JP2020041921A - 温度センサ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】取り付けが容易で信頼性に優れ、しかも温度検出特性に優れた温度センサ装置を提供すること。【解決手段】壁板34が、ベース板33の両側に形成してある一対の側壁片35と、一対の側壁片35の先端から各々折り曲げられてセンサ保護体40の先端面42を覆う一対の先端片38とを有する。先端片38の上端縁38aと側壁片35の上端縁35aとで、上開口部36が形成してある。上開口部36の大きさが、センサ保護体40が差し込み可能な大きさである。先端片38の突合せ端38bの間には第1スリット37aが形成してあり、先端片38とベース板33の表面との間には、第2スリット37bが形成してある。【選択図】図1A

Description

本発明は、温度を検出したい物体に対して容易に取り付けることが可能で、温度検出の信頼性が高い温度センサ装置に関する。
温度を検出したい物体に対して取り付け可能な温度センサ装置として、たとえば下記の特許文献1に示す温度センサ装置が知られている。この温度センサ装置では、素子を保護しているセンサ保護体(センサ本体)が金属端子のハウジング内にスプリング力で取り付けられている。
しかしながら、この種の従来の温度センサ装置では、センサ保護体が金属端子のスプリング力で取り付けられており、センサ保護体と金属端子との間には、空気の隙間が形成されている。そのため、金属端子に伝わる測定対象物の温度が、センサ保護体に良好に伝達せず、測定対象物の温度と測定温度との間に乖離が大きいという課題を有している。
特開2017−143249号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、取り付けが容易で信頼性に優れ、しかも温度検出特性に優れた温度センサ装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る温度センサ装置は、
感熱素子と、
前記感熱素子を内部に含むセンサ保護体と、
前記センサ保護体の先端部の少なくとも一部を覆う素子配置部を持つと共に、外部取付対象物に着脱自在に取り付けられる外部取付部を持つ取付金具と、を有する温度センサ装置であって、
前記取付金具の前記素子配置部が、温度計測対象に接触するベース板と、前記ベース板から折り曲げられて前記センサ保護体の側部前方を少なくとも囲むように形成してある壁板とを有し、
前記壁板が、前記ベース板の両側に形成してある側壁片と、前記側壁片の先端から折り曲げられて前記センサ保護体の先端面を覆う先端片とを有し、
前記先端片の上端縁と前記側壁片の上端縁とで、上開口部が形成してあり、前記先端片の突合せ端の間にはスリットが形成してあり、
前記壁板と前記センサ保護体との間には、接着剤が充填してあり、前記接着剤が前記スリットから外部に露出可能になっている。
本発明の第2の観点に係る温度センサ装置は、
感熱素子と、
前記感熱素子を内部に含むセンサ保護体と、
前記センサ保護体の先端部の少なくとも一部を覆う素子配置部を持つと共に、外部取付対象物に着脱自在に取り付けられる外部取付部を持つ取付金具と、を有する温度センサ装置であって、
前記取付金具の前記素子配置部が、温度計測対象に接触するベース板と、前記ベース板から折り曲げられて前記センサ保護体の側部前方を少なくとも囲むように形成してある壁板とを有し、
前記壁板が、前記ベース板の両側に形成してある一対の側壁片と、一対の前記側壁片の先端から各々折り曲げられて前記センサ保護体の先端面を覆う一対の先端片とを有し、
前記先端片の上端縁と前記側壁片の上端縁とで、上開口部が形成してあり、前記上開口部の大きさが、前記センサ保護体を差し込み可能な大きさであり、
一対の前記先端片の突合せ端の間には第1スリットが形成してあり、
それぞれの前記先端片と前記ベース板の表面との間には、第2スリットが形成してあり、
前記壁板と前記センサ保護体との間には、接着剤が充填してあり、前記接着剤が前記第1スリットおよび/または前記第2スリットから外部に露出可能になっている。
本発明に係る温度センサ装置では、センサ保護体の先端部を取付金具の上開口部から挿入するのみで、容易に取付金具に取り付けることができる。また、センサ保護体の先端部を取付金具の上開口部から挿入するのみで、予め素子配置部の内部に充填してある接着剤が、センサ保護体の先端部と取付金具の素子配置部との間の隙間に均一に流動する。
そして、余分な接着剤がスリット(第1スリットおよび/または第2スリット)の隙間に行き渡り、さらに余分な接着剤は、これらのいずれかのスリットから外部に露出する。すなわち、スリットがあることで、センサ保護体の先端部と取付金具の素子配置部との間の隙間に均一に接着剤を行き渡せることができる。
そのため、本発明に係る温度センサ装置では、センサ保護体の先端部と取付金具の素子配置部とは、接着剤を介して、ほぼ隙間なく接触し、感熱素子を含むセンサ保護体は、素子配置部を持つ取付金具に良好に固定される。すなわち、感熱素子は、取付金具から剥がれ難く、感熱素子による温度検出特性の信頼性が向上する。
また、取付金具の素子配置部に具備してある壁板が、感熱素子を内部に含むセンサ保護体の先端部の底面部と側面部とを覆っている。そのため、測定対象の温度が素子配置部の壁板と接着剤とセンサ保護体を通して感熱素子の回りに素早くに伝達する。したがって、感熱素子による温度検出特性が向上する。
さらに、本発明に係る温度センサ装置では、取付金具には、たとえばねじ穴などが形成してある外部取付部が具備してあるために、外部取付部を、温度測定対象物に直接に取り付けたり、温度対象物の近くに容易に取り付けることが可能である。すなわち、本発明では、温度センサ装置を、温度測定対象物またはその近くに、ねじやボルトあるいはクリップなどの締結具などで容易に取り付けることができる。
好ましくは、前記第1スリットは、前記センサ保護体の先端面の幅方向の略中央に位置する。このように構成することで、第1スリットの下端からはみ出る接着剤は、取付金具のベース板の表面中央部に留まり、ベース板の下方に回り込まない。ベース板の下方に接着剤が回り込まないために、温度測定対象物とベース板との間に接着剤が介在することがなく、温度測定対象物からベース板に直接に温度が伝達し、測定温度の精度が向上する。
前記センサ保護体の先端面には、前記センサ保護体を成形する際のゲート用凹部が形成してあってもよい。このように構成することで、センサ保護体の先端面と先端片との間に、ゲート用凹部からなる接着剤の貯留部が形成され、先端片とセンサ保護体との接着強度が高くなる。また、第1スリットおよび/または第2スリットから外部にはみ出す接着剤の量を最小限にすることもできる。
それぞれの前記先端片の上端縁は、突合せ端に向けて下方向に傾斜していてもよい。このように構成することで、温度測定対象物からの熱は、ベース板から側壁片を通して、先端片に伝わり、先端片の基端部から先端片の突合せ端に向けて集中して伝熱する。センサ保護体の内部に配置してある感熱素子は、先端片の突合せ端の近くに位置するために、先端片の突合せ端からセンサ保護体の先端面を通して保護体内部の感熱素子に感熱対象物の熱が良好に伝達される。したがって、温度センサ装置の温度検出特性が向上する。
好ましくは、前記第1スリットの幅が前記第2スリットの幅と同等かそれよりも大きい。このように構成することで、ベース板の両側で第2スリットから先端片の外部にはみ出す接着剤の量を最小限にすることができ、ベース板の下面に接着剤が回り込むことを有効に防止することができる。
前記第2スリットの幅は、前記先端片の基端よりも前記突合せ端で大きくてもよい。このように構成することで、ベース板の両側で第2スリットから先端片の外部にはみ出す接着剤の量を最小限にすることができ、ベース板の下面に接着剤が回り込むことを有効に防止することができる。
前記センサ保護体の上面が、前記先端片の前記突合せ端よりも高い位置で、前記上開口部から露出していてもよい。ただし、先端片の突合せ端は、センサ保護体の内部に装着してある感熱素子を覆う程度の高さであることが好ましい。温度計測対象からの熱が先端片の突合せ端からもセンサ保護体を介して感熱素子にも伝達するようにすることが好ましい。
図1Aは本発明の一実施形態に係る温度センサ装置の斜視図である。 図1Bは本発明の他の実施形態に係る温度センサ装置の斜視図である。 図2は図1Aに示す温度センサ装置のII−II線に沿う横断面図である。 図3は図1Aに示す温度センサ装置のIII−III線に沿う断面図である。 図4はセンサ保護体の断面を省略した図2に示すIV−IV線に沿う取付金具の要部断面図である。 図5は図4に示すV−V線に沿う取付金具およびセンサ保護体の断面図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
第1実施形態
図1Aに示すように、本発明の一実施形態に係る温度センサ装置2は、図2に示す感熱素子4を内蔵しているセンサ保護体40を有している。図2に示すように、感熱素子4は、素子本体6と、素子本体6の外周を被覆している被覆層7とを有する。なお、図面において、X軸とY軸とZ軸とは、相互に垂直であり、X軸は温度センサ装置2の長手方向に一致する。
素子本体6としては、温度を検出することができるものであれば、特に限定されないが、たとえばNTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスタ素子、PTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスタ素子などが用いられる。被覆層7は、絶縁性の樹脂あるいはガラスなどで構成される。被覆層7を構成する樹脂としては、特に限定されないが、たとえばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、ABS樹脂、PPS樹脂、PBT樹脂などが用いられる。また、被覆層7を構成するガラスとしては、特に限定されない。
素子本体6には、一対のリード線8,8の先端部がそれぞれ接続してある。リード線8,8の基端部には、リードケーブル18,18の芯線の先端部が、それぞれ接続部でカシメなどにより接続してある。なお、リード線8,8と芯線との接続部は、カシメ以外に半田あるいは溶接などの接続部であってもよい。リードケーブル18,18の芯線を通して、感熱素子4の素子本体6により検出した温度信号を、測定装置や制御装置などの他の装置に送信可能になっている。
リードケーブル18,18としては、特に限定されず、たとえば塩ビ電線、ポリエチレン電線、シリコン電線、フッ素電線などが用いられる。一対のリードケーブル18,18の芯線は絶縁被膜によりそれぞれ覆われて絶縁されている。各リードケーブル18,18の芯線は、たとえば銅、鉄、アルミニウムなどの導電材料により構成してある。リード線8,8は、たとえば銅、鉄、ニッケル、ジュメット線などの導電材料で構成される。
感熱素子4から引き出された一対のリード線8と接続部とは、リード保持部材(リード保持部)20などにより保持されている。リード保持部材20は、センサ保護体40の内部に固定してある。センサ保護体40は、有底筒状の外側樹脂40aと、その外側樹脂40aの内部に充填してある内側樹脂40bとを有する。
外側樹脂40aの内部には、感熱素子4およびリード保持部材20が内側樹脂40bと共に埋め込まれている。外側樹脂40aは、たとえば射出成形により形成され、そのX軸方向の先端面42には、センサ保護体40としての外側樹脂40aを射出成形により成形する際のゲートとなるゲート用凹部42aが形成してある。
図1Aに示すように、取付金具30は、平板形状の外部取付部31と、外部取付部31と一体に成形してある素子配置部32とを有する。外部取付部31には、取付孔31aが形成してあり、取付孔31aにボルトやネジなどを通して、外部取付部31を、測温対象物またはその付近に容易に取り付けることができる。
図2に示すように、取付金具30の素子配置部32は、平板形状の外部取付部31からX軸方向に連続して一体化してあるベース板(基部)33を有する。平板状のベース板33の外面(Z軸の下面)は、外部取付部31の外面と略面一となっており、温度計測対象に接触可能になっている。ベース板33のY軸方向の幅は、取付孔31aが形成してある部分の外部取付部31のY軸方向の幅よりも小さいことが好ましい。ベース板33のZ軸方向の上部には、センサ保護体40の先端部が配置される。
図3に示すように、ベース板33のY軸方向の両端部からは、壁板34がそれぞれZ軸方向の上方に立ち上げられている。なお、壁板34の側壁片35は、必ずしもZ軸に平行である必要は無く、図示するように、両側の側壁片35の基端部に比較して上端縁35a相互の幅Y2が狭くなるように、傾斜していてもよい。
図1Aに示すように、壁板34は、ベース板33のY軸方向の両側から折り曲げられて形成してある一対の側壁片35と、一対の側壁片35のX軸方向の先端(取付部31の方向)から各々折り曲げられてセンサ保護体40の先端面42を覆う一対の先端片38とを有する。
取付金具30の素子配置部32では、先端片38の上端縁38aと側壁片35の上端縁35aとで、上開口部36が形成してある。上開口部36の大きさは、センサ保護体40の先端部がZ軸の上方から差し込み可能な大きさである。
一対の先端片38の突合せ端38bの間には、Z軸方向に沿って伸びる第1スリット37aが形成してあり、第1スリット37aを通して、先端片38の内部に充填してある接着剤が、先端片38の外部に漏出可能になっている。また、それぞれの先端片38の下端(Z軸方向)とベース板33の表面(Z軸方向の上面)との間には、第2スリット37bが形成してある。
第2スリット37bは、Y軸方向に直線状に形成されることが好ましく、本実施形態では、Y軸方向の略中央で、第1スリット37aの下端と交差して連通している。第2スリット37bを通しても、先端片38の内部に充填してある接着剤が、先端片38の外部に漏出可能になっている。
図5に示すように、壁板34とセンサ保護体40との間の隙間には、接着剤50が充填してあり、図5に示す接着剤50は、図1Aおよび図3に示す第1スリット37aおよび/または第2スリット37bから先端片38の外部に露出可能になっている。
図3に示すように、第1スリット37aは、センサ保護体40の先端面42の幅方向(Y軸方向)の略中央に位置するように、先端片38のY軸方向長さが、それぞれ等しくなっている。また、それぞれの先端片38の上端縁38aは、突合せ端38bに向けてZ軸下方向に傾斜するように構成してある。側壁片35に対する先端片38の折り曲げ角度θ1(図4参照)は、約90度±5度程度である。ベース板33に対する側壁片35の折り曲げ角度θ2(図3参照)は、90度〜70度の範囲内であることが好ましい。
好ましくは、図3に示す第1スリット37aの幅t1は第2スリット37bの幅t2と同等かそれよりも大きくなるように、先端片38の形状と、ベース板33に対する側壁片35の折り曲げ角度などが決定してある。なお、第2スリット37bの幅t2は、先端片38の基端(側壁片と先端片との折曲部)よりも突合せ端38bで大きくしてあってもよい。第2スリット37bの幅t2は、好ましくは、0〜1mm、さらに好ましくは0〜0.5mm、特に好ましくは0〜0.1mmである。また、第1スリット37aの幅t1は、好ましくは、0.1〜mmである。
また、本実施形態では、センサ保護体40のZ軸上面が、先端片38の突合せ端38bの最上部よりも高い位置で、上開口部36からZ軸上方に露出している。ただし、図2に示すように、先端片38の突合せ端38aは、センサ保護体40の内部に装着してある感熱素子4を覆う程度の高さであることが好ましい。外部取付部31が取り付けられる温度計測対象からの熱が先端片38の突合せ端387aからもセンサ保護体40を介して感熱素子6にも伝達するようにすることが好ましい。
本実施形態では、図1Aに示すように、センサ保護体40は、全体として略直方体形状を持ち、図2に示すように、センサ保護体40のX軸方向の長さX1は、感熱素子4とリード保持部材20とリードケーブル18の先端部とを覆う程度の長さであり、取付金具30の素子配置部32のX軸方向の内部収容長さX2よりも長い。X2/X1は、好ましくは、1/4〜3/4程度である。素子配置部32のX軸方向の内部収容長さX2の範囲内に、感熱素子4が埋め込まれているセンサ保護体40の先端部分が位置する。
また、図3に示すように、センサ保護体40のY軸方向の幅Y1は、素子保持部32の側壁片35間のY軸方向の幅(上開口部36の幅)Y2よりも小さいことが好ましい。センサ保護体40のY軸方向の外側面と側壁片35の内面との間には、所定の隙間が形成してあることが好ましい。
所定の隙間(最小で(Y2−Y1)/2)は、好ましくは0.1〜1、さらに好ましくは0.1〜0.5mmであり、図5に示すように、センサ保護体40のY軸方向の外側面と側壁片35の内面との間の隙間にも接着剤50が充填してある。本実施形態では、側壁片35のZ軸方向の途中位置には、切り込み片39が形成してある。切り込み片39は、側壁片35の一部に切り込みを入れて側壁片35の内面側に折り込んである。
切り込み片39は、必要に応じて側壁片35に設けられ、図4に示すように、側壁片の切り込み先端部が接着剤50の内部に入り込むことで、接着剤50と側壁片35との接合強度を増大させている。また、センサ保護体40が取付金具30からX軸後端側に抜けにくくなるように、切り込み片39は、切り込み先端部(先端片38に近い側)に向けて、接着剤50に徐々に大きく食い込むように側壁片35から折り曲げて成形してある。
本実施形態では、図5に示すように、センサ保護体40のZ軸高さZ1は、素子保持部32の側壁片35のZ軸高さZ2と同等または小さくても大きくても良いが、好ましくは小さいことが好ましい。Z1/Z2は、好ましくは0.8〜1である。
接着剤50としては、特に限定されないが、エポキシ系、アクリル系、フェノール系、シリコーンゴム系などが例示される。接着剤50には、シリカ、アルミナ、水酸化マグネシウムなどのフィラーが混入されていてもよい。
本実施形態では、センサ保護体40を構成する外側樹脂40aおよび内側樹脂40bは、絶縁部材で構成してあり、相互に同じでも異なっていてもよく、特に限定されないが、射出成形が可能な樹脂であることが好ましく、たとえばエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、ABS樹脂、PPS樹脂、PTB樹脂などが例示される。樹脂には、フィラーなどが混入されていてもよい。
また、取付金具30は、たとえば銅、黄銅などの銅合金、鉄、アルミニウム、SUSなどのステンレスなどの金属、あるいはその他の導電性材で構成される板材をプレス加工および折り曲げ加工して形成することができる。すなわち、取付金具30の外部取付部31と素子配置部32とは、一枚の金属板から成形することができる。
図1Aに示す温度センサ装置2を製造するには、図2に示すように、まず、取付金具30の素子配置部32のベース板33および壁板34で囲まれる内部空間に、予め接着剤50を充填し、センサ保護体40の先端部を取付金具30の素子配置部32の内部空間にZ軸の上方から上開口部36を通して挿入する。
素子配置部32の内部空間は、素子配置部32の上開口部36とX軸方向の後端部で開口してあり、X軸方向の先端部は、先端片38が塞いでいる。なお、図1Aに示すように、先端片38,38の間には第1スリット37aが形成してあると共に、ベース板33の表面との間には第2スリット37bが形成してあり、これらのスリット37a,37bを通して、先端片38(素子配置部32)の内部は、先端片38(素子配置部32)の外部に連通している。
センサ保護体40の先端部を取付金具30の素子配置部32の内部空間に挿入すると、予め素子配置部32の内部に充填してある接着剤50が、センサ保護体40の先端部と取付金具30の素子配置部32との間の隙間に均一に流動する。そして、余分な接着剤50がスリット37a,37bから外部に露出して、先端片38の外側でベース板33の表面に接着剤50のはみ出し部50aが形成される。すなわち、スリット37a,37bがあることで、センサ保護体40の先端部と取付金具30の素子配置部32(特に先端片38)との間の隙間に均一に接着剤を行き渡せることができる。
本実施形態に係る温度センサ装置2では、センサ保護体40の先端部を取付金具30の上開口部36から挿入するのみで、容易に取付金具30に取り付けることができる。また、センサ保護体40の先端部を取付金具30の上開口部36から挿入するのみで、予め素子配置部32の内部に充填してある接着剤が、センサ保護体40の先端部と取付金具30の素子配置部32との間の隙間に均一に流動する。
そして、余分な接着剤50が第1スリット37aおよび/または第2スリット37bの隙間に行き渡り、さらに余分な接着剤は、これらのいずれかのスリット37a,37bから外部に露出する。すなわち、スリット37a,37bがあることで、センサ保護体40の先端部と取付金具30の素子配置部32との間の隙間に均一に接着剤を行き渡せることができる。
そのため、本実施形態に係る温度センサ装置2では、センサ保護体40の先端部と取付金具30の素子配置部32とは、接着剤50を介して、ほぼ隙間なく接触し、図2に示す感熱素子4を含むセンサ保護体40は、素子配置部32を持つ取付金具30に良好に固定される。すなわち、感熱素子4は、取付金具30から剥がれ難く、感熱素子4による温度検出特性の信頼性が向上する。
また、取付金具30の素子配置部32に具備してある壁板34が、感熱素子4を内部に含むセンサ保護体40の先端部の底面部と側面部とを覆っている。そのため、測定対象の温度が素子配置部32の壁板34と接着剤50とセンサ保護体40を通して感熱素子4の回りに素早くに伝達する。したがって、感熱素子4による温度検出特性が向上する。
さらに、本実施形態に係る温度センサ装置2では、取付金具30には、たとえばねじ穴などが形成してある外部取付部31が具備してあるために、外部取付部31を、温度測定対象物に直接に取り付けたり、温度対象物の近くに容易に取り付けることが可能である。すなわち、本実施形態では、温度センサ装置2を、温度測定対象物またはその近くに、ねじやボルトあるいはクリップなどの締結具などで容易に取り付けることができる。
本実施形態では、図3にも示すように、第1スリット37aは、センサ保護体40の先端面42の幅方向の略中央に位置する。このように構成することで、第1スリット37aの下端から先端片38の外部にはみ出る接着剤50は、取付金具30のベース板33の表面中央部に留まり、ベース板33のY軸方向両端から下方に回り込まない。ベース板33の下方に接着剤が回り込まないために、温度測定対象物とベース板33との間に接着剤が介在することがなく、温度測定対象物からベース板33に直接に温度が伝達し、測定温度の精度が向上する。
また、図4に示すように、センサ保護体40の先端面42には、センサ保護体40を成形する際のゲート用凹部42aが形成してある。このため、センサ保護体40の先端面42と先端片38との間に、ゲート用凹部42aからなる接着剤の貯留部が形成され、先端片38とセンサ保護体40との接着強度が高くなる。また、第1スリット37aおよび/または第2スリット37bから先端片38の外部にはみ出す接着剤のはみ出し部50aの大きさを最小限にすることもできる。
また、図3に示すように、それぞれの先端片38の上端縁38aは、突合せ端38bに向けて下方向に傾斜している。このように構成することで、温度測定対象物からの熱は、ベース板33から側壁片35を通して、先端片38に伝わり、先端片38の基端部から先端片38の突合せ端38bに向けて集中して伝熱する。図2に示すように、センサ保護体40の内部に配置してある感熱素子4は、先端片38の突合せ端38bの近くに位置するために、先端片38の突合せ端38bからセンサ保護体40の先端面42を通して保護体40の内部の感熱素子4に感熱対象物の熱が良好に伝達される。したがって、温度センサ装置2の温度検出特性が向上する。
さらに本実施形態では、図3に示すように、第1スリット37aの幅t1が第2スリット37bの幅t2と同等かそれよりも大きい。このように構成することで、ベース板33の両側で第2スリット37bから先端片38の外部にはみ出す接着剤50の量を最小限にすることができ、ベース板33の下面に接着剤が回り込むことを有効に防止することができる。
なお、第2スリット37bの幅t2は、先端片38の基端よりも突合せ端38bで大きくてもよい。このように構成することで、ベース板33の両側で第2スリット37bから先端片38の外部にはみ出す接着剤50の量を最小限にすることができ、ベース板33の下面に接着剤が回り込むことを有効に防止することができる。
第2実施形態
図1Bに示すように、本発明の他の実施形態に係る温度センサ装置2aでは、以下に示す以外は、前述した第1実施形態に係る温度センサ装置2と同様であり、共通する部分の説明は省略する。また、図面において共通する部材には、共通する部材の符号を付してある。
本実施形態では、図1Bに示すように、取付金具130の構成が、第1実施形態の取付金具30と異なるのみであり、その他の部分は共通する。本実施形態では、取付金具130の素子配置部132が、ベース板133と、ベース板133のY軸方向の両側から立ち上げられる一対の壁板134とから成る。壁板134は、側壁片135と先端片38とで構成される。
本実施形態では、素子配置部132のX軸方向の長さが、第1実施形態の素子配置部32の長さに比べて長く、センサ保護体40の全長と略等しくなっている。本実施形態の温度センサ装置2aでも、前述した第1実施形態の温度センサ装置2と同様な作用効果を奏する。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、外部取付部31には、必ずしも取付孔31aを形成する必要はない。たとえば外部取付部31を、測温対象物またはその付近の取付部に具備された差し込み溝に差し込むことで、測温対象物またはその付近の取付部に温度センサ装置を容易に着脱自在に取り付けてもよい。あるいは、外部取付部31を測温対象物またはその付近の取付部に接着することで、測温対象物またはその付近の取付部に温度センサ装置2を取り付けても良い。
また、上述した実施形態では、平板形状の外部取付部31とベース板33とは、同一平面上に形成してあるが、これらの間に段差部または曲面部をつけて、これらが同一平面上に位置しなくなるように構成してもよい。
また、上述した実施形態では、第1スリット37aは、Z軸に平行に直線状に形成してあるが、Z軸に対して傾斜していてもよく、蛇行していてもよい。
2,2a… 温度センサ装置
4… 感熱素子
6… 素子本体
7… 被覆層
8… リード線
18… リードケーブル
20… リード保持部材
30,130… 取付金具
31… 外部取付部
31a… 取付孔
32,132… 素子配置部
33,133… ベース板(基部)
34,134… 壁板
35,135… 側壁片
35a,135a… 上端縁
36,136… 上開口部
37a… 第1スリット
37b… 第2スリット
38… 先端片
38a… 上端縁
38b… 突合せ端
39… 切り込み片
40… センサ保護体
40a… 外側樹脂
40b… 内側樹脂
42… 先端面
42a… ゲート用凹部
50… 接着剤
50a… はみ出し

Claims (8)

  1. 感熱素子と、
    前記感熱素子を内部に含むセンサ保護体と、
    前記センサ保護体の先端部の少なくとも一部を覆う素子配置部を持つと共に、外部取付対象物に着脱自在に取り付けられる外部取付部を持つ取付金具と、を有する温度センサ装置であって、
    前記取付金具の前記素子配置部が、温度計測対象に接触するベース板と、前記ベース板から折り曲げられて前記センサ保護体の側部前方を少なくとも囲むように形成してある壁板とを有し、
    前記壁板が、前記ベース板の両側に形成してある一対の側壁片と、一対の前記側壁片の先端から各々折り曲げられて前記センサ保護体の先端面を覆う一対の先端片とを有し、
    前記先端片の上端縁と前記側壁片の上端縁とで、上開口部が形成してあり、前記上開口部の大きさが、前記センサ保護体を差し込み可能な大きさであり、
    一対の前記先端片の突合せ端の間には第1スリットが形成してあり、
    それぞれの前記先端片と前記ベース板の表面との間には、第2スリットが形成してあり、
    前記壁板と前記センサ保護体との間には、接着剤が充填してあり、前記接着剤が前記第1スリットおよび/または前記第2スリットから外部に露出可能になっている温度センサ装置。
  2. 前記第1スリットは、前記センサ保護体の先端面の幅方向の略中央に位置する請求項1に記載の温度センサ装置。
  3. 前記センサ保護体の先端面には、前記センサ保護体を成形する際のゲート用凹部が形成してある請求項1または2に記載の温度センサ装置。
  4. それぞれの前記先端片の上端縁は、突合せ端に向けて下方向に傾斜している請求項1〜3のいずれかに記載の温度センサ装置。
  5. 前記第1スリットの幅が前記第2スリットの幅と同等かそれよりも大きい請求項1〜4のいずれかに記載の温度センサ装置。
  6. 前記第2スリットの幅は、前記先端片の基端よりも前記突合せ端で大きい請求項1〜5のいずれかに記載の温度センサ装置。
  7. 前記センサ保護体の上面が、前記先端片の前記突合せ端よりも高い位置で、前記上開口部から露出している請求項1〜6のいずれかに記載の温度センサ装置。
  8. 感熱素子と、
    前記感熱素子を内部に含むセンサ保護体と、
    前記センサ保護体の先端部の少なくとも一部を覆う素子配置部を持つと共に、外部取付対象物に着脱自在に取り付けられる外部取付部を持つ取付金具と、を有する温度センサ装置であって、
    前記取付金具の前記素子配置部が、温度計測対象に接触するベース板と、前記ベース板から折り曲げられて前記センサ保護体の側部前方を少なくとも囲むように形成してある壁板とを有し、
    前記壁板が、前記ベース板の両側に形成してある側壁片と、前記側壁片の先端から折り曲げられて前記センサ保護体の先端面を覆う先端片とを有し、
    前記先端片の上端縁と前記側壁片の上端縁とで、上開口部が形成してあり、前記先端片の突合せ端の間にはスリットが形成してあり、
    前記壁板と前記センサ保護体との間には、接着剤が充填してあり、前記接着剤が前記スリットから外部に露出可能になっている温度センサ装置。
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