JP2019215177A - 軌道設定装置 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、上述した自車の位置を設定する方法では、地図データ上における静止物標の位置データを含む必要がある。しかし、道路上には静止物標が多数存在するため、すべての静止物標の位置データを地図データに含めることは不可能である。また、自車の周囲の地図データに、静止物標の位置データが存在しない場合、自車の位置を照合することができず、自車の位置を補正することができない。
[1.構成]
図1に示すように、自動運転システム1は、GNSS受信機10、センサ部20、地図メモリ30、ナビゲーションシステム40、軌道設定装置100及び車両制御装置200を備える。軌道設定装置100を搭載した車両を、以下では自車とも表記する。
地図メモリ30は、地図データを記憶するメモリである。
ノード情報とは複数のノードの位置を表した情報であり、ノードは、交差点及び道路の行き止まりとなっている地点である行き止まり点を表す。また、リンク情報は、複数のリンクの位置を表した情報であり、リンクは、ノード間を接続し、車両が走行する道路ごとに設定される。なお、ノード及びリンクは、道路ごとに設定されるものに限定されるものではなく、例えば道路に複数の車線が存在する場合には、車線ごとにノード及びリンクが設定されてもよい。以下では車線毎にノード及びリンクが設定されているものとして説明する。
ここで、設定ルートは、地図メモリ30に記憶された地図データに含まれるノード及びリンクを用いて設定される。
軌道設定装置100は、GNSS受信機10、センサ部20、地図メモリ30及びナビゲーションシステム40から取得した情報に基づいて、自車が走行する走行軌道の設定を行う。
[2.処理]
<自動運転処理>
次に、CPU110が実行する自動運転処理について、図2のフローチャートを用いて説明する。自動運転処理は、例えば、軌道設定装置100が起動されると、実行される。
S140で、CPU110は進入した特定交差点から退出するように特定交差点の進入口ノードIiの表す進入口の位置から退出口ノードOjが表す退出口の位置まで交差点リンクLijに沿って走行するように走行制御を行わせる走行制御処理を行い、S110に戻り、以降の処理を行う。
S150で、CPU110は、ナビゲーションシステム40で設定された設定ルートを取得する。
<交差点特定処理>
次に、CPU110がS110で行う交差点特定処理について、図3を用いて説明する。
S220で、CPU110は、地図メモリ30を用いて地図データを取得する。
S230で、CPU110はナビゲーションシステム40から設定ルートを取得する。
なお、S210での処理が、位置取得部としての処理に相当する。
<範囲算出処理>
次に、CPU110がS120で行う範囲算出処理について、図4を用いて説明する。
S320で、CPU110は、S310で抽出された特定交差点の進入口ノードIiに対する退出口ノードOjの相対位置を表す退出相対位置を算出する。退出相対位置は、例えば、進入口ノードIi及び退出口ノードOjの表す位置から求めてもよい。S330で、CPU110は自車位置に含まれ得る誤差の上限値と、特定交差点における退出口ノードOjの位置に含まれ得る誤差の上限値を取得する。自車位置に含まれ得る誤差の上限値とは、例えば、GNSS受信機10が自車位置を測定する際に生じる誤差の上限値をいう。特定交差点における退出口ノードOjの位置に含まれ得る誤差の上限値は、例えば、地図メモリ30に含まれる地図データが表す退出口ノードOjの位置と実際の退出口の位置との間で生じる誤差の上限値をいう。自車位置の誤差σ1及び退出口ノードOjの位置の誤差σ2を図7に表すと、それぞれ例えば自車位置及び退出口ノードOjの表す位置を中心とする略円形ないし楕円形で表される。
S350で、CPU110は、図9に示すようにセンサ部20の検出範囲である車両の前方における範囲となるよう進入位置に対する実退出口P2の誤差範囲σ3を座標変換し、候補範囲U1として算出する。
<走行制御処理>
次に、CPU110がS160で行う走行制御処理について、図5を用いて説明する。
S420で、CPU110は、候補範囲U1内における、退出口尤度の分布である退出口分布を算出する。ここで、退出口尤度とは、候補範囲U1のうち実退出口P2が存在する位置である尤度をいう。つまり、退出口尤度とは、交差点の退出口らしさの度合いを表す。
例えば、候補範囲に車線の外側の端部を表す一対の区画線P21,P22の位置に対応した情報である区画線情報を、センサ部20を用いて取得した場合には、当該一対の区画線P21,P22の幅方向の中央の位置を実退出口P2の尤度が高くなるように算出してもよい。この際、例えば、候補範囲に存在し、あらかじめ決められた区画線の形状と一致する物標を、区画線として取得してもよい。
すなわち、S410からS430において、センサ部20を用いて検出される範囲において、候補範囲U1内の実退出口P2を実際の退出口の位置として抽出する。
S460で、CPU110は、GNSS受信機10から自車位置を取得し、特定交差点の交差点領域に含まれるか否かを判定することにより特定交差点での退出が完了したか否か判定する。すなわち、自車位置が特定交差点の交差点領域に含まれる場合、特定交差点からの退出が未完了であると判定し、自車位置が特定交差点の交差点領域に含まれない場合、特定交差点からの退出が完了したと判定する。
一方、CPU110はS470で、特定交差点からの退出が未完了であると判定した場合、S410に処理を移行する。
なお、S420での処理が物標取得部、凹凸取得部、凹凸算出部及び尤度算出部としての処理に相当し、S430での処理が退出設定部しての処理に相当し、S440での処理が軌道算出部としての処理に相当する。
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)上記実施形態によれば、あらかじめ地図データから候補範囲を設定し、退出口との相対的な位置関係が既知である静止物標を利用して、退出口の位置を推定し、退出口に向かって車両が進行するように設定することで、交差点における自動運転を実現させる。
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
Claims (8)
- 車両に搭載される軌道設定装置であって、
交差点及び道路の行き止まり点を表すノードと、前記ノード間を接続するリンクとを用いて交通網が表現され、前記交差点は、それぞれが当該交差点の進入口又は退出口を表しかつ車線ごとに設定された複数の前記ノードで表現される地図データを記憶する地図データ部(30)と、
前記ノード及び前記リンクを用いて設定された設定ルートを取得し、取得した前記設定ルートにおいて、前記車両が右折又は左折する最寄りの交差点を特定交差点とし、前記特定交差点に属する前記複数のノードのうち、前記特定交差点への進入時に前記車両を通過させるノードを進入口ノード(Ii)とし、前記特定交差点からの退出時に前記車両を通過させるノードを退出口ノード(Oj)とし、前記進入口ノードに対する前記退出口ノードの相対位置を表す退出相対位置を算出するように構成された相対位置算出部(S320)と、
前記車両の位置である自車位置を取得するように構成された位置取得部(S210)と、
前記地図データ及び前記自車位置に含まれ得る誤差の上限値を用いて、前記進入口ノードの位置を基準として、実際の退出口である実退出口(P2)の位置が存在し得る範囲である候補範囲(U1)を算出するように構成された範囲算出部(S120)と、
前記候補範囲で検出される静止物標について前記車両に対する相対位置を含んだ物標情報を取得するように構成された物標取得部(S420)と、
前記物標情報を用いて、前記候補範囲での前記退出口らしさを表す退出口尤度の分布である退出口分布を算出するように構成された尤度算出部(S420)と、
前記退出口分布において前記退出口尤度が最大となる点に対応する前記候補範囲の地点を、前記実退出口として設定するように構成された退出設定部(S430)と、
前記自車位置から前記実退出口に向かって前記車両を通過させるための軌道である走行軌道(A1)を算出するように構成された軌道算出部(S440)と、
を備える、軌道設定装置。 - 請求項1に記載の軌道設定装置であって、
前記物標取得部は、前記物標情報として車線の端部の位置を表す少なくとも一対の区画線の位置を表した情報を取得するように構成され、
前記尤度算出部は、前記物標取得部により取得された前記一対の区画線により挟まれた範囲の中央における前記退出口尤度が高くなるように算出する、軌道設定装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の軌道設定装置であって、
前記物標取得部は前記物標情報として、前記特定交差点に含まれる横断歩道(P10)の位置を表す情報である横断歩道情報を取得するように構成され、
前記尤度算出部は、前記物標取得部により取得された前記横断歩道情報が表す横断歩道の位置を基準として、前記横断歩道の位置と前記退出口ノードが表す前記退出口の位置との対応関係に従って算出される位置の前記退出口尤度が高くなるように算出する、軌道設定装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の軌道設定装置であって
前記物標取得部は、前記候補範囲の路面形状の凹凸を取得するように構成された凹凸取得部(S420)を更に備え、
前記尤度算出部は、前記凹凸取得部により取得された前記路面形状の凹凸に基づいて、退出口尤度を算出する凹凸算出部(S420)を備える、
を備える、軌道設定装置。 - 請求項4に記載の軌道設定装置であって、
前記凹凸取得部は、前記候補範囲における凹凸を取得し、
前記凹凸算出部は、あらかじめ決められた凹凸の大きさに設定された凹凸閾値以下である平坦位置における前記退出口尤度が、前記平坦位置以外の位置での前記退出口尤度に比べて高くなるように算出し、
前記凹凸閾値は、車両が通過できる程度の凹凸の大きさ及び道路の中央の凹凸の大きさの一方が設定される、軌道設定装置。 - 請求項4に記載の軌道設定装置であって、
前記凹凸取得部は、道路の端部に設置される縁石の大きさの凹凸を少なくとも取得するように構成され、
前記凹凸算出部は、前記凹凸取得部により取得された縁石の大きさの凹凸により挟まれた範囲の中央における前記退出口尤度が高くなるように算出する、軌道設定装置。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の軌道設定装置であって、
前記物標取得部、前記尤度算出部、前記退出設定部及び前記軌道算出部は、前記進入口ノードが表す位置から前記退出口ノードが表す位置との間に前記自車位置が含まれる場合に、各構成に割り当てられた処理を実行するように構成された、軌道設定装置。 - 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の軌道設定装置であって、
前記物標取得部、前記尤度算出部、前記退出設定部及び前記軌道算出部は、前記進入口ノードが表す位置から前記退出口ノードが表す位置に前記自車位置が含まれる間、各構成に割り当てられた処理を繰り返し実行するように構成された、軌道設定装置。
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WO2023175966A1 (ja) * | 2022-03-18 | 2023-09-21 | 日産自動車株式会社 | 車両走行制御方法及び車両走行制御装置 |
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