JP2019513789A - 胃癌治療に用いられるキノリン誘導体 - Google Patents
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Abstract
本願は、胃癌治療に用いられるキノリン誘導体を提供する。本願で提供する1−[[[4−(4−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−5−イル)オキシ−6−メトキシキノリン−7−イル]オキシ]メチル]シクロプロピルアミン又はその薬学的に許容可能な塩、水和物又はプロドラッグは、効果的に胃癌を治療可能であり、胃癌患者の病状を安定又は緩和させられる。【選択図】なし
Description
関連出願の相互参照
本願は、2016年に4月15日に中国国家知識産権局に提出された中国特許第102381577号明細書の優先権と利益を請求する。上記出願の開示内容は全体を参照することで本文中に併合される。
本願は、2016年に4月15日に中国国家知識産権局に提出された中国特許第102381577号明細書の優先権と利益を請求する。上記出願の開示内容は全体を参照することで本文中に併合される。
本願は医薬技術の分野に属する。また、本願は、胃癌治療におけるキノリン誘導体の用途に関する。
胃癌は胃壁最表層の粘膜上皮細胞から生まれ、例えば、幽門部、小彎及び前後壁、胃底噴門部、胃体部、胃食道接合部といった胃の各部位に発生し得る。肉眼又は胃カメラで観察される胃癌には、表在型、腫瘤型、潰瘍型、湿潤型、潰瘍癌(慢性胃潰瘍の癌化)など様々な形態が存在する。また、顕微鏡で拡大して観察される癌細胞には、様々なタイプ(組織学的分類)がある。例えば、世界保健機関(WHO)は組織学的分類に基づいて、胃癌を腺癌(乳頭状腺癌、管状腺癌、粘液腺癌及び印環細胞癌(粘液癌とも称する)を含む)、腺扁平上皮癌、扁平上皮癌、カルチノイド、未分化癌及び未分類癌に分類している。また、例えば、中国では胃癌を腺癌(乳頭状腺癌、管状腺癌、粘液腺癌を含む)、印環細胞癌(粘液癌とも称する)、未分化癌、特殊類型癌(腺扁平上皮癌、扁平上皮癌、カルチノイド、未分類癌及び混合型癌を含む)に分類しており、このうち腺癌が約90%を占めている。
現在、胃癌には、手術治療、放射線治療、分子標的治療、化学療法及び免疫療法等が用いられることが多い。また、近年、中国は胃癌症例の新たな増加が世界一となっており、全世界で新たに発生する胃癌症例の50%近くが中国発とされている。胃癌は中国で最も一般的な悪性腫瘍の一つであり、死亡率は中国の悪性腫瘍による死亡の中でもトップとなっている。そこで、胃癌を効果的に治療可能な薬物の開発が緊要である。
第一の局面において、本願は、胃癌の治療方法を提供する。前記方法は、治療を必要とする患者に治療有効量の化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む。
化合物Iの化学名は、1−[[[4−(4−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−5−イル)オキシ−6−メトキシキノリン−7−イル]オキシ]メチル]シクロプロピルアミンであり、下記構造式を有する。
第二の局面において、本願は、胃癌の治療用薬物の調製における化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の用途を提供する。
第三の局面において、本願は、胃癌を治療する化合物I又は薬物組成物を提供する。前記薬物組成物は化合物I又はその薬学的に許容可能な塩と、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体を含む。
第四の局面において、本願は、(a)少なくとも1つの単位投与量の化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の薬物組成物と、(b)胃癌治療用の説明書を含む胃癌治療に用いられる試薬キットを提供する。
第一の局面において、本願は、胃癌の治療方法を提供する。前記方法は、治療を必要とする患者に治療有効量の化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃癌は末期及び/又は転位性の胃癌である。いくつかのより代表的な実施方案において、前記胃癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の胃癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃癌は中分化型又は低分化型の胃癌である。
本願のいくつかの実施方案では、胃腺癌の治療方法を提供する。前記方法は、治療を必要とする患者に治療有効量の化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む。前記胃腺癌は、乳頭状腺癌、管状腺癌、粘液腺癌、印環細胞癌又は上記の組織学的分類の混合型腺癌を含むがこれらに限らない。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃腺癌は末期及び/又は転位性の胃腺癌である。より代表的ないくつかの実施方案において、前記胃腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の胃腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃腺癌は中分化型又は低分化型の胃腺癌である。
本願のいくつかの実施方案では、乳頭状腺癌の治療方法を提供する。前記方法は、治療を必要とする患者に治療有効量の化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む。代表的ないくつかの実施方案において、前記乳頭状腺癌は末期及び/又は転位性の乳頭状腺癌である。いくつかのより代表的な実施方案において、前記乳頭状腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の乳頭状腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記乳頭状腺癌は中分化型又は低分化型の乳頭状腺癌である。
本願のいくつかの実施方案では、管状腺癌の治療方法を提供する。前記方法は、治療を必要とする患者に治療有効量の化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む。代表的ないくつかの実施方案において、前記管状腺癌は末期及び/又は転位性の管状腺癌である。いくつかのより代表的な実施方案において、前記管状腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の管状腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記管状腺癌は中分化型又は低分化型の管状腺癌である。
本願のいくつかの実施方案では、粘液腺癌の治療方法を提供する。前記方法は、治療を必要とする患者に治療有効量の化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む。代表的ないくつかの実施方案において、前記粘液腺癌は末期及び/又は転位性の粘液腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記粘液腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の粘液腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記粘液腺癌は中分化型又は低分化型の粘液腺癌である。
本願のいくつかの実施方案では、印環細胞癌の治療方法を提供する。前記方法は、治療を必要とする患者に治療有効量の化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む。代表的ないくつかの実施方案において、前記印環細胞癌は末期及び/又は転位性の印環細胞癌である。いくつかのより代表的な実施方案において、前記印環細胞癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の印環細胞癌である。
本願のいくつかの実施方案では、胃食道接合部腺癌の治療方法を提供する。前記方法は、治療を必要とする患者に治療有効量の化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を投与することを含む。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃食道接合部腺癌は末期及び/又は転位性の胃食道接合部腺癌である。いくつかのより代表的な実施方案において、前記胃食道接合部腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の胃食道接合部腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃食道接合部腺癌は中分化型又は低分化型の胃食道接合部腺癌である。
本願のいくつかの実施方案において、パクリタキセル系抗腫瘍薬はパクリタキセルとドセタキセルを含むがこれらに限らない。カンプトテシン系抗腫瘍薬はイリノテカンを含むがこれに限らない。ドキソルビシン系抗腫瘍薬はエピルビシンを含むがこれに限らない。プラチナ錯体は、シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチンのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、フルオロピリミジン誘導体は、カペシタビン、フルオロウラシル、テガディフール(Tegadifur)、ドキシフルリジン、テガフール、カルモフールのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。
化合物Iは、遊離塩基形式で投与してもよいし、その塩、水和物及びプロドラッグの形式で投与し、当該プロドラッグが体内で化合物Iの遊離塩基形式に変換されてもよい。例えば、化合物Iの薬学的に許容可能な塩については、本願の範囲内において、当該分野における公知の方法によって異なる有機酸及び無機酸から上記の塩を生成してもよい。
いくつかの実施方案において、化合物Iは塩酸塩形式で投与される。いくつかの実施方案において、化合物Iは一塩酸塩形式で投与される。いくつかの実施方案において、化合物Iは二塩酸塩形式で投与される。いくつかの実施方案において、化合物Iは塩酸塩の結晶形式で投与される。特定の実施方案において、化合物Iは二塩酸塩の結晶形式で投与される。
化合物I又はその薬学的に許容可能な塩は、複数種類の経路で投与可能である。当該経路は、経口、胃腸外、腹膜内、静脈内、動脈内、経皮、舌下、筋肉内、直腸、経頬、鼻内、吸入、径腟、眼内、局所投与、皮下、脂肪内、関節内、腹膜内及び髄腔内から選択される経路を含むが、これらに限らない。なお、いくつかの特定の実施方案では経口投与を行う。
化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の投与量は、疾病の重症度、疾病の反応、治療に関するあらゆる毒性、患者の年齢及び健康状態に基づき決定すればよい。いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の1日投与量は2〜20mgとする。いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の1日投与量は5〜20mgとする。いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の1日投与量は8〜20mgとする。いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の1日投与量は10〜16mgとする。いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の1日投与量は10〜14mgとする。いくつかの特定の実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の1日投与量は10mgとする。いくつかの特定の実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の1日投与量は12mgとする。いくつかの特定の実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の1日投与量は14mgとする。いくつかの特定の実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の1日投与量は16mgとする。
化合物I又はその薬学的に許容可能な塩は、1日あたり1回又は複数回使用可能である。いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩は1日1回投与する。いくつかの実施方案では、経口固形製剤として1日1回投与する。
投与の方法は、薬物の活性、毒性及び患者の耐性等に基づき総合的に決定すればよい。好ましくは、インターバル投与方式で化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を投与する。前記インターバル投与は投与期間と停止期間を含み、投与期間において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を1日1回又は複数回投与すればよい。例えば、投与期間において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を毎日投与した後、停止期間において投与を一定期間停止する。続いて、投与期間の後に停止期間、というように複数回繰り返せばよい。投与期間と停止期間の日数換算による割合は、2:0.5〜5、好ましくは2:0.5〜3、比較的好ましくは2:0.5〜2、より好ましくは2:0.5〜1である。
いくつかの実施方案では、連続2週間投与してから2週間投与を停止する。いくつかの実施方案では、1日1回の投与を14日間継続してから14日間投与を停止し、続いて、1日1回の投与を14日間継続してから14日間投与を停止するというように、連続2週間の投与と停止2週間のインターバル投与方式を複数回繰り返せばよい。
いくつかの実施方案では、連続2週間投与してから1週間投与を停止する。いくつかの実施方案では、1日1回の投与を14日間継続してから7日間投与を停止し、続いて、1日1回の投与を14日間継続してから7日間投与を停止するというように、連続2週間の投与と停止1週間のインターバル投与方式を複数回繰り返せばよい。
いくつかの実施方案では、連続5日間投与してから2日間投与を停止する。いくつかの実施方案では、1日1回の投与を5日間継続してから2日間投与を停止し、続いて、1日1回の投与を5日間継続してから2日間投与を停止するというように、連続5日間の投与と停止2日間のインターバル投与方式を複数回繰り返せばよい。
いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩は唯一の活性成分として単独で胃癌患者に投与される。いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩は、その他の抗腫瘍薬物と同時又は順に胃癌患者に投与される。いくつかの実施方案において、その他の抗腫瘍薬物としては、プラチナ錯体、フルオロピリミジン誘導体、カンプトテシン及びその誘導体、アントラキノン系抗腫瘍抗生物質、パクリタキセル系化合物、マイトマイシン、トラスツズマブモノクローナル抗体のうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、プラチナ錯体は、シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチンのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、フルオロピリミジン誘導体は、カペシタビン、フルオロウラシル、テガディフール(Tegadifur)、ドキシフルリジン、テガフール、カルモフールのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、カンプトテシン及びその誘導体は、カンプトテシン、ヒドロキシカンプトテシン、イリノテカン、トポテカンのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、アントラキノン系抗腫瘍抗生物質は、ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、ミトキサントロンのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、パクリタキセル系化合物は、パクリタキセル及び/又はドセタキセルを含むがこれらに限らない。
第二の局面において、本願は、胃癌の治療用薬物の調製における化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の用途を提供する。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃癌は末期及び/又は転位性の胃癌である。より代表的ないくつかの実施方案において、前記胃癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の胃癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃癌は中分化型又は低分化型の胃癌である。
本願のいくつかの実施方案では、胃腺癌の治療用薬物の調製における化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の用途を提供する。前記胃腺癌は、乳頭状腺癌、管状腺癌、粘液腺癌、印環細胞癌又は上記の組織学的分類の混合型腺癌を含むがこれらに限らない。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃腺癌は末期及び/又は転位性の胃腺癌である。より代表的ないくつかの実施方案において、前記胃腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の胃腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃腺癌は中分化型又は低分化型の胃腺癌である。
本願のいくつかの実施方案において、乳頭状腺癌の治療用薬物の調製における化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の用途を提供する。代表的ないくつかの実施方案において、前記乳頭状腺癌は末期及び/又は転位性の乳頭状腺癌である。より代表的ないくつかの実施方案において、前記乳頭状腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の乳頭状腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記乳頭状腺癌は中分化型又は低分化型の乳頭状腺癌である。
本願のいくつかの実施方案において、管状腺癌の治療用薬物の調製における化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の用途を提供する。代表的ないくつかの実施方案において、前記管状腺癌は末期及び/又は転位性の管状腺癌である。より代表的ないくつかの実施方案において、前記管状腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の管状腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記管状腺癌は中分化型又は低分化型の管状腺癌である。
本願のいくつかの実施方案において、粘液腺癌の治療用薬物の調製における化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の用途を提供する。代表的ないくつかの実施方案において、前記粘液腺癌は末期及び/又は転位性の粘液腺癌である。より代表的ないくつかの実施方案において、前記粘液腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の粘液腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記粘液腺癌は中分化型又は低分化型の粘液腺癌である。
本願のいくつかの実施方案において、印環細胞癌の治療用薬物の調製における化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の用途を提供する。代表的ないくつかの実施方案において、前記印環細胞癌は末期及び/又は転位性の印環細胞癌である。より代表的ないくつかの実施方案において、前記印環細胞癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の印環細胞癌である。
本願のいくつかの実施方案において、胃食道接合部腺癌の治療用薬物の調製における化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の用途を提供する。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃食道接合部腺癌は末期及び/又は転位性の胃食道接合部腺癌である。より代表的ないくつかの実施方案において、前記胃食道接合部腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の胃食道接合部腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃食道接合部腺癌は中分化型又は低分化型の胃食道接合部腺癌である。
本願のいくつかの実施方案において、パクリタキセル系抗腫瘍薬はパクリタキセルとドセタキセルを含むがこれらに限らない。カンプトテシン系抗腫瘍薬はイリノテカンを含むがこれに限らない。ドキソルビシン系抗腫瘍薬はエピルビシンを含むがこれに限らない。プラチナ錯体は、シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチンのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、フルオロピリミジン誘導体は、カペシタビン、フルオロウラシル、テガディフール(Tegadifur)、ドキシフルリジン、テガフール、カルモフールのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。
化合物Iは、遊離塩基形式としてもよいし、その塩、水和物及びプロドラッグ形式とし、当該プロドラッグが体内で化合物Iの遊離塩基形式に変換されてもよい。例えば、化合物Iの薬学的に許容可能な塩については、本願の範囲内において、当該分野における公知の方法によって異なる有機酸及び無機酸から上記の塩を生成してもよい。
いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩は化合物Iの塩酸塩形式とする。いくつかの実施方案では、化合物Iの一塩酸塩形式とする。いくつかの実施方案では、化合物Iの二塩酸塩形式とする。いくつかの実施方案では、化合物Iの塩酸塩の結晶形式とする。特定の実施方案では、化合物Iの二塩酸塩の結晶形式とする。
化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の量は、疾病の重症度、疾病の反応、治療に関するあらゆる毒性、患者の年齢及び健康状態に基づき決定すればよい。いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の1日投与量は2〜20mgとする。いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の1日投与量は5〜20mgとする。いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の量は8〜20mgとする。いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の量は10〜16mgとする。いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の量は10〜14mgとする。いくつかの特定の実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の量は10mgとする。いくつかの特定の実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の量は12mgとする。いくつかの特定の実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の量は14mgとする。いくつかの特定の実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の量は16mgとする。
いくつかの実施方案では、胃癌の治療用薬物の調製における化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の唯一の活性成分としての用途を提供する。また、いくつかの実施方案では、胃癌の治療用薬物の調製における化合物I又はその薬学的に許容可能な塩及びその他の抗腫瘍薬物の共同活性成分としての用途を提供する。いくつかの実施方案において、その他の抗腫瘍薬物としては、プラチナ錯体、フルオロピリミジン誘導体、カンプトテシン及びその誘導体、アントラキノン系抗腫瘍抗生物質、パクリタキセル系化合物、マイトマイシン、トラスツズマブモノクローナル抗体のうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、プラチナ錯体は、シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチンのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、フルオロピリミジン誘導体は、カペシタビン、フルオロウラシル、テガディフール(Tegadifur)、ドキシフルリジン、テガフール、カルモフールのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、カンプトテシン及びその誘導体は、カンプトテシン、ヒドロキシカンプトテシン、イリノテカン、トポテカンのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、アントラキノン系抗腫瘍抗生物質は、ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、ミトキサントロンのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、パクリタキセル系化合物は、パクリタキセル及び/又はドセタキセルを含むがこれらに限らない。
第三の局面において、本願は、胃癌を治療する化合物I又は薬物組成物を提供する。前記薬物組成物は化合物I又はその薬学的に許容可能な塩と、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体を含む。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃癌は末期及び/又は転位性の胃癌である。より代表的ないくつかの実施方案において、前記胃癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の胃癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃癌は中分化型又は低分化型の胃癌である。
本願のいくつかの実施方案では、胃腺癌を治療する化合物I又は薬物組成物を提供する。前記薬物組成物は化合物I又はその薬学的に許容可能な塩と、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体を含む。前記胃腺癌は、乳頭状腺癌、管状腺癌、粘液腺癌、印環細胞癌又は上記の組織学的分類の混合型腺癌を含むがこれらに限らない。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃腺癌は末期及び/又は転位性の胃腺癌である。より代表的ないくつかの実施方案において、前記胃腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の胃腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃腺癌は中分化型又は低分化型の胃腺癌である。
本願のいくつかの実施方案では、乳頭状腺癌を治療する化合物I又は薬物組成物を提供する。前記薬物組成物は化合物I又はその薬学的に許容可能な塩と、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体を含む。代表的ないくつかの実施方案において、前記乳頭状腺癌は末期及び/又は転位性の乳頭状腺癌である。より代表的ないくつかの実施方案において、前記乳頭状腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の乳頭状腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記乳頭状腺癌は中分化型又は低分化型の乳頭状腺癌である。
本願のいくつかの実施方案では、管状腺癌を治療する化合物I又は薬物組成物を提供する。前記薬物組成物は化合物I又はその薬学的に許容可能な塩と、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体を含む。代表的ないくつかの実施方案において、前記管状腺癌は末期及び/又は転位性の管状腺癌である。より代表的ないくつかの実施方案において、前記管状腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の管状腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記管状腺癌は中分化型又は低分化型の管状腺癌である。
本願のいくつかの実施方案では、粘液腺癌を治療する化合物I又は薬物組成物を提供する。前記薬物組成物は化合物I又はその薬学的に許容可能な塩と、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体を含む。代表的ないくつかの実施方案において、前記粘液腺癌は末期及び/又は転位性の粘液腺癌である。より代表的ないくつかの実施方案において、前記粘液腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の粘液腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記粘液腺癌は中分化型又は低分化型の粘液腺癌である。
本願のいくつかの実施方案では、印環細胞癌を治療する化合物I又は薬物組成物を提供する。前記薬物組成物は化合物I又はその薬学的に許容可能な塩と、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体を含む。代表的ないくつかの実施方案において、前記印環細胞癌は末期及び/又は転位性の印環細胞癌である。より代表的ないくつかの実施方案において、前記印環細胞癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の印環細胞癌である。
本願のいくつかの実施方案において、胃食道接合部腺癌を治療する化合物I又は薬物組成物を提供する。前記薬物組成物は化合物I又はその薬学的に許容可能な塩と、少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体を含む。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃食道接合部腺癌は末期及び/又は転位性の胃食道接合部腺癌である。より代表的ないくつかの実施方案において、前記胃食道接合部腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の胃食道接合部腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃食道接合部腺癌は中分化型又は低分化型の胃食道接合部腺癌である。
本願のいくつかの実施方案において、パクリタキセル系抗腫瘍薬はパクリタキセルとドセタキセルを含むがこれらに限らない。カンプトテシン系抗腫瘍薬はイリノテカンを含むがこれに限らない。ドキソルビシン系抗腫瘍薬はエピルビシンを含むがこれに限らない。プラチナ錯体は、シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチンのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、フルオロピリミジン誘導体は、カペシタビン、フルオロウラシル、テガディフール(Tegadifur)、ドキシフルリジン、テガフール、カルモフールのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。
化合物Iは、遊離塩基形式としてもよいし、塩、水和物及びプロドラッグ形式とし、当該プロドラッグが体内で化合物Iの遊離塩基形式に変換されてもよい。例えば、化合物Iの薬学的に許容可能な塩については、本願の範囲内において、当該分野における公知の方法によって異なる有機酸及び無機酸から上記の塩を生成してもよい。
いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩は化合物Iの塩酸塩形式とする。いくつかの実施方案では、化合物Iの一塩酸塩形式とする。いくつかの実施方案では、化合物Iの二塩酸塩形式とする。いくつかの実施方案では、化合物Iの塩酸塩の結晶形式とする。特定の実施方案では、化合物Iの二塩酸塩の結晶形式とする。
化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の投与量は、疾病の重症度、疾病の反応、治療に関するあらゆる毒性、患者の年齢及び健康状態に基づき決定すればよい。いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の1日投与量は2〜20mgとする。いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の1日投与量は5〜20mgとする。いくつかの実施方案において、当該薬物組成物における化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の量は8〜20mgとする。いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の量は10〜16mgとする。いくつかの実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の量は10〜14mgとする。いくつかの特定の実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の量は10mgとする。いくつかの特定の実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の量は12mgとする。いくつかの特定の実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の量は14mgとする。いくつかの特定の実施方案において、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の量は16mgとする。
本願のいくつかの実施方案において、前記薬物組成物は、タブレット、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、滴丸(dripping pill)、ペースト、散剤等を含む経口投与に適した製剤であり、好ましくはタブレット及びカプセル剤とする。このうち、タブレットとしては、通常タブレット、分散錠、発泡錠、徐放錠、放出制御錠又は腸溶錠が可能であり、カプセル剤としては、通常カプセル、徐放カプセル、放出制御カプセル又は腸溶カプセルが可能である。前記経口製剤は、当該分野において公知の薬学的に許容可能な担体を用いて一般的な方法で製造すればよい。薬学的に許容可能な担体には、充填剤、吸収剤、湿潤剤、結合剤、崩壊剤、潤滑剤等が含まれる。充填剤には、デンプン、乳糖、マンニトール、マイクロクリスタリンセルロース等が含まれる。吸収剤には、硫酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム等が含まれる。湿潤剤には、水、エタノール等が含まれる。結合剤には、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン、マイクロクリスタリンセルロース等が含まれる。崩壊剤には、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスポビドン、表面活性剤、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が含まれる。潤滑剤には、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、ドデシル硫酸ナトリウム、微粉末シリコーン、タルク等が含まれる。更に、薬用補助剤として着色剤、甘味剤等が含まれる。
いくつかの実施方案において、当該薬物組成物は経口投与に適した固形製剤とする。当該組成物は、例えばタブレット又はカプセル形式とすればよい。いくつかの特定の実施方案において、当該薬物組成物はカプセルとする。本願におけるいくつかの特定の実施方案において、経口固形製剤の薬学的に許容可能な担体は、マンニトール、マイクロクリスタリンセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸マグネシウムを含む。
いくつかの実施方案では、胃癌を治療する単位投与量形式に調合された薬物組成物を提供する。いくつかの実施方案において、当該単位投与量形式の薬物組成物は、2〜20mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含む。いくつかの実施方案において、当該単位投与量形式の薬物組成物は、5〜20mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含む。いくつかの実施方案において、当該単位投与量形式の薬物組成物は、8〜20mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含み、好ましくは、10〜16mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含み、比較的好ましくは、10〜14mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含む。いくつかの特定の実施方案において、当該単位投与量形式の薬物組成物は、10mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含む。いくつかの特定の実施方案において、当該単位投与量形式の薬物組成物は、12mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含む。いくつかの特定の実施方案において、当該単位投与量形式の薬物組成物は、14mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含む。いくつかの特定の実施方案において、当該単位投与量形式の薬物組成物は、16mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含む。例えば、タブレット又はカプセルの場合、「単位投与量形式の薬物組成物」とは各タブレット又は各カプセルを意味する。
好ましくは、インターバル投与方式で前記薬物組成物を投与する。前記インターバル投与は投与期間と停止期間を含み、投与期間において、前記薬物組成物を1日1回又は複数回投与すればよい。例えば、投与期間において、薬物組成物を毎日投与した後、停止期間において投与を一定期間停止する。続いて、投与期間の後に停止期間、というように複数回繰り返せばよい。投与期間と停止期間の日数換算による割合は、2:0.5〜5、好ましくは2:0.5〜3、比較的好ましくは2:0.5〜2、より好ましくは2:0.5〜1である。
いくつかの実施方案では、連続2週間投与してから2週間投与を停止する。いくつかの実施方案では、1日1回の投与を14日間継続してから14日間投与を停止し、続いて、1日1回の投与を14日間継続してから14日間投与を停止するというように、連続2週間の投与と停止2週間のインターバル投与方式を複数回繰り返せばよい。
いくつかの実施方案では、連続2週間投与してから1週間投与を停止する。いくつかの実施方案では、1日1回の投与を14日間継続してから7日間投与を停止し、続いて、1日1回の投与を14日間継続してから7日間投与を停止するというように、連続2週間の投与と停止1週間のインターバル投与方式を複数回繰り返せばよい。
いくつかの実施方案では、連続5日間投与してから2日間投与を停止する。いくつかの実施方案では、1日1回の投与を5日間継続してから2日間投与を停止し、続いて、1日1回の投与を5日間継続してから2日間投与を停止するというように、連続5日間の投与と停止2日間のインターバル投与方式を複数回繰り返せばよい。
いくつかの実施方案で提供される胃癌を治療する薬物組成物は、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を唯一の活性成分として含む。また、いくつかの実施方案で提供される胃癌を治療する薬物組成物は、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含むとともに、更に、その他の抗腫瘍薬物を含む。いくつかの実施方案において、その他の抗腫瘍薬物としては、プラチナ錯体、フルオロピリミジン誘導体、カンプトテシン及びその誘導体、アントラキノン系抗腫瘍抗生物質、パクリタキセル系化合物、マイトマイシン、トラスツズマブモノクローナル抗体のうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、プラチナ錯体は、シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチンのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、フルオロピリミジン誘導体は、カペシタビン、フルオロウラシル、テガディフール(Tegadifur)、ドキシフルリジン、テガフール、カルモフールのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、カンプトテシン及びその誘導体は、カンプトテシン、ヒドロキシカンプトテシン、イリノテカン、トポテカンのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、アントラキノン系抗腫瘍抗生物質は、ドキソルビシン、エピルビシン、ダウノルビシン、ミトキサントロンのうちの1又は複数種類を含むがこれらに限らない。いくつかの実施方案において、パクリタキセル系化合物は、パクリタキセル及び/又はドセタキセルを含むがこれらに限らない。
他の局面において、本願は、(a)少なくとも1つの単位投与量の化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の薬物組成物と、(b)胃癌治療用の説明書を含む胃癌治療に用いられる試薬キットを更に提供する。いくつかの実施方案では、(a)少なくとも1つの単位投与量の化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の経口投与に適した製剤と、(b)インターバル投与方式で胃癌を治療するための説明書を含む試薬キットを提供する。いくつかの特定の実施方案において、(a)少なくとも1つの単位投与量の化合物I又はその薬学的に許容可能な塩のタブレット又はカプセルと、(b)インターバル投与方式で胃癌を治療するための説明書を含む試薬キットを提供する。
いくつかの実施方案において、胃癌は末期及び/又は転位性の胃癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の胃癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃癌は中分化型又は低分化型の胃癌である。
本願のいくつかの実施方案において、前記胃癌は胃腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の胃腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃腺癌は中分化型又は低分化型の胃腺癌である。
本願のいくつかの実施方案において、前記胃腺癌は、乳頭状腺癌、管状腺癌、粘液腺癌、印環細胞癌又は上記の組織学的分類の混合型腺癌を含むがこれらに限らない。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の乳頭状腺癌、管状腺癌、粘液腺癌、印環細胞癌又は上記の組織学的分類の混合型腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃腺癌は、中分化型又は低分化型の乳頭状腺癌、管状腺癌、粘液腺癌又は上記の組織学的分類の混合型腺癌である。
本願のいくつかの実施方案において、前記胃癌は胃食道接合部腺癌である。代表的ないくつかの実施方案において、前記胃食道接合部腺癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した末期及び/又は転位性の胃食道接合部腺癌である。
このうち、タブレットとしては、通常タブレット、分散錠、発泡錠、徐放錠、放出制御錠又は腸溶錠が可能であり、カプセル剤としては、通常カプセル、徐放カプセル、放出制御カプセル又は腸溶カプセルが可能である。前記経口製剤は、当該分野において公知の薬学的に許容可能な担体を用いて一般的な方法で製造すればよい。薬学的に許容可能な担体には、充填剤、吸収剤、湿潤剤、結合剤、崩壊剤、潤滑剤等が含まれる。充填剤には、デンプン、乳糖、マンニトール、マイクロクリスタリンセルロース等が含まれる。吸収剤には、硫酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、炭酸カルシウム等が含まれる。湿潤剤には、水、エタノール等が含まれる。結合剤には、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポビドン、マイクロクリスタリンセルロース等が含まれる。崩壊剤には、架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム、クロスポビドン、表面活性剤、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が含まれる。潤滑剤には、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、ドデシル硫酸ナトリウム、微粉末シリコーン、タルク等が含まれる。更に、薬用補助剤として着色剤、甘味剤等が含まれる。
いくつかの実施方案において、当該単位投与量形式の薬物組成物は、2〜20mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含む。いくつかの実施方案において、当該単位投与量形式の薬物組成物は、5〜20mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含む。いくつかの実施方案において、当該単位投与量形式の薬物組成物は、8〜20mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含み、好ましくは、10〜16mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含み、比較的好ましくは、10〜14mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含む。いくつかの特定の実施方案において、当該単位投与量形式の薬物組成物は、10mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含む。いくつかの特定の実施方案において、当該単位投与量形式の薬物組成物は、12mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含む。いくつかの特定の実施方案において、当該単位投与量形式の薬物組成物は、14mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含む。いくつかの特定の実施方案において、当該単位投与量形式の薬物組成物は、16mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含む。例えば、タブレット又はカプセルの場合、「単位投与量形式の薬物組成物」とは各タブレット又は各カプセルを意味する。
前記インターバル投与は投与期間と停止期間を含み、投与期間において、前記薬物組成物を1日1回又は複数回投与すればよい。例えば、投与期間において、薬物組成物を毎日投与した後、停止期間において投与を一定期間停止する。続いて、投与期間の後に停止期間、というように複数回繰り返せばよい。投与期間と停止期間の日数換算による割合は、2:0.5〜5、好ましくは2:0.5〜3、比較的好ましくは2:0.5〜2、より好ましくは2:0.5〜1である。
いくつかの実施方案では、連続2週間投与してから2週間投与を停止する。いくつかの実施方案では、1日1回の投与を14日間継続してから14日間投与を停止し、続いて、1日1回の投与を14日間継続してから14日間投与を停止するというように、連続2週間の投与と停止2週間のインターバル投与方式を複数回繰り返せばよい。
いくつかの実施方案では、連続2週間投与してから1週間投与を停止する。いくつかの実施方案では、1日1回の投与を14日間継続してから7日間投与を停止し、続いて、1日1回の投与を14日間継続してから7日間投与を停止するというように、連続2週間の投与と停止1週間のインターバル投与方式を複数回繰り返せばよい。
いくつかの実施方案では、連続5日間投与してから2日間投与を停止する。いくつかの実施方案では、1日1回の投与を5日間継続してから2日間投与を停止し、続いて、1日1回の投与を5日間継続してから2日間投与を停止するというように、連続5日間の投与と停止2日間のインターバル投与方式を複数回繰り返せばよい。
化合物Iは、遊離塩基形式で投与してもよいし、その塩、水和物及びプロドラッグの形式で投与し、当該プロドラッグが体内で化合物Iの遊離塩基形式に変換されてもよい。例えば、化合物Iの薬学的に許容可能な塩については、本願の範囲内において、当該分野における公知の方法によって異なる有機酸及び無機酸から上記の塩を生成してもよい。
本文中では別途説明がない限り、ここで提供する投与量及び範囲はいずれも化合物Iの遊離塩基形式に基づく分子量である。
本文中では別途説明がない限り、qdとは1日1回の投与を示す。
本文において、前記化合物Iの塩酸塩の結晶形式は、中国特許出願102344438号明細書に開示されるA型、B型及びC型結晶を含むがこれらに限らない。また、A型及びB型結晶は結晶水及びその他溶媒の結晶を基本的には含まず、C型結晶は2つの結晶水の結晶を含む。いくつかの実施方案において、前記化合物Iの二塩酸塩の結晶形式はA型結晶である。
なお、別途説明がない限り、本願の目的、明細書及び特許請求の範囲において使用される以下の用語は下記の意味を有する。
「患者」とは哺乳動物であり、好ましくはヒトである。いくつかの実施方案において、前記患者は標準治療に失敗した患者、又は標準治療を欠いた患者である。
「薬学的に許容可能な」とは、薬物組成物の調製に用いられることを示す。通常、当該薬物組成物は、安全、無毒であり、且つ生物学的又はその他の方面でのニーズに非適合ではなく、ヒトの薬物使用において許容可能なものを含む。
「薬学的に許容可能な塩」は、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸とともに形成される酸付加塩、又は、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、カプロン酸、ヘプタン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、プロパン二酸、琥珀酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2−エタンジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、P−クロロベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、3−フェニルプロピオン酸、ピバル酸、tert−ブチル酢酸、ドデシル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸等の有機酸とともに形成される酸付加塩を含むがこれらに限らない。
「治療有効量」とは、化合物をヒトに投与して疾病を治療する際に、当該疾病の治療を十分に実現可能な量をいう。
「治療」とは、治療的有効量の化合物のあらゆる適用のことをいい、(1)前記疾病を罹患又は発現中の病理学的或いは症状学的人体における当該疾病の抑制(即ち、前記病理学的及び/又は症状学的な更なる進行のブロック)、又は、(2)前記疾病を罹患又は発現中の病理学的或いは症状学的人体における当該疾病の改善(即ち、前記病理学的及び/又は症状学的な逆行)を含む。
「PR」とは部分的な緩和のことであり、具体的には、腫瘍の標的病巣の直径の和がベースラインレベルよりも30%以上減少したことをいう。
「PD」とは疾病の進行のことであり、具体的には、腫瘍の標的病巣の直径の和がベースラインレベルよりも20%以上増加したことをいう。
「SD」とは疾病の安定のことであり、具体的には、腫瘍の標的病巣の減少度合がPRレベルには達していないが、増加の度合いもPDレベルに達しておらず、これらの間にあることをいう。
「治療の失敗」とは、毒性及び副作用に耐え得ないこと、治療過程における疾病の進行、或いは治療終了後の再発をいう。このうち、耐え得ないとは、血液学的毒性がクラスIVに到達(血小板がクラスIII及びそれ以上に低下)すること、非血液学的毒性がクラスIII又はそれ以上に到達することをいう。
「末期」には「部分的末期」が含まれる。
1−[[[4−(4−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−5−イル)オキシ−6−メトキシキノリン−7−イル]オキシ]メチル]シクロプロピルアミンの二塩酸塩(化合物Iの二塩酸塩)
国際公開第2008/112407号2における実施例24の方法を参照して1−[[[4−(4−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−5−イル)オキシ−6−メトキシキノリン−7−イル]オキシ]メチル]シクロプロピルアミンを調整して取得した後、国際公開第2008/112407号2の明細書における「塩形式の実施例」の調製方法を参照して表題の化合物を調製し取得した。或いは、中国特許第102344438号明細書に開示の方法を参照して調製し取得した。
1−[[[4−(4−フルオロ−2−メチル−1H−インドール−5−イル)オキシ−6−メトキシキノリン−7−イル]オキシ]メチル]シクロプロピルアミンの二塩酸塩(化合物Iの二塩酸塩)を含むカプセル
化合物Iの二塩酸塩を粉砕し、80メッシュの篩にかけた後、マンニトール、ヒドロキシプロピルセルロースと均一に混合した。次に、処方量のマイクロクリスタリンセルロースを加えて均一に混合し、0.8mmのスクリーンメッシュにかけた。最後に、処方量のステアリン酸マグネシウムを加えて均一に混合し、カプセルに充填した。
化合物Iの二塩酸塩が別の含有量のカプセルについては、上記と同じ比率及び処方で調製して取得すればよい。
胃癌に対する治療効果
1)病歴
男性、60歳。2013年11月28日に「飲食時のつかえ感が2年間あり。ここ1か月で重症化」を理由に胃鏡検査を実施したところ、胃食道接合部癌が発見された。2013年12月11日に全身麻酔による根治手術(食道・胃部分の切除、食道・胃弓状下端側吻合術+リンパ節郭清)を実施。術後、胃食道接合部における潰瘍性の中〜低分化型腺癌であることが病理的に示された。
男性、60歳。2013年11月28日に「飲食時のつかえ感が2年間あり。ここ1か月で重症化」を理由に胃鏡検査を実施したところ、胃食道接合部癌が発見された。2013年12月11日に全身麻酔による根治手術(食道・胃部分の切除、食道・胃弓状下端側吻合術+リンパ節郭清)を実施。術後、胃食道接合部における潰瘍性の中〜低分化型腺癌であることが病理的に示された。
術後の2014年1月15日〜5月18日にかけて、胸部外科で「ネダプラチン160mg+ドセタキセル120mg」による化学療法を4周期実施した。この期間に胸部のCT再検査を実施したところ、「胃食道接合部癌の術後」変化が確認されたが、その他の異常は見られなかった。2014年10月29日、胸部のCT検査を実施したところ、前回に比べて両肺の結節影に増加と増大が見られ、転移性腫瘍と考えられた。また、肝臓に多発病変が見られ、転位性腫瘍と考えられた。これらより、疾病が進行しているものと考えられた。その後、2014年10月30日、11月23日、12月18日、2015年1月15日、2月9日、3月10日に化学療法を6周期実施した。具体的な使用薬は「オキサリプラチン250mg+テガフール(フルオロピリミジン誘導体の経口抗癌剤)カプセル60mg」であった。2015年6月8日、CTより、1.吻合口部分の厚みがやや増しており、両肺部分の結節が以前よりも増大している、2.肝臓右葉の転移性腫瘍が以前よりも増大・増加しており、疾病の進行を示していることが認められた。そこで、テガフールカプセル60mgの経口投与を続けたが、7月19日のCT再検査の結果、1.両肺部分の結節が以前よりも増大している、2.肝臓右葉部分の転移性腫瘍が以前よりもやや増大していることが認められた。これより、総合的に病状が進行していると評価された。
2015年9月9日より化合物Iの二塩酸塩カプセル12mgの経口投与によるqd治療を開始した。なお、連続投与を2週間、投与停止を1週間とした。
2)CT結果
患者が化合物Iの二塩酸塩カプセル(12mg qd)による治療を2周期受けた後、増強CTを実施したところ、前回に比べて肝臓右葉の転移性腫瘍の増大と、後腹膜リンパ節の腫大が認められた。その他については前回と同様であった。よって、治療効果の評価はSDであった(標的病巣:肝臓右葉の後上段36mm、肝臓左葉16mm。非標的病巣:両肺の多発結節、右肺下葉の結節影)。
患者が化合物Iの二塩酸塩カプセル(12mg qd)による治療を2周期受けた後、増強CTを実施したところ、前回に比べて肝臓右葉の転移性腫瘍の増大と、後腹膜リンパ節の腫大が認められた。その他については前回と同様であった。よって、治療効果の評価はSDであった(標的病巣:肝臓右葉の後上段36mm、肝臓左葉16mm。非標的病巣:両肺の多発結節、右肺下葉の結節影)。
3)耐性
2周期の投与後、患者にその他の明らかな副作用は認められなかったため、治療を継続した。
2周期の投与後、患者にその他の明らかな副作用は認められなかったため、治療を継続した。
胃癌に対する治療効果
1)病歴
47歳男性。「腹痛及び左頚部の腫れ」のため、2014年7月3日に胃鏡検査及び幽門部の腫瘍生検を行った。病理結果として、潰瘍型の中分化腺癌であることが報告された。また、左頚部腫瘍の穿刺生検の結果、リンパ節の転位性癌であることが病理的に示された。
47歳男性。「腹痛及び左頚部の腫れ」のため、2014年7月3日に胃鏡検査及び幽門部の腫瘍生検を行った。病理結果として、潰瘍型の中分化腺癌であることが報告された。また、左頚部腫瘍の穿刺生検の結果、リンパ節の転位性癌であることが病理的に示された。
そこで、まず「テガフール+オキサリプラチン」による化学療法を実施した。3周期の化学療法後、治療効果はPRであった。しかし、6周期の化学療法後に再検査を行ったところ、胸腹及び骨盤のCTスキャン+増強CTの結果、1.幽門癌及び胃周囲、腹部傍大動脈リンパ節への転移、原発巣及び一部リンパ節転移巣のやや好転、2.骨盤に異常なし、であることが示された。治療効果はPDであった。更に、「パクリタキセル+カペシタビン」による化学療法を実施したが、治療効果はPDであった。
2015年9月17日より、患者に対し化合物Iの二塩酸塩カプセル12mgの経口投与によるqd治療を開始した。なお、連続投与を2週間、投与停止を1週間とした。
投与前臨床診断:1.幽門癌、2.全身多発性転移癌(リンパ節、肺に多発)。
臨床病期:IV期、TNM分類:cT4N2M1。
臨床病期:IV期、TNM分類:cT4N2M1。
2)CT結果
3)耐性
4周期の投与後、患者は基本的に副作用に耐え得た。また、以前に比べて顔部皮膚の色素沈着が軽減し、精神状態も好転したため、化合物Iの二塩酸塩カプセルによる治療を継続した。
4周期の投与後、患者は基本的に副作用に耐え得た。また、以前に比べて顔部皮膚の色素沈着が軽減し、精神状態も好転したため、化合物Iの二塩酸塩カプセルによる治療を継続した。
胃癌に対する治療効果
1)病歴
45歳女性。2014年12月、左***に腫瘍が発見されたため穿刺を行ったところ、左***における慢性乳腺炎の変化が病理的に認められた。2015年5月15日、左鎖骨上リンパ節腫瘤に少数の線維性炎症細胞が病理的に認められた。2015年6月12日、胃カメラにより浸潤性腫瘍が認められ、印環細胞癌であることが病理的に示された。2015年6月18日、左***に中空針を適用したところ浸潤性癌が病理的に認められ、乳腺への胃癌転移であることが示された。2015年6月25日、「カペシタビン(Capecitabine)1500mg+オキサリプラチン209.3mg」による3周期の化学療法を行ったが、3周期後の治療効果はPDであった。
45歳女性。2014年12月、左***に腫瘍が発見されたため穿刺を行ったところ、左***における慢性乳腺炎の変化が病理的に認められた。2015年5月15日、左鎖骨上リンパ節腫瘤に少数の線維性炎症細胞が病理的に認められた。2015年6月12日、胃カメラにより浸潤性腫瘍が認められ、印環細胞癌であることが病理的に示された。2015年6月18日、左***に中空針を適用したところ浸潤性癌が病理的に認められ、乳腺への胃癌転移であることが示された。2015年6月25日、「カペシタビン(Capecitabine)1500mg+オキサリプラチン209.3mg」による3周期の化学療法を行ったが、3周期後の治療効果はPDであった。
その後、化合物Iの二塩酸塩カプセル12mgの経口投与によるqd治療を開始した。なお、連続投与を2週間、投与停止を1週間とした。
2)CT結果
2周期の投与後にCT再検査を実施したところ、評価はSDであった。
2周期の投与後にCT再検査を実施したところ、評価はSDであった。
3)耐性
2周期の投与後、患者にはわずかな心悸不調が発生することがあったが、副作用については基本的に耐え得た。よって、化合物Iの二塩酸塩治療を継続した。
2周期の投与後、患者にはわずかな心悸不調が発生することがあったが、副作用については基本的に耐え得た。よって、化合物Iの二塩酸塩治療を継続した。
胃癌に対する治療効果
1)病歴
61歳男性。2015年6月、「痩せ及び倦怠感3ヶ月により胃鏡検査を行ったところ胃腺癌が認められた」ことから、胃癌根治手術を実施した。術後、胃のポリープ型中分化管状腺癌が病理的に認められた。2015年7月、術後のCT再検査の結果、肝臓への転移が認められた。2015年7月〜8月、XELOX療法(オキサリプラチン+カペシタビン)による化学療法を2周期実施し、CT再検査を行ったところ肝臓部の病巣が以前よりも増大していた。2015年9月、「パクリタキセル+テガフール」による5周期の化学療法に切り替えた。その後、再検査を行ったところ効果はPDと判定された。
61歳男性。2015年6月、「痩せ及び倦怠感3ヶ月により胃鏡検査を行ったところ胃腺癌が認められた」ことから、胃癌根治手術を実施した。術後、胃のポリープ型中分化管状腺癌が病理的に認められた。2015年7月、術後のCT再検査の結果、肝臓への転移が認められた。2015年7月〜8月、XELOX療法(オキサリプラチン+カペシタビン)による化学療法を2周期実施し、CT再検査を行ったところ肝臓部の病巣が以前よりも増大していた。2015年9月、「パクリタキセル+テガフール」による5周期の化学療法に切り替えた。その後、再検査を行ったところ効果はPDと判定された。
2015年12月、患者に対し化合物Iの二塩酸塩カプセル12mgの経口投与によるqd治療を開始した。なお、連続投与を2週間、投与停止を1週間とした。
投与前臨床診断:1.胃癌の肝臓への転移。
臨床病期:T3N3aM0、TNM分類:T3N3aM0。
臨床病期:T3N3aM0、TNM分類:T3N3aM0。
2)CT検査結果
胃癌に対する治療効果
1)病歴
52歳男性。2014年3月、飲食後に原因不明のつかえ感あり。胃鏡にて胃癌と診断され、胃体・幽門腺癌であることが病理的に示された。2015年1月、全身麻酔による根治性の胃全摘+食道空腸Roux−en−Y吻合術を実施した。術後、以下が病理的に示された。
52歳男性。2014年3月、飲食後に原因不明のつかえ感あり。胃鏡にて胃癌と診断され、胃体・幽門腺癌であることが病理的に示された。2015年1月、全身麻酔による根治性の胃全摘+食道空腸Roux−en−Y吻合術を実施した。術後、以下が病理的に示された。
胃全摘標本:(胃体、角部小彎側)腺癌、クラスII〜III、一部が粘液腺癌、潰瘍型腫瘤。腫瘍サイズ6×4.5×1.5cm。腫瘍浸潤胃壁の全層が漿膜外の脂肪結合組織に到達。上下の切除縁に癌の残留は見られなかった。また、小彎及び大彎リンパ節に癌の転移が見られた。
Lauren分類:混合型。
2014年6月〜7月、「注射用パクリタキセルリポソーム+5−フルオロウラシル」による化学療法を1周期実施したが、治療効果については評価しなかった。2014年7月〜10月、「注射用パクリタキセルリポソーム+オキサリプラチン+5−フルオロウラシル」による化学療法を4周期実施し、CT再検査を行った結果、PDであることが示された。2015年3月〜4月、「オキサリプラチン+カペシタビン」による化学療法を2周期行った。2015年9月、胸腹部CTの結果、胃癌手術後の二次治療によっても癌の進行が認められた。
2015年9月12日より、患者に対し化合物Iの二塩酸塩カプセル12mgの経口投与によるqd治療を開始した。なお、連続投与を2週間、投与停止を1週間とした。
投与前臨床診断:胃癌。
臨床病期:IV期、TNM分類:T4aN1M1。
臨床病期:IV期、TNM分類:T4aN1M1。
2)CT結果
Claims (34)
- 胃癌の治療方法であって、治療を必要とする患者に治療有効量の下記構造式を有する化合物I又はその薬学的に許容可能な塩、水和物又はプロドラッグを投与することを含む方法。
- 前記胃癌は末期及び/又は転位性の胃癌である請求項1に記載の方法。
- 前記胃癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した胃癌である請求項1又は2に記載の方法。
- 前記胃癌は中分化型又は低分化型の胃癌である請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
- 前記胃癌は、胃腺癌又は胃食道接合部腺癌である請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 前記胃腺癌は、乳頭状腺癌、管状腺癌、粘液腺癌、印環細胞癌又は上記の組織学的分類の混合型腺癌である請求項5に記載の方法。
- 前記化合物Iの薬学的に許容可能な塩は化合物Iの塩酸塩であり、好ましくは化合物Iの二塩酸塩である請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- インターバル投与方式で前記化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を投与し、好ましくは、投与期間と停止期間の日数換算による割合が2:0.5〜5、好ましくは2:0.5〜3、比較的好ましくは2:0.5〜2、より好ましくは2:0.5〜1である請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
- 前記化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を連続2週間投与してから2週間投与を停止するか、或いは、連続2週間投与してから1週間投与を停止するか、或いは、連続5日間投与してから2日間投与を停止する請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
- 前記化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の1日投与量は2〜20mgであり、好ましくは5〜20mg、より好ましくは8〜20mg、更に好ましくは10〜16mg、最も好ましくは10mg、12mg、14mg又は16mgである請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
- 前記化合物I又はその薬学的に許容可能な塩は、1日1回12mgの投与量で経口投与し、連続2週間使用してから1週間投与を停止する方式で投与する請求項1〜10のいずれかに記載の方法。
- 前記化合物I又はその薬学的に許容可能な塩は、その他の抗腫瘍薬物と同時又は順に胃癌患者に投与され、前記その他の抗腫瘍薬物は、プラチナ錯体、フルオロピリミジン誘導体、カンプトテシン及びその誘導体、アントラキノン系抗腫瘍抗生物質、パクリタキセル系化合物、マイトマイシン、トラスツズマブモノクローナル抗体のうちの1又は複数種類である請求項1〜11のいずれかに記載の方法。
- 胃癌の治療用薬物の調製における下記構造式を有する化合物I又はその薬学的に許容可能な塩、水和物又はプロドラッグの用途。
- 前記胃癌は、末期及び/又は転位性の胃癌である請求項13に記載の用途。
- 前記胃癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した胃癌である請求項13又は14に記載の用途。
- 前記胃癌は中分化型又は低分化型の胃癌である請求項13〜15のいずれかに記載の用途。
- 前記胃癌は、胃腺癌又は胃食道接合部腺癌である請求項13〜16のいずれかに記載の用途。
- 前記胃腺癌は、乳頭状腺癌、管状腺癌、粘液腺癌、印環細胞癌又は上記の組織学的分類の混合型腺癌である請求項17に記載の用途。
- 前記化合物Iの薬学的に許容可能な塩は化合物Iの塩酸塩であり、好ましくは化合物Iの二塩酸塩である請求項13〜18のいずれかに記載の用途。
- 前記胃癌の治療用薬物はその他の抗腫瘍薬物を更に含み、その他の抗腫瘍薬物は、プラチナ錯体、フルオロピリミジン誘導体、カンプトテシン及びその誘導体、アントラキノン系抗腫瘍抗生物質、パクリタキセル系化合物、マイトマイシン、トラスツズマブモノクローナル抗体のうちの1又は複数種類である請求項13〜19のいずれかに記載の用途。
- 胃癌を治療する下記構造式を有する化合物I又は薬物組成物であって、前記薬物組成物は、化合物I又はその薬学的に許容可能な塩、水和物又はプロドラッグ、及び少なくとも1つの薬学的に許容可能な担体を含む化合物I又は薬物組成物。
- 前記胃癌は、末期及び/又は転位性の胃癌である請求項21に記載の化合物I又は薬物組成物。
- 前記胃癌は、パクリタキセル系抗腫瘍薬、カンプトテシン系抗腫瘍薬、ドキソルビシン系抗腫瘍薬、プラチナ錯体及び/又はフルオロピリミジン誘導体での治療に失敗した胃癌である請求項21又は22に記載の化合物I又は薬物組成物。
- 前記胃癌は中分化型又は低分化型・中分化型又は低分化型の胃癌である請求項21〜23のいずれかに記載の化合物I又は薬物組成物。
- 前記胃癌は、胃腺癌又は胃食道接合部腺癌である請求項21〜24のいずれかに記載の化合物I又は薬物組成物。
- 前記胃腺癌は、乳頭状腺癌、管状腺癌、粘液腺癌、印環細胞癌又は上記の組織学的分類の混合型腺癌である請求項25に記載の化合物I又は薬物組成物。
- 前記化合物Iの薬学的に許容可能な塩は化合物Iの塩酸塩であり、好ましくは化合物Iの二塩酸塩である請求項21〜26のいずれかに記載の化合物I又は薬物組成物。
- 単位投与量形式の薬物組成物は、2〜20mgの化合物I又はその薬学的に許容可能な塩を含み、好ましくは5〜20mg、より好ましくは8〜20mg、更に好ましくは10〜16mg、最も好ましくは10mg、12mg、14mg又は16mgである請求項21〜27のいずれかに記載の化合物I又は薬物組成物。
- インターバル投与方式で前記化合物I又は薬物組成物を投与し、投与期間と停止期間の日数換算による割合は2:0.5〜5、好ましくは2:0.5〜3、比較的好ましくは2:0.5〜2、より好ましくは2:0.5〜1である請求項21〜28のいずれかに記載の化合物I又は薬物組成物。
- 前記化合物I又は薬物組成物を連続2週間投与してから2週間投与を停止するか、或いは、連続2週間投与してから1週間投与を停止するか、或いは、連続5日間投与してから2日間投与を停止する請求項21〜29のいずれかに記載の化合物I又は薬物組成物。
- 前記化合物I又は薬物組成物は、1日1回12mgの投与量で経口投与し、連続2週間使用してから1週間投与を停止する方式で投与する請求項21〜30のいずれかに記載の化合物I又は薬物組成物。
- 前記化合物I又は薬物組成物は経口投与に適した製剤であり、好ましくはタブレット及びカプセル剤である請求項21〜31のいずれかに記載の化合物I又は薬物組成物。
- 前記薬物組成物はその他の抗腫瘍薬物を更に含み、その他の抗腫瘍薬物は、プラチナ錯体、フルオロピリミジン誘導体、カンプトテシン及びその誘導体、アントラキノン系抗腫瘍抗生物質、パクリタキセル系化合物、マイトマイシン、トラスツズマブモノクローナル抗体のうちの1又は複数種類である請求項21〜32のいずれかに記載の化合物I又は薬物組成物。
- 胃癌治療に用いられる試薬キットであって、(a)少なくとも1つの単位投与量の下記構造式を有する化合物I又はその薬学的に許容可能な塩、水和物又はプロドラッグの薬物組成物と、(b)胃癌治療用の説明書を含み、
好ましくは、(a)少なくとも1つの単位投与量の下記構造式を有する化合物I又はその薬学的に許容可能な塩の経口投与に適した製剤と、(b)インターバル投与方式で胃癌を治療するための説明書を含む試薬キットであり、
更に好ましくは、(a)少なくとも1つの単位投与量の下記構造式を有する化合物I又はその薬学的に許容可能な塩のタブレット又はカプセルと、(b)インターバル投与方式で胃癌を治療するための説明書を含む試薬キット。
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