JP2019504090A - ダサチニブの固体状態形態およびそれらの調製プロセス - Google Patents

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Abstract

本発明は、ダサチニブの(R)−プロピレングリコール溶媒和物の結晶形態を提供する。

Description

緒言
本発明は、ダサチニブのプロピレングリコール溶媒和物およびそれらの調製プロセスを提供する。
発明の背景
一般名「ダサチニブ」を有する薬物化合物は、化学名N−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−[[6−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]−2−メチル−4−ピリジミニル(pyridiminyl)]アミノ]−5−チアゾールカルボキサミドを有し、構造的に式Iによって表される。
ダサチニブは、商標名スプリセル(登録商標)で販売されている。ダサチニブは、イマチニブ処置後の慢性骨髄性白血病(CML)患者およびフィラデルフィア染色体陽性急性リンパ芽球性白血病(acute lymphoblasticjeukemia)(Ph+ALL)患者における使用が承認された経口用のBCR/ABLおよびSrcファミリーチロシンキナーゼ二重阻害剤である。
PCT出願国際公開第2005077945号は、一水和物、ブタノール溶媒和物、エタノール溶媒和物、純粋な結晶形態(Ν−6)、および純粋な結晶形態(T1H1−7)と指定されたダサチニブのいくつかの結晶形態を開示している。
米国特許第7973045号は、ダサチニブの無水形態および種々の他の溶媒和物を開示している。米国特許第7973045号はまた、懸濁液からの溶媒の蒸発による非晶質ダサチニブの調製プロセスを開示している。このプロセスで使用した溶媒は、ジメチルホルムアミド、1,2−ジクロロベンゼン、プロピレングリコール、エチレングリコール、およびグリセロールから選択された。米国特許第7973045号の実施例60は、プロピレングリコール中でのスラリー化および加熱による非晶質ダサチニブの調製を開示している。
米国特許出願公開第20140343073A1号は、粉砕によるダサチニブの非晶質形態の調製プロセスを開示している。
当該分野で公知の方法によって調製されたダサチニブは、関連する物質または不純物を含む。これらの不純物は、未反応の出発物質、反応副生成物、副反応の生成物、または分解生成物であり得る。ダサチニブプロピレングリコール溶媒和物中で遭遇する1つのかかる不純物は、N酸化物不純物である。プロピレングリコール溶媒中の過酸化物の含有量および環境酸素は、ダサチニブの結晶化中にN酸化物不純物が形成されるための2つの原因である。
貯蔵中の一定の有機溶媒の自動酸化および大気中の酸素への曝露により、かかる溶媒中に過酸化物が形成される。容易に酸化される物質のために過酸化物含有溶媒を使用するには、蓄積した過酸化物を事前に除去する必要がある。また、溶媒中の過酸化物濃度を、活性炭、アルミナなどを使用した吸着などの種々の技術の使用または抗酸化剤の使用などの科学的還元によって最小にすることができる(Journal of Pharmaceutical Sciences,Volume 101,Issue 1,January 2012,Pages 127−139;Ind.Eng.Chem.Anal.Ed.,1946,18(1),pp 52−54)。
一般に、不純物を、分光学的方法および/または別の物理学的方法によって同定し、次いで、クロマトグラムなどにおけるピークの位置またはTLCプレート上のスポットと関連付ける。その後、不純物を、例えば、クロマトグラム中のその関連する位置によって同定することができ、ここで、クロマトグラム中の位置は、検出器によるカラム上へのサンプル注入時と特定の成分の溶出時との間の分単位の測定値である。クロマトグラム中の相対的位置は、「保持時間」として公知である。
保持時間は、装置の条件および他の多くの要因に基づいて平均値が変動し得る。不純物を正確に同定する際にこのような変動による影響を軽減するために、当業者は、不純物を同定するために「相対保持時間」(RRT)を使用する。不純物のRRTは、その保持時間を基準マーカーの保持時間で割った値である。
プロセスに関連する不純物の管理を、不純物の化学構造および合成経路の理解ならびに最終生成物中の不純物量に影響を及ぼすパラメータの同定によって強化する。
ダサチニブ合成の結果として形成される不純物の同定、定量、および分離のための方法が存在することが望ましい。
本発明の目的は、高純度のダサチニブを調製する方法を提供することである。
化合物が治療薬としての使用に適切であるには、化合物の物理的性質は、配合された有効成分の有効性および費用に悪影響を及ぼさないような性質であるべきである。
本発明者らは、驚くべきことに、ダサチニブの新規の結晶形態およびそれらの調製プロセスを見出した。
国際公開第2005077945号 米国特許第7973045号明細書 米国特許出願公開第20140343073A1号明細書
Journal of Pharmaceutical Sciences,Volume 101,Issue 1,January 2012,Pages 127−139 Ind.Eng.Chem.Anal.Ed.,1946,18(1),pp 52−54
発明の概要
1つの態様では、本発明は、ダサチニブの(R)−プロピレングリコール溶媒和物の結晶形態を提供する。
1つの態様では、本発明は、図1に示すPXRDパターンによって特徴づけられるダサチニブの(R)−プロピレングリコール溶媒和物を提供する。
1つの態様では、本発明は、約15.02、17.93、21.19、および22.91±0.20°2−θでのピークを有し、約6.03、11.98、18.21、21.42、24.10、24.55、26.17、および28.05±0.20°2−θでのピークも有するPXRDパターンによって特徴づけられるダサチニブの(R)−プロピレングリコール溶媒和物を提供する。
1つの態様では、本発明は、ダサチニブの(S)−プロピレングリコール溶媒和物の結晶形態を提供する。
1つの態様では、本発明は、図2に示すPXRDパターンによって特徴づけられるダサチニブの(S)−プロピレングリコール溶媒和物を提供する。
1つの態様では、本発明は、約15.02、17.93、21.19、および22.91±0.20°2−θでのピークを有し、約6.03、11.98、18.21、21.42、24.10、24.55、26.17、および28.05±0.20°2−θでのピークも有するPXRDパターンによって特徴づけられるダサチニブの(S)−プロピレングリコール溶媒和物を提供する。
1つの態様では、本発明は、ダサチニブの(R)−プロピレングリコール溶媒和物およびダサチニブの(S)−プロピレングリコール溶媒和物の調製プロセスを提供する。
1つの態様では、本発明は、ダサチニブのN酸化物不純物を実質的に含まないダサチニブの調製プロセスを提供する。
別の態様では、本発明は、ダサチニブN酸化物不純物を実質的に含まない高純度のダサチニブおよび1つまたは複数の薬学的に許容され得る賦形剤を含む薬学的組成物を提供する。
図1は、ダサチニブの(R)−プロピレングリコール溶媒和物のPXRDパターンを示す。
図2は、ダサチニブの(S)−プロピレングリコール溶媒和物のPXRDパターンを示す。
図3は、ダサチニブ(S)−プロピレングリコール溶媒和物のTG解析を示す。
図4は、ダサチニブ(S)−プロピレングリコール溶媒和物のDSCサーモグラムを示す。
図5は、DMSO−d6中のダサチニブ(S)−プロピレングリコール溶媒和物のH NMRスペクトルを示す。
図6は、DMSO−d6中のダサチニブ(S)−プロピレングリコール溶媒和物の13C NMRスペクトルを示す。
図7は、ダサチニブ(S)−プロピレングリコール溶媒和物のFT−IRスペクトルを示す。
詳細な説明
1つの態様では、本発明は、ダサチニブの(R)−プロピレングリコール溶媒和物の結晶形態を提供する。
1つの態様では、本発明は、図1に示すPXRDパターンによって特徴づけられるダサチニブの(R)−プロピレングリコール溶媒和物を提供する。
1つの態様では、本発明は、約15.02、17.93、21.19、および22.91±0.20°2−θでのピークを有し、約6.03、11.98、18.21、21.42、24.10、24.55、26.17、および28.05±0.20°2−θでのピークも有するPXRDパターンによって特徴づけられるダサチニブの(R)−プロピレングリコール溶媒和物を提供する。
1つの態様では、本発明は、ダサチニブの(R)−プロピレングリコール溶媒和物の調製プロセスであって、
a)ダサチニブおよび(R)−プロピレングリコールを混合する工程;
b)反応混合物を70〜150℃で加熱する工程;
c)反応混合物を30〜60℃の間の温度まで冷却する工程;
d)ダサチニブの結晶形態を単離する工程
を含む、プロセスを提供する。
工程a)では、約0℃〜約50℃、好ましくは約10℃〜約40℃、より好ましくは約25℃〜約35℃の温度で、ダサチニブを(R)−プロピレングリコールに添加するか、または(R)−プロピレングリコールをダサチニブに添加する。ダサチニブのプロピレングリコールに対する比は、体積を基準として約1:5から1:25まで変動し得る。好ましくは、比は、体積を基準として約1:10〜1:25である。
工程b)は、反応混合物を70〜150℃で加熱することを含む。1つの実施形態では、工程a)の反応混合物を、約70℃〜約130℃、より好ましくは約70℃〜約100℃の温度で加熱し、撹拌を約30分間〜約24時間の期間で実施した。
工程c)は、反応混合物を30℃〜70℃の間に冷却することを含む。1つの好ましい実施形態では、反応混合物を40〜60℃まで冷却する。反応混合物を、ダサチニブのR−プロピレングリコール溶媒和物が確実に形成されるのに十分な時間維持する。ダサチニブの結晶性(R)−プロピレングリコール溶媒和物を、本質的に公知の様式(重力もしくは吸引/減圧による濾過、蒸留、遠心分離、または低速蒸発などが含まれるが、これらに限定されない)で単離する。1つの実施形態では、ダサチニブの結晶性(R)−プロピレングリコール溶媒和物を、真空下での濾過および約30℃〜約60℃の温度での真空乾燥によって単離することができる。
1つの態様では、本発明は、ダサチニブの(S)−プロピレングリコール溶媒和物の結晶形態を提供する。
1つの態様では、本発明は、図2に示すPXRDパターンによって特徴づけられるダサチニブの(S)−プロピレングリコール溶媒和物を提供する。
1つの態様では、本発明は、約15.02、17.93、21.19、および22.91±0.20°2−θでのピークを有し、約6.03、11.98、18.21、21.42、24.10、24.55、26.17、および28.05±0.20°2−θでのピークも有するPXRDパターンによって特徴づけられるダサチニブの(S)−プロピレングリコール溶媒和物を提供する。
1つの態様では、本発明は、ダサチニブの(S)−プロピレングリコール溶媒和物の調製プロセスであって、
a)ダサチニブおよび(S)−プロピレングリコールを混合する工程;
b)反応混合物を70〜150℃で加熱する工程;
c)反応混合物を30〜60℃の間の温度まで冷却する工程;
d)ダサチニブの結晶形態を単離する工程
を含む、プロセスを提供する。
工程a)では、約0℃〜約50℃、好ましくは約10℃〜約40℃、より好ましくは約25℃〜約35℃の温度で、ダサチニブを(S)−プロピレングリコールに添加するか、(S)−プロピレングリコールをダサチニブに添加する。ダサチニブのプロピレングリコールに対する比は、体積を基準として約1:5から1:25まで変動し得る。好ましくは、比は、体積を基準として約1:10〜1:25である。
工程b)は、反応混合物を70〜150℃で加熱することを含む。1つの実施形態では、工程a)の反応混合物を、約70℃〜約130℃、より好ましくは約70℃〜約100℃の温度で加熱し、撹拌を約30分間〜約24時間の期間で実施した。
工程c)は、反応混合物を30℃〜70℃の間に冷却することを含む。1つの好ましい実施形態では、反応混合物を40〜60℃まで冷却する。反応混合物を、ダサチニブのS−プロピレングリコール溶媒和物が確実に形成されるのに十分な時間維持する。ダサチニブの結晶性(S)−プロピレングリコール溶媒和物を、本質的に公知の様式(重力もしくは吸引/減圧による濾過、蒸留、遠心分離、または低速蒸発などが含まれるが、これらに限定されない)で単離する。1つの実施形態では、ダサチニブの結晶性(S)−プロピレングリコール溶媒和物を、真空下での濾過および約30℃〜約60℃の温度での真空乾燥によって単離することができる。
本明細書中に開示のダサチニブのN酸化物不純物は、以下の式IIによって表される。
1つの実施形態では、本発明は、N酸化物不純物を実質的に含まないダサチニブの調製プロセスであって、
a)プロピレングリコール溶媒を抗酸化剤で処理する工程;
b)処理したプロピレングリコール溶媒をダサチニブと接触させる工程;
c)ダサチニブのプロピレングリコール溶媒和物を維持および濾過する工程;
d)任意選択的に、ダサチニブのプロピレングリコール溶媒和物を乾燥させる工程
を含む、プロセスを提供する。
工程a)の前に、プロピレングリコール溶媒を、任意選択的に、不活性雰囲気下で活性炭またはアルミナなどの吸着剤で処理する。
工程a)で使用される抗酸化剤は、没食子酸プロピル、亜硫酸ナトリウム、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、またはブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)などまたはその混合物から選択される。
1つの実施形態では、工程(a)中の反応を、不活性雰囲気下にて約60℃からプロピレングリコールのほぼ還流温度まで、具体的には約60℃〜約100℃、より具体的には約60℃〜約80℃の温度で行う。
別の実施形態では、工程a)で使用されるプロピレングリコール溶媒を、ラセミ体のプロピレングリコール、R−プロピレングリコール、またはS−プロピレングリコールから選択することができる。1つの好ましい実施形態では、S−プロピレングリコール溶媒を使用する。
別の実施形態では、工程(b)中の反応を、約40℃から溶媒の還流温度まで、より具体的には約60〜100℃の温度まで約30分間〜約10時間加熱する。
工程c)では、溶媒を濾過によって除去し、この除去を不活性雰囲気下にて約40〜70℃の温度で行う。
工程d)の乾燥を、グラビティ・オーブン、トレイ乾燥器、真空オーブン、Rotavapor(登録商標)、熱風トレイ乾燥器、流動層乾燥器、スピンフラッシュ乾燥器、およびフラッシュ乾燥器などの任意の装置を使用して適切に行うことができる。1つの実施形態では、大気圧下、または減圧下、または不活性雰囲気下で乾燥させることができる。1つの実施形態では、約70℃の温度、約60℃の温度、約50℃の温度、または約40℃の温度で乾燥させることができる。所望の品質を得るのに必要な任意の期間(約15分間〜数時間、またはそれより長期間など)で乾燥を実施することができる。
N酸化物不純物を実質的に含まないダサチニブは、HPLCによって測定した場合に約0.25領域%未満の量のダサチニブN酸化物不純物を含む、ダサチニブおよび/または1つもしくは複数の薬学的に許容され得る賦形剤をいう。具体的には、本明細書中に開示のダサチニブは、約0.15領域%未満、より具体的には約0.05領域%未満、さらにより具体的には約0.02領域%未満のダサチニブN酸化物不純物を含み、最も具体的には、ダサチニブN酸化物不純物を本質的に含まない。
別の実施形態では、ダサチニブまたは1つもしくは複数の薬学的に許容され得る賦形剤を有するダサチニブは、HPLCによって測定する場合に純度が約99%超、具体的には約99.5%超、より具体的には約99.9%超、最も具体的には約99.95%超である。例えば、ダサチニブまたは1つもしくは複数の薬学的に許容され得る賦形剤を有するダサチニブの純度は、約99%〜約99.95%または約99.5%〜約99.99%である。
本発明の一定の特定の態様および実施形態は、以下の実施例を参照してより具体的に説明される。以下の実施例は例示のみを目的として提供され、いかなる方法によっても本願の範囲を制限すると解釈されるべきではない。
試料濃度:0.5mg/mL
移動相−A:緩衝液:1.3gのギ酸アンモニウムを1000mLの水に溶解し、ギ酸でpH3.00に調整した。
移動相−B:アセトニトリル。
以下の実施例は、本発明をさらに例示するが、本発明の範囲を制限すると決して解釈されるべきではない。
PXRD装置の一般的な説明:
X線回折を、PANalytical X線回折計、モデル:X’Pert PROを使用して測定した。システムの説明:CuK−α1 波長=1.54060、電圧45kV、電流40mA、発散スリット=0.5°;試料ステージ=反射−透過スピナー。スキャンタイプ:連続;検出器−X’Celerator;測定パラメータ:開始位置[°2θ]:3;終了位置[°2θ]:40;ステップサイズ[°2θ]:0.0170;スキャンステップ時間[秒]:22.86。
実施例1:ダサチニブの(R)−プロピレングリコール溶媒和物の調製
0.2gのダサチニブおよび3mLの(R)−プロピレングリコールを、25〜30℃で反応器に充填した。内容物を撹拌し、120℃まで加熱し、1〜2時間維持した。次いで、内容物を20〜30℃まで冷却した。得られた材料を濾過し、真空トレイ乾燥器中にて60℃で乾燥させて、図1に示すPXRDパターンによって特徴づけられるダサチニブの(R)−プロピレングリコール溶媒和物を得た。
実施例2:ダサチニブの(S)−プロピレングリコール溶媒和物の調製
0.2gのダサチニブおよび3mLのS−プロピレングリコールを、25〜30℃で反応器に充填した。内容物を撹拌し、120℃まで加熱し、1〜2時間維持した。次いで、内容物を20〜30℃まで冷却した。得られた材料を濾過し、真空トレイ乾燥器中にて60℃で乾燥させて、図2に示すPXRDパターンによって特徴づけられるダサチニブの(S)−プロピレングリコール溶媒和物を得た。
実施例3:ダサチニブN酸化物の調製
50.0gのN−(2−クロロ−6−メチルフェニル)−2−((6−(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−イル)−2−メチルピリミジン−4−イル)アミノ)チアゾール−5−カルボキサミドおよび365mLのN−メチル−2−ピロリドンをフラスコ中に取り、131gの30%過酸化水素をそれに添加した。内容物を一晩維持し、濾過した。内容物を脱塩水で洗浄し、吸引乾燥させた。得られた材料を減圧下にて40℃で10〜12時間乾燥させて、表題化合物を得た。
HPLC:純度99.9%;保持時間:17.4
N酸化物不純物についてのLC/MS(M−H)計算値:502.15;実測値:502.0
1H NMR(400 MHz, DMSO-d6)δ 7.18-7.3(m, 1H), 7.18-7.3(m, 1H), 7.36-7.41(m, 1H), 2.21(s, 3H), 9.80(s, NH-CO), 8.20(s, 1H), 6.13(s, 1H), 2.42(s, 3H), 3.65-4.12(m, 4H), 3.88-4.16(m, 4H), 3.18-3.40(m, 2H), 3.91(t, 2H).
実施例4:ダサチニブS−プロピレングリコール溶媒和物の調製
3.0gのダサチニブおよび45mLのS−プロピレングリコール溶媒を、反応器に25℃で充填し、100℃まで加熱した。内容物を同一温度で撹拌し、60℃まで冷却し、濾過し、その後に真空トレイ乾燥器中にて60℃で乾燥させて、表題化合物を得た。
HPLC純度:99.31%;N酸化物不純物:0.61%(RRT:1.12)。
実施例5:ダサチニブS−プロピレングリコール溶媒和物の調製
60mLのS−プロピレングリコールを反応器中に取り、4gの活性炭SC−40グレードをそれに添加し、60℃で60〜70分間撹拌した。得られた溶液をハイフローベッドで濾過し、得られた溶媒を反応器中に取り、4gのダサチニブをそれに添加した。内容物を撹拌し、100℃まで90〜120分間加熱した。内容物を60℃まで冷却し、濾過し、その後に真空トレイ乾燥器中にて60℃で乾燥させて、表題化合物を得た。
HPLC純度:99.89%;N酸化物不純物:0.1%(RRT:1.12)。
実施例6:ダサチニブS−プロピレングリコール溶媒和物の調製
420mLのS−プロピレングリコールを反応器中に取り、0.42gのBHTをそれに添加し、40〜45℃まで加熱した。この溶液に35gのダサチニブを添加し、80〜85℃まで加熱した。内容物を3〜4時間維持し、60〜65℃まで冷却した。反応物を濾過し、真空トレイ乾燥器中にて60℃で乾燥させて、表題化合物を得た。
HPLC純度:99.91%;N酸化物不純物:0.03%(RRT:1.12)。
実施例7:ダサチニブ(S)−プロピレングリコール溶媒和物の調製
(S)−プロピレングリコール溶媒和物(12リットル)を、活性炭SC−40で70〜80℃にて窒素雰囲気下で処理し、新たな反応器に移し、20〜30℃まで冷却した。12.0gのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)をこの反応器に添加し、75〜80℃まで加熱した。ダサチニブ(1000g、250×4ロット)をロット単位で上記反応器に75〜80℃で添加し、反応が完了するまで維持した。反応物の塊を、撹拌式ヌッチェ濾過乾燥器にて60±5℃で濾過し、窒素雰囲気下で乾燥させて表題化合物を得た。
HPLC純度:99.94%;N酸化物不純物:0.02%

Claims (4)

  1. ダサチニブ(S)−プロピレングリコール溶媒和物の結晶形態。
  2. 図2に示すPXRDパターンによって特徴づけられる、ダサチニブ(S)−プロピレングリコール溶媒和物の結晶形態。
  3. 約15.02、17.93、21.19、および22.91±0.20°2−θでのピークを有し、約6.03、11.98、18.21、21.42、24.10、24.55、26.17、および28.05±0.20°2−θでのピークも有するX線粉末回折パターンによって特徴づけられる、請求項2に記載の結晶形態。
  4. ダサチニブ(S)−プロピレングリコール溶媒和物を調製するためのプロセスであって、
    a)任意選択的に、前記(S)−プロピレングリコール溶媒を抗酸化剤で処理する工程;
    b)ダサチニブおよび(S)−プロピレングリコール溶媒を混合する工程;
    c)ダサチニブの前記プロピレングリコール溶媒和物を維持および単離する工程;および
    d)任意選択的に、ダサチニブの前記プロピレングリコール溶媒和物を乾燥させる工程
    を含む、プロセス。
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