JP2020029165A - 空調システム、制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】移動体における快適性の向上を図ることが可能な空調システム、および当該空調システムの制御装置を提供する。【解決手段】空調システム1は、路線バスの室内に設定された複数の空調ゾーンに吹き出す空気の温度を各空調ゾーン毎に調整可能な空調機器10と、搭乗者の室内における位置情報を取得可能な情報取得機器50と、を備える。空調機器10を制御する制御装置100は、空調制御情報に基づいて基本目標温度を各空調ゾーン毎に算出する。情報取得機器50は、搭乗者の属性に関する属性情報を取得可能に構成されている。制御装置100は、位置情報および属性情報に応じて基本目標温度を補正する。そして、制御装置100は、基本目標温度を補正して得られた目標温度に基づいて空調機器10を制御する。【選択図】図3

Description

本開示は、移動体の室内を空調する空調システム、および当該空調システムの制御装置に関する。
従来、オフィス等の居室を空気調和する空調装置を制御する制御装置として、人感検知手段の検知結果等に応じて居室の空気調和に関する制御データを生成するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2018−63068号公報
本発明者らは、自動車等の移動体における快適性の向上を図るべく、空調による快適性について鋭意検討した。この結果、年齢、性別等の人の属性に応じて快適と感じる温度が異なることが判った。
これに対して、特許文献1記載の発明では、人の有無や日射量に応じて空調の制御データを生成するものであり、人の年齢、性別等の属性について何ら考慮されていない。このため、特許文献1記載の発明を移動体の空調に適用しても快適性を向上させることが困難である。
本開示は、移動体における快適性の向上を図ることが可能な空調システム、および当該空調システムの制御装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、
移動体(2)の室内を空調する空調システムであって、
室内に設定された複数の空調ゾーン(Z1、Z2)に吹き出す空気の温度を複数の空調ゾーン毎に調整可能な空調機器(10)と、
移動体に搭乗している搭乗者の室内における位置情報を取得可能な情報取得機器(50)と、
室内の温度および室外の温度を含む空調制御情報に基づいて、室内に吹き出す空気の基本目標温度(TB1、TB2)を複数の空調ゾーン毎に算出する目標温度算出部(100b)と、
空調機器を制御する機器制御部(100c)と、を備え、
情報取得機器は、位置情報に加えて、搭乗者の属性に関する属性情報を取得可能に構成されており、
目標温度算出部は、情報取得機器が取得した位置情報および属性情報に応じて複数の空調ゾーン毎に設定された基本目標温度を補正するように構成され、
機器制御部は、複数の空調ゾーンに吹き出す空気の温度が、基本目標温度を補正して得られた目標温度(TAO1、TAO2)に近づくように空調機器を制御する。
また、請求項7に記載の発明は、
移動体(2)の室内に設定された複数の空調ゾーン(Z1、Z2)に吹き出す空気の温度を複数の空調ゾーン毎に調整可能な空調機器(10)を含む空調システムの制御装置であって、
室内の温度および室外の温度を含む空調制御情報に基づいて、室内に吹き出す空気の基本目標温度(TB1、TB2)を複数の空調ゾーン毎に算出する目標温度算出部(100b)と、
空調機器を制御する機器制御部(100c)と、を備え、
移動体には、移動体に搭乗している搭乗者の室内における位置情報および搭乗者の属性に関する属性情報を取得可能な情報取得機器(50)が設置されており、
目標温度算出部は、情報取得機器が取得した位置情報および属性情報に応じて複数の空調ゾーン毎に設定された基本目標温度を補正するように構成され、
機器制御部は、複数の空調ゾーンに吹き出す空気の温度が、基本目標温度を補正して得られた目標温度(TAO1、TAO2)に近づくように空調機器を制御する。
これらのように、空調制御情報に基づく基本目標温度を搭乗者の位置情報および属性情報に応じて複数の空調ゾーン毎に補正すれば、搭乗者の属性に適した空調を提供可能となるので、移動体における快適性の向上を図ることができる。
ここで、搭乗者の属性とは、搭乗者を特定するための性質である。搭乗者の属性には、搭乗者の年齢、性別を示す基本的な性質だけでなく、搭乗者の健康状態、温熱環境に対する嗜好等の付加的な性質も含まれ得る。そして、属性情報には、搭乗者の基本的な性質を示す基本情報に加えて、付加的な性質を示す付加情報が含まれ得る。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態に係る空調システムを適用するバスの模式的な斜視図である。 第1実施形態に係る空調システムを適用するバスの内部を示す模式図である。 第1実施形態に係る空調システムの概略構成図である。 第1実施形態に係る空調機器の概略構成図である。 第1実施形態に係る通信機器を示す概念図である。 属性情報の一例を説明するための説明図である。 第1実施形態に係る情報端末の概略構成図である。 情報端末における属性情報の設定の一例を説明するための説明図である。 情報端末への情報提供の一例を説明するための説明図である。 第1実施形態に係る情報取得機器で実行される情報取得処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る情報端末で実行される端末側処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る制御装置で実行される空調処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る情報提供装置で実行される情報提供処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る情報取得機器の概略構成図である。 第2実施形態に係る情報取得機器で実行される情報取得処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る制御装置で実行される空調処理の流れの一例を示すフローチャートである。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。以下の実施形態は、特に組み合わせに支障が生じない範囲であれば、特に明示していない場合であっても、各実施形態同士を部分的に組み合わせることができる。
(第1実施形態)
本実施形態について、図1〜図13を参照して説明する。本実施形態では、本開示の空調システム1を、図1および図2に示す路線バス2に適用した例について説明する。図面に示す各矢印は、上下を示す矢印が路線バス2における上下方向DR1を示し、前後を示す矢印が路線バス2における前後方向DR2を示し、左右を示す矢印が路線バス2における左右方向DR3を示している。
本実施形態では、空調システム1の適用対象である路線バス2の概略について図1および図2を参照して説明した後、空調システム1の構成等について図3〜図9を参照して説明する。
路線バス2は、所定の運行ルートを所定のダイヤに従って走行する移動体である。路線バス2は、不特定の利用者の乗車や降車を行うために、運行ルート上に設定された複数の乗降地点で停車する。
図1に示すように、路線バス2には、空調システム1の一部を構成する空調機器10が搭載されている。具体的には、路線バス2には、その屋根上に対して空調機器10のコンデンシングユニット10Aおよびクーリングユニット10Bが設置されている。
また、路線バス2には、室内の天井の内側に、右側空調ダクト10Cおよび左側空調ダクト10Dが設置されている。右側空調ダクト10Cは、クーリングユニット10Bで温度調整された冷風を室内の右側空間に導くダクトである。左側空調ダクト10Dは、クーリングユニット10Bで生成された冷風を室内の左側空間に導くダクトである。図示しないが、右側空調ダクト10Cおよび左側空調ダクト10Dには、路線バス2に搭乗する搭乗者に向けて冷風を吹き出すための吹出口が形成されている。
図2に示すように、路線バス2は、室内の右側および左側それぞれに、搭乗者が着座するための座席Sが前後方向DR2に並んで複数設置されている。また、路線バス2には、室内の天井の右側および左側それぞれに、後述する通信機器51の送受信機511〜516が前後方向DR2に並んで複数設置されている。
図3に示すように、空調システム1は、室内を空調する空調機器10、空調機器10を制御する制御装置100、搭乗者の室内における位置情報を取得可能な情報取得機器50を備えている。
空調機器10は、室内に設定された複数の空調ゾーンZ1、Z2に吹き出す空気の温度を複数の空調ゾーンZ1、Z2毎に調整可能に構成されている。本実施形態の空調機器10は、図2に示すように、室内の右側空間を第1空調ゾーンZ1とし、室内の左側空間を第2空調ゾーンZ2として、第1空調ゾーンZ1および第2空調ゾーンZ2に吹き出す空気の温度を別個に調整可能になっている。
具体的には、図4に示すように、空調機器10は、第1空調ゾーンZ1に吹き出す空気の温度を調整するための第1空調部11、第2空調ゾーンZ2に吹き出す空気の温度を調整するための第2空調部12を有している。
各空調部11、12は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルで構成されている。すなわち、第1空調部11は、第1圧縮機111、第1凝縮器112、第1膨張弁113、第1蒸発器114を含んで構成されている。同様に、第2空調部12は、第2圧縮機121、第2凝縮器122、第2膨張弁123、第2蒸発器124を含んで構成されている。
各圧縮機111、121は、冷媒を圧縮して吐出するものである。各圧縮機111、121は、図示しない圧縮機構を電動モータで駆動する電動圧縮機で構成されている。各圧縮機111、121は、冷媒の吐出能力(例えば、回転数)が後述する制御装置100からの制御信号によって制御される。
各圧縮機111、121の冷媒吐出側には、各凝縮器112、122が接続されている。各凝縮器112、122は、各圧縮機111、121で圧縮された冷媒を外気と熱交換させて凝縮させる熱交換器である。
第1凝縮器112には、第1凝縮器112に外気を供給するための第1室外ファン112aが併設されている。また、第2凝縮器122には、第2凝縮器122に外気を供給するための第2室外ファン122aが併設されている。各室外ファン112a、122aは、その送風能力(例えば、回転数)が後述する制御装置100からの制御信号によって制御される。
各凝縮器112、122および各室外ファン112a、122aは、空調機器10においてコンデンシングユニット10Aを構成する。すなわち、各凝縮器112、122および各室外ファン112a、122aは、路線バス2の屋根上に設置されるコンデンシングユニット10Aとしてユニット化されている。
各凝縮器112、122の冷媒出口側には、各膨張弁113、123が接続されている。各膨張弁113、123は、各凝縮器112、122で凝縮された冷媒を所定の圧力まで減圧膨張させるものである。各膨張弁113、123は、例えば、各蒸発器114、124の冷媒出口側の過熱度が所定値になるように絞り開度を調整する温度式膨張弁で構成される。なお、各膨張弁113、123は、機械式の膨張弁に限らず電動式の膨張弁で構成されていてもよい。
各膨張弁113、123の冷媒出口側には、各蒸発器114、124が接続されている。各蒸発器114、124は、各膨張弁113、123で減圧された冷媒を室内ファン114a、124aから送風された空気との熱交換により蒸発させる熱交換器である。室内ファン114a、124aから送風された空気は、各蒸発器114、124における冷媒の蒸発潜熱によって所望の温度に冷却される。
第1蒸発器114には、第1蒸発器114に空気を供給するための第1室内ファン114aが併設されている。また、第2蒸発器124には、第2蒸発器124に空気を供給するための第2室内ファン124aが併設されている。各室内ファン114a、124aは、その送風能力(例えば、回転数)が後述する制御装置100からの制御信号によって制御される。
各蒸発器114、124および各室内ファン114a、124aは、空調機器10においてクーリングユニット10Bを構成する。すなわち、各蒸発器114、124および各室内ファン114a、124aは、路線バス2の屋根上に設置されるクーリングユニット10Bとしてユニット化されている。
図示しないが、クーリングユニット10Bは、第1蒸発器114で冷却された空気が右側空調ダクト10Cに導入されるとともに、第2蒸発器124で冷却された空気が左側空調ダクト10Cに導入されるように構成されている。すなわち、クーリングユニット10Bは、第1蒸発器114の空気流れ下流側に右側空調ダクト10Cが接続され、第2蒸発器124の空気流れ下流側に左側空調ダクト10Dが接続されている。
図示しないが、各蒸発器114、124の冷媒出口側は、アキュムレータを介して各圧縮機111、121の冷媒吸入側に接続されている。なお、アキュムレータは、各蒸発器114、124を通過した冷媒の気液を分離する気液分離器である。アキュムレータは、分離した気相冷媒を各圧縮機111、121に戻し、分離した液相冷媒をサイクル内において余剰となる冷媒として貯留する。
このように構成される空調機器10は、第1空調ゾーンZ1および第2空調ゾーンZ2に吹き出す空気を別個に調整可能なように、第1空調部11および第2空調部12が制御装置100によって個別に駆動される。
制御装置100は、制御処理や演算処理を行うプロセッサ、プログラムやデータ等を記憶するROM、RAM等の記憶部100aを含むマイクロコンピュータ、およびその周辺回路で構成されている。なお、制御装置100の記憶部100aは、非遷移的実体的記憶媒体で構成されている。
制御装置100は、その入力側に、室内の温度である内気温Trおよび室外の温度である外気温Tamを含む空調制御情報の検出手段である各種センサ群が接続されている。空調制御情報は、室内の空調に必要となる基本的な情報である。具体的には、制御装置100の入力側には、内気温Trを検出する内気温センサ101、外気の温度Tamを検出する外気温センサ102、日射量Tsを検出する日射センサ103等が接続されている。なお、内気温センサ101および日射センサ103は、各空調ゾーンZ1、Z2で個別に内気温Tr、日射量Tsを検出可能に構成されている。
制御装置100の入力側には、操作パネル105が接続されている。操作パネル105には、空調機器10の状態を稼働状態と停止状態に切り替える運転スイッチ105a、室内の設定温度Tsetを入力するための温度設定スイッチ105b等が設けられている。
制御装置100の出力側には、空調機器10のうち制御装置100の制御対象機器となる各圧縮機111、121、各室外ファン112a、122a、各室内ファン114a、124a等が接続されている。
また、制御装置100には、図3に示すように、路線バス2の室内における搭乗者の位置を示す位置情報を取得する情報取得機器50が接続されている。制御装置100および情報取得機器50は、例えば、CAN(Controller Area Networkの略)やLIN(Local Interconnect Networkの略)によって双方向通信が可能に接続されている。なお、制御装置100および情報取得機器50は、Wifi等の近距離無線通信によって双方向通信が可能に接続されていてもよい。
情報取得機器50は、搭乗者の位置情報に加えて、搭乗者の属性に関する属性情報を取得可能に構成されている。本実施形態の搭乗者の属性は、搭乗者の年齢、性別を示す基本的な性質だけでなく、搭乗者の健康状態、温熱環境に対する嗜好(以下、単に温熱嗜好とも呼ぶ。)等の付加的な性質も含まれる。そして、属性情報には、搭乗者の基本的な性質を示す基本情報に加えて、付加的な性質を示す付加情報が含まれる。
情報取得機器50は、搭乗者を含む路線バス2の利用者が保有する情報端末60A〜60Cと通信可能な通信機器51を含んで構成されている。通信機器51は、情報端末60A、60Bとの通信により搭乗者の位置情報および属性情報を取得するように構成されている。
具体的には、通信機器51は、室内の情報端末60A、60Bと情報の送信および受信を行う複数の送受信機511〜516、電気通信回線CNを介して路線バス2の外部の情報端末60C等と通信する外部通信機517、図示しない情報処理部を有している。
送受信機511〜516は、例えば、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)等の近距離無線型のビーコンを含んで構成される。ビーコンは、超音波方式、電波方式、光方式のいずれで構成されていてもよいが、搭乗者への影響を考慮すると超音波方式を採用することが望ましい。なお、送受信機511〜516は、例えば、既設の照明等の電源を利用して駆動される構成になっている。
送受信機511〜516は、図5に示すように、室内の情報端末60A、60Bに向けて応答信号Srpを要求する要求信号Srqを送信するとともに、情報端末60A、60Bからの応答信号Srpを受信する構成になっている。
前述したように送受信機511〜516は、路線バス2の室内の右側および左側それぞれに前後方向DR2に並んで設置されている。そして、送受信機511〜516で受信する応答信号Srpの電波や音波等の強度は、情報端末60との距離が近い程大きくなる。
このような特性を利用して、通信機器51は、情報処理部において、送受信機511〜516で受信した応答信号Srpの電波や音波等の強度の大小関係によって情報端末60A、60Bの位置を特定するように構成されている。すなわち、通信機器51は、送受信機511〜516で受信した応答信号Srpの電波や音波等の強度の大小関係によって情報端末60A、60Bの位置情報を取得する構成になっている。
加えて、通信機器51は、送受信機511〜516で受信した応答信号Srpに含まれる搭乗者の属性に関する属性情報を取得する構成になっている。具体的には、通信機器51は、属性情報として、図6に示すように、搭乗者の性別、年齢、温感嗜好、健康状態といった搭乗者の属性を取得する。
図3に戻り、外部通信機517は、路線バス2の外部から情報を取得したり、路線バス2の外部に情報を送信したりする機器である。外部通信機517は、電気通信回線CNを介して路線バス2の外部の情報端末60C、および情報提供装置70と通信可能に構成されている。外部通信機517は、路線バス2の室内における搭乗者の位置情報を含む運行状況情報を情報提供装置70に送信するように構成されている。
情報端末60A〜60Cは、搭乗者を含む路線バス2の利用者に利用されるものであり、例えば、携帯通信端末の1つであるスマートフォン等で構成される。本実施形態では、情報端末60A〜60Cのうち、路線バス2に搭乗している搭乗者Ha、Hbが保有するものを情報端末60A、60Bとし、路線バス2に搭乗していない利用者Hcが保有するものを情報端末60Cとして区別している。なお、本実施形態では、説明の便宜上、3つの情報端末60A〜60Cを例示しているが、これに限定されない。情報端末60A〜60Cの数は、路線バス2の利用者数等に応じた数となる。
図7に示すように、情報端末60A〜60Cは、電気通信回線CNおよび近距離無線等を介して外部と通信する端末通信部61、プロセッサ62、情報を表示する表示部63、各種データを記憶する端末側記憶部64を備える。
情報端末60A〜60Cには、路線バス専用のアプリケーションAPが端末側記憶部64に記憶されている。アプリケーションAPは、例えば、図8に示すように、表示部63に搭乗者の属性情報の入力画面を表示し、入力画面に入力された搭乗者の属性情報を端末側記憶部64に記憶するように構成されている。加えて、アプリケーションAPは、通信機器51から要求信号Srqを受信すると、その応答信号Srpとして搭乗者の属性情報を付加した信号を通信機器51に送信する。
また、情報端末60A〜60Cは、アプリケーションAP、E−mail、Webブラウザ等を介して情報提供装置70に対して、路線バス2の混雑状態や座席の予約状況等の情報を要求可能に構成されている。また、情報端末60A〜60Cは、アプリケーションAP、E−mail等を介して路線バス2の混雑状態等を受信可能に構成されている。本実施形態のアプリケーションAPは、情報提供装置70から混雑状態等の情報を受信すると、例えば、図9に示すように、混雑状態や座席の予約状況を表示部63に表示するように構成されている。
図3に戻り、情報提供装置70は、利用者の情報端末60A〜60Cに情報を提供する装置である。情報提供装置70は、電気通信回線CNを介して、路線バス2、利用者の情報端末60A〜60Cに通信可能に構成されている。
具体的には、情報提供装置70は、外部と通信するための通信装置71、外部から取得した情報等を記憶する大容量の記憶装置72、記憶装置72に記憶された情報等を処理する情報処理装置73を含んで構成されている。なお、記憶装置72は、非遷移的実体的記憶媒体で構成されている。
情報提供装置70は、路線バス2の室内における搭乗者の位置情報を含む運行状況情報を通信機器51から受信すると、運行状況情報に基づいて室内の混雑状態を特定し、特定した混雑状況に関する情報を情報端末60A〜60Cに提供する構成になっている。また、情報提供装置70は、情報端末60A〜60Cから座席の予約状況に関する情報の提供を要求する要求信号を受信すると、情報の要求信号を発した情報端末60A〜60Cに対して座席の予約状況に関する情報を提供する構成になっている。
このように構成される空調システム1は、制御装置100に入力側に接続される各種センサ群で検出された空調制御情報、および情報取得機器50から取得した各種情報に基づいて、制御装置100が空調機器10を制御する。
本実施形態の制御装置100は、室内の温度である内気温Trおよび室外の温度である外気温Tamを含む空調制御情報等に基づいて、各空調ゾーンZ1、Z2毎に目標温度TAO1、TAO2を算出する。
制御装置100は、各空調ゾーンZ1、Z2における空調制御情報に基づいて、仮の目標温度である基本目標温度TB1、TB2を算出する。その後、制御装置100は、情報取得機器50から取得した各種情報に基づいて基本目標温度TB1、TB2を補正することで、目標温度TAO1、TAO2を決定する。
例えば、制御装置100は、以下の数式F1、F2に従って基本目標温度TB1、TB2を算出する。
TB1=Kset×Tset−Kr×Tr1−Ktam×Tam−Ks×Ts1+C1・・・(F1)
TB2=Kset×Tset−Kr×Tr2−Ktam×Tam−Ks×Ts2+C2・・・(F2)
ここで、上述の数式F1、F2におけるTsetは、温度設定スイッチ105bで設定された設定温度である。また、上述の数式F1、F2におけるTr1、Tr2は、Tr1が右側空調ゾーンZ1における内気温Trであり、Tr2が左側空調ゾーンZ2における内気温Trである。さらに、上述の数式F1、F2におけるTs1、Ts2は、Ts1が右側空調ゾーンZ1における日射量Tsであり、Ts2が左側空調ゾーンZ2における日射量Tsである。なお、上述の数式F1、F2におけるKset、Kr、Ktam、Ksは、制御ゲインである。また、上述の数式F1、F2におけるC1、C2は補正用の定数である。
また、制御装置100は、各空調ゾーンZ1、Z2に搭乗する搭乗者の性別、年齢、健康状態、空調嗜好といった属性情報に基づいて、基本目標温度TB1、TB2を補正する。例えば、制御装置100は、性別、年齢、健康状態、空調嗜好それぞれに応じた補正量α1〜α4、β1〜β4を各空調ゾーンZ1、Z2毎に設定する。なお、補正量α1〜α4は、右側空調ゾーンZ1の基本目標温度TB1を補正するためのものであり、第1空調ゾーンZ1の搭乗者の属性情報に基づいて設定される。る。また、補正量β1〜β4は、左側空調ゾーンZ2の基本目標温度TB2を補正するためのものであり、第2空調ゾーンZ2の搭乗者の属性情報に基づいて設定される。
また、制御装置100は、設定した補正量α1〜α4、β1〜β4を基本目標温度TB1、TB2に加算して、目標温度TAO1、TAO2を算出する。すなわち、制御装置100は、以下の数式F3、F4に従って目標温度TAO1、TAO2を算出する。
TAO1=TB1+α1+α2+α3+α4・・・(F3)
TAO2=TB2+β1+β2+β3+β4・・・(F4)
ここで、性別に関して、女性は男性よりも代謝熱量が低くなる傾向があり、暖かい環境を快適と感じる傾向がある。このため、制御装置100は、搭乗者の女性比率が高い場合、搭乗者の男性比率が高い場合に比べて、基本目標温度TB1に加算する所定の補正量α1、β1を大きくする。例えば、搭乗者の男性比率が高い場合の補正量α1、β1をゼロとしたとき、制御装置100は、搭乗者の女性比率が高い場合に補正量α1、β1を1℃〜3℃に設定する。
また、年齢に関して、若年齢層(例えば、30歳未満)、中間年齢層(例えば、30〜59歳)、高年齢層(例えば、60歳以上)の順に代謝熱量が低くなる傾向があり、年齢が高くなるに伴って暖かい環境を快適と感じる傾向がある。このため、制御装置100は、搭乗者の年齢層が高くなるに伴って、基本目標温度TAOb1に加算する所定の補正量α2、β2を大きくする。例えば、若年齢層の比率が高い場合の補正量α2、β2をゼロとしたとき、制御装置100は、中年齢層の比率が高い場合に補正量α2、β2を1℃〜2℃に設定する。また、制御装置100は、高年齢層の比率が高い場合に補正量α2、β2を2℃〜3℃に設定する。
また、健康状態に関して、体調不良な方は、良好な方よりも代謝熱量が低くなる傾向があり、暖かい環境を快適と感じる傾向がある。このため、制御装置100は、搭乗者に体調不良な方が含まれる場合、搭乗者に体調不良な方が含まれない場合に比べて、基本目標温度TAOb1に加算する所定の補正量α3を大きくする。例えば、搭乗者に体調不良な方が含まれない場合の補正量α3、β3をゼロとしたとき、制御装置100は、搭乗者に体調不良な方が含まれる場合に補正量α3、β3を1℃〜3℃に設定する。
また、空調嗜好に関して、制御装置100は、暖かい環境を快適と感じる方の比率が、通常の空調環境を快適と感じる方や涼しい環境を快適と感じる方の比率が高い場合に比べて、基本目標温度TAOb1に加算する補正量α4、β4を大きくする。例えば、通常の空調環境を快適と感じる方の比率が高い場合の補正量α4、β4をゼロとしたとき、制御装置100は、暖かい環境を快適と感じる方の比率が高い場合に補正量α4、β4を1℃〜3℃に設定する。また、制御装置100は、涼しい環境を快適と感じる方の比率が高い場合に補正量α4、β4を−1℃〜−3℃に設定する。
このように、制御装置100は、情報取得機器50が取得した位置情報および属性情報に応じて各空調ゾーンZ1、Z2毎に設定された基本目標温度TB1、TB2を補正するように構成されている。なお、上述の補正量α1〜α6、β1〜β6の設定値は、一例であり、路線バス2が適用される地域等に応じて適宜設定される。
制御装置100は、室内に吹き出す空気の温度が、基本目標温度TB1、TB2を補正して得られた目標温度TAO1、TAO2に近づくように空調機器10を制御する。
具体的には、制御装置100は、右側空調ゾーンZ1に吹き出す空気の温度が目標温度TAO1に近づくように、第1空調部11を構成する第1圧縮機111、第1室外ファン112a、および第1室内ファン114aを制御する。また、制御装置100は、左側空調ゾーンZ2に吹き出す空気の温度が目標温度TAO2に近づくように、第2空調部12を構成する第2圧縮機121、第2室外ファン122a、および第2室内ファン124aを制御する。
ここで、制御装置100には、各種演算処理を実行するハードウェアおよびソフトフェアで構成される演算部、各種制御対象機器を制御するハードウェアおよびソフトフェアで構成される制御部等が集約されている。
例えば、制御装置100には、目標温度TAO1、TAO2を算出する目標温度算出処理を実行する目標温度算出部100bが集約されている。目標温度算出部100bは、制御装置100のうち、室内の温度および室外の温度を含む空調制御情報に基づいて室内に吹き出す空気の基本目標温度TB1、TB2を各空調ゾーンZ1、Z21毎に算出する部位である。
また、制御装置100には、空調機器10を制御する機器制御処理を実行する機器制御部100cが集約されている。機器制御部100cは、各空調ゾーンZ1、Z2に吹き出す空気の温度が、各空調ゾーンZ1、Z2毎に設定された目標温度TAO1、TAO2に近づくように空調機器10を制御する部位である。
次に、本実施形態の空調システム1および空調システム1に関連する関連機器の作動について、各種機器で実行される処理の流れを示す図10〜図13のフローチャートを参照して説明する。本実施形態では、各種処理について、情報取得機器50で実行される情報取得処理、情報端末60A、60Bで実行される端末側処理、制御装置100で実行される空調処理、情報提供装置70で実行される情報提供処理の順に説明する。
まず、情報取得機器50で実行される情報取得処理について図10を参照して説明する。情報取得機器50は、例えば、運転スイッチ105aがオン状態に維持されている期間、所定の周期で図10に示す情報取得処理を実行する。
図10に示すように、情報取得機器50は、まず、ステップS100にて、複数の送受信機511〜516を介して室内の情報端末60A、60Bに向けて応答信号Srpを要求する要求信号Srqを送信する。
続いて、情報取得機器50は、ステップS110にて、情報端末60A、60Bからの応答信号Srpを受信したか否かを判定する。なお、要求信号Srqを送信してから応答信号Srpを受信するまでは、若干時間を要する場合がある。このため、ステップS100とステップS110との間には、応答信号Srpを受信するための待機時間を設けることが望ましい。
情報端末60A、60Bからの応答信号Srpを受信すると、情報取得機器50は、ステップS120にて、搭乗者の位置を特定する位置特定処理を実行する。本実施形態の情報取得機器50は、情報端末60A、60Bから受信した応答信号Srpの電波や音波等の強度に基づいて搭乗者の位置を特定する。情報取得機器50は、例えば、情報端末60A、60Bから受信した応答信号Srpの電波や音波等の強度、および予め応答信号Srpの電波や音波等の強度と室内の位置との対応関係を規定した制御マップに基づいて、搭乗者の位置を特定する。
続いて、情報取得機器50は、ステップS130にて、情報提供装置70に対して、搭乗者の位置情報を含む運行状況情報を送信する。なお、運行状況情報には、搭乗者の位置情報だけでなく、路線バス2の空席情報等の他の情報が含まれていてもよい。
次に、情報端末60A、60Bで実行される端末側処理について図11を参照して説明する。情報端末60A、60Bは、例えば、情報端末60A、60Bを保有する利用者が路線バス2の室内に搭乗している際に、所定の周期で図11に示す端末側処理を実行する。
図11に示すように、情報端末60A、60Bは、ステップS200にて、情報取得機器50からの要求信号Srqを受信したか否かを判定する。情報取得機器50からの要求信号Srqを受信すると、情報端末60A、60Bは、ステップS210にて、要求信号Srqに対する応答信号Srp、および予め設定された属性情報を情報取得機器50に送信する。
次に、制御装置100で実行される空調処理について図12を参照して説明する。制御装置100は、例えば、運転スイッチ105aがオン状態に維持されている期間、所定の周期で図12に示す空調処理を実行する。
図12に示すように、制御装置100は、ステップS300にて、入力側に接続された各種センサ群および操作パネル105から各種信号を空調制御情報として読み込む。そして、制御装置100は、ステップS310にて、各空調ゾーンZ1、Z2における空調制御情報に基づいて、仮の目標温度である基本目標温度TB1、TB2を算出する。具体的には、制御装置100は、前述の数式F1、F2に従って基本目標温度TB1、TB2を算出する。
続いて、制御装置100は、ステップS320にて、情報取得機器50が情報端末60A、60Bから取得した各種情報を読み込む。そして、制御装置100は、ステップS330にて、情報端末60A、60Bから取得した位置情報および属性情報に基づいて基本目標温度TB1、TB2を補正する。具体的には、制御装置100は、前述の数式F3、F4に従って基本目標温度TB1、TB2を補正することで、目標温度TAO1、TAO2を算出する。
続いて、制御装置100は、ステップS340にて、空調機器10に出力する制御信号を決定する。具体的には、制御装置100は、第1空調ゾーンZ1に吹き出す空気の温度が目標温度TAO1に近づくように、第1空調部11を構成する第1圧縮機111、第1室外ファン112a、および第1室内ファン114aへの制御信号を決定する。また、制御装置100は、第2空調ゾーンZ2に吹き出す空気の温度が目標温度TAO2に近づくように、第2空調部12を構成する第2圧縮機121、第2室外ファン122a、および第2室内ファン124aへの制御量を決定する。
続いて、制御装置100は、ステップS350にて、上述のステップS340で決定した制御信号を空調機器10に出力する。すなわち、制御装置100は、各空調ゾーンZ1、Z2に吹き出す空気の温度が目標温度TAO1、TAO2に近づくように、空調機器10を制御する。
次に、情報提供装置70で実行される情報提供処理について図13を参照して説明する。情報提供装置70は、例えば、路線バス2が走行可能な運転状態において、所定の周期で図13に示す情報提供処理を実行する。
図13に示すように、情報提供装置70は、ステップS400にて、情報取得機器50から搭乗者の位置情報を含む運行状況情報を受信したか否かを判定する。そして、情報取得機器50は、運行状況情報を受信すると、ステップS410にて、記憶装置72に運行状況情報を記憶する。
続いて、情報提供装置70は、ステップS420にて、情報取得機器50から受信した運転状況情報に基づいて、室内の混雑状況を特定する。情報取得機器50は、例えば、位置情報によって把握される搭乗者の人数が予め定めた搭乗人数を超えている場合に室内の混雑状況を混雑した状態とし、搭乗者の人数が予め定めた搭乗人数を超えていない場合に室内の混雑状況を混雑していない状態とする。
続いて、情報提供装置70は、ステップS430にて、ステップS420で特定した混雑状況に関する情報を情報端末60A〜60Cに提供する。情報提供装置70は、例えば、情報端末60A〜60Cから混雑状況に関する情報の提供を要求する信号を受信した際に、混雑状況に関する情報を情報端末60A〜60Cに提供する。
以上説明した空調システム1では、制御装置100が、空調制御情報に基づく基本目標温度TB1、TB2を搭乗者の位置情報および属性情報に応じて各空調ゾーンZ1、Z2毎に補正する処理を実施する。これによると、各空調ゾーンZ1、Z2毎に搭乗者の属性に適した空調を提供することが可能となる。すなわち、本実施形態の空調システム1によれば、移動体である路線バス2における快適性の向上を図ることができる。
また、空調システム1は、情報取得機器50によって搭乗者の室内における位置情報を取得する構成になっている。具体的には、情報取得機器50は、搭乗者を含む路線バス2の利用者が保有する情報端末60A〜60Cと通信可能な通信機器51を含んでいる。そして、通信機器51は、情報端末60A〜60Cとの通信により位置情報および搭乗者の属性情報を取得するように構成されている。
これによると、情報端末60A〜60Cとの通信により搭乗者の位置情報および属性情報を適切に取得することができるので、情報端末60A〜60Cを有する搭乗者に適した空調を提供することが可能となる。
ここで、属性情報には、搭乗者の温熱環境に対する嗜好といった付加的な性質を示す付加情報が含まれている。これによると、搭乗者の温熱環境に対する嗜好も含めて基本目標温度TB1、TB2を補正することになるので、室内を搭乗者が望む環境に近づけることができ、路線バス2における快適性の向上を図ることができる。
また、通信機器51は、搭乗者の室内における位置情報を含む運行状況情報を情報提供装置70に送信可能に構成されている。そして、情報提供装置70は、通信機器51から送信された運行状況情報に基づいて室内の混雑状況を特定し、特定した混雑状況に関する情報を情報端末60A〜60Cに提供するように構成されている。このように、混雑状況に関する情報を路線バス2の利用者に提供すれば、混雑した路線バス2ではなく、混雑していない快適な路線バス2を利用する機会を提供することができる。
(第1実施形態の変形例)
上述の第3実施形態では、制御装置100における空調処理として、補正量α1〜α4、β1〜β4を基本目標温度TB1、TB2に加算して目標温度TAO1、TAO2を算出するものを例示したが、これに限定されない。制御装置100は、例えば、ニューラルネットワーク等の機械学習型の関数近似モデルを利用して、情報取得機器50から取得した各種情報に基づく基本目標温度TB1、TB2の補正を実施する構成になっていてもよい。また、制御装置100は、例えば、ニューラルネットワーク等の機械学習型の関数近似モデルを利用して、空調制御情報に基づく基本目標温度TB1、TB2の算出を実施する構成になっていてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について、図14、図15を参照して説明する。本実施形態では、通信機器51に代えて撮像機器52が情報取得機器50として路線バス2に搭載されている点が第1実施形態と相違している。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明し、第1実施形態と同様の部分について説明を省略することがある。
図14に示すように、情報取得機器50は、通信機器51に代えて撮像機器52が含まれている。撮像機器52は、路線バス2の室内を撮像する撮像部521、撮像部521で撮像された画像を解析する画像処理部522を有する。
撮像部521は、室内の前方側に配置されている。撮像部521の画角は、例えば、室内の座席に着座した搭乗者それぞれの顔が写り込む大きさに設定されている。撮像部521は、例えば、カラーカメラで構成される。
画像処理部522は、撮像部521で撮像された画像を取得可能なように撮像部521に対して同軸ケーブル等によって接続されている。なお、画像処理部522は、無線によって撮像部521に対して接続されていてもよい。具体的には、画像処理部522は、画像の解析処理を実行する処理部522a、および撮像機器52の外部と通信するための通信部522bを含んで構成されている。なお、撮像機器52は、画像処理部522の通信部522bによって、制御装置100および情報提供装置70と通信可能になっている。
撮像機器52は、撮像部521で撮像された画像を画像処理部522にて解析することで、搭乗者の室内における位置情報および搭乗者の属性情報を取得するように構成されている。なお、撮像機器52で取得する属性情報には、搭乗者の基本的な性質を示す基本情報が含まれているものの、付加的な性質を示す付加情報については含まれていない。
撮像機器52は、例えば、パターンマッチング手法に基づいて撮像部521で撮像された画像に含まれる人体に類似する形状を搭乗者として検知し、画像上で検知した搭乗者の位置を室内における位置に変換することで、搭乗者の位置情報を取得する。
また、撮像機器52は、例えば、パターンマッチング手法に基づいて撮像部521で撮像された画像に含まれる人体の顔部分に類似する形状を搭乗者の顔として検知する。そして、撮像機器52は、画像上で検知した搭乗者の顔の特徴量を抽出し、抽出した特徴量および属性マップを用いて、搭乗者の属性情報を取得する。なお、属性マップは、予め特徴量と性別や年齢等の属性とを予め関連付けた制御マップである。
次に、本実施形態の情報取得機器50で実行される情報取得処理について図15を参照して説明する。情報取得機器50は、例えば、運転スイッチ105aがオン状態に維持されている期間、所定の周期で図15に示す情報取得処理を実行する。
図15に示すように、情報取得機器50は、まず、ステップS500にて、撮像部521で室内を撮像する。そして、情報取得機器50は、ステップS510にて、搭乗者の位置を特定する位置特定処理を実行する。具体的には、情報取得機器50は、撮像部521で撮像した画像を解析することで、搭乗者の室内における位置を特定する。
続いて、情報取得機器50は、ステップS520にて、搭乗者の顔を検知する顔検知処理を実行する。具体的には、情報取得機器50は、撮像部521で撮像した画像を解析することで、搭乗者の顔を検知する。
続いて、情報取得機器50は、ステップS530にて、搭乗者の顔の特徴量を抽出する特徴量抽出処理を実行する。具体的には、情報取得機器50は、ステップS520で検知された搭乗者の顔から搭乗者の属性に相関性がある特徴量を検出する。搭乗者の属性に相関性がある特徴量としては、例えば、顔の輪郭や、目、鼻、口の大きさや形状および相対的位置を示す特徴量、顔のしわやくすみを示す特徴量等が挙げられる。
続いて、情報取得機器50は、ステップS540にて、搭乗者の属性を検出する属性検出処理を実行する。具体的には、情報取得機器50は、ステップS530で検出した特徴量および属性マップを用いて搭乗者の属性情報を取得する。
その他の構成および処理内容は、第1実施形態と同様である。本実施形態の空調システム1は、第1実施形態と共通または均等な構成を備えている。このため、本実施形態の空調システム1は、第1実施形態と共通または均等な構成から奏される作用効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
加えて、本実施形態の空調システム1は、撮像機器52により搭乗者の位置情報および属性情報を適切に取得することができるので、情報端末60A〜60Cの有無によらず、路線バス2に搭乗した搭乗者に適した空調を提供可能となる。
(第2実施形態の変形例)
上述の第2実施形態では、撮像機器52が含まれる情報取得機器50を例示したが、これに限定されない。情報取得機器50は、例えば、通信機器51および撮像機器52の双方を含んで構成されていてもよい。この場合、通信機器51で取得することが困難な位置情報および属性情報を撮像機器52で取得したり、撮像機器52で取得することが困難な位置情報および属性情報を通信機器51で取得したりすることが可能となる。このような構成では、情報取得機器50にて精度の高い位置情報および属性情報を取得可能になるので、路線バス2に搭乗した搭乗者に適した空調の提供に大きく寄与する。
上述の第2実施形態では、撮像機器52における情報取得処理として、パターンマッチング手法に基づいて画像に含まれる人体や人体の顔部分を検知するものを例示したが、これに限定されない。撮像機器52は、例えば、ニューラルネットワーク等の機械学習型の関数近似モデルを利用して画像に含まれる人体や人体の顔部分を検知する構成になっていてもよい。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について、図16を参照して説明する。本実施形態では、制御装置100にて実行される空調処理の処理内容が第1実施形態と相違している。本実施形態では、第1実施形態と異なる部分について主に説明し、第1実施形態と同様の部分について説明を省略することがある。
制御装置100で実行される空調処理について図16を参照して説明する。なお、情報取得機器50で実行される情報取得処理、情報端末60A、60Bで実行される端末側処理および情報提供装置70で実行される情報提供処理は、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
図16に示すように、制御装置100は、ステップS300にて、入力側に接続された各種センサ群および操作パネル105から各種信号を空調制御情報として読み込む。そして、制御装置100は、ステップS310にて、複数の空調ゾーンZ1、Z2における空調制御情報に基づいて、基本目標温度TB1、TB2を算出する。また、制御装置100は、ステップS320にて、情報取得機器50が情報端末60A、60Bから取得した各種情報を読み込む。
続いて、制御装置100は、ステップS360にて、情報取得機器50が取得した位置情報および属性情報を路線バス2の運行時刻を含む移動体情報と関連付けた状態で記憶部100aに記憶する。路線バス2の運行時刻としては、ステップS320にて、情報取得機器50から各種情報を読み込んだ時刻を採用することができる。なお、移動体情報は、運行時刻だけでなく、天気情報や季節に関する情報、路線バス2の位置情報等が含まれていてもよい。
ステップS360の処理によって、記憶部100aには、情報取得機器50が取得した位置情報および属性情報が運行時刻と関連付けられた状態で蓄積される。なお、路線バス2に搭載される制御装置100は、搭載スペースの関係上、記憶部100aの記憶容量が制限されることがある。このため、過去の位置情報および属性情報については、情報提供装置70の記憶装置72等の路線バス2の外部の記憶媒体に対して記憶されていてもよい。
続いて、制御装置100は、ステップS370にて、記憶部100aに蓄積された位置情報および属性情報のうち現在の位置情報および属性情報を除く情報の中から運行時刻が現在の時刻と関連度の高いものを類似情報として特定する。例えば、制御装置100は、記憶部100aに蓄積された位置情報および属性情報のうち、運行時刻と現在の時刻との差が所定時間(例えば、30分)以下となるものを類似情報として特定する。
続いて、制御装置100は、ステップS380にて、ステップS320で読み込んだ位置情報および属性情報、およびステップS370で特定した類似情報に基づいて基本目標温度TB1、TB2を補正する。
具体的には、制御装置100は、情報取得機器50が取得した位置情報および属性情報に基づいて、基本目標温度TB1、TB2の補正量α1〜α4、β1〜β4を設定する。また、制御装置100は、類似情報として特定された位置情報および属性情報に基づいて、基本目標温度TB1、TB2の補正量α5、α6、β5、β6を設定する。そして、制御装置100は、設定した補正量α1〜α6、β1〜β6を基本目標温度TB1、TB2に加算して、目標温度TAO1、TAO2を算出する。すなわち、制御装置100は、以下の数式F5、F6に従って目標温度TAO1、TAO2を算出する。
TAO1=TB1+α1+α2+α3+α4+α5+α6・・・(F5)
TAO2=TB1+β1+β2+β3+β4+β5+β6・・・(F6)
ここで、補正量α5、β5は、類似情報に含まれる属性情報の性別に応じて設定される補正量である。また、補正量α6、β6は、類似情報に含まれる属性情報の年齢に応じて設定される補正量である。なお、補正量α5、α6、β5、β6は、過去の情報に基づくものであることから、現在の情報に基づく補正量α1〜α4、β1〜β4に比べて、基本目標温度TB1、TB2への影響が小さい補正量になっていることが望ましい。なお、類似情報における属性情報には、健康状態や温熱嗜好も含まれるため、これらに関する補正量が設定されていてもよい。但し、健康状態や温熱嗜好は、付加情報であるため、基本目標温度TB1、TB2への影響が小さい補正量になっていることが望ましい。
続いて、制御装置100は、ステップS340にて、各空調ゾーンZ1、Z2に吹き出す空気の温度が目標温度TAO1、TAO2に近づくように、空調機器10に出力する制御信号を決定する。そして、制御装置100は、ステップS350にて、上述のステップS340で決定した制御信号を空調機器10に出力する。すなわち、制御装置100は、各空調ゾーンZ1、Z2に吹き出す空気の温度が目標温度TAO1、TAO2に近づくように、空調機器10を制御する。
その他の構成および処理内容は、第1実施形態と同様である。本実施形態の空調システム1は、第1実施形態と共通または均等な構成を備えている。このため、本実施形態の空調システム1は、第1実施形態と共通または均等な構成から奏される作用効果を第1実施形態と同様に得ることができる。
加えて、本実施形態の空調システム1は、情報取得機器50が取得した位置情報および属性情報に加えて、記憶部100aに蓄積された位置情報および属性情報に応じて、制御装置100が基本目標温度TB1、TB2を補正するように構成されている。
これによると、例えば、情報取得機器50で取得される位置情報や属性情報が不足している場合でも、その不足分を記憶部100aに記憶された類似情報で補完して、路線バス2における快適性の向上を図ることができる。
(第3実施形態の変形例)
上述の第3実施形態では、制御装置100における空調処理として、補正量α1〜α6、β1〜β6を基本目標温度TB1、TB2に加算して目標温度TAO1、TAO2を算出するものを例示したが、これに限定されない。制御装置100は、例えば、ニューラルネットワーク等の機械学習型の関数近似モデルを利用して、情報取得機器50から取得した各種情報および類似情報に基づく基本目標温度TB1、TB2の補正を実施する構成になっていてもよい。
(他の実施形態)
以上、本開示の代表的な実施形態について説明したが、本開示は、上述の実施形態に限定されることなく、例えば、以下のように種々変形可能である。
上述の実施形態では、属性情報として、搭乗者の基本的な性質を示す基本情報に加えて、付加的な性質を示す付加情報が含まれるものを例示したが、これに限定されない。属性情報には、例えば、付加的な性質を示す付加情報が含まれていなくてもよい。また、付加情報としては、健康状態や温熱嗜好に限定されるものではなく、例えば、搭乗者の喜怒哀楽といった感情に関する性質等が含まれていてもよい。
上述の実施形態では、情報取得機器50が情報提供装置70に対して位置情報を送信するものを例示したが、これに限定されない。情報取得機器50は、例えば、情報提供装置70に対して位置情報を送信しない構成になっていてもよい。また、情報提供装置70は、情報端末60A〜60Bへの情報の提供作業の一部に人が介在する作業が含まれていてもよい。
上述の実施形態では、各圧縮機111、121が電動圧縮機で構成されるものを例示したが、これに限定されない。各圧縮機111、121は、エンジンからの出力によって駆動されるエンジン駆動型の圧縮機で構成されていてもよい。すなわち、各圧縮機111、121は、例えば、制御装置100からの制御信号に応じて冷媒の吐出容量を変更可能な可変容量型の圧縮機や、制御装置100からの制御信号に応じてエンジンからの動力伝達をオンオフ可能なクラッチ型の圧縮機で構成されていてもよい。なお、各圧縮機111、121は、冷媒の吐出能力を変更可能に構成されていることが望ましい。
上述の実施形態では、室内の右側空間を第1空調ゾーンZ1とし、室内の左側空間を第2空調ゾーンZ2として、各空調ゾーンZ1、Z2に吹き出す空気の温度を調整可能な空調機器10を例示したが、これに限定されない。空調機器10は、例えば、室内の前後に設定された複数の空調ゾーンや、室内に設定された3つ以上の空間に吹き出す空気の温度を個別に調整可能に構成されていてもよい。この場合、空調機器10は、複数の空調ゾーンに対応して複数の空調部を有する構成とすればよい。
上述の実施形態では、空調機器10として第1空調ゾーンZ1に対応する第1空調部11、第2空調ゾーンZ2に対応する第2空調部12を有するものを例示したが、これに限定されない。空調機器10は、例えば、凝縮器の下流側において膨張弁および蒸発器の直列接続体が並列に接続された単一の空調部を有する構成になっていてもよい。この場合、例えば、各膨張弁の絞り開度等を個別に調整することで、複数の空調ゾーンに吹き出す空気の温度を調整することが可能となる。また、例えば、各蒸発器に併設された各室内ファンの送風能力を個別に調整することでも、複数の空調ゾーンに吹き出す空気の温度を調整することが可能となる。
上述の実施形態では、本開示の空調システム1を路線バス2に適用した例について説明したが、これに限定されない。本開示の空調システム1は、路線バス2に限らず、例えば、タクシー、電車、船舶、飛行機等の移動体にも適用可能である。
上述の実施形態において、センサから移動体の外部環境情報(例えば室外の温度)を取得することが記載されている場合、そのセンサを廃し、移動体の外部のサーバまたはクラウドからその外部環境情報を受信することも可能である。あるいは、そのセンサを廃し、移動体の外部のサーバまたはクラウドからその外部環境情報に関連する関連情報を取得し、取得した関連情報からその外部環境情報を推定することも可能である。
上述の実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
上述の実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
上述の実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、空調システムは、空調機器と、搭乗者の位置情報を取得可能な情報取得機器と、基本目標温度を複数の空調ゾーン毎に算出する目標温度算出部と、空調機器を制御する機器制御部と、を備える。情報取得機器は、位置情報に加えて、搭乗者の属性に関する属性情報を取得可能に構成されている。目標温度算出部は、情報取得機器が取得した位置情報および属性情報に応じて複数の空調ゾーン毎に設定された基本目標温度を補正するように構成されている。そして、機器制御部は、複数の空調ゾーンに吹き出す空気の温度が、基本目標温度を補正して得られた目標温度に近づくように空調機器を制御する。
第2の観点によれば、空調システムの情報取得機器には、搭乗者を含む移動体の利用者が保有する情報端末と通信可能な通信機器が含まれている。そして、通信機器は、情報端末との通信により位置情報および属性情報を取得するように構成されている。これによると、情報端末との通信により搭乗者の位置情報および属性情報を適切に取得することができるので、情報端末を有する搭乗者に適した空調を提供可能となる。
第3の観点によれば、空調システムは、通信機器が、位置情報を含む運行状況情報を、情報端末に情報を提供する情報提供装置に送信可能に構成されている。そして、情報提供装置は、運行状況情報に基づいて室内の混雑状況を特定し、特定した混雑状況に関する情報を情報端末に提供するように構成されている。このように、混雑状況に関する情報を移動体の利用者に提供すれば、混雑した移動体ではなく、混雑していない快適な移動体を利用する機会を提供することができる。
第4の観点によれば、空調システムは、情報取得機器に、室内を撮像する撮像部および画像を解析する画像処理部を有する撮像機器が含まれている。そして、撮像機器は、画像処理部にて撮像部で撮像された画像を解析することで位置情報および属性情報を取得するように構成されている。これによると、撮像機器により搭乗者の位置情報および属性情報を適切に取得することができるので、情報端末の有無によらず、移動体に搭乗した搭乗者に適した空調を提供可能となる。
第5の観点によれば、空調システムは、属性情報に、搭乗者の温熱環境に対する嗜好といった付加的な特性を示す付加情報が含まれている。これによると、搭乗者の温熱環境に対する嗜好も含めて基本目標温度を補正することになるので、室内を搭乗者が望む環境に近づけることができ、移動体における快適性の向上を図ることができる。
第6の観点によれば、空調システムは、情報取得機器が取得した位置情報および属性情報を移動体の運行時刻を含む移動体情報と関連付けた状態で記憶する記憶部を備える。目標温度算出部は、記憶部に蓄積された位置情報および属性情報のうち、運行時刻が現在の時刻と関連度の高いものを類似情報として特定する。そして、目標温度算出部は、特定した類似情報、並びに、情報取得機器が取得した位置情報および属性情報に応じて複数の空調ゾーン毎に設定された基本目標温度を補正するように構成されている。これによると、例えば、情報取得機器で取得される位置情報や属性情報が不足している場合でも、その不足分を記憶部に記憶された類似情報で補完して、移動体における快適性の向上を図ることができる。
上述の実施形態の一部または全部で示された第7の観点によれば、空調システムの制御装置は、基本目標温度を複数の空調ゾーン毎に算出する目標温度算出部と、空調機器を制御する機器制御部と、を備える。移動体には、移動体に搭乗している搭乗者の室内における位置情報および搭乗者の属性に関する属性情報を取得可能な情報取得機器が設置されている。目標温度算出部は、情報取得機器が取得した位置情報および属性情報に応じて複数の空調ゾーン毎に設定された基本目標温度を補正するように構成されている。機器制御部は、複数の空調ゾーンに吹き出す空気の温度が、基本目標温度を補正して得られた目標温度に近づくように空調機器を制御する。
2 路線バス(移動体)
10 空調機器
50 情報処理機器
100 制御装置
100b 目標温度算出部
100c 機器制御部
Z1、Z2 第1空調ゾーン、第2空調ゾーン

Claims (7)

  1. 移動体(2)の室内を空調する空調システムであって、
    前記室内に設定された複数の空調ゾーン(Z1、Z2)に吹き出す空気の温度を前記複数の空調ゾーン毎に調整可能な空調機器(10)と、
    前記移動体に搭乗している搭乗者の前記室内における位置情報を取得可能な情報取得機器(50)と、
    前記室内の温度および室外の温度を含む空調制御情報に基づいて、前記室内に吹き出す空気の基本目標温度(TB1、TB2)を前記複数の空調ゾーン毎に算出する目標温度算出部(100b)と、
    前記空調機器を制御する機器制御部(100c)と、を備え、
    前記情報取得機器は、前記位置情報に加えて、前記搭乗者の属性に関する属性情報を取得可能に構成されており、
    前記目標温度算出部は、前記情報取得機器が取得した前記位置情報および前記属性情報に応じて前記複数の空調ゾーン毎に設定された前記基本目標温度を補正するように構成され、
    前記機器制御部は、前記複数の空調ゾーンに吹き出す空気の温度が、前記基本目標温度を補正して得られた目標温度(TAO1、TAO2)に近づくように前記空調機器を制御する空調システム。
  2. 前記情報取得機器には、前記搭乗者を含む前記移動体の利用者が保有する情報端末(60A〜60C)と通信可能な通信機器(51)が含まれ、
    前記通信機器は、前記情報端末との通信により前記位置情報および前記属性情報を取得するように構成されている請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記通信機器は、前記位置情報を含む運行状況情報を、前記情報端末に情報を提供する情報提供装置(70)に送信可能に構成され、
    前記情報提供装置は、前記運行状況情報に基づいて前記室内の混雑状況を特定し、特定した前記混雑状況に関する情報を前記情報端末に提供するように構成されている請求項2に記載の空調システム。
  4. 前記情報取得機器には、前記室内を撮像する撮像部(521)および画像を解析する画像処理部(522)を有する撮像機器(52)が含まれ、
    前記撮像機器は、前記画像処理部にて前記撮像部で撮像された画像を解析することで前記位置情報および前記属性情報を取得するように構成されている請求項1ないし3のいずれか1つに記載の空調システム。
  5. 前記属性情報には、前記搭乗者の温熱環境に対する嗜好といった付加的な性質を示す付加情報が含まれている請求項1ないし4のいずれか1つに記載の空調システム。
  6. 前記情報取得機器が取得した前記位置情報および前記属性情報を前記移動体の運行時刻を含む移動体情報と関連付けた状態で記憶する記憶部(100a)を備え、
    前記目標温度算出部は、
    前記記憶部に蓄積された前記位置情報および前記属性情報のうち、前記運行時刻が現在の時刻と関連度の高いものを類似情報として特定し、
    特定した前記類似情報、並びに、前記情報取得機器が取得した前記位置情報および前記属性情報に応じて前記複数の空調ゾーン毎に設定された前記基本目標温度を補正するように構成されている請求項1ないし5のいずれか1つに記載の空調システム。
  7. 移動体(2)の室内に設定された複数の空調ゾーン(Z1、Z2)に吹き出す空気の温度を前記複数の空調ゾーン毎に調整可能な空調機器(10)を含む空調システムの制御装置であって、
    前記室内の温度および室外の温度を含む空調制御情報に基づいて、前記室内に吹き出す空気の基本目標温度(TB1、TB2)を前記複数の空調ゾーン毎に算出する目標温度算出部(100b)と、
    前記空調機器を制御する機器制御部(100c)と、を備え、
    前記移動体には、前記移動体に搭乗している搭乗者の前記室内における位置情報および前記搭乗者の属性に関する属性情報を取得可能な情報取得機器(50)が設置されており、
    前記目標温度算出部は、前記情報取得機器が取得した前記位置情報および前記属性情報に応じて前記複数の空調ゾーン毎に設定された前記基本目標温度を補正するように構成され、
    前記機器制御部は、前記複数の空調ゾーンに吹き出す空気の温度が、前記基本目標温度を補正して得られた目標温度(TAO1、TAO2)に近づくように前記空調機器を制御する制御装置。
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