JP2020024475A - 無人航空機の飛行管理システム、及び飛行管理方法 - Google Patents

無人航空機の飛行管理システム、及び飛行管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無人航空機の飛行を能動的に管理するための飛行管理システム、及び飛行管理方法を提供すること。【解決手段】無人航空機の飛行前に、無人航空機の飛行計画情報を含む飛行リスク関連情報を用いて飛行事前リスクを算出する飛行事前リスク算出部と、無人航空機の飛行中に、無人航空機の飛行記録情報と飛行リスク関連情報とを用いて飛行リスクを算出する、飛行リスク算出部と、無人航空機の飛行後に、飛行記録情報を用いて無人航空機の飛行の妥当性を評価する飛行実績評価部とを備える、無人航空機の飛行管理システム、及び同様の原理で実施される方法を提供する。【選択図】図3

Description

本発明は、無人航空機の飛行管理システム、及び飛行管理方法に関し、より詳細には、飛行計画に従って飛行する無人航空機の飛行管理をするシステム、及び方法に関する。
従来、無人航空機は操縦者が地上の操縦送信器から上空の無人航空機へと制御信号を送信して操縦することにより飛行するか、あるいは自律制御装置を搭載することにより飛行計画に従って自律飛行をしていた。
近年、固定翼機、回転翼機を含む無人航空機を自律飛行させるためのさまざまな自律制御装置が開発されている。特許文献1においては、小型無人ヘリコプタの位置、姿勢、高度、方位を検知するセンサと、小型無人ヘリコプタの舵を動かすサーボモータへの制御指令値を演算する主演算部と、センサからのデータ収集を行い、また主演算部による演算結果をサーボモータへのパルス信号に変換する副演算部とを1つの小型フレームボックスにアセンブリした自律制御装置が提案されている。その他、特許文献2〜11においてもさまざまな自律制御装置や自律制御のためのセンサ等が提案されている。
しかしながら、無人航空機の飛行においては、他の無人・有人航空機との衝突回避や飛行禁止空域の迂回、悪天候時の飛行計画の変更等のために外部から飛行管理をしたり、航空管制をしたりする手段は従来存在しない。有人航空機の航空管制システムにおいては管制情報を地上から配信し、機上の操縦士が管制情報に基づいて実際に操舵を行っているが、無人航空機の飛行において操縦者は通常地上におり、有人航空機の場合とは状況が異なる。また自律飛行時に外部から能動的に飛行管理や航空管制を行う手段も従来存在しない。
特開2004−256020号公報 特開2004−256022号公報 特開2006−312344号公報 特開2007−331426号公報 特開2013−200162号公報 特開2015−42539号公報 国際公開第2010/137596号 特開2000−118498号公報 特開2004−130852号公報 特開2007−106269号公報 特開2000−118498号公報
吉田 一秀、外1名、「オブザーバ,カルマンフィルタを併用した故障検出性能の向上」、[online]、南山大学大学院 数理情報研究科 2008年度 修士論文・OJL報告書要旨集、[平成28年11月21日検索]、インターネット<URL:http://www.seto.nanzan-u.ac.jp/msie/ma-thesis/2008/TAKAMI/m07mm036.pdf> 足立 康二、外3名、「ベイジアンネットワークによる複合機診断技術」、富士ゼロックス テクニカルレポート、No.19、pp.78−87(2010)
そこで本発明は、無人航空機の飛行を能動的に管理するための飛行管理システム、及び飛行管理方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するべく、本発明は、無人航空機の飛行前に、無人航空機の飛行計画情報を含む飛行リスク関連情報を用いて飛行事前リスクを算出する飛行事前リスク算出部と、無人航空機の飛行中に、無人航空機の飛行記録情報と飛行リスク関連情報とを用いて飛行リスクを算出する、飛行リスク算出部と、無人航空機の飛行後に、飛行記録情報を用いて無人航空機の飛行の妥当性を評価する飛行実績評価部とを備える、無人航空機の飛行管理システムを提供する。
ここにおいて、飛行事前リスク算出部と飛行リスク算出部とは、例えば同一の主演算部が飛行リスク算出プログラムを実行することにより実現される機能部であってよく、別個のハードウェアから構成される機能部である必要はない。飛行実績評価部も、後述のとおり一例においては飛行実績評価プログラムを主演算部が実行することにより実現される機能部であってよく、飛行事前リスク算出部や飛行リスク算出部と別個のハードウェアから構成される機能部である必要はない。これらの機能部は同一の演算部等がプログラムを実行することにより実現されるものであってもよいし、あるいは、飛行リスク算出部は無人航空機内の主演算部が飛行リスク算出プログラムを実行することにより実現される等、各機能部を実現する演算部等が複数のハードウェアとして任意に分散していてもよい。
上記飛行管理システムを、無人航空機の飛行中に、算出された飛行リスクを示す飛行リスク情報を、入出力インターフェースに出力するか又は通信部から外部装置に送信するよう構成することができる。
上記飛行管理システムを、無人航空機の飛行中に、算出された飛行リスクが第1の所定レベル以上の場合にのみ、又は第1の所定レベルより高い場合にのみ、警告情報を入出力インターフェースに出力するか又は通信部から外部装置に送信するよう構成することができる。
上記飛行管理システムに介入制御信号生成部を更に備え、無人航空機の飛行中に、算出された前記飛行リスクが第2の所定レベル以上の場合にのみ、又は第2の所定レベルより高い場合にのみ、無人航空機の飛行を直接制御するための介入制御信号を介入制御信号生成部が生成して通信部から無人航空機に送信するよう構成することができる。
上記飛行管理システムにおいて、飛行実績評価部を、無人航空機の飛行後に、飛行記録情報を用いて無人航空機の整備計画情報を生成するようさらに構成することができる。
上記飛行管理システムにおいて、飛行リスク関連情報は、機体性能整備情報、地図情報、飛行制限空域情報、気象情報、及び周辺の航空機管制情報のうち少なくとも一つをさらに含むものであってよい。
また本発明は、無人航空機の飛行前に、無人航空機の飛行計画情報を含む飛行リスク関連情報を用いて飛行事前リスクを算出する段階と、無人航空機の飛行中に、無人航空機の飛行記録情報と前記飛行リスク関連情報とを用いて飛行リスクを算出する段階と、無人航空機の飛行後に、飛行記録情報を用いて無人航空機の飛行の妥当性を評価する段階とを備えた、無人航空機の飛行管理方法を提供する。
本発明に従って無人航空機の飛行を飛行前から飛行後に亘って能動的に管理することにより、無人航空機の安全な運用が期待できる。また飛行中に得られた情報を蓄積することによりリスク評価の精度向上が図られるため、より効率的な飛行も可能となる。
無人航空機の一例であるマルチコプタの外観図。 図1の無人航空機の機能構成を示すブロック図。 本発明の一実施形態である飛行管理システムの機能構成を示すブロック図。 飛行管理システムの動作の流れを示すフロー図。 無人航空機の飛行前に行われる飛行管理の一例を示すブロック図。 飛行事前リスク算出の具体的方法の一例を示すFTA解析図。 無人航空機の飛行中に行われる飛行管理の一例を示すブロック図。 無人航空機の飛行中の飛行リスクの一例を示す図。 無人航空機の飛行中に行われる飛行管理の一例として、飛行管理システムによる無人航空機への管制制御を示すフロー図。 無人航空機の飛行後に行われる飛行管理の一例を示すブロック図。 無人航空機の飛行後に行われる飛行管理の一例として、飛行管理データベースに記録された飛行記録情報を用いて立案される無人航空機の整備計画を示す図。 図3の飛行管理システムの変形例である、クラウド・コンピューティングを利用するよう構成された飛行管理システムの機能構成を示すブロック図。
以下、本発明の一実施形態である無人航空機の飛行管理システム及び飛行管理方法を、図面を参照しつつ説明する。ただし本発明による無人航空機の飛行管理システム及び飛行管理方法が以下に説明する具体的態様に限定されるわけではなく、本発明の範囲内で適宜変更可能であることに留意する。例えば、本発明に従って飛行管理を行う無人航空機は、図1,図2に示すマルチコプタに限らず、回転翼機、固定翼機等、任意の無人航空機であってよいし、また自律飛行型の無人航空機である必要もない。飛行管理システムのシステム構成も、図3に示されるものに限らず同様の動作が可能であれば任意であり、例えば通信回路の機能を処理部に統合する等、複数の構成要素が実行すべき動作を単独の構成要素により実行してもよいし、あるいは主演算部の機能を複数の演算部に分散する等、図示される単独の構成要素の実行すべき動作を複数の構成要素により実行してもよい。飛行管理システムが各種情報の読み出し、書き込みを行う各種データベースは、飛行管理システム自体の内部に配置されていても、あるいは別の場所に配置されていてもよい。各種データベースに記録される情報項目も、後述の具体的項目に限らず任意である。図示される各データベースが複数のデータベースに分解されてもよいし、あるいは図示される複数のデータベースが1つのデータベースとして実装されてもよい。無人航空機の自律制御プログラムや飛行管理システムの各種プログラムは、ハードディスクドライブ等の記録デバイスに記録されて演算部により読み出されて実行されるものであってもよいし(図示される各プログラムが複数のプログラムモジュールに分解されてもよいし、あるいは図示される複数のプログラムが1つのプログラムとして実装されてもよい。)、マイコン等を用いた組み込み型のシステムによって同様の動作が実行されてもよい。以下の実施形態で示される全ての構成要素を飛行管理システムが備える必要はなく、また示される方法ステップの全てを飛行管理方法が備える必要もない。飛行事前リスクや飛行リスクの算出、飛行の妥当性評価等の具体的アルゴリズムも、例示されるものに限らず任意であり、飛行事前リスク、飛行リスク等の「リスク」の定義も、後述のとおり周辺事象が起こる確率等に限らず任意に定義してよい。一例として、リスクは、気象条件、飛行制限区域、他の飛行体との位置関係等の外的条件に起因するリスクと、自機体の経年劣化等の内的条件に起因するリスクとに分類される。これらの条件に当てはまる単一事象の発生や複合事象の発生に起因して、無人航空機の飛行及び運用に障害の起こり得る状態を「リスクの生じている状態」とすることができる。リスクの高低も、事象発生の確率に限らず、発生後の損失の大きさをも加味して任意に算出することができる。
無人航空機の構成、動作
図1に、本発明に従って飛行管理される無人航空機の一例であるマルチコプタの外観図を示す。無人航空機(マルチコプタ)100は、本体部101と、本体部101からの制御信号により駆動する6つのモータ102と、各々のモータ102の駆動により回転して揚力を発生させる6つのロータ(回転翼)103と、本体部101と各々のモータ102とを接続する6つのアーム104と、離着陸時の転倒防止等に寄与する着陸脚105とを備える。本体部101からの制御信号により6つのロータ103各々の回転数、回転方向を制御することにより、上昇、下降、前後左右への飛行、旋回等、無人航空機100の飛行が制御される。
図2は、図1の無人航空機100の機能構成を示すブロック図である。無人航空機100の本体部101は、プロセッサ、一時メモリ等から構成されて各種演算を行う主演算部106aと、主演算部106aによる演算で得られた制御指令値データをモータ102へのパルス信号に変換する等の処理を担う、プロセッサ、一時メモリ等から構成される制御信号生成部106bと(主演算部106a、制御信号生成部106bを含む演算部を処理部107と称する。)、処理部107により生成されたパルス信号をモータ102への駆動電圧へと変換するスピードコントローラ108と、外部との各種データ信号の送受信を担う通信アンテナ109及び通信回路110と、GPS(Global Positioning System)センサ、姿勢センサ、高度センサ、方位センサ等の各種センサを含むセンサ部111と、飛行計画情報112a、自律飛行プログラム112b、飛行記録データベース112c等を記録するハードディスクドライブ等の記録デバイスから構成される記録部113と、リチウムポリマーバッテリやリチウムイオンバッテリ等のバッテリデバイスや各要素への配電系を含む電源系114とを備えている。その他に、ビデオカメラ、スチルカメラ等の撮影部(不図示)等、無人航空機100は機能用途に応じて任意の機能部を備えていてよい。
飛行計画情報112aは、飛行の開始位置、目的位置、開始位置から出発して目的位置に到達するまでに経由すべきチェックポイント位置(緯度、経度、高度)の集合である飛行計画経路や、速度制限、高度制限等、飛行中に従うべき何らかの規則である飛行計画を示すデータである。主演算部106aが飛行計画情報112aを読み込んで自律制御プログラム112bを実行することにより、飛行計画に従って無人航空機100が飛行する。具体的には、センサ部111の各種センサから得られる情報により無人航空機100の現在位置、速度等を決定し、飛行計画で定められた飛行計画経路、速度制限、高度制限等の目標値と比較することにより主演算部106aで各ロータ103に対する制御指令値を演算し、制御指令値を示すデータを制御信号生成部106bでパルス信号に変換して各スピードコントローラ108に送信し、各スピードコントローラ108がパルス信号を駆動電圧へと変換して各モータ102に印加し、各モータ102の駆動を制御して各ロータ103の回転速度を制御することにより無人航空機100の飛行が制御される。無人航空機100が実際に飛行した飛行経路(各時刻における無人航空機100の機***置等)や各種センサデータ等の飛行記録情報は、飛行中に随時飛行記録データベース112cに記録される。
このような自律飛行型無人航空機100の一例としては、ミニサーベイヤーMS−06LA(株式会社自律制御システム研究所)、Snap(Vantage Robotics社)、AR.Drone2.0(Parrot社)、Bebop Drone(Parrot社)等が市販されている。シングルロータ型を含む無人ヘリコプタの自律飛行は、例えば上述の各特許文献に記載された態様により実装可能であるし、固定翼の無人飛行機の自律飛行は、例えば旅客機のオートパイロット機能と同様に実装可能である。
飛行管理システムの構成
図3は、本発明の一実施形態である飛行管理システム1の機能構成を示すブロック図である。飛行管理システム1は、プロセッサ、一時メモリ等から構成されて各種演算を行う主演算部2aと、無人航空機の飛行に直接介入するべく用いられる介入制御信号を生成するための、プロセッサ、一時メモリ等から構成される介入制御信号生成部2bと(主演算部2a、介入制御信号生成部2bを含む演算部を処理部3と称する。)、外部との各種データ信号の送受信を担う通信回路8及び通信アンテナ9と、飛行管理データベース4、飛行リスク関連情報データベース5や、飛行リスク算出プログラム、飛行支援・管制プログラム、飛行実績評価プログラム等の各種プログラム6を記録するハードディスクドライブ等の記録デバイスから構成される記録部7とを備えている(電源系は不図示)。また飛行管理システム1は、各種情報や制御命令等のデータ入出力を行う、ディスプレイやキーボード等の入出力インターフェース10に接続されており、入出力インターフェース10を介して処理結果を出力したり命令を受け付けたりすることができる。
飛行管理データベース4には、無人航空機100が飛行した実際の飛行経路を初めとして、無人航空機100が飛行中にセンサ部111等によって取得したさまざまな情報が飛行記録情報として無人航空機100から受信されて記録される。一例としては、各時刻における無人航空機100の3次元位置座標や姿勢データ等が記録される。さらに飛行管理データベース4には、後述のとおり主演算部2aにより算出された各時刻における飛行リスク等、無人航空機100の飛行を管理するためのさまざまな情報を記録してよい。
飛行リスク関連情報データベース5には、飛行リスク関連情報として、(1)上述の飛行計画を示す飛行計画情報、(2)無人航空機100を構成する各部品の性能スペック、累積使用時間、整備記録等の機体性能整備情報、(3)無人航空機100の飛行計画に含まれる飛行計画経路周辺の2次元マップ又は3次元マップ情報、(4)当該飛行計画経路周辺の飛行禁止空域等、さまざまな理由で飛行が制限される空域(飛行制限空域)を示す情報、(5)当該飛行計画経路周辺の気象情報、(6)当該飛行計画経路周辺を飛行する無人機又は有人機の管制情報がデータとして記録されている。これらの各種データは、無人航空機100の飛行管理動作に先立ち、予め飛行リスク関連情報データベース5に記録されており、随時外部からのデータ入力により最新データに更新される。一例として、飛行計画情報は飛行開始前に管理者によって入出力インターフェース10を介して入力され、機体性能整備情報は、一回の飛行が終了した時、機体整備を行った時等に管理者によって入出力インターフェース10を介して入力され、2次元マップ又は3次元マップ情報は、広域の2次元マップ又は3次元マップ情報のうち、飛行計画経路周辺の2次元マップ又は3次元マップ情報を外部サーバ(不図示)からダウンロードする等して入力され、飛行制限空域を示す情報、気象情報、管制情報も同様に外部サーバからダウンロードする等して入力される。
飛行リスク算出プログラムは、主演算部2aが実行することにより、飛行計画情報等の飛行リスク関連情報を用いて無人航空機100の飛行計画における飛行事前リスクを無人航空機100の飛行前に算出したり、飛行記録情報と飛行リスク関連情報とを用いてリアルタイムの飛行リスクを無人航空機100の飛行中に算出したりするためのプログラムである。主演算部2aは、飛行リスク算出プログラムを実行することにより飛行事前リスク算出部として、及び飛行リスク算出部として機能する。飛行支援・管制プログラムは、主演算部2aが実行することにより、上記算出された飛行事前リスクを示す飛行事前リスク情報や飛行リスクを示す飛行リスク情報を、無人航空機100の操縦者のコンピュータ等、外部装置に送信したり、入出力インターフェース10から出力したり、後述のとおり状況に応じて、無人航空機100の飛行中に警告情報を外部装置に送信したり、入出力インターフェース10から出力したり、介入制御信号を無人航空機100に送信したりするためのプログラムである。主演算部2aは、飛行支援・管制プログラムを実行することにより飛行支援・管制部として機能する。飛行実績評価プログラムは、主演算部2aが実行することにより、飛行記録情報を用いて無人航空機100の飛行の妥当性を飛行後に評価するためのプログラムである。主演算部2aは、飛行実績評価プログラムを実行することにより飛行実績評価部として機能する。その他、上述のとおり外部サーバから各種データをダウンロードする等、通信回路8及び通信アンテナ9を制御するプログラムや、各種データベースへの読み書きを制御するプログラム、入出力インターフェース10による各種データの入出力を制御するプログラム等、主演算部2aにより実行されるプログラムが記録部7に記録されている(不図示)。
飛行管理システムの動作
飛行管理システム1の動作の流れを図4のフロー図に示す。無人航空機100の飛行前に、飛行管理システム1は飛行計画情報等の飛行リスク関連情報を用いて飛行事前リスクを算出する(ステップS1)。飛行事前リスクを示す飛行事前リスク情報を、入出力インターフェース10に出力したり、通信回路8及び通信アンテナ9により無人航空機100の操縦者の外部コンピュータ等の外部装置に送信したりすることにより、飛行管理者又は操縦者は飛行計画のリスクを把握して、飛行計画の修正や、使用機材の検討、事前の部品交換のような運用方法の最適化を図る等、運用に関わるあらゆる面で事前リスクを元にしたアクションを取ることができる。
無人航空機100の飛行中に、飛行管理システム1は無人航空機100から飛行記録情報を受信し、飛行記録情報と飛行リスク関連情報とを用いて飛行リスクをリアルタイムで算出する(ステップS2)。飛行リスクを示す飛行リスク情報を、入出力インターフェース10に出力したり、通信回路8及び通信アンテナ9により無人航空機100の操縦者の外部コンピュータ等の外部装置に送信したりすることにより、飛行管理者又は操縦者は飛行中の無人航空機100に関する飛行リスクをリアルタイムで把握できる。また算出された飛行リスクが所定レベルより高い場合には警告情報を同様に出力又は送信したり、介入制御信号を通信回路8及び通信アンテナ9により無人航空機100に送信することにより無人航空機100の飛行に直接介入したりすることも可能である。
無人航空機100の飛行後に、飛行管理システム1は蓄積された上記飛行記録情報を用いて無人航空機100の飛行の妥当性を評価する(ステップS3)。評価結果を示す評価結果情報を、入出力インターフェース10に出力したり、通信回路8及び通信アンテナ9により無人航空機100の操縦者の外部コンピュータ等の外部装置に送信したりすることにより、飛行管理者又は操縦者は、次回の飛行計画を修正したり、無人航空機100の整備計画を立てたりすることができる。
以下、飛行管理システム1による無人航空機100の飛行管理動作を、飛行前、飛行中、飛行後の3つのフェーズに分けて説明する。
飛行前(ステップS1)
無人航空機100の飛行前に行われる飛行管理の一例を図5のブロック図に示す。主演算部2aが、飛行リスク算出プログラムを実行することにより(一例において、飛行管理者により入出力インターフェース10を介して飛行リスク算出プログラムの実行が命令される。)、飛行リスク関連情報データベース5から各種の飛行リスク関連情報を読み出し、これを用いて飛行事前リスクを算出する。
飛行事前リスク算出の具体的アルゴリズムの一例として、FTA(Fault Tree Analysis)解析による算出アルゴリズムを図6により説明する。最終的に算出すべき飛行事前リスクは、無人航空機100の飛行に関わる(飛行に支障をきたす)リスクを伴う事象(トップ事象)が起こる確率Ftotalである。無人航空機100の飛行に関わるリスクは、無人航空機100自身によるリスクと、他の航空機との空中衝突によるリスクとに分けることができる。無人航空機100自身によるリスクは、ボトム事象によるリスクとして、さらに無人航空機100が故障したり制御不能になったりするリスク(当該周辺事象の起こる確率をFsystemとする。)と、悪天候や障害物により飛行に支障をきたすリスク(当該周辺事象の起こる確率をFdisturbanceとする。)とに分けることができ、また空中衝突によるリスクは、ボトム事象によるリスクとして、さらに有人航空機との衝突によるリスク(当該周辺事象の起こる確率をFcollisionMAとする。)と、無人航空機との衝突によるリスク(当該周辺事象の起こる確率をFcollisionUAとする。)とに分けることができる。
systemは、飛行リスク関連情報データベース5に記録されている機体性能整備情報から得られる各部品の性能スペック(故障率)、飛行実績(累積使用時間、整備記録)等から統計的計算手法、モデル計算手法等(これら計算アルゴリズムも飛行リスク算出プログラムに含まれる。後述の計算手法等についても同様。)により算出される。Fdisturbanceは、飛行リスク関連情報データベース5に記録されている飛行計画情報、2次元マップ又は3次元マップ情報、気象情報等から統計的計算手法、モデル計算手法等により算出される。FcollisionMAは、飛行リスク関連情報データベース5に記録されている飛行計画情報、管制情報(飛行計画経路周辺における有人航空機の飛行密度)等から統計的計算手法、モデル計算手法等により算出される。FcollisionUAは、飛行リスク関連情報データベース5に記録されている飛行計画情報、管制情報(飛行計画経路周辺における無人航空機の飛行密度)等から統計的計算手法、モデル計算手法等により算出される。モデル計算手法としては、例えばベイジアンネットワークを用いた確率推論が知られている。また一例として、故障診断にはシステムの特性をモデル化するものとしないものとがあり、前者にはニューラルネットワーク・AIを応用したもの、後者にはパリティベクトル法、ベクトル勾配法、確率モデルを用いた方法等がある(非特許文献1、2)。
4つのボトム事象が排他的、且つ独立であると仮定すれば、トップ事象が起こる確率Ftotalは、
total=Fsystem+Fdisturbance+FcollisionMA+FcollisionUA
と表わすことができる。主演算部2aは、飛行リスク算出プログラムを実行することにより各ボトム事象の起こる確率を計算し、それらから飛行事前リスクとしてトップ事象が起こる確率Ftotalを算出する。
飛行事前リスクを示す情報は、主演算部2aから入出力インターフェース10へと出力されるか、通信回路8から通信アンテナ9によって外部コンピュータ等の外部装置に送信される。飛行管理者又は操縦者は、出力又は送信された情報から飛行事前リスクを把握し、例えばトップ事象が起こる確率Ftotalが所定の値より高ければ、飛行事前リスクが所定レベルより高いと判断して飛行計画を変更したり、使用する無人航空機100を変更したり、あるいは飛行自体を延期したりと適切な対策をとることが可能である。なお、飛行計画を変更する場合は、飛行管理者が入出力インターフェース10を介して変更後の飛行計画情報を主演算部2aにより飛行リスク関連情報データベース5に入力するか、操縦者が外部コンピュータ等から変更後の飛行計画情報を飛行管理システム1に送信し、飛行管理システム1が通信回路8及び通信アンテナ9によって当該情報を受信し、主演算部2aにより同様に飛行リスク関連情報データベース5に入力する。使用する無人航空機100を変更する場合は、飛行管理者が入出力インターフェース10を介して変更後の無人航空機100を特定するデータを入力し、これをトリガとして主演算部2aが飛行リスク関連情報データベースの更新プログラム(不図示)を実行することにより、外部データベース(不図示)等から変更後の無人航空機100に関する機体性能整備情報を抽出して通信回路8及び通信アンテナ9により受信し、飛行リスク関連情報データベース5に入力する。
なお、既に述べたとおりリスクの定義は事象発生の確率に限らず、発生後の損失の大きさをも加味して任意に算出することができる。一例として、4つのボトム事象のうち、特に有人航空機との衝突による損失が大きいと評価した上で、飛行事前リスクを
total=Fsystem+Fdisturbance+A・FcollisionMA+FcollisionUA
で算出されるRtotalと評価することができる。ここでAは有人航空機との衝突による損失を加味するための係数であり、例えば100と設定することにより当該衝突による損失の大きさを飛行事前リスクに反映させることができる。この飛行事前リスクRtotalを所定の値と比較する等して、同様に適切な対策をとることが可能である。
飛行中(ステップS2)
無人航空機100の飛行中に行われる飛行管理の一例を図7のブロック図に示す。主演算部2aが、飛行支援・管制プログラムを実行することにより(一例において、無人航空機100より飛行開始を通知する信号が飛行管理システム1に送信され、通信回路8及び通信アンテナ9により当該信号が受信されたことをトリガとして主演算部2aが飛行支援・管制プログラムを実行する。)、通信回路8及び通信アンテナ9から無人航空機100に対して飛行記録情報(各時刻の機***置情報、センサデータ等)を要求する信号が送信され、これに応答して無人航空機100から送信される飛行記録情報が通信回路8及び通信アンテナ9により受信され、受信された飛行記録情報が主演算部2aにより飛行管理データベース4に記録される。このような飛行記録情報の要求、受信及び記録は、無人航空機100の飛行中、一定時間ごとに繰り返し行われる。さらに主演算部2aは、飛行リスク算出プログラムを実行することにより、無人航空機100から随時受信した飛行記録情報と、飛行リスク関連情報データベース5に記録された飛行リスク関連情報とを用いて随時リアルタイムの飛行リスクを算出する。算出された各時刻の飛行リスクは、主演算部2aにより随時飛行管理データベース4に記録される。なお、このような動作中も、既に述べたとおり飛行リスク関連情報データベース5に記録された飛行リスク関連情報は、随時外部からのデータ入力により最新データに更新される。図7の例では、飛行制限空域を示す情報、気象情報、管制情報が随時外部サーバからダウンロードする等して動的に更新されている。
図8に、無人航空機の飛行中の飛行リスクの一例を示す。図8の例においては、無人航空機100が飛行制限空域に侵入すること、局所的に悪天候となっている空域に侵入すること、他の無人航空機に衝突することを、飛行中に飛行管理システム1が把握すべき周辺事象とし、無人航空機100と飛行制限空域との距離、無人航空機100と局所的な悪天候空域との距離、無人航空機100と他の無人航空機との距離を各周辺事象のリスクと等価と算出し、リスク指標の閾値となるあらかじめ定義された複数の所定距離と比較することにより飛行リスクを算出する。具体的には、飛行記録情報に含まれる無人航空機100の最新の機***置情報と、飛行リスク関連情報に含まれる飛行制限空域を示す情報とから、無人航空機100と飛行制限空域との距離D01が算出され、上記最新の機***置情報と、飛行リスク関連情報に含まれる気象情報とから、無人航空機100と局所的な悪天候空域との距離D02が算出され、上記最新の機***置情報と、飛行リスク関連情報に含まれる管制情報(飛行計画経路周辺を飛行する無人機の位置情報が、例えば各無人機から飛行管理システム1に随時送信されて、随時飛行リスク関連情報データベース5に記録されている。)とから、無人航空機100と他の無人航空機との距離D03が算出される。なお、これら距離の決定に用いる飛行記録情報は、無人航空機100から受信された後、一旦飛行管理データベース4に記録され、飛行管理データベース4から読み出されることとするが、別の態様としては無人航空機100の飛行記録情報を飛行管理システム1が随時無人航空機100から受信し、主演算部2aの一時メモリに一時記憶して用いることも可能である。この場合、飛行管理システム1から飛行管理データベース4を省いて構わない。
これら決定された距離D01,D02,D03のうち最小の距離をリスク指標D0minとし、D0minをあらかじめ定義された所定距離DS1,DS2,DS3と比較することにより飛行リスクが算出される。DS1>DS2>DS3として、例えばD0min>DS1であれば飛行リスクは「0」とされ、DS1≧D0min>DS2であれば飛行リスクは「1」とされ、DS2≧D0min>DS3であれば飛行リスクは「2」とされ、DS3≧D0minであれば飛行リスクは「3」とされる。一例においては、この飛行リスクを示す飛行リスク情報が、入出力インターフェース10から出力されるか、又は通信回路8及び通信アンテナ9により外部装置に送信されることにより、飛行管理者又は操縦者は飛行リスクを確認できる。
また、飛行リスクに応じて飛行管理システム1が警告情報を出力、送信したり無人航空機100の飛行に直接介入したりする等、管制制御を行うことも可能である。飛行リスク算出も含めた管制制御の流れを図9のフロー図に示す。
既に述べたとおり、主演算部2aが飛行リスク算出プログラムを実行することにより、飛行管理データベース4、飛行リスク関連情報データベース5から飛行記録情報や飛行リスク関連情報が読み出され(ステップS901)、リスク指標D0minが算出される(ステップS902)。以降、主演算部2aが飛行リスク算出プログラムに加えて飛行支援・管制プログラムを実行することにより、リスク指標を用いたリスク判定及びそれに伴う処理が実行される。
まずリスク指標D0minとDS1が比較され(ステップS903)、D0min>DS1であれば飛行リスクは「0」であるため警告や管制制御は行われない。所定の待機時間が経過した後、再びステップS901から処理が繰り返される。一方、D0min>DS1でなければ飛行リスクは「1」以上であり、近接対象物等と無人航空機100とが接近している旨の警告メッセージを示す警告情報が、入出力インターフェース10から出力されるか、又は通信回路8及び通信アンテナ9から外部装置に送信される(S904)。
警告情報の出力又は送信後、リスク指標D0minとDS2が比較され(ステップS905)、D0min>DS2であれば飛行リスクは「1」であり、警告を超える管制制御は行われない。所定の待機時間が経過した後、再びステップS901から処理が繰り返される。一方、D0min>DS2でなければ飛行リスクは「2」以上であり、介入制御信号が通信回路8及び通信アンテナ9から無人航空機100に送信される(ステップS906)。この例における介入制御信号は、無人航空機100の飛行に直接介入して、飛行制限空域、局所的な悪天候空域、他の無人航空機のような近接対象物等からの回避行動をとらせるための信号であり、一例においては飛行管理システム1の主演算部2aが飛行支援・管制プログラムを実行することにより、飛行記録情報に含まれる無人航空機100の機***置情報と、飛行リスク関連情報に含まれる、飛行制限空域を示す情報、気象情報、他の無人機の位置情報とから、無人航空機100が回避行動として移動するのに適した方向及び距離が決定され、当該方向に当該距離だけ無人航空機を移動させるための制御指令値が主演算部2aにより決定され、次に介入制御信号生成部2bにより、当該制御指令値を示す無人航空機100の各スピードコントローラ108が受け付けることのできるパルス信号としての介入制御信号が生成されて、無人航空機100に送信される。介入制御信号に従い各スピードコントローラ108が各モータ102の駆動を制御して各ロータ103の回転速度を制御することにより、無人航空機100の飛行が制御されて回避行動がとられる。一例においては、局所的に発生している強風領域等を迂回したり、目的地周辺に雷雨等の発生がある場合には引き返したりする等の回避行動がとられる。回避行動により近接対象物等を迂回後、無人航空機100は、自律制御プログラム112bを主演算部106aが実行していることにより元の飛行計画経路に戻ろうとする(上記のとおり目的地への飛行を中止して引き返す等、異なる制御も可能である。)。所定の待機時間が経過した後、飛行管理システム1において再びステップS901から処理が繰り返される。
なお、上述の例においては飛行リスクが「1」以上で警告情報を出力又は送信し、「2」以上で介入制御信号を送信しているが、これに代えて、飛行リスクが「1」よりも高い場合(「2」以上)にのみ警告情報を出力又は送信し、「2」よりも高い場合(「3」以上)にのみ介入制御信号を送信することとしてもよい。
飛行後(ステップS3)
無人航空機100の飛行後に行われる飛行管理の一例を図10のブロック図に示す。主演算部2aが、飛行実績評価プログラムを実行することにより(一例において、無人航空機100の飛行後に飛行管理者が入出力インターフェースから飛行実績評価プログラムの実行命令を入力する。)、飛行管理データベース4に記録された飛行記録情報を用いるか、無人航空機100の飛行記録データベース112cに記録された飛行記録情報を用いるか(飛行後に飛行記録データベース112cのデータを飛行管理システム1の記録部7にコピーしてもよいし、無人航空機100と飛行管理システム1との間の通信で随時必要な情報を送受信してもよい。)して、飛行の妥当性を評価する。
一例においては、飛行記録情報に含まれる各時刻の機***置情報から、無人航空機100の飛行速度の時間変化を算出することにより飛行の妥当性が評価される。飛行速度が大きく低下する時間が長かったならば飛行の妥当性は低いと評価され、安定して高い飛行速度で開始位置から目的位置まで無人航空機100が飛行していた場合には、飛行の妥当性は高いと評価される。飛行速度の平均値の大小により妥当性を数値的に評価してもよい。別の一例においては、飛行記録情報に含まれる各時刻の機***置情報から得られる、無人航空機100が実際に飛行した飛行経路と、飛行リスク関連情報データベース5に記録されている飛行リスク関連情報のうち、飛行計画情報に含まれる飛行計画経路とを比較することにより飛行の妥当性が評価される。飛行経路を3次元座標に描いた飛行経路曲線と、飛行計画経路を3次元座標に描いた飛行計画経路曲線との差異(両曲線を入出力インターフェース10から出力して飛行管理者が目視で差異の大小を判断してもよいし、飛行中の飛行経路曲線上の座標と飛行計画経路曲線上の座標との間の距離の平均値によって差異の大小を判断してもよい。その他、例えば画像の類似度を判定するアルゴリズムにより差異の大小を判断してもよい。)が大きければ飛行の妥当性は低いと評価され、差異が小さければ飛行の妥当性は高いと評価される。その他の例として、例えば飛行計画で予定されていたバッテリ使用量(飛行計画情報に含まれるとする。)と、実際の使用量(飛行記録情報に含まれるとする。)とを比較することにより飛行の妥当性を評価してもよい。実際の使用量が予定されていた使用量を大きく上回っていれば飛行の妥当性は低いと評価され、実際の使用量と予定されていた使用量との差異が小さいか、あるいは実際の使用量の方が少なければ飛行の妥当性は高いと評価される。
飛行の妥当性評価結果は、入出力インターフェース10から出力されるか、又は通信回路8及び通信アンテナ9により外部装置に送信される。飛行管理者又は操縦者は、飛行の妥当性の評価結果に基づき、次回の飛行計画を修正したり、飛行リスク算出プログラムのリスク算出アルゴリズムを修正したりすることができる。一例として、飛行の妥当性が低いと評価された場合、操縦者は次回の飛行計画経路を別ルートに変更することで飛行計画を修正できるし、また飛行の妥当性が著しく低いと評価された場合、飛行管理者は、飛行リスク算出アルゴリズムが不正確であったと判断してこれを修正することができる(図6のFTAツリーにおける各周辺事象の起こる確率の計算方法を変更したり、図8の各所定距離DS1,DS2,DS3を大きくして、より早期の段階で無人航空機100の飛行に介入したりする等)。
また飛行後においては、主演算部2aが、飛行実績評価プログラムを実行することにより、無人航空機100の整備計画情報を生成することもできる。一例においては、飛行中に無人航空機100から送信される飛行記録情報に、無人航空機のセンサ部111によって取得された、各時刻における特定の部品の疲労度を示す情報(電源系114に含まれるキャパシタであれば稼働時間、着陸脚105であれば「着陸回数」等。あるいは、飛行中の機体に対して「一定以上の大きさの加速度が加わった回数」から、各金属部品の疲労度(ねじの緩みの度合いも含む。)を推定することもできる。疲労度は、統計的計算手法、モデル計算手法等を用いて計算できる。)が含まれ、飛行管理データベース4、又は飛行記録データベース112cに記録されたこの情報を用いて、各時刻における特定の部品の疲労度S0を算出し、疲労度S0の飛行時間Tflightに対する時間変化を図11に示すとおり最小二乗法等によって線形近似することにより、疲労度S0が交換の目安となる閾値Sfailに到達するまでに残された目安の飛行時間Tmaintenanceが推定される。この目安の飛行時間Tmaintenanceを示す情報が、整備計画情報として入出力インターフェース10から出力されるか、通信回路8及び通信アンテナ9により外部装置に送信される。飛行管理者又は操縦者は、この整備計画情報を参考に無人航空機100の整備計画を立てることもできる。
変形例
無人航空機の飛行管理システムの構成は図3に示す構成に限らず任意である。一例として、クラウド・コンピューティングを利用するよう構成された飛行管理システム1の機能構成を図12のブロック図に示す。なお、図3の構成中の構成要素と同様の機能を有する構成要素には同様の参照番号を付し、適宜説明を省略する。
図12の飛行管理システム1は図3と同様の構成要素を有しているが、図3とは異なり、処理部3、記録部7、基地局8(携帯電話基地局、又は衛星通信基地局でもよい。)及び通信アンテナ9(携帯電話基地局アンテナ、又は衛星通信アンテナでもよい。)、入出力インターフェース10が、インターネット等の広域ネットワーク11や、3G(第三世代)携帯電話ネットワーク、LTE(Long Term Evolution)ネットワーク等の携帯電話網(通信事業者ネットワーク)を介して通信可能に接続されている。なお、処理部3、記録部7、入出力インターフェース10、基地局8は適宜モデム等の通信装置を備えており、当該通信装置を介して各々ネットワークにアクセスしデータ送受信を行う。
このように飛行管理システム1の各構成要素を遠隔配置してネットワークで接続しても、システムは同様に動作可能である。飛行管理者は、ディスプレイ、キーボード等の入出力インターフェース10によって広域ネットワーク11にアクセスし、主演算部2aに各種プログラムを実行するよう命令する。主演算部2aは、当該命令を受け、広域ネットワーク11を介して各種プログラムを受信して既に説明したとおり各種プログラムを実行する。プログラムの実行により行われる、各種データベースの読み出し、書き込みも広域ネットワーク11を介して同様に行われるし、入出力インターフェース10への飛行事前リスクや飛行リスク、飛行の妥当性評価結果を示す情報、警告情報等の出力も、広域ネットワーク11を介して同様に行われる。これら情報の外部装置への送信も、広域ネットワーク11、そして携帯電話網12を介して同様に行われる(外部装置が、例えばインターネットに接続されたコンピュータであれば、広域ネットワーク11のみを介して情報が送信されるし、外部装置が、例えばスマートフォンであれば、図12に示すとおり携帯電話網12を介して情報が送信される。あるいは、外部装置が衛星携帯電話であれば、(衛星通信)基地局8から(衛星)通信アンテナ9、不図示の通信衛星を介して情報が送信される。)。介入制御信号の無人航空機100への送信も、例えば無人航空機100にスマートフォンを搭載して、図12に示すとおり携帯電話網12を介して行うことが可能である。
また、飛行管理システム1の担う機能のうち少なくとも一部を無人航空機100自身が担うことも可能である。一例において、図2に示す無人航空機100の記録部113に飛行リスク算出プログラムを記録しておけば、飛行リスクの算出を無人航空機100自身により行うことが可能となる。このとき、図4のステップS2におけるリアルタイムの飛行リスク算出は、無人航空機100の主演算部106aが飛行リスク算出プログラムを実行することにより行われるのであり、主演算部106aが飛行リスク算出プログラムを実行することで飛行リスク算出部が実現される。
この場合、図3又は図12の飛行管理システム1中、主演算部2aが飛行支援・管制プログラムを実行することにより、通信回路8又は基地局8及び通信アンテナ9から無人航空機100に対して飛行リスクの算出を要求する信号が送信され、これに応答して無人航空機100の主演算部106aが飛行リスク算出プログラムを実行することにより、飛行管理システム1から飛行リスク関連情報を受信し、これと自己の飛行記録データベース112cに記録された飛行記録情報とを用いて飛行リスクを算出する。無人航空機100は、算出された飛行リスクを示す情報を飛行管理システム1に送信する。以降、飛行管理システム1は、既に述べた例と同様に飛行リスクを飛行管理データベース4に記録したり、飛行リスクに応じた警告情報の送信や直接介入等の管制制御を行ったりすることができる。
その他の飛行管理システム1が備える機能も、既に述べたとおりネットワークを介してアクセス可能な遠隔の構成要素に担わせたり、無人航空機100自身に担わせたりすることが可能である。
本発明は、物流、農業、空撮等、任意の用途に用いられる任意の無人航空機の飛行を管理するために利用することが可能である。
1 飛行管理システム
2a 主演算部
2b 介入制御信号生成部
3 処理部
4 飛行管理データベース
5 飛行リスク関連情報データベース
6 各種プログラム
7 記録部
8 通信回路(基地局)
9 通信アンテナ
10 入出力インターフェース
11 広域ネットワーク
12 携帯電話網(通信事業者ネットワーク)
100 無人航空機(マルチコプタ)
101 本体部
102 モータ
103 ロータ(回転翼)
104 アーム
105 着陸脚
106a 主演算部
106b 制御信号生成部
107 処理部
108 スピードコントローラ
109 通信アンテナ
110 通信回路
111 センサ部
112a 飛行計画情報
112b 自律飛行プログラム
112c 飛行記録データベース
113 記録部
114 電源系

Claims (7)

  1. 無人航空機の飛行前に、該無人航空機の飛行計画情報を含む飛行リスク関連情報を用いて飛行事前リスクを算出する飛行事前リスク算出部と、
    前記無人航空機の飛行中に、該無人航空機の飛行記録情報と前記飛行リスク関連情報とを用いて飛行リスクを算出する、飛行リスク算出部と、
    前記無人航空機の飛行後に、前記飛行記録情報を用いて該無人航空機の該飛行の妥当性を評価する飛行実績評価部と
    を備える、無人航空機の飛行管理システム。
  2. 前記無人航空機の飛行中に、算出された前記飛行リスクを示す飛行リスク情報を、入出力インターフェースに出力するか又は通信部から外部装置に送信する
    よう構成された、請求項1に記載の無人航空機の飛行管理システム。
  3. 前記無人航空機の飛行中に、算出された前記飛行リスクが第1の所定レベル以上の場合にのみ、又は該第1の所定レベルより高い場合にのみ、警告情報を入出力インターフェースに出力するか又は通信部から外部装置に送信する
    よう構成された、請求項1又は2に記載の無人航空機の飛行管理システム。
  4. 介入制御信号生成部を更に備え、
    前記無人航空機の飛行中に、算出された前記飛行リスクが第2の所定レベル以上の場合にのみ、又は該第2の所定レベルより高い場合にのみ、該無人航空機の飛行を直接制御するための介入制御信号を前記介入制御信号生成部が生成して通信部から該無人航空機に送信する
    よう構成された、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の無人航空機の飛行管理システム。
  5. 前記飛行実績評価部が、前記無人航空機の飛行後に、前記飛行記録情報を用いて該無人航空機の整備計画情報を生成する
    ようさらに構成された、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の無人航空機の飛行管理システム。
  6. 前記飛行リスク関連情報は、機体性能整備情報、地図情報、飛行制限空域情報、気象情報、及び周辺の航空機管制情報のうち少なくとも一つをさらに含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の無人航空機の飛行管理システム。
  7. 無人航空機の飛行前に、該無人航空機の飛行計画情報を含む飛行リスク関連情報を用いて飛行事前リスクを算出する段階と、
    前記無人航空機の飛行中に、該無人航空機の飛行記録情報と前記飛行リスク関連情報とを用いて飛行リスクを算出する段階と、
    前記無人航空機の飛行後に、前記飛行記録情報を用いて該無人航空機の該飛行の妥当性を評価する段階と
    を備えた、無人航空機の飛行管理方法。
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