JP2020016625A - 測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】測定装置の接触子の耐久性を向上させる。【解決手段】測定装置100は、それぞれ測定対象Tに押し付けられる第一接触子1及び第二接触子2と、第一接触子1及び第二接触子2が取り付けられる本体部10と、第一接触子1及び第二接触子2が電気的に接続される高周波伝送線路(マイクロストリップ線路)が設けられる伝送基板60と、を備え、本体部10は、ベース部20と、第一接触子1及び第二接触子2を保持する保持部30と、ベース部20に取り付けられ保持部30を支持する支持部40と、を有し、支持部40は、測定対象Tへの第一接触子1及び第二接触子2の押し付けに伴って弾性変形する。【選択図】図1
Description
本発明は、測定装置に関するものである。
特許文献1には、測定対象である複数の集積回路が形成されたウェハを載置する昇降可能なステージと、集積回路の高周波特性を測定する高周波プローブ装置と、を有する高周波特性測定装置が開示されている。この高周波プローブ装置は、略同一平面上に並列に所定の間隔をあけて配置されている、シグナル針とグラウンド針とにより構成されるプローブを有する。プローブは、ばね性を有する導電材料から形成され、プローブを撓ませるようにウェハに所定の接触圧で接触させて、プローブとウェハとが電気的に接続される。
上記のような測定装置では、プローブ(接触子)と測定対象との良好な接触状態を得るために、プローブは撓みながら所定の押し付け圧により測定対象に押し付けられる。
しかしながら、上記の測定装置では、プローブにばね性が求められるため、プローブの硬度を高くして耐久性を向上させることが難しい。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、測定装置の接触子の耐久性を向上させても、なお良好な接触状態を得ることができる測定装置を提供することを目的とする。
本発明のある態様によれば、測定装置は、それぞれ測定対象に押し付けられる複数の接触子と、複数の接触子が取り付けられる本体部と、複数の接触子が電気的に接続される高周波伝送線路が設けられる伝送基板と、を備え、本体部は、ベース部と、複数の接触子を保持する保持部と、ベース部に取り付けられ保持部を支持する支持部と、を有し、支持部は、測定対象への複数の接触子の押し付けに伴って弾性変形する。
この態様によれば、複数の接触子を測定対象に押し付ける際には、本体部の支持部が弾性変形することにより所定の押し付け力で複数の接触子を接触させることができる。よって、複数の接触子を積極的に撓ませなくてよいため、複数の接触子の耐久性を向上させることができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る測定装置100について説明する。
測定装置100は、例えば回路基板を電気的に検査する検査装置(図示省略)に用いられる。測定装置100は、回路基板に含まれる測定対象T(図2参照)として、配線パターンがプリントされた半導体ウェハや電子回路基板、半導体ウェハや電子回路基板が実装された電子回路実装基板などにおいて発生する電磁波の高周波特性を測定する。
図1及び図2に示すように、測定装置100は、それぞれ測定対象Tに押し付けられる複数の接触子としての第一接触子1及び第二接触子2と、第一接触子1及び第二接触子2が取り付けられる本体部10と、第一接触子1及び第二接触子2が電気的に接続される高周波伝送線路が設けられる伝送基板60と、を備える。
第一接触子1及び第二接触子2は、測定対象Tに押し付けられて測定対象Tから高周波信号が入力される電極である。第一接触子1及び第二接触子2は、測定対象Tの接触面Ts(図3参照)に垂直な方向から測定対象Tに押し付けられる。第一接触子1及び第二接触子2は、焼結によって形成される焼結金属、より具体的には、工具鋼により形成される。
第一接触子1と第二接触子2は、図2及び図3に示すように、所定の間隔をあけて互いに平行に延び、測定対象Tの接触面Tsに対して傾斜するように本体部10に取り付けられる。第一接触子1及び第二接触子2は、矩形断面を有するピンであり、その先端部が先細りの形状に形成されて測定対象Tに接触する。第一接触子1及び第二接触子2の基端部は、伝送基板60に接着される。第一接触子1と第二接触子2とは、同一形状である。よって、以下では、第一接触子1を例に具体的構造について説明し、第二接触子2の構造の詳細な説明は、適宜省略する。図4中の括弧内の符号は、第一接触子1の各構成に対応する第二接触子2の構成を示すものである。
第一接触子1の先端部は、図4に示すように、測定対象Tに接触する先端Pから基端側に向けて離れるにつれて、幅W及び厚さThが増加する。ここで、「幅」とは、図2中左右方向であって第一接触子1と第二接触子2とが隣接する方向(隣接方向)の長さである。また、「厚さ」とは、第一接触子1及び第二接触子2が延びる方向(延在方向)と隣接方向とに垂直な方向の長さである。
以下では、第一接触子1において、伝送基板60に接着される面を「下面1a」、下面1aに平行な面を「上面1b」、下面1a及び上面1bに垂直であって互いに平行な面をそれぞれ「側面1c」、「側面1d」と称する。側面1cは、第二接触子2に対向する対向面である。
第一接触子1の先端Pは、図2及び図4に示すように、第一接触子1の隣接方向の中央に位置するように設けられる。第一接触子1は、先端Pから離れるにつれて、幅Wが増加すると共に、下面1aに向けて厚さThが増加する。第一接触子1の先端部には、下面1aに接続され測定対象Tの接触面Tsに対して傾斜する第一テーパ面1eと、それぞれ側面1c及び1dに対して傾斜して接続されると共に第一テーパ面1eに接続される第二テーパ面1f及び第三テーパ面1gと、が形成される。先端Pは、上面1b、第一テーパ面1e、第二テーパ面1f、及び第三テーパ面1gにより形成される。
第二接触子2の先端部には、第一接触子1と同様に、接触面Tsに対して傾斜する第一テーパ面2eと、それぞれ側面2c及び2dに対して傾斜して接続されると共に第一テーパ面2eに接続される第二テーパ面2f及び第三テーパ面2gと、が形成される。第二接触子2も、先端Pから離れるにつれて、幅Wが増加すると共に、下面2aに向けて厚さThが増加する。
このように、第一接触子1及び第二接触子2は、それぞれ先端Pに向かうにつれ断面積が小さくなる先細りの形状の先端部を有するため、先端Pを測定対象Tに接触させやすい。また、第一接触子1及び第二接触子2の下面1a,2aには、測定対象Tから離れるように傾斜する第一テーパ面1e,2eが形成されるため、先端P以外での第一接触子1及び第二接触子2と測定対象Tとの接触(干渉)を回避できる。
図1から3に示すように、本体部10は、ベース部20と、第一接触子1及び第二接触子2を保持する保持部30と、ベース部20に取り付けられ保持部30を支持する支持部40と、を有する。
図1に示すように、ベース部20は、互いにボルト20aにより結合される第一ベース部21及び第二ベース部25により構成される。ベース部20は、検査装置の昇降装置(図示省略)によって鉛直上下方向(測定対象Tの接触面Tsに垂直な方向)に移動される。ベース部20が上下に移動することで、第一接触子1及び第二接触子2が測定対象Tに対して接触・離間する。
保持部30は、第一接触子1及び第二接触子2(複数の接触子)のそれぞれを個別に保持する複数のホルダ部として第一保持部31及び第二保持部35を有する。第一保持部31は、第一接触子1を保持する。第二保持部35は、第二接触子2を保持する。また、支持部40は、第一保持部31及び第二保持部35(複数のホルダ部)のそれぞれを個別に支持する複数のホルダ支持部として第一支持部41及び第二支持部45を有する。第一支持部41は、第一ベース部21に取り付けられ第一保持部31を支持する。第二支持部45は、第二ベース部25に取り付けられ第二保持部35を支持する。
第一ベース部21、第一保持部31、及び第一支持部41は、樹脂によって互いに一体成形され、第一本体部11を構成する。第二ベース部25、第二保持部35、及び第二支持部45は、樹脂によって互いに一体成形され、第二本体部15を構成する。つまり、第一本体部11と第二本体部15とによって本体部10が構成される。
第一本体部11と第二本体部15とは、図2に示すように、所定の間隔(隙間)をあけて隣接して設けられる。第一本体部11と第二本体部15とは、第一接触子1及び第二接触子2に平行であって両者の中間にある仮想の基準面Rに対して対称構造を有する。よって、以下では、第一本体部11の具体的構造について主に説明し、第二本体部15の構造についての詳細な説明は適宜省略する。図3中の括弧内の符号は、第一本体部11の構成に対応する第二本体部12の構成を示すものである。
図3に示すように、第一保持部31には、第一接触子1が挿入される第一挿入孔32が形成される。第一挿入孔32は、第一保持部31において第二保持部35に対向する面に開口するスリット状に形成される。第一挿入孔32の内周には、第一接触子1に形成される段差面1hに接触する第一規制部としてのストッパ面32aが形成される。ストッパ面32aが第一接触子1の段差面1hに接触することで、先端Pが第一挿入孔32内へ向かうような第一接触子1の移動、言い換えれば、測定対象Tから離間する方向への移動が規制される。このように、第一接触子1は、ストッパ面32aに接触して、位置決めされる。
第一保持部31によって第一接触子1を保持させるには、まず、第一接触子1が、伝送基板60に接着される基端部から第一挿入孔32に挿入される。第一接触子1は、段差面1hがストッパ面32aに接触するまで基端部から第一挿入孔32に挿入される。この状態で第一接触子1と第一保持部31に接着剤が塗布され、第一接触子1は第一保持部31に接着される。これにより、第一接触子1は、第一保持部31から測定対象Tに向けて先端Pが突出した状態で第一保持部31によって保持される。
なお、第一保持部31と同様に、第二保持部35には、第二接触子2が挿入される第二挿入孔37が形成される。第二挿入孔37の内周には、第二接触子2に形成される段差面2hに接触する第二規制部としてのストッパ面37aが形成される。ストッパ面37aが第二接触子2の段差面2hに接触することで、先端Pが第二挿入孔37内へ向かうような第二接触子2の移動が規制される。
第一支持部41は、一対のリンク部42,43を有するリンク機構により構成される。一対のリンク部42,43は、それぞれ接触面Tsに対して平行に延び、測定対象Tの接触面Tsに垂直方向に並ぶ。一方のリンク部42は、矩形断面を有するロッド部42aと、ロッド部42aの一端と第一保持部31とを接続するジョイント部42bと、ロッド部42aの他端と第一ベース部21とを接続するジョイント部42cと、を有する。同様に、他方のリンク部43は、矩形断面を有するロッド部43aと、ロッド部43aの一端と第一保持部31とを接続するジョイント部43bと、ロッド部43aの他端と第一ベース部21とを接続するジョイント部43cと、を有する。一方のリンク部42のロッド部42aは、他方のリンク部43のロッド部43aよりも短く形成される。
一方のリンク部42におけるロッド部42aと第一ベース部21及び第一保持部31との間には、半円状の切り欠きが形成される。同様に、他方のリンク部43におけるロッド部43aと第一ベース部21及び第一保持部31との間には、半円状の切り欠きが形成される。各切り欠きは、測定対象Tの接触面Tsに平行で長手方向(図3中左右方向)に対して垂直に延びる。これにより、ロッド部42a,43aと第一ベース部21及び第一保持部31との間に、ジョイント部42b,42c,43b,43cが設けられる。各ジョイント部42b,42c,43b,43cは、ロッド部42a,43aの長手方向に直交する断面積がロッド部42a,43aよりも小さく、ロッド部42a,43aと比較して弾性変形しやすく構成される。
第一ベース部21を鉛直方向下方に移動させて第一接触子1が測定対象Tに押し付けられると、その反力(以下、「押し付け反力」とも称する。)によってリンク部42のジョイント部42b,42c及びリンク部43のジョイント部43b,43cが弾性変形し、各ロッド部42a,43aが第一保持部31及び第一ベース部21に対して傾動(相対回転)する。一方のリンク部42を例に説明すると、一方のジョイント部42bを中心としてロッド部42aが第一保持部31に対して相対回転し、他方のジョイント部42cを中心としてロッド部42aが第一ベース部21に対して相対回転する。このように、第一接触子1を測定対象Tに押し付ける際、第一支持部41が変形することにより、鉛直方向における第一ベース部21と第一保持部31との相対移動が許容される。また、一方のロッド部42aが他方のロッド部43aより短いため、より直線的に第一ベース部21と第一保持部31とを鉛直方向へ相対移動させることができる。
第一支持部41と同様に、第二支持部45は、一対のリンク部46,47を有するリンク機構により構成される。一方のリンク部46は、矩形断面を有するロッド部46aと、ロッド部46aの一端と第二保持部35とを接続するジョイント部46bと、ロッド部46aの他端と第二ベース部25とを接続するジョイント部46cと、を有する。他方のリンク部47は、矩形断面を有するロッド部47aと、ロッド部47aの一端と第二保持部35とを接続するジョイント部47bと、ロッド部47aの他端と第二ベース部25とを接続するジョイント部47cと、を有する。
第二接触子2が測定対象Tに押し付けられると、第一支持部41と同様に、第二支持部45が弾性変形し、第二保持部35と第二ベース部25との鉛直方向における相対移動が許容される。第一支持部41と第二支持部45とは、両者の間に隙間が設けられそれぞれ独立して第一ベース部21と第二ベース部25とに接続されるため、第一保持部31と第二保持部35とは、互いに独立して移動することができる。
また、第一支持部41及び第二支持部45は、第一接触子1及び第二接触子2を測定対象Tに押し付ける際、第一接触子1及び第二接触子2に対して優先して弾性変形する。言い換えれば、第一接触子1及び第二接触子2は、測定対象Tに押し付けられる際、第一支持部41及び第二支持部45が優先して弾性変形する程度の耐久性を有する。
伝送基板60は、柔軟性を有する帯状のフレキシブルプリント基板である。伝送基板60は、外力により変形が可能である。伝送基板60の一端部(図5中上端部)には、図1及び図2に示すように、第一接触子1及び第二接触子2が接着される。伝送基板60の図示しない他端部は、ベース部20と共に移動するコネクタ(図示省略)を通じて、同軸ケーブル(図示省略)に電気的に接続される。第一接触子1及び第二接触子2から入力される電気信号は、伝送基板60の高周波伝送線路によって伝送され、同軸ケーブルを通じて制御装置に入力される。
伝送基板60は、高周波伝送線路としてマイクロストリップ線路を形成する積層構造を有する基板である。伝送基板60では、図5及び図6に示すように、絶縁層である基材61の一方の面(表面)に導体層であるシグナル線62がプリントされ、他方の面(裏面)には導体層であるグランド線63がプリントされる。
伝送基板60は、第一接触子1及び第二接触子2のそれぞれが接着される複数の接着部として第一接着部65及び第二接着部66を有する。第一接着部65には、第一接触子1が接着される。第二接着部66には、第二接触子2が接着される。第一接着部65と第二接着部66との間には、伝送基板60の長手方向に延びるスリット60aが形成される。第一接着部65と第二接着部66とは、スリット60aによって隔てられることで、互いに独立して移動可能(変形可能)に構成される。
基材61は、柔軟性を有する材質で形成される。伝送基板60の裏面には、図6に示すように、基材61を露出させる矩形の複数の凹部61aが規則的に並んで設けられている。言い換えれば、伝送基板60の裏面のグランド線63は、格子状(メッシュ状)に設けられる。これにより、裏面の全面にグランド線63が設けられる場合と比較して、伝送基板60が撓みやすくなる。
シグナル線62は、伝送基板60の幅方向(図5中左右方向)の中央において、所定の幅を有して長手方向に沿って延びて設けられる。シグナル線62の一端部は、第一接着部65上に位置する。第一接着部65上のシグナル線62の一端部は、他の部位と比較して幅広に設けられ、第一接触子1が電気的に接続される。第一接触子1は、シグナル線62と電気的に接続された状態で、接着剤により第一接着部65に接着される。
第二接着部66の表面には、グランド線63と電気的に接続される接続層64が設けられる。第二接着部66には、表面と裏面とに開口する貫通孔66aが設けられる。貫通孔66aの内周面には、第二接着部66の表面の接続層64と裏面のグランド線63とを電気的に接続する貫通層67が設けられる。第二接触子2は、第二接着部66の接続層64に電気的に接続され、接着剤によって第二接着部66に接着される。第二接触子2は、接続層64及び貫通層67を通じてグランド線63と電気的に接続される。
次に、測定装置100の作用について説明する。
測定対象Tの高周波特性を測定するには、測定対象Tに対して垂直に(本実施形態では鉛直方向に)ベース部20を移動させ、第一接触子1及び第二接触子2を測定対象Tの接触面Tsに接触させる。この状態からベース部20をさらに下方へ移動させることで、所定の押し付け力により第一接触子1及び第二接触子2を測定対象Tに押し付けて電気的に接続させる。測定対象Tに接触した状態から第一接触子1及び第二接触子2をさらに押し付けるのに伴い、第一接触子1及び第二接触子2に優先して第一支持部41及び第二支持部45が弾性変形する。よって、第一支持部41及び第二支持部45の弾性変形によって生じる弾性力により、第一接触子1及び第二接触子2を測定対象Tに押し付ける押し付け力が確保される。
このように、第一接触子1及び第二接触子2に対して第一支持部41及び第二支持部45が優先的に弾性変形して押し付け力が確保されるため、第一接触子1及び第二接触子2を積極的に弾性変形させなくてもよい。よって、第一接触子1及び第二接触子2の材質選択の自由度が向上する。測定装置100では、第一接触子1及び第二接触子2は、焼結金属である工具鋼によって形成されるため、高い耐久性を有する。
また、一般に、測定装置の測定対象は、測定面に高低差(凹凸)が生じることがある。特に、測定対象が電子回路基板である場合には、半導体ウェハである場合よりも大きな凹凸が生じやすい。測定対象に高低差がある場合、高さが相対的に高い部位に対して一方の接触子が先に接触してしまい、高さが相対的に低い部位には他方の接触子が充分に接触しないおそれがある。このように、測定対象に凹凸が生じる場合には、第一接触子及び第二接触子と測定対象との接触状態が不均一になり、良好な接触状態を得られないおそれがある。
これに対し、測定装置100では、第一接触子1を保持する第一保持部31と第二接触子2を保持する第二保持部35とは、互いに独立して移動可能に構成される。また、伝送基板60は変形可能に構成されるものであるため、第一接触子1と第二接触子2とが独立して移動することを妨げない。よって、測定装置100によれば、測定対象T(特に回路基板)に凹凸が生じているような場合であっても、第一接触子1及び第二接触子2の一方が測定対象Tに接触し、さらに他方が移動して測定対象Tに接触することができる。つまり、第一接触子1と第二接触子2とは、測定対象Tの高さの差を許容するように、互いに異なる移動量で独立して移動することができるため、第一接触子1及び第二接触子2と測定対象Tとの接触状態を均一にすることができる。これにより、第一接触子1及び第二接触子2を所定の押し付け力により測定対象Tに押し付けて、良好な接触状態を得ることができる。
次に、本実施形態の作用効果についてまとめて説明する。
本実施形態では、測定装置100は、それぞれ測定対象Tに押し付けられる第一接触子1及び第二接触子2と、第一接触子1及び第二接触子2が取り付けられる本体部10と、第一接触子1及び第二接触子2が電気的に接続される高周波伝送線路が設けられる伝送基板60と、を備え、本体部10は、ベース部20と、第一接触子1及び第二接触子2を保持する保持部30と、ベース部20に取り付けられ保持部30を支持する支持部40と、を有し、支持部40は、測定対象Tへの第一接触子1及び第二接触子2の押し付けに伴って弾性変形する。
また、本実施形態に係る測定装置100では、支持部40は、測定対象Tへの第一接触子1及び第二接触子2の押し付けに伴い、第一接触子1及び第二接触子2に対して優先して弾性変形するように構成される。
このような本実施形態によれば、第一接触子1及び第二接触子2を測定対象Tに押し付ける際には、本体部10の支持部40が弾性変形することにより所定の押し付け力で第一接触子1及び第二接触子2を接触させることができる。よって、第一接触子1及び第二接触子2を積極的に撓ませなくてもよく、第一接触子1及び第二接触子2の耐久性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る測定装置100では、第一接触子1及び第二接触子2は、それぞれ焼結金属によって形成される。
また、本実施形態に係る測定装置100では、第一接触子1及び第二接触子2は、それぞれ工具鋼によって形成される。
このような本実施形態によれば、第一接触子1及び第二接触子2は、耐久性が高く、耐摩耗性に優れた材質によって形成されるため、摩耗に伴う測定装置100の測定精度の低下が抑制される。
また、本明細書には、以下の形態も含まれる。
本実施形態では、測定装置100は、それぞれ測定対象Tに接触する第一接触子1及び第二接触子2と、第一接触子1及び第二接触子2が設けられる本体部10と、第一接触子1及び第二接触子2が電気的に接続される高周波伝送線路が設けられる伝送基板60と、を備え、本体部10は、ベース部20と、ベース部20に接続され第一接触子1を保持する第一保持部31と、ベース部20に接続され第二接触子2を保持する第二保持部35と、を有し、第一保持部31と第二保持部35とは、互いに独立して移動可能にベース部20に取り付けられる。
このような本実施形態によれば、第一接触子1及び第二接触子2は、伝送基板60に電気的に接続されると共に、互いに独立して移動可能な第一保持部31及び第二保持部35によって保持される。これにより、第一接触子1と第二接触子2とが、互いに独立して移動することができる。このように、第一保持部31及び第二保持部35の移動により、第一接触子1と第二接触子2とが互いに独立して移動するため、第一接触子1と第二接触子2の移動量を大きく確保することができる。したがって、測定対象Tにおいて高低差が生じているような場合であっても、第一接触子1及び第二接触子2を測定対象Tに均一に接触させて、接触状態を良好にすることができる。よって、測定装置100の測定精度が向上する。
また、本実施形態では、伝送基板60は、第一接触子1に接着される第一接着部65と、第二接触子2に接着される第二接着部66と、を有し、第一接着部65と第二接着部66とは、スリット60aによって隔てられ互いに独立して移動可能に構成される。
このような本実施形態によれば、第一接着部65と第二接着部66が独立して移動可能であるため、第一接触子1と第二接触子2との相対移動が伝送基板60により阻害されることが抑制される。よって、第一接触子1と第二接触子2とを、より大きく相対移動させることができる。このため、測定対象Tの凹凸が大きくても、精度よく測定が可能となる。つまり、本実施形態によれば、精度よく測定するために許容できる測定対象Tの凹凸量(高さの差)が大きくなる。
また、本実施形態では、本体部10は、ベース部20に設けられ第一保持部31を支持する第一支持部41と、ベース部20に設けられ第二保持部35を支持する第二支持部45と、をさらに有し、第一支持部41は、測定対象Tへの第一接触子1の押し付けに伴って弾性変形し、第二支持部45は、測定対象Tへの第二接触子2の押し付けに伴って弾性変形する。
このような実施形態によれば、第一支持部41と第二支持部45とが独立し、それぞれ弾性変形可能であるため、第一接触子1と第二接触子2とが互いに独立して移動することができる。このため、第一接触子1と第二接触子2を撓ませる場合よりも、第一支持部41及び第二支持部45の弾性変形によって、より大きな移動量で第一接触子1と第二接触子2とを独立して移動させることができる。つまり、本体部10は、第一接触子1及び第二接触子2と比べて大きな部材であるため、独立して移動させる移動量を容易に確保することができる。
次に、本実施形態の変形例について説明する。以下のような変形例も本発明の範囲内であり、以下の変形例と上記実施形態の各構成とを組み合わせたり、以下の変形例同士を組み合わせたりすることも可能である。また、上記実施形態の説明において記載された変形例についても同様に、他の変形例と任意に組み合わせることが可能である。
上記実施形態では、伝送基板60は、柔軟性を有するフレキシブルプリント基板である。これに対し、伝送基板60は、柔軟性を有する部位と有していない部位とを含むフレックスリジット基板であってもよい。さらに、第一接触子1と第二接触子2とを独立して移動させない場合には、伝送基板60は、基材61が柔軟性を有しておらず硬質であるリジット基板であってもよい。
また、上記実施形態では、本体部10は、互いに対称構造を有する第一本体部11及び第二本体部15により構成される分割構造である。また、第一接触子1と第二接触子2とは、互いに独立して移動可能である。これに対し、第一接触子1と第二接触子2の耐久性を向上させるためには、本体部10を分割構造ではなく一体に形成し、第一接触子1と第二接触子2とは独立して移動可能でなくてもよい。測定装置100では、第一接触子1と第二接触子2の耐久性を向上させるためには、測定対象Tへの第一接触子1と第二接触子2の押し付けに伴い、支持部40が弾性変形する構造であればよい。
また、上記実施形態では、支持部40(第一支持部41,第二支持部45)は、リンク機構により構成される。これに対し、支持部40(第一支持部41,第二支持部45)は、第一接触子1と第二接触子2に優先して弾性変形する限り、リンク機構に限らず任意の構成とすることができる。
また、上記実施形態では、第一接触子1及び第二接触子2は、矩形断面を有する四角柱状の端子である。これに対し、第一接触子1及び第二接触子2は、これに限られず、例えば、円形断面を有する円柱や、四角形以外の多角形断面を有する角柱(多角柱)に形成されてもよい。なお、いずれの場合であっても、先端部は、上記実施形態のように先細りの形状に形成することが望ましい。
また、上記実施形態では、第一接触子1及び第二接触子2は、互いに同一形状である。第一接触子1及び第二接触子2の先端Pは、それぞれの幅方向(隣接方向)の中央に設けられる。これに対し、第一接触子1及び第二接触子2は、互いに同一形状に限られず、任意の形状とすることができる。第一接触子1及び第二接触子2の先端Pは、幅方向の中央に限らず、例えば、図7(a)に示すように、それぞれの先端Pは、互いに近接するように、互いに対向する側面1c,2c(対向面)上に配置されてもよいし、図7(b)に示すように、互いに離間するように、側面1d,2d上に配置されてもよい。図7(a)や(b)に示す形状では、第一接触子1と第二接触子2とは、基準面Rに対して面対称の構造となる。
また、上記実施形態では、高周波伝送線路は、マイクロストリップ線路である。これに対し、高周波伝送線路は、コプレーナ線路やストリップ線路など、その他のものであってもよい。測定装置100は、高周波伝送線路の種類に応じた数の接触子を備えるように構成すればよい。つまり、測定装置100は、高周波伝送線路の種類に応じて、三つ以上の接触子を備えるものでもよい。また、測定装置100の本体部10は、接触子の数に応じて、互いに独立して移動可能となるように分割された構造であってもよい。
また、上記実施形態では、高周波伝送線路はマイクロストリップ線路であり、測定装置100は、シグナル線62に電気的に接続される第一接触子1とグランド線63に電気的に接続される第二接触子2との二つの接触子を備える。これに対し、マイクロストリップ線路が高周波伝送線路として設けられる場合には、測定装置は、三つの接触子を備えていてもよい。以下、図8及び図9を参照して、変形例に係る測定装置101について具体的に説明する。
変形例に係る測定装置101は、図8に示すように、シグナル線62に電気的に接続される第一接触子1と、グランド線63に電気的に接続される第二接触子2及び第三接触子3と、を有する。
測定装置101の本体部10は、第一本体部11、第二本体部15、及び第三本体部19を有する。第一本体部11及び第二本体部15は、上記実施形態と同様の構成である。第三接触子3が取り付けられる第三本体部19は、第二本体部15と共に第一本体部11を挟むようにして並んで設けられる。第三本体部19は、第一本体部11及び第二本体部15と同様の構成を有するものである。このため、詳細な説明及び図示は省略するが、第三本体部19は、第三ベース部29と、第三接触子3を保持するホルダ部である第三保持部39と、第三保持部39を移動可能に支持するホルダ支持部である第三支持部49と、を有する。第一ベース部21、第二ベース部25、及び第三ベース部29は、ボルト20aにより結合されベース部20を構成する。第三保持部39は、第一保持部31及び第二保持部35と共に保持部30を構成する。第三支持部49は、第一支持部41及び第二支持部45と共に支持部40を構成し、第一接触子1及び第二接触子2とは独立して第三接触子3を移動可能に支持する。
伝送基板60では、上記実施形態と同様に、絶縁層である基材61の一方の面(表面)に導体層であるシグナル線62がプリントされ、他方の面(裏面)には導体層であるグランド線63がプリントされる。
伝送基板60は複数の接着部として、図9に示すように、第一接触子1が接触される第一接着部65、第二接触子2が接触される第二接着部66、及び第三接触子3が接着される第三接着部68を有する。第一接着部65と第二接着部66との間、及び、第二接着部66と第三接着部68との間には、伝送基板60の長手方向に延びるスリット60aが形成される。第一接着部65、第二接着部66、及び第三接着部68は、スリット60aによって互いに隔てられることで独立して移動可能(変形可能)に構成される。
第二接着部66は、上記実施形態と同様であり、接続層64a(上記実施形態における接続層64に相当)と、貫通孔66aと、貫通層67と、を有する。第二接触子2は、第二接着部66の接続層64aに電気的に接続され、接着剤によって第二接着部66に接着される。第二接触子2は、接続層64a及び貫通層67を通じてグランド線63と電気的に接続される。
第三接着部68は、第二接着部66と同様に、グランド線63と電気的に接続される接続層64bと、表面と裏面とに開口する貫通孔68aと、貫通孔68aの内周面に設けられ、第三接着部68の表面の接続層64bと裏面のグランド線63とを電気的に接続する貫通層69と、を有する。第三接触子3は、第三接着部68の接続層64bに電気的に接続され、接着剤によって第三接着部68に接着される。第三接触子3は、接続層64b及び貫通層69を通じてグランド線63と電気的に接続される。
このような変形例においても、上記実施形態と同様の効果を奏する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
1 第一接触子(接触子)
2 第二接触子(接触子)
3 第三接触子(接触子)
10 本体部
20 ベース部
30 保持部
40 支持部
60 フレキシブルプリント基板(伝送基板)
100 測定装置
101 測定装置
2 第二接触子(接触子)
3 第三接触子(接触子)
10 本体部
20 ベース部
30 保持部
40 支持部
60 フレキシブルプリント基板(伝送基板)
100 測定装置
101 測定装置
Claims (4)
- 測定装置であって、
それぞれ測定対象に押し付けられる複数の接触子と、
前記複数の接触子が取り付けられる本体部と、
前記複数の接触子が電気的に接続される高周波伝送線路が設けられる伝送基板と、を備え、
前記本体部は、
ベース部と、
前記複数の接触子を保持する保持部と、
前記ベース部に取り付けられ前記保持部を支持する支持部と、を有し、
前記支持部は、前記測定対象への複数の接触子の押し付けに伴って弾性変形する、
測定装置。 - 請求項1に記載の測定装置であって、
前記支持部は、前記測定対象への複数の接触子の押し付けに伴い、複数の接触子に対して優先して弾性変形するように構成される、
測定装置。 - 請求項1または2に記載の測定装置であって、
複数の接触子は、それぞれ焼結金属によって形成される、
測定装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の測定装置であって、
複数の接触子は、それぞれ工具鋼によって形成される、
測定装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018141831A JP2020016625A (ja) | 2018-07-27 | 2018-07-27 | 測定装置 |
PCT/JP2019/027525 WO2020022085A1 (ja) | 2018-07-27 | 2019-07-11 | 測定装置 |
CN201980064236.2A CN112771387A (zh) | 2018-07-27 | 2019-07-11 | 测量装置 |
TW108125832A TWI825133B (zh) | 2018-07-27 | 2019-07-22 | 測量裝置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018141831A JP2020016625A (ja) | 2018-07-27 | 2018-07-27 | 測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020016625A true JP2020016625A (ja) | 2020-01-30 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018141831A Pending JP2020016625A (ja) | 2018-07-27 | 2018-07-27 | 測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020016625A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113945820A (zh) * | 2020-07-16 | 2022-01-18 | 日置电机株式会社 | 测量装置 |
-
2018
- 2018-07-27 JP JP2018141831A patent/JP2020016625A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113945820A (zh) * | 2020-07-16 | 2022-01-18 | 日置电机株式会社 | 测量装置 |
CN113945820B (zh) * | 2020-07-16 | 2023-09-12 | 日置电机株式会社 | 测量装置 |
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