JP2019502158A - 応力補償型反射性コーティングを備える鏡 - Google Patents

応力補償型反射性コーティングを備える鏡 Download PDF

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Abstract

低応力反射性光学部品を提供する。上記反射性光学部品は、基板、スペクトル薄膜積層体、及び応力補償薄膜積層体を含む。上記応力補償積層体は、上記スペクトル積層体と上記基板との間に位置決めされ、上記スペクトル積層体内に存在する内部応力を相殺する又は打ち消す内部応力を含むよう設計される。スペクトル積層体内の応力の低減は、光学部品の表面歪みの低減又は排除につながる。優れた性能特性の反射性光学部品が得られる。

Description

優先権
本出願は、米国特許法第119条の下で、2015年12月17日出願の米国仮特許出願第62/268,711号の優先権の便益を主張するものであり、上記仮特許出願の内容は信頼できるものであり、その全体が参照により本出願に援用される。
本記載は反射性光学部品に関する。より詳細には、本記載は、反射性コーティングを備える鏡に関する。より詳細には、本記載は、応力補償型反射性コーティングを備える鏡に関する。
反射性光学部品は、多くの航空宇宙及び防衛用途における監視システムの重要な構成部品である。高度な監視システムを備える無人航空機の爆発的な成長により、汎用性を有する軽量な反射性光学部品に対する需要が高まっている。反射性光学部品の性能は主に、表面の特性に左右されるため、反射性光学部品の重量を削減するための典型的な戦略は、基板の厚さを削減することである。しかしながら、基板を薄くすることにより、反射性光学部品のアスペクト比が増大する。これまでにない大きな表面積を有する反射性光学部品に対する需要により、アスペクト比の更なる増大が必要となる。
大きなアスペクト比は、反射性光学部品にとって問題となる。というのは、表面の状態が、基板内の残留応力に対して更に敏感となるためである。残留内部応力は、基板材料の製造又は機械加工に使用されるプロセス中に、基板内に頻繁に発生する。基板を薄くするにつれて、基板は残留内部応力及び応力緩和を支持できなくなる。基板内の残留内部応力の緩和は、表面及び表面上に配置された光学コーティングの歪みにつながり、これは光学的性能を低減する。
コーティングは、反射性光学部品内の応力の別の源である。コーティングに使用される材料は基板材料とは異なり、格子定数及び熱膨張特性の不一致をもたらし、これらはコーティング内に残留応力を発生させ得る。コーティング材料は、昇(高)温堆積法を用いて、基板上に薄膜として形成されることが多い。コーティング及び基板の熱膨張係数の差により、コーティングを堆積温度から冷却する際にコーティング内に熱応力が生成される。コーティングの応力はまた、コーティングの微小構造、及びコーティングの形成に使用される加工条件によっても引き起こされる場合がある。例えばコーティングの高密度化が望ましい場合があり、これはプラズマ支援型又はイオン衝撃技法によって実現できる。プラズマ又はエネルギイオンへのコーティングの曝露は、コーティング内に応力を生成し得る。コーティング内の応力の存在は、コーティングの表面形状の歪みにつながり得る。基板が十分に厚い場合、基板は変形を比較的受けにくく、コーティング内部応力によって引き起こされるコーティング表面の歪みを阻害できる。しかしながら、軽量な反射性光学部品を得るための努力において基板を薄くすると、コーティングの表面の歪みを阻害できにくくなり、光学的性能について妥協することになる。
コーティング内の内部応力を防止又は緩和するための複数の戦略が提案されている。ある戦略では、コーティングの応力を、基板内の応力で相殺する。この戦略では、コーティングの応力が予想可能である場合、基板の表面を、コーティング応力を打ち消す相殺用応力を含むように設計(成形、切断又はその他の方法で構成)できる。コーティングが例えば、未修正の基板を有する光学部品に対して2つの正の強度の波を付加する場合、上記未修正の基板を、2つの負の強度の波を含むように機械加工することによって修正できる。得られる光学部品は、正味の強度の差がゼロとなり、未修正の基板の光強度を保持する。しかしながら、特に複雑な幾何学的形状の光学部品において、コーティングの応力の予想が困難となり得るため、この戦略の実装は困難である。補償用の応力を含むように基板を修正すると、製作の観点からも実用上の課題が提示される場合がある。
第2の戦略は、基板の、反射性コーティングとは反対側に、補助コーティングを追加することを伴う。基板の対向する両側部に同一のコーティングを堆積させると、互いに打ち消し合う応力がコーティングに提供され、これにより表面の歪みが防止される。しかしながら、基板の前面及び背面の幾何学的形状が異なるため、この戦略の実装は困難である場合が多い。例えば基板の背面は、設置用ハードウェアを収容できるよう適合させる、若しくは成形する必要がある場合が多く、及び/又は基板を軽量化するために一様でない様式で材料を除去することにより、修正されている場合が多い。
第3の戦略は、コーティングを形成するために使用される堆積プロセスを、内部応力が小さいコーティング又はコーティング内の層を提供するように適合することである。内部応力が小さいコーティング又はコーティング内の層を形成できる場合が多いが、応力の低減には、個々の層における構造的緩和が付随する場合が多く、これはコーティングの構造を、光学的特性を損なうように変化させる。例えば応力を低減するためのある機序は、多孔率が高いコーティングを形成することである。多孔質コーティングは、高密度のコーティングより低い応力を有するが、これらが提供する光学的特性が劣っていることがあるため、性能の観点からは好ましくない(例えば、多孔質コーティングでは、近UV及び可視スペクトル範囲における反射率が低下することが多く、散乱は増大することが多い;水関連帯域(water‐related band)における(例えば2.9μmにおける)吸収の増大は、化学的及び機械的特性に悪影響を及ぼすことが多い)。個々の層において応力を低減するための努力により、層の構造の変化が誘発されることもあり、これは、コーティング内の隣接する層の光学的特性又は適合性についての妥協をもたらす、空隙又は他の欠陥を生成する。
低応力又は無応力反射性光学部品に対する需要が存在する。特に、基板内及び/又は反射性コーティングそれ自体の中の残留応力によって引き起こされる反射性コーティングの歪みの最小化に対する需要が存在する。
低応力反射性光学部品を提供する。上記反射性光学部品は、基板、スペクトル薄膜積層体、及び応力補償薄膜積層体を含む。上記応力補償積層体は、上記スペクトル積層体と上記基板との間に位置決めされ、上記スペクトル積層体内に存在する内部応力を相殺する又は打ち消す内部応力を含むよう設計される。スペクトル積層体内の応力の低減は、光学部品の表面歪みの低減又は排除につながる。優れた性能特性の反射性光学部品が得られる。
本記載の範囲は:
基板;
第1の応力‐厚さ係数を有する、反射性積層体;及び
上記第1の応力‐厚さ係数に対向する第2の応力‐厚さ係数を有する、応力補償積層体
を備える、鏡にまで及ぶ。
本記載の範囲は:
基板上に応力補償積層体を形成するステップ;及び
上記応力補償積層体上にスペクトル積層体を形成するステップ
を含む、鏡を作製する方法にまで及ぶ。
更なる特徴及び利点は、以下の「発明を実施するための形態」に記載され、またその一部は、当業者には、「発明を実施するための形態」の記載から容易に明らかとなるか、又は本明細書及び請求項並びに添付の図面に記載される実施形態を実践することにより認識されるであろう。
以上の「発明の概要」及び以下の「発明を実施するための形態」はいずれも例示的なものにすぎず、請求項の本質及び特性を理解するための概観又は枠組みを提供することを意図したものであることを理解されたい。
添付の図面は、更なる理解を提供するために含まれており、また本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成する。これらの図面は、本記載の選択された態様を例示し、本明細書と併せて、本説明に包含される方法、製品及び組成物の原理及び動作を説明する役割を果たす。図面に示されている特徴は、本説明の選択された実施形態の例示であり、必ずしも適切な縮尺で描画されていない。
本明細書は、本説明の主題を特に指摘して明確に請求する特許請求の範囲で結ばれるが、本明細書は、以下の説明を添付の図面と共に解釈することによって、より良好に理解されると考えられる。
応力補償積層体及び反射性積層体を有する、反射性光学部品 反射層、接着層、調節層及び保護層を含む、スペクトル積層体 結晶Si(100)基板の表面形状計測定値 結晶Si(100)基板上のYbOの層の表面形状計測定値 結晶Si(100)基板の表面形状計測定値 結晶Si(100)基板上のNbの層の表面形状計測定値 結晶Si(100)基板上にスペクトル積層体を有する、反射性光学部品 結晶Si(100)基板上に応力補償積層体及びスペクトル積層体を有する、反射性光学部品 結晶Si(100)基板上に応力補償積層体及びスペクトル積層体を有する、反射性光学部品 結晶Si(100)基板上に応力補償積層体及びスペクトル積層体を有する、反射性光学部品 未コーティング基板の表面の上面図及び斜視図 反射性コーティングを有する基板の表面の上面図及び斜視図 未コーティング基板の表面の上面図及び斜視図 反射性コーティングを有する基板の表面の上面図及び斜視図
図示されている実施形態は本質的に例示であり、「発明を実施するための形態」又は特許請求の範囲の範囲を限定することを意図したものではない。可能な限り、図面全体を通して、同一の又は同様の特徴を指すために同一の参照番号を使用する。
本開示は、本発明を実現可能とする教示として提供されるものであり、以下の説明、図面、実施例及び特許請求の範囲を参照することにより、より容易に理解できる。この目的のために、関連技術分野の当業者は、本明細書に記載の実施形態の様々な態様に対して多くの変更を実施しても、その有益な結果を依然として得られることを認識及び理解するであろう。また、これらの実施形態の望ましい便益のうちの一部を、複数の特徴のうちの一部を選択し、他の特徴を利用しないことによっても得ることができることは、明らかであろう。従って当業者は、多くの修正及び適合が可能であり、また特定の状況においては望ましい場合さえあり、これらが本開示の一部であることを認識するだろう。従って、別段の記載がない限り、本開示は、開示されている具体的な組成物、物品、デバイス及び方法に限定されないことを理解されたい。また、本明細書で使用される用語法は、特定の態様を説明することのみを目的としたものであり、限定を意図したものではないことも理解されたい。
本開示の方法及び組成物のために使用できる、本開示の方法及び組成物と併せて使用できる、本開示の方法及び組成物のための準備に使用できる、又は本開示の方法及び組成物の実施形態である、材料、化合物、組成物及び成分を開示する。これらの及びその他の材料が本明細書において開示されており、これらの材料の組み合わせ、サブセット、相互作用、グループ等が開示されている一方で、これらの材料の多様な組み合わせ並びに置換それぞれに対する具体的言及が明示的に開示され得ない場合、各上記組み合わせ及び置換は個別に及び集合的に、本明細書において具体的に考慮され、記載されるものとすることを理解されたい。よって、置換物のクラスA、B、及び/又はCが開示され、また置換物のクラスD、E、及び/又はFも開示され、組み合わせの実施形態の一例であるA‐Dが開示されている場合、それぞれを個別に、及び集合的に考慮する。よってこの例では、各組み合わせA‐E、A‐F、B‐D、B‐E、B‐F、C‐D、C‐E及びC‐Fが具体的に考慮され、A、B、及び/又はC;D、E、及び/又はF;並びに例示的組み合わせA‐Dという開示から開示されているものとみなされるものとする。同様に、これらのいずれのサブセット又は組み合わせも、具体的に考慮及び開示される。よって例えば、A、B、及び/又はC;D、E、及び/又はF;並びに例示的組み合わせA‐Dの開示から、サブグループA‐E、B‐F及びC‐Eが具体的に考慮され、また開示されているものとする。この概念は、組成物のいずれの成分、並びに本開示の組成物の作製方法及び使用方法のステップを含むがこれらに限定されない、本開示の全ての態様に適用される。よって、実施可能な様々な追加のステップが存在する場合、これらの追加のステップはそれぞれ、本開示の方法のいずれの具体的実施形態又は実施形態の組み合わせを用いて実施できること、及びこのような組み合わせがそれぞれ考慮され、開示されているものとみなされるものとすることが理解される。
本明細書、及び後続の特許請求の範囲において、以下の意味を有するものとして定義される多数の用語を参照する。
「…を含む(include、includes等の用語)」は、包含するものの限定しないこと、即ち包括的ではあるものの排他的ではないことを意味する。
用語「約(about)」は、別段の記載がない限り、全ての項を修飾する。例えば「約1、2、又は3」は「約1、約2、又は約3」と同等であり、更に約1〜3、約1〜2、及び約2〜3を含む。組成物、成分、原料、添加剤及び同様の態様に関して開示されている具体的な好ましい値、並びにその範囲は、単なる例示のためのものであり、他の定義された値、又は定義された範囲内の他の値を排除するものではない。本開示の組成物及び方法は、本明細書に記載のいずれの値、又は複数の値、具体的な値、より具体的な値及び好ましい値のいずれの組み合わせを有するものを含む。
本明細書中で使用される場合、名詞は、別段の記載がない限り、「少なくとも1つの」又は「1つ以上の」対象を指す。
本明細書中で使用される場合、「接触(contact)」は、直接接触又は間接接触を指す。直接接触は、介在材料が存在しない接触を指し、間接接触は、1つ以上の介在材料を通した接触を指す。直接接触状態の要素は互いに接している。間接接触状態の要素は、互いに接していないが、介在材料又は一連の介在材料に接しており、上記介在材料、又は上記一連の介在材料のうちの少なくとも1つは、他方の要素に接する。接触状態の要素は、しっかりと接合されていても、緩く接合されていてもよい。「接触させること(contacting)」は、2つの要素を直接接触又は間接接触の状態に配置することを指す。直接(間接)接触状態の要素は、「互いに直接(間接的に)接触している(directly (indirectly) contact each other)」と言い表される。
本明細書中で使用される場合、「直接隣接する(directly adjacent)」は、直接接触していることを意味し、ここで「直接接触(direct contact)」は、接している関係を表す。1つ以上の介在領域又は層で隔てられた要素は、本明細書では「間接的に隣接する(indirectly adjacent)」と表現され、互いに間接的に接触している。用語「隣接する(adjacent)」は、互いに直接又は間接的に隣接する要素を包含する。
これより、本説明の例示的実施形態について詳細に言及する。
本記載は、低応力反射性コーティングを有する反射性光学部品を提供する。低応力反射性コーティングは、スペクトル積層体及び応力補償積層体を含む、多層薄膜構造体である。スペクトル積層体は1つ以上の層を含み、上記層のうちの少なくとも1つは反射層である。応力補償積層体は1つ以上の層を含み、また、応力補償積層体の不在下でスペクトル積層体内に存在する応力を相殺する又は打ち消すよう設計される。反射性コーティング及び応力補償積層体を有する反射性光学部品の概略図を図1に示す。反射性光学部品10は基板20を含む。応力補償積層体30は基板20に接触し、スペクトル積層体40は応力補償積層体30に接触する。図1に示す実施形態では、応力補償積層体30は基板20に直接接触し、スペクトル積層体40は応力補償積層体30に直接接触する。スペクトル積層体40は基板20に間接的に接触する。他の実施形態では、追加の層(例えばバリア層、耐腐食層、接着層、接着改善層等)を、基板20と応力補償積層体30との間及び/又は応力補償積層体30とスペクトル積層体40との間に配置してよい。
低応力反射性コーティングのための基板として、多様な材料を使用できる。代表的な基板材料としては、Al、Alの合金(例えばT6061 Al)、Mg、Mgの合金、Si、炭素、グラファイト、誘電体、金属酸化物、SiO、セラミック、及びガラスが挙げられる。軽量な光学部品のために、薄い基板が好ましい。典型的な基板厚さは、100nm〜10mm、又は200nm〜5mm、又は300nm〜3mm、又は400nm〜2mm、又は500nm〜1mmである。
スペクトル積層体は反射層を含み、また任意に、1つ以上の接着層、調節層及び保護層を含む。例示的なスペクトル積層体を図2に示す。スペクトル積層体50は、界面層55及び70、1つ以上の反射層60、1つ以上の調節層80、並びに1つ以上の保護層90を含む。
界面層は、スペクトル積層体の層間、又はスペクトル積層体と応力補償積層体との間の、接着、又はガルバニー電流的適合性を改善できる。一実施形態では、1つの界面層は反射層及び調節層に直接隣接する。別の実施形態では、1つの界面層は、反射層と、応力補償積層体の1つの層とに直接隣接する。代表的な界面層は、Ni、Cr、Ni‐Cr合金(例えばニクロム)、Ni‐Cu合金(例えばモネル)、Ti、TiO、ZnS、Pt、Ta、Nb、Al、AlN、AlO、ITO(In:Sn)、Bi、Bi、Si、SiO、SiO、DLC(ダイヤモンド様炭素)、MgF、YbF、及びYFのうちの1つ以上を含む。界面層は、反射層との適合性に基づいて選択される。界面層の厚さは0.2nm〜25nmであってよく、界面層が金属である場合には、(光の寄生吸光を防止するために)厚さ範囲の終端が比較的小さいこと(例えば0.2nm〜2.5nm、又は0.2nm〜5nm)がより適当であり、界面層が誘電体である場合には、厚さ範囲の終端が比較的大きいこと(例えば2.5nm〜25nm、又は5nm〜25nm)がより適当である。
スペクトル積層体は1つ以上の反射層を含む。1つ以上の反射層は好ましくは、紫外(UV)、近紫外(NUV)、可視(VIS)、近赤外(NIR)、短波赤外(SWIR)、中波赤外(MWIR)及び長波赤外(LWIR)帯域のうちの1つ以上において高い反射率を提供する。1つ以上の反射層は、金属又は金属合金を含む。銀(Ag)は、広範な波長範囲にわたる高い反射率、低い偏光分離及び低い放射率を示すため、好ましい反射層である。他の反射層は、Ag、Au、Al、Rh、Cu、Pt及びNiからなる群から選択される1つ以上の元素を含む、元素材料又は合金材料である。反射層(又は2つ以上の反射層の組み合わせ)の厚さは、25nm〜500nm、又は50nm〜400nm、又は75nm〜300nm、又は100nm〜250nmであってよい。反射層は、1つ以上の界面層に直接隣接してよく、又は応力補償積層体の1つの層に直接隣接してよく、調節層に直接隣接してよく、又は保護層に直接隣接してよい。
スペクトル積層体は1つ以上の調節層を含む。1つ以上の調節層は、反射層に直接隣接して、又は界面層に直接隣接して、又は保護層に直接隣接して位置決めしてよい。1つ以上の調節層は、所定の波長範囲において反射を最適化するよう設計される。1つ以上の調節層は典型的には、高屈折率材料及び低屈折率材料を、又は高屈折率材料、中間屈折率材料及び低屈折率材料を、交互に組み合わせて含む。調節層に使用される材料は好ましくは、0.4μm〜15.0μmの波長範囲における吸収率が低い。誘電体酸化物及びフッ化物が、調節層のための好ましい材料である。調節層のための代表的な材料としては、YbF、GdF、YF、YbO、GdF、Nb、Bi、HfO、SiO、TiO、Si、AlF、MgF、Ta、及びZnSが挙げられる。1つ以上の調節層の(個別の又は組み合わせた)厚さは、75nm〜300nmであってよい。一実施形態では、スペクトル積層体は、YbF及びZnSを調節層として含む。別の実施形態では、スペクトル積層体は、YbO及びNbを調節層として含む。
保護層は、擦過傷に対する耐性、機械的損傷に対する耐性、及び化学的耐久性を提供する。保護層のための代表的な材料としては、YbF、YbF、YF、SiO、ZrO、及びSiが挙げられる。1つ以上の保護層は、反射性コーティングの上部層である。1つ以上の保護層は、1つ以上の調節層の性能を妨害しないよう、又は1つ以上の調整層の性能を変化させないよう、選択してよい。1つ以上の保護層の厚さは、60nm〜200nmであってよい。
スペクトル積層体は、1つ以上のバリア層(図2には図示されていない)も含んでよい。バリア層は、スペクトル積層体と応力補償積層体との間に位置決めしてよく、応力補償積層体に由来する不純物又は元素によってスペクトル積層体が汚染されるのを防止するよう作用してよい。バリア層は、応力補償積層体と基板との間に位置決めしてもよく、応力補償積層体と基板との間のガルバニー電流的適合性を保証するよう作用してよい。1つ以上のバリア層はまた、基板を封止すること、又は腐食剤が基板に接触するのをブロックすることによって、基板を腐食から保護するよう作用してよい。1つ以上のバリア層はまた、基板を摩耗から保護してよい。代表的なバリア層は、Si、SiO、TiAlN、TiAlSiN、TiO、DLC(ダイヤモンド様炭素)、Al、CrN、及びSiを含む。1つ以上のバリア層の厚さは、100nm〜50μm、又は500nm〜10μm、又は1μm〜5μmであってよい。
応力補償積層体はまた、バリア層又はバリア層とスペクトル積層体との組み合わせの中の応力を補償できる。一実施形態では、応力補償積層体はバリア層とスペクトル積層体との間にあり、バリア層及びスペクトル積層体のうちの一方又は両方の中の応力を打ち消すよう作用する。別の実施形態では、バリア層が省略され、応力補償積層体は、腐食及び摩耗に対する基板の耐性を改善する層を含むように設計される。
応力補償積層体は1つ以上の層を含み、低応力反射性コーティングを提供するために、スペクトル積層体内に存在する応力を打ち消す又は相殺する応力を示すよう設計される。ある非限定的なモデルでは、理論によって束縛されることを望むものではないが、応力補償の原理は、スペクトル積層体の応力‐厚さ係数と応力補償積層体の応力‐厚さ係数との平衡化、近似的平衡化又は打ち消し合いを包含する。ある層の応力‐厚さ係数は、式(1):
S=σt 式(1)
によって与えられ、ここでσは上記層の平均残留応力であり、tは上記層の厚さである。複数の層からなる積層体の応力‐厚さ係数は、式(2):
Figure 2019502158
によって与えられ、ここでiは積層体内の層のインデックスであり、nは積層体内の層の数であり、σは積層体のi番目の層の応力であり、tは積層体のi番目の層の厚さである。
スペクトル積層体の応力‐厚さ係数(S)と応力補償積層体(S)の応力‐厚さ係数との平衡化の条件は、式(3):
=−S
によって与えられ、ここで負の記号は、応力補償積層体内の応力の性質が、スペクトル積層体内の応力に対向するものであることを説明するものである。本記載の目的のために、引張応力を正の応力とみなし、圧縮応力を負の応力とみなす。例えばスペクトル積層体の応力が引張応力である場合、応力補償積層体の応力は圧縮応力となるよう設計される。同様に、スペクトル積層体の応力が圧縮応力である場合、応力補償積層体の応力は引張応力となる。スペクトル積層体と応力補償積層体との間の、このような応力の関係は、本明細書では対向応力関係と呼ぶ場合がある。即ち、応力補償積層体内の応力は、スペクトル積層体内の応力に対向すると表現できる。スペクトル積層体に対する応力補償積層体の、対向する引張応力‐圧縮応力関係は、応力補償積層体内の応力によるスペクトル積層体内の応力の補償をもたらす。式(3)に負の符号が含まれていることは、応力平衡化の条件下において、応力補償積層体の引張(圧縮)応力の大きさが、(応力‐厚さ係数によって)スペクトル積層体の圧縮(引張)応力の大きさと均衡していることを意味する。
1つの層内における応力の引張:圧縮の性質を、本明細書では上記層の応力の状態、又は応力状態と呼ぶ場合がある。張力下の層は引張応力を示し、これは張力下の状態(state of tension)又は引張状態(tensile state)である。圧縮下の層は圧縮応力を示し、これは圧縮下の状態(state of compression)又は圧縮状態(compressive state)である。同様に、張力下の積層体は正味の引張応力を示し、これは正味張力下の状態(net state of tension)又は正味引張状態(net tensile state)である。圧縮下の積層体は正味の圧縮応力を示し、これは正味圧縮下の状態(net state of compression)又は正味圧縮状態(net compressive state)である。正の符号を有する応力‐厚さ係数は、引張状態と呼ばれる場合があり、負の符号を有する応力‐厚さ係数は、圧縮状態と呼ばれる場合がある。対向する応力‐厚さ係数は反対の符号を有し、層内の応力又は積層体内の正味応力に関する反対の符号を反映する。
本記載は、式(3)が厳密に遵守されることによって示される応力‐厚さ係数の精密な平衡化を越える範囲にまで広がり、これにより、応力‐厚さ係数の近似的平衡化、又は反射性コーティング内に応力補償積層体が含まれる場合にスペクトル積層体内の応力の少なくとも部分的な補償が発生するよう、応力補償積層体内の応力σの符号がスペクトル積層体の応力σと反対となる、応力‐厚さ係数間のいずれの関係を含む。実施形態は、対向する応力を有する1つ以上のスペクトル積層体及び1つ以上の応力補償積層体のいずれの組み合わせを含む、反射性コーティングを含む。
応力補償積層体の応力‐厚さ係数の大きさは、スペクトル積層体の応力‐厚さ係数の大きさの±40%であり、又は応力補償積層体の応力‐厚さ係数の大きさは、スペクトル積層体の応力‐厚さ係数の大きさの±30%であり、又は応力補償積層体の応力‐厚さ係数の大きさは、スペクトル積層体の応力‐厚さ係数の大きさの±20%であり、又は応力補償積層体の応力‐厚さ係数の大きさは、スペクトル積層体の応力‐厚さ係数の大きさの±10%であり、又は応力補償積層体の応力‐厚さ係数の大きさは、スペクトル積層体の応力‐厚さ係数の大きさの±5%であり、又は応力補償積層体の応力‐厚さ係数の大きさは、スペクトル積層体の応力‐厚さ係数の大きさの±3%である。
基板上のある層の応力αは、固相力学の当業者に公知の式から算出又は推定できる。例えば円形断面を有する薄膜の場合、応力σは、式(4):に示すストーニー(Stoney)の方程式の形式:
Figure 2019502158
から算出でき、ここでtは基板の厚さであり、νは基板のポアソン比であり、Eは基板のヤング率であり、Rpreはコーティング塗布前の基板の曲率半径であり、Rpostはコーティング塗布後の基板の曲率半径である。式(4)(又は他の幾何学的形状に関する対応する方程式)の典型的な適用時、ν及びEは基板の公知の材料特性であり、t、Rpost、及びRpreは測定される。
スペクトル積層体及び応力補償積層体内の個々の層に関する応力及び厚さを決定して、各層に関する応力‐厚さ係数を提供するために使用できる。個々の層に関する応力‐厚さ係数を合わせて、スペクトル積層体及び応力補償積層体に関する応力‐厚さ係数を得ることができる。本明細書で使用される非限定的なモデルの文脈において、個々の層に関する応力は、各層が、他の層が存在せずに単独の層として基板上に直接形成される構成において、別個に決定される。積層体内の層の応力は、この構成において決定された当該層の応力と一致すると仮定する。理論によって束縛されることを望むものではないが、本明細書に記載の非限定的なモデルは、単独の層の応力、積層体内の個々の層の応力、及び積層体の正味の応力の、正確な又は近似的な推定であると考えられる。実使用においては、この推定を試験し、積層体内の層の組成及び/又は厚さを調整する、又は精密に調節することによって、製品仕様又は性能目標を満たすことができる。
応力補償積層体全体の応力は、スペクトル積層体全体の応力に対向するが、応力補償積層体又はスペクトル積層体内の個々の層は、互いに対向する応力を有してよい。応力補償積層体及びスペクトル積層体のうちの一方又は両方は、張力下の層と、圧縮下の層とを含んでよい。張力下の層は引張応力を示し、圧縮下の層は圧縮応力を示す。本明細書において、積層体の応力又は応力‐厚さ係数に言及する際には、積層体内の複数の層の組み合わせに関する正味の応力又は正味の応力‐厚さ係数が意図されていることが理解される。例えば、応力補償積層体内に対向する応力を有する複数の層を組み込むことにより、応力補償積層体の応力‐厚さ係数を精密に調節して正確に調整でき、これにより、スペクトル積層体の応力‐厚さ係数に更に一致させることができる。一実施形態では、応力補償積層体は、対向する圧力を有する2つの層を含む。別の実施形態では、応力補償積層体は3つ以上の層を含み、そのうち直接隣接する層は対向する応力を有する(例えば引張応力‐圧縮応力‐引張応力‐…、又は圧縮応力‐引張応力‐圧縮応力‐…)。多層積層体において、同一の応力状態(引張又は圧縮)を有する層は、同一の材料であっても、異なる材料であってもよい。
応力補償積層体は、様々な材料の1つ以上の層を含んでよい。代表的な材料としては、金属酸化物、金属フッ化物、金属酸フッ化物、並びにNb、Yb、Al、YbF、YbF、RE、REF(例えばLaF、GdF)REO、SiN、Si、CrN、SiO、TM、TMO、TM、TMF、AlF、MgF、及びTMOといった金属窒化物(REは希土類イオンを指し、TMは遷移金属イオンを指す)が挙げられる。Ni、Al、Alの合金、Bi、Sn、Mg、及びMgの合金といった金属も、応力補償積層体に含まれ得る。一実施形態では、応力補償積層体は、金属と、熱膨張係数が小さい材料(例えばSiO)とを含む。応力補償積層体は例えば、金属層が誘電体層(例えばSiO)の間に位置決めされた層の配列を含んでよい(この場合、応力補償積層体は層の配列:SiO/金属/SiOを含む)。金属層は、誘電体層よりも大きな熱膨張係数を有してよい。応力補償積層体内に誘電層を含むことにより、応力補償積層体と基板又はスペクトル積層体とのガルバニー電流的非適合性に関連する問題を緩和又は防止できる。
応力の大きさ、及び層が張力下であるか圧縮下であるかは、基板に左右される。層及び基板の相対格子定数、結晶構造及び熱膨張係数といった因子が、特定の基板上における、応力の大きさ、及び層が張力下であるか圧縮下であるかに影響する。純粋な金属は、大半の基板上で引張状態である。
一実施形態では、応力補償積層体はYbOの層を含む。別の実施形態では、応力補償積層体はNbの層を含む。別の実施形態では応力補償積層体は、YbOの層及びNbの層を含む。更に別の実施形態では、応力補償積層体は、YbOの層とNbの層とが交互になった配列を含む。
スペクトル積層体及び/又はバリア層内の応力の補償を提供することに加えて、応力補償積層体は、基板を腐食から保護することもできる。一実施形態では、バリア層は基板に直接隣接し、応力補償積層体はバリア層に直接隣接し、スペクトル積層体は応力補償積層体に直接隣接する。この実施形態では、バリア層及び応力補償積層体のうちの一方又は両方が、基板の腐食を阻害できる。別の実施形態では、応力補償積層体は基板に直接隣接し、スペクトル積層体は応力補償積層体に直接隣接する。この実施形態では、応力補償積層体が基板の腐食を阻害できる。
反射性光学部品の製作は:基板上に応力補償積層体を形成するステップ;上記応力補償積層体上にスペクトル積層体を形成するステップ;並びに任意に、1つ以上の界面層、1つ以上のバリア層及び1つ以上の保護層を形成するステップを含む。
応力補償積層体の複数の層、スペクトル積層体の複数の層、1つ以上のバリア層、1つ以上の界面層、及び1つ以上の保護層は、スパッタリング、物理蒸着、蒸発、プラズマイオン支援堆積、又は化学蒸着によって堆積させてよい。例示的な低圧マグネトロンスパッタリングプロセスは、米国特許第5,525,199号明細書に記載されており、その開示は参照により本出願に援用される。ソース及びガスツーリング構成と合わせたチャンバの「過剰な(over)」ポンピングにより、低圧スパッタリングが可能となり、高密度の反応性及び非反応性フィルムの堆積が可能となる。例えばMgとAlとの同時スパッタリング、又は所定の組成物のアルミニウム合金化された標的物からのスパッタリングを用いて、Al又はAl合金基板とのCTEの適合を向上させることができる。低圧マグネトロンスパッタリングプロセスを用いて、Al及び他の元素の窒化、酸化又は酸窒化化合物を形成することもでき、これによって界面及び/又はバリア層を提供できる。膜の密度は、堆積速度、表面のイオン衝撃、又はプラズマに対する表面の曝露によって影響され得る。ゆっくりとした堆積速度は、より高密度の、欠陥がより少ない層を提供する。層の堆積速度は、10オングストローム/秒未満、又は5オングストローム/秒未満、又は2オングストローム/秒未満であってよい。イオン衝撃又はプラズマへの曝露によって、上記層を原位置で平滑化できる。
ある層に関する具体的な組成物の同定後、上記組成物のスパッタリング標的(又は上記組成物の元素を含む複数のスパッタリング標的の組み合わせ)を製作して、所望のコーティングのスパッタリングに使用する。基板表面は層の形態に影響を及ぼすため、基板表面を、可能な限り平滑で、欠陥を有しないものとなるように処理することが望ましい場合がある。基板表面における大きな角度のイオン衝撃を使用して、形態を最適化することもできる。
上記層のうちの1つ以上を堆積中に高密度化して、欠陥を最小化してよい。高密度化技法としては、堆積中のイオン若しくはプラズマ衝撃、(例えばソースのマスキングによる)スパッタリング標的からの大きな角度での堆積の最小化、又は基板上に形成される複数の層の積層体内に1つ以上の高密度層を含めることが挙げられる。上記高密度化技法はまた、層を平滑化できる。イオン又はプラズマ衝撃は、不活性ガス(例えばAr、Kr、He)から形成されるイオン又はプラズマを利用してよい。一実施形態では、堆積中の表面のイオン衝撃は、0.5〜1mA/cmという平均Arイオンビーム密度、及び30eV〜60eVという平均Arイオンエネルギを利用する。
反射性光学部品の製作はまた、基板表面上に材料を堆積させる前の、基板表面の処置も含んでよい。基板表面の処置は、基板表面の洗浄、欠陥若しくは不純物の除去、又は基板表面の平滑化を含んでよい。基板表面の処置は、基板表面の加熱、基板表面の研磨、プラズマ若しくはイオンビームに対する基板表面の曝露、又はダイヤモンド切削を含んでよい。一実施形態では、基板表面の処置は、80〜110℃での1〜2時間の加熱を含む。別の実施形態では、基板表面の処置は、15〜30分間のイオン衝撃を含む。基板表面は、ダイヤモンド切削によって平滑化してよい。研磨は、基板のダイヤモンド切削後、かつ基板の加熱又はイオン衝撃前に実施してよい。
例示的な実施例
これより、本記載の選択された複数の態様を例示する代表的な実施例を記載する。これらの実施例は、個々の層及び個々の層の積層体内の応力の大きさ及び状態の決定の例示を含む。鏡への応用についても議論する。
様々な材料の単一の層を、直径100mm、厚さ0.5mm、ポアソン比0.26及びヤング率130GPaの、別個の結晶Si(100)基板上に堆積させた。層の堆積の前及び後に、Bruker Dektak 150スタイラス形状計を用いて、各基板の曲率半径を測定した。式(5)を用いて、各層に関する応力σを、測定された曲率半径から決定した。各層の厚さも、Bruker Dektak 150スタイラス形状計を用いて測定した。
図3及び4はそれぞれ、YbO薄膜層の128nm厚のコーティングの堆積前及び後の、Si基板(直径100mm)の表面の測定値を示す。YbO層は、IAD電子ビーム蒸発によって堆積され、基板の全表面を被覆した。図3及び4に示す形状計プロットは、基板上の側方位置の関数として、表面高さを示す。80mmの直径を有する領域を走査した。曲率半径Rpre及びRpostを、形状計のデータから導出した。YbOフィルムに関する応力αは、引張応力であると決定され、その大きさは145MPaであった。
図5及び6はそれぞれ、Nb薄膜層の114nm厚のコーティングの堆積前及び後の、Si基板の表面の測定値を示す。曲率半径Rpre及びRpostを、形状計のデータから導出した。Nbフィルムに関する応力σは、圧縮応力であると決定され、その大きさは351MPaであった。
Si、SiO、Al、及びAgの層に関して、同様の測定を実施した。表1は、結晶Si(100)基板上の材料に関する応力の大きさ及び状態を列挙したものである。Agに関して測定された応力は、測定技法の誤差のマージン内であり、表1では報告されない。
Figure 2019502158
図7は、結晶Si(100)基板上にスペクトル積層体を有する、反射性光学部品を示す。上で示したように、結晶Si(100)基板の直径は100mm、厚さは0.5mmである。スペクトル積層体は、1つの反射層としてのAg、Ag反射層の対向する側部上の2つのAl界面層、並びに一連の調節層(2つのYbO層及び1つのNb層)を含む。スペクトル積層体に関する応力及び応力‐厚さ係数(S)は、図3〜6に示すデータ及び表1に示すデータから導出される圧力を用いてモデル化できる。その結果を、スペクトル積層体内の層の厚さを含めて、表2にまとめ、この表2では、層は図7に示した通りの順序である。
Figure 2019502158
表2に示す結果は、スペクトル積層体の正味応力が圧縮応力であること、及び応力‐厚さ係数の値が19.94MPa‐μmであることを示す。スペクトル積層体内の応力を補償するために、上記反射性光学部品に、打ち消し合う(引張)応力‐厚さ係数を有する応力補償積層体を含めることができる。図8は、YbOの単一の層からなる応力補償積層体を更に含む、図7の基板及びスペクトル積層体有する反射性光学部品を示す。上述のように、YbOの層内の応力σは、大きさが145MPaの引張応力である。YbOの層の応力‐厚さ係数は、−145MPaと、YbO層の厚さとの積である。YbO層の厚さを0.1375μmとなるように設計することにより、YbO層の応力‐厚さ係数は−19.94MPa‐μmとなり、スペクトル積層体の応力‐厚さ係数と均衡する。
図9は、図7に示す反射性光学部品が、Nbの1つの層及びYbOの1つの層を含む応力補償積層体を更に含む、実施例を示す。Nbの層及びYbOの層は、対向する応力を有する。応力補償積層体内に複数の層を含めることにより、腐食又は摩耗に対する基板の耐性をより良好なものとすることができ、また基板に対する共形性又は接着もより良好なものとすることができる。上述の測定値から、Nbの層の応力σは351MPaでありYbOの層の応力σは−145MPaである。この2層型応力補償積層体の応力‐厚さ係数Sは、式(5):
Figure 2019502158
によって与えられ、ここでtNb2O5はNb層の厚さであり、tYbOxFyはYbO層の厚さである。Nb及びYbO層の厚さの様々な組み合わせにより、スペクトル積層体の応力‐厚さ係数Sの値を打ち消す又は相殺する応力‐厚さ係数Sの値を提供できる。S=−19.94MPa‐μmである場合に、応力‐厚さ係数の厳密な均衡が発生する。このSの値は例えば、Nb層の厚さが0.040μmであり、YbO層の厚さが0.234μmである場合に得ることができる。Nb及びYbO層の厚さの、他の多数の組み合わせが可能である。
図10は、図7に示す反射性光学部品が、1つのNbの層及び1つのYbOの層を含む二重層構造を4周期含む応力補償積層体を更に含む、実施形態を示す。応力補償積層体は8つの層を含み、式(7):
Figure 2019502158
によって与えられる応力‐厚さ係数Sを有し、ここでiは積層体内の層のインデックスであり、8は応力補償積層体内の層の数であり、Sciは、応力補償積層体のi番目の層の応力‐厚さ係数であり、σは、応力補償積層体のi番目の層の応力であり、tは、応力補償積層体のi番目の層の厚さである。異なる複数のNb層の厚さは、同一であっても異なっていてもよい。異なる複数のYbO層の厚さは、同一であっても異なっていてもよい。層の厚さの複数の組み合わせによって、スペクトル積層体の応力‐厚さ係数を相殺する補償値S=−19.94が得られる。一例では、Nbの全ての層の厚さは0.010μmであり、YbOの全ての層の厚さは0.059μmである。
図11〜14は、2つの鏡の試料の表面形状測定値を示す。表面形状は、反射性コーティングを有する基板(図12及び14)、並びに反射性コーティングを有しない基板(図11及び13)に関して示されている。表面形状は、Zygo Verifie(商標)XPZ干渉計を用いて測定した。干渉計は、1/20の光波、4インチ(10.16cm)のDynaflect透過平面を用いてセットアップし、MetroPro9ソフトウェアを用いて動作させた。測定系分析(measured system analysis:MSA)により、それぞれが3位相の平均からなる10回の個々の測定に関して、RMS(二乗平均平方根)標準偏差は波面誤差0.002であった。標準誤差は、波面誤差0.002RMSであった。測定の構成は、フィルタを含まず、誤差減算を含まず、ピストン及びタイルの除去を含み、またマスクを用いない全表面測定を含んでいた。
図11及び12は、代表的な鏡の試料の表面形状の歪みを示す。鏡は、応力補償積層体を有しない基板に直接隣接するスペクトル積層体を含む、反射性コーティングからなっていた。基板は、厚さ0.5mm及びアスペクト比>13:1の結晶Si(100)であった。スペクトル積層体は、(基板の表面から離れる昇順で)Si/Al/Ag/Al/YbO/Nb/YbOの層を含んでいた。
図11は、反射性コーティングの塗布前の基板の表面の画像を示す。上側の図は上面図であり、下側の図は斜視図である。データの分析は、反射性コーティングを有しない基板の表面形状が0.754フリンジ(ピーク・トゥ・バレー)又は0.054フリンジ(RMS)であったこと、及び表面の強度が0.036フリンジであったことを示す。
図12は、反射性コーティングの塗布後の基板の表面の画像を示す。上側の図は上面図であり、下側の図は斜視図である。データの分析は、反射性コーティングを有する基板の表面形状が2.541フリンジ(ピーク・トゥ・バレー)又は0.578フリンジ(RMS)であったこと、及び表面の強度が−2.379フリンジであったことを示す。図12からの結果は、鏡の表面上への反射性コーティングの堆積が、鏡の形状及び強度に有意な歪を発生させることを示している。
図13及び14は、代表的な鏡の試料の表面形状の歪みに対する、応力補償積層体を含むことによる有益な影響を示す。鏡は、基板に直接隣接する応力補償積層体と、上記応力補償積層体に直接隣接するスペクトル積層体とを含む、反射性コーティングからなっていた。基板は、厚さ0.5mm及びアスペクト比>15:1の結晶Si(100)であった。応力補償積層体は、(基板の表面から離れる昇順で)Nb/YbO/Nb/YbO/Nb/YbO/Nb/YbO/Nb。の層を含んでいた。スペクトル積層体は、(応力補償積層体の表面から離れる昇順で)Al/Ag/Al/YbO/Nb/YbOの層を含んでいた。
図13は、反射性コーティングの塗布前の基板の表面の画像を示す。上側の図は上面図であり、下側の図は斜視図である。データの分析は、反射性コーティングを有しない基板の表面形状が波面誤差0.137(ピーク・トゥ・バレー)又は波面誤差0.022(RMS)であったこと、及び表面の強度が波面誤差−0.005であったことを示す。
図14は、反射性コーティングの塗布後の基板の表面の画像を示す。上側の図は上面図であり、下側の図は斜視図である。データの分析は、反射性コーティングを有する基板の表面形状が波面誤差0.139(ピーク・トゥ・バレー)又は波面誤差0.019(RMS)であったこと、及び表面の強度が波面誤差−0.009であったことを示す。図14からの結果は、反射性コーティングに応力補償積層体を含めることにより、スペクトル積層体に起因する表面形状及び強度の歪みが実質的に相殺されることを示している。鏡の表面形状及び強度は、反射性コーティングを有する基板及び反射性コーティングを有しない基板に関して略同一である。
そうでないことがはっきりと言明されていない限り、本明細書に記載のいずれの方法が、その複数のステップをある具体的な順序で実施することを要求するものとして解釈されることは、全く意図されていない。従って、方法クレームが、その複数のステップが従うべき順序を実際に記載していない場合、又はそうでなくても、請求項若しくは本説明中に、上記複数のステップがある具体的な順序に限定されることが具体的に言明されていない場合、いずれの特定の順序が推定されることは全く意図されていない。
例示されている実施形態の精神又は範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変形を実施できることは、当業者には明らかであろう。例示されている実施形態の精神及び実質を援用した、本開示の実施形態の修正、組み合わせ、部分的組み合わせ及び変形は、当業者に想起され得るため、本説明は、添付の請求項及びその均等物の範囲内の全てを含むものとして解釈されるものとする。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
基板;
第1の応力‐厚さ係数を有する、反射性積層体;及び
上記第1の応力‐厚さ係数に対向する第2の応力‐厚さ係数を有する、応力補償積層体
を備える、鏡。
実施形態2
上記基板はAl又はAlの合金である、実施形態1に記載の鏡。
実施形態3
上記反射性積層体は2つ以上の層を含む、実施形態1又は2に記載の鏡。
実施形態4
上記2つ以上の層は反射層及び界面層を含む、実施形態3に記載の鏡。
実施形態5
上記2つ以上の層は更に調節層を含む、実施形態4に記載の鏡。
実施形態6
上記反射層はAgを含む、実施形態4に記載の鏡。
実施形態7
上記応力補償積層体は遷移金属酸化物を含む、実施形態1〜6のいずれか1つに記載の鏡。
実施形態8
上記応力補償積層体は希土類酸化物を含む、実施形態1〜6のいずれか1つに記載の鏡。
実施形態9
上記応力補償積層体は酸フッ化物化合物を含む、実施形態1〜6のいずれか1つに記載の鏡。
実施形態10
上記応力補償積層体は2つ以上の層を供える、実施形態1〜9のいずれか1つに記載の鏡。
実施形態11
上記2つ以上の層は、酸化物化合物を含む第1の層と、酸フッ化物化合物を含む第2の層とを含む、実施形態10に記載の鏡。
実施形態12
上記酸化物化合物は遷移金属酸化物化合物であり、上記酸フッ化物化合物は希土類酸フッ化物化合物である、実施形態11に記載の鏡。
実施形態13
上記2つ以上の層は、張力下の第1の層と、圧縮下の第2の層とを含む、実施形態10に記載の鏡。
実施形態14
上記第1の層は酸フッ化物化合物を含む、実施形態13に記載の鏡。
実施形態15
上記第1の層は、上記第2の層に直接接触する、実施形態13又は14に記載の鏡。
実施形態16
上記2つ以上の層は更に、張力下の第3の層及び圧縮下の第4の層を含む、実施形態13〜15のいずれか1つに記載の鏡。
実施形態17
上記第1の層は、上記第2の層及び上記第4の層に直接接触する、実施形態16に記載の鏡。
実施形態18
上記2つ以上の層は、Nbの層及びYbOの層を含む、実施形態10に記載の鏡。
実施形態19
上記第1の応力‐厚さ係数は圧縮であり、上記第2の応力‐厚さ係数は引張である、実施形態1〜18のいずれか1つに記載の鏡。
実施形態20
上記第1の応力‐厚さ係数は第1の大きさを有し、
上記第2の応力‐厚さ係数は第2の大きさを有し、
上記第2の大きさは、上記第1の大きさの±20%以内である、実施形態1〜18のいずれか1つに記載の鏡。
実施形態21
上記第2の大きさは、上記第1の大きさの±5%以内である、実施形態20に記載の鏡。
実施形態22
上記応力補償積層体は上記基板に直接接触する、実施形態1〜21のいずれか1つに記載の鏡。
実施形態23
上記スペクトル積層体は上記応力補償積層体に直接接触する、実施形態1〜22のいずれか1つに記載の鏡。
実施形態24
基板上に応力補償積層体を形成するステップ;及び
上記応力補償積層体上にスペクトル積層体を形成するステップ
を含む、鏡を作製する方法。
10 反射性光学部品
20 基板
30 応力補償積層体
40 スペクトル積層体
50 スペクトル積層体
55 界面層
60 反射層
70 界面層
80 調節層
90 保護層

Claims (10)

  1. 基板;
    第1の応力‐厚さ係数を有する、反射性積層体;及び
    前記第1の応力‐厚さ係数に対向する第2の応力‐厚さ係数を有する、応力補償積層体
    を備える、鏡。
  2. 前記基板はAl又はAlの合金である、請求項1に記載の鏡。
  3. 前記反射性積層体は2つ以上の層を含む、請求項1又は2に記載の鏡。
  4. 前記2つ以上の層は反射層及び界面層を含む、請求項3に記載の鏡。
  5. 前記反射層はAgを含む、請求項4に記載の鏡。
  6. 前記応力補償積層体は、遷移金属酸化物、希土類酸化物又は酸フッ化物化合物を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の鏡。
  7. 前記2つ以上の層は、酸化物化合物を含む第1の層と、酸フッ化物化合物を含む第2の層とを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の鏡。
  8. 前記応力補償積層体は、張力下の第1の層と、圧縮下の第2の層とを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の鏡。
  9. 前記応力補償積層体は、Nbの層及びYbOの層を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の鏡。
  10. 前記第1の応力‐厚さ係数は圧縮であり、前記第2の応力‐厚さ係数は引張である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の鏡。
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