JP2020016576A - 紫外線インジケータ、包装材およびインジケータラベル - Google Patents

紫外線インジケータ、包装材およびインジケータラベル Download PDF

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Abstract

【課題】高齢者、視覚障害者などでも物品を手に取ったときの触感で違いが分かり易く、新しいものと、古くなったものとの区別を容易にする紫外線インジケータの提供。【解決手段】基材11と、紫外線が照射されることにより表面性状が変化する紫外線変性層12を有し、紫外線変性層12は、樹脂13と光酸発生剤14を含む紫外線インジケータ。紫外線が照射されることで光酸発生剤14から発生する酸で樹脂12が変性し、表面の性状が変化して触感が変わるため、視覚だけでなく触覚によっても紫外線の照射を受けた、すなわち古くなったことが感知できる。【選択図】図1

Description

本発明は、紫外線インジケータに関し、特に自然紫外線による表面状態の変化が、視覚的、触覚的に発現して、服用者が変化を認識しやすい紫外線インジケータおよび該紫外線インジケータを適用した包装材ならびにインジケータラベルに関する。
従来から、紫外線インジケータは物品の使用期限など、所定の期間が経過したことを分かり易く表示する手段として用いられており、例えば特許文献1には、紫外線あるいは可視光の照射により退色する色素が設けられた光量測定シートが開示され、これを蛍光灯に取付け、退色や変色の度合いを観察することで蛍光灯の寿命を知ることができるとした光量測定シートが開示されている。
また医薬品の分野では、特許文献2に、光の照射によって特性変化、具体的には色変化や電気特性の変化、を生じる有機材料を用いた光検出部をシール状に構成し、これを光の照射の影響を受ける薬品等を内蔵したビンに貼着し、光検出部に時間経過と共に生じた色変化や電気抵抗の変化を観測することで、薬品等に照射された紫外線などの照射量を検出する光照射量検出装置が開示されている。光照射量は経過時間に比例すると考えられることから、使用期限の管理にも適用できることは容易に推察される。
医薬品は、保存性を高めるために、アルミ箔を用いた遮光性の包材や、紙箱にまとめて収納されて保管されている。そして、実際に医薬品を服用する服用者に渡すときには、小分け袋や、図7に示すような複数種の薬71を例えば朝食後用、昼食後用、夕食後用など、1回の服用分まとめた一包化袋7(以下、一包化袋と総称する)の形態として必要な数量を渡す態様であった。このとき、医薬品をまとめて保管する包材や紙箱には、収納された医薬品の使用期限や有効期限が記載されているのが通常であるのに対し、一包化袋にはこれらの情報が記載されていなかった。
このため、医薬品が一包化袋の形で服用者の手に渡った後には、定期的に服用している薬の場合などは飲み残し分などもあり、服用者が古い薬と新たに受け取った薬とを簡単に区別する手段がないことから、使用期限の管理が十分行えず、古い薬が使用期限を越えて残ってしまうことがあった。そして、このような古い薬を服用すると、所期の薬効が得られない虞があり、また副作用を生じてしまう虞もある、などという問題点があった。
そこで、上記各文献に記載されたものと同様の手法を適用することが考えられるが、情報がシート等の色変化に限られるため、これを医薬品の一包化袋に適用したとき、高齢者や視覚障害者など視覚の認知機能が低下した服用者や、注意力の不十分な子供などには色変化を認識し難く、また複数の小分け袋の薬を服用している場合などは小分け袋ごとに色が異なることがあり、色が変化するとかえって混同の虞も出てくるといった問題点があり、必ずしも有効な手段とはいえなかった。
特開平3−291540号公報 特開2001−147154号公報
本発明は上記の様な従来技術に鑑み、紫外線が照射されることによって生じる、時間経過に伴う表面状態の変化を色の変化だけでなく、触覚的な変化によっても感知可能であり、一包化袋などの物品に適用したときに、高齢者、視覚障害者や子供などでも物品を手に取ったときの触感で違いが分かり易く、新しいものと、古くなったものとの区別を容易にできる紫外線インジケータを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る発明は、
基材と、紫外線が照射されることにより表面性状が変化する紫外線変性層を有し、
前記紫外線変性層は、樹脂と光酸発生剤を含むことを特徴とする紫外線インジケータである。
また、本発明の請求項2に係る発明は、
前記樹脂が、ウレタン樹脂、またはエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の紫外線インジケータである。
また、本発明の請求項3に係る発明は、
前記光酸発生剤の添加量が、前記樹脂に対する重量比で0.1〜10%であることを特徴とする請求項1または2に記載の紫外線インジケータである。
また、本発明の請求項4に係る発明は、
前記基材が、遮光性を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の紫外線インジケータである。
また、本発明の請求項5に係る発明は、
前記基材は、ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、延伸ナイロンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、またはこれらのうち少なくとも2種を積層したものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の紫外線インジケータである。
また、本発明の請求項6に係る発明は、紫外線が照射されることにより、引き裂き強度が増大することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の紫外線インジケータである。
また、本発明の請求項7に係る発明は、
請求項1から6のいずれかに記載の紫外線インジケータを、前記紫外線変性層が外面側となる様にして、少なくとも一部に使用した包装材である。
また、本発明の請求項8に係る発明は、
請求項1から6のいずれかに記載の紫外線インジケータを、前記紫外線変性層が外面側となる様にして、少なくとも一部に使用したインジケータラベルである。
本発明の請求項1に記載の発明によれば、太陽光や蛍光灯などから照射される紫外線により、紫外線変性層の光酸発生剤から酸が発生し、この酸が樹脂を変性させることで紫外線変性層の表面状態が経時的に変化するため、服用者等の使用者がこの紫外線インジケータを触ったときの触感が変化して、使用し始めてから時間が経過した古い紫外線インジケータであることが視覚での認知機能が低下した高齢者や視覚障害者でも触感から容易に認識できる紫外線インジケータを提供できる。
また請求項2に記載の発明によれば、紫外線が照射されることで光酸発生剤から発生した酸により経時的に樹脂が変性して表面状態が変化し、ウレタン樹脂の場合はベタベタした状態に、エポキシ樹脂の場合はザラザラした状態になるため、触感がより明瞭に変化し、使用し始めてから時間が経過した古い紫外線インジケータであることが視覚での認知機能が低下した高齢者や視覚障害者でも触感から容易に認識できる紫外線インジケータを提供できる。
また請求項3に記載の発明によれば、光酸発生剤の樹脂に対する添加量を所定の範囲とすることで、樹脂の変性をより確実に起こし、進行させることができると共に、変性が発現するまでの期間を所望の期間に応じて調整可能な紫外線インジケータを提供できる。
また請求項4に記載の発明によれば、包装材に適用したとき、耐光性が弱い内容物の収納にも好適に適用できる紫外線インジケータを提供できる。
また請求項5に記載の発明によれば、強度や加工性に優れて包装材に好適に適用でき、またコスト高とならない基材を得ることができる。
また請求項6に記載の発明によれば、太陽光や蛍光灯などから照射される紫外線により、引き裂き強度が増大することにより、包装材に適用したとき、古くなった包装材が開封し難くなり、古くなった内容物を使用してしまう虞を抑制できる。
また請求項7に記載の発明によれば、太陽光や蛍光灯などから照射される紫外線により、紫外線変性層の光酸発生剤から酸が発生し、この酸が樹脂を変性させることで紫外線変性層の表面状態が経時的に変化するため、使用者がこの包装材を触ったときの触感が変化して、その包装材が古いものであり、従って内容物が例えば使用期限を過ぎた古いものであることなどを、触覚によっても感知でき、視覚での認知機能が低下した高齢者や視覚障害者でも触感から容易に感知できる包装材を提供できる。
また請求項8に記載の発明によれば、太陽光や蛍光灯などから照射される紫外線により、紫外線変性層の光酸発生剤から酸が発生し、この酸が樹脂を変性させることで紫外線変性層の表面状態が経時的に変化するため、使用者がこのラベルを触ったときの触感が変化して、時間が経過した古いラベルであることが、視覚での認知機能が低下した高齢者や視覚障害者でも触感から容易に感知できるインジケータラベルを提供できる。
本発明の紫外線インジケータの一形態の断面模式図である。 本発明の紫外線インジケータを使用した包装材の一形態の断面模式図である。 本発明の包装材を使用して袋状とした包装材に薬剤を収納した形態の断面模式図である。 本発明の包装材を使用して袋状とした包装材の別形態に薬剤を収納した形態の断面模式図である。 本発明の包装材を遮光性の袋に収納した形態の断面模式図である。 本発明のインジケータラベルの断面模式図である。 一包袋の形態例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。なお本発明は以下に説明する実施形態に限定されるものではない。なお以下において、同等の部材等には同じ符号を付して説明を省略することがある。
図1は、本発明の紫外線インジケータの一形態の断面模式図である。紫外線インジケータ1は、基材11に紫外線の照射により性状が変化する紫外線変性層12が積層して構成されている。紫外線変性層12は、バインダーである樹脂13に、光酸発生剤14が添加されて構成されている。
基材11は、紫外線インジケータ1を使用する目的や適用する対象に応じて、材質、厚さ、強度等の特性を適宜選択して適用することができる。例えば包装材に適用する場合はプラスチックフィルム、紙などが好適に例示でき、ラベルに適用する場合は前記のものに加えてプラスチック板、金属板、金属箔などが好適に例示できるが、これらに限定されるものではない。基材11は透明であっても不透明であっても良く、遮光性を有していてもよい。また必要に応じて着色されていても良く、絵柄や文字などが印刷されていても良い。
基材11にプラスチックフィルムを適用する場合、特に限定するものではないが、具体的には、ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、延伸ナイロンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、またはこれらのうち少なくとも2種を積層したものなどが好適に適用できる。これらのフィルムは比較的汎用性が高く入手し易く、強度、加工適性に優れ、厚さなどの選択肢が豊富であり好ましい。積層する際はドライラミネーション技術等、公知のラミネーション技術を適宜適用すれば良い。
紫外線変性層12は、バインダーである樹脂13に光酸発生剤14が添加されている。紫外線変性層12は、基材11上に公知の塗工技術によりコーティングして設けることができ、例えばグラビアコーティング、フレキソコーティング、バーコーティング、あるいはスプレーコーティング、ディッピングなどが例示できるが、これらに限定されない。その厚みは、1〜100μm、好ましくは5〜50μmである。
樹脂13は酸により変性する樹脂が選択され、特に限定するものではないが例えばウレタン樹脂、エポキシ樹脂が例示できる。樹脂13は別途溶媒と共にインキ化され、コーティングされる。インキ化は油性インキ、水性インキのいずれの態様としても良いが、水性インキとすると残留有機溶媒の問題がなくて食品向け包装材に適用し易く、また環境適性が良く、より好ましい。
光酸発生剤14は、紫外線が照射されることにより効率的に酸を発生するものとして、例えば、スルホニウム塩系、ヨードニウム塩系、非イオン系などの光酸発生剤が知られているが、適宜選択して用いることができる。また光酸発生剤を樹脂に添加した場合に、紫外線が照射されることにより樹脂を変性させる程度としては、例えば、樹脂膜厚10μmとして、蛍光灯の照度を10mW/cmで計算すると、照射時間30秒程度で、表面状態が触ったときに感知可能な程度に変化する。この時間は、樹脂や光酸発生剤の種類、添加量などにより変わってくる。
本発明の紫外線インジケータにおける光酸発生剤の添加量は、発生した酸により効果的に樹脂の変性が行われ、かつ変性が使用目的に適した速度で進むように適宜設定されるが、樹脂に対する重量比で0.1〜10%の範囲とすると好ましい。
紫外線インジケータ1は、通常の使用環境下において、照明用の蛍光灯の光や太陽光に含まれる紫外線が自然に照射されることになる。その紫外線により、紫外線変性層12に添加された光酸発生剤14から次第に酸が発生し、樹脂13中に浸出する。浸出した酸により、樹脂13の分解反応等の反応が起こり、樹脂13の変性が起こり、表面15の性状が経時的に変化する。また紫外線の直接的な影響による劣化により、黄変、白化などの色変化が生じる。
具体的には、例えばウレタン樹脂の場合、発生した酸により酸化防止剤の効果が相殺され、加水分解が促進されてその表面15がベタベタした触感となってくる。エポキシ樹脂の場合、酸化分解反応が進行し、表面15がザラザラした触感となってくる。どの程度の期間、紫外線が照射されることで表面性状の変化が感知されるようにするかを、光酸発生剤14の種類を適宜選択し、添加量を上記の範囲内で適宜調整することで設定することができる。また、同時に紫外線による劣化による黄変や白化が生じ、視覚的な変化も生じるため、使用者は視覚、触覚の両方の感覚で所定の期間が経過したことの感知が行えることになる。
また、紫外線インジケータ1は、酸および紫外線の影響を受けることにより、経時的に引き裂き強度が大きくなり、引き裂き難くなる。従って紫外線インジケータ1の使用者は、上記のような紫外線インジケータ1の触感、色変化に加え、引き裂き難いことによっても、紫外線インジケータ1が古いものであることを感知できる。
紫外線インジケータ1には、以上説明した各層以外にも、紫外線変性層12の機能を損なわない限り、必要に応じて他の層を設けることもできる。例えば印刷層、接着剤層、粘着剤層、シーラント層、ガスバリア層などが挙げられるが、これらに限定されない。
図2は、本発明の紫外線インジケータを使用した包装材の一形態の断面模式図である。包装材2における紫外線インジケータは、基材11の一方の表面に印刷層22が設けられ、さらに紫外線変性層12が積層されて構成されている。基材11の反対側の表面にはシーラント層21が積層されている。一対の包装材2のシーラント層同士を対向させ、または1枚の包装材2を折り曲げてシーラント層21同士を対向させ、貼り合せて袋状とすることができ、内部に内容物を収納する。すなわち、袋状としたときには紫外線変性層12が包装材2の外面側となるようにする。
このとき、基材11は透明でも、遮光性を有するものでも良い。遮光性を有するものとすると、袋状としたとき内容物への外光の影響を遮断することができる一方、内部を見通すことができず、内容物を外側から確認できないという性質を呈するため、収納物の特性や用途に応じて適宜選択すれば良い。
シーラント層21は、シーラント性を有する公知の樹脂を適用でき、特に限定するものではないが例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、無延伸ポリプロピレンなどを適用できる。シーラント層21は、基材22にドライラミネーション、押出ラミネーションなどの公知のラミネーション技術により設けることができる。
印刷層23はここに示した以外にも、シーラント層21を積層した側の表面に設けることもでき、また両表面に設けても良い。印刷層23は、特に限定するものではないが、公知のグラビア印刷法、オフセット印刷法、インクジェット印刷法、フレキソ印刷法などを適用して設けることができる。
包装材2は、紫外線変性層12が紫外線に晒されることで、樹脂13の変性が起こり、前述のように経時的に紫外線変性層12の表面の性状が変化する。また紫外線の直接的な影響による劣化により、黄変、白化などの色変化が生じ、また引き裂き強度が増大する。これら紫外線の影響により生じる現象により、またはそれらを組み合わせて、包装材2に一定の期間に亘って紫外線が照射されたことを感知でき、そのことから包装材2が一定の期間を経過した古いものであることが分かる。
図3は、本発明の包装材を使用して袋状とした包装材に薬剤を収納した形態の断面模式図である。包装材3は、図2に例示したものと同様にシーラント層31、基材32、紫外線変性層33を積層した一対の包装材30を、シーラント層31同士を貼り合せて袋状とし、内部に薬剤34を収納している。
薬剤の服用者が包装材3の形態で薬剤を保管していると、時間の経過と共に薬剤34は劣化してゆく。同時に、包装材3は通常の生活環境下において、照明用の蛍光灯の光や太陽光に晒されるため、成分として含まれる紫外線が照射されることになり、前述の様に紫外線変性層33の樹脂が光酸発生剤から徐々に発生する酸により変性してゆく。このとき紫外線受光層33に添加される光酸発生剤の種類や量などを適宜設定して、薬剤34の有効期限、使用期限が経過した時点において、紫外線変性層33の表面35の触感が新しい包装材と異なることが服用者等の使用者に感知できるように、変性が進行する様にすることができる。
その結果、図3の下の図の様に、使用者が薬剤34´の有効期限、使用期限が経過してしまった古い包装材3´を手に取ったとき、黄変や白化などの色変化だけでなく、表面35の触感が異なることにより、それが古いものであることが容易に分かり、有効期限、使用期限を超過してしまった薬剤34´を誤って服用するのを防ぐことができる。また引き裂き難くなることによっても、誤って服用してしまうのを抑制することができる。
図4は、本発明の包装材を使用して袋状とした包装材の別形態に薬剤を収納した形態の断面模式図である。包装材4は、一方の面側が前述の様に紫外線変性層33を有する包装材30であり、他方の面側は基材フィルム42にシーラント層41を積層したものである。基材フィルム42は、基材11と同様のものであって良く、通常のフィルム、紙などである。すなわち包装袋4は、その一部に包装材30を使用することで、紫外線インジケータがその一部に適用されて、その内部に薬剤43を収納している。
紫外線インジケータが一部に適用された形態であっても、使用者が古くなった包装材4を開封しようとすると、変性した紫外線変性層33の表面に自然に触れるため、黄変や白化などの色変化だけでなく、その触感により容易に古くなったものであることを感知できる。
図5は、本発明の包装材を遮光性の袋に収納した形態の断面模式図である。本実施形態では、薬剤52が一次容器である本発明の包装材、例えば図3に例示したものと同様の、表面側に紫外線変性層が設けられた包装材51に収納され、さらに包装材51が二次容器である遮光性の袋5に収納されている。このとき、包装材51の基材は遮光性のないものであって良い。
このような形態は、例えば、小分け袋は中身の薬剤が見えるように透明な袋としたいが、一方で薬剤自体は紫外線など外光の影響を受け易いので保管時には遮光環境での保管が望ましい、といった場合に適用される。このとき一次容器を包装材51とすると、薬剤を服用するために遮光性の袋5を開閉したときに開口部から外光が入ったり、また遮光性の袋5のピンホール欠陥や使用中に付いた傷などから外光が漏れ入ったりしたときに、その外光の影響により紫外線変性層が変性する。
そしてこの変性を、黄変や白化などの色変化だけでなく、包装材51を手に取ったときに表面の触感の変化によって感知することにより、遮光性の袋5に欠陥が生じていること、および薬剤52が外光によりダメージを受けている可能性があることが分かる。
図6は、本発明のインジケータラベルの断面模式図である。本実施形態のインジケータ
ラベル6では、基材シート63の一方の面に粘着剤層62が設けられ、さらに剥離紙61で覆われている。インジケータラベル6を別の物品等に貼りつける際には、剥離紙61を剥がして粘着剤層62により貼りつける。基材シート63の他方の面、すなわちラベルを貼りつけたときに外側となる面には、印刷層64、紫外線変性層65が積層されている。
紫外線変性層65は、前記の各実施形態と同様に樹脂66に光酸発生剤67が添加されて構成されている。そして同様に紫外線が照射されたときに樹脂66が変性し、黄変や白化などの色変化だけでなく、表面の触感が変化することで所定の量または期間に亘って紫外線が照射された古いものであることが触覚により感知できる。
また、ラベルの形態とすることで、種々の物品や箱などの包装容器に後から貼り付けることができ、予め専用の包装材を用意しなくとも、種々の物品や包装容器に、所定の量または期間に亘って紫外線が照射されたことを容易に感知できる様にすることができる。
以下に実施例で本発明をより具体的に説明する。
<実施例1>
◆ 評価サンプル1
・以下の構成で図1に例示したものと同様の構成の紫外線インジケータを得た。
・基材:ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)(PETP60 東レ製)
・紫外線変性層
:樹脂塗工液:ARKLS KRX−3200(ADEKA製)
:光酸発生剤:B3280(東京応化製)を樹脂固形分に対し5重量%添加
:基材上に、上記樹脂塗工液を乾燥時の厚さが5μmとなる様にグラビア印刷法に
よりコーティングし、紫外線変性層とした。
・シーラント層:ポリエチレン樹脂(厚さ30μm)をドライラミネーションにより基材に積層した。
<実施例2>
◆ 評価サンプル2
・樹脂塗工液を下記のものとした以外は実施例1と同様の紫外線インジケータを作成した。
・樹脂塗工液:水性ウレタン樹脂塗工液 ボンタイターHUX(ADEKA製)
<評価>
1 触感
・各実施例の評価サンプルについて、紫外線による変性を、キセノンウェザーメータによる加速試験により検証した。
・紫外線照射量は約2年間の太陽光への暴露に相当するものとしたところ、それぞれの評価サンプルは以下の様な状態であった。
:評価サンプル1(エポキシ樹脂)は、表面がザラザラした触感が発現した。
:評価サンプル2(ウレタン樹脂)は、表面がベタベタした触感が発現した。
・以上の結果、各評価サンプルで触感による表面性状の変化が感知できた。
2 引き裂き強度
・JIS−K−6732に基づき、MD方向、TD方向の引き裂き強度を測定した。
・上記の加速試験の前後の引き裂き強度を測定し比較した。
・加速試験前:MD方向、TD方向共に 60kg/cm
・加速試験後:MD方向、TD方向共に 120kg/cm
・以上の結果、所定量の紫外線が照射されることで引き裂き強度が増大することが確認で
きた。
以上のように、本発明によれば、紫外線が照射されることによって生じる、時間経過に伴う表面状態の変化が、色の変化だけでなく、触覚的な変化によっても感知可能であり、新しいものと、古くなったものとの区別を容易にできる紫外線インジケータ、およびそれを用いた包装材ならびにインジケータラベルを提供することができる。
1・・・紫外線インジケータ
11・・・基材
12・・・紫外線変性層
13・・・樹脂
14・・・光酸発生剤
15・・・表面
2・・・包装材
21・・・シーラント層
22・・・印刷層
3・・・包装材
31・・・シーラント層
32・・・基材
33・・・紫外線変性層
34・・・薬剤
4・・・包装材
41・・・シーラント層
42・・・基材フィルム
43・・・薬剤
5・・・遮光性の袋
51・・・包装材
52・・・薬剤
6・・・インジケータラベル
61・・・剥離紙
62・・・粘着層
63・・・基材シート
64・・・印刷層
65・・・紫外線変性層
66・・・樹脂
67・・・光酸発生剤
7・・・一包化袋
71・・・薬剤

Claims (8)

  1. 基材と、紫外線が照射されることにより表面性状が変化する紫外線変性層を有し、
    前記紫外線変性層は、樹脂と光酸発生剤を含むことを特徴とする紫外線インジケータ。
  2. 前記樹脂が、ウレタン樹脂、またはエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の紫外線インジケータ。
  3. 前記光酸発生剤の添加量が、前記樹脂に対する重量比で0.1〜10%であることを特徴とする請求項1または2に記載の紫外線インジケータ。
  4. 前記基材が、遮光性を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の紫外線インジケータ。
  5. 前記基材は、ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム、延伸ナイロンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、またはこれらのうち少なくとも2種を積層したものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の紫外線インジケータ。
  6. 紫外線が照射されることにより、引き裂き強度が増大することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の紫外線インジケータ。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の紫外線インジケータを、前記紫外線変性層が外面側となる様にして、少なくとも一部に使用した包装材。
  8. 請求項1から6のいずれかに記載の紫外線インジケータを、前記紫外線変性層が外面側となる様にして、少なくとも一部に使用したインジケータラベル。
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