JP2019216547A - 電力制御装置、太陽光発電システム、太陽光発電設備の不具合診断方法 - Google Patents

電力制御装置、太陽光発電システム、太陽光発電設備の不具合診断方法 Download PDF

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Abstract

【課題】太陽光発電設備の不具合診断のため、外部からの操作により太陽光発電設備の発電電圧を切り換える。【解決手段】太陽光発電設備用の電力制御装置50であって、前記太陽光発電設備1から供給される電力を直流から交流に変換して出力するインバータ回路53と、前記太陽光発電設備1の発電出力が最大電力点に追従するように、前記インバータ回路53を用いて、前記太陽光発電設備1の発電出力を最大電力点追従制御する制御部63と、外部から操作する操作部70と、を備え、前記制御部63は、前記操作部70の操作に応答して、前記電力制御装置50の出力電力の制限値を設定し、最大電力点追従制御による出力電力が制限値を超える期間、前記電力制御装置50の出力電力を制限することにより、前記太陽光発電設備1の発電電圧Vを最大電力点追従制御時の第1電圧V1から不具合診断用の第2電圧V2に変化させる。【選択図】図2

Description

本発明は、太陽光発電設備の不具合を診断する技術に関する。
太陽電池パネルは、外的要因や内的要因により、経年劣化や故障が発生する。また、草木の成長により太陽電池パネルに光が届かず発電できない状況が生まれる。太陽電池パネルの不具合を診断する手法として、太陽電池パネルの表面温度を赤外線カメラで測定し、パネルの発熱状態から判断する方法がある。この方法に関連する文献として、下記の特許文献1がある。しかし、赤外線カメラによる故障診断は、反射光などの影響から、太陽電池パネルの表面温度が正確に測定できない場合があり、また、草木の影による不具合も診断できないなど、診断精度が低いという問題がある。また、メガソーラなどの大規模発電システムでは、赤外線カメラで、多大な枚数の太陽電池パネルを全数検査する必要があり、検査工数が増大する。
また、太陽電池パネルの不具合を診断する別の方法として、専用の測定器で太陽電池パネル単体の発電電圧、発電電流を測定し、測定により得られたI−V特性を、正常時のI−V特性と比較することで、太陽電池パネルの不具合を診断する方法がある。太陽電池パネルは、パワーコンディショナなどの電力制御装置を介して、交流系統と連係している。専用の測定器は、太陽電池パネルの配線を外して単体の状態にしないと、接続できない。そのため、この方法の場合、不具合の診断を行うためには、電力制御装置を止めて、太陽電池パネルによる発電を中断する必要があった。
特開2011−146472号公報
ところで、パワーコンディショナなどの電力制御装置は、発電出力が最大電力点に追従するように、インバータ回路を用いて、太陽光発電設備の発電出力を最大電力点追従制御している。そのため、太陽光発電設備の不具合を診断するために、パワーコンディショナ単位の出力を切り換えようとしても、最大電力点追従制御中は、外部から変更することができない仕組みになっており、太陽光発電設備の発電電圧についても、変更できなかった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、太陽光発電設備の不具合を診断するため、外部からの操作により太陽光発電設備の発電電圧を調整できる機能を、電力制御装置に対して付加することを目的とする。
太陽光発電設備用の電力制御装置であって、前記太陽光発電設備から供給される電力を直流から交流に変換して出力するインバータ回路と、前記太陽光発電設備の発電出力が最大電力点に追従するように、前記インバータ回路を用いて、前記太陽光発電設備の発電出力を最大電力点追従制御する制御部と、外部から操作する操作部と、を備え、前記制御部は、前記操作部の操作に応答して、前記電力制御装置の出力電力の制限値を設定し、最大電力点追従制御による出力電力が制限値を超える期間、前記電力制御装置の出力電力を制限することにより、前記太陽光発電設備の発電電圧を最大電力点追従制御時の第1電圧から不具合診断用の第2電圧に変化させる。
この電力制御装置によれば、操作部への操作により、電力制御装置の出力を制限し、太陽光発電設備の発電電圧を最大電力点追従制御時の第1電圧から不具合診断用の第2電圧に変化させることが出来る。
太陽光発電システムであって、太陽光発電設備と、電力制御装置と、前記太陽光発電設備の状態を監視する監視装置と、を備え、前記太陽光発電装備は、並列に接続された複数の太陽電池パネル群と、前記複数の太陽電池パネル群の配線を集約して前記電力制御装置に接続する1又は複数の接続箱と、を備え、前記太陽電池パネル群は、直列に接続された複数の太陽電池パネルであり、前記接続箱は、前記太陽電池パネル群毎に電流センサを備え、前記電力制御装置は、前記操作部への操作に応答して、前記電力制御装置の出力電力の制限値を設定し、前記電流センサは、少なくとも前記電力制御装置の出力電力が前記制限値に制限されている期間に、各太陽電池パネル群の発電電流を計測し、前記電流センサにより計測した各太陽電池パネル群の電流値を前記接続箱から前記監視装置に送信する。
この太陽光発電システムによれば、太陽光発電設備の不具合を診断するために必要なデータ、すなわち、電力制御装置の出力電力を制限値に制限している期間中における各太陽電池パネル群の電流を、接続箱に設けられた電流センサで一度に計測することが出来る。そのため、太陽光発電設備の不具合診断に必要となるデータを少ない工数で収集出来る。また、計測した各太陽電池パネル群の電流のデータは、接続箱から監視装置に送信され、監視装置に集められる。そのため、監視装置にて、各太陽電池パネル群の電流のデータを表示したり、比較することにより、太陽光発電設備の不具合の有無を診断することが出来る。
並列に接続された複数の太陽電池パネル群を有する太陽光発電設備の不具合診断方法であって、前記太陽電池パネル群は、直列に接続された複数の太陽電池パネルであり、最大電力点追従制御による出力電力が制限値を超える期間、前記電力制御装置の出力電力を前記制限値に制限し、前記電力制御装置の出力電力が前記制限値に制限されている期間に、各太陽電池パネル群の発電電流を電流センサで計測し、計測した各太陽電池パネル群の電流値に基づいて、前記各太陽電池パネル群について不具合の有無を診断する。
この不具合診断方法では、太陽光発電設備の発電を停止することなく、多少の発電効率を下げるのみで、太陽光発電設備の不具合を診断できる。また、赤外線カメラを使用して太陽光発電設備の不具合を診断する場合に比べて、検査工数が大幅に削減できるというメリットがある。更に、太陽光発電設備の不具合の有無を精度よく診断できるというメリットがある。つまり、電力制御装置の出力電力を制限値に制限している期間は、制限しない場合に比べて、健全な太陽電池パネル群と不具合が起きている太陽電池パネル群で、発電電流に顕著な差が現れる。そのため、不具合の診断に適したデータを取得することが可能であり、各太陽電池パネル群について不具合の有無を精度よく診断することが出来る。
本発明によれば、太陽光発電設備の不具合を診断することを目的として、外部からの操作により、太陽光発電設備の発電電圧を切り換えることが出来る。また、本発明によれば、太陽光発電設備の不具合の有無を精度よく診断できる。
実施形態1における太陽光発電システムの概念図 太陽光発電システムのブロック図 太陽電池パネルの日射強度別のI−V特性曲線 最大電力点追従制御の説明図 太陽電池パネルの等価回路図 太陽電池パネルのI−V特性曲線を示すグラフ ストリングのI−V特性曲線を示すグラフ MPPT制御時における1日あたりの各データを示すグラフ 健全なストリングと不具合が発生したストリングの電流値を示すグラフ 出力制限時における1日あたりの各データを示すグラフ 健全なストリングと不具合が発生したストリングの電流値を示すグラフ パワーコンディショナの出力制限処理の流れを示すフローチャート図 太陽光発電設備の不具合診断処理の流れを示すフローチャート図 電流減少値Gの倍率G/Goのグラフ 電流減少率Hの倍率H/Hoのグラフ
<実施形態1>
1.太陽光発電システムの全体構成
図1は太陽光発電システムU1の概念図である。図2は太陽光発電システムU1のブロック図である。太陽光発電システムU1は、太陽光発電設備1と、パワーコンディショナ50と、監視装置100と、から構成されている。パワーコンディショナ50は、変電設備80を介して、電力会社の電力系統90に接続されている。パワーコンディショナ50は、本発明の「電力制御装置」の一例である。
太陽光発電設備1は、複数枚の太陽電池パネルPを直列に接続した太陽電池パネル群(以下、ストリング)10と、複数の接続箱20と、複数の集電箱30と、を備えている。接続箱20は複数のストリング10を集約し、集電箱30は、接続箱20に集約された複数のストリング10を更に集約してパワーコンディショナ50に接続する。パワーコンディショナ50には、複数のストリング10が、接続箱20及び集電箱30を介して、並列に接続されている。尚、図2は、太陽光発電設備1を簡略化して、1つの接続箱20に対して、10A〜10Cの3つのストリングが並列に接続された状態を示している。
パワーコンディショナ50は、太陽光発電設備1により発電された電力を直流から交流に変換して変電設備80に出力する装置であり、図2に示すように、第1計測部51と、インバータ回路53と、交流フィルタ部55と、第2計測部57と、PWM制御部61と、電力制御部63と、通信I/F65と、表示操作パネル67と、不具合診断パネル70を備える。電力制御部63が、本発明の「制御部」の一例である。
インバータ回路53は、IGBTなどの半導体スイッチから構成されている。インバータ回路53は、入力される電力を、直流から交流に変換して出力する。交流フィルタ部55は、インバータ回路53の出力側に位置している。インバータ回路53の出力は、交流フィルタ部55により高調波成分が除去された後、変電設備80に対して出力される。
第1計測部51はパワーコンディショナ50の入力段に位置し、第2計測部57はパワーコンディショナ50の出力段に位置する。第1計測部51は、パワーコンディショナ50の入力電圧Vinと入力電流Iinを計測する。第2計測部57は、パワーコンディショナ50の出力電圧Voutと出力電流Ioutを計測する。
電力制御部63は、第1計測部51や第2計測部57の計測値に基づいて、PWM制御部61を介してインバータ回路53を制御することにより、太陽光発電設備1の出力状態を制御する。具体的には、太陽光発電設備1が最大出力になるように、太陽光発電設備1の動作点Mを最適動作点Mvに追従させる最大電力点追従制御(MPPT)を行う。
通信I/F65は、監視装置100との間で通信を行うために設けられている。表示操作パネル67は、第1計測部51や第2計測部57の計測値を表示したり、監視員が各種の入力操作を行うために設けられている。
不具合診断パネル70は、不具合診断スイッチ71と、調整ボリューム75とを備える。不具合診断スイッチ71は、監視員が外部から操作するスイッチであり、太陽光発電設備1の不具合診断を行う時に操作するスイッチである。また、調整ボリューム75は、不具合診断時に、パワーコンディショナ50の出力電力(≒太陽光発電設備1の発電出力)を調整するために設けられている。これら不具合診断スイッチ71と調整ボリューム75は、監視員が手入力で外部から操作可能であるほか、監視装置100から指令を送ることで外部から遠隔操作することが可能である。尚、「外部から操作」とは、パワーコンディショナ50に対してその外部から操作が出来るという意味である。また、不具合診断スイッチ71は、本発明の「操作部」の一例であり、調整ボリューム75は、本発明の「調整部」の一例である。
監視装置100は、演算部111と、記憶部113と、モニタ115と、入力部117を備える。入力部117は監視員が各種の入力操作を行うために設けられている。監視装置100は、通信線を介して、各接続箱20と接続されている。接続箱20にはストリング10の電流を計測する電流センサ25が設けられている。接続箱20から監視装置100に対して各ストリング10の発電電流Iのデータが送信されるようになっている。
監視装置100は、通信線を介して、パワーコンディショナ50と接続されている。パワーコンディショナ50から監視装置100に対して、パワーコンディショナ50の入力電流Iin、入力電圧Vin、出力電流Iout、出力電圧Voutのデータが送信されるようになっている。
監視装置100は、通信線を介して、気象計120と接続されている。気象計120から監視装置100に対して、太陽光発電設備1の設置個所の気象情報のデータが送信される。
監視装置100の演算部111は、以下の情報に基づいて、太陽光発電設備1の発電状態を監視する。具体的には、ストリング単位の発電電流I、発電電圧V、電力値を監視する。
(a)各ストリングの発電電流I
(b)パワーコンディショナの入力電流Iin、入力電圧Vin、出力電流Iout、出力電圧Vout
(c)太陽光発電設備1の設置個所の気象情報
尚、ストリング10は並列接続されているため、ストリング10の発電電圧Vと太陽光発電設備1の発電電圧Vは同じであり、太陽光発電設備1の発電電圧Vはパワーコンディショナ50の入力電圧Vinと等しい。また、全ストリング10の発電電流Iの合計値が太陽光発電設備1の発電電流Iであり、太陽光発電設備1の発電電流Iはパワーコンディショナ50の入力電流Iinに等しい。
2.太陽電池パネルPのI−V特性と最大電力点追従制御
図3は、太陽電池パネルPの日射強度別のI−V特性曲線であり、横軸は太陽電池パネルPの発電電圧V[V]、縦軸は太陽電池パネルPの発電電流I[A]を示している。太陽電池パネルPのI−V特性曲線は、発電電圧Vがゼロから所定値(一例として約30V)までの間は発電電流Iが概ね一定である。そして、発電電圧Vが所定値を超えると、電流値が急激に垂下する特性である。
太陽電池パネルPの発電電流Iは、日射強度が高いほど大きいが、発電電圧Vが所定値を超えると、電流値が急激に垂下する特性であることは、日射強度に関係なく、共通している。以下、I−V特性曲線が平坦な領域を第1領域F1とし、I−V特性曲線が垂下する領域を第2領域F2とする。尚、I−V特性曲線が2つの領域F1、F2を有する点は、ストリング10のI−V特性曲線も同じである。
図4は、最大電力点追従制御(MPPT)の説明図であり、ストリング10のI−V特性曲線Laと、P−V特性曲線Lbを示している。図4において、横軸はストリング10の発電電圧V[V]、左縦軸はストリング10の発電電流I[A]、右縦軸は電力P[W]である。尚、「La1」は日射強度小の時のI−V特性曲線、「La2」は日射強度大の時のI−V特性曲線である。また、「Lb1」は日射強度小の時のP−V特性曲線、「Lb2」は日射強度大の時のP−V特性曲線である。
最大電力点追従制御は、太陽光発電設備1の発電時に、出力を最大化できる最適動作点Mvを自動で求める制御である。ストリング10のP−V特性曲線Lbは、図4に示すように概ねフの字型の曲線となり、P−V特性曲線の頂点が最適動作点Mvである。
最大電力点追従制御では、図4に示すP−V特性曲線において、発電電圧Vを一方向(増加又は減少)に変化させていき、電力Pが増加から減少に転換すると、発電電圧Vを変化させる方向を逆方向にする。これを繰り返すことにより、電力Pが常に最大となる最適動作点Mvに制御することが出来る。
太陽光発電設備1の発電電圧Vin、発電電流Iinは、パワーコンディショナ50による最大電力点追従制御により、図4に示すようにI−V特性曲線において、第1領域F1と第2領域F2の境界付近の動作点(最適動作点Mv)に制御される。尚、「Mv1」は日射強度小の時の最適動作点、「Mv2」は日射強度大の時の最適動作点である。また、曲線Lmは、日射変化に伴う最適動作点Mvの変化曲線(Mv1→Mv2)を示している。
3.太陽電池パネルの特性
図5は、太陽電池パネルPの等価回路図である。図5の等価回路は、1枚の太陽電池パネルPを、3つの電池セルCにより置き換えている。太陽電池パネルPは、電池セルCごとに、バイパスダイオードBPDを備えている。バイパスダイオードBPDは、電池セルCと並列に接続されている。バイパスダイオードBPDは、故障した電池セルCや草木の影になった電池セルCをバイパスすることで、太陽電池パネルPの発電不能(断線)を抑制すると共に、太陽電池パネルPの異常発熱を防止するために設けられている。
図6は、太陽電池パネルPのI−V特性曲線Lcであり、横軸は太陽電池パネルPの発電電圧V[V]、縦軸は太陽電池パネルPの発電電流I[A]を示している。「Lc0」は健全時の太陽電池パネルPのI−V特性曲線である。健全時とは、太陽電池パネルPが正常に発電出来ている状態である。「Lc1」は、バイパスダイオードBPDが1つ動作した時の太陽電池パネルPのI−V特性曲線である。
4.太陽光発電設備1の不具合診断
太陽光発電設備1に不具合が発生している状態とは、一部の太陽電池パネルPにて発電量が下がり、太陽光発電設備1の発電効率が低下している状態である。不具合が発生する理由としては、一部の太陽電池パネルPが劣化や故障している場合がある。また、一部の太陽電池パネルPが、草木や雲の影になって発電出来ていない場合がある。不具合が発生していると、上記したように、バイパスダイオードBPDが働く場合がある。
図7は、ストリング10のI−V特性曲線Ldであり、横軸はストリング10の発電電圧V[V]、縦軸はストリング10の発電電流I[A]を示している。図中のBPDはバイパスダイオードを示す(図12、13も同様)。「Ld0」は健全なストリング10のI−V特性曲線である。また「Ld1」〜「Ld3」は不具合が発生したストリング10のI−V特性曲線である。「Ld1」〜「Ld3」は、不具合発生に伴って、バイパスダイオードBPDが1〜3個動作したストリング10のI−V特性曲線である。
図7に示す電流差ΔIは、健全なストリング10の発電電流I[A]と、バイパスダイオードBPDが動作したストリング10の発電電流I[A]の差である。電流差ΔIは、ストリング10の発電電圧がV1、V2、V3と高くなることで、大きくなる傾向を示す。
太陽光発電設備1の最大電力点追従制御中(自動運転中)は、太陽光発電設備1の発電電圧Vinは、第1領域F1と第2領域F2の境界付近の第1電圧V1に制御される。境界付近の第1電圧V1では、電流差ΔIが小さく、健全なストリング10と、一部の太陽電池パネルPに不具合が起きているストリング10の判断が難しい場合がある。
パワーコンディショナ50は、不具合診断スイッチ71に対する操作により、出力電力Poutを、制限値Prに制限する機能を有している。この制限値Prは、パワーコンディショナ50を通日、最大電力点追従制御した時の出力電力Poutのピーク値Pmaxよりも小さな値(図8A参照)である。出力電力Pout−発電電圧Vinは日射が一定であれば、一意の相関性(図4に示すP−V特性曲線Lb参照)があり、制限値Prは第2電圧V2と対応する。パワーコンディショナ50の出力電力Poutを制限値Prに制限することにより、発電電圧Vinは、最大電力点追従制御時の第1電圧V1から上昇し、電流が垂下する第2領域F2内の第2電圧V2に変化する。
太陽光発電設備1の発電電圧Vinを変化させることで、健全なストリング10と不具合を生じているストリング10間で、大きな電流差ΔIが得られることから、発電電圧Vinを変化させない場合に比べて、太陽光発電設備1の不具合の有無を精度よく判断することが出来る。
図7に示すように、ストリング10のI−V特性曲線Ld0において、第1領域F1と第2領域F2の境界電圧は、約380[V]である。最大電力点追従制御時の第1電圧V1は一例として360[V]、不具合診断用の第2電圧V2は一例として410[V]である。
図8Aは、通日最大電力点追従制御した場合における、各データの1日の変化を示すグラフである。図8Aは、晴天時のデータであり、Sは日射強度、Vinは太陽光発電設備1の発電電圧、Iinは太陽光発電設備1の発電電流、Poutはパワーコンディショナ50の出力電力を示している。
図8Bは、図8Aのデータ取得時(晴天、通日最大電力点追従制御)における、ストリング10の1日の電流変化グラフであり、横軸は時間[s]、縦軸はストリング10の発電電流I[A]を示す。Id0は健全なストリング10のデータ、Id1はバイパスダイオードBPDが1つ動作したストリング10のデータである。
図8Bから明らかなように、バイパスダイオードBPDが1個動作した状態では、健全なストリング10と、不具合が発生したストリング10の発電電流I[A]の差が微小であり、不具合の有無を判断することが出来ない。図8A、図8Bは、太陽電池パネルPの設置から1年程度のデータであり、今後、時間と共に、太陽電池パネルPが劣化し発電電流値が下がり、個々の性能に差が生まれた場合には、さらに、不具合判別ができなくなることが予想される。
図9Aは、最大電力点追従制御を行いつつ、発電量が高い日中のT期間は出力電力Poutを制限値Prに制限した時における、各データの1日の変化を示すグラフである。図9Aは、晴天時のデータであり、Sは日射強度、Vinは太陽光発電設備1の発電電圧、Iinは太陽光発電設備1の発電電流、Poutはパワーコンディショナ50の出力電力を示している。
図9Bは、図9Aのデータ取得時(晴天、T区間の出力制限)における、ストリング10の1日の電流変化グラフであり、横軸は時間[s]、縦軸はストリング10の発電電流I[A]を示す。Id0は健全なストリング10のデータ、Id1はバイパスダイオードBPDが1つ動作したストリング10のデータである。
図9Bから明らかなように、出力電力Poutを制限している日中のT区間は、バイパスダイオードBPDが1個動作した状態であっても、健全なストリング10と、不具合が発生したストリング10の発電電流I[A]の差が大きくなり、不具合の有無を判断することが出来る。健全なストリング10は、昼12時を最大に日射量が増えた場合でも、発電電流I[A]は一定を保つが、不具合が発生したストリング10は、日射量が増えると、健全なストリング10との差が大きくなる傾向を示す。
このように、パワーコンディショナ50の出力電力Poutを制限することで、健全なストリング10と不具合が起きているストリング10の発電電流Iの電流差ΔIが大きくなることから、太陽光発電設備1の各ストリング10について、不具合の有無が判断し易くなることが理解できる。
次に太陽光発電設備1の不具合診断時に実行される、パワーコンディショナ50の出力制限処理の流れを、図10を参照して説明する。
日の出により太陽光発電設備1が発電を開始すると(S10)、パワーコンディショナ50は、自動運転状態となり、電力制御部63は、最大電力点追従制御(MPPT)を実行する。これにより、発電開始後、太陽光発電設備1の発電電圧Vinは、第1領域F1と第2領域F2の境界付近の第1電圧V1に制御される。
発電開始後、日射量の増加により発電量が増加するため、パワーコンディショナ50の出力電力Poutは増加してゆく。
監視員が、診断日の午前に、監視装置100から指令を送り、不具合診断パネル70の不具合診断スイッチ71をオンすると(S20)、パワーコンディショナ50の電力制御部63は、パワーコンディショナ50の出力電力Poutにリミッタ(制限値Pr)を設定する(S30)。
例えば、図8Aに示すように、その日の日射量や日射強度などから推測される出力電力Poutのピーク値Pmaxより少なくとも低い値を制限値Prとして設定する。本実施形態では、昼12時あたりの最大日射強度(所定の日射強度)において、太陽光発電設備1の発電電圧Vinが不具合診断用の第2電圧V2に変化するように制限値Prの大きさを設定している。
その後、発電量の増加に伴って、パワーコンディショナ50の出力電力Poutが制限値Prに到達すると、電力制御部63は、インバータ回路53を用いて、パワーコンディショナ50の出力電力Poutを制限値Prに制限する。具体的には、太陽光発電設備1の発電電圧Vinを最大電力点追従制御時の第1電圧V1からそれよりも高い電圧に変化させることにより、パワーコンディショナ50の出力電力Poutを絞って、制限値Prに制限する。それ以降、パワーコンディショナ50の出力電力Poutは、制限値Prにて一定値に制御される(S40)。
パワーコンディショナ50の出力電力Poutを制限値Prに制限することで、太陽光発電設備1の発電電圧Vinは、第1領域F1と第2領域F2の境界付近の第1電圧V1から上昇し、昼12時を含むその前後の時間帯(日射強度が概ね最大値をキープする時間帯)に、第2電圧V2に変化した状態となる。
その後、日射量の減少に伴い発電量が減少して、パワーコンディショナ50の出力電力Poutが制限値Prを下回る状態になると、出力電力Poutの制限が解除される(S50)。それ以降、電力制御部63は、再び、最大電力点追従制御(MPPT)を実行する。これにより、太陽光発電設備1の発電電圧Vinは、再び、第1領域F1と第2領域F2の境界付近の第1電圧V1に制御される。そして、日没になると、その日の発電は終了する(S60)。
次に太陽光発電設備1の不具合診断処理の手順を、図11を参照して説明する。
太陽光発電設備1の各ストリング10の発電電流Iは、接続箱20の電流センサ25により、所定の計測周期で計測される。
そして例えば、1日分のデータ計測が終了すると、接続箱20から監視装置100に対して、各ストリング10の発電電流Iの1日分の計測データが、送信される(S100)。
あとは、監視装置100の演算部111にて、出力電力Poutを制限している期間Tのうち昼12時前後の時間帯(太陽光発電設備1の発電電圧Vinが第2電圧V2に変化している時間帯)について、ストリング間で発電電流Iを比較することにより、太陽光発電設備1の不具合の有無を判断することが出来る(S110)。例えば、昼12時前後の時間帯について、全ストリング10の発電電流Iの平均値Iavを求める。そして更に、各ストリング10について、平均値Iavに対する発電電流Iの電流差ΔIを求め、それを閾値と比較する。
電流差ΔIが閾値未満の場合、太陽光発電設備1は不具合なし、すなわち、ストリング10は全て健全であると、判断できる。一方、電流差ΔIが閾値を超えているストリング10が存在する場合、電流差ΔIが閾値を超えているストリング10に、不具合が発生していると判断できる。
尚、この例では、各ストリング10の発電電流Iを平均値Iavと比較して不具合の有無を判断しているが、平均値Iavは健全なストリング10の発電電流Iを代用する値である。各ストリング10の発電電流Iのデータから、健全なストリング10を見分けることが出来る場合(例えば、健全なストリングは電流値がほぼ一致するため、電流値がほぼ一致するストリングを健全なストリング10と判断することが出来る)、そのデータ(健全なストリング10の発電電流I)を比較対象としてもよい。
そして、不具合なしと判断した場合(S110:YES)、処理は終了する。一方、不具合有りと判断した場合(S110:NO)、監視装置100は、モニタ115にエラーメッセージを表示するなど、不具合の発生を報知する処理を行う(S120)。
その後、作業者は、不具合が発生しているストリング10を対象に、一般化している手法を用いて、不具合の原因となっている太陽電池パネルPを特定する作業を行い、そのパネルPを交換する作業を行う。これにより、太陽光発電設備1の不具合を取り除くことが出来る。
尚、図11に示す不具合診断は、晴天日の計測データを用いて、判断することが好ましい。例えば、不具合診断用に1日分の計測データを取集した場合でも、出力電力Poutを制限する期間Tにおいて、天気が安定せず、途中で曇りになった場合、そのデータは使用せず、少なくとも期間Tは、晴天の状態が続いている日に、データを再計測して判断することが好ましい。晴天日のデータを使用することで、信頼性の高い診断結果が得られる。晴天時、太陽光発電設備1の発電データ(発電電圧Vinや発電電流Iin)は概ね安定し、非晴天時は、時間に対する変化が大きい。そのため、晴天の判断は、太陽光発電設備1の発電データ(発電電圧Vinや発電電流Iin)の時間に対する変化量の大きさから判断するとよい。また、日射量から判断してもよい。
また、健全なストリング10と不具合を生じているストリング10の電流差ΔIは、不具合の程度や規模に依存している。そのため、パワーコンディショナ50の出力電力Poutを制限値Prに絞っただけでは、診断に適した電流差ΔIが得られない場合がある。
このような場合、不具合の有無を改めて再診断するときに、監視装置100から不具合診断スイッチ71を遠隔操作するのと同時に、調整ボリューム75を用いて、パワーコンディショナ50の出力電力Poutの制限値Prを初期値から減少調整することが出来る。制限値Prを減少調整して出力制限時にパワーコンディショナ50の出力電力Poutを電力制御部63にて更に絞ることで、太陽光発電設備1の発電電圧Vinを、第2電圧V2からそれより高い第3電圧V3に調整することが出来る。尚、初期値は、制限値Prの初期設定値であり、不具合診断スイッチ71に対する操作に応答して設定される値である。
太陽光発電設備1の発電電圧Vinを第2電圧V2よりも高い第3電圧V3に切り換えることで、電流差ΔIが更に拡大して大きくなるため(図7:ΔI2⇒ΔI3)、不具合の程度や規模が小さい場合でも、太陽光発電設備1の不具合の有無を、精度よく判断することが出来る。
図12は電流減少値Gの倍率G/Goを示すグラフである。電流減少値Gは、出力制限中(第1電圧V1から電圧を高い方向に変化させた時)の電流減少値であり、以下の(1)式により定義される。電流減少値Goは最大電力点追従制御時(第1電圧V1時)の電流減少値である。GoもGと同様に(1)式で定義される。
G=ΔI=Io−In・・・・・・・・・・・・・・(1)
ΔIは健全なストリング10の発電電流Ioと、不具合が発生(バイパスダイオードBPDが動作)したストリング10の発電電流In(In=I1、I2、・・・)の差である。nは、バイパスダイオードBPDの動作数である。
図12に示すように、電流減少値Gの倍率G/Goは、ストリング10の発電電圧Vに比例して大きくなる。そのため、発電電圧Vを大きくすることで、大きな電流差ΔIが得られることが理解できる。
図13は電流減少率Hの倍率H/Hoを示すグラフである。電流減少率Hは、出力制限中(第1電圧V1から電圧を高い方向に変化させた時)の電流減少率であり、以下の(2)式により定義される。Hoは、最大電力点追従制御時(第1電圧V1時)の電流減少率であり、以下の(3)式により定義される。
H=ΔI/In=(Io−In)/In・・・・・(2)
Ho=ΔI/Io=(Io−In)/Io・・・・(3)
ΔIは健全なストリング10の発電電流Ioと、不具合が発生(バイパスダイオードBPDが動作)したストリング10の発電電流In(In=I1、I2、・・・)の差である。nは、バイパスダイオードBPDの動作数である。
図13に示すように、電流減少率Hの倍率H/Hoは、ストリング10の発電電圧Vに比例して、大きくなる。そのため、発電電圧Vを大きくすることで、大きな電流差ΔIが得られることが理解できる。
第1電圧V1と第2電圧V2の両電圧(MPPT制御時と出力制限時の双方)で、各ストリング10の電流を計測すれば、上記した電流減少値Gの倍率G/Goや電流減少率Hの倍率H/Hoを求めることが可能であり、これを、不具合診断に用いることもできる。
例えば、電流減少値Gの倍率G/Goや電流減少率Hの倍率H/Hoのデータを、監視装置100のモニタ115に表示して、その値から、監視員に太陽光発電設備1の不具合の有無を判断させることが出来る。また、電流減少値Gの倍率G/Goや電流減少率Hの倍率H/Hoを閾値と比較することにより、太陽光発電設備1の不具合の有無を判断することが出来る。尚、Hoの分母はIo(健全なストリング10の発電電流)、Hの分母はIn(不具合を生じたストリング10の発電電流)であり、Ho、Hは意図的に分母を変えている。このようにすることで、HoとHの分母をIoやInのいずれかで統一する場合に比べて、不具合を生じたストリング10があったとき、倍率H/Hoは拡大(増幅)され、変化が大きくなる。そのため、電流減少率Hの倍率H/Hoを不具合診断に用いることが好ましい。
5.効果
最大電力点追従制御による出力電力Poutが制限値Prを超える期間、パワーコンディショナ50の出力電力Poutを制限値Prに制限することで、太陽光発電設備1の発電電圧Vinを最大電力点追従制御時の第1電圧V1から不具合診断用の第2電圧V2に変化させることが出来る。健全なストリング10と不具合が起きているストリング10の電流差ΔIは、最大電力点追従制御時の第1電圧V1に比べて、不具合診断用の第2電圧V2の方が大きい。そのため、太陽光発電設備1の不具合の有無を精度よく判断することが出来る。
また、各ストリング10の発電電流Iを、接続箱20に設けられた電流センサ25で、一度に計測することが出来る。そのため、太陽光発電設備1の不具合を診断するために必要なデータを少ない工数で収集出来る。また、計測した各ストリング10の発電電流Iのデータは、接続箱20から監視装置100に送信され、監視装置100に集められる。そのため、監視装置100にて、各ストリング10の発電電流Iのデータを比較することにより、太陽光発電設備1の不具合の有無を診断することが出来る。
特に、メガソーラなど大型の太陽光発電設備1は、ストリング10の並列接続数が多く、膨大な枚数の太陽電池パネルPを使用している。そのため、赤外線カメラを用いて太陽電池パネルPの温度を検出して不具合診断を行う場合、検査に莫大な工数が必要である。また、専用の測定器を用いて、太陽電池パネルPのI−V特性曲線を求めて不具合診断を行う場合も同様である。実施形態1で開示した不具合診断方法は、こうした他の不具合診断方法に比べて、検査工数が大幅に削減できるというメリットがある。
また、ストリング10や太陽電池パネルPの配線を繋げたままの状態で、不具合診断に必要なデータを収集することが出来る。そのため、発電を止めずに、太陽光発電設備1の不具合の有無を判断することが出来る。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、監視装置100からの遠隔操作でパワーコンディショナ50の不具合診断スイッチ71を操作した例を示したが、作業者が手動で不具合診断スイッチ71を操作してもよい。
(2)上記実施形態では、不具合診断パネル70に、不具合診断スイッチ71と調整ボリューム75を設けた例を示したが、調整ボリューム75は無くてもよい。
(3)上記実施形態では、ストリング10の発電電流Iのデータを1日分計測し、その後、太陽光発電設備1の不具合診断を行った。太陽光発電設備1の不具合診断は、リアルタイムで行ってもよい。具体的には、接続箱20から監視装置100に対して、各ストリング10の発電電流Iの計測データをリアルタイムで送信する。そして、太陽光発電設備1の出力電力Poutを制限している期間Tに、リアルタイムで送信される各ストリング10の発電電流Iに基づいて、不具合の有無を診断するようにしてもよい。また、不具合の有無の判断主体は、監視装置100でもいいし、監視員でもよい。例えば、監視装置100のモニタ115に各ストリング10の発電電流Iのデータを数字やグラフで表示し、表示されたデータから、出力電力Poutを制限している期間Tにおいて、電流差ΔIを読み取って、その大きさから監視員が判断してもよい。
(4)太陽光発電設備1の不具合診断は、出力電力Poutを制限している期間Tのうち昼12時前後の時間帯(太陽光発電設備1の発電電圧Vinが第2電圧V2に変化している時間帯)に、計測される各ストリング10の発電電流Iに基づいて行うものであれば、どのような方法でもよい。実施形態1で説明したように、各ストリング10の発電電流Iを平均値Iavと比較する方法でもいいし、各ストリング10の発電電流Iを健全と判断されるストリング10の発電電流Iと比較する方法でもよい。
(5)上記実施形態では、接続箱20から監視装置100に対して、電流センサ25で計測した各ストリング10の1日分の発電電流Iのデータをまとめて送った。接続箱20から監視装置100に対して各ストリング10の発電電流Iのデータをリアルタイムで送る場合、監視員は、そのデータから、診断に適した電流差ΔIが得られているか、リアルタイムで判断できる。そのため、診断に適した電流差ΔIが得られていないような場合、不具合診断のため、パワーコンディショナ50の出力電力Poutを制限値Prに制限している期間Tに、監視装置100から調整ボリューム75を遠隔操作して、診断に適した電流差ΔIが得られるように、制限値Prを初期値より小さい値に減少調整してもよい。
(6)本明細書で開示する技術は、砂漠や宇宙ステーションなどに設置された太陽光発電設備1に対して、適用することも可能である。
1...太陽光発電設備
10...ストリング(本発明の「太陽電池パネル群」の一例)
20...接続箱
25...電流センサ
50...パワーコンディショナ(本発明の「電力制御装置」の一例)
53...インバータ回路
61...PWM制御部
63...電力制御部(本発明の「制御部」の一例)
70...不具合診断パネル
71...不具合診断スイッチ(本発明の「操作部」の一例)
75...調整ボリューム(本発明の「調整部」の一例)
80...変電設備
100...監視装置
P...発電電池パネル
U1...太陽光発電システム

Claims (6)

  1. 太陽光発電設備用の電力制御装置であって、
    前記太陽光発電設備から供給される電力を直流から交流に変換して出力するインバータ回路と、
    前記太陽光発電設備の発電出力が最大電力点に追従するように、前記インバータ回路を用いて、前記太陽光発電設備の発電出力を最大電力点追従制御する制御部と、
    外部から操作する操作部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記操作部の操作に応答して、前記電力制御装置の出力電力の制限値を設定し、最大電力点追従制御による出力電力が制限値を超える期間、前記電力制御装置の出力電力を制限することにより、前記太陽光発電設備の発電電圧を最大電力点追従制御時の第1電圧から不具合診断用の第2電圧に変化させる、電力制御装置。
  2. 請求項1に記載の電力制御装置であって、
    外部からの操作に応答して、前記制限値を初期値よりも減少方向に調整する調整部を備える、電力制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電力制御装置であって、
    前記太陽光発電設備は、
    並列に接続された複数の太陽電池パネル群を備え、
    前記太陽電池パネル群は、直列に接続された複数の太陽電池パネルであり、
    前記太陽電池パネル群の発電電圧Vに対する発電電流Iの変化を示すI−V特性曲線は、発電電流Iが平坦な第1領域と、前記発電電流Iが垂下する第2領域と、を有する特性であり、
    前記第2電圧は、最大電力点追従制御時の前記第1電圧よりも高く、前記第2領域内の電圧である、電力制御装置。
  4. 太陽光発電システムであって、
    太陽光発電設備と、
    請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の電力制御装置と、
    前記太陽光発電設備の状態を監視する監視装置と、を備え、
    前記太陽光発電装備は、
    並列に接続された複数の太陽電池パネル群と、
    前記複数の太陽電池パネル群の配線を集約して前記電力制御装置に接続する1又は複数の接続箱と、を備え、
    前記太陽電池パネル群は、直列に接続された複数の太陽電池パネルであり、
    前記接続箱は、前記太陽電池パネル群毎に電流センサを備え、
    前記電力制御装置は、前記操作部への操作に応答して、前記電力制御装置の出力電力の制限値を設定し、
    前記電流センサは、少なくとも前記電力制御装置の出力電力が前記制限値に制限されている期間に、各太陽電池パネル群の発電電流を計測し、
    前記電流センサにより計測した各太陽電池パネル群の電流値を前記接続箱から前記監視装置に送信する、太陽光発電システム。
  5. 請求項4に記載の太陽光発電システムであって、
    前記監視装置は、前記電力制御装置の出力電力が前記制限値に制限されている期間に計測された各太陽電池パネル群の電流値に基づいて、各太陽電池パネル群について不具合の有無を診断する、太陽光発電システム。
  6. 並列に接続された複数の太陽電池パネル群を有する太陽光発電設備の不具合診断方法であって、
    前記太陽電池パネル群は、直列に接続された複数の太陽電池パネルであり、
    最大電力点追従制御による出力電力が制限値を超える期間、電力制御装置の出力電力を前記制限値に制限し、
    前記電力制御装置の出力電力が前記制限値に制限されている期間に、各太陽電池パネル群の発電電流を電流センサで計測し、
    計測した各太陽電池パネル群の電流値に基づいて、前記各太陽電池パネル群について不具合の有無を診断する、太陽光発電設備の不具合診断方法。
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