JP2020028973A - 印刷層付き板、カバー部材および表示装置 - Google Patents

印刷層付き板、カバー部材および表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】保護カバーを表示パネルに貼合する際に、印刷層と保護カバーの境界に空気が残留し難い印刷層付き板、カバー部材および表示装置を提供すること。【解決手段】本発明の印刷層付き板1は、板2と、板2の第1の主面21に設けられた印刷層3とを備え、印刷層3は、表面が平坦な印刷層平坦部32Bと、印刷層平坦部32Bの端部に設けられ、印刷層平坦部32Bの外側に第1の主面21との接触端61が位置する印刷層縁部32Aを備え、第1の主面21に直交する断面視において、印刷層縁部32Aの接線61Aと第1の主面21のなす角度62A、62Bのうち、印刷層縁部32A側の角度62Aが常に90°未満である。【選択図】図2

Description

本発明は、印刷層付き板、カバー部材および表示装置に関する。
従来、カーナビゲーションシステムや、オーディオ等の車載用情報機器や、携帯通信機器は、表示装置を備える。
表示装置には、表示パネルの前面に接着層を介して板状の保護カバーが設けられる(特許文献1)。保護カバーは、外光反射を低減したり、表示パネルを外部衝撃から保護したりする機能を備える。保護カバーの表示パネル側の面には、遮光性の印刷マスクが設けられる。印刷マスクは、表示パネル側の配線を隠蔽したり、バックライトの照明光を隠蔽して、表示パネルの周囲から照明光が漏れるのを防止したりする機能を備える。
特開2015−5049号公報
保護カバーを表示パネルに貼合する際は、保護カバーと表示パネルの間に空気が残留しないようにする必要がある。空気が残留した部分は、屈折率が異なるため、美観を損ねるからである。また、空気が残留した部分は、接着層が無い部分なので、保護カバーと表示パネルの密着性が低下するためである。
しかしながら、特許文献1に記載の構造は、印刷層と保護カバーの境界の段差が大きいため、保護カバーを表示パネルに貼合する際に、印刷層と保護カバーの境界に空気が残留しやすい問題があった。
本発明は、保護カバーを表示パネルに貼合する際に、印刷層と保護カバーの境界に空気が残留し難い印刷層付き板、カバー部材および表示装置を提供することを目的とする。
本発明の印刷層付き板は、板と、当該板の主面に設けられた印刷層とを備える印刷層付き板であって、前記印刷層は、表面が平坦な印刷層平坦部と、前記印刷層平坦部の端部に設けられ、前記印刷層平坦部の外側に前記主面との接触端が位置する印刷層縁部と、を備え、前記主面に直交する断面視において、前記印刷層縁部の接線と前記主面とのなす角度のうち、前記印刷層縁部側の角度が常に90°未満であることを特徴とする。
本発明では、印刷層縁部の接線と板の主面のなす角度が常に90°未満であるため、保護カバーを表示パネルに貼合し、保護カバーの中央から外側に向かって空気を抜く際に、印刷層縁部の周囲にある空気が、印刷層平坦部側に移動し易い。そのため、印刷層縁部から空気が抜けやすくなり、印刷層と主面の境界に空気が残留し難い。
本発明の印刷層付き板において、前記印刷層は、前記印刷層縁部の最大厚さが、前記印刷層平坦部の厚さよりも厚いのが好ましい。
本発明のこの態様では、前記印刷層縁部の最大厚さが、前記印刷層平坦部よりも厚いので、印刷層を塗布する際にピンホールが生じても、乾燥前の印刷層の材料がピンホールを埋めるので、ピンホールを目立たなくできる。
本発明の印刷層付き板において、前記印刷層の上面に設けられた上面印刷層を備え、前記上面印刷層は、平面視において、前記印刷層の内側に設けられるのが好ましい。
本発明のこの態様では、印刷層にピンホールが生じても、ピンホールの上を上面印刷層が覆うため、ピンホールを目立たなくできる。
また、この発明のこの態様によれば、印刷層が多層になるため、配線や照明光の隠蔽性を高められる。
本発明の印刷層付き板において、前記上面印刷層は、表面が平坦な上面印刷層平坦部と、前記上面印刷層平坦部の端部に設けられた上面印刷層縁部と、を備え、前記主面に直交する断面視において、前記上面印刷層縁部の接線と前記印刷層平坦部のなす角度のうち、前記上面印刷層縁部側の角度が常に90°未満であるのが好ましい。
本発明のこの態様では、上面印刷層縁部の接線と印刷層平坦部のなす角度が常に90°未満であるため、保護カバーを表示パネルに接着する際に、上面印刷層縁部の周囲にある空気が、上面印刷層平坦部側に移動しやすい。そのため、上面印刷層縁部から空気が抜けやすくなり、印刷層と上面印刷層の境界にも空気が残留し難い。
本発明の印刷層付き板において、前記印刷層は、平面視において枠状であり、前記印刷層縁部は、少なくとも前記印刷層の内周端部側に設けられるのが好ましい。
本発明のこの態様では、特に枠の内側に空気が残留し難いため、枠の内側の表示部等の視認性を高められる。
本発明の印刷層付き板において、前記板は、ガラスであるのが好ましい。
本発明のこの態様では、板としてガラスを用いることで、高い強度と良好な質感とを兼ね備えた印刷層付き板を提供できる。
本発明の印刷層付き板において、前記ガラスは、強化ガラスからなるのが好ましい。
本発明では、ガラスとして強化ガラスを用いることで、強度と耐擦傷性に優れた印刷層付き板を提供できる。
本発明のカバー部材は、上述の印刷層付き板からなる。
本発明では、印刷層付き板をカバー部材に用いることで、視認性を確保しつつ被対象物を保護できる。
本発明の表示装置は、上述のカバー部材と、表示パネルと、前記カバー部材と前記表示パネルとを貼合する接着層とを備える。
本発明では、保護カバーを表示パネルに接着層を介して貼合する際に、印刷層と保護カバーの境界に空気が残留し難い。そのため、美観に優れた表示装置を提供できる。
本発明の一実施形態に係る印刷層付き板の斜視図。 図1のII−II線に沿った断面図であって、実施例における例1の印刷層付き板の断面図。 前記印刷層付き板を備える表示装置の部分断面図。 本発明の一実施形態の変形例に係る印刷層付き板の断面図。 本発明の一実施形態の変形例に係る印刷層付き板の断面図。 本発明の一実施形態の変形例に係る印刷層付き板の断面図であって、実施例における例2の印刷層付き板の断面図。 実施例における例3の印刷層付き板の断面図。 実施例における例4の印刷層付き板の断面図。
[実施形態]
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
〔印刷層付き板の構成〕
まず、印刷層付き板の構成について説明する。
図1に示す印刷層付き板1は、板2と、印刷層3とを備える。印刷層付き板1は、上面印刷層81をさらに備える。
板2は平面視で矩形の透明な強化ガラスであり、図2に示すように、第1の主面21と、第2の主面22と、端面23とを備える。端面23には、面取り部24が設けられる。
印刷層3は、印刷層付き板1に遮光性を付与するために設けられる。印刷層3は、平面視において、四角形の枠状であり、板2における第1の主面21の周縁部に設けられる。
図2に示すように、印刷層3は、印刷層平坦部32Bと、印刷層縁部32A、32Cとを備える。
印刷層平坦部32Bは表面が平坦な部分である。
印刷層縁部32Aは、印刷層平坦部32Bの内周端部に設けられる。印刷層縁部32Aと第1の主面21との接触端61は、印刷層平坦部32Bの外側(ここでは板2の中心側)に位置する。より詳細には、印刷層平坦部32Bの印刷層縁部32A側の上端部61Bよりも、板2の中心側に接触端61が位置する。
なお、ここでいう、内側とは、対象物の両端部に挟まれる領域や、その領域に向かう方向を示し、外側とは、対象物の両端部に挟まれない領域や、その領域に向かう方向を示す。以下の説明でも同様である。
図2に示すように、印刷層縁部32Aの接線61Aは、第1の主面21に直交する断面視において、第1の主面21と交差する。交差する角度62A、62Bのうち、印刷層縁部32A側の角度62Aは常に90°未満である。接線61Aは、接触端61近傍における接線であるが、他の場所においても、接線と第1の主面21が交差する角度は常に90°未満である。例えば、上端部61B近傍の接線70Aと第1の主面21の交差する角度72A、72Bのうち、印刷層縁部32A側の角度72Aも90°未満である。
図2では、印刷層縁部32Aの輪郭は、上に凸の円弧状である。
接触端61における接線61Aと、第1の主面21とが交差する角度62Aは、60°以下が好ましく、30°以下がより好ましい。より空気が印刷層平坦部32B側に移動しやすくなり、印刷層3と主面との境界に空気が残留し難くなるためである。
印刷層縁部32Aの最大厚さT1は、印刷層平坦部32Bの厚さT2よりも厚い。
印刷層縁部32Cは、印刷層平坦部32Bの外周端部に設けられる。印刷層縁部32Cと第1の主面21との接触端63は、印刷層平坦部32Bの外側(ここでは板2の外周側)に位置する。より詳細には、印刷層平坦部32Bの印刷層縁部32C側の上端部63Bよりも、板2の外周側に接触端63が位置する。
図2に示すように、印刷層縁部32Cの接線63Aは、第1の主面21に直交する断面視において、第1の主面21(の延長線)と交差する。交差する角度64A、64Bのうち、印刷層縁部32C側の角度64Aは常に90°未満である。図2では、印刷層縁部32Cの輪郭は上に凸の円弧状である。
接触端63における接線63Aと、第1の主面21とが交差する角度64Aは、60°以下が好ましく、30°以下がより好ましい。より空気が印刷層平坦部32B側に移動しやすくなり、印刷層3と主面との境界に空気が残留し難くなるためである。
印刷層縁部32Cの最大厚さT3は、印刷層平坦部32Bの厚さT2よりも厚い。
上面印刷層81は、遮光性をさらに高めるために設けられる。上面印刷層81は、平面視において印刷層3の内側に積層される。
上面印刷層81は、上面印刷層平坦部81Bと、上面印刷層縁部81A、81Cとを備える。
上面印刷層平坦部81Bは表面が平坦な部分である。
上面印刷層縁部81Aは、上面印刷層平坦部81Bの内周端部に設けられる。上面印刷層縁部81Aと印刷層3との接触端65は、上面印刷層平坦部81Bの外側(ここでは板2の中心側)に位置する。より詳細には、上面印刷層平坦部81Bの上面印刷層縁部81A側の上端部65Bよりも、板2の中心側に接触端65が位置する。
図2に示すように、上面印刷層縁部81Aの接線65Aは、第1の主面21に直交する断面視において、印刷層平坦部32B(の上面)と交差する。交差する角度66A、66Bのうち、上面印刷層縁部81A側の角度66Aは常に90°未満である。図2では、上面印刷層縁部81Aの輪郭は上に凸の円弧状である。
接触端65における接線65Aと、上面印刷層平坦部81Bとが交差する角度66Aは、60°以下が好ましく、30°以下がより好ましい。より空気が上面印刷層平坦部81B側に移動しやすくなり、印刷層3と主面との境界に空気が残留し難くなるためである。
上面印刷層縁部81Aの最大厚さT4は、上面印刷層平坦部81Bの厚さT5よりも厚い。
上面印刷層縁部81Cは、上面印刷層平坦部81Bの外周端部に設けられる。上面印刷層縁部81Cは、上面印刷層平坦部81Bの外側(ここでは板2の外周側)に印刷層3との接触端67が位置する。より詳細には、上面印刷層平坦部81Bの上面印刷層縁部81C側の上端部67Bよりも、板2の外周側に接触端67が位置する。
図2に示すように、上面印刷層縁部81Cの接線67Aは、第1の主面21に直交する断面視において、印刷層平坦部32B(の上面)と交差する。交差する角度68A、68Bのうち、上面印刷層縁部81C側の角度68Aは常に90°未満である。図2では、上面印刷層縁部81Cの輪郭は上に凸の円弧状である。
接触端67における接線67Aと、上面印刷層平坦部81Bとが交差する角度68Aは、60°以下が好ましく、30°以下がより好ましい。より空気が上面印刷層平坦部81B側に移動しやすくなり、印刷層3と主面との境界に空気が残留し難くなるためである。
上面印刷層縁部81Cの最大厚さT6は、上面印刷層平坦部81Bの厚さT5よりも厚い。
図1に示すように、印刷層付き板1における印刷層3で囲まれた領域は、液晶パネル等の表示パネルが配置される表示領域4となる。印刷層付き板1が表示装置(図3参照)に用いられる場合、この表示領域4には液晶パネル等の表示パネルが配置される。表示パネルには駆動のための配線や回路等が設けられており、板2を通して表示パネルを視認した場合、配線等が見えてしまい美観を損なう。そこで、印刷層3および上面印刷層81を板2の周縁部に設けることにより、外周近傍に配置された配線等を隠蔽でき、美観を高められる。
また、表示パネルが液晶パネルの場合、液晶パネルの背面にバックライトが設けられるが、バックライトからの照明光が表示領域4の外側に漏れると美観を損なう。そこで、印刷層3および上面印刷層81を板2の周縁部に設けることにより、表示領域4の外周から照明光が漏れるのを防止でき、美観を高められる。
〔印刷層付き板の製造方法〕
次に、印刷層付き板1の製造方法について説明する。
まず、透明なガラスを所定の大きさに切断し、面取りを行った板2を準備する。このとき、平面視での面取り部24の寸法が、0.05mm以上0.5mm以下となるように面取りを行うことが好ましい。
この後、板2に印刷層3を形成する。
具体的には、まず、図2に示すように、板2の第1の主面21上に四角枠状の印刷層3を印刷する。このとき、印刷層縁部32A、32Cの角度62A、64Aは、例えば、スクリーン印刷法において使用するスクリーン版を構成する、インクが透過するメッシュ部と、インクの透過を抑制する乳剤部との、インクに対する濡れ性を制御することにより、調節できる。具体的には、メッシュ部に比べ、乳剤部のインクに対する濡れ性を良くすると、角度62A、64Aが大きくなる。これは、印刷層縁部32A、32Cは、印刷の際に、スクリーン版におけるメッシュと乳剤の境界にインクが供給されることにより、形成されるが、乳剤部のインクに対する濡れ性を良くすると、乳剤部側にインクが引っ張られるため、メッシュ部と乳剤部の境界に充填されるインク量が少なくなるためである。
印刷層縁部32A、32Cの最大厚さT1、T3は、上記のようにメッシュ部と乳剤部とのインクに対する濡れ性の差を制御することにより、調節できる。具体的には、メッシュ部と乳剤部とのインクに対する濡れ性の差を大きくする(メッシュ部の濡れ性を良くする)と、最大厚さT1、T3が大きくなる。これはインクがよりメッシュ部の方に引っ張られ、縁部が厚くなるためである。
印刷層3の印刷に用いるスクリーン版のメッシュ径は、15μm以上35μm以下が好ましい。また、スキージの速度は、50mm/s以上200mm/s以下が好ましく、100mm/s以上200mm/s以下がより好ましい。さらに、印刷層3の膜厚は、3μm以上6μm以下が好ましい。このような条件で印刷することにより、利用者の目に触れても問題が無い品質の印刷層3を形成できる。
次に、印刷層3上に四角枠状の上面印刷層81を印刷する。このとき、印刷層3と同じインクを用い、平面視で印刷層3の内側に印刷する。このとき、印刷層3と同様に、スクリーン版を構成する、インクが透過するメッシュ部と、インクの透過を抑制する乳剤部との、インクに対する濡れ性を調整することによって上面印刷層縁部81A、81Cが形成でき、最大厚さT4、T6を制御できる。
上面印刷層81の印刷に用いるスクリーン版のメッシュ径は、30μm以上50μm以下が好ましい。また、スキージの速度は、50mm/s以上200mm/s以下が好ましく、100mm/s以上200mm/s以下がより好ましい。さらに、上面印刷層81の膜厚は、3μm以上8μm以下が好ましい。このような条件で印刷することにより、仮に印刷層3にピンホールができた場合でも、その上を被覆でき、また、生産効率を落とすことなく上面印刷層81を形成できる。
その後、乾燥、焼成を行うことで、印刷層3および上面印刷層81が硬化し、印刷層付き板1が得られる。
〔印刷層付き板の作用効果〕
印刷層縁部32A、32Cと第1の主面21のなす角度62A、64Aが常に90°未満であるため、保護カバーを表示パネルに貼合する際に、印刷層縁部32A、32Cの周囲にある空気が、印刷層平坦部32B側に移動し易い。そのため、印刷層縁部32A、32Cから空気が抜けやすくなり、印刷層3と第1の主面21の境界に空気が残留し難い。
印刷層縁部32A、32Cの最大厚さT1、T3は、印刷層平坦部32Bの厚さT2よりも厚い。そのため、印刷層3を塗布する際に印刷層縁部32A、32Cにピンホールが生じても、乾燥前の印刷層3の材料がピンホールを埋めるので、ピンホールを目立たなくできる。
印刷層付き板1の印刷層3上に、上面印刷層81を設けることにより、印刷層3にピンホールが生じても、ピンホールの上を上面印刷層81が覆うため、ピンホールを目立たなくできる。上面印刷層81を設けることにより、印刷層が多層になるため、配線や照明光の隠蔽性も高められる。
印刷層平坦部32Bと上面印刷層縁部81A、81Cのなす角度66A、68Aが常に90°未満であるため、保護カバーを表示パネルに接着する際に、上面印刷層縁部81A、81Cの周囲にある空気が、上面印刷層平坦部81B側に移動しやすい。そのため、上面印刷層縁部81A、81Cから空気が抜けやすくなり、印刷層3と上面印刷層81の境界にも空気が残留し難い。
印刷層3が平面視で枠状であり、印刷層縁部32Aが印刷層3の内周端部側に設けられるため、枠の内側に空気が残留し難く、枠の内側の表示部等の視認性を高められる。
[変形例]
本発明は上記実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の改良ならびに設計の変更等が可能である。本発明の実施の際の具体的な手順、および構造等は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造等としてもよい。
例えば、板2としては、用途に応じて、種々の形状、材料からなるものを使用できる。
形状としては、例えば、平坦面のみを有する板のみならず、少なくとも一部に曲面を有する板、凹部を有する板であってもよい。また、板に限らずフィルム状であってもよい。
材料としては、透明であればよく、一般的なガラス、例えば、無機ガラス、ポリカーボネートやアクリル等の有機ガラスを使用でき、その他の合成樹脂等も使用できる。
板2として、無機ガラスを用いる場合、その厚さは0.5mm以上5mm以下が好ましい。この下限値以上の厚さを備えたガラスであれば、高い強度と良好な質感を兼ね備えた印刷層付き板1を得られる利点がある。また、無機ガラスを用いる場合、その厚さは、0.7mm以上3mm以下がより好ましく、1mm以上3mm以下がさらに好ましい。
板2として、有機ガラスや合成樹脂等を用いる場合、同種・異種問わず重ねられた基材で構成されていてもよく、基材間に各種接着層が挿入されていてもよい。
板2として無機ガラスを用いる場合、化学強化処理、物理強化処理のいずれを行ってもよいが、化学強化処理を行うことが好ましい。上述のような比較的、薄い無機ガラスを強化処理する場合、化学強化処理が適切である。
板2の第1の主面21および第2の主面22のうち少なくとも一方の面には、防眩処理(AG処理)、反射防止処理(AR処理)、耐指紋処理(AFP処理)等が施されることが好ましい。印刷層3が設けられる第1の主面21および面取り部24には、印刷層3との密着性を向上させるため、プライマー処理やエッチング処理等が施されていてもよい。
印刷層3および上面印刷層81を形成するインクは、無機系でも有機系であってもよい。無機系のインクとしては、例えば、SiO2、ZnO、B23、Bi23、Li2O、Na2OおよびK2Oから選択される1種以上、CuO、Al23、ZrO2、SnO2およびCeO2から選択される1種以上、Fe23およびTiO2からなる組成物であってもよい。
有機系のインクとしては、樹脂を溶剤に溶解した種々の印刷材料を使用できる。例えば、樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、オレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリルニトリル−ブタジエン共重合体、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリウレタンポリオール等の樹脂からなる群から、少なくとも1種を選択して使用してよい。溶媒としては、水、アルコール類、エステル類、ケトン類、芳香族炭化水素系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤を用いてもよい。例えば、アルコール類としては、イソプロピルアルコール、メタノール、エタノール等を使用でき、エステル類としては酢酸エチル、ケトン類としてはメチルエチルケトンを使用できる。芳香族炭化水素系溶剤としては、トルエン、キシレン、ソルベッソTM100、ソルベッソTM150等を使用でき、脂肪族炭化水素系溶剤としてはヘキサン等を使用できる。なお、これらは例として挙げたものであり、その他、種々の印刷材料を使用できる。前記有機系の印刷材料は、透明板に塗布した後、溶媒を蒸発させて樹脂の印刷層3および上面印刷層81を形成できる。
印刷層3および上面印刷層81に用いられるインクには、着色剤が含まれてもよい。着色剤としては、例えば、印刷層3および上面印刷層81を黒色とする場合、カーボンブラック等の黒色の着色剤を使用できる。その他、所望の色に応じて適切な色の着色剤を使用できる。
印刷層3および上面印刷層81のうち少なくとも一方の印刷は、所望の回数だけ積層してもよく、印刷に用いるインクは、各層異なるものを使用してもよい。
印刷層3と上面印刷層81とで異なるインクを用いてもよい。例えば、利用者が印刷層付き板1を第2の主面22側から見たときに、印刷層3を白く見せたい場合には、印刷層3を白色で印刷し、続いて上面印刷層81を黒色で印刷すればよい。これにより使用者が第2の主面22側から印刷層3を見た際、印刷層3の背面の視認性に関わる、いわゆる「透け感」を抑制した白色の印刷層3を形成できる。
印刷層3および上面印刷層81の平面形状は、第1の主面21の一辺に沿う線状、連続する二辺に沿うL字状、対向する二辺に沿う2本の直線状でもよい。印刷層3および上面印刷層81は、第1の主面21が四角形以外の多角形や円形あるいは異形の場合、これらの形状に対応する枠状、多角形の一辺に沿う直線状、円形の一部に沿う円弧状に設けられてもよい。
印刷層3および上面印刷層81の乾燥や焼成は、印刷層3および上面印刷層81それぞれの形成後に行ってもよいし、両方の形成後に行ってもよく、これらの工程を実施するタイミングや温度条件等は、使用するインクの特性に応じて適宜選択できる。
図4に示す印刷層付き板1Aのように、印刷層3の内周側にのみ印刷層縁部32Aが設けられてもよい。また、上面印刷層81の内周側にのみ上面印刷層縁部81Aが設けられてもよい。
図5に示す印刷層付き板1Bのように、上面印刷層81がない構造でもよい。印刷層3は、印刷層縁部32Aの最大高さT1が印刷層平坦部32Bの高さT2以下でもよい。
図6に示す印刷層付き板1Dのように、上面印刷層81に上面印刷層縁部81A、81Cが無い構造でもよい。
図1〜図6では、印刷層縁部32A、32Cまたは上面印刷層縁部81A、81Cの断面視での輪郭は曲線であるが、直線でもよい。
本発明の印刷層付き板1は、例えば、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等のパネルディスプレイや、車載用情報機器、携帯機器のカバーガラスといった表示装置用のカバー部材に使用できる。本発明の印刷層付き板1を表示装置用カバーに用いることで、美観に優れた表示装置を提供できる。
本発明の印刷層付き板1の印刷層3は、この印刷層付き板1が用いられる物品の模様を構成し、当該物品の意匠性を向上させるものでもよい。
ここで、印刷層付き板1を備える表示装置の一例について説明する。
図3に示す表示装置10は、フレーム5を備える。フレーム5は、底部51と、底部51に対して交差する側壁部52と、底部51に対向する開口部53とを備える。底部51と側壁部52とで囲まれた空間には、液晶モジュール6が配置されている。液晶モジュール6は、底部51側に配置されたバックライト71と、バックライト71上に配置された液晶パネル(表示パネル)72とを備える。
また、フレーム5の上端には、第1の主面21が液晶モジュール6側を向くように印刷層付き板1が設けられる。印刷層付き板1は、開口部53および側壁部52の上端面に設けられた接着層7を介して、印刷層3および上面印刷層81がフレーム5に、印刷層3および上面印刷層81の一部および第1の主面21の表示領域4が、液晶モジュール6にそれぞれ貼合されている。
なお、接着層7は、板2と同じく透明で、板2との屈折率差が小さいことが好ましい。
接着層7としては、例えば、液状の硬化性樹脂組成物を硬化して得られる透明樹脂からなる層が挙げられる。硬化性樹脂組成物としては、例えば、光硬化性樹脂組成物、熱硬化性樹脂組成物等が挙げられ、その中でも、硬化性化合物および光重合開始剤を含む光硬化性樹脂組成物が好ましい。硬化性樹脂組成物を、例えば、ダイコータ、ロールコータ等の方法を用いて塗布し、硬化性樹脂組成物膜を形成する。
接着層7は、OCAフィルム(OCAテープ)であってもよい。この場合、印刷層付き板1の第1の主面21側にOCAフィルムを貼合すればよい。
接着層7の厚さは、5μm以上400μm以下が好ましく、50μm以上200μm以下がより好ましい。接着層7の貯蔵せん断弾性率は、5kPa以上5MPa以下が好ましく、1MPa以上5MPa以下がより好ましい。
表示装置10を製造するにあたり、組立順序は特に限定されない。例えば、予め印刷層付き板1に接着層7を配置した構造体を準備しておき、フレーム5に配置し、その後、液晶モジュール6を貼合してもよい。
表示装置10は、タッチセンサ等を備えていてもよい。タッチセンサを組み込む場合は、印刷層付き板1の第1の主面21側に接着層を介してタッチセンサを配置し、それに接着層7を介して液晶モジュール6を配置する。
次に、本発明の実施例について説明する。本発明は以下の実施例に限定されるものではない。例1、例2は本発明の実施例、例3、例4は比較例である。
板2として、厚さが2mm、主面が四角形の板状ガラス(ドラゴントレイル(登録商標)、旭硝子社製)を用い、以下の手順で印刷層付きガラス板を得た。
<例1>
ガラス板に(1)防眩処理、(2)端面の研削処理、(3)化学強化処理およびアルカリ処理、(4)印刷層の形成、の順に処理を行った。具体的な処理は以下の通りである。
(1)防眩処理
ガラス板の第2の主面22に以下の手順で、フロスト処理による防眩処理を行った。
まず、耐酸性の保護フィルム(以下、単に「保護フィルム」という)を、ガラス板の防眩処理を施さない側の主面(第1の主面21)に貼合した。このガラス板を3質量%のフッ化水素水溶液に3分間浸漬し、ガラス板をエッチングし、ガラス板の第2の主面22に付着した汚れを除去した。続いてガラス板を15質量%フッ化水素、15%フッ化カリウムの混合水溶液に3分間浸漬し、ガラス板の第2の主面22にフロスト処理を施した。その後、ガラス板を10質量%フッ化水素水溶液に6分間浸漬することで防眩処理を施した。ガラス板の保護フィルムを除去しヘーズ値を測定したところ25%となった。なお、ヘーズ値は、JIS K 7136によりヘーズメータ(商品名:HZ−V3、スガ試験機社製)を用いて測定した。
(2)端面の研削処理
防眩処理を施したガラス板を、150mm×250mmの大きさに切断した。その後、ガラス板の全周にわたってガラスの端面から0.2mmの寸法でC面取りを行った。面取りは600番の砥石(東京ダイア社製)を用い、砥石の回転数が6500rpm、砥石の移動速度が5000mm/minで処理した。これにより端面の算術表面粗さRaが450nmとなった。
(3)化学強化処理およびアルカリ処理
次に、450℃に加熱して硝酸カリウム塩を溶融させた溶融塩に、ガラス板を2時間浸漬して化学強化処理を行った。その後、ガラス板を溶融塩より引き上げ、1時間で室温まで徐冷した。以上の処理で、表面圧縮応力(CS)が730MPa、応力層の深さ(DOL)が30μmの化学強化されたガラス板を得た。
さらに、このガラス板をアルカリ溶液(商品名:サンウォッシュTL−75、ライオン社製)に4時間浸漬してアルカリ処理を施した。
(4)印刷層の形成
ガラス板の第1の主面21の外周部に、2cm幅の黒枠状に印刷層3を形成した。まず、メッシュ径が30μmのスクリーン版をスクリーン印刷機にセットした。使用したスクリーン版はメッシュ部に比べ、乳剤部のインクに対する濡れ性が異なるように作製した。インクとして黒色インク(商品名:HF GV3RX01 710 ブラック、株式会社セイコーアドバンス社製)を用意した。次に、スクリーン印刷機を用いて、印刷層縁部32A、32Cの最大厚さT1、T3が8μmに、印刷層平坦部32Bの厚さT2(平均厚さ)が4μmになるように、黒色インクを塗布して印刷層3を形成した。この際、印刷層縁部32A、32Cとガラス板との接触端61、63における接線と、第1の主面21とが交差する角度62A、64Aは11°であった。印刷の際には、研削処理を行った端面上に印刷層縁部32Cが形成されるように、接触端63が平面視でガラス板の端面から0.1mmの位置となるように印刷を行った。その後、120℃で10分間保持して印刷層3を乾燥させた。
続いて、印刷層3上に、側面視にて印刷層3の端面からそれぞれ0.4mmだけ印刷層の幅を狭め、上面印刷層81を形成した。具体的には、まず、メッシュ径が40μmのスクリーン版をスクリーン印刷機にセットした。使用したスクリーン版はメッシュ部に比べ、乳剤部のインクに対する濡れ性が異なるように作製した。インクとして黒色インク(商品名:HF GV3RX01 710 ブラック、株式会社セイコーアドバンス社製)を用意した。次に、スクリーン印刷機を用いて、上面印刷層縁部81A、81Cの最大厚さT4、T6が10μm、上面印刷層平坦部81Bの厚さT5(平均厚さ)が5μmの厚さになるように、黒色インクを塗布して上面印刷層81を形成した。この際、上面印刷層縁部81A、81Cと上面印刷層81との接触端65、67における接線と、上面印刷層平坦部81Bとが交差する角度66A、68Aは13°であった。その後、120℃で30分間保持して乾燥させた。以上の手順により印刷層付きガラス板を2枚得た。得られた形状を図2に示す。印刷層3の内外周端に印刷層縁部32A、32Cが形成された。また上面印刷層81の内外周端に上面印刷層縁部81A、81Cが形成された。
<例2>
(4)印刷層の形成の工程において、使用したスクリーン版は、乳剤部とメッシュ部とのインクに対する濡れ性が同じになるように作製した。このスクリーン版を使用し、上面印刷層81の厚さが均一(平均厚さ6μm)になるように印刷したこと以外は、例1と同様の手順で印刷層付きガラス板を2枚得た。得られた形状を図6に示す。印刷層3の内外周端には印刷層縁部32A、32Cが形成されたが、例1とは異なり、上面印刷層81には上面印刷層縁部81A、81Cが形成されなかった。
<例3>
例1とは異なり、(4)印刷層の形成の工程において、使用したスクリーン版は、乳剤部とメッシュ部とのインクに対する濡れ性が同じになるように作製した。このスクリーン版を使用し、印刷層3の厚さが均一(平均厚さ5μm)になるように印刷し、それ以外は、同様の手順で印刷層付きガラス板を2枚得た。得られた形状を図7に示す。図7に示す印刷層付きガラス板90Aでは、上面印刷層81の内外周端に上面印刷層縁部81A、81Cが形成されたが、例1とは異なり、印刷層3の内外周端に印刷層縁部32A、32Cが形成されなかった。
<例4>
(4)印刷層の形成の工程において、使用したスクリーン版は、乳剤部とメッシュ部とのインクに対する濡れ性が同じになるように作製した。このスクリーン版を使用し、印刷層3および上面印刷層81の厚さが均一(平均厚さがそれぞれ5μm、6μm)になるように印刷したこと以外は、例1と同様の手順で印刷層付きガラス板を2枚得た。得られた形状を図8に示す。図8に示す印刷層付きガラス板90Bでは、例1とは異なり、印刷層3の内外周端に印刷層縁部32A、32Cが形成されなかった。上面印刷層81の内外周端にも上面印刷層縁部81A、81Cが形成されなかった。
[評価]
例1ないし例4で得られた印刷層付きガラス板を2枚ずつ、計8枚用意し、以下の手順で、接着層を形成してから、印刷層3の内周端面を観察した。
(接着層形成)
例1ないし例4の印刷層付きガラス板の第1の主面21に、接着層を以下の手順により形成した。まず、接着剤としてMHM−FWD175(日栄化工社製)を用意した。次に、この接着剤を印刷層3(上面印刷層81)上、非印刷層上に跨るように、印刷層付きガラス板の第1の主面21に塗布して接着層を形成した。
(光学顕微鏡観察)
印刷層3の内周端(印刷層3の内周側と第1の主面21の境界)に残留空気が存在するか否かを光学顕微鏡で以下のように評価した。光学顕微鏡は半導体/FPD光学顕微鏡(オリンパス社製、型番:MX61LT−N1277MU2)を用い、反射モードで観察を行った。観察倍率は50倍とした。結果を表1に示す。表1におけるNo.1、No.2は、2枚ずつ用意した印刷層付きガラス板の、1枚目と2枚目を示す。
Figure 2020028973
例1および例2の印刷層3の内周端面は空気が残留した箇所がなく、内周端面から空気が抜けやすい構造であることが分かった。例1および例2で得られた印刷層付きガラス板を、表示装置に組み込んだところ、美観に優れていた。
一方、例3および例4の印刷層3の内周端面は空気が残留した箇所が数か所あった。例3および例4で得られた印刷層付きガラス板を表示装置に組み込んだところ、残留空気の影響で表示部の視認性が悪くなり、優れた美観が得られなかった。この結果から、印刷層3の内周端面に印刷層縁部32Aがないと、空気が残留しやすいことが明らかとなった。
以上の結果から、実施例の印刷層付きガラス板は、比較例の印刷層付きガラス板に比べ、優れた美観を有することが分かった。
1、1A、1B…印刷層付き板、2…板、3…印刷層、6…液晶モジュール、7…接着層、10…表示装置、21…第1の主面、22…第2の主面、32A…印刷層縁部、32B…印刷層平坦部、32C…印刷層縁部、61…接触端、61A…接線、62A、62B…角度、63…接触端、64A、64B…角度、65…接触端、65A…接線、66A、66B…角度、67…接触端、67A…接線、68A、68B…角度、70A…接線、72A、72B…角度、81…上面印刷層、81A…上面印刷層縁部、81B…上面印刷層平坦部、81C…上面印刷層縁部。

Claims (9)

  1. 板と、当該板の主面に設けられた印刷層とを備える印刷層付き板であって、
    前記印刷層は、
    表面が平坦な印刷層平坦部と、前記印刷層平坦部の端部に設けられ、前記印刷層平坦部の外側に前記主面との接触端が位置する印刷層縁部と、を備え、
    前記主面に直交する断面視において、
    前記印刷層縁部の接線と前記主面とのなす角度のうち、前記印刷層縁部側の角度が常に90°未満であることを特徴とする印刷層付き板。
  2. 前記印刷層は、
    前記印刷層縁部の最大厚さが、前記印刷層平坦部の厚さよりも厚い請求項1に記載の印刷層付き板。
  3. 前記印刷層の上面に設けられた上面印刷層を備え、
    前記上面印刷層は、平面視において、前記印刷層の内側に設けられる請求項1または2に記載の印刷層付き板。
  4. 前記上面印刷層は、
    表面が平坦な上面印刷層平坦部と、前記上面印刷層平坦部の端部に設けられた上面印刷層縁部と、を備え、
    前記主面に直交する断面視において、
    前記上面印刷層縁部の接線と前記印刷層平坦部のなす角度のうち、前記上面印刷層縁部側の角度が常に90°未満である請求項3に記載の印刷層付き板。
  5. 前記印刷層は、平面視において枠状であり、前記印刷層縁部は、少なくとも前記印刷層の内周端部側に設けられる請求項1から4のいずれか一項に記載の印刷層付き板。
  6. 前記板は、ガラスである請求項1から5のいずれか一項に記載の印刷層付き板。
  7. 前記ガラスは、強化ガラスからなる請求項6に記載の印刷層付き板。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の印刷層付き板からなるカバー部材。
  9. 請求項8に記載のカバー部材と、
    表示パネルと、
    前記カバー部材と前記表示パネルとを貼合する接着層とを備える表示装置。
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