JP2020021814A - 電界効果型トランジスタの製造方法、並びに表示素子、画像表示装置、及びシステム - Google Patents

電界効果型トランジスタの製造方法、並びに表示素子、画像表示装置、及びシステム Download PDF

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真二 松本
植田 尚之
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尚之 植田
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友一 安藤
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有希 中村
由希子 安部
Yukiko Abe
由希子 安部
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Yuji Sone
雄司 曽根
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Ryoichi Saotome
遼一 早乙女
定憲 新江
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Minehide Kusayanagi
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Abstract

【課題】酸化物半導体とソース・ドレイン電極の接触不良を抑制し、かつ、ノーマリーオフ特性を実現する電界効果型トランジスタの製造方法並びに表示素子、画像表示装置及びシステムを提供する。【解決手段】酸化物半導体を活性層とする電界効果型トランジスタの製造方法であって、順に、絶縁層上に第一の酸化物半導体層を形成しパターニングする工程並びに前記絶縁層上及び前記酸化物半導体層上に、第二の酸化物半導体層を形成しパターニングする工程を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、電界効果型トランジスタの製造方法、並びに表示素子、画像表示装置、及びシステムに関する。
液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)、有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ(OLED)、電子ペーパー等の平面薄型ディスプレイ(Flat Panel Display:FPD)は、非晶質シリコンや多結晶シリコンを活性層に用いた薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)を含む駆動回路により駆動されている。そして、FPDの開発においては、前記TFTのチャネル形成領域にキャリア移動度が高く素子間のばらつきの小さい酸化物半導体膜を用いて前記TFTを作製し、電子デバイス、光デバイスなどに応用する技術が注目されている。例えば、酸化物半導体膜として酸化亜鉛(ZnO)、In、In−Ga−Zn−Oなどを用いた前記FETが提案されている。
ノーマリーオフ特性を得ることを目的に、エッチングによってチャネル領域の酸化物半導体層の膜厚を薄くする技術があり、膜厚が異なる領域をもつ半導体層を有するトップコンタクト型のトランジスタが知られている(特許文献1)。
しかし、ノーマリーオフ特性が得られても、酸化物半導体層とソース・ドレイン電極の接触が不良となる場合がある。
本発明は、酸化物半導体とソース・ドレイン電極の接触不良を抑制し、かつノーマリーオフ特性を実現する電界効果型トランジスタの製造方法を提供する。
酸化物半導体を活性層とする電界効果型トランジスタの製造方法であって、
次の工程を順に含むことを特徴とする、電界効果型トランジスタの製造方法。
(I)絶縁層上に第一の酸化物半導体層を形成しパターニングする工程。
(II)前記絶縁層上およびパターニングされた前記第一の酸化物半導体層上に、第二の酸化物半導体層を形成しパターニングする工程。
本発明によると、酸化物半導体とソース・ドレイン電極の接触不良を抑制し、かつノーマリーオフ特性を実現する電界効果型トランジスタの製造方法を提供することができる。
図1は、電界効果型トランジスタの一例の断面模式図である。 図2は、電界効果型トランジスタの他の一例の断面模式図である。 図3は、電界効果型トランジスタの他の一例の断面模式図である。 図4は、電界効果型トランジスタの他の一例の断面模式図である。 図5は、電界効果型トランジスタの他の一例の断面模式図である。 図6は、実施例1の電界効果型トランジスタの電流―電圧特性曲線である。 図7は、比較例1の電界効果型トランジスタの電流―電圧特性曲線である。 図8は、実施の形態におけるテレビジョン装置の構成を示すブロック図である。 図9は、実施の形態における画像表示装置の説明図(1)である。 図10は、実施の形態における画像表示装置の説明図(2)である。 図11は、実施の形態における画像表示装置の説明図(3)である。 図12は、実施の形態における表示素子の説明図である。 図13は、表示素子における有機EL素子と電界効果型トランジスタの位置関係の一例を示す概略構成図である。 図14は、表示素子における有機EL素子と電界効果型トランジスタの位置関係の他の一例を示す概略構成図である。 図15は、実施の形態における有機ELの説明図である。 図16は、他の実施の形態における画像表示装置の説明図である。 図17は、他の実施の形態における他の表示素子の説明図(1)である。 図18は、他の実施の形態における他の表示素子の説明図(2)である。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではない。
本発明で方法で形成される電界効果型トランジスタは、ゲート電極と、ソース電極と、ドレイン電極と、活性層と、ゲート絶縁層とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
<ゲート電極>
前記ゲート電極は、ゲート電圧を印加するための電極であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ゲート電極の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Al、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、金(Au)、銀(Ag)、Cu、亜鉛(Zn)、Ni、Cr、Ta、Mo、Ti等の金属、これらの合金、これら金属の混合物などが挙げられる。また、前記ゲート電極の材質は、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ガリウム、酸化ニオブ等の導電性酸化物、これらの複合化合物、これらの混合物などであってもよい。
前記ゲート電極の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10nm〜1μmが好ましく、50nm〜300nmがより好ましい。
<ソース電極、及びドレイン電極>
前記ソース電極、及び前記ドレイン電極は、電流を取り出すための電極である。
前記ソース電極、及び前記ドレイン電極は、所定の間隔を隔てて形成されている。
前記ソース電極及び前記ドレイン電極は、例えば、それぞれ、金属からなる金属領域と、前記金属の酸化物からなる酸化物領域とを有する。
前記ソース電極及び前記ドレイン電極のそれぞれの前記酸化物領域の一部は、前記活性層と接し、かつ、前記酸化物領域の残部は、前記活性層以外の部材と接する。
前記酸化物領域の一部が、前記活性層と接していることで、前記ソース電極及び前記ドレイン電極である金属による前記活性層である前記酸化物半導体の還元が防止される。その結果、前記酸化物半導体の望まない電子キャリア濃度の増加を防止できる。
前記ソース電極及び前記ドレイン電極の前記酸化物領域における前記活性層に接する領域において、酸素濃度は、例えば、前記金属領域に向かうにしたがって減少する。このような酸素濃度の変化は、金属の表面を酸化させることによって起こる。
前記酸素濃度は、例えば、X線光電子分光法によるデプスプロファイルの計測や、TEM−EDX(エネルギー分散型X線分光法)により確認することができる。
前記金属としては、例えば、遷移金属単体及び合金のいずれかであることが、金属配線としての安定性の点で好ましい。
また、前記酸化物領域の酸化物は、活性層との接触抵抗の低減の観点から導電性酸化物であることがより好ましい。
前記ソース電極及び前記ドレイン電極の金属領域を形成する前記金属は、酸化物を形成する際に、導電性酸化物と成り得る元素であることが好ましい。
前記金属は、Ti、Cu、Ni、Cr、V、Nb、Ta、Mo、及びWの少なくともいずれかを含むことが、導電性酸化物を形成する際に酸化物領域の酸素濃度の制御性の点でより好ましい。
前記酸化物領域を形成する前記金属の酸化物は、化学量論組成を満たさなくても良い。
前記ソース電極及びドレイン電極表面に酸化物領域が形成されていることは、後工程におけるウェットエッチング耐性の観点からも好ましい。
酸化物領域を前記ソース電極及び前記ドレイン電極表面全体に形成することで、後工程で使用するウェットエッチング用のエッチング液に対して、前記ソース電極及び前記ドレイン電極のエッチングレートの選択比を十分大きくすることが可能である。
例えば、Tiはフッ酸系エッチング液でエッチングされることが知られているが、同じくフッ酸でエッチングされるSiOなどの絶縁層をTi上に成膜した場合には、エッチングの選択比が十分得られない。
しかし、酸化物領域を形成すれば、Tiの表面は酸化チタンとなるためエッチングの選択比をつけることが可能である。
また、下地、及び上層との密着性の観点から、ソース電極及びドレイン電極に接する活性層以外の部材が、酸化物から成る場合、ソース電極及びドレイン電極となる金属に酸化物領域が形成されることで、活性層以外の部材との密着性が向上するため、ソース電極及びドレイン電極となる金属に酸化物領域が形成されることが好ましい。
前記ソース電極及び前記ドレイン電極は、それぞれ、前記金属領域、及び前記酸化物領域を有する第1の層と、金属からなる第2の層とを有する積層構造であってもよい。その際、前記第2の層は、前記第1の層の前記金属領域よりも導電性が高いことが好ましい。そうすることにより、配線抵抗を下げることが可能となる。
前記第2の層の前記金属としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、遷移金属単体、遷移金属の合金、典型金属単体、典型金属の合金などが挙げられる。
また、前記酸化物は、正の価数を有する遷移金属と、前記遷移金属の価数よりも大きい正の価数を有する置換ドーパントとを含み、前記金属は、前記遷移金属の元素と、前記酸化物に対しドーパンとして機能する元素とを含むことが好ましい。 この場合、前記酸化物は導電性が向上する。
前記酸化物に対しドーパントとして機能する元素は、周期表における第1のn族の遷移金属の元素に対し、(n+1)族、(n+2)族等〔つまり(n+1)族以上となるような〕第2の金属元素が挙げられる。
前記遷移金属の元素としては、Ti、V、Nb、Ta、Mo、及びWの少なくともいずれかを含むことが好ましい。
前記酸化物に対しドーパントとして機能する元素としては、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、及びReの少なくともいずれかを含むことが好ましい。
例えば、前記酸化物が、四価のTiに対し五価のNbが置換型ドープした酸化物であると、隣接する前記活性層よりも抵抗率を低減でき、前記活性層及び前記ソース電極間、並びに前記活性層及び前記ドレイン電極間の接触抵抗を低減できる。
前記酸化物における前記置換ドーパントの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、キャリア生成及び生成したキャリアの散乱因子の点から、前記遷移金属に対して、0.01atom%〜20atom%が好ましく、0.1atom%〜10atom%がより好ましい。
前記酸化物領域の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記金属領域の平均厚みよりも薄いことが好ましい。
また、前記酸化物領域の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1nm〜50nmが好ましい。
前記酸化物領域の存在は、ボトムコンタクト型の電界効果型トランジスタにおいては、例えば、大気中光電子分光法等を用いて、簡易的に仕事関数の評価を行うことにより確認できる。
前記酸化物領域の存在は、トップコンタクト型の電界効果型トランジスタにおいては、X線光電子分光法によるデプスプロファイルの計測や、TEM−EDX(エネルギー分散型X線分光法)によって確認できる。
前記酸化物領域の仕事関数は、前記金属領域の仕事関数よりも大きい。
前記ソース電極及び前記ドレイン電極の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10nm〜1μmが好ましく、50nm〜300nmがより好ましい。
<活性層>
前記活性層は、酸化物半導体からなる。
前記活性層は、前記ソース電極及び前記ドレイン電極との間に設けられる。
前記ソース電極及び前記ドレイン電極との間に位置する前記活性層は、チャネル領域となる。
前記酸化物半導体は、In、Zn、Sn、及びTiの少なくとも何れかを含有することが好ましい。
前記酸化物半導体は、アルカリ土類元素の少なくとも何れかを含有することが好ましい。
前記酸化物半導体は、希土類元素の少なくとも何れかを含有することが好ましい。
前記酸化物半導体としては、例えば、n型酸化物半導体などが挙げられる。
前記n型酸化物半導体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インジウム、亜鉛、錫、ガリウム、及びチタンの少なくともいずれかを含有することが好ましい。
前記n型酸化物半導体としては、例えば、ZnO、SnO、In、TiO、Gaなどが挙げられる。また、In−Zn系酸化物、In−Sn系酸化物、In−Ga系酸化物、Sn−Zn系酸化物、Sn−Ga系酸化物、Zn−Ga系酸化物、In−Zn−Sn系酸化物、In−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Ga系酸化物、Sn−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Zn系酸化物、Al−Ga−Zn系酸化物、Sn−Al−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物等、複数の金属を含む酸化物を用いることもできる。
また、前記n型酸化物半導体は、2価のカチオン、3価のカチオン、4価のカチオン、5価のカチオン、6価のカチオン、7価のカチオン、及び8価のカチオンの少なくともいずれかのドーパントで置換ドーピングされており、前記ドーパントの価数が、前記n型酸化物半導体を構成する金属イオン(ただし、前記ドーパントを除く)の価数よりも大きいことが好ましい。
なお、前記置換ドーピングは、n型ドーピングともいう。
この置換ドーピングされたn型酸化物半導体においては、母相であるn型酸化物半導体を構成する金属イオンの一部が、価数がより大きいドーパントによって置換され、価数に差があることで過剰となり放出された電子がn型電導のキャリアとして寄与する。このような置換ドーピングによって生成されたキャリア電子が半導体特性を担っている場合、その特性はより安定なものとなる。
なぜなら、酸素欠損由来のキャリア電子数が、半導体と外部(雰囲気や隣接する層)との間で酸素がやり取りされることによる酸化・還元反応や膜表面への酸素吸着等の影響を受けて容易に変動するのに対し、置換ドーピング由来のキャリア電子数はそのような状態変化の影響を比較的受けないからである。
また、置換ドーピング由来のキャリア電子数は制御性が良く、所望のキャリア濃度を容易に実現できる点も利点の一つである。
前述のように、酸素は比較的容易に半導体の外部に出入りすることから、その量を精密にコントロールしたり、所望の値に保ったりすることが難しい。 一方、置換ドーピング由来のキャリア電子数は、主にドーパント元素の種類とドープ量の選択によって容易かつ精密にコントロールすることができる。
活性層中の酸素欠損を減らすには、n型酸化物半導体層(活性層)の成膜工程においてより多くの酸素を膜中に導入することが有効である。例えば、スパッタ法でn型酸化物半導体層を形成する場合、スパッタ雰囲気中の酸素濃度を高めることで酸素欠損の少ない膜を形成できる。或いは、塗布液の塗布・焼成によってn型酸化物半導体層を形成する場合、焼成時の雰囲気中の酸素濃度を高めることで酸素欠損の少ない膜を形成できる。
また、n型酸化物半導体の組成によって、酸素欠損量を減少させることもできる。 例えば、酸素との親和性の高い金属元素(Si、Ge、Zr、Hf、Al、Ga、Sc、Y、Ln、及びアルカリ土類金属等)を一定量導入することで、酸素欠損の発生を抑制できる。
ドーパントの種類は、イオン半径、配位数、軌道エネルギー等を考慮して選択することが好ましい。 ドーパント濃度は、母相の材料、ドーパントの種類や置換するサイト、成膜プロセス、所望のトランジスタ特性等に応じて、適切に選択することができる。
理論的には、一つの原子が置換された場合に生成される電子の数は、ドーパントであるカチオンの価数からn型酸化物半導体を構成する母相の金属原子の価数を引いた値となる。すなわち、より少ないドープ量で同じ数の電子を発生させるためには、ドーパントの価数が大きいことが好ましい。更に、ドーパントの価数とn型酸化物半導体を構成する金属原子の価数との差が大きい方が好ましい。ドーパントは多量に存在すると結晶構造や原子の配列を乱しキャリア電子の移動を妨げる要因となってしまうため、なるべく少ないドープ量で必要充分なキャリア電子を発生させることは好ましい形態である。
また、イオン半径が置換される原子のものと近いドーパントを選択することも好ましい形態である。これにより置換効率が上がり、キャリア生成に寄与しない不要なドーパントがトランジスタ特性を悪化させることを抑制できる。
ドーピングによるキャリア生成効率はトランジスタ作製時の各種プロセス条件にも依存するため、生成効率が上がるプロセス条件を選択することも重要である。例えば、スパッタ法でn型酸化物半導体層を形成する場合の基板温度や、塗布液の塗布・焼成によってn型酸化物半導体層を形成する場合の焼成温度、n型酸化物半導体層を形成した後に施すアニールの温度等を適切に選択することで、より少ないドープ量で所望のキャリア濃度を達成することができる。
ドーパントの濃度は、特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができるが、移動度及び立ち上がり特性の点から、0.01mol%〜10mol%が好ましく、0.01mol%〜5mol%がより好ましく、0.05mol%〜2mol%が特に好ましい。ここでのmol%とは、置換される金属元素の半導体中のモル数(即ち、前記n型酸化物半導体に含まれる、前記ドーパントにより置換される対象となる前記金属イオンのモル数)とドーパントのモル数との和を100%とし、それに対するドーパントのモル数の割合を表したものである。
活性層を形成するn型酸化物半導体において、置換ドーピングが効果的に作用するために、該n型酸化物半導体は単結晶或いは多結晶となっていることが好ましい。或いは、X線回折(XRD)等で回折線が観測されず長距離秩序が存在しない場合(一般にはこれをアモルファス状態と呼んでいる。)であっても、短距離においては秩序を持って原子が配列しているリジッドな構造を有していることが好ましい。これは、母相となる酸化物半導体がアモルファス性の高い材料である場合、置換ドープを行ったとしても局所的に安定した状態に構造が変化してしまうことでキャリアが発生しないからである。リジッドな構造を有する酸化物であれば、酸素配位多面体(例えばWOやInO八面体)やその連結様式(例えばInO稜共有鎖)が維持され、置換ドーピングが有効に作用する。このような構造においてはアモルファス状態特有の裾状態(Tail States)の状態密度は小さいため、サブギャップ吸収は少なく、その結果、光劣化特性は、アモルファス性の高い材料よりも優れる。
長距離秩序が存在する単結晶・多結晶状態であっても、同様にドーピングは有効である。重金属イオンの4s、5s、6sバンドで伝導帯が構成される場合は粒界の影響も少なく、多結晶状態であっても良好な特性が得られる。但し、ドープ量が過多でドーパントが粒界に偏析するような場合には、ドーパント濃度を下げることが好ましい。また、ソース・ドレイン電極と活性層との界面の密着性や電気的な接触を良好にするために、200℃〜300℃でポストアニールすることも好ましい。また、より高温でアニールして結晶性を高めてもよい。
前記活性層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、5nm〜1μmが好ましく、10nm〜0.5μmがより好ましい。
<ゲート絶縁層>
前記ゲート絶縁層としては、前記ゲート電極と前記活性層との間に形成された絶縁層であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記ゲート絶縁層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機絶縁材料、有機絶縁材料などが挙げられる。
前記無機絶縁材料としては、例えば、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化タンタル、酸化チタン、酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、これらの混合物などが挙げられる。
前記有機絶縁材料としては、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリアクリレート、ポリビニルアルコール、ノボラック樹脂などが挙げられる。
前記ゲート絶縁層の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、50nm〜3μmが好ましく、100nm〜1μmがより好ましい。
<その他部材>
前記その他の部材としては、例えば、基材、絶縁層(保護層)、層間絶縁層などが挙げられる。
<<基材>>
前記基材の形状、構造、及び大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガラス基材、セラミック基材、プラスチック基材、フィルム基材など絶縁性を有する材料が挙げられる。
前記ガラス基材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無アルカリガラス、シリカガラスなどが挙げられる。
前記プラスチック基材や前記フィルム基材の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などが挙げられる。
<<絶縁層(保護層)>>
ゲート電極と、ソース電極と、ドレイン電極と、活性層と、ゲート絶縁層とを少なくとも有する電界効果型トランジスタの上に絶縁層(保護層)が積層されている構成もトランジスタとして好ましい形態である。この絶縁層は多くの場合、ソース電極、ドレイン電極、及び活性層が直接大気中の酸素や水分に触れて特性が変化することを防ぐ所謂保護層の役割を果たす。また、電界効果型トランジスタを用いた表示装置においては、トランジスタの上部に発光層等を含む表示素子が積層されることがあるが、その際はこの絶縁層がトランジスタの形状に応じた段差を吸収して面を平滑にする所謂平坦化膜の役割を兼ねる場合もある。
前記絶縁層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、SiO、SiON、SiNx等の既に広く量産に利用されている材料や、ポリイミド(PI)やフッ素系樹脂等の有機材料などが挙げられる。
<<層間絶縁層>>
トランジスタの構成として、ソース電極、ドレイン電極に対し、データライン用の配線を接続する構成をとる場合、あるいは活性層に直接ソース電極、ドレイン電極となるようなデータラインを接続するような構成では、ゲート電極とデータラインとの間に層間絶縁層を形成することが好ましい。
前記層間絶縁層の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、SiO、SiON、SiNx等の既に広く量産に利用されている材料や、ポリイミド(PI)やフッ素系樹脂等の有機材料などが挙げられ、ゲート絶縁層や保護層と同じ材料を用いることも可能である。
前記層間絶縁層は、絶縁性の膜であれば、その体積抵抗率としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、1×1010Ωcm以上が好ましく、1×1012Ωcm以上がより好ましく、1×1013Ωcm以上が特に好ましい。前記層間絶縁層の絶縁性が小さいと、リーク、ショートといった不具合が発生してしまうことがある。
前記層間絶縁層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(i)スパッタ、スピンコーティング、スリットコーティング等による成膜後、フォトリソグラフィーによってパターニングする方法、(ii)インクジェット、ナノインプリント、ノズルプリンティング、グラビア等の印刷プロセスによって、所望の形状を直接成膜する方法などが挙げられる。
(実施例1)
<ボトムゲート/トップコンタクト型電界効果型トランジスタの作製>
図1に示すボトムゲート/トップコンタクト型の電界効果型トランジスタを作製した。
−ゲート電極の形成−
ガラス基板上に、スパッタリング法を用いてAl合金膜を形成した。フォトリソグラフィ、エッチングによりゲート電極を所望の形状にパターニングした。
−ゲート絶縁層の形成−
次に、プラズマCVDにより、200nmの厚みになるようにSiOを成膜することによって、ゲート絶縁層を形成した。
−第一の酸化物半導体層の形成−
形成した前記ゲート絶縁層上にMg−In系酸化物半導体膜(活性層)をスパッタ法により形成した。
ターゲットとして、InMgOの組成を有する多結晶焼結体(サイズ:直径4インチ)を用いた。スパッタチャンバー内の到達真空度は2×10−5Paとした。スパッタ時に流すアルゴンガスと酸素ガスの流量を調整し、全圧を0.3Pa、酸素分圧を1.7×10−3Paとした。スパッタ中は、基板21を保持するホルダを水冷により冷却することで、基板21の温度を15度〜35度の範囲内に制御した。スパッタパワーを150W、スパッタ時間を30分とし、厚さ100nmのMg−In系酸化物膜を形成した。
フォトリソグラフィ、エッチングにより酸化物半導体膜を所望の形状にパターニングし、第一の酸化物半導体層を形成した。
−第二の酸化物半導体層の形成−
形成した前記第一の酸化物半導体層およびゲート絶縁層上に、Mg−In系酸化物半導体膜(活性層)をスパッタ法により形成した。
ターゲットとして、InMgOの組成を有する多結晶焼結体(サイズ:直径4インチ)を用いた。スパッタチャンバー内の到達真空度は2×10−5Paとした。スパッタ時に流すアルゴンガスと酸素ガスの流量を調整し、全圧を0.3Pa、酸素分圧を1.7×10−3Paとした。スパッタ中は、基板21を保持するホルダを水冷により冷却することで、基板21の温度を15度〜35度の範囲内に制御した。スパッタパワーを150W、スパッタ時間を30分とし、厚さ100nmのMg−In系酸化物膜を形成した。
フォトリソグラフィ、エッチングにより酸化物半導体膜を所望の形状にパターニングし、第二の酸化物半導体層を形成した。
−ソース電極及びドレイン電極の形成−
形成した前記活性層ならびにゲート絶縁層上に、真空蒸着法を用いてAu(田中貴金属社製)を蒸着した。フォトリソグラフィ、エッチングによりAu膜を所望の形状にパターニングした。
以上により、図1のように、ソース電極およびドレイン電極と接触する領域における酸化物半導体の膜厚が、ソース電極とドレイン電極との間の領域における酸化物半導体の膜厚よりも大きい構造であるボトムゲート/トップコンタクトの電界効果型トランジスタを作製した。
(実施例2)
<トップゲート/トップコンタクト型電界効果型トランジスタの作製>
図2に示すトップゲート/トップコンタクト型の電界効果型トランジスタを作製した。
−第一の酸化物半導体層の形成−
形成したケート絶縁層上にMg−In系酸化物半導体膜(活性層)をスパッタ法により形成した。
ターゲットとして、InMgOの組成を有する多結晶焼結体(サイズ:直径4インチ)を用いた。スパッタチャンバー内の到達真空度は2×10−5Paとした。スパッタ時に流すアルゴンガスと酸素ガスの流量を調整し、全圧を0.3Pa、酸素分圧を1.7×10−3Paとした。スパッタ中は、基板21を保持するホルダを水冷により冷却することで、基板21の温度を15度〜35度の範囲内に制御した。スパッタパワーを150W、スパッタ時間を30分とし、厚さ100nmのMg−In系酸化物膜を形成した。
フォトリソグラフィ、エッチングにより酸化物半導体膜を所望の形状にパターニングし、第一の酸化物半導体層を形成した。
−第二の酸化物半導体層の形成−
形成した前記第一の酸化物半導体層およびゲート絶縁層上に、Mg−In系酸化物半導体膜(活性層)をスパッタ法により形成した。
ターゲットとして、InMgOの組成を有する多結晶焼結体(サイズ:直径4インチ)を用いた。スパッタチャンバー内の到達真空度は2×10−5Paとした。スパッタ時に流すアルゴンガスと酸素ガスの流量を調整し、全圧を0.3Pa、酸素分圧を1.7×10−3Paとした。スパッタ中は、基板21を保持するホルダを水冷により冷却することで、基板21の温度を15度〜35度の範囲内に制御した。スパッタパワーを150W、スパッタ時間を30分とし、厚さ100nmのMg−In系酸化物膜を形成した。
フォトリソグラフィ、エッチングにより酸化物半導体膜を所望の形状にパターニングし、第二の酸化物半導体層を形成した。
−ソース電極及びドレイン電極の形成−
形成した前記活性層ならびにゲート絶縁層上に、真空蒸着法を用いてAu(田中貴金属社製)を蒸着した。フォトリソグラフィ、エッチングによりAu膜を所望の形状にパターニングした。
−ゲート電極の形成−
ガラス基板上に、スパッタリング法を用いてAl合金膜を形成した。フォトリソグラフィ、エッチングによりゲート電極を所望の形状にパターニングした。
−ゲート絶縁層の形成−
次に、プラズマCVDにより、200nmの厚みになるようにSiOを成膜することによって、ゲート絶縁層を形成した。
以上により、図2のように、ソース電極およびドレイン電極と接触する領域における酸化物半導体の膜厚が、ソース電極とドレイン電極との間の領域における酸化物半導体の膜厚よりも大きい構造であるトップゲート/トップコンタクト型電界効果型トランジスタを形成した。
(実施例3)
<ボトムゲート/トップコンタクト型電界効果型トランジスタの作製>
図3に示すボトムゲート/トップコンタクト型の電界効果型トランジスタを作製した。
実施例1において、第一の酸化物半導体層の形成、および第二の酸化物半導体層の形成を以下の方法に変えた以外は、実施例1と同様にして、ボトムゲート/トップコンタクトの電界効果型トランジスタを作製した。
−第一の酸化物半導体層の形成−
形成した前記絶縁層上に、InLaWO膜をRFマグネトロンスパッタリング法を用いて形成した。ここでは、ターゲットとして、組成比がIn:La:W=99.5:5:0.5である酸化物焼結体を用いた。スパッタガスとしてアルゴンガス及び酸素ガスを導入した。全圧を1.1Paに固定し、酸素濃度を20体積%とした。
フォトリソグラフィ、エッチングにより酸化物半導体膜を所望の形状にパターニングし、第一の酸化物半導体層を形成した。
−第二の酸化物半導体層の形成−
形成した前記絶縁層上に、InLaWO膜をRFマグネトロンスパッタリング法を用いて形成した。ここでは、ターゲットとして、組成比がIn:La:W=99.5:5:0.5である酸化物焼結体を用いた。スパッタガスとしてアルゴンガス及び酸素ガスを導入した。全圧を1.1Paに固定し、酸素濃度を20体積%とした。
フォトリソグラフィ、エッチングにより酸化物半導体膜を所望の形状にパターニングし、第二の酸化物半導体層を形成した。
以上により、図3のように、ソース電極およびドレイン電極と接触する領域における酸化物半導体の膜厚が、ソース電極とドレイン電極との間の領域における酸化物半導体の膜厚よりも大きい構造であるボトムゲート/トップコンタクト型電界効果型トランジスタを形成した。
(実施例4)
<ボトムゲート/トップコンタクト型電界効果型トランジスタの作製>
図4に示すボトムゲート/トップコンタクト型の電界効果型トランジスタを作製した。
−ゲート電極の形成−
ガラス基板上に、スパッタリング法を用いてAl合金膜を形成した。フォトリソグラフィ、エッチングによりゲート電極を所望の形状にパターニングした。
−ゲート絶縁層の形成−
次に、プラズマCVDにより、200nmの厚みになるようにSiOを成膜することによって、ゲート絶縁層を形成した。
−第一の酸化物半導体層の形成−
形成した前記ゲート絶縁層上に、Mg−In系酸化物半導体膜(活性層)をスパッタ法により形成した。ターゲットには、InMgOの組成を有する多結晶焼成体を用いた。スパッタチャンバー内の到達真空度は2×10−5Paとした。スパッタ時に流すアルゴンガスと酸素ガスの流量を調整し、全圧を0.3Paとした。
フォトリソグラフィ、エッチングにより酸化物半導体膜を所望の形状にパターニングし、第一の酸化物半導体層を形成した。
−保護層の形成−
次に、スパッタリング法により、50nmの厚みになるようにSiOを成膜することによって、保護層を形成した。フォトリソグラフィ、エッチングにより保護層を形状にパターニングした。
−第二の酸化物半導体層の形成−
形成した前記第一の酸化物半導体層およびゲート絶縁層上、ならびに保護層上に、Mg−In系酸化物半導体膜(活性層)をスパッタ法により形成した。ターゲットには、InMgOの組成を有する多結晶焼成体を用いた。スパッタチャンバー内の到達真空度は2×10−5Paとした。スパッタ時に流すアルゴンガスと酸素ガスの流量を調整し、全圧を0.3Paとした。
フォトリソグラフィ、エッチングにより酸化物半導体膜を所望の形状にパターニングし、第二の酸化物半導体層を形成した。
−ソース電極及びドレイン電極の形成−
形成した前記活性層ならびにゲート絶縁層上に、真空蒸着法を用いてAu(田中貴金属社製)を蒸着した。フォトリソグラフィ、エッチングによりAu膜を所望の形状にパターニングした。
以上により、図4のように、ソース電極およびドレイン電極と接触する領域における酸化物半導体の膜厚が、ソース電極とドレイン電極との間の領域における酸化物半導体の膜厚よりも大きい構造であるボトムゲート/トップコンタクトの電界効果型トランジスタを作製した。
(実施例5)
<トップゲート/トップコンタクト型電界効果型トランジスタの作製>
図5に示すトップゲート/トップコンタクト型の電界効果型トランジスタを作製した。
−第一の酸化物半導体層の形成−
形成した前記ゲート絶縁層上に、Mg−In系酸化物半導体膜(活性層)をスパッタ法により形成した。ターゲットには、InMgOの組成を有する多結晶焼成体を用いた。スパッタチャンバー内の到達真空度は2×10−5Paとした。スパッタ時に流すアルゴンガスと酸素ガスの流量を調整し、全圧を0.3Paとした。
フォトリソグラフィ、エッチングにより酸化物半導体膜を所望の形状にパターニングし、第一の酸化物半導体層を形成した。
−保護層の形成−
次に、スパッタリング法により、50nmの厚みになるようにSiOを成膜することによって、保護層を形成した。フォトリソグラフィ、エッチングにより保護層を形状にパターニングした。
−第二の酸化物半導体層の形成−
形成した前記第一の酸化物半導体層およびゲート絶縁層上および保護層上に、Mg−In系酸化物半導体膜(活性層)をスパッタ法により形成した。ターゲットには、InMgOの組成を有する多結晶焼成体を用いた。スパッタチャンバー内の到達真空度は2×10−5Paとした。スパッタ時に流すアルゴンガスと酸素ガスの流量を調整し、全圧を0.3Paとした。
フォトリソグラフィ、エッチングにより酸化物半導体膜を所望の形状にパターニングし、第二の酸化物半導体層を形成した。
−ソース電極及びドレイン電極の形成−
形成した前記活性層ならびにゲート絶縁層上に、真空蒸着法を用いてAu(田中貴金属社製)を蒸着した。フォトリソグラフィ、エッチングによりAu膜を所望の形状にパターニングした。
−ゲート絶縁層の形成−
次に、プラズマCVDにより、200nmの厚みになるようにSiOを成膜することによって、ゲート絶縁層を形成した。
−ゲート電極の形成−
ガラス基板上に、スパッタリング法を用いてAl合金膜を形成した。フォトリソグラフィ、エッチングによりゲート電極を所望の形状にパターニングした。
以上により、図5のように、ソース電極およびドレイン電極と接触する領域における酸化物半導体の膜厚が、ソース電極とドレイン電極との間の領域における酸化物半導体の膜厚よりも大きい構造であるトップゲート/トップコンタクトの電界効果型トランジスタを作製した。
<トランジスタ性能評価>
実施例1によって得られた電界効果型トランジスタについて、半導体パラメータ・アナライザ装置(アジレントテクノロジー社製、半導体パラメータ・アナライザB1500A)を用いて、トランジスタ性能評価を実施した。ソース/ドレイン電圧Vdsを10Vとし、ゲート電圧をVg=−15Vから+15Vに変化させて、電流−電圧特性(伝達特性)を評価した。得られた電流―電圧特性曲線から立ち上がり電圧を算出した。また、ゲート電圧を印加しない状態で、ソース電極・酸化物半導体・ドレイン電極の間で電流−電圧特性を評価した。電流−電圧特性曲線が線形の場合を○、非線形である場合を×とした。得られた電流―電圧特性曲線を図6に示した。なお、図6及び図7において、「E」は10のべき乗を表す。すなわち、「E−06」は「10−6」を表す。
(比較例1)
実施例1において、第二の酸化物半導体層の形成を実施しないことを除いて、実施例1と同様にして電界効果型トランジスタを作製した。また、実施例1と同様にして、トランジスタ性能を評価した。得られた電流―電圧特性曲線を図7に示した。
(比較例2)
実施例1において、第一の酸化物半導体層の形成後、パターニングしないことを除いて、実施例1と同様にして電界効果型トランジスタを作製した。また、実施例1と同様にして、トランジスタ性能を評価した。
実施例1について、トランジスタ動作特性を評価した結果、ノーマリーオフ特性であることが確認できた。また、ソース電極・酸化物半導体・ドレイン電極間の電流電圧特性曲線の形状は線形であることを確認した。
比較例1では、ノーマリーオフ特性であることが確認できた一方で、ソース電極・酸化物半導体・ドレイン電極間の電流電圧特性曲線の形状は非線形であることがわかった。
また、比較例2では、ノーマリーオン特性であることが確認できた。ソース電極・酸化物半導体・ドレイン電極間の電流電圧特性曲線の形状は線形であることがわかった。
すなわち、本発明によれば、酸化物半導体とソース・ドレイン電極の接触不良を抑制し、ノーマリーオフ特性を実現する電界効果型トランジスタおよびその製造方法を提供することができる。
<トランジスタ性能評価2>
実施例2により得られた電界効果型トランジスタについて、半導体パラメータ・アナライザ装置(アジレントテクノロジー社製、半導体パラメータ・アナライザB1500A)を用いて、トランジスタ性能評価を実施した。ソース/ドレイン電圧Vdsを10Vとし、ゲート電圧をVg=−15Vから+15Vに変化させて、電流−電圧特性(伝達特性)を評価した。得られた電流―電圧特性曲線から立ち上がり電圧を算出した。また、ゲート電圧を印加しない状態で、ソース電極・酸化物半導体・ドレイン電極の間で電流−電圧特性を評価した。電流−電圧特性曲線が線形の場合を○、非線形である場合を×とした。
(比較例3)
実施例2において、第二の酸化物半導体層の形成を実施しないことを除いて、実施例2と同様にして電界効果型トランジスタを作製した。また、実施例2と同様にして、トランジスタ性能を評価した。
(比較例4)
実施例2において、第一の酸化物半導体層の形成後、パターニングしないことを覗いて、実施例2と同様にして電界効果型トランジスタを作製した。また、実施例2と同様にして、トランジスタ性能を評価した。
実施例2について、トランジスタ動作特性を評価した結果、ノーマリーオフ特性であることが確認できた。また、ソース電極・酸化物半導体・ドレイン電極間の電流電圧特性曲線の形状は線形であることを確認した。
比較例3では、ノーマリーオフ特性であることが確認できた一方で、ソース電極・酸化物半導体・ドレイン電極間の電流電圧特性曲線の形状は非線形であることがわかった。
また、比較例4では、ノーマリーオン特性であることが確認できた。ソース電極・酸化物半導体・ドレイン電極間の電流電圧特性曲線の形状は線形であることがわかった。
すなわち、本発明によれば、酸化物半導体とソース・ドレイン電極の接触不良を抑制し、ノーマリーオフ特性を実現する電界効果型トランジスタおよびその製造方法を提供することができる。
<トランジスタ性能評価3>
実施例3によって得られた電界効果型トランジスタについて、半導体パラメータ・アナライザ装置(アジレントテクノロジー社製、半導体パラメータ・アナライザB1500A)を用いて、トランジスタ性能評価を実施した。ソース/ドレイン電圧Vdsを10Vとし、ゲート電圧をVg=−15Vから+15Vに変化させて、電流−電圧特性(伝達特性)を評価した。得られた電流―電圧特性曲線から立ち上がり電圧を算出した。また、ゲート電圧を印加しない状態で、ソース電極・酸化物半導体・ドレイン電極の間で電流−電圧特性を評価した。電流−電圧特性曲線が線形の場合を○、非線形である場合を×とした。
実施例3では、ノーマリーオフ特性であることが確認できた。また、ソース電極・酸化物半導体・ドレイン電極間の電流電圧特性曲線の形状は線形であることを確認した。
<トランジスタ性能評価4>
実施例4によって得られた電界効果型トランジスタについて、半導体パラメータ・アナライザ装置(アジレントテクノロジー社製、半導体パラメータ・アナライザB1500A)を用いて、トランジスタ性能評価を実施した。ソース/ドレイン電圧Vdsを10Vとし、ゲート電圧をVg=−15Vから+15Vに変化させて、電流−電圧特性(伝達特性)を評価した。得られた電流―電圧特性曲線から立ち上がり電圧を算出した。また、ゲート電圧を印加しない状態で、ソース電極・酸化物半導体・ドレイン電極の間で電流−電圧特性を評価した。電流−電圧特性曲線が線形の場合を○、非線形である場合を×とした。
実施例4について、トランジスタ動作特性を評価した結果、ノーマリーオフ特性であることが確認できた。また、ソース電極・酸化物半導体・ドレイン電極間の電流電圧特性曲線の形状は線形であることを確認した。
<トランジスタ性能評価5>
実施例5によって得られた電界効果型トランジスタについて、半導体パラメータ・アナライザ装置(アジレントテクノロジー社製、半導体パラメータ・アナライザB1500A)を用いて、トランジスタ性能評価を実施した。ソース/ドレイン電圧Vdsを10Vとし、ゲート電圧をVg=−15Vから+15Vに変化させて、電流−電圧特性(伝達特性)を評価した。得られた電流―電圧特性曲線から立ち上がり電圧を算出した。また、ゲート電圧を印加しない状態で、ソース電極・酸化物半導体・ドレイン電極の間で電流−電圧特性を評価した。電流−電圧特性曲線が線形の場合を○、非線形である場合を×とした。
実施例5について、トランジスタ動作特性を評価した結果、ノーマリーオフ特性であることが確認できた。また、ソース電極・酸化物半導体・ドレイン電極間の電流電圧特性曲線の形状は線形であることを確認した。
実施例1−5、比較例1−4、それぞれについて、電流−電圧特性曲線の線形(○)・非線形(×)、電流―電圧特性曲線から立ち上がり電圧(V)を表に示す。
(表示素子)
本発明の表示素子は、少なくとも、光制御素子と、前記光制御素子を駆動する駆動回路とを有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
<光制御素子>
前記光制御素子としては、駆動信号に応じて光出力を制御する素子である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エレクトロルミネッセンス(EL)素子、エレクトロクロミック(EC)素子、液晶素子、電気泳動素子、エレクトロウェッティング素子などが挙げられる。
<駆動回路>
前記駆動回路としては、本発明の前記電界効果型トランジスタを有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<その他の部材>
前記その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記表示素子は、本発明の前記電界効果型トランジスタを有しているため、高速駆動が可能、長寿命、かつ素子間のばらつきを小さくすることが可能となる。また、前記表示素子に経時変化が起きても駆動トランジスタを一定のゲート電圧で動作させることができる。
(画像表示装置)
本発明の画像表示装置は、少なくとも、複数の表示素子と、複数の配線と、表示制御装置とを有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
<複数の表示素子>
前記複数の表示素子としては、マトリックス状に配置された複数の本発明の前記表示素子である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<複数の配線>
前記複数の配線は、前記複数の表示素子における各電界効果型トランジスタにゲート電圧と画像データ信号とを個別に印加可能である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<表示制御装置>
前記表示制御装置としては、画像データに応じて、各電界効果型トランジスタのゲート電圧と信号電圧とを前記複数の配線を介して個別に制御可能である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<その他の部材>
前記その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記画像表示装置は、本発明の前記表示素子を有しているため、素子間のばらつきも小さくすることが可能になり、大画面で高品質の画像を表示することが可能となる。
(システム)
本発明のシステムは、少なくとも、本発明の前記画像表示装置と、画像データ作成装置とを有する。
前記画像データ作成装置は、表示する画像情報に基づいて画像データを作成し、該画像データを前記画像表示装置に出力する。
前記システムは、本発明の前記画像表示装置を備えているため、画像情報を高精細に表示することが可能となる。
以下、本発明の表示素子、画像表示装置、及びシステムを、図を用いて説明する。
まず、本発明のシステムとしてのテレビジョン装置を、図8を用いて説明する。
図8において、テレビジョン装置100は、主制御装置101、チューナ103、ADコンバータ(ADC)104、復調回路105、TS(Transport Stream)デコーダ106、音声デコーダ111、DAコンバータ(DAC)112、音声出力回路113、スピーカ114、映像デコーダ121、映像・OSD合成回路122、映像出力回路123、画像表示装置124、OSD描画回路125、メモリ131、操作装置132、ドライブインターフェース(ドライブIF)141、ハードディスク装置142、光ディスク装置143、IR受光器151、及び通信制御装置152を備える。
映像デコーダ121と、映像・OSD合成回路122と、映像出力回路123と、OSD描画回路125とが、画像データ作成装置を構成する。
主制御装置101は、CPU、フラッシュROM、及びRAMなどから構成され、テレビジョン装置100の全体を制御する。
前記フラッシュROMには、前記CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム、及び前記CPUでの処理に用いられる各種データなどが格納されている。
また、RAMは、作業用のメモリである。
チューナ103は、アンテナ210で受信された放送波の中から、予め設定されている
チャンネルの放送を選局する。
ADC104は、チューナ103の出力信号(アナログ情報)をデジタル情報に変換する。
復調回路105は、ADC104からのデジタル情報を復調する。
TSデコーダ106は、復調回路105の出力信号をTSデコードし、音声情報及び映像情報を分離する。
音声デコーダ111は、TSデコーダ106からの音声情報をデコードする。
DAコンバータ(DAC)112は、音声デコーダ111の出力信号をアナログ信号に変換する。
音声出力回路113は、DAコンバータ(DAC)112の出力信号をスピーカ114に出力する。
映像デコーダ121は、TSデコーダ106からの映像情報をデコードする。
映像・OSD合成回路122は、映像デコーダ121の出力信号とOSD描画回路125の出力信号を合成する。
映像出力回路123は、映像・OSD合成回路122の出力信号を画像表示装置124に出力する。
OSD描画回路125は、画像表示装置124の画面に文字や図形を表示するためのキャラクタ・ジェネレータを備えており、操作装置132、IR受光器151からの指示に応じて表示情報が含まれる信号を生成する。
メモリ131には、AV(Audio−Visual)データ等が一時的に蓄積される。
操作装置132は、例えば、コントロールパネルなどの入力媒体(図示省略)を備え、ユーザから入力された各種情報を主制御装置101に通知する。
ドライブIF141は、双方向の通信インターフェースであり、一例としてATAPI(AT Attachment Packet Interface)に準拠している。
ハードディスク装置142は、ハードディスクと、該ハードディスクを駆動するための駆動装置などから構成されている。駆動装置は、ハードディスクにデータを記録するとともに、ハードディスクに記録されているデータを再生する。
光ディスク装置143は、光ディスク(例えば、DVDなど)にデータを記録するとともに、光ディスクに記録されているデータを再生する。
IR受光器151は、リモコン送信機220からの光信号を受信し、主制御装置101に通知する。
通信制御装置152は、インターネットとの通信を制御する。インターネットを介して各種情報を取得することができる。
図9は、本発明の画像表示装置の一例を示す概略構成図である。
図9において、画像表示装置124は、表示器300と、表示制御装置400とを有する。
表示器300は、図10に示されるように、複数(ここでは、n×m個)の表示素子302がマトリックス状に配置されたディスプレイ310を有する。
また、ディスプレイ310は、図11に示されるように、X軸方向に沿って等間隔に配置されているn本の走査線(X0、X1、X2、X3、・・・、Xn−2、Xn−1)と、Y軸方向に沿って等間隔に配置されているm本のデータ線(Y0、Y1、Y2、Y3、・・・、Ym−1)、Y軸方向に沿って等間隔に配置されているm本の電流供給線(Y0i、Y1i、Y2i、Y3i、・・・・・、Ym−1i)とを有する。
よって、走査線とデータ線とによって、表示素子を特定することができる。
以下、本発明の表示素子を図12を用いて説明する。
図12は、本発明の表示素子の一例を示す概略構成図である。
前記表示素子は、一例として図12に示されるように、有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子350と、該有機EL素子350を発光させるためのドライブ回路320とを有している。即ち、ディスプレイ310は、いわゆるアクティブマトリックス方式の有機ELディスプレイである。また、ディスプレイ310は、カラー対応の32インチ型のディスプレイである。なお、大きさは、これに限定されるものではない。
図13には、表示素子302における有機EL素子350とドライブ回路としての電界効果型トランジスタ20との位置関係の一例が示されている。ここでは、電界効果型トランジスタ20の横に有機EL素子350が配置されている。なお、電界効果型トランジスタ10及びキャパシタ(図示せず)も同一基材上に形成されている。
図13には図示されていないが、活性層22の上部に保護膜を設けることも好適である。前記保護膜の材料としては、SiO、SiN、Al、フッ素系ポリマー等、適宜利用できる。
また、例えば、図14に示されるように、電界効果型トランジスタ20の上に有機EL素子350が配置されてもよい。この場合には、ゲート電極26に透明性が要求されるので、ゲート電極26には、ITO、In、SnO、ZnO、Gaが添加されたZnO、Alが添加されたZnO、Sbが添加されたSnOなどの導電性を有する透明な酸化物が用いられる。なお、符号360は層間絶縁膜(平坦化膜)である。この層間絶縁膜にはポリイミドやアクリル系の樹脂等を利用できる。
図15は、有機EL素子の一例を示す概略構成図である。
図15において、有機EL素子350は、陰極312と、陽極314と、有機EL薄膜層340とを有する。
陰極312の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)−銀(Ag)合金、アルミニウム(Al)−リチウム(Li)合金、ITO(Indium Tin Oxide)などが挙げられる。なお、マグネシウム(Mg)−銀(Ag)合金は、充分厚ければ高反射率電極となり、極薄膜(20nm程度未満)では半透明電極となる。図15では陽極側から光を取り出しているが、陰極を透明、又は半透明電極とすることによって陰極側から光を取り出すことができる。
陽極314の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、銀(Ag)−ネオジウム(Nd)合金などが挙げられる。なお、銀合金を用いた場合は、高反射率電極となり、陰極側から光を取り出す場合に好適である。
有機EL薄膜層340は、電子輸送層342と、発光層344と、正孔輸送層346とを有する。電子輸送層342は、陰極312に接続され、正孔輸送層346は、陽極314に接続されている。陽極314と陰極312との間に所定の電圧を印加すると、発光層344が発光する。
ここで、電子輸送層342と発光層344が1つの層を形成してもよく、また、電子輸送層342と陰極312との間に電子注入層が設けられてもよく、更に、正孔輸送層346と陽極314との間に正孔注入層が設けられてもよい。
また、基材側から光を取り出すいわゆる「ボトムエミッション」の場合について説明したが、基材と反対側から光を取り出す「トップエミッション」であってもよい。
図12におけるドライブ回路320について説明する。
ドライブ回路320は、2つの電界効果型トランジスタ10及び20と、キャパシタ30を有する。
電界効果型トランジスタ10は、スイッチ素子として動作する。電界効果型トランジスタ10のゲート電極Gは、所定の走査線に接続され、電界効果型トランジスタ10のソース電極Sは、所定のデータ線に接続されている。また、電界効果型トランジスタ10のドレイン電極Dは、キャパシタ30の一方の端子に接続されている。
電界効果型トランジスタ20は、有機EL素子350に電流を供給する。電界効果型トランジスタ20のゲート電極Gは、電界効果型トランジスタ10のドレイン電極Dと接続されている。そして、電界効果型トランジスタ20のドレイン電極Dは、有機EL素子350の陽極314に接続され、電界効果型トランジスタ20のソース電極Sは、所定の電流供給線に接続されている。
キャパシタ30は、電界効果型トランジスタ10の状態、即ちデータを記憶する。キャパシタ30の他方の端子は、所定の電流供給線に接続されている。
そこで、電界効果型トランジスタ10が「オン」状態になると、信号線Y2を介して画像データがキャパシタ30に記憶され、電界効果型トランジスタ10が「オフ」状態になった後も、電界効果型トランジスタ20を画像データに対応した「オン」状態に保持することによって、有機EL素子350は駆動される。
図16は、本発明の画像表示装置の他の一例を示す概略構成図である。
図16において、画像表示装置は、表示素子302と、配線(走査線、データ線、電流供給線)と、表示制御装置400とを有する。
表示制御装置400は、画像データ処理回路402と、走査線駆動回路404と、データ線駆動回路406とを有する。
画像データ処理回路402は、映像出力回路123の出力信号に基づいて、ディスプレイにおける複数の表示素子302の輝度を判断する。
走査線駆動回路404は、画像データ処理回路402の指示に応じてn本の走査線に個別に電圧を印加する。
データ線駆動回路406は、画像データ処理回路402の指示に応じてm本のデータ線に個別に電圧を印加する。
また、上記実施形態では、光制御素子が有機EL素子の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、光制御素子がエレクトロクロミック素子であってもよい。この場合は、上記ディスプレイは、エレクトロクロミックディスプレイとなる。
また、前記光制御素子が液晶素子であってもよく、この場合ディスプレイは、液晶ディスプレイとなり、図17に示されるように、表示素子302’に対する電流供給線は不要となる。また、図18に示されるように、ドライブ回路320’は、電界効果型トランジスタ10及び20と同様の1つの電界効果型トランジスタ40により構成することができる。電界効果型トランジスタ40において、ゲート電極Gが所定の走査線に接続され、ソース電極Sが所定のデータ線に接続されている。また、ドレイン電極Dが、キャパシタ361及び液晶素子370の画素電極に接続されている。
また、前記光制御素子は、電気泳動素子、無機EL素子、エレクトロウェッティング素子であってもよい。
以上、本発明のシステムがテレビジョン装置である場合について説明したが、これに限定されるものではなく、画像及び情報を表示する装置として画像表示装置124を備えていればよい。例えば、コンピュータ(パソコンを含む)と画像表示装置124とが接続されたコンピュータシステムであってもよい。
また、携帯電話、携帯型音楽再生装置、携帯型動画再生装置、電子BOOK、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯情報機器、スチルカメラやビデオカメラなどの撮像機器における表示手段に画像表示装置124を用いることができる。また、車、航空機、電車、船舶等の移動体システムにおける各種情報の表示手段に画像表示装置124を用いることができる。さらに、計測装置、分析装置、医療機器、広告媒体における各種情報の表示手段に画像表示装置124を用いることができる。
本発明の態様は、例えば、以下の通りである。
<1> 酸化物半導体を活性層とする電界効果型トランジスタの製造方法であって、
次の工程を順に含むことを特徴とする、電界効果型トランジスタの製造方法である。
(I)絶縁層上に第一の酸化物半導体層を形成しパターニングする工程。
(II)前記絶縁層上およびパターニングされた前記第一の酸化物半導体層上に、第二の酸化物半導体層を形成しパターニングする工程。
<2> 酸化物半導体を活性層とする電界効果型トランジスタの製造方法であって、
次の工程を順に含むことを特徴とする、電界効果型トランジスタの製造方法である。
(I)絶縁層上に第一の酸化物半導体層を形成しパターニングする工程。
(II)パターニングされた前記第一の酸化物半導体層上に保護層を形成する工程。
(III)前記絶縁層上、パターニングされた前記第一の酸化物半導体層上、および前記保護層上に、第二の酸化物半導体層を形成しパターニングする工程。
<3> 前記第二の酸化物半導体層をパターニングする工程が、ソース・ドレイン電極のパターニング工程に次いで行われ、ソース・ドレイン電極と重畳しない前記第二の酸化物半導体層が除去されることを特徴とする、前記<1>から<2>のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法である。
<4> 前記第一の酸化物半導体層及び前記第二の酸化物半導体層の少なくともいずれかが、In、Zn、Sn、及びTiの少なくとも何れかを含有することを特徴とする、前記<1>から<3>のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法である。
<5> 前記第一の酸化物半導体層及び前記第二の酸化物半導体層の少なくとものいずれかが、アルカリ土類元素の少なくとも何れか、または、希土類元素の少なくとも何れかを含有することを特徴とする、前記<1>から<4>のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法である。
<6> 駆動信号に応じて光出力が制御される光制御素子と、
前記<1>から<5>のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法により製造された電界効果型トランジスタを含み、前記光制御素子を駆動する駆動回路と、
を備えることを特徴とする表示素子である。
<7> 前記光制御素子が、エレクトロルミネッセンス素子及びエレクトロクロミック素子のいずれかを含む前記<6>に記載の表示素子である。
<8> 前記光制御素子が、液晶素子及び電気泳動素子のいずれかを含む前記<6>に記載の表示素子である。
<9> 画像データに応じた画像を表示する画像表示装置であって、
マトリックス状に配置された複数の前記<6>から<8>のいずれかに記載の表素子と、
前記複数の表示素子における各電界効果型トランジスタにゲート電圧を個別に印加するための複数の配線と、
前記画像データに応じて、前記各電界効果型トランジスタのゲート電圧を前記複数の配線を介して個別に制御する表示制御装置と、
を備えることを特徴とする画像表示装置である。
<10> 前記<9>に記載の画像表示装置と、
表示する画像情報に基づいて画像データを作成し、該画像データを前記画像表示装置に出力する画像データ作成装置と、
を備えることを特徴とするシステムである。
特開2014−029994号公報

Claims (10)

  1. 酸化物半導体を活性層とする電界効果型トランジスタの製造方法であって、
    次の工程を順に含むことを特徴とする、電界効果型トランジスタの製造方法。
    (I)絶縁層上に第一の酸化物半導体層を形成しパターニングする工程。
    (II)前記絶縁層上およびパターニングされた前記第一の酸化物半導体層上に、第二の酸化物半導体層を形成しパターニングする工程。
  2. 酸化物半導体を活性層とする電界効果型トランジスタの製造方法であって、
    次の工程を順に含むことを特徴とする、電界効果型トランジスタの製造方法。
    (I)絶縁層上に第一の酸化物半導体層を形成しパターニングする工程。
    (II)パターニングされた前記第一の酸化物半導体層上に保護層を形成する工程。
    (III)前記絶縁層上、パターニングされた前記第一の酸化物半導体層上、および前記保護層上に、第二の酸化物半導体層を形成しパターニングする工程。
  3. 前記第二の酸化物半導体層をパターニングする工程が、ソース・ドレイン電極のパターニング工程に次いで行われ、ソース・ドレイン電極と重畳しない前記第二の酸化物半導体層が除去されることを特徴とする、請求項1から2のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  4. 前記第一の酸化物半導体層及び前記第二の酸化物半導体層の少なくともいずれかが、In、Zn、Sn、及びTiの少なくとも何れかを含有することを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  5. 前記第一の酸化物半導体層及び前記第二の酸化物半導体層の少なくとものいずれかが、アルカリ土類元素の少なくとも何れか、または、希土類元素の少なくとも何れかを含有することを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法。
  6. 駆動信号に応じて光出力が制御される光制御素子と、
    請求項1から5のいずれかに記載の電界効果型トランジスタの製造方法により製造された電界効果型トランジスタを含み、前記光制御素子を駆動する駆動回路と、
    を備えることを特徴とする表示素子。
  7. 前記光制御素子が、エレクトロルミネッセンス素子及びエレクトロクロミック素子のいずれかを含む請求項6に記載の表示素子。
  8. 前記光制御素子が、液晶素子及び電気泳動素子のいずれかを含む請求項6に記載の表示素子。
  9. 画像データに応じた画像を表示する画像表示装置であって、
    マトリックス状に配置された複数の請求項6から8のいずれかに記載の表素子と、
    前記複数の表示素子における各電界効果型トランジスタにゲート電圧を個別に印加するための複数の配線と、
    前記画像データに応じて、前記各電界効果型トランジスタのゲート電圧を前記複数の配線を介して個別に制御する表示制御装置と、
    を備えることを特徴とする画像表示装置。
  10. 請求項9に記載の画像表示装置と、
    表示する画像情報に基づいて画像データを作成し、該画像データを前記画像表示装置に出力する画像データ作成装置と、
    を備えることを特徴とするシステム。

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