションダンパーに関する。
従来の高圧燃料ポンプにおいて、ハウジング本体の加圧室と連通する燃料室に設けられたダイヤフラムダンパーにより、吸入通路から当該加圧室に吸入される流体の脈動を吸収して低減させるパルセーションダンパーが知られている。
車両においては、近年、燃料消費量の低減や車室内スペースの拡大等の要求が高まり、内燃機関の軽量化・小型化が促進され、これに伴い燃料ポンプの小型化も要請されている。しかるに、燃料ポンプの小型化に応じて燃料室を小さくした場合、一般的にはその内部に収容されるパルセーションダンパーも小型化を余儀なくされる。一方で、たとえパルセーションダンパーを小型化しても、流体の脈動吸収効果を十分に確保したいという要請もある。
これに対し、特許文献1には、2個のダイアフラムダンパを重ねた上で、その周囲をバンド部とフック部とを有する保持部材を巻きつけて両者を固定するダイアフラムダンパ装置が開示されている。かかる従来例によれば、たとえダイアフラムダンパを小径化しても、2個のダイアフラムダンパを用いることで、流体の脈動吸収効果を確保することができる。
国際公開第2017/022604号
ところで、特許文献1に記載されているようなダイアフラムダンパ装置においては、2個のダイアフラムダンパとは別個に保持部材が必要となり、部品点数が増えることで部品管理の面でコストが増大する。また、組み付け時において、2個のダイアフラムダンパの周囲に保持部材を固定するのに手間がかかる。さらには、ダイアフラムダンパの周囲に張り出した保持部材のフック部と、周囲の燃料室との干渉を回避するために、ダイアフラムダンパの外径を一層抑えなくてはならず、その分流体の脈動吸収効果が低下するという問題もある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、小型でありながら、ダイヤフラムダンパーの十分な機能を確保でき、組付性に優れ、コストを低減できるパルセーションダンパーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のパルセーションダンパーは、ケース内に収容されるパルセーションダンパーであって、
内部に気体を封入した第1のダイヤフラムダンパーと、
内部に気体を封入した第2のダイヤフラムダンパーと、
前記第1のダイヤフラムダンパーに取り付けてなり、雌部を形成した第1対向面を備えた第1連結体と、
前記第2のダイヤフラムダンパーに取り付けてなり、雄部を形成した第2対向面を備えた第2連結体と、を有し、
前記第1対向面と前記第2対向面とを対向させて相対的に変位させることにより、前記第1連結体の前記雌部と前記第2連結体の前記雄部が係合される
ことを特徴とする。
本発明によれば、小型でありながら、ダイヤフラムダンパーの十分な機能を確保でき、組付性に優れ、コストを低減できるパルセーションダンパーを提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係るパルセーションダンパー10の斜視図である。 パルセーションダンパー10の分解構成を示す斜視図である。 パルセーションダンパー10を上部10Aと下部10Bとに二分割して示す側面図である。 図4(a)は、図3のパルセーションダンパー10を矢印A方向から見た図であり、図4(b)は、図3のパルセーションダンパー10を矢印B方向から見た図である。 パルセーションダンパー10の上部10Aと下部10Bとを斜めから見た状態で示す図である。 パルセーションダンパー10を組み付けた状態で示す側面図である。 図6のパルセーションダンパー10のC−C断面を取って示す図であり、(a)は係合前の状態で示し、(b)は係合後の状態で示す。 図7のパルセーションダンパー10のD−D断面を取って示す図である。 図7のパルセーションダンパー10のE−E断面を取って示す図である。 参考例を示す図9と同様な断面図である。 パルセーションダンパー10をケース17に組み付けた状態で示す断面図である。 変形例にかかる図8と同様な断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るパルセーションダンパー20の斜視図である。 パルセーションダンパー20の分解構成を示す斜視図である。 パルセーションダンパー20を上部20Aと下部20Bとに二分割して示す側面図である。 図15のパルセーションダンパー20の上部20Aを矢印H方向から見た図である。 パルセーションダンパー20の上部20Aと下部20Bとを斜めから見た状態で示す図である。 パルセーションダンパー20を組み付けた状態で示す側面図である。 図18のパルセーションダンパー20のI−I断面を取って示す図であり、(a)は係合前の状態で示し、(b)は係合後の状態で示す。 パルセーションダンパー20をケース17に組み付けた状態で示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るパルセーションダンパー30の斜視図である。 パルセーションダンパー30の分解構成を示す斜視図である。 パルセーションダンパー30を上部30Aと下部30Bとに二分割して示す側面図である。 図23のパルセーションダンパー30の上部30Aを矢印J方向から見た図である。 パルセーションダンパー30の上部30Aと下部30Bとを斜めから見た状態で示す図である。 パルセーションダンパー30を組み付けた状態で示す側面図である。 図26のパルセーションダンパー30のK−K断面を取って示す図であり、(a)は係合前の状態で示し、(b)は係合後の状態で示す。 パルセーションダンパー30をケース17に組み付けた状態で示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るパルセーションダンパー40の斜視図である。 パルセーションダンパー40の分解構成を示す斜視図である。 パルセーションダンパー40を上部40Aと下部40Bとに二分割して示す側面図である。 図32(a)は、図31のパルセーションダンパー40の上部40Aを矢印K方向から見た図であり、図32(b)は、図31のパルセーションダンパー40の下部40Bを矢印M方向から見た図である。 パルセーションダンパー40の上部40Aと下部40Bとを斜めから見た状態で示す図である。 パルセーションダンパー40を組み付けた状態で示す側面図である。 パルセーションダンパー40の組み付け時における第1連結体43と第2連結体44の動作を説明するための図である。 パルセーションダンパー40をケース17に組み付けた状態で示す断面図である。 本発明の第5の実施形態に係るパルセーションダンパー50の側面図である。 パルセーションダンパー50の分解構成を示す斜視図である。 パルセーションダンパー50をケース17に組み付けた状態で示す断面図である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るパルセーションダンパー10の斜視図である。図2は、パルセーションダンパー10の分解構成を示す斜視図である。
図2に示すように、パルセーションダンパー10は、上部支持体11と、第1のダイヤフラムダンパー12と、第1連結体13と、第2連結体14と、第2のダイヤフラムダンパー15と、下部支持体16とを、この順序で重ねてなる。なお、ここでは、上部支持体11側を上方とし、下部支持体16側を下方というものとする。
金属薄板をプレス加工することより円形状に形成される上部支持体11は、環状のフランジ部11aと、フランジ部11aから偏位した円形の中央部11bと、フランジ部11aと中央部11bとを連結する円筒部11cとを備える。また、中央部11bには、上部支持体11の接線方向を向いて4つの爪部11dが切り起こされており、また中央部11bの中央に円形開口11eを設けている。爪部11dが、弾性変形可能な部材を構成する。
第1のダイヤフラムダンパー12は、ここでは2枚の板材12a(図2では一方のみ図示)からなる。共通した形状を持つ板材12aは、ステンレス鋼板にプレス加工を行うことにより形成されており、中央の円形***部12bと、外周のフランジ部12cとを備える。また、第1のダイヤフラムダンパー12は、板材12aを対向配置して、当接するフランジ部12c同士を溶接により接合して,内部に気体を封入することにより形成されている。
金属薄板をプレス加工することより円形状に形成される第1連結体13は、環状のフランジ部13aと、フランジ部13aの内周13bに上端をつなげ複数の小開口13cを備えた円筒部13dと、円筒部13dの下端に外周13eをつなげた環状部13fと、環状部13fから径方向内側に延在する3つの雌部13gとを有する。環状部13fと雌部13gとで、第1対向面CP1を構成する。第1連結体13の雌部13gの詳細については、後述する。
金属薄板をプレス加工することより円形状に形成される第2連結体14は、環状のフランジ部14aと、フランジ部14aの内周14bに下端をつなげ複数の小開口14cを備えた円筒部14dと、円筒部14dの上端に外周14eをつなげた環状部14fと、環状部14fの径方向内側に配置された略六角形状の基部14gと、環状部14fと基部14gとを連結する3つの梁部14hと、2つの梁部14hの間における基部14gより径方向外側に延在する雄部14iとを有する。基部14gの中央に円形開口14jが形成されている。環状部14fと基部14gと梁部14hと雄部14iとで、第2対向面CP2を構成する。また、第1連結体13と第2連結体14とで連結部材を構成する。第2連結体14の雄部14iの詳細については、後述する。
第2のダイヤフラムダンパー15は、ここでは2枚の板材15a(図2では一方のみ図示)からなる。共通した形状を持つ板材15aは、ステンレス鋼板にプレス加工を行うことにより形成されており、中央の円形***部15bと、外周のフランジ部15cとを備える。また、第2のダイヤフラムダンパー15は、板材15aを対向配置して、当接するフランジ部15c同士を溶接により接合して,内部に気体を封入することにより形成されている。第1のダイヤフラムダンパー12と第2のダイヤフラムダンパー15とを共通部品としてもよい。
金属薄板をプレス加工することより円形状に形成される下部支持体16は、環状のフランジ部16aと、等間隔で周方向に配置された小開口16bを備えたテーパ状中間部16cと、テーパ状中間部16cにつながる短筒部16dとを備える。また、短筒部16dの下端周縁に、開口16eが形成されている。短筒部16dが、ケース17に嵌合する嵌合部材を構成する。
図3は、パルセーションダンパー10を上部10Aと下部10Bとに二分割して示す側面図である。図4(a)は、図3のパルセーションダンパー10を矢印A方向から見た図であり、主として第1連結体13の第1対向面(表面)CP1を示している。図4(b)は、図3のパルセーションダンパー10を矢印B方向から見た図であり、主として第2連結体14の第2対向面(表面)CP2を示している。図5は、パルセーションダンパー10の上部10Aと下部10Bとを斜めから見た状態で示す図である。図6は、パルセーションダンパー10を組み付けた状態で示す側面図である。図7は、図6のパルセーションダンパー10のC−C断面を取って示す図であり、(a)は係合前の状態で示し、(b)は係合後の状態で示す。図8は、図7のパルセーションダンパー10のD−D断面を取って示す図である。図9は、図7のパルセーションダンパー10のE−E断面を取って示す図である。
(雌部の構造)
図4(a)及び図9に示すように、第1連結体13の雌部13gは、環状部13fに面一で接続された根本部13hと、根本部13hに対して軸線方向下方に偏位した略台形状の第1係合板部13iと、根本部13hと第1係合板部13iとを連結する連結部13kと、第1係合板部13iの中央に形成された円形の係合開口13mとを有する。環状部13fと根本部13hとの境界には、円弧状の切欠13nが形成されている。環状部13fの内周側は開口13oとなっている。
(雄部の構造)
図5に示すように、第2連結体14において、環状部14fと、梁部14hと、基部14gは同一面内にある。図4(b)及び図9に示すように、第2連結体14の雄部14iは、基部14gに接続された根本部14kと、根本部14kに対して軸線方向上方に偏位した略円形状の第2係合板部14mと、根本部14kと第2係合板部14mとを連結する連結部14nと、第2係合板部14mの中央から下方に突出するようにして形成された半球ドーム状の凸部14p(図8)とを有する。環状部14fと3つの梁部14hとに囲われるようにして、3つの扇形の開口14qが形成されている。環状部13fと交差する梁部14hの根本には、それぞれ片側に段部14oが開口14qに張り出すようにして形成されている。
ここで、第1連結体13の第1係合板部13iを、環状部13fに対して軸線方向に偏位させている理由について説明する。図10は、参考例を示す図9と同様な断面図である。図10の参考例は、第1係合板部13iを環状部13fに対して同一面内にあるとした以外は、図9の実施の形態と同様である。
詳細は後述するが、第1連結体13と第2連結体14とを組み合わせた状態で、環状部13fと環状部14fとが面当たりすることとなる。この時、図10に示す参考例の場合、環状部13fに対して面一である第1係合板部13iは、開口14qに対して上方に位置することとなる。かかる場合、第1連結体13と第2連結体14とを、同じ板厚tで形成したとすると、第1係合板部13iと第2係合板部14mとの隙間をδとして、第1連結体13と第2連結体14との係合部全体の厚みは(3t+δ)となる。
これに対し、図9に示す本実施形態の場合、第1連結体13と第2連結体14とを組み合わせた状態で、第1係合板部13iは環状部13fに対して軸線方向下方に偏位しているので、開口14q内に配置されることとなる。これにより、第1連結体13と第2連結体14とを参考例と同じ板厚tで形成し、且つ同じ隙間δが形成されるとして、係合部全体の厚みは(2t+δ)となる。すなわち、図10に示す参考例に比べ、図9に示す本実施形態では、板厚t分だけ係合部を薄くでき、その分パルセーションダンパー10の全高を抑えることができる。
加えて、第1係合板部13iが開口14q内に配置されているために、第1係合板部13iと第2係合板部14mとが径方向(図9(a)で左右方向)に力を受けた場合でも、連結部13kが開口14qの内縁に突き当たることで、両者の相対変位を抑制する効果もある。
(パルセーションダンパーの組付)
パルセーションダンパーの組付について説明する。まず、図2を参照して、上部支持体11と第1連結体13との間に第1のダイヤフラムダンパー12を配置して、フランジ部11a、12c、13a同士を溶接して、図3,5に示すパルセーションダンパー10の上部10Aを形成する。これと並行して、第2連結体14と下部支持体16との間に第2のダイヤフラムダンパー15を配置して、フランジ部14a、15c、16a同士を溶接して、図3,5に示すパルセーションダンパー10の下部10Bを形成する。
その後、図7(a)に示すように、上部10Aの第1連結体13(クロスハッチングで示す)の第1係合板部13iを、下部10Bの第2連結体14(単純ハッチングで示す)の開口14qにはめ込むようにし、すなわち第1係合板部13iと第2係合板部14mとが周方向にずれるようにして、環状部13fと環状部14f(図2)とを当接させる。その状態のまま第2係合板部14mに対して第1係合板部13iが図7のR方向(順方向とする)に軸線回りに変位するように、下部10Bを上部10Aに対して相対的に回転させる。
すると、雄部14iと雌部13g(図2)とが弾性変形しつつ、図9に示すように、第2係合板部14mが第1係合板部13iの裏面側(上側)に乗り上がって進行し、その後に凸部14pが係合開口13mに係合することで(図8)、上部10Aと下部10Bとの連結が完了する(図7(b))。このとき、開口14q内に張り出した段部14oが、第1係合板部13iに当接することで、それ以上の相対回転が阻止される。すなわち段部14oは、上部10Aと下部10Bとの過剰回転を抑制するストッパとしての機能を有する。また、雄部14iと雌部13gの弾性力により、凸部14pが係合開口13mから容易に離脱することはない。
ただし、雄部14iと雌部13gの弾性力に打ち勝つような力で、上部10Aと下部10Bとを逆方向に回転させれば、凸部14pが係合開口13mから離脱するので、それにより上部10Aと下部10Bとを分離させることができる。これにより、例えば第1のダイヤフラムダンパー12と第2のダイヤフラムダンパー15の特性を変えたものを任意に組み合わせることができ、パルセーションダンパー10の性能チューニングを行うことができる。
本実施の形態によれば、上部10Aと下部10Bとを合わせて相対的に回転させるのみで、上部10Aに設けた第1連結体13の雌部13gと、下部10Bに設けた第2連結体14の雄部14iとを係合させて連結できるため、工具なども不要で組み付け性に優れる。また、連結に別部品を用いないため、パルセーションダンパー10の管理上の手間やコストを抑えることができる。
図11は、パルセーションダンパー10をケース17に組み付けた状態で示す断面図である。図11において、ケース17は、上端17aが開放した有底筒部材17bと、有底筒部材17bの上端17aを覆う円盤状の蓋部材17cとを有し、有底筒部材17bの底壁17dには、円形状の凹部17eと、凹部17e内において円形の開口17fが形成されている。開口17fは、不図示の加圧室に連通している。有底筒部材17bと蓋部材17cとを組み付けることで、例えば燃料ポンプの一部であるケース17が形成される。
パルセーションダンパー10をケース17に組み付ける際には、有底筒部材17bから蓋部材17cを取り外した状態で、図11に示すように、下部支持体16の短筒部16dが、有底筒部材17bの凹部17eに嵌合するようにして、ケース17内にパルセーションダンパー10を位置決めしつつ配置する。その後、有底筒部材17bに蓋部材17cを取り付けて溶接又はボルト等で封止接合することにより、燃料を収容できるケース17が形成され,その内部に燃料室FRが画成される。
このとき、上部支持体11に設けた爪部11dが蓋部材17cの下面17gに当接することで、爪部11dが弾性変形し、その弾性力でパルセーションダンパー10を下方向に付勢してケース17内に保持することができる。かかる状態で、開口17fを介して燃料室FRと不図示の加圧室とが連通し、また燃料室FR内の燃料が小開口13c、14c、開口16e等を介して第1のダイヤフラムダンパー12及び第2のダイヤフラムダンパー15に接することで、燃料ポンプ動作時におけるパルセーションダンパー10の脈動低減効果が発揮される。
(変形例)
図12は、変形例にかかる図8と同様な断面図であり、左右方向が第1対向面と前記第2対向面との相対変位方向に相当する。図12(a)に示す変形例においては、第2係合板部14mに設けた凸部14sを円錐形状としている。図8に示す凸部14pと同様に、図12(a)に示す凸部14sも、第1係合板部13iの係合開口13mに向かって左右いずれの方向からも進入することができ、また左右いずれの方向へも離脱させることができる。
一方、図12(b)に示す凸部(切片ともいう)14tは、図1に示す爪部11dに類似した形状を有し、すなわち第2係合板部14mから切り起こされて、図12(b)で左下側に向かって(矢印Gで示す第1対向面と第2対向面の相対変位方向に対して)傾斜したストレート形状を有する。このため、第1係合板部13iに対して第2係合板部14mを矢印G方向(順方向という)に変位させた際には、凸部14tは第1係合板部13iに乗り上がって係合開口13mに係合する。しかし、一旦、図12(b)に示すように係合開口13mに係合した後は、凸部14tの先端14uが係合開口13mに引っかかり凸部14tが突っ張るため、逆方向への相対変位は阻止されることとなる。
同様に、図12(c)に示す凸部(切片ともいう)14vも、第2係合板部14mから切り起こされて、図12(c)で左下側に向かって傾斜した曲面形状を有する。よって、図12(c)に示すように矢印G方向への相対変位後に凸部14vが係合開口13mに係合した後は、凸部14vの先端14wが係合開口13mに引っかかり凸部14vが突っ張るため、矢印Gとは逆方向への相対変位は阻止されることとなる。
以上述べた実施の形態で、第1連結体13に雌部13gを設け、第2連結体14に雄部14iを設けるようにしたが、第1連結体13に雄部を設け、第2連結体14に雌部を設けてもよい。また、係合開口は円形穴に限らず、矩形穴、長穴、あるいはスリットであってもよい。特に係合開口を菱形形状にすると、半球状の凸部が係合した際に自動調心機能を発揮して、矩形穴の中心と凸部の中心とを一致させることができる。
(第2の実施形態)
図13は、本発明の第2の実施形態に係るパルセーションダンパー20の斜視図である。図14は、パルセーションダンパー20の分解構成を示す斜視図である。
図14に示すように、パルセーションダンパー20は、上部支持体11と、第1のダイヤフラムダンパー12と、第1連結体23Aと、第2連結体23Bと、第2のダイヤフラムダンパー15と、下部支持体16とを、この順序で重ねてなる。なお、ここでも、上部支持体11側を上方とし、下部支持体16側を下方というものとする。
上部支持体11、第1のダイヤフラムダンパー12、第2のダイヤフラムダンパー15及び下部支持体16は、上述した実施の形態と同様であるので、各部に同じ符号を付して重複説明を省略する。
金属薄板をプレス加工することより円形状に形成される第1連結体23Aは、環状のフランジ部23aと、フランジ部23aの内周23bに上端をつなげ複数の小開口23cを備えた円筒部23dと、円筒部23dの下端に外周23eをつなげた環状部23fと、環状部23fから径方向内側に対向して延在する2つの雌部23gと、環状部23fの径方向内側に配置された略円形状の基部23hと、環状部23fと基部23hとを連結する2つの梁部23iと、梁部23iの間における基部23hより径方向外側に対向して延在する2つの雄部23jとを有する。基部23hの中央には円形開口23kが形成されている。環状部23fと、雌部23gと、基部23hと、梁部23iと、雄部23jとで、第1対向面CP1を構成する。雌部23gと雄部23jの詳細については、後述する。
また本実施形態では、第1連結体23Aと第2連結体23Bとを共通の部品としており、すなわち同一の形状を有するため、同じ符号を付して重複説明を省略する。ただし、第2連結体23Bの環状部23fと、雌部23gと、基部23hと、梁部23iと、雄部23jとで、第2対向面CP2を構成する。また、第1連結体23Aと第2連結体23Bとで連結部材を構成する。
図15は、パルセーションダンパー20を上部20Aと下部20Bとに二分割して示す側面図である。図16は、図15のパルセーションダンパー20の上部20Aを矢印H方向から見た図であり、主として第1連結体23Aの第1対向面(表面)CP1を示しているが、第2連結体23Bの第2対向面(表面)CP2も同様である。図17は、パルセーションダンパー20の上部20Aと下部20Bとを斜めから見た状態で示す図である。図18は、パルセーションダンパー20を組み付けた状態で示す側面図である。図19は、図18のパルセーションダンパー20のI−I断面を取って示す図であり、(a)は係合前の状態で示し、(b)は係合後の状態で示す。
(雌部の構造)
図16に示すように、第1連結体23A(及び第2連結体23B)の雌部23gは、上述した実施の形態と同様の構成(図9参照)を有する。具体的には環状部23fに面一で接続された根本部23mと、根本部23mに対して軸線方向に偏位した略台形状の第1係合板部23nと、根本部23mと第1係合板部23nとを連結する連結部23oと、第1係合板部23nの中央に形成された円形の係合開口23pとを有する。
(雄部の構造)
また、第1連結体23A(及び第2連結体23B)の雄部23jは、基部23hから径方向外側に延在してはいるものの、上述した実施の形態と同様の構成(図9参照)を有する。具体的には基部23hに接続された根本部23qと、根本部23qに対して軸線方向に偏位した略円形状の第2係合板部23rと、根本部23qと第2係合板部23rとを連結する連結部23sと、第2係合板部23rの中央から突出するようにして形成された半球ドーム状の凸部23tとを有する。環状部23fと梁部23iと基部23hとに囲われるようにして、2つの扇形の開口23uが形成されている。環状部23fと交差する梁部23iの根本には、それぞれ片側に段部23vが開口23uに張り出すようにして形成されている。
(パルセーションダンパーの組付)
パルセーションダンパーの組付について説明する。図14を参照して、上述した実施の形態と同様に、上部支持体11と第1連結体23Aとの間に第1のダイヤフラムダンパー12を配置して、フランジ部11a、12c、23a同士を溶接して、図15,17に示すパルセーションダンパー20の上部20Aを形成する。これと並行して、第1連結体23Aとは上下を逆にした第2連結体23Bと、下部支持体16との間に第2のダイヤフラムダンパー15を配置して、フランジ部23a、15c、16a同士を溶接して、図15,17に示すパルセーションダンパー20の下部20Bを形成する。
その後、図19(a)に示すように、上部20Aの第1連結体23A(ダブルハッチング)の第1係合板部23nを、下部20Bの第2連結体23B(単純ハッチング)の開口23uにはめ込むようにし、且つ下部20Bの第2連結体23Bの第1係合板部23nを、上部20Aの第1連結体23Aの開口23uにはめ込むようにする。すると、第1係合板部23nと第2係合板部23rとが周方向にずれるようになるので、さらに環状部23f同士(図14)を当接させる。その状態のまま第2係合板部23rと第1係合板部23nとが重なるように、図19のL方向(順方向とする)に上部20Aに対して下部20Bを軸線回りに相対的に回転させる。
すると、雄部23jと雌部23g(図14)とが弾性変形しつつ、第2連結体23Bの第2係合板部23rが、第1連結体23Aの第1係合板部23nの裏面側(上側)に乗り上がって進行し、また、第2連結体23Bの第1係合板部23nが、第1連結体23Aの第2係合板部23rの裏面側(上側)に乗り上がって進行し、その後に凸部23tが係合開口23pに係合することで、上部20Aと下部20Bとの連結が完了する(図19(b))。このとき、開口23u内に張り出した段部23vが、第1係合板部23nに当接することで、それ以上の相対回転が阻止される。雄部23jと雌部23gの弾性力により、凸部23tが係合開口23pから容易に離脱することはない。
ただし、雄部23jと雌部23gの弾性力に打ち勝つような力で、上部20Aと下部20Bとを逆方向に回転させれば、凸部23tが係合開口23pから離脱するので、それにより上部20Aと下部20Bとを分離させることができる。
本実施の形態によれば、上述した実施の形態の効果に加え、第1連結体23Aと第2連結体23Bとの部品共通化を図れるので、パルセーションダンパー20の管理の手間やコストをより低減することができる。上述した変形例を同様に用いてよい。
図20は、パルセーションダンパー20をケース17に組み付けた状態で示す断面図である。ケース17については、上述した実施の形態と同様であるため、同じ符号を付して重複説明を省略する。
パルセーションダンパー20をケース17に組み付ける際には、有底筒部材17bから蓋部材17cを取り外した状態で、図20に示すように、下部支持体16の短筒部16dが、有底筒部材17bの凹部17eに嵌合するようにして、ケース17内にパルセーションダンパー20を位置決めしつつ配置する。その後、有底筒部材17bに蓋部材17cを取り付けて溶接又はボルト等で封止接合することにより、燃料を収容できるケース17が形成され,その内部に燃料室FRが画成される。
このとき、上部支持体11に設けた爪部11dが蓋部材17cの下面17gに当接することで、爪部11dが弾性変形し、その弾性力でパルセーションダンパー20を下方向に付勢してケース17内に保持することができる。かかる状態で、開口17fを介して燃料室FRと不図示の加圧室とが連通し、また燃料室FR内の燃料が小開口23c、開口16e等を介して第1のダイヤフラムダンパー12及び第2のダイヤフラムダンパー15に接することで、燃料ポンプ動作時におけるパルセーションダンパー20の脈動低減効果が発揮される。
(第3の実施形態)
図21は、本発明の第3の実施形態に係るパルセーションダンパー30の斜視図である。図22は、パルセーションダンパー30の分解構成を示す斜視図である。
図22に示すように、パルセーションダンパ3―0は、上部支持体11と、第1のダイヤフラムダンパー12と、第1連結体33Aと、第2連結体33Bと、第2のダイヤフラムダンパー15と、下部支持体16とを、この順序で重ねてなる。なお、ここでも、上部支持体11側を上方とし、下部支持体16側を下方というものとする。
上部支持体11、第1のダイヤフラムダンパー12、第2のダイヤフラムダンパー15及び下部支持体16は、上述した実施の形態と同様であるので、各部に同じ符号を付して重複説明を省略する。
金属薄板をプレス加工することより円形状に形成される第1連結体33Aは、環状のフランジ部33aと、フランジ部33aの内周33bに上端をつなげ複数の小開口33cを備えた円筒部33dと、円筒部33dの下端に外周33eをつなげた環状部33fと、環状部33fから径方向内側にそれぞれ対向して延在する2つの雌部33g及び2つの雄部33hとを有する。また、環状部33fの内周から径方向内側に突出するようにして、4つの半円状の突起33iが形成されている。環状部33fと、雌部33gと、雄部33hとで、第1対向面CP1を構成する。雌部33gと雄部33hの詳細については、後述する。
また本実施形態では、第1連結体33Aと第2連結体33Bとを共通の部品としているため、同じ符号を付して重複説明を省略する。ただし、第2連結体33Bの環状部33fと、雌部33gと、雄部33hとで、第2対向面CP2を構成する。また、第1連結体33Aと第2連結体33Bとで連結部材を構成する。
図23は、パルセーションダンパー30を上部30Aと下部30Bとに二分割して示す側面図である。図24は、図23のパルセーションダンパー30の上部30Aを矢印J方向から見た図であり、主として第1連結体33Aの第1対向面(表面)CP1を示しているが、第2連結体33Bの第2対向面(表面)CP2も同様である。図25は、パルセーションダンパー30の上部30Aと下部30Bとを斜めから見た状態で示す図である。図26は、パルセーションダンパー30を組み付けた状態で示す側面図である。図27は、図26のパルセーションダンパー30のK−K断面を取って示す図であり、(a)は係合前の状態で示し、(b)は係合後の状態で示す。
(雌部の構造)
図24に示すように、第1連結体33A(及び第2連結体33B)の雌部33gは、環状部33fに面一で接続された根本部33jと、根本部33jに対して軸線方向に偏位し且つ周方向に延在する略矩形状の第1係合板部33kと、根本部33jと第1係合板部33kとを連結する連結部33mと、第1係合板部33kの中央に形成された円形の係合開口33nとを有する。
(雄部の構造)
また、第1連結体33A(及び第2連結体33B)の雄部33hは、雌部33gと類似の形状を有し、環状部33fに面一で接続された根本部33oと、根本部33oに対して軸線方向に偏位し且つ周方向に延在する略矩形状の第2係合板部33pと、根本部33oと第2係合板部33pとを連結する連結部33qと、第2係合板部33pの中央に形成された半球ドーム状の凸部33rとを有する。環状部33fの内側には開口33sが形成されている。
(パルセーションダンパーの組付)
パルセーションダンパーの組付について説明する。図22を参照して、上述した実施の形態と同様に、上部支持体11と第1連結体33Aとの間に第1のダイヤフラムダンパー12を配置して、フランジ部11a、12c、33a同士を溶接して、図23,25に示すパルセーションダンパー30の上部30Aを形成する。これと並行して、第1連結体33Aとは上下を逆にした第2連結体33Bと、下部支持体16との間に第2のダイヤフラムダンパー15を配置して、フランジ部33a、15c、16a同士を溶接して、図23,25に示すパルセーションダンパー30の下部30Bを形成する。
その後、図27(a)に示すように、上部30Aの第1連結体33A(ダブルハッチング)の第1係合板部33k及び第2係合板部33pを、下部30Bの第2連結体33B(単純ハッチング)の開口33sに挿入し、且つ下部30Bの第2連結体33Bの第1係合板部33k及び第2係合板部33pを、上部30Aの第1連結体33Aの開口33sに挿入する。すると、第1係合板部33kと第2係合板部33pとが周方向に対向するようになるので、さらに環状部33f同士(図22)を当接させる。その状態のまま第2係合板部33pと第1係合板部33kとが重なるように、図27のL方向(順方向とする)に上部30Aに対して下部30Bを軸線回りに相対的に回転させる。
すると、雄部33hと雌部33gとが弾性変形しつつ、それぞれ第2連結体33Bの第2係合板部33pが第1連結体33Aの第1係合板部33kの裏面側(上側)に乗り上がって進行し、また、第2連結体33Bの第1係合板部33kが第1連結体33Aの第2係合板部33pの裏面側(上側)に乗り上がって進行し、その後に凸部33rが係合開口33nに係合することで、上部30Aと下部30Bとの連結が完了する(図27(b))。このとき、第1係合板部33kの先端が、雄部33hの連結部33qに当接し、また第2係合板部33pの先端が、雌部33gの連結部33mに当接することで、それ以上の相対回転が阻止される。雄部33hと雌部33gの弾性力により、凸部33rが係合開口33nから容易に離脱することはない。また、上部30Aと下部30Bと径方向の相対変位は、図27(b)を参照して、突起33iが第1係合板部33k及び第2係合板部33pに当接することによって阻止される。
ただし、雄部33hと雌部33gの弾性力に打ち勝つような力で、上部30Aと下部30Bとを逆方向に回転させれば、凸部33rが係合開口33nから離脱するので、それにより上部30Aと下部30Bとを分離させることができる。
本実施の形態によれば、上述した実施の形態と同様に、第1連結体33Aと第2連結体33Bとの部品共通化を図れるので、パルセーションダンパー30のコストをより低減することができる。上述した変形例を同様に用いてよい。
図28は、パルセーションダンパー30をケース17に組み付けた状態で示す断面図である。ケース17については、上述した実施の形態と同様であるため、同じ符号を付して重複説明を省略する。
パルセーションダンパー30をケース17に組み付ける際には、有底筒部材17bから蓋部材17cを取り外した状態で、図22に示すように、下部支持体16の短筒部16dが、有底筒部材17bの凹部17eに嵌合するようにして、ケース17内にパルセーションダンパー30を位置決めしつつ配置する。その後、有底筒部材17bに蓋部材17cを取り付けて溶接又はボルト等で封止接合することにより、燃料を収容できるケース17が形成され,その内部に燃料室FRが画成される。
このとき、上部支持体11に設けた爪部11dが蓋部材17cの下面17gに当接することで、爪部11dが弾性変形し、その弾性力でパルセーションダンパー30を下方向に付勢してケース17内に保持することができる。かかる状態で、開口17fを介して燃料室FRと不図示の加圧室とが連通し、また燃料室FR内の燃料が小開口33c、開口16e等を介して第1のダイヤフラムダンパー12及び第2のダイヤフラムダンパー15に接することで、燃料ポンプ動作時におけるパルセーションダンパー30の脈動低減効果が発揮される。
(第4の実施形態)
図29は、本発明の第4の実施形態に係るパルセーションダンパー40の斜視図である。図30は、パルセーションダンパー40の分解構成を示す斜視図である。
図30に示すように、パルセーションダンパー40は、上部支持体11と、第1のダイヤフラムダンパー12と、第1連結体43と、第2連結体44と、第2のダイヤフラムダンパー15と、下部支持体16とを、この順序で重ねてなる。なお、ここでも、上部支持体11側を上方とし、下部支持体16側を下方というものとする。
上部支持体11、第1のダイヤフラムダンパー12、第2のダイヤフラムダンパー15及び下部支持体16は、上述した実施の形態と同様であるので、各部に同じ符号を付して重複説明を省略する。
(雌部の構造)
金属薄板をプレス加工することより円形状に形成される第1連結体43は、環状のフランジ部43aと、フランジ部43aの内周43bに上端をつなげ複数の小開口43cを備えた円筒部43dと、円筒部43dの下端に外周43eをつなげた円盤部43fとを有する。円盤部43fは、中央の係合開口43gと、円筒部43dとの境界に形成された略長方形状の切欠43hとを形成している。ここでは円盤部43fが雌部を構成し、円盤部43fの表面(下面)43i(図33)が、第1対向面CP1を構成する。
(雄部の構造)
また金属薄板をプレス加工することより円形状に形成される第2連結体44は、環状のフランジ部44aと、フランジ部44aの内周44bに下端をつなげ複数の小開口44cを備えた円筒部44dと、円筒部44dの上端に外周44eをつなげた環状部44fとを有する。環状部44fは、雄部44gを有する。雄部44gを含む環状部44fが、第2対向面CP2を構成する。また、第1連結体43と第2連結体44とで連結部材を構成する。
図31は、パルセーションダンパー40を上部40Aと下部40Bとに二分割して示す側面図である。図32(a)は、図31のパルセーションダンパー40の上部40Aを矢印K方向から見た図であり、主として第1連結体43の第1対向面CP1を示しており、図32(b)は、図31のパルセーションダンパー40の下部40Bを矢印M方向から見た図であり、主として第2連結体44の第2対向面CP2を示している。図33は、パルセーションダンパー40の上部40Aと下部40Bとを斜めから見た状態で示す図である。図34は、パルセーションダンパー40を組み付けた状態で示す側面図である。図35は、パルセーションダンパー40の組み付け時における第1連結体43と第2連結体44の動作を説明するための図であり、理解しやすいように第1連結体43と第2連結体44以外を省略して示している。
図32(b)に示すように、第2連結体44の雄部44gは、環状部44fに面一で接続された根本部44hと、根本部44hに対して軸線方向に偏位し且つ径方向に延在する略矩形状の係合板部44iと、根本部44hと係合板部44iとを連結する連結部44jと、係合板部44iの中央に形成された半球ドーム状の凸部44kとを有する。
(パルセーションダンパーの組付)
パルセーションダンパーの組付について説明する。図30を参照して、上述した実施の形態と同様に、上部支持体11と第1連結体43との間に第1のダイヤフラムダンパー12を配置して、フランジ部11a、12c、43a同士を溶接して、図31,33に示すパルセーションダンパー40の上部40Aを形成する。これと並行して、第2連結体44と下部支持体16との間に第2のダイヤフラムダンパー15を配置して、フランジ部44a、15c、16a同士を溶接して、図31,33に示すパルセーションダンパー40の下部40Bを形成する。
その後、図35に示すように、上部40Aの第1連結体43の切欠43hに対して、下部40Bの係合板部44iを整列させた後、上部40Aに対して下部40Bを矢印N方向に直線的に相対的に変位させ、係合板部44iを切欠43h内に挿入する。このとき雄部44gが弾性変形しつつ円盤部43fの裏面(上面)に乗り上がってスライドし、その後に凸部44kが係合開口43gに係合することで、上部40Aと下部40Bとの連結が完了する(図35(b))。このとき、雄部44gの連結部44jが切欠43hに当接して、それ以上の相対的なスライドが阻止される。
ただし、雄部44gの弾性力に打ち勝つような力で、上部40Aと下部40Bとを逆方向にスライドさせれば、凸部44kが係合開口43gから離脱するので、それにより上部40Aと下部40Bとを分離させることができる。
図36は、パルセーションダンパー40をケース17に組み付けた状態で示す断面図である。ケース17については、上述した実施の形態と同様であるため、同じ符号を付して重複説明を省略する。
パルセーションダンパー40をケース17に組み付ける際には、有底筒部材17bから蓋部材17cを取り外した状態で、図36に示すように、下部支持体16の短筒部16dが、有底筒部材17bの凹部17eに嵌合するようにして、ケース17内にパルセーションダンパー40を位置決めしつつ配置する。その後、有底筒部材17bに蓋部材17cを取り付けて溶接又はボルト等で封止接合することにより、燃料を収容できるケース17が形成され,その内部に燃料室FRが画成される。
このとき、上部支持体11に設けた爪部11dが蓋部材17cの下面17gに当接することで、爪部11dが弾性変形し、その弾性力でパルセーションダンパー40を下方向に付勢してケース17内に保持することができる。かかる状態で、開口17fを介して燃料室FRと不図示の加圧室とが連通し、また燃料室FR内の燃料が小開口43c、44c、開口16e等を介して第1のダイヤフラムダンパー12及び第2のダイヤフラムダンパー15に接することで、燃料ポンプ動作時におけるパルセーションダンパー40の脈動低減効果が発揮される。
(第5の実施形態)
図37は、本発明の第5の実施形態に係るパルセーションダンパー50の側面図である。図38は、パルセーションダンパー50の分解構成を示す斜視図である。
図38に示すように、パルセーションダンパー50は、第1のダイヤフラムダンパー51と、第1連結体13と、第2連結体14と、第2のダイヤフラムダンパー52とからなる。第1のダイヤフラムダンパー51は、上述した1枚の板材12aのフランジ部12cを、フラットな円板53の片側(ここでは上側)に溶接して形成されている。板材12aについては、上述した実施の形態と同様であるので説明を省略する。
第2のダイヤフラムダンパー52は、上述した1枚の板材15aのフランジ部15cを、フラットな円板54の片側(ここでは下側)に溶接して形成されている。板材15aについては、上述した実施の形態と同様であるので説明を省略する。また第1連結体13と、第2連結体14は、上述した実施の形態と同様であるので、各部に同じ符号を付して重複説明を省略する。
(パルセーションダンパーの組付)
組み付け時には、図38に示すように、板材12aの円形***部12bを第1連結体13側に向け、フランジ部13a、12c(円板53)同士を溶接して、パルセーションダンパー50の上部50Aを形成する。これと並行して、板材15aの円形***部15bを第2連結体14側に向け、フランジ部14a、15c(円板54)同士を溶接して、パルセーションダンパー50の下部50Bを形成する。その後、上述したように、第1連結体13と第2連結体14とを連結することで、パルセーションダンパー50が完成する。
図39は、パルセーションダンパー50をケース17に組み付けた状態で示す断面図である。ケース17については、上述した実施の形態に対して、有底筒部材17bの底壁17dに開口を設ける代わりに蓋部材17cの下面17gの中央に、不図示の加圧室に連通する開口17fを形成している点のみが主として異なるため、共通する構成については同じ符号を付して重複説明を省略する。
本実施の形態のパルセーションダンパー50は、軸線方向両側が円板53,54となっているので、単純にケース17に収容したのみでは固定することができない。そこで、本実施の形態では、全体的に弾性変形可能な支持体として金属製の波形ワッシャ55を用いている。波形ワッシャ55は、周方向に周期に山谷形状を形成したものであり、公知のものを使用できる。
図37に示すように組み付けたパルセーションダンパー50を、図39において、有底筒部材17bから蓋部材17cを取り外した状態で、下部50Bの円板54が有底筒部材17bの凹部17eに密着するようにして、ケース17内に位置決めしつつ配置する。さらに、上部50Aの円板53上に波形ワッシャ55を配置した上で、有底筒部材17bに蓋部材17cを取り付けて溶接又はボルト等で封止接合することにより、燃料を収容できるケース17が形成される。
このとき、波形ワッシャ55が蓋部材17cの下面17gに押されて弾性変形するので、その弾性力でパルセーションダンパー50を下方向に付勢してケース17内に保持することができる。かかる状態で、開口17fを介して燃料室FRと不図示の加圧室とが連通し、また燃料室FR内の燃料が小開口13c、14c等を介して第1のダイヤフラムダンパー51と第2のダイヤフラムダンパー52に接することで、燃料ポンプ動作時におけるパルセーションダンパー50の脈動低減効果が発揮される。
以上、第1〜第5の実施形態を用いて本発明のパルセーションダンパーの具現例を説明したが、本発明はこれら具現例の構成に限られるものではなく、本発明の概念の範囲内で各種変形、応用を伴ってもよいことは言うまでもない。例えば、上記の実施形態においてはダイヤフラムダンパーを2段積み重ねしてパルセーションダンパーを構成したが、ダイヤフラムダンパーを3個以上積み重ねるようにしてもよい。また、設置スペースの制限によっては、使用する複数のダイヤフラムダンパー全てを積み重ねるのではなく、それらを2組以上に分けてそれぞれの組において積み重ねる形態(即ち、ダイヤフラムダンパーを2段積み以上にした本発明のパルセーションダンパーを複数組使用する形態)としてもよい。
10、20、30、40、50 パルセーションダンパー
11 上部支持体
12、51 第1のダイヤフラムダンパー
13、23A、33A、43 第1連結体
13g、23g、33g 雌部
14、23B、33B、44 第2連結体
14i、23j、33h、44g 雄部
15、52 第2のダイヤフラムダンパー
16 下部支持体
17 ケース
53、54 円板
55 波形ワッシャ

Claims (9)

  1. ケース内に収容されるパルセーションダンパーであって、
    内部に気体を封入した第1のダイヤフラムダンパーと、
    内部に気体を封入した第2のダイヤフラムダンパーと、
    前記第1のダイヤフラムダンパーに取り付けてなり、雌部を形成した第1対向面を備えた第1連結体と、
    前記第2のダイヤフラムダンパーに取り付けてなり、雄部を形成した第2対向面を備えた第2連結体と、を有し、
    前記第1対向面と前記第2対向面とを対向させて相対的に変位させることにより、前記第1連結体の前記雌部と前記第2連結体の前記雄部が係合される
    ことを特徴とするパルセーションダンパー。
  2. 前記第1対向面と前記第2対向面とを対向させて相対的に回転させることにより、前記雌部が前記雄部と前記第2のダイヤフラムダンパーとの間に進入し、前記雄部が前記雌部と前記第1のダイヤフラムダンパーとの間に進入する
    ことを特徴とする請求項1に記載のパルセーションダンパー。
  3. 前記第1対向面と前記第2対向面とを対向させて相対的にスライドさせることにより、前記雌部が前記雄部と前記第2のダイヤフラムダンパーとの間に進入し、前記雄部が前記雌部と前記第1のダイヤフラムダンパーとの間に進入する
    ことを特徴とする請求項1に記載のパルセーションダンパー。
  4. 前記雄部は凸部を有し、前記雌部は、前記凸部と係合可能な係合開口を有する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のパルセーションダンパー。
  5. 前記凸部は、前記第1対向面と前記第2対向面との相対変位方向に対して傾斜した切片からなる
    ことを特徴とする請求項4に記載のパルセーションダンパー。
  6. 前記第1連結体と前記第2連結体は、同一形状を有する
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のパルセーションダンパー。
  7. 前記ケースと、前記第1のダイヤフラムダンパー及び前記第2のダイヤフラムダンパーの少なくとも一方との間に配置され、前記ケースに対して前記少なくとも一方のダイヤフラムダンパーを保持する支持体、を有する
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のパルセーションダンパー。
  8. 前記支持体は、前記ケースに当接して弾性変形可能な部材と、前記ケースに対して嵌合する嵌合部材とを有する
    ことを特徴とする請求項7に記載のパルセーションダンパー。
  9. 前記第1連結体は、前記第1のダイヤフラムダンパーの一部であり、前記第2連結体は、前記第2のダイヤフラムダンパーの一部である
    ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のパルセーションダンパー。
JP2018175850A 2018-09-20 2018-09-20 パルセーションダンパー Pending JP2020045849A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018175850A JP2020045849A (ja) 2018-09-20 2018-09-20 パルセーションダンパー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018175850A JP2020045849A (ja) 2018-09-20 2018-09-20 パルセーションダンパー

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020045849A true JP2020045849A (ja) 2020-03-26

Family

ID=69899687

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018175850A Pending JP2020045849A (ja) 2018-09-20 2018-09-20 パルセーションダンパー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020045849A (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006336811A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Denso Corp 位置決め構造およびそれを備える車両用計器
JP2013521129A (ja) * 2010-10-22 2013-06-10 バイエリッシェ モートーレン ウエルケ アクチエンゲゼルシャフト 構成部品接続部
JP2014149041A (ja) * 2013-02-01 2014-08-21 Tokai Rubber Ind Ltd 仕切部材とそれを備えた流体封入式防振装置
JP2014190188A (ja) * 2013-03-26 2014-10-06 Maruyasu Industries Co Ltd 燃料圧力の脈動低減装置
JP2015232283A (ja) * 2014-06-09 2015-12-24 トヨタ自動車株式会社 ダンパー装置
JP2016079895A (ja) * 2014-10-17 2016-05-16 日立オートモティブシステムズ株式会社 高圧燃料供給ポンプ
JP2016222202A (ja) * 2015-06-03 2016-12-28 Dnp田村プラスチック株式会社 自動車用バイザー
WO2017022604A1 (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 イーグル工業株式会社 ダイアフラムダンパ装置及びその保持部材、並びにダイアフラムダンパ装置の製造方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006336811A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Denso Corp 位置決め構造およびそれを備える車両用計器
JP2013521129A (ja) * 2010-10-22 2013-06-10 バイエリッシェ モートーレン ウエルケ アクチエンゲゼルシャフト 構成部品接続部
JP2014149041A (ja) * 2013-02-01 2014-08-21 Tokai Rubber Ind Ltd 仕切部材とそれを備えた流体封入式防振装置
JP2014190188A (ja) * 2013-03-26 2014-10-06 Maruyasu Industries Co Ltd 燃料圧力の脈動低減装置
JP2015232283A (ja) * 2014-06-09 2015-12-24 トヨタ自動車株式会社 ダンパー装置
JP2016079895A (ja) * 2014-10-17 2016-05-16 日立オートモティブシステムズ株式会社 高圧燃料供給ポンプ
JP2016222202A (ja) * 2015-06-03 2016-12-28 Dnp田村プラスチック株式会社 自動車用バイザー
WO2017022604A1 (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 イーグル工業株式会社 ダイアフラムダンパ装置及びその保持部材、並びにダイアフラムダンパ装置の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10465718B2 (en) Accumulator
US20200290554A1 (en) Gas generator
US20040239021A1 (en) Fluid-sealed anti-vibration device
US9534641B2 (en) Folded seal retention plate with thrust surface
JP2004156459A (ja) 燃料給油管と燃料タンクとの接続構造
KR20200121882A (ko) 래디얼 호일 베어링
JP2020045849A (ja) パルセーションダンパー
JP2003148549A (ja) 油圧式振動減衰支持体
US8267799B2 (en) Device for damping vibrations
JP2019167847A (ja) フランジの締結構造
WO2018168611A1 (ja) 波ワッシャおよび流量可変バルブ機構
JP5507321B2 (ja) ハウジング形管継手
WO2020240897A1 (ja) ガスケット付きフランジ及び管の接続方法
US11313337B2 (en) Pulsation damper
JP7150319B2 (ja) パルセーションダンパー
US11215105B2 (en) Muffler system
WO2019172301A1 (ja) ラジアルフォイル軸受
US7591345B1 (en) Angled muffler seam construction and method
JP7146249B2 (ja) パルセーションダンパー
WO2022176392A1 (ja) ばね組立体
JP7126696B2 (ja) パルセーションダンパー
JP7343426B2 (ja) 接合体の製造方法
US11248694B2 (en) Apparatus for transmitting torque via a weld
CN219677436U (zh) 电池包的套筒组件及具有其的电池包
WO2021187363A1 (ja) フィルター装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20210225

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20210225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220118

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220712