JP2020035965A - パワーモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】接続信頼性により優れるパワーモジュールを提供すること。【解決手段】主面及び放熱面を有する放熱ベース板と、放熱ベース板の主面に第一の接合材を介して積層された配線基板と、配線基板の主面に第二の接合材を介して積層された半導体素子と、放熱ベース板の放熱面を露出させた状態で、放熱ベース板を底面として、配線基板及び半導体素子を収容する収容部を形成する外装ケースと、収容部内で、少なくとも配線基板及び半導体素子を封止する封止樹脂硬化物と、を備え、第一及び第二の接合材が金属粒子を含むペーストの焼結体であり、封止樹脂硬化物が、エポキシ樹脂及び芳香族アミンを含む硬化剤を含む熱硬化性樹脂組成物の硬化物である、パワーモジュール。【選択図】図1

Description

本発明はパワーモジュールに関する。本発明は、特にパッケージケースを用いた樹脂封止型パワーモジュール装置に関する。
ハイブリッド自動車や電気自動車、電鉄、分散電源等では、インバータにパワー半導体が多く使われている。パワー半導体を組み入れた従来の樹脂封止型パワーモジュールとして、パッケージ内部の半導体素子(パワー半導体チップ)とそれを搭載する基板を、パッケージ内上部に空間を設けるようにシリコーン樹脂(シリコーンゲル)で封止した構造を有するパワーモジュールが提案されている(例えば、特許文献1及び2)。
特開2008−16564号公報 特開平11−67977号公報
ところで、封止樹脂中には少なからずボイド、クラック等の構造欠陥が生じる。良好な接続信頼性のためには構造欠陥は是非とも排除する必要があるが、実際に排除することは困難である。例えば、基板に搭載された各種部品の半田接合部にひけ等の欠陥があったり、金属基板に外囲ケースを接着する接着剤部分に袋小路様の空隙があったりすると、これらの箇所に空気がトラップされる場合がある。その状態で、モジュールが高温放置或いは温度衝撃等に起因する熱ストレスを受けると、当該箇所を起点にしてゲルボイドが成長する。
封止樹脂中の構造欠陥が接続信頼性に及ぼす影響は、モジュール仕様が高耐圧、大電流容量化する程、大きくなるものと考えられる。例えば、SiC(炭化けい素)やGaN(窒化ガリウム)等のワイドバンドギャップ半導体を搭載する場合、その特長を最大限生かすために200℃以上の高温動作が想定されるが、このような高温はシリコーンゲル内のボイドの抑制を難しくする。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、接続信頼性により優れるパワーモジュールを提供することを目的とする。
本発明は、主面及び放熱面を有する放熱ベース板と、放熱ベース板の主面に第一の接合材を介して積層された配線基板と、配線基板の主面に第二の接合材を介して積層された半導体素子と、放熱ベース板の放熱面を露出させた状態で、放熱ベース板を底面として、配線基板及び半導体素子を収容する収容部を形成する外装ケースと、収容部内で、少なくとも前記配線基板及び前記半導体素子を封止する封止樹脂硬化物と、を備え、第一及び第二の接合材が金属粒子を含むペーストの焼結体であり、封止樹脂硬化物が、エポキシ樹脂及び芳香族アミンを含む硬化剤を含む熱硬化性樹脂組成物の硬化物である、パワーモジュールを提供する。
本発明においては、所定のエポキシ系樹脂を用いることで、その優れた表面張力によりエポキシ系樹脂が各部材間に良好に充填され、各部材間に空気が残存することを抑制することができる。これにより、高温時のボイド発生を抑制することができる。また、硬化剤として芳香族アミンが用いられているため、エポキシ系樹脂の硬化物と各種部材との耐湿接着力をより向上させることができる。さらに、エポキシ系樹脂を用いることで、シリコーン系樹脂の場合には、その柔軟性に追随できずに破壊される虞のあった焼結金属を接合材として用いることができる。これにより、はんだを用いた場合に比して接合箇所の耐熱性をより向上することができる。これらのことから、本発明によれば、接続信頼性により優れるパワーモジュールを提供することができる。
本発明において、接合材における金属の含有量は65体積%以上であってもよい。
本発明において、半導体素子がワイドバンドギャップ半導体であってもよい。
本発明によれば、接続信頼性により優れるパワーモジュールを提供することができる。本発明は、半導体素子として、従来のSiに加え、SiCやGaN等のワイドバンドギャップ半導体を用いた場合であっても、優れた接続信頼性を発揮する。また、本発明では、部材の接合に焼結金属を使用することができるため、接合箇所の耐熱性がより向上し、結果的に接続信頼性をさらに向上することができる。
一実施形態に係るパワーモジュールを示す模式断面図である。 パワーサイクル試験におけるパワーサイクル寿命を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
<パワーモジュール>
本実施形態に係るパワーモジュールは、主面及び放熱面を有する放熱ベース板と、放熱ベース板の主面に第一の接合材を介して積層された配線基板と、配線基板の主面に第二の接合材を介して積層された半導体素子と、放熱ベース板の放熱面を露出させた状態で、放熱ベース板を底面として、配線基板及び半導体素子を収容する収容部を形成する外装ケースと、収容部内で、少なくとも配線基板及び半導体素子を封止する封止樹脂硬化物と、を備える。以下、図1を用いて、より具体的な態様について説明する。なお、図中にて主面とは、半導体素子の積層方向において上面側に存在する面である。
図1は一実施形態に係るパワーモジュールを示す模式断面図である。本実施形態のパワーモジュールは樹脂封止型パワーモジュールとして知られる半導体装置である。図1に示すパワーモジュール10は、放熱ベース板1にて形成される底面、外装ケース2aにて形成される側面(計4面)、及び外装ケース2bにて形成される天面(蓋)を備える、箱形の形状を有している。これら底面、側面及び天面で形成される空間には、配線基板3及び半導体素子5が収容されている。すなわち、これら底面、側面及び天面は、配線基板及び半導体素子を収容する収容部を形成している。
放熱ベース板1の主面には、第一の接合材4aを介して配線基板3が積層されている。配線基板3は、絶縁性基板3aと、その主面に導体パターン3bと、裏面に放熱用伝熱パターン3cと、を備えている。すなわち、より詳細には、放熱ベース板1の主面と、配線基板3が備える放熱用伝熱パターン3cとが、第一の接合材4aにより接合されている。
配線基板3の主面には、第二の接合材4bを介して第一の半導体素子5a及び第二の半導体素子5bが積層(実装)されている。より詳細には、第一の半導体素子5a及び第二の半導体素子5bの裏面電極(図示せず)と、配線基板3が備える導体パターン3bとが、第二の接合材4bにより接合されている。配線基板3を接合するための第一の接合材4aの組成と、半導体素子5を接合するための第二の接合材4bの組成とは、同一でも異なっていてもよい。
外装ケース2a内には電極端子6a,6bが埋め込まれており、第一の半導体素子5a及び第二の半導体素子5bの主面の表面電極(図示せず)と、電極端子6aとは、金属配線7(配線材、ボンディングワイヤ)により電気的に接続されている。また、導体パターン3bと、電極端子6bとは、金属配線7により電気的に接続されている。
収容部内には、収容部上部に一部空間を残しつつ封止樹脂硬化物8が充填され、当該封止樹脂硬化物8により、配線基板3、第一の半導体素子5a及び第二の半導体素子5b、第一の接合材4a、第二の接合材4b、金属配線7及び電極端子6a,6bの一部が封止されている。
次に、上述したパワーモジュール10の主な部材について説明する。
配線基板3は、伝熱性の良いアルミナ等のセラミックスを主成分として構成される、絶縁性基板3aを備える。絶縁性基板3aは、例えば上面視で長方形状を有することができる。絶縁性基板3aの表面には、厚さが例えば0.5mm以上の銅板で構成される導体パターン3bが貼り付けられており、裏面には同様の厚さを有する放熱用伝熱パターン3cが貼り付けられている。銅板で構成される導体パターン3b及び放熱用伝熱パターン3cには、酸化防止性や接合材との接着力を向上させるために、NiやAg等のめっきが施されていてもよい。
第一の半導体素子5a及び第二の半導体素子5bとしては、シリコン(Si)等の一般的な半導体の他、シリコンカーバイド(SiC)、ガリウムナイトライド(GaN)等のワイドバンドギャップ半導体などが挙げられる。また、第一の半導体素子5a及び第二の半導体素子5bとしては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、フリー・ホイーリング・ダイオード、ショットキーバリヤダイオード、MOS−FET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)、サイリスタ等のパワー半導体が挙げられる。また、配線基板上には、図示していない第3、第4等の半導体素子がさらに配置されていてもよい。
金属配線7は、ワイヤボンディングやリボンボンディング等によって設けることができる。ワイヤやリボンの素材としてはAlやCu等の金属が通常用いられるが、半導体素子5a,5bに損傷を与えずに接続できるものであれば特に限定されない。なお、金属配線7を介さずに、各部材の接合をはんだ等の接合材によって行ってもよい。
電極端子6a,6bはCu等の金属材料を用いて形成されている。電極端子6a,6bの表面には、酸化防止性や、各部材との接着力向上を目的として、NiやAg等のめっきが施されていてもよい。めっきの種類は、各部材との接着性の観点から適宜選択することができる。なお、電極端子6aを利用して、第一の半導体素子5a及び第二の半導体素子5bが外部接続され得る。ここでは、第一の半導体素子5a及び第二の半導体素子5bと、導体パターン3bとの接続関係の一例を示しているが、第一の半導体素子5a及び第二の半導体素子5bは、導体パターン3bに接続される電極端子6bなどを利用して第一の半導体素子5a及び第二の半導体素子5bが動作されるように、第一の半導体素子5a及び第二の半導体素子5bと導体パターン3bとが電気的に接続されていればよい。
放熱ベース板1は金属板であり、例えば銅などの熱伝導率の高い金属から構成されている。放熱ベース板1は主面と、主面と対向する裏面に放熱面とを備えており、放熱ベース板1の主面と、配線基板3の放熱用伝熱パターン3cとが、第一の接合材4aにより接合されている。放熱用伝熱パターン3c全面が放熱ベース板1と接合していることが好ましい。
外装ケース2a,2bの素材としては、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)といったエンジニアリングプラスチックが挙げられる。外装ケース2aは、上記のとおり放熱ベース板1を底面として収容部を形成するとともに、放熱ベース板1の放熱面を露出させた状態で、放熱ベース板1の外縁部に固定される。外装ケース2bは、外装ケース2aの蓋として外装ケース2aの内縁部に固定される。
接合材4a,4bは金属粒子を含むペーストの焼結体(焼結接合材)である。接合材4a,4bの厚さは、例えば0.01〜0.5mmとすることができる。接合材4a,4bにおける金属(焼結後の金属粒子)の含有量は、接合材4a,4bの体積を基準として、65体積%以上とすることができ、70体積%以上であってもよく、80体積%以上であってもよい。接合材4a,4bにおける金属の含有量(体積割合)を上記範囲とすることで、良好な導通信頼性が得られる。接合材4a,4bにおける金属の含有量の上限は、製造プロセスの容易さという観点から95体積%とすることができる。
なお、接合材4a,4bを構成する材料の組成が分かっている場合には、例えば、以下の手順で接合材4a,4bにおける金属の含有量を求めることができる。まず、接合材4a,4bを直方体に切り出し、接合材4a,4bの縦、横の長さをノギス又は外形形状測定装置で測定し、厚みを膜厚計で測定することにより接合材4a,4bの体積を計算する。切り出した接合材4a,4bの体積と、精密天秤で測定した接合材4a,4bの重量とから見かけの密度M(g/cm)を求める。求めたMと、使用した金属の密度(g/cm)とを用いて、下記式(A)から接合材4a,4bにおける金属の含有量(体積%)が求められる。
接合材における金属の含有量(体積%)=[(M)/密度(g/cm)]×100・・・(A)
ペーストは、より詳細には金属粒子及び分散媒を含む。金属粒子としては、銅、銀、亜鉛等の金属粒子が挙げられる。金属粒子の体積平均粒子径は0.01μm以上10μm以下であってもよく、0.01μm以上5μm以下であってもよく、0.05μm以上3μm以下であってもよい。金属粒子の形状は、特に限定されるものではない。金属粒子の含有量は、ペーストの全質量を基準として20〜90質量%であってもよく、30〜90質量%であってもよい。
ペーストは、金属粒子として、例えば、粒径(最大径)が1.0μm以上である銅粒子(第1の銅粒子)を含んでいてもよい。第1の銅粒子の粒径(最大径)は、1.0μm以上であり、例えば、2.0μm以上であってもよく、3.0μm以上であってもよい。第1の銅粒子の粒径は、20μm以下であってよく、10μm以下であってもよい。
ペーストに含まれる第1の銅粒子の平均粒径(平均最大径)は、焼結後の熱ストレスをより抑制する観点から、1.0μm以上又は3μm以上であってよく、20μm以下又は10μm以下であってよい。
第1の銅粒子の粒径及び平均粒径は、例えば、粒子のSEM像から求めることができる。第1の銅粒子の粒径(最大径)をSEM像から算出する方法を例示する。第1の銅粒子の粉末を、SEM用のカーボンテープ上にスパチュラで載せ、SEM用サンプルとする。このSEM用サンプルをSEM装置により5000倍で観察する。SEM像の第1の銅粒子に外接する長方形を画像処理ソフトにより作図し、長方形の長辺をその粒子の粒径(最大径)とする。複数のSEM像を用いて、この測定を50個以上の第1の銅粒子に対して行い、粒径の平均値(平均最大径)を算出する。
ペーストに含まれる第1の銅粒子の体積平均粒径は、2.0μm以上又は3.0μm以上であってよく、50μm以下、20μm以下、又は10μm以下であってよい。なお、体積平均粒径とは、50%体積平均粒径を意味する。銅粒子の体積平均粒径を求める場合、原料となる銅粒子、又はペーストから揮発成分を除去した乾燥銅粒子を、分散剤を用いて分散媒に分散させたものを光散乱法粒度分布測定装置(例えば、島津ナノ粒子径分布測定装置(SALD−7500nano,株式会社島津製作所製))で測定する方法等により求めることができる。光散乱法粒度分布測定装置を用いる場合、分散媒としては、ヘキサン、トルエン、α−テルピネオール等を用いることができる。
第1の銅粒子は、好ましくはフレーク状である。この場合、第1の銅粒子がペーストの塗布面に対して略平行に配向することで、ペースト中の銅粒子を焼結させたときの体積収縮が抑制され、焼結後の熱ストレスがより抑制される。
第1の銅粒子のアスペクト比は4以上であってよく、6以上であってもよい。アスペクト比が上記範囲内であれば、ペースト内の第1の銅粒子が、ペーストの塗布面に対して平行に配向しやすくなり、ペースト中の銅粒子を焼結させたときの体積収縮を抑制できる。そのため焼結後の熱ストレスをより一層抑制することができる。ペースト中の銅粒子のアスペクト比(長径/厚さ)は、例えば、粒子のSEM像を観察し、長径及び厚さを測定することにより求めることができる。
ペーストは、体積平均粒径が2.0μm以上50μm以下であり、アスペクト比が4以上である第1の銅粒子を含むことが好ましい。第1の銅粒子の平均粒径及びアスペクト比が上記範囲内であれば、ペースト中の銅粒子を焼結させた際の体積収縮を充分に低減でき、焼結後の熱ストレスをより抑制することができる。
ペースト中の第1の銅粒子の含有量は、ペーストに含まれる金属粒子の全質量を基準として、1質量%以上、10質量%以上、又は20質量%以上であってよく、90質量%以下、70質量%以下、又は50質量%以下であってよい。第1の銅粒子の含有量が、上記範囲内であれば導通信頼性に優れる。
第1の銅粒子としては、市販されているものを用いることができる。市販されている第1の銅粒子としては、例えば、MA−C025(三井金属鉱業株式会社製、平均粒径4.1μm)、3L3(福田金属箔粉工業株式会社製、平均粒径7.3μm)、1110F(三井金属鉱業株式会社製、平均粒径5.8μm)、2L3(福田金属箔粉工業株式会社製、平均粒径9μm)が挙げられる。
ペーストは、第1の銅粒子に加え、粒径(最大径)が0.8μm以下である銅粒子(第2の銅粒子)を含んでいてもよい。この場合、銅粒子が焼結される際に、第1の銅粒子同士の間に第2の銅粒子が介在することで、導通性が向上する傾向がある。そのため、第1の銅粒子と第2の銅粒子とを併用することが好ましい。
第2の銅粒子は、第1の銅粒子間を好適に接合する銅粒子として作用する。また、第2の銅粒子は、第1の銅粒子よりも焼結性に優れ、銅粒子の焼結を促進する機能を有する。例えば、第1の銅粒子を単独で使用した場合と比較して、より低温で、銅粒子を焼結させることが可能になる。
第2の銅粒子の粒径は、0.8μm以下、0.5μm以下、0.4μm以下又は0.3μm以下であってもよい。第2の銅粒子の粒径は、0.01μm以上、0.05μm以上、0.1μm以上又は0.2μm以上であってよい。第2の銅粒子の平均粒径は、0.01μm以上、0.05μm以上、0.1μm以上又は0.2μm以上であってよく、0.8μm以下、0.5μm以下、0.4μm以下又は0.3μm以下であってよい。
第2の銅粒子の体積平均粒径は、0.01μm以上であってよく、0.8μm以下であってよい。第2の銅粒子の体積平均粒径が0.01μm以上であれば、第2の銅粒子の合成コストの抑制、良好な分散性といった効果が得られやすくなる。第2の銅粒子の体積平均粒径が0.8μm以下であれば、第2の銅粒子の焼結性に優れるという効果が得られやすくなる。より一層上記効果を奏する観点から、第2の銅粒子の体積平均粒径は、0.05μm以上、0.1μm以上又は0.2μm以上であってよく、0.5μm以下、0.4μm以下又は0.3μm以下であってよい。
第2の銅粒子は、粒径が0.01μm以上0.8μm以下の銅粒子を10質量%以上含んでいてよい。ペーストの焼結性の観点から、第2の銅粒子は、粒径が0.01μm以上0.8μm以下の銅粒子を20質量%以上含んでいてよく、30質量%以上含んでいてよく、90質量%以上含んでいてよく、100質量%含んでいてよい。第2の銅粒子における粒径が0.01μm以上0.8μm以下の銅粒子の含有割合が20質量%以上であると、銅粒子の分散性がより向上し、粘度の上昇、ペースト濃度の低下をより抑制することができる。
ペースト中の第2の銅粒子の含有量は、ペーストに含まれる金属粒子の全質量を基準として、20質量%以上、30質量%以上、35質量%以上、又は40質量%以上であってよく、90質量%以下、85質量%以下、又は80質量%以下であってよい。第2の銅粒子の含有量が上記範囲内であれば、焼結後の熱ストレスを抑制し易い。
ペースト中の第2銅粒子の含有量は、第1の銅粒子の質量及び第2の銅粒子の質量の合計を基準として、20質量%以上であってよく、90質量%以下であってよい。第2の銅粒子の上記含有量が20質量%以上であれば、第1の銅粒子の間を充分に充填することができ、焼結後の熱ストレスを抑制し易い。第2の銅粒子の上記含有量が90質量%以下であれば、銅粒子を焼結させた時の体積収縮を充分に抑制できるため、焼結後の熱ストレスを抑制し易い。より一層上記効果を奏するという観点から、第2の銅粒子の含有量は、第1の銅粒子の質量及び第2の銅粒子の質量の合計を基準として、30質量%以上、35質量%以上、又は40質量%以上であってもよく、85質量%以下又は80質量%以下であってもよい。
第2の銅粒子の形状は、例えば、球状、塊状、針状、フレーク状、略球状等であってよい。第2の銅粒子は、これらの形状を有する銅粒子の凝集体であってもよい。分散性及び充填性の観点から、第2の銅粒子の形状は、球状、略球状、フレーク状であってよく、燃焼性、及び第1の銅粒子との混合性等の観点から、球状又は略球状であってよい。
第2の銅粒子のアスペクト比は、分散性、充填性、及び第1の銅粒子との混合性の観点から、5以下であってよく、3以下であってもよい。
第2の銅粒子としては、市販されているものを用いることができる。市販されている第2の銅粒子としては、例えば、CH−0200(三井金属鉱業株式会社製、体積平均粒径0.36μm)、HT−14(三井金属鉱業株式会社製、体積平均粒径0.41μm)、CT−500(三井金属鉱業株式会社製、体積平均粒径0.72μm)、Tn−Cu100(太陽日酸株式会社製、体積平均粒径0.12μm)が挙げられる。
ペースト中の第1の銅粒子の含有量及び第2の銅粒子の含有量の合計は、ペーストに含まれる金属粒子の全質量を基準として、80質量%以上であってよい。第1の銅粒子の含有量及び第2の銅粒子の含有量の合計が上記範囲内であれば、焼結後の熱ストレスを抑制し易い。より一層上記効果を奏するという観点から、第1の銅粒子の含有量及び第2の銅粒子の含有量の合計は、金属粒子の全質量を基準として、90質量%以上であってもよく、95質量%以上であってもよく、100質量%であってもよい。
分散媒は揮発性のものであってもよい。揮発性の分散媒としては、例えば、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、デカノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、α−テルピネオール、イソボルニルシクロヘキサノール(MTPH)等の一価及び多価アルコール類;エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールイソブチルエーテル、ジエチレングリコールヘキシルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールブチルメチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールエチルエーテル、ジプロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート(DPMA)、乳酸エチル、乳酸ブチル、γ−ブチロラクトン、炭酸プロピレン等のエステル類;N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド;シクロヘキサン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;炭素数1〜18のアルキル基を有するメルカプタン類;炭素数5〜7のシクロアルキル基を有するメルカプタン類が挙げられる。炭素数1〜18のアルキル基を有するメルカプタン類としては、例えば、エチルメルカプタン、n−プロピルメルカプタン、i−プロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、i−ブチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、ペンチルメルカプタン、ヘキシルメルカプタン及びドデシルメルカプタンが挙げられる。炭素数5〜7のシクロアルキル基を有するメルカプタン類としては、例えば、シクロペンチルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン及びシクロヘプチルメルカプタンが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上組合せて用いてもよい。
ペーストは、金属粒子の分散安定性及び耐酸化性の観点から、表面処理剤を含んでいてもよい。表面処理剤としては、例えば、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、オレイン酸等の脂肪族カルボン酸;テレフタル酸、ピロメリット酸、o−フェノキシ安息香酸等の芳香族カルボン酸;セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソボルニルシクロヘキサノール、テトラエチレングリコール等の脂肪族アルコール;p−フェニルフェノール等の芳香族アルコール;オクチルアミン、ドデシルアミン、ステアリルアミン等のアルキルアミン;ステアロニトリル、デカンニトリル等の脂肪族ニトリル;アルキルアルコキシシラン等のシランカップリング剤;ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、シリコーンオリゴマー等の高分子処理剤等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上組合せて用いてもよい。
ペーストには、必要に応じて、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等の濡れ向上剤;シリコーン油等の消泡剤;無機イオン交換体等のイオントラップ剤等を適宜添加してもよい。
ペーストは、金属粒子及び任意の添加剤を分散媒に混合して調製することができる。各成分の混合後に撹拌処理を行ってもよい。また、ペーストに対し分級操作を行い、金属粒子の粒径を調整してもよい。
封止樹脂硬化物8は、エポキシ樹脂及び芳香族アミンを含む硬化剤を含む熱硬化性樹脂組成物の硬化物である。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、ナフタレンジオール、水添ビスフェノールA等とエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルエーテル型エポキシ樹脂;オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂をはじめとするフェノール化合物とアルデヒド化合物とを縮合又は共縮合させて得られるノボラック樹脂をエポキシ化したノボラック型エポキシ樹脂;フタル酸、ダイマー酸等の多塩基酸とエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルエステル型エポキシ樹脂;ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等のポリアミンとエピクロルヒドリンとの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂;脂環族エポキシ樹脂などが挙げられる。これらのエポキシ樹脂は単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂は、樹脂組成物の低粘度化の観点から、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールAD、ビスフェノールS等と、エピクロルヒドリンとの反応により得られるビスフェノール型の液状エポキシ樹脂を含むことが好ましい。
硬化剤は、各種部材との耐湿接着力の向上及び樹脂組成物の低粘度化の観点から芳香族アミンを含む。芳香族アミンとしては、ジアミノジフェニルメタン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルスルフォン等が挙げられる。なお、硬化剤としては、エポキシ樹脂の硬化剤として一般に使用されているものを併せて用いることができる。例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミン、m−キシレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、イソホロンジアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ノルボルネンジアミン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、ラロミン(「ラロミン」は登録商標)、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン、ポリシクロヘキシルポリアミン混合物、N−アミノエチルピペラジン等のアミン化合物、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−(2−シアノエチル)−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−(2−メチルイミダゾイル−(1))エチル−s−トリアジン、2−フェニルイミダゾリン、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ(1,2−a)ベンズイミダゾール等のイミダゾール化合物、3級アミン、DBU、ジシアンジアミド、有機酸ジヒドラジド、N,N−ジメチル尿素誘導体などが挙げられる。硬化剤は、樹脂組成物の低粘度化の観点から、液状であることが好ましく、液状芳香族アミンを含むことが好ましい。
エポキシ樹脂と硬化剤との当量比は、それぞれの未反応分を少なく抑えるために、エポキシ樹脂に対して硬化剤を0.6〜1.6当量の範囲に設定することができ、0.7〜1.4当量であってもよく、0.8〜1.2当量であってもよい。0.6〜1.6当量の範囲とすることで、硬化反応が十分に進行し、硬化不良に伴う信頼性の低下を抑制することができる。ここで、当量とは反応当量であり、例えば、アミンの当量は、エポキシ基1個に対しアミノ基の活性水素1個が反応するものとして計算される。
<パワーモジュールの製造方法>
上述したパワーモジュール10について、その製造方法の一例を以下に説明する。まず、配線基板3の導体パターン3bの主面に、第一の半導体素子5a及び第二の半導体素子5bを、第二の接合材4bを介して接合する。次に、放熱ベース板1の主面に、配線基板3の放熱用伝熱パターン3cを第一の接合材4aを介して接合する。さらに、放熱ベース板1の主面の一部及び放熱面を露出させた状態で、電極端子6a,6bが埋め込まれた外装ケース2aを放熱ベース板1の外縁部に固定する。そして、第一の半導体素子5a及び第二の半導体素子5bの各電極要素と各電極端子とを、ワイヤボンディングにて金属配線7により電気的に接続する。また、配線基板3の導体パターン3bと電極端子6bとを、ワイヤボンディングにて金属配線7により電気的に接続する。そして、外装ケース2a上部の開口から、熱硬化性樹脂組成物を流し込み、樹脂組成物を硬化させて、封止樹脂硬化物8を得る。その後、外装ケース2bで開口に蓋をすることで、パワーモジュール10が得られる。
以下、実施例および比較例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれによって制限されるものではない。
[ペーストの調製]
接合材を形成するためのペーストを以下のようにして調製した。
分散媒としてα−テルピネオール(和光純薬工業株式会社製)5.2g及びイソボルニルシクロヘキサノール(MTPH、日本テルペン化学株式会社製)6.8gと、サブマイクロ銅粒子としてCH−0200(三井金属鉱業株式会社製、体積平均粒径0.36μm、粒径が0.01μm以上0.8μm以下の銅粒子の含有量95質量%)52.8gとをポリ瓶に混合し、超音波ホモジナイザー(US−600、日本精機株式会社製)により19.6kHz、600W、1分間処理し分散液を得た。この分散液に、フレーク状マイクロ銅粒子としてMA−C025(三井金属鉱業株式会社製、平均粒径4.1μm、アスペクト比が6.6の銅粒子の含有量100質量%、粒径が1μm以上20μm以下の銅粒子の含有量100質量%)35.2gを添加し、スパチュラで乾燥粉がなくなるまでかき混ぜた。ポリ瓶を密栓し、自転公転型攪拌装置(Planetry Vacuum Mixer ARV−310、株式会社シンキー製)を用いて、2000rpmで2分間撹拌し、減圧下、2000rpmで2分間撹拌してペースト(焼結用銅ペースト)を得た。
[封止用の樹脂組成物の準備]
半導体素子封止のための樹脂組成物として、以下の組成物を準備した。
比較例1:シリコーンゲル封止材SE1885(東レ・ダウコーニング株式会社)
比較例2:シリコーンゲル封止材SE1896(東レ・ダウコーニング株式会社)
実施例1:エポキシ樹脂系封止材CEL−C−3730(日立化成株式会社):エポキシ樹脂及び芳香族アミンを含む。
[パワーモジュールの作製]
上記のペースト及び樹脂組成物を用いて、図1に示すパワーモジュールを作製した。
[各種評価]
(パワーサイクル試験)
得られた各例のパワーモジュールを用いて、金属配線の断線寿命を評価するべくパワーサイクル試験を実施した。具体的には、半導体素子に通電ON/遮断OFFを繰返し、半導体素子の温度変化ΔTと、金属配線の断線までの繰返しサイクル数とで寿命を評価した。結果を図2に示す。電鉄等に用いられるモータにおけるインバータ駆動装置に要求される、ΔT=150Kで3万サイクル以上を満足する場合に合格と判断した。
(温度サイクル試験)
得られた各例のパワーモジュールを用いて温度サイクル試験を実施し、封止樹脂硬化物の内部のボイドの発生状態を目視にて調べた。なお、温度サイクル試験は、試験槽内にてパワーモジュールに対し温風と冷風とを交互に送風する試験である。具体的には、まず、試験槽内が200℃±5℃に5分間以上保持されるように、温風を30分間送風した。次に、試験槽内が−40℃±5℃に5分間以上保持されるように、冷風を30分間送風した。これを温度サイクル1回とし、400回又は1000回繰り返した。その後、封止樹脂硬化物の内部のボイドの発生状態を目視観察し、以下の基準に従い評価した。評価結果を表1に示す。
A:ボイドは確認されなかった。
B:およそφ2mm以下のボイドの発生が部分的に確認された。
C:最大でφ10mm程度のボイドやクラックが至る所(例えば外装ケースと放熱ベース板の接着部分、放熱ベース板と絶縁基板の接合部等)で確認された。
Figure 2020035965
評価結果に示されるように、シリコーンゲルと比して接着性が高く、表面張力により各部材間の充填性に優れる所定のエポキシ系樹脂を用いたことにより、従来の製造方法を変更することなく、各部材間に空気が残存することを抑制することができた。これにより、高温時のボイド発生を抑制することができた。また、エポキシ系樹脂を用いることで、シリコーン系樹脂の場合には破壊される虞のあった焼結金属を接合材として用いることができ、はんだを用いた場合に比して接合箇所の耐熱性もより向上することができた。すなわち本発明によれば、接続信頼性により優れるパワーモジュールを提供することができる。
10…パワーモジュール、1…放熱ベース板、2a,2b…外装ケース、3…配線基板、3a…絶縁性基板、3b…導体パターン、3c…放熱用伝熱パターン、4a…第一の接合材,4b…第二の接合材、5a…第一の半導体素子、5b…第二の半導体素子、6a,6b…電極端子、7…金属配線、8…封止樹脂硬化物。

Claims (3)

  1. 主面及び放熱面を有する放熱ベース板と、
    前記放熱ベース板の主面に第一の接合材を介して積層された配線基板と、
    前記配線基板の主面に第二の接合材を介して積層された半導体素子と、
    前記放熱ベース板の放熱面を露出させた状態で、前記放熱ベース板を底面として、前記配線基板及び前記半導体素子を収容する収容部を形成する外装ケースと、
    前記収容部内で、少なくとも前記配線基板及び前記半導体素子を封止する封止樹脂硬化物と、
    を備え、
    前記第一及び第二の接合材が金属粒子を含むペーストの焼結体であり、
    前記封止樹脂硬化物が、エポキシ樹脂及び芳香族アミンを含む硬化剤を含む熱硬化性樹脂組成物の硬化物である、パワーモジュール。
  2. 前記接合材における金属の含有量が65体積%以上である、請求項1に記載のパワーモジュール。
  3. 前記半導体素子がワイドバンドギャップ半導体である、請求項1又は2に記載のパワーモジュール。
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