JP2020023051A - ドリル - Google Patents

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神代 政章
Masaaki Kamishiro
政章 神代
秀典 米崎
Shusuke Yonezaki
秀典 米崎
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Abstract

【課題】長い切り屑の発生を抑制することが可能なドリルを提供する。【解決手段】回転軸1を中心に回転可能なドリルであって、円弧状の切れ刃4とシンニング切れ刃2とを備える。切れ刃4は、回転軸1に沿った方向から見た先端側に配置される。シンニング切れ刃2は、切れ刃4から見て回転軸1側に位置するとともに切れ刃4と連なる。回転軸1に沿った方向から見た、ドリルの直径Dに対するシンニング切れ刃2の長さLの比率が6%以上14%以下である。回転軸1に沿った方向から見た、ドリルの直径Dに対する切れ刃4の曲率半径Rの比率が25%以上45%以下である。【選択図】図2

Description

この発明は、非鉄金属などの加工に適用可能なドリルに関する。
従来、金属などからなる機械部品の穴あけ加工に用いる工具としてドリルが知られている(たとえば、特開2014−83646号公報参照)。特開2014−83646号公報では、軽金属などの加工に用いるドリルであって、ドリル本体の先端側に形成された切れ刃と、切り屑排出用の螺旋状の溝とが形成されたドリルが開示されている。
特開2014−83646号公報
従来のドリルを用いて機械部品に穴あけ加工を行う際、発生する切り屑の長さがたとえば3mm以上と長くなる場合があった。このような長い切り屑は、加工対象である機械部品に付着する恐れがある。たとえば、機械部品の表面に予め溝や凹部などが形成されている場合、当該溝や凹部に切り屑が入り込むことがある。そして、上述のような長い切り屑は、溝などの内部に引っかかり、機械部品を洗浄しても容易に溝の内部から排出されない場合がある。
このように機械部品の溝などの内部に切り屑が存在する場合、当該機械部品を組立てて機械装置を構成するときに、機械部品の組み付けができない、あるいは機械装置の動作不良が発生する、といった問題の原因となる。
そこで、長い切り屑の発生を抑制することが可能なドリルを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るドリルは、回転軸を中心に回転可能なドリルであって、円弧状の切れ刃とシンニング切れ刃とを備える。切れ刃は、回転軸に沿った方向から見た先端側に配置される。シンニング切れ刃は、切れ刃から見て回転軸側に位置するとともに切れ刃と連なる。回転軸に沿った方向から見た、ドリルの直径に対するシンニング切れ刃の長さの比率が6%以上14%以下である。回転軸に沿った方向から見た、ドリルの直径に対する切れ刃の曲率半径の比率が25%以上45%以下である。
上記によれば、長い切り屑の発生を抑制することが可能なドリルを提供できる。
本発明の一態様に係るドリルの斜視模式図である。 図1に示したドリルの回転軸に沿った方向から見た先端部の模式図である。 図1に示したドリルの回転軸に対して直交する方向から見た側面模式図である。 本発明の一態様に係るドリルの変形例の先端部の模式図である。 本発明の一態様に係るドリルの変形例の先端部の模式図である。 本発明の一態様に係るドリルの変形例の先端部の模式図である。 本発明の一態様に係るドリルの変形例の先端部の模式図である。 図7に示したドリルの部分拡大模式図である。 本発明の一態様に係るドリルの変形例の先端部の模式図である。 図9に示したドリルの部分拡大模式図である。 本発明の一態様に係るドリルの変形例の先端部の模式図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。なお、以下の説明では、同一または対応する要素には同一の符号を付し、それらについて同じ説明は繰り返さない。
(1) 本発明の一態様に係るドリル10は、回転軸1を中心に回転可能なドリル10であって、円弧状の切れ刃4とシンニング切れ刃2とを備える。切れ刃4は、回転軸1に沿った方向から見た先端側に配置される。シンニング切れ刃2は、切れ刃4から見て回転軸1側に位置するとともに切れ刃4と連なる。回転軸1に沿った方向から見た、ドリル10の直径Dに対するシンニング切れ刃2の長さLの比率(L/D)が6%以上14%以下である。回転軸1に沿った方向から見た、ドリル10の直径Dに対する切れ刃4の曲率半径Rの比率(R/D)が25%以上45%以下である。
このようにすれば、シンニング切れ刃2の長さLと切れ刃4の曲率半径Rとの関係を上記のような関係とすることで、3mm以上の長さとなる長い切り屑の発生を抑制できる。ここで、ドリル10の直径Dに対するシンニング切れ刃2の長さLの比率(L/D)の下限を6%としたのは、以下の理由による。すなわち、当該比率(L/D)が6%未満となるとドリルの回転軸付近での強度が低下する結果、実用上必要とされるドリルの耐久性を確保することが難しくなるからである。上記比率(L/D)の上限を14%としたのは、以下の理由による。すなわち、比率(L/D)が14%超えとなると、切り屑の分断性が低下する。そのため、ドリルでの穴あけ加工の初期に、3mm以上の長さとなる長い切り屑の発生確率が高くなる。その結果、長い切り屑の発生頻度が、実用上問題となる程度に高くなるからである。
また、ドリル10の直径Dに対する切れ刃4の曲率半径Rの比率(R/D)の下限を25%としたのは、以下の理由による。すなわち、当該比率(R/D)を25%未満とすると、ドリルにおける切り屑の排出用溝において切り屑が詰まるといった不良の発生確率が高くなるためである。また、上記比率(R/D)の上限を45%としたのは、以下に理由による。すなわち、上記比率(R/D)を45%超えとすると、切り屑に対して切れ刃4により十分な変形抵抗を与えることができず、小さなカール半径で切り屑を切断することが難しくなる。このため、たとえば穴あけ加工における切り屑の分断が不十分となる。この結果、長い切り屑の発生確率が高くなるからである。
(2) 上記ドリルにおいて、回転軸1に沿った方向から見て切れ刃4を含む円弧とシンニング切れ刃2との接続点22を考えたときに、接続点22における円弧の接線とシンニング切れ刃2との間の角度αが110°以上150°以下であってもよい。
この場合、角度αの値を上記のような範囲に設定することで、切れ刃4とシンニング切れ刃2との接続部で切り屑が分断されず、全体としてほぼ一定の長さの切り屑を生成することができる。なお、上記角度αの下限を110°としたのは、以下の理由による。すなわち、当該角度αが110°未満となる場合には、穴あけ加工初期での長い切り屑の発生確率が高くなる。また、上記角度αの上限を150°としたのは、以下の理由による。すなわち、上記角度αが150°を超える場合も、長い切り屑の発生確率が実用上問題となる程度に大きくなる。
(3) 上記ドリル10において、角度αは120°以上140°以下であってもよい。この場合、穴あけ加工初期での長い切り屑の発生確率を低減できる。
(4) 上記ドリル10において、ドリル10の直径Dに対するシンニング切れ刃2の長さLの上記比率(L/D)は9%以上11%以下であってもよい。ドリル10の直径Dに対する切れ刃4の曲率半径Rの上記比率(R/D)は30%以上35%以下であってもよい。この場合、長い切り屑の発生確率をより低減できる。
(5) 上記ドリル10は、切れ刃4とシンニング切れ刃2との間を繋ぐ直線部21をさらに備えていてもよい。この場合、切れ刃4とシンニング切れ刃2との接続部での切り屑の分断を抑制できる。
(6) 上記ドリルは、切れ刃とシンニング切れ刃との間を繋ぐ曲線部をさらに備えていてもよい。この場合、切れ刃4とシンニング切れ刃2との接続部での切り屑の分断を抑制できる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本開示の一実施形態(以下「本実施形態」とも記す)について説明する。ただし本実施形態はこれらに限定されるものではない。
<ドリルの構成>
図1〜図3に示すように、本実施形態に係るドリル10は、回転軸1を中心に回転可能なドリル10であって、円弧状の切れ刃4と、シンニング切れ刃2と、らせん状の溝8とを備える。回転軸1に対する溝8の交差角度であるねじれ角はたとえば20°以上40°以下である。当該ねじれ角は25°以上35°以下としてもよい。切れ刃4は、図2に示すように、回転軸1に沿った方向から見たドリル10の先端側に配置される。図1〜図3に示したドリル10では、2つの切れ刃4が形成されている。なお、切れ刃4の数は3以上であってもよい。
シンニング切れ刃2は、ドリル10の先端部に形成される。シンニング切れ刃2は切れ刃4から見て回転軸1側に位置する。シンニング切れ刃2と切れ刃4とは接続部3を介して連なるように形成される。シンニング切れ刃2は、接続部3から回転軸1側に延びるように形成されている。シンニング切れ刃2はたとえば直線状である。異なる観点から言えば、切れ刃4は変曲点としての接続部3を介してシンニング切れ刃2と接続されている。シンニング切れ刃2は、ドリル10の先端側に2つ形成されているが、3つ以上形成されていてもよい。なお、上述のように切れ刃4とシンニング切れ刃2とは連なるように形成されているので、切れ刃4の数とシンニング切れ刃2の数とは同じである。
回転軸1に沿った方向から見た、ドリル10の直径Dに対するシンニング切れ刃2の長さLの比率(L/D)は6%以上14%以下である。ここで、シンニング切れ刃2の長さLは、シンニング切れ刃2において回転軸1に最も近接した位置から接続部3までの距離である。ドリル10の直径Dに対するシンニング切れ刃2の長さLの上記比率(L/D)は9%以上11%以下であってもよい。
図2に示すように、回転軸1に沿った方向から見た、ドリル10の直径Dに対する切れ刃4の曲率半径Rの比率(R/D)は25%以上45%以下である。なお、切れ刃4が円弧状とは異なる形状の部分を含む場合、切れ刃4の曲率半径Rは、切れ刃4のうち円弧状となっている部分における曲率半径とする。ドリル10の直径Dに対する切れ刃4の曲率半径Rの上記比率(R/D)は30%以上35%以下であってもよい。
切れ刃4の外周側は、回転軸1から離れる方向である径方向に沿って延びる平坦部5となっている。切れ刃4のすくい面が溝8の内周面に連なっている。また、切れ刃4に隣接する逃げ面6は、ドリル10の先端側の面を構成する。逃げ面6に連なる後面9にはオイルホール7が形成されている。後面9に連なる傾斜面11は、ドリル10の先端側から根元側に向けて傾斜した面である。傾斜面11は溝8の内周面に連なっている。上述したシンニング切れ刃2において回転軸1に最も近接した位置は、上記後面9と傾斜面11との境界線と連なっている。当該境界線は、回転軸1から離れる径方向に向けて直線状に延びている。境界線はドリル10の外周部まで伸びている。
回転軸1に沿った方向から見て切れ刃4を含む円弧とシンニング切れ刃2との接続点である接続部3における円弧の接線とシンニング切れ刃2との間の角度αは110°以上150°以下である。当該角度αは120°以上140°以下であってもよい。
図3に示すように、ドリル10の先端角θは140°以上170°以下とすることができる。先端角θはたとえば160°である。また、ドリル10の直径Dはたとえば7.5mm以下である。ドリル10の直径Dは7mm以下であってもよく、6mm以下であってもよい。ドリル10の直径Dは1mm以上であってもよく、2mm以上であってもよい。
<作用効果>
上述したドリル10において、シンニング切れ刃2の長さLと切れ刃4の曲率半径Rとを上記のように規定することで、3mm以上の長さとなる長い切り屑の発生を抑制できる。すなわち、ドリル10の直径Dに対するシンニング切れ刃2の長さLの比率(L/D)を上述のような数値範囲とすることで、結果的に切れ刃4とシンニング切れ刃2とからなる切れ刃全体におけるシンニング切れ刃2の割合を相対的に小さくしている。この結果、切り屑の分断性を向上させることができる。また、ドリル10の直径Dに対する切れ刃4の曲率半径Rの比率(R/D)を上述のような数値範囲とすることで、結果的に切れ刃4の曲率半径Rを従来より小さくしている。このため、切り屑を変形させて、当該切り屑を小さなカール半径で切断することができる。
また、図2に示す角度αの値を上記のような範囲に設定することで、切れ刃4とシンニング切れ刃2との接続部3で切り屑が分断されず、穴あけ加工の初期から全体としてほぼ一定の長さの切り屑を生成することができる。
<変形例の構成および作用効果>
図4〜図11に、本実施形態に係るドリル10の変形例を示す。図4〜図7、図9、図11は、それぞれ図2に対応する。
図4に示すドリル10は、基本的には図1〜図3に示したドリル10と同様の構成を備えるが、後面9と傾斜面11との境界線の形状およびオイルホール7の位置が図1〜図3に示したドリル10と異なっている。すなわち、図4に示したドリル10では、後面9と傾斜面11との境界線が曲線状となっている。当該境界線は後面9側に凸の曲線となっている。また、境界線はドリル10の外周部まで伸びている。オイルホール7は、後面9と傾斜面11との境界線と重なるように形成されている。異なる観点から言えば、オイルホール7は、後面9と傾斜面11との両方にまたがるように形成されている。このような構成のドリル10によっても、図1〜図3に示したドリル10と同様の効果を得ることができる。
図5に示すドリル10は、基本的には図1〜図3に示したドリル10と同様の構成を備えるが、後面9と傾斜面11との境界線の形状およびオイルホール7の位置が図1〜図3に示したドリル10と異なっている。すなわち、図5に示したドリル10では、後面9と傾斜面11との境界線が円弧状の部分と直線状の部分とにより構成されている。当該境界線は後面9側に凸の曲線となっている。境界線は回転軸1側と反対側の端部が、溝8に繋がっている。すなわち、当該境界線はドリル10の外周部まで伸びていない。オイルホール7は、後面9と傾斜面11との境界線と重なるように形成されている。このような構成のドリル10によっても、図1〜図3に示したドリル10と同様の効果を得ることができる。
図6に示すドリル10は、基本的には図1〜図3に示したドリル10と同様の構成を備えるが、オイルホール7の位置および切れ刃4の形状が図1〜図3に示したドリル10と異なっている。すなわち、図6に示したドリル10では、オイルホール7が、後面9と傾斜面11との境界線と重なるように形成されている。また、図6に示したドリル10では、切れ刃4における回転軸1から離れた外周側の部分に平坦部5(図2参照)が形成されていない。つまり、図6に示したドリル10では、円弧状の切れ刃4がドリル10の外周部にまで伸びている。このような構成のドリル10によっても、図1〜図3に示したドリル10と同様の効果を得ることができる。
図7および図8に示すドリル10は、基本的には図1〜図3に示したドリル10と同様の構成を備えるが、切れ刃4とシンニング切れ刃2との接続部の形状およびオイルホール7の位置が図1〜図3に示したドリル10と異なっている。すなわち、図7および図8に示したドリル10では、切れ刃4とシンニング切れ刃2との接続部に、切れ刃4とシンニング切れ刃2との間をつなぐ直線部21が形成されている。また、オイルホール7は、後面9と傾斜面11との境界線と重なるように形成されている。このような構成のドリル10によっても、図1〜図3に示したドリル10と同様の効果を得ることができる。
なお、このような直線部21が形成されている場合、シンニング切れ刃2の長さLは、以下のように規定する。すなわち、回転軸1に沿った方向から見て切れ刃4を含む円弧とシンニング切れ刃2との仮想の接続点22を考える。そして、シンニング切れ刃2において回転軸1に最も近接した位置から接続点22までの距離をシンニング切れ刃2の長さLとする。
図9および図10に示すドリル10は、基本的には図7および図8に示したドリル10と同様の構成を備えるが、切れ刃4とシンニング切れ刃2との接続部の形状が図7および図8に示したドリル10と異なっている。すなわち、図9および図10に示したドリル10では、切れ刃4とシンニング切れ刃2との接続部に、切れ刃4とシンニング切れ刃2との間をつなぐ曲線部23が形成されている。このような構成のドリル10によっても、図7および図8に示したドリル10と同様の効果を得ることができる。
なお、このような曲線部23が形成されている場合、シンニング切れ刃2の長さLは、以下のように規定する。すなわち、図7および図8に示したドリル10の場合と同様に、回転軸1に沿った方向から見て切れ刃4を含む円弧とシンニング切れ刃2との仮想の接続点22を考える。そして、シンニング切れ刃2において回転軸1に最も近接した位置から仮想の接続点22までの距離をシンニング切れ刃2の長さLとする。
図11に示すドリル10は、基本的には図1〜図3に示したドリル10と同様の構成を備えるが、オイルホールが形成されていない点が図1〜図3に示したドリル10と異なっている。すなわち、図11に示したドリル10では、後面9にオイルホールが形成されていない。このような構成のドリル10によっても、図1〜図3に示したドリル10と同様の効果を得ることができる。
<実施例>
本実施形態の効果を確認するため、以下のような実験を行った。
1)試料
図1〜図3に示した構成であって、シンニング切れ刃2の長さL、切れ刃4の曲率半径R、切れ刃4とシンニング切れ刃2の間の角度αをそれぞれ変更した18種類のドリルを試料として準備した。各試料とも、ドリルの直径Dは5.5mmとした。また、ドリルの材質はDL1300(DLCコート)とした。ドリルの先端角θは160°とした。ドリルの溝8のねじれ角は25°とした。
2)実験方法
被削材として、ADC12相当のアルミニウム合金からなる板材を準備した。当該板材の厚みは20mmであった。この被削材に対して、各試料のドリルを用いて設定寿命まで穴あけ加工を行って、このときの長い切り屑の発生割合を計測した。なお、長さ3mm以上の切り屑を長い切り屑として計測した。
切削条件としては、切削速度Vcを170mm/secとし、送り量fを0.9mm/revとした。また、クーラントの供給条件としてはオイルホールを介しての供給とし、供給圧力は2MPaとした。クーラントはエマルションタイプであって、20倍希釈で用いた。
3)結果
試料の条件および実験結果を表1に示す。
Figure 2020023051
表1においては、シンニング切れ刃長さLの欄には、シンニング切れ刃の長さL(単位:mm)と、ドリルの直径D(単位:mm)に対するシンニング切れ刃の長さLの比率(L/D)とが併記されている。たとえば、試料No.1のシンニング切れ刃長さLの欄における0.275(5%)との表示は、シンニング切れ刃の長さLが0.275mm、上記比率(L/D)が5%であることを示している。
また、表1の切れ刃曲率半径Rの欄には、切れ刃4の曲率半径R(単位:mm)と、ドリルの直径D(単位:mm)に対する切れ刃4の曲率半径Rの比率(R/D)とが併記されている。たとえば、試料No.1の切れ刃曲率半径Rの欄におけるR1.9(35%)とは、曲率半径Rが1.9mm、上記比率(R/D)が35%であることを示している。
また、表1の接触角の欄には、図2に示す切れ刃4とシンニング切れ刃2の間の角度αの値が記載されている。そして、3mm以上切り屑発生割合の欄のうち、初期の欄には穴あけ加工の初期(100穴の穴あけ加工を行った時点まで)における、3mm以上の長さの切り屑発生割合を示している。また、設定寿命の欄には、設定寿命とした10000穴の穴あけ加工を行った時点までの、3mm以上の長さの切り屑発生割合を示している。なお、ここでは3mm以上の長さの切り屑発生割合について、5%以下を合格基準とした。
表1に示すように、本実施形態の範囲外の試料であるNo.1、6、7、12、13、18については、長い切り屑の発生割合が5%を超えていたり、切り屑の詰まりが発生して評価できなかったり、途中で折損して評価できなかったりした。その一方、本実施形態に対応する試料であるNo.2〜5、8〜11、14〜17については、いずれも長い切り屑の発生割合が5%以下となっており、基準を満たしていた。さらに、試料No.3、4、9、10、15、16については、特に長い切り屑の発生割合が低くなっていた。このように、本実施形態に対応する試料では、長い切り屑の発生を抑制できていることが示された。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、被削材に対する穴あけ加工に特に有利に適用される。
1 回転軸
2 シンニング切れ刃
3 接続部
4 切れ刃
5 平坦部
6 逃げ面
7 オイルホール
8 溝
9 後面
10 ドリル
11 傾斜面
21 直線部
22 接続点
23 曲面部

Claims (4)

  1. 回転軸を中心に回転可能なドリルであって、
    前記回転軸に沿った方向から見た先端側に配置された円弧状の切れ刃と、
    前記切れ刃から見て前記回転軸側に位置するとともに前記切れ刃と連なるシンニング切れ刃とを備え、
    前記回転軸に沿った方向から見た、前記ドリルの直径に対する前記シンニング切れ刃の長さの比率が9%以上11%以下であり、
    前記回転軸に沿った方向から見た、前記ドリルの直径に対する前記切れ刃の曲率半径の比率が30%以上35%以下であり、
    前記回転軸に沿った方向から見て前記切れ刃を含む円弧と前記シンニング切れ刃との接続点を考えたときに、前記接続点における前記円弧の接線と前記シンニング切れ刃との間の角度が120°以上140°以下であり、
    前記ドリルの直径は、1mm以上7.5mm以下であり、
    被削材として、厚み20mmのアルミニウム合金からなる板材に、切削速度170mm/secとし、送り量0.9mm/revとして穴あけ加工を行った場合、前記ドリルによる切り屑の長さが3mm未満となる、ドリル。
  2. 前記ドリルの先端角は160°であり、
    前記切れ刃に隣接する逃げ面に連なる後面にオイルホールが設けられ、
    前記穴あけ加工は、さらに前記オイルホールを介してエマルションタイプのクーラントを供給圧力2MPaで供給する、請求項1に記載のドリル。
  3. 前記切れ刃と前記シンニング切れ刃との間を繋ぐ直線部をさらに備える、請求項1もしくは請求項2に記載のドリル。
  4. 前記切れ刃と前記シンニング切れ刃との間を繋ぐ曲線部をさらに備える、請求項1もしくは請求項2に記載のドリル。
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