JP2020038136A - ターボチャージャの損失測定装置および方法 - Google Patents

ターボチャージャの損失測定装置および方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020038136A
JP2020038136A JP2018165583A JP2018165583A JP2020038136A JP 2020038136 A JP2020038136 A JP 2020038136A JP 2018165583 A JP2018165583 A JP 2018165583A JP 2018165583 A JP2018165583 A JP 2018165583A JP 2020038136 A JP2020038136 A JP 2020038136A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
turbine blade
loss
turbine
air
connection shaft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018165583A
Other languages
English (en)
Inventor
泰三 嶋田
Taizo Shimada
泰三 嶋田
玄隆 辻村
Kurotaka Tsujimura
玄隆 辻村
幹 恵比寿
Miki Ebisu
幹 恵比寿
槙之 林
Shinsuke Hayashi
槙之 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2018165583A priority Critical patent/JP2020038136A/ja
Publication of JP2020038136A publication Critical patent/JP2020038136A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Testing Of Engines (AREA)
  • Supercharger (AREA)

Abstract

【課題】ターボチャージャの摩擦損失を簡便に測定することができる摩擦損失測定装置を提供する。【解決手段】タービンブレード10、連結シャフト20およびコンプレッサインペラに代わるダミーインペラ部材41を一体にして構成されるロータ部材5と、連結シャフト20を回転自在に支持してロータ部材5を回転自在に支持するベアリング30と、コンプレッサハウジングとを有し、タービンブレード10が露出するように構成され、タービンブレードにエアを吹き付けてタービンブレードを回転させる第1エア供給装置60と、タービンブレードの回転速度を検出する回転センサ70と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、ターボチャージャの損失測定装置および方法に関する。
エンジンが吸入する空気の密度を高め、多くの酸素を燃焼室に送り、より高い燃焼エネルギーを得るための装置としてターボチャージャ(過給機)が知られている(例えば、特許文献1を参照)。ターボチャージャは、エンジンの排気ガスを受けて回転するタービンブレードと、タービンブレードのトルクを利用して空気を取り込んで圧縮するコンプレッサインペラと、タービンブレードおよびコンプレッサインペラを同軸上で支持して連結する連結シャフトと、タービンブレード、連結シャフトおよびコンプレッサインペラを覆うハウジングとを有している。このようなターボチャージャは、排気ガスを用いて駆動させる際、連結シャフトを支持する軸受(ベアリング)およびここを潤滑するオイル等により発生する摩擦損失や、回転部(一体に繋がって回転するタービンブレード、連結シャフトおよびコンプレッサインペラからなる部分で、これをロータ部と称する)の回転に応じて発生する空転損失等の種々のエネルギー損失が生じる。
このような種々のエネルギー損失を低減させてターボチャージャの性能を向上させることができれば、エンジンの低燃費化にも繋がる。これら損失の低減を検討するに際しては、まず、損失を正確に測定することが重要となる。摩擦損失や空転損失を測定する方法の一つとして、測定対象となるターボチャージャのロータ部の回転中にそれらを駆動している駆動力を停止させてロータ部の回転を減速させ、その減速度に基づいて損失トルクを測定する、いわゆる「減速法」と喚ばれる方法が知られている。
特開2013‐11251号公報
ところで、摩擦損失計測方法としては、基本的には、測定対象であるターボチャージャのロータ部を超高速動力計に接続して超高速回転させ、超高速動力計によりその超高速回転に要する駆動力、すなわち摩擦損失を測定していた。但しこのとき、ロータ部のタービンブレードおよびコンプレッサインペラはそのままでは空転損失を生じてしまうので、これらを外すか、それぞれダミー円板に取り替えた上で測定を行っていた。しかしながら、超高速動力計は非常に高価な装置であるため、超高速動力計を備えた測定施設は限られるという課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、超高速動力計を備えた測定施設以外においても、ターボチャージャの特に摩擦損失を簡便に測定することができる摩擦損失測定装置および方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る損失測定装置は、エンジンの排気ガスを受けて回転するタービンブレードと、連結シャフトを介して前記タービンブレードに連結されて前記タービンブレードとともに回転されて前記エンジンに送り込む空気を供給するコンプレッサインペラと、前記タービンブレードを覆うタービンハウジングと、前記コンプレッサインペラを覆うコンプレッサハウジングと、を有して構成されたターボチャージャにお
いて、回転駆動中に発生する回転摩擦損失などを測定するように構成される。この損失測定装置は、前記タービンブレード、前記タービンブレードに一体に繋がった前記連結シャフト、および前記コンプレッサに代えて前記連結シャフトに一体に繋がったダミーインペラ部材から構成されるロータ部材と、前記連結シャフトを回転自在に支持して前記ロータ部材を回転自在に支持する回転支持部と、前記コンプレッサハウジングとを有し、前記タービンブレードが露出するように構成され、前記タービンブレードにエアを吹き付けて前記タービンブレードを回転させるエア供給装置と、前記タービンブレードの回転速度を検出する回転センサと、を備えて構成される。
上記損失測定装置において、好ましくは、前記エア供給装置の先端部に、エアの吹き付け方向を変更可能なノズル部を有し、前記ノズル部は、前記タービンブレードにエアを吹き付けさせる駆動位置と前記タービンブレードから離れた方向にエアを吹き付けさせる回避位置とに移動可能である。
上記損失測定装置において、好ましくは、前記回転センサの回転速度から前記ターボチャージャの回転摩擦損失を演算計測する演算装置を有する。
第2の本発明に係る損失測定装置は、エンジンの排気ガスを受けて回転するタービンブレードと、連結シャフトを介して前記タービンブレードに連結されて前記タービンブレードとともに回転されて前記エンジンに送り込む空気を供給するコンプレッサインペラと、前記タービンブレードを覆うタービンハウジングと、前記コンプレッサインペラを覆うコンプレッサハウジングと、を有して構成されたターボチャージャにおいて、前記タービンブレードの回転により生じる空転損失を主として測定するように構成される。この損失測定装置は、前記タービンブレードおよびこれに繋がった前記連結シャフトからなるタービン側回転部材と、前記タービン側回転部材を、前記連結シャフトの軸が上下に向く状態で回転自在に支持する支持装置と、前記タービンブレードにエアを吹き付けて前記支持装置により支持された前記タービンブレードを回転させるエア供給装置と、前記タービンブレードの回転速度を検出する回転センサと、を備えて構成される。
上記損失測定装置において、好ましくは、前記支持装置が前記連結シャフトの上端および下端を針状部材で支持する構造である。
上記損失測定装置において、好ましくは、前記エア供給装置は、前記タービンブレードにエアを吹き付けるようにガイドするノズル部を有し、前記ノズル部は、前記タービンブレードにエアを吹き付けさせる駆動位置と前記タービンブレードから離れた方向にエアを吹き付けさせる回避位置とに移動可能である。
次に本発明に係る損失測定方法は、エンジンの排気ガスを受けて回転するタービンブレードと、連結シャフトを介して前記タービンブレードに連結されて前記タービンブレードとともに回転されて前記エンジンに送り込む空気を供給するコンプレッサインペラと、を有して構成されたターボチャージャにおいて、回転駆動中に発生する回転摩擦損失などを測定する損失測定方法である。この損失測定方法においては、前記タービンブレードと、前記タービンブレードに一体に繋がった前記連結シャフトと、前記コンプレッサに代えて前記連結シャフトに一体に繋がったダミーインペラ部材とから構成されるロータ部材を、前記タービンブレードを露出させた状態で回転自在に支持し、露出した前記タービンブレードにエアを吹き付けて前記ロータ部材を高速回転させた後に、前記エアの吹き付けを解除して前記ロータ部材を自由回転状態とし、自由回転状態となって減速する前記ロータ部材の回転速度(ω)を検出し、検出した前記ロータ部材の回転速度(ω)の変化率(dω/dt)を算出し、前記ロータ部材の回転慣性モーメント(I)および前記変化率(dω/dt)から回転駆動中に発生する回転摩擦損失トルクを求める。
第2の本発明に係る損失測定方法は、エンジンの排気ガスを受けて回転するタービンブレードと、連結シャフトを介して前記タービンブレードに連結されて前記タービンブレードとともに回転されて前記エンジンに送り込む空気を供給するコンプレッサインペラと、を有して構成されたターボチャージャにおいて、前記タービンブレードの回転により生じる空転損失を主として測定する損失測定方法である。そしてこの損失測定方法においては、前記タービンブレードおよびこれに繋がった前記連結シャフトからなるタービン側回転部材を、前記連結シャフトの軸が上下に向く状態で回転自在に支持し、前記タービンブレードにエアを吹き付けて前記タービン側回転部材を高速回転させた後に、前記エアの吹き付けを解除して前記タービン側回転部材を自由回転状態とし、自由回転状態となって減速する前記タービン側回転部材の回転速度(ω)を検出し、検出した前記タービン側回転部材の回転速度(ω)の変化率(dω/dt)を算出し、前記タービン側回転部材の回転慣性モーメント(I)および前記変化率(dω/dt)から前記タービンブレードの回転により生じる空転損失トルクを主として測定する。
第3の本発明に係る損失測定装置は、第1の本発明に係る損失測定方法により測定された前記回転摩擦損失トルクから、第2の本発明に係る損失測定方法により測定された前記空転損失トルクを減算し、前記ターボチャージャにおいて前記連結シャフトを介して作用する回転摩擦トルクを演算するように構成される。
本発明に係るターボチャージャの摩擦損失測定装置および方法によれば、ターボチャージャの回転摩擦損失を、簡便に再現性良く且つ正確に計測することができる。さらに、潤滑油量、油温、スラスト力などの影響を加味して、回転摩擦損失を測定し評価することができる。ダミーインペラ部材を用いてコンプレッサインペラの空転損失の影響を除去し、さらに、第2の本発明に係る装置を用いてタービンブレードの空転損失を測定してこれを除去することにより、真の回転摩擦損失を分離して定量化して正確に測定することができる。このようにして求まる回転摩擦損失は、摩擦出力ではなく摩擦トルクで表せば、ターボチャージャの回転速度に対して線形になるので、本発明により測定できる回転摩擦損失の回転域を超えた超高速回転域での回転摩擦損失も正確に推算することができる。すなわち、例えば安全性に配慮して超高速回転での測定を避けつつこの超高速回転領域での推算測定が可能となる。
本発明の測定対象となるターボチャージャの構成を示す概略側面断面図である。 本発明に係る損失測定装置の構成を示す概略側面断面図である。 この損失測定装置の一部の構成を示す正面図である。 上記損失測定装置においてロータ部を回転させて減速させるときの経過時間とロータ部の回転速度との関係を示すグラフである。 図4の関係から求めたロータ部の回転速度と見かけの摩擦トルクとの関係を示すグラフである。 潤滑オイルの供給量を変化させたときのロータ部の回転速度と見かけの摩擦トルクとの関係を示すグラフである。 図6に示す関係において、潤滑オイル量を0.89L/min.としたケースAの摩擦トルクを示す曲線を二次曲線近似して求めた空転損失抵抗と回転摩擦抵抗とに分けて示すグラフである。 図6に示す関係において、潤滑オイル量を1.10L/min.としたケースBの摩擦トルクを示す曲線を二次曲線近似して求めた空転損失抵抗と回転摩擦抵抗とに分けて示すグラフである。 図6に示す関係において、潤滑オイル量を1.26L/min.としたケースCの摩擦トルクを示す曲線を二次曲線近似して求めた空転損失抵抗と回転摩擦抵抗とに分けて示すグラフである。 タービンブレードによる空転損失を主として測定する損失測定装置の構成を示す概略図である。 図10の損失測定装置により測定した摩擦損失トルクと、この特性を二次曲線近似して求めた空転損失および機械的な摩擦損失と回転速度との関係を示すグラフである。 図6の見かけの摩擦トルクでの比較を真の摩擦トルクでの比較に補正したグラフである。 潤滑油温を変えて図2と図10に示す損失測定装置により測定した真の(摩擦損失だけの)摩擦損失トルクと回転速度との関係を示すグラフである。 図2と図10に示す損失測定装置においてロータ部に図2における右から左方向に作用させるスラスト力を変えて測定した真の(摩擦損失だけの)摩擦損失トルクと回転速度との関係を示すグラフである。 図2と図10に示す損失測定装置においてロータ部に図2における左から右方向に作用させるスラスト力を変えて測定した真の(摩擦損失だけの)摩擦損失トルクと回転速度との関係を示すグラフである。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しつつ説明する。まず、図1を参照しながら、本発明により摩擦損失を測定する対象となるターボチャージャTCの概略構成について説明する。ターボチャージャTCは、エンジンの排気ガスを受けて回転するタービンブレード(羽根部)10と、タービンブレード10に繋がってタービンブレード10の回転を伝達するための連結シャフト20と、連結シャフト20を介してタービンブレード10と連結され、タービンブレード10と一体回転してエンジンに送り込む空気を圧縮するコンプレッサインペラ40と、タービンブレード10を覆うタービンハウジング15と、連結シャフト20を回転自在に支持するベアリング30と、コンプレッサインペラ40を覆うコンプレッサハウジング45と、ベアリング30に潤滑オイルを供給するオイル供給装置50と、を有している。なお、図示していないが、ベアリング30を指示するベアリングハウジングが構成され、それにタービンハウジング15およびコンプレッサハウジング45が一体に連結されてターボチャージャTCが構成される。ターボチャージャTCにおいては、エンジンの排気ガスを受けてタービンブレード10が回転駆動され、タービンブレード10とともに連結シャフト20およびコンプレッサインペラ40(すなわち、ロータ部)が一体に高速回転(例えば200,000〜250,000[rpm])され、コンプレッ
サインペラ40により外気を取り込んで圧縮し、圧縮した空気をエンジンの燃焼室に供給するように構成されている。
本発明は、このような構成のターボチャージャTCでのエネルギー損失(特に摩擦損失)を測定することを目的としており、その測定装置の概略構成を図2に示している。この損失測定装置は、図1に示したターボチャージャTCを以下のように改造して作られている。まず、ターボチャージャハウジングからタービンハウジング15を取り外し、さらにコンプレッサインペラ40も取り外している。そして、取り外したコンプレッサインペラ40の慣性モーメントと同一の慣性モーメントを有した円盤状部材からなるダミーインペラ部材41を、コンプレッサインペラ40に代えて連結シャフト20に取り付けている。ダミーインペラ部材41は円盤状であり、この回転により発生する空転損失が略ゼロとなるようになっている。なお、ダミーインペラ部材41は慣性モーメントが判明していれば良いので、取り外したコンプレッサインペラ40の慣性モーメントと同一の慣性モーメントと同一の慣性モーメントを有するものでなくても良い。さらに、ベアリング30に潤滑オイルを供給するオイル供給装置50を、供給油量を制御可能として設けている。なお、
以下においては、タービンブレード10、連結シャフト20およびダミーインペラ部材41から構成される一体回転する部分をロータ部5と称して説明する。
図1に示した実際のターボチャージャTCではエンジンの排気ガスを受けてタービンブレード10が回転するが、図2および図3に示すように、この損失測定装置では、タービンブレード10にエアを吹き付けてタービンブレード10(ロータ部5)を高速回転させるように構成している。このため、この損失測定装置は、エアを供給する第1エア供給装置60と、図3に示すように、第1エア供給装置60からのエアを導くタービン回転用エア供給路61とを有している。さらに、タービン回転用エア供給路61の先端側に、第1エア供給装置60から供給されるエアを(タービンハウジング15が取り外されて露出した状態の)タービンブレード10に吹き付けるためのノズル部62を設けている。この装置においては、第1エア供給装置60から供給されるエアをノズル部62からタービンブレード10に吹き付けてタービンブレード10を100,000[rpm]程度の回転速度まで回転させることが可能な構成としている。
このノズル部62は、図3に示すように、タービン回転用エア供給路61の先端部に回転自在に取り付けられており、タービンブレード10にエアを吹き付ける駆動位置(図3において実線で示す位置)と、タービンブレード10から離れた方向を向く回避位置(図3において破線で示す位置)とに回転移動可能となっている。さらに、ノズル部62を駆動位置から回避位置に回転させる方向に付勢力を加えるコイルバネ63と、ノズル部62を駆動位置に係止保持する係止手段(図示せず)が設けられている。係止手段によるノズル部62の係止保持は解除可能であり、この解除により、ノズル部62を駆動位置から回避位置に瞬時に回転移動させることができるようになっている。
損失測定装置はさらに、タービンブレード10(ロータ部5)の回転を検出する回転センサ70と、コンプレッサハウジング45内にスラスト力調整用エアを供給する第2エア供給装置80を有している。第2エア供給装置80は、コンプレッサハウジング45におけるエア入口ポート46に繋がる入口用エア供給路81と、エア出口ポート47に繋がる出口用エア供給路82とを有し、入口用エア供給路81および出口用エア供給路82を介してコンプレッサハウジング45内にスラスト力調整用エアを供給排出する制御を行う。これによりコンプレッサハウジング45内の円盤状ダミーインペラ部材41を左方向あるいは右方向に押して、連結シャフト20に対して実際に作用するスラスト力と同じスラスト力を作用させるようにしている。この装置はさらに、オイル供給装置50、第1および第2エア供給装置60,80の作動制御、並びに回転センサ70からの検出値を受けてデータ解析処理を行うコントローラ90を有している。
回転センサ70は、タービンブレード10の回転速度を検出し、検出した回転速度に対応する検出信号をコントローラ90に出力する。コントローラ90は、演算処理を行うCPU91と、ターボチャージャTCの仕様情報等を記憶するメモリ92とを有している。CPU91は、回転センサ70により検出されたタービンブレード10の回転速度をロータ部5の角速度に換算する。CPU91は、さらに、後述するように、ロータ部5の角速度に基づいて角減速度を算出し、その角減速度に基づいて損失トルクを算出する。メモリ92には、ロータ部5の慣性モーメント等が記憶されている。なお、このようにコントローラ90による統合制御を行なわず、各制御およびデータ解析処理をそれぞれ別個に行う構成であっても良い。
以上のように構成された本発明に係る損失測定装置を用いた摩擦損失の測定について説明する。ここで、図1に示した実際のターボチャージャTCでは、コンプレッサインペラ40がタービンブレード10および連結シャフト20とともに高速回転して空気を圧縮する仕事を行うので、その分のエネルギー損失(空転損失)が生じる。しかし、図2に示す
本発明に係る損失測定装置においては、コンプレッサインペラ40に替えて、円盤状のダミーインペラ部材41を用いている。このため、コンプレッサインペラ40による空転損失を除去して摩擦損失測定を行うことができる。さらに、第2エア供給装置80により、入口用エア供給路81および出口用エア供給路82を介してエアを供給し、コンプレッサハウジング45内の円盤状ダミーインペラ部材41を左方向あるいは右方向に押して、連結シャフト20に実際に作用するスラスト力と同じスラスト力を作用させるようにしている。この結果、この損失測定装置においては、コンプレッサインペラ40の回転による空転損失を除去しつつ、実際と同じスラスト力を加えながら減速度の検知により摩擦損失を正しく簡便に計測することができる。
この損失測定装置により損失トルクを測定するには、まず、ノズル部62を駆動位置に係止保持した状態で、第1エア供給装置60によりタービンブレード10にエアを吹き付けて、タービンブレード10(さらにこれに一体に繋がった連結シャフト20およびダミーインペラ部材41から構成されるロータ部5)を所定高速域(例えば70,000〜80,000[rpm])で回転させる。その状態から、ノズル部62の係止を解除してコイルバネ63の付
勢力によりノズル部62を回避位置に瞬時に回転移動させる。これによりノズル部62からタービンブレード10へのエアの吹き付けが瞬時になくなり、ロータ部5の回転駆動力がなくなる。このため、その後は、タービンブレード10の空転抵抗と連結シャフト20の回転に対する摩擦抵抗(ベアリング30の回転抵抗)を受けてロータ部5の回転が、図4に示すように徐々に減速する。なお、図4は、このようにしてロータ部5の回転が減速されたときにおける経過時間t[sec]とロータ部5の回転速度Nt[rpm]との関係を示すグラフである。図4から分かるように、ノズル部62からのエア吹きつけを受けてタービンブレード10(ロータ部5)の回転が約75,000[rpm]で回転されている状態から、
時間0.8(sec.)においてノズル部62が回避位置に移動し、時間の経過とともに回転が低下している。
このようにしてロータ部5の回転速度(角速度ω)が減速するときに、その減速の原因になっている抵抗トルク(フリクショントルク)Tfは、ロータ部5の角減速度dω/dtに対して、ロータ部5の慣性モーメントをIとすると、下記式(1)で表わすことができる。なお、ロータ部5の慣性モーメントIは予め計測してコントローラ90のメモリ92に記憶されている。
Tf = I × dω/dt ・・・(1)
ロータ部5の角速度ω(すなわち、回転速度)は、タービンブレード10の回転を検出する回転センサ70により検出され、検出された角速度ωを微分してロータ部5の角減速度dω/dtを算出できる。図4のグラフにおいて、徐々に減速されるロータ部5の角速度ωの変化を示す曲線に対し、例えば、所定時間1.4(sec.)における接線を引くと、その接線の傾きがこの所定時間での回転速度(角速度)における角減速度dω/dtである。このようにして、角減速度dω/dtが求まると、上記式(1)より、この所定時間における抵抗トルクTfを算出することができる。この計算を、図4のグラフにおける回転速度のそれぞれに対して行えば、図5に示すように、各回転速度Ntにおける抵抗トルクTf(これを
見かけの摩擦トルクTfと称する)を求めることができる。以上説明したように、ターボチャージャにおける抵抗トルクすなわち見かけの摩擦トルクTfを、図2に示す簡易な測定装置により測定できることが分かる。
見かけの摩擦トルクTfは、ベアリング30への潤滑オイルの供給量Qが変化するとその影響が出ると考えられる。そこで、オイル供給装置50によるベアリング30への潤滑オイルの供給量Qを変化させて上記と同様な測定を行った。その結果を図6に示している。図6は、オイル供給装置50によるベアリング30への潤滑オイルの供給量Qを、 0.8
9 L/min.とした場合(ケースA)、 1.10 L/min.とした場合(ケースB)、1.26 L/min.
とした場合(ケースC)での回転速度Ntと見かけの摩擦トルクTfとの関係のグラフで
ある。この図から分かるように、潤滑オイル量が増えると見かけの摩擦トルクTfは若干大きくなる傾向がある。
以上説明したように、図2に示すような簡易な構成の摩擦抵抗測定装置を用いれば、比較的容易且つ簡単にターボチャージャの抵抗トルクを計測できる。なお、この測定装置では、安全面の配慮から、ターボチャージャの回転速度を約10万rpm以下に抑えている。
後述するように、計測に危険性が生じるおそれのある実際の超高速回転速度での摩擦損失も、本計測方法であれば正確に推測可能であることも理由にある。
ところで、このように求められた見かけの摩擦トルクTfは、上述したようにダミーインペラ部材41を用いることによりコンプレッサインペラ40の空転損失は取り除かれている(含まれていない)が、タービンブレード10は計測中でも回転しているので、タービンブレード10の空転損失トルクTfaを含んでいる。すなわち、見かけの摩擦トルクTfは、求めている連結シャフト20の回転摩擦トルクTfmだけではなく、タービンブレード10の空転損失トルクTfaも加算されている。しかしながら、ターボチャージャのエネルギー損失の測定評価(特に、摩擦抵抗の測定)を行うためには、連結シャフト20の回転摩擦抵抗Tfmだけを求めることが必要である。
ここで、タービンブレード10の空転損失トルクTfaは回転速度Ntの二乗に比例し、回転摩擦トルクTfmは回転速度Ntに比例するため、図5もしくは図6に示す回転速度Ntに対する見かけの摩擦トルクTfは二次曲線として下記の式(2)で表すことができる。
Tf=a・Nt+b・Nt+c ・・・(2)
但し、a、b、cは定数
上記式(2)における二次項「a・Nt」がタービンブレード10の空転損失トルクTfaに対応し、一次項「b・Nt+c」が連結シャフト20の回転摩擦トルクTfmに対応する。そこで、図6に示す三つの曲線(潤滑オイルの供給量Qを変えて得られる、ケースA、B、Cに対応する曲線)を二次曲線近似して上記式(2)を求めることができる。そして、その二次項「a・Nt」から回転速度Ntに対応する空転損失トルクTfaが求まる。一次項「b・Nt+c」から回転速度Ntに対応する回転摩擦トルクTfmが求まる。その結果を図7、図8、図9に示す。なお、これらの図において空転損失トルクTfaを Aerodynamic Tf として表し、回転摩擦トルクTfmを Mechanical Tf として
表している。これらの図から分かるように、空転損失トルクTfaが、ケースA(図7)で最も大きく、ケースB(図8)からケースC(図9)と小さくなる。ケースA〜Cは潤滑油量を変化させときの値であり、空転損失トルクTfaは同一となるべきものである。このことから、式(2)を用いただけではタービンブレード10の空転損失トルクTfaと連結シャフト20の回転摩擦トルクTfmとを見かけの摩擦トルクTfから、正確に測定して判別することは不可能であることが分かる。
そこで、本発明では、最も正確で安定した方法として、図10に示す損失測定装置を作成し、タービンブレード10の空転損失トルクTfaを実測する。この損失測定装置は、図10に示すように、タービンブレード10を連結シャフト20に取り付けただけの部材(コンプレッサインペラ40もダミーインペラ部材41も用いない部材であり、これをタービン側回転部材とも称する。ダミーインペラ41は装着することが本来の形態であるが、その寄与は小さく計測結果に影響しないので、ここでは安全も考慮し、装着しない。)を、上下に軸が向く状態で回転自在に支持する支持装置110と、第1エア供給装置60
と、回転センサ70と、コントローラ90とを有している。支持装置110は、上側針状支持部材111および下側針状支持部材112を有し、タービンブレード10が下側に位置して連結シャフト20が上下方向に延びた状態で、タービン側回転部材を上下の針状支持部材111,112の間に挟んで回転自在に支持するように構成されている。
この測定装置では、支持装置110における上下の針状支持部材111,112によってタービン側回転部材を支持することにより、機械的な回転摩擦損失が略ゼロとなるように工夫している。これにより実質的に、空転損失トルクfaのみを測定可能である。また、タービン側回転部材を上下に軸が向く状態で回転支持しているが、これにより、支持部には軸方向の重力のみが作用し、軸直角方向の力が作用しないので、高速回転状態においても回転に伴い振動がなく、正確で安定且つ安全な計測が行える。第1エア供給装置60には、図示していないが、エア供給路61、ノズル部62、コイルバネ63、係止手段が設けられており、図3に示すようなノズル部62を駆動位置と回避位置とに切換可能となっている。
図10の損失測定装置では、ダミーインペラ部材41を連結シャフト20から取り外した状態で構成したタービン側回転部材を用いてタービンブレード10の空転損失を測定するようにしているが、上述したようにダミーインペラ部材41の空転損失が略ゼロとなるように設計されているため、ダミーインペラ部材41を連結シャフト20に取り付けた状態のタービンブレード10の空転損失を測定するようにしてもよい。
タービンブレード10の空転損失トルクTfaを測定するには、まず、コントローラ90により第1エア供給装置60の作動制御を行って第1エア供給装置60によりタービンブレード10にエアを吹き付けて、タービン側回転部材(タービンブレード10および連結シャフト20)を略一定の高速域(例えば70,000〜80,000[rpm])で回転させる。その
状態から、第1エア供給装置60のエア供給ノズル62をバネ63により跳ね上げてタービンブレード10へのエアの吹き付けを瞬時に停止させる。これにより、主としてタービンブレード10の空転損失トルクTfaを受け、タービン側回転部材の回転速度が減速する。その減速状態におけるタービン側回転部材の回転速度すなわち角速度ω[rad/s]を
検出し、この検出値からタービン側回転部材の角減速度dω/dt[rad/s]を算出する。
タービン側回転部材の角減速度をdω/dtとすると、タービン側回転部材(タービンブレード10および連結シャフト20)の慣性モーメントIと、タービン側回転部材に作用する見かけの摩擦トルクTfとの関係は下記式(3)のように表される。
Tf = I× dω/dt ・・・(3)
上記式(3)において、タービン側回転部材の慣性モーメントIは、実測されてコントローラ90のメモリ92に記憶されている。また、コントローラ90のCPU91により、回転センサ70により検出されたタービン側回転部材の回転速度Ntを回転角速度ωに換算し、その角速度ωに基づいてタービン側回転部材の角減速度dω/dtが算出される。このようにして、上記式(3)より、減速状態におけるタービン側回転部材の各回転速度における見かけの摩擦トルクTfを求める。このようして求めた回転速度Ntと見かけの
摩擦トルクTfとの関係を図11に示している。
上記のようにタービン側回転部材(タービンブレード10および連結シャフト20)が支持装置110(上下の針状支持部材111,112)により機械的な摩擦損失を低減させた状態(略ゼロの状態)で支持されているため、図11に示す見かけの摩擦トルクTf
は、略タービンブレード10の空転損失トルクTfaを表しており、回転摩擦トルクTfmはかなり小さいと考えられる。但し、喩え小さな値でも、回転摩擦トルクTfmの影響を除去して正確な空転損失トルクTfaを求めるのが望ましい。そこで、図11に示す見
かけの摩擦トルクTfを、タービン側回転部材の回転速度Ntを用いて、前出の式(2)のように二次式近似を行う。
上述した手順に従って求めた実測のタービンブレード10の空転損失トルクTfaは、図11で例えば図中に示すTfa=5.5/E−12NTであり、確定する。この確定したタービンブレード10の空転損失トルクTfaを上記式(1)によって求められた見かけの摩擦トルクTf(図5および図6のグラフ)から差し引くことにより、最終の真の
摩擦トルクTfを得る。摩擦トルクTfは、上記のようにタービンブレード10の空転損失項aNt(2次項)を差し引いているため線形であり、従って、ターボチャージャT
Cの実際の駆動域である高速域(例えば200,000[rpm]以上)の回転摩擦損失トルクTf
も、直線をそのまま高速域まで延長して正確に推算することができる。
以上説明した損失測定装置および方法を用いれば、タービンブレード10およびコンプレッサインペラ40の空転損失を除去し、ロータ部5(連結シャフト20)の回転摩擦損失トルクTfを正確に求めることができる。
図12には、図6の見かけの摩擦損失トルクでの比較を真の摩擦損失トルクでの比較に補正したグラフを示す。各々の摩擦損失トルクが直線で示され、理論とおりの計測データになっていることが分かる。
次に、潤滑油温の影響を把握した例を示す。図13に、潤滑油温が20°C、40°C、60°C、75°C、80°Cのそれぞれにおける回転摩擦損失トルクTfを計測した結果を示している。この結果を用いて、エンジンのコールドスタート時におけるターボチャージャの挙動が分かり、排ガス対策などに応用できる。
さらに、図2の装置において、第2エア供給装置80から入口用エア供給路81もしくは出口用エア供給路82を介してコンプレッサハウジング45内にエアを供給し、ロータ部5に図2において右方向に作用するスラスト力や、左方向に作用するスラスト力を加えた状態での回転摩擦損失トルクTfを計測することができる。図14に、ロータ部5に左方向に作用するスラスト力を加えて回転摩擦損失トルクTfを測定した結果を示している。このとき加えたスラスト力は、47.7N、38.1N、19.1N、0.0Nの4種類であり、油温80.0°Cで測定している。一方、図15にはロータ部5に右方向に作用するスラスト力を加えて回転摩擦損失トルクTfを測定した結果を示している。このとき加えたスラスト力は、55.6N、44.5N、22.2N、0.0Nであり、油温80.0°Cで測定している。
以上説明したように、本発明による損失測定装置および方法を用いれば、ターボチャージャの回転摩擦損失を、簡便に再現性良く且つ正確に計測することができる。さらに、潤滑油量、油温、スラスト力などの影響を加味して、回転摩擦損失を測定し評価することができる。ダミーインペラ部材を用いてコンプレッサインペラの空転損失の影響を除去し、さらに、図10の装置を用いてタービンブレードの空転損失を測定してこれを除去することにより、真の回転摩擦損失を分離して定量化して正確に測定することができる。このようにして求まる回転摩擦損失は線形であり、本発明により、安全面などへの配慮から限定して測定された回転摩擦損失の回転域を超えた高速回転域での回転摩擦損失も正確に推算することができる。図2の装置構成から分かるように、本発明に係る測定装置は実際のターボチャージャを加工した簡易な装置構成であり、過給機の製造時における最終製品検査にも応用することができる。
5 ロータ部
10 タービンブレード
20 連結シャフト
30 ベアリング
40 コンプレッサインペラ
41 ダミーインペラ部材
50 オイル供給装置
60 第1エア供給装置
70 回転センサ
80 第2エア供給装置
90 コントローラ

Claims (9)

  1. エンジンの排気ガスを受けて回転するタービンブレードと、連結シャフトを介して前記タービンブレードに連結されて前記タービンブレードとともに回転されて前記エンジンに送り込む空気を供給するコンプレッサインペラと、前記タービンブレードを覆うタービンハウジングと、前記コンプレッサインペラを覆うコンプレッサハウジングと、を有して構成されたターボチャージャにおいて、回転駆動中に発生する回転摩擦損失などを測定する損失測定装置であって、
    前記タービンブレード、前記タービンブレードに一体に繋がった前記連結シャフト、および前記コンプレッサに代えて前記連結シャフトに一体に繋がったダミーインペラ部材から構成されるロータ部材と、前記連結シャフトを回転自在に支持して前記ロータ部材を回転自在に支持する回転支持部と、前記コンプレッサハウジングとを有し、前記タービンブレードが露出するように構成され、
    前記タービンブレードにエアを吹き付けて前記タービンブレードを回転させるエア供給装置と、
    前記タービンブレードの回転速度を検出する回転センサと、を備えて構成される損失測定装置。
  2. 前記エア供給装置の先端部に、エアの吹き付け方向を変更可能なノズル部を有し、
    前記ノズル部は、前記タービンブレードにエアを吹き付けさせる駆動位置と前記タービンブレードから離れた方向にエアを吹き付けさせる回避位置とに移動可能であることを特徴とする請求項1に記載の損失測定装置。
  3. 前記回転センサの回転速度から前記ターボチャージャの回転摩擦損失を演算計測する演算装置を有することを特徴とする請求項1もしくは2に記載の損失測定装置。
  4. エンジンの排気ガスを受けて回転するタービンブレードと、連結シャフトを介して前記タービンブレードに連結されて前記タービンブレードとともに回転されて前記エンジンに送り込む空気を供給するコンプレッサインペラと、前記タービンブレードを覆うタービンハウジングと、前記コンプレッサインペラを覆うコンプレッサハウジングと、を有して構成されたターボチャージャにおいて、前記タービンブレードの回転により生じる空転損失を主として測定する損失測定装置であって、
    前記タービンブレードおよびこれに繋がった前記連結シャフトからなるタービン側回転部材と、
    前記タービン側回転部材を、前記連結シャフトの軸が上下に向く状態で回転自在に支持する支持装置と、
    前記タービンブレードにエアを吹き付けて前記支持装置により支持された前記タービンブレードを回転させるエア供給装置と、
    前記タービンブレードの回転速度を検出する回転センサと、を備えて構成される損失測定装置。
  5. 前記支持装置が前記連結シャフトの上端および下端を針状部材で支持する構造であることを特徴とする請求項4に記載の損失測定装置。
  6. 前記エア供給装置は、前記タービンブレードにエアを吹き付けるようにガイドするノズル部を有し、
    前記ノズル部は、前記タービンブレードにエアを吹き付けさせる駆動位置と前記タービンブレードから離れた方向にエアを吹き付けさせる回避位置とに移動可能であることを特徴とする請求項4もしくは5に記載の損失測定装置。
  7. エンジンの排気ガスを受けて回転するタービンブレードと、連結シャフトを介して前記タービンブレードに連結されて前記タービンブレードとともに回転されて前記エンジンに送り込む空気を供給するコンプレッサインペラと、を有して構成されたターボチャージャにおいて、回転駆動中に発生する回転摩擦損失などを測定する損失測定方法であって、
    前記タービンブレードと、前記タービンブレードに一体に繋がった前記連結シャフトと、前記コンプレッサに代えて前記連結シャフトに一体に繋がったダミーインペラ部材とから構成されるロータ部材を、前記タービンブレードを露出させた状態で回転自在に支持し、
    露出した前記タービンブレードにエアを吹き付けて前記ロータ部材を高速回転させた後に、前記エアの吹き付けを解除して前記ロータ部材を自由回転状態とし、
    自由回転状態となって減速する前記ロータ部材の回転速度(ω)を検出し、
    検出した前記ロータ部材の回転速度(ω)の変化率(dω/dt)を算出し、前記ロータ部材の回転慣性モーメント(I)および前記変化率(dω/dt)から回転駆動中に発生する回転摩擦損失トルクを求めることを特徴とする損失測定方法。
  8. エンジンの排気ガスを受けて回転するタービンブレードと、連結シャフトを介して前記タービンブレードに連結されて前記タービンブレードとともに回転されて前記エンジンに送り込む空気を供給するコンプレッサインペラと、を有して構成されたターボチャージャにおいて、前記タービンブレードの回転により生じる空転損失を主として測定する損失測定方法であって、
    前記タービンブレードおよびこれに繋がった前記連結シャフトからなるタービン側回転部材を、前記連結シャフトの軸が上下に向く状態で回転自在に支持し、
    前記タービンブレードにエアを吹き付けて前記タービン側回転部材を高速回転させた後に、前記エアの吹き付けを解除して前記タービン側回転部材を自由回転状態とし、
    自由回転状態となって減速する前記タービン側回転部材の回転速度(ω)を検出し、
    検出した前記タービン側回転部材の回転速度(ω)の変化率(dω/dt)を算出し、前記タービン側回転部材の回転慣性モーメント(I)および前記変化率(dω/dt)から前記タービンブレードの回転により生じる空転損失トルクを主として測定することを特徴とする損失測定方法。
  9. 請求項7に記載の損失測定方法により測定された前記回転摩擦損失トルクから請求項8に記載の損失測定方法により測定された前記空転損失トルクを減算し、前記ターボチャージャにおいて前記連結シャフトを介して作用する回転摩擦トルクを演算することを特徴とする損失測定方法。
JP2018165583A 2018-09-05 2018-09-05 ターボチャージャの損失測定装置および方法 Pending JP2020038136A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018165583A JP2020038136A (ja) 2018-09-05 2018-09-05 ターボチャージャの損失測定装置および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018165583A JP2020038136A (ja) 2018-09-05 2018-09-05 ターボチャージャの損失測定装置および方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020038136A true JP2020038136A (ja) 2020-03-12

Family

ID=69737974

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018165583A Pending JP2020038136A (ja) 2018-09-05 2018-09-05 ターボチャージャの損失測定装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020038136A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112014630A (zh) * 2020-09-07 2020-12-01 青岛万宝压缩机有限公司 一种压缩机摩擦损耗测试装置及方法
WO2022267611A1 (zh) * 2021-06-23 2022-12-29 中国航发商用航空发动机有限责任公司 激振装置及喷油激振***

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112014630A (zh) * 2020-09-07 2020-12-01 青岛万宝压缩机有限公司 一种压缩机摩擦损耗测试装置及方法
CN112014630B (zh) * 2020-09-07 2023-06-23 青岛万宝压缩机有限公司 一种压缩机摩擦损耗测试装置及方法
WO2022267611A1 (zh) * 2021-06-23 2022-12-29 中国航发商用航空发动机有限责任公司 激振装置及喷油激振***

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2826151C (fr) Procede de pilotage de jeu en sommet d'aubes de rotor de turbine
EP2547893B1 (en) Determining fan parameters through pressure monitoring
US9404385B2 (en) Shaft break detection
JP5588085B1 (ja) コンプレッサアセンブリ、及びコンプレッサアセンブリのアンバランス検出装置
JP2020038136A (ja) ターボチャージャの損失測定装置および方法
JP5598940B2 (ja) ロータブレードのブレード翼先端部と流路壁との間のラジアル方向間隙を調整するための方法
US20100088003A1 (en) System and method for providing gas turbine engine output torque sensor validation and sensor backup using a speed sensor
US7934367B2 (en) Method and device for reducing the speed in the event of breakage of a gas turbine engine turbine shaft
JP2013530348A (ja) トルク計を用いた測定によるフリータービンの過速度の検出
CA2141592A1 (en) Process and device for monitoring vibrational excitation of an axial compressor
EP2684019A1 (en) A method of detecting shaft break
EP3575560A1 (en) Compressor surge control
CN102449283A (zh) 电动增压器
WO2009055878A2 (en) Method to avoid instable surge conditions with centrifugal compressors and centrifugal compressors provided with means for automatically applying such a method
JP3716068B2 (ja) ターボ分子ポンプ及び同ターボ分子ポンプを有する真空容器
JP2014218903A (ja) インペラの修正方法、過給機の修正方法及び過給機の修正装置
JPH0712090A (ja) 圧縮機のサージング発生防止方法
Galindo et al. Behavior of an IC engine turbocharger in critical conditions of lubrication
JP5605686B2 (ja) 圧力調整機構と圧力調整方法
JP3663608B2 (ja) ガスタービンの動翼故障診断方法および装置
JP2022525200A (ja) ターボ機械の排気ガスの温度を制御する方法
JPH0816478B2 (ja) ポンプの揚程特性の較正を行う方法
JP4527257B2 (ja) ガスタービンエンジンのタービン入口温度推定方法
KR102373628B1 (ko) 엔진 성능 측정 장치 및 방법
CN108562389B (zh) 一种气动试验件气动功率测量装置及方法