JP2019220861A - アンテナ装置および信号受信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】受信した電波の偏波面を検出する。【解決手段】本発明の実施形態としてのアンテナ装置は、電波信号を受信し、前記電波信号を右旋円偏波信号と左旋円偏波信号とに分離するアンテナと、前記右旋円偏波信号を第1右旋円偏波信号と第2右旋円偏波信号に分割する第1回路と、前記左旋円偏波信号を第1左旋円偏波信号と第2左旋円偏波信号に分割する第2回路と、前記第1右旋円偏波信号と前記第1左旋円偏波信号との位相差を検出する制御処理回路と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、アンテナ装置および信号受信方法に関する。
右旋・左旋円偏波共用アンテナで受信した直線偏波等の電波を右旋円偏波信号と左旋円偏波信号に分離し、分離した右旋円偏波信号と左旋円偏波信号から、受信した電波の偏波面を求める偏波面検出装置がある。この装置では、分離した右旋円偏波信号と左旋円偏波信号を十分速い速度で交互に切り替えて出力し、出力した右旋円偏波信号と左旋円偏波信号を低域通過フィルタで整形する。そして、整形後の右旋円偏波信号と左旋円偏波信号の位相差を検出することで、受信した電波の偏波面を求める。
この装置では、分離した右旋円偏波信号および左旋円偏波信号のすべてを偏波面の検出のために用いるため、右旋・左旋円偏波共用アンテナを通信などに使用することができない。また、右旋円偏波信号および左旋円偏波信号の出力先を高い周波数で切り替える必要があるため、スイッチング回路が複雑になる問題や、ノイズが発生する問題もある。
特許第3566419号 米国特許出願公開2015/0381265号明細書
本発明の実施形態は、受信した電波の偏波面を検出可能なアンテナ装置および信号受信方法を提供する。
本発明の実施形態としてのアンテナ装置は、電波信号を受信し、前記電波信号を右旋円偏波信号と左旋円偏波信号とに分離するアンテナと、前記右旋円偏波信号を第1右旋円偏波信号と第2右旋円偏波信号に分割する第1回路と、前記左旋円偏波信号を第1左旋円偏波信号と第2左旋円偏波信号に分割する第2回路と、前記第1右旋円偏波信号と前記第1左旋円偏波信号との位相差を検出する制御処理回路と、を備える。
第1の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成を示す図。 アンテナの変形例を示す図。 アンテナの変形例を示す図。 偏波面および偏波角を示す図。 比較回路の構成例を示す図。 比較回路の他の構成例を示す図。 比較回路のさらに他の構成例を示す図。 第1変形例のアンテナ装置を示す図。 図1に仮想線(対称軸)を追加した図。 第2の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成を示す図。 第3の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成を示す図。 第4の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成を示す図。 図1のアンテナ装置と、無線通信回路とを備えた無線通信装置の構成例を示す図。
以下、図面を参照しながら本実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態にかかるアンテナ装置の例を示す図である。図1のアンテナ装置は、アンテナ(放射素子)100、第1結合回路(第1回路)101a、第2結合回路(第2回路)101b、第1移相器(第1移相回路)107a、第2移相器(第2移相回路)107b、2分岐回路109、および制御処理回路CLを備えている。制御処理回路CLは、比較回路102および制御回路108を備えている。
アンテナ100は、伝送線路103aを介して第1結合回路101a、伝送線路103bを介して第2結合回路101bに接続されている。より詳細には、アンテナ100は、第1端子(右旋円偏波用端子)と第2端子(左旋円偏波用端子)とを備え、右旋偏波用端子は伝送線路103aに、左旋円偏波用端子は伝送線路103bに接続されている。また、第1結合回路101aは、伝送線路104aを介して比較回路102に接続され、第2結合回路101bは伝送線路104bを介して比較回路102に接続されている。また、比較回路102は、伝送線路106を介して制御回路108に接続されている。第1結合回路101aは、伝送線路105aを介して第1移相器107aに接続されている。第2結合回路101bは、伝送線路105bを介して第2移相器107bに接続されている。制御回路108は、伝送線路110aを介して第1移相器107a、伝送線路110bを介して第2移相器107bに接続されている。2分岐回路109は、伝送線路111aを介して第1移相器107a、伝送線路111bを介して第2移相器107bに接続されている。2分岐回路109は、伝送線路112を介して、図示していない高周波回路に接続されている。
以下の説明において、伝送線路103a、104a、105a、111aを伝搬される高周波信号を右旋円偏波信号、伝送線路103b、104b、105b、111bを伝搬する高周波信号を左旋円偏波信号と呼ぶことがある。
アンテナ100は、電磁波(電波)を送受信する。例えばアンテナ100は、右旋円偏波および左旋円偏波を送受信する。送信時、伝送線路103aからアンテナ100に高周波信号(右旋円偏波信号)が入力されると、アンテナ100から右旋円偏波が放射される。また、伝送線路103bからアンテナ100に高周波信号(左旋円偏波信号)が入力されると、アンテナ100から左旋円偏波が放射される。伝送線路103aと伝送線路103bからアンテナ100に同時に等振幅の高周波信号が入力されると、右旋円偏波と左旋円偏波を重ね合わせた電波(直線偏波)が放射される。受信時、アンテナ100で、直線偏波のような、右旋円偏波と左旋円偏波を重ね合わせた電波をアンテナ100が受信すると、受信した電波が、右旋円偏波に対応した高周波信号(右旋円偏波信号)と、左旋円偏波に対応した高周波信号(左旋円偏波信号)とに分離され、右旋円偏波信号は伝送線路103aに出力され、左旋円偏波信号は伝送線路103bに出力される。なお、アンテナ100で右旋円偏波が受信されると、伝送線路103aに高周波信号(右旋円偏波信号)が出力され、左旋円偏波が受信されると、伝送線路103bに高周波信号(左旋円偏波信号)が出力される。
アンテナ100は、右旋円偏波および左旋円偏波を送受信できるものであれば、どのような構成でもよい。図1では、そのような素子の一例として、摂動素子を装荷したパッチアンテナの例が示される。アンテナ100の構成として、その他にも様々な例が考えられる。
図2は、アンテナ100が、右旋円偏波を放射する放射素子100aと、左旋円偏波を放射する放射素子100bとの2つの放射素子から構成される例を示す。放射素子100aに伝送線路103aが接続され、放射素子100bに伝送線路103bが接続されている。
図3は、アンテナ100が、2つの直交する直線偏波を発生させるパッチアンテナ(直線偏波共用アンテナ)130に、90°ハイブリッドカプラなどの外部回路131を接続したものとして構成されている。この場合、外部回路131で、入力される2つの直交する直線偏波信号に±90°の位相差を与えることで、右旋円偏波および左旋円偏波を発生させる。
上述した構成の他、アンテナ100として、複数の直線偏波用のアンテナに位相差を与えて励振させることで円偏波を発生させるシーケンシャルアレーを用いてもよい。
また、アンテナ100は、パッチアンテナに限らず、右旋円偏波および左旋円偏波を送受信できるものであれば、ダイポールアンテナ、ヘリカルアンテナ、スパイラルアンテナ、ループアンテナ、誘電体共振器アンテナ、セプタム構造や直交モード変換器を装荷した導波管を用いたアンテナ、スロットアンテナ、反射鏡アンテナ、レンズアンテナ、メタ表面を用いたアンテナなどでもよいし、これらを組み合わせたアンテナでもよい。これらのアンテナを複数個配列したアレーアンテナでもよい。
図1において、受信時、第1結合回路101aは、伝送線路103aから入力される高周波信号(右旋円偏波信号)を電力分割により2つに分割し、一方(第1右旋円偏波信号)を伝送線路104aに出力し、もう一方(第2右旋円偏波信号)を、伝送線路105aに出力する。すなわち、第1結合回路101aは、高周波信号の少なくとも一部を抽出して伝送線路104aに出力し、残りの一部を伝送線路105aに出力する。電力分割の比は、分割された各信号が後段の処理で必要とされる電力レベルを満たす限り、任意でよい。同様に、第2結合回路101bは、伝送線路103bから入力される高周波信号(左旋円偏波信号)を電力分割により2つに分割し、一方(第1左旋円偏波信号)を伝送線路104bに出力し、他方(第2左旋円偏波信号)を、伝送線路105bに出力する。すなわち、第2結合回路101bは、高周波信号の少なくとも一部を抽出して伝送線路104bに出力し、残りの一部を伝送線路105bに出力する。第1結合回路101aと第2結合回路101bの電力分割の比は、同じでもよいし異なってもよい。すなわち、伝送線路104aと105aの電力分割の比は、伝送線路104bと105bの電力分割の比と同じでもよいし異なってもよい。本実施形態では同じであるとする。
また、送信時、第1結合回路101aは伝送線路105aから入力される高周波信号(右旋円偏波信号)を電力分割により2つに分割し、一方を伝送線路103aに出力し、もう一方を、伝送線路104aに出力する。すなわち、第1結合回路101aは、高周波信号の少なくとも一部を抽出して伝送線路103aに出力し、残りの一部を伝送線路104aに出力する。電力分割の比は任意でよい。ただし、第1結合回路101aは、電力分割をせず、入力された高周波信号のすべてを伝送線路103aに出力する構成も可能である。同様に、第2結合回路101bは、伝送線路106aから入力された高周波信号(左旋円偏波信号)を電力分割により2つに分割し、一方を伝送線路103bに出力し、もう一方を、伝送線路104bに出力する。すなわち、第2結合回路101bは、高周波信号の少なくとも一部を抽出して伝送線路103bに出力し、残りの一部を伝送線路104bに出力する。電力分割の比は任意でよい。ただし、第2結合回路101bは、電力分割をせず、入力された高周波信号のすべてを伝送線路103aに出力する構成も可能である。電力分割の比は、第1結合回路101aと第2結合回路101bで同じでもよいし、異なっても良い。すなわち、伝送線路103aと104aの電力分割の比は、伝送線路103bと104bの電力分割の比と同じでもよいし異なってもよい。本実施形態では同じであるとする。
比較回路102は、伝送線路104aから入力される右旋円偏波信号の振幅と、伝送線路104bから入力される左旋円偏波信号の振幅とを検出し、検出した振幅に基づきこれらの信号の位相差を検出する。比較回路102は、検出した位相差の情報(位相差情報)を含む信号を、伝送線路106を介して、制御回路108に出力する。位相差情報を含む信号の形態は何でもよく、例えば、高周波信号、変調信号、または直流信号である。伝送線路104aから入力される右旋円偏波信号の振幅と伝送線路104bから入力される左旋円偏波信号の振幅が既知である場合(例えば事前に調べておく)は、比較回路102は振幅の検出を行う必要はない。以下の説明において、送信時に検出した位相差情報を送信位相差情報、受信時に検出した位相差情報を受信位相差情報と呼ぶ場合がある。
第1移相器107aは、伝送線路105aから入力される右旋円偏波信号の位相を、制御回路108から指定された制御信号に基づきシフトさせる。同様に、第2移相器107bは、伝送線路105bから入力される左旋円偏波信号の位相を、制御回路108から指定された制御信号に基づきシフトさせる。また第1移相器107aは、伝送線路111aから入力される右旋円偏波信号の位相を、制御回路108から指定された制御信号に基づきシフトさせる。同様に、第2移相器107bは、伝送線路111bから入力される左旋円偏波信号の位相を、制御回路108から指定された制御信号に基づきシフトさせる。
第1移相器107aおよび第2移相器107bは、移相量を連続的に変えられるアナログの移相器でも良いし、移相量を離散的に切り換えられるデジタルの移相器でもよい。第1移相器107aおよび第2移相器107bは、PINダイオードやFET、MEMSスイッチなどで線路長を切り替える移相器でもよいし、フェライト移相器、MEMS移相器でもよい。バラクタダイオードなどの可変インピーダンス素子と90°ハイブリッドカプラを組み合わせた反射型移相器でもよいし、線路長を切り替えられる伝送線路と90°ハイブリッドカプラを組み合わせた反射型移相器でもよい。バラクタダイオードなどの可変インピーダンス素子と、線路長を切り換えられる伝送線路と、90°ハイブリッドカプラとを組み合わせた反射型移相器などでもよい。
制御回路108は、比較回路102から入力される受信位相差情報または送信位相差情報の少なくとも一方に基づいて、第1移相器107aおよび第2移相器107bの移相量を制御する。制御回路108は、受信位相差情報または送信位相差情報に基づいて第1移相器107aの移相量と、第2移相器107bの移相量とを決定する。制御回路108は、第1移相器107aの移相量を指示する制御信号を、伝送線路110aを介して第1移相器107aに出力する。制御回路108は、第2移相器107bの移相量を指示する制御信号を、伝送線路110bを介して第2移相器107bに出力する。制御信号の形態は、高周波信号、変調信号、直流信号など、任意の種類でよい。
一例として、受信時、制御回路108は、第1移相器107aから伝送線路111aへ出力される右旋円偏波信号と、第2移相器107bから伝送線路111bへ出力される左旋円偏波信号とを同相にするように、受信位相差情報が示す位相差をゼロにまたは小さくするように、第1移相器107aおよび第2移相器107bの移相量を制御する。これらの信号を同相に制御することで、伝送線路111aを伝搬する右旋円偏波信号と、伝送線路111bを伝搬する左旋円偏波信号とが、2分岐回路109で等振幅(各結合回路や移相器の挿入損失や伝搬経路の電気長が、右旋円偏波信号と左旋円偏波信号とで等しい場合を想定)かつ同相で合成される。これにより、伝送線路112に出力される高周波信号が最大化される。なお、伝送線路111aの右旋円偏波信号と、伝送線路111bの左旋円偏波信号とが等振幅で逆位相のとき、伝送線路112には高周波信号が出力されない。
また、制御回路108は、受信位相差情報から、アンテナ100で受信された偏波面(偏波角)を特定する。送信時、制御回路108は、特定した偏波面に送信電波の偏波面が一致するように第1移相器107aおよび第2移相器107bの移相量を制御する。すなわち、送信位相差情報が、上記特定した偏波面に対応する位相差(受信時に検出した受信位相差情報が示す位相差)に一致するまたは近づくように、第1移相器107aおよび第2移相器107bの移相量を制御する。これにより、送信する右旋円偏波信号の位相と左旋円偏波信号の位相との差が、検出した偏波面に対応する位相差(上記受信位相差情報が示す位相差)に一致するまたは近づき、送信する電波の偏波面を、送信相手装置のアンテナの偏波面に合わせることができる。
2分岐回路109は、受信時は、伝送線路111aから入力される右旋円偏波信号と、伝送線路111bから入力される左旋円偏波信号とを合成し、合成された信号である高周波信号を伝送線路112に出力する。例えば入力された右旋円偏波信号と左旋円偏波信号を同じ重みで合成する。重みを両信号で異ならせることも可能である。また送信時は、2分岐回路109は、伝送線路112から入力された高周波信号を分割して、伝送線路111a、111bに出力する。例えば2分岐回路109は、伝送線路112から入力される高周波信号を同じ重みで分割し、分割した一方の信号(右旋円偏波信号)を伝送線路111aに、他方の信号(左旋円偏波信号)を伝送線路111bに出力する。2分岐回路109は、ウィルキンソン型分配器、T分岐、マジックT、90°ハイブリッド、ラットレースなどにより構成できる。2分岐回路109が等振幅で上記の分配を行う場合、より良好な交さ偏波識別度を実現できる。なお、第1移相器107aおよび第2移相器107bで移相を行うことから、2分岐回路109で、等位相で分配・合成を行う必要は必ずしもない。
伝送線路103a、103b、104a、104b、105a、105b、111a、111b、112は、高周波信号が伝搬する伝送線路である。一例として、コプレーナ線路、マイクロストリップ線路、ストリップ線路、平行2線式線路、同軸線路、導波管が挙げられる。伝送線路103aと103bのペア、伝送線路104aと104bのペア、伝送線路105a、105bのペアが同じ伝送線路であれば、伝送線路103a、104a、105aの種類が異なっていても構わない。また、伝送線路103a、103b、104a、104b、105a、105b上にコンデンサやインダクタなどの回路素子が接続されていてもよい。
伝送線路106、110a、110bは、伝送する信号の種類に応じた伝送線路で構成される。したがって、伝送線路106、110a、110bは、高周波信号を伝搬する場合は、上述の伝送線路103a等と同様、各種伝送線で構成できる。変調信号または直流信号を伝搬する場合、リード線、回路基板の配線、またはボンディングワイヤなどで構成されてもよい。
以下、図1のアンテナ装置の受信時の動作を説明する。
アンテナ100で電波が受信され、右旋円偏波に対応する高周波信号(右旋円偏波信号)と、左旋円偏波に対応する高周波信号(左旋円偏波信号)とに分離される。右旋円偏波信号は、伝送線路103aから第1結合回路101aに入力され、左旋円偏波信号は、伝送線路103bから第2結合回路101bに入力される。第1結合回路101aに入力された右旋円偏波信号は、伝送線路104aと伝送線路105aに分配される。同様に、第2結合回路101bに入力された左旋円偏波信号は、伝送線路104bと伝送線路105bに分配される。
比較回路102は、伝送線路104aから入力された右旋円偏波信号と伝送線路104bから入力された左旋円偏波信号との位相差を検出し、検出した位相差の情報(受信位相差情報)を含む信号を伝送線路106に出力する。伝送線路106に出力された受信位相差情報を含む信号は、制御回路108に入力される。制御回路108は、入力された信号に含まれる受信位相差情報を、内部のメモリまたはアクセス可能な外部のメモリ等の記憶部に格納してもよい。ただし、格納することは必須ではなく、格納しない構成も可能である。
制御回路108は、受信位相差情報に応じて、第1移相器107aの移相量と、第2移相器107bの移相量とを制御する。例えば、制御回路108は、伝送線路111aへ出力する右旋円偏波信号と伝送線路111bへ出力する左旋円偏波信号とを同相にするように、第1移相器107aの移相量と、第2移相器107bの移相量とを決定する。制御回路108は、決定した移相量を、第1移相器107aおよび第2移相器107bにそれぞれ制御信号により指示する。
第1移相器107aは、制御回路108から指示された移相量に応じて、伝送線路105aから入力された右旋円偏波信号の位相をシフトさせて、位相シフトされた右旋円偏波信号を伝送線路111aに出力する。また、第2移相器107bは、制御回路108から指示された移相量に応じて、伝送線路105bから入力された左旋円偏波信号の位相をシフトさせて、位相シフトされた左旋円偏波信号を伝送線路111bに出力する。
2分岐回路109は、伝送線路111aから入力される右旋円偏波信号と伝送線路111bから入力される左旋円偏波信号を合成して、合成された信号を伝送線路112に出力する。伝送線路111aから入力される右旋円偏波信号と伝送線路111bから入力される左旋円偏波信号とが同相に制御されている場合、伝送線路112に出力される高周波信号の振幅が最大化される。
このように、受信時に右旋円偏波信号と左旋円偏波信号との位相差に応じて、第1移相器107aと第2移相器107bとの移相量を制御することで、2分岐回路109で右旋円偏波信号と左旋円偏波信号を高効率に合成することが可能となる。これにより、伝送線路112から出力される高周波信号を最大化または大きくできる。また、より良好な交さ偏波識別度を実現できる。
次に、図1のアンテナ装置の送信時の動作を説明する。図示しない高周波回路から伝送線路112を介して入力された高周波信号は2分岐回路109で例えば等振幅で分割され、各分割された信号が、伝送線路111a、111bを介して、第1移相器107aおよび第2移相器107bに入力される。第1移相器107aおよび第2移相器107bは、制御回路108から移相量を指示される前は、予め指定された移相量で、移相を行う。第1移相器107aは、伝送線路111aから入力された信号(右旋円偏波信号)を移相し、移相された信号を伝送線路105aに出力する。第2移相器107bは、伝送線路111bから入力された信号(左旋円偏波信号)を移相し、移相された信号を伝送線路105bに出力する。
第1結合回路101aは、伝送線路105aから入力された信号を、伝送線路103aと伝送線路104aに分配する。第2結合回路101bは、伝送線路105bから入力された信号を、伝送線路103bと伝送線路104bとに分配する。比較回路102は、伝送線路104a、104bから入力された信号の位相差を検出し、検出した位相差の情報(送信位相差情報)を含む信号を、制御回路108に出力(フィードバック)する。
制御回路108は、比較回路102から入力された信号に含まれる送信位相差情報に基づき、第1移相器107aと第2移相器107bとの移相量をフィードバック制御する。すなわち、第1移相器107aから伝送線路105aに出力される信号と、第2移相器107bから伝送線路105bに出力される信号との位相差が、前述の検出した受信位相差情報、または所望の位相差に一致させるまたは近づけるように制御する。移相器の製造ばらつきや周囲の温度変化などによって移相器の移相量が所望の値からずれたとしても、第1移相器107aおよび第2移相器107bの移相量を所望の値に調節することができる。
アンテナ100は、第1結合回路101aから入力された信号から右旋円偏波を生成して出力し、第2結合回路101bから入力された信号から左旋円偏波を生成して出力する。例えば、右旋円偏波と左旋円偏波が例えば所望の位相差で入力されることで、右旋円偏波と左旋円偏波が合成された所望の偏波面の直線偏波がアンテナ100から送信される。右旋円偏波と左旋円偏波が等振幅のとき、直線偏波がアンテナ100から送信される。
このように、送信時に右旋円偏波信号と左旋円偏波信号との位相差に応じて、第1移相器107aと第2移相器107bとの移相量を制御することで、アンテナから所望の偏波面の直線偏波を送信でき、より良好な交さ偏波識別度を実現できる。
以下に、図4を用いて、アンテナ装置の偏波面検出(位相差検出)の原理を示す。図4は、xyz座標系で偏波角と偏波面とを表している。
z軸正方向(紙面に沿って奥側方向)に伝搬する電波(直線偏波)
は、
と表される。ここで、
は直線偏波の振幅、
はx軸からの偏波面の傾き角(偏波角)である。
はx軸およびy軸方向の単位ベクトルである。z軸正方向に伝搬する右旋円偏波
と左旋円偏波
はそれぞれ
と表される。右旋円偏波
と左旋円偏波
を用いて、直線偏波

と表される。式(3)から、偏波角が
の直線偏波
は、等振幅で位相差
の右旋円偏波
と左旋円偏波
の重ね合わせで表現されることが分かる。
したがって、アンテナで直線偏波
を受信した際、直線偏波
の信号を分解した右旋円偏波
信号と左旋円偏波
信号との位相を比較することで、位相差
を求め、位相差を1/2倍することにより、直線偏波の偏波角
が求められる。また、送信時は、等振幅で位相差
を与えた右旋円偏波
信号と左旋円偏波
信号を重ね合わせることで、偏波角が

の直線偏波
が生成される。
図4に示すように、
は同じ偏波面を表す。したがって、受信時に任意の偏波面を求めるためには、右旋円偏波と左旋円偏波の相対的な位相差を-180°から180°の範囲で検出する必要がある。また、送信時に任意の偏波面の直線偏波を生成するには、右旋円偏波と左旋円偏波の相対的な位相差を-180°から180°まで連続的に変える必要がある。
右旋円偏波と左旋円偏波の位相差を検出する方法の一例として、ミキサとフィルタを用いた方法を示す。図5は、比較回路102における右旋円偏波信号と左旋円偏波信号の位相差を検出する部分の第1構成例として、ミキサとフィルタを用いた例を示す。比較回路102は、ミキサ141とフィルタ142とを備える。ミキサ141の入力側は、第1結合回路101aと第2結合回路101bに接続されている。第1結合回路101aおよび第2結合回路101bとして方向性結合器である。ミキサ141の出力側は、フィルタ142に接続されている。フィルタ142の出力側は、直接、伝送線路106に接続されてもよいし、任意の演算回路を介して伝送線路106に接続されてもよい。
伝送線路104aからミキサ141に入力される高周波信号
と伝送線路104bからミキサ141に入力される高周波信号
をそれぞれ
とおく。ここで、
は高周波信号の振幅、
は高周波信号の位相、
は高周波信号の角周波数、
は時間である。高周波信号(右旋円偏波信号)
と高周波信号(左旋円偏波信号)
をミキサに入力すると、以下の式で示す信号が出力される。
すなわち、右旋円偏波信号と左旋円偏波信号の振幅
と位相差
の余弦
との積
に比例する直流信号(直流成分の信号)と、2倍波の信号とが出力される。
フィルタ142では、ミキサ141の出力信号から、2倍波の信号を除去することで、
に比例する直流成分のみが得られる。よって、
が既知であるか、あるいは
を比較回路102で検出すれば、右旋円偏波信号と左旋円偏波信号の位相差
を、0〜180°の範囲で検出できる。比較回路102は、直流成分の値と、
の値から位相差
を上記の演算回路で計算し、計算した位相差の情報を含む信号を、伝送線路106を介して制御回路108に出力する。伝送線路106に出力される信号は、直流信号でもよいし、交流信号でもよいし、変調信号でもよい。位相差の計算を比較回路102でなく、制御回路108で行ってもよい。この場合、比較回路102から制御回路108に、直流成分の値と、
の値とを出力すればよい。
ただし、この方法では、位相差
に余弦がかかっているため
の正負が判断できない。すなわち、−180〜0°の範囲の位相差は検出できない。
−180〜0°の範囲も検出できるようにするには、位相を90°遅らせた右旋円偏波信号
を生成し、左旋円偏波信号
とともにミキサに入力すればよい。このための比較回路102における右旋円偏波信号と左旋円偏波信号の位相差を検出する部分の第2構成例を図6に示す。
図5と異なり、ミキサとフィルタの組が複数個ある。ミキサ141aとフィルタ142aの組と、ミキサ141bとフィルタ142bの組とが設置されている。ミキサ141aは、伝送線路104a_1を介して第1結合回路101aに接続され、伝送線路104b_1を介して第2結合回路101bに接続されている。同様に、ミキサ141bは、伝送線路104a_2を介して第1結合回路101aに接続され、伝送線路104b_2を介して第2結合回路101bに接続されている。伝送線路104a_1、104a_2の長さの関係は、ミキサ141bに入力される右旋円偏波信号の位相が、ミキサ141aに入力される右旋円偏波信号に対して相対的に90°シフトされるように設定されている。一方、伝送線路104b_1と伝送線路104b_2の長さは同じであり、伝送線路104b_2からミキサ141bに入力される左旋円偏波信号の位相と、伝送線路104b_2からミキサ141b_1に入力される左旋円偏波信号の位相とは同じであるとする。
ミキサ141aには、
が入力され、ミキサ141bには
が入力される。ミキサ141aの出力は前述した式(5)で表される。
ミキサ141bの出力は、以下の式で表される信号が出力される。
直流成分は
に比例した直流信号であるため、
の正負で、
の正負を判断できる。
以上から、高周波信号
をミキサ141aに入力し、フィルタ142aの出力として
に比例する直流成分を取得する。また、右旋円偏波信号
と左旋円偏波信号
をミキサ141bに入力し、フィルタ142bの出力として、
の正負とを取得する。制御回路108または比較回路102は、取得した直流成分の値と、正負とから演算により−180〜180°の範囲で位相差を算出する。すなわち、任意の偏波面を検出できる。
図6の構成では、右旋円偏波信号の位相を90°遅らせたが、右旋円偏波信号ではなく左旋円偏波信号
の位相を90°遅らせてもよい。この場合、位相を90°遅らせた左旋円偏波信号と、位相を遅らせていない右旋円偏波信号
とをミキサに入力し、ミキサの出力をフィルタリングして、
の正負を判断できる。
図6の構成では、伝送線路の長さを調整することで、位相を90°遅らせたが、90°ハイブリッドカプラを用いた構成も可能である。図7は、この場合の構成例(第3の構成例)を示す。90°ハイブリッドカプラ143により、位相を90°遅らせる。2つのミキサ141a、141bと、第1結合回路101aとの間に、90°ハイブリッドカプラ143が接続されている。90°ハイブリッドカプラ143は、第1結合回路101aから入力された信号を位相差90°を付けた2つの信号に分離し、一方の信号をミキサ141a(またはミキサ141b)に、他方の信号をミキサ141b(またはミキサ141a)に出力する。ハイブリッドカプラを用いた構成以外の構成として、インダクタおよびキャパシタの少なくとも一方などを用いて90°の位相差をつけてもよい。
図5〜図7で示したミキサは、乗算回路で構成しても良いし、ダイオードやトランジスタなどの非線形素子を用いて構成してもよい。また、ミキサから出力される信号から直流成分のみを取り出すためにフィルタを用いる例を示したが、イメージリジェクトミキサを用いることで、フィルタを使わず直流成分のみを取り出す構成も可能である。
図5〜図7では、第1結合回路101aおよび第2結合回路101bとして方向性結合器を用いたが、ハイブリッドカプラ、マジックT、T分岐回路などでもよい。
また、図5〜図7では、比較回路102の構成例としてミキサとフィルタを用いた例を挙げたが、伝送線路104aと伝送線路104bから入力される高周波信号の位相差を検出し、位相差に応じた信号を伝送線路106に出力するものであれば、比較回路102の構成は何でもよい。例えば、図5〜図7では、アナログ領域の処理を用いて位相差を検出したが、AD変換器を用いて右旋円偏波信号と左旋円偏波信号をA/D変換し、A/D変換後の信号を比較回路102で比較することで、右旋円偏波信号と左旋円偏波信号の位相差を検出してもよい。
(変形例1)
制御処理回路CLにおける制御回路108と比較回路102とを一体化してもよい。図8にこの場合のアンテナ装置の構成例を示す。制御処理回路CLは、制御回路108と比較回路102との機能を備えた単一の回路として構成されている。制御処理回路CLは、第1移相器107aおよび第2移相器107bの移相量を制御する制御信号を、伝送線路106aおよび伝送線路106bに出力する。伝送線路106aおよび伝送線路106bは、第1移相器107aおよび第2移相器107bに接続されている。制御処理回路CLから出力された制御信号は、伝送線路106aおよび伝送線路106bを介して、第1移相器107aおよび第2移相器107bに入力される。このように制御回路と比較回路とを同一の回路にまとめてもよい。
(変形例2)
比較回路102または制御回路108は、右旋円偏波信号と左旋円偏波信号の振幅に基づき、アンテナ100で、楕円偏波が受信されているか、またはアンテナ100から楕円偏波が送信されているか否かを検知してもよい。楕円偏波は、電界の大きさが変化しながらその方向が回転する電波であり、交さ偏波識別度(XPD)が劣化した直線偏波である。なお、円偏波は電界の大きさが同じでかつその方向が回転する電波である。右旋円偏波信号と左旋円偏波信号の振幅差がゼロまたは小さいとき、アンテナ100は直線偏波を送信または受信しているといえるが、振幅差が大きい場合は、送信または受信している直線偏波の交さ偏波識別度(XPD)が劣化し、楕円偏波になっていることを意味する。比較回路102または制御回路108は、楕円偏波が受信または送信されているか否かの情報を、比較回路102または制御回路108に接続された、図示しない装置(例えば表示装置)に出力してもよい。
(変形例3)
第1結合回路101aと第2結合回路101bの構成は同一でもよい。このとき、伝送線路103aから伝送線路104aへの透過位相と、伝送線路103bから伝送線路104bへの透過位相とが等しいため、第1結合回路101aと第2結合回路101bに起因して引き起こされる位相のズレの調節を伝送線路103a、103bまたは伝送線路104a、104bを伝搬する右旋円偏波信号または左旋円偏波信号に対して行う必要はなくなる。また、第1結合回路101aと第2結合回路101bが同一構成のとき、伝送線路103aから伝送線路105aへの挿入損失と、伝送線路103bから伝送線路105bへの挿入損失が等しくなるため、第1結合回路101aと第2結合回路101bに起因して引き起こされる位相のズレの調節を、伝送線路103a、103bまたは伝送線路105a、105bを伝搬する右旋円偏波信号または左旋円偏波信号に対して行う必要がなくなる。
(変形例4)
アンテナ100と比較回路102との間の右旋円偏波信号が伝搬する伝送線路の電気長と、アンテナ100と比較回路102との間の左旋円偏波信号が伝搬する伝送線路の電気長とが略等しい(完全に等しい場合も含む。例えば設計上の誤差程度は略等しいと言える。以下同様)とき、伝送線路に起因する右旋・左旋円偏波の高周波信号の位相の変化が略等しくなる。このため、偏波面の検出精度の低下を防ぐことができる。例えば、図1のアンテナ装置において、伝送線路103a、104aの電気長の和と、伝送線路103b、104bの電気長の和とが等しいとき、伝送線路103a、104aによる右旋円偏波信号の位相変化と、伝送線路103b、104bによる左旋円偏波信号の位相変化が等しくなるため、偏波面の検出精度の低下を防ぐことができる。電気長の和が等しければ、伝送線路103aと伝送線路103bの電気長が異なってもよいし、伝送線路104aと伝送線路104bの電気長が異なってもよい。
(変形例5)
伝送線路103a、104aの形状と、伝送線路103b、104bの形状とがアンテナ100から見て略対称(完全な対称の場合も含む。例えば設計上の誤差程度は略等しいと言える。以下同様)であるとき、広い周波数帯域にわたり、伝送線路103a、104aによる右旋円偏波信号の位相変化と、伝送線路103b、104bによる左旋円偏波信号の位相変化が概ね等しくなる。このため、広い周波数範囲にわたって偏波面の検出精度の低下を防ぐことができる。アンテナ100から見て略対称とは、例えば、図1に仮想線(対称軸)を追加した図9に示すように、アンテナ100の中心と、2分岐回路109の中心(例えば信号の分岐点または結合点)とを通る仮想線(対称軸)VLに対して略対称であることである。
(変形例6)
図1等において第1移相器107aと第2移相器107bとの挿入損失が等しくなるようにする。この場合、送信時において、2分岐回路109で等振幅の分配が行われると、第1移相器107aを通過した右旋円偏波信号と、第2移相器107bを通過した左旋円偏波信号との振幅が概ね等しくなるため、送信時に楕円偏波が生成されるのを防ぐことができる。
また、第1移相器107aの移相量の調整可能範囲と、第2移相器107bの移相量の調整可能範囲とが同じでもよい。この場合、第1移相器107aと第2移相器107bを同じ方法で制御できるため、制御回路108または制御方式を簡易化できる。さらに、第1移相器107aと第2移相器107bが同一構成でもよい。この場合、制御回路108または制御方式をさらに簡易化できる。ここで、「同一」とは、移相器の型番が同じ、基板パターンの寸法が同じ、チップ部品などの回路部品の定数が同じ、あることを意味する。
(変形例7)
アンテナ100と2分岐回路109間の右旋円偏波信号が伝搬する伝送線路の電気長と、アンテナ100と2分岐回路109間の左旋円偏波信号が伝搬する伝送線路の電気長とが略等しくもよい。このとき、伝送線路に起因する右旋円偏波信号と左円偏波信号の位相変化が略等しくなるため、受信時に2分岐回路109で右旋円偏波信号と左旋円偏波信号とを合成する際の電力の損失の低下を防ぐことができる。ここで、電気長が略等しいとは、例えば図1のアンテナ装置において、伝送線路103a、105a、111aの電気長の和と、伝送線路103b、105b、111bの電気長の和とが略等しいことを意味する。
さらに、アンテナ100と2分岐回路109間の右旋円偏波信号が伝搬する伝送線路の形状と、アンテナ100と2分岐回路109間の左旋円偏波信号が伝搬する伝送線路の形状とがアンテナ100から見て略対称でもよい。これにより、伝送線路に起因する右旋円偏波信号と左円偏波信号の振幅および位相の変化が広い周波数帯域にわたり等しくなる。このため、広帯域にわたり受信時に2分岐回路で右旋円偏波信号と左旋円偏波信号を合成する際の電力の損失の低下を防ぐことができる。
(変形例8)
第1移相器107aおよび第2移相器107bのうち一方の移相器の移相量を固定にし、もう一方の移相量を変えるように制御回路108が制御を行ってもよい。これにより、制御回路108または制御方式を簡易化できる。その際、上記一方の移相器の移相量を、可変範囲の最大値または最小値で固定すれば、偏波面の可変範囲を最大化できる。例えば、移相量が0〜180°の移相器を第1移相器107aと第2移相器107bとして用いる場合、片方の移相器の移相量を0°または180°に固定し、他方の移相器の移相量を0〜180°の範囲で変えれば、偏波面の可変範囲が最大化される。
(変形例9)
2分岐回路109の形状がアンテナ100から見て略対称でもよい。この場合、2分岐回路109が広帯域になるため、アンテナ装置がより広い周波数帯域で動作するようになる。
(変形例10)
図1において、第1結合回路101aが伝送線路103aから入力される右旋円偏波信号を分割せずに、右旋円偏波信号のすべてを比較回路102に出力し、第2結合回路101bが伝送線路103bから入力される左旋円偏波信号を分割せずに、左旋円偏波信号のすべてを比較回路102に出力してもよい。このようにしても、制御回路108において電波の偏波面(偏波角)を検出できる。
[第2の実施形態]
図10に第2の実施形態のアンテナ装置を示す。図1と同一または同等の要素には、同一の符号を付して、拡張された機能を除き、適宜説明を省略する。
第1の実施形態と異なる点は、2つの結合回路が2つの移相器107a、107bのアンテナ側ではなく、2分岐回路109側に配置されている点である。第3結合回路(第3回路または第1回路)101cが、第1移相器107aと2分岐回路109との間に配置されている。また、第4結合回路(第4回路または第2回路)101dが、第2移相器107bと2分岐回路109との間に配置されている。比較回路102bは、伝送線路104cを介して第3結合回路101cに接続され、伝送線路104dを介して第4結合回路101dに接続されている。比較回路102bは、伝送線路106bを介して制御回路108に接続されている。第1移相器107aは、伝送線路103aを介してアンテナ100の右旋円偏波用端子と接続されている。また、第2移相器107bは、伝送線路103bを介してアンテナ100の左旋円偏波用端子と接続されている。第3結合回路101cおよび第4結合回路101dは、図10の第1結合回路101aおよび第2結合回路101bと同様の構成を有する。比較回路102bは、比較回路102aと同様の構成を有する。
第1移相器107aは、伝送線路103aから入力された右旋円偏波信号の位相をシフトし、伝送線路105cに出力する。第2移相器107bは、伝送線路103bから入力された左旋円偏波信号の位相をシフトし、伝送線路105dに出力する。第3結合回路101cは、伝送線路105cから入力された右旋円偏波信号を電力分割し、一方(第3右旋円偏波信号)を伝送線路104cに、他方(第4右旋偏波信号)を伝送線路111aに出力する。第4結合回路101dは、伝送線路105dから入力された左旋円偏波信号を電力分割し、一方(第3左旋円偏波信号)を伝送線路104cに、他方(第4左旋偏波信号)を伝送線路111aに出力する。比較回路102bは、伝送線路104cから入力された右旋円偏波信号と伝送線路104dから入力された左旋円偏波信号との位相差を検出する。制御回路110bは、検出された位相差に基づき、第1移相器107aおよび第2移相器107bの少なくとも一方の移相量を制御する。2分岐回路109は、伝送線路111aから入力された右旋円偏波信号(第4右旋偏波信号)と伝送線路111bから入力された左旋円偏波信号(第4左旋偏波信号)とを合成して、伝送線路112に出力する。
図10の構成では、アンテナ100での受信時において、フィードバック制御により、第1移相器107aと第2移相器107bの移相量の調整を簡易化できる。例えば比較回路102bをミキサとフィルタで構成した場合、伝送線路104cを介して右旋円偏波信号(第3右旋円偏波信号)が、伝送線路104dを介して左旋円偏波信号(第3左旋円偏波信号)が、比較回路102b内のミキサに入力される。ミキサの出力信号のうち2倍波がフィルタで除去され、除去後の信号が、前述の通り
に比例した直流信号として得られる。
が最大になるように、制御回路108が、第1移相器107aと第2移相器107bの移相量を調節(フィードバック制御)する。これにより、位相差
がゼロもしくはゼロに近くなり、伝送線路111aを伝搬する右旋円偏波信号と、伝送線路111bを伝搬する左旋円偏波信号とが、2分岐回路109において同相で合成される。
[第3の実施形態]
図11は第3の実施形態のアンテナ装置の一例を示す。第3の実施形態は、図1の第1の実施形態と図10の第2の実施形態とを組み合わせたものである。具体的には、図10の第2の実施形態に対して、図1に示した第1結合回路101aと、第2結合回路101bと、比較回路102(102aに番号を振り直している)が追加されている。第1結合回路101aは、伝送線路105aを介して第1移相器107aに接続され、伝送線路103aを介してアンテナ100の右旋円偏波用端子に接続されている。第2結合回路101bは、伝送線路105bを介して第2移相器107bに接続され、伝送線路103bを介してアンテナ100の左旋円偏波用端子に接続されている。比較回路102aは、伝送線路106aを介して制御回路108に接続されている。
以上の構成により、送信時には比較回路102aからの送信位相差情報を用いて制御回路108が、第1移相器107aおよび第2移相器107bの移相量をフィードバック制御できる。受信時には、比較回路102bからの受信位相差情報を用いて制御回路108が第1移相器107aおよび第2移相器107bの移相量をフィードバック制御できる。よって、送信時および受信時の両方で、第1移相器107aと第2移相器107bの移相量をより正確に制御できる。
[第4の実施形態]
図12に第4の実施形態に係るアンテナ装置を示す。図1の構成に対して、第1振幅調節回路113aおよび第2振幅調節回路113bが追加されている。
第1振幅調節回路113aは、伝送線路105aを介して第1結合回路101a、伝送線路114aを介して第1移相器107a、伝送線路120aを介して制御回路118と接続されている。また、第2振幅調節回路113bは、伝送線路105bを介して第2結合回路101b、伝送線路114bを介して第2移相器107b、伝送線路120bを介して制御回路118と接続されている。
比較回路102は、第1結合回路101aから入力される右旋円偏波信号の振幅と第2結合回路101bから入力される左旋円偏波信号の振幅とを検出する。比較回路102は、検出した振幅を表す情報(振幅情報)を含む信号を、伝送線路106を介して制御回路118に出力する。受信時に検出した振幅情報を受信振幅情報、送信時に検出した振幅情報を送信振幅情報と呼ぶ場合がある。また、比較回路102は、これまでの実施形態と同様、両信号の位相差情報を検出し、検出した位相差情報(受信位相差情報または送信位相差情報)を含む信号を、制御回路118へ出力する。振幅情報と位相差情報は別々の伝送線路で送ってもよいし、同じ伝送線路で送ってもよい。すなわち、伝送線路106は、単一の伝送線路でも、複数の伝送線路でもよい。また、右旋円偏波信号と左旋円偏波信号の振幅の和・差・積・商などの情報を、伝送線路106に出力してもよい。
制御回路118は、伝送線路106から入力された信号が示す振幅情報(受信振幅情報または送信振幅情報)に基づき、両信号の振幅差をゼロにするもしくは小さくするように、第1振幅調節回路113aおよび第2振幅調節回路113bを制御する。具体的には、両信号の振幅差をゼロにするもしくは小さくするように、第1振幅調節回路113aおよび第2振幅調節回路113bの制御値を決定し、決定した制御値を表す制御信号を、伝送線路120a、120bを介して、第1振幅調節回路113aおよび第2振幅調節回路113bに出力する。制御値は、振幅の変動を調整するパラメータ値である。
第1振幅調節回路113aは、制御回路118から入力される制御信号に含まれる制御値に基づいて、右旋円偏波信号の振幅を減衰または増幅する。また、第2振幅調節回路113bは、制御回路118から入力される制御信号に含まれる制御値に基づいて、左旋円偏波信号の振幅を減衰または増幅する。第1振幅調節回路113aおよび第2振幅調節回路113bは可変減衰回路でもよいし可変増幅回路でもよい。第1振幅調節回路113aと第2振幅調節回路113bは連続的に振幅を調節する構成でもよいし、離散的に振幅を調節する構成でもよい。第1振幅調節回路113aおよび第2振幅調節回路113bの一方のみを備えていても良い。
第1振幅調節回路113aおよび第2振幅調節回路113bを備えることで、右旋円偏波信号と左旋円偏波信号との振幅差を補償できる。よって、受信時は2分岐回路109から出力される信号の電力低下を防ぎ、送信時はアンテナ100から楕円偏波が送信されるのを防ぐことができる。右旋円偏波信号と左旋円偏波信号との振幅差は、第1移相器107aおよび第2移相器107bの挿入損失の違いに起因する場合、第1結合回路101aおよび第2結合回路101bの挿入損失の違いに起因する場合、2分岐回路109またはアンテナ100から、第1振幅調節回路113aおよび第2振幅調節回路113bに至るまでの伝送線路の電気長の合計の違いに起因する場合など、様々な要因により発生し得る。
第1振幅調節回路113aと第2振幅調節回路113bを同一構成としてもよい。この場合、第1振幅調節回路113aによる右旋円偏波信号の位相変化と、第2振幅調節回路113bによる左旋円偏波信号の位相変化が広い周波数範囲にわたり等しくなるため、広い周波数範囲にわたり、受信時に伝送線路112に出力される電力の低下を防ぐことができる。
以上の構成により、送信時には、伝送線路105aを伝搬する右旋円偏波信号の振幅と伝送線路105bを伝搬する左旋円偏波信号の振幅との差を制御回路118にフィードバックできる。よって、右旋円偏波信号と左旋円偏波信号の振幅差に応じて減衰量または増幅量を制御することで、交さ偏波識別度が良好な直線偏波を生成することができる。第1移相器107aと第2移相器107bの挿入損失等の違いによって右旋円偏波信号と左旋円偏波信号の振幅に差が生じるが、第1振幅調節回路113aまたは第2振幅調節回路113bで振幅差を低減することで、良好な交さ偏波識別度の直線偏波を生成できる。また、受信時は、第1振幅調節回路113aまたは第2振幅調節回路113bで振幅差を低減することで、2分岐回路109から出力される信号の電力低下を防ぐことができる。
[第5の実施形態]
これまで説明した各実施形態および変形例に係るアンテナ装置は、無線LANのアクセスポイント、基地局、レーダー、リモートセンシング、リモートコントローラーなど、無線通信の相手方のアンテナの偏波面が未知のとき、または通信の相手方が移動する場合に有利である。アンテナを機械的に動かすことなく、相手方から受信した信号から相手方のアンテナの偏波面を検出し、偏波面を合わせて電波を送信することができる。通信品質・通信距離の向上、レーダーの多機能化などが期待できる。また、これまで説明した各実施形態および変形例に係るアンテナ装置は、無線電力伝送を行う場合の送電装置または受電装置のアンテナとして用いることもできる。例えば送電装置のアンテナとして当該アンテナ装置を用いる場合、送電装置で生成した送電周波数を有する高周波信号を2分岐回路109に入力する。この際、受電装置のアンテナの偏波面に合わせて送電装置から送電する電磁波の偏波面を調整することで効率的な送電が可能となる。当該アンテナ装置を受電装置に用いる場合も、2分岐回路で等位相で合成を行うように制御することで効率的な受電が可能となる。
図13を用いて無線LANのアクセスポイント等の無線通信装置に本アンテナ装置を適用する例を示す。図13は、図1のアンテナ装置と、無線通信回路200とを備えた無線通信装置の構成例を示す。図1のアンテナ装置の代わりに、これまで述べた他の実施形態または変形例のアンテナ装置を用いてもよい。
無線通信回路200は、アンテナ装置を用いて、相手の無線通信装置と無線通信を行う。無線通信回路200は、ベースバンド回路201と、DA/AD変換回路202と、高周波回路203とを含む。ベースバンド回路201は、使用する通信方式または仕様等に準拠したフレームまたはパケットを生成し、生成したフレームまたはパケットのデジタル信号を符号化および変調する。DA/AD変換回路202は、変調後のデジタル信号をアナログ信号に変換する。高周波回路203は、帯域制御によりアナログ信号から所望帯域の信号を抽出し、抽出した信号を無線周波数に周波数変換し、変換後の信号(高周波信号)を増幅器で増幅して、2分岐回路109に出力する。高周波回路203の増幅器は、伝送線路112に接続されている。受信時は、高周波回路203は、2分岐回路109から高周波信号を受信する。高周波回路203は、受信した信号をLNA(Low Noise Amplifier)で低ノイズ増幅を行い、増幅後の信号から所望帯域の信号を抽出し、抽出した信号をベースバンドに周波数変換して、ベースバンド信号をDA/AD変換回路202に出力する。DA/AD変換回路202は、入力されたベースバンド信号をデジタル信号に変換してベースバンド回路201に出力する。ベースバンド回路201は、入力されたデジタル信号を復調および復号して、フレームまたはパケットを取得する。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
100、100a、100b、130:アンテナ(放射素子)
101a:第1結合回路
101b:第2結合回路
101c:第3結合回路
101d:第4結合回路
102、102a、102b:比較回路
103a、103b、104a、104b、104c、104d、105a、105b、106a、106b、110a、110b、111a、111b、112:伝送線路
107a:第1移相器
107b:第2移相器
108、118:制御回路
109:2分岐回路
113a:第1振幅調節回路
113b:第2振幅調節回路
131:90°ハイブリッドカプラ(外部回路)
141、141a、141b:ミキサ
142、142a、142b:フィルタ
143:90°ハイブリッドカプラ
200:無線通信回路
201:ベースバンド回路
202:DA/AD変換回路
203:高周波回路
VL:仮想線
CL:制御処理回路

Claims (21)

  1. 電波信号を受信し、前記電波信号を右旋円偏波信号と左旋円偏波信号とに分離するアンテナと、
    前記右旋円偏波信号を第1右旋円偏波信号と第2右旋円偏波信号に分割する第1回路と、
    前記左旋円偏波信号を第1左旋円偏波信号と第2左旋円偏波信号に分割する第2回路と、
    前記第1右旋円偏波信号と前記第1左旋円偏波信号との位相差を検出する制御処理回路と、
    を備えたアンテナ装置。
  2. 前記第2右旋円偏波信号の位相を可変な第1移相器と、
    前記第2左旋円偏波信号の位相を可変な第2移相器と、を備え、
    前記制御処理回路は、前記位相差に基づき前記第1移相器および前記第2移相器の少なくも一方を制御する
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第1移相器で調整された前記第2右旋円偏波信号と前記第2移相器で調整された前記第2左旋円偏波信号とを合成し、合成した信号を出力する分岐回路
    を備えた請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記制御処理回路は、前記第1右旋円偏波信号の振幅と、前記第1左旋円偏波信号の振幅とを用いて、前記位相差を検出する
    請求項1ないし3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  5. 前記第2右旋円偏波信号の振幅を可変な第1振幅調節回路と、
    前記第2左旋円偏波信号の振幅を可変な第2振幅調節回路と、を備え、
    前記制御処理回路は、前記第2右旋円偏波信号の振幅と前記第2左旋円偏波信号の振幅との差に基づいて、前記第1振幅調節回路と前記第2振幅調節回路の少なくとも一方を制御する
    請求項1ないし4のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  6. 前記右旋円偏波信号の位相を可変な第1移相器と、
    前記左旋円偏波信号の位相を可変な第2移相器と、を備え、
    前記第1回路は、前記第1移相器で調整された右旋円偏波信号を第3右旋円偏波信号と第4右旋円偏波信号に分割し、
    前記第2回路は、前記第2移相器で調整された左旋円偏波信号を第3左旋円偏波信号と第4左旋円偏波信号に分割し、
    前記制御処理回路は、前記第3右旋円偏波信号と前記第3左旋円偏波信号との位相差に基づき、前記第1移相器および前記第2移相器の少なくも一方を制御する
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  7. 前記第4右旋円偏波信号と前記第4左旋円偏波信号とを合成し、合成した信号を出力する分岐回路
    を備えた請求項6に記載のアンテナ装置。
  8. 前記第2右旋円偏波信号の位相を可変な第1移相器と、
    前記第2左旋円偏波信号の位相を可変な第2移相器と、
    前記第1移相器により調整された前記第2右旋円偏波信号を第3右旋円偏波信号と第4右旋円偏波信号とに分割する第3回路と、
    前記第2移相器により調整された前記第2左旋円偏波信号を第3左旋円偏波信号と第4左旋円偏波信号とに分割する第4回路と、を備え、
    前記制御処理回路は、前記第1右旋円偏波信号と前記第1左旋円偏波信号との前記位相差に基づき、前記第1移相器および前記第2移相器の少なくも一方を制御し、
    前記制御処理回路は、前記第3右旋円偏波信号と前記第3左旋円偏波信号との位相差に基づき、前記第1移相器および前記第2移相器の少なくも一方を制御する
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  9. 前記第4右旋円偏波信号と前記第4左旋円偏波信号とを合成し、合成した信号を出力する分岐回路
    を備えた請求項8に記載のアンテナ装置。
  10. 前記第1移相器の移相量の範囲は、前記第2移相器の移相量の範囲と等しい
    請求項2、3、6、7、8、9のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  11. 前記制御処理回路は、前記第1移相器および前記第2移相器のうちの一方の移相器の移相量を前記一方の移相器の移相量の範囲の最大値または最小値に固定した状態で、他方の移相器の移相量を変化させる
    請求項2、3、6、7、8、9のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  12. 前記アンテナおよび前記第1回路を接続する伝送線路の電気長と、前記第1回路および前記制御処理回路を接続する伝送線路の電気長との和は、前記アンテナおよび前記第2回路を接続する伝送線路の電気長と、前記第2回路および前記制御処理回路を接続する伝送線路の電気長の和と略等しい
    請求項1ないし11のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  13. 前記アンテナおよび前記第1回路を接続する伝送線路の形状と前記第1回路および前記制御処理回路を接続する伝送線路の形状とは、前記アンテナおよび前記第2回路を接続する伝送線路の形状と前記第2回路および前記制御処理回路を接続する伝送線路の形状と、前記アンテナから見て略対称である
    請求項1ないし12のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  14. 前記分岐回路の形状は、前記アンテナから見て略対称である
    請求項3、7ないし9のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  15. 前記アンテナと前記第1回路と前記第1移相器と前記分岐回路間を接続する伝送線路の電気長の和は、前記アンテナと前記第2回路と前記第2移相器と前記分岐回路間を接続する伝送線路の電気長の和と略等しい、
    請求項3、7、9に記載のアンテナ装置。
  16. 前記アンテナと前記第1回路と前記第1移相器と前記分岐回路を接続する伝送線路の形状は、前記アンテナと前記第2回路と前記第2移相器と前記分岐回路を接続する伝送線路の形状と、前記アンテナから見て略対称である
    請求項3、7、9に記載のアンテナ装置。
  17. 前記第1回路は、前記第2回路と同一の構成を有する
    請求項1ないし16のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  18. 前記第1移相器の挿入損失と前記第2移相器の挿入損失が略等しい
    請求項2、3、6、7、8、9のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  19. 前記第1移相器は、前記第2移相器と同一の構成を有する
    請求項2、3、6、7、8、9のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
  20. 前記第1振幅調節回路は、前記第2振幅調節回路と同一の構成を有する
    請求項5に記載のアンテナ装置。
  21. アンテナで受信した電波信号を右旋円偏波信号と左旋円偏波信号とに分離し、
    前記右旋円偏波信号を第1右旋円偏波信号と第2右旋円偏波信号に分割し、
    前記左旋円偏波信号を第1左旋円偏波信号と第2左旋円偏波信号に分割し、
    前記第1右旋円偏波信号と前記第1左旋円偏波信号との位相差を検出する
    信号受信方法。
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