JP2020040781A - 計測システム、及び、計測方法 - Google Patents

計測システム、及び、計測方法 Download PDF

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Abstract

【解決課題】エレベータを新設する際での昇降路の芯出しを正確に行うことができ、以って、エレベータの円滑な運行の実現に適する、昇降路の計測システムを提供する。【課題を解決するための手段】複数の階床を備える建屋のエレベータ昇降路を計測する計測システムであって、測定センサは、複数の階床の夫々において記鉛直方向に対して水平面内で昇降路の内壁を測距し、データ処理装置は、測定センサの測距データに基づいて、昇降路にエレベータを据え付けるための施工情報を算出する。【選択図】図1A

Description

本発明は、計測システム、及び、計測方法に係り、より詳しくは、エレベータを昇降路に据え付けるために、昇降路を計測して昇降路を芯出しするのに適した、計測システム、及び、計測方法に関する。
従来、エレベータを新たに建物の昇降路に据え付けるためには、乗りかごガイドレール、及び、釣合重りガイドレールを昇降路に対して位置決めして、かつ、垂直に設置しなければならない。このために、昇降路内の主要な基準位置や寸法を正確に決定することが大事であり、これを昇降路の芯出しと呼んでいる。
従来、昇降路の芯出しは、昇降路上部に配置された上部型板から、建築の基準線に対して正確に位置決めされた複数本のピアノ線を吊り下げ、これらのピアノ線に対して、昇降路の内壁の測定点や建屋の各階床の建築基準墨の位置決めを行うことによって進められている。
しかしながら、ピアノ線を基準として、昇降路の芯出しを行う場合、垂らしたピアノ線が静止するまでに時間が掛かり、さらに、ピアノ線の先端に付けられた釣り下げ重りの位置出しに熟練度を必要としていた。
そこで、昇降路に対する計測作業を自動化することが行なわれている。例えば、特開2003−066143号公報には、乗りかごに、レーザー距離計と、レーザー光の光軸を水平方向に回転走査させるモータと、水平方向に走査するレーザー光を受けてこれを垂直方向へ送出させる垂直方向光軸変更具とを、備え、乗りかごの昇降移動に合わせたモータ回転により、螺旋状に測定軌跡を描きながら、水平方向の距離測定データを得て、昇降路内の寸法を演算算出することにより、昇降路内の図面作成等に必要なデータを自動的に、また効率良く収集することができ、測定作業の効率向上を図ることができる測定装置が開示されている。
さらに、特表2011−006222号公報は、エレベータ昇降路の測量を行うための装置が、構造体内を長手方向に移動するように構成されたプラットフォームと、このプラットフォームに接続され、プラットフォーム上の一点と構造体の壁との間の横方向距離を測定するように構成された少なくとも1つの第1の距離センサと、プラットフォームに接続され、プラットフォーム上の一点と構造体の第1の端部との間の長手方向距離を測定するように構成された少なくとも1つの第2の距離センサと、プラットフォームを構造体内でほぼ長手方向に動かすように構成された搬送機械と、を備えることを開示している。
特開2003−066143号公報 特表2011−006222号公報
既述の先行技術は、エレベータを新設する際での昇降路の芯出しを正確に行うことが出来ないという課題がある。そこで、本発明は、エレベータを新設する際での昇降路の芯出しを正確に行うことができ、以って、エレベータの円滑な運行の実現に適する、昇降路の計測システム、及び、計測方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、複数の階床を備える建屋のエレベータ昇降路を計測する計測システムであって、前記複数の階床の最下床から最上床まで、前記昇降路内を移動する移動体と、前記移動体に付設されて、当該移動体と共に前記昇降路内を移動し、前記昇降路を測定する測定センサと、前記移動体を鉛直方向に上下動させる駆動機構と、前記測定センサの測定値を処理するデータ処理装置と、を備え、前記測定センサは、前記複数の階床の夫々において、前記鉛直方向に対して水平面内で前記昇降路の内壁を測距し、前記データ処理装置は、前記測定センサの測距データに基づいて、前記昇降路にエレベータを据え付けるための施工情報を算出する、計測システムである。
本発明はさらに、複数の階床を備える建屋のエレベータ昇降路を計測する計測方法であって、移動体が、前記昇降路内を前記複数の階床の最下床から最上床まで鉛直方向に上下動し、測定センサが前記移動体と共に前記昇降路内を移動して当該昇降路を測定し、前記測定センサは、前記複数の階床の夫々において、前記鉛直方向に対して水平面内で前記昇降路の内壁を測距する、エレベータ昇降路を計測する計測方法である。
本発明によれば、本発明は、エレベータを新設する際での昇降路の芯出しを正確に行うことができ、以って、エレベータの円滑な運行を実現することができる。
本図は、本発明に係る計測システムを昇降路に適用した実施形態の斜視図である。 本図は、当該実施形態の左側面図である。 本図は、昇降路の2階床の水平方向の断面図である。 本図は、図2の断面図に、計測装置によって計測される計測点等を重ねて示した図である。 本図は、計測装置によって再生された昇降路の形態がモニタに表示される態様を示した図である。 本図は、計測システムの機能ブロック図の一例である。 本図は、計測システムの機能ブロック図の他の例である。 昇降路の傾きを求める動作を説明するための図であって、昇降路を側面から見た縦断面図である。 昇降路を出入口とは反対の背面側から見た図である。 昇降路の水平方向の平面図である。 昇降路の水平方向の他の平面図である。 昇降路の水平方向のさらに他の平面図である。 計測装置が昇降路の芯出しを計算するための一動作例のフローチャートである。 測定値を纏めた管理テーブルの一例である。 図9の測定結果に基づいて、芯出し位置と昇降路の傾きとを纏めた管理テーブルの一例である。 筐体の底面に弾性ロープを固定し、弾性ロープの他端を昇降路のピット床面の固定部に固定したことを示す昇降路の左側面図である。 計測装置の揺動抑制するための実施形態を示すものであって、昇降路の平面図である。 同実施形態を示すものであって、昇降路の左側面図である。 同実施形態を示すものであって、昇降路の第2の平面図である。 同実施形態を示すものであって、昇降路の第2の左側面図である。 計測装置の揺動抑制するための他の実施形態を示すものであって、昇降路の平面図である。 同実施形態を示すものであって、昇降路の左側面図である。 同実施形態を示すものであって、昇降路の第2の平面図である。 同実施形態を示すものであって、昇降路の第2の左側面図である。 計測装置を昇降路内で鉛直方向に上下動させるための第2の実施形態を示すものであって、昇降路の平面図である。 同実施形態を示すものであって、昇降路の左側面図である。 同実施形態を示すものであって、昇降路の第2の平面図である。 同実施形態を示すものであって、昇降路の第2の左側面図である。 昇降路の天井に4基の巻上げ機を備え、夫々からロープによって、計測装置101が支持されている態様の斜視図である。 同実施形態を示す側面図である。 同実施形態の動作を説明する側面図である。 同実施形態の第2の動作を説明する側面図である。 同実施形態の第3の動作を説明する正面図である。 同実施形態の第4の動作を説明する正面図である。 巻上機の位置を変更でき実施形態を示すものであって、可動式の巻上機を含む昇降路の斜視図である。 その左側面図である。 昇降路のピット床面に、一対のテンショナを設けた実施形態の側面図である。 高さセンサを昇降路のピット床面に置いた実施形態を示す昇降路の左側面図である。 図20の効果を説明するために、高さセンサとピット床面との関係の模式的に示す第1の側面図である。 図20の効果を説明するために、高さセンサとピット床面との関係の模式的に示す第2の側面図である。
以下、本発明に係る昇降路の計測システムの実施形態を図面に基づいて説明する。図1Aは、計測システム100を適用した昇降路500の斜視図であり、図1Bは、当該昇降路500の左側面図である。図1A、図1Bは、昇降路500内の計測システム100が透視できるように描かれている。昇降路500が形成された建屋は4階床のものとして描かれているが、これは一例である。
計測システム100の主要構成としての計測装置101は、昇降路500の頂部500uに固定された巻上機150によって、ロープ115を介して、昇降路500内で鉛直方向(重力方向と云ってもよい。)に垂下されている。したがって、計測装置101は昇降路内を鉛直方向(矢印A)、又は、反鉛直方向(矢印B)に上下動する。
計測装置101は、筐体(移動体)102と、データ処理装置103と、測距センサ104と、発光体108,109と、高さセンサ110と、スタビライザ105とを備える。ロープ115の開始端は、ワインダーやチェーンブロック等の巻上機(駆動機構)150に支持され、ロープ115の終端は、筐体102の中央上部の吊りフック106にあるリング部106aに係合されている。
データ処理装置103は、昇降路500の測定データに基づいて、昇降路500の寸法、形態、形状、傾斜を特定、解析、或いは、判定等のために、所定の演算を行う集積回路基板であってよい。この基板は筐体102に収容されている。データ処理装置103は、計測装置101外に設けられていてもよい。測距センサ104と、発光体108,109と、高さセンサ110は、筐体102の下方で固定されている。なお、発光体108,109と高さセンサ110とを筐体102の頂部に設けて、計測装置101が昇降路500に対して計測を行ってもよい。また、発光体108,109と高さセンサ110とを昇降路500の側(昇降路の上端、または、下端)に設けて、計測装置101が昇降路500と筐体102との間で計測を行ってもよい。
測距センサ104は、レーザー光104l等の計測媒体を対象物に向けて発射し、対象物によって反射された計測媒体を検出して、対象物までの距離を計測する。計測媒体は超音波でもよい。センサ104は、矢印C方向、即ち、鉛直方向に対して水平方向に360°回転することによって、昇降路500の内面(内壁)全周をスキャンできるものであってよい。センサ104は、計測装置101が垂下されている方向、即ち、鉛直方向に対して直角の方向(水平方向)の断面である水平面の面内で昇降路500の内面(対象物)との間の距離を計測する。センサ104が回転できる角度は、360°以下でもよい。筐体102に対してセンサ104が回転することを説明したが、センサ104を筐体102に固定し、筐体102が回転するようにしてもよい。
巻上機150は昇降路500の天井、又は、頂部500uから、ロープ115によって計測装置101を垂下させ、ロープ115を巻上げ、又は、巻き戻すことによって、計測装置101を昇降路500内で上下方向に移動させる。巻上機150は、巻上駆動部150a、巻上ドラム150b、ロープ115をドラム幅の中で一定位置に垂らすためのロープガイド150c、巻上ドラム150bの回転速度を検出するエンコーダ150eとを備える。エンコーダ150eとして、例えば、ロータリエンコーダでよい。
データ処理装置103は、エンコーダ150eからの情報に基づいて巻上ドラム150bの回転数、回転速度等の回転情報を算出し、これによって、巻上ドラム150bから繰り出しているロープ長を算出する。データ処理装置103は、ロープ長さから、計測装置101が昇降路500の長手方向での位置(高さ)を特定してもよい。巻上ドラム150bが回転して、計測装置101が昇降路500内を上下動することによって、計測装置101は、鉛直方向の所定間隔毎に、昇降路500内面の寸法を測定することができる。
筐体102には、筐体102の姿勢変動を緩衝して正確な測定値を得るために、スタビライザ105が取り付けられている。スタビライザ105は、例えば、リアクションホイールでよい。リアクションホイールはフライホイールを利用して筐体102の姿勢を安定にする。フライホイールは、センサ104が回転する際にロープ115に加わるねじりが筐体102の姿勢の変化を起こすことに抗するために、センサ104の回転方向Cとは反対向きのD方向に回転する。さらに、スタビライザ105は、昇降路500内に吹き込まれる風の突然の影響による、筐体102の揺れを緩衝することもできる。計測装置101の姿勢が安定することによって、計測装置101は昇降路500を正確に計測することができる。
計測装置101の筐体102の底面には、昇降路500の底面に向いた、既述の発光体108,109が取り付けられている。発光体108,109は計測装置101の水平方向に於ける位置を検出するためのものであり、レーザー光を発光するものでよい。昇降路500のピット床500lには、発光体108,109から照射されるレーザー光108a,109aの位置を検出するためのPSD(Position Sensitive Detector:位置検出素子)208,209が設置されている。昇降路500が重力方向に対して傾いていると、レーザー光108aがPSD208の受光面208aを照らす位置と、レーザー光109aがPSD209の受光面209aを照らす位置とが、計測装置101の上下方向の移動に応じて変化する。計測装置101が風等によって揺動しても同じである。
計測装置101の筐体102の底面には、昇降路500の底面に向いた、高さセンサ110が取り付けられている。高さセンサ110からはレーザー光110aが発光され、計測装置101から昇降路500のピット床500lまでの距離を計測する。
計測装置101は、レーザー光108aがPSD208の受光面208aを照らす位置と、レーザー光109aがPSD209の受光面209aを照らす位置とが、変化したことによる変化量と、センサ110によって得られた距離情報とから、昇降路500の全長に亘って、昇降路500の傾斜角(昇降路の長手方向と鉛直方向との間の角度)、即ち、鉛直方向と昇降路500の方向とが成す角度等の情報を算出することができる。
エレベータを昇降路に新たに据え付けるための昇降路の芯出しには、昇降路を自動的に計測できる装置であっても、昇降路の傾斜角を含めて昇降路を正確に計測できなければならない。図1A、図1Bの計測装置101は鉛直方向に垂下されて昇降路500内を上下動するために、昇降路の傾きを計測できる。これに対して、既述の先行技術1の測定装置は乗りかごに固定されているために、乗りかごをガイドするレールの方向に測定装置の移動が追従して測定装置が鉛直方向に正確に移動できるようにはなっていない。昇降路に僅かにでも傾斜があると、この傾斜がレールに影響して、レールの方向と鉛直方向に角度差が発生する。測定装置が鉛直方向に移動できないことは、先行技術2でも同じである。
測定装置101は、レーザー光108aがPSD208の受光面208aを照らす位置と、レーザー光109aがPSD209の受光面209aを照らす位置とが変化したことによる変化量によって、昇降路500に吹き込む風の影響等で筐体102が揺動することを検出できるので、揺れ等の発生がないことを確認した上で昇降路の計測を行うことが可能になる。
図1A、図1Bにおいて、エレベータ1階のフロア面は510として、2階のフロア面は520として、3階のフロア面は530として、そして、4階のフロア面は540として示されている。そして、昇降路500に設けられた1階から4階の出入口開口部の夫々が510d,520d,530d,540dとして示されている。
そして、510a,520a,530a,540aの夫々は、建屋の各階床の基準位置、即ち、基準墨である。計測装置101が基準墨の位置を確認することによって、各階床の位置での昇降路内面の計測が行われる。そこで、計測装置101は基準位置の距離の計測から始め、特に、基準階である1階床の基準位置510aの距離の計測から始める。エレベータが昇降路500を昇降する際に、乗りかごを誘導するレール、そして、重りが誘導されるレールが設置される位置、出入口用扉が設置される位置は、この基準位置に決定される。基準墨に目印を設けることによって、センサ104は基準墨置との間の距離を測定することができる。
図1A、図1Bにおいて、センサ104を、ロープ115、吊りフック106とは反対の筐体102の底面に配置することによって、センサ104から昇降路505に真っ直ぐに放出されるレーザー光104lがロープ115や吊りフック106で遮られないようにしている。
なお、図1Bにおいて、510f,520f,530f,540f,550cは夫々各階での昇降路の内側前面壁を示し、500r,510r,520r,530r,540rは夫々各階での昇降路の内側後面壁を示し、505は昇降路の底面かつ側後面壁との接線(交線)、500lは昇降路の底面を示す。
図2は昇降路500の2階床520の水平方向の断面図である。図2は2階床を昇降路500の長手方向上方から見下ろした構造を描いている。図1A、図1Bと同一の符号は、同一の部材を示す。符号700は昇降路の外壁である。符号520slは昇降路の内側左側壁であり、520srは昇降路の内側右側壁であり、520flは昇降路の内側前面左側の袖壁であり、520frは昇降路の内側前面右側の袖壁である。データ処理装置103は鉛直方向に座標系を設定し、1階床の基準墨510aを座標系の原点600に設定する。610は原点と計測装置101の中心とを通る方向のY軸であり、620は原点からY軸との直角方向に延びるX軸である。原点からの高さ方向がZ軸になる。センサ104と1階床の基準墨510aとの間の距離と、センサの角度がゼロ度がセンサ104から見た位置になるので、データ処理装置103は、センサ104と測定点との距離と、センサの角度とをXY座標系の座標に変換することができる。Z軸の値は、基準墨510aにおける高さセンサ110の計測値との差分によって決定されてよい。
図2のLはY軸610を基準にした左方向を示し、RはY軸610を基準にした右方向を示す。521l,521rは、昇降路500の芯出し後に、レールを昇降路500に取付け,固定するためのブラケットもしくはファスナーである。
図3は図2の断面図に、計測装置101によって計測される計測点と、所定の計測点間の幅、即ち、昇降路500に関する寸法を重ねて示した図である。計測点は網掛け○印で示されている。計測点は、昇降路500の例えば直角状のコーナー部に設定されている。計測装置101はセンサ104を回転させて昇降路500の壁面との距離Rnを走査することによって計測点との距離を求め、この距離とセンサ104の角度とに基づいて、計測点のX軸及びY軸上の座標を算出する。データ処理装置103は、計測点の座標に基づいて、寸法(LとLに続いて示される数字によって特定される矢印の幅)を算出する。この寸法は、鉛直方向に設定された座標系によって定義されるために、複数の階床で、互いに、投影の関係にある複数の寸法に基づいて、後述のとおり、データ処理装置103は、昇降路500の鉛直方向に対する角度を選出することができる。525aは原点600と共にX軸を決めるための測定点である。この測定点迄の距離は、視認可能な形態を備える対象体、例えば、僅かながら高さのあるピン状の対象体を床面(対象点)上に置き、測距センサ104が対象体を検出することによって、測定可能である。なお、測距センサ104は対象体を直接検出してもよいし、測距センサ104が壁等の障害物によって対象体を直接検出できない場合には、鏡(反射体)等の中間体を介して、測距センサ104が対象体を間接的に検出してもよい。
計測装置101はセンサ104の出力に基づいて昇降路500の水平方向の形状を再生する。計測装置101は再生した昇降路500の形態を、図示しないモニタに表示する。図4にその表示の一例を示す。センサ104は図中矢印C方向にレーザー光を照射しながら回転し、煙突状の昇降路の内壁を所定サンプリング間隔でトレースする。このトレースに基づく形状を520wとして図4に示す。図4は、2階床における昇降路500のモデルである。昇降路500のモデルの水平方向断面は、前面に開口520dを有する矩形である。画面には、測定点のセンサからの距離と角度のスケールが表示されている。測定点毎の距離と角度がメモリに記録される。測定点は、適宜、設定、追加、削除、又は、変更されてよい。データ処理装置103は、モデルの形状の画像を認識して測定点を特定することができる。
図5は、計測システムの機能ブロック図の一例である。計測装置101のモジュールとして説明されているブロックは、計測装置101のデータ処理装置103のコントローラがメモリ内のプログラムを実行することによって実現される。
測距センサ104、エンコーダ150e,PSD208,209、そして、高さセンサ110夫々の出力は、計測モジュール111に供給される。計測モジュール111は計測値を受けて、計測点を特定し、測定点の測定値をメモリに記録する。計測モジュール111は、エンコーダ150e、及び/又は、高さセンサ110からの出力に基づいて、昇降路500の所定高さ毎にセンサ104を用いた計測行い、計測値をメモリに記録する。計測モジュール111は、複数階の建物の各階床毎の距離データをメモリに記録する。また、計測モジュール111は、PSD208,209に基づいてX−Y座標での計測装置101の位置を特定してメモリに記録する。計測モジュール111は、発光体108,109からのレーザー光の照射を制御する。計測モジュール111は、センサ104を回転させながら、昇降路500の内壁面までの距離を測定する。計測モジュール111は、センサ104の回転に合わせてスタビライザ105を回転させる。
演算モジュール112は、測定値に基づいて、昇降路内の各部寸法、昇降路の傾きを算出し、算出値に基づいて芯出し位置(レールの設置位置)を決定する。さらに、演算モジュール112は、ロープの巻上げを行う駆動部150aの制御情報を作成して制御モジュール113に出力する。制御モジュール113は駆動部150aに駆動制御信号を出力する。制御モジュール113は表示部160に、測定したモデル、芯出し位置等を表示させる。なお、111Aは計測装置101の電源部である。さらに、151は駆動部150aの電源部である。モデルとは、例えば、測定データによって構築され、座標空間において定義される形態であると理解されてよい。
次に、機能ブロック図の他の例を図6に基づいて説明する。図6のブロック図は、図5において説明した信号授受、及び、電力供給を無線で行うことを示している。計測装置101は送受信部114を備える。計測装置外システム170も送受信部125を備える。送受信部114と送受信部125との間で情報の無線送受信が行われる。計測装置外システム170は、図5で説明した駆動部150aと表示部160とから構成される。なお、外部電源部116と電力送受信部117とを備える電力部175によって、電力が計測装置101と計測装置外システム170とに無線で供給される。図6の構成により、計測装置101と計測装置外システム170とが離れていても、計測システムを構成することができるため、装置のレイアウトや計測時の動作の自由度が大きくなる。
次に、演算モジュール112が昇降路の傾きを求める動作について説明する。図7A〜図7Eでは昇降路の傾きを便宜上誇張して描いている。図7Aは昇降路500の左側面図、図7Bは昇降路500を出入口とは反対から見た背面図、図7C、図7D、図7Eは、昇降路500の水平方向の平面図である。
昇降路500に傾斜があると、計測装置101が移動する鉛直方向Aと昇降路500が延びる方向1500との間で角度差が発生する。図7Aのβは昇降路の傾き1500が鉛直方向Aとの間でY軸方向に成す角度であり、図7Bのαは昇降路の傾き1500が鉛直方向Aとの間にX軸方向に成す角度である。図7Cは4階床目の昇降路を計測した寸法を示し、図7Dは3階床目の昇降路を計測した寸法を示し、図7Eは1階床目の昇降路を測定した寸法を示す。Lと数字との組み合わせで示される符号は、計測点の座標値から計算された寸法(幅)であり(図3参照)、L33(4階床位置)とL33’(3階床位置)とL33”(1階床位置)とは互いに投影の関係、即ち、対応しており、L34(4階床位置)とL34’(3階床位置)とL34”(1階床位置)とは互いに対応しており、L35(4階床位置)とL35’(3階床位置)とL35”(1階床位置)とは互いに対応しており、L36(4階床位置)とL36’(3階床位置)とL36”(1階床位置)とは互いに対応している。なお、2階床位置に関する説明を省いたのは、計算を簡素化するためである。
昇降路500が一様に傾斜していると、複数階床間の間、例えば、最上床と最下床である、4階床位置と1階床位置との間で、対応している複数の寸法が傾斜角に応じて一様に変化する。そこで、演算モジュール112は、4階床と1階床夫々での寸法と、4階床目,1階床目夫々での計測装置101の高さ(ピット床面500lからセンサ104までの距離)とから昇降路の傾斜角を逆算することができる。その計算の一形態は次の式に示すとおりである。H4は4階床における計測装置101の高さであり、H1は1階床における計測装置101の高さである。高さは、高さセンサ110によって計測される。
演算モジュール112は、これら式の計算を実行して昇降路500の傾斜角α,βを計算する。かご用のレールを昇降路500に据え付ける位置、重り用のレールを昇降路500に据え付ける位置(X,Y座標)は、昇降路の寸法、昇降路の傾斜角α,βとに基づいて、演算モジュール112が算出してよい。
次に、計測装置101が昇降路500の芯出しを計算するための動作を、図8のフローチャートに基づいて説明する。計測装置101は作業員からの所定の入力があると、フローチャートに沿って計測プログラムの実行を開始する(S100)。計測モジュール111は昇降路500の階床数が何階あるかをセットする(S110)。計測モジュール111は、作業者の入力によって階床数をセットしてもよいし、CADデータに基づいてセットしてもよいし、又は、計測装置101が昇降路内を移動して出入口の数をカウントすることによって、階床数をセットしてもよい。なお、図8のフローチャートは、計測装置101が下階から上階に移動しながら計測を行うことを説明するが、計測装置101が上階から下階に移動しながら計測を行うものでもよい。
続いて、計測モジュール111は、階床カウンタ用変数Nをリセットし(S120)、カウンタNに1を加えてN階床目の計測に備える(S140)。続いて、計測モジュール111は、変数Nが階床数FL以下か否か判定し(S150)、Yesを判定をすると、制御モジュール113は巻上機150を駆動させて、計測装置101を、昇降路500内を上昇させてN階床目の高さまで移動させる(S155)。計測モジュール111は、水平面であるXY面内での計測装置101の位置(昇降路のピット床面500lからの高さ)を計測し(S160)、続いて、N階床での基準墨位置の計測(S170)する。
次いで、計測モジュール111は、センサ104から昇降路500の内壁までの距離を測定し、測定点毎の距離を決定する。演算モジュール112は、測定点毎の距離の値と、センサ104の角度とに基づいて、測定値のXY座標に変換して、複数の測定点間の寸法(図3参照)を計算する(S180)。なお、計測装置101は、フローチャートをスタートさせた段階で、1階床の基準墨510aまでの距離を測定し、演算モジュール112は、この距離に基づいて、XY座標の原点600を決定しておく。
計測モジュール111は、計測装置101の位置の補正が必要な場合には、これを行う。計測装置101の位置の補正が必要な場合とは、例えば、風や建物の振動等の突発的な外乱、影響によって、計測装置101の位置が変動したり、又は、振動する場合である。外乱によって、計測値が不規則に変動する。計測装置101は計測値を統計的に処理して(計測値を補正して:S190)、外乱を判定し、外乱の度合いを計算し、及び/又は、外乱の度合いを計測値から減じることによって、外乱の影響を除外した、昇降路の傾きを算出することができる。計測値の補正は、例えば、計測装置101が測距センサ104を所定周期で回転させて複数の計測ポイントを夫々複数回計測し、既述の数式1乃至4に基づいて角度を計算し、この角度を統計的に処理することでよい。または、計測値の補正は、前記PSDを用いて検出した計測装置101の検出位置を利用するものであってもよい。さらに、計測装置101は、測距センサ104が計測した測定ポイントの座標は精度範囲内であってもバラツキがあるため、計測ポイントの測定結果の平滑化を行なったり、或いは、昇降路の壁面の形状として直線又は曲面部分の推定を行う際、計測データの一次近似を行なうことによって、計測ポイントの座標の推定、補正、又は、補間、あるいは、壁面の形状の推定、補正、補間等を行ってもよい。
計測モジュール111は、一つの階床分の計測データの採取が終了すると、S130に戻り、S140でN階床目のカウントを+1する。これをN>FLになるまで繰り返し(S150のNo)、各階床での昇降路の寸法を演算モジュール112が求め(S210)、さらに、演算モジュール112は、昇降路の傾きの演算を行い(S220)、所定のアルゴリズムに基づいて、レールの据付位置、つまり芯出し位置を決定する(S230)。制御モジュール113は、作業者が芯出し位置を分かりやすいように表示部に表示させて(S240)、フローチャートを終了する(S250)。なお、S160、S170、S180のステップでは、計測装置101が昇降路500内で停止されて、計測が行い易いようにされることがよい。
図9は、測定値を纏めた管理テーブルの一例であり、メモリに記録されている。距離Lはセンサ104と昇降路500の内面との距離であり、θはセンサ104の角度である。演算モジュール112は、この値をX座標、Y座標に変換する。そして、演算モジュール112は、2点間の距離を夫々座標から算出する。
図10は、図9の測定結果に基づいて、演算モジュール112によって算出された、昇降路500にレール(メインレール、カウンタレール)を据え付ける位置、即ち、芯出し位置と昇降路の傾きとを纏めた管理テーブルの一例である。このテーブルもメモリに記録されている。管理テーブルは、所定の表示部、例えば、ダブレット端末やPAD,スマートホン等に表示されてよい。作業員は、管理テーブルに記録されたデータに基づいて、昇降路にレールを据え付ける。演算モジュール112の演算結果を受けて、制御モジュール113は、レールを設置すべき位置をプロジェクタ等によって昇降路内に投影して、作業者を支援するようにしてもよい。図10の管理テーブルによれば、左右のレール夫々を昇降路500に対して据え付ける位置(レール芯位置)は、鉛直方向に基づくX,Y座標によって、鉛直方向に沿った複数定義されるために、昇降路500の傾きによる影響を除くようにして左右のレールを昇降路500に据え付けることができる。したがって、このレールにガイドされるエレベータの運行をより円滑になるように改善できる。
既述の実施形態は、昇降路500内に垂下される計測装置101の下端を自由端としたものであるが、計測装置101の揺動を抑制するために、計測装置101の下端を拘束するようにしてもよい。例えば、筐体102の底面に弾性ロープ120を固定し、弾性ロープの他端を昇降路のピット床面500lの固定部130に固定する。図11は、このことを示すための昇降路500の左側面図である。計測装置101の下端を拘束することにより、計測装置101は鉛直方向に付勢されて、風等によって計測装置101が揺動することを効果的に抑制することができる。なお、符号107は下側吊フックであり、その中心にロープ120が係合される下側フック輪がある。計測装置101が上下動すると、これに合わせて弾性ロープが伸縮する。
図12A〜図12Dは計測装置101の揺動抑制するための実施形態を示すものであって、図12B,図12Dは昇降路500の左側面図であり、図12A,図12Cは昇降路500の平面図であり、いずれの図も昇降路500内の計測装置101を描いている。計測装置101の筐体102の上部に、昇降路の水平面において、前後左右に夫々伸縮可能な4つの脚121,122,123,124が設けられている。夫々の脚は二つの又は三つの入れ子状の部分脚、121a,121b,122a,122b,122c,123a,123b,124a,124b,124cから構成されており、アクチュエータにより、121b,122b,122c,123b,124b,124cの部分脚が矢印E又はFの方向に伸縮される。
計測装置101が昇降路500内を移動中では、計測装置101は部分脚を畳んで脚と昇降路500の内壁とが触れないようにし(図12A,図12B)、計測装置101が目的の高さに来た時点で移動を停止するとともに全ての部分脚を同じように伸長させて、部分脚の先端の接触センサが昇降路500の内壁に触れた瞬間に部分脚の伸長を停止させる(図12C,図12D)。したがって、計測装置101の位置が鉛直方向に沿って固定され、次いで、計測装置101は昇降路の計測を開始する。
図13A〜図13Dは、図12A〜図12Dが脚の伸縮が昇降路の前後左右に行われたのに対して、脚の伸長が昇降路500の対角方向(矢印G,矢印H)に行われる実施態様を示している。図13B,図13Dは昇降路500の左側面図であり、図13A,図13Cは昇降路500の平面図である。この実施形態は脚の伸長方向が異なること以外は、図12A〜図12Dの実施形態とその構成、動作において同じである。脚が昇降路の4つの角部に固定されることによって、計測装置101の横揺れに対する抑制効果は、図12A〜図12Dの実施形態よりも高められる。
計測装置101の筐体102の上部に、昇降路の水平面において、昇降路の4つのコーナー部に夫々伸縮可能な4つの脚131,132,133,134が設けられている。夫々の脚は三つの入れ子状の部分脚、131a〜131c,132a〜132c,133a〜133c,134a〜134cから構成されており、アクチュエータにより、131a,131b,132a,132b,133a,133b,134a,134bの部分脚が矢印G又はHの方向に伸縮される。図13A,図13Bは、部分脚が折り畳まれて、計測装置101が昇降路500内を移動できる態様を示し、図13C,図13Dは部分脚が伸長されて、計測装置101が昇降路500に固定された状態を示している。
既述の説明では、巻上機150によって昇降路500内に垂下されている計測装置101を、巻上機がロープを巻上げ、又は、巻き戻すことによって、昇降路500内を上下動させている。計測装置101を鉛直方向に移動できれば、この構成に限られない。図14A〜図14Dは計測装置101にドローン140を組み合わせて、計測装置101を昇降路内で上下動できるようにした実施形態である。図14A〜図14Dは図12A〜図12Dの実施形態に係る計測装置101にドローンを組み合わせた実施形態を示している。図14A〜図14Dにおいて、図12A〜図12Dと同じ符号で示される部分の構成、及び、その作用は、図12A〜図12Dの実施形態と同じである。図14B,14Dは昇降路500の左側面図であり、図14A,14Cは昇降路500の平面図である。
符号140はドローン本体であり、一例として4本のアーム141a,142a,143a,144aを備えており,アームの先端にそれぞれ昇降用のプロペラ141b,142b,143b,144bが取付けられている。ドローンによって、計測装置101を昇降路内に上下動させるための設備(巻上機150)を省略するか、又は、簡略化することができる。
図1に示した実施形態では、昇降路天井の中央に1台の巻上機150を設け、それから昇降路の中央を計測装置101が垂下されていることを説明した。複数の巻上げ機によって計測装置101が支持されていてもよい。図15Aは、昇降路の天井に4基の巻上げ機250,260,270,280を備え、夫々からロープ350,360,370,380によって、計測装置101が支持されている態様の斜視図である。図15Bは、この態様の側面図である。
4基の巻上機250,260,270,280の夫々は、昇降路の天井のコーナー部において、天井の中心からコーナー部を向くように配置されている。4つのロープ350,360,370,380夫々の長さが同一なるように、4基の巻上機250,260,270,280の夫々が制御されることによって、計測装置101は昇降路の中央を鉛直方向に沿って上下できる。
制御モジュール113が巻上機(250,260)と巻上機(270,280)に対して、ロープ(350,360)の長さとロープ(370,380)の長さが異なるように制御すると、図16Aと図16Bに示すように、計測装置101はY軸方向沿って進退する。一方、制御モジュール113が巻上機(250,280)と巻上機(260,270)に対して、ロープ(350,380)の長さとロープ(360,370)の長さが異なるようにすると、図17Aと図17Bに示すように、計測装置101はX軸方向に進退する。
したがって、制御モジュール113が4基の巻上機250,260,270,280を夫々制御することによって、計測装置101を昇降路の水平面(XY平面)上を自由に移動させることができる。このようにすることによって、センサ104の死角になる部分が昇降路に存在しても、計測装置101は死角がない位置に移動できる。計測装置101は、XY平面上の移動量を既述の通り検出できるので(図1Aの208,209を参照)、センサ104のXY平面上の位置を特定でき、センサ104の測定値をセンサ104のXY平面上の位置によって補正することができる。巻上機は4機であることは一例であって、これに限られるものではない。巻上機が3基以上であれば計測装置101の静止位置を安定にすることができる。
既述の実施形態では、巻上機150は昇降路の天井に対して固定されていたが、巻上機はその位置を変更できるようにしてもよい。図18Aは可動式の巻上機150を含む昇降路500の斜視図であり、図18Bはその左側面図である。図18A,図18Bは、昇降路500の天井500uに十字状のレール610,620があり、このレールに沿って巻上機150が移動することにより、計測装置101をX方向、又は、Y方向に移動できることを示している。この実施形態によっても、センサ104の死角がないように計測装置101を昇降路500の水平面(X,Y平面)に沿って移動させることができる。
図19に、昇降路500のピット面500lに、一対のテンショナ610a,620bを設けた実施形態の側面図を示す。計測装置101の底面から一対の弾性ロープ120a,120bが垂下され、ロープ120aはテンショナ610aに接続し、ロープ120bはテンショナ610bに接続している。制御モジュール112が、巻上機150の巻上ドラム150bをJ方向に付勢し、テンショナ610aの巻上ドラム6100aをK方向に付勢し、テンショナ620aの巻上ドラム6200aをL方向に付勢することによって、ロープ115、120a、そして、120bに妥当な張力を付与しながら、計測装置101を鉛直方向に停止、そして、支持することができるため、計測装置101の姿勢の振れや揺れを抑制することができる。制御モジュール112は、巻上機150の巻上ドラム150bと、テンショナ610aの巻上ドラム6100aと、テンショナ620aの巻上ドラム6200aとを同期制御することにより、計測装置101を鉛直方向に上下動させることができる。
図1に示す計測装置101は高さセンサ110を備えることを説明したが、図20の昇降路500の左側面図に示すように、高さセンサ110を昇降路500のピット床面500lに置いてもよい。計測装置101に高さセンサ110が存在する態様と、高さセンサ110が昇降路500のピット床面500lにある態様との効果の違いを図面に基づいて説明する。図21Aは前者の態様の模式図である。計測装置101とピット床面500lとの間の距離をLとし、計測装置101が角度γ傾くと、高さセンサ110から出力される光路も傾き、ピット床面500lと間の光路は距離Lから距離L1に延び、その差分はL1からLを差し引いた大きさとなる。
一方、図21Bは後者の態様の模式図である。計測装置101が角度γ傾いても、高さセンサ110から出力される光路は傾かず、計測装置101とピット床面500lとの距離はLからL2に縮み、その差分は、LからL2を差し引いた大きさとなる。前者の差分と後者の差分を比較すると、後者の差分の方が小さいため、昇降路500のピット床面500lに高さセンサ110を設けた方が、計測装置101はその高さをより正確に計測できる。なお、高さセンサを昇降路の天井面に設けてもよい。
以上説明した実施形態によって、計測システムは、エレベータを新設する際での昇降路の芯出しを、短時間で正確に行うことができ、以って、エレベータの円滑な運行を実現することができる。
なお、高さセンサ110は、GPSセンサ、光学式変位計、音波式変位計、又は、気圧計でもよい。また、前記座標系は、直交座標系の他、極座標系として定義されてもよい。センサ104の測定値として、平均値や重心値を代表値としてもよい。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施の形態の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施の形態の構成に他の実施の形態の構成を加えることも可能である。また各実施の形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
本発明は、エレベータを新しく昇降路に据え付ける際に、広く利用される。
100 計測システム、101 計測装置、102 筐体、103 データ処理装置、104 測距センサ、105 スタビライザ、110 高さセンサ、150 巻上機、510a 1階建築基準墨。

Claims (12)

  1. 複数の階床を備える建屋のエレベータ昇降路を計測する計測システムであって、
    前記複数の階床の最下床から最上床まで、前記昇降路内を移動する移動体と、
    前記移動体に付設されて、当該移動体と共に前記昇降路内を移動し、前記昇降路を測定する測定センサと、
    前記移動体を鉛直方向に上下動させる駆動機構と、
    前記測定センサの測定値を処理するデータ処理装置と、
    を備え、
    前記測定センサは、前記複数の階床の夫々において、前記鉛直方向に対して水平面内で前記昇降路の内壁を測距し、
    前記データ処理装置は、前記測定センサの測距データに基づいて、前記昇降路にエレベータを据え付けるための施工情報を算出する、
    計測システム。
  2. 前記駆動機構は、
    前記移動体を前記昇降路内で鉛直方向に垂下させながら上下動させ、
    前記移動体を各階床で停止させ、
    前記測定センサは、
    前記移動体が停止すると前記水平面内で回動し、
    前記昇降路の内面の全周を測距する、
    請求項1記載の計測システム。
  3. 前記施工情報は、前記昇降路の鉛直方向に対する傾きを含む、
    請求項1記載の計測システム。
  4. 前記測定センサの回動に基づく前記移動体の姿勢変動を緩衝するスタビライザが、当該移動体に付設されている、
    請求項1記載の計測システム。
  5. 前記駆動機構は、前記移動体に固定されたロープが接続する巻上機を備え、
    当該巻上機が前記ロープを巻上げ、又は、巻き戻すことによって、前記移動体を前記昇降路内で上下動させる、
    請求項2記載の計測システム。
  6. 前記移動体の前記昇降路内での高さを計測する高さセンサを備え、
    前記駆動機構は、前記昇降路内の鉛直方向の第1の位置、次いで、第2の位置で前記移動体を停止させ、
    前記測定センサは、前記第1の位置の水平面内で回動して、前記昇降路の内面を測距して第1の測距データを取得し、次いで、前記第2の位置の水平面内で回動して、前記昇降路の内面を測距して第2の測距データを取得し、
    前記データ処理装置は、
    前記第1の測距データに基づいて、前記昇降路の第1の寸法を算出し、
    前記第2の測距データに基づいて、前記昇降路の第2の寸法を算出し、
    前記第1の位置での前記高さセンサの第1の測定値と、
    前記第2の位置での前記高さセンサの第2の測定値と、
    前記第1の寸法と、
    前記第2の寸法と、
    に基づいて、前記昇降路の傾きを算出する、
    請求項3記載の計測システム。
  7. 前記データ処理装置は、
    前記鉛直方向に座標系を設定し、
    前記昇降路に設定される複数の計測点夫々での前記測定センサによって測距されたデータを前記座標系の座標値に変換し、
    複数の計測点の座標値に基づいて、当該複数の計測点間の寸法を前記施工情報として算出する、
    請求項1記載の計測システム。
  8. 前記データ処理装置は、
    前記複数の階床のうち基準となる階床の建築基準墨の位置を前記座標系の原点とする、
    請求項7記載の計測システム。
  9. 前記データ処理装置は、前記基準となる階床を最下階床とする、
    請求項8記載の計測システム。
  10. 前記駆動機構は、前記移動体に固定されたロープが接続する巻上機を複数備え、
    当該複数の巻上機が前記ロープを巻上げ、又は、巻き戻すことによって、当該複数の巻上機夫々の前記ロープの長さを異なるようにして、前記移動体が前記鉛直方向に対する水平面内を移動できるようにした、
    請求項4記載の計測システム。
  11. 前記データ処理装置は、前記算出された寸法に基づいて、レールの芯出し位置を前記座標系に設定する、
    請求項7記載の計測システム。
  12. 複数の階床を備える建屋のエレベータ昇降路を計測する計測方法であって、
    移動体が、前記昇降路内を前記複数の階床の最下床から最上床まで鉛直方向に上下動し、
    測定センサが前記移動体と共に前記昇降路内を移動して当該昇降路を測定し、
    前記測定センサは、前記複数の階床の夫々において、前記鉛直方向に対して水平面内で前記昇降路の内壁を測距する、
    エレベータ昇降路を計測する計測方法。
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