JP2019515854A - エッチング処理されたガラス製品を製造する方法 - Google Patents

エッチング処理されたガラス製品を製造する方法 Download PDF

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Abstract

a)ガラス製品の表面上にUV硬化性インキジェットインキで画像(2)を噴射する工程と、b)画像(2)をUV硬化する工程と、c)UV硬化した画像(3)により被覆されていない表面をエッチング処理して、エッチング済み画像(4)を得る工程と、d)アルカリ性水溶液中でUV硬化した画像(2)を可溶化する工程とを含む、エッチング済みガラス製品(5)を製造する方法。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば装飾目的のための、ガラスの選択的エッチング工程、より具体的にはインキジェット技法を使用するガラスのエッチング工程に関する。
ガラス製品の表面上に特定のパターンを得るための好適な選択的化学的エッチング法は、エッチング処理に抵抗性の保護マスクを使用して、ガラスの表面の特定の部分のみをエッチング処理に曝露することを可能にする。次にエッチング処理の後に保護マスクを除去する。従って、得られるエッチング済みパターンは、前以て適用された保護マスクの陰画(negative)である。
特許文献1(GLAVERBELL)および2(AGC)は、スクリーン印刷により、熱いアプリケーターにより、またはインキジェット技法により、低温の溶融ワックスを含む保護層がガラス表面上に付着されるガラス表面を選択的にエッチングする方法を開示している(特許文献1、2参照)。
インキジェット印刷によるワックスの付着は、プリントヘッドを、ワックスを溶融するのに十分高い温度で加熱することを必要とし、それは次に、より低温のガラス表面との接触時に冷却され、硬化する。プリントヘッドを比較的高温に維持することは、プリントヘッドの寿命に不都合な影響を有する可能性がある。
他の欠点は、ワックスを含むインキジェットインキの低い安定性かも知れない。
特許文献3(AGC)において、UV硬化性液体を使用するインキジェット法により、保護層が提供される(特許文献3参照)。UV硬化性インキジェットインキは、N−ビニル−カプロラクタム、アクリレートモノマー、光開始剤およびグリコールエーテルアクリレートを含む。
保護層の除去に伴う問題は、アルカリ性のストリッピング浴中におけるフレーク形成である。ストリッピング溶液は通常、水酸化ナトリウムもしくはカリウムのような水酸化アルカリ金属の溶液または、モノもしくはトリエタノールアミンおよびテトラメチルアンモニウムヒドロキシドのようなアミン基剤の溶液である。ストリッピング溶液は、耐インキ膜(resist)の重合期間中に、そして耐インキ膜とガラス表面との間の結合が破壊される前に形成される三次元構造の架橋点において、ポリマー鎖を破壊する。ストリッピング溶液の有効寿命(working lifetime)を延長するためには、溶液を瀘過して、耐インキ膜のストリッピングされたフレークを除去することが必要である。フレークサイズが大きすぎる場合は、それはストリッピング装置に付着して製造工程の円滑な走行を混乱させる傾向がある。フレークが小さすぎる場合は、それらはフィルターを通過してストリッピング浴中に戻る。これらの小型フレークはしばらくして蓄積して、製造工程の円滑な走行を再度混乱させ始める。これらの非常に小型のフレークは、ストリッピングラインの噴霧器のノズルを閉塞させる傾向がある。
フレークはまた、エッチング済みガラス表面上にも再付着し、そして例えば、エッチング済みパターン中に付着して、更なる清浄化工程を必要とさせる場合がある。
ストリッピングされるフレークサイズは主として、ストリッピング溶液の種類、ストリッピング溶液の濃度、ストリッピング溶液の温度およびストリッピング装置のデザイン、
等に左右される。この多くの影響因子は、フレークサイズを所望のサイズに調節することを非常に困難にさせる。
従って、広範なエッチング剤およびエッチング条件に適用可能な、工業的エッチング法における信頼できるインキジェット印刷に適し、そしてストリッピング工程およびフレーク形成に伴う問題を示さない、改善された、低粘度の、放射線硬化性インキジェットインキの需要がまだ存在する。
国際公開第2006/087320号パンフレット 国際公開第2009/083468号パンフレット 国際公開第2013/189762号パンフレット
前記の課題を克服するための、選択的にエッチングされたガラス製品の、改善された製法を提供することが本発明の目的である。
この目的は、請求項1に記載される製法により実現された。
前記のフレークサイズの問題は、保護層を完全に可溶化することにより解決された。
本発明の更なる利点および態様は、以下の説明から明白になると考えられる。
図1はエッチング済みガラス製品を製造するための好適な実施態様を示す。最初に、UV硬化した画像(2)はガラス表面(1)上に印刷される。次に、エッチング工程中に、UV硬化した画像により保護されたガラス表面を実質的にそのまま保持しながら、UV硬化した画像(3)により保護されない領域中で、ガラスはエッチングされる。UV硬化した画像の除去後に、エッチング済み領域(4)と滑らかな領域(6)とを含むエッチング済みガラス製品(10)が得られる。 図2は、そこでガラスシートの第2面が、エッチング溶液からその面を保護するためにUV硬化層(5)により完全に被覆されている、エッチング済みガラス製品を製造するための他の実施態様を示す。
発明の詳細な説明
定義
例えば一官能価の重合性化合物における用語「一官能価の(monofunctional)」は、重合性化合物が1個の重合性基を含むことを意味する。
例えば二官能価の重合性化合物における用語「二官能化」は、重合性化合物が2個の重合性基を含むことを意味する。
例えば多官能価の重合性化合物における用語「多官能化」は、重合性化合物が3個以上の重合性基を含むことを意味する。
用語「アルキル」は、アルキル基内の炭素原子の各数に対して可能なすべてのバリアン
ト(variants)、すなわち、メチル、エチル、3個の炭素原子に対してはn−プロピルおよびイソプロピル、4個の炭素原子に対してはn−ブチル、イソブチルおよび第三ブチル、5個の炭素原子に対してはn−ペンチル、1,1−ジメチル−プロピル、2,2−ジメチルプロピルおよび2−メチル−ブチル、等、を意味する。
特記されない限り、置換もしくは未置換アルキル基は好適には、CないしC−アルキル基である。
特記されない限り、置換もしくは未置換アルケニル基は好適には、CないしC−アルケニル基である。
特記されない限り、置換もしくは未置換アルキニル基は好適には、CないしC−アルキニル基である。
特記されない限り、置換もしくは未置換アラルキル基は好適には、1、2、3もしくは4以上のCないしC−アルキル基を含むフェニルまたはナフチル基である。
特記されない限り、置換もしくは未置換アルカリール基は好適には、フェニル基またはナフチル基を含むCないしC20−アルキル基である。
特記されない限り、置換もしくは未置換アリール基は好適には、フェニル基またはナフチル基である。
特記されない限り、置換もしくは未置換ヘテロアリール基は好適には、1、2もしくは3個の酸素原子、窒素原子、硫黄原子、セレン原子またはそれらの組み合わせ物により置換された5−もしくは6−員環である。
例えば置換アルキル基における用語「置換された」は、そのアルキル基が、このような基中に通常含まれる原子、すなわち炭素および水素、以外の原子により置換されてもよいことを意味する。例えば、置換アルキル基はハロゲン原子またはチオール基を含む場合がある。未置換アルキル基は炭素および水素原子のみを含む。
特記されない限り、置換アルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、置換アラルキル基、置換アルカリール基、置換アリールおよび置換ヘテロアリール基は好適には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチルおよび第三−ブチル、エステル、アミド、エーテル、チオエーテル、ケトン、アルデヒド、スルホキシド、スルホン、スルホネートエステル、スルホンアミド、−Cl、−Br、−I、−OH、−SH、−CNおよび−NOからなる群から選択される1個以上の成分(constituents)により置換されている。
本発明において、ガラスのエッチングは、ガラスに透明な/散乱する性状(aspect)、特定のきめ(texture)および時々は粗さ(roughness)を与える、ガラス表面における特定量の材料の除去、を意味すると理解される。用語「化学的エッチング」は、材料の除去が化学的攻撃/反応により実施されるときに使用される。
選択的にエッチングされたガラス製品の製法
本発明の好適な実施態様によるエッチング済みガラス製品(10)を製造する方法は、a)ガラス製品の表面(1)上において、画像(2)をUV硬化性インキジェットインキで 噴霧する工程と、b)画像(2)をUV硬化する工程と、c)UV硬化した画像(3)により被覆されていない表面をエッチングして、エッチング済み画像(4)を得る工程
と、d)アルカリ性水溶液中でUV硬化した画像(2)を可溶化する工程とを含む。
UV硬化した画像は好適には、15分以内の間、より好適には10分以内の間、もっとも好適には5分以内の間、可溶化される。
好適な実施態様において、ガラス表面は、UV硬化性インキジェットインキを印刷する前に清浄化される。これは特に、ガラス表面が手で取り扱われ、手袋を着用されないときに望ましい。清浄化はガラス表面に対するUV硬化性インキジェットインキの付着を妨げる場合がある塵粒子および油脂を除去する。
方法の好適な実施態様において、工程b)におけるUV硬化は、UVLEDを使用して実施される。
画像を噴射する工程と硬化する工程との間の時間間隔は好適には、少なくとも50ms、より好適には少なくとも 75ms、もっとも好適には少なくとも 100msである。
インキジェットプリントヘッドのノズルの目詰まりは、噴射と硬化との間の時間間隔が前記の通りであるときは、防止される場合があることが認められている。
好適な実施態様において、画像を噴射する工程と硬化する工程との間の時間間隔は、750ms未満、より好適には600ms未満、もっとも好適には500ms未満である。
噴射と硬化との間の時間間隔が長くなりすぎるときは、インキジェットインキを噴射する工程と硬化する工程との間の、ガラスの表面上のインキジェットインキの拡散(spreading)により、画像の解像度が低下する場合があることが認められた。
方法の他の好適な実施態様において、UV硬化性画像は好適には、エッチングの前に、好適にはUV硬化工程b)とエッチング工程c)との間に、好適には10ないし45分間にわたり130ないし170℃における熱処理、より好適には20ないし30分間にわたり150℃における熱処理を与えられる。
適切な加熱装置は、熱風循環(circulatimg)装置、オーブンおよび赤外線源を含む。
加熱装置は、噴射直後に放射線が適用されるように、少なくとも一部は、それと一緒に移動しているインキジェット印刷機のプリントヘッドと組み合わせて配列される場合がある。このような場合には、インキジェット印刷機には好適には、ある種の赤外線源、例えば、赤外線レーザーダイオードまたは赤外線LEDのような赤外線源が装備されている。
好適で有効な赤外線源は、0.8ないし1.5μm 間の最大発光量を有する。このような赤外線源は時々、NIR放射線源またはNIRドライヤーと呼ばれる。好適な形態において、NIR放射線源は、マルチパスインキジェット印刷装置における複数のインキジェットプリントヘッドの往復システム上に容易に取り付けることができるNIR LEDの形態である。
NIR−放射線エネルギーはインキジェットインキ層の深部に急速に入って、層全体の厚さから水と溶剤を除去するのに対し、従来の赤外線エネルギーおよび熱風エネルギーは、主として表面で吸収され、次に徐々にインキ層中に伝導され、通常、水および溶剤のより緩徐な除去をもたらす。
十分に厚く、またエッチング抵抗性のUV硬化した画像を得るために、エッチング工程(c)の前に、噴射工程(a)およびUV硬化工程(b)を、2、3、4もしくは5回以上反復される場合がある。あるいはまた、十分に厚く、またエッチング抵抗性のUV硬化した画像を得るためにまた、硬化工程(b)の前に、噴射工程(a)を2、3、4もしくは5回以上反復される。
エッチング工程(c)はまた、十分なエッチング深度を得るために2、3、もしくは4回以上反復される場合がある。
方法の他の実施態様によると、着色剤を含むUV硬化性インキジェットインキは、エッチング済み画像の少なくとも一部に噴射される。エッチング済み画像の少なくとも一部に色彩を添加することは、画像の装飾的価値を更に高める場合がある。好適には、色彩が印刷される予定の部分に、最初に白色の基底層が適用される。
UV硬化した画像はガラス表面からストリッピングされ、アルカリ性ストリッピング溶液中に溶解される。このストリッピング法はUV硬化した画像のフレークによるフィルターの目詰まりの問題を回避する。
従って、本発明に従う方法により得られるエッチング済みガラス製品(10)は、(i)UV硬化した画像(3)により前以て被覆されなかった領域に対応する、すなわちUV硬化した画像の「陰画」に対応するエッチング済み領域(4)、および(ii)UV硬化した画像(2)により被覆された領域に対応する滑らかな領域(6)、を含む。
ガラス製品上に所望される一つ以上のパターンは、エッチング済み領域(4)により、あるいはまた滑らかな領域(6)により形成されてもよい。
パターンはロゴ、文字(characters)、文章(texts)、描画(drawings)、等の場合がある。本発明に従う方法により製造されるガラス製品は、唯一のパターン、またはガラス製品上に分配された幾つかの、同一のもしくは異なるパターンを含む場合がある。
エッチング済みガラスは通常、その粗さ(roughness)により、そしてとりわけRz(平均粗さ深度)およびRsm(プロファイル要素の平均の幅)パラメーター(μmで表わされる)およびこれら二つのパラメーター間の比率Rz/Rsmにより、特徴を表わされる。一つの実施態様によると、本発明の方法により得られるガラス製品のエッチング済み領域(4)は、9μm超ないし22μm未満のRz値および、0.12超ないし0.30未満のRz/Rsm比により規定される、好適な表面の粗さを示す。
得られる粗さに応じて、選択的にエッチングされたガラスシートは、異なる用途を有する場合がある。例えば、それは装飾的な用途または、得られる粗さが高度な場合は、滑らない(non−slip)フローリング、床または階段としての用途に使用される場合がある。
ガラス基質(substrates)
ガラス製品は様々な範疇に属する場合があるガラスでできている。
従って、ガラスはソーダ−ライム−シリカタイプのガラス、ホウ酸塩ガラス、鉛ガラス、例えば、無機着色剤、酸化化合物、粘度調整剤および/または溶融促進剤のような、その本体中に均一に分配される1種以上の添加剤を含むガラスの場合がある。
ガラスは好適には、ソーダ−ライム−シリカタイプのものである。
ガラスは、その本体が透明な、超透明な、または着色されているものの場合がある。
ガラス表面は、ガラス製品の、非平面的外面のみならずまた、平面的外面をも意味する。
本発明に従う製法は好適には、平面的な表面、特にガラスシートのために使用される。
ガラスシートは完全に滑らかな(smooth)ガラスシートまたは、すでにエッチング済みガラスシートの場合がある。
好適な実施態様に従うと、ガラスシートはフロートガラス(float glass)のシートである。
極めて好適には、ガラスシートはソーダ−ライム−シリカタイプのフロートガラスのシートである。
ガラスシートはどんな厚さであってもよい。厚さは好適には.0.7ないし20 mmの範囲内にある。
本発明による製法は、ガラスの広い面積、例えばその表面積が少なくとも5mであるガラスシートを選択的にエッチングするのに、特に適している。
しかし、前記方法はまた、より小さい表面積、例えば0.5m次元の表面積を選択的にエッチングするために使用される場合もある。
ガラスシートは、熱により,または化学的に、焼き戻し(tempered)、焼きなまし(annealed)または硬化される場合がある。
特定の安全性基準を順守するために、ガラスシートを張り合わせてもよく、すなわち熱可塑性フィルムにより他のガラスシートと一緒に巻合わせる(rolled with)。
本発明による方法において、ガラスシートの一表面もしくは両表面を選択的にエッチングして、ガラスシートの一表面もしくは両表面の上にパターンを形成する場合がある。
パターンは好適には、ガラスシートの一表面の上に形成される。エッチング工程がエッチング溶液内にガラスシートを浸漬することにより実施される場合は、ガラスシートの一表面は、その表面をエッチング溶液から保護するための保護層により完全に被覆される。このような保護層は、あらゆる適切な適用法によりガラス表面上に適用されてもよいが、しかし、このような保護層はまた、ガラスシートの他方の面上に画像を形成するために使用されるUV硬化性インキジェットインキを噴射し、そして硬化する工程により適用されることが好適である。
エッチング工程
本発明による方法のエッチング工程に使用されるエッチング溶液は好適には、フッ化水素酸の水溶液である。
エッチング溶液は典型的には、0ないし5の間のpHを有する。
酸性のエッチング溶液は更に、フッ化水素酸自体に加えて、この酸の塩、HCl、HSO、HNO、酢酸、リン酸のような他の酸および/またはそれらの塩(例えば、NaSO、KSO、(NHSO、BaSO、等)および少量の割合の、任意的な補助剤(例えば、酸/塩基バッファー化合物または、溶液の拡散を促進する化合物)を含む場合がある。
例えばナトリウム、カリウムおよびアンモニウムヒドロフルオリドまたはビフルオリドのようなアルカリ塩およびアンモニウム塩が好ましい。
エッチング時間、すなわちガラス板がエッチング溶液中に浸漬される時間は、使用されるエッチング溶液と、除去されなければならないガラスの量との関数として変動する場合がある。
生産性の理由で、エッチング工程は好適には、1時間未満の時間枠、好適には5ないし45分間の時間間隔枠、より好適には10ないし30分間の時間間隔枠内で実施される。
温度の上昇は一般的にエッチング工程を促進する。エッチング工程は好適には、20な
いし50℃の間の温度で、より好適には室温で実施される。
エッチング工程は好適には、少なくとも1bar、より好適には1ないし2barの圧力下の噴霧により実施される場合がある。
好適な実施態様において、エッチング工程は、エッチング溶液中にUV硬化した画像を含むガラスシートを浸漬することにより実施される。例えば、ガラスシートは、エッチング溶液を含む浸漬槽中を、特定の速度で運搬される場合がある。
エッチング工程は1工程で、または2、3、もしくは4以上のエッチング工程で実施される場合がある。
複数のエッチング工程が使用されるときは、すべてのエッチング工程は同一の操作条件(すなわち同一のエッチング溶液、エッチング時間およびエッチング温度)を有するか、またはエッチング工程は、異なる操作条件を有する場合がある。
次に、エッチング工程は好適には、あらゆる残留エッチング剤を除去するために水で洗浄される。
UV硬化性インキジェット印刷画像は好適には、エッチング工程の前に、好ましくは130ないし170℃で10ないし45分間、より好ましくは150℃で20ないし30分間の熱処理を与えられる。
エッチング工程の次に、好適には、あらゆる残留エッチング剤を除去するために、水で清浄化される。
UV硬化した画像は好適には、エッチング工程後に、アルカリ性ストリッピング溶液中で除去される。このようなアルカリ性ストリッピング溶液は通常、pH>10を有する水溶液である。
ストリッピング工程
ストリッピング溶液またはストリッピング浴は好適には、ソーダ、カリウムカーボネート、ナトリウムもしくはカリウムヒドロキシドのようなアルカリ金属ヒドロキシドを含む、または、モノもしくはトリエタノールアミンおよびテトラメチルアンモニウムヒドロキシドのようなアミン基剤のアルカリ性溶液である。好適なストリッピング溶液は、少なくとも2重量%のナトリウムもしくはカリウムヒドロキシドを含む。使用される(in use)ストリッピング溶液は好適には、30℃ないし85℃、より好適には40℃ないし55℃の間の温度を有する。ストリッピング溶液は好適には、有機溶媒を実質的に含まず、そしてもっとも好適には有機溶媒を全く含まない。
好適な実施態様において、ストリッピング溶液を適用するためには噴霧が使用される。ストリッピング工程中に噴霧を使用することによる実施圧力は、ストリッピング速度を増加すると考えられ、フレークの分解速度を改善する。
エッチング工程およびストリッピング工程を実施する装置は、ガラス基質/製品の用途と、寸法とに左右される。
エッチング浴が使用される場合があり、該エッチング浴を通って一つ以上の硬化済みUV硬化した画像を担持するガラス基質が制御速度で運搬される。ガラス基質が特定の時間、エッチング液中に浸漬され、そして特定の温度で加熱される、エッチング用の単純な浴が、適切な装置のもっとも単純な考え方である。
UV硬化性インキジェットインキ
UV硬化性インキジェットインキは、ガラス表面上に印刷され、そして、エッチング溶液からガラス表面を保護するUV硬化した画像を形成するために、UV硬化される。
UV硬化性インキジェットインキはカチオンにより硬化性の場合はあるが、好適にはフリーラジカルのUV硬化性インキジェットインキである。UV硬化性インキジェットインキは、e−ビームにより硬化される場合があるが、好適にはUV光線により、より好適にはUVLEDからのUV光線により硬化される。
信頼性のある、工業的インキジェット印刷のためのUV硬化性インキジェットインキの粘度は好適には、45℃で20mPa.s以下、より好適には45℃で1ないし18mPa.sの間、そしてもっとも好適には45℃で4ないし14mPa.sの間である。
良好な画質と付着のための、UV硬化性インキジェットインキの界面張力は好適には、25℃で18mN/mないし70mN/mの範囲、より好適には25℃で約20mN/mないし約40mN/mの範囲である。
UV硬化した画像を形成するために使用されるUV硬化性インキジェットインキは、ストリッピング溶液により可溶化され、これは、ストリッピング溶液中でフレークが形成されないことを意味する。
UV硬化性インキジェットインキは好適には、a)1種以上の光開始剤、b)場合により、好適には10を超えるpHにおいて脱色する着色剤、c)多官能価モノマーもしくはオリゴマーの2個の重合性基の間の原子鎖中に少なくとも1個のアルカリ加水分解性の基を配置されている、1種以上の加水分解性の多官能価モノマーもしくはオリゴマー、およびd)ヒドロキシル基、エチレンオキシドもしくはオリゴ−エチレンオキシド基、第三アミン基、3 以上のpKを有する酸性基および、5ないし7員の芳香族もしくは非芳香族複素環基、からなる群から選択される、少なくとも1個の官能基を含む一官能価もしくは二官能価モノマーである1種以上の吸水調節モノマー、を含む。
加水分解性の多官能価モノマーもしくはオリゴマーは、ストリッピング溶液中における硬化インキジェットインキ画像の分解(degradation)の原因であり、それがストリッピング溶液中に完全に溶解された硬化インキジェットインキ画像をもたらす。
しかし、許容され得る製造時間を得るために、第2のモノマーを含むことが必要である。吸水調節モノマーは、ストリッピング溶液中で硬化インキ画像の膨潤の原因である。これはストリッピング溶液中に含まれるアルカリによる硬化インキ画像の溶解(dissolving)を促進する。
加水分解性の多官能価モノマーもしくはオリゴマー
UV硬化性インキジェットインキは好適には、多官能価モノマーもしくはオリゴマーの2個の重合性基の間の原子鎖中に少なくとも1個のアルカリ加水分解性の基を配置されている、1種以上の加水分解性の多官能価モノマーもしくはオリゴマーを含む。
好適な実施態様において、多官能価モノマーもしくはオリゴマーの2個の重合性基の間の原子鎖中に配置された少なくとも1個のアルカリ加水分解性の基は、式H−1ないしH−4:
Figure 2019515854
[式中、
Qは5員の芳香環基を形成するために必要な原子を表わし、Zは5もしくは6員環基を形成するために必要な原子を表わし、そして点線は多官能価モノマーもしくはオリゴマーの残基(rest)に対する結合を表わす]
からなる群から選択される。
更なる好適な実施態様において、少なくとも1個のアルカリ加水分解性の基H−3は、イミダゾール基、ベンズイミダゾール基、トリアゾール基およびベンゾトリアゾール基からなる群から選択される。
更なる好適な実施態様において、少なくとも1個のアルカリ加水分解性の基H−4は、スクシンイミド基およびフタルイミド基からなる群から選択される。
特に好適な実施態様において、少なくとも1個のアルカリ性加水分解性の基はオキサレートエステル基である。
1種以上の加水分解性の多官能価モノマーもしくはオリゴマーは好適には、アクリレート基、メタクリレート基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基、スチレン基、マレエート基、フマレート基、イタコネート基、ビニルエーテル基、ビニルエステル基、アリルエーテル基およびアリルエステル基からなる群から独立して選択される重合性基を含む。
多官能価モノマーおよびオリゴマーの2個の重合性基の間の原子鎖中に少なくとも1個のアルカリ加水分解性の基を配置されている、加水分解性の多官能価モノマーおよびオリゴマーの典型的な例は、それらに限定されずに、表1に与えられる。
Figure 2019515854
Figure 2019515854
多官能価モノマーもしくはオリゴマーの2個の重合性基の間の原子鎖中に、少なくとも1個のアルカリ加水分解性の基を配置されている、1種以上の加水分解性の多官能価モノマーもしくはオリゴマーは好適には、UV硬化性インキジェットインキの総重量に基づき、少なくとも25重量%の量で、より好適には少なくとも30重量%の量で、UV硬化性インキジェットインキ中に含まれる。
吸水調節モノマー
UV硬化性インキジェットインキは好適には、1種以上の吸水調節モノマーを含む。吸水調節モノマーは、ヒドロキシル基、エチレンオキシドもしくはオリゴ−エチレンオキシド基、第三アミン基、3 以上のpKを有する酸性基および、5ないし7員の芳香族もしくは非芳香族複素環基からなる群から選択される少なくとも1個の官能基を含む一官能価もしくは二官能価モノマーである。
好適な実施態様において、1種以上の吸水調節モノマーはヒドロキシル基、エチレンオキシドもしくはオリゴ−エチレンオキシド基、カルボン酸基、フェノール基、5ないし7員のラクタム基およびモルホリノ基からなる群から選択される少なくとも1個の官能基を含む。
もっとも好適な実施態様において、1種以上の吸水調節モノマーは、エチレンオキシドもしくはオリゴ−エチレンオキシド基、ヒドロキシル基およびモルホリノ基からなる群から選択される少なくとも1個の官能基を含む。
吸水調節モノマーは好適には、一官能価モノマーである。
1種以上の吸水調節モノマーは好適には、アクリレート基、メタクリレート基、アクリルアミド基およびメタクリルアミド基からなる群から選択される重合性基を含む。
1種以上の吸水調節モノマーは好適には、アクリレート基およびアクリルアミド基からなる群から選択される重合性基を含む。
適切な吸水調節モノマーはそれらに限定されずに、表2に与えられる。
Figure 2019515854
Figure 2019515854
1種以上の吸水調節モノマーは好適には、UV硬化性インキジェットインキの総重量に基づいて、少なくとも20重量%の量でUV硬化性インキジェットインキ中に含まれる。
他の重合性化合物
可溶化可能な(solubilizable)UV硬化性インキジェットインキはまた、1種以上の加水分解性の多官能価モノマーおよびオリゴマーに加えて、1種以上の他のモノマーおよびオリゴマー並びに1種以上の吸水調節モノマーを含む場合があるが、UV硬化性インキジェットインキは好適には、1種以上の加水分解性の多官能価モノマーおよびオリゴマー並びに1種以上の吸水調節モノマーからなる。
可溶化可能なUV硬化性インキジェットインキは好適には、UV硬化性インキジェットインキの総重量に基づいて25重量%以下、より好適には15重量%以下、そしてもっとも好適には0ないし10重量%の量でUV硬化性インキジェットインキ中に含まれる1種以上の他のモノマーおよびオリゴマーを含む場合がある。
前記のUV硬化性インキジェットインキの、他の重合性化合物はモノマーの場合があり、そしてオリゴマーは、異なる度合いの官能価(functionality)を有する場合があり、そしてモノ−、ジ−、トリ−およびより高い官能価のモノマー、オリゴマーおよび/またはプレポリマーの組み合わせ物を含む混合物が使用される場合がある。UV硬化性インキジェットインキの粘度は、モノマーとオリゴマーとの間の比率を変えることにより調整される場合がある。
特に好適な他のモノマーおよびオリゴマーは欧州特許第1911814号明細書中の[0106]ないし[0115]に挙げられるものである。
着色剤
UV硬化性インキジェットは実質的に無色のインキジェットインキの場合があるが、好適にはUV硬化性インキジェットインキは少なくとも1種の着色剤を含む。着色剤はガラス製品の製造業者に暫定的マスクを明白に可視化させ、それにより品質の目視検査を可能にする。
着色剤は顔料または染料であってもよいが、好適には、UV硬化性インキジェットインキのインキジェット印刷工程中にUV硬化工程により漂白されない染料である。染料は一般に顔料より高い光線退色(light fading)を示すが、噴射性には問題を誘発しない。しかし、着色剤はもっとも好適には、インキジェット印刷法におけるUV硬化工程の影響を受けない染料である。染料は通常、顔料および分散剤と異なり、エッチング
およびストリッピング溶液中に汚泥(sludge)を誘発しない。
アントラキノン染料は、UV硬化性インキジェット印刷に使用される通常のUV硬化条件下では、ごく僅かの光線退色を示すことが見出された。
顔料は黒色、白色、シアン、マゼンタ、黄色、赤色、橙色、紫色、青色、緑色、茶色、それらの混合物、等の場合がある。有色顔料(color pigment)は、HERBST, Willy, et al. Industrial Organic Pigments, Production, Properties, Applications. 3rd edition. Wiley − VCH , 2004. ISBN 3527305769により開示されたものから選択される場合がある。
適切な顔料は国際公開第2008/074548号パンフレットのパラグラフ[0128]ないし[0138]に開示されている。
インキジェットインキ中の顔料粒子は,特に噴射ノズルにおける、インキジェット印刷装置を通るインクの自由流を可能にするために、十分小型でなければならない。更に、最大の着色力のために、小型粒子を使用し、そして沈降を遅らせることが望ましい。もっとも好適には、平均顔料粒度は150nm以下である。顔料粒子の平均粒度は好適には、動力学的光線散乱の原理に基づくBrookhaven Instruments Particle Sizer BI90plusを使用して決定される。
特に好適な実施態様において、UV硬化性インキジェットインキ中の着色剤は、LANXESSからのMacrolexTM Blue 3R(CASRN 325781−98−4)のようなアントラキノン染料である。
他の好適な染料は、クリスタルバイオレットおよび銅のフタロシアニン染料を含む。
好適な実施態様において、インキジェットインキの着色剤は、10を超えるpHにおいて脱色する染料である。
好適な実施態様において、着色剤は、放射線硬化性インキジェットインキ中に溶解される、すなわちそれは染料である。染料は、顔料に比較して、ずっと早急な脱色を可能にする。それらはまた、沈降により、インキジェットインキ中の分散安定性の問題を誘発しない。
第1に好適な実施態様において、着色剤はラクトン基剤のロイコ染料の開放形態により表わされる。更なる好適な実施態様において、ロイコ染料は式(I)ないし(VIII)によるロイコ染料である:
Figure 2019515854
[式中、RおよびRは、独立して、置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは未置換アルケニル基、置換もしくは未置換アルキニル基、置換もしくは未置換アルカリール基、置換もしくは未置換アラルキル基および置換もしくは未置換アリールもしくはヘテロアリール基からなる群から選択され、nおよびmは、独立して、0ないし3の整数を表わし、RおよびRは、独立して、置換もしくは未置換アルキル基、アルコキシ基およびハロゲンからなる群から選択され、Rは置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは未置換アルケニル基、置換もしくは未置換アルキニル基、置換もしくは未置換アルカリール基、置換もしくは未置換アラルキル基および置換もしくは未置換アリールもしくはヘテロアリール基、ハロゲン、アルコキシ基、エステル、アミド、アミンおよびカルボン酸からなる群から選択され、そしてoは0ないし4の整数を表わす]、
Figure 2019515854
[式中、R8およびR9は、独立して、水素、置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは未置換アルケニル基、置換もしくは未置換アルキニル基、置換もしくは未置換アルカリール基、置換もしくは未置換アラルキル基および置換もしくは未置換アリールもしくはヘテロアリール基からなる群から選択され、R10およびR11は独立して置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは未置換アルケニル基および置換もしくは未置換アルキニル基から選択され、nは0ないし3の整数を表わし、そしてmは0ないし5の整数を表わす]、
Figure 2019515854
[式中、R12、R13、R16およびR17は、独立して、置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは未置換アルケニル基、置換もしくは未置換アルキニル基、置換もしくは未置換アルカリール基、置換もしくは未置換アラルキル基および置換もしくは未置換アリールもしくはヘテロアリール基からなる群から選択され、R14およびR15は、独立して、水素、置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは未置換アルケニル基、置換もしくは未置換アルキニル基、置換もしくは未置換アルカリール基、置換もしくは未置換アラルキル基および置換もしくは未置換アリールもしくはヘテロアリール基からなる群から選択される]、
Figure 2019515854
[式中、R20ないしR23は、独立して、置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは未置換アルケニル基、置換もしくは未置換アルキニル基、置換もしくは未置換アルカリール基、置換もしくは未置換アラルキル基および置換もしくは未置換アリールもしくはヘテロアリール基からなる群から選択され、R18およびR19は、独立して、水素、置換もしくは未置換アルキル基およびアルコキシ基からなる群から選択される]、
Figure 2019515854
[R24およびR25は、独立して、置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは未置換アルケニル基、置換もしくは未置換アルキニル基、置換もしくは未置換アルカリール基、置換もしくは未置換アラルキル基および置換もしくは未置換アリールもしくはヘテロアリール基からなる群から選択され、R26ないしR29は、独立して、水素、置換もしくは未置換アルキル基および、置換もしくは未置換芳香環を形成する基R26ないしR29のうちの2個により形成される基、からなる群から選択される]、
Figure 2019515854
[式中、R30ないしR33は、独立して、置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは未置換アルケニル基、置換もしくは未置換アルキニル基、置換もしくは未置換アルカリール基、置換もしくは未置換アラルキル基および置換もしくは未置換アリールもしくはヘテロアリール基からなる群から選択される]、
Figure 2019515854
[式中、R34は置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは未置換アルケニル基、置換もしくは未置換アルキニル基、置換もしくは未置換アルカリール基、置換もしくは未置換アラルキル基および置換もしくは未置換アリールもしくはヘテロアリール基からなる群から選択され、R35は水素、アルコキシ基、ジアルキルアミノ基、置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは未置換アルケニル基、置換もしくは未置換アルキニル基、置換もしくは未置換アルカリール基、置換もしくは未置換アラルキル基および置換もしくは未置換アリールもしくはヘテロアリール基からなる群から選択される]。
ラクトン基剤のロイコ染料の典型的な例は、それらに限定はされずに、表3に与えられる。
Figure 2019515854
Figure 2019515854
第2の好適な実施態様において、着色剤はトリアリールメタン染料、より好適には式
(IX)によるトリアリールメタン染料:
Figure 2019515854
[式中、R36は水素、ジアルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アルキルアリールアミノ基、アルコキシ基、ハロゲン、置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは未置換アルケニル基、置換もしくは未置換アルキニル基、置換もしくは未置換アルカリール基、置換もしくは未置換アラルキル基および置換もしくは未置換アリールもしくはヘテロアリール基からなる群から選択され、R37は置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは未置換アルケニル基、置換もしくは未置換アルキニル基、置換もしくは未置換アルカリール基、置換もしくは未置換アラルキル基および置換もしくは未置換アリールもしくはヘテロアリール基からなる群から選択され、そしてXは正の電荷を補う対イオンを表わす]
により表わされる。
第3の好適な実施態様において、着色剤はシアニン染料、メロシアニン染料およびオキソノール染料により表わされる。一般式(X)ないし(XIII)によるシアニン染料:
Figure 2019515854
[式中、Xは水素、ニトリル、ニトロ、ハロゲンおよびスルホンから選択される基を表わし、EWGは求電子基、好適にはエステル基を表わし、R38、R39およびR41は、独立して、置換もしくは未置換アルキル基を表わし、R40およびR42は、独立して、置換もしくは未置換アリール基および置換もしくは未置換ヘテロアリール基からなる群から選択され、そしてYは正の電荷を補うための対イオンを表わす]
は特に好適である。
他の好適な着色剤は式(XIII)および(XIV):
Figure 2019515854
[式中、R43、R44およびR45は、独立して、置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは未置換アルケニル基、置換もしくは未置換アルキニル基、置換もしくは未置換
アルカリール基、置換もしくは未置換アラルキル基および置換もしくは未置換アリールもしくはヘテロアリール基からなる群から選択され、R46は水素、アルコキシ基、ハロゲン、カルボキシ基もしくはそのエステル、スルホン酸もしくはその塩、置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは未置換アルケニル基、置換もしくは未置換アルキニル基、置換もしくは未置換アルカリール基、置換もしくは未置換アラルキル基および置換もしくは未置換アリールもしくはヘテロアリール基からなる群から選択され、R47は水素、置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは未置換アルケニル基、置換もしくは未置換アルキニル基、置換もしくは未置換アルカリール基、置換もしくは未置換アラルキル基および置換もしくは未置換アリールもしくはヘテロアリール基、アミノ基、アミド基およびスルホンアミド基からなる群から選択され、R48は置換もしくは未置換アルキル基、置換もしくは未置換アルケニル基、置換もしくは未置換アルキニル基、置換もしくは未置換アルカリール基、置換もしくは未置換アラルキル基および置換もしくは未置換アリールもしくはヘテロアリール基からなる群から選択される]
により表わされる。
特に好適な実施態様において、着色剤は、着色剤もしくはその脱色形態をストリッピング水溶液と相溶性に(compatibilizing)することができる少なくとも1個の置換基を含む。前記の着色剤もしくはその脱色形態を相溶性にさせることができるこの置換基は好適には、カルボン酸もしくはその塩、スルホン酸もしくはその塩、ホスホン酸もしくはその塩、硫酸もしくはその塩の半エステル、リン酸もしくはその塩のモノ−もしくはジエステル、フェノール基、エチレンオキシド基およびヒドロキシル基からなる群から選択され、ここでカルボン酸、ヒドロキシル基およびエチレンオキシド基は特に好適である。
式(IX)ないし(XIV)による典型的着色剤は、それらに限定されずに、表4に与えられる。
Figure 2019515854
Figure 2019515854
着色剤は、硬化インキのパターンに対する可視的色彩を弱める(impair)のに十分な量で、UV硬化性インキジェットインキ中に含まれる。好適な実施態様において、着色剤は0.1ないし6.0重量%の量で含まれる。染料にとっては、通常、UV硬化性インキジェットインキの総重量に基づいて2重量%未満、より好適には1重量%未満の量で十分である。
光開始システム
UV硬化性インキジェットインキは、少なくとも1種の光開始剤を含むが、複数の光開始剤および/または共開始剤を含む光開始システムを含む場合がある。
UV硬化性インキジェットインキ中の光開始剤は好適には、フリーラジカルの開始剤、より具体的にはNorrishタイプIの開始剤またはNorrishタイプIIの開始剤である。フリーラジカルの光開始剤は、化学線(actinic radiation)に曝露されると、フリーラジカルの形成によりモノマーおよびオリゴマーの重合を開始する化合物である。NorrishタイプIの開始剤は、励起後に開裂して、即座に開始ラジカルを生成する開始剤である。NorrishタイプIIの開始剤は、化学線により活性化され、そして実際の開始フリーラジカルになる第2の化合物からの水素分離(abstraction)によりフリーラジカルを形成する光開始剤である。この第2の化合物は、重合相乗剤または共開始剤と呼ばれる。タイプIおよびタイプII両方の光開始剤は、本発明において、単独でまたは組み合わせて使用されてもよい。
適切な光開始剤はBRADLEY, G.. London, UK:John Wiley and Sons Ltd, 1998. p.287−294により編纂されたCRIVELLO, J.V., et al. Photoinitiators for Free Radical Cationic and Anionic Photopolymerization. 2nd edition中に開示されている。
光開始剤の具体的な例は、それらに限定はされないが、以下の化合物:ベンゾフェノンおよび置換ベンゾフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、イソプロピ
ルチオキサントンのようなチオキサントン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、ベンジル−ジメチルケタール、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,4,6−トリメトキシベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2−メチル−1−[4−メチルチオ]フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オンまたは5,7−ジヨード−3−ブトキシ−6−フルオロン、またはそれらの組み合わせ物を含む場合がある。
適切な市販の光開始剤は、CIBA SPECIALTY CHEMICALSから市販のIrgacureTM 184、IrgacureTM 500、IrgacureTM 369、IrgacureTM 1700、IrgacureTM 651、IrgacureTM 819、IrgacureTM 1000、IrgacureTM 1300、IrgacureTM 1870、DarocurTM 1173、DarocurTM 2959、DarocurTM 4265およびDarocurTM ITX 、BASF AGから市販のLucerinTM TPO 、LAMBERTIから市販の、EsacureTM KT046、EsacureTM KIP150、EsacureTM KT37およびEsacureTM EDB 、SPECTRA GROUP Ltd.から市販のH−NuTM 470およびH−NuTM 470Xを含む。
光開始剤はいわゆる拡散阻害(diffusion hindered)光開始剤の場合がある。拡散阻害光開始剤は、硬化インキ層中で、ベンゾフェノンのような一官能価光開始剤より、ずっと低い移動性(mobility)を示す光開始剤である。光開始剤の移動性を低下させるために幾つかの方法を使用する場合がある。一つの方法は、拡散速度が低下されるように光開始剤の分子量を増加するための、例えばポリマーの光開始剤である。他の方法は、それを重合ネットワークに組み入れるようにその反応性を高めるための、例えば多官能価光開始剤(2、3または4以上の光反応開始基を有する)および重合性光開始剤である。
UV硬化性インキジェットインキのための拡散阻害光開始剤は好適には、非ポリマーの多官能価光開始剤、オリゴマーもしくはポリマーの光開始剤および重合性光開始剤からなる群から選択される。もっとも好適には、拡散阻害光開始剤は、重合性開始剤またはポリマーの光開始剤である。
好適な拡散阻害光開始剤は、ベンゾインエーテル、ベンジルケタール、α,α−ジアルコキシアセトフェノン、α−ヒドロキシアルキルフェノン、α−アミノアルキルフェノン、アシルホスフィンオキシド、アシルホスフィンスルフィド、α−ハロケトン、α−ハロスルホンおよびフェニルグリオキサレートからなる群から選択されるNorrishタイプI−光開始剤から誘導される1個以上の光開始官能基を含む。
好適な拡散阻害光開始剤は、ベンゾフェノン、チオキサントン、1,2−ジケトンおよびアントラキノンからなる群から選択されるNorrishタイプII−開始剤から誘導される1個以上の光開始官能基を含む。
適切な拡散阻害光開始剤はまた、二官能価および多官能価光開始剤については、欧州特許第2065362号明細書中のパラグラフ[0074]と[0080]中、そしてポリマーの光開始剤についてはパラグラフ[0077]ないし[0080]中、そして重合性光開始剤についてはパラグラフ[0081]ないし[0083]中に開示されたものである。
光開始剤の好適な量は、好適には1種の開始剤を含むUV硬化性インキジェットインキの総重量の、0ないし50重量%、より好適には0.1ないし20重量%、そしてもっとも好適には0.3ないし15重量%、である。
光感受性を更に高めるために、UV硬化性インキジェットインキは更に共開始剤を含む場合がある。共開始剤の適切な例は、3群:(1)第三脂肪族アミン[例えば、メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミンおよびN−メチルモルホリン]、(2)芳香族アミン[例えば、アミルパラジメチルアミノベンゾエート、2−n−ブトキシエチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート)、2−(ジメチルアミノ)−エチルベンゾエート、エチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエートおよび2−エチルヘキシル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート]並びに(3)(メタ)アクリル化アミン[例えば、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、(例えば、ジエチルアミノエチルアクリレート)、またはN−モルホリノアルキル(メタ)アクリレート(例えば、N−モルホリノエチル−アクリレート)]、に分類される場合がある。好適な共開始剤はアミノベンゾエートである。
1種以上の共開始剤がUV硬化性インキジェットインキ中に含まれるときは、これらの共開始剤は好適には、安全性の理由のために拡散阻害されている。
拡散阻害共開始剤は好適には、非ポリマーの二官能価もしくは多官能価の共開始剤、オリゴマーもしくはポリマーの共開始剤および重合性共開始剤からなる群から選択される。より好適には、拡散阻害共開始剤は、ポリマーの共開始剤および重合性共開始剤からなる群から選択される。もっとも好適には拡散阻害共開始剤は、少なくとも1個の(メタ)アクリレート基を有する、より好適には少なくとも1個のアクリレート基を有する重合性共開始剤である。
UV硬化性インキジェットインキは好適には、重合性のまたはポリマーの、第三アミン共開始剤を含む。
好適な拡散阻害共開始剤は欧州特許第2053101号明細書中のパラグラフ[0088]ないし[0097]中に開示された重合性共開始剤である。
UV硬化性インキジェットインキは好適には、UV硬化性インキジェットインキの総重量の、0.1ないし50重量%の量、より好適には0.5ないし25重量%の量、もっとも好適には1ないし15重量%の量の(拡散阻害)共開始剤を含む。
重合防止剤(polymerization inhibitors)
UV硬化性インキジェットインキは、重合防止剤を含む場合がある。適切な重合防止剤はフェノールタイプの抗酸化剤、ヒンダードアミンの光安定剤、リンタイプの抗酸化剤、(メタ)アクリレートモノマー中に一般に使用されるヒドロキノンモノメチルエーテルを含み、そしてヒドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロールも使用される場合がある。
適切な市販の防止剤は例えば、Sumitomo Chemical Co. Ltd.により製造されるSumilizerTM GA−80、SumilizerTM GMおよびSumilizerTM GS、Rahn AGからのGenoradTM 16、GenoradTM18およびGenoradTM 20、Ciba Specialty ChemicalsからのIrgastabTMUV10 と IrgastabTM UV22、TinUVinTM 460およびCGS20 、Kromache
m LtdからのFloorstabTM UV 系列(range)(UV−1、UV−2、UV−5およびUV−8)、Cytec Surface SpecialtiesからのAdditolTM S 系列(S100、−110、S120およびS130)である。
これらの重合防止剤の過剰な添加は、硬化に対するインキ感受性を低下すると考えられるので、混合の前に、重合を防止することができる量が決定されることは好ましい。重合防止剤の量は好適には、UV硬化性インキジェットインキの総重量の2重量%未満である。
ポリマー分散剤
UV硬化性インキジェットインキが有色顔料を含む場合は、UV硬化性インキジェットインキは好適には、顔料を分散するための分散剤、より好適には、ポリマー分散剤を含む。
適切なポリマー分散剤は、2種のモノマーのコポリマーであるが、それらは3、4、5もしくは6種以上のモノマーを含む場合がある。ポリマー分散剤の特性は、モノマーの性状とポリマー中のそれらの分布との両方に左右される。コポリマー分散剤は好適には以下のポリマー組成物:
・統計的重合モノマー(例えば、ABBAABABに重合されたモノマーAおよびB);
・交互の重合モノマー(例えば、ABABABABに重合されたモノマーAおよびB);・勾配(テーパー)重合モノマー(例えば、AAABAABBABBBに重合されたモノマーAおよびB);
・ブロックコポリマー(例えば、AAAAABBBBBに重合されたモノマーAおよびB)、ここでポリマー分散剤の分散能に対し、各ブロックの長さ(2、3、4、5または6以上)が重要である;
・グラフトコポリマー(グラフトコポリマーは主鎖に結合された(attached)ポリマー側鎖を伴うポリマー主鎖からなる);および
・これらのポリマーの混合形態、例えば、ブロック状の勾配コポリマー、
を有する。
適切なポリマー分散剤は欧州特許第A 1911814号明細書中の“Dispersants(分散物)”の項に、より具体的には[0064]ないし[0070]および[0074]ないし[0077]にリストされている。
ポリマー分散剤の市販例は、以下:
・BYK CHEMIE GMBHから市販のDISPERBYKTM分散剤;
・NOVEONから市販のSOLSPERSETM分散剤;
・EVONIKからのTEGOTM DISPERSTM分散剤;
・MUNZING CHEMIEからのEDAPLANTM分散剤;
・LYONDELLからのETHACRYLTM分散剤;
・ISPからのGANEXTM分散剤;
・CIBA SPECIALTY CHEMICALS INCからのDISPEXTMおよびEFKATM分散剤;
・DEUCHEMからのDISPONERTM分散剤;並びに
・JOHNSON POLYMER.からのJONCRYLTM分散剤、
である。
界面活性剤
UV硬化インキジェットインキは、少なくとも1種の界面活性剤を含む場合があるが、好適には界面活性剤は含まれない。界面活性剤が含まれない場合は、UV硬化性インキジェットインキはガラス面上に十分に広がらず、それにより細い線(thin lines)の形成を可能にする。
界面活性剤はアニオン、カチオン、非イオン性または両イオン性の場合があり、通常、UV硬化性インキジェットインキの総重量に基づいて1重量%未満の総量で添加される。
適切な界面活性剤は、フッ素化界面活性剤、脂肪酸塩、高級アルコールのエステル塩、アルキルベンゼンスルホネート塩、高級アルコールのスルホスクシネートエステル塩およびホスフェートエステル塩(例えば、ナトリウムドデシルベンゼンスルホネートおよびナトリウムジオクチルスルホスクシネート)、高級アルコールのエチレンオキシド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキシド付加物、多価アルコールの脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物、並びにアセチレングリコールおよびそのエチレンオキシド付加物(例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、およびAIR PRODUCTS
& CHEMICALS INC.から市販のSURFYNOLTM 104、104H、440、465およびTG)を含む。
好適な界面活性剤は、(フッ素化炭化水素のような)フッ素系界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤から選択される。シリコーン系界面活性剤は好適には、シロキサンであり、そしてアルコキシル化、ポリエーテル改変、ポリエーテル改変ヒドロキシ官能化(functional)、アミノ改変、エポキシ改変されてもよく、そして他の改変体またはそれらの組み合わせ物であってもよい。好適なシロキサンは、ポリマー、例えばポリジメチルシロキサンである。
好適な市販のシリコーン系界面活性剤はBYK ChemieからのBYKTM 333およびBYKTM UV3510 fを含む。
好適な実施態様において、界面活性剤は重合性化合物である。
好適な重合性シリコーン系界面活性剤は、(メタ)アクリレート化シリコーン系界面活性剤である。アクリレートはメタクリレートよりも反応性であるために、(メタ)アクリレート化シリコーン系界面活性剤はもっとも好適には、アクリレート化シリコーン系界面活性剤である。
好適な実施態様において、(メタ)アクリレート化シリコーン系界面活性剤は、ポリエーテル改変(メタ)アクリレート化ポリジメチルシロキサンまたはポリエステル改変(メタ)アクリレート化ポリジメチルシロキサンである。
界面活性剤は好適には、UV硬化性インキジェットインキの総重量に基づいて、0ないし3重量%の量でUV硬化性インキジェットインキ中に含まれる。
インキジェットインキの調製
着色(pigmented)UV硬化性インキジェットインキの調製は当業者に周知である。好適な調製法は、国際公開第2011/069943号パンフレットのパラグラフ[0076]ないし[0085]に開示されている。
インキジェット印刷装置
UV硬化性インキジェットインキは、1個以上のプリントヘッドに対して移動している基質(substrate)上に、制御された方法でノズルを通して小滴を噴射する1個
以上のプリントヘッドにより噴射される場合がある。
インキジェット印刷システムに好適なプリントヘッドは、圧電ヘッドである。
圧電インキジェット印刷は、それに電圧がかかるときの圧電セラミック変換器(transducer)の動き(movement)に基づく。電圧の印加は、プリントヘッドにおける圧電セラミック変換器の形状を変化させて、空間を形成し、次にそれがインクで充填される。電圧が再度切断されると、セラミックはその元の形状に膨張し、プリントヘッドから一滴のインクを噴射する。しかし、本発明によるインキジェット印刷法は、圧電インキジェット印刷に限定はされない。他のインキジェットプリントヘッドを使用して、連続タイプのような様々なタイプを含む場合がある。
インキジェットプリントヘッドは通常、移動しているインクレシーバーの表面上を横方向に往復スキャンする。インキジェットプリントヘッドはしばしば、復路には印刷しない。双方向印刷は広い面積スループットを得るために好ましい。他の好適な印刷法は、金属板の幅全体をカバーするページの幅全体にわたるインキジェットプリントヘッドまたは複数の千鳥形インキジェットプリントヘッドを使用することにより実施される場合がある「1回パス印刷法」によるものである。1回パス印刷法において、インキジェットプリントヘッドは通常、固定されたままであり、金属の基質はインキジェットプリントヘッドの下方を運搬される。
ガラスシートのような本質的に二次元ではない、すなわち球か、立方体との円筒の組み合わせ物のようなより複雑な物体かのような三次元の形状を有する、ガラスの基質に対しては、プリントヘッドは、UV硬化性インキジェットインキを適用するために三次元の物体の形状に従うことができるロボットアーム上に固定される場合がある。このような技術は当該技術分野、例えば米国特許第2015042716号明細書、国際公開第2014/001850号パンフレットおよび米国特許第2015009254号明細書に知られている。
本発明による方法に使用されてもよい適切なインキジェット印刷機は例えば、Agfa
Graphicsから市販のAnapurna Mシリーズ印刷機である。
硬化装置
UV硬化性インキジェットインキは、電子ビームまたは紫外線のような化学線に曝露することにより硬化される場合があり、好適には、UV硬化性インキジェットインキの画像は、紫外線によって、より好適にはUVLED硬化を使用して硬化される。
インキジェット印刷において、硬化手段は、噴射の直後に硬化液が硬化線に曝露されるように、それと一緒に移動しているインキジェット印字機のプリントヘッドと組み合わせて配列される場合がある。
UVLEDを例外として、このような配列においてプリントヘッドに接続され、それと一緒に移動している十分に小型の放射線源を提供することは困難な場合がある。従って、静的に固定された線源、例えば、光ファイバーの束または内部反射性の柔軟な管のような、可撓性の放射線伝導性手段により放射線源に接続された硬化UV−光線源、を使用する場合がある。
あるいはまた、化学線は、放射線ヘッドの上方に鏡を含む、鏡の集成装置(arrangement)により、固定源から放射線ヘッドに供給される場合がある。
放射線源はまた、硬化される基質上を横切って延伸する細長い線源の場合がある。それは、プリントヘッドにより形成される画像のその次の列が、段階的にまたは連続的に、その放射線源の下方を通過するように、プリントヘッドの横断経路に隣接する場合がある。
放射光の一部が光開始剤または光開始システムにより吸収可能である限り、高圧もしくは低圧水銀ランプ、冷陰極管、紫外線照射装置(black light)、紫外線LED、紫外線レーザーおよび閃光灯(flash light)のようないずれかの紫外線源が放射線源として使用されてもよい。これらのうちで、好適な線源は300ないし400nmの主要波長を有する比較的波長の長いUV貢献(UV−contribution)を示すものである。具体的には、UV−A光線源は、より効率的な内部の硬化をもたらす光線の散乱低下のため、好ましい。
UV光線は一般に、
・UV−A:400nmないし320nm、
・UV−B:320nmないし290nm、
・UV−C:290nmないし100nm、
の通りにUV−A、UV−BおよびUV−Cと分類される。
好適な実施態様において、UV硬化性インキジェットインキはUVLEDにより硬化される。インキジェット印刷装置は好適には、360nmより長い波長を伴う1種以上のUVLED、好適には380nmより長い波長を伴う1種以上のUVLED、そしてもっとも好適には約395nmの波長をもつUVLEDを含む。
更に、異なる波長または照度(illuminance)の2つの光源を連続的にまたは同時に使用してインキ画像を硬化することは可能である。例えば、第1のUV源は、とりわけ260nmないし200nmの範囲のUV−Cが豊富であるように選択される場合がある。次に第2のUV−A源は、UV−Aが豊富な、例えば、ガリウムドープランプ、またはUV−AとUV−Bとの両方が豊富な、異なるランプの場合がある。2種のUV−源の使用は、例えば急速な硬化速度および高い硬化度のような利点、を有することが見出された。
硬化を促進するために、インキジェット印刷装置はしばしば、1基以上の酸素枯渇(depletion)ユニットを含む。酸素枯渇ユニットは、硬化環境内の酸素濃度を低下させるために、調整可能な位置および調整可能な不活性ガス濃度を伴う、窒素または他の比較的不活性なガス(例えば、CO)のブランケットを配置する。残留酸素レベルは通常、200ppmまで低く維持されるが、一般には200ppmないし1200ppmの範囲にある。
材料
以下の実施例中に使用されたすべての材料は、特記されない限りALDRICH CHEMICAL Co.(ベルギー)およびACROS(ベルギー)のような、標準的な製造元から容易に入手可能であった。使用された水は脱イオン水であった。
ACMOはRAHNから市販のアクリロイルモルホリンである。
INHIBは組成:
Figure 2019515854
を有する重合防止剤を形成する混合物である。
CupferronTM ALはWAKO CHEMICALS LTD.からのアルミニウムN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンである。
Dye−1はLANXESSからMacrolexTM Blue 3Rとして市販の、青色アントラキノン染料である。
ITXはBASFからDarocurTMITXとして市販の2−および4−イソプロピルチオキサントンの異性体混合物である。
EPDはRAHNからGenocureTM EPDとして市販のエチル4−ジメチルアミノベンゾエートである。
TPOはBASFからDarocurTM TPOとして市販の光開始剤の2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキシドである。
IC907はBASFからIrgacureTM 907として市販の光開始剤の、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル−2−モルホリノ−プロパン−1−オンである。
IC819はBASFからIrgacureTM 819として市販の光開始剤の,ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシドである。
VEEA または2−(2−ビニルオキシ−エトキシ)−エチルアクリレートはNippon Shokubaiにより供給された。
PETAはSartomerからSartomer 295として市販のペンタエリスリトールテトラアクリレートである。
PEG200DAはn=4を有する、SARTOMERからSartomerTM SR259として市販のポリエチレングリコール(MW200)ジアクリレート:
Figure 2019515854
である。
HDDAはSARTOMERからSartomerTM SR238として市販の1,6−ヘキサンジオールジアクリレート:
Figure 2019515854
である。
HYDRO−8はPEG200DAに類似のオキサレートモノマー:
Figure 2019515854
である。
蓚酸ビス−[2−(2−アクリロイルオキシ−エトキシ)−エチル]エステル(HYDRO−8)の合成を以下のように実施した。
Figure 2019515854
第1の工程:2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−エチルアクリレートの合成
55.9g(0.3モル)の2−(2−ビニルオキシ−エトキシ)−エチルアクリレートを100mlのアセトンに溶解した。27g(1.5モル)の水および0.6g(6ミリモル)のメタンスルホン酸を添加した。反応を室温で4時間継続させた。反応混合物を500mlのメチレンクロリドで希釈し、250mlの水で抽出した。有機画分をMgSO上で乾燥し、減圧下蒸発させた。2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−エチルアクリレートを、TLC−クロマトグラフィー(Whatmanにより供給されたPartisil KC18F、溶離剤:メタノール/0.5NのNaCl 80/20、R:0.83、痕跡のみの(2−ビニルオキシ−エトキシ)−エチルアクリレート、R:0.66および次の構造式に従う化合物、R:0.9)を使用して分析した。
Figure 2019515854
2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−エチルアクリレートを、更に精製をせずに使用した。
第2工程:蓚酸ビス−[2−(2−アクリロイルオキシ−エトキシ)−エチル]エステルの合成
30.4g(0.19モル)の2−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−エチルアクリレート、19.8g(0.196モル)のトリエチルアミンおよび1.3g(5.7ミリモル)のBHTを140mlのメチレンクロリド中に溶解した。溶液を−10℃に冷却した。温度を−10℃に維持しながら、70mlのメチレンクロリド中12.1g(0.095モル)のオキサリルクロリドの溶液を滴下した。反応を0℃で1時間放置、継続させ、次に16時間にわたり室温で反応させた。反応混合物を200gの氷に添加し、混合物を200mlのメチレンクロリドで抽出した。有機画分を200mlの1N塩酸溶液、200mlの飽和NaHCO溶液および200mlの生理食塩水で抽出した。有機画分をMgSO上で乾燥し、減圧下蒸発させた。粗生成物を、
Figure 2019515854
10μmを充填されたProchrom LC80カラムおよび溶離液としてのメチレンクロリド/酢酸エチル90/10を使用する分取カラムクロマトグラフィーを使用して精製した。19.1gの蓚酸ビス−[2−(2−アクリロイルオキシ−エトキシ)−エチル]エステルを単離した(y:54%)。化合物を、TLC−クロマトグラフィー(TLCシリカゲル60 F254、Merckにより供給、溶離液:メチレンクロリド/エチルアセテート、83/17、R:0.42)およびLC−MSを使用して、下記の方法(滞留時間:6.6分、精度96.2面積%)により分析した。
HYDRO−11はHDDAに類似のオキサレートモノマー:
Figure 2019515854
である。
蓚酸ビス−(4−アクリロイルオキシ−ブチル)エステル(HYDRO−11)の合成を以下の通りに実施した。
Figure 2019515854
51.3g(0.3モル)の4−ヒドロキシ−ブチルアクリレート、31.4g(0.31モル)のトリエチルアミンおよび2g(9ミリモル)のBHTを200mlのメチレンクロリド中に溶解した。反応混合物を−10℃に冷却した。100mlのメチレンクロリド中19.0g(0.15モル)のオキサリルクロリドの溶液を、温度を−10℃に維持しながら滴下した。反応を、0℃で1時間継続させ、次に室温で16時間反応させた。反応混合物を500gの氷中に注入し、混合物を1時間撹拌した。混合物を200mlのメチレンクロリドで2回抽出した。貯留した有機画分を300mlの1N塩酸溶液、300mlの飽和NaHCO溶液および、2回の200mlの生理食塩水で抽出した。有機画分をMgSO上で乾燥し、減圧下で蒸発させた。粗生成物を、
Figure 2019515854
10μmを充填されたProchrom LC80カラムおよび、溶離剤としてメチレンクロリド/酢酸エチル90/10を使用する分取カラムクロマトグラフィーを使用して精製した。22gの蓚酸ビス−(4−アクリロイルオキシ−ブチル)エステルを単離した(y:43%)。化合物を、TLC−クロマトグラフィー(Merckにより供給されたTLCシリカゲル60 F254、溶離剤:メチレンクロリド/エチルアセテート、96/4、R:0.3)およびGC((滞留時間:12.2分、精度:99.6面積%)およびGC−MSを使用して、両方とも下記の方法により分析した。
DPGDAはSARTOMERからSartomerTM SR508として市販されているジプロピレングリコールジアクリレートである。
NVLはBASFから市販のn−ビニルカプロラクタムである。
PEAはSARTOMERからSartomerTM SR339Cとして市販のフェ
ノキシアクリレートである。
VEEAまたは2−(2−ビニルオキシ−エトキシ)−エチルアクリレートはNippon Shokubaiにより供給された。
測定法
1.エッチング抵抗(ER)
エッチング抵抗は、エッチングおよびすすぎ後に、インク層がまだ存在する場合に照合することにより(by controlling)評価された。評価は表6に記載の基準により実施した。
Figure 2019515854
2.可剥性(SB)およびフレーク
可剥性(SB)は、撹拌しながら、50℃の、2%NaOH−溶液を含むビーカー中にエッチングし、乾燥されたサンプルを供することにより該サンプルを使用して決定された。ガラス表面からのインキジェット印刷層の剥離時間、すなわち剥離時間を測定した。
金属表面からのUV硬化性インキジェット印刷層の剥離時間、すなわち剥離時間、を測定した。表7に記載の基準により評価を実施した。
Figure 2019515854
UV硬化性インキジェット印刷層の剥離が一旦開始した後に、フレークの形成を認めた。
3.粘度
配合物の粘度を、CAMBRIDGE APPLIED SYSTEMSからの“Robotic Viscometer Type(ロボット粘度計タイプ)VISCObot”を使用して45℃で測定した。
本実施例は、エッチング後にUV硬化した画像がストリッピングされ、可溶化されるUV硬化性インキジェットインキの印刷を示す。これは硬化インキの画像のフレークを瀘去する必要を除去する。
UV硬化性インキジェットインキの調製
UV硬化性インキジェットインキC−1ないしC−3およびl−1ないしl−3を表8により調製した。重量百分率(重量%)は、UV硬化性インキジェットインキの総重量に基づいた。UV硬化性インキジェットインキC−1は加水分解性の多官能価モノマーもしくはオリゴマーを含まず、他方UV硬化性インキジェットインキC−2は吸水調節モノマーを含まない。C−3は国際公開第2013/189762号パンフレットに開示されたUV硬化性インキである。
Figure 2019515854
評価および結果
ガラス板を、イソプロパノール中に浸漬されたコットンパッドで清浄化して、塵および油脂粒子を除去した。
乾燥後に、画像を、8パス(1440×1440dpi)において14pLの液滴容量でKonica Minolta 512M プリントヘッドを備えたAnapurna
Mw インキジェット印刷機(Agfa Graphics NVから市販)を使用して、ガラス板上に、UV硬化性インキジェットインキC−1ないしC−3およびl−1ないしl−3により印刷した。次にHgランプにより画像を硬化した。
硬化画像に、150℃で30分間の更なる熱処理を与えた。
次にガラス板を、表9に示す組成のエッチング溶液中に室温で5分間、浸漬した。
Figure 2019515854
ガラス板を水ですすぎ、乾燥した。
次にエッチング抵抗の評価を表10に示した通りに実施した。
エッチングされたガラス板を、(2%NaOHを含む)アルカリ性ストリッピング浴に50℃で5分間曝露し、次に水で90秒間すすぎ、乾燥し、そして可剥性およびストリッピングされたインキの形状、につき評価した。結果は表10に示される。
Figure 2019515854
表10から、アルカリ性ストリッピング浴中の硬化インキのパターンは5分以内の間、青色の液体中に完全に溶解したことを例外にして、UV硬化性インキジェットのインキl−1ないしl−3は、対照の(comparative)UV硬化性インキジェットインキC−1ないしC−3の結果に匹敵するエッチング抵抗および可剥性に対する結果を与えたことは明白なはずである。
着色剤Dye−1をクリスタルバイオレットにより置き換えることにより、アルカリ性ストリッピング浴中の着色された硬化インキの画像は5分以内に無色の液体中に完全に溶解したことが認められた。10を超えるpHにおいて脱色する染料として、クリスタルバイオレットを使用することにより、二つの好都合な効果を得た。第1に、硬化インキの画像はエッチングの前に目視検査することができた。第2に、複数のストリッピング工程の後に、ストリッピング溶液が着色し始めるときに、これは、ストリッピング溶液を交換する指標を形成する。

Claims (15)

  1. a)ガラス製品の表面上にUV硬化性インキジェットインキで画像(2)を噴射する工程と、
    b)画像(2)をUV硬化する工程と、
    c)UV硬化した画像(3)により被覆されていない表面をエッチングして、エッチング済み画像(4)を得る工程と、
    d)アルカリ性水溶液中でUV硬化した画像(2)を可溶化する工程とを含む、エッチング済みガラス製品(5)を製造する方法。
  2. 前記UV硬化した画像は、5分間以内可溶化される、請求項1記載の方法。
  3. 工程b)におけるUV硬化は、UVLEDを使用して実施される、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記画像を噴射する工程と前記硬化する工程との間の時間間隔は少なくとも50msである、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記UV硬化した画像は前記エッチング工程の前に加熱される、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記ガラス製品はガラスシートである、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  7. 着色剤を含むUV硬化性インキジェットインキがエッチング済み画像の少なくとも一部の上に噴射される、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記着色剤を含むUV硬化性インキジェットインキは、工程d)の前に噴射される、請求項7記載の方法。
  9. 前記UV硬化性インキジェットインキは、
    a)1種以上の光開始剤と、
    b)多官能価モノマーもしくはオリゴマーの2個の重合性基の間の原子鎖中に、少なくとも1個のアルカリ加水分解性の基を配置されている、1種以上の加水分解性の多官能価モノマーもしくはオリゴマーと、
    c)ヒドロキシル基、エチレンオキシドもしくはオリゴ−エチレンオキシド基、第三アミン基、3 以上のpKを有する酸性基および、5ないし7員の芳香族もしくは非芳香族複素環基、からなる群から選択される少なくとも1個の官能基を含む一官能価もしくは二官能価モノマーである、1種以上の吸水調節モノマーとを含む、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記1種以上の吸水調節モノマーは、エチレンオキシドもしくはオリゴ−エチレンオキシド基、ヒドロキシル基およびモルホリノ基からなる群から選択される少なくとも1個の官能基を含む、請求項9記載の方法。
  11. 前記多官能価モノマーもしくはオリゴマーの2個の重合性基の間の原子鎖中に配置された、少なくとも1個のアルカリ加水分解性の基は、式H−1ないしH−4:
    Figure 2019515854
    [式中、
    Qは5員の芳香環基を形成するために必要な原子を表わす工程と、Zは5もしくは6員環基を形成するために必要な原子を表わす工程と、そして点線は多官能価モノマーもしくはオリゴマーの残基(rest)に対する結合を表わす]
    からなる群から選択される、請求項9または10記載の方法。
  12. 前記少なくとも1個のアルカリ加水分解性の基H−3は、イミダゾール基、ベンズイミダゾール基、トリアゾール基およびベンゾトリアゾール基からなる群から選択され、前記少なくとも1個のアルカリ加水分解性の基H−4は、スクシンイミド基およびフタルイミド基からなる群から選択される、請求項11記載の方法。
  13. 前記1種以上の加水分解性の多官能価モノマーもしくはオリゴマーの少なくとも1個のアルカリ加水分解性の基はオキサレート基である、請求項9ないし12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記1種以上の加水分解性の多官能価モノマーもしくはオリゴマーは、二官能価の加水分解性の多官能価モノマーもしくはオリゴマーである、請求項9ないし13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記多官能価モノマーもしくはオリゴマーの重合性基は、独立して、アクリレート基、メタクリレート基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基、スチレン基、マレエート基、フマレート基、イタコネート基、ビニルエーテル基、ビニルエステル基、アリルエーテル基およびアリルエステル基よりなる群から選択される、請求項9ないし14のいずれか1項に記載の方法。
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